(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記付勢部は、ねじりバネであり、棒状体の一部分が渦巻き状に巻回されることにより構成された巻回部と、前記巻回部から突出している前記棒状体の他の一部分により構成されている第1突出部と、前記巻回部から突出している前記棒状体の更に他の一部分により構成されている第2突出部と、を有しており、
前記ねじりバネの前記巻回部は、前記打撃部と同軸に、前記押圧スライダに対して軸支されており、
前記打撃部は、前記ねじりバネの前記第1突出部を保持する第1保持部を有し、
前記押圧スライダには、前記ねじりバネの前記第2突出部を保持する第2保持部が設けられている請求項2に記載のマガジン。
前記係合部は、前方に向けて上り傾斜している第1傾斜面と、前記第1傾斜面の前方に隣接して配置されているとともに前方に向けて下り傾斜している第2傾斜面と、を含む山型形状であり、
前記第1傾斜面に対して前記打撃部が係合した状態で前記押圧スライダが前進することによって、前記打撃部が前記反対方向に揺動するようになっており、
前記第2傾斜面の傾斜角度が、前記第1傾斜面の傾斜角度よりも急角度である請求項5に記載のマガジン。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
本実施形態では、各構成要素の位置関係を分かりやすく説明するために、前後左右上下等の方向を規定して説明する場合がある。しかし、これらの方向の規定は便宜的なものであり、本発明を実施する製品の製造時や使用時の方向を限定するものではない。なお、マガジンに関連する前後は、マガジンの正面側を前方向、背面側を後方向とする。また、マガジンに関連する左右は、マガジンの幅方向であって正面側から観察したときの左右をいう。
また、フラップ16の各部の位置関係は、フラップ16が起立している状態での位置関係を説明したものである。
また本発明の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、一つの構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
【0012】
図1(a)及び
図1(b)は本実施形態に係るマガジン100の前部の斜視図である。
なお、
図1(a)及び
図1(b)においては、便宜的に、手前側の側壁部13を仮想線で示しているとともに、当該側壁部13を透視させて奥の部分(打撃部70、係合部ユニット90等)を見せている。
図2(a)及び
図2(b)は本実施形態に係るマガジン100の前部の平面図である。
図3は本実施形態に係るマガジン100の側面図である。
このうち
図1(a)、
図2(a)及び
図3は、押圧スライダ20が特定の前進位置(最も後方の特定の前進位置)よりも後方にある状態を示す。
一方、
図1(b)及び
図2(b)は、押圧スライダ20が特定の前進位置(最も後方の特定の前進位置)まで前進した状態を示す。
図4は
図3のIV−IV線に沿った断面図である。
なお、
図1(a)、
図1(b)、
図2(a)、
図2(b)及び
図3においては、搭載部10に搭載されたたばこ商品60を二点鎖線で示しているが、
図4においてはたばこ商品60の図示を省略している。
図5(a)、
図5(b)及び
図5(c)は本実施形態に係るマガジン100の動作を説明するための模式的な側面図である。
【0013】
いずれかの図に示すように、本実施形態に係るマガジン100は、複数の物品(たばこ商品60)を前後方向に並べて搭載可能な搭載部10と、搭載部10に沿って前後に移動可能に設けられた押圧スライダ20と、押圧スライダ20を前方に付勢するスライダ付勢部(例えば巻きバネ50)と、打撃を受けて発音する鐘部材81と、押圧スライダ20が特定の前進位置に前進することに連動して鐘部材81を打撃する打撃機構(打撃部70及び係合部ユニット90)と、を備えている。
【0014】
ここで、特定の前進位置(より詳細には、最も後方の「特定の前進位置」)とは、搭載部10に搭載されている物品(本実施形態の場合、たばこ商品60)が所定の残量となる位置である。
ここで、所定の残量とは、例えば、所定の残個数である。所定の残個数は、マガジン100の各部の寸法や位置関係と、搭載部10に搭載されるたばこ商品60の前後方向寸法(厚み寸法)と、に応じて定まる。
本実施形態の場合、一例として、所定の残個数は5個に設定されている。
すなわち、
図1(b)及び
図2(b)は、搭載部10に搭載されているたばこ商品60の個数が5個の状態を示している。
また、
図1(a)、
図2(a)及び
図3は、搭載部10に搭載されているたばこ商品60の個数が5個よりも多い状態を示している。特に、
図1(a)及び
図2(a)は、搭載部10に搭載されているたばこ商品60の個数が所定の残量よりも1個多い6個の状態を示している。
【0015】
搭載部10にはたばこ商品60を縦置きで前後に一列に並ぶ状態で搭載可能となっている。
例えば、搭載部10には、標準寸法のたばこ商品60を最大で15個搭載可能となっている。なお、たばこ商品60は銘柄により前後方向寸法(厚み寸法)が異なるため、搭載部10におけるたばこ商品60の搭載数は、銘柄によって異なる場合がある。また、マガジン100に陳列するたばこ商品60の銘柄が変更された場合には、所定の残個数が変化する場合があり得る。
【0016】
搭載部10は、前後方向に長尺で上方に向けて開口している箱型の容器である。搭載部10は、複数のたばこ商品60を支持する底板部12と、底板部12の左右両側端に設けられた左右一対の側壁部13と、底板部12の前端部に設けられた前壁部14と、底板部12の後端部に設けられた後壁部17と、底板部12の下面から下方に突出しているブレード19(
図3、
図4)と、を備えている。底板部12及び側壁部13は、それぞれ前後方向に長尺に形成されており、搭載部10の前端部から後端部に亘って延在している。
【0017】
底板部12の具体的な構造は、特に限定されないが、本実施形態の場合、底板部12には、底板部12の後端部から前端部に亘って延在する左右一対のスリット12c(
図2(a)、
図2(b)、
図4)が形成されている。底板部12は、平面視において左右一対のスリット12cによって挟まれた中央部12aと、平面視において各スリット12cを介して中央部12aから離間している左右一対の側部12bと、を含んでいる。
一対の側部12bの各々は、水平に配置された板状部であり、前後方向に延在している。左右一対の側部12bの各々の上面には、前後に延在する突条であるガイドレール12dが形成されている。
底板部12上に搭載されたたばこ商品60は、左右一対の側部12bのガイドレール12d間に跨がった状態となり、一対のガイドレール12dに沿って前後に摺動可能となる。
底板部12の中央部12aも、水平に前後方向に延在している。
底板部12の前端部には、上方に向けて隆起したスロープ12e(
図2(a)、
図2(b))が形成されている。これにより、押圧スライダ20に押されて底板部12の前端部に到達した先頭のたばこ商品60が、他のたばこ商品60よりも上方に持ち上がり、当該先頭のたばこ商品60を取り出しやすくなっている。
また、各側部12bにおいて、ガイドレール12dよりもマガジン100の幅方向中央寄りの部分は、押圧スライダ20を前後にガイドするガイドレールを構成している。
【0018】
左右一対の側壁部13の各々は、板面が略鉛直に配置されており、且つ、互いに平行に対向している。一対の側壁部13は、底板部12の左右両端部から、上方に起立しているとともに下方にも垂下している。
なお、例えば、右側の側壁部13には、当該側壁部13を上縁側から下方に向かって切り欠いた形状の切欠形状部13cが形成されており、搭載部10へのたばこ商品60の補充がし易くなっている。
【0019】
ブレード19は、前後に長尺なリブである。ブレード19は、底板部12の左右の側部12bの下面から下方に突出している。
なお、ブレード19は、側壁部13において底板部12よりも下方に垂下している部分よりも更に下方に突出している。
【0020】
前壁部14は、当該前壁部14の下端部を構成する前壁下部15と、当該前壁部14における前壁下部15よりも上側の部分を構成するフラップ16と、を備えて構成されている。
【0021】
前壁下部15は、底板部12の前端部、及び、左右一対の側壁部13の前端部の下部と一体に設けられた、左右に長尺な板状の部分であり、板面が前後方向を向いている。
前壁下部15は、底板部12の前端部よりも上方に起立しており、前壁下部15の上縁は水平に配置されている。
【0022】
フラップ16は、左右一対の側壁部13によって軸支されており、前傾方向に揺動可能となっている。
フラップ16は、平板状の前側壁部16aと、前側壁部16aよりも後方に位置しているとともに前側壁部16aに対して平行に配置された平板状の後側壁部16bと、を備えている。
更に、フラップ16は、左右一対の側壁部と、底板部とを備えている。フラップ16は、一対の側壁部からそれぞれ側方に突出した状態に形成された左右一対の軸部16d及び左右一対のガイドピン16eを備えている。
一対の軸部16dの各々は、左右一対の側壁部13にそれぞれ形成された軸支孔13a(
図3参照)に差し込まれている。これにより、フラップ16は、左右一対の側壁部13により軸支されている。
また、一対のガイドピン16eの各々は、左右一対の側壁部13にそれぞれ形成されたガイド孔13b(
図3)に差し込まれており、フラップ16が揺動する際にガイド孔13bによってガイドピン16eがガイドされるようになっている。
フラップ16が起立した状態(前傾していない状態)において、前側壁部16a及び後側壁部16bは、略鉛直となり、各々の板面が前後方向を向くようになっている。
フラップ16の前側壁部16aは、矩形状に形成されており、当該前側壁部16aの上縁及び下縁が水平に配置されている。
フラップ16が起立した状態において、前側壁部16aの下縁の高さ位置は、前壁下部15の上縁の高さ位置とほぼ一致する(前壁下部15の上縁よりも僅かに高い位置となる)。
また、例えば、フラップ16が起立した状態(前傾していない状態)において、前側壁部16aが前壁下部15とほぼ面一となるように、フラップ16が配置されている。
前側壁部16aと後側壁部16bとの間隙は、たばこ商品60の銘柄識別情報や価格情報などが付されたカード類を上方から差し込み可能なカードホルダを構成している。
【0023】
図3に示すように、後壁部17は、平板状の前側壁部(不図示)と、前側壁部よりも後方に位置しているとともに前側壁部に対して平行に配置された後側壁部17bと、を備えて構成されている。後壁部17の前側壁部及び後側壁部17bの各々は、板面が前後方向を向いており、底板部12及び側壁部13に対して直交している。
後壁部17の前側壁部と後側壁部17bとの間隙は、たばこ商品60の銘柄識別情報や価格情報などが付されたカード類を上方から差し込み可能なカードホルダを構成している。
【0024】
底板部12の前端部の下側には、収容ケース部18が設けられている。
収容ケース部18は、後述するドラム55と、該ドラム55に巻き付けられている巻きバネ50の巻回部51と、を収容する部分である。収容ケース部18は、側面視において、底板部12から下方に向けて半円弧状に突出している(
図3参照)。
収容ケース部18は、左右一対の側壁部であって互いに平行に対向している側壁部を含んで構成されている。収容ケース部18の各側壁部には、ドラム55の後述する軸部55aを軸支する軸受部18aが形成されている。
収容ケース部18は、上記一対の側壁部によって左右両端が閉塞されている他、当該収容ケース部18の前面側、下面側、及び背面側を閉塞する側面視半円弧状で平面視矩形状の薄板状の部分を有している。
ただし、収容ケース部18は上方には開放している。したがって、収容ケース部18内に収容された巻回部51から繰り出された繰出部52を、収容ケース部18の上方に繰り出して、更に収容ケース部18よりも後方に繰り出すことができるようになっている。
なお、収容ケース部18は、例えば、マガジン100の左右方向における中央部に配置されている。
【0025】
ここで、例えば、搭載部10の構成要素のうち、底板部12、一対の側壁部13、前壁下部15、後壁部17、収容ケース部18及びブレード19は、一体成形されており、本体部11を構成している。すなわち、搭載部10において、フラップ16以外の部分は、本体部11を構成している。
【0026】
フラップ16及び後側壁部17bの各々は、例えば、透明な樹脂材料などの透光性材料により構成されている。このため、フラップ16のカードホルダ及び後壁部17のカードホルダにそれぞれ保持されたカード類を、マガジン100の前方及び後方からそれぞれ視認可能となっている。例えば、本体部11は全体が透光性材料により構成されている。
【0027】
押圧スライダ20は、底板部12に沿って前後に移動可能に、底板部12に装着されている。
図1(a)、
図1(b)、
図2(a)、
図2(b)、
図3及び
図4のいずれかに示すように、押圧スライダ20は、底板部12に対して前後に摺動可能に底板部12に装着された摺動部21と、摺動部21の前端部から上方に起立している起立板22と、起立板22の後方に配置されている左右一対のリブ23と、を備えて構成されている。
【0028】
図4に示すように、摺動部21は、底板部12の左右の側部12bをそれぞれ上下から挟持する左右一対の挟持部(第1挟持部21a及び第2挟持部21b)を備えている。なお、
図4は押圧スライダ20の後方から前方を視た図となっているため、
図4においては左右が反転して示されている。
図4に示すように、摺動部21の右半部(
図4においては左半部)が第1挟持部21aを有している。第1挟持部21aは、右側(
図4においては左側)に向けて開口するスリットを有している。第1挟持部21aのスリットに対し、右側(
図4においては左側)の側部12bにおけるスリット12cの縁部が差し込まれることにより、第1挟持部21aが当該右側の側部12bを上下から挟持している。
一方、摺動部21の左半部(
図4においては右半部)が第2挟持部21bを有している。第2挟持部21bは、左側(
図4においては右側)に向けて開口するスリットを有している。第2挟持部21bのスリットに対し、左側(
図4においては右側)の側部12bにおけるスリット12cの縁部が差し込まれることにより、第2挟持部21bが当該左側の側部12bを上下から挟持している。
摺動部21は、第1挟持部21a及び第2挟持部21bによって左右の側部12bを挟持した状態で、底板部12に沿って前後に摺動可能となっている。
【0029】
起立板22は、平板状に形成されており、当該起立板22の板面が前後方向を向くように配置されている。起立板22は、搭載部10に搭載されているたばこ商品60のうち、最後尾のたばこ商品60の背面に当接し、該たばこ商品60を前方に押すようになっている。
【0030】
一対のリブ23は、起立板22から後方に起立しており、互いに左右に離間している。一対のリブ23は互いに平行に対向している。各リブ23の板面は、左右方向を向いている。
【0031】
なお、摺動部21において、左右一対のリブ23どうしの間の部分の上面には、巻きバネ50を係止する係止突起21cが形成されている。
更に、摺動部21における左右一対のリブ23どうしの間の部分において、係止突起21cよりも前方の部分には、当該部分を上下に貫通している通し孔(不図示)が形成されている。
【0032】
マガジン100は、押圧スライダ20を前方に付勢するスライダ付勢部として、例えば、巻きバネ50を備えている。すなわち、スライダ付勢部は、巻きバネ50により構成されている。
巻きバネ50は、渦巻き状に巻回された巻回部51と、巻回部51から繰り出された繰出部52と、を含んで構成されている。
更に、マガジン100は、巻きバネ50の巻回部51が周面に巻き付けられているとともに、該巻回部51を保持している筒状のドラム55を備えている。ドラム55の左右両端には、それぞれ軸部55aが形成されている。
ドラム55は、一対の軸部55aがそれぞれ収容ケース部18の左右の軸受部18aによって軸支されている。これにより、ドラム55は軸周りに回転可能な状態で、収容ケース部18によって保持されている。
巻きバネ50の繰出部52は、巻回部51の上端部から後方に繰り出されている。
繰出部52の先端部(後端部)には、当該繰出部52の表裏を貫通している貫通孔である被係止部50c(
図2(a)、
図2(b))が形成されている。
繰出部52の先端部(後端部)は、底板部12の中央部12aの上面に沿って後方に導かれ、更に、押圧スライダ20の摺動部21の通し孔を下側から上側にくぐり抜けて、摺動部21における一対のリブ23間の部分の上方に導かれている。そして、繰出部52の先端部の被係止部50cに対して、摺動部21の係止突起21cが係止されることによって、繰出部52の先端部が押圧スライダ20に連結されている。
巻きバネ50には、繰出部52を巻回部51に巻き取る方向の巻き癖が付与されている。巻きバネ50は、繰出部52を巻回部51に巻き取ろうとする力によって、押圧スライダ20を前方に付勢している。
【0033】
なお、軸受部18aは、収容ケース部18の左右の側壁部にそれぞれ形成されたスリットの先端部(下端部)により構成されている。そして、収容ケース部18の上方から収容ケース部18内にドラム55を落とし込むことによって、ドラム55の一対の軸部55aが軸受部18aによって軸支されている。より詳細には、これらスリットの先端部(下端部)は、後方に向けて鉤爪状に屈曲しており、その屈曲した先端部においてドラム55の軸部55aが軸支されている。これにより、軸受部18aからの軸部55aの脱落が抑制されるため、ドラム55が収容ケース部18によって安定的に保持されている。
【0034】
ここで、
図3に示すように、巻きバネ50の巻回部51を収容する収容ケース部18の下端部は、ブレード19よりも下方に突出している。これにより、底板部12の前端部よりも下方において、ドラム55を収容可能となるような収容ケース部18の容積を容易に確保できる。
また、ドラム55を底板部12よりも下方に配置できることから、フラップ16の下端部を底板部12の前端部の近傍に配置しても、フラップ16とドラム55との干渉を抑制できる。よって、フラップ16内のカードホルダの高さ寸法を十分に確保できる。
また、収容ケース部18の下端部がブレード19よりも下方に突出していることにより、収容ケース部18の容積を十分に確保できるので、巻きバネ50の繰出部52が巻回部51の上端部から後方に繰り出されている構成を容易に実現できる。
【0035】
なお、マガジン100は、複数のマガジン100を搭載可能な什器の棚板に載置することができるが、その際に、収容ケース部18の少なくとも下端部は、什器の棚板の上面よりも下方に配置することもできる。これにより、収容ケース部18の一部分をデッドスペース(具体的には、棚板の前方であって、棚板の厚みの範囲内の領域)に配置することができる。よって、什器に対するマガジン100の配置に関し、スペース効率を高めることが可能となる。
【0036】
上述のように、マガジン100は、打撃を受けて発音する鐘部材81を備えている。
鐘部材81は、押圧スライダ20に搭載されている。
より詳細には、押圧スライダ20が備える一対のリブ23のうち、一方のリブ23(例えば左側のリブ23)の外側面に沿って平板状の取付ベース部材80が固定されている。この取付ベース部材80に対して鐘部材81が固定されている。
図4等に示すように、鐘部材81は、例えば、円筒状の円筒部81aと、円筒部81aの一方の端部を閉塞しているドーム状のドーム部81bとを備えている。したがって、鐘部材81は、円筒部81aの他端側が開放した形状となっている。鐘部材81は、ドーム部81bの中心を貫通して設けられたビス等の止着部材81cによって、取付ベース部材80に対して固定されている。
ここで、円筒部81aの軸方向は、取付ベース部材80及びリブ23に対して直交している。すなわち、円筒部81aの軸心方向は左右方向に延在している。
更に、上述のように、マガジン100は、押圧スライダ20が特定の前進位置に前進することに連動して鐘部材81を打撃する打撃機構を備えている。
この打撃機構は、打撃方向に移動して鐘部材81を打撃する打撃部70と、押圧スライダ20が前進する際に打撃部70に対して係合して打撃部70を打撃方向に対する反対方向に移動させる係合部92と、を備えている。係合部92が打撃部70に対して係合して打撃部70が上記反対方向に移動した後、打撃部70に対する係合部92の係合が解除されて打撃部70が打撃方向に移動することで、打撃部70が鐘部材81を打撃するようになっている。
【0037】
より詳細には、打撃部70は、押圧スライダ20に対して揺動可能に軸支されている。そして、打撃方向は、打撃部70の揺動方向における一方向(
図5(c)の矢印B方向)である。
打撃機構は、打撃部70をその揺動方向における一方向(
図5(c)の矢印B方向)に付勢する付勢部(例えばねじりバネ89)を備えている。
係合部92は、押圧スライダ20が前進する際に打撃部70に係合して打撃部70を付勢部による付勢に抗して上記一方向に対する反対方向(
図5(b)の矢印A方向)に揺動させる。
そして、係合部92が打撃部70に対して係合して打撃部70が上記反対方向(矢印A方向)に揺動した後、打撃部70に対する係合部92の係合が解除されて打撃部70が打撃方向に揺動することで、打撃部70が鐘部材81を打撃するようになっている。
【0038】
図4に示すように、取付ベース部材80には、打撃部70を軸支する軸支部80aが設けられている。
打撃部70は、例えば、筒状部83と、筒状部83の一端に設けられた支持部82と、支持部82によって一端部が支持されているコイルバネ87と、コイルバネ87の先端部に設けられている打撃体88と、係合部92に対して係合する係合突起86と、を備えている。
例えば、筒状部83は円筒状に形成され、支持部82は円盤状に形成されており、互いに同軸に配置されている。なお、筒状部83及び支持部82の軸方向は左右方向となっている。
軸支部80aは、支持部82及び筒状部83を左右方向に貫通する軸体を有しており、この軸体によって支持部82及び筒状部83を軸周りに回転可能に保持している。すなわち、打撃部70は、取付ベース部材80を介して押圧スライダ20によって軸支されている。
また、打撃体88は、マガジン100の前後方向に対して直交する幅方向(左右方向)に延在する水平軸周りに揺動可能に押圧スライダ20に軸支されている(取付ベース部材80を介して押圧スライダ20によって軸支されている)。
【0039】
なお、打撃部70の構成のうち、筒状部83、支持部82、係合突起86及び後述する第1保持部84により、被軸支部が構成されている。すなわち、打撃部70は、押圧スライダ20に軸支されている被軸支部と、鐘部材81を打撃する打撃体88と、被軸支部と打撃体88とを相互に連結しているコイルバネ87と、を備えている。なお、コイルバネ87は金属により構成されていることが好ましい。また、コイルバネ87は、密着巻き構造となっていることが好ましい。このようにすることにより、コイルバネ87は、当該コイルバネ87の軸方向が曲がる方向においてより変形しやすくなる。密着巻き構造とは、コイルバネ87を構成する線材において、軸方向において隣り合う巻きどうしが、相互に密着している構造である。
打撃体88は弾性体であるコイルバネ87によって支持されているため、打撃体88を柔軟に支持することができる。よって、打撃体88が剛体によって支持されている場合と比べて、打撃体88による打撃後の鐘部材81の振動が抑制されにくくなるので、鐘部材81からの良好な発音が可能となる。また、コイルバネ87は、塑性変形しにくいとともに良好な耐久性を有するため、打撃部70の長寿命化が図れる。
【0040】
図5(a)〜(c)に示すように、コイルバネ87は、支持部82の径方向外方成分を持つ方向に向けて、支持部82から突出している。一例として、コイルバネ87は、支持部82の外周面から接線方向に突出している。係合突起86は、コイルバネ87と干渉しない位置において、支持部82の径方向外方成分を持つ方向に向けて、支持部82から突出している。
図5(a)に示すように、係合突起86が係合部92に対して係合していない状態では、係合突起86は支持部82の下部から下方に向けて突出した状態となるとともに、コイルバネ87は支持部82の前面下部から斜め上前方に向けて突出した状態となる。また、この状態では、打撃体88は鐘部材81の円筒部81aの外面の近傍に位置する。より詳細には、打撃体88は円筒部81aの下側に位置している
なお、押圧スライダ20の移動時の振動によって打撃体88が円筒部81aに接触することがない程度に、打撃体88は円筒部81aから離間している。
ここで、打撃部70の被軸支部は、付勢部(ねじりバネ89)の付勢に従って
図5(c)の矢印B方向に揺動する際には、
図5(a)に示される位置を超えて矢印B方向に回転できるように、ある程度の遊びを有する状態で軸支部80aによって軸支されている。被軸支部を含む打撃部70が
図5(a)に示される位置を超えて矢印B方向に回転することによって、打撃体88によって鐘部材81を打撃することができる。打撃体88が鐘部材81を打撃した後は、打撃部70は、自重に従って僅かに矢印A方向(
図5(b)参照)に揺動し、
図5(a)に示す状態に復帰する。
【0041】
本実施形態の場合、打撃部70をその揺動方向における一方向(つまり打撃方向)に付勢する付勢部は、ねじりバネ89である。
ねじりバネ89(付勢部)は、棒状体の一部分が渦巻き状に巻回されることにより構成された巻回部89cと、巻回部89cから突出している棒状体の他の一部分により構成されている第1突出部89aと、巻回部89cから突出している棒状体の更に他の一部分により構成されている第2突出部89bと、を有している。
そして、ねじりバネ89の巻回部89cは、打撃部70と同軸に、押圧スライダ20に対して軸支されている。すなわち、軸支部80aの上記軸体が巻回部89cに挿通されることによって、該巻回部89cが取付ベース部材80を介して押圧スライダ20に対して軸支されている。
ここで、打撃部70は、ねじりバネ89の第1突出部89aを保持する第1保持部84を有している。
図4に示すように、この第1保持部84は、例えば、筒状部83の他端(支持部82側とは反対側)に設けられている。
一方、押圧スライダ20には、ねじりバネ89の第2突出部89bを保持する第2保持部85が設けられている。より詳細には、取付ベース部材80が第2保持部85を備えている(
図1(a)、
図1(b)、
図5(a)〜(c))。
なお、ねじりバネ89を構成する棒状体は、金属棒であることが好ましい。
【0042】
図5(a)〜(c)に示すように、第1突出部89aは、巻回部89cから概ね上方に向けて突出しており、第2突出部89bは巻回部89cから前方に向けて突出している。
第1保持部84は、打撃部70の揺動方向(軸支部80aの軸周り方向)への第1突出部89aの移動を規制している。
第2保持部85は、打撃部70の揺動方向(軸支部80aの軸周り方向)への第2突出部89bの移動を規制している。
より詳細には、第2保持部85は、前後方向に延在するスリットを有しており、このスリットに第2突出部89bが挿入されている。したがって、第2保持部85は、第2突出部89bの上下方向への移動を規制している。
【0043】
押圧スライダ20の前進に伴って打撃部70が前進し、係合突起86が係合部92に対して係合することにより、
図5(b)に示すように、打撃部70が矢印A方向に揺動する。すなわち、打撃部70の被軸支部が矢印A方向に揺動する。
ここで、ねじりバネ89の第2突出部89bを保持している第2保持部85は取付ベース部材80に固定されている一方で、ねじりバネ89の第1突出部89aを保持している第1保持部84は矢印A方向に揺動する。このため、
図5(a)の状態から
図5(b)の状態に移行することによって、第1突出部89aと第2突出部89bとのなす角度が縮小し、ねじりバネ89には、第1突出部89aと第2突出部89bとのなす角度を拡大させようとするエネルギーが蓄勢される。
【0044】
その後、更に押圧スライダ20が前進することによって打撃部70が前進し、係合部92に対する係合突起86の係合が解除されると、ねじりバネ89に蓄えられたエネルギーが開放されるため、
図5(c)に示すように、打撃部70が矢印B方向に勢いよく揺動し、打撃体88が鐘部材81の円筒部81aの外面を打撃する。
これにより、鐘部材81が振動し、鐘部材81から音が出力される(鐘部材81が発音する)。
【0045】
ここで、本実施形態の場合、係合部92は、搭載部10の内面に設けられている。
より詳細には、係合部92は、搭載部10の底面上(底板部12の上面上)に設けられている。また、打撃部70は、マガジン100の前後方向に対して直交する幅方向に延在する水平軸周りに揺動可能に押圧スライダ20に軸支されている(取付ベース部材80を介して押圧スライダ20に軸支されている)。このような構成により、打撃部70の動作に必要なスペースの幅寸法を低減できるため、押圧スライダ20と打撃機構とを前後方向において互いに重複する配置で配設することが可能となる。
【0046】
係合部92は、
図5(b)及び
図5(b)に示すように、前方に向けて上り傾斜している第1傾斜面92aと、第1傾斜面92aの前方に隣接して配置されているとともに前方に向けて下り傾斜している第2傾斜面92bと、を含む山型形状に形成されている。
また、係合部92における第1傾斜面92aと第2傾斜面92bとの境界部を頂部92cと称する。
なお、
図1(a)、
図1(b)、
図2(a)、
図2(b)等に示されるように、係合部92の各部はマガジン100の幅方向において所定の幅寸法を有しており、係合突起86の進路上に配置されている。
第1傾斜面92aに対して打撃部70(特に係合突起86)が係合した状態で押圧スライダ20が前進することによって、打撃部70が上記反対方向(矢印A方向)に揺動するようになっている。
ここで、第2傾斜面92bの傾斜角度が、第1傾斜面92aの傾斜角度よりも急角度となっている。
つまり、第1傾斜面92aの傾斜角度は第2傾斜面92bの傾斜角度よりも緩やかになっている。よって、係合突起86が第1傾斜面92aに対してスムーズに乗り上げることが可能である。また、係合突起86が頂部92cを乗り超えるや否や、係合部92に対する係合突起86の係合がスムーズに解除されて、打撃部70が矢印B方向に勢いよく揺動できるようになっている。
【0047】
また、本実施形態の場合、マガジン100は、前後方向において所定間隔で配置された複数の係合部92を備えている。
すなわち、特定の前進位置が前後方向において複数箇所に存在している。
より詳細には、マガジン100は、側部12b上に設けられた係合部ユニット90を備えている。係合部ユニット90は、前後に長尺に形成されている平坦なシート状のベース部91と、ベース部91の上面に形成された複数の係合部92とを備えている。
本実施形態の場合、係合部ユニット90は、前後方向において一定間隔で配置された複数の係合部92を備えている。ここで、
図2(a)に示すように、前後方向において相互に隣接する係合部92どうしの距離Lは、搭載部10に搭載されるたばこ商品60の厚み寸法Dと等しく設定されていることが好ましい。このようにすることにより、マガジン100からたばこ商品60が1個取り出される度に、打撃部70によって鐘部材81を打撃し鐘部材81を発音させることができる。
また、係合部92の数は特に限定されないが、例えば、5個となっている。
ここで、各係合部92の高さ(頂部92cの高さ)は、互いに等しくても良いが、複数の係合部92のうち、より前方に位置する係合部92の方が、突出高さ(頂部92cの高さ)が大きくなっていても良い。このようにすることにより、打撃部70が鐘部材81を打撃する際の押圧スライダ20の位置がより前方である程、より強く鐘部材81を打撃することができて、鐘部材81からより大きな音を発音させることができる。
なお、ここでは、搭載部10の本体部11とは別部材の係合部ユニット90が本体部11に取り付けられることで係合部92が設けられている例を説明したが、係合部92は本体部11と一体成形されていても良い。
【0048】
なお、本実施形態に係るマガジン100は、搭載部10に搭載されているたばこ商品60の残量を視覚的に報知する公知の構成を更に備えていても良い。
【0049】
ここで、上述のように、打撃機構は、押圧スライダ20が特定の前進位置に前進することに連動して鐘部材81を打撃する。
すなわち、搭載部10に搭載されているたばこ商品60の残個数が6個から5個に減ることによって、押圧スライダ20が
図1(a)及び
図2(a)に示す位置から
図1(b)及び
図2(b)に示す位置に前進することにより、打撃部70及び係合部ユニット90等により構成される打撃機構が鐘部材81を打撃する。
より詳細には、押圧スライダ20が
図1(a)及び
図2(a)に示す位置から
図1(b)及び
図2(b)に示す位置に前進する過程で、
図5(a)〜(c)に示すように、打撃部70の係合突起86が係合部92に対して係合することにより打撃部70がねじりバネ89による付勢に抗して矢印A方向に揺動した後、係合部92に対する係合突起86係合が解除されて打撃部70がねじりバネ89による付勢に従って矢印B方向に揺動することで、打撃部70が鐘部材81を打撃する。
これにより、搭載部10に搭載されているたばこ商品60の残個数が所定の残個数となったことが聴覚的に報知される。
よって、忙しい店員の目が、マガジン100における視覚的な報知状況の確認にまで行き届かない場合でも、搭載部10に搭載されているたばこ商品60の残個数が所定の残個数となったことを店員が容易に認識することが可能である。
また、たばこ商品60の購買者が自らマガジン100からたばこ商品60を取り出す場合、店員は視覚的な報知状況を確認しづらいことが想定されるが、そのような場合にも、搭載部10に搭載されているたばこ商品60の残個数が所定の残個数となったことを店員が容易に認識することが可能である。
【0050】
本実施形態の場合、搭載部10に搭載されているたばこ商品60の残個数が、5個から4個に減った場合、4個から3個に減った場合、3個から2個に減った場合、及び、2個から1個に減った場合にも、同様に、打撃部70が鐘部材81を打撃する。よって、それぞれのタイミングにおいて、搭載部10にたばこ商品60を補充する必要があることを店員に認識させることができる。
【0051】
このように、所定の残量(所定の残個数)をN個(Nは2以上の自然数)とすると、搭載部10におけるたばこ商品60の残個数が(N+1)個からN個に減ることにより、打撃部70が鐘部材81を打撃し、鐘部材81が報知音を発音する。
同様に、搭載部10におけるたばこ商品60の残個数がN個以下の状態で、搭載部10におけるたばこ商品60の残個数が減ることによっても、打撃部70が鐘部材81を打撃し、鐘部材81が報知音を発音する。
ただし、押圧スライダ20が前進しても、当該前進の後において搭載部10に搭載されているたばこ商品60の残個数がN個よりも多い場合には、打撃部70は鐘部材81を打撃しない。
【0053】
初期状態では、搭載部10に6個以上のたばこ商品60が搭載されているものとする。この状態では、押圧スライダ20は特定の前進位置よりも後方に位置している。
【0054】
搭載部10に搭載されているたばこ商品60のうち、先頭のものが取り出されると、搭載部10に搭載されている残りのたばこ商品60のうち、最前位置のたばこ商品60の前面がフラップ16の背面に当接するまで、残りのたばこ商品60が押圧スライダ20によって前方に押される。
従って、押圧スライダ20は、搭載部10上のたばこ商品60の残個数が減る度に、段階的に前進する。
なお、先頭のたばこ商品60が前方に取り出される際には、フラップ16が当該たばこ商品60の前面に押されて前傾しうるため、たばこ商品60の取り出しを容易に行うことができる。また、先頭のたばこ商品60が取り出された後は、搭載部10に残留するたばこ商品60が押圧スライダ20によってまとめて前方に押し出される。
なお、搭載部10に残留するたばこ商品60のうち新たに先頭に位置することとなったたばこ商品60の前面によって、フラップ16の後側壁部16bの下部(軸部16dよりも下方に位置する部分)が前方に押される。これにより、フラップ16は起立状態に復帰する。
【0055】
図1(b)及び
図2(b)に示すように、搭載部10におけるたばこ商品60の残個数が5個となることにより、押圧スライダ20は特定の前進位置まで前進する。これにより、打撃部70が鐘部材81を打撃するので、鐘部材81が発音する(報知音が出力される)。
よって、店員は、搭載部10におけるたばこ商品60の残個数が5個に減ったことを認識できる。
【0056】
以上のような実施形態によれば、マガジン100は、打撃を受けて発音する鐘部材81と、押圧スライダ20が特定の前進位置に前進することに連動して鐘部材81を打撃する打撃機構(打撃部70及び係合部ユニット90等により構成される)と、を備えている。
よって、搭載部10に搭載されている物品が所定の残量に減った旨を聴覚的に報知することが可能となる。
【0057】
以上、図面を参照して実施形態を説明したが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0058】
例えば、鐘部材81の形状は、上述した形状に限らず、例えば、錐状ないしは円板状の形状であってもよい。
また、付勢部は、ねじりバネ89に限らず、その他のバネであってもよい。
また、打撃部70の揺動軸が左右方向に延在する水平軸である例を説明したが、打撃部70の揺動軸はその他の方向に延在していてもよい。
また、係合部92が搭載部10の底面に配置されている例を説明したが、搭載部10の底面以外の内面に配置されていてもよい。
また、係合部92が搭載部10の内面に配置されている例を説明したが、係合部92はマガジン100におけるその他の部位に配置されていても良い。
また、打撃部70の打撃体88と被軸支部とがコイルバネ87を介して相互に連結されている例を説明したが、被軸支部と打撃体88とが一の剛体となっていてもよい。
【0059】
本実施形態は以下の技術思想を包含する。
(1)複数の物品を前後方向に並べて搭載可能な搭載部と、
前記搭載部に沿って前後に移動可能に設けられた押圧スライダと、
前記押圧スライダを前方に付勢するスライダ付勢部と、
打撃を受けて発音する鐘部材と、
前記押圧スライダが特定の前進位置に前進することに連動して前記鐘部材を打撃する打撃機構と、
を備えるマガジン。
(2)前記鐘部材は、前記押圧スライダに搭載されており、
前記打撃機構は、
打撃方向に移動して前記鐘部材を打撃する打撃部と、
前記押圧スライダが前進する際に前記打撃部に対して係合して前記打撃部を前記打撃方向に対する反対方向に移動させる係合部と、
を備え、
前記係合部が前記打撃部に対して係合して前記打撃部が前記反対方向に移動した後、前記打撃部に対する前記係合部の係合が解除されて前記打撃部が前記打撃方向に移動することで、前記打撃部が前記鐘部材を打撃する(1)に記載のマガジン。
(3)前記打撃部は、前記押圧スライダに対して揺動可能に軸支されており、
前記打撃方向は、前記打撃部の揺動方向における一方向であり、
前記打撃機構は、前記打撃部を前記揺動方向における前記一方向に付勢する付勢部を備え、
前記係合部は、前記押圧スライダが前進する際に前記打撃部に係合して前記打撃部を前記付勢部による付勢に抗して前記一方向に対する反対方向に揺動させ、
前記係合部が前記打撃部に対して係合して前記打撃部が前記反対方向に揺動した後、前記打撃部に対する前記係合部の係合が解除されて前記打撃部が前記打撃方向に揺動することで、前記打撃部が前記鐘部材を打撃する(2)に記載のマガジン。
(4)前記付勢部は、ねじりバネであり、棒状体の一部分が渦巻き状に巻回されることにより構成された巻回部と、前記巻回部から突出している前記棒状体の他の一部分により構成されている第1突出部と、前記巻回部から突出している前記棒状体の更に他の一部分により構成されている第2突出部と、を有しており、
前記ねじりバネの前記巻回部は、前記打撃部と同軸に、前記押圧スライダに対して軸支されており、
前記打撃部は、前記ねじりバネの前記第1突出部を保持する第1保持部を有し、
前記押圧スライダには、前記ねじりバネの前記第2突出部を保持する第2保持部が設けられている請求項(3)に記載のマガジン。
(5)前記打撃部は、
前記押圧スライダに軸支されている被軸支部と、
前記鐘部材を打撃する打撃体と、
前記被軸支部と前記打撃体とを相互に連結しているコイルバネと、
を備える(3)又は(4)に記載のマガジン。
(6)前記係合部は、前記搭載部の底面上に設けられ、
前記打撃部は、当該マガジンの前後方向に対して直交する幅方向に延在する水平軸周りに揺動可能に前記押圧スライダに軸支されている(3)から(5)のいずれか一項に記載のマガジン。
(7)前記係合部は、前方に向けて上り傾斜している第1傾斜面と、前記第1傾斜面の前方に隣接して配置されているとともに前方に向けて下り傾斜している第2傾斜面と、を含む山型形状であり、
前記第1傾斜面に対して前記打撃部が係合した状態で前記押圧スライダが前進することによって、前記打撃部が前記反対方向に揺動するようになっており、
前記第2傾斜面の傾斜角度が、前記第1傾斜面の傾斜角度よりも急角度である(6)に記載のマガジン。
(8)前記特定の前進位置が前後方向において複数箇所に存在している(1)から(7)のいずれか一項に記載のマガジン。