(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第一の主軸は前記第二の主軸と実質的に直交であり、前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは実質的に直交する磁気共鳴信号成分に応答する、請求項1記載の高周波コンポーネント。
前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは、第三の軸に沿って配向されたB0場の視野内から放出される磁気共鳴信号成分を検出するよう構成される、請求項2記載の高周波コンポーネント。
前記支持構造が三次元的な表面を定義し、前記第二の基体層が、実質的に前記三次元的な表面への表面法線方向に沿って前記第一の基体層からオフセットされている、請求項6記載の高周波コンポーネント。
前記第一の基体層が、中に前記第一の導体が位置される少なくとも一つの溝を有し、前記第二の基体層が、中に前記第二の導体が位置される少なくとも一つの溝を有する、請求項6記載の高周波コンポーネント。
前記第一のコイルおよび/または前記第二のコイルについての非一様な間隔をもつ前記複数巻きは、そのコイルの動作がシミュレートされるときに、少なくとも一つの基準を満たす磁場が生成されるものである、請求項1ないし13のうちいずれか一項記載の高周波コンポーネント。
前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは0.1T以下かつ50mT以上のB0場に対応する周波数で共鳴するよう同調されている、請求項1記載の高周波コンポーネント。
【発明を実施するための形態】
【0016】
MRIスキャナ市場は、特に医療または臨床MRI用途については、圧倒的に高磁場システムが優勢である。上記で論じたように、医療撮像における一般的な潮流は、ますます大きな磁場強度をもつMRIスキャナを生産することであり、臨床MRIスキャナの大半は1.5Tまたは3Tで動作する。研究場面では7Tおよび9Tといった、より高い磁場強度が使われる。本稿での用法では、「高磁場」とは一般に、臨床場面において現在使われているMRIシステムを指し、より具体的には、1.5T以上の主磁場(すなわちB0場)で動作するMRIシステムを指す。ただし、0.5Tから1.5Tまでの間で動作する臨床システムもしばしば「高磁場」と特徴付けられる。対照的に、「低磁場」は一般に約0.2T以下のB0場で動作するMRIシステムを指す。ただし、高磁場領域での場の強さが増すとともに、0.2Tから約0.3Tまでの間のB0場をもつシステムは時に低磁場と特徴付けられてきた。
【0017】
低磁場MRIは非撮像目的および狭い特定的な造影撮像用途の限られたコンテキストで活用されてきたが、特に0.2Tより実質的に低い磁場強度(たとえば100mT以下)では、通常は、臨床上有用な画像を生成するには不適と見なされている。たとえば、解像度、コントラストおよび/または画像取得時間が、一般に、これに限られないが組織弁別、血流または灌流撮像、拡散強調(DW)または拡散テンソル(DT)撮像、機能的MRI(fMRI)などの臨床目的のために好適であるとは見なされない。発明者は、病院および研究施設における大きなMRI設備に限られない多様な環境でMRI技術の広範囲の展開可能性を改善できる、改善された品質の、ポータブルな、および/またはより低コスト、低磁場MRIシステムを作り出すための技法を開発した。
【0018】
低磁場MRIの課題は、比較的低い信号対雑音比である。特に、MR信号の信号対雑音比は主磁場B
0の強さに関係しており、これが、臨床システムを高磁場領域での動作に駆り立てる要因の一つとなっている。よって、低磁場コンテキストでは低磁場強度のため、MR信号強度は比較的弱く、できるだけ多くの信号を検出できることの重要性が高まる。発明者の寄与のいくつかの側面は、低磁場MRIシステムの性能は、高周波(RF)送信および/または受信コイル(本稿ではRF送受信コイルまたは単にRFコイルと称される)の構成を最適化してRF送受信コイルが磁場を送信し、放出されたMR信号を検出する能力を改善することによって改善されうるという認識から来ている。上記で論じたように、低磁場MRIシステムは、高磁場のものより弱いMR信号を生成するので、そのようなより低い信号対雑音比(SNR)に鑑みて(たとえば、最適な磁気パルスを送信することと、放出されたMR信号のできるだけ多くをできるだけ大きな忠実度で検出することの両方によって)RF送受信コイルが最適に動作することが一層重要になる。
【0019】
手短かに言うと、MRIは撮像されるべき被験体(たとえば患者の全体または一部)を静的で均質な磁場B
0の中に配置し、被験体の原子の正味の磁化(しばしば正味の磁化ベクトルによって表現される)をB
0場の方向に揃えることに関わる。次いで、一つまたは複数の送信コイルが使われて、磁場B
0における原子の原子スピンの歳差のレートに関係した周波数をもつパルス磁場B
1を生成し、それにより原子の正味磁化がB
0場の方向に対して横方向の成分を発達させる。B
1場がオフにされた後、正味磁化ベクトルの横成分が歳差運動し、その大きさが時間とともに減衰し、しまいには正味磁化は許容されていればB
0場の方向と再び整列する。この過程がMR信号を生じさせ、それがたとえば、MR信号の周波数で共鳴するようチューニングされているMRIシステムの一つまたは複数の受信コイルに誘起される電気信号によって検出できる。
【0020】
MR信号は回転する磁場であり、しばしば円偏極磁場と称され、これは直交する軸に沿った直線偏極成分を含んでいると見ることができる。すなわち、MR信号は第一の軸に沿って振動する第一の正弦波成分および第一の軸に直交する第二の軸に沿って振動する第二の正弦波成分から構成される。第一の正弦波成分および第二の正弦波成分は互いに90°位相がずれて振動する。MR信号の共鳴周波数に同調された適切に構成されたコイルは、直交する軸の一方に沿って一つの直線偏極成分を検出できる。特に、本稿でコイルの主軸と称される、コイルの電流ループにほぼ直交する軸に沿って配向されているMR信号の直線偏極成分によって、同調された受信コイルに電気的な応答が誘起されうる。
【0021】
よって、MRIは、送受信コイル(交換可能に高周波(RF)コイルまたはTx/Rxコイルとも称される)を使って、励起し、放出されたMR信号を検出することによって実行される。送受信コイルは、送信および受信のための別個のコイル、送信および/または受信のための複数のコイルまたは送信および受信のための同じコイルを含みうる。励起パルス・シーケンスを送信し、放出されたMR信号を検出するために、送受信コイルは、B0場の強さに依存した周波数で共鳴する必要がある。よって、高磁場領域での送受信コイルは、低磁場のものより著しく高い周波数(より短い波長)で共鳴する必要がある。共鳴コイルの伝導路の長さは、共鳴コイルが共鳴することが意図される周波数によって制約される。特に、共鳴コイルが満足のいく動作をするためには、周波数が高いほど伝導路は短くなければならない。こうして、高磁場送受信コイルの伝導路は非常に短いことが求められる。この要件を満たすために、高磁場送受信コイルはしばしば、伝導シート(たとえば銅シート)をエッチング、カッティングまたはフライス削り(milling)によって形成される一回巻きの伝導ループである。高磁場送受信コイルのための典型的な伝導路は数十センチメートルの長さに制限される。
【0022】
低磁場MRIに関わる低い周波数は、送受信コイルの伝導路がきわめて長くなることを許容し、高磁場MRIに関わる高い周波数によって課される伝導路長に対する制約条件のため高磁場MRIについては好適でない(または使用できない)コイル設計を許容する。いくつかの実施形態によれば、送受信コイルは、関心領域に対応する三次元的な表面にわたって設けられる単一の伝導路を使って形成されてもよい。部分的には導体長に対する制約条件の緩和のため、送受信コイルの伝導路は、複数の巻きまたはループで三次元的な表面にわたって配置されてもよい。本稿での用法では、「巻き」〔ターン〕は、参照軸(たとえば、下記でより詳細に論じるように、コイルの主軸)のまわりの360°または実質的に360°に設けられた伝導路を指す。伝導路が参照軸のまわりで実質的に360°形成される限り、巻きが閉じたループを形成する必要はないことを理解しておくべきである。たとえば、渦巻き幾何に配置された導体は、一つ一つの巻きは閉じたループをなさないが、複数の巻きを有すると言える。複数の巻きに配置された導体をもつ例示的なコイルは下記でより詳細に論じる。複数の巻き(たとえば5、10、15、20、30、50回の巻きまたはそれ以上)をもつコイルを提供することによって、MR信号に応答するコイルの感度が改善できる。
【0023】
許容可能な導体長の増大により、任意の幾何をカバーするよう配置された単一の導体をもつコイルも許容され、解剖構造の所望される部分のために構成された送受信コイルを容易にする。たとえば、頭部を撮像するために、ヘルメットのように人がかぶるように製造された基体(substrate)のまわりに導体を巻くことによって低磁場送受信頭部コイルを作り出すことができる。導体はたとえば、関心領域(たとえば脳またはその一部)に送信パルスを提供するおよび/または関心領域から放出されるMR信号を検出するのに十分なカバー範囲を提供するようヘルメットの表面のまわりの渦巻き幾何において導体を位置させる(たとえば巻く)ことによって、配置されてもよい。もう一つの例として、胴体または外肢(たとえば脚またはその一部、たとえば膝)を撮像するためには、導体は同様に、所望される解剖構造を受け入れるよう構成された表面のまわりに渦巻き幾何において配置されてもよい。
【0024】
上記の送受信コイル幾何は、低磁場領域の諸側面によって可能にされる。上記で論じたように、低い磁場強度は、著しく長い伝導路の利用を許容する。さらに、臨床上の高磁場MRIシステムは典型的には、撮像される患者が挿入される円筒形ボアのまわりに巻かれたソレノイド・コイルによりB0場を生成するので、B0場はボアおよびその中の身体の長手軸に沿って配向される。MRIを実行するために、送受信コイルはB0場に垂直なB1場を生成し、この横方向で、放出されるMR信号を検出する。これは、高磁場MRIのために設計される送受信コイルのための幾何構成に制約を課す。低磁場MRIは、B0場がたとえば撮像される患者が間に配置される二平面磁石を使って生成され、そのためB0場が身体の長手軸に実質的に垂直に配向される「オープン」システムの設計を容易にする。たとえば、2015年9月4日に出願された「低磁場磁気共鳴撮像方法および装置」と題する米国出願第14/845652('652出願)または2015年9月4日に出願された「磁気共鳴撮像のための強磁性増強」と題する米国出願第14/846255('255出願)に記載される低磁場システムの任意のものである。これらの各出願の内容はここに参照によってその全体において組み込まれる。
【0025】
よって、送受信コイルは、このB0場に対して横方向の磁場を生成および/または検出するよう構成され、伝統的な高磁場MRIシステムでは可能でない幾何構成が許容される。結果として、身体の軸に対して横方向であるB0場を生成する配置で構成されるB0磁石(たとえば二平面B0磁石)により、身体の軸方向の磁場を生成/検出する送受信コイルの設計が許容される。そのいくつかの例は下記でより詳細に述べる。実質的に身体または特定の目標解剖構造の長手軸に沿って配向されたMR信号成分に応答するよう構成された送受信コイル(たとえば身体の長手軸と実質的に整列した主軸をもって構成されたコイル)は、一般に、高磁場MRIで一般的に使われるような、身体の軸と揃った磁場を生成するB0コイルと一緒には使用できない。しかしながら、身体の長手軸と整列した方向のB0場を生成するB0磁石(たとえばソレノイド幾何をもつB0磁石)をもつMRIシステムとの関連でMR信号検出を実行するよう送受信コイルが構成されてもよいことは理解しておくべきである。特に、いくつかの実施形態によれば、身体の長手軸と直交した配向のMR信号成分に応答するよう構成された複数の巻きをもつ導体を有するRFコイルが提供される。そのいくつかの例は下記でより詳細に述べる。
【0026】
発明者は、高磁場および低磁場コンテキストにおける送受信コイルに関する種々の要因の一つまたは複数が、低磁場MRIにおいて使うための送受信コイルのための設計を最適化することを容易にすることを認識するに至った。この目的に向け、発明者は、低磁場MRIシステムと一緒に使うためのコイルの性能を改善するためにRFコイルの構成を最適化する技法を開発した。
【0027】
発明者は、低磁場コンテキストから生じる要因が、RFコイルのための一般的に最適なコイル設計を作り出すために磁場合成技法を使うことを容易にすることを認識するに至った。磁場合成(magnetic field synthesis)は、コイル(単数または複数)をモデル化し、エネルギーを付与されたときにモデル化されたコイルによって生成される磁場をシミュレートする技法である。次いで、コイル・モデルおよび/またはコイル・モデルのパラメータに対する一つまたは複数の制約条件が与えられたもとで、何らかの基準に従って所望される磁場を生成するパラメータの集合を見出すために、コイル・モデルのパラメータが調整される。いくつかの要因のため、磁場合成技法はこれまで一般に、高磁場MRIシステムのためのRFコイルを設計することには適用不可能だった。特に、そのような磁場合成技法は、部分的には高磁場領域で使われるときにコイルが共鳴することが必要とされる比較的高い周波数のため、高磁場MRIシステムと一緒に使うためのRFコイルを設計することにおいては効果的ではなかった。特に、動作周波数が高いほど、送信および受信するために必要とされる電流路が短くなる。結果として、既知の磁場合成技法は、たとえば高磁場コンテキストにおけるMR信号を検出するために必要とされる短い電流路をもつ受信コイルを設計することにおいては有用ではなかった。たとえば、磁場合成技法は、高磁場MRIにおいて典型的に使用される短い電流路をもつ一本巻きの導体を構成するためには有用でないおよび/または必要でないことがある。
【0028】
上記で論じたように、低磁場MRIにおける送受信のための有意により低い動作周波数(すなわち、送信パルスおよび放出されるMR信号の、有意により低い周波数)は、高磁場MRIよりも実質的に長い電流路を許容し、そのことは低磁場MRIシステムにおいて使うためのRFコイルの革新的な新たな設計につながった。たとえば、大まかな基準として、共鳴コイルにおける導体の長さは共鳴周波数での波長の十分の一を超えないべきである。よって、3TのB0磁場をもつ高磁場MRIシステムは約128MHzで動作し、よって約2.3メートルの波長をもつ。よって、そのような高磁場システムのための送受信コイルにおける導体の長さは、23センチメートルを超えるべきではない。対照的に、0.1TのB0場をもつ低磁場MRIシステムは約4.3MHzで動作し、よって約70メートルの波長をもち、よって、送受信コイルは、約7メートルまでの長さをもつ導体を含むことができる。0.05TのB0場をもつ低磁場MRIシステムは約2.15MHz(約140メートルの波長)で動作し、対応する送受信コイルは14メートルまでの長さをもつ導体を利用することができる、などとなる。発明者は、低磁場領域で許容される有意により長い導体長は、高磁場領域では可能でなかった送受信コイル構成を許容することを認識するに至った。さらに、増大した導体長は、最適な送受信コイル構成を決定するために磁場合成を使うことを容易にする。
【0029】
発明者は、磁場合成技法が低磁場MRIのためのRFコイルを設計するために使用されうることを認識するに至り、低磁場MRI環境において、RFコイルの構成を最適化して、送信効率を改善するおよび/または放出されるMR信号を検出する効率を改善する技法を開発した。発明者は、MR信号検出の感度を高め、よってシステムのSNRを改善するRFコイル構成を開発した。
【0030】
上記で論じたように、MR信号は、回転するまたは円偏極した磁場である。発明者は、MR信号検出のSNRを改善するためにMR信号の異なる配向の磁場成分(本稿ではMR信号成分と称される)に応答するようそれぞれ異なる主軸をもつ複数のコイルを有する、低磁場領域のために構成されたRFコイル設計を開発した。たとえば、第一のコイルおよび第二のコイルが、放出されたMR信号の直交する成分に応答するよう互いに直交するまたは実質的に直交するそれぞれの主軸をもつよう配置されてもよい(たとえば直交コイル(quadrature coils))(たとえば、円偏極したMR信号の直交する直線偏極成分を検出するため)。このようにして、一対のコイルが90°位相シフトしたMR信号の二連測定を得る。これらの測定が、たとえば二連の測定を組み合わせることによって、MR信号検出のSNRを改善するために使用されうる。これについては下記でより詳細に論じる。
【0031】
複数のコイルのそれぞれの主軸は、互いに対して他の関係(たとえば直交でない関係)の配向であってもよいことは理解しておくべきである。たとえば、所与の表面についての一対のコイルの主軸の直交性は、達成するのが難しいことがある。一般に、二の平方根倍の改善までは、一対のコイルの主軸が直交に近いほどSNRの改善は増す。さらに、主軸が直交でないコイルは相互インダクタンスを示すことがあり、それぞれのコイルを相互インダクタンスを緩和するような仕方で構成することを必要とすることがある。そのいくつかの技法は下記でより詳細に述べる。
【0032】
いくつかの実施形態によれば、MR信号に応答するよう構成されたRF送受信コンポーネントは、第一の主軸をもつ第一のコイル構成に従って複数の巻きまたはループにおいて配置された少なくとも一つの導体によって形成される第一のコイルと、前記第一の主軸とは異なる第二の主軸をもつ第二のコイル構成に従って複数の巻きまたはループにおいて配置された少なくとも一つの導体によって形成される第二のコイルとを有する。たとえば、第一のコイル構成および第二のコイル構成は、第一の主軸および第二の主軸が実質的に互いに直交するようなものであってもよい。ただし、それぞれの主軸の間の他の関係が使われてもよい。このようにして、第一のコイルおよび第二のコイルは、MR信号検出のSNRを改善するために、MR信号の異なる成分(たとえば、円偏極したMR信号の直交する直線偏極成分)を検出できる。いくつかの実施形態によれば、それぞれ第一および第二のコイルについての第一および第二のコイル構成は、磁気合成技法を使って決定される。ただし、コイル構成は他の技法(たとえば人間の直感、経験的に、など)を使って決定されてもよい。諸側面はこの点で限定されない。いくつかの実施形態によれば、第一のコイルおよび第二のコイルは、改善されたSNRをもつRF送受信コンポーネントを提供するために、支持構造の別個の層上に配置される。そのいくつかの例は下記でより詳細に述べる。
【0033】
発明者はさらに、受信コイルのための最適な構成は個人によって異なることがあることを認識するに至った。たとえば、個人の頭部のサイズおよび形状はその個人のためのRFコイルについての最適な構成に影響することがある。この多様性に対処するために、発明者は、特定の個人のための一つまたは複数の受信コイルを最適化するための技法を開発した。いくつかの実施形態によれば、特定の個人の目標解剖構造の測定値(たとえば、頭部の測定値、胴体の測定値、外肢の測定値など)が得られ、得られた測定値を使って本稿に記載される最適化技法が実行される。結果として、その個人について、受信コイルのための最適な構成が得られてもよい。いくつかの実施形態によれば、目標解剖構造のための受信コイルのための支持部(たとえばヘルメット)が、決定された最適な構成に従って(たとえば三次元(3D)印刷により)製作される。結果として、最適なRFコイルが迅速かつコスト効率よく生産でき、特定の個人および/または解剖構造の一部のためにカスタマイズされてもよい。
【0034】
本稿に記載される技法は、MR信号への改善された感度をもつ高周波コンポーネントを可能にし、よってMR信号検出の信号対雑音比を増す。上記で論じたように、比較的弱いMR信号が低磁場MRIの課題である。そこで、本稿に記載される一つまたは複数の技法を使って作り出される送受信コンポーネントは、臨床的に有用な画像(たとえば、臨床目的、たとえば診断、治療および/または研究目的のために好適な解像度をもつ画像)を取得できる低磁場MRIシステムを容易にする。これに関し、いくつかの実施形態は、関心領域内で放出されたMR信号への感度を高めるよう最適化された構成で関心領域のまわりの三次元幾何において配置された少なくとも一つの導体を有する高周波コイルを有する低磁場MRIシステムを含む。たとえば、低磁場MRIシステムは、ある視野をもつ低磁場強度(たとえば0.2Tから0.1Tの間、0.1Tから50mTの間、50mTから20mTの間、20mTから10mTの間など)のB0磁場を生成するよう構成されたB0磁石を有していてもよい。該高周波コイルは、改善された効率をもって、前記視野に高周波パルスを提供してMR応答を引き起こすおよび/またはそこから放出されるMR信号を検出するよう最適化される。
【0035】
いくつかの実施形態は、低磁場領域のために構成され、異なるMR信号成分に応答するような配向にされた一対のコイルを有し、MR信号検出の信号対雑音比を改善する二連コイル高周波コンポーネントを含む。たとえば、いくつかの実施形態は、撮像のために好適な視野をもつ低磁場強度(たとえば0.2Tから0.1Tの間、0.1Tから50mTの間、50mTから20mTの間、20mTから10mTの間など)のB0磁場を生成するよう構成されたB0磁石と、前記視野から放出される第一のMR信号成分に応答するよう構成された第一のコイルと、前記視野から放出される第二のMR信号成分に応答するよう構成された第二のコイルとを有する低磁場磁気共鳴システムを含む。これに関し、低磁場強度のB0磁場の視野から放出されるMR信号に応答するために、第一のコイルおよび第二のコイルはB0磁場に対応する周波数で(すなわち低磁場領域で)MR信号を検出するよう構成される。
【0036】
いくつかの実施形態によれば、第一のコイルおよび第二のコイルは、SNRにおける増強を最大限にするために直交するMR信号成分に応答するよう配置される(たとえば、第一のコイルおよび第二のコイルの主軸が互いに実質的に直交する)。ただし、他の配置を使うこともできる。いくつかの実施形態によれば、第一のコイルおよび第二のコイルは、前記視野に対して互いからオフセットされる。いくつかの実施形態によれば、第一のコイルおよび第二のコイルのそれぞれの構成は、たとえば、磁気合成技法を使って最適化される。ただし、それぞれの構成は他の技法(たとえば直感、経験的など)を使って決定されてもよい。
【0037】
いくつかの実施形態によれば、低磁場MRIシステムのB0磁石は平面幾何(たとえば片側(single-sided)または二平面(bi-planar)幾何)において配置され、他の実施形態では、B0磁石は円筒幾何(たとえばソレノイド幾何)に配置され、前記一つまたは複数の高周波コイルはB0磁石の幾何構成に従って、高周波パルスを送信するおよび/またはMR信号を検出するよう構成される。
【0038】
下記で、たとえば低磁場MRIで使うためのRFコイルを生産するための方法および装置に関係したさまざまな概念および実施形態をより詳細に述べる。本稿に記載される実施形態が数多くの仕方のいずれで実装されてもよいことは理解されるべきである。個別的な実装の例が単に例解目的のために下記で与えられる。与えられる実施形態および特徴/機能は個別に、みな一緒に、あるいは二つ以上の任意の組み合わせにおいて使用されてもよいことは理解しておくべきである。本稿に記載される技術の諸側面はこの点で限定されない。
【0039】
図1は、MRIシステム100(たとえば低磁場MRIシステム)の例示的なコンポーネントのブロック図である。
図1のこの例解用の例では、MRIシステム100は、コンピューティング装置104、コントローラ106、パルス・シーケンス記憶部108、電力管理システム110および磁気系コンポーネント120を有する。システム100が例示的であり、MRIシステムは、
図1に示したコンポーネントに加えて、またはその代わりに、任意の好適な型の一つまたは複数の他のコンポーネントを有していてもよいことは理解しておくべきである。
【0040】
図1に示されるように、磁気系コンポーネント120はB
0磁石122、シム・コイル124、RF送信および受信コイル126および傾斜コイル128を有する。磁石122は、主磁場B
0を生成するために使用されうる。磁石122は、所望される主磁場B
0を生成できる磁気系コンポーネントのいかなる好適な型または組み合わせであってもよい(たとえば、電磁石、プリントされた磁気系、永久磁石などの任意のものまたは組み合わせ)。このように、本稿ではB
0磁石とは、B
0場を生成するよう構成された任意の型の磁気系コンポーネントの任意の一つまたは組み合わせをいう。いくつかの実施形態によれば、B
0磁石122は、約20mT以上かつ約50mT以下、約50mT以上かつ約0.1T以下、約0.1T以上かつ約0.2T以下、約0.2T以上かつ約0.3T以下、約0.3T以上かつ約0.5T以下などのB0場を生成するまたはそれに寄与するのでもよい。シム・コイル124は、磁石122によって生成されるB
0場の均一性を改善するための磁場(単数または複数)を寄与するために使われてもよい。
【0041】
傾斜コイル128は、傾斜場を提供するよう構成されてもよく、たとえば、三つの実質的に直交する方向(X,Y,Z)におけるB0場内の勾配を生成するよう構成されてもよい。傾斜コイル128は、受信されるMR信号の空間位置を周波数または位相の関数としてエンコードするためにB0場(磁石122および/またはシム・コイル124によって生成されるB0場)を系統的に変化させることによって放出されるMR信号をエンコードするよう構成されてもよい。たとえば、傾斜コイル128は、周波数または位相を特定の方向に沿った空間位置の線形関数として変化させるよう構成されてもよい。ただし、非線形傾斜コイルを使って、より複雑な信号エンコード・プロファイルが提供されてもよい。たとえば、第一の傾斜コイルが第一(X)の方向におけるB0場を選択的に変化させてその方向の周波数エンコードを実行するよう構成されてもよく、第二の傾斜コイルが第一の方向と実質的に直交する第二(Y)の方向におけるB0場を選択的に変化させて位相エンコードを実行するよう構成されてもよく、第三の傾斜コイルが第一および第二の方向に実質的に直交する第三(Z)の方向におけるB0場を選択的に変化させて体積撮像用途のためのスライス選択を可能にするよう構成されてもよい。
【0042】
上記で論じたように、MRIは、それぞれ送信および受信コイル(しばしば高周波(RF)コイルと称される)を使って励起し、放出されるMR信号を検出することによって実行される。送受信コイルは、送信および受信のための別個のコイル、送信および/または受信のための複数のコイル、あるいは送信および受信のための同じコイルを含んでいてもよい。このように、送受信コンポーネントは、送信のための一つまたは複数のコイル、受信のための一つまたは複数のコイルおよび/または送信および受信のための一つまたは複数のコイルを含んでいてもよい。MRIシステムの送信および受信磁気系コンポーネントについてのさまざまな構成を一般的に指すために、送受信コイルはしばしばTx/RxまたはTx/Rxコイルとも称される。これらの用語は本稿では交換可能に使われる。
図1では、RF送信および受信コイル126は、振動磁場B
1を誘起するためのRFパルスを生成するために使われうる一つまたは複数の送信コイルを有する。該送信コイルは、いかなる好適な型のRFパルスを生成するよう構成されてもよい。たとえば、送信コイルは、2015年11月11日に出願された「低磁場磁気共鳴のためのパルス・シーケンス」という名称の米国特許出願第14/938,430号('430出願)に記載されるパルス・シーケンスの任意のものを生成するよう構成されてもよい。同出願はここに参照によってその全体において組み込まれる。
【0043】
磁気系コンポーネント120のそれぞれは、いかなる好適な仕方で構築されてもよい。たとえば、いくつかの実施形態では、磁気系コンポーネント120の一つまたは複数(たとえば全部)は、2015年9月4日に出願された、「低磁場磁気共鳴撮像の方法および装置」という名称の米国特許出願第14/845,652号('652出願)において記載されている技法を使って製作、構築または製造されてもよい。同出願はここに参照によってその全体において組み込まれる。しかしながら、本稿に記載される技法はこの点で限定されるものではなく、任意の好適な技法が磁気系コンポーネント120を提供するために使用されうる。
【0044】
電力管理システム110は、低磁場MRIシステム100の一つまたは複数のコンポーネントに動作電力を提供するための電子回路を含む。たとえば、下記でより詳細に論じるように、電力管理システム110は一つまたは複数の電源、傾斜電力コンポーネント、送信コイル・コンポーネントおよび/または低磁場MRIシステム100のコンポーネントにエネルギーを与え動作させるために好適な動作電力を提供するために必要とされる他の任意の好適な電力電子系統を含みうる。
【0045】
図1に示されるように、電力管理システム110は、電源112、電力コンポーネント(単数または複数)114、送受切り換えスイッチ116および熱管理コンポーネント118を有する。電源112は、MRIシステム100の磁気系コンポーネント120に動作電力を提供するための電子回路を含む。たとえば、電源112は一つまたは複数のB
0コイル(たとえばB
0磁石122)に、低磁場MRIシステムのための主磁場を生成するよう動作電力を提供するための電子回路を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、電源112は単極の(unipolar)連続波(CW)電源であるが、いかなる好適な電源が使われてもよい。送受切り換えスイッチ116は、RF送信コイルまたはRF受信コイルのどちらが動作させられるかを選択するために使われてもよい。
【0046】
電力コンポーネント(単数または複数)114は、一つまたは複数のRF受信コイル(たとえばコイル126)によって検出されるMR信号を増幅する一つまたは複数のRF受信(Rx)前置増幅器、一つまたは複数のRF送信コイル(たとえばコイル126)に電力を提供するよう構成された一つまたは複数のRF送信(Tx)電力コンポーネント、一つまたは複数の傾斜コイル(たとえば傾斜コイル128)に電力を提供するよう構成された一つまたは複数の傾斜電力コンポーネントおよび一つまたは複数のシム・コイル(たとえばシム・コイル124)に電力を提供するよう構成された一つまたは複数のシム電力コンポーネントを含んでいてもよい。
【0047】
熱管理コンポーネント118は、低磁場MRIシステム100のコンポーネントについての冷却を提供する。これは、低磁場MRIシステム100の一つまたは複数のコンポーネントによって生成される熱エネルギーをそれらのコンポーネントから去らせる伝達を容易にすることによって行なってもよい。熱管理コンポーネント118は、限定なしに、B
0コイル、傾斜コイル、シム・コイルおよび/または送受信コイルを含むがそれに限定されない、熱を生成するMRIコンポーネントに統合されるまたは近接して配置されるのでもよい、水冷式または空冷式の冷却を実行するためのコンポーネントを含んでいてもよい。熱管理コンポーネント118は、低磁場MRIシステム100のコンポーネントから去るよう熱を伝達するために、空気および液体冷却材(たとえば水)を含むがそれに限定されないいかなる好適な熱伝達媒体を含んでいてもよい。
【0048】
図1に示されるように、MRIシステム100は、電力管理システム110に命令を送り、これから情報を受け取る制御電子回路を有するコントローラ106(コンソールとも称される)を含んでいる。コントローラ106は一つまたは複数のパルス・シーケンスを実装するよう構成されてもよい。パルス・シーケンスは、磁気系コンポーネント120を所望されるシーケンスで動作させるために電力管理システム110に送られる命令を決定するために使われる。たとえば、MRIシステム100が低磁場で動作する実施形態については、コントローラ106は、ゼロ・エコー時間(LF-ZTE: low-field zero echo time)パルス・シーケンス、均衡定常状態自由歳差(bSSFP: balanced steady-state free precession)パルス・シーケンス、グラジエントエコー・パルス・シーケンス、スピンエコー・パルス・シーケンス、反転回復パルス・シーケンス、動脈スピン標識付け、拡散強調撮像(DWI)および/または低磁場コンテキストでの動作のために規定される他の任意のパルス・シーケンスに従って磁気系コンポーネント120を動作させるよう電力管理システム110を制御するよう構成されてもよい。低磁場MRIのためのパルス・シーケンスは、T1強調およびT2強調撮像、拡散強調撮像、動脈スピン標識付け(灌流画像化)、オーヴァーハウザー撮像などといった種々のコントラスト型について適用されうる。しかしながら、いかなるパルス・シーケンスが使われてもよく、諸側面はこの点で限定されない。コントローラ106は、ハードウェア、ソフトウェアまたはハードウェアとソフトウェアの任意の好適な組み合わせとして実装されうる。本稿で与えられる開示の諸側面はこれに関して限定されない。
【0049】
いくつかの実施形態では、コントローラ106は、一つまたは複数のパルス・シーケンスのそれぞれについての情報を記憶しているパルス・シーケンス貯蔵部108からパルス・シーケンスについての情報を得ることによって、パルス・シーケンスを実装するよう構成されてもよい。特定のパルス・シーケンスについてパルス・シーケンス貯蔵部108に記憶されている情報は、コントローラ106がその特定のパルス・シーケンスを実装できるようにするいかなる好適な情報であってもよい。たとえば、パルス・シーケンスについてパルス・シーケンス貯蔵部108に記憶されている情報は、そのパルス・シーケンスに従って磁気系コンポーネント120を動作させるための一つまたは複数のパラメータ(たとえば、RF送信および受信コイル126を動作させるためのパラメータ、傾斜コイル128を動作させるためのパラメータなど)、そのパルス・シーケンスに従って電力管理システム110を動作させるための一つまたは複数のパラメータ、コントローラ106によって実行されたときにコントローラ106がシステム100を制御してそのパルス・シーケンスに従って動作するようにする命令を含む一つまたは複数のプログラムおよび/または他の任意の好適な情報を含んでいてもよい。パルス・シーケンス貯蔵部108に記憶されている情報は、一つまたは複数の非一時的な記憶媒体に記憶されていてもよい。
【0050】
図1に示されるように、コントローラ106は、受信されたMRデータを処理するようプログラムされたコンピューティング装置104とも対話する。たとえば、コンピューティング装置104は、任意の好適な画像再構成プロセスを使って、受信されたMRデータを処理して一つまたは複数のMR画像を生成してもよい。コントローラ106は、一つまたは複数のパルス・シーケンスについての情報を、コンピューティング装置によるデータの該処理のために、コンピューティング装置104に提供してもよい。たとえば、コントローラ106は、一つまたは複数のパルス・シーケンスについての情報をコンピューティング装置104に提供してもよく、コンピューティング装置は少なくとも部分的には該提供された情報に基づいて画像再構成プロセスを実行してもよい。
【0051】
コンピューティング装置104は、収集されたMRデータを処理して、撮像される被験体の一つまたは複数の画像を生成しうるいかなる電子装置であってもよい。いくつかの実施形態では、コンピューティング装置104は、固定電子装置、たとえばデスクトップ・コンピュータ、サーバー、ラックマウント・コンピュータ、ワークステーションまたは他の任意の好適な固定電子装置であってMRデータを処理して撮像される被験体の一つまたは複数の画像を生成するよう構成されうるものであってもよい。あるいはまた、コンピューティング装置104は、ポータブル装置、たとえばスマートフォン、携帯情報端末、ラップトップ・コンピュータ、タブレット・コンピュータまたはMRデータを処理して撮像される被験体の一つまたは複数の画像を生成するよう構成されうる他の任意のポータブル装置であってもよい。いくつかの実施形態では、コンピューティング装置104はいかなる好適な型の複数のコンピューティング装置を有していてもよい。本稿で与えられる開示の諸側面はこれに関して限定されない。低磁場MRシステム100の諸側面を制御する(たとえば特定のパルス・シーケンスに従って動作するようシステム100をプログラムする、システム100の一つまたは複数のパラメータを調整するなど)および/または低磁場MRIシステム100によって得られた画像を見るために、ユーザー102がコンピューティング装置104と対話してもよい。
【0052】
図2のAおよびBは、B0磁石についての例示的な二平面(bi-planar)幾何を示している。B0磁石222は、互いに実質的に平行に配置された磁石222aおよび222bによって概略的に示されており、磁石222aと222bの間(すなわち、B0場の均一性がMRIのために好適である磁石の間の領域)に視野を提供するために、いずれかの所望される方向に概括的に軸245に沿ってB0場を生成する。この二平面配置は、概して「オープン」な磁気共鳴撮像システムの生産を許容する。MR応答を誘発し、MR信号を検出するために概して軸225(すなわちRFコイル226の主軸)に沿ってパルス式の振動磁場を生成するよう構成されたRFコイル(または複数のRFコイル)がRFコイル226として概略的に図示されている。例示的なRFコイル226は、実質的に主軸225に沿って配向されたMR信号成分(コイルの主軸と整列したMR信号の直線偏極成分)を検出するよう構成される。上記で論じたように、低磁場MRIの比較的低い動作周波数は、高磁場コンテキストにおいて使うのには好適でないコイル設計を許容する。発明者は、RFパルス・シーケンスを送信するおよび/または放出されたMR信号を検出するコイルの能力を改善するRFコイル設計を開発した。そのいくつかは下記でより詳細に論じる。発明者はさらに、磁気合成を使って所望される基準に従ってRFコイルのための導体(単数または複数)の配置を最適化するための技法を開発した。そのいくつかの例はやはり下記でより詳細に述べる。
【0053】
図3のAおよびBは、低磁場MRIシステムにおいて適切なRFパルス・シーケンスを送信し、該RFパルス・シーケンスに応答する放出されたMR信号を検出するよう構成された高周波(RF)頭部コイルのいくつかの図を示している。送受信コイル300はたとえば、
図2に示したRFコイル226に対応していてもよく、頭部のMR画像を得るよう特に構成されていてもよい。図のように、送受信コイル300は、撮像されるべき被験体の頭部を受け入れるよう形成された基体(substrate)を含む。基体は、所望される幾何に従って導体330がその中に与えられる(たとえば巻かれる)溝をもって形成されてもよい。基体は、頭部を受け入れるヘルメット部分と、ヘルメット内で患者が快適に頭を休止位置に安置できるような支持ベースとを含む。
【0054】
図のように、導体330が基体350のまわりに渦巻き幾何において巻かれ、それにより、動作させられるとき、コイルは軸305に沿った諸方向に磁場を生成し、同じ軸に沿って配向にされた磁場を検出できる。よって、軸305は導体330によって形成されるコイルの主軸に対応する。導体330は、単一チャネル送受信コイルを形成する単一の連続ワイヤをなす。
図3のAおよびBにおける例示的な送受信コイル300は、約14メートルの伝導路をもつ。上記で論じたように、高磁場MRIの高い周波数(たとえば64MHzより上)は、正しい動作のためにはRFコイルの伝導路が非常に短いことを要求する(たとえばセンチメートルのオーダー)。このように、この例示的な送受信コイルにおける導体の長さは、高磁場MRI領域の高い周波数によって課される限界をはるかに(一桁以上)超えている。しかしながら、図示される構成は最適化されておらず、結果として、頭部コイルの性能は最適ではないことがあり、より低い品質の画像を与えることがある。
【0055】
発明者は、コイル効率を改善する(たとえば被験体に送達されるRFパルスを改善するおよび/またはRFパルス・シーケンスに応答して放出されるMR信号を検出する感度を改善する)RFコイル構成を開発した。結果として、増大した信号が検出されることができ、その結果SNRが向上し、これは、高磁場の場合に比べてMR信号が相対的に弱い低磁場MRIでは特に重要な要因である。発明者はさらに、結果として得られるコイルが低磁場コンテキストにおいて放出されたMR信号を検出するおよび/またはRFエネルギーを送信する能力を改善する、RFコイルでの導体の一般的に最適な配置(arrangement)(たとえば構成(configuration))を決定する技法を開発した。下記でより詳細に論じるように、本稿に記載される技法は、解剖構造(たとえば頭部、胴体、腕、脚、膝など)の任意の部分または諸部分のための任意の所望される幾何構成をもつRFコイルを提供するために、任意の関心対象表面に適用されることができる。
【0056】
図4Aは、いくつかの実施形態に基づく、RFコイル構成を決定する方法を示している。工程410では、RFコイルのモデルが提供される。用語「モデル」は、本稿では、RFコイルの数学的表現またはそこからRFコイルの表現が導出できる表現を指す。たとえば、RFコイルのモデルは、三角形分割されたメッシュまたは幾何学的プリミティブから構築される他の表現といった幾何学的な表現を含んでいてもよい。さらに、モデルは、暗黙的な表面によって記述されてもよく、および/または他の型の好適な数学的表現またはそれらの組み合わせを含んでいてもよい。好適なモデルは一般に、モデルを使って磁場合成が実行されることを許容する。これはたとえば、モデル化されたRFコイルの動作をシミュレートして、シミュレートされた動作に際して関心領域内に生成される磁場を合成することを許容することによる。モデルは典型的には、所与の一組の値にそれぞれ設定されたときにモデルの特定の構成を特徴付ける一つまたは複数のパラメータをもつ。該パラメータのうち一つまたは複数のパラメータの値を変えると、モデルの構成が変わる。たとえば所与の基準に基づいて最適であるモデルの構成(たとえばモデルを記述する前記一組の一つまたは複数のパラメータ)を見出すことによって、最適化されたモデル構成から、最適化されたRFコイル構成が導出されることができる。これについては下記でより詳細に論じる。
【0057】
工程420Aでは、RFコイルのモデルを使ってRFコイルについての構成が決定される。たとえば、モデルを使って最適化が実行されて、少なくとも一つの制約条件を満たし、モデルの動作がシミュレートされるときに少なくとも一つの基準を満たす磁場を生成する、RFコイルについての構成を決定してもよい。いくつかの実施形態によれば、磁場についての前記少なくとも一つの基準は磁場均一性を含む。たとえば、最適化は、RFコイルのモデルがシミュレートされるときに均一性基準(たとえば指定された割合より低い非一様性)を満たす関心領域内の磁場を生成する当該モデルについての構成を同定するよう、定式化されうる。いくつかの実施形態によれば、前記少なくとも一つの基準は磁場強度基準を含む。モデルの最適化された構成からRFコイルについての所望される構成を決定することを容易にするいかなる好適な基準または基準の組み合わせが使われてもよい。いくつかの実施形態によれば、モデル構成およびRFコイル構成は異なるパラメータを使って記述される。たとえば、モデル構成は、電流密度に対応するパラメータをもつ表面ポテンシャルを表わしてもよく、RFコイル構成は三次元空間での導体(たとえばワイヤ)の配置を表わしてもよい。いくつかの実施形態によれば、最適なモデル構成が(たとえば所与の基準に基づいて最適な一組のパラメータを決定することによって)同定されてもよく、その最適化されたモデル構成からRFコイル構成が決定されてもよい。RFコイル構成を決定することは、第二の最適化に関わってもよいが、他の実施形態では、RFコイル構成は他の仕方で決定される(たとえば、最適なコイル構成を決定することは複数の段階に関わってもよい)。いくつかの実施形態によれば、最適なRFコイル構成は、モデル構成を最適化することに関連して決定される。たとえば、モデル構成およびRFコイル構成は同様にパラメータ化されてもよく、それにより最適なRFコイル構成は一般に、RFコイルがどのようにモデル化されるかに依存して、モデル構成を最適化することによって決定される。
【0058】
上記で論じたように、最適化は、少なくとも一つの制約条件に鑑みて、所与の基準を満たす最適な諸パラメータ値を見出すことを含んでいてもよい。前記少なくとも一つの制約条件は、RFコイルについての一つまたは複数の設計仕様を満たす構成(モデルおよび/またはコイル構成)を容易にする任意の制約条件または制約条件の組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態によれば、前記少なくとも一つの制約条件は、RFコイル構成の抵抗を含む。たとえば、最適化は、所与の基準に関して最適な構成を決定する際、RFコイル構成についての最大抵抗を強制してもよく、あるいはさもなければコイル抵抗を最小にしてもよい。いくつかの実施形態によれば、前記少なくとも一つの制約条件は、RFコイルのインダクタンスを含む。たとえば、最適化は、所与の基準に関して最適な構成を決定する際、RFコイル構成についての最大インダクタンスを強制してもよく、あるいはさもなければコイル・インダクタンスを最小にしてもよい。他のいかなる制約条件または制約条件の組み合わせが、追加的または代替的に、コイル構成を決定するために使われてもよい。そのいくつかの例は下記でより詳細に述べる。
【0059】
段階420Aを実行する結果として、RFコイルの構成が得られる。上記で論じたように、コイル構成は、RFコイルを記述する一組のパラメータによって定義されうる。いくつかの実施形態によれば、RFコイルの構成(configuration)は、一つまたは複数の導体の三次元幾何を記述する(たとえば、一つまたは複数の導体が三次元空間においてどのように配置されている(arranged)かを記述する)。たとえば、構成は、RFコイルの少なくとも一つの導体の巻きまたはループの数および巻きの間の間隔および/または前記少なくとも一つの導体がどのように配置されているかの他の任意の記述を記述してもよい。構成は、RFコイルの一つまたは複数の導体が関心対象表面にわたってどのように配置されるかの任意の記述および/または前記一つまたは複数の導体の特性および/または属性の任意の記述であってもよい。諸側面はこれに関して限定されない。いくつかの実施形態によれば、コイル構成が、RFコイル・モデルの一つまたは複数のパラメータを最適化することによって得られるモデル構成から決定されてもよい。たとえば、RFコイル構成は、RFコイルの巻きの数、巻きの間の間隔および/またはコイル内の導体(たとえばワイヤ(単数または複数))の位置などを支配するパラメータを含んでいてもよい。一般に、RFコイル構成の前記一つまたは複数のパラメータは、少なくとも部分的には、物理的なRFコイルの関心対象表面上での物理的な導体の分布および/または配置を定義する。コイル最適化技法のいくつかの例との関連でさらなる詳細がのちに論じられる。
【0060】
図4Bは、いくつかの実施形態に基づく、RFコイルについての構成を最適化する方法を示している。工程410Bでは、RFコイルのモデルが得られる。モデルは、
図2Aとの関連で上記で論じた技法の任意のものを使って、あるいはRFコイルの表現を提供するための任意の好適な技法を使って、取得または提供されてもよい。
【0061】
工程420Bでは、モデル化されたRFコイルの動作が、モデルの特定の構成についてシミュレートされる。たとえば、特定のモデル構成が与えられたとき、モデルの動作をシミュレートすることによって生成される磁場が合成される。いくつかの実施形態によれば、シミュレーションは、RFコイルのモデルの表面上の電流をシミュレートすることによって関心領域内の一組の点において生成される磁場を合成することに関わってもよい。工程422では、合成された磁場が所与の基準と比較されて、その構成が最適化の観点から満足いくものであるかどうか(たとえば所与の基準を満たすかどうか)が評価される。いくつかの実施形態によれば、基準は、一つまたは複数の制約条件または最小化および/または最大化されるべき一つまたは複数の変数をもつ関数の形を取ってもよい。たとえば、関数の最適化は、RFコイルのインダクタンスおよび/または抵抗を最小にしつつ(あるいはインダクタンスおよび/または抵抗をそれぞれ規定された値より下に制約しつつ)関心領域内で生成される磁場を最大にしようとしてもよい。しかしながら、制約条件の任意の集合に鑑みて変数の任意の集合が使われうる。本稿に記載される技法はいかなる特定の最適化または最適化方式と一緒に使うためにも限定されない。
【0062】
特定のコイル設計および設計制約条件は、少なくとも部分的には、RFコイルの構成を最適化する際にどんな因子が考慮されるかを指定してもよい。RFコイルの設計のための最適化定式化において評価されうる限定しない因子(たとえば、最小化または最大化されるべき変数の形のまたは制約条件としての)は、磁場強度、磁場均一性、コイル効率/感度、コイル・インダクタンス、コイル抵抗、ワイヤ長、ワイヤ太さ、ワイヤ間隔などの任意の一つまたは組み合わせを含む。所与の設計制約条件に基づく最適な構成が得られるよう、これらの因子の任意の一つまたは組み合わせの相対的な重要性が重み付けされてもよい。
【0063】
工程422において現在の構成をもつモデルの動作をシミュレートすることから帰結する解(たとえば、所与の関数の評価)が所定の指標に基づいて最適であると判定される場合には、プロセスは工程460に進み、モデル構成に基づいてRFコイル構成が決定される。たとえば、最適化されたモデル構成が、動作させられたときにモデル構成からシミュレートされた磁場にほぼ似た磁場を生成するコイル構成を決定するために使われてもよい。いくつかの実施形態によれば、コイル構成は、少なくとも部分的にはモデル構成に基づくRFコイルについてのワイヤ外形線(contours)を決定することによって、最適化されたモデル構成から決定される。たとえば、下記で例を論じる外形線形成(contouring)技法が、最適化されたRFコイルについてのワイヤ外形線を決定するために使われてもよく、ワイヤ外形線はその後、工程470に示されるように、実際の物理的なRFコイルを生成するために使われることができる。そのさらなる側面は後述する。すなわち、外形線は、コイル構成を記述し、RFコイルの物理的な導体を配置するためのパターンとして使用されうる。
【0064】
工程422において前記解が前記所定の指標に基づいて最適でない(たとえば所与の基準を満たさない)と判定される場合には、プロセスは工程430に進み、モデルの一つまたは複数のパラメータが修正されて、更新されたモデル構成を生じてもよい。モデル構成を最適化する際、プロセスは工程420に戻って、更新されたモデル構成を使ってRFコイルの動作をシミュレートし、プロセスは、最適な構成が決定されるまで(すなわち、モデル構成を支配する前記一組の一つまたは複数のパラメータが所与の基準に基づいて最適化されるまで)逐次反復される。構成が次の反復工程のために更新される仕方は、いかなる好適な最適化方式に従って選ばれてもよい。工程420、422、430を繰り返すことによって、前記基準によって特徴付けられる何らかの指標に従って(たとえば好適な関数の最適化によって)、RFコイルのモデルの構成が最適化されてもよい。最終的なモデル構成から、一般的に最適なRFコイル構成が得られてもよい。モデル構成および/またはRFコイル構成を最適化することは、グローバルなまたは絶対的な最適な解を与える必要はなく、「最適」の何らかの十分な指標に収束するだけでよいことを理解しておくべきである。よって、所与のモデルおよび定式化について、数多くの「最適」な解があってもよい。
【0065】
図5は、いくつかの実施形態に基づく、
図4に記載される一般的な方法の例示的な実装を示している。工程510では、RFエネルギーが提供されるべきでありMR信号が検出されるべきである関心領域(たとえば、低磁場MRIシステムの視野)に対応する表面の三次元メッシュを使って、RFコイルのモデルが提供される。いくつかの実施形態によれば、メッシュは複数の表面要素が、表面要素の頂点におけるノードによって接続されたものを含む。いくつかの実施形態に基づきRFコイルのモデルのための基礎として使用されうる三角形表面要素をもつメッシュの限定しない例が
図6Aおよび
図6Bに示されている。具体的には、
図6Aは、頭部コイルに対応する例示的なメッシュ600Aを示している。メッシュ600Aは、一つまたは複数の隣接する三角形と辺を共有する複数の三角形(たとえば三角形610)によって形成される。各三角形の頂点またはノード(たとえばノード620)は一つまたは複数の隣接する三角形によって共有される。ただし、表面要素の任意の好適な構成がメッシュを形成するために使用されうる。いくつかの実施形態では、メッシュは約1000〜4000個の三角形を有する。ただし、いかなる好適な数の三角形が使われてもよく、メッシュ内の三角形の数および/または形は少なくとも部分的にはモデル化される表面に依存してもよいことは理解しておくべきである。
【0066】
図6Bは、脚、たとえば膝または脚の他の部分を撮像するために適応されたRFコイルに対応する例示的なメッシュ600Bを示している。
図6Aのメッシュと同様に、所望される表面は三角形分割されて複数の三角形(たとえば三角形610)を形成している。
図6Aおよび
図6Bに示した例示的な表面は単に例解するものであり、メッシュは任意の所望されるプリミティブを使って任意の幾何構成について定義されうることを理解しておくべきである。すなわち、任意の幾何形状(たとえば三角形、四角形、六角形、八角形など)をもつ表面要素が、任意の表面上のメッシュを定義するために使われてもよい。さらに、メッシュを使うことは、RFコイルのモデルを提供することにおいて使用するのに好適でありうる幾何学的表現の単なる一例であることを理解しておくべきである。
【0067】
任意の表面がメッシュを使って表現できるので、
図6Aおよび
図6Bに示されるようなメッシュは、RFコイルをモデル化するための柔軟な表現を提供し、人体の解剖構造の任意の所望される部分のためのRFコイルをモデル化して人体の任意の所望される部分と一緒に使うためのRFコイルを作り出すことを容易にする。解剖構造は、頭、首、胴体、一つまたは複数の外肢またはその一部(たとえば腕、脚、手、足またはその一部)および/または解剖学的諸部分の任意の組み合わせを含むがそれに限定されない。
【0068】
再び
図5を参照するに、工程520において、RFコイルの動作がシミュレートされてもよい。たとえば、
図6Aおよび
図6Bに示される例示的な三角形メッシュ600Aまたは600Bを使ってモデルの動作がシミュレートされてもよい。これは、少なくとも部分的には、メッシュ内の各ノードのまわりの電流ループをシミュレートし(たとえば隣接する三角形を通る電流ループをそれらの共有されるノードのまわりでシミュレートすることによる)、関心領域内で選択される指定された目標点においてそれぞれの電流ループによって生成される磁場を計算することによる。具体的には、三角形メッシュのノードのまわりの電流ループをシミュレートすることから帰結する磁場を計算するためのいくつかの目標点(たとえば三角形メッシュの内側の100〜1000個の指定された点)が選択されてもよい。一般に、目標点は、関心領域を通じた磁場を好適に特徴付けるような仕方で選択され、分布させられる。関心領域はたとえば、撮像システムの視野に関連していてもよいが、他の関心領域に対応していてもよい。
【0069】
いくつかの実施形態によれば、メッシュ内の各ノードにおいて電流ループがシミュレートされ、各電流ループによって生成される、結果として生じる磁場が、各目標点において決定されて、各目標点に対する各電流ループの効果に関する情報が得られる。たとえば、このようにしてモデルの動作をシミュレートすることは、シミュレートされるそれぞれの電流ループに応答して各目標点において生成される磁場に対応するデータのマトリクスを得るために使用できる。このデータは、次いで、好適な最適化アルゴリズムによって作用されることができる。その例はのちにより詳細に述べる。いくつかの実施形態によれば、各電流ループの強さが、少なくとも部分的には、最適化の間に変化させられるパラメータの集合をなす。すなわち、好適な最適化アルゴリズムは、たとえば所与の関数(たとえば電流ループによってメッシュの表面上に定義されるポテンシャル関数)を最大化または最小化するためまたは他の好適に定式化された最適化のために、各電流ループについての強さを選択して、関心領域内の目標点のそれぞれにおける所望される磁場特性を達成する。
【0070】
表面電流ループを使ったRFコイルの動作のシミュレーションに続いて、
図5の例示的プロセスは、
図4の例示的プロセスとの関連で上記で論じたのと同様の仕方で進む。たとえば、いくつかの実施形態によれば、モデルの動作は、表面要素のノード(たとえば三角形メッシュの頂点)のまわりの電流ループをシミュレートして、メッシュの表面上で定義されたポテンシャル関数を最適化することによって実行されてもよい。そのような例示的最適化では、
図5に示した工程520、522および530を通じて逐次反復する結果、少なくとも部分的には三角形分割されたメッシュ上でシミュレートされる電流ループの強さを、生成される磁場が所与の基準を満たすまで変化させることによって、最適化された表面ポテンシャルが達成される。
図7のAおよびBに示した例示的実施形態では、モデル構成は、少なくとも部分的には、本稿に記載される技法を使って最適化された表面ポテンシャルによって特徴付けられる。特に、
図7のAおよびBにおける陰影は、最適化の間に値が決定された磁気スカラー表面ポテンシャル(たとえば、電流密度の流れの関数。これについては
図12に示される例示的な最適化との関連で下記でより詳細に論じる)を描いている。この表面ポテンシャル関数から、コイル構成が決定されてもよい。これについては下記でより詳細に論じる。
図7のAおよびBに示される例示的実施形態では、表面ポテンシャル関数は、表面上の積分された電流密度に対応する。これは、少なくとも部分的には、メッシュ内のノードにおける電流ループの電流強さパラメータを、モデル構成のシミュレーションが一つまたは複数の制約条件に鑑みて所与の基準を満たすように最適化されるまで変化させることによって得られたものである。
【0071】
工程560では、RFコイル構成がモデル構成から決定されてもよい。たとえば、
図7のAおよびBに示されるモデル構成705aおよび705b(たとえばポテンシャル関数)は、それぞれRF頭部コイルおよび脚コイルのための導体の配置を示す外形線に変換されてもよい。
図8のAおよびBは、
図7のAに示されるモデル構成705aから決定される頭部コイルの導体(単数または複数)のための外形線(たとえば例示的な外形線880)によって特徴付けられるコイル構成815を示している。たとえば、
図8のAおよびBに示される例示的なコイル構成について、外形線は、最適化されたモデル構成の電流密度(すなわち、
図7のAおよびBに示される表面ポテンシャル関数の微分)を生成するよう選択される。コイル構成の外形線は、最終的には単一の導体(たとえば、コイル構成の外形線に従って複数の巻きまたはループをなすよう巻かれる単一の導体)によって実現されうるコイルの電流経路を表わすので、各外形線は同じ電流を有する。よって、モデル構成によって記述される電流密度を変化させることを達成するには、外形線の間隔がしかるべく変えられる。具体的には、より高い電流密度の領域はより密接した外形線を生じ、より低い電流密度の領域はより離間した外形線を生じる。こうして、モデル構成の表面ポテンシャル関数上の等しいポテンシャルの外形線(たとえば、
図7のAおよびBに示される表面ポテンシャル関数の等しいスカラー値を通る等値線)を見出すことによって、モデル構成からコイル構成が決定されうる。このようにしてモデル構成からコイル構成を決定することは、少なくとも部分的には、任意の好適な外形線形成またはレベル・セット・アルゴリズムを使って達成されうる。
【0072】
図8のAは、外形線を決定するもとになったモデル構成に重ねてコイル構成815を示しており、
図8のBはコイル構成815自身を示している。RFコイルの導体のための外形線は、実質的に、最適化されたモデル構成を使ってモデルをシミュレートするときに生成される磁場を生成するよう選択される。このようにして、一般的に最適なコイル構成815が決定されうる。すなわち、空間における外形線の配置によって特徴付けられる例示的なコイル構成815は、所望される基準に従って最適化された導体パターンを定義する。図のように、コイル構成815の外形線は、身体の長手軸と実質的に整列した主軸825をもつ。主軸825は、そのまわりに当該コイル構成が複数の巻きを形成する例示的な参照軸でもある。
【0073】
図8のAおよびBに示されるように、結果として得られるRFコイル構成において、外形線の間の間隔(たとえば、RFコイルの導体における巻きと巻きの間の間隔)は非一様であり、RFコイル構成の基部のほうでは外形線はより密な間隔になっている。このように、ヘルメット表面を通じてコイルの導体の巻きと巻きの間に実質的に一様な間隔をもつ、人間の直感に基づく構成をもつ
図3に示したコイルとは対照的に、
図8のAおよびBに示される最適化されたコイル構成は、数多くの外形線の間の非一様な間隔をもち、結果として得られるRFコイルは、RFコイルを形成する導体の数多くの巻きまたはループの間の非一様な間隔をもつ。人間の直感だけを使って、あるいは経験的な試行錯誤によってでは到達できそうもない最適な解を与える構成である。さらに、
図3のコイル構成は実質的に規則的な外形線をもつが、最適化されたコイル構成は複数の不規則な外形線を生じる。こうして、最適化は、人間の直感だけに頼るときには到達できそうもない構成解を生じる。
図9のAおよびBは、
図7のBに示したモデル構成705bから決定された最適化されたRF脚コイル構成915を示し、コイル構成は、目標解剖構造がコイル内に位置されるときに目標解剖構造(たとえば患者の脚)の長手軸と実質的に整列される主軸925のまわりの複数の巻きを形成している。
【0074】
次いで、RFコイル構成(たとえば、
図8のA、B、
図9のA、Bに示される例示的なコイル構成)は、決定された構成に従ってRFコイルを作り出すために使用されてもよい。たとえば、RFコイルを作り出すために、RFコイル構成は典型的には支持構造、たとえば
図8のAおよびBに示した頭部コイル構成815については被験者が装着するヘルメット、に転写される必要がある。いくつかの実施形態によれば、RFコイル構成は、RFコイル構成の外形線を基体に適用することによってRFコイルを作り出すために使用される。基体は、RFコイルの表面にわたって導体の配置を固定するために使われる。
図10のAおよびBは、上記の例示的な最適化の間に導体のために計算された位置に対応する基体1050において形成された溝(たとえば溝1080)をもつヘルメット1000の幾何学的なレンダリングの異なるビューを示している。たとえば、溝1080は、モデル構成705aから決定されたコイル構成815の外形線に対応して提供されてもよい。特に、コイル構成の外形線は、コイル導体を適用する位置(たとえばコイル導体のための溝を設ける位置)を提供する支持構造または基体の表面にマッピングされてもよい。溝の寸法(たとえば、溝の幅および深さ)は、高周波コイルを形成するために使われるべき導体を受け入れるよう選ばれてもよい。この表面は、ひとたび(表面メッシュおよび最適化されたコイル構成から)レンダリングされたら、(たとえば3Dプリンターを使って)製造されて、RF頭部コイルのためのヘルメットを迅速かつコスト効率よく作り出すことができる。
図10のAに示されるように、導体の外形線に対応する(たとえば、最適化されたモデル構成から得られるコイル構成の外形線に対応する)溝1080どうしをつなぐよう、溝1085が設けられる。溝1085は、下記でより詳細に論じるように、導体の複数の巻きを与えるために、設けられた溝内で基体1150のまわりに単一の導体が巻かれることを許容する。導体が溝内に位置されると、
図10のAに示されるように、導体は主軸1025のまわりの複数の巻きを形成する。患者の頭部がヘルメット1000内に位置されるとき、主軸は、患者の身体の長手軸と実質的に整列した向きにされうる。
【0075】
図11は、
図9のAおよびBにおける脚コイルのための支持部を作り出すためにRFコイル構成915が適用された例示的な基体または支持部1100を示している。具体的には、支持部1100は、溝1180どうしを接続するために設けられた溝1185を含み、所望されるコイル構成に従って複数の巻きにおいて溝1180内で連続的に導体を位置させていくのを容易にする。導体が溝内に位置されると、導体は主軸1125のまわりの複数の巻きを形成する。
【0076】
ひとたび支持構造(たとえば、ヘルメット1000、支持部1100または特定の解剖構造のために構成された他の幾何構成)が作り出されたら、導体(たとえばワイヤ)は、最適化されたコイル構成をもつRFコイルを作り出すために、該構造に適用されることができる(これはたとえば導体を溝内に位置させることによる)。たとえば、改善された送信/受信属性をもつRFコイルを少なくとも部分的には作り出すために、それぞれのRFコイルの幾何に従って製造された支持構造内に形成された溝内に、単一の導体が位置されてもよい(たとえば、それぞれ
図10および
図11に示される溝1080、1180内にワイヤが置かれてもよい)。コイル構成は、好適な技法を使って支持構造に適用されることができ、基体支持構造に溝を設けることに限定されないことを理解しておくべきである。すなわち、導体は、いかなる好適な仕方で所望されるコイル構成に従って支持構造に結合されてもよい。諸側面はこれに関して限定されない。最適化されたコイル構成を使って作り出されるRFコイルは、放出されるMR信号に対する増大した感度を示し、低磁場MRIシステムのSNRを改善しうる。本稿に記載される技法を使って製造されるRFコイルのさらなる例は、下記でより詳細に論じる。
【0077】
そのような支持構造が製造できる容易さは、特定の個人および/または身体の特定の部分のためのカスタムRFコイルを作り出すことを容易にする。特定の個人のためにRFコイルをカスタマイズすることに関連して、レーザーまたは他のレンジ発見設備を使っておよび/または手作業での測定によりたとえば撮像される解剖構造の部分の重要な寸法の測定値を取るカリパスを使って、特定の個人の測定値が得られてもよい。測定値および/またはレンジ・データは、RFコイルをモデル化する際に使うための表面を生成するために使われてもよい(たとえば、測定データは、特定の患者についての関心対象の解剖構造の幾何に対応するメッシュをレンダリングするために使われてもよい)。次いで、本稿に記載される最適化技法が実行されて、最適なRFコイル構成を位置特定してもよい。この最適なRFコイル構成は、特定の患者についてカスタマイズされた最適なコイル構成のための支持部を(たとえば3D印刷により)作り出すために使用されることができる。結果として、関心対象の任意の幾何構成について、比較的迅速かつ効率的に、最適化されたコイル構成が決定され、対応するコイルが生成されることができる。
【0078】
上記で論じたように、RFコイルの設計は、ある種の設計制約条件および/または要件を満たすことに関わってもよい。いくつかの実施形態によれば、RFコイル構成の最適化を制約するために、コイル・インダクタンスおよび/またはコイル抵抗が評価される。上記で論じたように、正しく動作するためには、RF送受信コイルが共鳴させられる。こうして、インダクタンスの増大は、共鳴を達成するために、コイルに結合された同調回路におけるキャパシタンスの増大を必要とする。増大した抵抗は、コイルの抵抗の帯域幅を増すことによってコイルの品質(Q)因子に影響し、コイルはMR効果をシミュレートすることにおいてそれほど効果的でなくなり、放出されたMR信号を検出することにおいてそれほど敏感ではなくなる。特定のシステムは、コイルについてのインダクタンスおよび/または抵抗を指定する設計要件を有していてもよい(たとえば、指定されたQ因子をもつコイルを達成するためまたは指定された同調回路と整合するためなど)。このように、コイル・インダクタンスおよび/またはコイル抵抗を(たとえばそれらの値を最小化するまたはそれらの値に限界を設定することによって)評価することによって、指定された設計制約条件が与えられたときに、RFコイル構成は最適化されることができる。
【0079】
いくつかの実施形態によれば、一つまたは複数の設計制約条件(たとえばコイル抵抗、コイル・インダクタンス、場の均一性など)に対応する追加的な項を含む正則化方式が利用される。たとえば、コイル・インダクタンスおよび/またはコイル抵抗が、追加項として最適化に含められてもよい。
図6に示した例示的なRFコイル・モデルでは、コイル抵抗および/またはインダクタンスはシミュレーションされる各電流ループについて計算されてもよい。結果として、磁場強度と抵抗またはインダクタンスのような一つまたは複数の追加的な制約条件とに対応するデータが生成されうる。たとえば、磁場強度マトリクスが第一項として計算されてもよく、コイル抵抗マトリクスが第二項として計算されてもよく、最適化は、コイル抵抗を最小にしつつ所望される磁場特性を達成するよう機能する。いかなる所望される制約条件についての追加項が最適化に含められてもよいことは理解しておくべきである。最適化が所望される値(指定された制約条件に鑑みて最適な結果を生じる、メッシュの表面上の関数についての値)を生じるよう、選択された項は所望に応じて重み付けされることができる。
【0080】
特定の設計の要件を満たすために、最適化に任意の数または任意の型の制約条件が含められてもよいことは理解しておくべきである。たとえば、所与の設計は、所与の太さまたは幅のワイヤを使うことを要求することがある。最適化がワイヤが密接しすぎて位置される構成(たとえば、ワイヤ(たとえば導体の巻き)の間の間隔が表面上の一つまたは複数の位置においてワイヤの幅より小さい解)を選択することを防ぐために、コイルの伝導路(単数または複数)をなすワイヤの間の最小間隔を課す項が最適化に含められてもよい。コイル抵抗制約条件は、固定した太さをもつワイヤ導体を使う設計のためにワイヤ長さに対応する項を最適化に含めることによって実装されてもよい。これについては下記でより詳細に論じる。
【0081】
RFコイルの構成を決定するための方法の例示的な実装が、
図12に示される例示的な、限定しないプロセスとの関連で、下記で、より詳細に記述される。下記の実装は単にRFコイル構成をどのように最適化するかの一例であり、他のいかなる好適な技法が使われてもよいことは理解しておくべきである。RFコイルのモデルを使ってRFコイルについての構成を決定することはいかなる特定の実装にも限定されない。工程1210では、モデル化されるべき表面幾何が受領される。上記で論じたように、本稿に記載される技法に従ってRFコイルを生成するために、任意の表面幾何が使用されうる。工程1212では、表面幾何のモデルが生成される。この例示的なモデルでは、表面幾何は、薄い伝導表面Sと考えられてもよく、点r′〔ベクトル〕において表面の単位法線ベクトル
【0082】
【数1】
によって定義される。S上を流れる電流はr′において電流密度ベクトルJ(r′)によって表わされる。電流密度が表面Sに制約され、発散がない場合、ポテンシャル関数、流れの関数が表面S上で定義されうる。表面S上の電流密度は、表面Sから離間した関心体積Vにわたって磁場B(r)を生成する。生成される磁場B(r)と表面S上の電流密度との間の関係は
【0084】
最適化は、少なくとも部分的には、関心体積Vにわたって所与の磁場B(r)を与える表面S上の電流密度J(r′)を見出す逆問題を解くことによって実行されうる。この逆問題を解くために、問題は離散化されてもよい。表面Sについて、電流密度J(r′)は、(たとえば
図6に示されるように)平坦な三角形の表面要素の集合によって定義されるメッシュを使って離散化されてもよい。表面要素のコーナーにはノードがある。上記で論じたように、表面Sを離散化するために使われるメッシュをなすために、三角形以外の表面要素の形が代わりに使われてもよい。電流密度の流れの関数ψ(r′)は、メッシュの各ノードI
nについて基底関数の集合として
【0085】
【数3】
のように離散化されてもよい。
【0086】
式(2)において、ψ
n(r′)はメッシュのn番目のノードについての流れの関数の基底関数である。ノードについての上記の例示的な流れの関数は、そのノードを共有するメッシュのすべての三角形要素を通じて表面S上を流れる電流ループを記述する。メッシュのエッジにある諸ノードは、電流がエッジから流入したり流出したりするのを防ぐために、同じ流れの関数の値をもつよう強制されてもよい。逆解法では、メッシュの各ノードにおける流れの関数の値が、本稿に記載される技法を使って最適化できる自由パラメータのはたらきをする。
【0087】
次いで、プロセスは工程1214に進み、関心領域V内の磁場B(r)が離散化される。磁場は、領域V内に存在する目標点の集合を定義することによって離散化されてもよい。それらの目標点は、表面S上以外の空間内の任意の位置を有し、一緒になって目標関心領域Vを定義してもよい。下記でより詳細に述べるいくつかの実施形態では、目標点の集合は、最大磁場が所望される第一の領域に対応する諸第一目標点および最小(たとえば0)磁場が所望される第二の領域に対応する諸第二目標点を含んでいてもよい。たとえば、第一目標点は表面Sの内部の体積に位置していてもよく、第二目標点は表面Sの外部に位置していてもよい。第二目標点を含めることで、撮像されるべき領域、たとえば低磁場MRIシステムの視野における所望される磁場を与えるようコイル設計を最適化することに加えて、遮蔽の効果も提供するRFコイルの設計が可能になる。
【0088】
次いで
図12のプロセスは工程1216に進み、たとえば目標点の集合における所望される磁場のために、メッシュの各ノードにおける流れの関数によってモデル化される表面S上の電流密度について最適値を決定することによって、モデル構成が最適化される。所望される磁場に加えて、いくつかの実施形態は、コイル内の蓄積されるエネルギー(インダクタンス)またはコイル内の抵抗性電力散逸のような、最適化の間に最小化されることが所望される他のパラメータをも含む。最適化の間、境界条件も制約条件として課されてもよい。たとえば、表面Sにわたる電流を保存するために、表面のエッジに沿ったすべての点についてポテンシャルが同じであるという条件が、一つまたは複数の制約条件を介して課されてもよい。たとえば、
図6Aに示した頭部コイルの表面の電流を保存するために、その単一のエッジに沿った点についてはポテンシャルが同じであるという条件が、最適化における制約条件として強制されてもよい。同様に、
図6Bに示される脚コイル表面のそれぞれの端のエッジに沿った点は同じエッジに沿った他の点と等しいポテンシャルをもつよう制約されてもよい。ただし、二つのエッジに沿ったポテンシャルは異なることが許容される。表面は任意の数の別個の表面から形成されてもよく、そのそれぞれが任意の数のエッジを有していてもよいことは理解しておくべきである。好適な最適化方式を使って最小化されるべき例示的な関数Uは次のように表わせる。
【0089】
【数4】
式(3)において、第一項は測定された場と目標(target)場との間の差を記述し、第二項はインダクタンスL
mnをモデル化し、第三項はコイル抵抗R
mnをモデル化する。インダクタンスおよび抵抗項は、設計されているRFコイルの所望される特徴に基づいて決定される正則化項αおよびβを使って重み付けされることができる。いくつかの実施形態では、関数Uの最小は、該関数をI
nに関して微分して線形連立方程式を生じることによって同定されてもよい。連立方程式は行列方程式ZI=bにまとめることができる。ここで、行列Zは微分最適化(the differentiating optimization)によって計算され、ベクトルbは磁場値を含む。この行列方程式は、逆を求めて、メッシュの各ノードnにおける流れの関数の値I
nを含むIについて解くことができる。次いで、ノードの流れの関数の値I
nは線形結合されて、表面Sにわたる電流密度の流れの関数を再構成することができる。こうして、表面ポテンシャル関数の上記の最適化は、最適化されたモデル構成、たとえばそれぞれ
図7のAおよびBに示される最適化されたモデル構成705aおよび705bを決定するために使用されうる。しかしながら、上記の方法は単に例であり、最適化されたモデル構成を得るために任意の関数および制約条件が最適化されてもよく、モデルの性質および特性ならびに設計の要件に依存することは理解しておくべきである。
【0090】
いくつかの実施形態によれば、ワイヤの(たとえば導体(単数または複数)の隣り合う巻きの間の)最小間隔を要求することおよび/またはコイル導体の全長(たとえばワイヤ長さ)を短縮することを含むがそれに限られない追加的な制約条件が最適化問題に追加されてもよい。もう一つの例として、(たとえばパラレルMRIを実行するための)マルチチャネル受信コイルのコンテキストにおいて、所与のコイルと別のコイルの間の相互インダクタンスを最小化するさらなる制約条件が最適化方式に含められてもよい(たとえば、コイルの対の間の相互インダクタンスを0または十分0近くにまで減らすことを要求するまたは減らそうとする制約条件)。そのような制約条件は、受信動作の間に互いから実質的に分離〔デカップル〕している複数の受信コイル・アレイの設計を容易にする。
【0091】
追加的な制約条件を最適化に導入することは、単純な逆を求める技法を使って上記の行列方程式を解く能力を複雑にするまたは損なうことがありうる。よって、いくつかの実施形態は、行列の逆を求めることではなく、凸最適化技法を使って関数Uを最小化する。たとえば、コイル設計の最適化は、二乗平均平方根(RMS)残差のティホノフ正則化された最小化を使って
【0092】
【数5】
を最小化することによって達成されてもよい。ここで、b
tが目標(target)場であり、αは正則化パラメータである。凸最適化を使う実施形態において、いかなる好適な凸最適化ソルバーが使われてもよい。諸側面はこの点に関して限定されない。勾配降下法、遺伝的アルゴリズム、粒子群、シミュレーテッドアニーリング、モンテカルロ技法などを含むがそれに限られない、他の最適化技法が好適であることもありうることを理解しておくべきである。
【0093】
図12のプロセスに戻ると、モデル構成についての最適解が決定された後、プロセスは工程1218に進んでもよく、工程1216から出力された電流密度についての流れの関数が、コイル構成を生成するために使われる。該コイル構成は、たとえば、電流を供給されたときに最適化されたコイル設計についての所望される磁場を生成する導体外形線の表現である。いくつかの実施形態では、最適化されたコイル構成について表面S上での導体(単数または複数)(たとえばワイヤ)の位置を決定するために外形線形成技法が使われる。外形線形成は、いかなる好適な仕方で実行されてもよい。たとえば、表面Sを近似するために使われるメッシュの各要素(たとえば三角形)は、線形変換によってパラメータ(u,v)空間に変換されてもよい。要素のコーナーにおける流れの関数の値(たとえば三角形の要素については(ψ
1,ψ
2,ψ
3))が、(u,v,ψ)空間においてその要素における流れの関数の平面を定義するために使われてもよい。この平面と諸外形線レベルψC
nを表わす一定のψの諸平面との交差部が、その要素における導体路の式を与える。これらの線の、単位要素のuおよびv限界内にある部分がその要素のワイヤ経路である。プロセスは、すべての要素について実行されてもよく、(x,y,z)空間に変換し戻されてもよい。その結果はコイル構成の導体路である。いくつかの実施形態では、上記で論じたように、導体の幅寸法(たとえばワイヤの断面直径)のような一つまたは複数の物理的な属性に基づいて解を制約するために外形線形成の間に制約条件が追加される。
【0094】
ひとたびRFコイルについての導体路がわかったら、
図12のプロセスは工程1220に進み、RFコイルの支持構造が生成され、前記コイル構成が支持構造に適用される。いくつかの実施形態では、上記で論じたように、三次元(3D)プリンターまたは他の好適な装置が、最適化されたRFコイル設計のための支持構造を生成するために使われてもよい。支持構造は、RFコイルの構成を決定することから帰結した導体路(たとえば、上記で論じた最適化された流れの関数の値を外形線形成することから帰結した導体路)の位置に対応する一つまたは複数のチャネル、溝または導路を含んでいてもよい。すなわち、コイル構成は、該コイル構成に従ってコイル導体を受け入れるよう構成された溝の位置を決定するために使われてもよい。支持構造は、最適化を介して決定されたRFコイル構成に従って一つまたは複数の導体を適用することを容易にするために他の仕方で提供されてもよい。次いで、プロセスは工程1222に進み、導体(単数または複数)(たとえばワイヤ)が、支持構造上で経路に沿って設けられ、最適化された構成に基づくRFコイルを作り出す。次いで、適切な共鳴回路がコイルに結合されて、たとえば低磁場MRIシステムの一部として送信および/または受信を実行するよう最適に構成されたRFコイルを生成する。具体的には、コイルは、低磁場領域での目標周波数で共鳴するよう同調されてもよい。
【0095】
上記で論じたように、低磁場コンテキストでは、比較的低い送信周波数のため、導体の長さを、高磁場領域での導体長さに対して、実質的に増すことが許容される。たとえば、
図10のAおよびBに示した支持構造に適用された例示的なRFコイル構成において示される導体路は約4メートルの長さであり、これは高磁場コンテキストにおける最大長制約を一桁以上超過する。いくつかの実施形態によれば、導体長は1メートル超、2メートル超、4メートル超、7メートル超、10メートル超などである。よって、所望される基準に基づいて最適に動作する送受信コイルが、比較的簡単かつコスト効率よく設計され、製造されることができ、比較的高い効率で動作しうる。
【0096】
増大した導体長によってもたらされる設計の柔軟さに加えて、この制約条件の実質的な緩和により、RFコイルは複数巻きに巻かれた単一の導体を使って、好適な寸法の単一素線のワイヤ(single strand wire)またはリッツ線のような複数撚り線(multi stranded wire)を使って、形成されることができる。たとえば、
図10のAおよびBに示した構成は、導体のついての20回の巻きまたはループを有する。しかしながら、任意の数の巻きが最適化により選択または決定されることができ、コイルの幾何およびその所望される動作特性に依存しうる。一般に、コイル導体の巻きまたはループの数を増すと、コイルの感度が増す。しかしながら、発明者は、ある点になると、巻きの数を増すと実はRFコイルの性能を劣化させうることを認識した。特に、多数の巻きまたはループを有するコイルは、少なくとも部分的にはコイルにおける多数の巻きまたはループの間の導体の関係から生じる寄生容量のため、同調されなくても共鳴する(自己共鳴)。自己共鳴の効果は、コイルのQ因子を低下させ、その性能を劣化させるというものである。この効果は、自己共鳴がRFコイルが共鳴するよう同調されている周波数(すなわち、MRIシステムのB0場の強さに対応するコイルの目標共鳴周波数)に近づくときに、特に有害となりうる。自己共鳴の周波数は、巻きの数が増すにつれて低下するので、この現象は、コイル性能が満足いかないほど劣化するに至らない導体の巻きの数に対して事実上の制限を課しうる。いくつかの実施形態によれば、コイルの導体の巻きの数は、自己共鳴の周波数がRFコイルが同調されている目標共鳴の周波数の少なくとも二倍であることを保証するよう、制限される。いくつかの実施形態によれば、コイルの導体の巻きの数は、自己共鳴の周波数がRFコイルが同調されている目標共鳴の周波数の少なくとも三倍であることを保証するよう、制限され、他の実施形態によれば、コイルの導体の巻きの数は、自己共鳴の周波数が目標共鳴の周波数の少なくとも五倍であることを保証するよう、制限される。
【0097】
自己共鳴の周波数が目標共鳴の周波数から所望される距離離れていることを保証するために必要とされる巻きの数に対する制限は、コイルの幾何およびサイズ(たとえば、自己共鳴と目標共鳴の周波数の同じ分離を達成するために、頭部コイルの幾何は、脚コイルの幾何とは異なる制限に帰結しうる)ならびに使われる導体の型(たとえばワイヤの寸法、ワイヤが単一素線か複数撚りかなど)を含むいくつかの因子に依存する。巻きの数に対する制限は、コイルの要件に依存して、コイルの導体の巻きの数に制限を課さないことも含め、任意の数に選択されることができることを理解しておくべきである。
【0098】
発明者は、RFパルスを送信するおよび/または応答して放出されるMR信号を検出することにおいてコイルの効率を改善する送受信コイル構成を開発した。上記で論じたように、上記に記載される例示的なコイルは、コイルの主軸(たとえば
図13のAに示される軸1325)に沿って配向されているMR信号の直線偏極成分を検出するよう構成されている。しかしながら、たとえば
図13のAに示される構成において放出された円偏極したMR信号は、軸1335によって示される直交方向(図の紙面に出入りする方向)に配向された直線偏極成分をも含み、それは上記で論じた例示的なコイルによっては検出されない。たとえば、
図13のCおよびDに示されるように、上記した例示的な頭部コイルおよび例示的な脚/膝コイル構成は、軸1325に沿って配向したMR信号成分を検出するよう構成されているが、軸1335に沿って配向したMR信号成分を検出するようには構成されていない。
図13のBは、
図13のAに示される平面B0磁石と同じ座標系において配向された円筒幾何をもつB0磁石1324を示している。たとえば、B0磁石は、軸1325に沿ってB0場を生成するソレノイド電磁石であってもよい。よって、
図13のCおよびDに示される例示的なコイル構成は一般にはそのような構成では使用可能でない。コイル構成の主軸がB0場と整列するからである。発明者は、RFコイルは、軸1335および/または軸1345に沿って配向されたMR信号成分を検出するよう構成されることができ、そのような構成は、必須ではないが上記と同じ技法を使って最適化されることができることを認識するに至った。よって、RFコイルは、B0場の方向に対して適切に配向された主軸をもつようRFコイルを構成することによって、任意のB0磁石幾何(たとえば平面状、円筒状、ソレノイドなど)を使ってMR信号を検出するよう構成されることができる。
【0099】
例として、
図14のAおよびBは、頭部コイルの主軸1435に沿って配向されたMR信号成分を検出するよう適応された(たとえば最適化された)、例示的なモデル構成1405およびそれから決定されたRFコイル構成1415を示しており、
図15のAおよびBは、脚/膝コイルの主軸1535に沿ったMR信号成分を検出するよう適応された(たとえば最適化された)、例示的なモデル構成1505およびそれから決定されたRFコイル構成1515を示している。主軸1435および1535は、そのまわりにそれぞれの構成が複数の巻きを形成する例示的な参照軸にも対応する(複数の参照軸があることを理解しておくべきである)。図のように、目標解剖構造がそれぞれのコイル内に位置されるとき、主軸1435および1535は実質的に目標解剖構造の長手軸に直交する。
【0100】
図14のBおよび
図15のBに示されるように、主軸1435および1535はそれぞれ、B0場、たとえば二平面B0磁石によって生成されるB0場がそれに沿って配向されうる軸1445および1545に直交する。やはり
図14のBおよび
図15のBに示されるように、主軸1435および1535はそれぞれ、B0場、たとえばソレノイドB0磁石によって生成されるB0場がそれに沿って配向されうる軸1425および1525に直交する。こうして、コイル構成1415および1515は、いくつかのB0磁石幾何においてRFパルスを送信するおよび/またはMR信号を受信するためのコイルを生成するために使用されうる。上記で論じたのと同様または同じ仕方で、例示的なRFコイル構成1415および1515は、次いで、支持基体(たとえば、
図16のAおよびBにそれぞれ示される例示的な頭部コイル基体1650aおよび脚コイル基体1650b)に適用されてもよい。これは、それぞれのコイル構成に従って、コイルの導体を受け入れるための溝または他の構造を作り、コイル構成によって記述される配置(たとえば、それぞれ例示的なコイル構成1415および1515の外形線)で溝の内部に導体(たとえばワイヤ)を位置させるまたは他の仕方で基体に導体を固定し、それによりそれぞれのコイルの主軸にも対応する例示的な参照軸1635aおよび1635bのまわりに複数の巻きを形成することによる。
【0101】
図17は例示的な頭部コイルを示している。ここでは、たとえば患者の脳の一つまたは複数の画像を得るために人の頭部を受け入れるよう構成されたヘルメットの形の支持基体に形成された溝の内部に導体が位置されている。特に、頭部コイル1700は、コイルの複数の巻きまたはループ(たとえば例示的な巻き1727)を形成するよう導体1725が配置された、所望されるコイル構成に従って配置された溝またはチャネル1780を有する、基体1750を含む。溝1780どうしを接続するために溝1785が設けられ、それにより導体1725は、ある外形線またはループから次へと、所望されるコイル構成に従って支持基体のまわりに巻かれることができる。例示的な頭部コイル1700は、主軸かつ例示的な参照軸1735のまわりにコイル構成の導体ループによって形成された20回の巻き(各半球で10回の巻き)を有する。上記で論じたように、低磁場コンテキストにおいて使用できる比較的長い導体長により、単一の導体が、所望されるコイル構成に従って関心対象表面のまわりに巻かれることができる。いくつかの実施形態によれば互いと独立であっても一緒に接続されていてもよい複数の導体を使ってコイル構成が適用されることは理解しておくべきである。いくつかの実施形態によれば、導体1725は好適な寸法のワイヤから形成される。たとえば、導体1725は単一素線ワイヤであってもよく、あるいはリッツ線のような複数撚りワイヤであってもよい。導体1725はいかなる好適な導体であってもよいことを理解しておくべきである。諸側面はいかなる特定の型の導体と一緒に使うためにも限定されない。
【0102】
上記で論じたように、発明者は、RFコイルのSNRを改善するために、複数のコイル構成が連携して使用されることができることを認識するに至った。たとえば、異なる主軸をもつよう構成された一対のコイルが、MR信号の二連の測定値を得るために使われてもよい。いくつかの実施形態によれば、RFコンポーネントのSNRを改善するためにそれぞれ直交するまたは実質的に直交する主軸をもつよう構成された第一のコイルおよび第二のコイルを有するRF送受信コンポーネントが提供される。たとえば、
図13のBに示した例示的なコイル構成の主軸1325に沿って配向されたMR信号成分を検出するよう適応された例示的な頭部コイル構成および
図14のBに示した例示的なコイル構成の主軸1435に沿って配向されたMR信号成分を検出するよう適応された例示的な頭部コイル構成が、両方の主軸に沿って配向されたMR信号成分を検出するために一緒に使われてもよい。そのような二連コイル配置を利用することによって、MR信号検出のSNRが改善されてもよい。これについては下記でより詳細に論じる。
【0103】
例として、
図18のAおよびBは、いくつかの実施形態に基づく、複数の軸に沿って配向されたMR信号成分を検出することのできる頭部コイルを提供するために組み合わされることのできるコイル構成を示している。特に、
図18のAは、実質的に主軸1825に沿って配向されたMR信号成分を検出するよう配置された例示的なコイル構成1815aを示しており、
図18のBは、実質的に主軸1825に直交する主軸1835に沿って配向されたMR信号成分を検出するよう配置された例示的なコイル構成1815bを示している。
図18のCは、実質的に主軸1825および1835に沿って配向されたMR信号成分を検出するよう配置された、コイル構成1815aおよび1815bを組み合わせることによって作り出される、多重コイル構成1815cを示している。
【0104】
さらなる例として、
図19のAおよびBは、直交する主軸1925および1935に沿って配向されたMR信号成分をそれぞれ検出するよう構成された例示的なコイル構成1915aおよび1915bを示している。これらは、複数の直交する軸に沿って配向されたMR信号成分を検出するよう配置された複数コイル構成を提供するよう、
図19のCに示されるコイル構成1915cに組み合わされることができる。実質的に直交する主軸に沿って配向されたMR信号成分を検出するよう複数のコイルを構成することによって、コイル間の誘導結合が最適に回避できる。互いに直交する主軸をもって構成された二連コイルを使うことで、いくつかの実施形態によれば、MR信号検出のSNRを、二の平方根倍に増強できる。特に、二連コイルのそれぞれが、同じMR信号を90°位相シフトしたものの独立な測定を得ることができ、二の平方根倍のSNR改善につながる。
【0105】
図18のCおよび
図19のCに示される例示的なコイル構成では、二連のコイル構成は、互いに対して実質的に直交し、かつB0場に対して直交する配向にされている。すなわち、二連のコイルの主軸は互いに直交し、それに沿ってB0場が整列しているところの軸1845、1945に直交する。しかしながら、発明者は、他の配置が使用されてもよいことを認識した。たとえば、
図20は、概括的に軸2025に沿って配向されたMR信号成分を検出するよう配置された導体(単数または複数)を有するコイル構成2015aと、概括的に軸2035に沿って配向されたMR信号成分を検出するよう配置された導体(単数または複数)を有するコイル構成2015bとを有する例示的な頭部コイルのための組み合わされたコイル構成2015cを示している。
図20に示した例示的構成では、軸2025および2035は互いに直交し、可能なB0場がたとえば低磁場MRI装置によって生成されうる方向の軸2045aおよび2045bに対して45°である。他の構成も可能であることは理解しておくべきである。諸側面はこの点で限定されない。たとえば、複数のコイルが直交しない諸方向のMR信号を検出するよう構成されてもよい。しかしながら、そのような場合には、好適に低い相互インダクタンスをもつコイル構成を作り出すよう注意を払うべきである。発明者は、本稿に記載される最適化技法が、コイル間の相互インダクタンスが最小にされるコイル構成を決定するために使用されうることを認識した。それについては下記でさらに詳細に論じる。このようにして、互いと直交関係をもたない複数のコイルが利用されてもよい。
【0106】
複数のコイル(たとえば一対の直交コイル)を有するRF送受信コンポーネントを提供するために複数のコイル構成(たとえば例示的なコイル構成1815c、1915c、2015cなど)を適用するために、発明者は、それぞれの構成のためのコイルを形成する導体(単数または複数)が互いからオフセットされてもよいことを認識した。関心領域のまわりに配置される一対のコイルを離間するために、コイルの導体は、関心領域に対して互いからオフセットされてもよい。たとえば、第一のコイルの導体が関心領域のまわりに配置されてもよく、第二のコイルの導体が関心領域のまわりで、関心領域からさらに離れた距離のところに配置されてもよい。いくつかの実施形態によれば、支持構造が、第一のコイルが適用される、関心領域のまわりの表面をもつ内側基体層(inner substrate layer)と、第二のコイルが適用される、関心領域のまわりの表面をもつ外側基体層(outer substrate layer)とを有する。内側基体層および外側基体層は、たとえば、コイルが適用される基体表面に垂直な方向に、互いからオフセットされてもよい。これに関し、外側基体層は、関心領域に関して、内側基体層の上側に設けられる。支持構造の第一の基体層に設けられた第一のコイルと、第一の基体層からオフセットされた支持構造の第二の基体層に設けられた第二のコイルとを有する二連コイル高周波コンポーネントのいくつかの限定しない例が、下記でさらに詳細に記述される。しかしながら、複数のコイルは他の仕方で適用されてもよいことは理解しておくべきである。諸側面はこの点で限定されない。
【0107】
二連コイル高周波コンポーネントの例として、
図21は、一対のコイル構成がヘルメットのそれぞれの基体層に適用されるヘルメット2100を示している。特に、コイル構成2115a(たとえば
図18のAに示されるコイル構成1815aと同様のまたは同じコイル構成)が、対応するコイル構成に従って配置されたコイル導体を受け入れるよう適応された溝を介して、ヘルメット2100の支持構造の外側基体層2155aに適用される。基体層2155aは
図21では、その下の内側基体層を示すために一方の半球を除去して示されている。これに関し、コイル構成2115b(たとえば
図18のBに示されるコイル構成1815bと同様のまたは同じコイル構成)が、対応するコイル構成に従って配置されたコイル導体を受け入れるよう適応された溝を介して、ヘルメット2100の支持構造の内側基体層2155bに適用される。
図21に示されるように、内側基体層2155bからの外側基体層2155aのオフセットの方向は、基体表面に垂直であり、この例解用の例では、外側基体層2155aは内側基体層2155bの上に重なる。
【0108】
例示的なヘルメット2100によって示されるように、内側および外側基体層は、ヘルメット内の関心領域のまわりのそれぞれの表面をなす。ヘルメットが患者によって装着されて、MRIシステムの適切なB0場内で運用されるとき、関心領域はMRIシステムの視野(すなわち、MRIを実行するために十分な均一性をもつB0場の領域)を含むことになる。こうして、
図21に示した例示的な基体層2155aおよび2155bは関心領域に関して違いからオフセットされ、外側基体層2155aは内側基体層2155bより、関心領域から遠く離れて配置される。結果として、MRIシステムの好適なB0場内で運用されるとき、外側基体層2155aに適用されたコイルは内側基体層2155bに適用されたコイルよりも、視野から遠くに離れていることになる。基体層2155aの溝の中に導体が位置されるとき、その導体は(たとえば身体の長手軸と整列した)主軸2125のまわりの複数の巻きを形成し、基体層2155bの溝の中に導体が位置されるとき、その導体は(たとえば身体の長手軸と実質的に直交する)主軸2135のまわりの複数の巻きを形成する。
【0109】
近接して配置されると、別個の層に設けられたコイルは容量結合を示すことがある。別個の層に設けられたコイルの間のこの容量結合は、支持構造の表面に対する法線の方向において異なる層におけるコイルの間の距離を増すことによって低減または回避されうる。たとえば、表面法線の方向において外側層におけるコイルのオフセットを増すことによって、容量結合が低減または解消されることができる。しかしながら、増大したオフセットは一般に、関心領域からの増大した距離のため、外側層におけるコイルの感度を下げもする。よって、オフセットは、適宜および/または所望に応じて容量性結合とコイル感度との適切な均衡を取るために選ばれることができる。代替的または追加的に、別個の層において設けられるコイルの間の容量性結合を低減または解消するために、分離ネットワークが含められてもよい。
【0110】
図21では、開口またはスロット2175が設けられてもよい。外側層2155aの半球どうしの接続を容易にするためおよび/またはひとたび溝内に位置されてからのコイル導体(単数または複数)の末端を受け入れて、RF頭部コイルを動作させる送信および/または受信回路への接続を容易にするためである。このようにして、改善されたSNRをもつRF頭部コイルを作り出すために複数のコイル構成が支持構造に適用されてもよい。
【0111】
図22のAおよびBは、ヘルメット2200のための支持構造に複数のコイル構成を適用するための代替的な技法を示している。
図22のAでは、コイル構成2215a(たとえば
図18のAに示されるコイル構成1815aと同様のまたは同じコイル構成)が、コイルを受け入れ、対応するコイル構成に従って導体を位置決めするよう適応された溝を介して、ヘルメット2200の支持構造の内側基体層2255aに適用される。
図22のBは、
図22のAにおいて内側基体層2255aを示すために除去された外側基体層2255bの半球を示しており、外側基体層2255bの内側表面に適用されたコイル構成2215bを示している。特に、コイル構成2215b(たとえば
図18のBに示されるコイル構成1815bと同様のまたは同じコイル構成)が、対応するコイル構成に従ってコイル導体を受け入れ、位置決めするよう適応された溝を介して、外側層2255bの内側(たとえば外側層の凹の側)に適用される。開口2275が送信および/または受信回路への接続のために導体末端を受け入れるよう構成され、また、外側層2255bの二つの部分を取り付けるよう適応されてもよい。
図21および
図22における内側または外側層においてどのコイル構成が適用されてもよく、示される配置の選択は単に例解のためであることは理解しておくべきである。さらに、コイル構成が内側または外側基体層のいずれかの凹側または凸側のいずれに適用されることもでき、図示した配置は基体表面のいずれかの側にコイル構成が適用されることができることを示すために示されていることは理解しておくべきである。
【0112】
図23のAおよびBは、第一の構成に従って(たとえば導体2327aを
図22に示した構成2215aに従って内側層においてパターン化された溝の中に位置させることによって)配置された導体2327aによって形成される第一のRFコイル2310aと、第二の構成に従って(たとえば導体2327bを
図22に示した構成2215bに従って外側層においてパターン化された溝の中に位置させることによって)配置された導体2327bによって形成される第二のRFコイル2310bとを有するRF頭部コイル2300を示している。
図23のBは、送信および/または受信回路への接続のために頭部コイル2300の支持構造における開口から出てくる導体2327aおよび2327bの末端を示している。これにより、たとえば一つまたは複数のMRI画像(たとえば患者の脳の一つまたは複数の画像)を得るためにRF頭部コイルが機能させられることができる。たとえば、RF頭部コイル2300は、改善されたSNRをもってMR信号を収集し、それにより取得される画像の品質を改善するために低磁場MRIシステムに接続されてもよい。
【0113】
所望される構成に従って溝、チャネルまたは導路を設けることによってRFコイルのための導体を提供することは、たとえば3D印刷または同様の技法を使って支持構造を生産するときに好適でありうるRFコイルを作り出すことの単に一例であることは理解しておくべきである。しかしながら、RFコイルを作り出すために所望される構成に従って導体を提供するためにいかなる方法または技法が使われてもよい。たとえば、一つまたは複数の導体が、モールド・プロセスまたは他の製作プロセスにおいて支持構造材料内に収容されてもよく、あるいは一つまたは複数の導体がファスナー、接着剤などの他の仕方で支持構造に固定されてもよい。所望される構成に従って導体を提供するためのいかなる好適な技術が使われてもよい。諸側面はこの点で限定されない。
【0114】
図24は、一対のコイル構成が適用される脚コイルのための支持構造2400を示している。特に、コイル構成2415a(たとえば
図19のAに示されるコイル構成1915aと同様のまたは同じコイル構成)が、対応するコイル構成に従ってコイル導体位置を受け入れ、固定するよう適応された溝を介して支持構造2400の外側層2455aに適用される。コイル構成2415b(たとえば
図19のBに示されるコイル構成1915bと同様のまたは同じコイル構成)が、対応するコイル構成に従ってコイル導体位置を受け入れ、固定するよう適応された溝を介して支持構造2400の内側層2455bに適用される。構造2475は、ひとたびコイル構成の溝の中に位置されたときに導体の末端のルートを、RFコイルを動作させる送信および/または受信回路への接続のために定める機構を提供する。このようにして、改善されたSNRをもつRF脚コイルを作り出すために、複数のコイル構成が支持構造に適用されうる。
【0115】
図25は、例示的な参照軸2525(たとえばコイル内に位置される脚の長手軸と実質的に整列した主軸)のまわりに複数の巻きを形成するために第一の構成に従って(たとえば導体2527aを
図19のAに示した構成1915aに従って外側層において位置させることによって)配置された導体2527aによって形成される第一のRFコイル2510aと、例示的な参照軸2535(たとえばコイル内に位置される脚の長手軸と実質的に直交する主軸)のまわりに複数の巻きを形成するために第二の構成に従って(たとえば導体2527bを
図19のBに示した構成1915bに従って内側層において位置させることによって)配置された導体2527bによって形成される第二のRFコイル2510bとを有する脚について適応された例示的なRFコイル2500を示している。RFコイル2500は、脚の一部の一つまたは複数の画像、たとえば膝の一つまたは複数の画像を得るために、低磁場MRIシステムの一部として使われてもよい。コネクタ2575が導体2527aおよび2527bの末端のルートを定め、導体をたとえば低磁場MRIシステムの送信および/または受信回路に電気的に接続するための接続を提供する。上記の技法は解剖構造のいかなる部分のためのRFコイルを作るために使用されてもよく、例示的な頭部コイルおよび脚コイルは単に、発明者によって開発され本稿で論じられている方法および装置を例解するための例であることは理解しておくべきである。
【0116】
複数のコイルを有する高周波コンポーネントを有する実施形態では、コイルの一方または両方が、MR応答を引き起こすために関心領域にRFパルスを送信するために使用されうる。たとえば、いくつかの実施形態では、複数のコイルの一つのみが、送信コイルとして使われ、前記複数のコイルのそれぞれが受信コイルとして使われる。いくつかの実施形態によれば、前記複数のコイルのそれぞれが送信コイルとして、また受信コイルとして使われる。よって、複数のコイルは、磁気共鳴撮像システム、たとえば低磁場MRIシステムの送受信コンポーネントを提供するために任意の配置で使われてもよい。
【0117】
複数のコイル(たとえば
図23および
図25に示される例示的なRFコイル2300および2500によって示される、直交関係にある一対のコイルを利用するRF送受信コンポーネント)を含む実施形態では、MR信号は前記複数のコイルのそれぞれにおいて電気信号を生成する。たとえば、電気信号はアナログまたはデジタル領域で組み合わされてもよい。アナログ領域では、前記複数のコイルのそれぞれにおいて生成された電気信号は、適切に位相シフトされ、組み合わされてもよい。たとえば、上記の例示的なコイルを使って、対応するMR信号から前記一対のコイルのそれぞれにおいて生成される電気信号は、それぞれの構成の直交性の結果として、90°位相がずれている。よって、一方のコイルの電気信号は、90°位相シフトされて、他方のコイルによって生成される電気信号と組み合わされて、向上したSNRをもつ組み合わされた信号を得てもよい。デジタル領域では、MR信号は別個の諸チャネルを通じて得られ(たとえば各コイルから別個の信号が得られてもよい)、デジタイズされてもよい。次いでデジタイズされた信号はデジタル式に処理されて、デジタイズされた信号を位相シフトすることによってデジタル領域で組み合わされてもよい。デジタル領域で別個の信号を得てそれらを処理することの一つの利点は、それらを組み合わせる前に個々の信号に対してノイズ補正を実行できることである。しかしながら、複数のコイルによって検出されたMR信号成分はいかなる好適な仕方で組み合わされて処理されてもよい。諸側面はこの点で限定されない。
【0118】
上記で論じたように、複数のコイルを有する高周波コンポーネントのコイル構成は、上記の技法を使って、たとえば一つまたは複数のパラメータに関して一般に最適であるコイル構成を決定するために磁気合成を使って、最適化されてもよい。いくつかの実施形態によれば、複数のコイルの間の相互インダクタンスは、それらのコイルの間の相互インダクタンスを最小にするための最適化方式における項として含められてもよい。相互インダクタンス項は、設計により、または直交性が所望される程度まで達成できないために、コイル構成が互いに直交に配向されない(たとえば、コイル構成が互いに直交でない主軸をもつ)実施形態において特に有益でありうる。コイル間の相互インダクタンスを最小にする(またはなくす)ことは、改善されたSNRおよび/または感度をもつ、よってMR信号検出の品質を改善する高周波コンポーネントを容易にする。
【0119】
低磁場MRIシステムは、低磁場で臨床的に有用な画像を取得するのを容易にするために上記の技法の一つまたは組み合わせに従って提供される高周波コンポーネントを含んでいてもよい。たとえば、低磁場MRIシステムは、低磁場B0磁場を生成するよう構成されたB0磁石122を含んでいてもよく、送受信コンポーネント125は、解剖構造の所望される部分(単数または複数)の臨床的に有用な画像を取得することを容易にするために本稿に記載される技法の任意の一つまたは組み合わせを使ってMR信号検出の感度を向上させるよう最適化されていてもよく、および/またはSNRを改善するよう構成されていてもよい。
【0120】
発明者はさらに、コイルがMRIシステムにおいて二つ以上の型の磁場を生成するよう、コイルが動作させられてもよいことを認識した。たとえば、発明者は、一つまたは複数の傾斜磁場を生成するおよび一つまたは複数のRF磁場を生成および/または受信する多機能の立場で一つまたは複数のコイルを駆動するシステムを開発した。いくつかの実施形態によれば、多機能コイルは、少なくとも一つの送受信コイルとしてかつ少なくとも一つの傾斜コイルとして動作するよう構成される。発明者はさらに、本稿に記載される最適化技法が、そのような多機能コイルの構成を最適化するために用いられてもよいことを認識した。多機能コイルの設計および最適化のさらなる詳細を下記に与える。
【0121】
図26Aは、いくつかの実施形態に基づく、複数の型の磁場を生成するよう動作させられる多機能コイルを作り出すよう構成されたシステムを示している。
図26Aに概略的に描かれる例示的システムは、コイルに少なくとも傾斜磁場およびRF磁場を生成させるためにコイル2600に結合されたコントローラ2675を有する。いくつかの実施形態によれば、コントローラ2675は、低域通過フィルタ2630を介してコイル2600に結合された傾斜増幅器2620を有する。動作では、コンソール2685が、傾斜増幅器2620にコイル2600を駆動して、所望されるパルス・シーケンス(たとえば、一つまたは複数の画像を生成することにおいて使うためのMRデータを収集するために設計されたパルス・シーケンス)に基づく一つまたは複数の傾斜場を発生させるための傾斜コマンド入力2610を発してもよい。このようにして、コイル2600は、たとえば低磁場MRIシステムにおいて傾斜コイル(たとえばGx、Gy、Gz)として動作させることができる。
【0122】
コントローラ2675はさらに、高域通過フィルタ2640を介してコイル2600に結合されたRF増幅器2650を有する。コンソール2685は、RF増幅器2650にコイル2600を駆動して、前記所望されるパルス・シーケンスに基づくRF磁場を発生させるためのRFコマンド入力2660をも発してもよい。そうすることにより、コイル2600は、RFコイルとしても動作させることができる。コントローラ2675は、いくつかの実施形態によれば、コイル2600によって生成されたRF磁場に応答して放出されるMR信号を検出するためにもコイル2600を利用してもよい。それにより、コイル2600はRF送信コイルおよびRF受信コイルとして動作させることができる。たとえば、
図26Bは、多機能コイル2600の送信および受信コイル両方としての使用を可能にするために送信経路2680および受信経路2690の両方を用いてコントローラ2675によって駆動される、多機能コイル2600を示している。T/Rスイッチ2687が送信経路2680と受信経路2690の間で切り換えを行ない、RF磁場を生成し、RF送信サイクルに応答して放出されるMR信号を検出するよう多機能コイルを選択的に動作させることを許容する。
【0123】
コイル2600がRF受信コイルとして使われる一方で、コイル2600をRF送信コイルとしても動作させても、あるいはRF送信コイルとしては動作させなくてもよいことは理解しておくべきである。逆も成り立つ。このように、コントローラ2675は、コイル2600を傾斜コイルおよびRFコイルの両方として動作させるよう構成され、それにより、コイル2600は低磁場MRIシステムのようなMRIシステムにおいて複数の機能を提供することができる。
図26Aおよび
図26Bに示されるコントローラが単に例であり、さらなるコンポーネントを含んでいてもよく、および/または示されるコンポーネントの一つまたは複数を含んでいなくてもよいことは理解しておくべきである。多機能コイルを実装するための好適なコントローラは、コイルに複数の型の磁場を生成させるよう構成されたコンポーネントの任意の組み合わせを含みうる。
【0124】
いくつかの実施形態によれば、多機能コイル(たとえばコイル2600)はGx傾斜コイルとしてかつRF送受信コイルとして動作させられる。いくつかの実施形態によれば、多機能コイルはGy傾斜コイルとしてかつRF送受信コイルとして動作させられる。二つ以上の多機能コイルがMRIシステムにおいて利用されてもよいことは理解しておくべきである。たとえば、いくつかの実施形態によれば、第一の多機能コイルはGx傾斜コイルとして動作するよう構成され、第二の多機能コイルはGy傾斜コイルとして動作するよう構成され、第一および第二の多機能コイル両方がRF送受信コイルとしても動作する。このようにして動作させられる複数の多機能コイルは、SNRを改善するため、取得時間を短縮するためまたはその両方のために使用できる複数の送信/受信チャネルを実装するために使用されることができる。たとえば、複数の受信コイルから得られたMRデータがSNRを改善するために組み合わされてもよい。GxおよびGy傾斜コイルの両方が受信コイルとしても使われるときは、それぞれの受信チャネルの間に90度位相差が存在する(すなわち、GxおよびGy傾斜コイルは実質的に互いに直交であり、B0磁場に実質的に直交であるため)。この直交関係は、SNRを二の平方根倍も増強するために活用できる。SNRを増すことの代わりにまたはそれに加えて、一つまたは複数の画像を生成するためにMRデータを取得するのに必要とされる取得時間を短縮するようパラレルMRを実行するために、複数の送受信コイルが使用されてもよい。
【0125】
図27は、傾斜コイル・セットのための特定の構成との関連で、多機能コイルを提供するためのシステムを示している。
図27に示される傾斜コイル・セットはGx傾斜コイル・セットとラベル付けされているが、これは限定ではなく、同じ技法はGy傾斜コイル・セットにも等しく適用できることは理解しておくべきである。
図27では、傾斜コイル・セットはコイル対として構成され、各対のコイルは反対の極性をもって、あるいは180度のインラインの位相シフト回路を使って接続されており、よってそれらのコイルは180度位相がずれて駆動される。
図27では、例示的なコントローラ2775は、RF磁場を送信および/または受信するためのRFコイルとしても動作するよう傾斜コイル・セットを利用するよう構成されている。いくつかの実施形態によれば、傾斜コイル・セットは単一のRFコイルとして動作させられる。これを達成するための一つの技法は、傾斜コイル・セットを単一の連続的なコイルとして扱うことである。これは、それぞれの高域通過フィルタに加えて、それぞれのバラン(balun)を1:4 RF分割/組み合わせ器に結合することによる。このようにして、
図27に示される構成の傾斜コイル・セットは、送受信コイルとして駆動されることもできる。あるいはまた、傾斜コイル・セットの各コイルはRFの観点とは別個に扱われることができる。これは、各コイルをそれぞれのRF増幅器および高域通過フィルタとともに駆動させることによる。これにより、傾斜コイル・セットは四つの別個の送信および/または受信コイルとして動作させることができる。
【0126】
発明者は、多機能コイル技法が、低減されたコストおよび/または低減されたサイズの低磁場MRIシステムを容易にしうることを認識した。たとえば、本稿に記載される技法は、'652出願のFIG.22A-Cに示される、頭部を撮像するための低磁場MRIシステムに適用されることができる。これらのシステムは、撮像される人の頭を受け入れるよう構成された頭部コンポーネント(たとえばヘルメット)を含む。頭部コンポーネントは、低磁場MRIシステムの一つまたは複数のコイル(たとえばB0磁石、一つまたは複数の傾斜コイル、一つまたは複数の送受信コイルなど)をその中に組み込んでいてもよい。発明者は、図示された頭部撮像システムが、少なくとも二つの型の磁場を生成するよう構成された頭部コンポーネント内に組み込まれたもしくは収容された少なくとも一つのコイルをもって作り出されることができることを認識した(すなわち、頭部コンポーネントは一つまたは複数の多機能コイルを収容できる)。いくつかの実施形態によれば、頭部コンポーネントはRF磁場を送信および/または受信し、少なくとも一つの傾斜磁場を生成するよう構成されたコイルを有する。上記で論じたように、そのような多機能コイルは、多機能コイルにコントローラを結合して該コイルをRFコイルおよび傾斜コイルの両方として動作させることによって(たとえば、第一の増幅器および高域通過フィルタを該コイルに結合して該コイルをRF磁場を生成および/または受信するよう駆動し、第二の増幅器および低域通過フィルタを該コイルに結合して該コイルを少なくとも一つの傾斜磁場を生成するよう駆動することによって)達成されうる。このようにして、所望されるパルス・シーケンスに従って送信RFパルスおよび傾斜パルスの両方を生成し、応答して放出されるMR信号を検出するために、一つまたは複数の多機能コイルが利用されうる。
【0127】
多機能コイルを実装するために上記の技法を利用することにより、MRIシステムのための二つ以上の型の磁場を生成するために単一のコイルを使用できるので、結果として得られるシステムのコストが削減されうる。さらに、多機能コイルはシステムのフットプリントを低減する、および/またはシステムの磁気系を組み込むために利用可能なスペースが限られている場合の(たとえば上記で論じた頭部撮像システムにおける)設計を容易にすることができる。上記のいくつかの実施形態のもう一つの恩恵は、複数の送信および/または受信チャネルをMRIシステムの傾斜コイルを使って実装できることに関する。
【0128】
発明者は、本稿に記載した最適化技法が多機能コイルの構成を一般に最適化するために適用されうることを認識した。上記で論じたように、一つまたは複数の制約条件を満たし、シミュレートされたときに一つまたは複数の基準を満たす磁場を生成するコイル構成を決定する最適化が定式化できる。傾斜およびRFコイル両方のための正則化項を含めるよう最適化を定式化することによって、指定された基準を満たす傾斜およびRF磁場両方を作り出すことのできるコイル構成が決定できる。こうして、本稿に記載される最適化技法は、単一コイルおよび多機能コイルを同じように作り出すために適用できる。
【0129】
2015年9月4日に出願され、「ノイズ抑制の方法および装置」と題する米国特許出願第14/845949号('949出願)は、中でも、一つまたは複数のRF受信コイルによって受信されるノイズを抑制するよう低磁場MRIシステムのノイズ環境の特徴付けを容易にするために補助センサーを使う技法を記載している。同出願はここに参照によりその全体において組み込まれる。'949出願に記載される技法は、磁気共鳴撮像システム(たとえば低磁場MRIシステム)が遮蔽された部屋の外で運用されることを許容し、任意の環境で運用できるMRIシステムを作り出すことを容易にし、それにより、従来のMRIを使えない数多くの状況においてMRIが使用できるようになる。'949出願に記載されるノイズ打ち消し技法のいずれも、本稿に記載されるコイル構成との関連で使用できる。さらに、発明者は、本稿に記載される最適化技法が、ノイズ抑制において使うための一つまたは複数の補助センサー(たとえば補助コイル)の最適な構成を決定するためにも適用できることを認識した。特に、補助コイルの所望される動作に対応する一つまたは複数の基準および/または一つまたは複数の制約条件が、補助コイルのためのコイル構成を決定するために上記の最適化方式に組み込まれてもよい。'949出願においてさらに論じられているように、いくつかの実施形態は補助コイルとしてかつ主コイルとしてRFコイルを使うことを含み、この点で、多機能コイルのもう一つの例を表わす。本稿に記載される最適化技法は、主コイルおよび補助コイルの両方としてまたはさらに傾斜コイルとしても機能するよう構成された多機能コイルのための構成を決定するために使用されてもよい。
【0130】
上記で論じたように、本稿に記載される最適化技法は、患者の頭部を受け入れるよう適応されたヘルメットの表面に配置される頭部コイルのための構成を最適化するために使われてもよい。発明者は、ノイズ抑制を容易にするために一つまたは複数の補助コイルがヘルメットにまたはヘルメットの近くに位置されてもよいことを認識した。たとえば、頭部コイルは、ヘルメット内に位置する視野の中の患者から放出されるMR信号を最適に検出するよう構成されてもよい。一つまたは複数の補助コイルが、ノイズ環境には応答するが視野から放出されるMR信号には応答しないよう、ヘルメットの近くに(またはヘルメット上に)位置されてもよい。前記一つまたは複数の補助コイルからのノイズ信号は、たとえば'949出願に記載される技法の任意のものを使って、頭部コイルによって検出されたMR信号におけるノイズを抑制するために使われてもよい。
【0131】
上記で、また'949出願において詳細に論じたように、一つまたは複数の補助コイルは、ノイズ環境を検出するがMRIシステムの視野から放出されたMR信号は検出しないよう使われてもよい。これは典型的には、補助コイルができるだけ主コイルと同様のノイズ環境に応答するが、それでいて放出されるMR信号の検出レンジ外に位置し、補助コイルが放出されるMR信号に応答しないよう、一つまたは複数の補助コイルを主コイル(MRIシステムの主な受信コイル)の近くに位置させることによって達成される。このようにして、前記一つまたは複数の補助コイルは、主コイルと実質的に同じノイズ環境を特徴付けるが、MR信号には応答せず、よって、前記一つまたは複数の補助コイルによって特徴付けられるノイズ環境は主コイルによって検出されるノイズを抑制するために使用できる。しかしながら、このようにして互いに近接して配置されると、主コイルと補助コイルは誘導結合して、前記一つまたは複数の補助コイルが、MR信号のレンジ外であるにもかかわらず、主コイルとの誘導結合のため、視野から放出されたMR信号に対する応答をもつことがありうる。補助コイル応答はMR信号内容も含むので、記載されるノイズ抑制技法は、主コイルによって検出されるMR信号内容を抑制するはたらきをし、意図されたようにSNRを高めるのではなく、SNRを低下させてしまう。
【0132】
発明者は、本稿に記載される最適化技法が、主コイルとの誘導結合を低減するまたはなくす補助コイルのための構成を生成するために利用されうることを認識した。この技法を使うと、補助コイルは、有害な誘導結合を避けつつ主コイルの近くに位置されることができる。いくつかの実施形態によれば、一つまたは複数の補助コイルの構成は、主コイルとの誘導結合を低減するまたはなくすよう最適化される。たとえば、最適化方式は、補助コイルがノイズに敏感である領域であって、MR信号が直接検出されることのできる領域を除外する領域を定義する一つまたは複数の項と、一つまたは複数の補助コイルと主コイルとの間の誘導結合を最小化するよう作用する一つまたは複数の項(たとえば、結果として得られる構成が主コイルとの関連で機能させられるときにコイル間の相互インダクタンスを抑制するまたは打ち消すようにする一つまたは複数の項)とを組み込んでもよい。いくつかの実施形態によれば、結果として得られる主コイルが受信コイル動作についての指定された基準に関して一般に最適な性能をもち、かつ、結果として得られる一つまたは複数の補助コイルが主コイルとの最小限の誘導結合でまたは誘導結合なしに機能するよう、主コイルおよび一つまたは複数の補助コイルのための構成が一緒に最適化されることができる。
【0133】
本稿に記載される技法は人間の解剖構造のいかなる部分のために最適化されたコイル構成を決定するために適用されることもでき、例示される頭部コイルが単に例であることを理解しておくべきである。特に、本稿に記載される最適化技法は、コイル構成が最適化される特定の表面は関知しない。よって、本稿に記載される技法はモデル化されることのできるいかなる表面に適用されることもできる。たとえば、表面をモデル化するために三角形メッシュを使う場合、事実上、任意の表面が三角形分割でき、よってこれらの技法が適用できるRFコイルの幾何には意味のある制限はない。よって、頭部コイル、胴体、腕、脚、手、足などのためのコイルまたはそれらの任意の組み合わせを含むがそれに限られない、解剖構造の任意の部分のためのRFコイルについての構成が、本稿に記載される技法を使って決定できる。さらに、最適化技法は、解剖構造のいかなる所望される部分についての多機能コイルの任意の組み合わせに適用されることもできる。
【0134】
本開示に記載される技術のいくつかの側面および実施形態をこうして記述してきたが、さまざまな変更、修正および改善が当業者には容易に思いつくであろう。そのような変更、修正および改善は本稿に記載される技術の精神および範囲内であることが意図されている。たとえば、当業者は、本稿に記載される機能を実行するためおよび/または本稿に記載される結果および/または利点の一つまたは複数を得るための多様な他の手段および/または構造を容易に構想するであろう。そのような変形および/または修正の一つ一つが本稿に記載される実施形態の範囲内であると見なされる。当業者は、本稿に記載される個別的な実施形態の多くの等価物を認識する、あるいは高々日常的な試行を使って見きわめることができるであろう。したがって、上記の実施形態は単に例として呈示されており、付属の請求項およびその等価物の範囲内で、発明的な実施形態は具体的に記述されている以外の仕方で実施されてもよいことは理解しておくものとする。加えて、本稿に記載される二つ以上の特徴、システム、物品、材料、キットおよび/または方法の任意の組み合わせが、かかる特徴、システム、物品、材料、キットおよび/または方法が互いに整合しないものでない限り、本開示の範囲内に含まれる。
【0135】
上記の実施形態は数多くの仕方のうち任意のもので実装されることができる。プロセスまたは方法の実行に関わる本開示の一つまたは複数の側面および実施形態は、プロセスまたは方法を実行するまたはその実行を制御するために装置(たとえばコンピュータ、プロセッサまたは他の装置)によって実行可能なプログラム命令を利用してもよい。これに関し、さまざまな発明概念が、一つまたは複数のコンピュータまたは他のプロセッサ上で実行されたときに上記のさまざまな実施形態の一つまたは複数を実装する方法を実装する方法を実行する一つまたは複数のプログラムをエンコードされた、コンピュータ可読記憶媒体(または複数のコンピュータ可読記憶媒体)(たとえば、コンピュータ・メモリ、一つまたは複数のフロッピーディスク、コンパクトディスク、光ディスク、磁気テープ、フラッシュメモリ、フィールドプログラマブルゲートアレイもしくは他の半導体デバイスにおける回路構成または他の有体なコンピュータ記憶媒体)として具現されてもよい。コンピュータ可読媒体またはメディアは可搬であってもよく、それに記憶されたプログラム(単数または複数)が一つまたは複数の異なるコンピュータまたは他のプロセッサにロードされて上記の諸側面のさまざまなものを実装することができる。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読媒体は非一時的な媒体であってもよい。
【0136】
用語「プログラム」または「ソフトウェア」は本稿では、一般的な意味で、上記のさまざまな側面を実装するようコンピュータまたは他のプロセッサをプログラムするために用いることのできる任意の型のコンピュータ・コードまたはコンピュータ実行可能命令の組を指す。さらに、ある側面によれば、実行されたときに本開示の方法を実行する一つまたは複数のコンピュータ・プログラムが単一のコンピュータまたはプロセッサ上に存在する必要がなく、本開示のさまざまな側面を実装するためにモジュール式にいくつかの異なるコンピュータまたはプロセッサの間に分散されていてもよいことも理解しておくべきである。
【0137】
コンピュータ実行可能命令は、一つまたは複数のコンピュータまたは他のデバイスによって実行される、プログラム・モジュールのような多くの形であることができる。一般に、プログラム・モジュールは、特定のタスクを実行するまたは特定の抽象的データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。典型的には、プログラム・モジュールの機能は、さまざまな実施形態において所望に応じて組み合わされたり分散されたりしてもよい。
【0138】
また、データ構造は任意の好適な形でコンピュータ可読媒体に記憶されてもよい。例示の簡単のため、データ構造は、該データ構造中の位置を通じて関係付けられるフィールドを有するよう示されることがある。そのような関係は、同様に、フィールド間の関係を伝達するコンピュータ可読媒体内の位置をもつフィールドのための記憶を割り当てることによって達成されてもよい。しかしながら、データ構造のフィールド中の情報間の関係を確立するためには、ポインタ、タグまたはデータ要素間の関係を確立する他の機構の使用を通じてを含め、いかなる好適な機構が使用されてもよい。
【0139】
本発明の上記の実施形態は数多くの仕方のいずれで実装されてもよい。たとえば、実施形態はハードウェア、ソフトウェアまたはそれらの組み合わせを使って実装されてもよい。ソフトウェアで実装されるとき、ソフトウェア・コードは、単一コンピュータにおいて提供されようと複数のコンピュータの間に分散されようと、いかなる好適なプロセッサまたはプロセッサの集合で実行されることもできる。上記の機能を実行する任意のコンポーネントまたはコンポーネントの集合が一般に、上記で論じた機能を制御するコントローラと考えられることができることを理解しておくべきである。コントローラは、専用ハードウェアで、または、上記の機能を実行するようマイクロコードもしくはソフトウェアを使ってプログラムされた汎用ハードウェア(たとえば一つまたは複数のプロセッサ)で、など、数多くの仕方で実装でき、コントローラがシステムの複数のコンポーネントに応答するときに諸方法の組み合わせで実装されてもよい。
【0140】
さらに、コンピュータは、限定しない例として、ラックマウント・コンピュータ、デスクトップ・コンピュータ、ラップトップ・コンピュータまたはタブレット・コンピュータのようないくつもの形のいずれで具現されてもよい。さらに、コンピュータは、携帯情報端末(PDA: Personal Digital Assistant)、スマートフォンまたは他の任意の好適な可搬型もしくは固定型電子装置を含む、一般にコンピュータとは見なされていないが好適な処理機能をもつ装置において具現されてもよい。
【0141】
また、コンピュータは一つまたは複数の入力および出力装置を有していてもよい。これらの装置は、中でも、ユーザー・インターフェースを呈示するために使用されることができる。ユーザー・インターフェースを提供するために使用されることのできる出力装置の例は、出力の視覚的な呈示のためのプリンターまたはディスプレイ画面または出力の可聴呈示のためのスピーカーまたは他のサウンド生成装置を含む。ユーザー・インターフェースのために使用できる入力装置の例は、キーボードおよびマウス、タッチパッドおよびデジタイズ用タブレットのようなポインティングデバイスを含む。もう一つの例として、コンピュータは音声認識を通じて、または他の可聴フォーマットで、入力情報を受領してもよい。
【0142】
そのようなコンピュータは、企業ネットワークまたは知的なネットワーク(IN: intelligent network)またはインターネットのような、ローカル・エリア・ネットワークまたは広域ネットワークを含む任意の好適な形の一つまたは複数のネットワークによって相互接続されてもよい。そのようなネットワークはいかなる好適な技術に基づいていてもよく、いかなる好適なプロトコルに従って動作してもよく、無線ネットワーク、有線ネットワークまたは光ファイバー・ネットワークを含んでいてもよい。
【0143】
また、記載されるように、いくつかの側面は一つまたは複数の方法として具現されてもよい。該方法の一部として実行される工程は、任意の好適な仕方で順序付けられてもよい。よって、例示的な実施形態において逐次的な工程として示されていたとしても、いくつかの工程を同時に実行することを含め、例示したのとは異なる順序で工程が実行される実施形態も構築されうる。
【0144】
本稿で定義され、使用されるあらゆる定義は、辞書の定義、参照によって組み込まれた文書における定義および/または定義されている用語の通常の意味より優先して支配すると理解されるべきである。
【0145】
本願で明細書および請求項において使われる単数形の表現は、そうでないことが明確に示されるのでない限り、「少なくとも一つ」を意味すると理解すべきである。
【0146】
本願で明細書および請求項において使用される句「および/または」は、結ばれている要素の「いずれかまたは両方」、すなわち、場合によっては両方ともが存在する要素を、場合によっては一方のみが存在する要素を意味すると理解されるべきである。「および/または」をもって挙げられる複数の要素も同じように、すなわち、そのように結ばれている要素の「一つまたは複数」として解釈されるべきである。「および/または」節によって具体的に特定される要素以外の他の要素が、具体的に特定されたそのような要素に関係したものであろうと関係していないものであろうと、任意的に存在してもよい。よって、限定しない例として、「Aおよび/またはB」への言及は、「含む/有する」といった開放型の言辞と一緒に使われるとき、ある実施形態ではAのみ(任意的にはB以外の要素を含む)を;別の実施形態ではBのみ(任意的にはA以外の要素を含む)を;さらに別の実施形態ではAおよびBの両方(任意的には他の要素を含む)などを指すことができる。
【0147】
本願で明細書および請求項において使用されるところでは、一つまたは複数の要素のリストに言及しての「少なくとも一つの」という句は、該要素リストの要素の任意の一つまたは複数から選択される少なくとも一つの要素を意味するが、必ずしも該要素リスト内に個々に挙げられている一つ一つの要素の少なくとも一つを含むとは限らず、要素リスト内の要素のいかなる組み合わせも排除しないと理解すべきである。この定義は、個々に特定されている要素に関係したものであろうと関係していないものであろうと、「少なくとも一つ」という句が指す要素リスト内で個々に特定されている要素以外の要素が任意的に存在してもよいことをも許容する。よって、限定しない例として、「AおよびBの少なくとも一つ」(または等価だが「AまたはBの少なくとも一つ」または等価だが「Aおよび/またはBの少なくとも一つ」)は、ある実施形態では、Bなしで少なくとも一つ、任意的には二つ以上のA(そして任意的にはB以外の要素を含む)を;別の実施形態では、Aなしで少なくとも一つ、任意的には二つ以上のB(そして任意的にはA以外の要素を含む)を;さらに別の実施形態では、少なくとも一つ、任意的には二つ以上のAおよび少なくとも一つ、任意的には二つ以上のB(そして任意的には他の要素を含む)などを指すことができる。
【0148】
また、本稿で使われる表現や用語は説明のためであって、限定するものと見なすべきではない。本稿における「含む」「有する」または「もつ」「包含する」「関わる」およびそれらの変形の使用は列挙された項目およびその等価物ならびに追加的な項目をカバーすることを意図している。
【0149】
請求項および上記の明細書において、「有する」「含む」「担持する」「もつ」「包含する」「関わる」「保持する」「構成される」などといったあらゆる移行句はオープンなものと理解される。すなわち、含むがそれに限定されないことを意味する。「…からなる」および「本質的には…からなる」という移行句のみが、それぞれクローズドまたは半クローズドの移行句である。
いくつかの態様を記載しておく。
〔態様1〕
磁気共鳴信号に応答するよう構成された高周波コンポーネントであって、当該高周波コンポーネントは:
第一の磁気共鳴信号成分に応答するような配向にされた、複数巻きで配置された第一の導体を含む第一のコイルと;
第二の磁気共鳴信号成分に応答するような配向にされた、複数巻きで配置された第二の導体を含む第二のコイルとを有する、
高周波コンポーネント。
〔態様2〕
前記第一の磁気共鳴信号成分は第一の主軸に沿って配向され、前記第二の磁気共鳴信号成分は前記第一の主軸と異なる配向の第二の主軸に沿って配向される、態様1記載の高周波コンポーネント。
〔態様3〕
前記第一の主軸は前記第二の主軸と実質的に直交であり、前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは実質的に直交する磁気共鳴信号成分に応答する、態様2記載の高周波コンポーネント。
〔態様4〕
前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは、第三の軸に沿って配向されたB0場の視野内から放出される磁気共鳴信号成分を検出するよう構成される、態様3記載の高周波コンポーネント。
〔態様5〕
前記第一の軸および前記第二の軸が前記第三の軸と実質的に直交である、態様4記載の高周波コンポーネント。
〔態様6〕
前記第一の軸および前記第二の軸が前記第三の軸に対して約45度の配向である、態様4記載の高周波コンポーネント。
〔態様7〕
当該高周波コンポーネントが前記第一のコイルおよび前記第二のコイルのための支持構造を有し、前記支持構造は:
前記第一のコイルが適用される第一の基体層と;
前記第二のコイルが適用される第二の基体層とを有する、
態様1記載の高周波コンポーネント。
〔態様8〕
前記支持構造が三次元的な表面を定義し、前記第二の基体層が、実質的に前記三次元的な表面への表面法線方向に沿って前記第一の基体層からオフセットされている、態様7記載の高周波コンポーネント。
〔態様9〕
前記支持構造が関心領域のまわりの三次元的な表面を定義し、前記第二の基体層が、前記関心領域に対して前記第一の基体層からオフセットされている、態様7記載の高周波コンポーネント。
〔態様10〕
前記第一の基体層が、中に前記第一の導体が位置される少なくとも一つの溝を有し、前記第二の基体層が、中に前記第二の導体が位置される少なくとも一つの溝を有する、態様7記載の高周波コンポーネント。
〔態様11〕
患者の頭部を受け入れるよう構成された支持構造を有しており、前記第一の主軸は患者の身体の長手軸と実質的に整列される、態様2記載の高周波コンポーネント。
〔態様12〕
患者の外肢を受け入れるよう構成された支持構造を有しており、前記第一の主軸は前記外肢の長手軸と実質的に整列される、態様2記載の高周波コンポーネント。
〔態様13〕
前記外肢が脚である、態様12記載の高周波コンポーネント。
〔態様14〕
前記外肢が腕である、態様12記載の高周波コンポーネント。
〔態様15〕
患者の胴体を受け入れるよう構成された支持構造を有しており、前記第一の主軸は患者の身体の長手軸と実質的に整列される、態様2記載の高周波コンポーネント。
〔態様16〕
前記第一の導体および/または前記第二の導体が少なくとも1メートルの長さをもつ、態様1記載の高周波コンポーネント。
〔態様17〕
前記第一の導体および/または前記第二の導体が少なくとも2メートルの長さをもつ、態様1記載の高周波コンポーネント。
〔態様18〕
前記第一の導体および/または前記第二の導体が少なくとも3メートルの長さをもつ、態様1記載の高周波コンポーネント。
〔態様19〕
前記第一の導体および/または前記第二の導体が少なくとも5巻きをもって構成される、態様1記載の高周波コンポーネント。
〔態様20〕
前記第一の導体および/または前記第二の導体が少なくとも10巻きをもって構成される、態様1記載の高周波コンポーネント。
〔態様21〕
前記第一の導体および/または前記第二の導体が少なくとも15巻きをもって構成される、態様1記載の高周波コンポーネント。
〔態様22〕
前記第一の導体および/または前記第二の導体が少なくとも20巻きをもって構成される、態様1記載の高周波コンポーネント。
〔態様23〕
前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは目標周波数で共鳴するよう同調されており、前記第一の導体および前記第二の導体の巻き数は、前記第一の導体の自己共鳴および前記第二の導体の自己共鳴がそれぞれ前記目標周波数の少なくとも二倍の周波数であるよう制限される、態様1記載の高周波コンポーネント。
〔態様24〕
前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは目標周波数で共鳴するよう同調されており、前記第一の導体および前記第二の導体の巻き数は、前記第一の導体の自己共鳴および前記第二の導体の自己共鳴がそれぞれ前記目標周波数の少なくとも三倍の周波数であるよう制限される、態様1記載の高周波コンポーネント。
〔態様25〕
前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは目標周波数で共鳴するよう同調されており、前記第一の導体および前記第二の導体の巻き数は、前記第一の導体の自己共鳴および前記第二の導体の自己共鳴がそれぞれ前記目標周波数の少なくとも五倍の周波数であるよう制限される、態様1記載の高周波コンポーネント。
〔態様26〕
前記第一の導体は、前記第一のコイルのモデルを使って最適化を実行することに少なくとも部分的には基づいて決定された第一のコイル構成に従って配置されている、および/または前記第二の導体は、前記第二のコイルのモデルを使って最適化を実行することに少なくとも部分的には基づいて決定された第二のコイル構成に従って配置されている、態様1記載の高周波コンポーネント。
〔態様27〕
前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは約0.2T以下かつ約0.1T以上のB0場に対応する周波数で共鳴するよう同調されている、態様1記載の高周波コンポーネント。
〔態様28〕
前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは約0.1T以下かつ約50mT以上のB0場に対応する周波数で共鳴するよう同調されている、態様1記載の高周波コンポーネント。
〔態様29〕
前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは約50mT以下かつ約20mT以上のB0場に対応する周波数で共鳴するよう同調されている、態様1記載の高周波コンポーネント。
〔態様30〕
前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは約20mT以下かつ約10mT以上のB0場に対応する周波数で共鳴するよう同調されている、態様1記載の高周波コンポーネント。
〔態様31〕
前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは約10mT以下のB0場に対応する周波数で共鳴するよう同調されている、態様1記載の高周波コンポーネント。
〔態様32〕
前記第一の導体が、関心領域のまわりの三次元幾何において前記複数巻きで配置された第一の連続的なワイヤを有し、前記第二の導体が、関心領域のまわりの三次元幾何において前記複数巻きで配置された第二の連続的なワイヤを有する、態様1記載の高周波コンポーネント。
〔態様33〕
前記第一の連続的なワイヤおよび前記第二の連続的なワイヤが単一素線ワイヤである、態様32記載の高周波コンポーネント。
〔態様34〕
前記第一の連続的なワイヤおよび前記第二の連続的なワイヤが複数撚りワイヤである、態様32記載の高周波コンポーネント。
〔態様35〕
磁気共鳴信号に応答するよう構成された高周波コンポーネントであって、当該高周波コンポーネントは:
関心領域のまわりに配置された、複数巻きをもつ第一の導体を含む第一のコイルと;
前記関心領域のまわりに配置され、前記関心領域に対して前記第一のコイルからオフセットされた、複数巻きをもつ第二の導体を含む第二のコイルとを有する、
高周波コンポーネント。
〔態様36〕
前記第一のコイルが適用される第一の基体層および前記第二のコイルが適用される第二の基体層を含む支持構造をさらに有する、態様35記載の高周波コンポーネント。
〔態様37〕
前記第二の基体層が前記第一の基体層にかぶさるように位置される、態様36記載の高周波コンポーネント。
〔態様38〕
前記第一の基体層が、前記第一の導体を受け入れるよう第一のコイル構成に従って配置された数なくとも一つの第一の溝を有し、前記第二の基体層が、前記第二の導体を受け入れるよう第二のコイル構成に従って配置された数なくとも一つの第二の溝を有する、態様36記載の高周波コンポーネント。
〔態様39〕
前記第一のコイル構成が第一の主軸をもち、前記第二のコイル構成が前記第一の主軸と実質的に直交する第二の主軸をもつ、態様38記載の高周波コンポーネント。
〔態様40〕
前記第一の基体層および/または前記第二の基体層が三次元印刷により製造される、態様38記載の高周波コンポーネント。
〔態様41〕
前記第一の基体層が凸側および凹側を含み、前記第二の基体層が凸側および凹側を含む、態様38記載の高周波コンポーネント。
〔態様42〕
前記少なくとも一つの第一の溝が前記第一の基体層の前記凸側に設けられる、態様41記載の高周波コンポーネント。
〔態様43〕
前記少なくとも一つの第二の溝が前記第二の基体層の前記凸側に設けられる、態様42記載の高周波コンポーネント。
〔態様44〕
前記少なくとも一つの第二の溝が前記第二の基体層の前記凹側に設けられる、態様42記載の高周波コンポーネント。
〔態様45〕
前記少なくとも一つの第一の溝が前記第一の基体層の前記凹側に設けられる、態様41記載の高周波コンポーネント。
〔態様46〕
前記少なくとも一つの第二の溝が前記第二の基体層の前記凸側に設けられる、態様45記載の高周波コンポーネント。
〔態様47〕
前記少なくとも一つの第二の溝が前記第二の基体層の前記凹側に設けられる、態様45記載の高周波コンポーネント。
〔態様48〕
前記第一の導体および/または前記第二の導体が少なくとも1メートルの長さをもつ、態様35記載の高周波コンポーネント。
〔態様49〕
前記第一の導体および/または前記第二の導体が少なくとも2メートルの長さをもつ、態様35記載の高周波コンポーネント。
〔態様50〕
前記第一の導体および/または前記第二の導体が少なくとも3メートルの長さをもつ、態様35記載の高周波コンポーネント。
〔態様51〕
前記第一の導体および/または前記第二の導体が少なくとも5巻きをもって構成される、態様35記載の高周波コンポーネント。
〔態様52〕
前記第一の導体および/または前記第二の導体が少なくとも10巻きをもって構成される、態様35記載の高周波コンポーネント。
〔態様53〕
前記第一の導体および/または前記第二の導体が少なくとも15巻きをもって構成される、態様35記載の高周波コンポーネント。
〔態様54〕
前記第一の導体および/または前記第二の導体が少なくとも20巻きをもって構成される、態様35記載の高周波コンポーネント。
〔態様55〕
前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは約0.2T以下かつ約0.1T以上のB0場に対応する周波数で共鳴するよう同調されている、態様35記載の高周波コンポーネント。
〔態様56〕
前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは約0.1T以下かつ約50mT以上のB0場に対応する周波数で共鳴するよう同調されている、態様35記載の高周波コンポーネント。
〔態様57〕
前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは約50mT以下かつ約20mT以上のB0場に対応する周波数で共鳴するよう同調されている、態様35記載の高周波コンポーネント。
〔態様58〕
前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは約20mT以下かつ約10mT以上のB0場に対応する周波数で共鳴するよう同調されている、態様35記載の高周波コンポーネント。
〔態様59〕
前記第一のコイルおよび前記第二のコイルは約10mT以下のB0場に対応する周波数で共鳴するよう同調されている、態様35記載の高周波コンポーネント。
〔態様60〕
磁気共鳴信号に応答するよう構成された高周波コイルであって、当該高周波コイルは:
関心領域の中で放出される磁気共鳴信号への感度を増すよう最適化された構成で、前記関心領域のまわりに三次元幾何において配置された、少なくとも一つの導体を有する、
高周波コイル。
〔態様61〕
前記構成が、少なくとも部分的には磁気合成を使って最適化される、態様60記載の高周波コイル。
〔態様62〕
前記三次元幾何における前記少なくとも一つの導体の前記構成は、少なくとも部分的には、当該高周波コイルのモデルを使って少なくとも一つの最適化を実行することに基づいて決定される、態様61記載の高周波コイル。
〔態様63〕
前記少なくとも一つの導体は、前記関心対象のまわりで複数の巻きにおいて配置される、態様62記載の高周波コイル。
〔態様64〕
少なくとも部分的には、当該高周波コイルの前記モデルを使って前記少なくとも一つの最適化を実行することに基づいて、巻きの数および/または少なくとも一対の隣り合う巻きの間の間隔が決定される、態様63記載の高周波コイル。
〔態様65〕
前記最適化が、少なくとも一つの制約条件を満たす当該高周波コイルの前記モデルの構成を決定する、態様62記載の高周波コイル。
〔態様66〕
前記少なくとも一つの制約条件が、当該高周波コイルの抵抗を含む、態様65記載の高周波コイル。
〔態様67〕
前記少なくとも一つの制約条件が、前記少なくとも一つの導体の長さを含む、態様65記載の高周波コイル。
〔態様68〕
前記少なくとも一つの制約条件が、当該高周波コイルのインダクタンスを含む、態様65記載の高周波コイル。
〔態様69〕
前記最適化が、少なくとも一つの基準を満たす磁場を生成する当該高周波コイルの前記モデルの構成を決定する、態様62記載の高周波コイル。
〔態様70〕
前記少なくとも一つの基準が前記関心領域内の磁場均一性を含む、態様69記載の高周波コイル。
〔態様71〕
前記少なくとも一つの基準が前記関心領域内の磁場の強さを含む、態様69記載の高周波コイル。
〔態様72〕
前記少なくとも一つの導体が少なくとも1メートルの長さをもつ、態様62記載の高周波コイル。
〔態様73〕
前記少なくとも一つの導体が少なくとも2メートルの長さをもつ、態様62記載の高周波コイル。
〔態様74〕
前記少なくとも一つの導体が少なくとも3メートルの長さをもつ、態様62記載の高周波コイル。
〔態様75〕
前記少なくとも一つの導体が複数の巻きをもつ渦巻き幾何形状をもつ、態様62記載の高周波コイル。
〔態様76〕
前記複数の巻きの間の間隔が非一様である、態様60記載の高周波コイル。
〔態様77〕
前記複数の巻きが少なくとも5回の巻きを含む、態様62記載の高周波コイル。
〔態様78〕
前記複数の巻きが少なくとも10回の巻きを含む、態様62記載の高周波コイル。
〔態様79〕
前記複数の巻きが少なくとも15回の巻きを含む、態様62記載の高周波コイル。
〔態様80〕
前記複数の巻きが少なくとも20回の巻きを含む、態様62記載の高周波コイル。
〔態様81〕
前記少なくとも一つの導体が配置される支持部をさらに有し、前記支持部は人間の解剖構造の一部を受け入れるよう形成される、態様62記載の高周波コイル。
〔態様82〕
前記高周波コイルは頭部コイルであり、前記支持部は人間の頭部を受け入れるよう形成されたヘルメットをなす、態様81記載の高周波コイル。
〔態様83〕
ノイズ抑制を容易にするための少なくとも一つの補助コイルとの組み合わせにおける態様82記載の高周波コイルであって、前記少なくとも一つの補助コイルは前記ヘルメットに位置されているまたは前記ヘルメットの近くに位置されている、高周波コイル。
〔態様84〕
当該高周波コイルが前記ヘルメット内に位置された視野から放出される磁気共鳴信号を検出するよう構成されており、前記少なくとも一つの補助コイルは、環境ノイズには応答するが、前記視野から放出された磁気共鳴信号には応答しないよう位置されている、態様83記載の組み合わせ。
〔態様85〕
前記少なくとも一つの補助コイルの構成が最適化を使って決定される、態様84記載の組み合わせ。
〔態様86〕
前記少なくとも一つの補助コイルの構成が、前記高周波コイルとの誘導結合を減らすまたはなくすよう最適化される、態様85記載の組み合わせ。
〔態様87〕
ノイズ抑制を容易にするための少なくとも一つの補助コイルとの組み合わせにおける、態様60記載の高周波コイル。
〔態様88〕
当該高周波コイルが約0.2T以下かつ約0.1T以上のB0場に対応する周波数で共鳴するよう同調されている、態様60記載の高周波コイル。
〔態様89〕
当該高周波コイルが約0.1T以下かつ約50mT以上のB0場に対応する周波数で共鳴するよう同調されている、態様60記載の高周波コイル。
〔態様90〕
当該高周波コイルが約50mT以下かつ約20mT以上のB0場に対応する周波数で共鳴するよう同調されている、態様60記載の高周波コイル。
〔態様91〕
当該高周波コイルが約20mT以下かつ約10mT以上のB0場に対応する周波数で共鳴するよう同調されている、態様60記載の高周波コイル。
〔態様92〕
当該高周波コイルが約10mT以下のB0場に対応する周波数で共鳴するよう同調されている、態様60記載の高周波コイル。
〔態様93〕
高周波コイルのための構成を決定する方法であって:
前記高周波コイルのモデルを生成する段階と;
少なくとも一つの制約条件を満たすモデル構成であって、前記モデルの動作がシミュレートされるときに、所定の基準を満たす磁場を生成するモデル構成を決定するために最適化を実行する段階とを含む、
方法。
〔態様94〕
前記モデル構成からコイル構成を決定する段階をさらに含み、前記コイル構成は、前記高周波コイルの少なくとも一つの導体のための配置を示す、態様93記載の方法。
〔態様95〕
前記少なくとも一つの導体が複数の巻きを形成し、前記コイル構成が、巻きの数および/または少なくとも一対の隣接する巻きの間の間隔を示す、態様94記載の方法。
〔態様96〕
前記少なくとも一つの制約条件が前記高周波コイルの抵抗を含む、態様94記載の方法。
〔態様97〕
前記少なくとも一つの制約条件が前記少なくとも一つの導体の長さを含む、態様96記載の方法。
〔態様98〕
前記少なくとも一つの制約条件が前記高周波コイルのインダクタンスを含む、態様94記載の方法。
〔態様99〕
前記少なくとも一つの基準が、関心領域内での磁場均一性を含む、態様94記載の方法。
〔態様100〕
前記少なくとも一つの基準が、関心領域内での磁場の強さを含む、態様94記載の方法。
〔態様101〕
前記少なくとも一つの導体が少なくとも1メートルの長さをもつ、態様94記載の方法。
〔態様102〕
前記少なくとも一つの導体が少なくとも2メートルの長さをもつ、態様94記載の方法。
〔態様103〕
前記コイル構成が前記少なくとも一つの導体についての渦巻き状幾何形状を記述する、態様94記載の方法。
〔態様104〕
前記複数の巻きの間の間隔が非一様である、態様103記載の方法。
〔態様105〕
患者の身体の一部のために構成された高周波コイルであって、当該高周波コイルは:
関心領域のまわりに複数巻きで配置され、患者の身体の一部の長手軸に実質的に直交する配向の磁気共鳴信号成分に応答するような配向にされた少なくとも一つの導体を有する、
高周波コイル。
〔態様106〕
当該高周波コイルが、身体の長手軸に実質的に平行な配向のB0場から放出された磁気共鳴信号に応答するよう構成されている、態様105記載の高周波コイル。
〔態様107〕
当該高周波コイルが、二平面幾何のB0磁石によって生成されるB0場から放出された磁気共鳴信号に応答するよう構成されている、態様106記載の高周波コイル。
〔態様108〕
当該高周波コイルが、身体の長手軸に実質的に平行な配向のB0場から放出された磁気共鳴信号に応答するよう構成されている、態様106記載の高周波コイル。
〔態様109〕
前記高周波コイルが、ソレノイド幾何のB0磁石によって生成されるB0場から放出された磁気共鳴信号に応答するよう構成されている、態様108記載の高周波コイル。
〔態様110〕
視野において0.2テスラ(T)以下のB0磁場を生成するよう構成されたB0磁石と;
前記視野から放出される第一の磁気共鳴信号成分に応答するよう構成された第一のコイルと;
前記視野から放出される第二の磁気共鳴信号成分に応答するよう構成された第二のコイルとを有する、
低磁場磁気共鳴システム。
〔態様111〕
前記第二のコイルが、前記B0磁場内に位置されるときに前記視野に対して前記第一のコイルからオフセットされている、態様110記載の低磁場磁気共鳴システム。
〔態様112〕
前記第一のコイルが、前記B0磁場内に位置されるときに前記視野のまわりの三次元幾何において配置される複数の巻きをもつ第一の導体を有する、態様110記載の低磁場磁気共鳴システム。
〔態様113〕
前記第二のコイルが、前記B0磁場内に位置されるときに前記視野のまわりの三次元幾何において配置される複数の巻きをもつ第二の導体を有する、態様112記載の低磁場磁気共鳴システム。
〔態様114〕
前記B0磁石が、約0.1T以下かつ約50mT以上のB0磁場を生成するよう構成されている、態様110記載の低磁場磁気共鳴システム。
〔態様115〕
前記B0磁石が、約50mT以下かつ約20mT以上のB0磁場を生成するよう構成されている、態様110記載の低磁場磁気共鳴システム。
〔態様116〕
前記B0磁石が、約20mT以下かつ約10mT以上のB0磁場を生成するよう構成されている、態様110記載の低磁場磁気共鳴システム。
〔態様117〕
前記B0磁石が、約10mT以下のB0磁場を生成するよう構成されている、態様110記載の低磁場磁気共鳴システム。
〔態様118〕
前記B0磁石が二平面幾何で構成されている、態様110記載の低磁場磁気共鳴システム。
〔態様119〕
前記B0磁石がソレノイド幾何で構成されている、態様110記載の低磁場磁気共鳴システム。
〔態様120〕
磁気共鳴撮像システムにおいて使うための装置であって:
第一のコイルと;
高周波磁場および傾斜場を生成するよう前記コイルを動作させるよう構成された少なくとも一つのコントローラとを有する、
装置。
〔態様121〕
前記少なくとも一つのコントローラが、磁気共鳴パルス・シーケンスに従って前記第一のコイルを動作させるよう構成されている、態様120記載の装置。
〔態様122〕
前記少なくとも一つのコントローラが、磁気共鳴信号を検出するために前記第一のコイルを使うよう構成されている、態様120記載の装置。
〔態様123〕
前記第一のコイルが低磁場磁気共鳴撮像システムにおいて動作するよう構成されている、態様120記載の装置。
〔態様124〕
第二のコイルをさらに有する態様120記載の装置であって、前記少なくとも一つのコントローラは、高周波磁場および傾斜場を生成するよう前記第二のコイルを動作させるよう構成されている、装置。
〔態様125〕
前記第一のコイルおよび前記第二のコイルが、前記システムのB0磁場に実質的に直交する方向に傾斜磁場の少なくとも一部を生成する、態様124記載の装置。
〔態様126〕
前記第一のコイルが、前記システムのB0磁場に実質的に直交する第一の方向に傾斜磁場の少なくとも一部を生成し、前記第二のコイルが、前記B0磁場に実質的に直交する第二の方向に傾斜磁場の少なくとも一部を生成する、態様124記載の装置。
〔態様127〕
前記少なくとも一つのコントローラが、磁気共鳴信号を検出するために前記第一のコイルおよび前記第二のコイルを使うよう構成されている、態様126記載の装置。
〔態様128〕
前記第一のコイルおよび前記第二のコイルによって検出された磁気共鳴信号が、信号対雑音比を増大させるために組み合わされる、態様127記載の装置。
〔態様129〕
前記第一のコイルおよび前記第二のコイルが、取得時間を短縮するよう動作させられる、態様127記載の装置。
〔態様130〕
前記少なくとも一つのコントローラが:
前記高周波磁場を生成するよう前記第一のコイルを動作させるための電力を提供する第一の増幅器と;
前記第一の増幅器と前記第一のコイルの間に接続された高域通過フィルタと;
前記傾斜磁場を生成するよう前記第一のコイルを動作させるための電力を提供する第二の増幅器と;
前記第二の増幅器と前記第一のコイルの間に接続された低域通過フィルタとを有する、
態様124記載の装置。
〔態様131〕
前記第一のコイルの構成が最適化を使って決定される、態様124記載の装置。
〔態様132〕
前記最適化が、少なくとも一つの制約条件を満たす前記第一のコイルの少なくとも一つの導体の構成であって、前記第一のコイルのモデルがシミュレートされるときに、所定の基準を満たす磁場を生成する構成を決定する、態様131記載の装置。
〔態様133〕
人間の頭部を受け入れるよう形成されたヘルメットをさらに有し、前記第一のコイルは、RF頭部コイルとして動作するよう構成され、前記ヘルメットに配置される、態様124記載の装置。
〔態様134〕
ノイズ抑制を容易にするための少なくとも一つの補助コイルをさらに有しており、前記少なくとも一つの補助コイルは前記ヘルメットに位置されているまたは前記ヘルメットの近くに位置されている、態様133記載の装置。
〔態様135〕
前記第一のコイルが前記ヘルメット内に位置された視野から放出される磁気共鳴信号を検出するよう構成されており、前記少なくとも一つの補助コイルは、環境ノイズには応答するが、前記視野から放出された磁気共鳴信号には応答しないよう位置されている、態様134記載の装置。
〔態様136〕
前記少なくとも一つの補助コイルの構成が最適化を使って決定される、態様134記載の装置。
〔態様137〕
前記少なくとも一つの補助コイルの構成が、前記第一のコイルとの誘導結合を減らすまたはなくすよう最適化される、態様134記載の装置。