特許第6784761号(P6784761)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6784761光学フィルタおよび光学素子用パッケージ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6784761
(24)【登録日】2020年10月27日
(45)【発行日】2020年11月11日
(54)【発明の名称】光学フィルタおよび光学素子用パッケージ
(51)【国際特許分類】
   G02B 5/28 20060101AFI20201102BHJP
   G02B 5/22 20060101ALI20201102BHJP
   G03B 11/00 20060101ALI20201102BHJP
   G02B 7/02 20060101ALI20201102BHJP
【FI】
   G02B5/28
   G02B5/22
   G03B11/00
   G02B7/02 Z
【請求項の数】7
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2018-530400(P2018-530400)
(86)(22)【出願日】2017年7月27日
(86)【国際出願番号】JP2017027322
(87)【国際公開番号】WO2018021496
(87)【国際公開日】20180201
【審査請求日】2019年1月9日
(31)【優先権主張番号】特願2016-148886(P2016-148886)
(32)【優先日】2016年7月28日
(33)【優先権主張国】JP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100075557
【弁理士】
【氏名又は名称】西教 圭一郎
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 征一朗
(72)【発明者】
【氏名】戸田 啓介
【審査官】 酒井 康博
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/034386(WO,A1)
【文献】 国際公開第2016/114362(WO,A1)
【文献】 国際公開第2014/103921(WO,A1)
【文献】 特開2005−043755(JP,A)
【文献】 特開2014−191346(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/042738(WO,A1)
【文献】 国際公開第2014/104370(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 5/28
G02B 5/22
G02B 7/02
G03B 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光入射面および前記光入射面とは反対側の光出射面を有する透明基板と、
低屈折率層と高屈折率層とが交互に積層されてなり、前記光入射面および前記光出射面の少なくとも一方の面上に設けられる反射構造体とを含み、
前記反射構造体は、
入射角が0度である光に対して、可視波長領域に位置し、前記可視波長領域の光の一部を吸収する透過帯と、紫外波長領域に位置し、前記紫外波長領域の光を吸収する第1の阻止帯と、近赤外波長領域に位置し、前記近赤外波長領域の光を吸収する第2の阻止帯とを有する光学特性を示し、
前記入射角が0度よりも大きい光に対して、前記透過帯の位置が、前記入射角が0度である光と比較して、短波長側に移動するとともに、移動した透過帯の紫外波長領域側の端部に、透過率の極小を有するリップルが発生し、前記入射角が増加するにつれて、前記透過帯の移動量が増加するとともに、前記透過率の極小における透過率が減少し、前記入射角が30度〜40度であるときに、前記透過率の極小が410nm〜430nmの波長領域に位置するとともに、前記透過率の極小における透過率が40%〜75%である光学特性を示す光学フィルタ。
【請求項2】
前記光学フィルタは、前記光入射面上に設けられる第1反射構造体と、前記光出射面上に設けられる第2反射構造体とを含むことを特徴とする請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項3】
前記光学フィルタは、前記光入射面上に設けられる第1反射構造体と、前記光出射面上に設けられる第2反射構造体と、
前記透明基板と前記第1反射構造体との間または前記透明基板と前記第2反射構造体との間に設けられる光吸収構造体とを含み、
前記光吸収構造体は、有機色素または金属錯体を含有する樹脂材料からなることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項4】
前記透明基板と前記第2反射構造体との間に反り抑制層が設けられることを特徴とする請求項に記載の光学フィルタ。
【請求項5】
前記光吸収構造体が、前記透明基板と前記第2反射構造体との間に設けられるとともに、前記光吸収構造体と前記第2反射構造体との間に反り抑制層が設けられるか、または、
前記光吸収構造体が、前記透明基板と前記第1反射構造体との間に設けられるとともに、前記透明基板と前記第2反射構造体との間に反り抑制層が設けられることを特徴とする請求項に記載の光学フィルタ。
【請求項6】
前記第1反射構造体の厚みが、前記第2反射構造体の厚みよりも大きいことを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
【請求項7】
撮像素子、または受光素子が収容される凹部を有する基板と、
レンズホルダであって、光学レンズ、請求項1〜のいずれか1項に記載の光学フィルタならびに該光学レンズおよび該光学フィルタを保持するレンズ保持部を有し、前記凹部を塞ぐように前記基板に固定されるレンズホルダと、を含むことを特徴とする光学素子用パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学フィルタおよびこの光学フィルタを備える光学素子用パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
撮像素子等を用いた撮像光学系には、光を集光する光学レンズや、所定の波長帯域の光を透過し、その他の波長帯域の光は透過しないバンドパス型の光学フィルタ等各種の光学部材が使用される。
【0003】
例えば、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)センサから成る撮像
素子を用いる場合、撮像素子に入射する光を人間の眼が知覚することができる波長領域(可視波長領域)に限定する光学フィルタが、光学レンズと撮像素子との間に配置される。このような光学フィルタは、可視波長領域よりも長い波長を有する近赤外光と、可視波長領域よりも短い波長を有する紫外光の透過を阻止するように構成される。
【0004】
近年、携帯端末の薄型化に伴い、携帯端末に搭載するための撮像光学系を低背化することが要求されている。特許文献1は、光学フィルタを薄型化するために、複数の無機薄膜の積層体である近赤外反射構造体と、赤外波長領域に吸収帯を有する色素をバインダに分散させた有機薄膜による光吸収構造体とを組み合わせたハイブリッドタイプの光学フィルタを提案している。撮像光学系の低背化に合わせて、撮像光学系の広角化が進められており、それに伴って、光学フィルタの入射角依存性を抑制し、画像中心部における色再現性と画像外周部における色再現性とを均一にすることが要求されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第5823119号
【発明の概要】
【0006】
本実施形態の光学フィルタは、入射角が0度である光に対して、可視波長領域に位置し、前記可視波長領域の光の一部を吸収する透過帯と、紫外波長領域に位置し、前記紫外波長領域の光を吸収する第1の阻止帯と、近赤外波長領域に位置し、前記近赤外波長領域の光を吸収する第2の阻止帯とを有する光学特性を示す。本実施形態の光学フィルタは、前記入射角が0度よりも大きい光に対して、前記透過帯の位置が、前記入射角が0度である光と比較して、短波長側に移動するとともに、移動した透過帯の紫外波長領域側の端部に、透過率の極小を有するリップルが発生する光学特性を示す。
【0007】
また、本実施形態の光学素子用パッケージは、基板と、レンズホルダとを含む。基板は、撮像素子、または受光素子が収容される凹部を有する。レンズホルダは、光学レンズ、上記の光学フィルタならびに該光学レンズおよび該光学フィルタを保持するレンズ保持部を有し、前記凹部を塞ぐように前記基板に固定される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の目的、特色、および利点は、下記の詳細な説明と図面とからより明確になるであろう。
図1】本発明の第1実施形態に係る光学フィルタ1の構成を示す断面図である。
図2】光学フィルタ1の光学特性および該光学特性の入射角依存性を示す図である。
図3】光学フィルタ1の紫外波長領域から可視波長領域にかけての光学特性および該光学特性の入射角依存性を示す図である。
図4】本発明の第2実施形態に係る光学フィルタ1Aの構成を示す断面図である。
図5】光学フィルタ1Aの光学特性および該光学特性の入射角依存性を示す図である。
図6】光学フィルタ1Aの紫外波長領域から可視波長領域にかけての光学特性および該光学特性の入射角依存性を示す図である。
図7】本発明の第3実施形態に係る光学フィルタ1Bの構成を示す断面図である。
図8】本発明の第4実施形態に係る光学フィルタ1Cの構成を示す断面図である。
図9】本発明の第5実施形態に係る光学フィルタ1Dの構成を示す断面図である。
図10】本発明の第6実施形態に係る光学フィルタ1Eの構成を示す断面図である。
図11】本発明の第7実施形態に係る光学フィルタ1Fの構成を示す断面図である。
図12】本発明の第8実施形態に係る光学フィルタ1Gの構成を示す断面図である。
図13】本発明の第9実施形態に係る光学フィルタ1Hの構成を示す断面図である。
図14A】光学素子収納用パッケージの上面図である。
図14B図14AのA−A線を切断面線とする縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、本発明の第1実施形態に係る光学フィルタ1の構成を示す断面図である。図2および図3は、光学フィルタ1の光学特性および該光学特性の入射角依存性を示す図である。
【0010】
光学フィルタ1は、透明基板2と、透明基板2の光入射面2a上に設けられる第1反射構造体3と、透明基板2の光出射面2b上に設けられる第2反射構造体4とを備える。光出射面2bは、透明基板2の、光入射面2aとは反対側の面である。
【0011】
透明基板2は、少なくとも可視波長領域の光に対して、透過する光の波長選択性がない、光透過性を有する基板である。透明基板2は、可視波長領域の光に対して、80%以上の透過率を有してもよい。
【0012】
透明基板2は、ソーダ石灰ガラス、石英ガラス、またはホウケイ酸ガラス等のガラス材料から成るものであってもよい。あるいは、透明基板2は、金属酸化物等の無機材料、またはPET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリイミド、ポリカーボネイド、もしくはアクリル等の樹脂材料から成るものであってもよい。
【0013】
透明基板2は、平面視した場合に、第1反射構造体3および第2反射構造体4と同じ大きさであってもよい。また、透明基板2の厚みは、光学フィルタ1に求められる機械的強度や総厚みを考慮して適宜設定すればよく、例えば、50μm〜300μmである。
【0014】
第1反射構造体3は、透明基板の光入射面2aに設けられ、第2反射構造体4は、透明基板の光出射面2bに設けられ、予め定める波長領域の光を反射する。光学フィルタ1に要求されるフィルタ特性が、可視波長領域の光の透過である場合、第1反射構造体3および第2反射構造体4は、透過させるべき可視波長領域以外の波長領域である、近赤外波長領域の光および紫外波長領域の光を反射するように構成される。
【0015】
第1反射構造体3および第2反射構造体4の各々は、相対的に屈折率が低い低屈折率層と、相対的に屈折率が高い高屈折率層とを積層して構成された複数の群を有する。各群を構成する低屈折率層および高屈折率層の、物理膜厚および/または屈折率を適宜設定することによって、各群の見かけの光学膜厚および見かけの屈折率を調整することができる。透過を阻止したい波長領域の中心波長をλとしたとき、各群の見かけの光学膜厚をλ/2に設定することで、各群の上下の界面による反射光が同位相となり強め合うことになる。これにより、波長λを中心とする波長領域の光の透過を阻止することができ、当該波長領域以外の波長領域の光は、第1反射構造体3および第2反射構造体4を透過することになる。したがって、λを近赤外波長領域および紫外波長領域とすることで、第1反射構造体3および第2反射構造体4は、近赤外光および紫外光を反射してその透過を阻止し、近赤外波長領域および紫外波長領域以外の波長領域である可視波長領域の光を透過する。
【0016】
光学フィルタ1は、低屈折率層が酸化ケイ素(SiO)からなり、高屈折率層が酸化チタン(TiO)からなる。酸化ケイ素誘電体層の屈折率はn=1.45と相対的に低屈折率であり、酸化チタン誘電体層の屈折率はn=2.30と相対的に高屈折率である。
【0017】
なお、SiOおよびTiO以外にも、反射によって透過を阻止しようとする波長帯域に応じて、Al、ZrO、Ta、Nb等の無機材料を用いてもよい。
【0018】
光学フィルタ1では、第1反射構造体3および第2反射構造体4を構成する各群の見かけの光学膜厚および見かけの屈折率を調整することにより、図2および図3に示す光学特性および該光学特性の入射角依存性を実現している。
【0019】
第1反射構造体3および第2反射構造体4は、上記のように所望の波長帯域の光を反射し、光の干渉を利用して透過を阻止しようとするものである。したがって、低屈折率層と高屈折率層との界面における反射を高精度に制御する必要がある。
【0020】
光学フィルタ1では、低屈折率層および高屈折率層を、蒸着法、イオンプレーティング法、化学気相成長法(CVD)あるいはスパッタリング法等を用いて成膜することによって、低屈折率層と高屈折率層との、凹凸が小さく、かつ平坦な界面を形成している。
【0021】
図2および図3は、光学フィルタ1の光学特性、および当該光学特性の入射角依存性を示している。図2および図3の横軸は入射光の波長(nm)を表し、縦軸は透過率(%)を表している。また、入射角は、光学フィルタ1の入射面の法線と入射する光の進行方向との間の角度であり、図1に示した角度θに対応する。図2においては、実線は入射角が0度の光に対する光学特性を示す。一点鎖線は入射角が30度の光に対する光学特性を示す。破線は入射角が40度の光に対する光学特性を示す。図3においては、実線は入射角が0度の光に対する光学特性を示す。一点鎖線は入射角が30度の光に対する光学特性を示す。二点鎖線は入射角が35度の光に対する光学特性を示す。破線は入射角が40度の光に対する光学特性を示す。
【0022】
光学フィルタ1は、入射角が0度の光に対して、可視波長領域に位置し、可視波長領域の光の一部を吸収する透過帯を有する光学特性を示す。透過帯は、波長が420〜680nm程度の光に対して、80%以上の透過率を有するように構成されている。また、光学フィルタ1は、入射角が0度の光に対して、紫外波長領域に位置し、紫外波長領域の光を吸収する第1の阻止帯と、近赤外波長領域に位置し、近赤外波長領域の光を吸収する第2の阻止帯とを有する光学特性を示す。また、光学フィルタ1は、入射角が0度の光に対して、波長が410〜420nmの間において、透過率が50%となる紫外光半値波長を有し、波長が680〜690nmの間において、透過率が50%となる赤外光半値波長を有するように構成されている。
【0023】
図2に示すように、光学フィルタ1の光学特性は、入射角が0度よりも大きい光に対して、可視波長領域の透過帯の位置が、入射角が0度である光と比較して、短波長側に移動するように構成されている。光学フィルタ1の光学特性は、さらに、入射角が0度よりも大きい光に対して、移動した透過帯の紫外波長領域側の端部に、リップルが生じるように構成されている。
【0024】
図3に示すように、入射角が40度以下である場合、入射角が0度のときの紫外光半値波長から該紫外光半値波長よりも長い可視波長にかけての領域において、光学フィルタ1の光学特性は、入射角に実質的に依存せず、入射角が0度のときの光学特性に近似的に一致している。すなわち、光学フィルタ1の光学特性は、入射角が0度よりも大きい光に対して、透過帯の移動を抑制するのではなく、移動した透過帯の紫外波長領域側の端部に、リップルを生じさせることによって、透過帯の移動による光学特性の変化を相殺するように構成されている。
【0025】
光学フィルタ1によれば、前述の紫外光半値波長から、当該紫外光半値波長よりも長い可視波長にかけての波長領域において、光学特性の入射角依存性を効果的に低減することができる。それによって、画像の全ての部分において、可視波長領域の短波長側の光に対する良好な色再現性を実現することができる。
【0026】
光学フィルタ1は、図3に示すように、入射角が増加するにつれて、透過帯の移動量と、リップルが増加するように構成されてもよい。このような構成によれば、透過帯の移動を、透過率が極小となるリップルによって一層効果的に相殺することができる。なお、光学フィルタ1は、入射角が30〜40度である場合に、リップルによる透過率が40〜75%であってもよい。
【0027】
光学フィルタ1は、入射角が30〜40度である場合に、リップルが、410〜430nmの波長領域に位置するように構成されてもよい。透過率の極小値の位置を上記のように構成することにより、透過帯の移動による光学特性の変化を一層効果的に相殺することができる。
【0028】
なお、図2に示すように、光学フィルタ1は、入射角が30度の光に対して、波長が660〜670nmの間に赤外光半値波長を有し、入射角が40度の光に対して、波長が650〜660nmの間に赤外光半値波長を有する光学特性を示す。すなわち、光学フィルタ1は、入射角が0度から40度の範囲において、入射角が増加するにつれて、赤外光半値波長の移動量が増加する光学特性を示すように構成されている。
【0029】
図4は、本発明の第2実施形態に係る光学フィルタ1Aの構成を示す断面図である。
【0030】
光学フィルタ1Aは、透明基板2と、透明基板2の光入射面2a上に設けられる第1反射構造体3と、透明基板2の光出射面2b上に設けられる第2反射構造体4と、透明基板2と第2反射構造体4との間に設けられる光吸収構造体5とを備える。
【0031】
光学フィルタ1Aは、第1実施形態の光学フィルタ1と比較して、光吸収構造体5が設けられる点で異なっており、その他については、同様の構成であるので、同様の構成には光学フィルタ1と同じ参照符号を付して詳細な説明は省略する。
【0032】
光吸収構造体5を構成する樹脂材料は、少なくとも可視波長領域で吸収が無いものが好ましく、例えば、ポリエステル樹脂、ポリアクリル樹脂またはポリイミド樹脂等が用いられる。樹脂材料に分散される有機色素は、染料または顔料として使用される化合物を用いることができる。染料または顔料も、可視波長領域で吸収が無いものが好ましく、近赤外帯域で吸収率の高いものが好ましい。
【0033】
染料としては、例えば、フタロシアニン系化合物、アゾ化合物系化合物、ポリメチン系化合物、ジフェニルメタン系化合物、トリフェニルメタン系化合物、キノン系化合物、ジイモニウム系化合物、チオール金属錯体系化合物等の化合物を用いることができる。吸収すべき波長帯域が狭い場合は、これらの染料のうちの1種を選択して樹脂材料に分散させてもよい。吸収すべき波長帯域が広い場合は、吸収波長の異なる複数種類の染料を選択して樹脂材料に分散させてもよい。
【0034】
顔料としては、例えば、インジウムとスズの複合酸化物であるITOを微粒子化したものを用いることができる。ITOは、可視光帯域において透過率が高く、近赤外波長領域の光を吸収する。顔料は、染料とは異なり粒子状態で樹脂層に分散されるので、粒子による透過光の散乱等を防ぐために、より小さい粒子径とするのが好ましい。
【0035】
紫外波長領域の光を吸収する化合物としては、酸化チタン、酸化亜鉛等を用いてもよく、有機材料であるベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、トリアジン等を用いてもよい。
【0036】
光吸収構造体5は、未硬化の樹脂を分散または可溶化した溶媒に、上記の近赤外光吸収剤、紫外光吸収剤を分散させた塗工液を作製する。作製した塗工液を、スピンコート法、スプレー法、ディッピング法等によって、透明基板2の一方主面(光出射面2b)に塗工し、乾燥、加熱等を経て樹脂を硬化させることによって形成されてもよい。
【0037】
光吸収構造体5の膜厚が厚いほど光の吸収率は高いが、光学フィルタ1Aの厚みが厚くなってしまうので、光吸収構造体5の膜厚は、例えば0.5μm〜10μmである。
【0038】
光吸収構造体5は、光の干渉を利用して光の透過を阻止する第1反射構造体3および第2反射構造体4とは異なり、樹脂バインダ中に分散した有機色素または金属錯体の分光特性を利用して、光の透過を選択的に阻止するものである。したがって、光吸収構造体5の光学特性は、第1反射構造体3および第2反射構造体4の光学特性と比較して、入射角依存性が小さい。
【0039】
光学フィルタ1Aの光吸収構造体5は、可視波長領域の光の一部を吸収する第1の吸収帯、および可視波長領域から近赤外波長領域にかけての波長領域の光を吸収する第2の吸収帯を有するように構成される。第1の吸収帯は、500nm程度の波長の光に対して、透過率が90%程度である透過極大を有する。第2の吸収帯における透過率は、実質的に0%である。
【0040】
光吸収構造体5は、第1の吸収帯から第2の吸収帯に向かう遷移領域に透過率が50%となる第1の半値波長を有する。第1の半値波長は、第1反射構造体3および第2反射構造体4のみを有する光学フィルタ1の、入射角が40度であるときの赤外半値波長以下に設定されてもよい。このような光吸収構造体5の構成によれば、少なくとも入射角が0度から40度の範囲において、光学フィルタ1Aの可視波長領域から近赤外波長領域にかけての光学特性は、実質的に、光吸収構造体5の光学特性のみによって決定される。上記のように、光吸収構造体5の光学特性は入射角依存性が相対的に小さいので、光学フィルタ1Aによれば、可視波長領域から近赤外波長領域にかけての、入射角依存性が小さい光学特性を実現することが可能になる。
【0041】
光吸収構造体5は、紫外波長領域から可視波長領域にかけての波長領域の光を吸収する第3の吸収帯を有する。光吸収構造体5は、第1の吸収帯から第3の吸収帯に向かう遷移領域に透過率が50%となる第2の半値波長を有する。第2の半値波長は、光学フィルタ1の、入射角が40度であるときの透過率の極小が生じる波長以下に設定されてもよい。このような光吸収構造体5の構成によれば、入射角が0度から40度の範囲において、光学フィルタ1Aの紫外波長領域から可視波長領域にかけての光学特性は、実質的に、第1反射構造体3および第2反射構造体4の光学特性によって決定される。すなわち、光学フィルタ1Aによれば、光学フィルタ1と同様に、前述の紫外光半値波長から、当該紫外光半値波長よりも長い可視波長にかけての波長領域において、光学特性の入射角依存性を効果的に低減することが可能になる。
【0042】
図5および図6は、光学フィルタ1Aの光学特性および該光学特性の入射角依存性を示す。入射角は、光学フィルタ1Aの入射面の法線と入射する光の進行方向との間の角度であり、図4に示した角度θに対応する。図5において、実線は入射角が0度の光に対する光学特性を示す。一点鎖線は入射角が30度の光に対する光学特性を示す。破線は入射角が40度の光に対する光学特性を示す。図6は、光学フィルタ1Aの、紫外波長領域から可視波長領域にかけての光学特性を示す。図6において、実線は入射角が0度の光に対する光学特性を示す。一点鎖線は入射角が30度の光に対する光学特性を示す。二点鎖線は入射角が35度の光に対する光学特性を示す。破線は入射角が40度の光に対する光学特性を示す。
【0043】
光学フィルタ1Aによれば、光学フィルタ1と比較して、可視波長領域の光の一部を吸収する透過帯におけるリップルが抑制され、かつ透過帯から近赤外波長領域の光を吸収する第2の阻止帯に向かう遷移領域における光学特性の入射角依存性が低減されていることが判る。特に、光学フィルタ1Aは、図5に示すように、入射角が0度の光に対する赤外光半値波長が650nm付近の波長であるが、当該赤外光半値波長は、入射角依存性が小さいことが判る。
【0044】
さらに、光学フィルタ1Aは、第1実施形態の光学フィルタ1と同様に、可視波長領域の短波長側の光に対する、入射角依存性が小さい光学特性を示すことが判る。
【0045】
したがって、光学フィルタ1Aによれば、可視波長領域の全ての波長領域にわたって、光学特性の入射角依存性を効果的に低減することができる。それによって、画像の全ての部分において、可視波長領域の光に対する良好な色再現性を実現することができる。
【0046】
図7は、本発明の第3実施形態に係る光学フィルタ1Bの構成を示す断面図である。光学フィルタ1Bは、第2実施形態の光学フィルタ1Aと比較して、光吸収構造体5が透明基板2と第1反射構造体3との間に設けられる点で異なっており、その他については、同様の構成であるので、同様の構成には光学フィルタ1Aと同じ参照符号を付して詳細な説明は省略する。
【0047】
撮像光学系の低背化に伴い、光学フィルタと撮像素子または受光素子との距離が短くなると、入射光のうちの一部が撮像素子または受光素子で反射し発生した迷光が光学フィルタ等に反射し、再び撮像素子または受光素子に返りやすくなる。この再び撮像素子に返った迷光がゴースト光となり、画像の品質を劣化させるおそれがある。
【0048】
光学フィルタ1Bでは、光吸収構造体5を透明基板2の光入射面2a側に設けることによって、透明基板2の光出射面2b側において異種材料間の界面の数を光学フィルタ1Aよりも減少させる。これによって、光学フィルタ1Bに再入射した迷光が反射する確率を低減し、ゴースト光の発生を抑制している。
【0049】
光学フィルタ1Bによれば、ゴースト光による画像品質の劣化を抑制することができるとともに、紫外波長領域から可視波長領域にかけての波長領域において、光学特性の入射角依存性を低減することができる。
【0050】
図8は、本発明の第4実施形態に係る光学フィルタ1Cの構成を示す断面図である。光学フィルタ1Cは、第1実施形態の光学フィルタ1と比較して、第1反射構造体3および第2反射構造体4を構成する群の総数を変更することなく、第1反射構造体3を構成する群の数を増加させ、第2反射構造体4を構成する群の数を減少させたものである。
【0051】
光学フィルタ1Cでは、第2反射構造体4を構成する群の数を減少させることによって、光学フィルタ1Cに再入射した迷光が第2反射構造体4で反射する確率を低減し、ゴースト光の発生を抑制している。なお、第2反射構造体4を設けず、第1反射構造体3のみを設ける構成であってもよいが、光入射面2a側に発生する膜応力と、光出射面2b側に発生する膜応力との均衡を図るために、第1反射構造体3および第2反射構造体4の両方を設けるのがよい。
【0052】
光学フィルタ1Cによれば、ゴースト光による画像品質の劣化を抑制することができるとともに、紫外波長領域から可視波長領域にかけての波長領域において、光学特性の入射角依存性を低減することができる。
【0053】
図9は、本発明の第5実施形態に係る光学フィルタ1Dの構成を示す断面図である。光学フィルタ1Dは、第2実施形態の光学フィルタ1Aと比較して、第1反射構造体3および第2反射構造体4を構成する群の総数を変更することなく、第1反射構造体3を構成する群の数を増加させ、第2反射構造体4を構成する群の数を減少させたものである。このような構成によれば、ゴースト光による画像品質の劣化を抑制することができるとともに、紫外波長領域から近赤外波長領域にかけての波長領域において、光学特性の入射角依存性を低減することができる。
【0054】
光学フィルタ1Dによれば、ゴースト光による画像品質の劣化を抑制することができるとともに、紫外波長領域から近赤外波長領域にわたる波長領域で、入射角の違いによる光学特性の変化を抑制することができる。
【0055】
図10は、本発明の第6実施形態に係る光学フィルタ1Eの構成を示す断面図である。光学フィルタ1Eは、第3実施形態の光学フィルタ1Bと比較して、第1反射構造体3および第2反射構造体4を構成する群の総数を変更することなく、第1反射構造体3を構成する群の数を増加させ、第2反射構造体4を構成する群の数を減少させたものである。このような構成によれば、ゴースト光による画像品質の劣化を抑制することができるとともに、紫外波長領域から近赤外波長領域にかけての波長領域において、光学特性の入射角依存性を低減することができる。
【0056】
光学フィルタ1Eによれば、ゴースト光による画像品質の劣化を抑制することができるとともに、紫外波長領域から近赤外波長領域にわたる波長領域で、入射角の違いによる光学特性の変化を抑制することができる。
【0057】
図11は、本発明の第7実施形態の光学フィルタ1Fの構成を示す断面図である。光学フィルタ1Fは、第4実施形態の光学フィルタ1Cと比較して、透明基板2と第2反射構造体4との間に反り抑制層6が設けられる点で異なっており、その他については、同様の構成であるので、同様の構成には光学フィルタ1Cと同じ参照符号を付して詳細な説明は省略する。
【0058】
透明基板2の光入射面2a上に設けられる第1反射構造体3の厚みと、透明基板2の光出射面2b上に設けられる第2反射構造体4の厚みとが異なる場合、光入射面2a側に生じる膜応力と光出射面2b側に生じる膜応力とが相殺せず、光学フィルタ1Cに変形や反りが発生することがある。光学フィルタ1Fでは、反り抑制層6を設けることによって、光学フィルタ1Fの変形や反りを防止している。
【0059】
反り抑制層6は、紫外波長領域から近赤外波長領域にかけての波長領域の光に対して、透過性を有するものであればよい。反り抑制層6の材料としては、例えばSiOを用いてもよい。このような構成によれば、光学フィルタ1Fの変形や反りを効果的に防止することができる。
【0060】
図12は、本発明の第8実施形態の光学フィルタ1Gの構成を示す断面図である。光学フィルタ1Gは、第5実施形態の光学フィルタ1Dと比較して、光吸収構造体5と第2反射構造体4との間に反り抑制層6が設けられる点で異なっており、その他については、同様の構成であるので、同様の構成には光学フィルタ1Dと同じ参照符号を付して詳細な説明は省略する。
【0061】
反り抑制層6は、紫外波長領域から近赤外波長領域にかけての波長領域の光に対して、透過性を有するものであればよく、反り抑制層6の材料としては、例えばSiOを用いてもよい。このような構成によれば、光学フィルタ1Gの変形や反りを効果的に防止することができる。
【0062】
図13は、本発明の第9実施形態の光学フィルタ1Hの構成を示す断面図である。光学フィルタ1Hは、第6実施形態の光学フィルタ1Eと比較して、透明基板2と第2反射構造体4との間に反り抑制層6が設けられる点で異なっており、その他については、同様の構成であるので、同様の構成には光学フィルタ1Hと同じ参照符号を付して詳細な説明は省略する。
【0063】
反り抑制層6は、紫外波長領域から近赤外波長領域にかけての波長領域の光に対して、透過性を有するものであればよく、反り抑制層6の材料としては、例えばSiOを用いてもよい。このような構成によれば、光学フィルタ1Hの変形や反りを効果的に防止することができる。
【0064】
図14Aは、本発明の一つの態様の光学素子用パッケージ100の外観を示す上面図である。図14Bは、図14AのA−A線を切断面線とする縦断面図である。
【0065】
光学素子用パッケージ100は、光学素子10を収容するキャビティ(凹部)を有する基板9と、キャビティを塞ぐように基板9に固定されるレンズホルダ8と、を備える。レンズホルダ8は、光学レンズ7と、上記の光学フィルタ1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1Hと、これらを保持するレンズ保持部8bと、を含む。
【0066】
基板9は、セラミック材料または有機材料から成る絶縁層に配線導体が形成された配線基板である。基板9は、光学素子10と電気的に接続するとともに外部装置とも電気的に接続する。
【0067】
基板9は、板状の第1基板9aと中央に貫通孔を有する第2基板9bとが積層されてなる。第2基板9bの貫通孔と第1基板9aの主面とでキャビティが構成され、光学素子10が収容される。なお、基板9は、中央部分にキャビティが形成された1つの絶縁層からなるものであってもよく、3つ以上の基板が積層されていてもよい。
【0068】
電子装置200は、光学素子用パッケージ100と、光学素子10と、を備える。光学素子10は、撮像素子、または受光素子であり、ボンディングワイヤ11等の接続部材によって基板9と電気的に接続される。光学素子10と基板9との電気的接続には、ボンディングワイヤ以外に金バンプまたはハンダ等を使用してもよい。
【0069】
レンズホルダ8のレンズ保持部8bは、光学レンズ7の光軸が光学素子10を通るように光学レンズ7および光学フィルタ1を保持する。光学レンズ7としては、凸レンズ、凹レンズまたはフレネルレンズ等の各種形状のレンズを使用するができる。光学レンズ7は、収容される光学素子10の種類に応じて各種の光学機能を備えていればよく、例えば外部から入射する外光を撮像素子表面に集束させる。
【0070】
レンズ保持部8bは、概略、立方体形状または直方体形状を有し、下面が開放され、上面8aに貫通孔が設けられ、この貫通孔に嵌るように光学レンズ7が保持される。光学フィルタ1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1Hは、光学レンズ7と光学素子10との間に位置するように、レンズ保持部8bの下方に保持される。レンズ保持部8bの形状は特に限定されず、例えば、上記のように立方体形状または直方体形状であってもよく、円筒形状であってもよく、半球形状やドーム形状等であってもよい。
【0071】
レンズ保持部8bの側壁の下端が、基板9の上面の外周部分に、接着剤等によって固定される。
【0072】
光学素子10が撮像素子の場合、光学レンズ7によって集束される外光が、光学フィルタ1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1Hを通過する。通過した光のうち近赤外帯域および紫外帯域の光は光学フィルタ1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1Hによって透過が阻止され、可視光帯域の光が透過されて撮像素子に到達する。
【0073】
光学フィルタ1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1Hを備えることにより、薄型であり、かつ可視波長領域の短波長側の光に対する良好な色再現性を有する光学素子用パッケージ100および電子装置200を実現することができる。
【実施例】
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
実施例として、光学フィルタ1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1Hの第1反射構造体3および第2反射構造体4の具体的構成の一例を、表1および表2に示す。表1は第1反射構造体3の積層構造を示し、表2は第2反射構造体の積層構造を示す。なお、表1における層数は、光学レンズ側、すなわち光学フィルタ1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1Hの入射面側からの積層順序を示し、表2における層数は、光学素子10側、すなわち光学フィルタ1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1Hの出射面側からの積層順序を示す。また、表1および表2における膜厚は、各層の物理膜厚を示す。
【0077】
第1反射構造体3および第2反射構造体4を、表1および表2に示したようにそれぞれ構成することにより、図2図3図5、および図6に示した光学特性を得ることができた。
【0078】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、改良等が可能である。たとえば、第1反射構造体および第2反射構造体の積層構造は、表1および表2に示したものに限られるものではなく、異なる材料、積層順序、および物理膜厚を有する積層構造であってもよい。
【0079】
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施できる。したがって、前述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、本発明の範囲は特許請求の範囲に示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲に属する変形や変更は全て本発明の範囲内のものである。
【符号の説明】
【0080】
1 光学フィルタ
1A 光学フィルタ
1B 光学フィルタ
1C 光学フィルタ
1D 光学フィルタ
1E 光学フィルタ
1F 光学フィルタ
1G 光学フィルタ
1H 光学フィルタ
2 透明基板
2a 光入射面
2b 光出射面
3 第1反射構造体
4 第2反射構造体
5 光吸収構造体
6 抑制層
7 光学レンズ
8 レンズホルダ
8a 上面
8b レンズ保持部
9 基板
9a 第1基板
9b 第2基板
10 光学素子
11 ボンディングワイヤ
100 光学素子用パッケージ
200 電子装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B