(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の第1の実施形態による買物決済システムの全体構成図である。
【
図2】同システムに用いられる買物かごの斜視図である。
【
図3】同システムが用いられる店舗の平面図である。
【
図4】同システムによる処理動作のフローチャート図である。
【
図5】同システムに用いられる顧客端末の表示画面を示す図である。
【
図6】同システムに用いられる顧客端末の表示画面を示す図である。
【
図7】同システムに用いられる顧客端末の表示画面を示す図である。
【
図8】同システムに用いられる顧客端末の表示画面を示す図である。
【
図9】同システムに用いられる顧客端末の表示画面を示す図である。
【
図10】同システムに用いられる顧客端末の表示画面を示す図である。
【
図11】本発明の第2の実施形態による買物決済システムの全体構成図である。
【
図12】同システに用いられる商品棚の構成図である。
【
図13】同システに用いられる顧客識別用ブレスの斜視図である。
【
図14】同システに用いられる顧客識別用ブレスを顧客が装着した状態の斜視図である。
【
図15】同システに用いられる顧客端末を示す図である。
【
図16】同システムに用いられる顧客端末の表示画面を示す図である。
【
図17】同システムに用いられる顧客端末の表示画面を示す図である。
【
図18】同システムに用いられる顧客端末の表示画面を示す図である。
【
図19】同システムに用いられる顧客端末の表示画面を示す図である。
【
図20】同システムに用いられる顧客端末の表示画面を示す図である。
【
図21】同システムに用いられる顧客端末の表示画面を示す図である。
【
図22】同システに用いられる商品棚の変形例の構成図である。
【
図23】上記第1の実施形態の買物決済システにおける異常報知のための構成図である。
【
図24】上記第2の実施形態の変形例による買物決済システに異常報知のための構成図である。
【
図25】本発明の第3の実施形態による買物決済システムの構成を示す図である。
【
図26】同システムでの買物時の状況を示す図である。
【
図27】同システムに用いられる顧客端末の表示画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態による買物決済システムについて図面を参照して説明する。
図1は、この実施形態による買物決済システム1(以下、本システムという)の全体構成を示す。本システム1は、店舗2での顧客による商品買物の決済を支援する買物アプリケーション(以下、買物アプリという)に基づき商品代金の決済を処理する管理サーバ3(以下、サーバという)と、買物かご4に装着され、顧客によって買物かご4に出し入れされる商品5を撮像するカメラ6と、買物アプリをダウンロードした顧客の顧客端末7と、を備える。買物かご4は、買物カート4aであってもよく、以下、買物かご4として説明する。請求項でいう買物かごは、買物カートをも含む。カメラ6はサーバ3と通信可能であり、顧客端末7はサーバ3にアクセスできる。
【0009】
サーバ3は、買物アプリを起動した顧客端末7からのアクセスにより当該顧客端末7とカメラ6との紐付けを行う。カメラ6は、WiFiルーター9及びネットワーク、例えばインターネット10を通してサーバ3にアクセスすることで撮像始動の指示を受け、買物かご4に出し入れされる商品5の撮像情報をサーバ3に送信する。サーバ3は、カメラ6から送信された撮像情報と予め格納している商品データベースとから商品種別を識別し、正常に識別できれば、正常状態として顧客端末7に商品明細を通知し、正常に識別できないなら異常状態としてその旨を顧客端末7に通知する。顧客端末7は、当該顧客端末7に表示された買物商品の明細を顧客が承認しサーバ3に通知することで決済完了とする。
【0010】
買物かご4は、正常状態か異常状態かに応じて複数の点灯状態で点灯する表示灯8を備えていることが望ましい。表示灯8は、カメラ6からの出力信号により点灯制御される。顧客端末7とカメラ6との紐付けは、顧客端末7からカメラ6に設定されたID(番号)が入力されサーバ3に送信されることにより成されることが望ましい。
【0011】
表示灯8を備えている形態では、サーバ3は、前記紐付けが成されると、該当するカメラ6を起動させ、かつ買物かご4の表示灯8を正常状態に点灯表示させる。サーバ3は、カメラ6から送信された撮像情報と予め格納している商品データベースとから商品種別を識別し、正常に識別できないなら、カメラ6を介して買物かご4の表示灯8を異常状態に点灯表示させる。顧客端末7に表示された買物商品の明細に対し顧客が承認すると、サーバ3にその情報が通知され、サーバ3は、買物かご4の表示灯8を決済終了状態に点灯表示させる。
【0012】
本実施形態による、サーバ3は、顧客による商品買物の決済を処理する買物アプリのWebSiteの制御部31と、顧客情報データベース32と、商品情報データベース33と、顧客の買物時の動画(撮像情報)データベース34と、AI(人工知能)機能部35と、を備える。店舗2内には、サーバ3とカメラ6その他の機器と無線LAN接続するためのWiFiルーター9を備えている。
【0013】
顧客端末7は、インターネット10を介してサーバ3にアクセスでき、買物アプリをダウンロードでき、また、GPS用の衛星からの信号を受信して位置情報を取得する機能を持つスマートホン等である。サーバ3は、顧客端末7からの指示に応じてカード決済中間会社サーバ11、各種クレジット会社サーバ12に、カード決済処理を依頼する。カード決済中間会社サーバ11は、顧客のカード情報を登録管理する。各種クレジット会社サーバ12は、各種カード決済を承認する会社のサーバである。
【0014】
本システム1は、サーバ3からの指令を受信可能な、店舗側の係員が所持する店舗側管理端末13をさらに備えていることが望ましい。サーバ3において商品種別を識別できず異常状態になったときに、サーバ3は店舗側管理端末13にその旨を通知する。
【0015】
サーバ3における顧客情報データベース32には、買物アプリを利用する顧客の情報を予め登録しておく。商品情報データベース33には、商品の種別、形状、値段等の各種情報を予め学習により予め登録しておく。顧客の買物時の動画(撮像情報)データベース34には、買物アプリを利用して商品の買物をしているときのカメラ6による撮像情報を格納する。AI機能部35は、商品情報データベース33を参照して撮像情報を解析し、商品種別を識別する。
【0016】
商品5には、商品の種別、値段等のバーコードが表示されている。カメラ6は、商品5が顧客により買物かご4に出し入れされるとき、商品5を撮像し、そのとき、バーコードが読み取れれば好都合であるが、バーコードが読み取れなくとも、サーバ3は、撮像情報が鮮明である限り、AI機能部35でもって商品を正確に識別することができる可能性が高い。
【0017】
図2は、本システム1に用いられる買物かご4を示す。買物かご4は、店舗に装備されており、この例では顧客が買物のために押しながら移動させられる買物カート4aに乗せられている。買物かご4又は買物カート4aには、充電式又は電池を電源とするカメラ6が装着され、また、顧客端末7を装着できるようになっている。カメラ6は、WiFiルーター9からの電波を受信し、サーバ3とWiFi接続される。カメラ6は、WiFiルーター9と接続を可能にする暗唱番号や、自動でサーバ3に常時アクセスするプログラムを格納しており、WiFi接続後にはサーバ3からの指示を受ける。カメラ6は、電話回線(シムカード)により通信可能なものであってもよい。
【0018】
買物かご4又は買物カート4aには、表示灯8が備えられている。この表示灯8は、例えば、LEDライトを用い、サーバ3からカメラ6を介した指示により、複数色、例えば黄色、赤色、青色のLEDライトを点灯又は点滅させる。図示では、表示灯8は、買物かご4及び買物カート4aの両者に設けられたものを示しているが、いずれか一方に設けられればよい。また、買物カート4aに買物かご4を乗せるものを示したが、買物カート4aに一体に買物かご相当を備えているものであってもよい。請求項でいう買物かご4は、そのようなものをも含む。
【0019】
図3は、店舗の平面構成を示す。店舗2は、その出入口20の入口近くにカート置場21を、店舗内に商品を置いた商品棚22を、出口手前に一般客の買物を決済するレジ23を、その近傍にアプリ決済エリア内24を、出口近くに荷詰棚26を配置している。店舗内には適宜に店舗側端末13を所持した係員27が配置されている。カート置場21において、買物をする顧客は買物カート4aに顧客端末7をセットする。買物カート4aの表示灯8は、顧客が買い物をしているカメラ6の撮像情報を基に、買物中に買物が適正に成されているか否かにより表示が変わり、また、アプリ決済エリア内24で決済が成されると表示が変わる(詳細後述)。本買物アプリを使用して適切に決済を終えた顧客は、一般客用の金銭支払いのためのレジ23を通ることなく、荷詰棚26において商品を買物カート4aから持ち帰り用の袋またはカバン等に詰め替えて買物は終了する。このため、レジ待ち時間を割愛できる。
【0020】
図4は、本システム1による処理動作のフローチャートを示す。先ず、準備のステップを説明する。
S1:顧客端末7よりサーバ3にアクセスし、買物アプリをダウンロードする。
S2:顧客が買物をする店舗2の入口カート置場21で、ダウンロード済の顧客端末7の買物アプリを起動する。
S3:買物かご4に装着されているカメラ6の電源を入れると、自動的に店舗2内に設置されているWiFiルーター9から出される電波を受信し接続状態になる。この時点でカメラ6に接続されたLEDライトで成る表示灯8が赤色に点灯する。
S4:顧客端末7のGPS機能の位置情報から店舗2が特定されるので、ダウンロード済の買物アプリに買物かご4に装着されているカメラ6のナンバー(ID)を入力し送信すると、その情報がサーバ3に送られ、サーバ3内のWebSite制御部31に特定されたカメラ6を起動する指示に変わり、その変更指示の操作信号を受信したカメラ6が、指示通り起動する。
S5:顧客端末7の表示部に買物に対する簡単な説明が表示され、同時に、オンラインカード決済の与信ボタンも表示される。顧客は、そのボタンをタップしカード決済与信を行う。例えば3万円の与信を行う。この与信が承認された時点でカメラ6の表示灯8が黄色(正常色)に点灯する。
【0021】
次に、カメラ6の表示灯8が黄色になった状態で買物を始める買物開始ステップについて説明する。
S6:顧客が購人する商品を買物かご4に入れるに際し、買物かご4に装着されているカメラ6に商品バーコードが写るように入れる。
S6a:サーバ3がカメラ6の撮像情報から正常に商品を識別できたときは、商品が適切に買物かご4に入れられた正常時であって、顧客端末7の表示部に明細が表示される。
S6b:サーバ3がカメラ6の撮像情報から正常に商品を識別できないときは、商品が不適切に買物かご4に入れられた異常時であって、その旨の不適切表示が顧客端末7の表示部に点滅して表示されると同時に、カメラ6の表示灯8が赤色に点滅(異常表示)する。その異常は店舗スタッフが所持する管理端末13にも通知される。また、買物かご4に商品を不適切に入れたときの録画画像は一時的にサーバ3に保存される。
S6c:上記で商品が買物かご4に不適切に入れられ、表示灯8が赤色点滅になった場合、顧客は、その対象商品を買物かご4から出したことがカメラ6に写るようにして出し、再度、商品バーコードをカメラ6に写るようにして入れ直す。
S6d:上記の動作で適切状態になれば、表示灯8は黄色(正常色)に戻る。
S6e:現時点での買物合計金額が、上記で行った与信額を超えた場合にも、不適切扱いになり、顧客端末7には、再度、与信確認画面が表示される。承認後は正常に戻る。買物継続時は上記S6に戻る。
【0022】
次に、買物終了ステップを説明する。
S7:顧客は、買物終了時に、店舗内のアプリ決済エリア24内で、顧客端末7の表示部に表示される買物終了ボタンをタップする。
S8:それにより、その時点までの買物合計金額が顧客端末7に表示され、決済に進む。顧客がそれを承認した場合は、表示灯8が黄色から青色(決済終了)に点灯する。アプリ決済エリア24付近で店舗スタッフが表示灯8を確認する。顧客は買物の決済が終了しているので、荷詰棚26において商品を袋またはカバンに詰め、買物は終了となり、レジ23を通る必要がなくなる。このため、顧客はレジ待ちの混雑から回避される。
【0023】
図5乃至
図10は、本システム1に用いられる顧客端末7の表示画面を示す。
図5は買物アプリを起動するときの画面、
図6は上記S4でのカメラ6のナンバー(ID)を入力し送信する画面、
図7は上記S5での決済与信を行う画面、
図8は上記S6aでの正常時の商品明細を示す画面、
図9は上記S6bでの異常時を示す画面、
図10は上記S7での買物終了時の画面である。
【0024】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態による買物決済システムについて説明する。
図11は、その実施形態による本システム1Aの全体構成を示す。
図12は、本システム1Aにおいて用いられる商品5を載置する商品棚22の構成を示す。前述の第1の実施形態のシステム1が主として大型店用であったのに対し、本システム1Aは、小型店用であって、上述の買物かご4(買物カート)を用いない。本システム1Aでは、カメラ6は商品棚22に取り付けられる。また、買物をする顧客は、顧客識別用ブレス71を手首に装着する。カメラ6は、顧客が商品棚22から商品5を取り出すときに顧客識別用ブレス71と商品識別バーコードを撮像する。
【0025】
顧客識別用ブレス71には、
図13に示すように、顧客識別のためのナンバー等が印刷されている。
図14に示すように、顧客識別用ブレス71は顧客の手首に装着される。本システム1Aでは、顧客識別用ブレス71を装着し買物アプリを用いて買物する顧客に商品持ち帰り袋(後述の
図26参照)を給付する。その他の構成は、前述と同様である。なお、買物アプリを使用しない顧客は、通常通り、買物後、レジで精算する必要がある。
【0026】
本システム1Aによる処理動作を以下に説明する。顧客は、店舗入口で顧客識別用ブレス71と商品持ち帰り袋とを受取り、本買物アプリをダウンロードした顧客端末7で買物アプリを起動し、顧客端末7からサーバ3にアクセスし、顧客端末7のGPS機能の位置情報から店舗が特定される。顧客は、顧客識別用ブレス71を手首に装着し、
図15に示すように、顧客識別用ブレス71を装着した手首を顧客端末7で撮像し、サーバ3に送信することで、顧客識別登録が成される。登録が完了した後に、店内での買物を開始する。
【0027】
本システム1Aによる買物アプリを用いる顧客端末7の表示画面を
図16乃至
図21に示す。先ず、顧客の手首に装着した顧客識別用ブレス71を顧客端末7で撮像し、その画像をサーバ3に送信する。これにより上記の顧客識別登録が成される(
図16、
図15と同等)。その後、顧客端末7の画面には、買物についての説明が表示され、決済の与信ボタンをタップして、買物の決済与信を行う(
図17)。
【0028】
顧客は、買物に際して、商品棚22から商品5を取り出すときに、顧客識別用ブレス71と商品識別バーコードとを、商品棚22に設置されたカメラ6で写しながら、商品持ち帰り袋に入れていく。カメラ6は、撮像した商品出し入れの画像をサーバ3に送信する。サーバ3は、そのAI機能により商品を識別する。適切に商品の識別が成されたなら、商品持ち帰り袋に入れた商品の明細を顧客端末7に表示する(
図18)。商品の識別ができず、不適切と判断される場合は、その表示が顧客端末7の表示部に赤色に点滅して表示される(
図20)と同時に、店舗側管理端末13にも通知される。また、不適切と判断される場合のカメラ6による録画画像は一時的にサーバ3に保存される。
【0029】
上記不適切で、顧客端末7の表示部が赤点滅になった場合、商品持ち帰り袋に入れた商品を取り止めるときは、顧客は、その対象商品を商品持ち帰り袋から取り出し商品棚22に戻す動作時に、カメラ6で顧客識別用ブレス71と商品識別バーコードとが写されるようにする。この動作が適切に成されると、その商品は明細から削除され、顧客端末7の表示は黄色(正常色)に戻る。なお、現時点での買い物合計金額が、上記の与信額を超えた場合にも、不適切扱いになり、再度与信確認画面が表示される(
図19)。
【0030】
買物を終了した際には、顧客は、顧客端末7に表示される買物終了ボタンをタップすると、その時点までの買物合計金額が決済される(
図21)。なお、顧客端末7に購入商品の明細が表示されたまま、顧客端末7のGPS情報がサーバ3に取得できなくなった場合は、その明細の金額を決済する。
【0031】
顧客は、買物の決済が終了しているため、レジを通すことなく退店することができ、繁忙時間等のレジ待ちによる無駄な時間をなくすことが可能になる。
【0032】
(第2の実施形態の変形例)
図22は、本システムの第2の実施形態の変形例による商品棚22の構成を示す。この変形例では、商品棚22に、カメラ6の他、異常検知時に表示する表示灯8が設置されている。また、買物アプリを使用しない顧客は、アプリ不使用識別ブレス(図示なし)を装着する。このアプリ不使用識別ブレスは、予め店舗側管理端末よりサーバ3に登録済で、アプリ使用者の顧客端末と同様の情報が管理端末に表示される。買物アプリを使用する顧客は、上記と同様、顧客識別用ブレス71を装着する。
【0033】
各顧客は、各識別ブレスを装着した側の手で購入商品を商品棚22から取る際に、識別ブレスのナンバーと商品識別バーコードを同時にカメラ6に写しながら、アプリ使用者は商品持ち帰り袋に入れる。アプリ不使用者はそのまま手で持ちながら、又は買物かごに入れてレジ場を通る。識別ブレスのナンバーと商品識別バーコードとが適切に撮像されなかった場合は、そのカメラ6がある商品棚22に設置された表示灯8が赤色点滅する。その場合、その対象商品を商品棚22に戻す。その際に、識別ブレスのナンバーと商品識別バーコードがカメラ6に写るようにする。正常に商品戻しが成されると、表示灯8の赤色点滅は消える。異常動作は一時的にサーバ3に録画される。
【0034】
買物終了時に、アプリ使用者は、上述と同様、顧客端末で決済できる。アプリ不使用者は、店舗側管理端末で事前登録済のアプリ不使用識別ブレスを使用し買物を行うため、商品棚22から取り出した商品の明細は、店舗側管理端末にリアルタイムで表記されている。そのため、レジ場において、その購入内容を店舗スタッフがチェックし、現金又はカード決済で買物を完了する。
【0035】
このように、アプリ不使用者も識別ブレスを装着し買物を行い、商品棚22より取り出した商品の明細がリアルタイムで店舗側管理端末に表記され、また、商品棚22に設置された表示灯8により異常表示が成される。このことにより、万引き等の被害を最小限に抑えることができる。また、広い視野で商品棚22を録画する検知カメラを配置してもよい。
【0036】
(各種実施形態における異常報知のための構成)
図23は、上記第1の実施形態によるシステムにおける主として大型店舗用の異常報知のための構成を示す。買物かごに装着されたカメラ6は、WiFi回線機能を内蔵し、WiFiルーター9を介してサーバ3からの指示を確認するアクセス機能がプログラムされている。カメラ6は、サーバからの指示を受け、異常時には、買物かごに備えられた表示灯8のライト色を変更して点滅や点灯する。表示灯8とカメラ6は有線で接続されている。
【0037】
図24は、上記第2の実施形態の変形例(
図22)によるシステムであって、主として小型店舗用の異常報知のための構成を示す。商品棚に設置されるカメラ6は、WiFiルーター9と有線で接続され、サーバ3に撮像画像情報のみを送信する簡単なものとし、サーバ3からの指示を確認するアクセス機能はプログラムされていない。このシステムは、サーバ3とインターネット10、ルーター9を介して接続される店舗側管理端末13を備える。この店舗側管理端末13は、商品棚22に設置された表示灯8とルーター9aを介して有線で接続されていて、サーバ3からの指示で異常時には表示灯8を点灯する。このシステムでは、比較的安価に異常検知構成が得られる。
【0038】
(第3の実施形態)
図25は、第3の実施形態による買物決済システムの構成を示す。本システム1Bは、小型店舗用であり、
図11、
図12に示した第2の実施形態の更なる変形例であり、第2の実施形態で用いた顧客識別用ブレス71及びアプリ不使用識別ブレスを用いない。その代わりに、買物アプリ使用者の顧客識別情報として、買物アブリを立ち上げた顧客端末7のアプリナンバー又は顧客情報(以下、IDという)が店舗側に取得される。買物アプリを使用しない買物客は、店舗側が用意した店用端末15を用いて買物をする。
【0039】
本システム1Bにおいては、カメラ6が近距離無線通信の回線機能を持ち、買物アブリを立ち上げた顧客端末7がカメラ6に近づくと、自動的に顧客端末7の顧客ID又はアプリナンバー等の識別情報を取得する。近距離無線通信は、BLE(Bluetooth Low Energy)(登録商標)規格、又はNFC(Near Field Communication)規格等の技術を用いればよく、カメラ6は、店舗内に設けられたルーター9と接続されている。顧客端末7又は店用端末15を用いて適正に買物が成されると、カメラ6が取得した顧客端末7又は店用端末15のIDと、写した商品識別バーコードとが管理サーバ3に送られ、管理サーバ3から買物の明細情報が顧客端末7又は店用端末15、店内レジ場に設置される店舗側管理端末13に送られ、それらにより買物の明細情報が表示される。
【0040】
図26は、本システムでの買物時の状況を示す。顧客端末7又は店用端末15と買物袋99をホルダー72に保持させ、買物客が片方の手でホルダー72を持ち、他方の手で商品5を取り出す、買物の際の様子を示している。買物客は、商品棚22に設置されているカメラ6に、顧客端末7又は店用端末15を略30cm程度に近づけながら、かつ各商品5に記載された商品識別バーコードをカメラ6に写しながら、店舗入口で受け取った商品持ち帰り袋(買物袋)99に商品5を入れていく。カメラ6は、商品5の出し入れの映像をサーバ3に送信し、サーバ3は受け取った映像からAI機能でもって商品5を識別し、その明細を顧客端末7又は店用端末15に表示する。一度、買物袋99に入れた商品を取り止める場合は、再度、商品を買物袋99から出す様子をカメラ6に写すことで、その明細は削除される。
【0041】
その後、アプリ決済エリアア24でカード決済を完了すると、レジを通さずに商品の購入が可能になり、繁忙時間等のレジ待ちによる無駄な時間をなくすことができる。アプリを使用しない買物客も店用端末15を用いて買物をすることで、レジで改めて買い上げ商品の読み込みを行うことなく、決済することが可能となる。
【0042】
図27は、本システム1Bに用いられる顧客端末7の表示画面の一部を示す。顧客端末7の表示画面は、前述の
図16乃至
図21と同様であり、
図17に示したアプリ立ち上げ直後の与信画面のみが相違し、それを
図27に示している。この時の画面表示は、本アプリを使用して買物する時の注意事項が表示される。
【0043】
以上のように、顧客は顧客端末7又は店用端末15をカメラ6に近づけた状態で、商品を商品棚22から取り出す動作をカメラ6に写すだけで、商品明細が入力されていくので、限りなく従来の店舗での買物動作に近づけることができ、顧客にも本システムを容易に受け入れて貰える。
【0044】
なお、顧客端末7に購入商品の明細が記載されたまま、当該顧客端末7が一定のエリアから離れた場合、サーバ3は当該顧客端末7のGPS情報を適宜にチェックしているので、適正でないと判断し、それまでの明細の金額を決済する。
【0045】
また、商品を購入するか否かの判断のために商品を手に取って確認する場合や、不法にも万引きが行われる場合は、商品のバーコードをカメラ6に写さずに商品棚22から商品を取り出すことが考えられる。その対策として、商品棚コーナー全体を監視するカメラを別個に設けることが望ましい。そのカメラでの撮影画像は、サーバ3に送られ、サーバ3のAI機能により異常を判断し、異常時には表示灯8を点滅させ、又は点灯色を異常時に変えて報知し、また、店舗側管理端末13に表示する。
【0046】
本発明は、上記実施形態の構成に限られるものではなく、各種の変形が可能である。例えば、異常報知のための構成は、上記に限られるものではなく、任意に設定できる。