(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施形態の一つに係る情報提供システムとそれを用いる情報提供方法、およびそれを実現するためのプログラムについて、図面を参照しながら説明する。
【0020】
[1.情報提供システム]
図1に、本発明の実施形態の一つである情報提供システム100の一例を示す。情報提供システム100は、情報処理サーバ(あるいは情報処理部)120を含む。情報処理サーバ120は、ユーザが所持する通信端末(第1の通信端末)110とネットワークや電話回線によって接続することができる。したがって、情報提供システム100は通信端末110を含むと認識することもできる。
【0021】
情報処理サーバ120は、通信端末110へ信号を送信するための送信部121、通信端末110からの信号を受信する受信部122、通信端末110へ送信する命令の設定を行う設定部123などを有する。
【0022】
情報処理サーバ120は事業者の問合せ先170とネットワークや電話回線で接続することができ、問合せ先170の回線の混雑状況などを含む通信状況を把握するように構成することができる。例えば情報処理サーバ120は、問合せ先170のオペレータの端末の動作状況をモニターするための端末モニター124や、オペレータのスキル、あるいはオペレータの状態やスケジュールをリアルタイムで格納することができるデータベース125、これらの情報を把握し、オペレータが新たなユーザに応対可能になるまでの時間を過去の履歴から統計的に算出する処理部などを有することができる。ここでオペレータの状態とは、ユーザに応対中であるかどうか、待機中であるかどうか、休憩中であるかどうかなどを示す情報である。スケジュールとは、勤務時間や勤怠状況などである。なお、端末モニター124や、データベース125、処理部を問合せ先170に設置し、これらを情報処理サーバ120とネットワークや電話回線などで接続してもよい。
【0023】
情報提供システム100はさらに、通信端末110を介したオペレータとの通話や、後述する情報提供プログラム起動時におけるユーザとの対話において利用される通信サーバ(あるいは通信部)130、音声認識サーバ(あるいは、音声認識部)140、対話サーバ(あるいは、対話部)150、合成サーバ(あるいは、合成部)160などを含むことができる。詳細は後述するが、情報提供プログラムとは、対話形式によって各種問合せの入力やそれに対する回答を導くためのプログラムである。対話は画像を表示した状態で行ってもよい。対話は音声情報あるいは文字情報を使用して行われ、対話を通じてユーザの問合せ内容を把握したり、問合せに対する回答へユーザを誘導することができるプログラムである。また、本明細書において対話とは、ユーザとオペレータとの電話回線やネットワークを通じた口頭による対話のみならず、テキスト情報を用いた対話、テキスト情報と音声情報の両者を用いた対話、あるいは音声情報のみを用いた会話が含まれる。また、後者は通信端末110を介し、ユーザと対話サーバの間で行うことができる。
【0024】
通信サーバ130は、通信ネットワークを介してユーザの通信端末110とオペレータの端末間での通話を可能にするものである。通信サーバ130には、ユーザとの対話の内容や履歴を格納するための通信ステータス管理部(あるいは、通信管理部)132を有する。通信サーバ130は、ユーザの通信端末110とオペレータの端末間を電話回線によって接続するように構成されてもよく、あるいは、ブロードバンドサービスを提供するプロバイダーから提供され、ネットワークを介して通信端末同士を接続する、いわゆるIP電話を利用するように構成されていてもよい。後者の場合、ユーザやオペレータの音声は種々の方式によって圧縮され、これがネットワークを介して送信される。
【0025】
音声認識サーバ140は、通信端末110を介してユーザが送信した音声情報を解析し、文字データ(テキスト)へ変換するサーバである。音声認識サーバ140は、音声認識エンジンとして、例えば特徴量抽出部141、デコーダ142、テキスト出力部143などを有している。特徴量抽出部141は送信された音声情報を分析し、特徴量パラメータを抽出する。デコーダ142は、言語モデル144、音響モデル145、語彙辞書146などのデータベースを参照しながら特徴量パラメータから最も優れた候補を計算し、認識結果として出力する。出力された認識結果はテキスト出力部143によってテキストへ変換、出力される。
【0026】
対話サーバ150は、音声認識サーバ140によって生成されるテキストに対し、適切な回答を生成、選択するサーバである。対話サーバ150は、対話エンジン、情報データベース158などを有することができる。対話エンジンはコントローラ152、セレクタ156、応答生成部154などを含有することができる。コントローラ152は対話エンジンを制御するものであり、ユーザの意図を把握したり、セレクタ156に適切なメッセージ159を選択させる機能を有する。セレクタ156はコントローラ152が理解したユーザの意図に対して適切なメッセージ159を絞り込み、選択する機能を有する。セレクタ156は絞り込みエンジンとも呼ばれる。応答生成部154は、選択されたメッセージ159に基づいてユーザに対する回答を作成する機能を有する。応答生成部154は、複数のメッセージ159を融合して一つのメッセージを作成してもよい。
【0027】
情報データベース158は事業者のビジネスに関連する用語や知識、状況などを格納することができ、対話エンジンによって参照される。例えば店舗の機能や位置情報、提供できるサービスの内容などの情報、店舗の混雑状況や商品の在庫状況といった時間とともに変動するパラメータを格納できる。情報データベース158に、ユーザの生体情報の標準データなどの個人情報を格納してもよい。応答生成部154は、選択したメッセージ159に情報データベース158に格納された個人情報を適宜融合して回答メッセージを生成してもよい。なお対話サーバ150は、ユーザと対話サーバ間の対話内容や履歴を格納する通信サーバ130と接続されてもよい。また、対話サーバ150内のメッセージ159は、情報処理サーバ120のデータベース125内に格納され、セレクタ156によって選択されてもよい。
【0028】
セレクタ156によって選択されるメッセージ159は、ユーザからの様々な質問に対応する回答メッセージであり、文字情報として準備、管理することができる。あるいは、回答メッセージを絞り込めないとき、ユーザに対して質問するための問合せメッセージとすることもできる。
【0029】
人工知能としての機能を対話サーバ150に搭載し、ユーザとの対話を通じた学習によって新たな回答メッセージを作成してもよい。すなわち、ユーザとの対話から新たに結論を獲得する機能、およびユーザとの対話履歴から学習する機能を対話サーバ150に付与し、これらの機能を利用して回答メッセージを作成するようにしてもよい。
【0030】
合成サーバ160は、対話サーバで選択されたメッセージ159を音声情報に変換してユーザの通信端末110へ送信する、あるいはメッセージ159をテキストとしてユーザの通信端末110へ送信するためのサーバである。合成サーバ160は音声合成エンジンとして、例えばテキスト入力部162、言語解析部164、波形生成部166などを有している。
【0031】
テキスト入力部162では、対話サーバで選択されたメッセージ159の文字情報が入力される。この文字情報は言語解析部164において言語解析され、データベースである言語辞書165を参照しながらアクセントの位置や読み情報などが解析される。波形生成部166では、実際に収録された音声から得られた波形データを用いて作成された音声合成データベース167を参照し、音声の波形を生成する。波形生成部166で生成された音声データはネットワークや電話回線を通じて通信端末110へ送信される。
【0032】
情報提供システム100に含まれる上述した各構成は、
図1に示した従属関係に制限されない。したがって、各構成はどのサーバに属してもよく、ある構成が分散して複数のサーバに含まれてもよい。また、複数のサーバが一つのサーバとして機能してもよい。
【0033】
通信端末110はユーザが操作可能な端末であり、据え付け型(デスクトップ型)コンピュータ、ノート型コンピュータ、あるいは携帯電話やタブレット、スマートフォンなどの携帯通信端末などが挙げられる。通信端末110の構成例を
図2に示す。
図2に示すように、通信端末110にはCPU(中央演算ユニット)111、メモリ112、表示部113、入力部114、音声入力部115、音声出力部116、通信部117、画像取込装置118などが含まれる。
【0034】
CPU111は通信端末110に格納された種々のプログラムを解釈、実行する機能を有する。メモリ112はプログラムやデータなどの情報を格納する機能を有し、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリ素子を含有する。表示部113は液晶表示装置やEL有機装置などを有しており、ユーザのインターフェースとして機能する。入力部114は、ユーザが物理的接触を通じて情報を通信端末110に入力するインターフェースとしての機能を有し、典型的にはタッチパネルやキーボード、入力ボタンなどが挙げられる。音声入力部115は音声を取り込み、入力された音声情報を通信部117へ伝達する機能を有する。音声出力部116はサーバから送信される音声情報や、電話回線などの通信ネットワークを通じて他の通信端末から送信される音声情報を再生する機能を有する。通信部117はネットワークを通してサーバや他の通信端末との間で音声情報や文字情報などを送受信する機能を有する。
【0035】
[2.情報提供方法]
本実施形態の情報提供方法に関し、
図3のフローチャートを用いて説明する。
【0036】
[2−1.開始]
事業者に対して問合せを行うユーザは、まず、事業者が提供する専用のプログラムを起動する(ステップ200)。プログラムはユーザが保有する通信端末110にインストールすることができる。以下、本情報提供方法はプログラムを用いて実行するように記載するが、本情報提供方法は専用のプログラムを使用せず、事業者がネットワークを通じて提供するサイト内で行うことも可能である。
【0037】
プログラムが起動されると、事業者がネットワークを介して提供する種々のサービスが通信端末110の表示部113の画面300上に表示される。この時の画面表示を初期画面と呼ぶ。例えば
図4に示すように、サービスごとに分類される複数のアイコン302が画面300上に表示される。
【0038】
[2−2.問合せ]
問合せを希望するユーザが、問合せ先を一覧表示するか否かを選択可能な画面へ移行するためのアイコン(
図4では例えばアイコン304)を選択することで、問い合わせ操作が開始される。なお、アイコンのような特定の形状を有する領域を画面300上に表示せず、単にテキスト表示された操作ボタンを画面300上に表示してもよい。
【0039】
図5に、問合せ先を一覧表示するか否かを選択可能な画面の一例を示す。例えば
図5に示すように、問合せ先の一覧が表示可能な画面へ移行するためのアイコン320を画面300上に表示することができる。問合せを行うユーザはこのアイコン320を操作し(
図3におけるステップ202)、この操作に従ってプログラムは、事業者がすべてあるいは一部を管理する情報処理サーバ120に問合せ先の一覧を送信するよう、通信端末110に要求させる。なお、問合せ先を一覧表示するか否かを選択可能な画面(
図5)を経ず、初期画面(
図4)から直接問合せ先の一覧が表示される画面へ移行するよう、プログラムを構成してもよい。
【0040】
図6に、問合せ先一覧が表示された画面300の一例を示す。ユーザの問合せ内容はユーザごとに異なる。このため本情報提供方法では、
図6に示すように、事業者が提供可能な複数の問合せ先の一覧を画面300上に表示し、最適な問合せ先170をユーザ自身が迅速に選択できるようにする。通常、ユーザが事業者に対する問合せを電話で行う場合、まず事業者の問合せ先を統括する回線への接続を試みる。回線が接続されると、事業者が提供する録音メッセージが流れる。録音メッセージは、各種問合せに適合する問合せ先を順に紹介する。このためユーザは録音メッセージを注意深く聞くことが要求される。また、録音メッセージという、聴覚のみに依存する情報のみでは最適な問合せ先を瞬時に直感的に判断することは必ずしも容易ではなく、場合によっては非常に長い録音メッセージを繰り返し聞く必要がある。
【0041】
これに対して本実施形態の情報提供方法では、問合せ先が一覧として通信端末110の画面300上にまとめて表示される。例えば
図6に示すように、画面300上に問合せ先ごとに対応するアイコン330を表示することができる。このような表示により、ユーザは視覚によって瞬時に情報の全体像を理解することができる。このため、ユーザの問合せに最も適合する問合せ先170を容易に判断することが可能となり、ユーザのストレスを大幅に低減することができる。
【0042】
ユーザは、問合せに最適な問合せ先170を画面300上で選択し、対応するアイコンを操作する(
図3におけるステップ204)。すなわちユーザは、選択した問合せ先170を入力値として指定する。この操作に従ってプログラムは、通信端末110に対し、ユーザの選択結果を情報処理サーバ120に送信するとともに、問合せに応答する問合せ先170の通信状況を送信するよう、情報処理サーバ120に要求する。情報処理サーバ120は、通信端末110からの要求に従い、ユーザが選択した問合せ先170の通信状況を、問合せ先170から得られる情報に基づいて通信状況を見積る処理部126から取得し、送信部121から通信端末110に送信する。その後、この情報を受信した通信端末110は、当該情報を画面300上に表示する(
図3におけるステップ206)。例えば
図7に示すように、画面300の上部の領域340に当該情報を表示することができる。
【0043】
通信状況は、問合せ先170への接続に成功したものの、オペレータとの対話が開始されていない他のユーザ(ウエイティングユーザ)の人数や、ウエイティングユーザのすべてがオペレータとの対話が完了するまでに予想される時間(予想待ち時間)などを含むことができる。予想待ち時間は、情報処理サーバ120の処理部126によって見積もられる。
【0044】
問合せ先170の混雑状況等の通信状況をユーザへ開示することで、ユーザはオペレータとの対話が開始可能な時間を見積もることができる。通常、事業者の問合せ先にユーザからの問合せが集中すると、たとえ問合せ先へ回線が接続されたとしても、ユーザは、録音メッセージ中の指示に従い、回線が接続された状態を維持しながらオペレータが対応可能になるまで長時間待機することを余儀なくされることがある。この場合、オペレータとの対話を開始する時間を予想することができず、これは、ユーザがフラストレーションを募らせる最も大きな原因となる。これに対し、ユーザの通信端末110に問合せ先170の通信状況を明示することにより、ユーザのフラストレーションの軽減ができるのみならず、以下に述べるように、ユーザに対して様々な行動を選択する(行動オプション)機会を与えることができる。
【0045】
例えば
図7に示すように、問合せ先170へ直接架電するためのアイコン350のみならず、問合せ先170からユーザへの通話(折り返し通話)を予約するためのアイコン352、あるいは、直接オペレータとは対話しないものの、上述した情報提供プログラムを起動するためのアイコン354、あるいは情報提供プログラムを通信端末110にインストールするためのサイトへ移行するためのアイコン356などを表示するよう、プログラムを構成することができる。さらに、多くのユーザが頻繁に行う問合せ(FAQ:Frequently Asked Questions)が掲載された画面へ移行するためのアイコン358を表示してもよい。これにより、問合せに対する回答をユーザ自身が探すという行動オプションを提供することができる。このように様々な行動を選択する機会を与えることで、ユーザは長い待機時間を無意味に過ごす必要がなくなり、時間を有効に活用することができる。
【0046】
[2―3.ユーザによる架電]
問合せ先170のオペレータとの対話を最優先したいユーザは、例えばアイコン350を操作し、直接問合せ先170へ架電してもよい(
図3におけるステップ208)。例えば問い合わせが急を要する事項を含む場合、あるいは問合せ先170の通信状況がユーザの許容範囲である場合、ユーザはアイコン350を操作し、直接問合せ先170へ架電することができる。この操作に従ってプログラムは、通信端末110に、通信サーバ130を介して問合せ先170へ架電させる。その後、ユーザはオペレータとの対話を通して問合せに対する回答を得ることができる。
【0047】
[2−4.折り返し通話予約]
一方、問合せ先170の通信状況がユーザの許容範囲外である場合、あるいはユーザが架電できないような環境にいる場合、ユーザはアイコン352を操作し、折り返し通話を予約するための発呼要求信号を送信してもよい(
図3におけるステップ210)。この操作に従ってプログラムは、例えば
図8に示すような、折り返し通話を予約するための画面を表示するように構成することができる。なお、
図8に示す画面を表示する前あるいは後に、折り返し通話に関する事業者の免責事項に対してユーザが同意するか否かを選択するための画面を表示してもよい。ここでいう免責事項とは、折り返し通話の回数や日にちに対する制限、ユーザに起因する回線接続の失敗に対し、事業者が免責されるケース等が挙げられる。
【0048】
折り返し通話を予約にあたり、プログラムは、
図8に示すように、ユーザの氏名や折り返し先の電話番号を入力する、あるいは折り返し通話の希望時間や時間帯を選択するためのポップアップウインドウ360を表示するよう構成することができる。図示していないが、通信端末110の電話番号やユーザの氏名を自動入力できるようにプログラムを構成してもよい。ユーザは、通信端末110へ発呼を要求することもでき、あるいは通信端末110とは異なる通信端末(第2の通信端末)を指定して発呼を要求してもよい。ユーザからの発呼要求信号は、受信部122によって受信される。
【0049】
折り返し通話の希望時間は、事業者の営業形態に応じて適宜設定することができる。例えば
図8に例示するように数時間単位の時間帯で選択できるようにしてもよく、あるいは特定の時刻を指定できるようにしてもよい。選択される時間帯の残り時間や指定する時刻までの時間が短い場合、該当する時間帯や時刻を選択できなくするための信号を、情報処理サーバ120から通信端末110に送信してもよい。あるいは処理部126の判断に基づき、ユーザからの問合せが集中することが予め分かっている時刻や時間帯、あるいは問合せ先に十分な数のオペレータが配置できない時刻や時間帯が選択できないように、情報処理サーバ120から信号を通信端末110へ送信してもよい。この信号に従ってプログラムは、該当する時間帯や時刻を選択できないように、ポップアップウインドウ360を調整する。さらに、折り返し通話の時間をユーザが指定しないための選択肢をポップアップウインドウ360に設けてもよい。この場合には、折り返し通話の予約が完了した時点でのウエイティングユーザがすべて対話を終了したのちに、折り返し通話がオペレータによって開始されるようにシステムを構築すればよい。ユーザは、必要事項の入力後、アイコン362を用いて折り返し通話の予約を確定、登録することができる(
図3におけるステップ210)。アイコン362の操作後、折り返し通話の予約が完了したことをユーザに知らせるための表示を行ってもよい(
図9参照)。その後、通信端末110と情報処理サーバ120との通信は一度切断される。あるいは、処理部126の判断に基づき、領域340に表示された問い合わせ先170の混雑状況によっては、アイコン352を選択できないように情報処理サーバ120から信号を通信端末110へ送信してもよい。
【0050】
[2−5.情報提供プログラムの利用]
情報提供プログラム起動後のフローを
図10に示す。本実施形態の情報提供方法では、オペレータが折り返し通話を発信する前に、ユーザの通信端末110から送信された折り返し通話を予約するための発呼要求信号に応答した信号を通信端末110に対して送信し、この信号を受信した通信端末110に情報提供プログラムを実行させることができる(
図3におけるステップ220)。具体的には、ユーザが折り返し通話予約の時間帯を指定した際、情報提供プログラムをユーザの通信端末110に起動する時間を、情報処理サーバ120の設定部123が設定する。設定部123の設定に従い、情報処理サーバ120は送信部121から通信端末110、あるいはユーザが指定した第2の通信端末に命令を送り、この命令により、情報提供プログラムを通信端末110、あるいは第2の通信端末で起動する。なお、ユーザが指定した時間帯において、当該ユーザに応対するオペレータ自身により、情報処理サーバ120から情報提供プログラムの立ち上げ命令を通信端末110へ送信してもよい。
【0051】
あるいは設定部123の設定に従い、情報処理サーバ120は送信部121から通信端末110、またはユーザが指定した第2の通信端末に発呼してもよい。発呼に対してユーザが応答した場合、自動的に情報提供プログラムが起動するようにプログラムが構成されていてもよい。より具体的には、情報処理サーバ120が送信する発呼信号を通信端末110(あるいは第2の通信端末)の通信部117が受信したのち、通信端末110の表示部113に発呼を受信したことを示す画像を表示する。画像には、例えば発呼に応答するためのアイコンやスライダーなどが含まれてもよい。発呼に対する応答は、ユーザがアイコンやスライダーなどを操作することで行われる。この時、ユーザによるこれらの操作をトリガーとして、情報提供プログラムが起動されるよう、プログラムを構成することができる。この場合、発呼に対する応答と情報提供プログラムの起動という二つの動作を一つの操作で達成することができる。
【0052】
上述した発呼に対してユーザが応答した場合、情報提供プログラムの起動をユーザに促すメッセージを通信端末110の音声出力部116を用いて出力してもよい。このメッセージに従ってユーザは、通信端末110(あるいは第2の通信端末)を自ら操作し、情報提供プログラムを起動する。
【0053】
あるいは、ユーザが指定した時間帯に送信部121から通信端末110に通知信号を送信してもよい。通信端末110が通信信号を受信すると、通信端末110にインストールされているオペレーティングシステム(OS)は、通知信号を受信したことをユーザに通知するため、該当するテキスト情報を表示部113上にバナーやアイコン、ポップアップダイアログなどを用いて表示する。同時に音声出力部116から音声を出力し、通知信号の受信をユーザに知らせてもよい。この表示に従いユーザは通信端末110(あるいは第2の通信端末)を自ら操作し、情報提供プログラムを起動する。この表示を直接操作することで情報提供プログラムが自動的に起動するようにプログラムを構成してもよい。
【0054】
あるいは、ユーザが指定した折り返し通話の時刻を通信端末110のメモリ112に記憶させ、この時刻において通信端末110で情報提供プログラムが起動するようにプログラムが構成されていてもよい。この場合、プログラムにスヌーズ機能を付与し、当該時刻においてユーザが対応不可能であれば、一定時間ののちに再度情報提供プログラムが起動するようにしてもよい。スヌーズ機能は、ユーザが選択した時間帯内でのみ機能するように構成されてもよい。なおこの時刻において、第2の通信端末で情報提供プログラムが起動するようにプログラムが構成されていてもよい。この場合には、ユーザが第2の通信端末を指定することにより、プログラムは当該時刻において第2の通信端末に命令を送信し、この命令を受け取った第2の通信端末が情報提供プログラムを起動する。
【0055】
上述した種々のトリガーにより、ユーザの通信端末110において情報提供プログラムが起動される(ステップ400)。同時に通信端末110は、情報提供プログラムが起動されたことを音声あるいは振動などを用いてユーザへ知らせてもよい。
【0056】
情報提供プログラムは、起動されると、通信端末110の画面300に、ユーザとの対話のための画像を表示するように構成することができる。画像は動きの無いアイコンでもよく、一部あるいはすべてが規則的に、あるいは不規則的に動くものでもよい。動きは非機械的でもよい。例えば画像は、ユーザ対応を行う従業員などを模した仮想オペレータでもよい(
図11(A)参照)。この時、仮想オペレータが人間の自然な動作(例えば表情の変化、頭や手の動きなど)を行うように設定し、ユーザに親近感を抱かせるようにプログラムを構成してもよい。
図11(A)では、仮想オペレータの発言がテキストで表示されているが、テキストの表示に替わり、あるいはテキストの表示とともに、発言を音声として再生してもよい。この際、ユーザの氏名を表示、あるいは再生するように情報提供プログラムを構成してもよい。これにより、ユーザにより強い親近感を持たせることが可能となる。以下、対話用の画像として仮想オペレータを用いる例を用いて説明を行う。
【0057】
情報提供プログラムは、仮想オペレータ以外に、例えばアイコン370を表示するように構成される。このアイコン370はユーザに音声入力を許容するアイコンであり、アイコン370の操作に従って情報提供プログラムは、通信端末110に内蔵される音声入力部115をアクティブにし、ユーザの音声を入力させることができる。これによりユーザは、問合せ内容をテキスト入力するという煩雑な操作を強いられることなく、きわめて簡単な操作によって問合せ内容を音声情報として入力することができる。さらに任意の構成として、事業者の店舗情報を表示する画面に移行するためのアイコン372を画面300上に表示するように情報提供プログラムが構成されていてもよい。このアイコン372を用いることで、例えば事業者の各店舗が提供するサービス内容、店舗の混雑状況や位置、店舗までの道順などを表示するように情報提供プログラムを構成してもよい。
【0058】
ユーザが入力した問合せは、音声情報あるいはテキストとして通信端末110の通信部117によって音声認識サーバ140へ送信され(ステップ404)、音声情報は音声認識サーバ140によって解析されてテキストへ変換される。対話サーバ150によって問合せに対する回答が生成され、これが合成サーバ160へ送られる。合成サーバ160では、対話サーバで選択されたメッセージ159が音声情報に変換され、あるいはメッセージ159をテキストとして、ユーザの通信端末110へ送信される。
図11(B)に示すように、回答メッセージの音声情報は通信端末110で再生されてもよく、あるいは回答メッセージのテキストが画面300上にダイアログ376として表示してもよい(
図10におけるステップ406)。同時に、ユーザが入力し、音声認識サーバ140によって解析された問合せ内容を画面300上にダイアログ374として表示してもよい。
【0059】
回答が一つに絞り込まれず、複数の回答メッセージが表示される場合(
図11(B)参照)、ユーザは最適な回答を示すダイアログ376を操作する、あるいは対応する回答を選択するように音声入力を行う。これらのプロセスをユーザと仮想オペレータとの対話形式で繰り返すことで、ユーザの問合せに最も適合する回答へユーザを導くことができる(
図3におけるステップ222)。
【0060】
ユーザと仮想オペレータとの対話の履歴、すなわち通信端末110やユーザが指定した通信端末へユーザによって入力された情報(入力情報)、および画像である仮想オペレータを表示した状態で出力された情報(出力情報)は、通信サーバ130内の通信ステータス管理部132で記録、管理することができる。また、対話履歴は、通信ネットワークを介して随時問合せ先170に提供され、オペレータが問合せ先170に関連付けられた表示装置172上で閲覧できるようにシステムを構成することができる。これにより、折り返し通話を担当するオペレータは、仮想オペレータとの対話をモニターし、ユーザの問合せ内容を正確に把握し、適切な回答を準備することができる。さらに、対話履歴に基づき、問合せに対して最適なオペレータを再配置することも可能となる。
【0061】
図示しないが、情報提供プログラムによって行われる対話を通じて満足できる回答をユーザが得た場合、折り返し通話の要求を取り消すための画面に移行するように、プログラムを構成してもよい。この場合、この段階でユーザの問合せが終了するため、オペレータは折り返し通話の要求に応える必要がない。このため、オペレータの負担を軽減し、事業者の人的資源の消耗を回避することが可能となり、その結果、業務の効率化と生産性の向上、顧客サービスの向上が達成できる。
【0062】
なお、
図3に示すように、ユーザが折り返し通話の予約をすることなく、直接情報提供プログラムを起動して問合せ事項の解決を図る機会を提供してもよい。例えば問合せ先の通信状況を示す画面において情報提供プログラムを起動するためのアイコン354を表示することで(
図7参照)、このような行動オプションをユーザに教示することができる。アイコン354の表示は
図7の画面内に限られず、例えば
図4の初期画面や
図5で示す問合せ先を一覧表示するか否かを選択可能な画面、
図6の問合せ先一覧が表示された画面内で表示してもよい。
【0063】
[2−6.オペレータとの対話]
一方、情報提供プログラムによっては満足する回答が得られない場合、あるいは、ある程度満足できる回答が得られたものの、より詳しい情報を得たい場合、オペレータとの対話に切り替えることができる(
図3におけるステップ224)。
【0064】
様々なトリガーを利用して対話への切り替えを行うことができる。例えば、情報提供プログラムが回答メッセージを通信端末110に表示させる、あるいは音声として出力された後、オペレータとの対話を開始するかどうかの選択を行うための画面を表示してもよい。この場合、
図12(A)に示すように、仮想オペレータによって上記選択を促すようなダイアログ378を表示するよう、プログラムを構成してもよい。
【0065】
あるいは、仮想オペレータとの対話をモニターするオペレータ自身の判断により、ユーザに折り返し通話を発信してもよい。このようなトリガーによってオペレータが折り返し通話を発信するのは、ユーザと仮想オペレータの対話が停滞している場合や、仮想オペレータが適切な回答を提供していないと判断した場合などに有効である。この場合、例えば
図12(B)に示すように、担当オペレータから折り返し通話を発信するという予告を表示するよう、情報処理サーバ120を経由して当該命令を通信端末110に送信すればよい。この命令に従いプログラムは、画面300上にオペレータからの折り返し通話予告のダイアログ380を表示する。
【0066】
なお、あらかじめ時刻や時間帯を指定して折り返し通話を予約した場合でも、必ずしもユーザは確実に折り返し通話に応対できるとは限らない。その場合、再度折り返し通話を予約するための画面を表示し、ユーザに対して折り返し通話を再予約する機会を与えるように、プログラムを構成してもよい。
【0067】
上述したように、ユーザと仮想オペレータとの対話は、オペレータによって、問合せ先170の表示装置172上でモニターすることができる。したがって、オペレータはユーザに対し、問合せ内容を再度詳細に問う必要はなく、同様にユーザも問合せを繰り返す煩わしさから解放される。このため、オペレータは効率よくユーザに適切な回答を提供することができ、ユーザもオペレータから速やかに適切な回答を得ることができる。その結果、事業者の負担が軽減され、業務の効率化が達成できると同時に、ユーザの満足度を向上させることが可能である。
【0068】
[2−7.情報提供プログラムのインストール]
本実施形態のプログラムは、情報提供プログラムが通信端末にインストールされていない場合、情報提供プログラムをインストールするためのサイトへ誘導可能なアイコン356を画面300上に表示してもよい。このアイコン356は、例えば問合せ先の通信状況を示す画面内に表示するようにしてもよく(
図7参照)、
図3の初期画面内に表示するようにプログラムを構成してもよい。あるいは、
図7に示す画面へ移行する前や、折り返し通話の予約の画面(
図8)へ移行する前にユーザの通信端末に情報提供プログラムがインストールされているかどうかを調査するよう、プログラムを構成してもよい。情報提供プログラムがインストールされていない場合、情報提供プログラムをインストールするためのサイトへ自動的に移行するよう、プログラムを構成してもよい。
【0069】
上述したように本実施形態で述べた情報提供方法では、ユーザは、事業者が提供する問合せ先の一覧を視覚的に閲覧することができる。このため、各ユーザにとって最適な問合せ先を迅速に、かつ、直感的に把握することができ、ユーザは煩わしさを感じることがない。本情報提供方法は、選択された問合せ先の混雑状況に関する情報などを含む通信状況を提供し、同時にユーザに様々な行動を選択する機会を提供する。したがって、「待たされる」という被害者的な心理を芽生えさせることなく、嗜好や環境に合わせ、各ユーザは様々な行動を選択することができる。ユーザが選択できる行動の一つが、事業者に対してユーザが希望する時刻や時間帯に折り返し通話を要求することであり、これにより、ユーザ事業者間の回線接続のために消費されていた時間の浪費を防止し、ユーザは確実にオペレータとの対話を行うことができる。また、折り返し通話に先立ち、ユーザは仮想オペレータとの対話を通じ、均一かつ豊富な情報をリアルタイムで獲得することで、問合せに対する最適な回答を得る機会が得られ、同時に事業者は、ユーザの問合せ内容を正確に把握することができる。このため、ユーザとオペレータとの対話に無駄が発生せず、効率よくユーザを最適な回答へ導くことが可能となり、ユーザによる自己解決率を向上させるのみならず、ユーザ満足度も大幅に向上させることができる。さらに、事業者にとっては、ユーザ対応による人的資源の消耗を避けることができ、問合せ先の効率的な運用が可能となり、その結果、業務の効率化と生産性の向上を実現することができる。
【0070】
[3.具体例]
以下、事業者として銀行を例に挙げ、ユーザが銀行に登録した住所を変更するケースを想定し、本実施形態で述べたシステムの動作例を説明する。ここでは、通信ネットワークを介し、ユーザが主な操作を事業者のサイト上で行う例を挙げて説明を行うが、本実施形態で述べたように、事業者が提供する専用アプリケーションを用いて問合せを行ってもよい。本想定ケースにおけるフローチャートを
図13に示す。
【0071】
最初にユーザは、通信端末110を操作し、通信ネットワークを介して事業者が提供するサイトへアクセスする。その時、通信端末110の画面300上には
図4で示すような表示を行うことができる。ユーザはさらに、問合せを行うためのアイコン304を操作し、問合せ用の画面(
図5参照)に進む。
【0072】
次にユーザは問合せ先一覧を表示するためのアイコン320(
図5参照)を操作する。これにより、通信端末110情報処理サーバ120に対し、問合せ先の一覧を含む情報を送信するよう要求する(
図13におけるステップ500)。情報処理サーバ120はユーザの通信端末110からの要求に従い、該当する情報を通信端末110に送信する(ステップ502)。通信端末110は、受信した情報を画面300上に表示する。この時の表示の一例を
図14に示す。ここでは、予想されるユーザの問合せが項目ごとに分類された複数のアイコン382が表示されている。従来の問合せ方法では、ユーザは事業者に直接通話を発信したのち、事業者が作成した録音メッセージを注意深く聞き、その内容を理解した後初めて該当する問合せ先が判断できる。これに対し本発明の実施形態を適用することで、ユーザにとって最適な問合せ先を瞬時に判断することが可能となる。
【0073】
ユーザは、一覧で表示される問合せ先から自己の問合せに最も適した問合せ先170を選択する。この操作に従い、通信端末110はユーザの選択結果を情報処理サーバ120へ送信し(ステップ504)、その後情報処理サーバ120は、問合せ先170の通信状況を通信端末110へ送信する(ステップ510)。端末モニター124や処理部126が問合せ先170に設置されている場合には、通信状況を問合せ先170へ要求し(ステップ506)、問合せ先170は通信状況を情報処理サーバ120へ送信する(ステップ508)。通信端末110は、混雑状況を画面300上に表示すると同時に、ユーザに対して種々の行動オプションを提供するための表示を行う(
図7参照)。
【0074】
ここでは、ユーザは通信状況を把握したのち、折り返し通話の予約を行うため、アイコン352を操作する。ユーザは、引き続き現れる折り返し通話予約に関する画面(
図8参照)において必要な情報や折り返し通話の希望時間帯を入力することができる。これらの情報が入力されたのち、通信端末110は折り返し通話の要求信号を情報処理サーバ120へ送信する(ステップ512)。これらの情報は設定部123に入力され、さらに情報処理サーバ120から直接に、あるいは通信サーバ130を介して問合せ先170へ送信されてもよい(ステップ514)。この後、任意の構成として、免責事項の表示や折り返し通話の予約が完了したことを示す表示(
図9参照)を行ってもよい。ユーザはこの段階でウェブ上での操作を中断して通信端末110と事業者のサイト(あるいは情報処理サーバ120)間の通信を切断することができ、指定した時間までの時間を有効に活用することができる。
【0075】
この時、情報処理サーバ120は、通信端末110に情報提供プログラムがインストールされているかどうかを調査するための信号を通信端末通信端末110に送信してもよい。情報提供プログラムがインストールされていない場合、インストールを促す表示を画面300上に示してもよい。
【0076】
ユーザが指定した時刻や時間帯になると、設定部123における設定に従って情報処理サーバ120は通信端末110に信号を送信し、情報提供プログラムを起動させる(ステップ516)。情報提供プログラムの起動は、このユーザの問合せを担当するオペレータが折り返し通話を掛けることができるようになった時点で、オペレータの管理のもと、情報処理サーバ120から信号を送信することで行ってもよい。その後ユーザは、
図11(A)に例示する仮想オペレータに対して話しかける要領で対話を開始する。ユーザと仮想オペレータとの対話の間、通信端末110は音声認識サーバ140へ対話内容を音声情報、あるいはテキストとして送信し、一方、対話サーバ150、合成サーバ160は、ユーザからの質問などに対する回答メッセージを作成、選択し、通信端末110へ送信する(ステップ518、520)。対話の進行にも依存するが、これらの送受信プロセスはそれぞれ複数回行われることもある。
【0077】
ここで想定するケースでは、仮想オペレータに対し、例えばユーザは「住所変更がしたい」と話しかければよい。音声認識サーバ140はユーザの音声情報を理解し、対話サーバ150はその内容に合致する回答を一つ、あるいは複数選択し、合成サーバ160を経由して通信端末110へ送信する。その時の画面300上の表示の一例を
図15に示す。
図15で例示するように、ユーザの音声情報に基づき、ユーザの問合せ内容とそれに対する回答メッセージがそれぞれダイアログ390、392として、画面300上に表示される。ユーザはこれらの中から適切と思われるものを選択することで、さらに詳細な情報が記述された画面へ移行するよう、情報提供プログラムが構成されてもよい。あるいはユーザは、より好適な回答を得るために、さらに音声入力を繰り返してもよい。
【0078】
この時の対話は、情報処理サーバ120、あるいは通信サーバ130を経由して問合せ先170へ提供され(ステップ540)、問合せ先170の表示装置172上に表示される。これにより、担当オペレータは対話を随時モニターすることができ、ユーザのニーズをより正確に把握することができる。
【0079】
ユーザは、例えば情報提供プログラムでは問題が解決できないと判断した場合、折り返し通話を催促してもよい(ステップ542)。あるいは、担当オペレータが正確にユーザの問合せ内容を把握したと認識した場合、折り返し通話をかけてもよい(ステップ544)。このため、問合せ先からの折り返し通話を依頼するためのアイコン396が画面300上に表示されるように、情報提供プログラムが構成されてもよい(
図15参照)。情報提供プログラムを通じて得られた情報をもとにユーザと対話することで、オペレータはよりユーザのニーズに合致した情報を提供することができ、ユーザの顧客満足度の向上に寄与することができる。
【0080】
逆に、情報提供プログラムを利用することによって満足する回答が得られ、オペレータとの対話が不要になったとユーザが判断した場合、折り返し通話の予約をキャンセルしてもよい。このため、予約をキャンセルするためのアイコン394が画面表示されるように、情報提供プログラムが構成されてもよい(
図15参照)。
【0081】
本実施例で述べたように、本発明の実施形態を適用することで、ユーザと自動応答可能な情報提供プログラムをユーザのためのインターフェースとして活用することができる。これにより、ユーザに利便を図ることができると同時に、事業者の業務負担が軽減され、事業の効率化とともに高品質なサービスをユーザに提供することが可能となる。
【0082】
上述した実施形態を基にして、当業者が適宜構成要素やプロセスの追加、削除もしくは設計変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
【0083】
また、上述した各実施形態の態様によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、又は、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。