(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態について、
図1〜
図20に基づいて説明すれば以下の通りである。
【0013】
(体内撮像システム)
図1は、実施形態1の体内撮像システムの構成を示す模式図である。
図1に示すように、体内撮像システム1は、カメラ側ケーブル12(ケーブル)及び、撮像素子を含む撮像ユニット(撮像部)を有し、体内に導入されるカメラユニット11(体内撮像装置)と、体内導入されたトロッカ31(管状器具)との接続に用いるトロッカ接続部13xを一端側に有し、カメラユニット11との接合に用いる凸型接合部13yを他端側に有する支持管13と、カメラユニット制御機器17及びディスプレイ18(表示装置)を含む制御システムと、カメラ側ケーブル12及びカメラユニット制御機器17を接続する機器側ケーブル16とを備える。
【0014】
カメラ側ケーブル12は、カメラユニット11との接続端の反対側に凸型のカメラ側ケーブルコネクタ15aを有し、機器側ケーブル16は、カメラユニット制御機器17との接続端の反対側に凹型の機器側ケーブルコネクタ15bを有する。さらに、カメラ側ケーブル12は、カメラユニット11との接続端とカメラ側ケーブルコネクタ15aとの間に、支持管13の移動を制限するためのストッパ48を有する。カメラ側ケーブル12は、カメラユニット11の撮像ユニットに接続される。
【0015】
凹型のカメラ側ケーブルコネクタと凸型の機器側ケーブルコネクタとを嵌合するような構成でもかまわない。また、
図1では、カメラ側ケーブルコネクタ15aのピンを1本で図示しているが、通常は、ケーブルに使用する電線の本数に応じたピン数となる。以下では、カメラ側ケーブルコネクタ15aをコネクタ15aと、機器側ケーブルコネクタ15bをコネクタ15bと略記することがある。
【0016】
体内撮像システム1では、腹壁41に穿刺されたトロッカ31の体内側の端部と支持管13とがトロッカ接続部13xによって接続されるとともに、体内に導入されたカメラユニット11と支持管13とが凸型接合部13yによって接合される。また、カメラ側ケーブル12のコネクタ15aが支持管13及びトロッカ31を通って体外に引き出される。そして、コネクタ15aがコネクタ15bに嵌め込まれることでカメラユニット11とカメラユニット制御機器17とが電気的に接続され、カメラユニット11で撮影された映像がカメラユニット制御機器17に送信される。カメラユニット制御機器17は、カメラユニット11から送信された映像をディスプレイ18に表示させ、また、制御信号をカメラユニット11に送信する。なお、カメラユニット制御機器17とディスプレイ18とは、一体でも別体でも構わない。また、後述の通り、カメラユニット11は、カメラ側ケーブル12を引き上げて使用する。そのため、前述のカメラ側ケーブル12と撮像ユニットとの接続部分に負荷がかかる可能性がある。過剰な負荷により、接続が外れてしまい、機器が正常に使用できなくなるようなことが無いように、カメラユニット11の支持管13との接合部やカメラユニット11の内部に、後述するような構造を有することが望ましい。具体的には、その構造とは、カメラ側ケーブル12を引き上げた際に、上記の接続部分に直接負荷がかからないようにする構造である。
【0017】
ここでは、カメラユニット11からカメラユニット制御機器17への伝送に有線方式を採用しているため、伝送速度が高速化でき、信号を安定して送受信できるため高解像度の画像を得ることができる。また、無線方式に比べ低電力で通信でき、電源を外部から供給することによりカメラユニット11の小型化を図ることができる。したがって、小型化により、カメラユニット11を体内に導入するときの傷を小さくできるので、低侵襲性が向上するといった効果がある。
【0018】
なお、前述したように、カメラ側ケーブル12及びカメラ側ケーブルコネクタ15aはカメラユニット11の回収時に一旦体内に戻すことになる。このため、接触する機器側ケーブルコネクタ15bと、清潔な手で触る機器側ケーブルコネクタ15b側の機器側ケーブル16の一部は、清潔を維持する必要がある。機器側ケーブル16については、繰り返し使用されることを考慮し、オートクレーブ滅菌やEOG滅菌などによって、清潔にすることができる構造とするのが望ましい。
【0019】
また、図示はしていないが、カメラ側ケーブル12と機器側ケーブル16との間に、更に中間ケーブルを備えることとしてもよい。中間ケーブルを備えることにより、細径のカメラ側ケーブル12から機器側ケーブル16まで、ケーブルの太さを段階的に変換していくことができ、伝送速度が比較的遅い細径ケーブルの使用を最低限にすることができる。これにより、高速伝送が可能となり高解像度画像を得ることができる。この場合、各ケーブルの外径は、カメラユニット11側から機器側ケーブル16側へ、段階的に太くしていくことが好ましい。コネクタに関しても同様である。
【0020】
また、中間ケーブルを使用することで、手術時の清潔野と不潔野の分離を効果的に行うことができるといった特段の効果がある。つまり、体内に入れるカメラ側ケーブル12は、前述した伝送速度の高速化や設置時の取扱いを容易にするため、必要最低限の長さに設定しておき、そこから清潔野を超えて不潔野に入るまでは、予め滅菌処理済みの中間ケーブルを用いる。このようにすることによって、カメラ側ケーブルコネクタ15aと中間ケーブルのカメラ側コネクタとの嵌合は、清潔野の中で行うことができ、清潔を維持できる。一方、中間ケーブルの機器側コネクタは、不潔野にある機器側ケーブル16の機器側ケーブルコネクタ15bと嵌合され、不潔となり、嵌合後は不潔な器具として扱う。したがって、清潔な器具側とは完全に分離することができる。
【0021】
また、中間ケーブルを使用して清潔野の範囲を分けることにより、滅菌等への耐久性を必要とする範囲は、中間ケーブルの機器側コネクタまでとなる。従って、カメラ側ケーブルコネクタ15a、中間ケーブルのカメラ側コネクタ及び機器側コネクタは、対滅菌性を有するコネクタとすることが望ましい。また、この場合、機器側ケーブル16が耐滅菌性を有する必要はなく、その分伝送性能を向上させたケーブル及びコネクタを使用することができる。また、中間ケーブルを更に何本かに分割した構成としてもかまわない。
【0022】
また、ケーブルとコネクタを段階的に太くしていくことにより、ケーブル同士が接続された状態では、太くなった部分でトロッカ31に引っかかるため、不潔野にあったケーブルの不潔な部分がトロッカ31を通過して体内に侵入することを防止できる。その場合、カメラ側ケーブルコネクタ15aと接続されるコネクタが、トロッカ31に引っかかるような太さにすることが望ましい。
【0023】
また、ケーブルが体内に侵入することを防ぐために、トロッカ31と接合し、カメラ側ケーブル12を固定することができるケーブルホルダを備えていてもよい。
【0024】
(体内撮像システムの使用方法)
図2(a)〜(g)は、実施形態1におけるカメラユニットの体内設置方法を示す模式図である。
図3は、実施形態1における体内撮像システム1の使用状況を示す模式図である。
図1のコネクタ15aに磁性体付コネクタキャップ8(先端に磁性体が設けられた保護キャップ)を被せておき、一端に把持部7yを有するとともに他端に保持磁石部7gを有する引き出し具7を用いる。
【0025】
磁性体付コネクタキャップ8の磁性体には、磁石ではない磁性体を用いている。こうすれば、磁性体付コネクタキャップ8が他の金属製の処置具に勝手に引っ付くことがなくなり、作業効率が高められる。
【0026】
図2(a)に示すように、まず、術者は、鉗子や内視鏡を体腔内に挿入するための孔(ポート)を腹壁41に開け、ポートにトロッカ32a〜32cを挿入する。さらに、カメラユニット11を体腔内に設置するために、腹壁41における、患部を含む臓器全体を見渡すことのできる位置にポートを開け、トロッカ31を挿入する。
【0027】
次に、
図2(b)に示すように、術者は、トロッカ32cを通して内視鏡34を体腔内に挿入し、内視鏡34を用いて体内を観察する作業を行う。術者は、この作業を行いながら、鉗子33aで把持したカメラユニット11、磁性体付コネクタキャップ8が被せられたカメラ側ケーブルコネクタ15aを含むカメラ側ケーブル12、及びカメラ側ケーブル12に通された支持管13を、トロッカ32bを通して体腔内に挿入する。
【0028】
次に、
図2(c)に示すように、術者は、鉗子33aを操作してカメラユニット11をトロッカ31の近傍に移動させるとともに、トロッカ31を通して引き出し具7を体腔内に挿入する。
【0029】
次に、
図2(d)及び(e)に示すように、引き出し具7の先端に設けられた保持磁石部7gに磁性体付コネクタキャップ8を接着させた状態で引き出し具7をトロッカ31から引き抜く。これにより、磁性体付コネクタキャップ8が被せられたカメラ側ケーブルコネクタを体外に導出する。このとき、カメラユニット11(その握持部)は鉗子33aによって把持された状態となっている。
【0030】
次に、
図2(f)に示すように、術者は、体外に導出したカメラ側ケーブル12を、鉗子や手などで引き上げることで、支持管13の先端をトロッカ31の開口に近接させる。
【0031】
次に、
図2(g)に示すように、術者は、カメラ側ケーブル12及びカメラユニット11をさらに引き上げることで、支持管13の一端をトロッカ31の体内側の端部に挿入するとともに、カメラユニット11を他端に嵌め込む。これにより、術者は、支持管13の一端とトロッカ31の体内側の端部とを接続するとともに、他端とカメラユニット11とを接合し、カメラ側ケーブル12のテンションを維持するように、カメラ側ケーブル12を腹壁41等に止める。
【0032】
引き出し具7を用いて磁性体付コネクタキャップ8が被せられたカメラ側ケーブルコネクタを体外に引き出す際、支持管13がトロッカ31の近傍にあると、磁性体付コネクタキャップ8がトロッカ31内を通過する前に(術者が磁性体付コネクタキャップ8をつかむ前に)、支持管13がトロッカ31の開口内に入ってしまう。このため、その摩擦によって磁性体付コネクタキャップ8が保持磁石部7gから離れてしまうことが考えられる。
【0033】
そこで、カメラユニット11とコネクタ15aとの間に、支持管13のコネクタ15a側への移動を止めるストッパ48を設けても良い。こうすれば、磁性体付コネクタキャップ8がトロッカ31内を通過した後に(術者が磁性体付コネクタキャップ8をつかんだ後に)、支持管13がトロッカ31の開口内に入るため、カメラユニット11の設置をスムーズに行うことができる。
【0034】
カメラユニット11を体内に設置した後は、
図3に示すように、コネクタ15aをコネクタ15bに嵌め込んでカメラ側ケーブル12と機器側ケーブル16とを接続する。これにより、処置部の局所映像は、内視鏡制御機器117によってディスプレイ118に表示され、カメラユニット11で撮影された臓器42内の全体映像はカメラユニット制御機器17によってディスプレイ18に表示される。
【0035】
使用後については以下の通りである。まず、術者は、体内のカメラユニット11の握持部を鉗子33aにて把持した状態で、支持管13とカメラユニット11との隙間に鉗子33bを挿し込み、鉗子33bを操作して支持管13とカメラユニット11とを分離する。次いで、術者は、支持管13をカメラユニット11から引き離し、トロッカ32bから、カメラユニット11、カメラ側ケーブル12、及び支持管13を体外に導出する。このとき、コネクタ15aは、トロッカ31を通して一旦体内に戻された後、トロッカ32a又は32bを通して体外に引き出される。
【0036】
(保持磁石部7g及び磁性体付コネクタキャップ8)
図4は、体内で、保持磁石部7gと磁性体付コネクタキャップ8とを吸着させた場合における、保持磁石部7gと磁性体付コネクタキャップ8との吸着状態を示す概念図であり、(a)は磁性体付コネクタキャップ8と保持磁石部7gとが一直線上に並んで吸着した状態を示し、(b)は磁性体付コネクタキャップ8が保持磁石部7gに斜めに吸着した状態を示し、(c)は磁性体付コネクタキャップ8と保持磁石部7gとは一直線上に並んでいるものの、磁性体付コネクタキャップ8と保持磁石部7gとがずれて吸着した状態を示すものである。
【0037】
なお、
図4は、本発明の一態様の特徴点を説明するための図であり、それゆえ、
図4に示す保持磁石部7g及び磁性体付コネクタキャップ8の構造及び形状等は、従来技術に係るものであって、本願発明の一態様に係るものではないことを付言しておく。
【0038】
図2(d)及び(e)を参照しつつ説明した通り、引き出し具7の先端に設けられた保持磁石部7gに磁性体付コネクタキャップ8を接着させた状態で磁性体付コネクタキャップ8が被せられたカメラ側ケーブルコネクタが体外に導出される。
【0039】
ここで注目すべきは、保持磁石部7gと磁性体付コネクタキャップ8との吸着状態の如何によっては、保持磁石部7g及び磁性体付コネクタキャップ8をトロッカ31の開口に進入する際、保持磁石部7gに吸着した磁性体付コネクタキャップ8がトロッカ31の開口に引っ掛かり、保持磁石部7gから磁性体付コネクタキャップ8が離脱してしまうおそれがあることである。
【0040】
具体的には、
図4(a)に示すように磁性体付コネクタキャップ8と保持磁石部7gとが一直線上に並んで吸着した状態でそれらがトロッカ31の内部に進入することができれば、それら両者が吸着した状態のまま、直線状のトロッカ31の内部を通過することができる。
【0041】
これに対し、
図4(b)に示すように磁性体付コネクタキャップ8が保持磁石部7gに斜めに吸着した状態では、それら両者が吸着した状態のまま、直線状のトロッカ31の内部を通過することはできず、保持磁石部7gから磁性体付コネクタキャップ8が離脱してしまう。
図4(c)に示した、磁性体付コネクタキャップ8と保持磁石部7gとがずれて吸着した状態であっても、
図4(b)に示した状態と同様、保持磁石部7gから磁性体付コネクタキャップ8が離脱してしまう。
【0042】
本願発明者らは、体内で、保持磁石部7gと磁性体付コネクタキャップ8とを吸着させる場合、磁力によって吸着させることにより作業効率が図られた一方で、それだけでは保持磁石部7gからの磁性体付コネクタキャップ8の離脱の回避に限界があると考えた。そこで、別の視点から、保持磁石部7gからの磁性体付コネクタキャップ8の離脱を回避できないか多くの検討を行った。その結果、保持磁石部7g及び磁性体付コネクタキャップ8の各々の形状を工夫することによって、これまで到底達し得なかった、保持磁石部7gからの磁性体付コネクタキャップ8の離脱の確実な回避が実現されることを見出し、発明を完成させるに至った。
【0043】
すなわち、本願発明の一態様は、保持磁石部7gと磁性体付コネクタキャップ8とが確実に一直線上に並んで吸着する構造、及び/又は、保持磁石部7g及び磁性体付コネクタキャップ8をトロッカ31の開口に進入する際、一直線上に並ぶ構造、を備えることを特徴とする。
【0044】
図5は、上述の2つの構造を説明する概念図であり、(a)は保持磁石部7gと磁性体付コネクタキャップ8とが確実に一直線上に並んで吸着する構造(以下、吸着構造Aと称する。)を示し、(b)は保持磁石部7g及び磁性体付コネクタキャップ8がトロッカ31の開口に進入する際、一直線上に並ぶ構造(以下、吸着構造Bと称する。)を示すものである。
【0045】
図5(a)に示す吸着構造Aによっては、保持磁石部7gと磁性体付コネクタキャップ8とは、一直線上に並んだ状態でのみ吸着する、又は、吸着過程において一直線上に並ぶことになる。また、
図5(b)に示す吸着構造Bによっては、保持磁石部7gと磁性体付コネクタキャップ8とは、それらがトロッカ31の開口に進入する際、一直線上に並ぶことになる。
【0046】
なお、保持磁石部7g及び磁性体付コネクタキャップ8は、低侵襲性を実現するために、直径を小さくすることが好ましい。具体的には、直径が3mm以下であることが望ましい。また、カメラ側ケーブル12は、磁性体付コネクタキャップ8を被せられた状態で、トロッカ31を通り、体内から体外へ導出されるため、カメラ側ケーブル12の直径は、磁性体付コネクタキャップ8の直径と同等以下とすることが望ましいことは、言うまでもない。これらは、以下の本発明の各実施形態においても同様である。
【0047】
以下、上述の吸着構造A、吸着構造B及びそれらの組合せ構造に係る、本発明の各実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0048】
〔実施形態1〕
図6は、本発明の実施形態1に係る補助具セットの概略構成を示す模式図である。
図6に示すように、実施形態1に係る補助具セットは、磁性体付コネクタキャップ8(第1補助具)と、引き出し具7(第2補助具)と、を備えている。補助具セットは、上述した通り、カメラユニット11を体内に設置するために用いられる。
【0049】
磁性体付コネクタキャップ8は、
図1に示したコネクタ15aの防水キャップとして機能するものであり、キャップ部8c及びキャップ部8cの先端に設けられた磁性体部8g(被保持部)を含む。キャップ部8cは、コネクタ15aの形状に応じた凹形状を持ち、この凹形状の部分にコネクタ15aを嵌め込んで装着する。
【0050】
引き出し具7は、一端に設けられ、磁性体付コネクタキャップ8を接着するための保持磁石部7g(保持部)、棒状部7x(接続部)及び他端に設けられた把持部7yを含む。なお、棒状部7xに代えて、一端に保持磁石部7gを設け、他端に把持部7yを設けるワイヤ(接続部)を用いても良い。なお、引き出し具7の棒状部7xは、トロッカ31を通すために、保持磁石部7gの直径と同等以下の直径とすることが望ましい。これは、他の実施形態においても同様である。
【0051】
図7は、保持磁石部7gに磁性体部8gが吸着する様子を説明する模式図であり、(a)は吸着前の保持磁石部7g及び磁性体部8gの外観を示し、(b)は吸着前の保持磁石部7g及び磁性体部8gの断面を示し、(c)は吸着後の保持磁石部7g及び磁性体部8gの断面を示すものである。
【0052】
保持磁石部7gは、磁石7g1及び磁石7g1を被覆する磁石被覆部7g2を含む。また、磁性体部8gは、磁性体8g1及び磁性体8g1を被覆する磁性体被覆部8g2を含む。
【0053】
図7に示すように、保持磁石部7gは、磁性体部8gに対向する端部が凹形状となっており、一方、磁性体部8gは、保持磁石部7gに対向する端部が凸形状となっている。それら凹凸形状が篏合することによって、保持磁石部7gと磁性体部8gとが一直線上に並んで吸着する。
【0054】
実施形態1に係る補助具セットは、完全に嵌合する凹凸形状の組合せによるものであって、保持磁石部7gと磁性体部8gとが確実に一直線上に並んで吸着する。なお、上述の凹凸形状は、保持磁石部7gの上述の端部の形状を磁性体部8gの上述の端部の形状に合わせて加工すれば良い。
【0055】
実施形態1に係る補助具セットによれば、保持磁石部7gと磁性体部8gとは、それらの凹凸形状が一直線上にしか噛み合わないため、トロッカ31から引き出す際、両者の中心軸がずれている可能性がなく、トロッカ31から確実に引き出すことが可能となる。
【0056】
なお、
図8に示すように、保持磁石部7gの磁石7g1の磁極の向きは、保持磁石部7g側から磁性体部8g側に向う向き(
図8(a))、又は、磁性体部8g側から保持磁石部7g側に向う向き(
図8(b))である。
【0057】
また、保持磁石部7gにおいて、磁石7g1を被覆する磁石被覆部7g2は、磁性体、非磁性体、又は、コーティング材を用いることができる。コーティング材には、生体適合性を有する材料を用いることが望ましい。具体的には、パリレン等の高分子によるコーティングやDLC(Diamond−like−carbon)などの材料による膜形成、又はヘパリンやキシロカイン等の薬剤を塗布することが考えられる。他の実施形態においても、同様のコーティング材を使用することが考えられる。
【0058】
また、保持磁石部7gが、磁性体部8gに対向する端部が凸形状となっており、磁性体部8gが、保持磁石部7gに対向する端部が凸形状となっていても良い。
【0059】
〔実施形態2〕
図9は、本発明の実施形態2に係る補助具セットの概略構成を示す模式図であり、保持磁石部7gに磁性体部8gが吸着する様子を説明するものである。
図9(a)は吸着前の保持磁石部7g及び磁性体部8gの外観を示し、
図9(b)は吸着前の保持磁石部7g及び磁性体部8gの断面を示し、
図9(c)は吸着過程の保持磁石部7g及び磁性体部8gの断面を示し、
図9(d)は吸着後の保持磁石部7g及び磁性体部8gの断面を示すものである。
【0060】
実施形態2が実施形態1と異なる点は、保持磁石部7g及び磁性体部8gの各端部の形状が、凹凸形状に代えて、円錐形状及びすり鉢形状となっている点である。
【0061】
図9に示すように、保持磁石部7gは、磁性体部8gに対向する端部がすり鉢形状となっており、一方、磁性体部8gは、保持磁石部7gに対向する端部が円錐形状となっている。それら円錐形状及びすり鉢形状が篏合することによって、保持磁石部7gと磁性体部8gとが一直線上に並んで吸着する。
【0062】
また、
図9(b)及び(c)に示すように、磁石7g1及び磁性体8g1の磁力により、磁性体部8gが保持磁石部7gに引き寄せられることによって、磁性体部8gの円錐形状が保持磁石部7gの円錐形状内を滑る。これによって、中心軸同士が合うように保持磁石部7g及び磁性体部8gが嵌る。
【0063】
ここで、引き出し具7における、保持磁石部7gと棒状部7xの固定方法について説明する。
図10(a)〜(e)は、保持磁石部7gと棒状部7xの固定例を説明する模式図である。
図10(a)に示す例では、接着部材7aを用いて固定する。
図10(b)に示す例では、保持磁石部7gに圧力を加え、その圧入部7bを棒状部7xに押し込み(圧入)、固定する。
図10(c)に示す例では、凹凸形状の篏合部7cを用いて、保持磁石部7gと棒状部7xを篏合し、固定する。
図10(d)に示す例では、保持磁石部7gの螺合部(雄ねじ)7dを棒状部7xの螺合部(雌ねじ)7dに挿入し、固定する。
図10(e)に示す例では、金属等のカバー部材7eを用いてカバーし、固定する。なお、カバー部材として非磁性体を用いる場合、非磁性体の厚みによって保持磁石部7gと磁性体部8gの間に空間ができてしまい、磁石による吸着力が低下してしまう。そのため、可能な限り、端面を薄くすることが好ましい。具体的には厚みが1mm以下、好ましくは0.15mm以下とすると良い。
【0064】
また、より真直ぐ吸着しやすくなるように、カバー部材の端面の厚みと側面の厚みに差を設けても良い。例えば、端面の厚みを側面の厚みの半分にすれば、吸着強度が約30%向上する。従って、カバー部材の端面の厚みは、側面の厚みの半分以下とするのが好ましい。 更に、より端面方向への磁力を安定させるために、カバー部材の内部に、ばねのような弾性材を入れておいてもよい。保持磁石部7gの棒状部側に弾性体を入れ、保持磁石部7gを端面側に押し付けることで、カバー部材内部で保持磁石部7gの位置がずれることが無くなり、端面方向の磁力が安定する。
【0065】
また、
図10(a)〜(e)の各例を組合せても良い。これらは、他の実施形態においても同様である。
【0066】
〔実施形態3〕
図11は、本発明の実施形態3に係る補助具セットの概略構成を示す模式図であり、保持磁石部7gに磁性体部8gが吸着する様子を説明するものである。
図11(a)は吸着前の保持磁石部7g及び磁性体部8gの外観を示し、
図11(b)は吸着前の保持磁石部7g及び磁性体部8gの断面を示し、
図11(c)及び(d)は吸着後の保持磁石部7g及び磁性体部8gの断面を示すものである。また、
図11(e)は保持磁石部7gの軸受部7g3の拡大断面図である。
【0067】
実施形態3が実施形態1と異なる点は、保持磁石部7g及び磁性体部8gの各端部の形状が、凹凸形状に代えて、球形状及び球形状のくぼみ形状となっている点である。
【0068】
図11に示すように、保持磁石部7gは、磁性体部8gに対向する軸受部7g3が球形状のくぼみ形状となっており、一方、磁性体部8gは、保持磁石部7gに対向する軸部8g1aが球形状となっている。それら球形状及び球形状のくぼみ形状が篏合することによって、保持磁石部7gと磁性体部8gとが一直線上に並んで吸着する。
【0069】
また、
図11(d)に示すように、軸部8g1aを軸受部7g3に嵌め込み、関節のように回転させることができる。これにより、磁性体部8gが保持磁石部7gに斜めに吸着した場合でも、それらがトロッカ31に進入する際、トロッカ31の開口に当たり、一直線上に並んで吸着する状態になる。
【0070】
さらに、
図11(e)に示すように、軸受部7g3に軸部8g1aを嵌め込み易くするため、軸受部7g3の軸受口にテーパ形状の傾斜部7g4を設けても良い。
【0071】
なお、実施形態2においては、保持磁石部7gは磁石でなくても良く、磁性体部8gの磁性体8g1は磁性体でなくても良い。要は、実施形態2は磁力を用いることなく、保持磁石部7gの軸受部7g3及び磁性体部8gの軸部8g1aの各形状によって、磁力を用いることなく、保持磁石部7gと磁性体部8gを一直線上に並べて吸着させることができる。
【0072】
〔実施形態4〕
図12は、本発明の実施形態4に係る補助具セットの概略構成を示す模式図であり、保持磁石部7gに磁性体部8gが吸着する様子を説明するものである。
図12(a)は吸着前の保持磁石部7g及び磁性体部8gの外観を示し、
図12(b)は吸着前の保持磁石部7g及び磁性体部8gの断面を示し、
図12(c)は吸着後の保持磁石部7g及び磁性体部8gの断面を示すものである。
【0073】
実施形態4が実施形態1と異なる点は、保持磁石部7g及び磁性体部8gの各端部の形状が、凹凸形状に代えて、半球形状及び半球形状のくぼみ形状となっている点である。
【0074】
図12に示すように、保持磁石部7gは、磁性体部8gに対向する軸受部7g3が半球形状のくぼみ形状となっており、一方、磁性体部8gは、保持磁石部7gに対向する軸部8g1aが半球形状となっている。それら半球形状及び半球形状のくぼみ形状が篏合することによって、保持磁石部7gと磁性体部8gとが一直線上に並んで吸着する。
【0075】
また、
図12(c)に示すように、軸部8g1aを軸受部7g3に嵌め込み、関節のように回転させることができる。これにより、磁性体部8gが保持磁石部7gに斜めに吸着した場合でも、それらがトロッカ31に進入する際、トロッカ31の開口に当たり、一直線上に並んで吸着する状態になる。
【0076】
〔実施形態5〕
図13は、本発明の実施形態5に係る補助具セットの概略構成を示す模式図であり、保持磁石部7gに磁性体部8gが吸着する様子を説明するものである。
図13(a)は吸着前の保持磁石部7g及び磁性体部8gの外観を示し、
図13(b)は吸着前の保持磁石部7g及び磁性体部8gの断面を示し、
図13(c)は吸着後の保持磁石部7g及び磁性体部8gの断面を示すものである。
【0077】
実施形態5が実施形態1と異なる点は、保持磁石部7g及び磁性体部8gの各端部の形状が、凹凸形状に代えて、球状及び半球状のくぼみ形状となっている点である。また、実施形態5が実施形態4と異なる点は、保持磁石部7gの各端部の形状が、球形状のくぼみ形状に代えて、半球形状のくぼみ形状となっている点である。
【0078】
図13に示すように、保持磁石部7gは、磁性体部8gに対向する軸受部7g3が半球形状のくぼみ形状となっており、一方、磁性体部8gは、保持磁石部7gに対向する軸部8g1aが球形状となっている。それら球形状及び半球形状のくぼみ形状が篏合することによって、保持磁石部7gと磁性体部8gとが一直線上に並んで吸着する。
【0079】
また、
図13(c)に示すように、軸部8g1aを軸受部7g3に嵌め込み、関節のように回転させることができる。これにより、磁性体部8gが保持磁石部7gに斜めに吸着した場合でも、それらがトロッカ31に進入する際、トロッカ31の開口に当たり、一直線上に並んで吸着する状態になる。
【0080】
〔実施形態6〕
図14は、本発明の実施形態6に係る補助具セットの概略構成を示す模式図であり、(a)及び(b)は吸着前の保持磁石部7g及び磁性体部8gの断面を示すものである。
【0081】
実施形態6が実施形態1と異なる点は、保持磁石部7g及び磁性体部8gの各端部の形状が、凹凸形状に代えて、球形状及び半球形状のくぼみ形状となっている点である。さらに、保持磁石部7gの軸受部7g3に磁石を用いていない点である。
【0082】
図14(a)に示すように、磁石7g1を球形状とすることにより、軸受部7g3に磁石を用いていないことになる。こうすることにより、軸受部7g3の中心部が周辺部よりも相対的に磁力が強くなる、つまり、吸着力が強くなる。このため、磁性体部8gが保持磁石部7gに吸着する際、軸受部7g3の中心部に向かうことになる。
【0083】
また、
図14(b)に示すように、磁石7g1を円柱状とすることにより、
図14(c)に示した場合と同様に効果を得ることができる。
【0084】
なお、実施形態6においては、磁石被覆部7g2は、樹脂、SUSといった非磁性体を用いればよい。
【0085】
また、
図15に示すように、保持磁石部7gにおいて、磁石7g1を被覆する磁石被覆部7g2の、磁性体部8g側の端部の中央に穴を開けても良い。こうすることによっても、磁性体部8g側の端部の中央に向う吸着力を高めることができる。例えば、前述の通り、磁性体部8g側の端部を厚さ0.15mmの非磁性体とした場合と比べて、穴をあけた磁性体部8g側の端部では、吸着強度が約50%向上する。
【0086】
〔実施形態7〕
図16は、本発明の実施形態7に係る保持磁石部7gの概略構成を示す模式図である。実施形態7に係る保持磁石部7gは、実施形態6に係る保持磁石部7gにおいて、磁石7g1の背面に配置された磁性体7g5を追加したものである。
【0087】
磁性体7g5は、一般的にはヨークと称されるものであり、磁石7g1が持つ吸着力を増幅するためのものである。磁性体7g5は、純鉄、パーマロイ等の透磁性の高い材料を用いることができる。
【0088】
図17及び
図18は、磁性体7g5の配置例を示す模式図である。
図17は、磁性体7g5を磁石7g1の側面側から先端側を覆うように配置した例であり、(a)は正面図、(b)は断面図、(c)は透視斜視図である。また、
図18は、磁石7g1に溝を掘り、その溝に磁性体7g5を埋め込んだ例であり、(a)は正面図、(b)は断面図、(c)は透視斜視図である。
【0089】
実施形態7によれば、磁石7g1の吸着力を増幅することができる。
【0090】
〔実施形態8〕
図19は、本発明の実施形態8に係る保持磁石部7gの概略構成を示す模式図である。実施形態8に係る保持磁石部7gは、実施形態7に係る保持磁石部7gにおいて、軸受部表面7g6に開口部を設けたものである。軸受部表面7g6に開口部を設けることにより、開口部から磁石7g1が露出することになるので、その箇所の磁力が強くなる、つまり、吸着力が高まる。
【0091】
図19(a)は保持磁石部7gの断面図であり、
図19(b)〜(e)は開口部の各配置例を示す正面図及び断面図である。
【0092】
図19(b)に示す例では、軸受部表面7g6の中心部に開口部7g7が設けられている。
【0093】
図19(c)に示す例では、軸受部表面7g6の中心部及びその周辺に開口部7g8が設けられている。さらに、その中心部の開口部7g8とその周辺の開口部7g8との間には磁性体7g9が設けられている。これによって、中心部の磁力が高くなるので、磁性体部8gが保持磁石部7gの軸受部表面7g6の中心部に向うための吸着力が高められる。
図19(d)に示す例では、軸受部表面7g6を水平方向に沿って配置された3つの開口部7g10が設けられている。
図19(e)に示す例では、軸受部表面7g6を4つの開口部7g11が設けられている。
【0094】
〔実施形態9〕
図20は、本発明の実施形態9に係る補助具セットの概略構成を示す模式図であり、保持磁石部7gに磁性体部8gが吸着する様子を説明するものである。
図20(a)は保持磁石部7gの正面図、
図20(b)は保持磁石部7gの断面図、
図20(c)は保持磁石部7gは透視斜視図である。
【0095】
実施形態9においては、保持磁石部7gに、
図17及び
図18に示した、ヨークである磁性体7g5が設けられている。さらに、軸受部に開口部7g12が設けられている。
【0096】
実施形態9によれば、磁性体部8gの軸部8g1aが保持磁石部7gの軸受部に対し、開口部7g12に沿って上下左右に回動する。これにより、保持磁石部7gと磁性体部8gとの吸着力を確保した上で、トロッカ31から引き出す際、一直線上に並んで吸着する状態にすることができる。
【0097】
〔まとめ〕
以上のように、本発明の態様1に係る補助具セットは、体内撮像装置(カメラユニット11)を体内に設置するために用いられる補助具セットであって、上記体内撮像装置が接続される第1補助具(磁性体付コネクタキャップ8)と、上記第1補助具に設けられた被保持部(磁性体部8g)を保持する保持部(保持磁石部7g)及び該保持部に接続する接続部(棒状部7x)を含み、上記被保持部を、上記保持部に保持させた状態で、一端が体内に導入された管状器具(トロッカ31)の内部を通して体内から体外に引き出すための第2補助具(引き出し具7)とを備え、上記保持部及び上記被保持部は、上記保持部と上記被保持部とが一直線上に並んで吸着する構造、又は、上記保持部及び上記被保持部が上記管状器具の開口に進入する際、一直線上に並ぶ構造を有する。
【0098】
上記構成によれば、第1補助具と第2補助具とが一直線上に並んで吸着した状態でそれらが管状器具の内部に進入することができるので、それら両者が吸着した状態のまま、管状器具の内部を通過することができる。
【0099】
それゆえ、第1補助具の被保持部が第2補助具の保持部から離脱してしまうことが無くなるので、作業効率に優れた、体内撮像装置を体内に設置するための補助具セットを実現することができる。
【0100】
本発明の態様2に係る補助具セットは、上記態様1において、上記被保持部は、磁力により上記保持部に保持される構成であってもよい。
【0101】
本発明の態様3に係る補助具セットは、上記態様1又は2において、上記保持部及び上記被保持部の一方に磁石が含まれるとともに他方に磁性体が含まれ、上記保持部が上記被保持部を保持した状態では、上記磁石の端面と上記磁性体の端面とが向かい合う構成であってもよい。
【0102】
本発明の態様4に係る補助具セットは、上記態様1〜3のいずれか1つにおいて、上記保持部が上記被保持部を保持している状態では、上記保持部の端面と上記被保持部の端面とが接触する構成であってもよい。
【0103】
本発明の態様5に係る補助具セットは、上記態様4において、上記保持部が上記被保持部を保持している状態では、上記保持部の端面と上記被保持部の端面とが、互いの外周同士が重なるように接触している構成であってもよい。
【0104】
本発明の態様6に係る補助具セットは、上記態様1〜5のいずれか1つにおいて、上記保持部の端面及び上記被保持部の端面それぞれには、互いに篏合する篏合形状が設けられている構成であってもよい。
【0105】
本発明の態様7に係る補助具セットは、上記態様6において、上記保持部の端面及び上記被保持部の端面それぞれに設けられる上記篏合形状は、一方が凸形状であり、他方が凹形状である構成であってもよい。
【0106】
本発明の態様8に係る補助具セットは、上記態様6において、上記保持部の端面及び上記被保持部の端面それぞれに設けられる上記篏合形状は、一方が円錐形状であり、他方がすり鉢形状である構成であってもよい。
【0107】
本発明の態様9に係る補助具セットは、上記態様6において、上記保持部の端面及び上記被保持部の端面それぞれに設けられる上記篏合形状は、一方が球形状又は半球形状であり、他方が半球形状のくぼみ形状である構成であってもよい。
【0108】
本発明の態様10に係る補助具セットは、上記態様3において、上記保持部及び上記被保持部の一方に含まれる磁石は、非磁性体で被覆されている構成であってもよい。
【0109】
本発明の態様11に係る補助具セットは、上記態様10において、上記非磁性体は、上記磁性体の端面側に開口部を有する構成であってもよい。
【0110】
本発明の態様12に係る補助具セットは、上記態様3、10又は11において、上記磁石の周囲には、上記磁石の磁力を増幅するヨークである磁性体が配置されている構成であってもよい。
【0111】
本発明の態様13に係る体内撮像装置は、第1補助具及び第2補助具を用いて体内に設置される体内撮像装置であって、上記体内撮像装置が接続される第1補助具と、上記第1補助具に設けられた被保持部を保持する保持部および該保持部に接続する接続部を含み、上記被保持部を、上記保持部に保持させた状態で、一端が体内に導入された管状器具の内部を通して体内から体外に引き出すための第2補助具とを備え、上記保持部及び上記被保持部は、上記保持部と上記被保持部とが一直線上に並んで吸着する構造、又は、上記保持部及び上記被保持部が上記管状器具の開口に進入する際、一直線上に並ぶ構造を有する。
【0112】
本発明の態様14に係る体内撮像装置は、上記態様13において、上記体内撮像装置は、一端が上記第1補助具に接続されると共に、他端が上記体内撮像装置に含まれる撮像部に接続されるケーブルを有する構成であってもよい。
【0113】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
【0114】
例えば、上記の実施形態における、保持磁石部7gと磁性体部8gとの関係(各々の形状等)は、互いに逆となっている構成であっても良い。
【0115】
また、カメラユニット11に代えて、各種の医療装置が磁性体付コネクタキャップ8に接続されても構わない。