【文献】
Fujitsu,Discussion on initial access in NR [online],3GPP TSG-RAN WG1 #86 R1-166678,2016年 8月12日,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_86/Docs/R1-166678.zip>
【文献】
MediaTek Inc.,Beam Sweeping Design Issues in NR [online],3GPP TSG-RAN WG1 #86 R1-167525,2016年 8月12日,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_86/Docs/R1-167525.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の送信ウィンドウの第3の持続時間内で前記第1のブロードキャストシグナリングを送信することをさらに含み、前記第3の持続時間は前記第2の持続時間に後続し、前記第2の持続時間と前記第3の持続時間との間のブロードキャスティング間隙は、前記第1の持続時間と前記第2の持続時間との間の前記ブロードキャスティング間隙に等しい、請求項1に記載の方法。
コンピュータプログラムを有形に記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムは、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を含む、コンピュータ可読記憶媒体。
コンピュータプログラムを有形に記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムは、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項8から16のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を含む、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の概要】
【0005】
一般に、本開示の一例の実施形態は、上記で分析した少なくとも1つの問題を解決するために、ブロードキャストシグナリング送信のための方法およびデバイスを提供する。また、本開示の一例の実施形態は、関連するブロードキャスティング方式も提供する。
【0006】
第1の態様において、ネットワークデバイスにおいて実施される方法が提供される。本方法によれば、ネットワークデバイスは、第1の送信期間内の第1の送信ウィンドウの第1の持続時間内で第1のブロードキャストシグナリングを送信する。その後、ネットワークデバイスは、第1の送信ウィンドウの第1の持続時間と第2の持続時間との間のブロードキャスティング間隙内で端末デバイスと通信する。第2の持続時間は、第1の持続時間に後続する。さらに、ネットワークデバイスは、第2の持続時間内で第1のブロードキャストシグナリングを送信する。
【0007】
いくつかの実施形態において、ネットワークデバイスは、1組のビーム方向のうちの第1のビーム方向において第1の持続時間内で第1のブロードキャストシグナリングを送信することができ、1組のビーム方向のうちの第2のビーム方向において第2の持続時間内で第1のブロードキャストシグナリングを送信することができる。第1のビーム方向は第2のビーム方向とは異なる。
【0008】
いくつかの実施形態において、ブロードキャスティング間隙は、ブロードキャスティング間隙内で通信される下りリンクデータの搬送波周波数、ブロードキャスティング間隙内で通信される上りリンク情報(例えば、データおよびシグナリングを含む)の搬送波周波数、ブロードキャスティング間隙内で通信される下りリンク/上りリンク情報のサービスタイプのうちの1つまたは複数と関連付けることができる。
【0009】
いくつかの実施形態において、第1の持続時間および第2の持続時間のうちの1つまたは複数は、第1のブロードキャストシグナリングの搬送波周波数、および、第1のブロードキャストシグナリングのタイプのうちの1つまたは複数と関連付けることができる。いくつかの実施形態において、下りリンクデータの遅延要件および上りリンク情報の遅延要件は、シグナリングをブロードキャストするための持続時間に影響を与える。したがって、ブロードキャスティング方式の設計において、これらのファクタが考慮され得る。加えて、2つ以上のビーム/反復を、それぞれの持続時間内での送信に使用することができる。実際には、単純化する目的のために、これらのファクタを省略することができる。
【0010】
いくつかの実施形態において、第1のブロードキャストシグナリングは、シグネチャ系列、アクセス情報テーブル、およびページングメッセージのうちの1つまたは複数を含んでもよい。
【0011】
いくつかの実施形態において、ネットワークデバイスはさらに、第2の持続時間に後続する第1の送信ウィンドウの第3の持続時間内で第1のブロードキャストシグナリングを送信することができる。第2の持続時間と第3の持続時間との間のブロードキャスティング間隙は、第2の持続時間と第3の持続時間との間のブロードキャスティング間隙に等しい。
【0012】
いくつかの実施形態において、第1のブロードキャストシグナリングは、第1のブロードキャスティング方式を使用して送信することができる。ネットワークデバイスはさらに、第1のブロードキャスティング方式と関連付けられる第2のブロードキャスティング方式を使用することによって、第2の送信期間内の第2の送信ウィンドウの第4の持続時間内で第2のブロードキャストシグナリングを送信することができる。いくつかの実施形態において、第2のブロードキャストシグナリングの送信方式は、第1のブロードキャスト信号によって搬送される情報によって示すことができる。
【0013】
いくつかの実施形態において、第1のブロードキャストシグナリングは、シグネチャ系列を含んでもよく、第2のブロードキャストシグナリングは、アクセス情報テーブルを含んでもよい。
【0014】
第2の態様において、端末デバイスにおいて実施される方法が提供される。本方法によれば、端末デバイスは、第1の送信期間内でネットワークデバイスによって送信される第1のブロードキャストシグナリングの第1のブロードキャスティング方式を決定する。端末デバイスは、第1のブロードキャスティング方式に基づいて、第1の送信期間に後続する第2の送信期間内でネットワークデバイスによって送信されることになる第2のブロードキャストシグナリングの第2のブロードキャスティング方式を決定する。一例として、端末デバイスは、第1のブロードキャスト信号によって搬送される情報に基づいて、第2のブロードキャストシグナリングの第2のブロードキャスティング方式を決定することができる。その後、端末デバイスは、第2のブロードキャスティング方式に基づいて第2のブロードキャストシグナリングを検出する。
【0015】
いくつかの実施形態において、端末デバイスは、第1の送信期間内で第1のブロードキャストシグナリングを検出することができる。端末デバイスは、その後、検出されている第1のブロードキャスト信号に基づいて第1のブロードキャスティング方式を決定することができる。
【0016】
いくつかの実施形態において、端末デバイスは、第1の送信期間内の第1の送信ウィンドウの第1の持続時間内で第1のブロードキャストシグナリングを検出することができる。
【0017】
いくつかの実施形態において、端末デバイスは、第1のブロードキャスティング方式に基づいてブロードキャスティング間隙を決定することと、ブロードキャスティング間隙に基づいて、第1の送信ウィンドウの第2の持続時間を決定することであって、第2の持続時間は、第1の持続時間に後続する、決定することと、第2の持続時間内で第1のブロードキャストシグナリングを検出することとをさらに行うことができる。
【0018】
いくつかの実施形態において、端末デバイスは、ブロードキャスティング間隙第2の持続時間内でネットワークデバイスと通信することをさらに行うことができる。
【0019】
第3の態様において、プロセッサおよびメモリを備えるデバイスが提供される。メモリは、プロセッサによって実行可能な命令を含み、それによって、デバイスは、第1の態様または第2の態様による方法を実施するように動作可能である。
【0020】
第4の態様において、コンピュータプログラムを有形に記憶するコンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータプログラムは、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、第1の態様または第2の態様による方法を実行させる命令を含む。
【0021】
以下の説明を通じて、本開示の実施形態によれば、一態様において、分離されている持続時間がブロードキャストシグナリング送信に使用され、持続時間の間のブロードキャスティング間隙が、ネットワークデバイスと、ネットワークデバイスによってサーブされる端末デバイスとの間の通信に使用されることが諒解されるであろう。したがって、ネットワークデバイスは、送信期間内の送信ウィンドウの不連続な持続時間内でブロードキャストシグナリングを送信する。ネットワークデバイスはまた、ブロードキャスティング間隙内で端末デバイスと通信する。このように、ブロードキャストシグナリングを送信するために長い時間期間が予約されることによって引き起こされる中断を低減することができる。
【0022】
別の態様において、異なるブロードキャストシグナリングの送信のための異なるブロードキャスティング方式の間の関連付けおよび依存関係が予め決定される。したがって、端末デバイスは、さらなるブロードキャストシグナリングのブロードキャスティング方式に基づいて、ブロードキャストシグナリングのブロードキャスティング方式を決定する。このように、端末デバイスにブロードキャスティング方式を通知するためのシグナリングを節約することができ、ブラインド検出によるブロードキャスティング方式の決定のための端末デバイスの複雑度/遅延を低減することができる。
【0023】
この概要節は本開示の実施形態の重要なまたは必須の特徴を特定するようには意図されておらず、本開示の範囲を限定するために使用されるようにも意図されていないことは理解されたい。本開示の他の特徴が、以下の説明を通じて容易に理解できるようになるであろう。
【0024】
添付の図面内の本開示のいくつかの実施形態のより詳細な記載を通じて、本開示の上記のおよび他の目的、特徴および利点がより明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図面全体を通じて、同じまたは類似の参照符号は、同じまたは類似の要素を表す。
【0027】
本開示の原理を、ここでいくつかの一例の実施形態を参照しながら記載する。これらの実施形態は例示のみを目的として説明されており、本開示の範囲に関して何ら限定を示唆することなく、当業者が本開示を理解し実施するのを助けることは理解されたい。本明細書において記載されている開示は、後述するもの意外の様々な方法で実施することができる。
【0028】
以下の説明および特許請求の範囲において、別途定義されない限り、本明細書において使用されるすべての技術用語および科学用語は、当業者によって一般的に理解されているものと同じ意味を有する。
【0029】
本明細書において使用される場合、「ネットワークデバイス」という用語は、端末デバイスが通信することがでるセルまたはカバレッジを提供またはホストすることが可能なデバイスを指す。BSの例は、限定ではないが、ノードB(NodeBまたはNB)、発展型NodeB(eNodeBまたはeNB)、リモートラジオユニット(RRU)、無線ヘッド(RH)、リモート無線ヘッド(RRH)、フェムトノード、ピコノードのような低電力ノードなどを含む。論述の目的のために、以下において、いくつかの実施形態は、ネットワークデバイスの一例としてeNBを参照しながら説明される。
【0030】
本明細書において使用される場合、「端末デバイス」または「ユーザ機器」(UE)という用語は、無線または有線通信機能を有する任意のデバイスを指す。端末デバイスの例は、限定ではないが、パーソナルコンピュータ、デスクトップ、携帯電話、セルラ電話、スマートフォン、個人情報端末(PDA)、ポータブルコンピュータ、デジタルカメラのような画像キャプチャデバイス、ゲーミングデバイス、音楽記憶および再生機器、または、無線および有線インターネットアクセスおよびブラウジングなどを可能にするインターネット家電を含む。端末デバイスはまた、端末間(D2D)サイドリンク、またはセルラ上りリンクを介するVehicle−to Everything(V2x)通信する車両をも含み得る。論述の目的のために、以下において、いくつかの実施形態は、端末デバイスの例としてUEを参照しながら説明され、「端末デバイス」および「ユーザ機器」(UE)という用語は、本開示の文脈において交換可能に使用することができる。
【0031】
本明細書において使用される場合、「持続時間」という用語は、信号が送信される時間の継続期間を指す。「ブロードキャスティング間隙」という用語は、ブロードキャストシグナリングを送信することができない、シグナリング送信をブロードキャストするための異なる持続時間の間の間隙を指す。例えば、複数の持続時間において信号がブロードキャストされる必要がある場合、持続時間の間に、信号をブロードキャストすることができないいくつかのブロードキャスティング間隙が存在することになる。
【0032】
本明細書において使用される場合、「ブロードキャストシグナリング」という用語は、ネットワークデバイスによってブロードキャストされる任意の適切なシグナリングを指す。ブロードキャストシグナリングは、限定ではないが、AIT、SS、ページングメッセージ、および他のシステム情報を含むことができる。
【0033】
本明細書において使用される場合、「ブロードキャスティング方式」または「ブロードキャスティングパターン」または「送信(TX)パターン」という用語は、限定ではないが、ブロードキャストシグナリング送信のための持続時間、異なる持続時間の間のブロードキャスティング間隙、ビーム形成方式、ブロードキャストシグナリング送信のための開始時間などを含む、ブロードキャストシグナリングを送信するための方式またはパターンを指す。論述の目的のために、「ブロードキャスティング方式」および「ブロードキャスティングパターン」という用語は、本開示の文脈において交換可能に使用することができる。
【0034】
本明細書において使用される場合、「送信期間」という用語は、システム情報が周期的にブロードキャストされる周期を指す。送信期間は、送信期間内に完全に含まれる送信ウィンドウを含むことができる。送信ウィンドウの長さは、送信期間以下であり得る。さらに、送信ウィンドウは、送信期間内の任意の適切な位置に配置されてもよい。例として、送信ウィンドウの開始時間は、送信期間の開始時間に位置整合することができる。
【0035】
本明細書において使用される場合、単数形「1つの」(“a,” “an”)および「その」(“the”)は、別途文脈が明確に指示していない限り、複数形も含むように意図される。「含む」という用語およびその変化形は、「限定ではないが、〜を含む」ことを意味するオープンな用語として読解されるべきである。「基づく」という用語は「少なくとも部分的に基づく」として読解されるべきである。「1つの実施形態」および「一実施形態」という用語は、「少なくとも1つの実施形態」として読解されるべきである。「別の実施形態」という用語は「少なくとも1つの他の実施形態」として読解されるべきである。明示的および黙示的な他の定義が、下記に含まれる場合がある。
【0036】
いくつかの例において、値、手順、または装置が、「最低」、「最良」、「最小」などとして参照される。そのような記述は、多くの使用される機能的代替形態のなかからの選択を行うことができ、そのような選択が他の選択に対してより良好であるか、より小さいか、または他の様態で好ましいものである必要はないことを意図していることは諒解されよう。
【0037】
上述したように、AITを送信するための一般的な時間期間(または送信期間)は10.24秒である。すなわち、UEがAITを首尾よく復号することが不可能である場合、UEは、もう一度検出を試行するために10.24秒待たなければならない。送信利得を増大させるために、NRシステムにおいて、複数のビームまたは反復がブロードキャスト信号の送信に使用される。典型的には、複数のビームまたは反復は、相対的により長い時間期間を占有する。この時間期間内で、ネットワークデバイスは、AITまたはSSを送信するためにビームを連続的に掃引する。
【0038】
図1および
図2は、従来技術におけるAITの一例の送信タイミングを示す。
図1に示すように、複数のビームに基づくAIT送信期間において、ネットワークデバイス110は、連続する持続時間内でAITをブロードキャストするために、異なる特異的なビーム(例えば、ビーム#0、ビーム#1、ビーム#2、...、ビーム#(N−1))を使用する。同様に、
図2に示すような複数の反復に基づくAIT送信期間において、ネットワークデバイス110は、連続する持続時間内でAITの複数の反復(例えば、反復#0、反復#1、反復#2、...、反復#(N−1))を送信する。
【0039】
しかしながら、長い時間期間は、ネットワークデバイスと、ネットワークデバイスによってサーブされる端末デバイスとの間の通常の上りリンクおよび/または下りリンク通信を中断させる可能性がある。したがって、それらの時間期間は、システム性能を著しく劣化させる可能性があり、許容されないものであり得る。
【0040】
例えば、アナログビーム形成方式がネットワークデバイスにおいて使用される場合、ネットワークデバイスは、ブロードキャスト信号を送信するための時間期間の間は受信動作を実施することが不可能であり、それゆえ、端末デバイスは、上りリンク(UL)においてネットワークデバイスにいかなる情報を送信することも許容されない。ネットワークデバイスが、ビーム掃引および/または送信反復を介してAITまたはSSのようなブロードキャスト信号を送信するのに長い時間期間がかかるとき、結果もたらされる上りリンクサービス中断は、進行中のULデータ送信と後続のULデータ送信の両方に影響を与える可能性があり、それゆえ、許容されないものであり得る。
【0041】
特に、何らかの緊急上りリンクトラフィック情報が送信されるべきである場合、ブロードキャストシグナリング送信のための時間期間は、耐えられない長い時間遅延をもたらすことになる。例えば、端末デバイスがその時間期間内でランダムアクセス要求または高速確認応答(ACK)/否定ACK(NACK)フィードバックを送信することを意図する場合、端末デバイスは長時間待たねばならず、これによって、UL送信性能および効率が劣化する可能性がある。
【0042】
さらに、データ送信とSS/AIT送信とは異なるビームを必要とする可能性があり得るため、すべてのアンテナポートがSS/AIT送信に使用される場合、下りリンク(DL)における長いデータサービス中断が誘発される可能性もある。例えば、周波数分割複信(FDD)システムにおいて、DLまたはULデータ送信のプリコーディング行列は、一般的に、SS/AIT送信に使用されるビームとは異なる。結果として、DLとULの両方において長いデータサービス中断が生じる可能性がある。
【0043】
加えて、デジタルビーム形成方式がネットワークデバイスにおいて使用される場合、DLにおけるSS/AIT送信の時間期間が長いことに起因して、時分割複信(TDD)システム内でULにおける長いデータサービス中断が生じることになる。そのような長時間のトラフィック中断を回避するために、ブロードキャスト信号のためのより柔軟な送信方式が必要とされている。
【0044】
上記および他の可能性のある問題を少なくとも部分的に解決するために、本開示の実施形態は、ブロードキャスト送信向けに設計された新規のブロードキャスティング方式を用いることによって、ブロードキャストシグナリングの送信の間に不適切な中断を低減する。本開示のいくつかの実施形態によれば、ブロードキャストシグナリングは、ブロードキャスティング間隙によって互いから分離されている持続時間内でネットワークデバイスによって送信される。このように、ネットワークデバイスは、ネットワークデバイスによってサーブされる端末デバイスと通信するために、ブロードキャスト送信のための2つの隣接する持続時間の間のブロードキャスティング間隙を使用することができる。不連続な持続時間を使用することによって、長い時間期間がブロードキャスト信号を連続的に送信するために予約されることによって引き起こされる中断を著しく低減することができる。
【0045】
加えて、本開示のいくつかの実施形態は、ブロードキャスティングパターンの設定、設定に関係付けられるシグナリング、および、ブロードキャスト信号を検出するための端末デバイスの対応する手順を提供する。
【0046】
図3は、本開示の実施形態を実施することができる一例の通信ネットワーク300を示す。ネットワーク300は、ネットワークデバイス310と、3つの端末デバイス320−1、320−2、および320−3(まとめて「端末デバイス」320として参照される)とを含む。ネットワークデバイスおよび端末デバイスの数は、何ら限定を示唆することなく、例示のみを目的としていることは理解されたい。ネットワーク100は、本開示の実施形態を実施するように適合されている任意の適切な数のネットワークデバイスおよび端末デバイスを含んでもよい。
【0047】
端末デバイス320は、ネットワークデバイス310と通信することができ、ネットワークデバイス310を介して互いに通信することができる。通信は、限定ではないが、ロングタームエボリューション(LTE)、LTEエボリューション、LTEアドバンスト(LTE−A)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)、符号分割多元接続(CDMA)および汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)などを含む、任意の適切な規格に従うことができる。さらに、通信は、現在知られているかまたは将来開発される任意の世代の通信プロトコルに従って実施されてもよい。通信プロトコルの例は、限定ではないが、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.75G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、第5世代(5G)通信プロトコルを含む。
【0048】
上述したように、ブロードキャストシグナリングは、複数のビームまたは反復を使用することによって、相対的に長い送信期間から構成される、連続する持続時間内で送信される。送信期間は、ULおよび/またはDLにおいて許容されない中断を引き起こし、それゆえ、システム性能を劣化させる場合がある。本開示の実施形態によれば、ネットワークデバイス310は、分離されている持続時間内でブロードキャストシグナリングを送信し、ブロードキャストシグナリングのための2つの隣接する持続時間の間のブロードキャスティング間隙内で1つまたは複数の端末デバイス320と通信する。
【0049】
図4は、本開示のいくつかの実施形態によるネットワークデバイス310における一例の方法400のフローチャートを示す。図示されているように、ブロック405において、ネットワークデバイス310は、送信期間(「第1の送信期間」として参照される)内の送信ウィンドウ(「第1の送信ウィンドウ」として参照される)の持続時間(「第1の持続時間」として参照される)内でブロードキャストシグナリング(「第1のブロードキャストシグナリング」として参照される)を送信する。その後、ブロック410において、ネットワークデバイス310は、第1の持続時間と、第1の持続時間に後続する、第1の送信ウィンドウの別の持続時間(「第2の持続時間」として参照される)との間のブロードキャスティング間隙内で、ネットワークデバイス310によってサーブされる端末デバイス320(例えば、端末デバイス320−2、320−3)と通信する。ネットワークデバイス310と端末デバイス320との間の通信は、ブロードキャスティング間隙内の任意の適切な持続時間内で行うことができる。次に、ブロック415において、ネットワークデバイス310は、第2の持続時間内で第1のブロードキャストシグナリングを送信する。
【0050】
本開示の実施形態によれば、第1の持続時間と第2の持続時間との間のブロードキャスティング間隙は、ネットワークデバイス310と端末デバイス320との間の進行中のULデータ送信および新たに発生するULデータ送信に使用することができる。ブロードキャスティング間隙はまた、端末デバイス320からネットワークデバイス310への高速ACK/NACKおよびクイックランダムアクセスのようなUL送信に使用することもできる。
【0051】
このように、AIT/SS情報ビットのようなブロードキャストシグナリングを、各送信期間内の所定のパターンにおける所定の送信ウィンドウ内で、ビーム掃引および/または反復を用いて送信することができる。したがって、一方では、2つのブロードキャスティング機会の間のブロードキャスティング間隙を、ネットワークデバイス310と端末デバイス320との間のUL/DL送信に利用することができる。それゆえ、ブロードキャストシグナリング送信に起因する中断が低減される。
【0052】
他方では、ブロードキャストシグナリング送信に送信期間内の送信ウィンドウを使用することによって、送信期間内のさらなる時間期間を他の送信に利用可能にすることができ、それゆえ、UL/DL通信の中断をさらに回避することができる。加えて、端末デバイス320がブロードキャストシグナリングをブラインドに検出することを考慮すると、送信ウィンドウがより短くなることによって、端末デバイスについて処理複雑度を低減し、反復利得を増大させることができる。端末デバイス320における一例の動作および特徴を、
図8を参照しながら以下の段落において説明する。
【0053】
ブロック405および415において、AITまたはSSのようなブロードキャストシグナリングの送信を、任意の適切な方法で実施することができる。いくつかの実施形態において、第1のブロードキャストシグナリングの全カバレッジを提供するために、ビーム掃引を適用することができる。例えば、ブロードキャスティングは、ビーム掃引を使用してネットワークデバイス310によって実施することができる。例えば、第1の持続時間内で、ネットワークデバイス310は、第1のビーム方向において第1のブロードキャストシグナリングを送信することができる。第2の持続時間内で、ネットワークデバイス310は、第2のビーム方向において第1のブロードキャストシグナリングを送信することができる。第1のビーム方向および第2のビーム方向は異なり、両方とも1組のビーム方向から取得される。
【0054】
例として、送信ウィンドウ全体を、
図5〜
図7のいずれかに示すようなブロードキャストシグナリングのための複数の不連続な継続期間に分割することができる。さらに、ブロードキャストシグナリング送信のためのビームを、複数のセットに分割することができる。第1のブロードキャストシグナリングの全カバレッジは、複数のビームを用いた複数の不連続な送信を使用して、第1のブロードキャストシグナリングをブロードキャストすることによって提供される。ブロック410に示すように、ブロードキャストシグナリングのための隣接する持続時間の間のブロードキャスティング間隙は、ネットワークデバイスと端末デバイスとの間の通信に使用することができる。このように、UL/DL通信のための持続時間およびブロードキャストシグナリング送信のための持続時間は交互配置される。
【0055】
いくつかの他の実施形態において、ブロードキャスティングは、送信反復に基づくことができる。例えば、第1の持続時間および第2の持続時間内で、ネットワークデバイス310は、例えば、全方向性アンテナを用いて、第1のブロードキャストシグナリングを2回送信することができる。同様に、送信セット(TXS)から反復パターンを取得することができる。例として、各送信ウィンドウは、複数の送信反復を含むことができる。端末デバイス320は、各送信反復または複数の送信反復の組み合わされたシグナリングを暫定的に復号することができる。端末デバイス320の動作を、
図8を参照しながら以下の段落において詳細に説明する。
【0056】
システム情報配信のためにビームセット(ビーム掃引の選択肢のための)および送信セット(反復の選択肢のための)概念を使用することによって、端末デバイスが、SS/AITのようなブロードキャストシグナリングを監視し、その検出を試行するために頻繁に起動するのを回避することができる。さらに、DU/ULスイッチに起因する結果もたらされる無線リソースの断片化を低減することができる。
【0057】
加えて、各送信機が1つの異なるビームの反復を提供する場合、端末デバイス320は、端末間でシンボル情報を組み合わせることを必要としない。したがって、異なる反復が異なる組み合わせを試行するために、端末デバイス320がシンボル情報をバッファリングする必要はない。したがって、ブロードキャストシグナリング復号のための多くの反復および異なる組み合わせ試行のためにシンボル情報をバッファリングすることに起因する、ブロードキャストシグナリングを復号するためのUEの複雑度を低減することができる。
【0058】
本開示の実施形態によれば、第1のブロードキャストシグナリングをブロードキャストするための持続時間は、多くの適切なファクタを考慮することによって決定することができる。いくつかの実施形態において、持続時間は、ブロードキャストシグナリングに対して特異的であり得る。例えば、異なるブロードキャストシグナリングは通常、異なるメッセージサイズおよび異なる品質/カバレッジ要件を有し、異なるブロードキャストシグナリングを送信するための持続時間は異なり得る。いくつかの実施形態において、ブロードキャストシグナリング送信の持続時間は、ブロードキャストシグナリングの搬送波周波数と関連付けることができる。例えば、ブロードキャストシグナリングは、より短い送信時間間隔(TTI)長など、より短い持続時間内でより高い搬送波周波数においてブロードキャストされ得る。言い換えれば、より高い搬送波周波数におけるブロードキャストシグナリングのための持続時間は、より低い搬送波周波数におけるブロードキャストシグナリングのものよりも短くなり得る。
【0059】
いくつかの他の実施形態において、持続時間はまた、例えば、ネットワークデバイス310の送信電力、端末デバイス320の受信機方式、ネットワークデバイス310における送信ビーム形成、および端末デバイス320における受信機ビーム形成、無線伝播環境などにも依存し得る。
【0060】
同様に、ブロードキャストシグナリングのための隣接する持続時間の間のブロードキャスティング間隙は、任意の適切なファクタを考慮することによって決定することができる。いくつかの実施形態において、ブロードキャスティング間隙は、ブロードキャスティング間隙内での通信の搬送波周波数と関連付けることができる。例えば、DLデータまたはUL情報(ULシグナリングおよび/またはデータを含む)がより高い搬送波周波数において送信されるブロードキャスティング間隙は、DLデータまたはUL情報がより低い搬送波周波数において送信されるブロードキャスティング間隙よりも短くなり得る。
【0061】
いくつかの実施形態において、ブロードキャスティング間隙は、無線システムの適用シナリオと関連付けることができる。例えば、遅延に敏感なサービスに適用されるシナリオについて、ブロードキャスティング間隙は、サービスデータ送信の遅延を低減するために短くすべきである。
【0062】
いくつかの他の実施形態において、ブロードキャストシグナリングのための隣接する持続時間の間のブロードキャスティング間隙は同じとすることができる。これらの実施形態において、ブロック420に示すように、ネットワークデバイス310はさらに、第2の持続時間に後続する第1の送信ウィンドウの第3の持続時間内で第1のブロードキャストシグナリングを送信することができる。第2の持続時間と第3の持続時間との間のブロードキャスティング間隙は、第1の持続時間と第2の持続時間との間のブロードキャスティング間隙に等しい。
【0063】
図5〜
図7は、本開示のいくつかの実施形態によるブロードキャストシグナリング送信のための一例の持続時間を示す。図示されているように、これらの例において、持続時間は、送信期間内の送信ウィンドウ内で均等に分散される。
【0064】
図5に示すように、ブロードキャストシグナリングは、ビームセット(例えば、BMS 1、...、BMS nを含む)からの異なるビームを使用して、異なる持続時間内で送信される。ビームセットに基づくそのような持続時間は、ブロードキャストシグナリングのための全カバレッジの部分領域を提供する。加えて、この例において、送信ウィンドウは、送信期間に等しい。
図6に示す例は、送信ウィンドウがより短いことを除いて、
図5に示すものと同様である。
図7は、
図5および
図6のものと同様の送信パターンが、反復によるブロードキャストシグナリング送信に適用される例を示す。図示されているように、これらの例において、送信ウィンドウは通常、各ブロードキャストシグナリング送信期間の始まりに位置する。
【0065】
ブロードキャストシグナリング送信の時間関係のパラメータに加えて、ブロードキャスティング方式に関係付けられる他のパラメータまたは態様を設計することができる。例えば、より大きいカバレッジを考慮すると、より高いTXビーム形成利得および/またはより多数のTX反復が必要とされ得る。さらに、TTI長、サイクリックプレフィックス長、ブロードキャストシグナリングに割り当てられる周波数帯域幅も設計することができる。
【0066】
良好に設計されたブロードキャスティングパターンによれば、ブロードキャストシグナリング(例えば、AIT/SS)は連続的に送信されなくなる。例えば、ブロードキャストシグナリング送信のための持続時間およびサービスデータのための持続時間は、所定のパターンに従って交互配置することができる。このように、ブロードキャストシグナリング送信に起因する上記サービス中断を、耐えられるレベルにおいて制御することができる。
【0067】
ブロードキャストシグナリングを監視するための端末デバイスの動作複雑度を低減し、シグナリングオーバヘッドを低減するために、いくつかの実施形態において、異なるブロードキャストシグナリング間の関連付けおよび依存関係を予め決定することができる。このように、1つのタイプのブロードキャストシグナリングの送信(TX)パターンがブラインド検出によって決定される場合、端末デバイスは、別のタイプのブロードキャストシグナリングのTXパターンを決定することができる。これらの実施形態において、ブロック425に示すように、ネットワークデバイス310は、第2の送信期間内の第2の送信ウィンドウの第4の持続時間内で第2のブロードキャストシグナリングを送信することができる。第2のブロードキャストシグナリングのブロードキャスト方式は、第1のブロードキャストシグナリングの第1のブロードキャスト方式と関連付けて予め決定することができる。
【0068】
例えば、AITのTXパターンは、SSのTXパターンに依存し得る。ページングメッセージのTXパターンもまた、SSのTXパターンに依存し得る。別の例として、ページングメッセージのTXパターンはまた、AITのようなシステム情報によって示すこともできる。
【0069】
いくつかの実施形態において、端末デバイスの複雑度をさらに低減するために、例えばSSなど、いくつかのブロードキャスト信号のTXパターンは、SSシーケンスによって黙示的に示すことができる。例えば、異なるSSシーケンスセットは、SSに使用される異なるパターンを示すことができる。したがって、SSが検出されると、端末デバイスは、SS TXパターンを決定することができる。
【0070】
いくつかの他の実施形態において、異なるブロードキャストシグナリングのTXパターンは、TXパターン決定の複雑度をさらに低減し、かつ/または、シグナリングオーバヘッドを低減するように予め規定することができる。いくつかの実施形態において、SSのTXパターンのみが予め規定され、他のブロードキャストシグナリングのTXパターンは、そのSSパターンに依存する。
【0071】
このように、異なるパターンを異なるブロードキャストシグナリングに使用することができる。端末デバイスにTXパターンを通知するためのシグナリングを節約するために、または、端末デバイスがブラインド検出によってTXパターンを決定する複雑度/遅延を低減するために、異なるブロードキャスト信号のTXパターンの一定の依存関係が必要であり得る。
【0072】
したがって、端末デバイス320は、異なるブロードキャストシグナリングに対して異なるブロードキャスティング方式の間の関連付けまたは依存関係を使用することができる。
図8は、本開示のいくつかの実施形態による端末デバイスにおける一例の方法800のフローチャートを示す。方法800は、
図3に示される端末デバイス320−1において実施することができる。論述の目的のために、方法800を
図3を参照しながら説明する。
【0073】
図示されているように、ブロック805において、端末デバイス320−1は、第1のブロードキャストシグナリングの第1のブロードキャスティング方式を決定する。この取得は、任意の適切な方法で実施されてもよい。上述したように、いくつかの実施形態において、種々のブロードキャストシグナリングのための候補TXパターンを予め規定することができる。これらの実施形態において、予め規定されている候補TXパターンは、端末デバイス側に記憶することができる。
【0074】
いくつかの実施形態において、いくつかのブロードキャストシグナリングのTXパターンは、ブロードキャストシグナリング内で黙示的に示すことができる。例えば、SSのTXパターンは、SSシーケンスによって示すことができる。これらの実施形態において、端末デバイス320−1は、ネットワークデバイスから第1のブロードキャストシグナリングを検出することができる。第1のブロードキャストシグナリングが第1の送信期間内の第1の送信ウィンドウの第1の持続時間内で検出されるのに応答して、端末デバイス320−1は、ネットワークデバイスとの後の通信のために、第1のブロードキャストシグナリングから第1のブロードキャスティング方式を決定することができる。
【0075】
ブロック810において、端末デバイス320−1は、第1のブロードキャスティング方式に基づいて第2のブロードキャストシグナリングの第2のブロードキャスティング方式を決定する。いくつかの実施形態において、異なるブロードキャストシグナリングのTXパターンの間の予め決定されている関連付けまたは依存関係は端末デバイス320−1に記憶することができるため、ブロック810は必要でない場合がある。代替的に、端末デバイス320−1は、ブロック810の後に第1のブロードキャストシグナリングの第1のブロードキャスティング方式から、第2のブロードキャストシグナリングの第2のブロードキャスティング方式を決定することができる。
【0076】
例として、AITのTXパターンがSSのTXパターンから依存する実施形態において、SSのTXパターンが、例えば、シグナリングシーケンスによって決定される場合、AITシグナリングのTXパターンを決定することができる。
【0077】
ブロック815において、端末デバイス320−1は、第2のブロードキャスティング方式に基づいてネットワークデバイス310から第2のブロードキャストシグナリングを検出する。例えば、SS信号を取得した後、SSを指示メッセージとして復号することによって、AITの可能な開始位置を決定することができる。その後、決定されている位置およびTXパターンを用いてAITを検出することができる。端末デバイス320−1は、ブロック810において、第2のブロードキャスティング方式を知らない場合、ネットワークデバイス310からの第2のブロードキャストシグナリングをブラインドに検出することができることに留意されたい。端末デバイス320−1は、第2のブロードキャスティング方式を知っている場合、第2のブロードキャストシグナリングを検出するためのおおよその時間位置を推定し、来たる継続期間を待ちながら休息をとることができるため、電力消費を節約することができる。
【0078】
上述したように、本開示の実施形態によれば、ブロードキャストシグナリングは、予め決定されているブロードキャスティング間隙を有する不連続な持続時間内でブロードキャストすることができる。反復シナリオにおけるこれらの実施形態において、図示されているように、ブロック820において、端末デバイス320−1は、第1のブロードキャスティング方式に基づいてブロードキャスティング間隙を決定することができる。ブロック825において、端末デバイス320−1は、ブロードキャスティング間隙に基づいて、第1の持続時間後の、第1の送信ウィンドウの第2の持続時間を決定することができる。ブロック830において、端末デバイス320−1は、第2の持続時間内でネットワークデバイスから第1のブロードキャストシグナリングを検出することができる。
【0079】
UEは、多くの反復についてシンボル情報をバッファリングし、ブロードキャストシグナリング復号の種々の組み合わせを試行しなければならないため、端末デバイス320−1がTXパターンについてアウェアでない場合、送信反復は、端末デバイス320−1がブロードキャストシグナリングを復号することをさらに複雑にする可能性がある。第2のブロードキャストシグナリングのTXパターンを、以前のブロードキャスト信号の検出に基づいて知ることができる場合、端末デバイス320−1は、第2のブロードキャスト信号の検出のためにシンボル情報を組み合わせる方法を正確に知る。
【0080】
加えて、送信反復において、端末デバイス320−1は、各TXSまたは複数のTXSの組み合わされたシグナリングを暫定的に復号することができる。端末デバイス320−1がブロードキャストシグナリングをブラインドに検出するとき、端末デバイス320−1の処理複雑度を低減することができ、反復利得を増大させることができるように、ブロードキャストシグナリング送信ウィンドウの長さは可能な限り短くすべきである。
【0081】
上述したように、端末デバイス320−1がブロードキャストシグナリングのTXパターンを決定した後、端末デバイス320−1は、対応するブロードキャスティング間隙を決定することができる。第1のブロードキャストシグナリングの復号およびネットワークへのアクセスに成功した後、ブロック835において、端末デバイス320−1は、ブロードキャスティング間隙内でネットワークデバイスと通信することができる。
【0082】
例えば、端末デバイス320−1は、ブロードキャスティング間隙内で、下りリンクデータ送信および上りリンク送信のためのスケジューリングコマンドを監視することができる。端末デバイス320−1はまた、ネットワークからの設定に従って、ブロードキャスティング間隙内で、スケジューリング要求を送り、または、ランダムアクセスを実施することもできる。
【0083】
本開示の実施形態によれば、ブロードキャストシグナリング送信の設計されているパターンによって、不連続な持続時間の間のブロードキャスティング間隙内で、端末デバイス320−1に加えて端末デバイス320−2および320−3も、DL/ULにおいてネットワークデバイス310と通信することができる。このように、システム性能および効率を改善することができる。
【0084】
図3〜
図7を参照しながら上述したネットワークデバイス310に関係付けられるすべての動作および特徴が、方法800にも同様に適用可能であり、同じ効果を有することは理解されたい。単純化する目的のために、それらの詳細は省略する。
【0085】
図9は、本開示のいくつかの実施形態によるネットワークデバイス900のブロック図を示す。ネットワークデバイス900は、
図3に示されるようなネットワークデバイス310の一例の実施態様と考えることができる。
【0086】
図示されているように、ネットワークデバイス900は、第1の送信期間内の第1の送信ウィンドウの第1の持続時間内で第1のブロードキャストシグナリングを送信するように設定されている第1のブロードキャスティングユニット910と、第1の持続時間と、第1の持続時間に後続する、第1の送信ウィンドウの第2の持続時間との間のブロードキャスティング間隙内で端末デバイスと通信するように設定されている通信ユニット920と、第2の持続時間内で第1のブロードキャストシグナリングを送信するように設定されている第2のブロードキャスティングユニット930とを備える。
【0087】
いくつかの実施形態において、第1のブロードキャスティングユニット910は、1組のビーム方向のうちの第1のビーム方向において、第1の持続時間内で第1のブロードキャストグナリングを送信するように設定することができる。第2のブロードキャスティングユニット930は、1組のビーム方向のうちの第2のビーム方向において、第2の持続時間内で第1のブロードキャストシグナリングを送信するように設定することができる。第1のビーム方向は第2のビーム方向とは異なる。
【0088】
いくつかの実施形態において、ブロードキャスティング間隙は、ブロードキャスティング間隙内で通信される下りリンクデータの搬送波周波数、ブロードキャスティング間隙内で通信される上りリンク情報の搬送波周波数、下りリンクデータの遅延要件、および上りリンク情報の遅延要件のうちの1つまたは複数と関連付けることができる。
【0089】
いくつかの実施形態において、第1の持続時間および第2の持続時間のうちの1つまたは複数は、第1のブロードキャストシグナリングの搬送波周波数、第1のブロードキャストシグナリングのタイプ、ブロードキャスティング間隙内で通信される下りリンクデータの遅延要件、および、ブロードキャスティング間隙内で通信される上りリンク情報の遅延要件のうちの1つまたは複数と関連付けることができる。
【0090】
いくつかの実施形態において、第1のブロードキャストシグナリングは、シグネチャ系列、アクセス情報テーブル、およびページングメッセージのうちの1つまたは複数を含んでもよい。
【0091】
いくつかの実施形態において、ネットワークデバイス900は、第2の持続時間に後続する第1の送信ウィンドウの第3の持続時間内で第1のブロードキャストシグナリングを送信するように設定されている第3のブロードキャスティングユニットをさらに備えることができる。第1の持続時間と第2の持続時間との間のブロードキャスティング間隙は、第2の持続時間と第3の持続時間との間のブロードキャスティング間隙に等しい。
【0092】
いくつかの実施形態において、ネットワークデバイス900は、第2の送信期間内の第2の送信ウィンドウの第4の持続時間内で第2のブロードキャストシグナリングを送信するように設定されている第4のブロードキャスティングユニットをさらに備えることができる。第1のブロードキャストシグナリングの第1のブロードキャスティング方式は、第2のブロードキャストシグナリングの第2のブロードキャスティング方式と関連付けて予め決定される。いくつかの実施形態において、第1のブロードキャストシグナリングは、シグネチャ系列を含んでもよく、第2のブロードキャストシグナリングは、アクセス情報テーブルを含んでもよい。
【0093】
図10は、本開示のいくつかの実施形態による端末デバイス1000のブロック図を示す。端末デバイス1000は、
図3に示されるような端末デバイス320の一例の実施態様と考えることができる。
【0094】
図示されているように、端末デバイス1000は、第1の送信期間内でネットワークデバイスによって送信される第1のブロードキャストシグナリングの第1のブロードキャスティング方式を決定するように設定されている第1の決定ユニット1010と、第1のブロードキャスティング方式に基づいて、第1の送信期間に後続する第2の送信期間内でネットワークデバイスによって送信されることになる第2のブロードキャストシグナリングの第2のブロードキャスティング方式を決定するように設定されている第2の決定ユニット1020と、第2のブロードキャスティング方式に基づいてネットワークデバイスから第2のブロードキャストシグナリングを検出するように設定されている第1の検出ユニット1030とを備える。
【0095】
いくつかの実施形態において、第1の決定ユニット1010は、第1の送信期間内で第1のブロードキャストシグナリングを検出するように設定されている第2の検出ユニットと、検出されている第1のブロードキャスト信号に基づいて第1のブロードキャスティング方式を決定するように設定されている第3の決定ユニットとを備えることができる。
【0096】
いくつかの実施形態において、端末デバイス1000は、第1のブロードキャスティング方式に基づいてブロードキャスティング間隙を決定するように設定されている第4の決定ユニットと、ブロードキャスティング間隙に基づいて、第1の持続時間に後続する、第1の送信ウィンドウの第2の持続時間を決定するように設定されている第5の決定ユニットと、第2の持続時間内でネットワークデバイスから第1のブロードキャストシグナリングを検出するように設定されている第3の検出ユニットとをさらに備えることができる。
【0097】
いくつかの実施形態において、ブロードキャスティング間隙は、ブロードキャスティング間隙内で通信される下りリンクデータの搬送波周波数、ブロードキャスティング間隙内で通信される上りリンク情報の搬送波周波数、下りリンクデータの遅延要件、および上りリンク情報の遅延要件のうちの1つまたは複数と関連付けることができる。
【0098】
いくつかの実施形態において、第1の持続時間および第2の持続時間のうちの1つまたは複数は、第1のブロードキャストシグナリングの搬送波周波数、第1のブロードキャストシグナリングのタイプ、ブロードキャスティング間隙内で通信される下りリンクデータの遅延要件、および、ブロードキャスティング間隙内で通信される上りリンク情報の遅延要件のうちの1つまたは複数と関連付けることができる。
【0099】
いくつかの実施形態において、端末デバイス1000は、第1の持続時間と第2の持続時間との間のブロードキャスティング間隙内でネットワークデバイスと通信するように設定されている通信ユニットをさらに備えることができる。
【0100】
いくつかの実施形態において、第1のブロードキャストシグナリングは、シグネチャ系列、アクセス情報テーブル、およびページングメッセージのうちの1つまたは複数を含んでもよい。第2のブロードキャストシグナリングは、シグネチャ系列、アクセス情報テーブル、およびページングメッセージのうちの1つまたは複数を含んでもよい。
【0101】
いくつかの実施形態において、第1のブロードキャストシグナリングは、シグネチャ系列を含んでもよく、第2のブロードキャストシグナリングは、アクセス情報テーブルを含んでもよい。
【0102】
ネットワークデバイス900および端末デバイス1000に含まれるユニットは方法400および800のブロックに対応することが諒解されるべきである。それゆえ、
図3〜
図8を参照しながら上述したすべての動作および特徴は、ネットワークデバイス900および端末デバイス1000に含まれるユニットにも同様に適用可能であり、同様の効果を有する。単純化する目的のために、それらの詳細は省略する。
【0103】
ネットワークデバイス900および端末デバイス1000に含まれるユニットは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせを含む、様々な方法で実装することができる。1つの実施形態において、1つまたは複数のユニットは、例えば、記憶媒体に記憶されている機械実行可能命令など、ソフトウェアおよび/またはファームウェアを使用して実装することができる。機械実行可能命令に加えて、またはその代わりに、ネットワークデバイス900および端末デバイス1000内のユニットの部分またはすべては、少なくとも部分的に、1つまたは複数のハードウェア論理構成要素によって実装することができる。例えば、限定ではなく、使用することができるハードウェア論理構成要素の例示的なタイプは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け標準製品(ASSP)、システムオンチップシステム(SOC)、結合プログラム可能論理回路(CPLD)などを含む。
【0104】
図11は、本開示の実施形態を実施するのに適したデバイス1100の簡略ブロック図である。デバイス1100は、
図3に示されるようなネットワークデバイス310または端末デバイス320のさらなる一例の実施態様と考えることができる。したがって、デバイス1100は、それぞれネットワークデバイス310または端末デバイス320において、または、その少なくとも一部分として実装することができる。
【0105】
図示されているように、デバイス1100は、プロセッサ1110と、プロセッサ1110に結合されているメモリ1120と、プロセッサ1110に結合されている適切な送信機(TX)および受信機(RX)1140と、TX/RX1140に結合されている通信インターフェースとを含む。メモリ1120は、プログラム1130の少なくとも一部分を記憶する。TX/RX1140は、双方向性通信のためのものである。TX/RX1140は、通信を促進するための少なくとも1つのアンテナを有するが、実際には本出願において言及されているアクセスノードは、いくつかのアンテナを有し得る。通信インターフェースは、eNB間の双方向性通信のためのX2インターフェース、モビリティ管理エンティティ(MME)/サービングゲートウェイ(S−GW)とeNBとの間の通信のためのS1インターフェース、eNBと中継ノード(RN)との間の通信のためのUnインターフェース、またはeNBとUEとの間の通信のためのUuインターフェースのような、他のネットワーク要素との通信に必要な任意のインターフェースを表すことができる。
【0106】
プログラム1130は、関連付けられるプロセッサ1110によって実行されると、デバイス1100が
図1〜
図5を参照しながら本明細書において論じたように、本開示の実施形態に従って動作することを可能にするプログラム命令を含むと仮定される。本明細書における実施形態は、デバイス1100のプロセッサ1110によって実行可能なコンピュータソフトウェアによって、ハードウェアによって、または、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって実装することができる。プロセッサ1110は、本開示の様々な実施形態を実施するように設定することができる。さらに、プロセッサ1110とメモリ1120との組み合わせは、本開示の様々な実施形態を実施するように適合されている処理手段1150を形成することができる。
【0107】
メモリ1120は、ローカルな技術ネットワークに適した任意のタイプのものであってもよく、非限定的な例として、非一時的コンピュータ可読記憶媒体、半導体ベースのメモリデバイス、磁気メモリデバイスおよびシステム、光学メモリデバイスおよびシステム、固定メモリおよび取り外し可能メモリのような、任意の適切なデータ記憶技術を使用して実装されてもよい。1つのメモリ1120のみがデバイス1100内に示されているが、いくつかの物理的に個別のメモリモジュールがデバイス1100内に存在してもよい。プロセッサ1110は、ローカルな技術ネットワークに適した任意のタイプのものであってもよく、非限定的な例として、汎用コンピュータ、特殊用途コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、および、マルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つまたは複数を含んでもよい。デバイス1100は、メインプロセッサを同期させるクロックに対して時間的にスレーブ化される特定用途向け集積回路チップのような、複数のプロセッサを有してもよい。
【0108】
一般的に、本開示の様々な実施形態は、ハードウェアもしくは特殊用途回路、ソフトウェア、論理またはそれらの任意の組み合わせにおいて実装されてもよい。いくつかの態様はハードウェアにおいて実装されてもよく、一方で、他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサまたは他のコンピューティングデバイスによって実行することができるファームウェアまたはソフトウェアにおいて実装されてもよい。本開示の実施形態の様々な態様がブロック図、フローチャートとして、またはいくつかの他の図的記述を使用して例示および説明されているが、本明細書において記載されているブロック、装置、システム、技法または方法は、非限定例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、特殊用途回路もしくは論理、汎用ハードウェアもしくはコントローラもしくは他のコンピューティングデバイス、またはそれらの何らかの組み合わせにおいて実装されてもよいことは諒解されよう。
【0109】
本開示はまた、非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に有形に記憶される少なくとも1つのコンピュータプログラム製品をも提供する。コンピュータプログラム製品は、プログラムモジュール内に含まれ、
図4〜
図5のいずれかを参照しながら上述したような方法を実行に移すために、目標の現実のまたは仮想的なプロセッサ上のデバイス内で実行されるもののような、コンピュータ実行可能命令を含む。一般的に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行するかまたは特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造などを含む。プログラムモジュールの機能性は、様々な実施形態における所望に応じて、プログラムモジュール間で組み合わせまたは分割化することができる。プログラムモジュールの機械実行可能命令は、ローカルまたは分散デバイス内で実行されてもよい。分散デバイスにおいて、プログラムモジュールは、ローカルと遠隔の両方の記憶媒体内に配置されてもよい。
【0110】
本開示の方法を実行に移すためのプログラムコードは、1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれてもよい。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、特殊目的コンピュータ、または他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサまたはコントローラに提供することができ、それによって、プログラムコードは、プロセッサまたはコントローラによって実行されると、フローチャートおよび/またはブロック図において指定される機能/動作が実施されるようにする。プログラムコードは、その全体を機械上で、部分的に機械上で、独立型ソフトウェアパッケージとして、部分的に機械上でかつ部分的に遠隔機械上で、またはその全体を遠隔機械もしくはサーバ上で実行することができる。
【0111】
上記のプログラムコードは、命令実行システム、装置、もしくはデバイスによって、またはそれらと関連して使用するためのプログラムを含むか、または記憶することができる任意の有形媒体とすることができる機械可読媒体上で具現化することができる。機械可読媒体は、機械可読信号媒体または機械可読記憶媒体とすることができる。機械可読記憶媒体は例えば、限定ではないが、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、もしくは半導体システム、装置、もしくはデバイス、または上記の任意の適切な組み合わせを含むことができる。機械可読記憶媒体のより具体的な例は、1つまたは複数のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD−ROM)、光学記憶デバイス、磁気記憶デバイス、または上記の任意の適切な組み合わせを含む。
【0112】
さらに、動作は特定の順序において描写されているが、これは、そのような動作が図示されている特定の順序もしくは順次的な順序において実施されること、または、望ましい結果を達成するためにすべての例示されている動作が実施されることを要求するものとして理解されるべきではない。一定の環境状況において、マルチタスク処理および並列処理が有利である場合がある。同様に、いくつかの特異的な実施態様の詳細が上記の論述には含まれているが、これらは、本開示の範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、むしろ、特定の実施形態に特異的であり得る特徴の説明として解釈されるべきである。別個の実施形態の文脈において記載されている一定の特定の特徴はまた、単一の実施形態において組み合わせて実施されてもよい。逆に、単一の実施形態の文脈において記載されている様々な特徴はまた、複数の実施形態において別個にまたは任意の適切な部分組み合わせにおいて実施されてもよい。
【0113】
構造的特徴および/または方法論的動作に特異的な文言において本開示が説明されているが、添付の特許請求の範囲において定義される本開示は必ずしも、上述した特異的な特徴または動作に限定されないことは理解されたい。そうではなく、上述した特異的な特徴および動作は、特許請求の範囲を実施する一例の形態として開示されている。