特許第6784939号(P6784939)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

▶ 中国電力株式会社の特許一覧
<>
  • 特許6784939-ネットワーク機器 図000002
  • 特許6784939-ネットワーク機器 図000003
  • 特許6784939-ネットワーク機器 図000004
  • 特許6784939-ネットワーク機器 図000005
  • 特許6784939-ネットワーク機器 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6784939
(24)【登録日】2020年10月28日
(45)【発行日】2020年11月18日
(54)【発明の名称】ネットワーク機器
(51)【国際特許分類】
   H02J 13/00 20060101AFI20201109BHJP
   H02J 9/06 20060101ALI20201109BHJP
   G06F 1/30 20060101ALI20201109BHJP
【FI】
   H02J13/00 301A
   H02J9/06 110
   G06F1/30
【請求項の数】8
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-210471(P2016-210471)
(22)【出願日】2016年10月27日
(65)【公開番号】特開2018-74703(P2018-74703A)
(43)【公開日】2018年5月10日
【審査請求日】2019年9月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107467
【弁理士】
【氏名又は名称】員見 正文
(72)【発明者】
【氏名】戸崎 謙一
(72)【発明者】
【氏名】川村 浩一
(72)【発明者】
【氏名】奥田 俊文
(72)【発明者】
【氏名】入江 徳郎
(72)【発明者】
【氏名】井田 泰徳
(72)【発明者】
【氏名】三宅 建一
【審査官】 田中 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−219564(JP,A)
【文献】 国際公開第2016/098241(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 13/00
G06F 1/30
H02J 9/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視サーバ(110)と該監視サーバの設置建屋と離れた建屋に設置された通信端末装置(120)との間でデータ通信を行うためのネットワーク機器(10;20)であって、
停電検知メッセージ(M)を前記監視サーバへ送信する停電検知メッセージ送信処理を行うための停電検知メッセージ送信処理手段(11〜13;23,28)と、
前記建屋における停電発生を検知するための停電検知部(16;26)と、
該停電検知部で前記停電発生が検知されると、前記停電検知メッセージ送信処理に必要な時間だけ、前記停電検知メッセージ送信処理手段および該停電検知部に電力供給するための蓄電部(17;27)とを具備し、
前記停電検知部が、前記停電検知メッセージ送信処理手段による制御によって前記蓄電部から該停電検知メッセージ送信処理手段および該停電検知部への電力供給を停止させるための電力供給停止手段(SW2)を備え、
前記停電検知メッセージ送信処理手段が、前記停電検知部で前記停電発生が検知されると前記蓄電部からの電力供給によって前記停電検知メッセージ送信処理を行うとともに、該停電検知メッセージ送信処理が完了すると前記電力供給停止手段を制御して前記蓄電部からの該停電検知メッセージ送信処理手段および該停電検知部への電力供給を停止させる、
ことを特徴とする、ネットワーク機器。
【請求項2】
前記停電検知メッセージ送信処理手段が、データ通信処理、前記停電検知メッセージ送信処理および前記停電検知部のスイッチ制御を行うためのプロセッサ(11)を備え、
前記停電検知部が、
前記停電発生時にオン状態になるとともに、オン状態かオフ状態かを示すオン/オフ状態信号(SON/OFF)を前記プロセッサに出力する第1のスイッチ(SW1)と、
該第1のスイッチと直列接続された、かつ、前記プロセッサによってオン/オフ制御される第2のスイッチ(SW2)とを備え、
前記蓄電部が、前記第1および第2のスイッチが共にオン状態のときに前記停電検知メッセージ送信処理手段および前記停電検知部に電力供給するための蓄電池を備え、
前記プロセッサが、前記オン/オフ状態信号に基づいて前記第1のスイッチがオフ状態からオン状態に切り換わったことを検出すると、前記停電検知部で前記停電発生が検知されたと判定して、前記停電検知メッセージを前記監視サーバへ送信する、
ことを特徴とする、請求項1記載のネットワーク機器。
【請求項3】
前記第2のスイッチが、停電回復時に前記プロセッサによってオン状態にされ、常時および前記停電発生時にはオン状態のままとされ、該停電発生後の前記停電検知メッセージ送信処理が完了すると前記プロセッサによってオフ状態にされることを特徴とする、請求項2記載のネットワーク機器。
【請求項4】
前記プロセッサによる前記データ通信処理および前記停電検知メッセージ送信処理に関与しない間接的機能手段(15)をさらに具備し、
前記停電検知部で前記停電発生が検知されても、前記蓄電部から前記間接的機能手段に電力供給されない、
ことを特徴とする、請求項2または3記載のネットワーク機器。
【請求項5】
前記監視サーバが、SNMPマネージャ機能を備え、
前記プロセッサが、SNMPエージェント機能を備え、
前記プロセッサが、前記停電検知部で前記停電発生が検知されたと判定すると、前記停電検知メッセージとしてSNMPトラップを送信して、該停電発生を前記監視サーバに通知する、
ことを特徴とする、請求項2乃至4いずれかに記載のネットワーク機器。
【請求項6】
前記停電検知メッセージ送信処理手段が、前記停電検知メッセージ送信処理および前記停電検知部のスイッチ制御を行うための停電通知専用プロセッサ(28)を備え、
前記停電検知部が、
前記停電発生時にオン状態になるとともに、オン状態かオフ状態かを示すオン/オフ状態信号(SON/OFF)を前記プロセッサに出力する第1のスイッチ(SW1)と、
該第1のスイッチと直列接続された、かつ、前記停電通知専用プロセッサによってオン/オフ制御される第2のスイッチ(SW2)とを備え、
前記蓄電部が、前記第1および第2のスイッチが共にオン状態のときに前記停電検知メッセージ送信処理手段および前記停電検知部に電力供給するための蓄電池を備え、
前記停電通知専用プロセッサが、前記オン/オフ状態信号に基づいて前記第1のスイッチがオフ状態からオン状態に切り換わったことを検出すると、前記停電検知部で前記停電発生が検知されたと判定して、前記停電検知メッセージを前記監視サーバへ送信する、
ことを特徴とする、請求項1記載のネットワーク機器。
【請求項7】
データ通信処理を行うためのプロセッサ(21)をさらに具備し、
前記第2のスイッチが、停電回復時に前記プロセッサによってオン状態にされ、常時および前記停電発生時にはオン状態のままとされ、該停電発生後の前記停電検知メッセージ送信処理が完了すると前記停電通知専用プロセッサによってオフ状態にされる、
ことを特徴とする、請求項6記載のネットワーク機器。
【請求項8】
前記停電通知専用プロセッサによる前記停電検知メッセージ送信処理および前記プロセッサによる前記データ通信処理に関与しない間接的機能手段(25)をさらに具備し、
前記停電検知部で前記停電発生が検知されても、前記蓄電部から前記プロセッサおよび前記間接的機能手段に電力供給されない、
ことを特徴とする、請求項6または7記載のネットワーク機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非常用電源装置が接続されていないネットワーク機器から監視サーバに停電通知を行うのに好適なネットワーク機器に関する。
【背景技術】
【0002】
電力会社の発電所内には、データセンターや各用途の付属建屋(小規模事務所や無人の部屋等)が点在している。
【0003】
そのため、図5に示すように、データセンター内に設置された監視サーバ110と各付属建屋に設置された複数の通信端末装置120との間でデータ通信を行うために、各付属建屋の複数の通信端末装置120をネットワーク機器130に接続して発電所ネットワーク1を介して監視サーバ110に接続している。
【0004】
また、監視サーバ110には大容量の非常用電源装置140が接続されており、データセンターにおいて停電が発生すると商用電源から非常用電源装置140に切り換わるようにされている。
そのため、監視サーバ110は、停電によって動作停止することがないとともに、データセンターにおける停電発生を速やかに把握することができる。
【0005】
しかし、各付属建屋のネットワーク機器130にはコスト面等の理由で非常用電源装置140が接続されていないため、各付属建屋において停電が発生するとネットワーク機器130は動作停止する。
そのため、監視サーバ110は、ネットワーク機器130が生死監視(ping)に応答しなくなったことを検知することはできるが、生死監視への非応答が停電に伴う機器停止(停電に伴うネットワーク機器130の動作停止)によるものなのか機器故障(ネットワーク機器130の故障)によるものなのかを判断することができない。
【0006】
なお、下記の特許文献1には、通信端末装置およびセンター装置において停電の発生および回復を検知できるように、ルータからネットワークケーブルを介して通信端末装置に通常時には規定電力を供給するとともに停電時には所定電力を供給し、通信端末装置が、所定電力が供給されたときには「停電である」と判断して停電発生をセンター装置に通知し、その後に規定電力が供給されたときには「停電が回復した」と判断して停電回復をセンター装置に通知するようにした、データ通信システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−20255号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、発電所内における監視サーバ110と各通信端末装置120との間のデータ通信システムでは、ネットワーク機器130の生死監視不応答の原因が停電に伴う機器停止によるものなのか機器故障によるものなのかを監視サーバ110によって判断できないため、担当者が現地に赴いて原因を確認する必要があり、原因を迅速に判断できないという問題があった。
【0009】
また、上記の特許文献1に開示されたデータ通信システムは、停電発生後も通信端末装置を動作停止させずにセンター装置に停電発生および停電回復の両方を通知するものであるため、ルータからネットワークケーブルを介して通信端末装置に通常時には規定電力を供給するとともに停電時には所定電力を供給する必要があるという問題がある。
【0010】
本発明の目的は、小容量の蓄電池を用いて停電発生を監視サーバに通知することができるネットワーク機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のネットワーク機器は、監視サーバ(110)と該監視サーバの設置建屋と離れた建屋に設置された通信端末装置(120)との間でデータ通信を行うためのネットワーク機器(10;20)であって、停電検知メッセージ(M)を前記監視サーバへ送信する停電検知メッセージ送信処理を行うための停電検知メッセージ送信処理手段(11〜13;23,28)と、前記建屋における停電発生を検知するための停電検知部(16;26)と、該停電検知部で前記停電発生が検知されると、前記停電検知メッセージ送信処理に必要な時間だけ、前記停電検知メッセージ送信処理手段および該停電検知部に電力供給するための蓄電部(17;27)とを具備し、前記停電検知部が、前記停電検知メッセージ送信処理手段による制御によって前記蓄電部から該停電検知メッセージ送信処理手段および該停電検知部への電力供給を停止させるための電力供給停止手段(SW2)を備え、前記停電検知メッセージ送信処理手段が、前記停電検知部で前記停電発生が検知されると前記蓄電部からの電力供給によって前記停電検知メッセージ送信処理を行うとともに、該停電検知メッセージ送信処理が完了すると前記電力供給停止手段を制御して前記蓄電部からの該停電検知メッセージ送信処理手段および該停電検知部への電力供給を停止させることを特徴とする。
ここで、前記停電検知メッセージ送信処理手段が、データ通信処理、前記停電検知メッセージ送信処理および前記停電検知部のスイッチ制御を行うためのプロセッサ(11)を備え、前記停電検知部が、前記停電発生時にオン状態になるとともに、オン状態かオフ状態かを示すオン/オフ状態信号(SON/OFF)を前記プロセッサに出力する第1のスイッチ(SW1)と、該第1のスイッチと直列接続された、かつ、前記プロセッサによってオン/オフ制御される第2のスイッチ(SW2)とを備え、前記蓄電部が、前記第1および第2のスイッチが共にオン状態のときに前記停電検知メッセージ送信処理手段および前記停電検知部に電力供給するための蓄電池を備え、前記プロセッサが、前記オン/オフ状態信号に基づいて前記第1のスイッチがオフ状態からオン状態に切り換わったことを検出すると、前記停電検知部で前記停電発生が検知されたと判定して、前記停電検知メッセージを前記監視サーバへ送信してもよい。
前記第2のスイッチが、停電回復時に前記プロセッサによってオン状態にされ、常時および前記停電発生時にはオン状態のままとされ、該停電発生後の前記停電検知メッセージ送信処理が完了すると前記プロセッサによってオフ状態にされてもよい。
前記プロセッサによる前記データ通信処理および前記停電検知メッセージ送信処理に関与しない間接的機能手段(15)をさらに具備し、前記停電検知部で前記停電発生が検知されても、前記蓄電部から前記間接的機能手段に電力供給されなくてもよい。
前記監視サーバが、SNMPマネージャ機能を備え、前記プロセッサが、SNMPエージェント機能を備え、前記プロセッサが、前記停電検知部で前記停電発生が検知されたと判定すると、前記停電検知メッセージとしてSNMPトラップを送信して、該停電発生を前記監視サーバに通知してもよい。
前記停電検知メッセージ送信処理手段が、前記停電検知メッセージ送信処理および前記停電検知部のスイッチ制御を行うための停電通知専用プロセッサ(28)を備え、前記停電検知部が、前記停電発生時にオン状態になるとともに、オン状態かオフ状態かを示すオン/オフ状態信号(SON/OFF)を前記プロセッサに出力する第1のスイッチ(SW1)と、該第1のスイッチと直列接続された、かつ、前記停電通知専用プロセッサによってオン/オフ制御される第2のスイッチ(SW2)とを備え、前記蓄電部が、前記第1および第2のスイッチが共にオン状態のときに前記停電検知メッセージ送信処理手段および前記停電検知部に電力供給するための蓄電池を備え、前記停電通知専用プロセッサが、前記オン/オフ状態信号に基づいて前記第1のスイッチがオフ状態からオン状態に切り換わったことを検出すると、前記停電検知部で前記停電発生が検知されたと判定して、前記停電検知メッセージを前記監視サーバへ送信してもよい。
データ通信処理を行うためのプロセッサ(21)をさらに具備し、前記第2のスイッチが、停電回復時に前記プロセッサによってオン状態にされ、常時および前記停電発生時にはオン状態のままとされ、該停電発生後の前記停電検知メッセージ送信処理が完了すると前記停電通知専用プロセッサによってオフ状態にされてもよい。
前記停電通知専用プロセッサによる前記停電検知メッセージ送信処理および前記プロセッサによる前記データ通信処理に関与しない間接的機能手段(25)をさらに具備し、前記停電検知部で前記停電発生が検知されても、前記蓄電部から前記プロセッサおよび前記間接的機能手段に電力供給されなくてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明のネットワーク機器は、以下の効果を奏する。
(1)停電検知部で停電発生が検知されると停電検知メッセージ送信処理に必要な時間だけ停電検知メッセージ送信処理手段および停電検知部に蓄電部から電力供給することにより、監視サーバへの停電通知の省電力化が図れるため、小容量の蓄電池を用いて停電発生を監視サーバに通知することができる。
(2)停電発生時に停電検知メッセージを監視サーバへ送信できるため、生死監視不応答になった原因が停電に伴う機器停止によるものなのか機器故障によるものなのかを監視サーバに迅速に判断させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第1の実施例によるネットワーク機器10について説明するための図であり、(a)はネットワーク機器10のブロック図であり、(b)〜(d)は停電検知部16の構成および動作について説明するための図である。
図2図1(a)に示したネットワーク機器10の動作について説明するための図であり、(a)および(b)は停電発生時および停電検知メッセージ送信処理完了時の動作についてそれぞれ説明するための図である。
図3】本発明の第2の実施例によるネットワーク機器20について説明するための図であり、(a)はネットワーク機器20のブロック図であり、(b)〜(d)は停電検知部26の構成および動作について説明するための図である。
図4図3(a)に示したネットワーク機器20の動作について説明するための図であり、(a)および(b)は停電発生時および停電検知メッセージ送信処理完了時の動作についてそれぞれ説明するための図である。
図5】従来の発電所内における監視サーバ110と各通信端末装置120との間のデータ通信システムについて説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
上記の目的を、停電検知部で停電発生が検知されると停電検知メッセージ送信処理に必要な時間だけ停電検知メッセージ送信処理手段および停電検知部に蓄電部から電力供給することによりに実現した。
【実施例1】
【0015】
以下、本発明のネットワーク機器の実施例について図面を参照して説明する。
本発明の第1の実施例によるネットワーク機器10は、図1(a)に示すように、プロセッサ11と、メモリ12と、外部ネットワークインターフェース13と、電源部14と、ファン15と、停電検知部16と、蓄電部17とを具備する。
【0016】
ここで、プロセッサ11は、従来のネットワーク機器130(図5参照)が具備するプロセッサと同様にデータ通信処理(データ通信に必要な演算処理等)を行うほか、停電検知メッセージ送信処理(停電検知メッセージMの監視サーバ110への送信処理)および停電検知部16のスイッチ制御を行う。
【0017】
メモリ12は、プロセッサ11にデータ通信処理、停電検知メッセージ送信処理および停電検知部16のスイッチ制御を実行させるためのプログラムや各種データ等を格納するためのものである。
【0018】
外部ネットワークインターフェース13は、従来のネットワーク機器130が具備する外部ネットワークインターフェースと同様に、監視サーバ110と各通信端末装置120との間でデータ通信を行うのに必要な各種通信プロトコルの送受信制御処理等を行うためのものである。
【0019】
電源部14は、外部の商用電源から供給される商用電圧を駆動電圧に変換してプロセッサ11、メモリ12、外部ネットワークインターフェース13およびファン15に電力供給する点では従来のネットワーク機器130が具備する電源部と同様であるが、停電検知部16にも電力供給する点で相違する。
【0020】
ファン15は、従来のネットワーク機器130が具備するファンと同様に、プロセッサ11によるデータ通信処理および停電検知メッセージ送信処理に関与しない間接的機能手段の一つであり、動作中のネットワーク機器10を冷却するためのものである。
【0021】
停電検知部16は、商用電圧に基づいて付属建屋の停電発生を検知するためのものであり、直列接続された第1および第2のスイッチSW1,SW2を備える。
【0022】
第1のスイッチSW1は、図1(b)に示すように商用電圧が供給されている常時にはオフ状態になるとともに図1(c),(d)に×印で示すように商用電圧が供給されていない停電時にはオン状態になる電磁スイッチ(停電検知リレー)として機能する。
また、第1のスイッチSW1は、オン状態かオフ状態かを示すオン/オフ状態信号SON/OFFをプロセッサ11に出力する。
【0023】
第2のスイッチSW2は、プロセッサ11から入力されるスイッチ制御信号SSWによってオン/オフ制御される。
なお、第2のスイッチSW2は、電源投入時および停電回復時にプロセッサ11によってオン状態にされ、常時および停電発生時にはオン状態のままであり(図1(b),(c)参照)、停電発生後の停電検知メッセージ送信処理が完了するとプロセッサ11によってオフ状態にされる(図1(d)参照)。
【0024】
蓄電部17は、商用電圧によって充電されるとともに停電検知部16の第1および第2のスイッチSW1,SW2が共にオン状態のときにプロセッサ11、メモリ12、外部ネットワークインターフェース13および停電検知部16に電力供給するための蓄電池を備える。
すなわち、蓄電部17は、停電発生時に第1のスイッチSW1がオン状態に切り換わった時からスイッチ制御信号SSWによって第2のスイッチSW2がオフ状態にされる時までの停電検知メッセージ送信処理に必要な時間だけプロセッサ11、メモリ12、外部ネットワークインターフェース13および停電検知部16に電力供給して、プロセッサ11による停電検知メッセージ送信処理および停電検知部16のスイッチ制御を可能とさせるためのものである。
【0025】
これにより、蓄電部17からの電力供給時間を短時間(例えば、1s以内)とすることができるため、蓄電池の小容量化を図ることができる。
また、蓄電部17はファン15に接続されていないため、ファン15は停電発生から停電回復までの間は動作しないので、蓄電池の更なる小容量化を図ることができる。
【0026】
次に、ネットワーク機器10の動作について、図2(a),(b)を参照して説明する。
ネットワーク機器10が設置されている付属建屋で停電が発生すると、電源部14が図2(a)に網掛けで示すように動作停止して、同図に破線で示すように電源部14からの電力供給が停止する。
【0027】
また、図1(c)に示したように停電検知部16の第1のスイッチSW1がオフ状態からオン状態に切り換わるため、停電検知部16で停電発生が検知されるとともに、第1および第2のスイッチSW1,SW2が共にオン状態になって蓄電部17からの電力供給が開始される(図2(a)の実線参照)。
その結果、プロセッサ11、メモリ12、外部ネットワークインターフェース13および停電検知部16は停電発生後も動作し続ける。
しかし、ファン15は、蓄電部17から電力供給されないため、図2(a)に網掛けで示すように動作停止のままとなる。
【0028】
第1のスイッチSW1がオン状態に切り換わると、オン状態を示すオン/オフ状態信号SON/OFFが第1のスイッチSW1からプロセッサ11に入力される。
そのため、プロセッサ11は、オン/オフ状態信号SON/OFFに基づいて第1のスイッチSW1がオフ状態からオン状態に切り換わったことを検出すると、停電検知部16で停電発生が検知されたと判定して、メモリ12に格納されている停電検知メッセージMを読み出したのち、読み出した停電検知メッセージMを監視サーバ110へ外部ネットワークインターフェース13を介して送信する(図2(a)に示す一点鎖線の矢印参照)。
これにより、監視サーバ110は、このネットワーク機器10が設置されている付属建屋で停電が発生したことを速やかに把握することができる。
【0029】
停電検知メッセージ送信処理が完了すると、プロセッサ11は、スイッチ制御信号SSWを停電検知部16に出力して、図1(d)に示したように第2のスイッチSW2をオン状態からオフ状態に切り換える。
これにより、第2のスイッチSW2はオフ状態に切り換わるため、プロセッサ11、メモリ12、外部ネットワークインターフェース13および停電検知部16は、図2(b)に破線で示すように蓄電部17からの電力供給が停止されるので、同図に網掛けで示すように動作を停止する。
【0030】
このように、ネットワーク機器10では、停電検知部16で停電発生が検知されると停電検知メッセージ送信処理に必要な時間だけ蓄電部17から停電検知メッセージ送信処理に関与するプロセッサ11、メモリ12、外部ネットワークインターフェース13および停電検知部16に電力供給することにより、小容量の蓄電池を用いて停電発生を監視サーバ110に通知することができる。
【0031】
その後、停電が回復されると、電源部14からの電力供給が再開されるため、ネットワーク機器10が正常に動作を開始する。
このとき、停電検知部16の第1のスイッチSW1は、商用電圧の供給が再開されるため、オン状態からオフ状態に切り換わる。
【0032】
また、プロセッサ11は、第2のスイッチSW2をオフ状態からオン状態に切り換えるためのスイッチ制御信号SSWを停電検知部16に出力する。
これにより、第2のスイッチSW2はオフ状態からオン状態に切り換わるが、第1のスイッチSW1はオフ状態に切り換っているため、蓄電部17からプロセッサ11、メモリ12、外部ネットワークインターフェース13および停電検知部16への電力供給は停止されたままとなる。
【0033】
以上の説明では、プロセッサ11は、停電検知メッセージMを監視サーバ110へ送信して停電発生を通知したが、監視サーバ110がSNMP(Simple Network Management Protocol)マネージャ機能を備えるとともにプロセッサ11がSNMPエージェント機能を備えている場合には、停電検知メッセージMとしてSNMPトラップを監視サーバ110へ送信して停電発生を通知してもよい。
【実施例2】
【0034】
次に、本発明の第2の実施例によるネットワーク機器20について、図3(a)〜(d)を参照して説明する。
本実施例によるネットワーク機器20は、図3(a)に示すように、プロセッサ21と、メモリ22と、外部ネットワークインターフェース23と、電源部24と、ファン25と、停電検知部26と、蓄電部27と、停電通知専用プロセッサ28とを具備する。
【0035】
ここで、プロセッサ21は、停電検知メッセージ送信処理(停電検知メッセージMの監視サーバ110への送信処理)を行わない点と、停電回復時に第2のスイッチSW2をオフ状態からオン状態に切り換えるスイッチ切換信号SSWを停電検知部26に出力する点とで、図1(a)に示したプロセッサ11と相違する。
【0036】
メモリ22、外部ネットワークインターフェース23、電源部24およびファン25は、図1(a)に示したメモリ12、外部ネットワークインターフェース13、電源部14およびファン15と同様のものである。
【0037】
停電通知専用プロセッサ28は、停電検知メッセージ送信処理と停電検知部16のスイッチ制御とを行うためのものである。
【0038】
停電検知部26は、外部の商用電源から供給される商用電圧に基づいて付属建屋の停電発生を検知するためのものであり、直列接続された第1および第2のスイッチSW1,SW2を備える点では図1(a)に示した停電検知部16と同様であるが、第2のスイッチSW2がプロセッサ21および停電通知専用プロセッサ28から入力されるスイッチ制御信号SSWによってオン/オフ制御される点で相違する(図3(b)〜(d)参照)。
【0039】
蓄電部27は、停電検知部26の第1および第2のスイッチSW1,SW2が共にオン状態のときに外部ネットワークインターフェース23、停電検知部26および停電通知専用プロセッサ28に電力供給するための蓄電池を備える点で、図1(a)に示した蓄電部17と相違する。
すなわち、蓄電部27は、停電発生時に第1のスイッチSW1がオン状態に切り換わった時からスイッチ制御信号SSWによって第2のスイッチSW2がオフ状態にされる時までの停電検知メッセージ送信処理に必要な時間だけ外部ネットワークインターフェース23、停電検知部26および停電通知専用プロセッサ28に電力供給して、停電通知専用プロセッサ28による停電検知メッセージ送信処理および停電検知部26のスイッチ制御を可能とさせるためのものである。
したがって、停電発生後は、プロセッサ21、メモリ22、電源部24およびファン25は動作停止となる。
【0040】
次に、ネットワーク機器20の動作について、図4(a),(b)を参照して説明する。
ネットワーク機器20が設置されている付属建屋で停電が発生すると、電源部24が図4(a)に網掛けで示すように動作停止して、同図に破線で示すように電源部24からの電力供給が停止する。
【0041】
しかしながら、図3(c)に示すように停電検知部26の第1のスイッチSW1がオフ状態からオン状態に切り換わるため、停電検知部26で停電発生が検知されるとともに、第1および第2のスイッチSW1,SW2が共にオン状態になって蓄電部27からの電力供給が開始される(図4(a)の実線参照)。
その結果、外部ネットワークインターフェース23、停電検知部26および停電通知専用プロセッサ28は停電発生後も動作し続ける。
しかし、プロセッサ21、メモリ22およびファン25は、蓄電部27から電力供給されないため、図4(a)に網掛けで示すように動作停止のままとなる。
【0042】
第1のスイッチSW1がオン状態に切り換わると、オン状態を示すオン/オフ状態信号SON/OFFが第1のスイッチSW1から停電通知専用プロセッサ28に入力される。
そのため、停電通知専用プロセッサ28は、オン/オフ状態信号SON/OFFに基づいて第1のスイッチSW1がオフ状態からオン状態に切り換わったことを検出すると、停電検知部26で停電発生が検知されたと判定して、内蔵メモリに格納されている停電検知メッセージMを読み出したのち、読み出した停電検知メッセージMを監視サーバ110へ外部ネットワークインターフェース23を介して送信する(図4(a)に示す一点鎖線の矢印参照)。
これにより、監視サーバ110は、このネットワーク機器20が設置されている付属建屋で停電が発生したことを速やかに把握することができる。
【0043】
停電検知メッセージ送信処理が完了すると、停電通知専用プロセッサ28は、スイッチ制御信号SSWを停電検知部26に出力して、図3(d)に示すように第2のスイッチSW2をオン状態からオフ状態に切り換える。
これにより、第2のスイッチSW2はオフ状態に切り換わるため、外部ネットワークインターフェース23、停電検知部26および停電通知専用プロセッサ28は、図4(b)に破線で示すように蓄電部27からの電力供給が停止されるので、同図に網掛けで示すように動作を停止する。
【0044】
このように、ネットワーク機器20では、停電検知部26で停電発生が検知されると停電検知メッセージ送信処理に必要な時間だけ蓄電部27から停電検知メッセージ送信処理に関与する外部ネットワークインターフェース23、停電検知部26および停電通知専用プロセッサ28に電力供給することにより、上述した第1の実施例によるネットワーク機器10よりも更に小容量の蓄電池を用いて停電発生を監視サーバ110に通知することができる。
【0045】
その後、停電が回復されると、電源部24からの電力供給が再開されるため、ネットワーク機器20が正常に動作を開始する。
このとき、停電検知部26の第1のスイッチSW1は、商用電圧の供給が再開されるため、オン状態からオフ状態に切り換わる。
【0046】
また、プロセッサ21は、第2のスイッチSW2をオフ状態からオン状態に切り換えるためのスイッチ制御信号SSWを停電検知部26に出力する。
これにより、第2のスイッチSW2はオフ状態からオン状態に切り換わるが、第1のスイッチSW1はオフ状態に切り換っているため、蓄電部27から外部ネットワークインターフェース23、停電検知部26および停電通知専用プロセッサ28への電力供給は停止されたままとなる。
【符号の説明】
【0047】
1 発電所ネットワーク
10,20 ネットワーク機器
11,21 プロセッサ
12,22 メモリ
13,23 外部ネットワークインターフェース
14,24 電源部
15,25 ファン
16,26 停電検知部
17,27 蓄電部
28 停電通知専用プロセッサ
110 監視サーバ
120 通信端末装置
130 ネットワーク機器
140 非常用電源装置
SW1,SW2 第1および第2のスイッチ
M 停電検知メッセージ
ON/OFF オン/オフ状態信号
SW スイッチ制御信号
図1
図2
図3
図4
図5