特許第6785320号(P6785320)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6785320配電網を支援するための燃料電池負荷変動
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6785320
(24)【登録日】2020年10月28日
(45)【発行日】2020年11月18日
(54)【発明の名称】配電網を支援するための燃料電池負荷変動
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/04858 20160101AFI20201109BHJP
   H01M 8/04537 20160101ALI20201109BHJP
   H01M 8/14 20060101ALI20201109BHJP
   H01M 8/04746 20160101ALI20201109BHJP
   H01M 8/249 20160101ALI20201109BHJP
【FI】
   H01M8/04858
   H01M8/04537
   H01M8/14
   H01M8/04746
   H01M8/249
【請求項の数】16
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2018-563694(P2018-563694)
(86)(22)【出願日】2017年6月2日
(65)【公表番号】特表2019-521478(P2019-521478A)
(43)【公表日】2019年7月25日
(86)【国際出願番号】US2017035688
(87)【国際公開番号】WO2017213987
(87)【国際公開日】20171214
【審査請求日】2019年1月10日
(31)【優先権主張番号】62/345,947
(32)【優先日】2016年6月6日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502197161
【氏名又は名称】フュエルセル エナジー, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】FUELCELL ENERGY, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100130409
【弁理士】
【氏名又は名称】下山 治
(72)【発明者】
【氏名】バーツェン, ジョージ
(72)【発明者】
【氏名】ヴェンカタラマン, ラマクリシュナン
(72)【発明者】
【氏名】ファルーク, ムハンマド
【審査官】 清水 康
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−189226(JP,A)
【文献】 特開2005−295713(JP,A)
【文献】 特開2005−009846(JP,A)
【文献】 特表2003−529196(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0175805(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2001/0049038(US,A1)
【文献】 特開2010−238476(JP,A)
【文献】 特表2015−506065(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/00 − 8/2495
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池ユニットと燃料電池コントローラとを有する燃料電池システムであって、
前記燃料電池ユニットは変化する電気負荷に供給するための電力量を発生させるように構成され、前記電力量は前記燃料電池ユニットの操作パラメータの関数として変化し、前記燃料電池ユニットは燃料電池スタックを含み、
前記燃料電池コントローラは前記燃料電池ユニットと通信可能に結合され、前記燃料電池コントローラは、
前記変化する電気負荷が既定期間内で極大値であることを示す第一表示を受信して、
前記第一表示を受信するのに応じて、前記燃料電池スタックが前記燃料電池スタックの最大定格電力出力の既定割合である限定最大電力量を生成するように、前記燃料電池スタックを第一値を有する操作パラメータで操作し、
前記変化する電気負荷が前記極大値から減少した表示を受信して、
前記変化する電気負荷が前記極大値から減少した前記表示を受信するのに応じて、前記燃料電池スタックが前記限定最大電力量より低い電力量を生成するように、前記燃料電池スタックを第二値を有する操作パラメータで操作するように構成される、燃料電池システム。
【請求項2】
前記最大定格電力出力の前記既定割合は約50%から約65%の間である、請求項1に記載の燃料電池システム。
【請求項3】
前記最大定格電力出力の前記既定割合は約65%である、請求項2に記載の燃料電池システム。
【請求項4】
前記電気負荷は配電網である、請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
【請求項5】
前記燃料電池システムは、前記変化する電気負荷に供給するための電力量を発生するように構成される複数の燃料電池ユニットを有し、前記電力量は前記複数の燃料電池ユニットの操作パラメータの関数として変化し、前記複数の燃料電池ユニットの各燃料電池ユニットの電気出力は結合されて前記変化する電気負荷に電力を供給し、前記複数の燃料電池ユニットの各々は前記最大定格電力出力の電力出力を生成することができ、
前記燃料電池コントローラは、前記第一表示を受信するのに応じて、前記複数の燃料電池ユニットのサブセットが限定最大電力量を生成するように、前記複数の燃料電池ユニットを第一組の値を有する操作パラメータで操作するように構成され、前記限定最大電力量は前記燃料電池ユニットの前記最大定格電力出力の既定割合である、請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
【請求項6】
前記燃料電池コントローラは、
前記変化する電気負荷が前記極大値から減少した前記表示を受信するのに応じて、前記燃料電池ユニットのサブセットの燃料電池ユニットを選定し、
選定した前記燃料電池ユニットの電力出力が第一既定期間にわたって、最小値に下降するように、選定した前記燃料電池ユニットの操作パラメータの値を既定期間にわたって調整するように構成される、
請求項5に記載の燃料電池システム。
【請求項7】
前記最小値は多くても前記最大定格電力出力の40%であり、前記第一既定期間は約1から約3時間の間である、請求項6に記載の燃料電池システム。
【請求項8】
前記電気負荷の電力需要レベルに基づいて信号を発生するように構成される負荷センサをさらに有し、前記第一表示および第二表示は前記負荷センサによって発生された前記信号を含み、
前記燃料電池コントローラはさらに、
前記変化する電気負荷が極大値である第二表示を受信し、
前記燃料電池スタックの電力出力が第二既定期間にわたって限定最大値に戻るように、前記燃料電池ユニットの操作パラメータの値を既定期間にわたって調整するように構成される、
請求項1から7のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
【請求項9】
前記燃料電池スタックは、燃料供給から生じる反応燃料を受け取るように構成されるアノードと、酸化剤ガスを受け取るように構成されるカソードとを含む、溶融炭酸塩型燃料電池を有しており、前記操作パラメータは前記燃料供給からの燃料流量、または酸化装置からの前記酸化剤ガスの流量のうち少なくとも一つを定義する、請求項1から8のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
【請求項10】
第一の複数の燃料電池ユニット、第二の複数の燃料電池ユニット、および燃料電池コントローラを有する燃料電池システムであって、
前記第一の複数の燃料電池ユニットは、変化する電気負荷に電力を供給するように構成され、電力量は前記第一の複数の燃料電池ユニットの操作パラメータの関数として変化し、前記第一の複数の燃料電池ユニットの各々は、燃料電池スタックを含み、
前記第二の複数の燃料電池ユニットは、前記変化する電気負荷に電力を供給するように構成され、電力量は前記第二の複数の燃料電池ユニットの操作パラメータの関数として変化し、前記第二の複数の燃料電池ユニットの各々は、燃料電池スタックを含み、前記第一の複数の燃料電池ユニットと前記第二の複数の燃料電池ユニットとにある各燃料電池スタックは最大定格電力出力を有しており、
前記燃料電池コントローラは、前記第一の複数の燃料電池ユニットと前記第二の複数の燃料電池ユニットとに通信可能に結合され、
前記燃料電池コントローラは、
前記第一の複数の燃料電池ユニットにある各燃料電池スタックが既定の操作条件で前記最大定格電力出力を生成するように、前記第一の複数の燃料電池ユニットの前記各燃料電池スタックを、既定値として第一値を有する操作パラメータで操作して、
前記変化する電気負荷が既定期間内で極大値である表示を受信し、
前記変化する電気負荷が前記極大値である前記表示に応じて、前記第二の複数の燃料電池ユニットの前記燃料電池スタックが前記最大定格電力出力の既定割合である限定最大電力量を生成するように、前記第二の複数の燃料電池ユニットにある前記燃料電池スタックの各々を、値を有する操作パラメータで操作して、
前記変化する電気負荷が極大値から減少した第一表示を受信し、
前記変化する電気負荷が前記極大値から減少した前記第一表示を受信するのに応じて、前記第二の複数の燃料電池ユニットにある燃料電池スタックの操作パラメータを、前記燃料電池スタックが前記限定最大電力量より低い電力量を生成するように調整するように構成される、燃料電池システム。
【請求項11】
前記燃料電池コントローラはさらに、前記変化する電気負荷が前記極大値である前記表示を受信するのに応じて、前記第二の複数の燃料電池ユニットの各燃料電池スタックが同じ限定最大値の電力出力を生成するように、前記第二の複数の燃料電池ユニットにある前記燃料電池スタックの各々を同じ値を有する操作パラメータで操作するように構成され、
前記燃料電池コントローラは、
前記変化する電気負荷が前記極大値である前記表示を受信するのに応じて、
第一サブセットにある各燃料電池スタックが第一限定最大値の電力出力を生成するように、前記第二の複数の燃料電池ユニットの前記第一サブセットを第二値を有する操作パラメータで操作し、
第二サブセットにある各燃料電池スタックが第二限定最大値の電力出力を生成するように、前記第二の複数の燃料電池ユニットの前記第二サブセットを、第三値を有する操作パラメータで操作するように構成される、
請求項10に記載の燃料電池システム。
【請求項12】
前記燃料電池コントローラはさらに、前記変化する電気負荷が極大値から減少した第一表示を受信するのに応じて、前記第一サブセットにある各燃料電池スタックが第一最小電力量を生成するように、前記第一サブセットを第四値を有する操作パラメータで操作し、一方で前記第二サブセットを前記第二値を有する前記操作パラメータで操作し続けるように構成される、
請求項11に記載の燃料電池システム。
【請求項13】
前記最大定格電力出力の前記既定割合は、約50%から約65%の間であり、前記第一最小量は多くても前記最大定格電力出力の40%である、請求項12に記載の燃料電池システム。
【請求項14】
前記燃料電池コントローラはさらに、
前記変化する電気負荷が前記極大値から減少した第二表示を受信し、
前記第二表示を受信するのに応じて、前記第二サブセットにある前記各燃料電池スタックが第二最小電力量を生成するように、前記第二サブセットを第五値を有する操作パラメータで操作し、一方で前記第一サブセットを前記第二値を有する前記操作パラメータで操作し続けるように構成される、
請求項12に記載の燃料電池システム。
【請求項15】
前記第一および前記第二の複数の燃料電池ユニットにある各燃料電池スタックは、燃料供給から生じる反応燃料を受け取るように構成されるアノードと、酸化装置から酸化剤ガスを受け取るように構成されるカソードとを含んでおり、操作パラメータは前記燃料供給からの応燃料流量、または前記酸化装置からの酸化剤ガスの流量のうち少なくとも一つを定義する、請求項10から14のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
【請求項16】
前記燃料電池スタックの最大定格電力出力の前記既定割合が前記燃料電池スタックに関連する熱的中性域に基づく、請求項1に記載の燃料電池システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2016年6月6日に出願された米国仮特許出願第62/345,947号の利益および優先権を主張し、その開示の全体は参照することによって本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本明細書に記載の実施形態は概して、バルク電気システムの負荷における変化を担うために燃料電池システムの出力を変動させるためのシステムおよび方法に関連し、特に、燃料電池のエイジングを加速させることなく燃料電池システムの出力を変動させるためのシステムおよび方法に関連する。
【0003】
燃料電池は、炭化水素燃料に保存されたエネルギーなどの化学エネルギーを、電気化学反応によって電気エネルギーに変換する装置である。概して燃料電池は、荷電イオンを導く役割をする電解質によって分離された、アノード電極およびカソード電極を含む。溶融炭酸塩型燃料電池や固体酸化物燃料電池などの高温の燃料電池は、酸化剤ガス(たとえば二酸化炭素や酸素)がカソード電極を通過される一方で、反応燃料ガスをアノード電極に通過させることによって作動する。所望の電力レベルを生成するために、複数の個々の燃料電池が直列に積み重ねられ得る。作動中に、燃料電池システムは電力を配電網などの負荷に供給し得る。もしこのような負荷が燃料電池システムから予期せず除去されると(たとえば配電網がダウンすると)、このような除去は負荷変動を生じ、このような負荷変動のいくつかは、熱機械的応力の変化によって燃料電池システムのエイジングを加速させ得る。
【発明の概要】
【0004】
一実施形態では、燃料電池システムは燃料電池ユニットを含み、燃料電池ユニットは変化する電気負荷に供給するための電力量を発生させるように構成され、電力量は燃料電池ユニットの操作パラメータの関数として変化する。燃料電池システムはまた、燃料電池ユニットと通信可能に結合される燃料電池コントローラを含む。燃料電池コントローラは、変化する電気負荷が既定期間内で極大値であることを示す第一表示を受信するように構成される。第一表示を受信するのに応じて、燃料電池コントローラは燃料電池ユニットが燃料電池ユニットの最大定格電力出力の既定割合である限定最大電力量を生成するように、燃料電池ユニットを第一値を有する操作パラメータで操作するように構成される。燃料電池コントローラはまた、変化する電気負荷が極大値から減少した表示を受信するように構成される。変化する電気負荷が極大値から減少した表示を受信するのに応じて、燃料電池コントローラはまた、燃料電池ユニットが限定最大電力量より低い電力量を生成するように、燃料電池ユニットを第二値を有する操作パラメータで操作するように構成される。
【0005】
燃料電池システムの一態様では、最大定格電力出力の既定割合は約50%から約65%の間である。
【0006】
燃料電池システムの一態様では、最大定格電力出力の既定割合は約65%である。
【0007】
燃料電池システムの一態様では、燃料電池システムは電気負荷の電力需要レベルに基づいて信号を発生するように構成される負荷センサをさらに含み、第一表示および第二表示は負荷センサによって発生された信号を含む。
【0008】
燃料電池システムの一態様では、電気負荷は配電網である。
【0009】
燃料電池システムの一態様では、燃料電池システムは、変化する電気負荷に供給するための電力量を発生するように構成される複数の燃料電池ユニットを含み、電力量は複数の燃料電池ユニットの操作パラメータの関数として変化する。複数の燃料電池ユニットの各燃料電池ユニットの電気出力は結合されて変化する電気負荷に電力を供給する。複数の燃料電池ユニットの各々は最大定格電力出力の電力出力を生成することができる。
【0010】
燃料電池システムの一態様では、燃料電池コントローラは、第一表示を受信するのに応じて、複数の燃料電池ユニットのサブセットが限定最大電力量を生成するように、複数の燃料電池ユニットを第一組の値を有する操作パラメータで操作するように構成され、限定最大電力量は燃料電池ユニットの最大定格電力出力の既定割合である。
【0011】
燃料電池システムの一態様では、燃料電池コントローラは、変化する電気負荷が極大値から減少した表示を受信するのに応じて、燃料電池ユニットのサブセットの燃料電池ユニットを選定し、選定した燃料電池ユニットの電力出力が第一既定期間にわたって最小値に下降するように、選定した燃料電池ユニットの操作パラメータの値を既定期間にわたって調整するように構成される。
【0012】
燃料電池システムの一態様では、最小値は多くても最大定格電力出力の40%である。
【0013】
燃料電池システムの一態様では、第一既定期間は約1から約3時間の間である。
【0014】
燃料電池システムの一態様では、コントローラはさらに、変化する電気負荷が極大値である第二表示を受信し、選定された燃料電池ユニットの電力出力が第二既定期間にわたって限定最大値に戻るように、燃料電池ユニットの操作パラメータの値を既定期間にわたって調整するように構成される。
【0015】
燃料電池システムの一態様では、燃料電池ユニットは、燃料供給から生じる反応燃料を受け取るように構成されるアノードと、酸化剤ガスを受け取るように構成されるカソードとを含む、溶融炭酸塩型燃料電池を有しており、操作パラメータは燃料供給からの燃料流量、または酸化装置からの酸化剤ガスの流量のうち少なくとも一つを定義する。
【0016】
異なる実施形態では、燃料電池システムは電力を変化する電気負荷に供給するように構成される第一の複数の燃料電池ユニットを含み、電力量は第一の複数の燃料電池ユニットの操作パラメータの関数として変化する。燃料電池システムはまた、電力を変化する電気負荷に供給するように構成される第二の複数の燃料電池ユニットを含み、電力量は第二の複数の燃料電池ユニットの操作パラメータの関数として変化し、第一の複数の燃料電池ユニットと第二の複数の燃料電池ユニットとにある各燃料電池ユニットは最大定格電力出力を有する。燃料電池システムはまた、第一の複数の燃料電池ユニットと第二の複数の燃料電池ユニットとに通信可能に結合される燃料電池コントローラを含む。燃料電池コントローラは、第一の複数の燃料電池ユニットにある各燃料電池ユニットが既定の操作条件で最大定格電力出力を生成するように、第一の複数の燃料電池ユニットの各燃料電池ユニットを、既定値として第一値を有する操作パラメータで操作するように構成される。燃料電池コントローラはまた、変化する電気負荷が既定期間内で極大値である表示を受信するように構成される。変化する電気負荷が極大値である表示に応じて、燃料電池コントローラは、第二の複数の燃料電池ユニットが最大定格電力出力の既定割合である限定最大電力量を生成するように、第二の複数の燃料電池ユニットにある燃料電池ユニットの各々を、値を有する操作パラメータで操作するように構成される。燃料電池コントローラはまた、変化する電気負荷が極大値から減少した第一表示を受信するように構成される。変化する電気負荷が極大値から減少した第一表示を受信するのに応じて、燃料電池コントローラは、第二の複数の燃料電池ユニットにある燃料電池ユニットの操作パラメータを、燃料電池ユニットが限定最大電力量より低い電力量を生成するように調整するように構成される。
【0017】
燃料電池システムの一態様では、最大定格電力出力の既定割合は、約50%から約65%の間である。
【0018】
燃料電池システムの一態様では、燃料電池コントローラはさらに、変化する電気負荷が極大値である表示を受信するのに応じて、第二の複数の燃料電池ユニットの各燃料電池ユニットが同じ限定最大値の電力出力を生成するように、第二の複数の燃料電池ユニットにある燃料電池ユニットの各々を同じ値を有する操作パラメータで操作するように構成される。
【0019】
燃料電池システムの一態様では、燃料電池コントローラは、変化する電気負荷が極大値である表示を受信するのに応じて、第一サブセットにある各燃料電池ユニットが第一限定最大値の電力出力を生成するように、第二の複数の燃料電池ユニットの第一サブセットを第二値を有する操作パラメータで操作し、第二サブセットにある各燃料電池ユニットが第二限定最大値の電力出力を生成するように、第二の複数の燃料電池ユニットの第二サブセットを、第三値を有する操作パラメータで操作するように構成される。
【0020】
燃料電池システムの一態様では、燃料電池コントローラはさらに、変化する電気負荷が極大値から減少した第一表示を受信するのに応じて、第一サブセットにある各燃料電池ユニットが第一最小電力量を生成するように、第一サブセットを第四値を有する操作パラメータで操作し、一方で第二サブセットを第二値を有する操作パラメータで操作し続けるように構成される。
【0021】
燃料電池システムの一態様では、第一最小量は多くても最大定格電力出力の40%である。
【0022】
燃料電池システムの一態様では、燃料電池コントローラはさらに、変化する電気負荷が極大値から減少した第二表示を受信するように構成される。第二表示を受信するのに応じて、燃料電池コントローラは、第二サブセットにある各燃料電池ユニットが第二最小電力量を生成するように、第二サブセットを第五値を有する操作パラメータで操作し、一方で第一サブセットを第一値を有する操作パラメータで操作し続けるように構成される。
【0023】
燃料電池システムの一態様では、第一および第二の複数の燃料電池ユニットにある各燃料電池ユニットは、燃料供給から生じる反応燃料を受け取るように構成されるアノードと、酸化装置から酸化剤ガスを受け取るように構成されるカソードとを含んでおり、操作パラメータは燃料供給からの反応燃料流量、または酸化装置からの酸化剤ガスの流量のうち少なくとも一つを定義する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】一実施形態例に従う、負荷追従燃料電池ユニットに関する概略図である。
図2】一実施形態例に従う、負荷変動する燃料電池ユニットを含む発電システムの概略図である。
図3】一実施形態例に従う、燃料電池コントローラの概略図である。
図4】一実施形態例に従う、燃料電池ユニットを負荷変動させるための方法のフロー図である。
図5】一実施形態例に従う、電気負荷の需要に従って発電システムを操作する方法である。
図6】例示の一実施形態に従う、電力を配電網に供給するシステムにおいて、順応性を増大させる必要性を示す図である。
図7】例示の一実施形態に従う、複数のユニットの燃料電池システムのターンダウン性能を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本明細書に記載の実施形態は概して、バルク電気システムの負荷における変化を担うために燃料電池システムの出力を変動させるためのシステムおよび方法に関連し、特に、燃料電池のエイジングを加速させることなく燃料電池システムの出力を変動させるためのシステムおよび方法に関連する。
【0026】
バルク電気システム(または配電網)の負荷は、昼夜および一年を通しての季節によって変化する。資源が無駄にされないように、そして全ての需要家がピーク時に必要な電力を受け取られるように、バルク電気システムの発電・負荷バランスが維持されているのが重要である。ガスタービン発電機のような従来の負荷追従ユニット(ときに“ピーカ(peaker)”ユニットと呼ばれる)は、バルク電気システムの負荷に追従してバルクシステムの発電・負荷バランスを維持するように配備される。しかし、これらの従来のピーカユニットは汚染物質を放出し、燃料効率が悪く、結果として炭素排出量がより多くなる。
【0027】
太陽光発電機や風力発電機などの、断続的な再生可能資源の普及が広まるにつれて、バルク電気システムの発電・負荷バランスを維持するために、さらに多くの負荷追従性を示すピーカ資源が必要とされる。たとえば、カリフォルニアISOは、図6に図示されるグラフ600に図示されるように、これらの動向により州内の電力順応性に対する必要性が大きくなっていることを確認している。図6に図示されるように、2020年までに負荷の最小とピークとの間の一日の変動は約14ギガワットになり、現在得られるよりもより大きな電力順応性が要求されるであろうということが推定される。このような電力順応性の供給は、価値が成長している報酬を伴ったサービスである。
【0028】
これに関して、本明細書に記載のシステム、方法、および装置の一実施例では、溶融炭酸塩型燃料電池発電所がグリッドパラレルモード(grid parallel mode)で作動され、発電所の燃料電池はその出力を通常出力と最小出力との間で変動することが可能で、通常出力は燃料電池の熱的中性負荷点によって決定される値に限定されている。燃料電池の熱的中性負荷点に基づく通常の出力は、一実施例では燃料電池の最大定格出力の50〜65%の間になり得る。具体的には、溶融炭酸塩の最大電力出力を限定することによって、燃料電池スタックを総定格電力の約50〜65%の間である熱的中性域に直接改質しながら、スタックのエイジングを加速させたりスタックの寿命に影響を与えたりすることなく、燃料電池プラントの出力が一日に一回0%または他の最適な減少した出力に変動されそして元に戻され得る。この性能は、従来の負荷追従発電に関する望ましくない汚染物質を避けながら、図6でカリフォルニアISOに確認されている、負荷が上昇する需要の最悪の場合に対応することができる。
【0029】
燃料電池発電所の燃料電池は、日常的に通常出力(たとえば最大定格出力の50〜60%まで)から最小出力に変動され得る。最小出力は好ましくは燃料電池の最大定格出力の29%である場合がある。あるいは、変動される燃料電池の最小出力は、(最大定格出力の)0%、5%、10%、15%、20%、25%、40%、および/または0と通常出力との間の任意の他の値である場合がある。一実施形態では、燃料電池がその通常出力から零出力に変動するのにかかる時間は約3時間であるが、しかしながら、他の実施形態では、1時間などのより速い変動時間が使用され得る。一実施形態では、燃料電池発電所は、エイジングに影響することなく、日常的に燃料電池発電所の最大定格の28〜65%の間で変動するように構成され得る。
【0030】
一実施例では、マルチユニットの燃料電池発電所設備が、グリッドパラレルモードで作動している溶融炭酸塩型燃料電池発電所を使用する。プラントのそれぞれの燃料電池は、その出力を通常出力と零出力との間で日常的に変動させることが可能である。この場合の通常出力は、燃料電池の熱的中性負荷点によって決定される値に限定され、一般的には最大定格出力の50〜65%である。全体のシステムの需要に応じて、マルチユニットの燃料電池発電所設備における燃料電池発電所の一部のみが負荷変動モードで作動され、残りの燃料電池発電所は最大定格容量で作動される。たとえば、燃料電池プラントの60%が負荷変動モードで作動するように構成されると、全体のシステムは設備に対して40%から100%の間の負荷変動性能を達成することができるであろう。他の実施例では、全体のシステムの需要に応じて、異なる割合の燃料電池が負荷変動モードで作動され得る。
【0031】
図1は一実施形態例に従って、負荷追従燃料電池ユニット100を概略的に図示したものである。図示されるように、負荷追従性燃料電池ユニット100は、1つ以上のトッピング燃料電池スタック104を含むトッピングモジュール102と、1つ以上のボトミング燃料電池スタック112を含むボトミングモジュール110とを含む。トッピングモジュール102とボトミングモジュール110とは、トッピング燃料電池スタック104のうちの1つにあるアノード106から生成される第一排気流がボトミング燃料電池スタック112のアノード114に供給されるように直列に接続される。さらに、直列に接続されることによって、ボトミング燃料電池スタック112のうちの1つにあるカソード116から生成される第二流が、トッピング燃料電池スタック104のカソード108に供給される。ある実施形態では、負荷追従燃料電池ユニット100は、その全体を参照することで本明細書に組み込まれる米国特許第9,478,819号明細書に記載されるシステムと同様の方法で作動するように構成される。図1では、トッピングモジュール102は2つのトッピング燃料電池スタック104を含むように図示され、ボトミングモジュール110は1つだけのボトミング燃料電池スタック112を含むように図示されているが、トッピングおよびボトミングモジュール102および110は、本開示の範囲から逸脱することなく、異なる数の燃料電池スタックを含んでもよいことを理解するべきである。
【0032】
様々な実施形態において、トッピングおよびボトミングモジュール102および110の燃料電池スタック104および112は、直接内部改質、間接内部改質、またはその組み合わせのいずれかを含む内部改質燃料電池スタックである場合がある。したがって、一実施形態では、燃料電池スタック104および112の各々は内部改質ユニットを含み、内部改質ユニットは(たとえば燃料供給118または補充供給からの)燃料を変換し、水素と一酸化炭素とを含む改質された燃料をアノード106および114に出力する。本明細書に記載の方法で、酸化剤ガスがカソード108および116に供給される。アノード106および114に供給される改質された燃料はその後、酸化剤ガスとの電気化学反応を受けて水と電力の出力とを生成する。
【0033】
負荷追従燃料電池ユニット100が作動している間、燃料供給118からの燃料(たとえば、天然ガス、合成ガス、または再生可能なバイオガスなどの炭化水素系燃料)が接続線を介して加湿器120に導入される。加湿器120はまた、追加の接続線を介して水供給122から水を受け取り、燃料と水とを化合させて、トッピングモジュール102に使用されるための燃料を加湿する。様々な実施形態では、加湿器120に供給される燃料と水の量は、接続線内に配置されるバルブ124および126として図示される、流量制御装置によって制御される。本明細書に記載されるように、いくつかの実施形態では、バルブ124および126の動作状態は、燃料電池コントローラ142によって制御されており、負荷追従燃料電池ユニット100によって生成される電力出力を、電気負荷144から受信する需要レベルに一部基づいて変化させる。
【0034】
加湿された燃料はつぎに、トッピングおよびボトミングモジュール102および110にそれぞれ導入される前に、加熱のために熱交換器128を通過する。いくつかの実施形態では、加湿された燃料は熱交換器128に導入される前に、燃料が部分的に改質されるプレコンバータ(図示なし)に導入される。さらに、燃料がトッピングモジュール102に導入される前に、様々な他の燃料加工段階(たとえば還元、脱硫)が実施される場合がある。そして加熱された燃料はトッピング燃料電池スタック104のアノード106に導入される。同時に、ボトミング燃料電池スタック112のカソード116から出力されるカソード排出はトッピング燃料電池スタック104のカソード108に供給され、加熱された燃料が電気化学反応を受けて、配電網などの電気負荷144への出力となる電力を生成する。カソード108から出力されるカソード排出は熱交換器128に供給され、アノード106に導入される前に加湿された燃料を加熱する。
【0035】
様々な実施形態では、トッピング燃料電池スタック104のアノード106は受け取った加熱された燃料の一部のみを消費する。したがって、アノード106からのアノード排出出力は、その中に消費されていない燃料を含む。この排出は、トッピング燃料電池スタック104の下流かつボトミング燃料電池スタック112の上流に設置される増圧ブロワ130に受け取られる。増圧ブロワ140はアノード排出がボトミング燃料電池スタック112に導入される前にアノード排出の圧力を増大させる。
【0036】
いくつかの実施形態では、増圧ブロワ130によってボトミングモジュール110に供給されるアノード排出は、補充燃料供給132からの燃料を補充される。トッピングモジュール102からのアノード排出流は十分な量の水を含んでいるので、補充燃料は燃料を加湿するための追加の水を必要としないでアノード排出と混合され得る。いくつかの実施形態では、補充燃料供給132から供給される補充燃料の量は、バルブ134として図示される流量制御装置によって制御される。本明細書に記載されるように、いくつかの実施形態では、バルブ134の動作状態は燃料電池コントローラ142によって制御されており、負荷追従燃料電池ユニット100によって生成される電力出力を、電気負荷144から受信する需要レベルに一部基づいて変化させる。
【0037】
トッピングモジュール102によって生成されたアノード排出と任意の補充燃料との化合物が、次にボトミング燃料電池スタック112のアノード114に導入される。入力燃料はボトミングアノード114内の直接内部改質によって改質され得る。ボトミングアノード114によって生成される排出は、次に酸化装置136に供給される。酸化装置136は、アノード排出と空気供給138から受け取った予熱された空気の第一部とを混合させて酸化剤ガスを生成する、混合装置を含み得る。酸化剤ガスは空気供給138からの予熱された空気の第二部と化合され、ボトミングカソード116に入力するための入力酸化剤ガスを生成し得る。
【0038】
いくつかの実施形態では、空気供給138は増圧ブロワ140によって負荷追従燃料電池ユニット100の周囲から集められた外気を含む。増圧ブロワ140は空気が酸化装置136に導入される前に空気を加圧する。いくつかの実施形態では、増圧ブロワ140の出力は、空気が酸化装置136に導入される前に空気を加熱する追加の熱交換器(図示なし)に供給される。いくつかの実施形態では、トッピングモジュール102からのカソード排出出力が追加の熱交換器に熱を供給する。上述のように、予熱された空気の第一部は酸化装置136に供給され、第二部は酸化装置136を迂回して、ボトミングカソード116に導入される前に第一部と再び化合される。いくつかの実施形態では、酸化装置に導入される空気量は、(たとえば、供給ラインにある流量制御バルブを制御することで)燃料電池コントローラ142によって制御され、電気負荷144の需要に基づいて負荷追従燃料電池ユニット100による電力出力のレベルを制御する。
【0039】
ボトミング燃料電池スタック112は、トッピングモジュール110のアノード排出からの燃料と、酸化装置136からの酸化剤ガスとの両方によって供給されるので、ボトミングモジュール110で電気化学反応が発生し、電気負荷に供給するための電力出力を生成する。ボトミングカソード116からのカソード排出はトッピング燃料電池スタック104のカソード108に運ばれる。いくつかの実施形態では、空気供給138からの空気の一部はボトミングモジュール110を回避し、補充酸化剤としてトッピング燃料電池スタック104のカソード108に導入される。カソード108に導入される前に、ブロワ(図示なし)が補充酸化剤を加圧し得る。燃料電池スタック104に導入される水量は、負荷追従燃料電池ユニット100による電力出力のレベルを制御するために、燃料電池コントローラ142によって制御され得る。
【0040】
負荷追従燃料電池ユニット100はさらに、トッピングおよびボトミングモジュール102および110の結合されたDC電力出力を、電気負荷146に供給するためのAC電力出力に変換するように構成されたインバータ146を含む。様々な実施形態において、インバータ146は設定値(たとえば燃料電池コントローラ142に供給される)に従って作動し、設定値は、トッピングおよびボトミングモジュール102および112によって生成され、変換されて電気負荷144に供給されるDC電力出力の分量を決定する。いくつかの実施形態では、負荷追従燃料電池ユニット100は、トッピングおよびボトミングモジュール102および110の各々の電力出力を調整するように構成されたDCレギュレータ(たとえば、燃料電池スタック104および112の各々に関連する1つのDCレギュレータ、図示なし)を含む。
【0041】
さらに図1を参照すると、負荷追従燃料電池ユニット100は、負荷追従燃料電池ユニット100の様々な構成要素の動作を制御するように構成される燃料電池コントローラ142を含む。様々な実施形態において、燃料電池コントローラ142は、負荷追従燃料電池ユニット100の様々な操作パラメータを制御するように構成される。このパラメータは、トッピングモジュール102に導入される燃料供給118からの燃料量(たとえばバルブ124の制御によって)、加湿器120に供給される水供給122からの水量(たとえばバルブ126の制御によって)、ボトミングモジュール110へのアノード排出の入力圧力(たとえば増圧ブロワ130の制御によって)、ボトミングモジュール110に供給される補充燃料量(たとえばバルブ134の制御によって)、ボトミングモジュール110に供給される酸化剤ガスの圧力(たとえばブロワ140の制御によって)、トッピングモジュール102に供給される空気供給138からの補充空気量、トッピングモジュール102に導入されるボトミングモジュール110からのカソード排出の圧力(たとえばカソード排出ブロワの制御によって、図示なし)、ボトミングモジュール110に入力される酸化剤ガスの温度を制御するために熱交換器の周りを回避される空気量、およびインバータ146の設定値を含むが、これらに限定されない。
【0042】
様々な実施形態において、負荷追従燃料電池ユニット100は、電気負荷144の発電需要に応じて、異なるエネルギーモードで作動するように構成される。いくつかの実施形態では、電気負荷144は、数多くの異なる需要家に電力を供給するように構成された配電網のような、大規模な配電システムを含む。配電網の需要家の各々に要求される電力のレベルが時間の関数として変化し得るので(たとえば、需要家は日中よりも夜間により多くの電力を要求し得る)、電気負荷144によって必要とされる電力量は時間によって変化する。資源が無駄にされないように、そして全ての需要家がピーク時に必要な電力を受け取られるように、負荷追従燃料電池ユニット100の発電・負荷バランスが維持されているのが重要である。ガスタービン発電機のような、従来の負荷追従ユニット(ときに“ピーカ”ユニットと呼ばれる)は、負荷に追従してバルクシステムの発電・負荷バランスを維持するように配備される。しかし、これらの従来のピーカユニットは汚染物質を放出し、燃料効率が悪く、結果として炭素排出量がより多くなる。
【0043】
従って、電力需要が少ない時に電力出力を低減させるように負荷追従燃料電池ユニット100の操作パラメータを調整することは利益があるであろう。いくつかの実施形態では、ピーク定格容量で操作しているとき、負荷追従燃料電池ユニット100は、電気負荷144に使用されるための電力を供給可能な方法で、3.7MWの電力出力を生成することが可能である。しかし、負荷追従燃料電池ユニット100が3.7MWの電力出力を生成するように作動すると、負荷追従燃料電池ユニット100の寿命は逆に負荷変動に影響され、これは燃料電池システムから電力を取り出す負荷が急激に減少する(または完全になくなる)ことによって生じ得る。具体的には、負荷追従燃料電池ユニット100の構成要素は、このような負荷変動状態の間に、熱機械的応力の変化と関連する加速した燃料電池スタックのエイジングとを経験する。一般的な燃料電池は、このようなエイジングを被ることなく日常的に定格負荷操作から10%までその負荷を低下させることができる。一般的な燃料電池はまた、エイジングを被ることなく、2週間ごとにその負荷を20%まで低下させることができる。多くの場合、これらの負荷変動値を超過することは、燃料電池のエイジングを著しく加速させるであろう。
【0044】
よって、本明細書に開示のシステムおよび方法に従って、電気負荷144のからの電力需要がピークの間(たとえば、電気負荷144に要求される電流が既定のピーク域内であるとき)、燃料電池コントローラ142は、負荷追従燃料電池ユニット100が熱的中性域内で作動するように構成される。いくつかの実施形態では、負荷追従燃料電池ユニット100は約2400kWの低減された最大出力(つまり65%までの容量)で操作される。こうすることで負荷追従燃料電池ユニット100は、ただちにもしくは1〜3時間にわたって、上述の負のエイジングの影響を受けずに、電力をオフまたは他の最適な最小電力に変動できる。必要なときには、プラントの電力出力は1〜3時間にわたって2400kWに再び上昇され得る。この負荷変動は燃料電池スタックの寿命に影響することなく一日に一回実行され得る。
【0045】
具体的には、溶融炭酸塩の最大電力出力を限定することによって、燃料電池スタック(たとえば、それぞれトッピングおよびボトミングモジュール102および110の燃料電池スタック104および112)を、総定格電力の約50〜65%の間である熱的中性域に直接改質しながら、スタックのエイジングを加速させたりスタックの寿命に影響を与えたりすることなく、燃料電池プラントの出力は一日に一回0%または他の最適な減少した出力に変動されそして元に戻され得る。したがって、負荷追従燃料電池ユニット100の出力は、電気負荷144の電力需要レベルが減少した表示に応じて燃料電池コントローラ142によって調整され得る。このような操作は、図3〜5に関して下記でより詳細に記載される。
【0046】
ここで図2を参照すると、一実施形態例に従う、発電システム200の概略図が図示されている。発電システム200は燃料電池発電所202と燃料電池コントローラ210とを含む。燃料電池発電所202は、第一組の燃料電池ユニット204、第二組の燃料電池ユニット206、および第三組の燃料電池ユニット208として図示される、燃料電池ユニットの組をいくつか含む。ある実施形態において、燃料電池ユニットの組204、206、208の各々は、図1に関して本明細書で議論される負荷追従燃料電池ユニット100のような燃料電池ユニットを複数含む。いくつかの実施形態では、燃料電池ユニットの組204、206、および208における各燃料電池ユニットは、図1のいくつかの要素を共有し得る。たとえば、燃料電池ユニットの各々が総体的な燃料供給から燃料を受け取り、燃料電池コントローラ142が燃料電池ユニットの組204、206、および208にある燃料電池ユニットの各々への燃料の配分を制御し得る。加えて、燃料電池ユニットの各々は、本開示の範囲を逸脱することなく、空気供給、水供給、熱交換器、酸化装置、または燃料電池スタックの外部にある他の構成要素をも共有し得る。いくつかの実施形態では、燃料電池ユニットの組204、206、および208における各燃料電池ユニットは、図1に図示されるものと異なる構成を含む場合がある。たとえば、一実施形態では、燃料電池ユニットの組204、206、および208における各燃料電池ユニットは、単純サイクル燃料電池を含む。
【0047】
ある実施形態では、燃料電池ユニットの電気出力の各々が結合されて直流電流(DC)電力出力をインバータ214に供給し、インバータ214がDC電流を交流電流(AC)出力に変換する。いくつかの実施形態では、燃料電池ユニットの組204、206、および208の各々は別々のインバータおよび/またはDC電流レギュレータを含む。AC出力の電圧は、次に、配電網218による大規模な分配のために変圧器216によって増大される。いくつかの実施形態では、分配される電力は、多相のAC出力である。負荷センサ220は電力出力の特性を監視するように構成される。いくつかの実施形態では、負荷センサ220は複数の検知ユニット(たとえば電力出力の各相に関連するもの)を含み、各相の電力出力の複数の面(たとえば電圧や電流)を計測するように構成される。いくつかの実施形態では、配電網218は、様々な需要家の電力需要の変化に応じて配電網218の共通結合の点における出力電圧を維持するように構成される電圧レギュレータを含む。従って、複数の負荷センサ220がこのような共通結合の点における電流を計測し、本明細書に記載の方法を実行するのを容易にするためにこのようなデータを燃料電池コントローラ210に供給する。
【0048】
一実施形態では、燃料電池ユニットの組204、206、208は、上述の負荷追従燃料電池ユニット100のような燃料電池ユニットを合計で8個含む。したがって、最大定格電力出力を生成するように作動されるとき、燃料電池発電所202は29.6MWの電力を発電できる場合がある。しかしながら燃料電池コントローラ210が、燃料電池ユニットの各々の最大電力出力を、熱的中性域にある燃料電池スタックの電力出力(たとえば最大定格電力出力の約65%、もしくは約2.4MW)に限定し得る。したがって、(バルク電気システム操作者の関心事である)総体的なサイト出力は、図7に図示されるグラフ700に図示されるように、個々の燃料電池ユニットを順次変動することによって調整され得る。具体的には、図7は8ユニットの20MW燃料電池発電所202のターンダウン性能を図示した図である。この配置は、高い燃費を維持しながら現場においてフルターンダウン容量をもたらす。単一ガスタービン発電機などの競合する技術は、ターンダウン能力が限られており(一般的に定格出力の40%まで)、負荷動作が減少したときに効率が著しく低下する。
【0049】
図7に図示されるように、システムは8個の燃料電池ユニットを含み、その各々は、ユニットの一日の変動がエイジングを加速させないように、その最大定格出力と比べて減少された最大出力で作動する。また図示されるように、システムの出力はバルク電気システム負荷の変化する需要を担うように0MWから20MWで制御され得る。既存のシステムは一般的に最大定格で作動しており、もしこのような負荷変動が実施されたら著しく劣化することになり、この出力の順応性は既存のシステムでは不可能である。他の実施例では、異なる数の燃料電池ユニットが使用され、異なる全電力出力が達成される場合がある。
【0050】
様々な実施形態において、燃料電池発電所202における各燃料電池ユニットの電力出力は、第一既定期間にわたって減少され得る。様々な実施形態において、燃料電池発電所202の燃料電池ユニットは、限定最大出力(つまり、最大定格出力の50〜60%まで)から、最小出力に日常的に変動され得る。最小出力は好ましくは燃料電池の最大定格出力の29%になり得る。あるいは、変動される燃料電池の最小出力は、(最大定格出力の)0%、5%、10%、15%、20%、25%、40%、および/または0と限定最大出力との間の他の任意の値でもよい。一実施形態では、燃料電池ユニットがその限定最大出力から零出力に変動するのに約3時間かかるが、しかしながら他の実施形態では、1時間のようなより速い変動時間が使用され得る。
【0051】
様々な実施形態において、発電システム200の電力出力は、燃料電池コントローラ210によって変化される。燃料電池コントローラ210は、燃料電池発電所202や発電システム200の他の様々な構成要素(たとえばエネルギー回収ユニット212)に制御信号を与えるように構成される。したがって、燃料電池コントローラ210は、それぞれの電力出力を制御するために、燃料電池ユニットの様々な操作パラメータ(たとえば、燃料電池ユニットの様々な燃料電池スタックに供給される燃料量、様々な燃料電池スタックに供給される酸化剤ガスの量、燃料の加湿、酸化剤ガスに与えられる二酸化炭素の程度、アノード間の圧力差など)を制御するように構成される、いくつかの制御信号を発生させ得る。燃料電池コントローラ210のより詳細な説明は、図3に関連して記載される。
【0052】
一例において、配電網218がピーク域内の電力量(たとえば17,000から25,000メガワットの間)を要求していることを示す表示を受信するのに応じて、燃料電池コントローラ210は、限定最大出力で作動するように燃料電池プラント202の燃料電池ユニットの各々に制御信号を送り得る。しかしながら、配電網218が要求する電力量が減った(たとえば11,000から13,000メガワットの間)ことを示す他の表示を受信するのに応じて、燃料電池コントローラ210は燃料電池ユニットのサブセットの操作パラメータを調整して、電力出力を設定された最小出力(たとえば最大定格出力の0%、5%、10%、15%、20%、25%、40%)に既定時間(たとえば3時間)にわたって低減させる場合がある。配電網218がピーク域内の電力量を要求することを示す他の表示を受信するのに応じて、燃料電池コントローラ210が下降変動された燃料電池ユニットの操作パラメータを調整して、その電力出力が既定時間(たとえば3時間)にわたって限定最大出力に戻る場合がある。
【0053】
いくつかの実施形態では、燃料電池コントローラ210は、別の組の操作パラメータに従って、燃料電池ユニットの組204、206、および208の各々を操作する。たとえば、一実施形態では、負荷センサ220からのピーク需要の表示(たとえば第一既定域内で計測された電流)に応じて、燃料電池コントローラ210は第一組の燃料電池ユニット204にある各燃料電池ユニットを第一限定最大電力出力(たとえば最大定格電力出力の約50%)で、第二組の燃料電池ユニット206にある各燃料電池ユニットを第二限定最大電力出力(たとえば最大定格電力出力の約60%)で、そして第三組の燃料電池ユニット208にある各燃料電池ユニットを第三限定最大電力出力(たとえば最大定格電力出力の約65%)で操作し得る。このようなずれのある手段は、バルク電気システムの負荷の時に予測できぬ満ち引きを達成するのにおいてより大きな順応性をもたらし得る。
【0054】
たとえば、負荷センサ220から電力需要が低下した表示(たとえば、配電網218によって取り出される電流が減少する、または第一既定域より低い第二既定域内で電流が計測される)を受信するのに応じて、燃料電池コントローラ210が、燃料電池ユニットの組204、206、および208のうちのいずれか一つもしくは組み合わせの操作パラメータを調整して、燃料電池発電所202の全体の電気出力を減少させる場合がある。一例において、電力需要が減少した表示が、需要における限られた減少である場合(たとえば、ピーク需要の5%から10%などの小さな割合の変化)、燃料電池コントローラ210は、第一組の燃料電池ユニット204の電力出力を単独で減少させて、全体の電力出力への影響を割合として最小にする場合がある。
【0055】
様々な実施形態において、その全体を参照することによって本明細書に組み込まれる米国特許第7,800,340号明細書に記されるように、燃料電池コントローラ210(または図1に関して議論される燃料電池コントローラ142)は各燃料ユニットの電力生成を制御するように構成される。たとえば、燃料電池コントローラ210は、ルックアップテーブルを利用して、負荷センサ220によって返された値を燃料電池発電所202に必要とされるDC出力に変換する場合がある。この必要とされるDC出力に基づき、燃料電池コントローラ210はさらなるルックアップテーブルを使用することで、それぞれの燃料電池ユニットに対する燃料利用率を決定する。燃料利用率を決定するのに使用される具体的なルックアップテーブルは、必要とされるDC出力、それぞれの燃料電池ユニットの現在の操作モード(たとえば燃料電池ユニットが限定最大電力出力で作動しているか、最小電力出力で作動しているか)、そして燃料電池発電所202に供給される燃料の成分などの、いくつかの要素に依存し得る。燃料利用率に基づいて、各燃料電池ユニットに対する燃料需要が決定される。一例において、もし燃料電池発電所202の燃料電池ユニットの各々が限定最大出力で作動していると、電気負荷が極小である表示を受信するのに応じて、燃料電池コントローラ210は最小のDC出力が要求されていることを判断し、全ての燃料電池ユニットが限定最大出力で作動している燃料電池発電所202の操作状態に関連するルックアップテーブルを検索する。ルックアップテーブルを使用すると、各燃料電池ユニットに対する燃料利用率と燃料需要が決定され、制御信号が燃料流量制御バルブに与えられて必要とされるDC出力を発生させる。
【0056】
いくつかの実施形態では、燃料電池コントローラ210は出力における所望の変動を経時的に実現するために、順次(同時とは対照的に)燃料電池ユニットを制御するように構成される。たとえば一実施形態では、燃料電池コントローラ210は与えられたシステムにおける燃料電池の全てに負荷変動を均等に分配するように構成される。たとえば、ある日において、第一組の燃料電池ユニット204の燃料電池ユニットが、配電網218の負荷における減少を担うために負荷変動されると、次の日には燃料電池コントローラ210は第二組の燃料電池ユニット206を負荷変動するように選択し得る。負荷変動する燃料電池のいずれもが他よりも多く負荷変動されないように、これが日々繰り返され得る。
【0057】
いくつかの実施形態では、燃料電池発電所202における燃料電池ユニットのいくつかは、上述の最大定格電力出力で、もしくはその付近で操作され、一方で他は限定最大電力出力で操作される。最大定格電力出力で操作される燃料電池ユニットは、燃料電池ユニットのエイジングに不利な影響を与えることなく著しく負荷変動することができない。このことから、限定最大電力出力で操作される燃料電池ユニットは、配電網218の需要が減少したのに応じて出力を減少させる。表1は、例示の実施形態に従って、ベース負荷の複合サイクル燃料電池(CCFC)ユニット(燃料電池ユニットがピークの定格最大出力でもしくはその近くで作動している)と、負荷変動するCCFC燃料電池ユニット(燃料電池ユニットが限定最大電力出力で作動している)との様々な組み合わせを備えた燃料電池発電所202の結果を示す表である。
【表1】
【0058】
表1に示されるように、6個のベース負荷燃料電池と0個の負荷変動燃料電池とが作動しているときに、燃料電池発電所202は10%の1日のターンダウン性能を有する。高効率の燃料電池システムはまた、8個の負荷変動燃料電池と0個のベース負荷燃料電池とが作動しているときに、56%の1日のターンダウン性能を有する。
【0059】
燃料電池ユニットの組204、206、および208における各燃料電池ユニットが単純サイクル燃料電池(SCFC)を含むようないくつかの実施形態では、発電システム200はさらにエネルギー回収ユニット212を含む。様々な実施形態では、エネルギー回収ユニット212は、燃料電池発電所202から生成された廃熱(たとえば、燃料電池ユニットの燃料電池スタックからのカソード排出)を使用して追加のAC電力出力を発生させるように構成される有機ランキンサイクルタービンを含む。様々な実施形態において、燃料電池コントローラ210は、発電システム200の電力変化性をさらに増大させるために、エネルギー回収ユニット212を燃料電池発電所202から選択的に分離し得る。あるいは、エネルギー回収ユニット212の発電が下降または上昇し得る。表2は、例示の実施形態に従って、20MWまでの発電所事業における、ベース負荷燃料電池ユニット(つまり最大定格出力で作動している燃料電池ユニット)と、負荷変動燃料電池(つまり、限定された最大出力で作動している燃料電池ユニット)との様々な組み合わせを備えた燃料電池発電所202の結果を示す。表2の概要として、結果はシステムでORCタービンを使用する場合と使用しない場合とで示されている。表2はまた、全ての変動燃料電池ユニットが最大定格操作モードにされるときの状態を参照する、燃料電池発電所202のベース負荷変換能力を示す。
【表2】
【0060】
表2に示されるように、10%の1日あたりの最小ターンダウンは、7個のベース負荷燃料電池ユニットと0個の負荷変動燃料電池ユニットとを使用し、ORCタービンを使用しないで達成される。これと同じ筋書はORCタービンを使用すると、17%のターンダウン容量まで上昇する。表2に示される1日あたりの最大ターンダウン(59%)は、0個のベース負荷燃料電池ユニットと10個の負荷変動燃料電池ユニットとを備え、ORCタービンを使用するシステムから生じる。表2はまた、0個のベース負荷燃料電池ユニットと11個の負荷変動燃料電池ユニットとを備え、ORCタービンを使用しないシステムが、56%の1日あたりの最大ターンダウンをもたらすことを示す。燃料電池ユニットの作動のいずれかの点において、電力需要がより安定した発電を要求するように変化すると、1つ以上の燃料電池ユニットが負荷変動プラントからベース負荷プラントに変換され得る(たとえば電力生成を最大定格電力出力に上昇させることで)。表2はベース負荷発電に加えるための性能を強調する。
【0061】
ここで図3を参照すると、一実施形態例に従う、図2の発電システム200の燃料電池コントローラ210のより詳細な図が図示されている。燃料電池コントローラ210は、処理装置304とメモリ306とを含む処理回路302を含む。処理装置304は汎用もしくは特定目的の処理装置、特定用途向け集積回路(ASIC)、1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、処理構成要素の一群、または他の適切な処理構成要素の場合がある。処理装置304はメモリ306に保管されたもしくは他のコンピュータ可読媒体(たとえば、CDROM、ネットワークストレージ、リモートサーバなど)から受信されたコンピュータコードもしくは命令を実行して本明細書に記載される処理の1つ以上を行うように構成され得る。メモリ306は、データ、コンピュータコード、実行可能な命令、または他の形態のコンピュータ可読情報を保管するように構成された1つ以上のデータ記憶装置(たとえばメモリユニット、メモリ装置、コンピュータ可読記憶媒体など)を含み得る。メモリ306は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、ハードドライブ、一時記憶装置、不揮発性メモリ、フラッシュメモリ、光学メモリ、またはソフトウェアオブジェクトおよび/またはコンピュータ命令を保管するのに適切な他のメモリを含み得る。いくつかの実施形態では、コントローラ210はまたユーザインタフェース(図示なし)を含む。ユーザインタフェースは、発電システム200の構成要素のいずれかの操作パラメータのいずれかを調整するために、操作者の入力を受信することができる、ディスプレイまたは他の要素(たとえばボタン、ジョイスティックなど)を含み得る。
【0062】
図3に図示されるように、メモリ306は負荷監視モジュール308および電力出力調整モジュール310を含む。メモリ306は本開示の範囲から逸脱することなくより多くの、より少ない、もしくは異なるモジュールを含んでもよい。負荷監視モジュール308は、発電システム200が電力出力を供給する電気負荷(たとえば配電網218)の電力需要に関して受信したデータを、処理装置304に分析させるように構成される。これに関して、負荷監視モジュール308は電気負荷に所望される電力レベルに関する様々な入力を分析するように構成され得る。様々な実施形態において、燃料電池コントローラ210が(たとえば後述の負荷センサインタフェース314を通して)センサ信号(たとえば配電網218の特定点において必要とされる電流レベルを指示する)を負荷センサ220から受信することに応じて、負荷監視モジュール308は受信された信号の分析を処理装置304に実行させ得る。
【0063】
一例において、負荷監視モジュール308は様々な電力調整トリガを含み得る。負荷センサ220から受信したセンサ信号が電力調整トリガのいずれかによって定義されるパラメータを満たす場合、処理装置304は電気負荷の需要に基づいて発電システム200の総電力出力を調整するために、(たとえば後述の電力出力調整モジュール310を通して)燃料電池発電所202の様々な燃料電池ユニットの操作パラメータを調整し得る。一つのこのような調整トリガは、(たとえば、もし電気負荷の電力需要が、既定時間内に既定の割合より多く減少すると)負荷センサ220からの信号と前に計測された値とを比較することを含む。他の調整トリガは、電力需要の様々な既定範囲および燃料電池発電所202の現在の電力出力に関連し得る。たとえば、もし電気負荷に必要とされる電流のレベルが既定のピーク域内で、かつ燃料電池発電所202が最大レベルの出力で作動していない場合(たとえば少なくとも1つの燃料電池ユニットが上述の限定最大レベルより低く作動している場合)、負荷監視モジュール308は電力出力調整モジュール310に燃料電池発電所202の電力出力レベルを上昇方向に調整させ得る。他の例では、もし電気負荷に必要とされる電流のレベルが既定の最小域内で、かつ燃料電池発電所が正の電力出力(たとえば少なくとも1つの燃料電池ユニットがゼロでない電力出力を生成している場合)を要求されるより多く生成している場合、負荷監視モジュール308は電力出力調整モジュール310に燃料電池発電所202の電力出力のレベルを下降方向に調整させ得る。
【0064】
電力出力調整モジュール310は、電気負荷に必要とされる電力レベルに基づいて、燃料電池発電所202の燃料電池ユニットを操作するように構成される。この点に関して、電力出力調整モジュール310は、燃料電池発電所202の各燃料電池ユニットの様々な構成要素(たとえば、流量制御バルブ、ブロワ、インバータ、電流レギュレータ)に制御信号を与えて、米国特許第7,800,340号明細書に記載されるように各燃料電池ユニットによる電力出力のレベルを制御するように構成される。上述のように、電気負荷からピークレベルの電力需要の表示を受信するのに応じて、電力出力調整モジュール310は、最大レベルの電力出力を供給するために、処理装置304が制御信号を(たとえば後述の発電システムインタフェース316を通して)与えるようにさせ得る(たとえば燃料電池発電所202における各燃料電池ユニットを限定最大電力出力で作動させる、または第一組の燃料電池ユニットを限定最大電力出力で、かつ第二組の燃料電池ユニットを最大定格電力出力で作動させる)。
【0065】
しかしながら、燃料電池コントローラ210が(たとえば負荷監視モジュール308を通して)電気負荷に必要とされる電力が減少したことを検知するのに応じて、電力出力調整モジュール310は、処理装置304に燃料電池発電所202の燃料電池ユニットの少なくともいくつかにおける操作パラメータを調整させ得る。たとえば燃料電池コントローラ210は、燃料電池ユニットの電力出力を(たとえば限定最大電力出力より低いレベルに)低減させるために、(たとえば図1に関して議論されるバルブ124および126のようなバルブの位置を調整することによって)燃料電池ユニットへの空気、水、および燃料の流量を制御し得る。さらに、燃料電池コントローラ210は、燃料電池発電所202の電力出力を低減させるために、インバータ234の設定値を制御し得る。電気負荷に必要とされる電力レベルが上昇したことを燃料電池コントローラ210が検知するのに応じて、電力出力調整モジュール310は、電力出力が上昇したレベルまで戻るように、燃料電池コントローラ210に(たとえば図1に関して議論されるバルブ124および126のようなバルブの位置を調整することによって)燃料電池ユニットへの水および燃料の流量を上昇方向に戻すように調整させ得る。
【0066】
様々な実施形態において、燃料電池ユニットの操作パラメータの調整が様々な制約312を受ける。たとえば、一実施形態では、1つの操作パラメータ(たとえば燃料電池ユニットに導入される燃料量)の調整は、様々な燃料電池構成要素の損傷を防ぐために、既定期間内で既定の量または割合以上によって調整されることはできない。他の制約は調整される燃料電池ユニットの特性に関連し得る。たとえば、いくつかの実施形態では、燃料電池ユニットは、既定の期間(たとえば一日)において既定の回数(たとえば1)より多く(たとえば、限定最大電力出力より低い電力出力まで)下降変動されない。したがって、電力出力調整モジュール310は、処理装置304を様々な時点における燃料電池ユニットの操作パラメータを識別するデータログにアクセスさせ得る。もしデータログが、第一燃料電池ユニットは既定の期間内に下降変動されたが第二燃料電池ユニットはされていないことを明らかにすると、次に第二燃料電池ユニットの操作パラメータが第二燃料電池ユニットを下降変動するように調整され得る。
【0067】
図3に図示されるように、燃料電池コントローラ210はさらに負荷センサインタフェース314を含む。負荷センサインタフェース314は負荷センサ220から信号を受信するように構成される。いくつかの実施形態では、負荷センサ220は有線接続によって燃料電池コントローラ210と結合される。したがって、負荷センサインタフェース314は、ジャック、はんだ箇所、または燃料電池コントローラ210を負荷センサ220と物理的に結合させるための任意の他のハードウェアを含み得る。加えて、負荷センサインタフェース436は、通信ハードウェア/ソフトウェア、デジタル・アナログ変換器、アナログ・デジタル変換器、電気負荷の電力需要を表す信号を解釈するための回路、および他の適切な構成要素を含み得る。
【0068】
いくつかの実施形態では、負荷センサインタフェース314は、無線通信プロトコル(たとえばWi−Fi(登録商標)またはBluetooth(登録商標))を介して負荷センサ220と通信するように構成される、無線通信トランシーバを含む。一例では、負荷センサ220は配電網218の操作者と関連している場合があり、操作者は使用データ(たとえば実際の電力使用データ、使用予想など)を燃料電池コントローラ210に無線で送信する場合がある。したがって、燃料電池コントローラ210は、予想される電力需要に基づいて、燃料電池発電所202の電力生成レベルを先制して変え得る。
【0069】
燃料電池コントローラ210はさらに発電システムインタフェース316を含む。発電システムインタフェース316は、発電システム200の様々な構成要素(たとえば、燃料電池ユニットの構成要素、エネルギー回収ユニット212)に制御信号を与え、電力生成のレベルを制御するように構成される。したがって、発電システムインタフェース316は、ジャック、はんだ箇所、または燃料電池コントローラ210を本明細書に記載の様々な構成要素と物理的に結合させるための任意の他のハードウェアを含み得る。加えて、発電システムインタフェース316は、通信ハードウェア/ソフトウェア、デジタル・アナログ変換器、アナログ・デジタル変換器、燃料電池発電所202のそれぞれの燃料電池ユニットの電力生成レベルを表す信号を解釈するための回路、および他の適切な構成要素を含み得る。
【0070】
ここで図4を参照すると、一実施形態例に従って、電気負荷に基づいて負荷追従燃料電池ユニット(たとえば、本明細書で議論される負荷追従燃料電池ユニット100)を操作するためのプロセス400のフローチャートが図示されている。プロセス400はたとえば、上述の燃料電池コントローラ142によって実行され得る。あるいは、いくつかの実施形態では、プロセス400は上述の燃料電池コントローラ210によって実行され得る。このような実施形態では、プロセス400は燃料電池発電所202に含まれる複数の燃料電池ユニットの各々に適用され得る。プロセス400は、燃料電池ユニットのエイジングの影響を最小にしながら、可変的な電力量を供給するように実施され得る。
【0071】
プロセス400は、燃料電池ユニットの最大電力出力を、燃料電池ユニットの熱的中性域に限定することを含む(ブロック402)。たとえば、燃料電池コントローラ142が、電気負荷144が極大値にある(たとえば、電気負荷144が一日のピーク域内にある電流を取り出し得る)表示を受信し得る。それに応じて、燃料電池ユニット100が限定最大電力出力を供給するように、燃料電池コントローラ142は、(たとえば、燃料供給118からの燃料流量、水供給122からの水、補充燃料供給132からの燃料、トッピングモジュール102とボトミングモジュール110との間の圧力差を規定する)操作パラメータの組に従って、燃料電池ユニット100の様々な構成要素(たとえば、バルブ124、126および134、増圧ブロワ130および140など)を操作し得る。限定最大電力出力は、燃料電池ユニット100に対する最大定格電力出力の既定の割合(たとえば50%〜65%)である場合がある。
【0072】
プロセス400は、電気負荷が減少したことを示す表示を受信することを含む(ブロック404)。たとえば、電気負荷144が配電網を含む構成においては、配電網を通して電力を供給される様々な需要家が電力消費を減少させ(たとえば日中)、結果として電気負荷144に取り出される電流が(たとえば一日のピーク域より低く)減少する場合がある。理解されるように、電気負荷の減少量は状況によって変化し得る。
【0073】
プロセス400は、第一既定期間内に電力出力を限定最大電力出力から減少させるために、燃料電池ユニットの操作パラメータを調整することを含む(ブロック406)。たとえば、電気負荷が減少した表示に応じて、燃料電池コントローラ142は、トッピングモジュール102の燃料電池スタック104のアノード106に供給される燃料供給118からの燃料流量を減少させて、負荷追従燃料電池ユニット100の電力出力を第一既定期間(たとえば1〜3時間)にわたって、限定最大値より低い第一最小値に減少させ得る。様々な実施形態において、第一最小値は、負荷追従燃料電池ユニット100の最大定格電力出力の多くても40%である。
【0074】
いくつかの実施形態では、電気負荷が減少したことを示す追加の表示が受信され得る。たとえば、配電網の需要家はさらに、電力消費を404で示されるレベルより低く減少させ得る。このような表示に応じて、燃料電池コントローラ142は、電力出力を第一最小値から、第一最小値より低い第二最小値(たとえば、0%、5%、10%、20%)に第二既定期間(たとえば1時間)にわたって減少させるように、燃料電池ユニットの操作パラメータを調整し得る。
【0075】
プロセス400は、電気負荷が増加した表示を受信することを含む。たとえば、配電網の需要家は、電力消費を404で示されるレベルより多くに増加させ得る(たとえば、夕方にむかって、電気負荷144に取り出される電流は一日のピーク域内の値に増加され得る)。それに応じて、燃料電池コントローラ142は、電力出力が第三既定期間(たとえば1〜3時間)内に限定最大値に再び増加するように、負荷追従燃料電池ユニット100の操作パラメータを調整し得る(ブロック410)。たとえば、アノード106に供給される燃料量は、負荷追従燃料電池ユニット100による電力生成を増加させるために、既定の割合で増加し得る。
【0076】
ここで図5を参照すると、一実施形態例に従って、電気負荷に基づいて燃料電池発電所(たとえば、上述の燃料電池発電所202)を操作するためのプロセス500のフローチャートが図示される。プロセス510は上述の燃料電池コントローラ210によって実行され得る。プロセス500は、燃料電池発電所202のエイジングの影響を最小にしながら、可変的な電力量を供給するように実施され得る。
【0077】
プロセス500は、ユニットごとに最大定格電力出力を供給するように、各燃料電池ユニットの熱的中性域の外側にある燃料電池ユニットの第一数(たとえば、第一組の燃料電池ユニット204)を操作することを含む(ブロック502)。たとえば、既定値として、燃料電池コントローラ210は、第一組の操作パラメータに従って第一組の燃料電池ユニット204の燃料電池ユニットの各々を操作して、最大定格電力出力(たとえば3.7MW)の電力出力を生成し得る。様々な実施形態において、第一組の燃料電池ユニット204におけるエイジングの影響を防ぐために、燃料電池コントローラ210は燃料電池ユニットの操作パラメータを既定のレベルで維持し得る。いくつかの実施形態では、燃料電池コントローラが第一組の燃料電池ユニット204の操作パラメータを変化させ、第一組の燃料電池ユニット204における燃料電池ユニットの各々の電力出力を、最大定格電力出力の10%程度変化させ得る。このような限定された変動は燃料電池発電所202の全体の変動能力を増加させる。
【0078】
プロセス500は極大電気負荷の表示を受信することを含む。たとえば、配電網218の需要家が相対的に大きな電力量を必要とする場合があり(たとえば夕方に)、負荷センサ220に1日のピーク域内の電流を検知させる。いくつかの実施形態では、表示は外部の計算システムから受信され得る。たとえば、配電網218に関連する機関が、電気負荷の予測を燃料電池コントローラ210に供給する場合がある。このような予測はコントローラのメモリ306に保存され、燃料電池コントローラ210は電力需要予測値を周期的に回収し得る。配電網218の電力需要を監視可能ないかなる組織も、このような表示を供給し得る。
【0079】
プロセス500は、504で受信される表示に応じて、各燃料電池ユニットの熱的中性域内の第二数の燃料電池ユニット(たとえば第二組の燃料電池ユニット206)を操作することを含む(ブロック506)。したがって、第二組の燃料電池ユニット206にある各燃料電池ユニットは、各燃料電池ユニットの最大定格電力出力の既定割合(たとえば、50〜65%)である、限定最大電力出力を生成する。このような限定最大電力出力を生成するために、様々な手段がとられ得る。例えば、一実施形態において、第二組の燃料電池ユニット206にある各燃料電池ユニットは、各燃料電池ユニットが同じ限定最大値の電力出力を生成するように、第二組の操作パラメータで操作され得る。あるいは、第二組の燃料電池ユニット206のサブセットは、異なるサブセットにある燃料電池ユニットが異なる限定最大値の電力出力を生成するように、異なる組の操作パラメータで操作され得る。一例では、第二組の燃料電池ユニット206の第一サブセットが第一限定最大値の電力出力(たとえば最大定格電力出力の50%)を生成し、一方で第二組の燃料電池ユニット206の第二サブセットが第二限定最大値の電力出力(たとえば最大定格電力出力の60%)を生成する。
【0080】
プロセス500は、電気負荷が減少したことを示す表示を受信することを含む(ブロック508)。たとえば、配電網218の需要家が電力消費を減少させ、負荷センサ220に1日のピーク域より低い電流レベルを検知させる場合がある。これに応じて、燃料電池コントローラ210が第二組の燃料電池ユニット206のサブセットを選定する(ブロック510)。様々な実施形態において、この選定は燃料電池発電所202の下降変動履歴に基づく場合がある。たとえば、燃料電池コントローラ210は、様々な時点で様々な燃料電池ユニットを操作するために操作パラメータが使用されたことを示すログを保持する場合がある。したがってログは、燃料電池ユニットが様々な時点で変動されたことを示す。いくつかの実施形態では、燃料電池ユニットのサブセットを選定するために、様々な選定のルールが使用される。一例では、既定の期間内(たとえば一日)にその限定最大出力より低く下降変動された燃料電池ユニットは選定されない。
【0081】
いくつかの実施形態では、燃料電池ユニットは508で受信される表示に基づいて選定される。たとえば、負荷センサ220に検知される電気負荷のレベルに応じて、第二組の燃料電池ユニット206の異なるサブセットが選定され得る。もし電気負荷の減少が極大値から離れているのが限定されているとき(たとえば10%)、たとえば、より高い限定最大出力で作動している燃料電池ユニットのサブセットが、燃料電池発電所の総電力出力をより小さな割合で減少させるように選定され得る。
【0082】
プロセス500は、燃料電池発電所の電力出力を減少させるために、燃料電池ユニットの選定されたサブセットの操作パラメータを調整することを含む。たとえば、第二組の燃料電池ユニット206の選定された燃料電池ユニットについて、燃料電池コントローラ210は、燃料と水がトッピングモジュール102に供給される量を減らすためにバルブ124及び126を閉じ、それにより燃料電池ユニットの電力生産を既定期間(たとえば1〜3時間)にわたって最小値に減少させる場合がある。もし極大電気負荷を示す他の表示を受信すると、燃料電池コントローラ210は、バルブ124および126を徐々に再び開けて、選定された燃料電池ユニットの電力生成を限定最大値まで再び上昇させる場合がある。あるいは、もし電気負荷が減少したことを示す他の表示を受信すると、燃料電池コントローラ210は510および512を繰り返し、第二組の燃料電池ユニット206にある追加の燃料電池ユニットを選定し、追加の燃料電池ユニットの電力出力を他の最小値に低減させるように操作パラメータを調整する場合がある。
【0083】
様々な代表的実施形態に示されるシステムおよび方法の構造および構成は例示のみである。いくつかの実施形態のみが本開示に詳細に記載されているが、多くの変更形態が可能である(たとえば、様々な要素の大きさ、寸法、構造、形状、および比率、並びにパラメータの値、取付け方法、材料の使用、方向などの変化)。例として、要素の位置は反転もしくは変化されてもよく、個別の要素の性質もしくは数または位置が変更もしくは変化されてもよい。従って、このような変更形態の全ては、本開示の範囲内に含まれる意図がある。異なる実施形態に従って、いかなる工程もしくは方法段階の順番もしくは順序が変化もしくは再び順序付けられてもよい。本開示の範囲から逸脱することなく、例示の実施形態の設計、操作条件、および構成における他の代用、変更、変化、および省略がなされてもよい。
【0084】
本開示は、様々な動作を完了させるための、メモリもしくは他の機械可読媒体における方法、システム、およびプログラム製品を企図する。本開示の実施形態は、既存のコンピュータ処理装置を使って、または、本目的もしくは他の目的のために組み込まれた適切なシステムのための特別な目的のコンピュータ処理装置によって、またはハードワイヤードシステムによって実施され得る。本開示の範囲内の実施形態は、そこに保存された機械が実行可能な命令もしくはデータ構造を運搬または所有するための機械可読媒体を有する、プログラム製品またはメモリを含む。このような機械可読媒体は、汎用もしくは特別な目的のコンピュータ、または処理装置を備える他の機械によってアクセス可能な、任意の入手可能な媒体の場合がある。例示として、このような機械可読媒体は、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、CD−ROM、もしくは他の光学ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気記憶装置、または汎用もしくは特別な目的のコンピュータまたは処理装置を備えた他の機械によってアクセス可能な、機械で実行可能な命令もしくはデータ構造という形態で所望されるプログラムコードを運搬または保存するのに使用できる他の媒体を含み得る。上述の組み合わせはまた、機械可読媒体の範囲内に含まれる。機械で実行可能な命令は、例として、汎用コンピュータ、特別な目的のコンピュータ、または特別な目的の処理機械に、特定の機能もしくは機能の群を実行するようにさせる命令およびデータを含む。
【0085】
図は方法段階の特定の順番を示し得るが、段階の順番は図示されるものと異なってもよい。また、2つ以上の段階が同時にまたは部分的に同時に実行されてもよい。このような変更形態は選択されるソフトウェアおよびハードウェアシステム、ならびに設計者の好みによるであろう。すべてのこのような変更形態は本開示の範囲内である。同様に、ソフトウェア実装は、様々な接続段階、処理段階、比較段階、および決定段階を達成するためにルールベースロジック及び他のロジックを備えた標準的なプログラミング技術で完了され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7