(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記撮像要素は、撮像アセンブリの構成要素であって、前記撮像アセンブリは、超音波アセンブリおよび光コヒーレンス断層撮影アセンブリから成る群から選択される、請求項5に記載のカテーテル。
前記撮像要素は、撮像アセンブリの構成要素であって、前記撮像アセンブリは、超音波アセンブリおよび光コヒーレンス断層撮影アセンブリから成る群から選択される、請求項11に記載のカテーテル。
【背景技術】
【0003】
ガイドワイヤおよびカテーテル等の管腔内デバイスは、血管内の種々の疾患が、観血術野を生成せずに、評価および治療されることを可能にする。血管内手技は、典型的には、アクセス動脈(例えば、上腕、大腿、橈骨)を通して、脈管構造内の着目脈管にガイドワイヤを通過させるステップを含む。いったんガイドワイヤが、定位置に来ると、カテーテルは、ガイドワイヤにわたって誘導され、着目脈管において、管腔内手技を行う。管腔内手技は、いくつかの特殊カテーテルの血管系の中への導入および交換を要求し得、これは、長時間の手技時間につながり得る。結果として、その交換可能性を改善し、手技の長さを短縮させるために、カテーテルの設計に変更が行われる。
【0004】
手技時間を短縮するための公知のカテーテル設計は、カテーテルの遠位部分を通してのみ延在する、ガイドワイヤ管腔を含む、迅速交換構成である。迅速交換ガイドワイヤ管腔以前は、カテーテルは、多くの場合、カテーテルデバイスの全長を延在させる、オーバーザワイヤ管腔を含んでいた。長い管腔のため、オーバーザワイヤカテーテルは、カテーテルの長さの2倍を上回るガイドワイヤを要求する。これは、医師が、カテーテルを交換するとき、ガイドワイヤの体外部分上に把持部を維持することを可能にする。長いガイドワイヤは、取扱が厄介であって、混乱を生じさせ、多くの場合、すでに長い手技を減速させる。
【0005】
対照的に、迅速交換カテーテルは、カテーテルの遠位部分のみを通して延在する、ガイドワイヤ管腔を有する。典型的な公知の迅速交換構成は、カテーテルの遠位先端から開始し、カテーテルの遠位部分側に位置し、脈管表面に面する、ガイドワイヤ出口ポートで終了する、実質的に、L−形状の管腔を含む。本構成では、ガイドワイヤは、シャフトの長さのある区画の間のみ、カテーテルシャフトを通して通過し、カテーテルは、「モノレール」方式でガイドワイヤに沿って移動されることができる。ガイドワイヤ管腔は、カテーテルの全長よりはるかに短いため、より短いガイドワイヤが、使用されることができる。容易な取扱のために、ガイドワイヤは、単に、患者から突出するガイドワイヤの長さが、カテーテルのガイドワイヤ管腔の長さより長くなるような十分な長さである必要がある。これは、ガイドワイヤの一部が、常時、暴露され、医師によって握持され得ることを確実にする。
【0006】
しかしながら、現在の迅速交換構成は、いくつかの短所に悩まされる。迅速交換設計は、ガイドワイヤの一部が、L−形状のガイドワイヤ管腔内で屈曲し、カテーテル側に位置するガイドワイヤ出口ポートから射出することを要求する。加えて、ガイドワイヤは、カテーテルの近位部分と平行に延在するために、いったんガイドワイヤ出口ポートから出ると、再び、屈曲しなければならない。ガイドワイヤは、カテーテル側から射出し、次いで、カテーテルと平行に延在するため、本構成は、脈管直径要件を増加させる(すなわち、脈管は、カテーテルおよびガイドワイヤの組み合わせられた直径に適合しなければならない)。
【0007】
加えて、ガイドワイヤの種々の屈曲は、ガイドワイヤにわたって駆動されるにつれて、押動問題または追跡問題をカテーテルにもたらし得る。押動問題は、カテーテルの近位部分が、入口脈管の中にさらに押動され、遠位端が、対応する距離を移動しないときに生じる。追跡問題は、近位部分にトルクがかかり、遠位端が、予期される通りに回転しないときに生じる。適切な押動および追跡は、血管系内の困難な湾曲または妨害物を通り抜ける際に重要である。
【0008】
したがって、ガイドワイヤ抵抗を低減させる、薄型外形を伴う迅速交換カテーテルの必要性がある。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、最小から無ガイドワイヤ抵抗を伴う、薄型外形カテーテル/ガイドワイヤシステムの所望の組み合わせを提供する、カテーテルのための迅速交換構成を開示する。本発明の迅速交換構成を伴うカテーテルは、概して、近位方向に開放し、略直線ガイドワイヤ管腔につながる、ガイドワイヤ出口ポートを含む。近位に面するガイドワイヤ出口ポートおよび略直線ガイドワイヤ管腔は、ガイドワイヤが、ガイドワイヤ管腔を通して通過するにつれて、直線のままであることを可能にする。これは、最新の迅速交換ガイドワイヤ管腔によって要求される屈曲を排除する。代わりに、本発明の迅速交換構成を用いて、ガイドワイヤは、ガイドワイヤ管腔内外への平滑な遷移を可能にする。ガイドワイヤの平滑遷移は、ガイドワイヤ抵抗を低減させ、カテーテル追跡および押動能力を改善する。
【0016】
背景に論じられるように、現在の迅速交換構成は、2つの主要な短所に悩まされる。第1に、ガイドワイヤは、ガイドワイヤ出口ポートから、カテーテルの近位部分に沿って延在するにつれて、屈曲することが要求される。第2に、ガイドワイヤ出口ポートは、カテーテル側に位置するために、ガイドワイヤ出口ポートから、カテーテル本体に隣接して延在するガイドワイヤの一部は、脈管直径要件を増加させる。例えば、脈管は、カテーテルの全直径およびカテーテルと平行に延設されるガイドワイヤの全直径の両方を支持するために十分な直径を有していなければならない。本発明の側面および利点をより理解するために、先行技術の迅速交換カテーテルおよび一般的その種々の機械的要素の簡単な考察が、以下に提供される。
【0017】
図1は、先行技術カテーテルを描写する。
図1に示されるように、カテーテルは、近位部分および遠位部分を含む。カテーテルは、その中に配置されるガイドワイヤとともに示される。カテーテルは、遠位部分を通して延在するガイドワイヤに沿って乗設される。ガイドワイヤの一部が、ガイドワイヤ出口ポートを通して射出し、カテーテルの近位部分に沿って延在する。
【0018】
先行技術カテーテルの一般的問題は、
図1の円形Kによって包囲される面積内にハイライトされる、その迅速交換構成である。迅速交換構成は、迅速交換ガイドワイヤ管腔の形状およびガイドワイヤ出口ポートの場所を含む。ガイドワイヤ出口ポートは、カテーテル本体側に位置するため、ガイドワイヤ管腔は、ガイドワイヤを遠位先端からガイドワイヤ出口ポートに指向させるために屈曲を要求する。屈曲は、最終的に、管腔を通して延在するガイドワイヤを屈曲させる。加えて、ガイドワイヤ出口ポートの場所は、ガイドワイヤがカテーテル本体と平行かつそれに沿って延在するように、ガイドワイヤ出口ポートからの射出に応じて、再び、ガイドワイヤが屈曲することを要求する。
図2Cは、最新のガイドワイヤ管腔およびガイドワイヤ出口ポートをハイライトする。遠位部分15は、ガイドワイヤ管腔6を含む。ガイドワイヤ管腔6は、屈曲17を含み、遠位部分15側に位置するガイドワイヤ出口ポート2につながる。管腔6を通して、ガイドワイヤ出口ポート2から延在するガイドワイヤ50は、近位部分13に沿って延設されるために、2回(21および23)屈曲しなければならない。ガイドワイヤの本屈曲は、ガイドワイヤに沿って遠位に押動される、またはそれに対して回転されるにつれて、カテーテルに対して抵抗を生じさせ得、これは、押動および追跡問題をもたらし得る。
【0019】
ほとんどのカテーテルは、少なくとも1つの内側管腔を含み、1つ以上の機能要素が、それを通して格納または駆動される。例えば、撮像カテーテルは、多くの場合、内側管腔を利用して、カテーテルの遠位端に位置する撮像要素をカテーテルの近位端に接続される撮像器具に接続する、伝送線を格納する。一方、送達カテーテルは、多くの場合、内側管腔を使用して、インプラント展開機構を含有する。例えば、プッシュロッドが、内側管腔を通して駆動され、カテーテルの遠位端から、脈管の中にインプラントを遠位に展開することができる。吸引カテーテルは、内側管腔を吸引チャネルとして利用し、それを通して、残骸および血塊が、脈管から除去されることができる。
【0020】
ほとんどのカテーテルの近位部分および遠位部分は、可変剛性および可撓性のカテーテル本体を生成するように作用する。遠位部分は、典型的には、非常に可撓性である。近位部分は、
図1に示されるように、剛性区分Aと、剛性部分と可撓性遠位部分との間の可撓性を有する、中央区分Bとを含んでもよい。代替として、近位部分は、均一可撓性のハイポチューブであってもよい。剛性/可撓性は、荷重と側方変位との間の相関として、各区分に隣接して図式的に示される。剛性部分Aは、荷重と側方変位との間にわずかな相関を含む。言い換えると、横方向力が、近位端に付与されると、近位端のみ、わずかに撓曲する。対照的に、遠位端は、非常に可撓性であって、比較的に少量の荷重が印加されると、大量の側方変位を被る。
【0021】
可変剛性および可撓性のカテーテル本体を生成するために、カテーテルは、概して、ともに融合される、または重複する、構成要素の組み合わせから形成される。剛性部分、中央区分、および遠位部分は、多くの場合、所望の機械的特性を伴う伸長カテーテル本体を形成するようにともに融合される、重複される、別個の個々の管または部品である。例えば、多くのカテーテルの剛性部分は、若干のみ可撓性であって、優れた圧縮強度を有し、医師が、カテーテルに沿って力を側方に送達することを可能にする、剛性中空管(ハイポチューブ)を含む。ハイポチューブは、ステンレス鋼等の標準的金属から、またはニチノール、ニッケルおよびチタンの合金等の記憶金属から構築されてもよい。ハイポチューブはまた、PEBAX(R)、ナイロン、HDPE、およびPEEK等のポリマーから構築されてもよい。中央区分もまた、多くの場合、ハイポチューブであって、ポリアミド等の中程度の剛性を伴うポリマーから構築され、近位端と遠位端との間で遷移する可撓性を提供する。管腔内デバイスの遠位端は、典型的には、フッ化ポリマー等、良好なねじれ抵抗を伴う可撓性ポリマーハイポチューブから構築される。
【0022】
カテーテルの一部を継合するための一般的設計考慮点として、個々の区分の管腔の整合が挙げられる。例えば、カテーテルの全長に延在する連続内側管腔を生成するために、個々の区分の管腔は、整合されなければならない。別の設計考慮点は、2つの異なる部分間の継手におけるカテーテルの引張強度である。不十分な引張強度を有するカテーテル設計は、カテーテル故障をもたらし得る。例えば、カテーテルが、患者の身体管腔内から近位に後退される間、緊張下にあるとき、不十分な引張強度を有するカテーテル本体は、部分的または完全に、2つの部分間の継手において断裂し得る。これは、潜在的に、カテーテル遠位部分の致命的ずれをもたらし得る。
【0023】
カテーテルの遠位および近位部分を継合するための別の設計考慮点として、カテーテルの迅速交換外形が挙げられる。迅速交換外形は、迅速交換構成を有するガイドワイヤおよびカテーテルの両方の組み合わせられた外形である。システムが着目脈管に進入し得るかどうかを判定するとき、カテーテル直径およびガイドワイヤの直径を考慮しなければならない。着目脈管は、多くの場合、本質的に小さく、プラーク等のアテローム性物質の蓄積のため、さらに減少された直径を有し得る。したがって、カテーテルが、より多くの脈管にアクセスすることができるように、小さい迅速交換外形を有することが望ましい。遷移のタイプは、カテーテルの全体的迅速交換外形に影響を及ぼし得る。
【0024】
以下は、
図1の円形Kによって包囲されるカテーテルの部分でもある、可変可撓性の遠位部分と近位部分との間の遷移のための一般的方法を説明する。結果として生じる迅速交換外形もまた、論じられる。
【0025】
カテーテルの遠位部分と近位部分との間の遷移の公知の方法の1つは、突合継手を形成することである。突合継手は、遠位および近位部分の平坦端部をともに直角に当接することによって形成される。概して、近位部分の中間ハイポチューブは、直接、遠位部分の可撓性ハイポチューブに結合され、次いで、ともに融合され、連続伸長カテーテル本体を形成する。
図2A−2Eは、カテーテルの可撓性遠位部分とより剛性の近位部分との間の突合継手の形成を描写する。
図2Aは、内側管腔4を伴う、近位部分13の遠位端10を示す。
図2Dは、
図2Aのy−軸における近位部分13の断面図を示す。
図2Bは、内側管腔8およびガイドワイヤ管腔6を伴う、遠位部分15の近位端20を示す。
図2Eは、
図2Bのy−軸における遠位部分15の断面図を示す。ガイドワイヤ管腔6は、遠位部分20側のガイドワイヤ出口ポート2につながる、屈曲17を含む。突合継手を形成するために、近位部分13の遠位表面10aは、
図2Cに示されるように、遠位部分15の近位表面20aに対して同一平面に設置される。近位部分13の内側管腔4は、近位部分10の内側管腔8に対して一致される。いったん適切に当接されると、近位部分13は、公知のカテーテル融合技法を使用して、遠位部分15に融合される。
【0026】
図2Cはまた、突合継手構成を伴うカテーテルの迅速交換外形を示す。示されるように、ガイドワイヤ50の一部は、ガイドワイヤ管腔6を通して延在する。ガイドワイヤ50の別の部分は、ガイドワイヤ出口ポート2を通して射出し、近位部分13と平行に延在する。ガイドワイヤ50は、遠位部分側に射出するため、迅速交換外形は、ガイドワイヤおよびカテーテルの両方の直径を含む。すなわち、迅速交換外形は、カテーテルの直径(L)+ガイドワイヤの直径(G)(L+G)を含む。
【0027】
突合継手設計と関連付けられた問題は、突合継手が、低引張強度を有し、したがって、継手故障および遠位部分のずれのリスクを呈することである。可変可撓性および高引張強度を提供する、遠位部分と近位部分との間の遷移のための代替設計は、重複設計である。重複設計は、ハイポチューブを重複させる、またはコーティング層を適用し、可撓性遠位部分およびより剛性の近位部分を生成するステップを含む。例えば、カテーテルの全長に延在する可撓性ハイポチューブが、基礎として提供される。中間近位区分(
図1における区分B)を生成するために、ポリマーコーティングまたはハイポチューブが、遠位部分のみ露出されたまま残し、可撓性ハイポチューブの一部にわたって設置される。これは、可撓性遠位部分および中間近位部分を生成する。剛性近位区分(
図1における区分A)を生成するために、付加的ポリマーコーティングまたはハイポチューブが、中間近位区分Bを露出されたまま残し、近位部分の近位端にわたって設置される。
【0028】
図3A−3Eは、カテーテルの可撓性遠位部分とより剛性の近位部分との間の重複遷移の形成を描写する。
図3Aは、基礎ハイポチューブ30を示す。図示されないが、基礎ハイポチューブ30は、カテーテル本体の全長に延在する。基礎ハイポチューブ30は、内側管腔22およびガイドワイヤ管腔32を含む。
図3Eは、
図3Aのy−軸における基礎ハイポチューブ30の断面図を示す。
図3Bは、中間ハイポチューブ40を示す。中間ハイポチューブ40は、近位部分の中央区分Bを生成するために使用されることができる(
図1参照)。中間ハイポチューブ40は、中心管腔42を含む。
図3Dは、中間ハイポチューブ40の断面図を示す。可変可撓性を伴うカテーテルを形成するために、基礎ハイポチューブ30は、
図3Cに示されるように、基礎ハイポチューブ30の遠位部分を暴露させて残して、中間ハイポチューブ40の中心管腔42内に配置される。基礎ハイポチューブ30および中間ハイポチューブ40は、熱または接着剤によって、ともに融合されることができる。暴露された基礎ハイポチューブ30は、可撓性遠位部分33を形成し、重複ハイポチューブ30および40は、中間近位部分35を形成する。中間ハイポチューブ40を使用する代わりに、中間近位部分35は、ポリマーコーティングを基礎管30に適用し、遠位部分を暴露させて残すことによって形成されることができる。
【0029】
図3Cはまた、重複構成を伴うカテーテルの迅速交換外形を示す。突合継手設計のように、カテーテルガイドワイヤ50は、遠位部分側から射出し、カテーテルの近位部分の長さに沿って延在する。しかしながら、重複カテーテル本体は、近位部分の外形が、基礎カテーテル本体の直径(L)+中間ハイポチューブの厚さ(S)を含むため、突合継手構成と比較してより大きい直径を有する。したがって、全体的迅速交換外形は、基礎ハイポチューブ30の直径(L)、中間ハイポチューブ40の厚さ(S)、およびガイドワイヤ50の直径(G)を含む。
【0030】
重複設計は、高引張強度を伴う可変可撓性を有するカテーテルを提供するが、重複構成は、望ましくなく、迅速交換外形を増加させる。迅速交換外形の増加のため、重複設計は、血管系内のカテーテルの近接性を制限する。
【0031】
本発明のカテーテルは、略直線ガイドワイヤ管腔および近位に面するガイドワイヤ出口ポートを提供することによって、先行技術の欠点を克服する。加えて、本発明のいくつかの実施形態は、先行技術カテーテルを用いて可能なものより小さい迅速交換外形を含む。さらに、ある実施形態は、可撓性遠位部分とより剛性の近位部分との間の高引張強度も維持しながら、より小さい迅速交換外形を達成する。
【0032】
本発明の概念は、血管内カテーテルおよび泌尿器科用カテーテルを含み得る、任意の管腔内カテーテルに適用されてもよい。ある実施形態では、本発明の概念は、遠位部分内のみに延在するガイドワイヤ管腔を有する、迅速交換カテーテルに適用される。本発明のカテーテルは、撮像カテーテル、送達カテーテル、または介入カテーテルであってもよい。送達カテーテルは、典型的には、医療デバイス(例えば、ステント、フィルタ、またはプラグ)を身体内に送達する。介入カテーテルは、多くの場合、罹患組織を細片化または焼灼するために使用される。血管内導入のために意図されるカテーテル本体は、典型的には、50cm〜200cmの範囲内の長さと、1フレンチ〜12フレンチ(0.33mm:1フレンチ)、通常、3フレンチ〜9フレンチの範囲内の外径とを有するであろう。冠動脈カテーテルの場合、長さは、典型的には、125cm〜200cmの範囲内であって、直径は、好ましくは、8フレンチを下回る、より好ましくは、7フレンチを下回る、最も好ましくは、2フレンチ〜7フレンチの範囲内である。カテーテルの遠位部分は、5cm〜25cmの範囲であってもよく、近位部分は、50〜約200cmの範囲であってもよい。近位部分の中央区分は、25〜125cmの範囲であってもよい。
【0033】
いくつかの実施形態では、カテーテルは、撮像または感知カテーテルであろう。撮像カテーテルは、医師が、管腔、例えば、血管内から組織の画像を取得することを可能にする。多くの場合、例えば、血管形成術または薬物を用いた治療に先立って、組織を撮像するように指示される。画像は、音響波、すなわち、超音波を用いて得られてもよく、または画像は、光を用いて得られてもよい。したがって、本発明は、他の血管内撮像技法に加え、血管内超音波法(IVUS)、光コヒーレンス断層撮影(OCT)、および血管内磁気共鳴画像診断(IVMRI)を含む。IVUSのためのシステムは、米国特許第5,771,895号、米国特許公開第2009/0284332号、米国特許公開第2009/0195514Al号、米国特許公開第2007/0232933号、および米国特許公開第2005/0249391号に論じられ、そのそれぞれの内容は、参照することによって、その全体として本明細書に組み込まれる。撮像カテーテルは、位相アレイ、前向き、回転引き戻し等の任意の構成を使用してもよい。流量(ドップラー)、圧力、温度、または血液酸素化感知カテーテル等の感知カテーテルもまた、可変剛性中央区分から恩恵を受けるであろう。
【0034】
本発明の改良された迅速交換構成を伴う、例示的位相アレイIVUSカテーテルは、
図4に図示される。円形Fによって包囲される面積は、遠位部分と近位部分との間の遷移および本発明の迅速交換構成をハイライトする。遠位部分と近位部分との間の遷移の種々の実施形態および本発明の迅速交換構成の実施形態は、本明細書に後述される。
【0035】
図5Aは、一実施形態による、迅速交換構成を有するカテーテルの遠位部分105と近位部分110との間の遷移を示す。遠位部分105および近位部分110は、1つの連続シャフトまたは継手においてともに結合される(例えば、融合される)2つのシャフトから形成されることができる。示されるように、遠位部分105および近位部分110は、ともに結合され、カテーテル本体を形成する、2つの別個のシャフトである。好ましくは、遠位部分105は、可撓性ポリマーから加工される可撓性ハイポチューブであって(前述のように)、近位部分110は、中程度の剛性のハイポチューブである(中央区分Bのためのハイポチューブに関して前述のように)。
【0036】
論じられるように、本発明のある側面は、遠位部分105のシャフトと近位部分110のシャフトとの間に継手を形成し、
図5Aに示される迅速交換構成を生成するステップを伴う。
図5Fは、ある実施形態による、近位部分110のシャフトの遠位端110aを示す。近位部分110は、内側管腔122を画定し、遠位端110aを含む。
図5Gは、ある実施形態による、遠位部分105のシャフトの近位端105aを示す。遠位部分105は、内側管腔124およびガイドワイヤ管腔126を画定する。カテーテル本体を形成するために、近位部分110の遠位端110aは、遠位部分105の近位端105aに結合される。好ましくは、遠位部分105および近位部分110は、遠位部分105の内側管腔124および近位部分110の内側管腔122が、整合し、
図5Aに示される連続管腔を形成するように継合される。
【0037】
近位部分110の直径L2は、遠位部分105の直径Lより小さい。本配向は、遠位部分105の区分が、遠位部分105に継合されるように、近位部分110を越えて垂直に(y−方向に)延在することを可能にする。遠位部分105の延在された区分は、遠位部分105の近位面114を形成する。
図5Bは、5Aに示されるような近位部分110の横断面図を図示する。
図5Cは、
図5Aに示されるような遠位部分105の横断面図を図示する。
図5Dは、5Aに示されるような遠位部分105から近位に延在する、近位部分110の遠位に面する図を図示する。
図5Dに示されるように、近位部分110の断面は、遠位部分105の区分と完全に整合する。このように、組み合わせられた近位および遠位部分の最大直径は、遠位部分105の直径Lである。
【0038】
論じられるように、近位部分110の上方に垂直に延在する遠位部分105の区分(すなわち、直接、近位部分110と整合されず、それに面する、遠位部分105の区分)は、遠位部分105の近位面114を形成する。近位面114は、ガイドワイヤ管腔126につながる、ガイドワイヤ出口ポート130を画定する。
図5Eは、より平滑なデバイス外形を提供するように角度付けられた近位面114の別の実施形態を描写する。
【0039】
図5Aに示されるように、ガイドワイヤ出口ポート130は、近位方向に開放し、ガイドワイヤ管腔126につながる。ある実施形態では、少なくとも、ガイドワイヤ管腔126の近位部分は、略直線である。ある実施形態では、ガイドワイヤ管腔の全長は、略直線126である。代替として、ガイドワイヤ管腔の遠位部分は、若干湾曲し、例えば、ガイドワイヤ管腔126と連続管腔を組み合わせる、またはデバイスの遠位先端の中心にガイドワイヤ入口ポートを提供してもよい。
【0040】
図5Aおよび5Eに示されるように、略直線ガイドワイヤ管腔126につながる、近位に面するガイドワイヤ出口ポート130の利点は、ガイドワイヤ50が、ガイドワイヤ管腔126から射出するために屈曲する必要がないことである。加えて、ガイドワイヤ50は、近位部分110に沿って延在するために、ガイドワイヤ出口ポートから射出後、屈曲する必要がない。むしろ、ガイドワイヤ50は、ガイドワイヤ管腔126を通して、ガイドワイヤ出口ポート130から延在するにつれて、略直線形状を維持する。本構成は、カテーテルが、ガイドワイヤ50にわたって、遠位または近位方向に駆動されるにつれて、ガイドワイヤ50の抵抗を低減させる。
【0041】
図5Aおよび5Eに示されるカテーテル設計の別の利点は、迅速交換外形(すなわち、カテーテルおよびガイドワイヤの組み合わせられた外形)である。迅速交換構成は、ガイドワイヤ50が、遠位部分105側に位置するガイドワイヤ出口ポートを通して射出することを要求しないため、ガイドワイヤ50は、デバイスの迅速交換外形を増加させない。むしろ、ガイドワイヤ50は、ガイドワイヤ出口ポート130から線形方式で近位に射出し、近位部分110に平行かつそれに沿って延設される。したがって、デバイスの迅速交換外形は、遠位部分110の直径Lと等しい。その結果、本発明の迅速交換構成を有するデバイスは、
図1、2C、および3Cに示される先行技術迅速交換カテーテルより全体的に薄い外形を有する。より薄い外形は、医師が、血管系のより小さい脈管に容易にアクセスすることを可能にする。
【0042】
加えて、
図5Aおよび5Bに示される実施形態の遠位部分105および近位部分110は、遠位部分と近位部分110との間に継続的に延在する、少なくとも1つの内側管腔を画定する。内側連続管腔は、カテーテルの全長に延在してもよい。連続管腔は、デバイスの遠位端に位置する撮像要素、センサ、または焼灼要素にエネルギーを提供し、それらの要素のいずれかから信号を返すための伝送線を格納する等の任意の機能を提供してもよい。別の実施例として、連続管腔は、カテーテルの遠位端から延在され、罹患組織を細片化することができる、細片化ツールを格納するために使用されることができる。
【0043】
図6Aは、別の実施形態による、迅速交換構成を有するカテーテルの遠位部分105と近位部分110との間の遷移を示す。遠位部分105および近位部分110は、1つの連続シャフトまたは継手においてともに結合される(例えば、融合される)2つのシャフトから形成されることができる。示されるように、遠位部分105および近位部分110は、ともに結合され、カテーテル本体を形成する、2つの別個のシャフトである。好ましくは、遠位部分105は、可撓性ポリマーから加工される可撓性ハイポチューブであって(前述のように)、近位部分110は、中程度の剛性のハイポチューブである(中央区分に関して前述のハイポチューブ等)。
【0044】
論じられるように、本発明のある側面は、遠位部分105のシャフトと近位部分110のシャフトとの間に継手を形成し、
図6Aに示される迅速交換構成を生成するステップを伴う。
図6Eは、ある実施形態による、近位部分110のシャフトを示す。近位部分110は、内側管腔122を画定し、遠位端110aを含む。
図6Fは、ある実施形態による、遠位部分110のシャフトを示す。遠位部分105は、内側管腔124を画定する。本側面では、内側管腔124は、ガイドワイヤ管腔であって、遠位部分105と近位部分120との間に連続管腔を形成する。加えて、遠位部分105は、近位端105aを含む。カテーテル本体を形成するために、近位部分110の遠位端110aは、遠位部分105の近位端105aに結合される。
【0045】
近位部分110の直径L2は、遠位部分105の直径Lより小さい。加えて、遠位部分105の内側管腔124は、近位部分105の内側管腔122より大きい。また、遠位部分105および近位部分110は、遠位部分105の内側管腔124が、少なくとも部分的に、近位部分110の内側管腔122と整合し、
図6Aに示される連続管腔を形成するように継合される。本配向は、内側管腔124の区分を含む、遠位部分105の区分が、遠位部分105に継合されるように、近位部分110を越えて垂直に(y−方向に)延在することを可能にする。遠位部分105の延在された区分は、遠位部分105の近位面114を形成する。内側管腔124の延在された区分は、近位面114上にガイドワイヤ開口部130を形成する。
【0046】
ガイドワイヤ開口部130は、連続管腔の一部である、遠位部分124の内側管腔124につながる。したがって、本実施形態では、連続管腔の内側管腔124はまた、ガイドワイヤ管腔である。ガイドワイヤ管腔と内側管腔を合体させることは、遠位部分105のシャフトの複雑性を低減させる。別個のガイドワイヤ管腔および別個の内側管腔を伴うシャフトの代わりに、単一管腔を伴う共通ハイポチューブが、使用されることができる。言い換えると、
図6Aに示される設計は、遠位部分105が、内側管腔124と別個のガイドワイヤ管腔を含むことを要求せず、設計は、標準的市販のハイポチューブで行われることができる。
【0047】
図6Bは、
図6Aに示される近位部分110の横断面図を図示する。
図6Cは、
図6Aに示される遠位部分105の横断面図を図示する。
図6Eは、
図6Aに示される遠位部分105から近位に延在する近位部分110の遠位に面する図を示す。
図6Dに示されるように、近位部分110の断面は、遠位部分105の区分と完全に整合する。このように、デバイスの最大直径は、遠位部分105の直径Lである。論じられるように、近位部分110の上方に垂直に延在する遠位部分105の区分(すなわち、直接、近位部分110と整合されず、それに面する部分)は、遠位部分105の近位面114を形成する。近位面114は、連続管腔の内側管腔124につながる、ガイドワイヤ出口ポート130を画定する。
図6Aに示されるような近位面114は、
図5Eに示されるような近位面のように角度付けられ、より平滑なデバイス外形を提供してもよい。
【0048】
図6Aに示されるように、ガイドワイヤ出口ポート130は、近位方向に開放し、連続管腔の内側管腔124につながる。ある実施形態では、少なくとも、内側管腔124の近位部分は、略直線である。ある実施形態では、内側管腔124の全長は、略直線である。代替として、内側管腔124の遠位部分は、若干湾曲し、デバイスの遠位先端の中心にガイドワイヤ入口ポートを提供してもよい。
【0049】
図6Aに示されるように、連続管腔の略直線内側管腔124につながる、近位に面するガイドワイヤ出口ポート130の利点は、ガイドワイヤ50が、内側管腔124から射出するために屈曲する必要がないことである。加えて、ガイドワイヤ50は、近位部分110に沿って延在するために、ガイドワイヤ出口ポートから射出後、屈曲する必要がない。むしろ、ガイドワイヤ50は、内側管腔124を通して、ガイドワイヤ出口ポート130から延在するにつれて、略直線形状を維持する。本構成は、カテーテルが、ガイドワイヤ50にわたって、遠位または近位方向に駆動されるにつれて、ガイドワイヤ50の抵抗を低減させる。
【0050】
図6Aに示されるカテーテル設計の別の利点は、迅速交換外形(すなわち、カテーテルおよびガイドワイヤの組み合わせられた外形)である。迅速交換構成は、ガイドワイヤ50が、遠位部分105側に位置するガイドワイヤ出口ポートを通して射出することを要求しないため、ガイドワイヤ50は、デバイスの迅速交換外形を増加させない。むしろ、ガイドワイヤ50は、ガイドワイヤ出口ポート130から、線形方式で近位に射出し、近位部分110と平行かつそれに沿って延設される。したがって、デバイスの迅速交換外形は、遠位部分110の直径Lと等しい。その結果、本発明の迅速交換構成を有するデバイスは、
図1、2C、および3Cに示される先行技術迅速交換カテーテルより全体的に薄い外形を有する。より薄い外形は、医師が、血管系のより小さい脈管に容易にアクセスすることを可能にする。
【0051】
ある実施形態では、本発明は、遠位部分105および近位部分110を区画化方式で継合するステップを提供する。例えば、遠位部分105および近位部分110は、
図5A、5E、および6Aでは、区画化方式で継合されて示される。本発明の区画化された継手を生成するために、遠位部分105および近位部分110は、遠位部分105の近位端105aが近位部分110の遠位端110aと重複することを可能にする、相補的配向に切削される。切削とは、ハイポチューブにわたって切り欠きを切ることを意味し、
図5H、51、6G、および6Hに最も良く例示される。好ましくは、示されるように、切り欠きは、90°の角度(Qとして示される)で遠位部分105および近位部分105からスライスされる。しかしながら、91°〜135°角度を含む、他の角度も、使用されることができる。
【0052】
遠位部分105および近位部分110の切削のため、遠位部分105と近位部分110との間の継手を強固にするように作用する、複数の相補的接合表面が、形成される。例えば、近位部分110の切削遠位端110aは、それぞれ、遠位部分105の切削近位端105aの接合表面111b、112b、および113bに相補的である、接合表面111a、112a、および113aを含む(
図5H、51、6G、および6H参照)。区画化された継手を形成するために、近位部分110の接合表面は、遠位部分105のその相補的接合表面に結合される。相補的接合表面が多いほど、遠位部分105と近位部分110との間の継手の引張強度が大きくなる。遠位部分105および近位部分110の結果として生じる継手は、
図5A、5E、および6Aに太線180として示される。
【0053】
当技術分野において公知の任意の技法が、カテーテルの近位部分を遠位部分に結合するために利用されることができる。典型的には、カテーテルの種々のシャフトは、熱融合を介して結合される。融合のための例示的技法は、遠位部分および近位部分のシャフトをともに保持し、1つ以上のマンドレルを内側管腔および/またはガイドワイヤ管腔内に設置するステップを含む。マンドレルは、好ましくは、管腔の形状およびサイズであって、非粘着コーティングでコーティングされる。非粘着コーティングは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)またはパラレンコーティングであり得る。遠位および近位部分が、その中に配置されるマンドレルとともに、ともに保持されると、熱が、遠位および近位部分の継手に印加され、それによって、シャフトをともに融合する。いったんシャフトが、ともに融合されると、マンドレルは、除去され、継手の外側部分が、平滑な一貫した継手を形成するように、所望に応じて成形されることができる。成形の一実施例は、
図5Cに示されるように、遠位部分の近位端面の角度付けを含む。
【0054】
(参照による引用)
特許、特許出願、特許刊行物、雑誌、書籍、論文、ウェブ内容等の他の文書の参照および引用が、本開示全体を通して行われた。そのような文書は全て、あらゆる目的のために、参照することによって、全体として本明細書に組み込まれる。
【0055】
(均等物)
本発明は、その精神または本質的特性から逸脱することなく、他の具体的形態で具現化されてもよい。前述の実施形態は、したがって、あらゆる点において、本明細書に説明される本発明の限定ではなく、例証と見なされる。発明の範囲は、したがって、前述の説明によってではなく、添付の請求項によって示され、請求項の均等物の意味および範囲内にある全ての変更は、したがって、その中に包含されるものと意図される。