【実施例】
【0030】
【表1】
【0031】
層間剥離の試験方法
フィルム試料が作製されて、幅1インチ(2.54cm)の12インチ(30cm)の細片が切断された。両面テープ(3M Company(St.Paul、MN)から入手可能な3M 665両面テープ)が金属板に付着されて、試料片が両面テープに付着された。余分なフィルムが金属板の一端から切り取られて、フィルムは金属板の端とぴったり重なり、一方で、他の端をかみそり刃で鋭角に切ってミシン目を入れた。テープ(3M Company(St.Paul、MN)から入手可能な3M 396テープ)の約1.5インチ(4cm)細片の一端を折り曲げて、1/2インチ(1.3cm)の非粘着性のタブを形成した。テープの他の端を、フィルム試料のミシン目を入れた端へ適用した。それから90度剥離試験がIMASS SP−2000剥離試験機(IMASS Inc.(Accord、MA))を用いて、60インチ/分(1.5メートル/分)の剥離速度で、5秒の平均時間で実行された。各フィルム試料において、5つの細片を試験した。実施例の所与の結果に関して、お互いに層が剥離するのに必要な最も弱い又は最も低い力を比較するために、最低値が報告される。MOF試料は、交互層光学パケット内部に実質上線形層特性を有していた。
【0032】
接着試験方法
接着試験はASTM D3359−09e2に従って実行した。表1に記載の結果に関し、層間剥離の等級は、最良の結果5B〜最低の結果1BまでのASTM D3359−09e2における評価基準に従って報告した。
【0033】
光学的ヘイズ測定
ヘイズ値は、Haze−Gard Plusヘイズ計(BYK−Gardiner(Silver Springs,Md))から入手可能)を使用して測定された。
【0034】
UV硬化性樹脂用配合物
樹脂配合物1
樹脂配合物1は、表1に示した重量パーセントに従って構成要素を混合することにより作製した。
【0035】
【表2】
【0036】
硬化樹脂配合物1のT
gは、動的機械分析(DMA)により弾性係数を用いて測定し、約17℃であることが分かった。樹脂配合物1からなるUV硬化層の鉛筆硬度は、ASTM D3363−05標準試験法に記載の通りに求めて、HB〜Fまでの範囲であることが分かった。
【0037】
樹脂配合物2
樹脂配合物2は、表2に示した重量パーセントに従って構成要素を混合することにより作製した。
【0038】
【表3】
【0039】
硬化樹脂配合物2のT
gは、動的機械分析(DMA)により弾性係数を用いて測定し、約45℃であることが分かった。樹脂配合物2からなるUV硬化層の鉛筆硬度は、ASTM D3363−05標準試験法に記載の通りに求めて、H〜2Hまでの範囲であることが分かった。
【0040】
樹脂配合物3
樹脂配合物3は、表3に示した重量パーセントに従って構成要素を混合することにより作製した。
【0041】
【表4】
【0042】
硬化樹脂配合物3のT
gは、動的機械分析(DMA)により弾性係数を用いて測定し、約45℃であることが分かった。樹脂配合物2からなるUV硬化層の鉛筆硬度は、ASTM D3363−05標準試験法に記載の通りに求めて、H〜2Hまでの範囲であることが分かった。
【0043】
MOF 1
複屈折率反射型偏光子を、以下のようにして調製した。90/10 PEN−co−PET、すなわちポリエチレンナフタレート(PEN)90%及びポリエチレンテレフタレート10%からなるポリマーと、屈折率が約1.57でかつ一軸配向されたときに実質上等方性を保持できるようにポリカーボネートとコポリエステルとのブレンド(PC−co−PET)から作製された低屈折率の等方性層と、から構成された275の交互層からなる単一の多層光学パケットが共押出され、ここで、PC−co−PETのモル比はPC約42.5モル%及びcoPET 57.5モル%でありかつT
gは105℃であった。90/10 PEN−co−PET及びPC−co−PETポリマーが別個の押出成形機から多層共押出フィードブロックへ供給され、その中で275の交互光学層のパケットに構築され、交互光学層の両側にPC−co−PETの厚い保護境界層が付加され、合計277層に構築された。フィードブロック後に、表面薄層を追加した。ここで、表面薄層に使用したポリマーはPC 50モル%及びPET 50モル%を含む第2 PC−co−PETでありかつT
gは110℃であった。多層溶融物を、次いで、ポリエステルフィルム用の常套法でフィルムダイを通して冷却ロール上に流し込み、冷却ロール上で急冷した。その後、その注型ウェブは、Society for Information Displays(SID)International Conference(San Francisco,Calif.)において6月4日〜9日に発表されたInvited Paper 45.1、Denkerら著、表題「Advanced Polarizer Film for Improved Performance of Liquid Crystal Displays」に概説されている通り、米国特許出願公開第20070047080 A1号(Stoverら)の実施例2に記載されているのと同様の温度及び延伸比でパラボラテンタ内で延伸された。光学顕微鏡及び原子間力顕微鏡(AFM)で測定すると、対応する外側表面膜厚さは約3μm/面であった。
【0044】
第2コーティング工程はUV硬化性樹脂配合物をそれぞれ用いて行い、米国特許第8,657,472号(Aronsonら)及び米国特許出願公開第2012/0147593号(Yapelら)に記載されている方法を用いて拡散機能層を追加した。コーティング厚さは約5〜7μmであり、得られたヘイズレベルは28%であった。接着試験を実施し、その結果を表4に示す。17〜90%までの追加ヘイズレベルは、外表面の構造を変えることによって評価し、約4μm〜約8μmまでの追加厚さを評価した。接着性観測結果には統計学的有意差が存在しなかった。
【0045】
MOF 2
複屈折率反射型偏光子を、以下のようにして調製した。90/10 PEN−co−PET、すなわちポリエチレンナフタレート(PEN)90%及びポリエチレンテレフタレート10%からなるポリマーと、屈折率が約1.57でかつ一軸配向されたときに実質上等方性を保持できるようにポリカーボネートとコポリエステルとのブレンド(PC−co−PET)から作製された低屈折率の等方性層と、から構成された275の交互層からなる単一の多層光学パケットが共押出され、ここで、PC−co−PETのモル比はPC約42.5モル%及びPET 57.5モル%でありかつT
gは105℃であった。90/10 PEN−co−PET及びPC−co−PETポリマーを別個の押出成形機から多層共押出フィードブロックへ供給され、その中で275の交互光学層ノパケットに構築され、交互光学層の両側にPC−co−PETの厚い保護境界層が付加された、合計277層に構築された。次いで、前記多層溶融物をMOF 1と同様の方法で加工した後、MOF 1に関する記載通りに各樹脂配合物を用いてUV硬化層を適用した。光学顕微鏡及び原子間力顕微鏡(AFM)で測定すると、対応する外側層厚さは約1.2μm/面であった。接着試験を実施し、その結果を表4に示す。コーティング接着性にほとんど影響を及ぼさずに、様々なヘイズレベル及び4〜8μmまでの様々な厚さレベルを評価した。
【0046】
MOF 3〜6
複屈折性反射型偏光子は、第1及び第2交互光学層が90/10 PEN−co−PET、すなわちポリエチレンナフタレート(PEN)90%及びポリエチレンテレフタレート(PET)10%から構成されるポリマーと、屈折率が1,57でかつ一軸配向されたときに実質上等方性を保持できるようにポリカーボネートとコポリエステルとのブレンド(PC−co−PET)から作製された低屈折率の等方性層と、から構成された220層(MOF 3),190層(MOF 4),及び186層(MOF 5〜6)交互層からなる特定の光学パケットに構築され、ここでPC−co−PETのモル比は約PC 42,5モル%及びcoPET 57,5モル%でありTgは105℃であった、こと以外はMOF 1及びMOF 2と同様な方法で調製された。90/10 PEN−co−PETポリマー及びPC−co−PETポリマーが別個の押出成形機から多層共押出フィードブロックへ供給され、その中で上記に特定された数の交互光学層を含有するパケットに構築された。次に、各パケットの両面にPC−co−PETの厚い保護境界層が追加された。次いで、多層溶融物をMOF 1と同様の方法で加工した後、MOF 1に関して記載した通りにUV硬化層を適用した。接着試験を実施し、その結果を表4に示す。
【0047】
【表5】
【0048】
MOF 7
複屈折率反射型偏光子を、以下のようにして調製した。1つの多層光学パケットを、「Low Layer Count Reflective Polarizer with Optimized Gain(ゲインを最適化した少ない層数の反射型偏光子)」と題された、米国特許出願公開第2011/0102891号に記載のようにして、共押出しした。米国特許第6,352,761号(Hebrinkら)に一般的に記載のポリマーを、光学層用に用いた。共押出された光学パケットは、ポリエチレンナフタレート(PEN)90%とポリエチレンテレフタレート(PET)10%からなるポリマーである90/10 coPENと、低屈折率の等方性層との275の交互層を含有した。低屈折率の等方性層は、PC:coPETモル比がポリカーボネート約42.5モル%及びcoPET 57.5モル%であるポリカーボネートとコポリエステルのブレンド(PC:coPET)から作製した。低屈折率層は、約1.57の屈折率を有し、かつ一軸配向の際に、実質的に等方性を保持した。PC:coPETのTgは105℃であった。
【0049】
反射型偏光子は、「多層ポリマーフィルムを製造するためのフィードブロック」と題された、米国特許出願公開第2011/0272849に記載のフィードブロック法を用いて製造された。90/10 PEN及びPC:coPETポリマーを別個の押出成形機から多層共押出フィードブロックへ供給し、275層の交互光学層、及びその両側にPC:coPETのより厚い保護境界層を加えた、全部で277層の層からなるパケットを構築した。フィードブロック後、表面薄層を追加した。ここで、表面薄層に使用したポリマーは、PC 50モル%及びcoPET 50モル%の比を有しかつTgが110℃である第2 PC:coPETであった。次にこの多層溶融物を、ポリエステルフィルムにおける従来の方法でフィルムダイを通して冷却ロール上に流し込み、冷却ロール上で急冷した。それから注型ウェブは、表5で与えられた温度及び延伸比で、米国特許公開第7,104,776号(Merrillら)に記載の通り、パラボラテンタ内で延伸された。こうして得られたフィルムは、静電容量式測定器によって測定すると、約26.5μmの厚さを有していた。光学顕微鏡及び原子間力顕微鏡により測定すると、対応するPBLと表面膜の全体の厚さは約6μm(3μm/面)であった。
【0050】
MOF 7において測定された最小の層間剥離力は、約80g/インチ(0.785N/25.4mm)であった。
【0051】
MOF 8
複屈折率反射型偏光子を、MOF 7と同様の方法により以下のように調製した。単一の多層光学パケットが共押出され、これは90/10 coPENとPC:coPETからなる275層の交互層を含有していた。90/10 PEN及びPC:coPETポリマーを別個の押出成形機から多層共押出フィードブロックへ供給し、275層の交互光学層のパケットを構築し、その両側にPC:coPETのより厚い保護境界層を加えて、全部で277層の層を構築した。次いで、MOF 7と同様にして、表5に示される差異を用いて、多層溶融物が加工された。光学顕微鏡及び原子間力顕微鏡により測定すると、対応する合計PBL厚さ(共押出された表面膜はない)は、約2μm(1μm/面)であった。MOF 8において測定された最小の層間剥離力は、約120g/インチ(1.18N/25.4mm)であった。表面薄層を除去することによって、層間剥離強度は、加工条件及び仕上がりフィルム厚が同様のMOF 7と比べて改善された。
【0052】
MOF 9〜11
複屈折性反射偏光子は、第1及び第2交互光学層が、220層の交互光学層のパケットに構築され、その両側にPC:coPETの保護境界層を加えて、全部で222層の層を構築したこと以外はMOF 8と同様の方法で調製した。次いで表5に列記した特定のパラメータ以外はMOF 8と同様にして、多層溶融物が加工された。表面薄層は適用されなかった。光学顕微鏡及び原子間力顕微鏡により測定すると、得られた全体の厚さは20μmであり、外側層PBLの厚さはそれぞれの面で約1μmであった。MOF 9〜11は、下層数を除いて、MOF 8と同様の断面図を有した。MOF 9において測定された最低の層間剥離は、MOF 8と同様の延伸比、PBL厚さ及び加工条件で、約88g/インチ(0.86N/25.4mm)であった。MOF 9の層間剥離レベルは、MOF 8よりも約27%減少した。延伸比を更に6倍(MOF 9)〜6.3倍(MOF 10)、次いで6.7倍(MOF 11)まで増加させると、層間剥離強度が52%減少した。これらの結果から、MOF 8と比較して全体の厚さのみを低下させることは、改善された層間剥離性能を得るには十分でないことが分かった。
【0053】
MOF 12〜17
複屈折率反射型偏光子は、第1及び第2交互光学層が、183層の交互光学層のパケットに構築され、その両側にPC:coPETの保護境界層を加えて、全部で185層の層を構築したこと以外はMOF 8と同様の方法で調製した。次いで、表5に示すこと以外はMOF 8と同様にして、多層溶融物が加工された。得られた全体の厚さは、約16.5μmであった。光学顕微鏡及び原子間力顕微鏡により測定すると、対応する全体のPBL厚さ(共押出された表面膜はない)は約0.7μmであった(すなわち、外側層の厚さはそれぞれの面で0.35μmであった)。MOF 12〜17は、下層数及びPBLの厚さを除いて、MOF 8と同様の断面図を有した。MOF 12〜17の層間剥離抵抗は、MOF 7よりも改善されていた。
【0054】
【表6】
【0055】
以下は、本明細書の代表的な実施形態の一覧である。
実施形態1は、
熱可塑性複屈折性多層光学フィルムであって、
第1及び第2交互光学層と、
第1及び第2交互光学層に直接隣接する第1外側層であって、第1外側層が外側主表面を有し、前記外側主表面が熱可塑性複屈折性多層光学フィルムの最外主表面である、第1外側層と、を含み、
第1外側層が、約0.5マイクロメートル〜約1.0マイクロメートルの範囲の厚さを有する、熱可塑性複屈折性多層光学フィルムと、前記外側主表面に隣接して配置されたUV硬化層であって、前記UV硬化層が前記第1外側層とは反対側に構造化表面を備えており、前記UV硬化層が約30℃未満のTgを有し、かつ前記UV硬化層が2B〜2Hの範囲の鉛筆硬度を有する、UV硬化層と、を含む、熱可塑性複屈折性多層光学フィルムを備える、光学フィルムである。
【0056】
実施形態2は、前記光学フィルムが約5%〜約100%の範囲のヘイズを有する、実施形態1に記載の光学フィルムである。
【0057】
実施形態3は、前記UV硬化層がUV硬化ウレタンを含む、実施形態1に記載の光学フィルムである。
【0058】
実施形態4は、前記UV硬化ウレタンがUV硬化脂肪族ウレタンアクリレートである、実施形態3に記載の光学フィルムである。
【0059】
実施形態5は、前記UV硬化層の厚さが約2マイクロメートル〜約10マイクロメートルである、実施形態1に記載の光学フィルムである。
【0060】
実施形態6は、前記UV硬化層が約25℃未満のTgを有する、実施形態1に記載の光学フィルムである。
【0061】
実施形態7は、前記光学フィルムが反射型偏光子である、実施形態1に記載の光学フィルムである。
【0062】
実施形態8は、前記UV硬化層とは反対側の前記熱可塑性複屈折性多層光学フィルムに隣接して配置された吸収偏光子を更に含み、前記吸収偏光子が第1通過軸を有し、前記熱可塑性複屈折性多層光学フィルムが、前記第1通過軸と実質上平行な第2通過軸を有する反射型偏光子である、実施形態1に記載の光学フィルムである。
【0063】
実施形態9は、前記光学フィルムが、直径8mmのマンドレルを用いたマンドレル屈曲試験後、目視できるひびを有しない、実施形態1に記載の光学フィルムである。
【0064】
実施形態10は、前記光学フィルムが、直径4mmのマンドレルを用いたマンドレル屈曲試験後、目視できるひびを有しない、実施形態1に記載の光学フィルムである。
【0065】
実施形態11は、前記UV硬化層が実質上均質である、実施形態1に記載の光学フィルムである。
【0066】
実施形態12は、前記第1及び第2の交互光学層のうちの少なくとも一方が、配向された複屈折性ポリマー層である、実施形態1に記載の光学フィルムである。
【0067】
実施形態13は、前記第1外側層が、前記第1及び第2の交互光学層のいずれか一方と同じ材料を含有する、実施形態1に記載の光学フィルムである。
【0068】
実施液体14は、前記熱可塑性複屈折性多層光学フィルムが、前記第1外側層とは反対側の前記第1及び第2の交互光学層に隣接して第2の外側層を更に含む、実施形態1に記載の光学フィルムである。
【0069】
実施形態15は、前記第1外側層が、前記第1及び第2の交互光学層に隣接する保護境界層と、前記第1及び第2の交互光学層とは反対側の前記保護境界層に隣接する表面薄層と、を含む、実施形態1に記載の光学フィルムである。
【0070】
実施形態16は、前記熱可塑性複屈折性多層光学フィルムが50〜400層の光学層を含む、実施形態1に記載の光学フィルムである。
【0071】
実施形態17は、前記第1及び第2交互光学層が線形層特性を有する、実施形態1に記載の光学フィルムである。
【0072】
実施形態18は、前記構造化表面がマイクロ構造化表面である、実施形態1に記載の光学フィルムである。
【0073】
実施形態19は、前記UV硬化層が実質上表面散乱層である、実施形態1に記載の光学フィルムである。
【0074】
実施形態20は、前記UV硬化層の表面ヘイズが前記光学フィルムの合計ヘイズの少なくとも約75%である、実施形態1に記載の光学フィルムである。
【0075】
実施形態21は、前記UV硬化層の前記表面ヘイズが前記光学フィルムの前記合計ヘイズの約75%〜約85%の範囲である、実施形態20に記載の光学フィルムである。
【0076】
実施形態22は、前記UV硬化層の前記表面ヘイズが前記光学フィルムの前記合計ヘイズの約85%〜約95%の範囲である、実施形態20に記載の光学フィルムである。
【0077】
実施形態23は、前記UV硬化層の前記表面ヘイズが前記光学フィルムの前記合計ヘイズの約95%以上である、実施形態20に記載の光学フィルムである。
【0078】
実施形態24は、前記UV硬化層が1.46〜1.64の範囲の屈折率を有する、実施形態1〜23のいずれか1つに記載の光学フィルムである。
【0079】
実施形態25は、実施形態1に記載の光学フィルムがロール巻きである。
【0080】
実施形態26は、実施形態1に記載の光学フィルムを含む、ディスプレイである。
【0081】
実施形態27は、光学フィルムを作製する方法であって、
熱可塑性複屈折性多層光学フィルムを提供する工程であって、前記熱可塑性複屈折性多層光学フィルムが、
第1及び第2交互光学層と、
前記第1及び第2の交互光学層に直接隣接する第1外側層であって、前記第1外側層が外側主表面を有し、前記外側主表面が前記熱可塑性複屈折性多層光学フィルムの最外主表面である、第1外側層とを含み、前記第1外側層が、約0.5マイクロメートル〜約1.0マイクロメートルの範囲の厚さを有する、工程と、前記第1外側層の外側主表面上に連続注型硬化法でUV硬化層を形成する工程であって、前記UV硬化層が前記第1外側層とは反対側に構造化表面を備え、前記UV硬化層が約30℃未満のTgを有し、前記UV硬化層が2B〜2Hの範囲の鉛筆硬度を有する、工程と、を含む方法である。
【0082】
実施形態28は、前記UV硬化層が、約25℃未満のTgを有するUV硬化ウレタンアクリレートを含む、実施形態27に記載の方法である。
【0083】
実施形態29は、前記UV硬化層が1.46〜1.64の範囲の屈折率を有する、実施形態27に記載の方法である。
【0084】
実施形態30は、実施形態1〜23のいずれか1つに記載の光学フィルムを作製する方法であって、
前記熱可塑性複屈折性多層光学フィルムを提供する工程と、前記熱可塑性複屈折性多層光学フィルムの前記第1外側層の前記外側主表面上に連続注型硬化法で前記UV硬化層を形成する工程と、を含む、方法である。
【0085】
本発明は、上述の特定の実施例及び実施形態に限定されると考えられるべきでなく、そのような実施形態は、本発明の様々な態様の説明を分かりやすくするために詳細に説明されている。むしろ、本発明は、添付の請求項及びそれらの均等物によって規定される本発明の範囲に入る種々の変更、等価なプロセス、及び代替的なデバイスを含む本発明の全ての態様に及ぶと理解するべきである。