特許第6785715号(P6785715)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6785715正常異常判別装置、正常異常判別方法、及び正常異常判別システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6785715
(24)【登録日】2020年10月29日
(45)【発行日】2020年11月18日
(54)【発明の名称】正常異常判別装置、正常異常判別方法、及び正常異常判別システム
(51)【国際特許分類】
   G05B 23/02 20060101AFI20201109BHJP
【FI】
   G05B23/02 302S
【請求項の数】14
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-93586(P2017-93586)
(22)【出願日】2017年5月10日
(65)【公開番号】特開2018-190262(P2018-190262A)
(43)【公開日】2018年11月29日
【審査請求日】2020年2月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000279
【氏名又は名称】特許業務法人ウィルフォート国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】陰山 晃治
(72)【発明者】
【氏名】楠野 順弘
【審査官】 堀内 亮吾
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−21502(JP,A)
【文献】 特開2004−234302(JP,A)
【文献】 特開2009−53938(JP,A)
【文献】 特開2015−103218(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0046881(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 23/00− 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
判別対象物において測定される実測データに基づいて前記判別対象物が正常であるか、又は異常であるかを判別する正常異常判別装置であって、
前記判別対象物において測定される実測データの参考となる参考データに基づいて、前記実測データを、前記判別対象物が正常であることを示すデータと、前記判別対象物が異常であることを示すデータとのいずれであるかを分類するための複数の第1学習カテゴリを特定する第1学習カテゴリ特定部と、
前記判別対象物において測定された、基準となる実測データである基準データに基づいて、前記実測データが、前記判別対象物が正常であることを示すデータと、前記判別対象物が異常であることを示すデータとのいずれであるかを分類するための1以上の第2学習カテゴリを特定する第2学習カテゴリ特定部と、
前記第1学習カテゴリと対応する前記第2学習カテゴリとの配置関係に基づいて、前記実測データに対する、前記第1学習カテゴリの内の対応する前記第2学習カテゴリが存在しない1以上の学習カテゴリである対応不存在学習カテゴリに対応する学習カテゴリである対応学習カテゴリの配置を特定する対応学習カテゴリ特定部と、
前記判別対象物において測定される判別対象データについて、前記第2学習カテゴリ及び前記対応学習カテゴリとの属否を判定することにより、前記判別対象物が正常であるか、異常であるかを判別する判別部と、
を備える正常異常判別装置。
【請求項2】
前記参考データは、前記判別対象物を模擬した物理モデルから出力される模擬データである
請求項1に記載の正常異常判別装置。
【請求項3】
前記参考データは、前記判別対象物と同種の物で測定された実測データである
請求項1に記載の正常異常判別装置。
【請求項4】
前記基準データは、前記判別対象物の比較的短期間の動作時に測定された実測データである
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の正常異常判別装置。
【請求項5】
前記判別部による判別結果を表示装置に表示させる結果表示部をさらに備える
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の正常異常判別装置。
【請求項6】
前記第1学習カテゴリと前記第2学習カテゴリとの対応関係を特定する対応関係特定部をさらに備える
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の正常異常判別装置。
【請求項7】
前記対応関係特定部は、前記実測データに含まれる複数の項目を軸とする座標系における距離に基づいて、前記第1学習カテゴリと前記第2学習カテゴリとの対応関係を特定する
請求項6に記載の正常異常判別装置。
【請求項8】
前記対応関係特定部により特定された前記第1学習カテゴリと、前記第2学習カテゴリとの対応関係を表示させる表示制御部と、をさらに備える
請求項6又は請求項7に記載の正常異常判別装置。
【請求項9】
前記第1学習カテゴリと、前記第2学習カテゴリとの対応関係の指定を受け付ける指定受付部をさらに備える
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の正常異常判別装置。
【請求項10】
前記第1学習カテゴリと、前記第2学習カテゴリとの対応関係の指定を受け付けるための対応関係入力画面を表示させる入力画面表示部をさらに備える
請求項9に記載の正常異常判別装置。
【請求項11】
前記対応関係入力画面には、所定の第1方向に前記第1学習カテゴリを示す表示が配置され、前記第1方向と垂直な第2方向に前記第2学習カテゴリを示す表示が配置され、前記第2学習カテゴリを示す表示のそれぞれに対応する位置に入力デバイスの操作により前記第1方向に移動可能なアイコンが配置されており、
前記指定受付部は、前記アイコンの位置が前記入力デバイスの操作により確定された場合に、前記対応関係入力画面における前記アイコンの位置に対応する前記第1学習カテゴリと前記第2学習カテゴリとを対応する学習カテゴリとして受け付ける
請求項10に記載の正常異常判別装置。
【請求項12】
前記第1学習カテゴリと、前記第2学習カテゴリとのそれぞれを、前記実測データに含まれる複数の項目を軸とするグラフ上に表示させると共に、前記第1学習カテゴリと、前記第2学習カテゴリとの対応関係を認識可能に表示させる対応グラフ表示制御部をさらに備える
請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の正常異常判別装置。
【請求項13】
判別対象物において測定される実測データに基づいて前記判別対象物が正常であるか、又は異常であるかを判別する正常異常判別装置による正常異常判別方法であって、
前記判別対象物において測定される実測データの参考となる参考データに基づいて、前記実測データを、前記判別対象物が正常であることを示すデータと、前記判別対象物が異常であることを示すデータとのいずれであるかを分類するための複数の第1学習カテゴリを特定し、
前記判別対象物において測定された、基準となる実測データである基準データに基づいて、前記実測データを、前記判別対象物が正常であることを示すデータと、前記判別対象物が異常であることを示すデータとのいずれであるかを分類するための1以上の第2学習カテゴリを特定し、
前記第1学習カテゴリと対応する前記第2学習カテゴリとの位置関係に基づいて、前記実測データに対する、前記第1学習カテゴリの内の対応する前記第2学習カテゴリが存在しない1以上の学習カテゴリである対応不存在学習カテゴリに対応する学習カテゴリである対応学習カテゴリの配置を特定し、
前記判別対象物において測定される判別対象の実測データである判別対象データについて、前記第2学習カテゴリ及び前記対応学習カテゴリとの属否を判定することにより、前記判別対象物が正常であるか、異常であるかを判別する
正常異常判別方法。
【請求項14】
正常異常の判別対象となる判別対象物と、前記判別対象物において測定される実測データに基づいて前記判別対象物が正常であるか、又は異常であるかを判別する正常異常判別装置とを備える正常異常判別システムであって、
前記正常異常判別装置は、
前記判別対象物において測定される実測データの参考となる参考データに基づいて、前記実測データを、前記判別対象物が正常であることを示すデータと、前記判別対象物が異常であることを示すデータとのいずれであるかを分類するための複数の第1学習カテゴリを特定する第1学習カテゴリ特定部と、
前記判別対象物において測定され、基準となる実測データである基準データに基づいて、前記実測データが、前記判別対象物が正常であることを示すデータと、前記判別対象物が異常であることを示すデータとのいずれであるかを分類するための1以上の第2学習カテゴリを特定する第2学習カテゴリ特定部と、
前記第1学習カテゴリと対応する前記第2学習カテゴリとの位置関係に基づいて、前記実測データに対する、前記第1学習カテゴリの内の対応する前記第2学習カテゴリが存在しない1以上の学習カテゴリである対応不存在学習カテゴリに対応する学習カテゴリである対応学習カテゴリの配置を特定する対応学習カテゴリ特定部と、
前記判別対象物において測定される判別対象データについて、前記第2学習カテゴリ及び前記対応学習カテゴリとの属否を判別することにより、前記判別対象物が正常であるか、異常であるかを判別する判別部と、を備える
正常異常判別システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、風力発電プラント、水処理プラント、火力発電プラント、原子力発電プラント等の判別対象物が正常であるか、又は異常であるかを判別する正常異常判別装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、各種産業では、さまざまなプラントを稼動させて、電力や水など各種製品を生産している。これらのプラントに異常が発生して停止すると、製品を供給できなくなり、大きな損失が発生するとともに修理費用が発生する。このようなプラントの異常や故障の発生を完全にゼロとすることは現実的に難しい。このような損害を最小化するため、できるだけ早い段階でプラントの異常を検知することが望まれている。
【0003】
例えば、汎用性の高い異常検知技術の一つとして、たとえばART(適応共鳴理論)を使用した技術が知られている。具体的には、例えば、正常状態の運転データを用いて予め正常なデータが存在する正常カテゴリの範囲を決定しておき、運転時に得られた判別対象の運転データが、学習した正常カテゴリ内にあれば正常と判別し、正常カテゴリ外にあれば異常とみなして警報を出力する技術が知られている。
【0004】
この異常検知技術を使用するためには、事前に正常状態の運転データを準備して正常カテゴリの範囲を決定しておく必要がある。このため、正常状態の学習データを十分に得るためには長時間を要し、そのような十分な学習データを得るまでの期間は、異常検知の処理を開始できないという課題があった。
【0005】
このような課題に対する技術として、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1に記載の技術によると、データが診断モデルの1つのカテゴリに分類されるか否かを判別し、分類されない場合には運転パターンが変更されたか否かを判別し、運転パターンが変更された場合に、同じ運転パターンのデータがない場合には擬似データを作成し、擬似データを用いて構築した診断モデルで診断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2015−103218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
例えば、特許文献1に記載の技術を用いることで、全運転パターンの正常状態を学習するための長期間の運転データは不要となる。しかしながら、診断モデルで状態変化を検知した後になってから、検知したときと同じ運転パターンのデータで診断モデルを構築する必要があるため、異常が発生したことを判別するために時間遅れが生じる。
【0008】
プラントにおいては、異常が生じると大きな損害を生じる可能性があるため、このような時間遅れが発生してしまうことは好ましくない。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、その目的は、判別対象物の実測データが少ない場合であっても、判別対象物の正常又は異常の判別を迅速且つ適切に行うことのできる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、一観点に係る正常異常判別装置は、判別対象物において測定される実測データに基づいて判別対象物が正常であるか、又は異常であるかを判別する正常異常判別装置であって、判別対象物において測定される実測データの参考となる参考データに基づいて、実測データを、判別対象物が正常であることを示すデータと、判別対象物が異常であることを示すデータとのいずれであるかを分類するための複数の第1学習カテゴリを特定する第1学習カテゴリ特定部と、判別対象物において測定された、基準となる実測データである基準データに基づいて、実測データが、判別対象物が正常であることを示すデータと、判別対象物が異常であることを示すデータとのいずれであるかを分類するための1以上の第2学習カテゴリを特定する第2学習カテゴリ特定部と、第1学習カテゴリと、対応する前記第2学習カテゴリとの配置関係に基づいて、実測データに対する、第1学習カテゴリの内の対応する第2学習カテゴリが存在しない1以上の学習カテゴリである対応不存在学習カテゴリに対応する学習カテゴリである対応学習カテゴリの配置を特定する対応学習カテゴリ特定部と、判別対象物において測定される判別対象データについて、第2学習カテゴリ及び対応学習カテゴリとの属否を判定することにより、判別対象物が正常であるか、異常であるかを判別する判別部と、を備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、判別対象物の実測データが少ない場合であっても、判別対象物の正常又は異常の判別を迅速且つ適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、第1実施形態に係る正常異常判別システムの全体構成図である。
図2図2は、第1実施形態に係る正常異常判別処理を説明する図である。
図3図3は、第2実施形態に係るカテゴリ情報画面の一例である。
図4図4は、変形例に係るカテゴリ情報画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
いくつかの実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0014】
図1は、第1実施形態に係る正常異常判別システムの全体構成図である。
【0015】
正常異常判別システム1は、正常異常判別装置の一例としての計算機10と、入力装置21と、表示装置22と、正常異常を判別する判別対象物の一例としてのプラント30とを備える。計算機10とプラント30とは、例えば、有線LAN(Local Area Network)や無線LANなどのネットワークを介して接続されている。
【0016】
プラント30としては、例えば、風力発電プラント、水処理プラント、火力発電プラント、原子力発電プラント等がある。判別対象物としては、プラントに限られず、機器、設備、施設、大規模システムであってもよく、要は、複数の項目(判別対象物の状態情報)を含む運転データ(実測データ)を取得でき、その実測データを計算機10に対して出力できるものであればよい。
【0017】
入力装置21は、例えば、マウス、キーボード等の計算機10と接続可能な装置であり、計算機10のオペレータ(ユーザ)による入力操作を受け付ける。表示装置22は、例えば、液晶ディスプレイ等の計算機10と接続可能な表示装置であり、各種情報を表示する。
【0018】
計算機100は、プロセッサの一例としてのCPU(Central Processing Unit)11と、メモリ12と、補助記憶装置13と、入力インタフェース(入力I/F)14と、通信インタフェース(通信I/F)15と、表示インタフェース(表示I/F)16とを備える。
【0019】
入力I/F14は、入力装置21からの信号を受信する。表示I/F16は、表示装置22に対して表示させる画像の画像信号を送信する。
【0020】
通信I/F15は、例えば、有線LANカードや無線LANカードなどのインタフェースであり、ネットワークを介して、プラント30(プラント30内の通信装置)、他の計算機等と通信する。本実施形態では、計算機10は、例えば、通信I/F15を介して、他の計算機からプラント30の実測データの参考となる参考データ104を受信し、通信I/F15を介して、プラント30から予め取得され、プラント30の状態が把握されている、基準となる実測データである基準データ106を受信し、通信I/F15を介して、プラント30から正常異常の判別を行う対象となる実測データ(判別対象データ108)を受信する。
【0021】
ここで、参考データ104は、例えば、プラント30を模擬した物理モデルによるシミュレーションにより生成された実測データに関する推定データであってもよい。物理モデルによるシミュレーションを実行する計算機は、計算機10でもよいし、他の計算機でもよい。物理モデルによるシミュレーションにより参考データ104を得る場合には、計算機上でさまざまな条件を仮定して実行できるため、短時間で極めて多くの参考データを得ることができる。なお、本実施形態では、参考データ104としては、正常の場合のデータのみ、或いは、異常の場合のデータのみのいずれかを使用するようにしている。
【0022】
また、参考データ104は、例えば、同種の判別対象物の過去の実測データや、現在とは異なる状態の判別対象物(例えば、メンテナンス前の判別対象物)の過去における実測データとしてもよい。同種の判別対象物は、すでに長期間運転され、様々な運転条件を経てきていることが多いため、十分な量の実測データを確保できる可能性が高い。なお、同種の判別対象物として、例えば、判別対象物が発電機であれば、発電容量が同一でなくても、同一の原理に基づいて運転される発電機であればよく、要は、同一の原理に基づいて運転される機器であればよい。なお、本実施形態では、参考データ104としては、正常の場合のデータのみ、或いは、異常の場合のデータのみのいずれかを使用するようにしている。
【0023】
また、基準データ106は、プラント30を新設した際や、プラント30のメンテナンスを行った後における試運転時の実測データであってもよい。試運転は、一般的に短期間であるので、収集されるデータ量は、比較的少ない。また、風力発電プラントのように入力条件が環境に依存するプラントでは、種々の運転条件についての実測データを取得できない場合もある。このため、基準データ106のみでは、プラント30における正常異常を判別するのに十分なデータ量を確保できない場合がある。
【0024】
CPU11は、メモリ12及び/又は補助記憶装置13に格納されているプログラムに従って各種処理を実行する。本実施形態では、CPU11は、プログラムを実行することにより、プラント30が正常であるか異常であるかを判別し、判別結果(プラント30が正常であるか、異常であるかを示す情報)を表示装置22に表示させる正常異常判別処理を実行する機能部を構成する。正常異常判別処理については、後述する。CPU11は、プログラムを実行することにより、第1学習カテゴリ特定部、第2学習カテゴリ特定部、対応学習カテゴリ特定部、判別部、結果表示部、対応関係特定部、表示制御部、指定受付部、入力画面表示部、及び対応グラフ表示制御部を構成する。
【0025】
メモリ12は、例えば、RAM(RANDOM ACCESS MEMORY)であり、CPU11で実行されるプログラムや、必要な情報を記憶する。
【0026】
補助記憶装置13は、例えば、バードディスクやフラッシュメモリなどであり、CPU11で実行されるプログラムや、CPU11に利用されるデータを記憶する。
【0027】
次に、CPU11による正常異常判別処理について説明する。
【0028】
図2は、第1実施形態に係る正常異常判別処理を説明する図である。図2は、参考データ104、基準データ106、及び判別対象データ108を用いて、プラント30の正常異常を判別する処理を示している。図2(a)〜(c)は、参考データ104を用いてカテゴリ(第1学習カテゴリ)を特定する処理を示し、図2(d)〜(f)は、基準データ106を用いてカテゴリ(第2学習カテゴリ)を特定する処理を示し、図2(g)〜(h)は、第1学習カテゴリと、第2学習カテゴリとに基づいて、判別対象データの正常異常を判別する際に用いる学習カテゴリを特定する処理を示し、図2(i)〜(k)は、判別対象データ108からプラント30の正常異常を判別する処理を示す。なお、図2においては、説明を簡単にするために、便宜的に参考データ104、基準データ106、及び判別対象データ108に含まれる項目(入力項目)を2つ(入力項目1、入力項目2)とし、図2(a)〜(k)においては、縦軸を入力項目1とし、横軸を入力項目2とするグラフにより、データや、カテゴリを示している。
【0029】
参考データ104は、図2(a)に示すように、プラント30の運転モードの切り替え等によって、各入力項目の値は、いくつかの箇所に分かれて存在する。一般的に参考データ104の値は、常に一定ではなく、或る程度の偏差をもって存在するので、図2(a)に示すように或る程度の分布をもって存在する。CPU11は、参考データ104を1以上のカテゴリに分類する。カテゴリに分類する数学的手法としては、例えば、マハラノビスタグチメソッド、適応共鳴理論、ベクトル量子化、ニューラルネットワーク、部分空間法、ディープラーニング等のいずれを用いてもよい。
【0030】
CPU11が適応共鳴理論を用いて分類を行うと、図2(a)に示す参考データ104は、例えば、図2(b)に示すように、1以上(図2(b)では、3つ)のカテゴリ(第1学習カテゴリ)に分類される。CPU11は、図2(b)に示す第1学習カテゴリの集合を、図2(c)に示すように第1カテゴリ群として把握する。
【0031】
例えば、参考データ104が全て正常状態のデータである場合においては、第1学習カテゴリは、いずれも正常状態のカテゴリであると考えることができる。このため、判別対象のデータが、第1学習カテゴリ内となる場合には、プラント30(判別対象データ)が正常であると判別でき、全ての第1学習カテゴリの外となる場合には、プラント30が正常でない(すなわち異常である)と判別できる。
【0032】
一方、参考データ104が全て異常状態のデータである場合においては、第1学習カテゴリは、いずれも異常状態のカテゴリであると考えることができる。このため、判別対象のデータが、第1学習カテゴリ内となる場合には、プラント30が異常であると判別でき、全ての第1学習カテゴリの外となる場合には、プラント30が異常でない(すなわち正常である)と判別できる。
【0033】
なお、精度よく判別できるようにするためには、発生しうる正常状態であるデータについての第1学習カテゴリを十分に特定できていることが重要であり、大量の正常状態(又は異常状態)のデータが必要となる。本実施形態では、例えば、同種の判別対象物の過去のデータや、物理モデルによるシミュレーションにより得られるデータを参考データ104としているので、大量のデータを収集することができるので問題がない。しかしながら、第1学習カテゴリは、現在の状態のプラント30の実測データから求められたものではないので、第1学習カテゴリをプラント30で測定された判別対象データにそのまま用いてしまうと、正常又は異常の判別を高精度に行えない虞がある。
【0034】
基準データ106は、図2(d)に示すように、プラント30の運転モードの切り替え等によって、各入力項目の値は、いくつかの箇所に分かれて存在する。しかしながら、基準データ106は、データ量が少なく、プラント30の種々の状態における実測データを網羅しているものではない。
【0035】
CPU11は、基準データ106を、参考データ104と同様な手法により、1以上のカテゴリに分類する。
【0036】
CPU11が適応共鳴理論を用いて分類を行うと、図2(d)に示す基準データ106は、例えば、図2(e)に示すように、1以上(図2(e)では、2つ)のカテゴリ(第2学習カテゴリ)に分類される。CPU11は、図2(e)に示す第2学習カテゴリの集合を、図2(f)に示すように第2カテゴリ群として把握する。なお、参考データ104と、基準データ106とは、一般的に一致しないので、第1学習カテゴリと第2学習カテゴリ、および第1カテゴリ群と第2カテゴリ群とは一致しない。
【0037】
ここで、判別対象データ108は、現状のプラント30の運転時の実測データであるために、判別対象データ108によりプラント30の正常異常の判別を行うためには、同一のプラント30による基準データ106によって特定した第2学習カテゴリを用いることが望ましい。しかしながら、第2学習カテゴリを特定するための基準データは、例えば、短期間の運転により得られたデータであるので、プラント30の現実の多くの状態に対応する学習カテゴリを網羅するには不十分である可能性がある。
【0038】
一方、多くの条件でのデータを有している参考データ104により特定された第1学習カテゴリによると、第2学習カテゴリと比較すると精度が落ちるものの、第2学習カテゴリとして特定できなかった範囲の学習カテゴリを特定できていることがある。
【0039】
たとえば、図2(d)で示すように、基準データ106が上方に固まっていて、左下に位置する実測データが得られなかったとする。この場合には、図2(e)に示すように、上方に2つの第2学習カテゴリが生成され、左下には、学習カテゴリが生成されない。これに対して、参考データ104を用いると、図2(a)に示すように、左下に位置する参考データ104を得ることができる場合があり、この場合には、図2(b)に示すように、左下に学習カテゴリが生成されることとなる。このように、データ量の多い参考データ104によると、学習カテゴリを基準データ106よりも多く特定することができる。
【0040】
そこで、本実施形態では、第1学習カテゴリを活用して、第2学習カテゴリの不足部分を埋めるようにしている。
【0041】
本実施形態では、CPU11は、第1学習カテゴリと、第2学習カテゴリとの対応関係を特定し、第2学習カテゴリに対応する学習カテゴリが存在しない第1学習カテゴリ(対応不存在学習カテゴリ)の配置(例えば、位置、範囲等)を、対応する第1学習カテゴリと第2学習カテゴリとの位置関係に基づいて、特定する。ここで、第1学習カテゴリと、第2学習カテゴリとの対応関係については、入力装置21によるオペレータの入力に従って特定するようにしてもよく、CPU11が第1学習カテゴリと、第2学習カテゴリとの位置関係等に基づいて、対応関係を特定するようにしてもよい。
【0042】
具体的には、図2(b)の左上の第1学習カテゴリと、図2(e)の左上の第2学習カテゴリとが対応し、図2(b)の右上の第1学習カテゴリと、図2(e)の右上の第2学習カテゴリとが対応していると特定している場合には、これらの対応する学習カテゴリの位置関係の違いを数学的に処理することにより、図2(b)に存在する下側の第1学習カテゴリ(対応不存在学習カテゴリ)の図2(e)に存在していると想定される配置を特定することができる。
【0043】
CPU11により、図2(b)に存在する下側の第1学習カテゴリの図2(e)に存在していると想定される配置を特定した結果は、図2(g)に示すようになる。なお、対応する第1学習カテゴリと第2学習カテゴリとの位置関係の違いに基づく数学的な処理としては、平行移動、拡大(縮小)等を組み合わせるようにしてもよいが、これらの処理方法に限定されない。例えば、第2学習カテゴリの入力項目1における位置に対し、対応する第1学習カテゴリの入力項目1における位置が一定値だけオフセットされているだけの場合には、対応する第2学習カテゴリが存在しない第1学習カテゴリを入力項目1の軸方向に平行移動(シフト)した位置に配置するようにすればよい。
【0044】
CPU11は、図2(g)に示す第2学習カテゴリと、第1学習カテゴリと第2学習カテゴリとに基づいて配置を特定した学習カテゴリ(対応学習カテゴリ)との集合を、図2(h)に示すように、統合カテゴリ群として把握する。判別対象データを用いてプラント30の正常異常を判別する際には、この統合カテゴリ群が利用されることとなる。なお、図2(h)に示す統合カテゴリ群を取得するまでの処理は、判別対象データ108が受信される前までに実行される。
【0045】
CPU11は、判別対象データ108を受信すると、判別対象データ108に対して、上記同様のカテゴリ分類を実施して、判別対象データ108を含む判別対象学習カテゴリを生成する。次いで、CPU11は、判別対象学習カテゴリが、統合カテゴリ群の学習カテゴリに含まれるか否かを判定し、判別対象学習カテゴリが、統合カテゴリ群の学習カテゴリに含まれる場合には、プラント30が学習カテゴリに対応する状態(学習カテゴリが正常状態に対応する場合には、正常)であると判別し、判別対象学習カテゴリが、統合カテゴリ群の学習カテゴリに含まれない場合には、プラント30が学習カテゴリに対応しない状態(学習カテゴリが正常状態に対応する場合には、異常)であると判別し、判別結果を表示装置22に表示する。ここで、判別対象学習カテゴリが、統合カテゴリ群の学習カテゴリに含まれるか否かについては、例えば、判別対象学習カテゴリの中心が、統合カテゴリ群の学習カテゴリに含まれるか否かにより判断するようにしてもよい。
【0046】
例えば、図2(i)に示す判別対象データ108を受信すると、CPU11は、判別対象データ108に対して、上記同様のカテゴリ分類を実施し、図2(j)に示すような判別対象学習カテゴリを生成する。ここで、図2(j)に示す判別対象学習カテゴリと、図2(h)に示す統合カテゴリ群との位置関係は、図2(k)に示すようになる。この場合には、CPU11は、判別対象学習カテゴリが、統合カテゴリ群の学習カテゴリに含まれていないので、プラント30は、学習カテゴリに対応する状態ではないと判別する。
【0047】
例えば、図2(c)に示す第1カテゴリ群のみを用いて正常異常判別を行うと、プラント30の現状の状態と異なる学習カテゴリを用いて、正常異常判別を行うこととなり、判別結果が不正確となる。また、図2(f)に示す第2カテゴリ群のみを用いて正常異常判別を行うと、不十分な学習カテゴリのみで正常異常判別を行うこととなり、誤報や失報を行って非効率となり、システムの信頼性が失われる虞がある。また、図2(c)に示す第1カテゴリ群と、図2(f)に示す第2カテゴリ群とを単純に合算したものを用いて正常異常判別を行うと、プラント30の現状の状態と異なる第1カテゴリ群を用いることとなり、判別結果が不正確となる。
【0048】
これに対して、上記した統合カテゴリ群を用いることにより、第2カテゴリ群により正常異常判別を行うことができると共に、第2カテゴリ群に不足していた範囲についても、対応学習カテゴリを用いてプラント30の正常異常判別を適切に行うことができる。
【0049】
次に、第2実施形態に係る正常異常判別システムについて説明する。なお、第1実施形態に係る正常異常判別システムの図面を適宜使用し、第1実施形態に係る正常異常判別システムと同様な部分については、同様な符号を用いて説明する。
【0050】
第2実施形態に係る正常異常判別システムは、第1実施形態に係る正常異常判別システムにおいて、CPU11がカテゴリ情報画面50(対応関係入力画面:図3参照)を表示させる処理等を行うようにしたものである。
【0051】
図3は、第2実施形態に係るカテゴリ情報画面の一例である。
【0052】
カテゴリ情報画面50は、データ視認領域51と、カテゴリ対応表示領域52とを含む。データ視認領域51には、第1学習カテゴリに関する内容と、第2学習カテゴリに関する内容とが表示されている。なお、本実施形態では、実測データは、入力項目が4項目あるものとしている。
【0053】
図3において、第1学習カテゴリとしては、CA1からCA5の5個が生成され、第2学習カテゴリとしては、CB1からCB3の3個が生成されていることを示している。
【0054】
第1学習カテゴリと、第2学習カテゴリとのそれぞれに対応して表示されている4本の棒グラフは、それぞれが、対応する学習カテゴリの中心における各入力項目の値を示している。各学習カテゴリの中心における入力項目の値を棒グラフで示しているので、学習カテゴリ同士の位置関係を視覚的に容易に把握することができる。なお、学習カテゴリの中心の値を、棒グラフでの表示に変えて、レーダーチャートでの表示にしてもよい。
【0055】
カテゴリ対応表示領域52には、横方向に各第1学習カテゴリを配置し、縦方向に各第2学習カテゴリを配置した2軸の対応表53が表示される。第1学習カテゴリと第2学習カテゴリとの二種類の対応関係を把握するためには表形式で表示することが分かり易く望ましい。
【0056】
対応表53は、第1学習カテゴリのCA1〜CA5と、第2学習カテゴリのCB1〜CB3との間の関連度を示している。本実施形態では、関連度としては、例えば、第1学習カテゴリと、第2学習カテゴリとの中心間の距離(カテゴリ間距離)に対応する値としている。
【0057】
関連度は、以下の計算方法により、CPU11によって算出されている。
【0058】
第1学習カテゴリの中心の座標(各項目の値)を(w11,x11,y11,z11)とし、第2学習カテゴリの中心の座標を(w21,x21,y21,z21)とすると、第1学習カテゴリと、第2学習カテゴリとの関連度は、以下の式(1)で算出される。
【0059】
関連度=(w11−w21)+(x11−x21)
(y11−y21)+(z11−z21) ・・・(1)
【0060】
関連度は、第1学習カテゴリと第2学習カテゴリとの中心が一致する場合には、0となる。また、第1学習カテゴリと第2学習カテゴリとの中心が大きく離れている場合には、関連度は、大きな値となる。なお、関連度の計算方法は、上記式に限定されず、それぞれの入力項目の絶対値が大きく異なる場合には、0から1までの範囲となるように入力項目の値を正規化し、正規化した値を用いて計算するようにしてもよい。
【0061】
対応表53においては、第1学習カテゴリと第2学習カテゴリとの対応関係を太枠のアイコン54により表示されている。本実施形態では、関連度が小さく、0に近いほど関連が強いとしており、CPU11は、カテゴリ情報画面50の初期表示時点においては、関連度を基準に、1つの第2学習カテゴリに対して1つの第1学習カテゴリを対応する学習カテゴリと特定し、その特定結果を、アイコン54で表示するようにしている。図3の例では、CPU11は、第2学習カテゴリCB1は、最も関連度の小さい第1学習カテゴリCA4と対応し、第2学習カテゴリCB2は、最も関連度の小さい第1学習カテゴリCA3と対応し、第2学習カテゴリCB3は、最も関連度の小さい第1学習カテゴリCA1に対応すると特定し、その対応する箇所のそれぞれにアイコン54を表示している。
【0062】
このカテゴリ情報画面50によると、オペレータは、第1学習カテゴリと、第2学習カテゴリとのいずれが対応しているとされているかを容易に確認することができる。
【0063】
本実施形態において、CPU11は、オペレータによる入力装置21の操作により、対応表53におけるアイコン54の位置を変更することにより、第1学習カテゴリと第2学習カテゴリとの対応関係の変更を受け付けるようになっている。CPU11は、第1学習カテゴリと第2学習カテゴリとの対応関係の変更を受け付けた場合には、受け付けた対応関係に基づいて、第1実施形態で示した処理を実行する。
【0064】
アイコン54は、入力装置21を操作することにより、対応表53の同一行を左右方向に移動可能となっている。なお、対応表53の同一列に他の行のアイコン54が配置されている場合には、アイコン54を同一列に移動できないようにしてもよい。本実施形態では、第1学習カテゴリの数が第2学習カテゴリよりも多くても、第2学習カテゴリに対応する第1学習カテゴリが存在しない場合もあるので、対応表53の右端に「対応なし」の列を設けるようにしており、アイコン54を対応なしの列に移動できるようにしている。
【0065】
このカテゴリ情報画面50によると、オペレータは、第1学習カテゴリと、第2学習カテゴリとの対応関係を自在に変更して設定することができる。
【0066】
次に、第2実施形態に係る正常異常判別システムの変形例について説明する。なお、第2実施形態に係る正常異常判別システムと同様な部分については、同様な符号を用いて説明する。
【0067】
図4は、変形例に係るカテゴリ情報画面の一例である。
【0068】
変形例に係るカテゴリ情報画面60は、第2実施形態に係るカテゴリ情報画面50に対して、カテゴリ対応図示領域61をさらに含んでいる。
【0069】
カテゴリ対応図示領域61には、各第1学習カテゴリを、実測データに含まれる複数の項目のいずれか複数(図4では、2つ)を軸とするグラフ上に表示させる第1学習カテゴリグラフ62と、各第2学習カテゴリを、実測データに含まれる複数の項目のいずれか複数(図4では、2つ)の項目を軸とするグラフ上に表示させる第2学習カテゴリグラフ63とが表示される。
【0070】
カテゴリ対応図示領域61における第1学習カテゴリグラフ62中の第1学習カテゴリと、第2学習カテゴリグラフ63中の第2学習カテゴリとの内の対応表53において対応付けられている第1学習カテゴリと、第2学習カテゴリとは、対応関係を示す対応線64によって結ばれて表示されており、第1学習カテゴリと、第2学習カテゴリとの対応関係を容易に認識できるようになっている。第1学習カテゴリグラフ62と、第2学習カテゴリグラフ63と、対応線64とは、CPU11の処理によって作成されて、表示されている。なお、図4の例では、第1学習カテゴリグラフ62と、第2学習カテゴリグラフ63とは、実測データに含まれる2つの項目を軸とするグラフとしているが、実測データに含まれる3以上の項目を軸とするグラフを表示するようにしてもよい。また、第1学習カテゴリグラフ62と、第2学習カテゴリグラフ63とを別のグラフとせずに、同一のグラフ中に、第1学習カテゴリと、第2学習カテゴリとを配置するようにしてもよい。
【0071】
この変形例に係る正常異常判別システムによると、第1学習カテゴリと、第2学習カテゴリとの対応関係を視覚的に容易に把握することができ、第1学習カテゴリと、第2学習カテゴリとの対応関係を視覚的に確認しながら適切に設定することができる。
【0072】
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変形して実施することが可能である。
【0073】
例えば、上記第1実施形態では、CPU11は、判別対象データ108についての学習カテゴリを特定し、その学習カテゴリが、統合カテゴリ群の学習カテゴリに含まれるか否かを判定することにより、プラント30の正常異常の判別を行うようにしていたが、本発明はこれに限られず、例えば、判別対象データ108が、統合カテゴリ群の学習カテゴリに含まれるか否かを判定することにより、プラント30の正常異常の判別を行うようにしてもよい。
【0074】
また、上記実施形態において、CPU11が行っていた処理の一部又は全部を、ハードウェア回路で行うようにしてもよい。また、上記実施形態におけるプログラムは、プログラムソースからインストールされてよい。プログラムソースは、プログラム配布サーバ又は記憶メディア(例えば可搬型の記憶メディア)であってもよい。
【符号の説明】
【0075】
1…正常異常判別システム、10…計算機、11…CPU、12…メモリ、13…補助記憶装置、14…入力I/F、15…通信I/F、16…表示I/F、21…入力装置、22…表示装置、30…プラント
図1
図2
図3
図4