特許第6785783号(P6785783)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6785783超音波プローブのための連結ネック及びネック形成方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6785783
(24)【登録日】2020年10月29日
(45)【発行日】2020年11月18日
(54)【発明の名称】超音波プローブのための連結ネック及びネック形成方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/12 20060101AFI20201109BHJP
【FI】
   A61B8/12
【請求項の数】10
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-544963(P2017-544963)
(86)(22)【出願日】2016年2月23日
(65)【公表番号】特表2018-507053(P2018-507053A)
(43)【公表日】2018年3月15日
(86)【国際出願番号】IB2016050952
(87)【国際公開番号】WO2016139550
(87)【国際公開日】20160909
【審査請求日】2019年2月21日
(31)【優先権主張番号】62/126,752
(32)【優先日】2015年3月2日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】KONINKLIJKE PHILIPS N.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100122769
【弁理士】
【氏名又は名称】笛田 秀仙
(74)【代理人】
【識別番号】100163809
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 貴裕
(72)【発明者】
【氏名】カスキューナ ディーノ フランチェスコ
(72)【発明者】
【氏名】ジンクス キャスリン
【審査官】 森口 正治
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−105289(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/084985(WO,A1)
【文献】 特開2011−067423(JP,A)
【文献】 特開2007−236751(JP,A)
【文献】 特開2008−259634(JP,A)
【文献】 特開平05−111453(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00−8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波プローブのための連結ネックであって、
複数のピボット可能に接続されるリンクにカットされる少なくとも一つの管と、
前記複数のピボット可能に接続されるリンクの連結を制御するための一対の制御ケーブルと、
前記一対の制御ケーブルの各々のための通路であって、前記各通路は前記少なくとも1つの管の壁に少なくとも部分的に形成され、その中に前記制御ケーブルを少なくとも部分的に収容するように構成される、通路と
を有
前記少なくとも1つの管は第一の管であり、
前記連結ネックは、前記第一の管の内側に同心円状に位置される第二の管であって、前記第二の管は前記第一の管と共通に機械加工され、前記第二の管は、前記制御ケーブルのための前記通路を設けるために前記第二の管の外面に沿って縦軸方向に延在する第一及び第二の溝を有する、第二の管を更に有する、連結ネック。
【請求項2】
前記複数のピボット可能に接続されるリンクは、前記少なくとも1つの管の一方の側から前記管の縦軸に向かって溝をレーザーカットすることによって形成される、請求項1に記載の連結ネック。
【請求項3】
前記複数のピボット可能に接続されるリンクの各々が、前記リンクの両側に位置される一対のピボットローブを有し、前記ピボットローブは、連続管の壁を通じて溝をカットすることによって形成される、請求項1に記載の連結ネック。
【請求項4】
前記縦軸の方向における同じ第一の長さを有する連続するリンクの第1のセクション及び前記縦軸の方向における同じ第二の長さを有する連続するリンクの第二のセクションを有し、
前記第二の長さは、前記第一の長さと異なる、請求項1に記載の連結ネック。
【請求項5】
前記連結ネックのベンディングを制御するための制御ケーブルの第一の対及び前記連結ネックの直線性を制御するための制御ケーブルの第二の対を更に有し、前記制御ケーブルの第一の対のための通路は、
前記制御ケーブルの第二の対のための通路に対して90°に円周方向に配置される、
請求項1に記載の連結ネック。
【請求項6】
前記複数のピボット可能に接続されるリンクを囲むシースを更に有し、前記シースは前記連結ネックの遠位端から近位端まで変化する剛性を有する、
請求項1に記載の連結ネック。
【請求項7】
超音波プローブのためのベンディングネックを形成する方法であって、
前記管の壁を通じて前記管の縦軸方向に向かって機械加工することによって前記管を複数のピボット可能に接続されるリンクにカットするステップであって、前記管は、第一の管及び前記第一の管の内側に同心円状に位置される第二の管を有し、前記第二の管が前記第一の管と共通に機械加工される、ステップと、
前記管の前記壁内に少なくとも部分的に一対の通路を形成するステップであって、少なくとも一対の制御ケーブルのための前記通路を設けるために前記第二の管の外面に沿って縦軸方向に延在する第一及び第二の溝を形成する、ステップと、
前記少なくとも一対の制御ケーブルを前記ベンディングネックの固定点に固定して前記複数のリンクの連結を制御するステップと
を有する方法。
【請求項8】
前記管をカットするステップは、前記複数のピボット可能に接続されるリンクの各々のリンクを隣接するリンクにピボット可能に接続するためにピボットローブを形成するように前記管の前記壁を通じてレーザカットするステップを有する、請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1対の制御ケーブルを固定するステップは、前記ネックのベンディングを制御するための制御ケーブルの第一の対を固定するステップ及び前記ネックの直線性を制御するための制御ケーブルの第二の対を固定するステップを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記ベンディングネックの遠位端から近位端まで変化する剛性を有するシースで前記ベンディングネックを囲むステップを更に有する、請求項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波イメージングプローブに関し、特に、超音波プローブを連結させるためのベンディングネックに関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかの超音波プローブは、体内からのイメージング用に設計され、カテーテルプローブ及び経食道心エコー検査(TEE)プローブを含む。これらのプローブでは、イメージングトランスデューサはプローブの先端部に配置され、所望のビューを得るようにオペレータによって連結されるように一般的に設計される。プローブ先端部を連結する好ましい方法は、特にTEEプローブの場合、ベンディングネックと呼ばれるカテーテル又は胃鏡の遠位セクションによる。ベンディングネックは、互いにピボット可能に連結される一連のリンクによって形成される。これにより、各リンクがその隣接するリンクに対してわずかに動くことが可能になり、したがって、リンクのセクション全体が実質的な曲げ角度にわたって制御可能に連結されることができる。連結の制御は、プローブ及びプローブの近位端の制御ユニット内の制御ノブ又はモータのプーリ又はシャフトの周りに巻かれたベンディングネックを通じて延在するケーブルによって行われる。オペレータがノブを回すか、又はモータを作動させると、所望のケーブルが引っ張られ、プローブの連結ネックセクションが曲がる。一般に、リンク間のピボット軸は、リンクからリンクへ90°交互になるため、一部の軸は0°乃至180°の方向に曲がり、他の軸は90°乃至270°の方向に曲がることができる。これらの2つの軸方向に対して2つの制御部及び制御ケーブルを使用することにより、オペレータはベンディングネックをこれらの方向の何れか又はその間の何れかの方向に連結することができる。リンク及びしたがってベンディングネックは中空であり、遠位先端部のトランスデューサのための配線並びにガイドワイヤ及び外科用ツールなどの他のアイテムがプローブの先端部又はプローブの先端部を通じてオペレーションのためのプローブを通じることを可能にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
連結プローブ用のベンディングネックの製造及び組み立ては、手間がかかり費用がかかる。ネックの各リンクは個別に形成されなければならず、リンクは、それらが互いにピボットするようにピン又はリベットによって結合される。ベンディングネックを構築するために、より簡単で低コストの方法を有することが望ましく、更に、ユーザが要求する広範な連結及び連結制御を有することが所望される。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の原理によれば、単一の管又はネスト管セットから形成される、制御可能な連結型超音波プローブ用のベンディングネック部が提供される。管は、個々のピボットリンクを形成するようにエッチング又は機械加工される。ネスト管セットの管の1つに形成される溝、又は単一の管の没入部は、制御ケーブル通路を提供する。ベンディングネック曲率は、可動ベンディングポイント、複数の制御ケーブルアンカーポイント、変化するピボット軸間隔、及びマルチデュロメータネックシースの使用によって、可変に形成される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】2つの管の単一のネストセットから形成されるベンディングネックのセクションを示す。
図1A】2つの管の単一のネストセットから形成されるベンディングネックの他のセクションを示す。
図2】一体型制御ケーブル通路を含む、単一管から形成されるベンディングネック部のセクションを示す。
図2A】一体型制御ケーブル通路を含む、単一管から形成されるベンディングネック部の他のセクションを示す。
図3】可変曲げたわみ点を備える、本発明のベンディングネックを示す。
図4】様々な連結を提供するために変化するリンク間隔を備えるベンディングネックを示す。
図5】本発明のベンディングネックのリンク間連結角を決定するための技術の詳細図である。
図6】本発明のベンディングネックのための可変曲げを提供する可変デュロメータシースを示す。
図7】本発明のベンディングネックの曲げを制御可能に変化させるための複数の制御ケーブルアンカーポイントの使用を示す。
図8】本発明のベンディングネックの曲げを制御可能に変化させるための複数の制御ケーブルアンカーポイントの他の使用を示す。
図9】異なる固定される制御ケーブルの使用を通じて2つの異なる面で制御可能に曲げられることができるベンディングネックを示す。
図10a】1つの平面内の2つのベンディングセクションによって制御可能に連結可能な、可変連結ベンディングネックを示す。
図10b】1つの平面内の2つのベンディングセクションによって制御可能に連結可能な、他の可変連結ベンディングネックを示す。
図11a】2つの平面内の2つのベンディングセクションによって制御可能に連結可能な、可変連結ベンディングネックを示す。
図11b】2つの平面内の2つのベンディングセクションによって制御可能に連結可能な、他の可変連結ベンディングネックを示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
最初に図1を参照すると、一般にステンレス鋼のような金属で作られた2つの同心管から形成される連結型超音波プローブのための単一片ベンディングネック10が示される。内管10bは、外側管10a内にしっかりと嵌合する。挿入の前に、管10bの外側の長さに沿って対向する側に2つの長軸方向の溝12が形成される。これらの溝は、以下に説明されるように、ベンディングネックの連結を制御する制御ケーブルのための通路を形成する。溝12は、図1Aの断面図に明瞭に示される。同心円状に配置される2本の管を用いて、管の縦軸に向かってレーザカットすることによって、又は他の機械加工技術によって別個のリンク11に切断される。リンクは、一方のリンクから次のリンクまで延在し、リンクの対向する側に位置されるローブ14によって、互いに可動に接続されることが維持されるように形成される。これらのローブ及び機械加工プロセスによって形成されるリンクの間の間隔により、隣接するリンクが、リンクの反対側の対向するローブを通じて延在する軸の周りを互いに対して移動及びピボットすることは可能になる。各リンクは、その隣接点に対して小さな角度だけピボットすることができるが、ベンディングネックを形成する連続リンクの数は、共にかなりの湾曲で曲がる。これは、プローブの遠位端を必要に応じて位置決めすることができるのに十分な、所望の連結であるが、ベンディングネックの中心管腔を通過するワイヤ、ツール、及び他のアイテムを結びつけるように何れの連結点でも十分に鋭くない。
【0007】
図2は、今回は単一の管10を使用するシングルピースベンディングネックの第二の実施例を示す。管10は、上述のように別個の連結リンクに機械加工され、別個の連結リンクの間の溝15がこの図面に示される。制御ケーブル溝のために使用される内管はこの単一の管の実施形態では存在しないので、管の両側に一連のリング状没入部16が形成されて、制御ケーブルをベンディングネックを通じて運ぶ。2つの平行なカット部が管壁を通じて形成され、それからカット部の間の領域が内側に押し込まれ、図2Aの断面図に明瞭に示されるように没入部が形成される。没入部は、ピボットローブ14のラインから管の周りに90°をなす、管側に形成され、図2の図では見えないが、上下にある。管の両側の没入部を通過する制御ケーブルは、ベンディングネックの遠位端に固定された後に引っ張られる。それらにより、ネックは図2の平面内に、及び平面からそれぞれ曲げられる。
【0008】
本発明のベンディングネックの曲げが制御され、調整され得る多くの方法はある。 1つの制御技術は、曲げが生じるたわみ点を制御することにある。 図3は、固い部材18が所望のたわみ点にその遠位端を備えるベンディングネックに位置される技術を示す。 この場合、固い部材は、管18であり、この部分的に切り取られた図は、それらのピボットローブの周りを自由にピボットする管18の左側へのリンクを示すが、管が配置されるリンクはピボットから固定される。 たわみ点の位置は、ベンディングネックへの、及びベンディングネックからの固い部材18の伸長を調整することによって調整可能である。
【0009】
ベンディングネックのセクションの湾曲によって画定される角度は、図4のベンディングネック10によって示されるように、個々のリンクの長さを選択的に決定することによって設定することができる。この実施形態では、ピボットローブ14による左へのリンクは比較的短く、これらのリンクの長さは比較的より短い曲率半径で曲がることができる。ピボットローブ24による右へのより大きなリンクは、比較的より大きな曲率半径で最大限に曲がる。更に、異なるサイズのリンクは異なるモーメントを有し、共通に制御されるとき、リンクのどのセットが最初に曲がるかを決める。より小さなモーメントを有する、ピボットローブ14によるより小さなリンクは最初に曲がる。これは、例えば、より小さなリンク(図面の左側)の遠位先端部のトランスデューサの配置が制御されているときに有用である。ベンディングネックの両方のセクションの連結は、溝12内の制御ケーブル上で比較的強く引っ張ることによってほぼ所望の位置に設定され、それにより両セクションは曲がる。所望の位置に近いトランスデューサの場合、トランスデューサの最終的な所望の位置を微調整するようにより小さなリンクの遠位セクションのみを移動させるためにケーブルの光の引き込みが使用される。
【0010】
隣接するリンク間のピボットの度合いは、別個のリンクを形成するように管を通じて機械加工される溝の関数である。 図5は、管を通じて溝15を機械加工することによって別個のリンク11が形成されるベンディングネックの部分の側面図である。 2つのリンクは、ピボットローブの軸の何れかの側の溝90°を開閉して溝15の幅だけピボットローブ14のまわりをピボットすることができる。 より大きなピボットが望まれる場合、溝は、ピボットローブの上下のシータの最大開度を備えるテーパ幅で機械加工され得る。 これにより、隣接するリンクの相対的なピボットは、角度シータのディメンションまで増加される。
【0011】
ベンディングネックの可変曲げを提供するための他の技術は、可変デュロメータでシース内にベンディングネックを囲むことである。図6は、ベンディングネックの遠位端から近位端への左側へ可変デュロメータを備えるベンディングネックに渡るシース20を示す。シースは、右側へ比較的より固くなり(より高いデュロメータ)、シースの遠位端に向かって固くならない。制御ケーブルがベンディングネックを曲げるために作動されるとき、遠位端は、ベンディングネックのより高いデュロメータ近位セクションよりも最初に容易に曲がる。デュロメータは、シースの長さに沿って使用される材料の選択によって設定されることができる。同じ結果を達成する別の方法は、シースの長さに沿ってシース材料の厚さを変化させることにある。図6の破線22は、シース20が、遠位端に向かう厚さ及び遠位端における厚さよりもその近位(右)端に向かって厚くなることを示す。同じ結果を達成する更に別の方法は、シースがベンディングネックに固定される方法にある。図6の例では、シース20は、ベンディングネックの近位部分に沿って近接して間隔をおかれる点26でベンディングネックに留められ、ベンディングネックの遠位部分に沿ってより幅広に間隔をおかれる点28でベンディングネックに留められる。これにより、ベンディングネックの遠位部分は、近位部分よりも容易に曲がる。
【0012】
いくつかの実施例において、ベンディングネック部のセクションを制御可能にしばしば屈曲させ、他の屈曲していない構成にロックすることは望ましい。図7図4の実施例を用いるこの特徴の実施例を例示する。この場合、制御ケーブル通路12を通じて延在する2セットの制御ケーブル40-42 '及び42-42'がある。ケーブル40-42 'の端部は、図8のアンカーポイント32及び34によって示されるように、ベンディングネック10の遠位リンク(左端)への取り付けによって固定される。図8において、内管10bは、明瞭化のために取り外される。ケーブルの他のセット42-42 'の端部は、リンク11'に固定され、アンカーポイント36,38によって示されるように、第一のリンクは、ピボットローブ24を備えるものに続く。ケーブル各対が引っ張られて、相補的に弛緩されると、ベンディングネックの対応するセクションは図の平面内で曲げられ、ケーブルセット40-40'は遠位(小リンク)セクションを制御し、ケーブルセット42-42 'は近位(より大きいリンク)セクションを制御する。しかしながら、ケーブル42-42 'の両方が同時に引っ張られると、近位セクションのリンクが一緒に引っ張られ、図7に示されるような直線構成にロックされる。ベンディングネックの遠位セクションは、ケーブル40-40 'の使用によって、依然として制御可能に連結され得る。ケーブル40及び40 'が同時に引っ張られると、ベンディングネック全体が直線構成にロックされる。このように、複数の制御ケーブル及び選択されるアンカーポイントを使用することにより、ベンディングネックの異なるセクションはロックされるか、又は連結されることができる。
【0013】
図7の実施形態では、ピボットローブは全てベンディングネックの前面及び背面にあり、これにより、両方の連結セクションは同じ平面、すなわち図の平面内で湾曲されることができる。 1セットの制御ケーブル通路12は、この連結のためにケーブルの両方のセットを収容する。図9は、ピボットローブ14が管の前側及び後側に形成され、したがってそれらのピボット軸がすべて図面の平面に対して垂直である実施例を示す。しかしながら、ベンディングネックの近位セクションのピボットローブ24は、管のトップ及びボトムに形成され、図面の平面に平行なそれらのピボット軸を有する。これは、ピボットローブ14を備える遠位セクションが、図面の平面内で湾曲することができるが、リンクの近位セクションは、図面の平面内に、及び図面の平面から垂直に湾曲することができることを意味する。これらの異なる動作を制御するために、異なるセットの制御ケーブルが使用される。ケーブル42及び42 'は、ケーブル通路12を通じて延在し、アンカーポイント32及び34の端部に固定される。これらのケーブルは、ベンディングネックの遠位(最も左側の)セクションの連結を制御する。ベンディングネックの近位セクションのための制御ケーブル40及び40 'は、ケーブル42及び42'から管の円周の周りに90°に方向付けられる。これらの制御ケーブルは、通路12に対して90°に方向付けられる、異なる位置に配置された制御ケーブル通路を通過しなければならない。これら制御ケーブル40,40 'は、図9の切取図においてアンカーポイント36に固定されるケーブル40によって示されるように、それらが制御するリンクのセクションの遠位端に固定される(ケーブル40'及びそのアンカーポイントはこの図から切り取られる)。ケーブル42-42 'が引っ張られると、リンクの遠位セクションは連結又はロックされ、ケーブル40-40'が引っ張られると、リンクの近位セクションが制御される。
【0014】
図10a乃至図10bは、本発明の連結型超音波プローブの斜視図である。 このプローブは、2つの直線状の非連結セクション60及び62と2つの連結セクション70及び72とを有する。図7の実施形態と同様に、連結セクション70及び72は、同一平面内で図面の水平面Hを連結する。図10aにおいて、短い連結セクション70は、セクション70の遠位端に固定されるそのケーブルの制御によって湾曲される。図10bにおいて、セクション72の遠位端に固定されるケーブルセットは、セクション72を連結させるために使用される。 全ての連結は同じ平面内にあるため、両方のセクションのピボットローブは、セクションの同じ側にあり、一対のケーブル通路のみが、両方のセクションの制御ケーブルのために必要とされる。
【0015】
図11a及び図11bは、本発明の他の連結型超音波プローブの斜視図であり、これは図9の場合のように2つの平面内で連結を実施する。図9と同様に、図11aの連結セクション72は、ピボットローブ、ピボット軸、及び連結セクション70のそれらと比較して管の円周の周りに90°に方向付けられる制御ケーブル通路を有する。図11a及び図11bに示されるように、遠位セクション72は、垂直(V)方向に上下に制御可能に連結されることができる。
上記の概念の他の変形は、当業者には容易に思い浮かぶであろう。ピボットローブは、他の形状及びサイズで形成されてもよく、リンク間のピボットは、他のより複雑なピン又はリベット構成によって提供されてもよい。しかしながら、本明細書に示される実施形態は、単一又は同心の対の管から全体的に形成されるという利点を有する。同じに方向付けられるリンクのセクションの代わりに、連結セクションは、互いに90°ピボットするリンクで散在されることができ、連結セクションにほぼあらゆる方向に湾曲される性能が与えられる。
図1
図1A
図2
図2A
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10a
図10b
図11a
図11b