特許第6785859号(P6785859)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 華為技術有限公司の特許一覧

特許6785859自動運転ナビゲーション方法、装置、およびシステム、車載端末、ならびにサーバ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6785859
(24)【登録日】2020年10月29日
(45)【発行日】2020年11月18日
(54)【発明の名称】自動運転ナビゲーション方法、装置、およびシステム、車載端末、ならびにサーバ
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/28 20060101AFI20201109BHJP
   G01C 21/34 20060101ALI20201109BHJP
   G08G 1/0968 20060101ALI20201109BHJP
   G01S 19/07 20100101ALI20201109BHJP
   G01S 19/25 20100101ALI20201109BHJP
   G01S 19/43 20100101ALI20201109BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20201109BHJP
【FI】
   G01C21/28
   G01C21/34
   G08G1/0968 B
   G01S19/07
   G01S19/25
   G01S19/43
   G08G1/09 F
【請求項の数】29
【全頁数】32
(21)【出願番号】特願2018-527938(P2018-527938)
(86)(22)【出願日】2015年11月30日
(65)【公表番号】特表2019-504301(P2019-504301A)
(43)【公表日】2019年2月14日
(86)【国際出願番号】CN2015096016
(87)【国際公開番号】WO2017091953
(87)【国際公開日】20170608
【審査請求日】2018年5月29日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【弁理士】
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼ 志▲華▼
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲輝▼
【審査官】 吉村 俊厚
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−145849(JP,A)
【文献】 特開平11−003499(JP,A)
【文献】 特開2014−185925(JP,A)
【文献】 特開2008−232760(JP,A)
【文献】 特開2011−064490(JP,A)
【文献】 特開2006−350089(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/28
G01C 21/34
G01S 19/07
G01S 19/25
G01S 19/43
G08G 1/09
G08G 1/0968
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動運転ナビゲーション方法であって、前記方法は、
無線ネットワーク内の無線基地局によって、差分測位補正を車載端末に送信するステップと、
前記車載端末によって、車両の衛星測位データを獲得し、前記差分測位補正を使用することによって前記車両位置の前記衛星測位データを補正して前記車両の高精度位置を獲得するステップであって、前記高精度位置は、無線ネットワーク支援に基づいた衛星差分測位技術を使用することによって獲得され測位精度がサブメートルレベルに達する位置情報である、ステップ、および前記車載端末によって、前記高精度位置をネットワーク側デバイスであるサーバに送信するステップと、
前記サーバによって、前記高精度位置を前記車載端末から受信するステップ、および前記高精度位置に従いかつ高精度マップ情報を参照して、車線レベル計画運転ルートを決定するステップであって、前記車線レベル計画運転ルートは、サブメートルレベルの正確性をもち、前記車両が指定された車線上を運行することを可能にするために使用されるルートであり、前記高精度マップ情報は、車線レベルルート計画のために必要とされる情報を提供するために使用される、ステップ、および前記サーバによって、前記車線レベル計画運転ルートを前記車載端末に送信するステップと、
前記車載端末によって、前記獲得された高精度位置に従って、前記車線レベル計画運転ルートに従って自動的に運行するように前記車両を制御するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記サーバによって、前記高精度位置を前記車載端末から受信する前記ステップ、および前記高精度位置に従いかつ高精度マップ情報を参照して、車線レベル計画運転ルートを決定する前記ステップは、
前記サーバによって、前記車両の出発位置および行先位置を前記車載端末から受信するステップであって、前記出発位置は、前記車載端末によって、前記高精度位置に従って決定される、ステップと、
前記サーバによって、前記出発位置、前記行先位置、および前記高精度マップ情報に従って、前記車線レベル計画運転ルートを決定するステップであって、前記高精度マップ情報は、静的情報および動的情報を含み、前記静的情報は、道路ネットワーク環境における道路、車線、および道路インフラストラクチャの静的分布ステータスを示すために使用される情報を含み、前記動的情報は、前記道路ネットワーク環境における前記道路および前記車線のリアルタイム道路状況を示すために使用される情報を含む、ステップとを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記サーバによって、前記出発位置、前記行先位置、および前記高精度マップ情報に従って、前記車線レベル計画運転ルートを決定する前記ステップは、
前記サーバによって、前記出発位置、前記行先位置、および道路計画に関連する前記高精度マップ情報内の情報に従って、道路レベル計画運転ルートを決定するステップであって、前記道路レベル計画運転ルートは、前記車両が指定された道路上を運行することを可能にするために使用されるルートである、ステップと、
前記サーバによって、前記道路レベル計画運転ルート、および車線計画に関連する前記高精度マップ情報内の情報に従って、前記車線レベル計画運転ルートを決定するステップとを含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、
前記サーバによって、前記動的情報の更新情報を獲得するステップと、
前記サーバによって、前記動的情報の前記更新情報に従って、影響を受ける道路および/または車線を決定するステップと、
前記サーバによって、各車両の前記車線レベル計画運転ルートおよび高精度位置に従って、目標車両を決定するステップであって、前記目標車両は、前記影響を受ける道路および/または車線を通行する必要があるが、通行していない車両である、ステップと、
前記サーバによって、前記目標車両の高精度位置に従って、前記目標車両の出発位置を再決定するステップ、および、前記出発位置、前記行先位置、および前記高精度マップ情報に従って、前記車線レベル計画運転ルートを決定するステップを再び実行するステップとをさらに含む請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記差分測位補正は、少なくとも3つのRTK基準局によって獲得されたリアルタイムキネマティック,RTK観測値に従った中央局による解法を用いて獲得され、前記無線基地局に提供され、
前記中央局および各RTK基準局は、前記無線ネットワーク内に配備され、または前記中央局は、前記無線ネットワーク内に配備され、各RTK基準局は、前記無線ネットワーク外に配備され、または前記中央局および各RTK基準局は、前記無線ネットワーク外に配備される請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記車載端末によって、前記獲得された高精度位置に従って、前記車線レベル計画運転ルートに従って自動的に運行するように前記車両を制御する前記ステップは、
前記車載端末によって、前記獲得された高精度位置、および前記車線レベル計画運転ルートに従って、車両制御コマンドを生成するステップを含み、
前記車両制御コマンドは、前記車線レベル計画運転ルートに常に一致するように、前記車両の実際の運転ルートを制御するために使用される請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
車載端末に適用される自動運転ナビゲーション方法であって、前記方法は、
車両の衛星測位データを獲得するステップ、差分測位補正を無線ネットワーク内の無線基地局から受信するステップ、および前記差分測位補正を使用することによって前記車両位置の前記衛星測位データを補正して前記車両の高精度位置を獲得するステップであって、前記高精度位置は、無線ネットワーク支援に基づいた衛星差分測位技術を使用することによって獲得され測位精度がサブメートルレベルに達する位置情報である、ステップと、
前記車両の車線レベル計画運転ルートをネットワーク側デバイスであるサーバから獲得するステップであって、前記車線レベル計画運転ルートは、サブメートルレベルの正確性をもち、前記車両が指定された車線上を運行することを可能にするために使用されるルートであり、前記車線レベル計画運転ルートは、前記サーバによって、前記高精度位置、および高精度マップ情報を参照して決定され、前記高精度マップ情報は、車線レベルルート計画のために必要とされる情報を提供するために使用される、ステップと、
前記獲得された高精度位置に従って、前記車線レベル計画運転ルートに従って自動的に運行するように前記車両を制御するステップと
を含む方法。
【請求項8】
前記車両の車線レベル計画運転ルートをサーバから獲得する前記ステップは、
前記車両の出発位置および行先位置を前記サーバに送信するステップであって、前記出発位置は、前記車載端末によって、前記高精度位置に従って決定される、ステップと、
前記車両の前記車線レベル計画運転ルートを前記サーバから受信するステップであって、前記車線レベル計画運転ルートは、前記サーバによって、前記出発位置、前記行先位置、および前記高精度マップ情報に従って決定され、前記高精度マップ情報は、静的情報および動的情報を含み、前記静的情報は、道路ネットワーク環境における道路、車線、および道路インフラストラクチャの静的分布ステータスを示すために使用される情報を含み、前記動的情報は、前記道路ネットワーク環境における前記道路および前記車線のリアルタイム道路状況を示すために使用される情報を含む、ステップとを含む請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記差分測位補正は、少なくとも3つのRTK基準局によって獲得されたリアルタイムキネマティック,RTK観測値に従った中央局による解法を用いて獲得され、前記無線基地局に提供され、
前記中央局および各RTK基準局は、前記無線ネットワーク内に配備され、または前記中央局は、前記無線ネットワーク内に配備され、各RTK基準局は、前記無線ネットワーク外に配備され、または前記中央局および各RTK基準局は、前記無線ネットワーク外に配備される請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記獲得された高精度位置に従って、前記車線レベル計画運転ルートに従って自動的に運行するように前記車両を制御する前記ステップは、
前記獲得された高精度位置、および前記車線レベル計画運転ルートに従って、車両制御コマンドを生成するステップを含み、
前記車両制御コマンドは、前記車線レベル計画運転ルートに常に一致するように、前記車両の実際の運転ルートを制御するために使用される請求項7乃至9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
ネットワーク側デバイスであるサーバに適用される自動運転ナビゲーション方法であって、前記方法は、
車両の出発位置および行先位置を車載端末から受信するステップであって、前記出発位置は、前記車載端末によって、前記車両の高精度位置に従って決定され、前記高精度位置は、無線ネットワーク支援に基づいた衛星差分測位技術を使用することによって獲得され測位精度がサブメートルレベルに達する位置情報であり、前記高精度位置は、無線ネットワーク内の無線基地局から受信された差分測位補正を使用することによって、前記車両位置の衛星測位データを補正することによって獲得される、ステップと、
前記出発位置、前記行先位置、および高精度マップ情報に従って、車線レベル計画運転ルートを決定するステップであって、前記高精度マップ情報は、静的情報および動的情報を含み、前記静的情報は、道路ネットワーク環境における道路、車線、および道路インフラストラクチャの静的分布ステータスを示すために使用される情報を含み、前記動的情報は、前記道路ネットワーク環境における前記道路および前記車線のリアルタイム道路状況を示すために使用される情報を含み、前記車線レベル計画運転ルートは、サブメートルレベルの正確性をもち、前記車両が指定された車線上を運行することを可能にするために使用されるルートである、ステップと、
前記車線レベル計画運転ルートを前記車載端末に送信するステップと
を含む方法。
【請求項12】
前記出発位置、前記行先位置、および高精度マップ情報に従って、車線レベル計画運転ルートを決定する前記ステップは、
前記出発位置、前記行先位置、および道路計画に関連する前記高精度マップ情報内の情報に従って、道路レベル計画運転ルートを決定するステップであって、前記道路レベル計画運転ルートは、前記車両が指定された道路上を運行することを可能にするために使用されるルートである、ステップと、
前記道路レベル計画運転ルート、および車線計画に関連する前記高精度マップ情報内の情報に従って、前記車線レベル計画運転ルートを決定するステップとを含む請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記方法は、
前記動的情報の更新情報を獲得するステップと、
前記動的情報の前記更新情報に従って、影響を受ける道路および/または車線を決定するステップと、
各車両の前記車線レベル計画運転ルートおよび高精度位置に従って、目標車両を決定するステップであって、前記目標車両は、前記影響を受ける道路および/または車線を通行する必要があるが、通行していない車両である、ステップと、
前記目標車両の高精度位置に従って、前記目標車両の出発位置を再決定するステップ、および、前記出発位置、前記行先位置、および高精度マップ情報に従って、車線レベル計画運転ルートを決定するステップを再び実行するステップとをさらに含む請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
車載端末に適用される自動運転ナビゲーション装置であって、前記装置は、
車両の衛星測位データを獲得し、差分測位補正を無線ネットワーク内の無線基地局から受信し、前記差分測位補正を使用することによって前記車両位置の前記衛星測位データを補正して前記車両の高精度位置を獲得するように構成された測位モジュールであって、前記高精度位置は、無線ネットワーク支援に基づいた衛星差分測位技術を使用することによって獲得され測位精度がサブメータレベルに達する位置情報である、測位モジュールと、
前記車両の車線レベル計画運転ルートをネットワーク側デバイスであるサーバから獲得するように構成された処理モジュールであって、前記車線レベル計画運転ルートは、サブメータレベルの正確性をもち、前記車両が指定された車線上を運行することを可能にするために使用されるルートであり、前記車線レベル計画運転ルートは、前記サーバによって、前記高精度位置、および高精度マップ情報を参照して決定され、前記高精度マップ情報は、車線レベルルート計画のために必要とされる情報を提供するために使用される、処理モジュールと、
前記獲得された高精度位置に従って、前記車線レベル計画運転ルートに従って自動的に運行するように前記車両を制御するように構成された制御モジュールと
を備える装置。
【請求項15】
前記処理モジュールは、送信ユニットと、受信ユニットとを備え、
前記送信ユニットは、前記車両の出発位置および行先位置を前記サーバに送信するように構成され、前記出発位置は、前記車載端末によって、前記高精度位置に従って決定され、
前記受信ユニットは、前記車両の前記車線レベル計画運転ルートを前記サーバから受信するように構成され、前記車線レベル計画運転ルートは、前記サーバによって、前記出発位置、前記行先位置、および前記高精度マップ情報に従って決定され、前記高精度マップ情報は、静的情報および動的情報を含み、前記静的情報は、道路ネットワーク環境における道路、車線、および道路インフラストラクチャの静的分布ステータスを示すために使用される情報を含み、前記動的情報は、前記道路ネットワーク環境における前記道路および前記車線のリアルタイム道路状況を示すために使用される情報を含む請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記差分測位補正は、少なくとも3つのRTK基準局によって獲得されたリアルタイムキネマティック,RTK観測値に従った中央局による解法を用いて獲得され、前記無線基地局に提供され、
前記中央局および各RTK基準局は、前記無線ネットワーク内に配備され、または前記中央局は、前記無線ネットワーク内に配備され、各RTK基準局は、前記無線ネットワーク外に配備され、または前記中央局および各RTK基準局は、前記無線ネットワーク外に配備される請求項14または15に記載の装置。
【請求項17】
前記制御モジュールは、前記獲得された高精度位置、および前記車線レベル計画運転ルートに従って、車両制御コマンドを生成するように特に構成され、
前記車両制御コマンドは、前記車線レベル計画運転ルートに常に一致するように、前記車両の実際の運転ルートを制御するために使用される請求項14乃至16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
ネットワーク側デバイスであるサーバに適用される自動運転ナビゲーション装置であって、前記装置は、
車両の出発位置および行先位置を車載端末から受信するように構成された受信モジュールであって、前記出発位置は、前記車載端末によって、前記車両の高精度位置に従って決定され、前記高精度位置は、無線ネットワーク支援に基づいた衛星差分測位技術を使用することによって獲得され測位精度がサブメータレベルに達する位置情報であり、前記高精度位置は、無線ネットワーク内の無線基地局から受信された差分測位補正を使用することによって、前記車両位置の衛星測位データを補正することによって獲得される、受信モジュールと、
前記出発位置、前記行先位置、および高精度マップ情報に従って、車線レベル計画運転ルートを決定するように構成された計画モジュールであって、前記高精度マップ情報は、静的情報および動的情報を含み、前記静的情報は、道路ネットワーク環境における道路、車線、および道路インフラストラクチャの静的分布ステータスを示すために使用される情報を含み、前記動的情報は、前記道路ネットワーク環境における前記道路および前記車線のリアルタイム道路状況を示すために使用される情報を含み、前記車線レベル計画運転ルートは、サブメータレベルの正確性をもち、前記車両が指定された車線上を運行することを可能にするために使用されるルートである、計画モジュールと、
前記車線レベル計画運転ルートを前記車載端末に送信するように構成された送信モジュールと
を備える装置。
【請求項19】
前記計画モジュールは、道路計画ユニットと、車線計画ユニットとを備え、
前記道路計画ユニットは、前記出発位置、前記行先位置、および道路計画に関連する前記高精度マップ情報内の情報に従って、道路レベル計画運転ルートを決定するように構成され、前記道路レベル計画運転ルートは、前記車両が指定された道路上を運行することを可能にするために使用されるルートであり、
前記車線計画ユニットは、前記道路レベル計画運転ルート、および車線計画に関連する前記高精度マップ情報内の情報に従って、前記車線レベル計画運転ルートを決定するように構成される請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記装置は、再計画モジュールをさらに備え、
前記再計画モジュールは、
前記動的情報の更新情報を獲得し、
前記動的情報の前記更新情報に従って、影響を受ける道路および/または車線を決定し、
各車両の前記車線レベル計画運転ルートおよび高精度位置に従って、目標車両を決定し、前記目標車両は、前記影響を受ける道路および/または車線を通行する必要があるが、通行していない車両であり、
前記目標車両の高精度位置に従って、前記目標車両の出発位置を再決定し、前記出発位置、前記行先位置、および高精度マップ情報に従って、前記計画モジュールを使用することによって、前記車線レベル計画運転ルートを再び決定するように特に構成される請求項18または19に記載の装置。
【請求項21】
自動運転ナビゲーションシステムであって、車載端末と、無線ネットワークと、ネットワーク側デバイスであるサーバとを備え、前記車載端末と前記サーバは、前記無線ネットワークを使用することによって、通信接続を確立し、前記無線ネットワークは、少なくとも1つの無線基地局を備え、
前記無線基地局は、差分測位補正を獲得し、前記差分測位補正を前記車載端末に送信するように構成され、
前記車載端末は、車両の衛星測位データを獲得し、前記差分測位補正を前記無線基地局から受信し、前記差分測位補正を使用することによって前記車両位置の前記衛星測位データを補正して前記車両の高精度位置を獲得するように構成され、前記高精度位置は、無線ネットワーク支援に基づいた衛星差分測位技術を使用することによって獲得され測位精度がサブメータレベルに達する位置情報であり、前記車載端末は、前記高精度位置を前記サーバに送信するようにさらに構成され、
前記サーバは、前記高精度位置を前記車載端末から受信し、前記高精度位置に従いかつ高精度マップ情報を参照して、車線レベル計画運転ルートを決定するように構成され、前記車線レベル計画運転ルートは、サブメータレベルの正確性をもち、前記車両が指定された車線上を運行することを可能にするために使用されるルートであり、前記高精度マップ情報は、車線レベルルート計画のために必要とされる情報を提供するために使用され、前記サーバは、前記車線レベル計画運転ルートを前記車載端末に送信するようにさらに構成され、
前記車載端末は、前記車線レベル計画運転ルートを前記サーバから受信し、前記獲得された高精度位置に従って、前記車線レベル計画運転ルートに従って自動的に運行するように前記車両を制御するようにさらに構成される
自動運転ナビゲーションシステム。
【請求項22】
前記無線基地局は、前記差分測位補正を中央局から獲得するように特に構成され、前記中央局は、少なくとも3つのRTK基準局によって獲得されたリアルタイムキネマティック,RTK観測値に従った解法を用いて、前記差分測位補正を獲得するように構成され、
前記中央局および各RTK基準局は、前記無線ネットワーク内に配備され、または前記中央局は、前記無線ネットワーク内に配備され、各RTK基準局は、前記無線ネットワーク外に配備され、または前記中央局および各RTK基準局は、前記無線ネットワーク外に配備される請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
車載端末であって、前記車載端末は、プロセッサと、メモリと、送受信機とを備え、前記メモリは、1つまたは複数の命令を記憶するように構成され、前記命令は、前記プロセッサによって実行されるように構成される、車載端末において、
前記プロセッサは、車両の衛星測位データを獲得し、差分測位補正を無線ネットワーク内の無線基地局から受信するように前記送受信機を制御し、前記差分測位補正を使用することによって前記車両位置の前記衛星測位データを補正して前記車両の高精度位置を獲得するように構成され、前記高精度位置は、無線ネットワーク支援に基づいた衛星差分測位技術を使用することによって獲得され測位精度がサブメータレベルに達する位置情報であり、
前記プロセッサは、前記車両の車線レベル計画運転ルートをネットワーク側デバイスであるサーバから獲得するように前記送受信機を制御するようにさらに構成され、前記車線レベル計画運転ルートは、サブメータレベルの正確性をもち、前記車両が指定された車線上を運行することを可能にするために使用されるルートであり、前記車線レベル計画運転ルートは、前記サーバによって、前記高精度位置、および高精度マップ情報を参照して決定され、前記高精度マップ情報は、車線レベルルート計画のために必要とされる情報を提供するために使用され、
前記プロセッサは、前記獲得された高精度位置に従って、前記車線レベル計画運転ルートに従って自動的に運行するように前記車両を制御するようにさらに構成される
車載端末。
【請求項24】
前記プロセッサは、
前記車両の出発位置および行先位置を前記サーバに送信するように前記送受信機を制御し、前記出発位置は、前記車載端末によって、前記高精度位置に従って決定され、
前記車両の前記車線レベル計画運転ルートを前記サーバから受信するように前記送受信機を制御し、前記車線レベル計画運転ルートは、前記サーバによって、前記出発位置、前記行先位置、および前記高精度マップ情報に従って決定され、前記高精度マップ情報は、静的情報および動的情報を含み、前記静的情報は、道路ネットワーク環境における道路、車線、および道路インフラストラクチャの静的分布ステータスを示すために使用される情報を含み、前記動的情報は、前記道路ネットワーク環境における前記道路および前記車線のリアルタイム道路状況を示すために使用される情報を含むように特に構成される請求項23に記載の車載端末。
【請求項25】
前記差分測位補正は、少なくとも3つのRTK基準局によって獲得されたリアルタイムキネマティック,RTK観測値に従った中央局による解法を用いて獲得され、前記無線基地局に提供され、
前記中央局および各RTK基準局は、前記無線ネットワーク内に配備され、または前記中央局は、前記無線ネットワーク内に配備されかつ各RTK基準局は、前記無線ネットワーク外に配備され、または前記中央局および各RTK基準局は、前記無線ネットワーク外に配備される請求項23または24に記載の車載端末。
【請求項26】
前記プロセッサは、
前記獲得された高精度位置、および前記車線レベル計画運転ルートに従って、車両制御コマンドを生成するように特に構成され、
前記車両制御コマンドは、前記車線レベル計画運転ルートに常に一致するように、前記車両の実際の運転ルートを制御するために使用される請求項23乃至25のいずれか一項に記載の車載端末。
【請求項27】
ネットワーク側デバイスであるサーバであって、前記サーバは、プロセッサと、メモリと、送受信機とを備え、前記メモリは、1つまたは複数の命令を記憶するように構成され、前記命令は、前記プロセッサによって実行されるように構成され、
前記プロセッサは、車両の出発位置および行先位置を車載端末から受信するように前記送受信機を制御するように構成され、前記出発位置は、前記車載端末によって、前記車両の高精度位置に従って決定され、前記高精度位置は、無線ネットワーク支援に基づいた衛星差分測位技術を使用することによって獲得され測位精度がサブメータレベルに達する位置情報であり、前記高精度位置は、無線ネットワーク内の無線基地局から受信された差分測位補正を使用することによって、前記車両位置の衛星測位データを補正することによって獲得され、
前記プロセッサは、前記出発位置、前記行先位置、および高精度マップ情報に従って、前記車両の車線レベル計画運転ルートを決定するようにさらに構成され、前記高精度マップ情報は、静的情報および動的情報を含み、前記静的情報は、道路ネットワーク環境における道路、車線、および道路インフラストラクチャの静的分布ステータスを示すために使用される情報を含み、前記動的情報は、前記道路ネットワーク環境における前記道路および前記車線のリアルタイム道路状況を示すために使用される情報を含み、前記車線レベル計画運転ルートは、サブメータレベルの正確性をもち、前記車両が指定された車線上を運行することを可能にするために使用されるルートであり、
前記プロセッサは、前記車線レベル計画運転ルートを前記車載端末に送信するように前記送受信機を制御するようにさらに構成される
サーバ。
【請求項28】
前記プロセッサは、
前記出発位置、前記行先位置、および前記高精度マップ情報内でかつ道路計画に関連する情報に従って、道路レベル計画運転ルートを決定し、前記道路レベル計画運転ルートは、前記車両が指定された道路上を運行することを可能にするために使用されるルートであり、
前記道路レベル計画運転ルート、および前記高精度マップ情報内でかつ車線計画に関連する情報に従って、前記車線レベル計画運転ルートを決定するように特に構成される請求項27に記載のサーバ。
【請求項29】
前記プロセッサは、
前記動的情報の更新情報を獲得し、
前記動的情報の前記更新情報に従って、影響を受ける道路および/または車線を決定し、
各車両の前記車線レベル計画運転ルートおよび高精度位置に従って、目標車両を決定し、前記目標車両は、前記影響を受ける道路および/または車線を通行する必要があるが、通行していない車両であり、
前記目標車両の高精度位置に従って、前記目標車両の出発位置を再決定し、前記出発位置、前記行先位置、および高精度マップ情報に従って、車線レベル計画運転ルートを決定するステップを再び実行するようにさらに構成される請求項27または28に記載のサーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動運転技術の分野に関し、詳細には、自動運転ナビゲーション方法、装置、およびシステム、車載端末、ならびにサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
モノのインターネット技術の開発に伴い、かつ従来の交通に存在する事故、渋滞、または低効率性などの問題がますます深刻になるのに伴い、自動運転技術が、研究の中心になってきた。
【0003】
既存の自動運転ナビゲーション方法においては、64ラインライダおよび3D高精度マップが、車両の測位およびナビゲーションを実施するために使用される。具体的なソリューションは、以下の通りである。従来の全地球測位システム(英語:Global Positioning System、略して、GPS)を使用することによって、車両のおおまかな位置情報を獲得する。車両の周囲の見通し範囲内にあるビルディングまたはランドマークなどの固定物の3D画像を獲得するために、64ラインライダを使用することによって、リアルタイムにスキャンを行う。その後、おおまかな位置情報に従って、3D高精度マップ内に事前記憶された画像から、車両が所在するエリアにおける3D画像を獲得する。3D高精度マップから獲得された3D画像と、64ラインライダを使用することによって収集された3D画像とを照合する。車両の高精度位置を計算し、それによって、車両上において車線レベルの測位およびナビゲーションを実施する。
【0004】
しかしながら、先行技術は、少なくとも以下の問題を有する。(1)64ラインライダは、環境条件に対して比較的高い要件を有し、検出結果は、雨、雪、霧、または靄などの悪天候において、深刻な影響を受け、24時間の測位およびナビゲーションは、実施されることができない。(2)実際の環境におけるビルディングまたはランドマークなどの固定物は、通常、変化する。3D高精度マップに記憶された画像が、タイムリに更新されない場合、測位精度は、影響を受ける。
【発明の概要】
【0005】
先行技術が24時間の測位およびナビゲーションを実施することができず、また3D高精度マップは環境変化に効果的に適合することが難しいために、測位精度が影響を受けるという上述の問題を解決するために、本発明の実施形態は、自動運転ナビゲーション方法、装置、およびシステム、車載端末、ならびにサーバを提供する。技術的ソリューションは、以下の通りである。
【0006】
第1の態様によれば、自動運転ナビゲーション方法が、提供され、方法は、無線ネットワーク内の無線基地局によって、差分測位補正を車載端末に送信するステップと、車載端末によって、車両の衛星測位データを獲得し、差分測位補正を使用することによって衛星測位データを補正して車両の高精度位置を獲得するステップと、車載端末によって、高精度位置をサーバに送信するステップと、サーバによって、高精度位置を車載端末から受信し、高精度位置に従い、かつ高精度マップ情報を参照して、車線レベル計画運転ルートを決定するステップと、サーバによって、車線レベル計画運転ルートを車載端末に送信するステップと、車載端末によって、獲得された高精度位置に従って、車線レベル計画運転ルートに従って自動的に運行するように車両を制御するステップとを含む。高精度位置は、測位精度がサブメータレベルに達する位置情報である。車線レベル計画運転ルートは、サブメータレベルの正確性をもち、車両が指定された車線上を運行することを可能にするために使用されるルートである。高精度マップ情報は、車線レベルルート計画のために必要とされる情報を提供するために使用される。
【0007】
車載端末は、車両の高精度位置を獲得するために、無線ネットワーク内の無線基地局から受信された差分測位補正を使用することによって、車両の衛星測位データを補正し、高精度位置に従って、かつサーバと対話することによって、車両の車線レベル計画運転ルートを獲得し、獲得された高精度位置に従って、車線レベル計画運転ルートに従って自動的に運行するように車両を制御する。これは、先行技術が24時間の測位およびナビゲーションを実施することができず、また3D高精度マップは環境変化に効果的に適合することが難しいために、測位精度が影響を受けるという問題を解決する。車両の高精度位置は、無線ネットワーク支援に基づいた衛星差分測位技術を使用することによって獲得される。測位は、様々な天候条件において実行されることができ、24時間および全道路状況自動運転ナビゲーションが、実施される。加えて、測位精度は、3D高精度マップに依存する必要がなく、そのため、ソリューション全体の適合性および信頼性が、著しく改善される。
【0008】
第1の態様の第1の可能な実施においては、サーバによって、高精度位置を車載端末から受信し、高精度位置に従い、かつ高精度マップ情報を参照して、車線レベル計画運転ルートを決定するステップは、サーバによって、車両の出発位置および行先位置を車載端末から受信するステップであって、出発位置は、車載端末によって、高精度位置に従って決定される、ステップと、サーバによって、出発位置、行先位置、および高精度マップ情報に従って、車線レベル計画運転ルートを決定するステップとを含む。高精度マップ情報は、静的情報および動的情報を含み、静的情報は、道路ネットワーク環境における道路、車線、および道路インフラストラクチャの静的分布ステータスを示すために使用される情報を含み、動的情報は、道路ネットワーク環境における道路および車線のリアルタイム道路状況を示すために使用される情報を含む。
【0009】
先行技術は、単独車両自動運転ナビゲーションソリューションであり、知覚範囲は、見通し範囲だけに限定されるので、集中型のスケジューリングおよび管理が、交通状況に従って実行されることはできず、交通渋滞および低効率性の問題は、解決されることができない。しかしながら、第1の態様の第1の可能な実施においては、サーバが、ルート計画を実行するとき、知覚範囲は、動的情報を統合することによって、見通し範囲から全道路ネットワーク範囲に拡大され、それによって、都市全体の総合的な車両スケジューリングを実施し、都市の交通渋滞問題を解決する助けとなる。加えて、先行技術と比較して、高精度マップにおいて提供される情報は、環境内のビルディングまたはランドマークなどの固定物の3D画像を含む必要がなく、サーバは、2D高精度マップを維持する必要があるだけである。マップ容量は、削減され、マップ複雑度は、著しく減少させられる。
【0010】
第1の態様の第1の可能な実施を参照すると、第1の態様の第2の可能な実施においては、サーバによって、出発位置、行先位置、および高精度マップ情報に従って、車線レベル計画運転ルートを決定するステップは、サーバによって、出発位置、行先位置、および道路計画に関連する高精度マップ情報内の情報に従って、道路レベル計画運転ルートを決定するステップであって、道路レベル計画運転ルートは、車両が指定された道路上を運行することを可能にするために使用されるルートである、ステップと、サーバによって、道路レベル計画運転ルート、および車線計画に関連する高精度マップ情報内の情報に従って、車線レベル計画運転ルートを決定するステップとを含む。
【0011】
第1の態様の第1の可能な実施を参照すると、第1の態様の第3の可能な実施においては、方法は、サーバによって、動的情報の更新情報を獲得するステップと、サーバによって、動的情報の更新情報に従って、影響を受ける道路および/または車線を決定するステップと、サーバによって、各車両の車線レベル計画運転ルートおよび高精度位置に従って、目標車両を決定するステップと、サーバによって、目標車両の高精度位置に従って、目標車両の出発位置を再決定し、出発位置、行先位置、および高精度マップ情報に従って、車線レベル計画運転ルートを決定するステップを再び実行するステップとをさらに含む。目標車両は、影響を受ける道路および/または車線を通行する必要があるが、通行していない車両である。
【0012】
上述の方式を使用することによって、渋滞または通行止めなどの問題は、車両において発生することを効果的に防止されることができ、それによって、車両が行先にタイムリに到着する助けとなる。
【0013】
第1の態様または第1の態様の可能な実施のうちのいずれか1つを参照すると、第1の態様の第4の可能な実施においては、差分測位補正は、少なくとも3つの基準局によって獲得されたリアルタイムキネマティック(英語:Real Time Kinematic、略して、RTK)RTK観測値に従った中央局による解法を用いて獲得され、無線基地局に提供される。中央局およびRTK基準局を配備する方法は、以下の3つの可能なケースを有する。1.中央局および各RTK基準局は、無線ネットワーク内に配備される。2.中央局は、無線ネットワーク内に配備され、各RTK基準局は、無線ネットワーク外に配備される。3.中央局および各RTK基準局は、無線ネットワーク外に配備される。
【0014】
現在の連続観測基準局(英語:Continuously Operating Reference Station、略して、CORS)ネットワーク条件によれば、CORSネットワーク容量は、比較的小さく、多数の一般ユーザの使用要件は、満たされることができず、CORSネットワークは、通常、測量および地図作製局などの専門ユーザに開放されており、一般ユーザには開放されていない。したがって、CORSネットワークを直接的に使用することによって、高精度位置を獲得するのと比較して、無線ネットワーク支援に基づいた衛星差分測位技術を使用することによって、車両の高精度位置を獲得することは、多数の一般ユーザの使用要件を十分に満たし、ソリューションの実施の実現可能性を高めることができる。
【0015】
第1の態様または第1の態様の可能な実施のうちのいずれか1つを参照すると、第1の態様の第5の可能な実施においては、車載端末によって、獲得された高精度位置に従って、車線レベル計画運転ルートに従って自動的に運行するように車両を制御するステップは、車載端末によって、獲得された高精度位置、および車線レベル計画運転ルートに従って、車両制御コマンドを生成するステップを含む。車両制御コマンドは、車線レベル計画運転ルートに常に一致するように、車両の実際の運転ルートを制御するために使用される。
【0016】
第2の態様によれば、自動運転ナビゲーション方法が、提供され、方法は、車載端末に適用される。方法に含まれるステップについては、第1の態様において提供された自動運転ナビゲーション方法における、車載端末側のステップを参照されたい。
【0017】
第3の態様によれば、自動運転ナビゲーション方法が、提供され、方法は、サーバに適用される。方法に含まれるステップについては、第1の態様において提供された自動運転ナビゲーション方法における、サーバ側のステップを参照されたい。
【0018】
第4の態様によれば、自動運転ナビゲーション装置が、提供され、装置は、車載端末に適用される。装置に含まれる機能モジュールは、第2の態様において提供された自動運転ナビゲーション方法を実施するように構成される。
【0019】
第5の態様によれば、自動運転ナビゲーション装置が、提供され、装置は、サーバに適用される。装置に含まれる機能モジュールは、第3の態様において提供された自動運転ナビゲーション方法を実施するように構成される。
【0020】
第6の態様によれば、自動運転ナビゲーションシステムが、提供され、システムは、車載端末と、無線ネットワークと、サーバとを含む。車載端末とサーバは、無線ネットワークを使用することによって、通信接続を確立する。無線ネットワークは、少なくとも1つの無線基地局を含む。無線基地局は、差分測位補正を獲得し、差分測位補正を車載端末に送信するように構成される。車載端末は、車両の衛星測位データを獲得し、差分測位補正を無線基地局から受信し、差分測位補正を使用することによって衛星測位データを補正して車両の高精度位置を獲得するように構成され、高精度位置は、測位精度がサブメータレベルに達する位置情報である。車載端末は、高精度位置をサーバに送信するようにさらに構成される。サーバは、高精度位置を車載端末から受信し、高精度位置に従い、かつ高精度マップ情報を参照して、車線レベル計画運転ルートを決定するように構成される。車線レベル計画運転ルートは、サブメータレベルの正確性をもち、車両が指定された車線上を運行することを可能にするために使用されるルートであり、高精度マップ情報は、車線レベルルート計画のために必要とされる情報を提供するために使用される。サーバは、車線レベル計画運転ルートを車載端末に送信するようにさらに構成される。車載端末は、車線レベル計画運転ルートをサーバから受信し、獲得された高精度位置に従って、車線レベル計画運転ルートに従って自動的に運行するように車両を制御するようにさらに構成される。
【0021】
第6の態様の可能な実施においては、無線基地局は、差分測位補正を中央局から獲得するように特に構成される。中央局は、少なくとも3つのRTK基準局によって獲得されたRTK観測値に従った解法を用いて、差分測位補正を獲得するように構成される。中央局および各RTK基準局は、無線ネットワーク内に配備され、または中央局は、無線ネットワーク内に配備され、各RTK基準局は、無線ネットワーク外に配備され、または中央局および各RTK基準局は、無線ネットワーク外に配備される。
【0022】
第7の態様によれば、車載端末が、提供され、車載端末は、プロセッサと、メモリとを含む。メモリは、1つまたは複数の命令を記憶するように構成され、命令は、プロセッサによって実行されるように構成され、命令は、第2の態様において提供された自動運転ナビゲーション方法を実施するために使用される。
【0023】
第8の態様によれば、サーバが、提供され、サーバは、プロセッサと、メモリとを含む。メモリは、1つまたは複数の命令を記憶するように構成され、命令は、プロセッサによって実行されるように構成され、命令は、第3の態様において提供された自動運転ナビゲーション方法を実施するために使用される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本発明の実施形態における技術的ソリューションをより明確に説明するために、以下では、実施形態を説明するために必要とされる添付の図面について簡潔に説明する。明らかに、以下の説明における添付の図面は、本発明のいくつかの実施形態を示しているにすぎず、当業者は、創造的な努力なしに、これらの添付図面からまだ他の図面を導出し得る。
【0025】
図1】本発明の実施形態による実施環境の概略図である。
図2】本発明の実施形態による自動運転ナビゲーション方法のフローチャートである。
図3A-1】本発明の別の実施形態による自動運転ナビゲーション方法のフローチャートである。
図3A-2】本発明の別の実施形態による自動運転ナビゲーション方法のフローチャートである。
図3B図3A−1および図3A−2に示された実施形態による道路レベルルート計画の概略図である。
図3C図3A−1および図3A−2に示された実施形態による車線レベルルート計画の概略図である。
図4A】本発明の実施形態による自動運転ナビゲーション装置のブロック図である。
図4B図4Aに示された実施形態による獲得モジュールのブロック図である。
図5A】本発明の別の実施形態による自動運転ナビゲーション装置のブロック図である。
図5B図5Aに示された実施形態による計画モジュールのブロック図である。
図5C】本発明の別の実施形態による自動運転ナビゲーション装置のブロック図である。
図6】本発明の実施形態による自動運転ナビゲーションシステムのブロック図である。
図7】本発明の実施形態による車載端末のブロック図である。
図8】本発明の実施形態によるサーバのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の目的、技術的ソリューション、および利点をより明確にするために、以下では、さらに、添付の図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0027】
図1を参照すると、図1は、本発明の実施形態による実施環境の概略図を示している。実施環境は、車載端末120と、無線ネットワーク140と、サーバ160とを含む。
【0028】
車載端末120は、ユーザ側デバイスであり、車両内に配置される。車載端末120は、測位機能を有する。車載端末120は、グローバルナビゲーション衛星システム(英語:Global Navigation Satellite System、略して、GNSS)受信機を含み、GNSS受信機は、車両の衛星測位データを獲得する。車載端末120は、差分測位補正を無線ネットワーク140内の無線基地局141から受信し、車両の高精度位置を獲得するために、差分測位補正を使用することによって、GNSS受信機によって獲得された衛星測位データを補正するようにさらに構成される。高精度位置は、測位精度がサブメータレベルに達する位置情報である。差分測位補正は、一般に、RTK補正である。可能な実施においては、GNSS受信機は、RTK機能を有する受信機である。GNSS受信機は、RTK補正を無線ネットワーク140内の無線基地局141から受信し、車両の高精度位置を獲得するために、RTK補正を使用することによって、衛星測位データを補正する。加えて、本発明のこの実施形態においては、車載端末は、車両内に装備されたインテリジェントフロントエンドデバイスと、車両とは無関係の端末デバイスの2つのデバイスの一方または両方を含み得る。車両内に装備されたインテリジェントフロントエンドデバイスは、構造的に車両に統合され、車両の一部である。車両とは無関係の端末デバイスは、例えば、モバイルフォンである。
【0029】
無線ネットワーク140は、いくつかの無線基地局141を含む。無線ネットワーク140は、既存の無線ネットワークとは異なる。車載端末120が車両測位を実施するのを支援するように構成された機能モジュールが、無線基地局141に追加される。機能モジュールは、差分測位補正を中央局から受信し、差分測位補正を無線基地局141が所在するセル内の車載端末120に送信するように構成される。中央局は、データ計算および処理能力を有するデバイスである。中央局は、RTK観測値を各RTK基準局から獲得し、少なくとも3つのRTK基準局によって獲得されたRTK観測値に従った解法を用いて、差分測位補正を獲得するように構成される。中央局およびRTK基準局を配備する方法は、以下の3つの可能なケースを有する。1.中央局および各RTK基準局は、無線ネットワーク140内に配備される。2.中央局は、無線ネットワーク140内に配備され、各RTK基準局は、無線ネットワーク140外に配備される。3.中央局および各RTK基準局は、無線ネットワーク140外に配備される。
【0030】
サーバ160は、ネットワーク側デバイスである。サーバ160は、1つのサーバであってよく、またはいくつかのサーバを含むサーバクラスタ、もしくはクラウドコンピューティングサービスセンタであってよい。本発明のこの実施形態においては、サーバ160は、2D高精度マップを維持する。2D高精度マップ内において提供される高精度マップ情報は、静的情報および動的情報を含む。
【0031】
静的情報は、道路ネットワーク環境における道路、車線、および道路インフラストラクチャの静的分布ステータスを示すために使用される情報を含む。以下では、本発明のこの実施形態における道路および車線の概念と、道路と車線との関係について簡潔に説明する。道路は、車両が運行するための、2つの場所をつなぐために使用される通行路である。車線は、同じ方向に沿って運行する一列の車両が運行するための通行路である。一般にみられる車線は、直進車線、左折車線、および右折車線などの異なるタイプを含む。1つの道路は、1つまたは複数の車線を含む。例えば、1つの道路は、4つの車線を含み、1つは、左折車線、2つは、直進車線、1つは、右折車線である。静的情報は、限定されることなく、道路静的情報、車線静的情報、および道路インフラストラクチャ情報を含む。道路静的情報は、道路ネットワーク環境における道路の静的分布ステータスを示すために使用される。例えば、道路静的情報は、道路形状、道路曲がり、道路進行方向、道路速度制限、車線数、縦方向勾配、および横方向勾配などの情報を含む。車線静的情報は、道路ネットワーク環境における車線の静的分布ステータスを示すために使用される。例えば、車線静的情報は、車線形状、車線曲がり、車線進行方向、車線中心軸、車線幅、車線標識、車線速度制限、車線セグメント化、および車線合流などの情報を含む。道路インフラストラクチャ情報は、道路ネットワーク環境における道路インフラストラクチャ状況を示すために使用される。例えば、道路インフラストラクチャ情報は、縁石、ガードレール、トンネル、交通標識、有料道路料金所、交通信号、進路指示矢印、およびレールなどの道路インフラストラクチャについての情報を含む。道路インフラストラクチャは、一般に、道路の真ん中、または両脇に配置される。
【0032】
動的情報は、道路ネットワーク環境における道路および車線のリアルタイム道路状況を示すために使用される情報を含む。例えば、動的情報は、限定されることなく、道路動的情報、および車線動的情報を含む。道路動的情報は、道路ネットワーク環境における道路のリアルタイム道路状況を示すために使用され、車線動的情報は、道路ネットワーク環境における車線のリアルタイム道路状況を示すために使用される。任意選択で、動的情報は、利用可能性情報、および/または天候情報をさらに含む。利用可能性情報は、道路ネットワーク環境における道路および車線のリアルタイム利用可能性ステータスを示すために使用される情報を含む。例えば、利用可能性情報は、交通事故ステータス、道路工事ステータス、道路通行止めステータス、車線通行止めステータス、ならびに交通管理および制御などの情報を含む。天候情報は、道路ネットワーク環境における各場所のリアルタイム天候状況、および/または将来の天候状況を示すために使用される情報を含む。
【0033】
加えて、無線ネットワーク140は、車載端末120とサーバ160との間の通信を実施する機能をさらに有する。車載端末120とサーバ160は、無線ネットワーク140を使用することによって、通信接続を確立する。無線ネットワーク140は、ロングタームエボリューション(英語:Long Term Evolution、略して、LTE)無線ネットワークなどの通信技術規格に基づいた任意の無線ネットワークであってよい。
【0034】
図2を参照すると、図2は、本発明の実施形態による自動運転ナビゲーション方法のフローチャートを示している。自動運転ナビゲーション方法は、図1に示される実施環境に適用され得る。自動運転ナビゲーション方法は、以下のいくつかのステップを含み得る。
【0035】
ステップ202:無線ネットワーク内の無線基地局は、差分測位補正を車載端末に送信する。
【0036】
ステップ204:車載端末は、車両の衛星測位データを獲得し、差分測位補正を無線ネットワーク内の無線基地局から受信し、差分測位補正を使用することによって衛星測位データを補正して車両の高精度位置を獲得し、車載端末は、高精度位置をサーバに送信する。
【0037】
高精度位置は、測位精度がサブメータレベルに達する位置情報である。
【0038】
ステップ206:サーバは、高精度位置を車載端末から受信し、高精度位置に従い、かつ高精度マップ情報を参照して、車線レベル計画運転ルートを決定し、サーバは、車線レベル計画運転ルートを車載端末に送信する。
【0039】
車線レベル計画運転ルートは、サブメータレベルの正確性をもち、車両が指定された車線上を運行することを可能にするために使用されるルートである。高精度マップ情報は、車線レベルルート計画のために必要とされる情報を提供するために使用される。
【0040】
ステップ208:車載端末は、車線レベル計画運転ルートをサーバから受信し、獲得された高精度位置に従って、車線レベル計画運転ルートに従って自動的に運行するように車両を制御する。
【0041】
結論として、この実施形態において提供される自動運転ナビゲーション方法によれば、車載端末は、車両の高精度位置を獲得するために、無線ネットワーク内の無線基地局から受信された差分測位補正を使用することによって、車両の衛星測位データを補正し、高精度位置に従い、かつサーバと対話することによって、車両の車線レベル計画運転ルートを獲得し、獲得された高精度位置に従って、車線レベル計画運転ルートに従って自動的に運行するように車両を制御する。これは、先行技術が24時間の測位およびナビゲーションを実施することができず、また3D高精度マップは環境変化に効果的に適合することが難しいために、測位精度が影響を受けるという問題を解決する。車両の高精度位置は、無線ネットワーク支援に基づいた衛星差分測位技術を使用することによって獲得される。測位は、様々な天候条件において実行されることができ、24時間および全道路状況自動運転ナビゲーションが、実施される。加えて、測位精度は、3D高精度マップに依存する必要がなく、それによりソリューション全体の適合性および信頼性が、著しく改善される。
【0042】
図3A−1および図3A−2を参照すると、図3A−1および図3A−2は、本発明の別の実施形態による自動運転ナビゲーション方法のフローチャートを示している。この実施形態においては、自動運転ナビゲーション方法が図1に示される実施環境に適用される例が、説明のために使用される。自動運転ナビゲーション方法は、以下のいくつかのステップを含み得る。
【0043】
ステップ301:無線基地局は、差分測位補正を獲得する。
【0044】
ステップ302:無線基地局は、差分測位補正を車載端末に送信する。
【0045】
それに対応して、車載端末は、差分測位補正を無線基地局から受信する。
【0046】
本発明のこの実施形態においては、無線ネットワークは、既存の無線ネットワークとは異なる。車載端末が車両測位を実施するのを支援するように構成された機能モジュールが、無線ネットワーク内の無線基地局に追加される。機能モジュールは、差分測位補正を中央局から受信し、差分測位補正を無線基地局が所在するセル内の車載端末に送信するように構成される。
【0047】
ステップ302は、以下の2つの可能な実施を含む。可能な実施においては、車載端末は、差分測位補正を無線基地局から獲得することを能動的に要求し、車載端末は、補正獲得要求を無線基地局に送信し、無線基地局は、補正獲得要求に応答して、最後に獲得された差分測位補正を車載端末に送信する。別の可能な実施においては、無線基地局は、事前決定された時間間隔で、差分測位補正を無線基地局が所在するセル内の各車載端末にブロードキャストする。2つの隣接する事前決定された時間間隔は、同じであってよく、または異なっていてよい。
【0048】
差分測位補正は、一般に、RTK補正である。可能な実施においては、車載端末内に装備されたGNSS受信機は、RTK機能を有する受信機であり、GNSS受信機は、RTK補正を無線ネットワーク内の無線基地局から受信する。
【0049】
加えて、中央局は、データ計算および処理能力を有するデバイスである。中央局は、RTK観測値を各RTK基準局から獲得し、少なくとも3つのRTK基準局によって獲得されたRTK観測値に従った解法を用いて、差分測位補正を獲得するように構成される。
【0050】
中央局およびRTK基準局を配備する方法は、以下の3つの可能なケースを有する。
【0051】
1.中央局および各RTK基準局は、無線ネットワーク内に配備される。可能な実施においては、中央局は、無線ネットワークのコアネットワーク内に配備され、RTK基準局は、すべてまたはいくつかの無線基地局内に配備される。別の可能な実施においては、中央局は、無線基地局内に配備され、RTK基準局は、すべてまたはいくつかの無線基地局内に配備される。
【0052】
2.中央局は、無線ネットワーク内に配備され、各RTK基準局は、無線ネットワーク外に配備される。例えば、中央局は、無線ネットワークのコアネットワーク内に、または無線基地局内に配備されてよく、RTK基準局は、CORSネットワーク内に配備されてよい。
【0053】
3.中央局および各RTK基準局は、無線ネットワーク外に配備される。例えば、中央局および各RTK基準局は、CORSネットワーク外に配備される。
【0054】
加えて、本発明のこの実施形態においては、中央局の数量は、特に制限されない。例えば、1つの中央局が、存在してよく、または複数の中央局が、存在してよく、複数の中央局は、分散方式で配備される。
【0055】
ステップ303:車載端末は、車両の衛星測位データを獲得する。
【0056】
車載端末は、GNSS受信機を使用することによって、車両の衛星測位データを獲得する。
【0057】
ステップ304:車載端末は、差分測位補正を使用することによって衛星測位データを補正して、車両の高精度位置を獲得する。
【0058】
高精度位置は、測位精度がサブメータレベルに達する位置情報である。
【0059】
本発明のこの実施形態においては、車両の高精度位置は、無線ネットワーク支援に基づいた衛星差分測位技術を使用することによって獲得される。精度がサブメータレベル超に達する高精度位置は、車線レベル測位およびナビゲーションを実施するための保証を提供するために獲得されることができる。加えて、現在のCORSネットワーク条件によれば、CORSネットワーク容量は、比較的小さく、多数の一般ユーザの使用要件は、満たされることができず、CORSネットワークは、通常、測量および地図作製局などの専門ユーザに開放されており、一般ユーザには開放されていない。したがって、CORSネットワークを直接的に使用することによって、高精度位置を獲得するのと比較して、無線ネットワーク支援に基づいた衛星差分測位技術を使用することによって、車両の高精度位置を獲得することは、多数の一般ユーザの使用要件を十分に満たし、ソリューションの実施の実現可能性を高めることができる。
【0060】
ステップ305:車載端末は、車両の出発位置および行先位置をサーバに送信する。
【0061】
車両の出発位置および行先位置を獲得することは、ルート計画を実施するための前提条件である。出発位置は、高精度位置に従って決定され得、測位によって獲得された車両の現在位置が、出発位置として使用される。行先位置は、ユーザによって提供され、ユーザは、車載端末によって提供される対話インターフェースにおいて、行先位置を入力し得る。
【0062】
車載端末は、無線ネットワークを使用することによって、車両の出発位置および行先位置をサーバに送信する。それに対応して、サーバは、車両の出発位置および行先位置を車載端末から受信する。可能な実施においては、車載端末は、ルート計画をサーバに能動的に要求する。車載端末は、ルート計画要求をサーバに送信し、ルート計画要求は、少なくとも車両の出発位置および行先位置を含む。
【0063】
任意選択で、ルート計画要求は、識別情報をさらに含む。異なる識別情報が、異なる識別子を有する車両を区別するために使用される。例えば、識別情報は、車載端末のデバイス識別子であってよく、または車載端末にログインするためのユーザアカウントであってよく、または車両の一意識別子もしくは別の事前設定された識別子であってよい。
【0064】
任意選択で、ルート計画要求は、進行方向情報をさらに含む。進行方向情報は、車両の現在の進行方向、すなわち、車両の先頭部の順方向を示すために使用される。進行方向情報は、車載センサを使用することによって獲得され得る。
【0065】
任意選択で、ルート計画要求は、ルート制約情報をさらに含む。ルート制約情報は、ルート計画のためにユーザによって提供される制約である。例えば、ルート制約情報が、出発位置から行先位置までの運転ルートを計画するようにサーバに命令するために使用される場合、運転ルートは、ユーザによって指定された目標位置を通行する必要がある。別の例を挙げると、ルート制約情報は、最短距離を有する運転ルートを計画するようにサーバに命令するために使用される。
【0066】
ステップ306:サーバは、出発位置、行先位置、および高精度マップ情報に従って、車線レベル計画運転ルートを決定する。
【0067】
サーバは、高精度マップ情報を維持する。高精度マップ情報は、静的情報および動的情報を含む。
【0068】
静的情報は、道路ネットワーク環境における道路、車線、および道路インフラストラクチャの静的分布ステータスを示すために使用される情報を含む。例えば、静的情報は、限定されることなく、道路静的情報、車線静的情報、および道路インフラストラクチャ情報を含む。道路静的情報は、道路ネットワーク環境における道路の静的分布ステータスを示すために使用される。例えば、道路静的情報は、道路形状、道路曲がり、道路進行方向、道路速度制限、車線数、縦方向勾配、および横方向勾配などの情報を含む。車線静的情報は、道路ネットワーク環境における車線の静的分布ステータスを示すために使用される。例えば、車線静的情報は、車線形状、車線曲がり、車線進行方向、車線中心軸、車線幅、車線標識、車線速度制限、車線セグメント化、および車線合流などの情報を含む。道路インフラストラクチャ情報は、道路ネットワーク環境における道路インフラストラクチャ状況を示すために使用される。例えば、道路インフラストラクチャ情報は、縁石、ガードレール、トンネル、交通標識、有料道路料金所、交通信号、進路指示矢印、およびレールなどの道路インフラストラクチャについての情報を含む。道路静的情報、車線静的情報、および道路インフラストラクチャ情報は、技術者によってあらかじめ収集および記録され得、技術者によって更新および維持され得る。
【0069】
動的情報は、道路ネットワーク環境における道路および車線のリアルタイム道路状況を示すために使用される情報を含む。例えば、動的情報は、限定されることなく、道路動的情報、および車線動的情報を含む。道路動的情報は、各道路の道路交通ステータスまたは交通信号ステータスなど、道路ネットワーク環境における道路のリアルタイム道路状況を示すために使用される。車線動的情報は、各車線の車線交通ステータスまたは交通信号ステータスなど、道路ネットワーク環境における車線のリアルタイム道路状況を示すために使用される。道路交通ステータスおよび車線交通ステータスは、すべての道路ネットワーク範囲内において各車載端末によってリアルタイムに報告された車両の高精度位置に従って、統計を収集することによって決定され得る。可能な実施においては、交通信号ステータスは、交通管理機関によって提供されるデータインターフェースを使用することによって、交通管理機関から獲得され得、交通信号ステータスは、変化が生じた場合は、タイムリに更新され得る。別の可能な実施においては、サーバは、交通信号ステータスを制御し、例えば、サーバは、各道路および各車線のリアルタイム道路状況に従って、各交差点の交通信号ステータスを制御し、サーバは、交通管理機関が、制御情報に従って、各交差点の交通信号を制御するように、交通管理機関によって提供されたデータインターフェースを使用することによって、交通信号ステータスを示すために使用される制御情報を交通管理機関に提供する。
【0070】
任意選択で、動的情報は、利用可能性情報、および/または天候情報をさらに含む。利用可能性情報は、道路ネットワーク環境における道路および車線のリアルタイム利用可能性ステータスを示すために使用される情報を含む。例えば、利用可能性情報は、交通事故ステータス、道路工事ステータス、道路通行止めステータス、車線通行止めステータス、ならびに交通管理および制御などの情報を含む。利用可能性情報は、交通管理機関によって提供されるデータインターフェースを使用することによって、交通管理機関から獲得され得、または各道路区画に配備されたカメラを使用することによるリアルタイム収集を用いて獲得され得、または各車両の(カメラなどの)車載センサを使用することによる収集を用いて獲得され得る。天候情報は、道路ネットワーク環境における各場所のリアルタイム天候状況、および/または将来の天候状況を示すために使用される情報を含む。天候情報は、気象機関によって提供されるデータインターフェースを使用することによって、気象機関から獲得され得、天候情報は、変化が生じた場合は、タイムリに更新され得る。可能な実施においては、サーバは、天候情報に従って、他の動的情報を調整し、例えば、天候情報に従って、道路速度制限、または通行止め道路などを調整する。
【0071】
具体的には、ステップ306は、以下のサブステップを含む。
【0072】
最初に、サーバは、出発位置、行先位置、および道路計画に関連する高精度マップ情報内の情報に従って、道路レベル計画運転ルートを決定する。
【0073】
道路計画に関連する高精度マップ情報内の情報は、道路静的情報および道路動的情報を含み、任意選択で、道路インフラストラクチャ情報、利用可能性情報、および天候情報などをさらに含む。道路レベル計画運転ルートは、車両が指定された道路上を運行することを可能にするために使用されるルートである。
【0074】
可能な実施においては、このステップは、出発位置、行先位置、および道路静的情報に従って、少なくとも1つの代替道路レベル計画運転ルートを決定するステップと、1つの代替道路レベル計画運転ルートが存在するときは、その代替道路レベル計画運転ルートを、車両の道路レベル計画運転ルートとして決定するステップと、複数の代替道路レベル計画運転ルートが存在するときは、各代替道路レベル計画運転ルートに対応するルート距離および道路動的情報に従って、各代替道路レベル計画運転ルートに対応する推定運転時間を別々に計算し、最小推定運転時間を有する代替道路レベル計画運転ルートを、車両の道路レベル計画運転ルートとして選択するステップとを含む。道路レベルルート計画の処理においては、道路交通ステータスなどを含む道路動的情報を考慮することによって、最高の速度および最高の効率性を有するルート計画ソリューションが、ユーザに提供されることができ、交通渋滞などの要因のせいで、ユーザが長い時間にわたって行先に到着することができないケースを防止するために、計画された道路レベル計画運転ルートは、より適切かつ効率的である。
【0075】
例えば、図3Bを参照すると、出発位置Aと行先位置Bとの間には、それぞれ、ルート1、ルート2、およびルート3という、3つの代替道路レベル計画運転ルートが存在することが仮定されている。サーバは、各代替道路レベル計画運転ルートに対応するルート距離および道路動的情報に従って、各代替道路レベル計画運転ルートに対応する推定運転時間を別々に計算する。ルート1に対応する推定運転時間がt1であり、ルート2に対応する推定運転時間がt2であり、ルート3に対応する推定運転時間がt3であり、t2<t1<t3であると仮定すると、ルート2が、車両の道路レベル計画運転ルートとして選択される。
【0076】
任意選択で、車載端末によって送信された情報が、進行方向情報をさらに含む場合、サーバは、進行方向情報を参照して、車両の道路レベル計画運転ルートを決定する。車載端末によって送信された情報が、ルート制約情報をさらに含む場合、サーバは、ルート制約情報を参照して、車両の道路レベル計画運転ルートを決定する。
【0077】
第2に、サーバは、道路レベル計画運転ルート、および車線計画に関連する高精度マップ情報内の情報に従って、車線レベル計画運転ルートを決定する。
【0078】
車線計画に関連する高精度マップ情報内の情報は、車線静的情報および車線動的情報を含み、任意選択で、車線に関連する利用可能性情報などをさらに含む。
【0079】
可能な実施においては、このステップは、道路レベル計画運転ルート内の道路の各区画について、道路の区画に対応する車線静的情報および車線動的情報に従って、道路の区画上における車両の車線選択ソリューションを決定するステップと、道路の各区画上における車両の車線選択ソリューションを統合することによって、車両の車線レベル計画運転ルートを決定するステップとを含む。道路の各区画上における車両の車線選択ソリューションは、少なくとも1つの選択された車線、および各選択された車線に対応する運転距離を含む。車線レベルルート計画の処理においては、車線交通ステータスなどを含む車線動的情報を考慮することによって、より良い道路状況を有する車線が、選択され、計画された車線レベル計画運転ルートは、より適切かつ効率的である。
【0080】
【0081】
加えて、車両の運転ルートを計画する処理においては、動的情報内に含まれる利用可能性情報、および/または天候情報が、より適切な運転ルートを計画するために考慮されてよい。例えば、道路レベルルート計画の処理においては、利用可能性情報、および/または天候情報が、より適切な代替道路レベル計画運転ルートを選択するために考慮される。
【0082】
ステップ307:サーバは、車線レベル計画運転ルートを車載端末に送信する。
【0083】
車両の車線レベル計画運転ルートを計画した後、サーバは、車線レベル計画運転ルートを車載端末に送信する。それに対応して、車載端末は、車両の車線レベル計画運転ルートをサーバから受信する。
【0084】
可能な実施においては、サーバは、ルート計画要求に応答して、ルート計画応答を車載端末に送信し、ルート計画応答は、少なくとも車線レベル計画運転ルートを含む。
【0085】
任意選択で、サーバは、さらに、運転速度情報を車載端末に送信し、運転速度情報は、道路の各区画上における、かつ車線レベル計画運転ルート内の各車線上における車両の運転速度を示すために使用される情報を含む。
【0086】
ステップ308:車載端末は、獲得された高精度位置に従って、車線レベル計画運転ルートに従って自動的に運行するように車両を制御する。
【0087】
具体的には、車載端末は、獲得された高精度位置、および車線レベル計画運転ルートに従って、車両制御コマンドを生成する。高精度位置は、車載端末によってリアルタイム獲得された車両の現在位置である。車両制御コマンドは、車線レベル計画運転ルートに常に一致するように、車両の実際の運転ルートを制御するために使用される。車両制御コマンドは、限定されることなく、以下のうちの、すなわち、ハンドル制御コマンド、アクセル制御コマンド、ブレーキ制御コマンド、車両ライト制御コマンド、車両クラクション制御コマンド、車両窓制御コマンド、またはワイパ制御コマンドなどのうちの少なくとも1つを含む。車両制御コマンドは、車両の実際の運転ルートが車線レベル計画運転ルートに常に一致するように、最新の高精度位置に従って、リアルタイムに更新される。
【0088】
加えて、ステップ308の交換可能な方法として、車両の車線レベル計画運転ルートをサーバから受信した後、車載端末は、車線レベル計画運転ルートに従って、車両ナビゲーションサービスを提供する。例えば、車載端末は、ユーザが、放送された音声、および車線レベル計画運転ルートに従って、車両を運転するように、車両ナビゲーションサービスを音声放送方式でユーザに提供する。
【0089】
任意選択で、図3A−1および図3A−2に示されるように、実施形態は、以下のステップ309からステップ312をさらに含む。
【0090】
ステップ309:サーバは、動的情報の更新情報を獲得する。
【0091】
道路動的情報、車線動的情報、利用可能性情報、および天候情報などの動的情報は、実際の状況に従って、リアルタイムに更新され、サーバは、動的情報の更新情報を獲得する。
【0092】
ステップ310:サーバは、動的情報の更新情報に従って、影響を受ける道路および/または車線を決定する。
【0093】
影響を受ける道路および/または車線は、限定されることなく、渋滞している道路および/もしくは車線、適切に通過することができない道路および/もしくは車線、速度制限が変更された道路および/もしくは車線、または進行方向が変更された道路および/もしくは車線を含む。
【0094】
ステップ311:サーバは、各車両の車線レベル計画運転ルートおよび高精度位置に従って、目標車両を決定し、目標車両は、影響を受ける道路および/または車線を通行する必要があるが、通行していない車両である。
【0095】
車載端末は、高精度位置をサーバにリアルタイムに送信し、例えば、高精度位置をサーバに事前決定された時間間隔ごとに一度送信する。2つの隣接する事前決定された時間間隔は、同じであってよく、または異なっていてよい。サーバは、各車両の車線レベル計画運転ルートおよび高精度位置に従って、影響を受ける道路および/または車線を通行する必要があるが、通行していない目標車両を決定する。
【0096】
ステップ312:サーバは、目標車両の高精度位置に従って、目標車両の出発位置を再決定する。それから、サーバは、目標車両の車線レベル計画運転ルートを再計画するために、ステップ306を再び実行する。
【0097】
具体的には、サーバは、目標車両の最新の高精度位置を出発位置として使用することによって、かつ目標車両の以前に獲得された行先位置および高精度マップ情報を参照して、目標車両の車線レベル計画運転ルートを再計画する。目標車両が、車線だけを変更する必要があるときは、サーバは、目標車両のための車線レベル計画運転ルートを再計画する。目標車両が、道路を変更する必要があるときは、サーバは、目標車両のための道路レベル計画運転ルートを再計画し、道路レベル計画運転ルート、および車線計画に関連する高精度マップ情報内の情報に従って、車両の車線レベル計画運転ルートを決定する。具体的な計画処理については、ステップ306における説明を参照されたく、詳細がここで再び説明されることはない。
【0098】
それから、サーバは、再計画された車線レベル計画運転ルートを目標車両の車載端末に送信する。それに対応して、目標車両の車載端末は、再計画された車線レベル計画運転ルートをサーバから受信する。任意選択で、サーバは、さらに、運転速度情報を目標車両の車載端末に送信する。
【0099】
例えば、サーバは、交通管理機関によって提供されるデータインターフェースを使用することによって、通行止めにされた目標道路上の目標車線についての更新情報を交通管理機関から獲得することが仮定される。サーバは、高精度地図情報において、更新情報に従って、目標道路上の目標車線を利用不可能として識別する。サーバは、各車両の車線レベル計画運転ルートおよび高精度位置に従って、目標道路上の目標車線を通行する必要があるが、通行していない目標車両を決定する。その後、サーバは、目標車両のための車線レベル計画運転ルートを再計画する。例えば、目標車線が左折車線であると仮定すると、サーバは、別の左折車線が目標道路上に存在するかどうかを検出する。別の左折車線が目標道路上に存在する場合、サーバは、目標車両は車線だけを変更する必要があると決定し、サーバは、目標車両のための車線レベル計画運転ルートを再計画する。別の左折車線が目標道路上に存在しない場合、サーバは、目標車両は道路を変更する必要があると決定し、サーバは、目標車両のための道路レベル計画運転ルートを再計画し、道路レベル計画運転ルート、および車線計画に関連する高精度マップ情報内の情報に従って、車両の車線レベル計画運転ルートを決定する。その後、サーバは、再計画された車線レベル計画運転ルートを目標車両の車載端末に送信する。
【0100】
結論として、この実施形態において提供される自動運転ナビゲーション方法によれば、車載端末は、車両の高精度位置を獲得するために、無線ネットワーク内の無線基地局から受信された差分測位補正を使用することによって、車両の衛星測位データを補正し、高精度位置に従って、かつサーバと対話することによって、車両の車線レベル計画運転ルートを獲得する。これは、先行技術が24時間の測位およびナビゲーションを実施することができず、また3D高精度マップは環境変化に効果的に適合することが難しいために、測位精度が影響を受けるという問題を解決する。車両の高精度位置は、無線ネットワーク支援に基づいた衛星差分測位技術を使用することによって獲得される。測位は、様々な天候条件において実行されることができ、24時間および全道路状況自動運転ナビゲーションが、実施される。加えて、測位精度は、3D高精度マップに依存する必要がなく、それによりソリューション全体の適合性および信頼性が、著しく改善される。
【0101】
加えて、サーバが、ルート計画を実行するとき、知覚範囲は、動的情報を統合することによって、見通し範囲から全道路ネットワーク範囲に拡大され、それによって、都市全体の総合的な車両スケジューリングを実施し、都市の交通渋滞問題を解決する助けとなる。
【0102】
加えて、3D高精度マップを必要とする先行技術と比較して、本発明のこの実施形態において提供される技術的ソリューションにおいては、2D高精度マップだけが、必要とされ、環境内のビルディングまたはランドマークなどの固定物の3D画像は、必要とされず、高精度マップについての要件は、引き下げられる。加えて、ルート計画のために必要とされる様々なタイプの情報は、2D高精度マップから獲得され得、様々なタイプの情報を獲得する方法は、大きく簡略化される。
【0103】
上述の方法実施形態においては、車載端末側におけるステップは、車載端末側における自動運転ナビゲーション方法として別々に実施されてよく、サーバ側におけるステップは、サーバ側における自動運転ナビゲーション方法として別々に実施されてよいことに留意されたい。
【0104】
上記で説明されたように、本発明のこの実施形態においては、車載端末は、車両内に装備されたインテリジェントフロントエンドデバイスと、車両とは無関係の端末デバイスの2つのデバイスの一方または両方を含み得ることにさらに留意されたい。したがって、上述の方法実施形態においては、車載端末側におけるステップに対して、各ステップが車載端末だけによって実行される例が、説明のために使用されている。実際の応用においては、車載端末が、車両内に装備されたインテリジェントフロントエンドデバイスだけを含むときは、車両内に装備されたインテリジェントフロントエンドデバイスは、車載端末側におけるすべてのステップを実行する。車載端末が、車両とは無関係の端末デバイスだけを含むときは、車両とは無関係の端末デバイスは、車載端末側におけるすべてのステップを実行する。車載端末が、車両内に装備されたインテリジェントフロントエンドデバイスと車両とは無関係の端末デバイスの両方を含むときは車両内に装備されたインテリジェントフロントエンドデバイスは、車載端末側におけるいくつかのステップを実行し、車両とは無関係の端末デバイスは、車載端末側における他のステップを実行し、すなわち、2つのデバイスは、車載端末側におけるすべてのステップを完遂するために協力する。例えば、車両とは無関係の(モバイルフォンなどの)端末デバイスは、ユーザによって提供された行先位置を獲得し、行先位置をサーバに送信し、車両内に装備されたインテリジェントフロントエンドデバイスは、無線ネットワーク支援に基づいた衛星差分測位技術を使用することによって、車両の高精度位置を獲得し、車両の高精度位置に従って、車両の出発位置を決定し、車両の出発位置をサーバに送信し、サーバは、出発位置および行先位置に従って、かつ高精度マップ情報を参照して、車線レベル計画運転ルートを決定し、車線レベル計画運転ルートを車両内に装備されたインテリジェントフロントエンドデバイスに配信し、車両内に装備されたインテリジェントフロントエンドデバイスは、獲得された高精度位置に従って、車線レベル計画運転ルートに従って自動的に運行するように車両を制御する。
【0105】
以下は、本発明の装置実施形態である。詳細については、本発明の装置実施形態においては開示されず、本発明の方法実施形態を参照されたい。
【0106】
図4Aを参照すると、図4Aは、本発明の実施形態による自動運転ナビゲーション装置のブロック図を示している。自動運転ナビゲーション装置は、図1に示される実施環境における車載端末120のすべてまたは一部として、ソフトウェア、ハードウェア、またはソフトウェアとハードウェアの組み合わせを使用することによって実施され得る。自動運転ナビゲーション装置は、測位モジュール410と、処理モジュール420と、制御モジュール430とを含み得る。
【0107】
測位モジュール410は、車両の衛星測位データを獲得し、差分測位補正を無線ネットワーク内の無線基地局から受信し、差分測位補正を使用することによって衛星測位データを補正して、車両の高精度位置を獲得するように構成される。高精度位置は、測位精度がサブメータレベルに達する位置情報である。
【0108】
処理モジュール420は、車両の車線レベル計画運転ルートをサーバから獲得するように構成され、車線レベル計画運転ルートは、サブメータレベルの正確性をもち、車両が指定された車線上を運行することを可能にするために使用されるルートである。車線レベル計画運転ルートは、測位モジュール410によって獲得された高精度位置、および高精度マップ情報を参照して、サーバによって決定され、高精度マップ情報は、車線レベルルート計画のために必要とされる情報を提供するために使用される。
【0109】
制御モジュール430は、測位モジュール410によって獲得された高精度位置に従って、
処理モジュール420によって獲得された車線レベル計画運転ルートに従って自動的に運行するように車両を制御するように構成される。
【0110】
結論として、この実施形態において提供される自動運転ナビゲーション装置によれば、車載端末は、車両の高精度位置を獲得するために、無線ネットワーク内の無線基地局から受信された差分測位補正を使用することによって、車両の衛星測位データを補正し、高精度位置に従って、かつサーバと対話することによって、車両の車線レベル計画運転ルートを獲得する。これは、先行技術が24時間の測位およびナビゲーションを実施することができず、また3D高精度マップは環境変化に効果的に適合することが難しいために、測位精度が影響を受けるという問題を解決する。車両の高精度位置は、無線ネットワーク支援に基づいた衛星差分測位技術を使用することによって獲得される。測位は、様々な天候条件において実行されることができ、24時間および全道路状況自動運転ナビゲーションが、実施される。加えて、測位精度は、3D高精度マップに依存する必要がなく、そのため、ソリューション全体の適合性および信頼性が、著しく改善される。
【0111】
図4Aに示される実施形態に基づいて提供される任意選択の実施形態においては、図4Bに示されるように、処理モジュール420は、送信ユニット420aと、受信ユニット420bとを含む。
【0112】
送信ユニット420aは、車両の出発位置および行先位置をサーバに送信するように構成される。出発位置は、測位モジュール410によって獲得された高精度位置に従って、車載端末によって決定される。
【0113】
受信ユニット420bは、車両の車線レベル計画運転ルートをサーバから受信するように構成される。車線レベル計画運転ルートは、出発位置、行先位置、および高精度マップ情報に従って、サーバによって決定される。高精度マップ情報は、静的情報および動的情報を含み、静的情報は、道路ネットワーク環境における道路、車線、および道路インフラストラクチャの静的分布ステータスを示すために使用される情報を含み、動的情報は、道路ネットワーク環境における道路および車線のリアルタイム道路状況を示すために使用される情報を含む。
【0114】
図4Aに示される実施形態に基づいて提供される別の任意選択の実施形態においては、差分測位補正は、少なくとも3つのRTK基準局によって獲得されたRTK観測値に従った中央局による解法を用いて獲得され、無線基地局に提供される。中央局および各RTK基準局は、無線ネットワーク内に配備され、または中央局は、無線ネットワーク内に配備され、各RTK基準局は、無線ネットワーク外に配備され、または中央局および各RTK基準局は、無線ネットワーク外に配備される。
【0115】
図4Aに示される実施形態に基づいて提供される別の任意選択の実施形態においては、制御モジュール430は、測位モジュール410によって獲得された高精度位置、および処理モジュール420によって獲得された車線レベル計画運転ルートに従って、車両制御コマンドを生成するように特に構成される。車両制御コマンドは、車線レベル計画運転ルートに常に一致するように、車両の実際の運転ルートを制御するために使用される。
【0116】
図5Aを参照すると、図5Aは、本発明の別の実施形態による自動運転ナビゲーション装置のブロック図を示している。自動運転ナビゲーション装置は、図1に示される実施環境におけるサーバ140のすべてまたは一部として、ソフトウェア、ハードウェア、またはソフトウェアとハードウェアの組み合わせを使用することによって実施され得る。自動運転ナビゲーション装置は、受信モジュール510と、計画モジュール520と、送信モジュール530とを含み得る。
【0117】
受信モジュール510は、車両の出発位置および行先位置を車載端末から受信するように構成される。出発位置は、車両の高精度位置に従って、車載端末によって決定され、高精度位置は、測位精度がサブメータレベルに達する位置情報であり、高精度位置は、無線ネットワーク内の無線基地局から受信された差分測位補正を使用することによって、車両の衛星測位データを補正することによって獲得される。
【0118】
計画モジュール520は、受信モジュール510によって受信された出発位置および行先位置に従って、かつ高精度マップ情報を参照して、車線レベル計画運転ルートを決定するように構成される。高精度マップ情報は、静的情報および動的情報を含み、静的情報は、道路ネットワーク環境における道路、車線、および道路インフラストラクチャの静的分布ステータスを示すために使用される情報を含み、動的情報は、道路ネットワーク環境における道路および車線のリアルタイム道路状況を示すために使用される情報を含む。車線レベル計画運転ルートは、サブメータレベルの正確性をもち、車両が指定された車線上を運行することを可能にするために使用されるルートである。
【0119】
送信モジュール530は、計画モジュール520によって決定された車線レベル計画運転ルートを車載端末に送信するように構成される。
【0120】
結論として、この実施形態において提供される自動運転ナビゲーション装置によれば、サーバが、ルート計画を実行するとき、知覚範囲は、道路ネットワーク環境における動的情報を統合することによって、見通し範囲から全道路ネットワーク範囲に拡大され、それによって、都市全体の総合的な車両スケジューリングを実施し、都市の交通渋滞問題を解決する助けとなる。
【0121】
図5Aに示される実施形態に基づいて提供される任意選択の実施形態においては、図5Bに示されるように、計画モジュール520は、道路計画ユニット520aと、車線計画ユニット520bとを含む。
【0122】
道路計画ユニット520aは、受信モジュール510によって受信された出発位置および行先位置に従って、かつ道路計画に関連する高精度マップ情報内の情報を参照して、道路レベル計画運転ルートを決定するように構成される。道路レベル計画運転ルートは、車両が指定された道路上を運行することを可能にするために使用されるルートである。
【0123】
車線計画ユニット520bは、道路計画ユニット520aによって決定された道路レベル計画運転ルート、および車線計画に関連する高精度マップ情報内の情報に従って、車線レベル計画運転ルートを決定するように構成される。
【0124】
図5Aに示される実施形態に基づいて提供される任意選択の実施形態においては、図5Cに示されるように、自動運転ナビゲーション装置は、再計画モジュール540をさらに含む。
【0125】
再計画モジュール540は、動的情報の更新情報を獲得し、動的情報の更新情報に従って、影響を受ける道路および/または車線を決定し、各車両の車線レベル計画運転ルートおよび高精度位置に従って、目標車両を決定し、目標車両は、影響を受ける道路および/または車線を通行する必要があるが、通行していない車両であり、目標車両の高精度位置に従って、目標車両の出発位置を再決定し、出発位置、行先位置、および高精度マップ情報に従って、計画モジュール520を使用することによって、車線レベル計画運転ルートを再び決定するように特に構成される。
【0126】
上述の装置実施形態においては、上述の機能モジュールの分割は、説明のための例として使用されたにすぎないことに留意されたい。実際の応用においては、上述の機能は、要件に従って、完遂するために、異なる機能モジュールに割り当てられ得る。すなわち、デバイスの内部構造は、上で説明された機能のすべてまたはいくつかを完遂するために、異なる機能モジュールに分割される。加えて、上述の実施形態において提供される自動運転ナビゲーション装置は、自動運転ナビゲーション方法の方法実施形態と同じ概念に関する。具体的な実施処理については、方法実施形態を参照されたく、詳細がここで再び説明されることはない。
【0127】
図6を参照すると、図6は、本発明の実施形態による自動運転ナビゲーションシステムのブロック図を示している。自動運転ナビゲーションシステムは、車載端末620と、無線ネットワーク640と、サーバ660とを含む。車載端末620とサーバ660は、無線ネットワーク640を使用することによって、通信接続を確立する。無線ネットワーク640は、少なくとも1つの無線基地局641を含む。
【0128】
無線基地局641は、差分測位補正を獲得し、差分測位補正を車載端末620に送信するように構成される。
【0129】
車載端末620は、車両の衛星測位データを獲得し、差分測位補正を無線基地局641から受信し、差分測位補正を使用することによって衛星測位データを補正して、車両の高精度位置を獲得するように構成される。高精度位置は、測位精度がサブメータレベルに達する位置情報である。車載端末620は、高精度位置をサーバ660に送信するようにさらに構成される。
【0130】
サーバ660は、高精度位置を車載端末620から受信し、高精度位置に従って、かつ高精度マップ情報を参照して、車線レベル計画運転ルートを決定するように構成される。車線レベル計画運転ルートは、サブメータレベルの正確性をもち、車両が指定された車線上を運行することを可能にするために使用されるルートである。高精度マップ情報は、車線レベルルート計画のために必要とされる情報を提供するために使用される。サーバ660は、車線レベル計画運転ルートを車載端末620に送信するようにさらに構成される。
【0131】
車載端末620は、車線レベル計画運転ルートをサーバ660から受信し、リアルタイムに獲得された高精度位置に従って、車線レベル計画運転ルートに従って自動的に運行するように車両を制御するようにさらに構成される。
【0132】
結論として、この実施形態において提供される自動運転ナビゲーションシステムによれば、車載端末は、車両の高精度位置を獲得するために、無線ネットワーク内の無線基地局から受信された差分測位補正を使用することによって、車両の衛星測位データを補正し、高精度位置に従って、かつサーバと対話することによって、車両の車線レベル計画運転ルートを獲得する。これは、先行技術が24時間の測位およびナビゲーションを実施することができず、また3D高精度マップは環境変化に効果的に適合することが難しいために、測位精度が影響を受けるという問題を解決する。車両の高精度位置は、無線ネットワーク支援に基づいた衛星差分測位技術を使用することによって獲得される。測位は、様々な天候条件において実行されることができ、24時間および全道路状況自動運転ナビゲーションが、実施される。加えて、測位精度は、3D高精度マップに依存する必要がなく、そのため、ソリューション全体の適合性および信頼性が、著しく改善される。
【0133】
図6に示される実施形態に基づいて提供される任意選択の実施形態においては、無線基地局641は、差分測位補正を中央局から獲得するように特に構成される。中央局は、少なくとも3つのRTK基準局によって獲得されたRTK観測値に従った解法を用いて、差分測位補正を獲得するように構成される。中央局および各RTK基準局は、無線ネットワーク内に配備され、または中央局は、無線ネットワーク内に配備され、各RTK基準局は、無線ネットワーク外に配備され、または中央局および各RTK基準局は、無線ネットワーク外に配備される。
【0134】
図7を参照すると、図7は、本発明の実施形態による車載端末のブロック図を示している。図7に示されるように、車載端末700は、バス710と、バス710を使用することによって通信するプロセッサ720、メモリ730、および送受信機740とを含む。メモリ730は、1つまたは複数の命令を記憶するように構成され、命令は、プロセッサ720によって実行されるように構成される。
【0135】
プロセッサ720は、車両の衛星測位データを獲得し、差分測位補正を無線ネットワーク内の無線基地局から受信するように送受信機740を制御し、差分測位補正を使用することによって衛星測位データを補正して、車両の高精度位置を獲得するように構成され、高精度位置は、測位精度がサブメータレベルに達する位置情報である。
【0136】
プロセッサ720は、車両の車線レベル計画運転ルートをサーバから対話を用いて獲得するように送受信機740を制御するようにさらに構成され、車線レベル計画運転ルートは、サブメータレベルの正確性をもち、車両が指定された車線上を運行することを可能にするために使用されるルートであり、車線レベル計画運転ルートは、高精度位置および高精度マップ情報を参照して、サーバによって決定され、高精度マップ情報は、車線レベルルート計画のために必要とされる情報を提供するために使用される。
【0137】
プロセッサ720は、獲得された高精度位置に従って、車線レベル計画運転ルートに従って自動的に運行するように車両を制御するようにさらに構成される。
【0138】
結論として、この実施形態において提供される車載端末によれば、車載端末は、車両の高精度位置を獲得するために、無線ネットワーク内の無線基地局から受信された差分測位補正を使用することによって、車両の衛星測位データを補正し、高精度位置に従って、かつサーバと対話することによって、車両の車線レベル計画運転ルートを獲得する。これは、先行技術が24時間の測位およびナビゲーションを実施することができず、また3D高精度マップは環境変化に効果的に適合することが難しいために、測位精度が影響を受けるという問題を解決する。車両の高精度位置は、無線ネットワーク支援に基づいた衛星差分測位技術を使用することによって獲得される。測位は、様々な天候条件において実行されることができ、24時間および全道路状況自動運転ナビゲーションが、実施される。加えて、測位精度は、3D高精度マップに依存する必要がなく、そのため、ソリューション全体の適合性および信頼性が、著しく改善される。
【0139】
図7に示される実施形態に基づいて提供される任意選択の実施形態においては、プロセッサ720は、
車両の出発位置および行先位置をサーバに送信するように送受信機740を制御し、出発位置は、高精度位置に従って、車載端末によって決定され、
車両の車線レベル計画運転ルートをサーバから受信するように送受信機740を制御し、車線レベル計画運転ルートは、出発位置、行先位置、および高精度マップ情報に従って、サーバによって決定され、高精度マップ情報は、静的情報および動的情報を含み、静的情報は、道路ネットワーク環境における道路、車線、および道路インフラストラクチャの静的分布ステータスを示すために使用される情報を含み、動的情報は、道路ネットワーク環境における道路および車線のリアルタイム道路状況を示すために使用される情報を含むように特に構成される。
【0140】
図7に示される実施形態に基づいて提供される別の任意選択の実施形態においては、差分測位補正は、少なくとも3つのRTK基準局によって獲得されたRTK観測値に従った中央局による解法を用いて獲得され、無線基地局に提供される。
【0141】
中央局および各RTK基準局は、無線ネットワーク内に配備され、または中央局は、無線ネットワーク内に配備され、各RTK基準局は、無線ネットワーク外に配備され、または中央局および各RTK基準局は、無線ネットワーク外に配備される。
【0142】
図7に示される実施形態に基づいて提供される別の任意選択の実施形態においては、プロセッサ720は、獲得された高精度位置、および車線レベル計画運転ルートに従って、車両制御コマンドを生成するように特に構成され、車両制御コマンドは、車線レベル計画運転ルートに常に一致するように、車両の実際の運転ルートを制御するために使用される。
【0143】
図8を参照すると、図8は、本発明の実施形態によるサーバのブロック図を示している。図8に示されるように、サーバ800は、バス810と、バス810を使用することによって通信するプロセッサ820、メモリ830、および送受信機840とを含む。メモリ830は、1つまたは複数の命令を記憶するように構成され、命令は、プロセッサ820によって実行されるように構成される。
【0144】
プロセッサ820は、車両の出発位置および行先位置を車載端末から受信するように送受信機840を制御するように構成され、出発位置は、車両の高精度位置に従って、車載端末によって決定され、高精度位置は、測位精度がサブメータレベルに達する位置情報であり、高精度位置は、無線ネットワーク内の無線基地局から受信された差分測位補正を使用することによって、車両の衛星測位データを補正することによって獲得される。
【0145】
プロセッサ820は、出発位置、行先位置、および高精度マップ情報に従って、車線レベル計画運転ルートを決定するようにさらに構成され、高精度マップ情報は、静的情報および動的情報を含み、静的情報は、道路ネットワーク環境における道路、車線、および道路インフラストラクチャの静的分布ステータスを示すために使用される情報を含み、動的情報は、道路ネットワーク環境における道路および車線のリアルタイム道路状況を示すために使用される情報を含み、車線レベル計画運転ルートは、サブメータレベルの正確性をもち、車両が指定された車線上を運行することを可能にするために使用されるルートである。
【0146】
プロセッサ820は、車線レベル計画運転ルートを車載端末に送信するように送受信機840を制御するようにさらに構成される。
【0147】
結論として、この実施形態において提供されるサーバによれば、ルート計画が実行されるとき、知覚範囲は、道路ネットワーク環境における動的情報を統合することによって、見通し範囲から全道路ネットワーク範囲に拡大され、それによって、都市全体の総合的な車両スケジューリングを実施し、都市の交通渋滞問題を解決する助けとなる。
【0148】
図8に示される実施形態に基づいて提供される任意選択の実施形態においては、プロセッサ820は、
出発位置、行先位置、および道路計画に関連する高精度マップ情報内の情報に従って、道路レベル計画運転ルートを決定し、道路レベル計画運転ルートは、車両が指定された道路上を運行することを可能にするために使用されるルートであり、
道路レベル計画運転ルート、および車線計画に関連する高精度マップ情報内の情報に従って、車線レベル計画運転ルートを決定するように特に構成される。
【0149】
図8に示される実施形態に基づいて提供される別の任意選択の実施形態においては、プロセッサ820は、
動的情報の更新情報を獲得し、
動的情報の更新情報に従って、影響を受ける道路および/または車線を決定し、
各車両の車線レベル計画運転ルートおよび高精度位置に従って、目標車両を決定し、目標車両は、影響を受ける道路および/または車線を通行する必要があるが、通行していない車両であり、
目標車両の高精度位置に従って、目標車両の出発位置を再決定し、出発位置、行先位置、および高精度マップ情報に従って、車線レベル計画運転ルートを決定するステップを再び実行するようにさらに構成される。
【0150】
本明細書において使用される「1つの(one)」(「a」、「an」、および「the」)を冠した単数形は、文脈が明らかにそれ以外のケースを支持していない限り、複数形をさらに含むことが意図されていることが理解されるべきである。本明細書において使用される「および/または」は、列挙された関連アイテムのうちの1つまたは複数を含むいずれかまたはすべての可能な組み合わせを示すことも理解されるべきである。
【0151】
本発明の上述の実施形態のシーケンス番号は、説明のためのものにすぎず、実施形態の優先順位を示すことは意図されていない。
【0152】
実施形態のステップのうちのすべてまたはいくつかは、ハードウェアによって、または関連ハードウェアに命令するプログラムによって実施され得ることを、当業者は理解し得る。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体内に記憶され得る。記憶媒体は、リードオンリメモリ、磁気ディスク、または光ディスクを含み得る。
【0153】
上述の説明は、本発明の例示的な実施形態にすぎず、本発明を限定することは意図されていない。本発明の主旨および原理から逸脱することなく行われる任意の変更、等価の置換、および改善は、本発明の保護範囲内に包含されるものとする。
図1
図2
図3A-1】
図3A-2】
図3B
図3C
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図6
図7
図8