(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記研磨ホイールは、前記検出シャフトに固定され、前記検出シャフトは、前記調節シャフトに固定される、請求項2に記載の研磨工程において力を検出、制御、自動的に補償する方法。
前記制御装置が、前記研磨ホイールと前記被研磨工作物との間にプラス差があることを決定した場合、前記制御装置は、前記プラス差に基づきマイナス補償供給量を計算し、前記計算したマイナス補償供給量に基づき前記調節シャフトに調節信号を出力し、前記調節シャフトは、前記調節信号に基づき前記被研磨工作物から遠ざかり、これにより、前記研磨ホイールを駆動して前記被研磨工作物から遠ざけ、前記研磨ホイールと前記被研磨工作物との間の相対位置を調節するようにする、請求項3に記載の研磨工程において力を検出、制御、自動的に補償する方法。
前記制御装置が、前記研磨ホイールと前記被研磨工作物との間にマイナス差があることを決定した場合、前記制御装置は、前記マイナス差に基づきプラス補償供給量を計算し、前記計算したプラス補償供給量に基づき前記調節シャフトに調節信号を出力し、前記調節シャフトは、前記調節信号に基づき前記被研磨工作物に向かって移動し、これにより、前記研磨ホイールを駆動して前記被研磨工作物に向かって移動させ、前記研磨ホイールと前記被研磨工作物との間の相対位置を調節するようにする、請求項3に記載の研磨工程において力を検出、制御、自動的に補償する方法。
前記研磨ホイールは、前記検出シャフトに固定され、前記被研磨工作物は、前記調節シャフトに固定される、請求項2に記載の研磨工程において力を検出、制御、自動的に補償する方法。
前記制御装置が、前記研磨ホイールと前記被研磨工作物との間にプラス差があることを決定した場合、前記制御装置は、前記プラス差に基づきマイナス補償供給量を計算し、前記計算したマイナス補償供給量に基づき前記調節シャフトに調節信号を出力し、前記調節シャフトは、前記調節信号に基づき前記研磨ホイールから遠ざかり、これにより、前記被研磨工作物を駆動して前記研磨ホイールから遠ざけ、前記研磨ホイールと前記被研磨工作物との間の相対位置を調節するようにする、請求項6に記載の研磨工程において力を検出、制御、自動的に補償する方法。
前記制御装置が、前記研磨ホイールと前記被研磨工作物との間にマイナス差があることを決定した場合、前記制御装置は、前記マイナス差に基づきプラス補償供給量を計算し、前記計算したプラス補償供給量に基づき前記調節シャフトに調節信号を出力し、前記調節シャフトは、前記調節信号に基づき前記研磨ホイールに向かって移動し、これにより、前記被研磨工作物を駆動して前記研磨ホイールに向かって移動させ、前記研磨ホイールと前記被研磨工作物との間の相対位置を調節するようにする、請求項6に記載の研磨工程において力を検出、制御、自動的に補償する方法。
前記研磨ホイールは、前記調節シャフトに固定され、前記被研磨工作物は、前記検出シャフトに固定される、請求項2に記載の研磨工程において力を検出、制御、自動的に補償する方法。
前記制御装置が、前記研磨ホイールと前記被研磨工作物との間にプラス差があることを決定した場合、前記制御装置は、前記プラス差に基づきマイナス補償供給量を計算し、前記計算したマイナス補償供給量に基づき前記調節シャフトに調節信号を出力し、前記調節シャフトは、前記調節信号に基づき前記被研磨工作物から遠ざかり、これにより、前記研磨ホイールを駆動して前記被研磨工作物から遠ざけ、前記研磨ホイールと前記被研磨工作物との間の相対位置を調節するようにする、請求項9に記載の研磨工程において力を検出、制御、自動的に補償する方法。
前記制御装置が、前記研磨ホイールと前記被研磨工作物との間にマイナス差があることを決定した場合、前記制御装置は、前記マイナス差に基づきプラス補償供給量を計算し、前記計算したプラス補償供給量に基づき前記調節シャフトに調節信号を出力し、前記調節シャフトは、前記調節信号に基づき前記被研磨工作物に向かって移動し、これにより、前記研磨ホイールを駆動して前記被研磨工作物に向かって移動させ、前記研磨ホイールと前記被研磨工作物との間の相対位置を調節するようにする、請求項9に記載の研磨工程において力を検出、制御、自動的に補償する方法。
前記被研磨工作物は、前記検出シャフトに固定され、前記検出シャフトは、前記調節シャフトに固定される、請求項2に記載の研磨工程において力を検出、制御、自動的に補償する方法。
前記制御装置が、前記研磨ホイールと前記被研磨工作物との間にプラス差があることを決定した場合、前記制御装置は、前記プラス差に基づきマイナス補償供給量を計算し、前記計算したマイナス補償供給量に基づき前記調節シャフトに調節信号を出力し、前記調節シャフトは、前記調節信号に基づき前記研磨ホイールから遠ざかり、これにより、前記被研磨工作物を駆動して前記研磨ホイールから遠ざけ、前記研磨ホイールと前記被研磨工作物との間の相対位置を調節するようにする、請求項12に記載の研磨工程において力を検出、制御、自動的に補償する方法。
前記制御装置が、前記研磨ホイールと前記被研磨工作物との間にマイナス差があることを決定した場合、前記制御装置は、前記マイナス差に基づきプラス補償供給量を計算し、前記計算したプラス補償供給量に基づき前記調節シャフトに調節信号を出力し、前記調節シャフトは、前記調節信号に基づき前記研磨ホイールに向かって移動し、これにより、前記被研磨工作物を駆動して前記研磨ホイールに向かって移動させ、前記研磨ホイールと前記被研磨工作物との間の相対位置を調節するようにする、請求項12に記載の研磨工程において力を検出、制御、自動的に補償する方法。
【背景技術】
【0002】
製造工程において、軍用品、工業製品及び民生製品を含め、大型の航空宇宙構成部品及び自動車成形品から小型の装飾片に及ぶ工作物の研磨に対し、多大な要求がある。研磨工程において、機械加工品質に影響を与える要素には、研削ホイールと工作物との間の直接
の力、研削ホイールが工作物と接触している際の研削ホイールの稼動速度、研削ホイール及び工作物の材料特性、機械加工工程及び適切な工程パラメータ、元の工作物の粘稠度、並びに機械加工機器の安定度を含む。明らかに、重要であるのは、研削ホイールと工作物との間の直接
の力、及び機械加工工程において研削ホイールが工作物と接触している際の研削ホイールの稼働速度を一定に保持することである。安定した
力及び速度により、工作物の機械加工品質を安定かつ一貫したものにし、適切な
力及び速度により、機械加工の精度及び効率を保証することができる。
【0003】
現在、工作物の大部分は、研磨機器によって手作業で研磨されている。労働環境は厳しく、労働強度は高く、時として、爆燃及び人の負傷に対する危険があり、多くの場合、機械加工精度、安定した品質及び高効率に対する要件に適合させることができない。というのは、主に、手作業は、研削ホイールと工作物との間の
力を検出、自動的に制御、補償することができないためである。
【0004】
市場には、いくつかの自動研磨機器もある。こうした自動研磨機器は、研削ホイールのモータ周波数変換器の帰還電流を主に検出することによって、研削ホイールと工作物との間の
力を調節する。こうした自動研磨機器は、以下の主要な欠点を有する:(1)研削ホイール・モータの電流は、研削ホイールと工作物との間の
力を反映する独立変数ではない。この変数は、研削ホイールの特性との大きな相関関係を有する(研削ホイールの質量均一性、動的平衡特性及び丸さ、並びに片持ち機構の擾乱等)。(2)研削ホイールが周波数変換器による制御を採用しているため、研削ホイール・モータの回転速度は、研削ホイールが工作物と接触した(即ち、
力が研削ホイールと工作物との間に生じた)瞬間に変化する(低下する)。周波数変換器は、モータの回転速度を上昇させるため、周波数、電圧及び電流を自動的に調節する。この瞬間、モータの電流は、工作物と研削ホイールとの間の
力を単独で反映することができないため、この電流を標的変数として使用して
力を制御するには明らかに妥当でない、少なくとも適切ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上記の手作業の弱点及び不能なこと並びに従来技術の欠陥を克服し、研磨工程において
力を検出、制御、自動的に補償する方法を提供することであり、この方法は、研磨工程において研削ホイールと工作物との間の
力の検出、制御、及び自動的な補償を実現することができ、精度、機械加工品質の安定度及び一貫性に対する要件、並びに効率的な作業に適合させる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によって提供される、研磨工程において
力を検出、制御、自動的に補償する方法は、
検出シャフトによって研磨ホイールと被研磨工作物との間の
力を検出するか、又は研磨ホイールと被研磨工作物との間の
力によって検出シャフト上に生じたモーメントを検出し、検出した
力又はモーメントを制御装置に出力するステップ;
制御装置によって、検出シャフトが検出した
力又はモーメントと、既定
力又はモーメントとを比較し、検出シャフトが検出した
力又はモーメントと、既定
力又はモーメントとの間に差があるかどうかを決定し、差がない場合、最後のステップを繰り返し、差がある場合、次のステップを実行するステップ;
制御装置によって、差に基づき、補償供給量を計算し、補償供給量に基づき、調節シャフトに調節信号を出力するステップ;
調節信号に基づき、調節シャフトを相応に移動させ、これにより、研磨ホイール又は被研磨工作物を駆動して相応に移動させ、研磨ホイールと被研磨工作物との間の相対位置を調節するようにし、研磨ホイールと被研磨工作物との間の
力、又は研磨ホイールと被研磨工作物との間の
力によって検出シャフト上に生じたモーメントが、上記既定
力又はモーメントに至るようにするか又は既定
力又はモーメントとの一致を保持するようにするステップ;及び
研磨工程において、研磨ホイールと被研磨工作物との間の
力を常に一定に保持するために、上記のステップを連続的に繰り返すステップ
を含む。
【0007】
更に、差は、プラス差及びマイナス差を含む。
【0008】
更に、研磨ホイールを検出シャフトに固定し、検出シャフトを調節シャフトに固定する。
【0009】
更に、制御装置が、研磨ホイールと被研磨工作物との間にプラス差があることを決定した場合、制御装置は、プラス差に基づきマイナス補償供給量を計算し、計算したマイナス補償供給量に基づき調節シャフトに調節信号を出力し、調節シャフトは、調節信号に基づき被研磨工作物から遠ざかり、これにより、研磨ホイールを駆動して被研磨工作物から遠ざけ、研磨ホイールと被研磨工作物との間の相対位置を調節するようにする。
【0010】
更に、制御装置が、研磨ホイールと被研磨工作物との間にマイナス差があることを決定した場合、制御装置は、マイナス差に基づきプラス補償供給量を計算し、計算したプラス補償供給量に基づき調節シャフトに調節信号を出力し、調節シャフトは、調節信号に基づき被研磨工作物に向かって移動し、これにより、研磨ホイールを駆動して被研磨工作物に向かって移動させ、研磨ホイールと被研磨工作物との間の相対位置を調節するようにする。
【0011】
更に、研磨ホイールを検出シャフトに固定し、被研磨工作物を調節シャフトに固定する。
【0012】
更に、制御装置が、研磨ホイールと被研磨工作物との間にプラス差があることを決定した場合、制御装置は、プラス差に基づきマイナス補償供給量を計算し、計算したマイナス補償供給量に基づき調節シャフトに調節信号を出力し、調節シャフトは、調節信号に基づき研磨ホイールから遠ざかり、これにより、被研磨工作物を駆動して研磨ホイールから遠ざけ、研磨ホイールと被研磨工作物との間の相対位置を調節するようにする。
【0013】
更に、制御装置が、研磨ホイールと被研磨工作物との間にマイナス差があることを決定した場合、制御装置は、マイナス差に基づきプラス補償供給量を計算し、計算したプラス補償供給量に基づき調節シャフトに調節信号を出力し、調節シャフトは、調節信号に基づき研磨ホイールに向かって移動し、これにより、被研磨工作物を駆動して研磨ホイールに向かって移動させ、研磨ホイールと被研磨工作物との間の相対位置を調節するようにする。
【0014】
更に、研磨ホイールを調節シャフトに固定し、被研磨工作物を検出シャフトに固定する。
【0015】
更に、制御装置が、研磨ホイールと被研磨工作物との間にプラス差があることを決定した場合、制御装置は、プラス差に基づきマイナス補償供給量を計算し、計算したマイナス補償供給量に基づき調節シャフトに調節信号を出力し、調節シャフトは、調節信号に基づき被研磨工作物から遠ざかり、これにより、研磨ホイールを駆動して被研磨工作物から遠ざけ、研磨ホイールと被研磨工作物との間の相対位置を調節するようにする。
【0016】
更に、制御装置が、研磨ホイールと被研磨工作物との間にマイナス差があることを決定した場合、制御装置は、マイナス差に基づきプラス補償供給量を計算し、計算したプラス補償供給量に基づき調節シャフトに調節信号を出力し、調節シャフトは、調節信号に基づき被研磨工作物に向かって移動し、これにより、研磨ホイールを駆動して被研磨工作物に向かって移動させ、研磨ホイールと被研磨工作物との間の相対位置を調節するようにする。
【0017】
更に、被研磨工作物を検出シャフトに固定し、検出シャフトを調節シャフトに固定する。
【0018】
更に、制御装置が、研磨ホイールと被研磨工作物との間にプラス差があることを決定した場合、制御装置は、プラス差に基づきマイナス補償供給量を計算し、計算したマイナス補償供給量に基づき調節シャフトに調節信号を出力し、調節シャフトは、調節信号に基づき研磨ホイールから遠ざかり、これにより、被研磨工作物を駆動して研磨ホイールから遠ざけ、研磨ホイールと被研磨工作物との間の相対位置を調節するようにする。
【0019】
更に、制御装置が、研磨ホイールと被研磨工作物との間にマイナス差があることを決定した場合、制御装置は、マイナス差に基づきプラス補償供給量を計算し、計算したプラス補償供給量に基づき調節シャフトに調節信号を出力し、調節シャフトは、調節信号に基づき研磨ホイールに向かって移動し、これにより、被研磨工作物を駆動して研磨ホイールに向かって移動させ、研磨ホイールと被研磨工作物との間の相対位置を調節するようにする。
【0020】
更に、検出シャフトは、力センサ又はモーメント・センサであるセンサを備える。
【0021】
本発明は、検出シャフトを使用し、研磨ホイールと被研磨工作物との間の
力を検出するか、又は研磨ホイールと被研磨工作物との間の
力によって検出シャフト上に生じたモーメントを検出し、制御装置を使用して
力又はモーメントを制御し、調節シャフトを使用して研磨ホイールと被研磨工作物との間の
力を自動的に補償する。研磨ホイールの回転速度が一定である場合、本発明は、研磨工程における研磨ホイールと被研磨工作物との間に安定な
力を実現し、研磨ホイールが摩耗した場合、研磨工程における自動補償を実現することもでき、これにより、被研磨工作物の安定かつ一貫した機械加工品質を保証し、高精度及び高効率に対する要件に適合させる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
添付の図面及び実施形態を参照することによって、本発明を以下で更に説明する。
【0024】
図1に示すように、本発明によって提供される、研磨工程において
力を検出、自動的に制御、補償する方法は、以下のステップを含む:
S1:検出シャフトは、研磨ホイールと被研磨工作物との間の
力を検出するか、又は研磨ホイールと被研磨工作物との間の
力によって検出シャフト上に生じたモーメントを検出し、検出した
力又はモーメントを制御装置に出力する。制御装置は、PLC制御装置、PID制御装置、ファジー制御装置、又はあらゆる他の制御装置とすることができる。本実施形態では、制御装置はPLC制御装置である。
S2:制御装置は、検出シャフトが検出した
力又はモーメントと、既定
力又はモーメントとを比較し、検出シャフトが検出した
力又はモーメントと、既定
力又はモーメントとの間に差があるかどうかを決定し、差がない場合、最後のステップを繰り返し、差がある場合、次のステップを実行する。差は、プラス差及びマイナス差を含む。
S3:制御装置は、差に基づき、補償供給量を計算し、補償供給量に基づき、調節シャフトに調節信号を出力する。
S4:調節シャフトは、調節信号に基づき相応に移動し、これにより、研磨ホイール又は被研磨工作物を駆動して相応に移動させ、研磨ホイールと被研磨工作物との間の相対位置を調節し、研磨ホイールと被研磨工作物との間の
力、又は研磨ホイールと被研磨工作物との間の
力によって検出シャフト上に生じたモーメントが、既定
力若しくはモーメントに至るようにするか又は既定
力若しくははモーメントとの一致を保持するようにする。
S5:研磨工程において、上記のステップを連続的に繰り返すことにより、研磨ホイールと被研磨工作物との間の
力を常に一定に保持することができる。
【0025】
本発明によって提供される、研磨工程において
力を検出、制御、自動的に補償する方法は、携帯電話、時計、ポット、食卓用食器類、衛生用品及び成形品等、様々な種類の規則的及び不規則な工作物に対する研磨に適用可能である。本方法は、高度の自動化を有し、多くの人的労力を節約し、オペレータの労働環境及び労働強度を著しく向上させることができる。工作物の機械加工品質は、安定かつ一貫しており、機械加工効率が上昇する。
【0026】
本発明によって提供される、研磨工程において
力を検出、制御、自動的に補償する方法を以下で詳細に説明する。
【0027】
実施形態1
図2に示すように、本実施形態では、研磨ホイール10の基部12を検出シャフト13に固定し、検出シャフト13の中心が、基部12の中心と同じ垂直線上にあり、研磨ホイール10の中心と同じ垂直平面上にあるようにする。言い換えれば、研磨ホイール10は検出シャフトに固定されている。研磨ホイール10は、研削ホイールとすることができる。被研磨工作物11を研磨位置22に固定し、被研磨工作物11の中心が研磨ホイール10の中心と同じ水平線上にあるようにする。調節シャフト18は、検出シャフト13に固定する。調節シャフト18は、本体19、本体19上に配置した結合部20、及び結合部20に固定した駆動部21を備える。駆動部21は、制御装置が出力する調節信号を受信し、本体19を駆動して相応に移動させる。
【0028】
図3に示すように、検出シャフト13は、本体14、親ねじ15、結合部16及びセンサ17を備える。親ねじ15の一方の端部を本体14の中間部に組み付け、もう一方の端部を基部12の底部の中間部に組み付ける。結合部16は、本体14に組み付け、センサ17は、結合部16に組み付ける。センサ17は力センサである。当然、センサ17はモーメント・センサであってもよい。検出シャフト13は、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力を検出するか、又は研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力によって検出シャフト上に生じたモーメントを検出し、以下の原理に従う。被研磨工作物11が研磨ホイール10に接触すると、
力Fが生じる。てこの原理により、同じ力F又はモーメントMが検出シャフト13上に生じる。力センサ又はモーメント・センサは、力F又はモーメントMを検出することができる。モーメントMは、以下の方法によって計算される:研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の接触点から検出シャフト13の中心までの垂直距離がHであると仮定すると、モーメントM=FXHである。てこの原理の適用により、検出シャフト13は、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力を検出するか、又は研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力によって検出シャフト13上に生じたモーメントを検出することができる。明らかに、モーメントの検出がより正確であり、反応速度はより速い。
【0029】
図4に示すように、検出シャフト13による、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力によって検出シャフト13上に生じたモーメントの検出を一例として取り上げる。既定モーメントM0が5%であり、接触前の研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力Fが0であると仮定すると、
力F=0に従って、検出シャフト13は、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力によって検出シャフト13上に生じたモーメントM1が0であることを検出する。制御装置は、検出シャフト13によって検出したモーメントM1=0と、既定モーメントM0=5%とを比較し、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間にマイナス差があることを決定し、これにより、制御装置は、マイナス差に基づきプラス補償供給量を計算し、プラス計算した補償供給量に基づき調節シャフト18に調節信号を出力し、調節シャフト18は、調節信号に基づき被研磨工作物11に向かって移動し、これにより、研磨ホイール10を駆動して被研磨工作物11に向かって移動させ、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の相対位置を調節するようにする。工程において、調節シャフト18が研磨ホイール10を駆動して移動させた場合、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力Fは漸増し、この
力Fによって検出シャフト13上に生じた実際のモーメントM1は、モーメントM1が既定モーメントM0に達するまで、即ち、モーメントM1が5%に達するまで漸増する。
【0030】
検出シャフト13が、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力Fによって検出シャフト13上に生じたモーメントM2が2%であることを検出したと仮定すると、制御装置は、検出シャフト13によって検出したモーメントM2=2%と、既定モーメントM0=5%とを比較し、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間にマイナス差があることを決定し、これにより、制御装置は、マイナス差に基づきプラス補償供給量を継続的に計算し、計算したプラス補償供給量に基づき調節シャフト18に調節信号を継続的に出力し、調節シャフト18は、調節信号に基づき被研磨工作物11に向かって継続的に移動し、これにより、研磨ホイール10を駆動して被研磨工作物11に向かって継続的に移動させ、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力Fによって検出シャフト13上に生じたモーメントM2が既定モーメントM0と同じになるまで、即ち、モーメントM2が5%に達するまで、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の相対位置を調節するようにする。
【0031】
図5に示すように、既定モーメントM0が5%であり、研磨工程における研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力FがF1であると更に仮定すると、
力F=F1に従って、検出シャフト13は、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力F1によって検出シャフト13上に生じたモーメントM3が6%であることを検出する。制御装置は、検出シャフト13によって検出したモーメントM3=6%と、既定モーメントM0=5%とを比較し、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間にプラス差があることを決定し、これにより、制御装置は、プラス差に基づきマイナス補償供給量を計算し、計算したマイナス補償供給量に基づき調節シャフト18に調節信号を出力し、調節シャフト18は、調節信号に基づき被研磨工作物11から遠ざかり、これにより、研磨ホイール10を駆動して被研磨工作物11から遠ざけ、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の相対位置を調節するようにする。工程において、調節シャフト18が研磨ホイール10を駆動して移動させる場合、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力F1は漸減し、この
力F1によって検出シャフト13上に生じたモーメントM3は、モーメントM3が既定モーメントM0に達するまで、即ち、モーメントM3が5%に達するまで漸減する。
【0032】
研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力が変動する場合、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力によって検出シャフト13上に生じたモーメントも変動することになる。研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の上記
力を調節した後、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力が変動し、F2になり、検出シャフト13が、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力F2によって検出シャフト13上に生じたモーメントM4が4%であることを検出したと仮定する。制御装置は、検出シャフト13によって検出したモーメントM4=4%と、既定モーメントM0=5%とを比較し、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間にマイナス差があることを決定し、これにより、制御装置は、マイナス差に基づきプラス補償供給量を計算し、計算したプラス補償供給量に基づき調節シャフト18に調節信号を出力し、調節シャフト18は、調節信号に基づき被研磨工作物11に向かって移動し、これにより、研磨ホイール10を駆動して被研磨工作物11に向かって移動させ、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力F2によって検出シャフト13上に生じたモーメントM4が既定モーメントM0と同じになるまで、即ち、モーメントM4が5%に達するまで、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の相対位置を調節するようにする。
【0033】
研磨工程において、上述のステップの連続的な繰り返しにより、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力によって検出シャフト13上に生じたモーメントを既定モーメントと常時同じに保持する、言い換えると、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力を一定に保持することができる。
【0034】
実施形態2
図6に示すように、本実施形態は、第1の実施形態とは以下の差を有する:研磨位置22を調節シャフト18に固定する、即ち、被研磨工作物11を調節シャフト18に固定する。以下、差を2つの例で説明する。第1に、制御装置が決定した差は、プラス差であり、第2に、制御装置が決定した差は、マイナス差である。
【0035】
また、検出シャフト13による、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力によって検出シャフト13上に生じたモーメントの検出を一例として取り上げる。既定モーメントM0が5%であり、接触前の研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力Fが0であると仮定すると、
力F=0に従って、検出シャフト13は、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力によって検出シャフト13上に生じたモーメントM1が0であることを検出する。制御装置は、検出シャフト13によって検出したモーメントM1=0と、既定モーメントM0=5%とを比較し、研磨ホイール11と被研磨工作物10との間にマイナス差があることを決定し、これにより、制御装置は、マイナス差に基づきプラス補償供給量を計算し、計算したプラス補償供給量に基づき調節シャフト18に調節信号を出力し、調節シャフト18は、調節信号に基づき研磨ホイール10に向かって移動し、これにより、被研磨工作物10を駆動して研磨ホイール11に向かって移動させ、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の相対位置を調節するようにする。工程において、調節シャフト18が研磨ホイール10を駆動して移動させる場合、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力Fは漸増し、この
力Fによって検出シャフト13上に生じた実際のモーメントM1は、モーメントM1が既定モーメントM0に達するまで、即ち、モーメントM1が5%に達するまで漸増する。
【0036】
既定モーメントM0が5%であり、研磨工程における研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力FがF1であると更に仮定すると、
力F=F1に従って、検出シャフト13は、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力F1によって検出シャフト13上に生じたモーメントM3が6%であることを検出する。制御装置は、検出シャフト13によって検出したモーメントM3=6%と、既定モーメントM0=5%とを比較し、研磨ホイール11と被研磨工作物10との間にプラス差があることを決定し、これにより、制御装置は、プラス差に基づきマイナス補償供給量を計算し、計算したマイナス補償供給量に基づき調節シャフト18に調節信号を出力し、調節シャフト18は、調節信号に基づき研磨ホイール10から遠ざかり、これにより、被研磨工作物11を駆動して研磨ホイール10から遠ざけ、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の相対位置を調節するようにする。工程において、調節シャフト18が研磨ホイール10を駆動して移動させる場合、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力F1は漸減し、この
力Fによって検出シャフト13上に生じた実際のモーメントM3は、モーメントM3が既定モーメントM0に達するまで、即ち、モーメントM3が5%に達するまで漸減する。
【0037】
実施形態3
図7に示すように、本実施形態は、第1の実施形態とは以下の差を有する:研磨ホイール10の基部12を調節シャフト18に固定する、即ち、研磨ホイール10を調節シャフト18に固定する。研磨位置22を検出シャフト13に固定する、即ち、被研磨工作物11を検出シャフト13に固定する。被研磨工作物11の中心及び検出シャフト13の中心は、同じ垂直平面上にある。検出シャフト13は、第1の実施形態で採用したものと同じ原理に従って、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力又はモーメントを検出するため、再度説明しない。以下、本実施形態を2つの例で説明する。第1に、制御装置が決定した差は、プラス差であり、第2に、制御装置が決定した差は、マイナス差である。
【0038】
また、検出シャフト13による、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力によって検出シャフト13上に生じたモーメントの検出を一例として取り上げる。既定モーメントM0が5%であり、接触前の研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力Fが0であると仮定すると、
力F=0に従って、検出シャフト13は、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力によって検出シャフト13上に生じたモーメントM1が0であることを検出する。制御装置は、検出シャフト13によって検出したモーメントM1=0と、既定モーメントM0=5%とを比較し、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間にマイナス差があることを決定し、これにより、制御装置は、マイナス差に基づきプラス補償供給量を計算し、計算したプラス補償供給量に基づき調節シャフト18に調節信号を出力し、調節シャフト18は、調節信号に基づき被研磨工作物11に向かって移動し、これにより、研磨ホイール10を駆動して被研磨工作物11に向かって移動させ、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の相対位置を調節するようにする。工程において、調節シャフト18が研磨ホイール10を駆動して移動させる場合、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力Fは漸増し、この
力Fによって検出シャフト13上に生じた実際のモーメントM1は、モーメントM1が既定モーメントM0に達するまで、即ち、モーメントM1が5%に達するまで漸増する。
【0039】
既定モーメントM0が5%であり、研磨工程における研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力FがF1であると更に仮定すると、
力F=F1に従って、検出シャフト13は、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力F1によって検出シャフト13上に生じたモーメントM3が6%であることを検出する。制御装置は、検出シャフト13によって検出したモーメントM3=6%と、既定モーメントM0=5%とを比較し、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間にプラス差があることを決定し、これにより、制御装置は、プラス差に基づきマイナス補償供給量を計算し、計算したマイナス補償供給量に基づき調節シャフト18に調節信号を出力し、調節シャフト18は、調節信号に基づき被研磨工作物11から遠ざかり、これにより、研磨ホイール10を駆動して被研磨工作物11から遠ざけ、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の相対位置を調節するようにする。工程において、調節シャフト18が研磨ホイール10を駆動して移動させる場合、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力F1は漸減し、この
力F1によって検出シャフト13上に生じた実際のモーメントM3は、モーメントM3が既定モーメントM0に達するまで、即ち、モーメントM3が5%に達するまで漸減する。
【0040】
実施形態4
図8に示すように、本実施形態は、第1の実施形態とは以下の差を有する:研磨位置22を検出シャフト13に固定する、即ち、被研磨工作物11を検出シャフト13に固定し、被研磨工作物11の中心及び検出シャフト13の中心は、同じ垂直平面上にある。検出シャフト13を調節シャフト18に固定する。検出シャフト13は、第1の実施形態で採用したものと同じ原理に従って、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力を検出するか、又は研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力によって検出シャフト13上に生じたモーメントを検出するため、再度説明しない。以下、本実施形態を2つの例で説明する。第1に、制御装置が決定した差は、プラス差であり、第2に、制御装置が決定した差は、マイナス差である。
【0041】
また、検出シャフト13による、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力によって検出シャフト13上に生じたモーメントの検出を一例として取り上げる。既定モーメントM0が5%であり、接触前の研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力Fが0であると仮定すると、
力F=0に従って、検出シャフト13は、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力によって検出シャフト13上に生じたモーメントM1が0であることを検出する。制御装置は、検出シャフト13によって検出したモーメントM1=0と、既定モーメントM0=5%とを比較し、研磨ホイール11と被研磨工作物10との間にマイナス差があることを決定し、これにより、制御装置は、マイナス差に基づきプラス補償供給量を計算し、計算したプラス補償供給量に基づき調節シャフト18に調節信号を出力し、調節シャフト18は、調節信号に基づき研磨ホイール10に向かって移動し、これにより、被研磨工作物10を駆動して研磨ホイール11に向かって移動させ、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の相対位置を調節するようにする。工程において、調節シャフト18が研磨ホイール10を駆動して移動させる場合、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力Fは漸増し、この
力Fによって検出シャフト13上に生じた実際のモーメントM1は、モーメントM1が既定モーメントM0に達するまで、即ち、モーメントM1が5%に達するまで漸増する。
【0042】
既定モーメントM0が5%であり、研磨工程における研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力FがF1であると更に仮定すると、
力F=F1に従って、検出シャフト13は、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力F1によって検出シャフト13上に生じたモーメントM3が6%であることを検出する。制御装置は、検出シャフト13によって検出したモーメントM3=6%と、既定モーメントM0=5%とを比較し、研磨ホイール11と被研磨工作物10との間にプラス差があることを決定し、これにより、制御装置は、プラス差に基づきマイナス補償供給量を計算し、計算したマイナス補償供給量に基づき調節シャフト18に調節信号を出力し、調節シャフト18は、調節信号に基づき研磨ホイール10から遠ざかり、これにより、被研磨工作物11を駆動して研磨ホイール10から遠ざけ、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の相対位置を調節するようにする。工程において、調節シャフト18が研磨ホイール10を駆動して移動させる場合、研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力F1は漸減し、この
力F1によって検出シャフト13上に生じた実際のモーメントM3は、モーメントM3が既定モーメントM0に達するまで、即ち、モーメントM3が5%に達するまで漸減する。
【0043】
要約すると、てこの原理の適用によって、本発明は、検出シャフト13を使用して研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力を検出するか、又は研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力によって検出シャフト13上に生じたモーメントを検出し、制御装置を使用して
力又はモーメントを制御し、調節シャフト18を使用して研磨ホイール10と被研磨工作物11との間の
力を自動的に補償する。研磨ホイール10の回転速度が一定である場合、本発明は、研磨工程における研磨ホイール10と被研磨工作物11との間に安定な
力を実現し、研磨ホイール10が摩耗した場合、研磨工程における自動補償を実現することもでき、これにより、被研磨工作物11の安定かつ一貫した機械加工品質を保証し、高精度及び高効率に対する要件に適合させる。
【0044】
上記の実施形態は、本発明の好ましい実施形態を表すにすぎない。したがって、上記の実施形態の説明は、具体的で詳細であるが、本発明特許の範囲に対する限定として理解されないものとする。当業者は、本発明の趣旨から逸脱することなく、実施形態の異なる特徴の組合せ等、様々な変更及び修正を実施形態に行い得ることを留意されたい。これらは全て本発明の保護範囲内にあるものとする。