特許第6786215号(P6786215)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6786215USB電力搬送のためのロバストなケーブルタイプ検出
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6786215
(24)【登録日】2020年10月30日
(45)【発行日】2020年11月18日
(54)【発明の名称】USB電力搬送のためのロバストなケーブルタイプ検出
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/26 20060101AFI20201109BHJP
   G06F 3/00 20060101ALI20201109BHJP
【FI】
   G06F1/26 306
   G06F3/00 Q
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-549580(P2015-549580)
(86)(22)【出願日】2013年12月17日
(65)【公表番号】特表2016-505967(P2016-505967A)
(43)【公表日】2016年2月25日
(86)【国際出願番号】US2013075766
(87)【国際公開番号】WO2014099980
(87)【国際公開日】20140626
【審査請求日】2016年12月6日
【審判番号】不服-9394(P-9394/J1)
【審判請求日】2019年7月12日
(31)【優先権主張番号】61/738,937
(32)【優先日】2012年12月18日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/969,170
(32)【優先日】2013年8月16日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390020248
【氏名又は名称】日本テキサス・インスツルメンツ合同会社
(73)【特許権者】
【識別番号】507107291
【氏名又は名称】テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッド
(74)【上記1名の代理人】
【識別番号】100098497
【弁理士】
【氏名又は名称】片寄 恭三
(72)【発明者】
【氏名】デリック ダブリュー ウォーター
【合議体】
【審判長】 石井 茂和
【審判官】 ▲はま▼中 信行
【審判官】 小林 秀和
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2012/0297207(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/26− 3/00
G06F 3/18
G06F 13/38−13/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
USB(Universal Serial Bus)ケーブルの端に結合されるように構成されるデバイスであって、
前記USBケーブルの端に結合されるのデバイスから送られる周波数偏移変調(FSK)信号を受信するように構成されるコントローラであって、
前記受信したFSK信号に基づいて、前記FSK信号の一部を前記USBケーブル内の第1のワイヤから第2のワイヤに結合する前記USBケーブル内のキャパシタを検出
前記受信したFSK信号を処理することにより前記USBケーブルの電流定格を判定する ように更に構成される、前記コントローラを含み
前記処理されたFSK信号が、前記USBケーブルの電力定格を判定するために用いられる、デバイス
【請求項2】
請求項に記載のデバイスであって、
前記コントローラが、前記判定された電流定格に応じて前記デバイスにより前記USBケーブルに搬送される電力の量を調節するように構成される、デバイス
【請求項3】
請求項に記載のデバイスであって、
前記コントローラが、前記判定された電流定格に応じて前記デバイスにより前記USBケーブルに搬送される電力の量を制限するように構成される、デバイス
【請求項4】
請求項に記載のデバイスであって、
IDピンとVbusピンとを有するレセプタクルを更に含み、
前記IDピンが前記第1のワイヤに結合され、前記Vbusピンが前記第2のワイヤに結合され、
前記コントローラが、前記のデバイスから受信した前記FSK信号に応じて前記IDピンと前記Vbusピンとの間の前記キャパシタの存在を検出することにより前記USBケーブルの前記電流定格を判定するように更に構成される、デバイス
【請求項5】
請求項に記載のデバイスであって、
前記FSK信号が、GoodCRC制御メッセージとHardResetパケットとSoftResetメッセージとGet_source_cap制御メッセージとBitStreamメッセージとCapabilitiesメッセージとのうちの1つを含む、デバイス
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、概してUSB(Universal Serial Bus)ケーブルに関し、更に特定して言えばUSB電力搬送(PD)ケーブルに関連する。
【背景技術】
【0002】
新たなUSBケーブル及びコネクタを介する一層高い電力の搬送を可能にするために、新たなUSB電力搬送(PD)規格が開発されている。この技術の意図は、ラップトップ、タブレット、及び5V以上を要し得るその他のデバイスのための、ユニバーサル電力プラグをつくることである。USB PD規格は、USB−PDケーブル及びコネクタを介して接続されるポート間の通信リンクを定義する。通信は、半二重及びパケットベースであるように設計される。パケットは、ソースポートがシンクポートに提供し得る電圧及び電流を含む、2つのポートに通信及びネゴシエートさせる、種々の情報を含む。ポートは、役割を(ソースからシンクへ及びその逆へ)スイッチするようにもネゴシエートし得る。USB PD規格における基本的な通信は、バイナリ周波数偏移変調(FSK)である。この通信は、同じケーブルを介する通常のUSB通信とは独立して、異なる配線で成される。USB PD通信は、USBデータ配線ではなく「Vバス」配線で成される。
【0003】
従来のケーブルは、及び新たなPDケーブルでも、異なる電流定格を有するので、新たな規格の1つは、ケーブルタイプを検出し、それによりケーブルの電流定格を知る能力である。USB PDデバイスは、ケーブルの定格を超える電圧又は電流を要求又は提供することを許可されない。従来のケーブル(スタンダードB、スタンダードA、マイクロA、又はマイクロB)は、1.5A及び5Vまでに制限される。PDマイクロケーブル(タイプA及びB)は3Aまでに制限される。PDスタンダードケーブルは5Aまでに制限される。
【0004】
USB PDシステムにおける伝送のための等価回路において、理想的には、伝送の間ケーブルからの如何なる反射もないようにrTX=Z0である。幾つかのケースにおいて、レシーバもまた、ケーブルに戻る反射がないように、Z0にほぼ等しいrRXの値を用い得る。他のケースにおいて、レシーバは、Z0よりずっと大きい値に設定されるrRXを有し得、その場合、ラインは事実上終端されない。後者のケースにおいて、ケーブル長が波長の約4分の1である場合、TX側のケーブルへの入力において見られる電圧はゼロに近い。これにより従来のUSB PDシステムに対する幾つかの課題が生じる。
【発明の概要】
【0005】
本開示の実施例は、USBケーブルタイプを検出するためのシステム及び方法を含む。USBケーブルの近端において構成されるUSB PDデバイスが、(i)USBケーブルの電力定格を判定するためにUSBケーブルの遠端におけるデバイスからの信号を受信及び処理するように、及び(ii)判定されたUSBケーブル電力定格の関数として、第1のデバイスによりUSBケーブルに搬送される電力を調節可能に確立するように構成される。
例示の実施例を添付の図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】USB PDデバイスがどのように展開され得るかを図示し、ここで、任意の所与のデバイスは、プロバイダ/コンシューマ(P/C)、コンシューマ/プロバイダ(C/P)、プロバイダオンリー、又はコンシューマオンリーであり得る。
図2】2つのポートがどのように接続され得るかの回路を図示する。
図3】典型的なパケットのためのパケット構造を図示する。
図4】ハードリセットパケット構造を図示する。
図5】プリアンブルのビットストリーム信号構造を図示する。
図6】トランスミッタ及びレシーバのための等価回路を図示する。
図7】非スタンダードAレセプタクルのためのケーブルタイプ検出回路を図示する。
図8】プラグタイプを判定する方法を図示する。
図9】プラグタイプを判定する方法を図示する。
図10】本開示に従った例示のUSB PDデバイスのシステムブロック図を図示する。
図11A】Aプラグコネクタマーカーの概要を図示する。
図11B】Aプラグコネクタマーカーの概要を図示する。
図11C】Aプラグコネクタマーカーの概要を図示する。
図12A】Bプラグコネクタマーカーの概要を図示する。
図12B】Bプラグコネクタマーカーの概要を図示する。
図13】本開示に従った例示の方法を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、USB PDデバイスがどのように展開され得るかを図示し、ここで、任意の所与のデバイスは、プロバイダ/コンシューマ(P/C)、コンシューマ/プロバイダ(C/P)、プロバイダオンリー、又はコンシューマオンリーであり得る。図2は、2つのポートがどのように接続され得るかの回路を図示する。図3は、典型的なパケットのためのパケット構造を図示する。プリアンブルの後、スタートオブパケット(SOP)、ヘッダー、ペイロード(ある場合)、ヘッダー及びペイロードをカバーする巡回冗長検査(CRC)(32ビット値など)、及びエンドオブパケット(EOP)が続く。制御メッセージは、如何なるペイロードも有さないパケットである。本開示は、特定の種類の制御メッセージの幾つかについて述べ、それらの定義の詳細が明確にするために本明細書において提供される。表1は、ヘッダーがどのように定義されるかを示す。
【表1】
【0008】
制御メッセージでは、データオブジェクトの数が000に設定される。メッセージタイプフィールドの定義は表2に示す。他のリザーブされていないフィールドは任意の値を有し得る。表2に示す13個の異なる制御メッセージがある。
【表2】
【0009】
図4はハードリセットパケット構造を図示する。図5は、プリアンブルのビットストリーム信号構造を図示する。
【0010】
USB PDの用語において、デバイスの能力には、それがソース及び/又はシンクし得る電流及び電圧の量が含まれる。デバイスは、ケーブルの能力を超える電流を提供又は要求することが許可されない可能性がある。これが、ケーブルタイプ検出が、USB PDシステムの非常に重要な部分である理由である。
【0011】
図6は、トランスミッタ及びレシーバのための等価回路を図示する。理想的には、伝送の間ケーブルから如何なる反射もないようにrTX=Z0である。幾つかのケースにおいて、レシーバもまた、ケーブルに戻る反射がないようにZ0にほぼ等しいrRXの値を用い得る。他のケースにおいて、レシーバは、Z0よりずっと大きい値に設定されるrRXを有し得、その場合、ラインは事実上終端されない。後者のケースにおいて、ケーブル長が波長の約4分の1である場合、トランスミッタ(TX)側のケーブルへの入力において見られる電圧はゼロに近い。これにより従来のUSB PDシステムに対する幾つかの課題が生じる。
【0012】
図7は、非スタンダードAレセプタクルのためのケーブルタイプ検出回路10を図示する。図7に示す回路10は、ケーブルのマイクロコネクタのタイプを示すIDピン上の電子的マーキングを検出するために用いられ得る。図8及び図9は、プラグタイプを判定する方法を図示する。トランスミッタ(TX)は、ケーブルの近端の「Vバス」ライン上にキャリア信号を置くために用いられ、レシーバ(RX)は、ケーブルの近端において信号が存在するか否かを検出するために用いられる(典型的に、スケルチレシーバがこの目的に用いられる)。一連の回路をつくるためにスイッチQ1〜Q4が用いられ、ここで、各工程における(RXにより測定されるような)電圧出力は、下記表3に従ってプラグの構成を判定するために用いられる。通常のオペレーションにおいて、スイッチQ1は導通しており(オンにされ)、スイッチQ2〜Q4は導通していない(オフにされる)。図8における回路を用いてプラグタイプをチェックするために、一連の工程が実施され得、各工程の結果は「0」又は「1」として記録され得る。工程は下記を含み得る。
1. トランジスタQ1、Q3、及びQ4が導通していない(オフにされる)。
2. トランジスタQ2が導通している(オンにされる)。
3. スケルチをチェックする→開いている場合「1」、そうでない場合「0」→ビット1。
4. トランジスタQ3が導通している(オンにされる)。
5. スケルチをチェックする→開いている場合「1」、そうでない場合「0」→ビット2。
6. トランジスタQ4が導通している(オンにされる)。
7. スケルチをチェックする→開いている場合「1」、そうでない場合「0」→ビット3。
下記表3でその結果を要約している。
【0013】
工程3において、Vバスが(長さが、約2.5mなど、波長の4分の1である終端していないケーブルに起因して)短絡される場合、ケーブルタイプ検出の望ましくない結果はFaultであり、これは事実である場合も事実でない場合もある。これは、この回路及びアルゴリズムを用いて、ケーブルタイプが判定され得ないことを意味する。他の回路が、例えば、ID及びGNDピン間のレジスタを検出するため、Vバスに接続されないDC電圧を用いて幾つかのケーブルタイプを検出することも可能であり得る。図11A図11Cは、このように動作するAプラグコネクタマーカーの概要を図示する。他の回路がこの問題を完全に解決することができない可能性がある。というのは、幾つかのケースにおいて、それとIDピンとの間にキャパシタがあるか否かを検出するためにVバス上の電圧が考慮される必要があるためである。図12A及び図12Bは、このように動作するBプラグコネクタマーカーの概要を図示する。
【0014】
上記で参照したスケルチレシーバは、ライン上に振幅が大きい信号があるか否かを検出する回路である。典型的に、信号レベルが20 mVrmsを超えるときそれはトリガされる(開かれる)。スケルチレシーバの機能性はFSKレシーバによって置き換えられる場合もあり、FSKレシーバは、それがビットを信頼性を持って復調し得る場合、「開かれる」。
【表3】
【0015】
本開示に従って、開示されるケーブルタイプ検出メカニズム及び方法は、ケーブルの一方又は両方のプラグにおけるキャパシタの存在を検出するためにUSB PDケーブルの遠端により伝送されるパケットを有利に利用及び処理する。この検出メカニズムは、USB PDデバイスのUSBレセプタクルに結合され、USB PDデバイス内にあってもよいが、他の構成も想定される。検出メカニズムを、図10図11A図11C、及び図12A図12Bを考慮し、図7におけるケーブルタイプ検出回路10の文脈において説明する。このメカニズムは他の回路にも拡張され得る。
【0016】
幾つかの実施例において、検出メカニズムは、近端USB PDデバイスにあり、USB PDケーブルの近端を受信するレセプタクルに結合される。USB PDデバイスは、(それ自体のAC信号を生成する近端デバイスの代わりに)Vバス上のケーブルの遠端デバイスにより送られる、AC信号又はパケットデータなどの、特性信号を受信及び処理するように構成される。これは、(上述のように終端していないケーブルに起因して)それがVバスでAC信号を送るとき近端デバイスがVバス上で常に0Vに近く認知するとき問題を克服する。USB PDデバイスは、電力を遠端デバイス44に搬送するように構成され、一方で、遠端デバイス44からの特性信号の存在を同時に検出する。
【0017】
図10は、本開示に従った例示のUSB PDデバイスのシステムブロック図を図示し、図13は、本開示に従った例示の方法50を図示する。USB PDコントローラ20が、USB PDデバイス22内にあるように又はUSB PDデバイス22にその他の方式で関連付けられるように構成される。USB PDコントローラ20はUSBレセプタクル24に結合され、USBレセプタクル24は、ケーブル26の近端25を受信するように構成される。また、他の応用例が、USB PDコントローラ20及びこれ以降に概要を示すケーブルタイプ検出メカニズムを用いてもよい。
【0018】
図10において、Qは、図7に示され、上述したトランジスタQ1〜Q4のスイッチ状態の値を表すベクトルである。マルチポイント制御ユニット(MCU)又は他のロジックデバイス28が、Qを介してケーブルタイプ検出回路30を制御する。FSKモデム34におけるTXブロック32が、ケーブルタイプ検出回路30から来るライン36を終端してもよく、終端していなくてもよい。RXブロック38及び/又はスケルチRXブロック40が、大きな抵抗又はインピーダンスを備えたUSBレセプタクル24からのラインを終端する。RXブロック38は、復調されたビットをロジックデバイス28に渡し得るが、これは、パケットタイプと共にヘッダー及びペイロードアンコードビットのみを搬送してもよい。ロジックデバイス28は、プロトコル、ポリシーエンジン、及びデバイスポリシーマネジャー機能を実行する。ポリシーエンジンは、所与のポートのためのポリシーを実装するためにポリシーマネジャーの入力を解析し、適切なメッセージを送るようプロトコル層に指示する。デバイスポリシーマネジャーは、ローカルポリシーを、ポリシーエンジンを介して各ポートに適用する。幾つかの実施例において、ロジックデバイス28はまた、CRC検出、4b5b復号化、又は他の機能など、その他の機能を実施し得る。
【0019】
ロジックデバイス28とRXブロック38との間のタスクの厳密な分離は、設計パラメータに応じて変化し得る。ロジックデバイス28は、それがTXブロック32に伝送したいビットを送るように構成される。TXブロック32は、4b5b符号化、プリアンブル、SOP、CRC、及び/又はEOPを付加し得、ロジックデバイス28は、正確なパケットを構築するために必ずしも必要とされない。ケーブル26の遠端44において遠端デバイス42により生成される特性信号に基づいて、ロジックデバイス28は、デバイスの電力システムに接続されるVバスラインのパラメータを制御するため、受信した信号を処理するように及びそれに応じて信号を外部パワースイッチS1〜S3に送るように構成される。例えば、それは5Vをシンク又は20Vをソースし得る。
【0020】
レセプタクル36に接続されるUSB PDデバイス22は、それがそうでないことを知るまで、従来のケーブル21が取り付けられていると推定し得る。
これは、ケーブル能力を超え得る遠端デバイスから電流を提供すること又は要求することからそれを保護するためである。USB PDデバイス22は、上述のケーブルタイプ検出プロシージャを実行し得る。ビット1=0であるため結果が「Fault」である場合、下記のプロシージャがその後実行され得る。そうでない場合、ケーブルタイプは、上述のケーブルタイプ検出プロシージャを用いて既に分かっている。
【0021】
スタンダードBレセプタクル
スタンダードBレセプタクルを備えたUSB PDデバイス22は、C/P又はCオンリーデバイスである。USB−PDシステムに従って、デバイス22がケーブル26の遠端デバイス44から受信する第1のデータパケット特性信号は、恐らく、Capabilitiesメッセージ、HardResetパケット、BitStreamのいずれかである。それはまた、Get_source_capメッセージ及びSoftResetメッセージを送るよう許可され得、その場合、それはGoodCRCメッセージを受信し得る。
【0022】
ケーブルタイプが未知である場合、スタンダードBレセプタクル24を備えたUSB PDデバイス22は、ケーブル26が、PD(5A)、PD(3A)、又は従来のケーブルのいずれかであること知り得る。USB PDデバイス22は、ケーブルタイプを判定するためにケーブル26の遠端デバイス44からデータパケットをそれが受信するまで待機し得る。ケーブル26で遠端デバイス44がデータパケットを送るとき、Vバスワイヤは、USB PDデバイス22にはもはや短絡されないように見える。第1のパケットを待機する一方で、トランジスタQ1は閉じられ、一方、トランジスタQ2〜Q4は開かれる。ケーブルタイプを判定するために一実施例に従って下記の工程が続き得る。
1. スケルチRX40及び/又はFSKモデム34が、到達するデータパケットを検出するとき、トランジスタQ1を開き、トランジスタQ2及びQ3を閉じる。
2. スケルチRX40及び/又はFSKモデム34がまだパケットを検出する場合、図12Bに示すようにVバス及びIDピンを結合するキャパシタがある。ケーブルタイプはPD(5A)である。トランジスタQ1を閉じ、トランジスタQ2〜Q4を開く。プロシージャを出る。
3. そうでない場合、トランジスタQ1を閉じる(トランジスタQ2及びQ3は閉じたままである)。
4. スケルチRX40及び/又はFSKモデム34がパケットを検出する場合、ID及びGNDピンを結合するキャパシタがない。ケーブルタイプは、図11Aに示すような従来のものである。トランジスタQ1を閉じ、トランジスタQ2〜Q4を開く。プロシージャを出る。
5. そうでない場合、トランジスタQ2及びQ3を開く(トランジスタQ1は閉じたままである)。
6. スケルチRX40及び/又はFSKモデム34がパケットを検出する場合、図12Aに示すようにID及びGNDピンを結合するキャパシタがある。ケーブルタイプはPD(3A)である。トランジスタQ1を閉じ、トランジスタQ2〜Q4を開く。プロシージャを出る。
7. そうでない場合、ケーブルタイプは未知である。トランジスタQ1を閉じ、トランジスタQ2〜Q4を開く。プロシージャを出る。
【0023】
このプロシージャに従うことでパケットCRCがフェイルし得ることに留意されたい。プロトコルは、このフェイルを扱い、より多くのパケットを送らせる。幾つかの試行の後、ケーブルタイプがまだ判定されていない場合、デバイスは、それが従来のケーブルであると仮定することを選択し得る。代替として、ポリシーエンジンにおいて問題が生じることを避けるため、デバイスは、到達するパケットのサブセットに対してケーブルタイプ検出メカニズムを実施することを選択し得る。これにより、再試行されるパケットがポリシーエンジンが期待するように処理されることが確実となり、通常のUSB PDオペレーションを乱し得るハードリセットが避けられる。例えば、一つおきのパケットのみが用いられ得る。
【0024】
マイクロBレセプタクル
マイクロBレセプタクル24を備えたUSB PDデバイス22は、C/P又はCオンリーのデバイスである。USB PDシステムに従って、デバイス22がケーブル26の遠端デバイス44から受信する第1のデータパケット特性信号は、恐らく、Capabilitiesメッセージ、HardResetパケット、BitStreamのいずれかである。それはまた、Get_source_capメッセージ及びSoftResetメッセージを送るよう許可され得、その場合、それはGoodCRCメッセージを受信し得る。
【0025】
ケーブルタイプが未知である場合、マイクロBレセプタクル24を備えたUSB PDデバイス22は、ケーブル26が、図12Aに示すようなPD(3A)又は図11Aに示すような従来のケーブルのいずれかであることを知り得る。USB PDデバイス22は、ケーブルタイプを判定するためにケーブル26で遠端デバイス44からデータパケットをそれが受信するまで待機し得る。ケーブル26で遠端デバイス44がデータパケットを送るとき、Vバスワイヤは、USB PDデバイス22にはもはや短絡されないように見える。第1のパケットを待機する一方で、トランジスタQ1は閉じられ、一方、トランジスタQ2〜Q4は開かれる。ケーブルタイプを判定するために一実施例に従って下記の工程が続き得る。
1. スケルチRX40及び/又はFSKモデム34が、到達するデータパケットを検出するとき、トランジスタQ2及びQ3を閉じる(トランジスタQ1は閉じたままである)。
2. スケルチRX40及び/又はFSKモデム34がパケットを検出する場合、図11Aに示すようにID及びGNDピンを結合するキャパシタがない。ケーブルタイプは従来のものである。トランジスタQ1を閉じ、トランジスタQ2〜Q4を開く。プロシージャを出る。
3. そうでない場合、トランジスタQ2及びQ3を開く(トランジスタQ1は閉じたままである)。
4. スケルチRX40及び/又はFSKモデム34がパケットを検出する場合、図12Aに示すようにID及びGNDピンを結合するキャパシタがある。ケーブルタイプはPD(3A)である。トランジスタQ1を閉じ、トランジスタQ2〜Q4を開く。プロシージャを出る。
5. そうでない場合、ケーブルタイプは未知である。トランジスタQ1を閉じ、トランジスタQ2〜Q4を開く。プロシージャを出る。
【0026】
このプロシージャに従うことでパケットCRCがフェイルし得ることに留意されたい。プロトコルは、このフェイルを扱い、より多くのパケットを送らせる。幾つかの試行の後、ケーブルタイプがまだ判定されていない場合、デバイスは、それが従来のケーブルであると仮定することを選択し得る。代替として、ポリシーエンジンにおいて問題が生じることを避けるため、デバイスは、到達するパケットのサブセットに対してケーブルタイプ検出メカニズムを実施することを選択し得る。これにより、再試行されるパケットがポリシーエンジンが期待するように処理されることが確実となり、通常のUSB PDオペレーションを乱し得るハードリセットが避けられる。例えば、一つおきのパケットのみが用いられ得る。
【0027】
マイクロABレセプタクル
マイクロABレセプタクル24を備えたUSB PDデバイス22は、任意のタイプのUSB PDデバイス(C/P、Cオンリー、P/C、Pオンリー)であり得る。USB−PDシステムに従って、デバイス22がケーブル26の遠端デバイス44から受信する第1のデータパケット特性信号は、恐らく、Capabilitiesメッセージ、HardResetパケット、BitStream、又はGet_source_capメッセージのいずれかである。それはまた、Get_source_capメッセージ、SoftResetメッセージ、又はCapabilitiesメッセージを送り得、その場合、それはGoodCRCメッセージを受信し得る。
【0028】
この状況において、あり得るケーブルタイプは、初期のケーブルタイプ検出の試みから絞り込まれ得ない。その結果、全プロシージャは、以下に図示するように異なる順で実施され得る。デバイスは、到達するパケットの持続時間を制御しないため、ビット1の値を最後に判定することが必要である。従って、最後の工程は、パケットがまだ到達することをチェックし、これはビット2及びビット3の値が判定された一方、存在する信号があったことを意味する。
1. スケルチRX40及び/又はFSKモデム34が、到達するパケットを検出するとき、トランジスタQ2及びQ3を閉じ、トランジスタQ1を開く(トランジスタQ4は開いたままである)。
2. スケルチをチェックする−>開いている場合、ビット2を「1」に設定し、そうでない場合ビット2を「0」に設定する。
3. トランジスタQ4を閉じる(トランジスタQ1は開いたままである)。
4. スケルチをチェックする−>開いている場合、ビット3を「1」に設定し、そうでない場合ビット3を「0」に設定する。
5. トランジスタQ1を閉じ、トランジスタQ2〜Q4を開く。
6. スケルチをチェックする−>開いている場合、ビット1を「1」に設定し、そうでない場合ビット1を「0」に設定する。
【0029】
ケーブルタイプは、表3と共にビット1、ビット2、及びビット3における値を用いて再び判定される。ケーブルタイプが未知である場合、USB PDデバイス22は、次のデータパケットを待機し得、再試行し得る。幾つかの試みの後、ケーブルタイプがまだ判定されていない場合、デバイス22は、それが従来のケーブルであると仮定することを選択し得る。このプロシージャに従うことでパケットCRCがフェイルし得ることに留意されたい。プロトコルは、このフェイルを扱い、より多くのパケットを送らせる。代替として、ポリシーエンジンにおいて問題が生じることを避けるため、デバイスは、到達するパケットのサブセットに対してケーブルタイプ検出メカニズムを実施することを選択し得る。これにより、再試行されるパケットがポリシーエンジンが期待するように処理されることが確実となり、通常のUSB PDオペレーションを乱し得るハードリセットが避けられる。例えば、一つおきのパケットのみが用いられ得る。
【0030】
上記で概要が説明された実施例のプロシージャに従って、USB PDデバイスは、ケーブルの遠端からパケットを受信した後にのみケーブルタイプ検出を完了し得る。ソースであるデバイスでは、これは、そのデバイスが提供する電流を1.5A(従来のケーブルの限界)を超えて増大させ得るので、ケーブルの遠端からパケットを受信した後にそのデバイスが提供する能力が変化し得ることを意味する。シンクであるデバイスでは、これは、そのデバイスが要求する電流が1.5A(従来のケーブルの限界)を超え得ることを意味する。上述のプロシージャは、他の既存の或いは将来のケーブルタイプ検出回路と共に機能するように改変され得る。
【0031】
これらのアプローチの全てを概して図13に示し、ここで、方法50は、USBケーブルの遠端におけるデバイスが、そのケーブルで信号を送ること(工程52)、及びケーブルの近端におけるUSB PDデバイスがその信号を受信すること(工程54)を含む。方法50は更に、USB PDデバイスが、受信した信号に基づいてUSBケーブルのケーブルタイプを判定すること(工程56)を含む。その時点で、USB PDデバイスは、判定されたケーブルタイプの関数として、シンク又はソース電流又はケーブルの使用のその他の態様を確立する(工程58)。
【0032】
上記説明では、ケーブルタイプ検出メカニズムの特定の実施例を説明したが、検出メカニズムに種々の変更が成され得る。例えば、検出メカニズムは、図7又は図10の回路と共に用いることに限定されない。また、検出メカニズムは、特定のレセプタクル(スタンダードB、マイクロB、及びマイクロAB)及び電流(1.5A、3A、及び5A)など、限定された数の候補のUSBケーブルタイプを仮定するように説明してきた。しかし、上述の検出メカニズムは、(現在存在する又は今後開発される)任意の適切なレセプタクル及び電流、電圧、又は他の動作特性の利用をサポートするように改変され得る。
【0033】
幾つかの実施例において、上述の種々の機能は、コンピュータ可読プログラムコードから形成され、コンピュータ可読媒体に組み込まれる、コンピュータプログラムにより実装又はサポートされる。「コンピュータ可読プログラムコード」という語句は、ソースコード、オブジェクトコード、及び実行可能コードを含む、任意のタイプのコンピュータコードを含む。「コンピュータ可読媒体」という語句は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ハードディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)、或いは任意の他のタイプのメモリなど、コンピュータによりアクセスされ得る任意のタイプの媒体を含む。「非一時的(non−transistory)」コンピュータ可読媒体は、有線、ワイヤレス、オプティカル、又は、一時的電気的又は他の信号を搬送するその他の通信リンクを含まない。非一時的コンピュータ可読媒体は、データが永久的にストアされ得る媒体、及び、書き換え可能オプティカルディスク又は消去可能なメモリデバイスなど、データがストアされ得、後に上書きされ得る媒体を含む。
【0034】
本発明に関連する技術に習熟した者であれば、本発明の特許請求の範囲内で、説明した例示の実施例に変形が成され得ること、及び他の実施例を実装し得ることが分かるであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
図13