(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態の例について図面を参照して説明する。なお、以下で説明する各実施形態の例における各種構成要素は、矛盾等が生じない範囲で適宜組み合わせ可能である。また、ある実施形態の例として説明した内容については、他の実施形態においてその説明を省略している場合がある。また、各実施形態の特徴部分に関係しない動作や処理については、その内容を省略している場合がある。さらに、以下で説明する各種フローを構成する各種処理の順序は、処理内容に矛盾等が生じない範囲で順不同である。
【0015】
[前提説明]
本発明の一実施の形態におけるゲームシステム1は、例えば、
図2に示す如く、各種ビデオゲームデータを格納したゲームDB51に接続されたゲームサーバ50とユーザが操作するスマートフォン等の携帯端末10とをインターネット100等を介して接続し、ユーザの所有する複数のオブジェクト(登場人物や味方モンスター等のキャラクタ)のうち、ユーザが選択したオブジェクト群により構成されたパーティと敵オブジェクト(又は敵オブジェクト群)とが剣等の武器、魔法、各種スキルなどを使って戦うものである。なお、本実施例によるビデオゲームとは、液晶などの表示画面に出力される内容に従ってプレイするコンピュータゲームの総称である。
【0016】
このゲームの形態としては、主にクエスト(課題)、ミッション(任務)、ダンジョン(迷宮探索)等と呼ばれる複数の所定の課題ゲームをユーザに提供し、オブジェクト群により構成されたパーティが、個々の課題ゲームに出現する1又は複数の敵キャラクタに勝利することにより課題達成(クリア)となり、より難易度の高い課題ゲームに進めるゲーム形態と、一つの課題ゲーム中に複数の階層(ステージ)を設けて、各階層に出現する敵キャラクタに勝利するごとに次ステージに進み、最終階層の敵キャラクタに勝利することにより、各課題ゲームをクリアするゲーム形態がある。
【0017】
また、本実施例においては、課題ゲームを、敵キャラクタとの対戦ゲームとして説明するが、本発明の適用範囲はこれに限られるものではなく、例えば、各種アイテムの収集という課題ゲームであっても良く、更に、ダンジョンとは、一般に洞窟等の迷宮であって迷路のような複雑な構造のモンスターの巣窟を探索するゲーム形態であるが、迷路のような構造ではなくてもよく、陸地、洞窟、塔その他、達成条件が設定された仮想空間が設定された探索ゲームであっても良い。
【0018】
このようなゲームシステムにおいて、登場人物であるキャラクタ、キャラクタが用いる武器・防具・装飾品等の装備、回復力・属性ダメージ等のアイテム、各種結晶・石材・液体・皮等の素材、各種能力であるアビリティ、敵キャラクタ等のゲーム内要素は、広義の概念としてオブジェクト(object)と呼ばれる。後述の実施例においては、オブジェクトの例としてキャラクタを挙げて実施例を説明するが、キャラクタに限られるものではなく、装備、アイテム、素材、アビリティ等にも適用することができる。
【0019】
キャラクタは、キャラクタ強さの段階を表すキャラクタレベルが設定され、このキャラクタレベルは、キャラクタが敵モンスター等とのバトルに勝利する等の課題ゲームをクリアすることによって得られる経験値が所定値に達したときに上位のキャラクタレベルに昇格して成長するように構成されており、各々キャラクタレベルに応じて攻撃力・防御力・HP・MP等の各パラメータ値が設定され、キャラクタレベルが上がるに応じて各種パラメータ値も上がるように設定されている。
【0020】
また、キャラクタを含むオブジェクトは、固有の特性を有し、この特性には、通常の打撃などの攻撃とは異なる特別な攻撃や一定の攻撃に対する耐性などの特殊スキルや、ある事物に属する性質や特徴を表す属性が含まれる。この属性は、例えば、
図5(a)に示す火属性・木属性・土属性・水属性等が挙げられ、例えば、「火属性」は「水属性」に弱いが「木属性」に強い等の性質や特徴を表す要素である。また、攻撃の特殊スキルとしては、通常の攻撃の他に攻撃の1ターン毎に一定のダメージを攻撃相手に与える「毒攻撃」や、攻撃相手の体力に関係なく1回の攻撃で攻撃相手を行動不能(死)にさせる「即死攻撃」などが挙げられ、耐性の特殊スキルとしては、「毒攻撃」に対して「毒無効」、「即死攻撃」に対して「即死回避」などが挙げられる。
【0021】
本実施例による
ゲームシステムは、ゲーム進行中に所定の確率が付与された複数の被抽出(抽選)キャラクタからその確率に基づいて抽出(抽選)し、
当選したキャラクタをユーザに提供する(ガチャ機能、抽選機能とも呼ぶ)を備える。ユーザは、抽出(抽選)されたキャラクタを任意の課題ゲームに参加する戦士等として選択し、戦闘等の課題ゲームを進行することによって、キャラクタの経験値を上げ、当初はLv1だったキャラクタレベルを予め設定された上限のキャラクタレベル(例えば、Lv100)に上げることができ、このLv上限は前述のキャラクタ毎に設定されている。
【0022】
[実施例1]
[構成]
本発明の一実施例によるゲームプログラム及びゲームシステムは、ユーザのプレイ状況に基づいて当該ユーザがゲームを進める上で重要度の高い特別キャラクタ(例えば、特定のダンジョンをクリアする可能性が高い特性を有する特別キャラクタ)を高確率で抽選する特別ガチャ機能を提供する際、この特別キャラクタのガチャをユーザに勧めるための広告用コンテンツ(バナー)を特別キャラクタ別に生成する。
【0023】
このユーザに購入を勧める特別キャラクタ用の広告用コンテンツ(バナー)の例としては、例えば、
図1Aに示す如く、形態端末画面30に表示する有料ガチャ画像31において、ユーザがクリアすることが困難なダンジョンをクリアする際に有用となり推奨する特別キャラクタ画像33bと当該特別キャラクタを推奨する理由等の推奨メッセージを表示する推奨メッセージ33cとキャッチコピーである推奨キャッチ33aとを含む特別ガチャバナー31bが挙げられる。
【0024】
、
この特別ガチャバナー31bは、例えば、
図1Bに示す如く、後述するゲームDB51のガチャバナー情報記憶部60に予め格納したバナー枠画像等の特別ガチャテンプレート60aとユーザに推奨する特別キャラクタ画像33bと該特別キャラクタをユーザに推奨する理由等の推奨メッセージ(文章の文字列)33cとユーザに推奨するキャッチコピーの推奨キャッチ(文章の文字列)33aとを呼び出し、後述のメモリ部50dに格納したキャラクタ名等とを合成することによって生成される。
【0025】
さて、本実施例によるゲームシステム1の全体概略構成は、例えば、
図2に示す如く、後述する各種ゲームデータを格納したゲームDB(データベース)51と、該ゲームDB51に接続されたゲームサーバ50と、ユーザが操作するスマートフォン等の携帯端末10と、該ゲームサーバ50と複数の携帯端末10とを接続する通信ネットワークであるインターネット100とから構成される。
【0026】
前述のゲームサーバ50は、一般のコンピュータシステムであって、例えば
図3に示す如く、OS・各種プログラム・各種データを記憶する磁気ディスク記憶装置等の記憶部50cと、該記憶部50cに格納したプログラム及びデータ等を一時的に格納して任意の処理を実行する際に参照されるメインメモリ等のメモリ部50dと、インターネット100と通信するためのインタフェースである通信部50bと、これら記憶部50c・メモリ部50d・通信部50bその他接続機器(ディスプレイ・キーボード・マウスその他:図示せず)を制御するCPUである制御部50aとを備える。
【0027】
前述の携帯端末10は、一般のスマートフォンやタブレット端末等のユーザが携帯可能なコンピュータ機器であって、OS・各種プログラム・各種データを記憶するストレージ部と、該ストレージ部に格納したプログラム及びデータ等を一時的に格納して任意の処理を実行する際に参照されるメモリ部と、インターネット100と通信するためのインタフェースである通信部と、タッチパネル方式のディスプレイ部と、これらストレージ部・メモリ部・通信部・ディスプレイ等を制御するCPUである制御部とを備える。
【0028】
前述のゲームDB51は、
図4に示す如く、ゲームに参戦するユーザの個人情報及び進行中のゲームに関するユーザ特有のユーザ情報(ユーザID、ハンドル名等)を格納するユーザ情報テーブル51aと、ユーザがガチャ機能等によって取得した(所有した)キャラクタ・このキャラクタのレベル・装備等の情報等を格納するユーザ所有オブジェクト情報テーブル51iと、各種課題ゲームのプログラム等を格納する課題ゲーム記憶部51bと、ゲームに参戦する多数のキャラクタの情報(オブジェクトID、キャラクタ名、外観、属性、レベル毎のパラメータ値、特殊スキル等)を格納するキャラクタ情報テーブル51dと、課題ゲームとして設定されたダンジョンに出現する敵キャラクタの情報(ダンジョンID、オブジェクトID、キャラクタ名、属性、レベル、パラメータ値、特殊スキル等)を格納するダンジョン情報テーブル51gと、任意のパーティがダンジョンに挑戦したときの勝ち(達成)回数と負け(非達成)回数、連続敗北回数、最終挑戦日時等の情報を格納するダンジョン別勝敗テーブル51hと、キャラクタ同士が対戦したときの属性相互間の有利か不利の関係情報を格納する属性相関テーブル51jと、標準的なガチャ機能によるキャラクタ別のガチャ排出率を格納した標準ガチャ排出率テーブル51eと、所定の特性を有するキャラクタを標準ガチャ排出率テーブル51eよりも高く排出するよう設定した抽選排出率をオブジェクト別(特別キャラクタ別)に複数格納する特別ガチャ排出率テーブル51fと、本実施例の特徴であるガチャバナー(公告コンテンツ)を生成するための構成要素を格納するガチャバナー情報記憶部60を備える。
【0029】
なお、広義には、前述のダンジョン別勝敗テーブル51hは課題に対して挑戦した結果情報を格納する意味で課題挑戦結果情報テーブル、属性相関テーブル51jは属性に限らずオブジェクト間の関係を表す情報を格納する意味で相関テーブル、キャラクタ情報テーブル51dは課題ゲームに出現するオブジェクトに関する情報を格納する意味で出現オブジェクト情報テーブルとも呼ぶこともできる。
【0030】
なお、実際のゲームDB51は、装備・アイテム・素材・アビリティ等のゲーム進行に必要な各種情報等も格納するものであるが、本実施例においては理解を容易にするために省略する。
【0031】
前述のキャラクタ情報テーブル51dは、複数のオブジェクトIDに対応したキャラクタ名に対する外観(画像・映像)・属性・Lv・パラメータ値・特殊スキル等を格納し、ゲーム進行による経験値取得に応じてレベルアップした際に各種パラメータを呼び出してゲーム進行中のキャラクタに設定するためのものである。
例えば、キャラクタ情報テーブル51dは、
図10(a)及び(b)に示す如く、ユーザ側の味方キャラクタ及びシステム側の敵キャラクタ別の味方キャラクタテーブル及び敵キャラクタテーブルを含み、例えば、味方キャラクタテーブルの場合、キャラクタIDが10001であってキャラクタ名がキャラクタAの属性が火、Lv1の攻撃力が50・防御力が20・HPが150、Lv2の攻撃力が55・防御力が25・HPが200の如く登録されている。
【0032】
前述のダンジョン情報テーブル51gは、課題ゲームとして設定されたダンジョンID毎に出現する敵キャラクタの情報(ダンジョン階層、オブジェクトID、キャラクタ名、属性、レベル、パラメータ値、特殊スキル等)を格納し、ユーザがダンジョンに挑戦するときに呼び出されるものであって、
図11に示す如く、ダンジョンIDがD0123の火のダンジョンにおいては、ダンジョン階層1にオブジェクトIDが20002のキャラクタCAが出現キャラクタとして登録され、ダンジョン階層2〜6にそれぞれキャラクタCB、CC、CD、CE、BAが出現キャラクタとして登録される。なお、本実施形態においては、ダンジョンの各階層を数値の低い方から挑戦していき、それぞれクリアすることにより次の階層に進めるように構成され、全ての階層(最終階層)をクリアすることによりダンジョンをクリアすることができる。すなわち、ダンジョンを構成する階層のうち一つでもクリアできない階層があれば、その階層でダンジョンへの挑戦は終了(負け)し、次の階層に挑戦できないためダンジョン全体としては負け(非クリア)となる。
【0033】
ダンジョン別勝敗テーブル51hは、任意のパーティのダンジョンID毎のダンジョン挑戦回数、ダンジョンの勝ち(達成・クリア)回数、ダンジョンの負け(非達成・非クリア)回数、ダンジョン連続敗北回数、ダンジョンを構成する階層毎の勝ち(達成・クリア)回数、負け(非達成・非クリア)回数、最終挑戦日時等の情報を格納するものであって、
図13に示す如く、例えばダンジョンIDがD0123のダンジョンにパーティIDP001が挑戦したときの結果として、ダンジョン挑戦回数が3回、ダンジョン全体に対する勝ち回数が2回、負け回数が1回、このダンジョン全体に連続して敗北した回数は1回、ダンジョンを構成する階層1から5に対する勝ち回数が3回、負け回数が0回、階層6に対する勝ち回数が2回、負け回数が1回、最終挑戦日時は2018/11/1の22:00である。
なお、本出願による課題ゲームの達成(クリア)とは、一つのバトル等の課題を達成(クリア)したことや、複数バトルから成る複数ステージ全てのダンジョンとしての課題を達成(クリア)したことに加え、複数ダンジョン等の組み合わせによる何らかの課題を達成(クリア)することも含むものである。
【0034】
このダンジョン別勝敗テーブル51hは、課題に対して挑戦した結果情報を格納するテーブルであれば良く、前述のようにダンジョンを複数階層(ステージ)により構成し、各階層に出現する敵キャラクタに勝利するごとに次階層に進み、最終ステージの敵キャラクタに勝利することにより、課題ゲームをクリアする形態とせずに、ダンジョンを1ステージで構成し、ダンジョンに出現する敵キャラクタに勝利することにより課題ゲームをクリアする構成としてもよい。また、各ステージに水中(水属性)等の属性があれば、
図13のダンジョンIDをそのステージ形態のIDに代えることや、ステージ形態自体に属性が付与されていない場合は、ダンジョンIDを各ステージに出現する複数モンスターの多数属性のIDに代えることによって、課題に対する挑戦結果情報を格納しても良い。
【0035】
属性相関テーブル51jは、ユーザの選択したキャラクタと、敵キャラクタとが対戦したときの属性相互間の有利か不利かの属性によるキャラクタ間の関係情報を格納するものであって、
図5(a)に示す様に矢印の始点の属性が矢印の終点の属性に対して攻撃をしたときに有利であることを示し、逆に、矢印の終点の属性は矢印の始点の属性に対して攻撃をしたときに不利である場合、
図5(b)に示す如く、属性相関テーブル51jには、例えば、攻撃側のキャラクタの属性が火である場合に、被攻撃側の属性が火又土であれば特に有利な効果は発揮しないが、被攻撃側の属性が木であれば攻撃力が2倍になるため有利であり、被攻撃側が水であれば攻撃力が2分の1になるため不利である、の如く登録されている。
なお、図示しないが、特殊スキルの相互関係についても別途テーブルを設け、例えば毒攻撃に対して毒無効スキルが有利、石化攻撃に対し、石化回避のスキルが有利、即死攻撃に対して即死回避が有利、の如く登録する。
【0036】
前述の標準ガチャ排出率テーブル51eは、通常の無料又は有料のガチャ機能によるキャラクタ抽選時に参照されるものであって、例えば
図6に示す如く、レアなキャラクタA、B、C、Dの排出率(確率情報=抽出率)が0.1%、次にレアなキャラクタE、Fの排出率が5%の如く、よりレアなキャラクタの排出率が低く、一般のキャラクタの排出率が高く、全キャラクタ合計で100%となるように設定されている。
【0037】
前述の特別キャラクタを抽選するための特別ガチャ排出率テーブル51fは、所定のオブジェクトを標準ガチャ排出率テーブル51eよりも高く排出するよう設定した排出率(確率情報=抽出率)をキャラクタ別に複数格納するものであって、
図7(a)に示す如く、例えばキャラクタAAを高確率で排出する特別ガチャ排出率テーブルにおいては、火属性でレアなキャラクタであるキャラクタAAの排出率が(標準排出率に比して高い)10%、他の属性のレアなキャラクタB、C、Dを標準ガチャ排出率テーブル51eと同様の0.1%、次にレアなキャラクタであるキャラクタE、Fの排出率が標準ガチャ排出率テーブル51eよりも低い4%、全キャラクタで合計100%となるように設定されている。
この特別ガチャ排出率テーブルは、属性別に複数格納され、
図7(b)に示すように木属性でレアなキャラクタACを標準排出率に比して高い高確率で排出するものなども格納されている。
【0038】
ガチャバナー情報記憶部60は、ガチャバナーを生成するための構成要素を格納するものであって、
図4に示す如く、ガチャを構成する枠画像のテンプレートを複数格納する特別ガチャテンプレートテーブル33と、ユーザに推奨する特別キャラクタ画像を複数格納する特別キャラクタ画像テーブル34と、前述の特別キャラクタをユーザに推奨する理由等のメッセージ(文章の文字列)を複数格納する推奨メッセージテーブル35と、ユーザに推奨するキャッチコピーのメッセージ(文章の文字列)を複数格納する推奨キャッチテーブル36とを格納する。
【0039】
前述の特別ガチャテンプレートテーブル33は、前述した
図1A及びBに示す特別ガチャバナーの枠画像である特別ガチャテンプレート60aを複数格納するものであって、
図15(a)に示す如く、IDごとに枠画像が設定される。なお、各枠画像は、特別ガチャにより排出される確率が上がるキャラクタの属性に合わせた色、例えば火属性であれば赤色、水属性であれば青色、木属性であれば緑色、土属性であれば茶色、のよう属性に合わせた色を有するようにしてもよい。
【0040】
前述の特別キャラクタ画像テーブル34は、
図1A及びBに示した特別キャラクタ画像エリア34bに配置される特別キャラクタ画像33bを格納するものであって、
図15(b)に示す如くIDに対応したキャラクタ名に対する外観画像を複数格納する。なお、図示しないが、特別キャラクタ画像33bには、当該キャラクタの有する特殊スキルを表す図柄、例えば、毒無効の特殊スキルを有するキャラクタであれば、毒瓶の絵にバツマークを表示した図柄等を組み合わせてもよい。
【0041】
前述の推奨メッセージテーブル35は、
図1A及びBに示した推奨メッセージエリア34cに配置される推奨メッセージ33cを格納するものであって、
図15(c)に示す如く、ID毎に文章が複数格納される。なお、文章中の丸で記載された部分には、特別ガチャで排出率が高く設定されたキャラクタの名称が入るように空白スペースとして構成される。
【0042】
推奨キャッチテーブル36は、
図1A及びBに示した推奨キャッチエリア34aに配置される推奨キャッチ33aを格納するものであって、
図15(d)に示す如く、ID毎に文章が複数格納される。なお、文章中の丸で記載された部分には、特別ガチャで排出率が高く設定されたキャラクタを所有することにより、勝利し易くなる敵キャラクタの名称が入るように空白スペースとして構成される。
【0043】
[動作]
次に本実施例によるゲームシステム及び方法の動作を説明する。本実施例によるゲームシステム1は、ユーザの選択したキャラクタにより構成されるパーティが任意のダンジョンに挑戦し、敵キャラクタと対戦をするゲームを実行するものであって、ゲームの全体動作は、
図8Aに示した次の各ステップを携帯端末10の制御部とゲームサーバ50の制御部50aとがゲームDB51を参照して実行することによりゲームを進行する。
【0044】
ステップS799:ユーザ操作によってゲーム携帯端末10が、ゲームの開始をゲームサーバ50にインターネット100を介して通知するステップ。
ステップS800:上記ステップS799によりゲーム開始を通知されたゲームサーバ50が、ゲーム開始に必要な各種ゲームプログラム及びデータを携帯端末10にダウンロードするステップ。
【0045】
ステップS801:ユーザ操作によってゲーム開始が指示されたとき、携帯端末10が、ゲームのトップ画面(複数アイコン:ワールド・アリーナ・クラフト等の基本課題ゲーム、期間限定のイベント課題ゲーム、ショップ・ガチャ・ユニット等のユーティリティ)をディスプレイに表示し、ユーザに対して開始する課題ゲームの選択を促すステップ。
ステップS803:携帯端末10が、該ステップS801により表示されたトップ画面からユーザが選択したアイコン(GUI)がダンジョンの開始か否かを判定し、ダンジョン開始が選択されたと判定したとき、ゲームサーバ50にダンジョン開始を通知するステップ。
ステップS805:該ステップS803により通知を受けたゲームサーバ50の制御部50aが、該ステップS803によりダンジョン開始が選択されたと判定したとき、ダンジョン進行処理を開始し、任意のダンジョンを実行するステップ。
【0046】
ステップS806:制御部50aが、ステップS805によりダンジョンの実行が終了したと判定したとき、ユーザが挑戦したダンジョンのダンジョンIDと該挑戦したパーティのパーティIDと挑戦回数と該ダンジョンを構成する階層ごとの勝ち(達成・クリア)回数、負け(非達成・非クリア)回数、ダンジョン全体としての勝ち(達成・クリア)回数、及び負け(非達成・非クリア)回数、挑戦日時等の情報を含む挑戦結果情報をダンジョン別勝敗テーブル51hに格納し、S803に戻るステップ。
ステップS809:制御部50aが、前述のステップS803によりダンジョン開始が選択されていないと判定したときにユーザがトップ画面のガチャ機能の開始を選択したか否かを判定するステップ。
【0047】
ステップS823:制御部50aが、該ステップS809によりガチャ機能開始が選択されていないと判定したとき、及び後述のステップS820に続き、ユーザによりゲーム終了が選択されたか否かを判定し、終了が選択されたと判定したときに処理を終了し、終了が選択されていないと判定したときに前述のステップS803に戻るステップ。
【0048】
ステップS811:制御部50aが、前述のステップS809においてガチャ機能開始が選択されていると判定したとき、例えば、ダンジョン別勝敗テーブル51hに格納した挑戦結果情報が所定の条件を満足しているか否かを判定するステップ。この所定の条件とは、本実施例の場合、例えば、ダンジョン別勝敗テーブル51hに格納した挑戦結果情報にダンジョン全体の負け回数が値「1」以上であることに加え、勝ち回数が値「0」であることが挙げられる。
なお、本実施例においては、ダンジョン全体の負け回数により所定条件を満たしているかを判定する例を示したが、これに限られず、例えばダンジョンを構成する階層の最終階層(一般的にはボスキャラクタが出現する階層)の負け回数が1以上であることを所定条件としてもよい。
なお、挑戦結果情報に負け回数が値「1」以上であることを所定の条件とする理由は、負けたことがなく、必ずしも実際にプレイヤが欲しているオブジェクト(アイテムやキャラクタ)の抽選確率を上げる必要が無いためである。
【0049】
ステップS812:制御部50aが、前述のステップS811により、所定条件が満足されたと判定したときに、後述する本実施例の特徴である特別ガチャバナーを作成するステップ。この特別ガチャバナー生成の詳細については後述する。
【0050】
ステップS813:制御部50aが、前述のステップS812で作成した特別ガチャバナーの画像を含む
図1Aに示す有料ガチャ画像31と予め用意された所定の無料ガチャ画像32を選択する携帯端末画面30を表示し、課金を要する有料ガチャ(有料標準ガチャ及び有料特別ガチャ)か無料ガチャかのユーザ選択を促すステップ。
【0051】
ステップS814:制御部50aが、前述のステップS811において所定条件を満足していないと判定したとき、特別ガチャバナー画像を含まない有料ガチャ画像31と無料ガチャ画像32かの何れか一方を選択する携帯端末画面30を表示し、課金を要する有料ガチャ(有料標準ガチャ)か無料ガチャかのユーザの選択を促すステップ。
【0052】
ステップS815:制御部50aが、前述のステップS813またはS814により、ユーザにより無料ガチャが選択されたか否かを判定し、選択されたガチャが無料ガチャと判定したときに無料ガチャを実行するステップS816に移行するステップ。
【0053】
ステップS817:制御部50aが、前述のステップS815により無料ガチャが選択されていないと判定したとき、ユーザが有料特別ガチャを選択されたか否かを判定するステップ。
【0054】
ステップS818:制御部50aが、前述のステップS817により有料特別ガチャが選択されていないと判定したとき、
図6に示した標準ガチャ排出率テーブル51eを参照して有料標準ガチャのキャラクタ抽選を実行するステップ。
【0055】
ステップS819:制御部50aが、ステップS815により有料特別ガチャが選択されていると判定したとき、
図7に示した特別ガチャ排出率テーブル51fを参照して有料特別ガチャのキャラクタの抽選を実行するステップ。
【0056】
ステップS820:制御部50aが、前述のステップS815、S818、S819に続き、これらステップにより抽選されたキャラクタをゲームDB51のユーザ所有オブジェクト情報テーブル51iに格納してガチャ結果を反映させ、ステップS823に移行するステップ。
【0057】
このように本実施例によるゲームシステム1は、前述のステップS811において所定条件を満足している(ユーザがゲームを進める上で特定のダンジョンで負けている)と判定したとき、敗北しているダンジョンの出現オブジェクトの特性に対して有利なキャラクタ(すなわちユーザがゲームを進める上で重要度の高いキャラクタ)の排出率が高く設定された抽選のガチャバナーを作成して画面表示し、ユーザにより
図1Aに示す有料ガチャ画像31中の特別ガチャバナー31bによる特別ガチャが選択されたとき、敗北しているダンジョンの出現オブジェクトの特性に対して有利な特別キャラクタ(すなわちユーザがゲームを進める上で重要度の高いキャラクタ)の排出率が高く設定された抽選を実行する。
【0058】
[特別ガチャバナー生成]
前述のステップS812による特別ガチャバナー31bの生成の詳細は、
図9Aおよび
図9Bに示す如くゲームサーバ50の制御部50aがゲームDB51を参照して次の各ステップを実行することにより行われる。
【0059】
ステップS902:制御部50aが、ダンジョン別勝敗テーブル51hに格納したダンジョン挑戦結果の情報を参照し、勝ち回数がゼロのダンジョンのうち、負け回数が所定以上且つ最多のダンジョン情報(ダンジョンID,パーティID,ダンジョン挑戦回数,ダンジョン勝ち回数,ダンジョン負け回数,ダンジョン連続敗北回数,ダンジョン階数,階層毎勝ち回数,階層毎負け回数,ダンジョン最終挑戦日時)を抽出するステップ。
ステップS903:制御部50aが、上記ステップS902により抽出したダンジョンのダンジョン階層のうち、負け回数が最多のダンジョン階層をダンジョン別勝敗テーブル51hを参照して抽出するステップ。
【0060】
ステップS904:制御部50aが、上記ステップS903により抽出したダンジョン階層に出現する敵キャラクタのオブジェクトID、キャラクタ名称、特性(属性及び特殊スキル)情報をダンジョン情報テーブル51gを参照して抽出し、一時メモリ50dに格納するステップ。なお、該当敵キャラクタが複数ある場合は、ステータスの高い(強い)敵キャラクタを選択するようにするのが好ましい。
ステップS905:制御部50aが、上記ステップS904により抽出した出現キャラクタの属性に対して有利な属性を属性相関テーブル51jを参照して抽出するとともに、この出現キャラクタの特殊スキルに対して有利な特殊スキルを、特殊スキルの相互関係を示すテーブル(特殊スキル相互関係テーブル:図示せず)を参照して抽出するステップ。例えば、属性が木属性であった場合には、属性相関テーブル51jを参照し、木属性に対して有利な火属性が有利になるため、火属性を抽出し、特殊スキルが毒攻撃である場合には毒無効の特殊スキルを抽出する。
【0061】
ステップS906:制御部50aが、上記ステップS905により抽出した属性及び特殊スキルをキーとして、キャラクタ情報テーブル51dを参照し、上記ステップ905により抽出した属性及び特殊スキルを有する特別キャラクタのオブジェクトID、キャラクタ名称を抽出し、一時メモリ50dに格納するステップ。なお、該当キャラクタが複数ある場合は、ステータスの高い(強い)キャラクタを特別キャラクタとして選択するようにするのが好ましい。
【0062】
ステップS907:制御部50aが、上記ステップS906により抽出した特別キャラクタの抽選をユーザに勧めるためのガチャ広告用の特別ガチャバナーを生成するステップ。
前述のステップS907による特別ガチャバナー31bの生成の詳細は、
図9Bに示す如くゲームサーバ50の制御部50aがゲームDB51を参照して次の各ステップを実行する。
【0063】
ステップS920:制御部50aが、上記ステップS904により抽出した出現キャラクタのキャラクタ名称を一時メモリ50dから読み出すステップ。
ステップS921:制御部50aが、上記ステップS906により抽出した特別キャラクタのキャラクタIDをキーに
図15(b)の特別キャラクタ画像テーブルを参照して特別キャラクタ画像33b及びキャラクタ名称を抽出するステップ。
【0064】
ステップS922:制御部50aが、
図15(c)に示す推奨メッセージテーブル35を参照し、当該特別キャラクタを推奨する理由等の推奨メッセージを表示する推奨メッセージ33cを選択・抽出するステップ。なお、この推奨メッセージの選択は、ランダム若しくはID順に行う。
なお、
図15(c)に示す推奨メッセージ中の空白部分には、上記ステップS921で抽出したキャラクタ名称を挿入する。
【0065】
ステップS923:制御部50aが、
図15(d)に示す推奨キャッチテーブルを参照し、ユーザに推奨するキャッチコピーのメッセージである推奨キャッチ33aを選択・抽出するステップ。なお、この推奨キャッチの選択はランダム若しくはID順に行い、
図15(d)に示す推奨キャッチ中の空白部分には、上記ステップS920で読み出したキャラクタ名称を挿入する。また、ステップS920から923の順番は本実施例に示した順番に限られず、例えばステップS923を先に行うようにするなど、順番を変更してもよい。
【0066】
ステップS924:制御部50aが、
図15(a)に示す特別ガチャテンプレートテーブル33を参照し、特別ガチャバナーの枠画像である特別ガチャテンプレート60aを選択・抽出するステップ。この特別ガチャテンプレートの選択は、ランダム若しくはID順に行ってもよく、また、特別ガチャテンプレートテーブル33に属性毎(例えば火属性なら赤、水属性なら青等)の色を有する特別ガチャテンプレートが含まれている場合には、上記ステップS906で抽出した特別キャラクタの属性を参照し、その属性の色を有する特別ガチャテンプレートを選択するようにしてもよい。
【0067】
ステップS925:制御部50aが、上記ステップS924により抽出した特別ガチャテンプレート60a内の
図1Bに示す、特別キャラクタ画像エリア34bに上記ステップS921で抽出した特別キャラクタ画像33bを呼び出して配置し、推奨メッセージエリア34cに上記ステップS922で抽出した推奨メッセージ33cを呼び出して配置し、推奨キャッチエリア34aに上記ステップS923で抽出した推奨キャッチ33aを呼び出して配置して合成することによって、特別ガチャバナーを生成するステップ。
【0068】
なお、特別ガチャバナー31b自体又はキャラクタ等の配置される背景部分は、キャラクタの属性に合わせた色、例えば火属性であれば赤色、水属性であれば青色、木属性であれば緑色、土属性であれば茶色、のように着色してもよく、特別キャラクタ画像33bには、当該キャラクタの有する特殊スキルを表す図柄(例えば特殊スキルが毒無効である場合には、毒瓶の図柄にバツマークを付した図柄等)を組み合わせてもよい。
なお、上記のように特別ガチャバナー31bや背景部分をキャラクタの属性に合わせた色とする場合には、キャラクタ情報テーブル及び特別ガチャバナーテーブルに色毎のID付してこのIDをキーとして特別ガチャバナーを選定してもよい。
【0069】
このように本実施例によるゲームシステムは、ゲームサーバ50が、ユーザの選択したパーティが敗北しているダンジョンに出現するキャラクタの特性に有利な特性のキャラクタの排出率が標準ガチャよりも高く設定された抽選に関する特別ガチャバナーを生成し、抽選を実行することにより、ユーザがゲームを進める上で、ユーザごとに異なる重要度の高いキャラクタを入手することができる可能性が高くなるガチャへ効果的にユーザを誘導することができると共に、ユーザのゲームへの関心低下を防止することができる。また、ユーザがダンジョンの敗北により難易度の高いダンジョンに挑戦できないためにゲームから離脱してしまうということを防止することができる。
【0070】
なお、前述の本実施例においては、オブジェクトの一例としてガチャ対象をキャラクタとした例を説明したが、オブジェクトは、キャラクタに限られるものではなく、武器・防具・装飾品等の装備、回復力・属性ダメージ等のアイテム、各種結晶・石材・液体・皮等の素材、各種能力であるアビリティ等であっても良い。
【0071】
また、
図9AのステップS904及びS906において、ダンジョン出現キャラクタ及び特別キャラクタのオブジェクトID、キャラクタ名称、属性、特殊スキルを一時メモリ50dに格納しておき、ガチャバナー生成時に読み出す例を説明したが、これに限られず、ステップS904及びS906において、IDのみを一時メモリ50dに格納しておき、ガチャバナー生成時にIDをキーにして各テーブルを参照してキャラクタ名称等を読みだすよう構成してもよい。
また、本実施例では、広告コンテンツとしてガチャに誘導するためのガチャバナーを例に説明したが、これに限られず、例えばガチャに誘導する前段階のお知らせ画面に表示する画像など、他の広告コンテンツに適用してもよい。
【0072】
[実施例2]
前述の実施例においては、ダンジョンゲームに対する
図8AにおけるステップS811の所定条件を、ダンジョン別勝敗テーブル51hに格納した挑戦結果情報に負け(非達成・非クリア)回数が値「1」以上であることによって所定条件を満足するか否かを判定する例を示したが、これに限られず、例えば
図13のダンジョン別勝敗テーブル51hを参照して敗北回数が一定以上(例えば3回以上)となる場合に所定条件を満たし、一定以上に達したダンジョンの負け回数最多の階層に出現する敵キャラクタの属性または特殊スキルに対して有利な属性または特殊スキルを有するキャラクタの排出率を高く設定した特別ガチャに関する特別ガチャバナーの生成及び特別ガチャ機能を実行するようにしてもよく、また、敗北(非クリア・非達成)回数ではなく一定の敗北率(非クリア率・非達成率)となったダンジョンに出現する敵キャラクタの属性又は特殊スキルに対して有利な属性又は特殊スキルを有するキャラクタの排出率を高く設定した特別ガチャに関する特別ガチャバナーの生成及び特別ガチャ機能を実行するようにしてもよい。
【0073】
また、対象となるダンジョンを抽出するときに、最終挑戦日時から一定期間以上経過したダンジョンについては、ユーザの関心が薄れていると考えられるため、最終挑戦日時が最近のもの、換言すれば挑戦日時が所定の日時数を越えたものを除くことを抽出条件に加えてもよい。
さらに前述の実施例においては、ダンジョン毎の勝敗及びダンジョン階層毎の勝敗をダンジョン別勝敗テーブル51hに記録する例を説明したが、これに限られず、例えばダンジョン毎の勝敗のみとして、例えば勝利数がゼロのダンジョンに出現する複数敵キャラクタの属性うち、最多の属性に対して有利な属性を有するキャラクタの排出率を高く設定した特別ガチャに関する特別ガチャバナーの生成及び特別ガチャ機能を実行するようにしてもよい。
【0074】
[実施例3]
また、前述の各実施例においては、挑戦対象ゲームがダンジョンの場合の所定条件例を挙げたが、挑戦対象ゲームが、例えば各種アイテムを収集するという課題ゲームである場合には、
図14に示す課題別クリア結果テーブルを参照し、非クリア回数が1以上であることを所定条件とし、非クリア回数の最多の課題ゲームに出現するキャラクタに有利な特性を有するキャラクタの排出率を高く設定した特別ガチャに関する特別ガチャバナーの生成及び特別ガチャ機能を実行するようにしてもよい。
【0075】
また、前述の実施例においては、予め設定された特別ガチャ排出率テーブルを選択し、選択した特別ガチャ機能を実行する例を挙げたが、これに限られず、課題挑戦の結果に基づいて標準ガチャ排出率テーブルよりも任意のキャラクタの排出率が大きくなる特別ガチャ排出率テーブルをガチャ機能選択時に生成するようにしてもよい。
なお、所定条件を満たすダンジョンが複数ある場合には、例えば、キャラクタAAが高確率で排出される特別ガチャとキャラクタABが高確率で排出される特別ガチャの2種類を
図1Aの特別ガチャ選択画面に表示し、ユーザに選択させるように構成してもよい。
【0076】
[実施例4]
さらに、前述の各実施例においては、ダンジョンその他課題をゲームサーバ50側で実行する例を説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、携帯端末10がゲーム毎(複数のバトルを含むダンジョンゲームや複数バトルを含むステージゲーム他)にゲームサーバ50から課題ゲームのソフトウェア及びデータをダウンロードしながらゲームを進行させるシステム構成であっても良く、この場合、
図4に示したユーザ所有オブジェクト情報テーブル51iと、キャラクタ情報テーブル51dと、ダンジョン情報テーブル51gと、ダンジョン別勝敗テーブル51hと、属性相関テーブル51jと、標準ガチャ排出率テーブル51eと、特別ガチャ排出率テーブル51fとを必要に応じて予め携帯端末10のストレージ部に格納しておき、携帯端末10の制御部が前述実施例によるガチャ機能を実行するように構成しても良く、次の実施例では、標準ガチャ排出率テーブル51e及び特別ガチャ排出率テーブル51fをゲームDB51に格納しているものとして説明する。
【0077】
この実施例によるゲームシステム及び方法は、ユーザの選択したキャラクタにより構成されるパーティが任意のダンジョンに挑戦し、敵キャラクタと対戦をするゲームを実行するものであって、ゲームの全体動作は、例えば、
図8Bに示した次の各ステップを携帯端末10及びゲームサーバ50の制御部(CPU)が協働してゲーム進行を制御する。
【0078】
ステップS851:ユーザ操作によってゲーム携帯端末10が、ゲームの開始をゲームサーバ50にインターネット100を介して通知するステップ。
ステップS853:該ステップS851によりゲーム開始を通知されたゲームサーバ50の制御部50aが、ゲーム開始に必要な各種ゲームプログラム及びデータを携帯端末10にダウンロードするステップ。
【0079】
ステップS855:該ステップS853により各種ゲームプログラム及びデータをダウンロードした携帯端末10が、ゲームのトップ画面をディスプレイに表示し、複数アイコン(ワールド・アリーナ・クラフト等の基本課題ゲーム、期間限定のイベント課題ゲーム、ショップ・ガチャ・ユニット等のユーティリティ)によるユーザ指示を促すステップ。
ステップS857:携帯端末10が、該ステップS855におけるユーザ指示がダンジョン開始か否かを判定し、ダンジョン開始と判定したとき、ゲームサーバ50にダンジョンが指示されたことを通知するステップ。
【0080】
ステップS859:該ステップS857によりダンジョン開始を通知されたゲームサーバ50の制御部50aが、ゲームデータDB51からダンジョンゲームに必要なゲームプログラム及びデータを携帯端末10にダウンロードするステップ。
ステップS861:該ステップS859によりゲームプログラム及びデータダウンロードした携帯端末10が、ダンジョンゲームを実行するステップ。
【0081】
ステップS863:携帯端末10が、ステップS805によりダンジョンの実行が終了したと判定したとき、該ステップS861により実行したダンジョンゲームの結果である挑戦結果情報(ユーザが挑戦したダンジョンのダンジョンIDと該挑戦したパーティのパーティIDと挑戦回数と該ダンジョンに挑戦したパーティの勝ち[達成・クリア]及び負け[非達成・非クリア]、挑戦日時等を含む)をダンジョン別勝敗テーブル51hに格納し、ステップS855に戻るステップ。
ステップS865:携帯端末10が、前述のステップS857によりユーザ指示がダンジョン開始でないと判定したとき、ユーザ指示がガチャ機能の開始指示か否かを判定し、ガチャ機能の開始指示であると判定したとき、ゲームサーバ50に対してガチャデータのダウンロードを指示するステップ。
【0082】
ステップS867:該ステップS865によりガチャデータのダウンロード指示されたゲームサーバ50の制御部50aが、ゲームDB51に格納したガチャデータ(例えば、標準ガチャ排出率テーブル51e及び特別ガチャ排出率テーブル51f)を携帯端末10にダウンロードするステップ。
なお、本実施例おいてはステップS867においてサーバ側からガチャデータをダウンロードする例を説明したが、予めガチャデータを携帯端末10にダウンロードしておき、当該ステップS867を省略しても良い。
【0083】
ステップS868:前述のステップS865においてガチャ機能開始が選択されていると判定したとき、携帯端末10が、例えば、ダンジョン別勝敗テーブル51hに格納した挑戦結果情報が所定の条件を満足しているか否かを判定するステップ。この所定の条件とは、前述の実施例と同様に、例えば、ダンジョン別勝敗テーブル51hに格納した挑戦結果情報に負け回数が値「1」以上であることに加え、勝ち回数が値「0」且つ敗北回数が所定値を越えていることが挙げられ、挑戦結果情報に負け回数が値「1」以上であることを基礎条件とする理由は前述の実施例と同様である。
【0084】
ステップS869:携帯端末10が、前述のステップS868により、所定条件が満足されたと判定したときに、特別ガチャバナー生成機能を実行するステップ。
ステップS870:携帯端末10が、前述のステップS869で作成した特別ガチャバナーの画像を含む
図1Aに示す有料ガチャ画像31と無料ガチャ画像32を選択する携帯端末画面30を表示し、課金を要する有料ガチャ(有料標準ガチャ及び有料特別ガチャ)か無料ガチャかのユーザ選択を促すステップ。
【0085】
ステップS871:携帯端末10が、特別ガチャバナーを含まない有料ガチャ画像31と無料ガチャ画像32かの何れか一方を選択する携帯端末画面30を表示し、課金を要する有料ガチャ(有料標準ガチャ)か無料ガチャかのユーザ選択を促すステップ。
【0086】
ステップS872:携帯端末10が、前述のステップS870またはS871により、ユーザにより無料ガチャが選択されたか否かを判定し、選択されたガチャが無料ガチャと判定したときに無料ガチャを実行するステップS816に移行するステップ。
【0087】
ステップS874:携帯端末10が、前述のステップS872により無料ガチャが選択されていないと判定したとき、ユーザが特別ガチャを選択したか否かを判定するステップ。
【0088】
ステップS875:携帯端末10が、前述のステップS874により有料特別ガチャが選択されていないと判定したとき、
図6に示した標準ガチャ排出率テーブル51eを参照してキャラクタの抽選を実行するステップ。
【0089】
ステップS876:携帯端末10が、ステップS874により有料特別ガチャが選択されていると判定したとき、
図7に示した特別ガチャ排出率テーブル51fを参照し、キャラクタの抽選を実行するステップ。
【0090】
ステップS877:携帯端末10が、前述のステップS873、S875、S876に続き、これらステップらより抽選されたキャラクタをゲームに反映させると共に、ゲームサーバ50にガチャ結果を送信するステップ。
ステップS881:携帯端末10が、前述のステップS865においてユーザ指示がガチャ機能開始で無いと判定したとき、及び前述のステップS877に続き、ユーザによりゲーム終了が選択されたか否かを判定し、終了が選択されたと判定したときに処理を終了し、終了が選択されていないと判定したときに前述のステップS855に戻るステップ。
【0091】
なお、上述のS869ガチャバナー生成機能については、前述の実施例1と同様であるため動作説明を省略する。
【0092】
このように本実施例によるゲームシステムは、携帯端末10側にユーザ所有オブジェクト情報テーブル51i・キャラクタ情報テーブル51d・ダンジョン情報テーブル51g・ダンジョン別勝敗テーブル51h・属性相関テーブル51jを格納し、ゲームサーバ50側(ゲームDB51)に標準ガチャ排出率テーブル51e及び特別ガチャ排出率テーブル51fを格納し、携帯端末10が、ゲーム毎(複数のバトルを含むダンジョンゲームや複数バトルを含むステージゲーム他)にゲームサーバ50から課題ゲームのソフトウェア及びデータをダウンロードしながらゲームを進行させ、敗北しているダンジョンの階層に出現オブジェクトの特性に対して有利なキャラクタの排出率が高く設定された抽選に関する特別ガチャバナーを生成し、特別ガチャが選択されたとき、有利なキャラクタの排出率が高く設定された抽選を実行することによって、ユーザがゲームを進める上で、ユーザごとに異なる重要度の高いキャラクタを入手することができる可能性が高くなるガチャへ効果的にユーザを誘導することができると共に、ユーザのゲームへの関心低下を防止することができる。さらに、ユーザがダンジョンの敗北により難易度の高いダンジョンに挑戦できないためにゲームから離脱してしまうということを防止することができる。
【0093】
このように本実施例によるゲームシステムは、携帯端末10が、特別ガチャが選択されたとき、ユーザの選択したパーティが敗北回数又は敗北率が一定以上のダンジョンに出現するキャラクタの特性に対して有利な属性又は特殊スキルを有するキャラクタの排出率が標準ガチャよりも高く設定された抽選を実行することにより、ユーザのゲームへの関心低下を防止することができる。また、ユーザがダンジョンの敗北により難易度の高いダンジョンに挑戦できないためにゲームから離脱してしまうということを防止することができる。
【0094】
なお、前述の実施例においては特別キャラクタを選定する手法として、出現オブジェクトの属性及び特殊スキルを含む特性に対して有利なキャラクタ(オブジェクト)を前記相関テーブルを参照して抽出する機能を用いる例を説明したが、本発明による有利なキャラクタ抽出条件は属性及び特殊スキルの両者に限られるものではなく、一方であっても良い。例えば、極力な特殊スキル(例えば即死攻撃、毒攻撃)に対しては属性が異なっても有効な対抗特殊スキル(例えば、即死無効スキル、毒無効スキル)を有するキャラクタを抽出するように構成しても良い。
【0095】
[付記]
上述の実施形態の説明は、少なくとも下記発明を、当該発明の属する分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができるように記載した。
[1]
特性を有する複数オブジェクトの情報を格納するオブジェクト情報テーブル及びユーザが挑戦する複数の課題ゲームを格納した課題ゲーム記憶部を含むゲームデータベースと、
前記課題ゲームに対する課題ゲーム進行を制御する制御機能を実行するゲームサーバと、
該ゲームサーバと接続して課題ゲームを実行する携帯端末とを備え、
前記ゲームデータベース及び又は携帯端末が、
前記課題ゲームの課題達成及び非達成に基づいて達成回数及び非達成回数を含む課題挑戦結果情報を格納する課題挑戦結果情報テーブルと、
前記オブジェクト毎の特性によるオブジェクト相互間における有利又は不利か格納する相関テーブルと、
前記課題ゲームに出現するオブジェクトの特性を格納する出現オブジェクト情報テーブルと、を含み、
前記ゲームサーバ又は携帯端末に、
任意のパーティが課題ゲームに挑戦したときの達成及び非達成に基づいた達成及び非達成回数を前記課題挑戦結果テーブルに格納する第1機能と、
前記課題挑戦結果情報テーブルに格納した課題挑戦結果情報が所定の条件を満足するか否かを判定する第2機能と、
該第2機能において前記所定の条件を満足すると判定したとき、前記出現オブジェクト情報テーブルを参照して前記任意の課題ゲームに出現する出現オブジェクトの特性を抽出する第3機能と、
該第3機能により抽出した出現オブジェクトの特性に対して有利なオブジェクトを前記相関テーブルを参照して抽出する第4機能と、
該第4機能により抽出した有利なオブジェクトを表現する画像及び又は文字列により広告コンテンツを生成する第5機能とを、
実現させるためのゲームプログラム。
[2]
前記ゲームサーバ又は携帯端末に、
前記第2機能において、任意の課題ゲームの前記非達成回数が所定数を越えたか否かを所定の条件として判定させる機能を実現させるための[1]記載のゲームプログラム。
[3]
前記勝敗テーブルが任意の課題ゲームの非達成が連続した連続非達成回数を含み、
前記ゲームサーバに、
前記第2機能において、課題ゲームの前記連続非達成回数が所定数を越えたか否かを所定の条件として判定させる機能を実現させるための[1]記載のゲームプログラム。
[4]
前記勝敗テーブルが任意の課題ゲームの達成回数に対する非達成回数とを対比した非達成比率を含み、
前記ゲームサーバ又は携帯端末に、
前記第2機能において、課題ゲームの前記非達成比率が所定比率を越えたか否かを所定の条件として判定させる機能を実現させるための[1]記載のゲームプログラム。
[5]
前記課題挑戦結果情報テーブルが課題ゲーム毎にユーザが挑戦した最終挑戦日時を含み、
前記ゲームサーバ又は携帯端末が、前記第2機能における所定の条件を満足した課題ゲームの最終挑戦日時が所定の日時数を越えるか否かを判定し、所定の日時数を越えると判定したとき、前記任意の課題ゲームを除く他の課題ゲームに対する前記第2機能を実現させるための[1]から[4]何れかに記載のゲームプログラム。
[6]
前記特性が、オブジェクトの属性及び又は特別スキルを含む[1]から[5]何れかに記載のゲームプログラム。
[8]
特性を有する複数オブジェクトの情報を格納するオブジェクト情報テーブル及びユーザが挑戦する複数の課題ゲームを格納した課題ゲーム記憶部を含むゲームデータベースと、
前記課題ゲームに対する課題ゲーム進行を制御する制御機能を実行するゲームサーバと、
該ゲームサーバと接続して課題ゲームを実行する携帯端末とを備え、
前記ゲームデータベース及び又は携帯端末が、
前記課題ゲームの課題達成及び非達成に基づいて達成回数及び非達成回数を含む課題挑戦結果情報を格納する課題挑戦結果情報テーブルと、
前記オブジェクト毎の特性によるオブジェクト相互間における有利又は不利か格納する相関テーブルと、
前記課題ゲームに出現するオブジェクトの特性を格納する出現オブジェクト情報テーブルと、を含み、
前記ゲームサーバ又は携帯端末が、
任意のパーティが課題ゲームに挑戦したときの達成及び非達成に基づいた達成及び非達成回数を前記課題挑戦結果テーブルに格納する第1機能と、
前記課題挑戦結果情報テーブルに格納した課題挑戦結果情報が所定の条件を満足するか否かを判定する第2機能と、
該第2機能において前記所定の条件を満足すると判定したとき、前記出現オブジェクト情報テーブルを参照して前記任意の課題ゲームに出現する出現オブジェクトの特性を抽出する第3機能と、
該第3機能により抽出した出現オブジェクトの特性に対して有利なオブジェクトを前記相関テーブルを参照して抽出する第4機能と、
該第4機能により抽出した有利なオブジェクトを表現する画像及び又は文字列により広告コンテンツを生成する第5機能とを、
実行するゲームシステム。