(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記癌は黒色腫、肺癌、肝癌、膠細胞腫、卵巣癌、大腸癌、頭頸部癌、膀胱癌、腎臓細胞癌、胃癌、乳癌、転移癌、前立腺癌及び膵贓癌で構成された群から選ばれることを特徴とする、請求項10に記載の癌予防又は治療用組成物。
【発明を実施するための形態】
【0022】
特別に定義されない限り、本明細書で使われる全ての技術的及び科学的用語は、本発明の属する技術の分野における熟練した専門家によって通常理解されるのと同じ意味を有する。一般に、本明細書で使われる命名法及び以下に記述する実験方法は本技術分野において周知であり、通常使われるものである。
【0023】
本発明は一観点において、配列番号1〜配列番号30で構成された群から選ばれる配列と90%以上の配列相同性を有する配列を含む重鎖CDR1、配列番号31〜配列番号56で構成された群から選ばれる配列と90%以上の配列相同性を有する配列を含む重鎖CDR2、及び配列番号57〜配列番号79で構成された群から選ばれる配列と90%以上の配列相同性を有する配列を含む重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号198〜配列番号222で構成された群から選ばれる配列と90%以上の配列相同性を有する配列を含む軽鎖CDR1、配列番号223〜配列番号241で構成された群から選ばれる配列と90%以上の配列相同性を有する配列を含む軽鎖CDR2、及び配列番号242〜配列番号269で構成された群から選ばれる配列と90%以上の配列相同性を有する配列を含む軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域を含む、PD−1に結合する抗体又はその抗原結合断片に関する。
【0024】
本発明者等は様々な癌から発現するものと知られたPD−1に結合する坑癌治療用抗体を開発するために努力した。その結果、ファージディスプレイ技術を用いてPD−1に高い親和力で結合する抗−PD−1抗体を製造し、このような抗−PD−1抗体がPD−1の活性を抑制させ得ることを確認した。
【0025】
本発明において“プログラムされた細胞死蛋白質1(programmed cell death 1;PD−1)”は信号伝達蛋白質であり、T細胞の活性化及び機能を調節する役割を担うものと知られている。腫瘍微細環境内でT細胞のPD−1と癌細胞から発現するリガンドであるPD−L1との結合はPD−1信号伝達経路を活性化させて、結果的にはT細胞の不活性化を誘導し、このような現象は悪性黒色腫、非小細胞肺癌、腎臓細胞癌などの様々な癌で発見されている。
【0026】
本明細書で使われる用語、“抗体(antibody)”は、PD−1に特異的に結合する抗−PD−1抗体を意味する。本発明の範囲にはPD−1に特異的に結合する完全な抗体形態だけでなく、前記抗体分子の抗原結合断片も含まれる。
【0027】
完全な抗体は2個の全長軽鎖及び2個の全長重鎖を有する構造であり、それぞれの軽鎖は重鎖とジスルフィド結合で連結されている。重鎖不変領域はガンマ(γ)、ミュー(μ)、アルファ(α)、デルタ(δ)及びイプシロン(ε)タイプを有し、サブクラスとしてガンマ1(γ1)、ガンマ2(γ2)、ガンマ3(γ3)、ガンマ4(γ4)、アルファ1(α1)及びアルファ2(α2)を有する。軽鎖の不変領域はキャパ(κ)及びラムダ(λ)タイプを有する。
【0028】
抗体の抗原結合断片又は抗体断片とは、抗原結合機能を保有している断片を意味し、Fab、F(ab’)、F(ab’)2及びFvなどを含む。抗体断片のうち、Fabは軽鎖及び重鎖の可変領域と軽鎖の不変領域及び重鎖の最初の不変領域(CH1)を有する構造であり、1個の抗原結合部位を有する。Fab’は、重鎖CH1ドメインのC−末端に一つ以上のシステイン残基を含むヒンジ領域(hinge region)を有するという点でFabと異なる。F(ab’)2抗体は、Fab’のヒンジ領域のシステイン残基がジスルフィド結合をなしながら生成される。Fvは、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域だけを持っている最小の抗体片であり、Fv断片を生成する組換え技術はPCT国際公開特許出願WO88/10649、WO88/106630、WO88/07085、WO88/07086及びWO88/09344に開示されている。二重鎖Fv(two−chain Fv)は非共有結合で重鎖可変領域と軽鎖可変領域とが連結されており、単鎖Fv(single−chain Fv,scFv)は一般にペプチドリンカーを通じて重鎖の可変領域と軽鎖の可変領域とが共有結合で連結されたり又はC−末端で直接連結されているので、二重鎖Fvと同様に、ダイマーのような構造をなすことができる。このような抗体断片は蛋白質加水分解酵素を用いて得ることができ(例えば、全体抗体をパパインで制限切断すればFabを得ることができ、ペプシンで切断すればF(ab’)2断片を得ることができる。)、遺伝子組換え技術を用いて作製することもできる。
【0029】
一実施例において、本発明に係る抗体はFv形態(例えば、scFv)、Fabであるか、完全な抗体形態である。また、重鎖不変領域はガンマ(γ)、ミュー(μ)、アルファ(α)、デルタ(δ)又はイプシロン(ε)のいずれか一つのアイソタイプから選択され得る。例えば、不変領域はガンマ1(IgG1)、ガンマ3(IgG3)又はガンマ4(IgG4)である。軽鎖不変領域はキャパ又はラムダ型であり得る。
【0030】
本明細書で使われる用語、“重鎖”とは、抗原に特異性を付与するための十分な可変領域配列を有するアミノ酸配列を含む可変領域ドメインVH及び3個の不変領域ドメインCH1、CH2及びCH3を含む全長重鎖及びその断片のいずれをも意味する。また、本明細書で使われる用語、“軽鎖”とは、抗原に特異性を付与するための十分な可変領域配列を有するアミノ酸配列を含む可変領域ドメインVL及び不変領域ドメインCLを含む全長軽鎖及びその断片のいずれをも意味する。
【0031】
本発明の抗体は単一クローン抗体、多特異的抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体、単鎖Fvs(scFV)、単鎖抗体、Fab断片、F(ab’)断片、ジスルフィド−結合Fvs(sdFV)及び抗−イディオタイプ(抗−Id)抗体、又はこれら抗体のエピトープ−結合断片などを含むが、これに限定されるものではない。
【0032】
前記単一クローン抗体は、実質的に同質的抗体集団から収得した抗体、すなわち集団を占めている個々の抗体が微量で存在し得る可能な天然発生的突然変異を除いては同じものを指す。単一クローン抗体は高度に特異的であり、単一抗原部位に対抗して誘導される。
【0033】
前記“ヒト化”形態の非−ヒト(例:murine)抗体は、非−ヒト免疫グロブリンから由来した最小配列を含有するキメラ抗体である。大部分の場合、ヒト化抗体は、受容者の超可変領域からの残基を、目的する特異性、親和性及び能力を保有している非−ヒト種(供与者抗体)、例えばマウス、ラット、ウサギ又は非−ヒト霊長類の超可変領域からの残基に置き換えたヒト免疫グロブリン(受容者抗体)である。
【0034】
前記“ヒト抗体”とは、ヒト免疫グロブリンから由来する分子であり、相補性決定領域、構造領域を含んだ抗体を構成する全てのアミノ酸配列全体がヒトの免疫グロブリンで構成されているものを意味する。
【0035】
重鎖及び/又は軽鎖の一部が特別な種から由来したり、特別な抗体部類又は亜部類に属する抗体内の相応する配列と同一であるかそれと相同性である反面、残りの鎖は、他の種から由来したり、他の抗体部類又は亜部類に属する抗体内の相応する配列と同一であるかそれと相同性である“キメラ”抗体(免疫グロブリン)だけでなく、目的する生物学的活性を示す前記抗体の断片が含まれる。
【0036】
本願に使われたような“抗体可変ドメイン”とは、相補性決定領域(CDR;すなわち、CDR1、CDR2、及びCDR3)、及び骨格領域(FR)のアミノ酸配列を含む抗体分子の軽鎖及び重鎖部分のことを指す。VHは重鎖の可変ドメインのことを指す。VLは軽鎖の可変ドメインのことを指す。
【0037】
“相補性決定領域”(CDR;すなわち、CDR1、CDR2、及びCDR3)は、抗原結合のために必要な存在である、抗体可変ドメインのアミノ酸残基のことを指す。各可変ドメインは典型的に、CDR1、CDR2及びCDR3として確認された3個のCDR領域を有する。
【0038】
本発明において、前記PD−1に結合する抗体又はその抗原結合断片は、配列番号1〜配列番号30で構成された群から選ばれる重鎖CDR1、
配列番号31〜配列番号56で構成された群から選ばれる重鎖CDR2、及び
配列番号57〜配列番号79で構成された群から選ばれる重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに
配列番号198〜配列番号222で構成された群から選ばれる軽鎖CDR1、
配列番号223〜配列番号241で構成された群から選ばれる軽鎖CDR2、及び
配列番号242〜配列番号269で構成された群から選ばれる軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域を含むことができる。
【0039】
具体的に、前記PD−1に結合する抗体又はその抗原結合断片は、配列番号1の重鎖CDR1、配列番号31の重鎖CDR2、及び配列番号57の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号1の重鎖CDR1、配列番号32の重鎖CDR2、及び配列番号58の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号2の重鎖CDR1、配列番号33の重鎖CDR2、及び配列番号59の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号2の重鎖CDR1、配列番号33の重鎖CDR2、及び配列番号60の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号2の重鎖CDR1、配列番号33の重鎖CDR2、及び配列番号61の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号2の重鎖CDR1、配列番号33の重鎖CDR2、及び配列番号62の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号3の重鎖CDR1、配列番号34の重鎖CDR2、及び配列番号63の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号4の重鎖CDR1、配列番号35の重鎖CDR2、及び配列番号64の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号5の重鎖CDR1、配列番号36の重鎖CDR2、及び配列番号65の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号6の重鎖CDR1、配列番号37の重鎖CDR2、及び配列番号66の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号1の重鎖CDR1、配列番号32の重鎖CDR2、及び配列番号67の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号7の重鎖CDR1、配列番号38の重鎖CDR2、及び配列番号68の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号8の重鎖CDR1、配列番号39の重鎖CDR2、及び配列番号69の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号9の重鎖CDR1、配列番号40の重鎖CDR2、及び配列番号70の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号10の重鎖CDR1、配列番号41の重鎖CDR2、及び配列番号71の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号11の重鎖CDR1、配列番号42の重鎖CDR2、及び配列番号72の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号12の重鎖CDR1、配列番号43の重鎖CDR2、及び配列番号73の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号13の重鎖CDR1、配列番号44の重鎖CDR2、及び配列番号74の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号14の重鎖CDR1、配列番号45の重鎖CDR2、及び配列番号75の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号15の重鎖CDR1、配列番号46の重鎖CDR2、及び配列番号76の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号8の重鎖CDR1、配列番号47の重鎖CDR2、及び配列番号77の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号16の重鎖CDR1、配列番号48の重鎖CDR2、及び配列番号78の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号17の重鎖CDR1、配列番号49の重鎖CDR2、及び配列番号58の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号18の重鎖CDR1、配列番号50の重鎖CDR2、及び配列番号58の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号19の重鎖CDR1、配列番号51の重鎖CDR2、及び配列番号58の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号20の重鎖CDR1、配列番号52の重鎖CDR2、及び配列番号58の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号21の重鎖CDR1、配列番号51の重鎖CDR2、及び配列番号58の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号22の重鎖CDR1、配列番号53の重鎖CDR2、及び配列番号58の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号23の重鎖CDR1、配列番号49の重鎖CDR2、及び配列番号58の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号17の重鎖CDR1、配列番号54の重鎖CDR2、及び配列番号58の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号24の重鎖CDR1、配列番号55の重鎖CDR2、及び配列番号58の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号21の重鎖CDR1、配列番号51の重鎖CDR2、及び配列番号58の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号25の重鎖CDR1、配列番号56の重鎖CDR2、及び配列番号57の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号26の重鎖CDR1、配列番号31の重鎖CDR2、及び配列番号57の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号27の重鎖CDR1、配列番号31の重鎖CDR2、及び配列番号57の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号28の重鎖CDR1、配列番号31の重鎖CDR2、及び配列番号57の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号29の重鎖CDR1、配列番号31の重鎖CDR2、及び配列番号57の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号30の重鎖CDR1、配列番号31の重鎖CDR2、及び配列番号57の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、
配列番号1の重鎖CDR1、配列番号32の重鎖CDR2、及び配列番号79の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、又は
配列番号1の重鎖CDR1、配列番号32の重鎖CDR2、及び配列番号57の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域を含むことができる。
【0040】
また、前記PD−1に結合する抗体又はその抗原結合断片は、配列番号198の軽鎖CDR1、配列番号223の軽鎖CDR2、及び配列番号242の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号199の軽鎖CDR1、配列番号224の軽鎖CDR2、及び配列番号243の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号200の軽鎖CDR1、配列番号225の軽鎖CDR2、及び配列番号244の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号201の軽鎖CDR1、配列番号226の軽鎖CDR2、及び配列番号245の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号202の軽鎖CDR1、配列番号227の軽鎖CDR2、及び配列番号246の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号203の軽鎖CDR1、配列番号228の軽鎖CDR2、及び配列番号247の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号204の軽鎖CDR1、配列番号229の軽鎖CDR2、及び配列番号248の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号205の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号249の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号206の軽鎖CDR1、配列番号231の軽鎖CDR2、及び配列番号250の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号207の軽鎖CDR1、配列番号232の軽鎖CDR2、及び配列番号251の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号208の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号252の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号209の軽鎖CDR1、配列番号233の軽鎖CDR2、及び配列番号253の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号210の軽鎖CDR1、配列番号234の軽鎖CDR2、及び配列番号254の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号211の軽鎖CDR1、配列番号235の軽鎖CDR2、及び配列番号255の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号212の軽鎖CDR1、配列番号236の軽鎖CDR2、及び配列番号256の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号213の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号257の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号214の軽鎖CDR1、配列番号237の軽鎖CDR2、及び配列番号258の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号215の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号249の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号211の軽鎖CDR1、配列番号238の軽鎖CDR2、及び配列番号259の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号216の軽鎖CDR1、配列番号238の軽鎖CDR2、及び配列番号260の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号217の軽鎖CDR1、配列番号239の軽鎖CDR2、及び配列番号261の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号218の軽鎖CDR1、配列番号240の軽鎖CDR2、及び配列番号262の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号219の軽鎖CDR1、配列番号241の軽鎖CDR2、及び配列番号263の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号220の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号252の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号215の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号252の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号205の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号264の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号205の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号265の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号221の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号266の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号205の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号252の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号205の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号267の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号205の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号257の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号220の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号267の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、
配列番号222の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号268の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域、又は
配列番号220の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号269の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域を含むことができる。
【0041】
具体的に、本発明に係る抗体又はその抗原結合断片は、次の重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を含むことができる:
配列番号2の重鎖CDR1、配列番号33の重鎖CDR2、及び配列番号62の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号201の軽鎖CDR1、配列番号226の軽鎖CDR2、及び配列番号245の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号3の重鎖CDR1、配列番号34の重鎖CDR2、及び配列番号63の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号202の軽鎖CDR1、配列番号227の軽鎖CDR2、及び配列番号246の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号4の重鎖CDR1、配列番号35の重鎖CDR2、及び配列番号64の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号203の軽鎖CDR1、配列番号228の軽鎖CDR2、及び配列番号247の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号5の重鎖CDR1、配列番号36の重鎖CDR2、及び配列番号65の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号204の軽鎖CDR1、配列番号229の軽鎖CDR2、及び配列番号248の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号1の重鎖CDR1、配列番号32の重鎖CDR2、及び配列番号58の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号205の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号249の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号6の重鎖CDR1、配列番号37の重鎖CDR2、及び配列番号66の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号206の軽鎖CDR1、配列番号231の軽鎖CDR2、及び配列番号250の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号1の重鎖CDR1、配列番号32の重鎖CDR2、及び配列番号67の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号207の軽鎖CDR1、配列番号232の軽鎖CDR2、及び配列番号251の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号1の重鎖CDR1、配列番号31の重鎖CDR2、及び配列番号57の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号208の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号252の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号7の重鎖CDR1、配列番号38の重鎖CDR2、及び配列番号68の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号209の軽鎖CDR1、配列番号233の軽鎖CDR2、及び配列番号253の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号8の重鎖CDR1、配列番号39の重鎖CDR2、及び配列番号69の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号210の軽鎖CDR1、配列番号234の軽鎖CDR2、及び配列番号254の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号11の重鎖CDR1、配列番号42の重鎖CDR2、及び配列番号72の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号213の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号257の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号1の重鎖CDR1、配列番号32の重鎖CDR2、及び配列番号58の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号215の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号249の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号13の重鎖CDR1、配列番号44の重鎖CDR2、及び配列番号74の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号211の軽鎖CDR1、配列番号238の軽鎖CDR2、及び配列番号259の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号15の重鎖CDR1、配列番号46の重鎖CDR2、及び配列番号76の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号217の軽鎖CDR1、配列番号239の軽鎖CDR2、及び配列番号336の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;又は
配列番号8の重鎖CDR1、配列番号47の重鎖CDR2、及び配列番号77の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号218の軽鎖CDR1、配列番号240の軽鎖CDR2、及び配列番号337の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域。
【0042】
本発明の一実施例によって、最適化過程によって抗体を追加選別し、本発明に係る抗体又はその抗原結合断片は次の重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を含むことができる:
配列番号17の重鎖CDR1、配列番号49の重鎖CDR2、及び配列番号58の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号220の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号252の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号18の重鎖CDR1、配列番号50の重鎖CDR2、及び配列番号58の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号215の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号252の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号19の重鎖CDR1、配列番号51の重鎖CDR2、及び配列番号58の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号218の軽鎖CDR1、配列番号240の軽鎖CDR2、及び配列番号337の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号20の重鎖CDR1、配列番号52の重鎖CDR2、及び配列番号58の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号205の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号264の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号21の重鎖CDR1、配列番号51の重鎖CDR2、及び配列番号58の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号205の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号265の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号22の重鎖CDR1、配列番号53の重鎖CDR2、及び配列番号58の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号221の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号266の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号23の重鎖CDR1、配列番号49の重鎖CDR2、及び配列番号58の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号205の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号252の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号17の重鎖CDR1、配列番号54の重鎖CDR2、及び配列番号58の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号215の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号249の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号24の重鎖CDR1、配列番号55の重鎖CDR2、及び配列番号58の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号205の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号267の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号21の重鎖CDR1、配列番号51の重鎖CDR2、及び配列番号58の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号220の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号252の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号1の重鎖CDR1、配列番号31の重鎖CDR2、及び配列番号57の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号221の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号266の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号1の重鎖CDR1、配列番号31の重鎖CDR2、及び配列番号57の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号205の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号252の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号1の重鎖CDR1、配列番号31の重鎖CDR2、及び配列番号57の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号205の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号252の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号1の重鎖CDR1、配列番号31の重鎖CDR2、及び配列番号57の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号215の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号252の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号1の重鎖CDR1、配列番号31の重鎖CDR2、及び配列番号57の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号205の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号252の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号1の重鎖CDR1、配列番号31の重鎖CDR2、及び配列番号57の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号220の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号252の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号1の重鎖CDR1、配列番号31の重鎖CDR2、及び配列番号57の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号205の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号252の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号1の重鎖CDR1、配列番号31の重鎖CDR2、及び配列番号57の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号205の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号252の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号1の重鎖CDR1、配列番号31の重鎖CDR2、及び配列番号57の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号215の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号252の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号25の重鎖CDR1、配列番号56の重鎖CDR2、及び配列番号57の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号205の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号257の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号26の重鎖CDR1、配列番号31の重鎖CDR2、及び配列番号57の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号220の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号267の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号27の重鎖CDR1、配列番号31の重鎖CDR2、及び配列番号57の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号205の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号252の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号28の重鎖CDR1、配列番号31の重鎖CDR2、及び配列番号57の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号205の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号252の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号29の重鎖CDR1、配列番号31の重鎖CDR2、及び配列番号57の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号205の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号252の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;又は
配列番号30の重鎖CDR1、配列番号31の重鎖CDR2、及び配列番号57の重鎖CDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号220の軽鎖CDR1、配列番号230の軽鎖CDR2、及び配列番号267の軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域。
【0043】
“骨格領域”(FR)はCDR残基以外の可変ドメイン残基である。各可変ドメインは典型的に、FR1、FR2、FR3及びFR4として確認された4個のFRを有する。
【0044】
本発明の一実施例によれば、配列番号80〜配列番号95で構成された群から選ばれる重鎖可変領域FR1、
配列番号96〜配列番号113で構成された群から選ばれる重鎖可変領域FR2、
配列番号114〜配列番号134で構成された群から選ばれる重鎖可変領域FR3、又は
配列番号135〜配列番号145で構成された群から選ばれる重鎖可変領域FR4を含むことができる。
【0045】
また、配列番号270〜配列番号294で構成された群から選ばれる軽鎖可変領域FR1、
配列番号295〜配列番号315で構成された群から選ばれる軽鎖可変領域FR2、
配列番号316〜配列番号355で構成された群から選ばれる軽鎖可変領域FR3、又は
配列番号356〜配列番号367で構成された群から選ばれる軽鎖可変領域FR4を含むことができる。
【0046】
“Fv”断片は完全な抗体認識及び結合部位を含有する抗体断片である。このような領域は1個の重鎖可変ドメインと1個の軽鎖可変ドメインとが、例えばscFvで強固に事実上共有的に連合した二量体からなる。
【0047】
“Fab”断片は軽鎖の可変及び不変ドメインと、重鎖の可変及び第1不変ドメイン(CH1)を含有する。F(ab’)2抗体断片は一般的にそれらの間にヒンジシステインによってそれらのカルボキシ末端の近傍に共有的に連結される一対のFab断片を含む。
【0048】
“単一鎖Fv”又は“scFv”抗体断片は抗体のVH及びVLドメインを含むが、それらのドメインは単一ポリペプチド鎖内に存在する。FvポリペプチドはscFvが抗原結合のために目的する構造を形成できるようにするVHドメインとVLドメインとの間にポリペプチドリンカーをさらに含むことができる。
【0049】
PD−1抗体は一価又は二価であり、単鎖又は二重鎖を含む。機能的に、PD−1抗体の結合親和性は10
−5M〜10
−12Mの範囲内にある。例えば、PD−1抗体の結合親和性は10
−6M〜10
−12M、10
−7M〜10
−12M、10
−8M〜10
−12M、10
−9M〜10
−12M、10
−5M〜10
−11M、10
−6M〜10
−11M、10
−7M〜10
−11M、10
−8M〜10
−11M、10
−9M〜10
−11M、10
−10M〜10
−11M、10
−5M〜10
−10M、10
−6M〜10
−10M、10
−7M〜10
−10M、10
−8M〜10
−10M、10
−9M〜10
−10M、10
−5M〜10
−9M、10
−6M〜10
−9M、10
−7M〜10
−9M、10
−8M〜10
−9M、10
−5M〜10
−8M、10
−6M〜10
−8M、10
−7M〜10
−8M、10
−5M〜10
−7M、10
−6M〜10
−7M、又は10
−5M〜10
−6Mである。
【0050】
前記PD−1に結合する抗体又はその抗原結合断片は、配列番号146〜配列番号193で構成された群から選ばれる配列と90%以上の配列相同性を有する配列を含む重鎖可変領域を含むことができる。前記PD−1に結合する抗体又はその抗原結合断片は、配列番号146〜配列番号193で構成された群から選ばれる重鎖可変領域を含むことができる。本発明の一実施例によれば、配列番号151、152、153、154、155、156、157、158、159、160、163、165、166、168、169、又は171〜188の重鎖可変領域を含むことができる。
【0051】
また、配列番号368〜配列番号420で構成された群から選ばれる配列と90%以上の配列相同性を有する配列を含む軽鎖可変領域を含むことができる。前記PD−1に結合する抗体又はその抗原結合断片は、配列番号368〜配列番号420で構成された群から選ばれる軽鎖可変領域を含むことができる。本発明の一実施例によれば、配列番号371〜380、383、385、386、388、389、又は391〜415の軽鎖可変領域を含むことができる。
【0052】
本発明に係る具体的実施例において、配列番号151の重鎖可変領域及び配列番号371の軽鎖可変領域;
配列番号152の重鎖可変領域及び配列番号372の軽鎖可変領域;
配列番号153の重鎖可変領域及び配列番号373の軽鎖可変領域;
配列番号154の重鎖可変領域及び配列番号374の軽鎖可変領域;
配列番号155の重鎖可変領域及び配列番号375の軽鎖可変領域;
配列番号156の重鎖可変領域及び配列番号376の軽鎖可変領域;
配列番号157の重鎖可変領域及び配列番号377の軽鎖可変領域;
配列番号158の重鎖可変領域及び配列番号378の軽鎖可変領域;
配列番号159の重鎖可変領域及び配列番号379の軽鎖可変領域;
配列番号160の重鎖可変領域及び配列番号380の軽鎖可変領域;
配列番号163の重鎖可変領域及び配列番号383の軽鎖可変領域;
配列番号165の重鎖可変領域及び配列番号385の軽鎖可変領域;
配列番号166の重鎖可変領域及び配列番号386の軽鎖可変領域;
配列番号168の重鎖可変領域及び配列番号388の軽鎖可変領域;
配列番号169の重鎖可変領域及び配列番号389の軽鎖可変領域;
配列番号171の重鎖可変領域及び配列番号391の軽鎖可変領域;
配列番号172の重鎖可変領域及び配列番号392の軽鎖可変領域;
配列番号173の重鎖可変領域及び配列番号393の軽鎖可変領域;
配列番号174の重鎖可変領域及び配列番号394の軽鎖可変領域;
配列番号175の重鎖可変領域及び配列番号395の軽鎖可変領域;
配列番号176の重鎖可変領域及び配列番号396の軽鎖可変領域;
配列番号177の重鎖可変領域及び配列番号397の軽鎖可変領域;
配列番号178の重鎖可変領域及び配列番号398の軽鎖可変領域;
配列番号179の重鎖可変領域及び配列番号399の軽鎖可変領域;
配列番号180の重鎖可変領域及び配列番号400の軽鎖可変領域;
配列番号181の重鎖可変領域及び配列番号401の軽鎖可変領域;
配列番号181の重鎖可変領域及び配列番号402の軽鎖可変領域;
配列番号181の重鎖可変領域及び配列番号403の軽鎖可変領域;
配列番号181の重鎖可変領域及び配列番号404の軽鎖可変領域;
配列番号181の重鎖可変領域及び配列番号405の軽鎖可変領域;
配列番号182の重鎖可変領域及び配列番号406の軽鎖可変領域;
配列番号182の重鎖可変領域及び配列番号407の軽鎖可変領域;
配列番号182の重鎖可変領域及び配列番号408の軽鎖可変領域;
配列番号182の重鎖可変領域及び配列番号409の軽鎖可変領域;
配列番号183の重鎖可変領域及び配列番号410の軽鎖可変領域;
配列番号184の重鎖可変領域及び配列番号411の軽鎖可変領域;
配列番号185の重鎖可変領域及び配列番号412の軽鎖可変領域;
配列番号186の重鎖可変領域及び配列番号413の軽鎖可変領域;
配列番号187の重鎖可変領域及び配列番号414の軽鎖可変領域;又は
配列番号188の重鎖可変領域及び配列番号415の軽鎖可変領域。
【0053】
具体的実施例において、配列番号155の重鎖可変領域及び配列番号375の軽鎖可変領域;
配列番号158の重鎖可変領域及び配列番号378の軽鎖可変領域;
配列番号165の重鎖可変領域及び配列番号385の軽鎖可変領域;
配列番号171の重鎖可変領域及び配列番号391の軽鎖可変領域;
配列番号175の重鎖可変領域及び配列番号395の軽鎖可変領域;
配列番号176の重鎖可変領域及び配列番号396の軽鎖可変領域;
配列番号178の重鎖可変領域及び配列番号398の軽鎖可変領域;
配列番号181の重鎖可変領域及び配列番号401の軽鎖可変領域;又は
配列番号181の重鎖可変領域及び配列番号405の軽鎖可変領域を含むことができる。
【0054】
本発明に係る配列でX又はXaaと表示された部分は、特定されていないその他アミノ酸を表示し、任意のアミノ酸が含まれ得ることを表す。
【0055】
“ファージディスプレイ”は、変異体ポリペプチドをファージ、例えば繊維状ファージ粒子の表面上に外皮蛋白質の少なくとも一部との融合蛋白質としてディスプレイする技術である。ファージディスプレイの有用性は、無作為化蛋白質変異体の大きなライブラリーを対象にして、標的抗原と高親和度で結合する配列を迅速且つ効率的に分類できるという事実にある。ペプチド及び蛋白質ライブラリーをファージ上にディスプレイすることは、特異的結合特性を持つポリペプチドを調べるために数百万個のポリペプチドをスクリーニングするのに用いられてきた。
【0056】
ファージディスプレイ技術は、特定リガンド(例:抗原)と結合する新規蛋白質を生成及び選別するための強力な道具を提供した。ファージディスプレイ技術を用いて、蛋白質変異体の大きなライブラリーを生成させ、標的抗原と高親和性で結合する配列を速かに分類することができる。変異体ポリペプチドを暗号化する核酸をウイルス性外皮蛋白質、例えば遺伝子III蛋白質又は遺伝子III蛋白質を暗号化する核酸配列と融合させる。蛋白質又はポリペプチドを暗号化する核酸配列を遺伝子III蛋白質の一部を暗号化する核酸配列と融合させた一価ファージディスプレイシステムが開発された。一価ファージディスプレイシステムでは、遺伝子融合物が低レベルで発現し、野生型遺伝子III蛋白質もまた発現して粒子感染性が維持される。
【0057】
繊維状ファージ表面上におけるペプチドの発現とE.coliの周辺細胞質における機能性抗体断片の発現を立証することが抗体ファージディスプレイライブラリーを開発する上で重要である。抗体又は抗原結合性ポリペプチドのライブラリーは、数多くの方式、例えば無作為DNA配列を挿入することによって単一遺伝子を変更させる方法又は関連遺伝子系列をクローニングする方法で製造した。ライブラリーを対象にして、目的する特徴を伴う抗体又は抗原結合性蛋白質の発現に関してスクリーニングすることができる。
【0058】
ファージディスプレイ技術は目的する特徴を持つ抗体を製造するための通常のハイブリドーマ及び組換え方法に比べていくつかの利点を有する。このような技術は、動物を使用しなくとも短い時間で様々な配列を持つ大きい抗体ライブラリーを生成可能にする。ハイブリドーマの製造やヒト化抗体の製造は数カ月の製造期間を必要とすることがある。また、免疫が一切要求されないため、ファージ抗体ライブラリーは毒性又は低抗原性の抗原に対しても抗体を生成させることができる。ファージ抗体ライブラリーをさらに用いて新規の治療的抗体を生成及び確認することができる。
【0059】
ファージディスプレイライブラリーを用いて免疫させた、非−免疫させたヒト、生殖細胞系配列、又は未感作B細胞Igレパートリー(repertory)からヒト抗体を生成させる技術を用いることができる。各種リンパ系組織を使用して、未感作又は非免疫抗原結合性ライブラリーを製造することができる。
【0060】
ファージディスプレイライブラリーから高親和性抗体を確認及び分離し得る技術は治療用新規抗体分離に重要である。ライブラリーから高親和性抗体を分離することは、ライブラリーの大きさ、細菌性細胞中における生産効率及びライブラリーの多様性に左右され得る。ライブラリーの大きさは抗体又は抗原結合性蛋白質の不適切なフォールディングと停止コドンの存在による非効率的生産によって減少する。細菌性細胞における発現は抗体又は抗原結合性ドメインが適切にフォールディングされない場合には抑制され得る。発現は可変/不変界面の表面や選別されたCDR残基での残基を交互に突然変異させることによって改善させることができる。骨格領域の配列は細菌性細胞において抗体ファージライブラリーを生成させる場合に適切なフォールディングを提供するための一つの要素である。
【0061】
高親和性抗体分離において抗体又は抗原結合性蛋白質の様々なライブラリーを生成させることが重要である。CDR3領域はこれらがしばしば抗原結合に参加することが明らかになった。重鎖上のCDR3領域は大きさ、配列及び構造的立体形態面において非常に多様であるので、これを用いて様々なライブラリーを製造することができる。
【0062】
また、各位置において20個アミノ酸全てを用いて可変重鎖及び軽鎖のCDR領域を無作為化することによって多様性を発生させることができる。20個の全てのアミノ酸を使用すれば多様性の大きい変異体抗体配列が生成され、新規の抗体を確認する機会が増加し得る。
【0063】
本発明の抗体又は抗体断片は、PD−1を特異的に認識し得る範囲内で、本明細書に記載された本発明の抗−PD−1抗体の配列だけでなく、その生物学的均等物も含むことができる。例えば、抗体の結合親和度及び/又はその他生物学的特性をより一層改善させるために抗体のアミノ酸配列に更なる変化を与えることができる。このような変形は例えば、抗体のアミノ酸配列残基の欠失、挿入及び/又は置換を含む。このようなアミノ酸変異はアミノ酸側鎖置換体の相対的類似性、例えば、疎水性、親水性、電荷、大きさなどに基づいてなされる。アミノ酸側鎖置換体の大きさ、模様及び種類に対する分析によって、アルギニン、リシン及びヒスチジンはいずれも陽電荷を帯びた残基であり;アラニン、グリシンとセリンは類似の大きさを有し;フェニルアラニン、トリプトファンとチロシンは類似の模様を有することがわかる。したがって、このような考慮事項に基づいて、アルギニン、リシンとヒスチジン;アラニン、グリシンとセリン;そしてフェニルアラニン、トリプトファンとチロシンは生物学的に機能均等物といえる。
【0064】
本発明は他の観点において、前記抗体又はその抗原結合断片をコードする核酸に関する。
【0065】
本発明の抗体又はその抗原結合断片をコードする核酸を分離して抗体又はその抗原結合断片を組換え的に生産することができる。核酸を分離し、それを複製可能なベクター内に挿入してさらにクローニングしたり(DNAの増幅)又はさらに発現させる。これに基づいて、本発明はさらに他の観点において前記核酸を含むベクターに関するものである。
【0066】
“核酸”はDNA(gDNA及びcDNA)及びRNA分子を包括的に含む意味を有し、核酸において基本構成単位であるヌクレオチドは自然のヌクレオチドだけでなく、糖又は塩基部位が変形された類似体(analogue)も含む。本発明の重鎖及び軽鎖可変領域をコードする核酸の配列は変形され得る。前記変形はヌクレオチドの追加、欠失、又は非保存的置換又は保存的置換を含む。
【0067】
本発明の抗体又はその抗原結合断片に対するアミノ酸配列又はこれをコードする核酸は、配列番号に記載された配列と実質的な同一性(substantial identity)を示す配列も含むと解釈される。前記の実質的な同一性は、前述した本発明の配列と任意の他の配列をできるだけ対応するようにアラインし、当業界において通常利用されるアルゴリズムを用いてアラインされた配列を分析した場合に、最小90%の相同性、最も好ましくは最小で95%の相同性、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上の相同性を示す配列を意味する。
【0068】
これに基づいて、本発明の抗体又はその抗原結合断片は、明細書に記載の明示された配列又は全体に比べて90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の相同性を有し得る。このような相同性は、当業界に公知である方法による配列比較及び/又は整列によって決定され得る。例えば、配列比較アルゴリズム(すなわち、BLAST又はBLAST 2.0)、手動整列、肉眼検査を用いて本発明の核酸又は蛋白質のパーセント配列相同性を決定することができる。
【0069】
前記抗体を暗号化するDNAは通常の過程を用いて(例えば、抗体の重鎖と軽鎖を暗号化するDNAと特異的に結合し得るオリゴヌクレオチドプローブを使用することによって)容易に分離又は合成する。多くのベクターが入手可能である。ベクター成分には一般に次の一つ以上が含まれるが、それに制限されない:信号配列、複製起点、一つ以上のマーカー遺伝子、増強因子要素、プロモーター、及び転写終結配列。
【0070】
本明細書で使われる用語、“ベクター”は、宿主細胞で目的遺伝子を発現させるための手段であり、プラスミドベクター;コスミドベクター;バクテリオファージベクター、アデノウイルスベクター、レトロウイルスベクター及びアデノ−関連ウイルスベクターのようなウイルスベクターなどを含む。前記ベクターで抗体をコードする核酸はプロモーターと作動的に連結されている。
【0071】
“作動的に連結”は、核酸発現調節配列(例:プロモーター、シグナル配列、又は転写調節因子結合位置のアレイ)と他の核酸配列との機能的な結合を意味し、これによって前記調節配列は前記他の核酸配列の転写及び/又は解読を調節するようになる。
【0072】
原核細胞を宿主とする場合には、転写を進行させ得る強力なプロモーター(例えば、tacプロモーター、lacプロモーター、lacUV5プロモーター、lppプロモーター、pLλプロモーター、pRλプロモーター、rac5プロモーター、ampプロモーター、recAプロモーター、SP6プロモーター、trpプロモーター及びT7プロモーターなど)、解読の開始のためのリボゾーム結合座及び転写/解読終結配列を含むことが一般的である。また、例えば、真核細胞を宿主とする場合には、哺乳動物細胞のゲノムから由来したプロモーター(例:メタロチオネインプロモーター、β−アクチンプロモーター、ヒトヘモグロビンプロモーター及びヒト筋肉クレアチンプロモーター)又は哺乳動物ウイルスから由来したプロモーター(例:アデノウイルス後期プロモーター、ワクシニアウイルス7.5Kプロモーター、SV40プロモーター、サイトメガロウイルス(CMV)プロモーター、HSVのtkプロモーター、マウス乳房腫瘍ウイルス(MMTV)プロモーター、HIVのLTRプロモーター、モロニーウイルスのプロモーター、エプスタインバーウイルス(EBV)のプロモーター及びラウス肉腫ウイルス(RSV)のプロモーター)を利用することができ、転写終結配列としてポリアデニル化配列を一般的に有する。
【0073】
場合によって、ベクターはそれから発現する抗体の精製を容易にするために他の配列と融合されてもよい。融合される配列は、例えばグルタチオンS−トランスフェラーゼ(Pharmacia,USA)、マルトース結合蛋白質(NEB,USA)、FLAG(IBI,USA)及び6x His(hexahistidine;Quiagen,USA)などがある。
【0074】
前記ベクターは選択標識として当業界において通常利用される抗生剤耐性遺伝子を含み、例えばアンピシリン、ゲンタマイシン、カルベニシリン、クロラムフェニコール、ストレプトマイシン、カナマイシン、ゲネチシン、ネオマイシン及びテトラサイクリンに対する耐性遺伝子がある。
【0075】
本発明はさらに他の観点において、前記言及されたベクターで形質転換された細胞に関する。本発明の抗体を生成させるために使われた細胞は原核生物、酵母又は高等真核生物細胞であり得るが、これに制限されるものではない。
【0076】
エスケリチアコライ(Escherichia coli)、バチルスサブチリス及びバチルスチューリンゲンシスのようなバチルス属菌株、ストレプトマイセス(Streptomyces)、シュードモナス(Pseudomonas)(例えば、シュードモナスプチダ(Pseudomonas putida))、プロテウスミラビリス(Proteus mirabilis)及びスタフィロコッカス(Staphylococcus)(例えば、スタフィロコッカスカルノーサス(Staphylocus carnosus))のような原核宿主細胞を利用することができる。
【0077】
ただし、動物細胞への関心が最も高く、有用な宿主細胞株の例は、COS−7、BHK、CHO、CHOK1、DXB−11、DG−44、CHO/−DHFR、CV1、COS−7、HEK293、BHK、TM4、VERO、HELA、MDCK、BRL3A、W138、Hep G2、SK−Hep、MMT、TRI、MRC5、FS4、3T3、RIN、A549、PC12、K562、PER.C6、SP2/0、NS−0、U20S、又はHT1080であり得るが、これに制限されるものではない。
【0078】
本発明はさらに他の観点において、(a)前記細胞を培養する段階;及び(b)前記培養された細胞から抗体又はその抗原結合断片を回収する段階を含む前記抗体又はその抗原結合断片の製造方法に関する。
【0079】
前記細胞は、各種培地で培養することができる。市販用の培地はいずれも制限なく培養培地として使用することができる。当業者に公知であるその他全ての必須補充物が適当な濃度で含まれてもよい。培養条件、例えば温度、pHなどが発現のために選別された宿主細胞と共に既に使用されており、これは当業者にとって明らかであろう。
【0080】
本発明で用語“形質転換”は、標的蛋白質を暗号化する核酸を含むベクターを宿主細胞内に導入し、宿主細胞内で前記核酸が暗号化する蛋白質が発現し得るようにすることを意味する。形質転換された核酸は宿主細胞内に発現しさえできれば、宿主細胞の染色体内に挿入されて位置しようが染色体外に位置しようが、それらの全てを含む。また、前記核酸は標的蛋白質を暗号化するDNA及びRNAを含む。前記核酸は宿主細胞内に導入されて発現し得るものであれば、いかなる形態で導入されても構わない。例えば、前記核酸は、独自で発現するのに必要な全ての要素を含む遺伝子構造体である発現カセット(Expression cassette)の形態で宿主細胞に導入され得る。前記発現カセットは、通常、前記核酸に作動可能に連結されているプロモーター(promoter)、転写終結信号、リボゾーム結合部位及び翻訳終結信号を含む。前記発現カセットは自体複製が可能な発現ベクターの形態であり得る。また、前記核酸はそれ自体の形態で宿主細胞に導入されて、宿主細胞で発現に必要な配列と作動可能に連結されているものであってもよい。
【0081】
前記抗体又はその抗原結合断片の回収は、例えば遠心分離又は限外ろ過によって不純物を除去し、その結果を例えば親和クロマトグラフィーなどを用いて精製することができる。追加のその他精製技術、例えば陰イオン又は陽イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーなどを用いることができる。
【0082】
本発明はさらに他の観点において、前記抗体又はその抗原結合断片を有効成分として含む癌予防又は治療用組成物に関する。
【0083】
本発明は例えば、(a)本発明に係るPD−1に対する抗体又はその抗原結合断片の薬剤学的有効量;及び(b)薬学的に許容される担体を含む癌の予防又は治療用薬剤学的組成物であり得る。本発明はまた、患者に必要な有効量で本発明に係るPD−1に対する抗体又はその抗原結合断片を投与する段階を含む癌の予防又は治療方法に関する。
【0084】
本発明において、前記癌は黒色腫、肺癌、肝癌、膠細胞腫、卵巣癌、大腸癌、頭頸部癌、膀胱癌、腎臓岩、胃癌、乳癌、転移癌、ホジキンリンパ腫、前立腺癌及び膵贓癌で構成された群から選ばれることを特徴とするが、これに限定されるものではない。
【0085】
本発明で用語“治療”とは、組成物の投与によって癌やそれに起因する一つ又はそれ以上の症状を抑制したり緩和することだけでなく、疾患の症状を反転させる癌の治療又は癌の進行を防止することを意味する。本発明で用語“予防”とは、組成物の投与によって癌を抑制させたり発病を遅延させる全ての行為を意味する。本発明で癌の予防又は治療は、本発明で確保した抗体がPD−1と結合してなされることであり、PD−1に結合してその活性を有意に抑制し、癌を予防又は治療することである。
【0086】
本発明で用語“薬学的に許容可能な担体”とは、生物体を刺激しなく、投与化合物の生物学的活性及び特性を阻害しない担体又は希釈剤のことを指す。液状溶液に製剤化される組成物において許容される薬剤学的担体には、滅菌及び生体に適したものとして、食塩水、滅菌水、リンゲル液、緩衝食塩水、アルブミン注射溶液、デキストロース溶液、マルトデキストリン溶液、グリセロール、エタノール及びこれら成分の一成分以上を混合して使用することができ、必要によって抗酸化剤、緩衝液、静菌剤などの他の通常の添加剤を添加することができる。また、希釈剤、分散剤、界面活性剤、結合剤及び潤滑剤を付加的に添加して、水溶液、懸濁液、乳濁液などのような注射用剤形、丸薬、カプセル、顆粒又は錠剤に製剤化することができる。
【0087】
本発明の前記抗体及び薬学的に許容可能な担体を含む癌予防又は治療用組成物は、それを有効成分として含むいかなる剤形でも適用可能であり、経口用又は非経口用剤形に製造することができる。本発明の薬学的剤形は口腔(oral)、直腸(rectal)、鼻腔(nasal)、局所(topical;頬及び舌の下を含む。)、皮下、膣(vaginal)又は非経口(parenteral;筋肉内、皮下及び静脈内を含む。)投与に適するもの又は吸入(inhalation)又は注入(insufflation)による投与に適する形態を含む。
【0088】
本発明の組成物を有効成分として含む経口投与用剤形としては、例えば、錠剤、トローチ剤、ローゼンジ、水溶性又は油性懸濁液、調剤粉末又は顆粒、エマルジョン、ハード又はソフトカプセル、シロップ又はエリキシル剤に製剤化することができる。錠剤及びカプセルなどの剤形に製剤化するために、ラクトース、サッカロース、ソルビトール、マンニトール、澱粉、アミロペクチン、セルロース又はゼラチンのような結合剤、ジカルシウムホスフェートのような賦形剤、トウモロコシ澱粉又はサツマイモ澱粉のような崩壊剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリルフマル酸ナトリウム又はポリエチレングリコールワックスのような潤滑油を含むことができ、カプセル剤形では前記言及した物質の他にも脂肪油のような液体担体をさらに含有することができる。
【0089】
本発明の組成物を有効成分として含む非経口投与用剤形としては、皮下注射、静脈注射又は筋肉内注射などの注射用形態、坐剤注入方式又は呼吸器を通じて吸入可能にするエアゾール剤などのスプレー用に製剤化することができる。注射用剤形に製剤化するためには、本発明の組成物を安定剤又は緩衝剤と一緒に水で混合して溶液又は懸濁液にし、これをアンプル又はバイアルの単位投与用に製剤化できる。坐剤として注入するためには、ココアバター又は他のグリセリドなど通常の坐薬ベースを含む坐薬又は浣腸剤のような直腸投与用組成物に製剤化できる。エアゾール剤などのスプレー用に剤形化する場合、水分散された濃縮物又は湿潤粉末が分散されるように推進剤などが添加剤と共に配合され得る。
【0090】
さらなる態様として、本発明は、前記抗体を含む癌予防又は治療用組成物を投与することを含む、癌を予防又は治療する方法に関する。
【0091】
本発明で用語“投与”とは、いかなる適切な方法で患者に本発明の薬剤学的組成物を導入することを意味する。本発明の組成物の投与経路は目的組織に到達できるものであれば、経口又は非経口の様々な経路で投与することができ、具体的に、口腔、直腸、局所、静脈内、腹腔内、筋肉内、動脈内、経皮、鼻腔内、吸入、眼球内又は皮内経路を通じて通常の方式で投与することができる。
【0092】
本発明の治療方法は、本発明の癌予防又は治療用組成物を薬学的有効量で投与することを含む。適当な総1日使用量は、正しい医学的判断範囲内で処置医によって決定され得るということは当業者に自明である。特定患者に対する具体的な治療的有効量は、達成しようとする反応の種類と程度、場合によって他の製剤が使用されるか否かをはじめとする具体的組成物、患者の年齢、体重、一般健康状態、性別及び食餌、投与時間、投与経路及び組成物の分泌率、治療期間、具体的組成物と共に使用されたり同時使用される薬物をはじめとする様々な因子と医薬分野によく知られた類似因子によって個別に適用することが好ましい。したがって、本発明の目的に適した癌の予防又は治療用組成物の有効量は前述の事項を考慮して決定することが好ましい。
【0093】
また、本発明の治療方法は、PD−1の過度な活性によって腫瘍発達と新生血管生成などの疾病が発生し得る任意の動物に適用可能であり、動物はヒト及び霊長類だけでなく、牛、豚、羊、馬、犬及び猫などの家畜を含む。
【0094】
さらに他の観点において、本発明は、本発明に係るPD−1抗体又はその抗原結合断片を含む癌診断用組成物である。本発明はまた、本発明に係るPD−1抗体を又はその抗原結合断片を処理して癌を診断する方法に関する。
【0095】
本発明に係るPD−1に対する抗体を通じてサンプルにおけるPD−1発現レベルを測定することによって癌を診断することができる。発現レベルは、通常の免疫分析方法によって測定でき、前記PD−1に対する抗体を用いた放射能免疫分析、放射能免疫沈殿、免疫沈殿、免疫組織化学染色、ELISA(enzyme−linked immunosorbant assay)、キャプチャー−ELISA、抑制又は競合分析、サンドイッチ分析、流細胞分析(flow cytometry)、免疫蛍光染色及び免疫親和性精製によって測定できるが、これに限定されるものではない。
【0096】
前記免疫分析過程による最終的なシグナルの強度を分析することによって癌を診断することができる。すなわち、生物学的試料で本発明のマーカーの蛋白質が高発現され、シグナルが正常生物学的試料(例えば、正常胃組織、血液、血漿又は血清)に比べて強く表れる場合には癌と診断される。
【0097】
さらに他の観点において、本発明は、前記癌診断用組成物を含む癌診断用キットに関する。本発明に係るキットは、本発明に係るPD−1に対する抗体を含み、試料と抗体が反応することによって表れるシグナルを分析して、癌を診断することができる。このとき、前記シグナルは、抗体に結合した酵素、例えばアルカリンフォスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、ホースラディッシュペルオキシダーゼ、ルシフェラーゼ又はシトクロムP450を含むことができるが、これに制限されるものではなく、このとき、酵素に対する基質は、酵素としてアルカリンフォスファターゼが利用される場合には、基質としてブロモクロロインドリルホスフェート(BCIP)、ニトロブルーテトラゾリウム(NBT)、ナフトール−AS−B1−ホスフェート(naphthol−AS−B1−phosphate)及びECF(enhanced chemifluorescence)のような発色反応基質が利用され、ホースラディッシュペルオキシダーゼが利用される場合にはクロロナフトール、アミノエチルカルバゾール、ジアミノベンジジン、D−ルシフェリン、ルシゲニン(ビス−N−メチルアクリジニウム硝酸塩)、レセルピンベンジルエーテル、ルミノール、アムプレックスレッド試薬(10−アセチル−3,7−ジヒドロキシフェノキサジン)、HYR(p−phenylenediamine−HCl and pyrocatechol)、TMB(tetramethylbenzidine)、ABTS(2,2’−Azine−di[3−ethylbenzthiazoline sulfonate])、o−フェニレンジアミン(OPD)及びナフトール/ピロニン、グルコースオキシダーゼとt−NBT(nitroblue tetrazolium)及びm−PMS(phenzaine methosulfate)のような基質が利用され得るが、これに制限されるものではない。
【0098】
また、本発明に係るキットは、検出可能なシグナルを発生させるラベルを含むことができ、該ラベルは化学物質(例えば、ビオチン)、酵素(アルカリンフォスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、ホースラディッシュペルオキシダーゼ及びシトクロムP450)、放射能物質(例えば、C14、I125、P32及びS35)、蛍光物質(例えば、フルオレセイン)、発光物質、化学発光物質(chemiluminescent)及びFRET(fluorescence resonance energy transfer)を含むことができるが、これに制限されるものではない。
【0099】
癌診断のために用いられる酵素の活性測定又はシグナルの測定は、当業界に公知の様々な方法によって実施することができる。これによってPD−1発現を定常的又は定量的に分析することができる。
【0100】
以下、実施例を挙げて本発明をより詳しく説明する。これらの実施例は単に本発明を例示するためのもので、本発明の範囲がそれら実施例に制限されるものと解釈されないことは当業界で通常の知識を有する者にとって明らかであろう。
【0101】
実施例1:PD−1抗原の発現及び精製
1.PD−L1蛋白質発現ベクターの作製
PD−1のクローニングはJurkat細胞cDNAライブラリー(Stratagene、米国)を用いて、細胞外ドメインだけを得るために5’と3’に制限酵素SfiIサイトが含まれたPD1に対するプライマ(表1)を用いて重合酵素連鎖反応(polymerase chain reaction,PCR)によって増幅させた。増幅されたPCR産物はN293Fベクターを用いてカルボキシ−末端にヒトFc(配列番号196)、マウスFc(配列番号197)を融合させて作製した(
図1)。
【0102】
2.PD−1抗原の発現及び精製
抗原を動物細胞で発現させるために、HEK−293F細胞にプラスミドDNAを形質感染(transfection)させた。形質感染を行うためのポリプレクス(polyplex)反応液は、フリースタイル293発現培地3mlにプラスミドDNAを25μg入れて混ぜた後、さらに2mg/ml PEI(Polyethylenimine)(polyplUSA−形質感染、USA)50μlを入れて再び混ぜた。ポリプレクス反応液は15分間常温で反応させた後、1X10
6cells/mlに培養された40mlの培養液に入れ、120rpmで37℃、8% CO
2で24時間培養した。形質感染24時間後に補強剤(supplement)のSoytone(BD,USA)を最終濃度が10g/Lになるように添加する。7日間HEK−293Fを用いた臨時発現システムを用いて抗体を生産した。培養液から抗原を得るために親和度クロマトグラフィー(affinity chromatography)を行った。7日目に回収した培養液から細胞と細胞残余物(debris)を除去するために5000rpmで10分間遠心分離し、上澄み液を得た。上澄み液をDPBSで洗浄した組換え蛋白質Aアガロースレジンと4℃で16時間反応させた。
【0103】
組換え蛋白質Aアガロースレジンを使用した場合、0.1Mグリシン(Glycine)で蛋白質を溶出させ、1M Tris−HCl 500μlで中和させて1次精製し、1次精製された蛋白質はSuperdex 200(1.5cm*100cm)ゲルろ過クロマトグラフィーを用いて2次精製した。
【0104】
精製された蛋白質はSDS−PAGE gelとサイズ排除クロマトグラフィー(TSK−GEL G−3000 SWXL Size−exclusion chromatography(SEC)(Tosoh))を用いて純度を確認した。
【0105】
その結果、
図2A〜
図2Dに示すように、精製されたPD1蛋白質は95%以上の純度を有することが確認できた。
【0106】
実施例2:PD−1ヒト抗体の選別
1.抗原準備
実施例1で作製したPD1−hFc、PD1−mFc及びSino Biological Inc.から購入したPD1−his(Catalog Number,10377−H08H)蛋白質抗原50ugを免疫吸着(immunosorb)チューブにコーティングした後、ブロッキング(blocking)を行った。
【0107】
2.バイオパンニング
ヒト抗体ライブラリーファージは2.7×10
10の多様性を持つヒトscFvライブラリーをバクテリアに感染させた後、バクテリアを30℃で16時間培養した。培養後に遠心分離して上澄み液をPEGで濃縮した後、これをPBS緩衝溶液に溶かしてヒト抗体ライブラリーを準備した。免疫チューブにライブラリーファージを入れて室温で2時間反応させた後、1XPBS/Tと1XPBSで洗浄後、抗原に特異的に結合したscFv−ファージだけを溶出した。
【0108】
溶出されたファージをさらに大腸菌に感染させて増幅させるパンニング過程によって陽性ファージのプール(pool)を得、最初ラウンドのパンニングで増幅されたファージを用いて、PBST洗浄段階で回数を増やす以外は同一の方法によって2ラウンド及び3ラウンドパンニングを行った。
【0109】
その結果、表2に示すように、3ラウンドパンニングで抗原に結合したファージ数が、流入(input)対結合(output)が多少増加したことを確認した。
【0110】
3.ポリファージELISA
実施例2の各ラウンドのパンニング過程で収得した陽性ポリscFv−ファージ抗体プールに対する抗原との特異性を調べるためにポリファージELISA(enzyme linked immunoassay)を行った。
【0111】
各1次から3次までパンニングして凍らせておいた細胞ストック(stock)を、5mlの2xYTCM、2%グルコース、5mM MgCl
2培地にOD
600で0.1となるように入れた後、37℃で2〜3時間(OD
600=0.5〜0.7)培養後にM1ヘルパーファージを感染し、2xYTCMK、5mM MgCl
2 1mM IPTG培地に30℃で16時間培養した。培養した細胞を遠心分離(4500rpm,15min,4℃)後に上澄み液を新しいチューブに移した(1次〜3次パンニングpoly scFv−phage)。96ウェル免疫−プレート(NUNC439454)に2種類の抗原のそれぞれをウェル当たり100ngずつ4℃で16時間程度コーティングバッファー(coating buffer)でコーティングした後、PBSに溶かした4%スキムミルク(skim milk)を用いて各ウェルをブロッキング(blocking)した。
【0112】
各ウェルごとにPBS/T 0.2mlを使って洗った後、1次〜3次パンニングポリscFv−ファージを各ウェルに100μlずつ入れて常温で2時間反応させた。また、各ウェルごとにPBS/T 0.2mlを使って4回洗った後、二次抗体である抗−M13−HRP(Amersham27−9421−01)を1:2000に希釈し、室温で1時間反応させた。PBS/Tで洗った後にOPD tablet(sigma.8787−TAB)を、PCバッファーを作って100ul/wellずつ入れて10分間発色させた後、吸光度490nmで分光光度計(spectrophotometer:MolecularDevice)で測定した。
【0113】
その結果を
図3に示した。
図3によれば、抗原に対する結合能が2種類のPD1抗原に対して3次ポリscFv−ファージで増強(enrichment)することをELISAから確認した。
【0114】
4.陽性ファージ選別
結合能の大きい多クローンファージ抗体群(3次パンニング)から得たコロニーを2xYTCM、2%グルコース、5mM MgCl
2培地に入れた後、1ml 96−深ウェルプレート(パイオニア90030)に37℃で16時間培養した。このように育てた細胞からOD
600で値が0.1となるように100〜200ulを取って1mlの2xYTCM、2%グルコース、5mM MgCl
2培地に入れた後、96−深ウェルプレートに37℃でOD
600でその値が0.5〜0.7となるように2〜3時間培養した。M1ヘルパーファージをMOI値が1:20となるように感染し、2xYTCMK、5mM MgCl
2 1mM IPTG培地に30℃で16時間培養した。
【0115】
96ウェル免疫プレートに抗原PD1をウェル当たり100ngずつ4℃で16時間コーティングした後、PBSに溶かした4%スキムミルクを用いて各ウェルをブロッキングした。各ウェルごとに0.2ml PBS/Tを使って洗った16時間培養した単一クローンscFv−ファージ(それぞれ100scFv−phage)を各ウェルに100μlずつ入れて常温で2時間反応させた。また、各ウェルごとに0.2ml PBS/Tを使って4回洗った後、2次抗体である抗−M13−HRPを1/2000に希釈し、室温で1時間反応させた。0.2ml PBS/Tで洗った後に発色して吸光度490nmで測定した。
【0116】
その結果、
図4に示すように、各抗原に対する結合能が強い単一ファージクローンは、PD1に対して総数十個の単一ファージクローンを得た。
【0117】
5.陽性ファージ抗体の塩基配列分析
前記選別された単一クローンに対してDNA精製キット(Qiagen、ドイツ)を用いてDNA−prepを行ってDNAを得、配列分析を依頼した(ソルジェント社)。配列分析結果から、選別された抗体のVHとVLのCDR部位を確認し、それらの抗体とジャームライン(germ line)抗体群の類似性をNCBIのウェブページhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/igblast/のIg BLASTプログラムを用いて調査した。その結果、15種のPD1に特異的なファージ抗体を得た。これを下記表3に整理して提示する。
【0118】
選別された抗体の重鎖及び軽鎖CDR、FR配列及びこれを含む重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を含む抗体は次の表4及び表5の通りである。
【0119】
実施例3:PD−1ヒト抗体の生産
1.scFv形態をIgG形態に転換(conversion)
選別された15種のPD1に対する単一クローンファージ抗体をファージからIgG全体ベクター(whole vector)に転換するために重鎖と軽鎖に対してPCR(iCycler iQ,BIO−RAD)を行った。その結果、重鎖と軽鎖を得、制限酵素でベクターと各クローンの重鎖、軽鎖を切断した。ベクターと重鎖はそれぞれDNA−gel extraction kit(Qiagen)でDNAを溶出した。ライゲーション(Ligation)はvector 1ul(10ng)重鎖(100〜200ng)15ul、10x Buffer 2ul、ligase(1U/ul)1ul、蒸溜水を混合して室温で1〜2時間放置後、形質転換細胞(competent cell)(XL1−blue)に入れて氷に5分間置き、42℃で90秒間熱衝撃(heat shock)を与えた。
【0120】
熱衝撃後に培地1mlを入れて1時間37℃で育てた後、LB Ampプレートにスプレッド(spreading)して37℃で16時間培養した。こうして得たコロニーを取ってLB Amp培地5mlを接種し、37℃で16時間培養後にDNA−prep kit(Nuclogen)でDNA−prepを行った。得られたDNAは、配列分析を依頼した(ソルジェント社)。
【0121】
その結果、全体IgGに転換したPD1に対する15個のクローンの重鎖と軽鎖の配列が表3における15個のクローンのファージ抗体の配列と一致することを確認した。HEK293F細胞に形質感染するために、全体IgGに転換した各クローンの重鎖と軽鎖はLB Amp 100ml培地で育て、midi−prep kit(QIAgen)を用いてDNAを得た。
【0122】
2.ヒト抗体の生産
クローニングされたpNATVHとpNATVLベクターは6:4の割合でHEK293F細胞に同時形質感染(co−形質感染)して7日目の上澄み液を回収し、遠心分離と0.22μmTop−フィルターを用いて細胞と浮遊物を除去した後、上澄み液を集めて蛋白質A親和度クロマトグラフィーを行ってIgG抗体を精製した。精製後にグリシンバッファー(glycine buffer)を用いて抗体を分離し、最終再サスペンションバッファー(resuspension buffer)はPBSとなるようにバッファーを交換した。精製された抗体をBCA及びナノドロップ(nano drop)を用いて定量し、15種の抗体を還元、非還元条件で各5ugずつローディングし、SDS−PAGE分析して精製蛋白質の純度及び移動度(mobility)状態を確認した(
図5)。
【0123】
その結果、
図5によれば、15種の抗体とも非還元条件では150kDa以上の大きさで検出され、対照抗体として ニボルマブを生産した。
【0124】
実施例4:PD−1単一クローン抗体の特性
1.抗体の活性評価
選別された抗体の活性評価実験はPD1/PD−L1遮断バイオアッセイキット(promega,J1250)を用いて進行した。PD−L1が高発現しているCHO細胞株を96−ウェルプレートに塗抹し、16時間以上培養後に、一定濃度に連続希釈された各抗体を処理して、ヒトPD−1が高発現するJurkat細胞株を6時間一緒に培養した。抗体の阻害回復程度は、ルシフェラーゼ(luciferase)が基質を分解して生じる発光強度から分かり、分光光度計(SpectraMax M5 spectraphotometer,Molecular Devices、米国)で測定した。対照抗体を含む16種のPD−1抗体は、PD−1/PD−L1複合体形成によって減少していたシグナルを回復させる値から抗体の活性を確認し、41C9、45D6、49A2が対照抗体と類似した活性度を示した(
図6)。
【0125】
PD−1抗体41C9、45D6、49A2の活性評価を濃度依存的に測定するために段階希釈をしてPD1/PD−L1遮断バイオアッセイを再び進行した結果、減少していたシグナルを濃度勾配依存的に回復させた。その回復程度はEC50(effective concentration of mAb at 50% level of Recovery signal)で表すことができ、Graphpad Prism6を用いて分析した。EC50のin vitro efficacy阻害回復能力は
図7の通りである。
【0126】
2.過発現細胞に対するPD1抗体の親和度
PD−1を高発現させる形質転換細胞プールは、ヒトPD−1(NM_005018.2)を含んでいるpcDNA3.1プラスミドをHEK293Eに形質転換させ、150ug/ml Zeocin(#R25001,Thermo Fisher)の入っている選択的培地で選別した。各細胞プールは各anti−PD−1(#557860,BD)を用いたFACS(fluorescence activated cell sorting)分析で確認されて選択され、FACS結合アッセイやFACS競合アッセイのような機能評価法に使用された。
【0127】
ヒトPD−1を高発現させる形質転換細胞プールのそれぞれを試料当たり0.5〜1×10
6の細胞を準備し、抗体をそれぞれ一定の希釈倍数で連続的に希釈して、準備した細胞と4℃で20分間反応させた。その後、細胞は2%ウシ胎児血清(fetal bovine serum)の含まれたPBS(#LB001−02,welgene)で3回洗浄し、FITC(fluorescein isothiocyanate)蛍光物質が結合された抗−ヒトIgG抗体(#FI−3000、Vectorlabs)を用いて4℃で20分間反応後、同じ洗浄過程を経た後に0.5mlの2% FBS(#26140−079,Thermo fisher)の入っているPBSで懸濁させた後、流細胞分析機であるFACSCanto II flow cytometer(BD Biosciences、米国)を用いて分析した。その結果、PD−1抗体3種とも特異的に結合したし、その結合力は、平衡解離定数(equilibrium dissociation constant,Kd)をGraphpad Prism6の分析関数を用いて求めた。
【0128】
その結果、
図8によれば、細胞表面に過発現したヒトPD−1に対して濃度依存的に結合した抗体の結合力がMFI(mean fluorescence intensity)から分かる。
【0129】
3.陽性ファージ抗体からPD1−45D6、49A2類似配列を有するものを選別
活性度評価及びFACSにおける結合力に優れたものと評価された41C9の他にも45D6及び49A2に対して追加の抗体選別を進行した。
【0130】
実施例2と同じ過程によってPD1−45D6、49A2類似配列を有するものをさらに選別した。次表6に特性を整理した。
【0131】
4.ProteOn XPR36を用いたPD1抗体の親和度
ProteOn XPR36(BioRad)機器で行った。GLCセンサーチップ(BioRad)を機器に装着し、PBST緩衝溶液で洗浄をした後、EDC/sulfo−NHS混合液でカルボキシメチルデキストランの表面を活性化させた。10mM酢酸ナトリウム(sodium acetate)緩衝液(pH5.0)に5ug/ml濃度で溶かしたPD1−hFcを注入してGLCセンサーチップに固定化させた。
【0132】
PD1蛋白質と反応しないで残っている活性化されたカルボキシグループを非活性化させるために1Mエタノールアミンを流し、センサーチップに結合していない蛋白質を洗浄するために10mMグリシン、pH2.0を注入した。その後、PBST緩衝液を用いて抗体を濃度別(30nM〜0.123nM)に30ul/minの流速で10分間流しつつ、時間による結合と解離過程中のセンソグラム(sensogram)データを収集した。
【0133】
平衡状態におけるセンソグラムデータを濃度によってプロッティング(plotting)及びフィッティング(fitting)して平衡解離定数(KD)計算した結果、45D6は0.001nM、49A2は0.019nMであって、PD1抗原に対して高い親和度を示した(
図9)。
【0134】
実施例5:PD1抗体45D6、49A2に対する抗体最適化
1.PD1−45D6、49A2抗体の最適化のためのライブラリーの作製
抗体最適化は、重鎖は固定し、ワイバイオロジックスで保有している10
5〜10
6軽鎖(LC)プール(pool)を入れて新しいLCシャフリングライブラリー(LC shuffling library)を作製し、LCシャフリング、重鎖の疎水性コア(hydrophobic core)、露出残基(exposed residue)、電荷クラスター(charge cluster)、塩ブリッジ(salt bridge)などのように構造的に重要な部位の残基と比較分析をして保存された残基(conserved residue)に変異させた後にLCシャフリングを進行するコアパッキング(core packing)+LCシャフリング、抗体可変領域(antibody variable region)のDNAはin vivo親和度成熟(affinity maturation)過程で頻繁に変異(mutation)され得る変異ホットスポット(mutational hot spot)をランダムに変異させた後にLCシャフリングを進行するCDRホットスポット+LCシャフリングなどの3つの方法で進行した。
【0135】
LCシャフリングライブラリーを作製するために45D6、49A2抗体のLC遺伝子をBstX Iで切断した後にベクターとして使用し、ワイバイオロジックスで保有しているライブラリープールをBstX Iで切断してインサートとして使用した。リガーゼでライゲーション後に、電気穿孔形質転換用細胞を用いて形質転換を行った。方形皿(square plate)に形質転換された細胞を集めて抗体ライブラリーを製造した結果、約1.5×10
7の様々なライブラリーを得た。塩基配列分析の結果、HCの配列はいずれも同じであり、また、LCの配列が互いに異なることを確認した。
【0136】
コアパッキング+LCシャフリングライブラリーを作製するために、45D6、49A2抗体のframe work(FR)部分を保存された(conserved)アミノ酸配列に置換した後にLC遺伝子をBstX Iで切断してベクターとして使用し、ワイバイオロジックスで保有しているライブラリープールをBstX Iで切断してインサートとして使用した。リガーゼでライゲーション後に、電気穿孔形質転換用細胞を用いて形質転換を行った。方形皿(square plate)に形質転換された細胞を集めて抗体ライブラリーを製造した結果、約8.4×10
6の様々なライブラリーを得た。塩基配列分析の結果、HCのFR部位が保存された(conserved)アミノ酸配列に置換され、また、LCの配列が互いに異なることを確認した。
【0137】
CDRホットスポット+LCシャフリングライブラリーを作製するために、45D6抗体のframe work(FR)部分を保存された(conserved)アミノ酸配列に置換した後にCDR1のホットスポットライブラリーをSfi Iで切断してインサートとして使用し、ワイバイオロジックスで保有しているライブラリープールをSfi Iで切断してベクターとして使用した。リガーゼでライゲーション後に、電気穿孔形質転換用細胞を用いて形質転換を行った。方形皿(square plate)に形質転換された細胞を集めて抗体ライブラリーを製造した結果、約5.6×10
6の様々なライブラリーを得た。塩基配列分析の結果、HCのFR部位が保存された(conserved)アミノ酸配列に置換され、CDR1のホットスポット配列のアミノ酸がランダムに変異され、また、LCの配列が互いに異なることを確認した。
【0138】
実施例6:PD1ヒト抗体の選別
1.抗原準備
ワイバイオロジックスで生産したPD1−hFc、PD1−mFcとSino Biological Inc.から購入したPD1−his(Catalog Number,10377−H08H)蛋白質抗原50ugを免疫吸着チューブでコーティングした後、ブロッキング(blocking)を行った。
【0139】
2.バイオ−パンニング
ヒト抗体ライブラリーファージは、2.7×10
10の多様性を持つヒトscFvライブラリーをバクテリアに感染させた後、バクテリアを30℃で16時間培養した。培養後に遠心分離して上澄み液をPEGで濃縮した後、これをPBS緩衝溶液に溶かしてヒト抗体ライブラリーを準備した。免疫チューブにライブラリーファージを入れて室温で2時間反応させた後、1XPBS/Tと1XPBSで洗浄後に抗原に特異的に結合したscFv−ファージだけを溶出した。
【0140】
溶出されたファージをさらに大腸菌に感染させて増幅させるパンニング過程によって陽性ファージのプール(pool)を得、抗体最適化のためのパンニングは最初ラウンドだけ進行した。その結果、表7に示すように、1ラウンドパンニングで抗原に結合したファージ数が、流入(input)対結合(output)が多少増加したことを確認した。
【0141】
3.陽性ファージ選別
パンニングから得たコロニーを2xYTCM、2%グルコース、5mM MgCl
2培地に入れた後、1ml 96−深ウェルプレート(96−deep well plate:パイオニア90030)に37℃で16時間培養した。このように育てた細胞からOD
600で値が0.1となるように100〜200ulを取って1mlの2xYTCM、2%グルコース、5mM MgCl
2培地に入れた後、96−深ウェルプレートに37℃でOD
600でその値が0.5〜0.7となるように2〜3時間培養した。M1ヘルパーファージをMOI値が1:20となるように感染し、2xYTCMK、5mM MgCl
2 1mM IPTG培地に30℃で16時間培養した。
【0142】
96ウェル免疫プレートに抗原PD1をウェル当たり100ngずつ4℃で16時間コーティングした後、PBSに溶かした4%スキムミルクを用いて各ウェルをブロッキングした。各ウェルごとに0.2ml PBS/Tを使って洗った16時間培養した単一クローンscFv−ファージ(それぞれ100scFv−phage)を各ウェルに1μlずつ入れて常温で2時間反応させた。また、各ウェルごとに0.2ml PBS/Tを使って4回洗った後、2次抗体であるanti−M13−HRPを1/2000に希釈し、室温で1時間反応させた。0.2ml PBS/Tで洗った後に発色して吸光度490nmで測定した。
【0143】
その結果、親抗体(49A2又は45D6)に比べて、各抗原に対する結合能が強い数十個の単一ファージクローンを得た。それは
図10の通りである。
【0144】
4.陽性ファージ抗体の塩基配列分析
選別された単一クローンに対してDNA精製キット(Qiagen、ドイツ)を用いてDNA−prepを行ってDNAを得、配列分析を依頼した(ソルジェント社)。配列分析結果から、選別された抗体のVHとVLのCDR regionを確認し、それら抗体とジャームライン(germ line)抗体群の類似性をNCBIのウェブページhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/igblast/のIg BLASTプログラムを用いて調査し、その結果、25種(49A2:10種、45D6:15種)の親抗体よりも結合力の高い特異的なファージ抗体を得た。これを次表8に整理して提示する。
【0145】
選別された抗体の重鎖及び軽鎖CDR、FR配列及びこれを含む重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を含む抗体は、次の表9及び表10の通りである。
【0146】
実施例7:PD1ヒト抗体の生産
1.scFv形態をIgG形態に転換(conversion)
選別された25種のPD1に対する単一クローンファージ抗体をファージからIgG全体ベクターに転換するために重鎖と軽鎖に対してPCR(iCycler iQ,BIO−RAD)を行った。その結果、重鎖と軽鎖を得、制限酵素でベクターと各クローンの重鎖、軽鎖を切断した。ベクターと重鎖はそれぞれDNA−ゲル抽出キット(DNA−gel extraction kit:Qiagen)でDNA溶出した。ライゲーション(ligation)はベクター1ul(10ng)重鎖15ul(100〜200ng)、10xバッファー2ul、リガーゼ(1U/ul)1ul、蒸溜水を混合して室温で1〜2時間放置後、形質転換細胞(competent cell:XL1−blue)に入れて氷に5分間置き、42℃で90秒間熱衝撃(heat shock)を与えた。
【0147】
熱衝撃後に培地1mlを入れて1時間37℃で育てた後、LB Ampプレートにスプレッドして37℃で16時間培養した。こうして得たコロニーを取ってLB Amp培地5mlを接種し、37℃で16時間培養後にDNA−prep kit(Nuclogen)を用いてDNA−prepを行った。得られたDNAは、配列分析を依頼した(ソルジェント社)。
【0148】
その結果、全体IgGに転換したPD1に対する25個のクローンの重鎖と軽鎖の配列がファージ抗体の配列と一致することを確認した。HEK293F細胞に形質感染するために、全体IgGに転換した各クローンの重鎖と軽鎖はLB Amp 100ml培地で育て、midi−prep kit(QIAgen)を用いてDNAを得た。
【0149】
2.ヒト抗体の生産
クローニングされたpNATVHとpNATVLベクターは6:4の割合でHEK293F細胞に同時形質感染(co−形質感染)して7日目の上澄み液を回収し、遠心分離と0.22μmTop−フィルターを用いて細胞と浮遊物を除去した後、上澄み液を集めて蛋白質A親和度クロマトグラフィーを行ってIgG抗体を精製した。精製後にグリシンバッファー(glycine buffer)を用いて抗体を分離し、最終再サスペンションバッファー(resuspension buffer)はPBSとなるようにバッファーを交換した。精製された抗体をBCA及びナノドロップ(nano drop)を用いて定量し、25種の抗体を還元、非−還元条件で各5ugずつローディングし、SDS−PAGE分析して精製蛋白質の純度及び移動度(mobility)状態を確認した。また、上澄み液の一部は親抗体との発現率を比較するためにSDS−PAGEにローディングしたし、大部分の抗体が親抗体に比べて発現率が増加した。その結果は
図11から確認できる。
【0150】
実施例8:PD1単一クローン抗体の特性
1.抗体の活性評価
選別された抗体の活性評価実験はPD1/PD−L1遮断バイオアッセイキット(blockade bioassay kit:promega,J1250)を用いて進行した。PD−L1が高発現しているCHO細胞株を96−ウェルプレートに塗抹し、16時間以上培養後、一定濃度で連続希釈された各抗体を処理して、ヒトPD−1が高発現するJurkat細胞株を6時間共に培養した。抗体の阻害回復程度は、ルシフェラーゼが基質を分解して生じる発光強度から分かり、分光光度計(SpectraMax M5 spectraphotometer,Molecular Devices、米国)で測定した。24種のPD−1抗体は、PD−1/PD−L1複合体形成によって減少していたシグナルを回復させる値で抗体の活性を確認した。その結果、45D6抗体では45D6−3D2、45D6−3H7、45D6−5B2、45D6−5B5が、49A2抗体では49A2−1B2、49A2−1H8、49A2−2A6、49A2−2B9が親抗体に比べて活性が増加したし、対照抗体と類似した活性度を示した(
図12)。
【0151】
PD−1抗体8種(45D6−3D2、45D6−3H7、45D6−5B2、45D6−5B5、49A2−1B2、49A2−1H8、49A2−2A6、49A2−2B9)に対してさらに活性評価を濃度依存的に測定するために段階希釈をしてPD1/PD−L1遮断バイオアッセイを再び進行した結果、減少していたシグナルを濃度勾配依存的に回復させた。その回復程度はEC50(effective concentration of mAb at 50% level of Recovery signal)で表すことができ、Graphpad Prism6を用いて分析した。EC50のIn vitro efficacy阻害回復能力は49A2−1B2において最も高かった(
図13、表11)。
【0152】
2.過発現細胞に対するPD1抗体の親和度
ヒトPD−1を高発現させる形質転換細胞プールはヒトPD−1(NM_005018.2)或いはヒトPD−L1(NM_014143.2)を含んでいるpcDNA3.1プラスミドをHEK293Eに形質転換させ、400ug/ml Zeocin(#R25001,Thermo Fisher)の入っている選択的培地で選別した。各細胞プールはそれぞれanti−PD−1(#557860,BD)を用いたFACs(fluorescence activated cell sorting)分析によって確認されて選択され、FACs結合アッセイやFACs競合アッセイ(Competition assay)のような機能評価法に使用された。ヒトPD1を高発現させる形質転換細胞プールのそれぞれを試料当たり0.5〜1×10
6の細胞を準備し、抗体をそれぞれ一定の希釈倍数で連続的に希釈して、準備した細胞と4℃で20分間反応させた。その後、細胞は2%ウシ胎児血清(fetal bovine serum)の含まれたPBS(#LB001−02,welgene)で3回洗浄し、FITC(fluorescein isothiocyanate)蛍光物質が結合された抗−ヒトIgG抗体(#FI−3000、Vectorlabs)を用いて4℃で20分間反応後、同じ洗浄過程を経た後に0.5mlの2% FBS(#26140−079,Thermo fisher)の入っているPBSで懸濁させた後、流細胞分析機であるFACSCanto II flow cytometer(BD Biosciences、米国)を用いて分析した。
【0153】
ヒトのPD−1を高発現させる形質転換細胞プールのそれぞれを試料当たり0.5×10
6の細胞を準備し、抗体をそれぞれ一定の希釈倍数で連続的に希釈して、準備した細胞と4℃で20分間反応させた。その後、細胞は2%ウシ胎児血清(fetal bovine serum)の含まれたPBS(#LB001−02,welgene)で3回洗浄し、FITC(fluorescein isothiocyanate)蛍光物質が結合された抗−ヒトIgG抗体(#FI−3000、Vectorlabs)を用いて4℃で20分間反応後、同じ洗浄過程を経た後に0.5mlの2% FBS(#26140−079,Thermo fisher)の入っているPBSで懸濁させた後、流細胞分析機であるFACsCanto II flow cytometer(BD Biosciences、米国)を用いて分析した。結合力は平衡解離定数(equilibrium dissociation constant,Kd)をGraphpad Prism6の分析関数を用いて求めた。
図15によれば、細胞表面に過発現したヒトPD−1に対して濃度依存的に結合した抗体の結合力をMFI(mean fluorescence intensity)から分かる。
図14及び
図15によれば、49A2(Parent49A2)以外の抗体が類似の結合力を示した。
【0154】
3.酵素免疫吸着を用いたPD−1/PD−L1或いはPD−1/PD−L2複合体の形成を防ぐ抗体の阻害能力
ヒトPD−1−Fc(S1420,Y−Biologics)或いはPD−L2−Fc(#10292−H02H,Sino)を96−ウェル免疫マイクロプレート(96−well immuno microplate:#439454,Thermo)のウェルに4℃で16時間固定させ、0.05% tween−20(#P9416,Sigma−Aldrich)の入っているPBSで3回洗浄後、4%スキムミルク(#232120,Becton,Dickinson and Company)の含まれた洗浄液で常温に1時間放置することによって非特異的結合を遮断した。その間に一定希釈倍数で連続希釈された各抗体とヒトPD−L1−His(S1479,Y−Biologics)或いはPD−1−His(S1352,Y−Biologics)を常温に1時間反応させた後、準備したマイクロプレートに入れて常温に1時間放置する。同じ洗浄方法を適用した後、anti−Biotin−His抗体(#MA1−21315−BTIN,Thermo)を1:2000に希釈してマイクロプレートのウェルに入れて常温に1時間反応させ、同じ方法で洗浄した後にStreptavidin poly−HRP抗体(#21140、Pierce)を1:5000に希釈してマイクロプレートのウェルに入れて常温に1時間反応させた後、同じ方法で洗浄した。100ul TMB基質溶液(#T0440,Sigma−Aldrich)を入れた後、光を遮断して常温で3分間放置後に50ul 2.5M硫酸(#S1478,Samchun)を入れて反応を中断させ、分光光度計(#GM3000、Glomax(登録商標) Discover System Promega)を用いて450nmで吸光度を測定した。その結果を
図16に示した。
【0155】
4.ProteOn XPR36を用いたPD1抗体の親和度
ProteOn XPR36(BioRad)機器で行った。GLCセンサーチップ(BioRad)を機器に装着し、PBST緩衝溶液で洗浄した後、EDC/sulfo−NHS混合液でカルボキシメチルデキストランの表面を活性化させた。10mM酢酸ナトリウム(sodium acetate)緩衝液(pH5.0)に5ug/ml濃度で溶かしたPD1−hFcを注入してGLCセンサーチップに固定化させた。
【0156】
PD1蛋白質と反応しないで残っている活性化されたカルボキシグループを非活性化させるために1Mエタノールアミンを流し、センサーチップに結合していない蛋白質を洗浄するために10mMグリシン(glycine)、pH2.0を注入した。その後、PBST緩衝液を用いて抗体を濃度別(30nM〜0.123nM)に30ul/min流速で10分間流しつつ、時間による結合と解離過程中のセンソグラム(sensogram)データを収集した。
【0157】
平衡状態におけるセンソグラムデータを濃度によってプロッティング(plotting)及びフィッティング(fitting)をして平衡解離定数(KD)を計算した結果、49A2(2B9)は0.001nMであって、PD1抗原に対して高い親和度を示した(
図17)。
【0158】
他の抗体のヒトPD−1蛋白質に対する親和度、サルのPD−1蛋白質に対する親和度及びマウスのPD−1蛋白質に対する親和度は、表12〜表14に記載した通りである。
【0159】
実施例9:PD1単一クローン抗体のエピトープ(epitope)決定
PD1抗原に結合する単一クローンscFv−phageを2xYTCM、2%グルコース(glucose)、5mM MgCl
2培地に37℃で16時間培養した。このように育てた細胞をOD
600で値が0.1となるように2xYTCM、2%グルコース、5mM MgCl
2培地に入れた後、37℃でOD
600でその値が0.5〜0.7となるように2〜3時間培養した。M1ヘルパーファージ(helper phage)をMOI値が1:20となるように感染し、2xYTCMK、5mM MgCl
2 1mM IPTG培地に30℃で16時間培養した。
【0160】
96−ウェル免疫−プレートに抗原PD1野生型(PD1 wild type:WT)又は多数の変異体(mutants:
図18)をウェル当たり100ngずつ4℃で16時間コードした後、PBSに溶かした4%スキムミルクを用いて各ウェルを遮断(blocking)した。各ウェルごとに0.2ml PBS/Tを使って洗った後、16時間培養した単一クローンscFv−phage(each100scFv−phage)を各ウェルに100μlずつ入れて常温で2時間反応させた。さらに、各ウェルごとに0.2ml PBS/Tを使って4回洗った後、2次抗体(second antibody)であるanti−M13−HRPを1/2000に希釈し、室温で1時間反応させた。0.2ml PBS/Tで洗った後に発色して吸光度490nmで測定した。
【0161】
その結果、選択された単一クローンscFv−phage、対照scFv−phageとPD−1変異体に対して異なる結合態様を示すので、個別のエピトープを有することが確認できた(
図19)。
【0162】
96−ウェル免疫−プレートに抗原PD1野生型(PD1 wild type:WT)又は多数の変異体(
図18)をウェル当たり100ngずつ4℃で16時間コーティングした後、PBSに溶かした4%スキムミルクを用いて各ウェルを遮断(blocking)した。各ウェルごとに0.2ml PBS/Tを使って洗った後、16時間培養した単一クローン抗体を各ウェルに100μl(1ug/ml)ずつ入れて常温で2時間反応させた。また、各ウェルごとに0.2ml PBS/Tを使って4回洗った後、二次抗体であるanti−Fabを1/2000に希釈し、室温で1時間反応させた。0.2ml PBS/Tで洗った後に発色して吸光度490nmで測定した。
【0163】
その結果、対照抗体とPD−1変異体に対して異なる結合態様を示すので、個別のエピトープを有することが確認できた(
図20)。
【0164】
実施例10:PD1親抗体の特異的結合(specific binding)
PD1親抗体と対照抗体(Nivolumab)に対してPD1抗原以外の多数の抗原(表15)との結合力を調べるために、精製された約90個の不特定抗原を96ウェル免疫−プレートにウェル当たり100ngずつ4℃で16時間コーティングした後、PBSに溶かした4%スキムミルクを用いて各ウェルを遮断(blocking)した。各ウェルごとに0.2ml PBS/Tを使って洗った後、親抗体及び対照抗体を各ウェルに100ngずつ入れて常温で2時間反応させた。さらに、各ウェルごとに0.2ml PBS/Tを使って4回洗った後、二次抗体であるanti−kappa−HRPを1/1000に希釈して室温で1時間反応させた。0.2ml PBS/Tで洗った後に発色して吸光度490nmで測定した。
【0165】
[表15]
その結果、対照抗体、親抗体両方とも不特定抗原には結合せず、PD1抗原にのみ特異的に結合することが確認できた(
図21)。
【0166】
実施例11:PD1単一クローン抗体の臨時発現システムでの生産性比較
最適化された抗体を臨時発現システムを用いて生産し、精製時に優れた物性によって比較的均一で且つ高い生産量を有することが分かる。一部の抗体は既存に商用化された抗体よりも高い生産を有することが分かる(
図22)。
【0167】
実施例12:PD1単一クローン抗体の異種MLR(allogenic MLR)反応での活性増加
個別のヒトから分離された単球由来樹状細胞(monocyte derived dendritic cell)にT細胞を1:10の割合で混ぜ、5日培養後に培養液のインターフェロンガンマの量を測定すると、45D6、49A2の親抗体を入れたものにおいて濃度に依存してインターフェロンガンマの量が増加することを確認した(
図23)。
【0168】
実施例13:PD1単一クローン抗体の熱安定性テスト
抗体蛋白質をDPBSに希釈して3uM、45ulを作り、200x sypro orange dye(#S6650,Thermo)5ulと混ぜてqPCR Tube(#B77009,B57651,bioplastics)に50ulずつ分注する。Biorad CFX96 real time PCR機器を用いてqPCRを実施した。qPCR条件は次のように25℃で30秒間反応後、99℃まで1度ずつ増加させるが、各温度で1分間反応させ、最後の25℃で10秒反応をさせて終えた。抗体構造が解かれる速度定数としてはTm(Melting temperature、溶融温度)を使用した。その結果は次表16の通りである。