(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
洗浄動作によって作り出される廃液を除去するために、前記基板洗浄機器内で回転するように構成される少なくとも1つのタービンディスクをさらに備え、前記少なくとも1つのタービンディスクが、複数の離間したフィンを有し、前記フィンの各々が、前記タービンディスクの周辺内で前記タービンディスクの前記周辺の近くに前記タービンディスクを貫いて形成された開口部によって隣り合うフィンから分離され、前記廃液が、前記基板と、前記基板を囲む前記内側シールドと前記外側シールドとの間の空間と、の両方から離れるように前記開口部を通り排除される、請求項1に記載の機器。
前記正面側レーザおよび前記背面側レーザは、前記基板に対する光のスポットを形成するようにそれぞれ構成され、前記正面側レーザおよび前記背面側レーザは、前記基板が回転する間に、前記基板の側方にかつ前記基板にほぼ平行に移動するようにさらに構成され、それにより、前記光のスポットが、前記光のスポットが前記基板を横切って走査されるときにアルキメデスの螺旋を形成する、請求項14に記載の基板洗浄機器。
前記正面側レーザおよび前記背面側レーザのうちの少なくとも一方は、連続ビームとして前記基板上に投射されるように構成されている、請求項14に記載の基板洗浄機器。
前記正面側レーザおよび前記背面側レーザのうちの少なくとも一方は、パルスビームとして前記基板上に投射されるように構成されている、請求項14に記載の基板洗浄機器。
前記正面側光源および前記背面側光源の各々によって付与される光子エネルギーレベルを事前決定することによって前記エネルギーレベルを選択するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の説明は、本開示の主題の少なくとも一部を具体化する例示的な機器(デバイス、構造、システムなど)および方法(例えば、プロセス、シーケンス、技法、および技術)を含む。以下の説明では、説明のために、多数の特定の詳細が、本主題の様々な実施形態の理解を与えるために記述されている。しかしながら、本開示を読んで理解した後、本主題の様々な実施形態はこれらの特定の詳細がなくても実施できることが当業者には明らかであろう。さらに、様々な実施形態の説明をあいまいにしないように、よく知られている機器および方法は、詳細には示されていない。また、当業者によって理解されるとき、本明細書中に用いられる場合がある相対的な用語(例えば、上、下、上側、下側、上方、下方など)は、開示された一般概念を伝えるために使用されるものにすぎず、絶対的な用語とみなされるべきでない。
【0008】
基板洗浄チャンバ内の洗浄動作中、課題の1つは、基板洗浄動作の完了を可能にするために過剰な廃液を迅速に除去することである。(本明細書に使用されるとき、廃液は、洗浄手順の一部であるまたは基板から洗浄および解放された様々なガス、汚染物質、フィルム、粒子などを指す。したがって、用語「廃液」は、必ずしも液体を指さないことに留意されたい)。本開示の主題の基板洗浄チャンバは、基板の片面または両面(両側)と共に基板の縁を同時または連続的に選択的に洗浄する。基板は、参照図において垂直向きに示されているが、当業者は、本明細書中に示された本開示を読んで理解すると、基板は、水平に向けられてもよく、または水平と垂直の間の任意の他の方向に向けられてもよいことが認識されよう。
【0009】
洗浄動作の様々な動作の間中、基板は、チャンバ内で回転(例えば、ほぼ垂直またはほぼ水平にスピン)している。さらに、様々な実施形態は、洗浄動作によって基板から除去される廃液の除去をアシストするための、例えば、中央排除およびサイド排除の回転式シールド(任意選択)が開示されている。様々な実施形態では、タービンディスクは、回転式シールドの1つまたは複数に取り付けることができる。様々な実施形態では、タービンディスクは、独立して回転可能であり得る。タービンディスクは、基板の洗浄動作をより迅速に完了させるのをアシストするために、ガスおよび他の廃液を洗浄チャンバから排除するのをアシストする。本開示の主題は、別々にまたは互いに組み合わされて利用され得る任意選択の排出チャネルの様々な実施形態も説明する。洗浄チャンバの内部のガス(例えば、超高純度窒素)分配機構の様々な実施形態も開示されている。
【0010】
以下でより詳細に説明されるように、様々な実施形態では、基板洗浄チャンバは、内側シェルおよび外側シェルを有する閉じられたシステムである。外側シェルは、続く洗浄動作のために(例えば、ロボットのエンドエフェクタによって)垂直または水平に基板を搭載しかつ取り出すために開閉する。
【0011】
外側シェルは、閉じられているとき、プロセスガスおよび廃液(ガス、汚染物質、フィルム、粒子など)のいずれかが外側シェルエンクロージャ外側に漏れるのを防ぐ気密シールをもたらす。内側シェルは、基板保持機構と、回転速さおよび方向について独立して制御可能である2つの任意選択の回転式シールドとを含む。一方のシールドは、第1の回転モータに結合されるとともに基板保持機構(および基板)にも結合することができ、一方、第2のシールドは、別個の独立したモータを有する。特定の例示的な実施形態では、回転式シールドに取り付けられた1つまたは複数のタービンディスクがある。タービンディスクは、廃液除去効率を高めるように計算された様々なポイントおよび角度に配されたスロットを備えて構成され得る。
【0012】
様々な実施形態では、ガス(例えば、窒素であるが、他の超純度ガスが窒素に加えてまたは窒素に代えて使用されてもよい)は、複数の異なるデバイスを介して分配される。一例では、マッシュルームデザインは、低圧高流量のガスを可能にする。別の例では、ガス入口管内のガス出口のアレイは、内側チャンバ内でガスのナイフエッジシャワーをもたらす。他の実施形態では、両デバイスが組み合わされる。
【0013】
例示的な洗浄動作の開始時、基板は、基板の正面側、背面側、および縁にほぼ同時に入射する1つまたは複数のレーザによって基板の洗浄を促進するために、まずゆっくり回転される。この洗浄動作中、1つまたは複数のレーザのパワー(例えば、W/m
2)、発せられたエネルギー(ジュール)、あるいは1つまたは複数の波長は、基板から除去されることになる汚染物質のタイプに応じて使用され得る。他のタイプの光源(例えば、エキシマランプまたは光源)が本明細書に説明されるが、レーザという用語は、本開示の主題の理解に役立つものとして単に全体にわたって用いられる。
【0014】
大気プロセス洗浄チャンバ(atmospheric process cleaning chamber)が、例えばエキシマレーザ源を用いて基板の非接触洗浄を達成する実施形態が、本明細書中に開示されている。他の実施形態では、プロセス洗浄チャンバは、ある程度の真空で動作する。様々なタイプおよび波長のレーザが、本明細書中に説明されており、または明細書中に示された本開示を読んで理解すると、当業者に明らかである。
【0015】
概して、本明細書中に説明される統合された洗浄プロセスチャンバは、基板の様々なタイプ、サイズ、および形状に使用できる。基板は、縁だけから基板を保持するロボットによってチャンバの中に送り届けられ、基板は、例えば、3点によって縁だけからチャンバ内で保持される。レーザ(例えば、エキシマレーザまたは他の光源)から発せられたビームが基板上へ投射されている間、基板は回転させられる。以下により詳細に説明されるように、一実施形態では、レーザによって生成されるビームは、特別に設計されたアパーチャから発せられる。アパーチャは、基板のフルの半径または直径を覆うほぼ平らなビーム出力を生成する。
【0016】
他の実施形態では、レーザビームは、基板の半径または直径を横切って走査される。いずれにしても、ビームが静止している間、基板は回転させられる(したがって、レーザは、基板の半径を横切って投射または走査されさえすればよい)。基板の回転は、基板の表面(例えば、面)全体がレーザビームに曝されることを確実にする。レーザビームは、選択された事前決定済みエネルギーを基板の1つまたは複数の表面に(例えば、正面または背面の個々または両方の表面に同時に)付与して基板表面上のナノ汚染物質(例えば、フィルム、微粒子、有機物など)を励起し、様々な結合(分子、接着剤など)を減少させまたはなくして基板からナノ汚染物質を解放する。
【0017】
様々な実施形態では、別個のレーザが、面と共に縁を洗浄するために基板の縁で独立して、同時に、または続いて方向付けられ得る。次いで、これらのナノ汚染物質は、基板から離れてチャンバ排出部へ超純度窒素ガスの流れによって離れるように搬送される。次いで、基板は、縁グリッパを用いてロボットによって除去される。より完全な詳細は、以下に説明される。
【0018】
基板の1つまたは複数の表面に付与されるエネルギーの量は、レーザモジュール(図示せず)の特別の電源によって制御可能である。エキシマレーザ波長の選択は、除去される汚染物質のタイプに少なくとも一部依存する。しかしながら、波長の範囲は、例えば、172nmから348nmまでであるように選択されてもよい。他の実施形態では、波長の範囲は、例えば、150nmから190nmまでであるように選択されてもよい。他の実施形態では、1つまたは複数のさらなる波長が選択されてもよい。プロセスのために選択されるレーザのタイプは、基板に何らかの温度変動がある場合、ほとんど強まらない低温レーザまたはエキシマレーザであり得る。しかしながら、熱レーザなどのレーザを、所望の洗浄効果をもたらすように操作することもできる。
【0019】
レーザ光は、連続ビームとして投射されてもよく、またはレーザ光は、例えば、基板に付与されるエネルギーを制御する自動シャッタシステムによってパルスが流されてもよい。本明細書中により詳細に説明されるように、レーザ洗浄プロセスチャンバの主構成部品は、外側シェルと、基板センシング機構と、基板保持機構と、可変ビームアパーチャ板(または走査機構)と、ガス入口と、排出システムとを備える。上述したように、基板は、レーザ洗浄サイクル中、プログラム可能な1つまたは複数の速さで回転する。基板は、洗浄サイクル中、プログラム可能な速さで回転させられ、その結果は、表面にナノ粒子または汚染物質が何ら残されることがない乾燥基板である。
【0020】
レーザ洗浄システムは、単独型のシステムまたはプロセスであるが、それは、平坦なパルス式ハイドロジェットシステムと組み合わされてもよく、まずパルス式ハイドロジェットプロセスを用いて基板を洗浄し、次いで基板表面からの超ナノ粒子の除去のためにレーザ洗浄チャンバを移動させる(またはその逆)。そのようなハイドロジェットシステムは、米国仮特許出願第62/455,425号に記載されており、それは、参照により全体として本明細書に組み込まれる。しかしながら、レーザ洗浄プロセス中に基板上に分配された化学薬品または液体が存在しないので、本明細書中に説明される大きい回転シールドおよび小さい回転シールドの必要性が減少されまたはなくなされる。
【0021】
様々な実施形態では、モータハブのためのカバー板は、そこに形成されたスリットまたはアパーチャを有し、それによってレーザビームが、基板の半径または直径上へのビームのフラットライン投射または走査式レーザビームを、アパーチャに通過させることを可能にする。複数のスリット/アパーチャは、複数のフラットラインまたはスキャニング投射を、必要に応じて基板の半径、直径、または任意の特定のエリアをカバーする基板へ与えるように加えられてもよい。
【0022】
さらに、特定の洗浄動作に望まれる場合、アパーチャは、基板の1つまたは複数の表面に入射するパルス式レーザビームを与えるために、可動スリットシステムによって自動的に開閉されてもよい。基板が保持アームおよびピンの上へ配置されると、レーザは、所望のビームを基板表面上へ投射するようにオンされる。ほぼ同時に、基板は、基板の表面全体がレーザエネルギーへ曝されることを可能にするように、所望の速さで回転させられる。ある特定の例示的な実験では、5秒から10秒で5eVのレーザエネルギーは、基板の両表面からナノ汚染物質を除去するのに十分であった。
【0023】
以下により詳細に説明されるように、説明された窒素分配システムの目的の1つは、(例えば、本明細書中で廃液と呼ばれる)ナノ汚染物質がレーザエネルギーにより表面から除去されるとき、ナノ汚染物質の除去を促進するために基板の1つまたは複数の表面の上の層流中に、レーザ洗浄サイクルの終了時に、超純度窒素を導入することである。(さらに、エキシマ源は、しばしば、動作のために窒素源を利用する)。層状の窒素の流れは、除去されたナノ汚染物質をチャンバの底にあるチャンバ排出部へ搬送する。チャンバの底にある主排出マニホールドは、チャンバが共に位置する施設の排出システム、例えば、空気圧駆動式の通常閉じられた弁の中にひっかけられる。レーザサイクル後に窒素層流が出されるとき、空気弁が開かれて、建物の排出部が要求された排出流を作り出すことを可能にする。窒素流および排出量は、所定の洗浄レシピに必要なようにプログラムされてもよい。
【0024】
様々な例示的な実施形態では、基板に入射する光子エネルギーの量は、制御され得る。例えば、パルスビームは、基板表面への毎秒のパルス対一定の出力ビームに応じて低エネルギーを付与する。他方、一定の出力ビームは、より高い光子エネルギーを必要とするしつこい残留物の洗浄に使用され得る。より高い光子エネルギーを必要とする用途では、ビームは、例えば、回析限界の焦点に合焦することができ、それによってレーザのエネルギーをスポットに集め、次いでこれが基板の1つまたは複数の表面にわたって(例えば、基板の回転によって)走査または他の方法で移動される。例えば、例示的な用途では、特定の波長のエキシマレーザビームは、エキシマレーザランプに使用されるガス(例えば、キセノン、KrFなど)に応じてターゲット表面に向けられ、例えば、フォトレジスト残留物の場合におけるように、有機汚染物質の有機分子結合をさらに破壊する特定の波長が生成される。
【0025】
可変ビームアパーチャを提供する目的の1つは、例えば、基板の縁だけから粒子を除去するために、基板洗浄ツールが基板の特定のエリアに対処できることを確実にすることである。いくつかの例示的な実施形態では、基板の縁は、基板の残りの1つまたは複数の表面上にビームをパルスで流すまたは合焦する間、物理的にブロックされてもよい。
【0026】
特定の例示的な実施形態では、典型的な範囲のエキシマレーザは、約172nmから248nm以上であり得る。例えば、波長248nmを有するフッ化クリプトンエキシマレーザは、5eVの光子エネルギーをもたらし、これは、基板表面からの様々な一般的な汚染物質の除去のために最適化され得る。他方で、キセノンガスエキシマレーザは、有機分子結合を壊して基板表面および深いビアから様々な有機残留物を除去するのに十分である7 eVの光子エネルギーをもたらすことができる。
【0027】
様々な実施形態では、
図27Aおよび
図27Bを参照して以下より詳細に図示および説明されるように、光学系は、ターゲットの汚染物質の除去のために、基板表面上へのエキシマレーザを成形するために用いられ得る。レーザビームの典型的な成形は、例えば、非球面シリンドリカルレンズの組み合わせを用いることによって得ることができる。特定の例示的な実施形態では、本発明のために選択された非球面レンズは、典型的な光学ガラス材料(例えば、BK−7または他のホウケイ酸ガラス材料)と比較して172nmから248nmの範囲内のUV光の透過の増加により、フッ化カルシウムおよびフッ化マグネシウムレンズで構成され得る。様々な実施形態では、光学系は、基板の1つまたは複数の表面を横切るビームを走査し(例えば、基板の両側の一組の光学系)、ビームを合焦し、または基板の半径または直径にわたってフラットビームを投射するために使用され得る。光学エンジニアなどの当業者は、本明細書中に説明されるレーザベースの洗浄プロセスチャンバに使用するために、ビームを成形する様々なやり方、および光学素子に使用される材料を理解されよう。
【0028】
また、他の特定の例示的な実施形態では、レーザベースの洗浄プロセスチャンバは、全般的な汚染物質除去のために大気中であり得、またはレジストアッシングおよび残留物除去などの特定の用途のために真空チャンバとして構成され得る。したがって、いくつかの実施形態では、レーザベースの洗浄プロセスチャンバは、大気圧で動作し得る。他の実施形態では、レーザベースの洗浄プロセスチャンバは、ある程度の真空で動作し得る。実際の真空レベルは、清浄度レベル(例えば、ある特徴的な寸法にサイズダウンされた特定の粒子の除去)、有機汚染物質の所望の除去レベル、洗浄プロセスの必要なスループット(例えば、高レベルの真空へのポンプダウンは、低レベルの真空へのポンプダウンよりも時間がかかる等)などのいくつかの要因に依存する。これらの要因は、本明細書中に示された本開示を読んで理解すると、当業者に全て理解可能および決定可能である。
【0029】
例示の実施形態では、次いで、紫外線(UV)光源またはエキシマレーザビームは、基板がプログラム可能な速さでゆっくり回転している間に、基板上へパルスが流されてもよい。パルスビームは、光子エネルギーを基板のターゲットエリアへ送り届けるために、本明細書中に説明されるように特別の光学系(カルシウムまたはフッ化マグネシウム非球面シリンドリカルレンズ)によって成形され得る。
【0030】
基板の回転は、基板の1つまたは複数の表面全体がエキシマレーザパルスに露出されることを確実にする。光子エネルギーは、例えば、基板へ付着した汚染物質、粒子、フィルム、有機材料などの分子結合を破壊し、これらは基板の上の層流中を流れる超純度窒素の流れによって運び去られる。次いで、乾燥した洗浄済み基板は、ロボットの縁グリッパによってプロセスチャンバから除去され、基板キャリアまたはカセット内に配置される。
【0031】
レジストストリップおよび残留物の除去プロセスのために、基板は、必要に応じて基板のさらなるウェット洗浄のために、レーザベースの洗浄チャンバと一直線になっている、参照により本明細書中で説明されるパルス式ハイドロジェットチャンバへ移動され得る。ウェット洗浄と乾燥洗浄を組み合わせる様々なレシピは、基板を洗浄するために最適化され得る。ターゲットとされ除去され得るタイプの汚染物質には、例えば、有機物、無機物、金属、およびビアからの残留物が含まれる。
【0032】
(必ずしも本明細書中に説明される全ての実施形態ではないが)シールドが用いられる場合、シールドロータリ駆動機構は、(それに取り付けられたタービンディスクのうちの1つを有し得る)第1のシールドと結合される。第1のシールドが回転するとき、シールドロータリ駆動機構に結合された基板も同じ速さで回転する。上述したように、第2の対向シールドは、別個の独立したモータに結合され、やはり回転する。しかしながら、第2のシールドは別個のモータを有するので、第2のシールドの速さおよび方向は、第1のシールドから独立しており、したがって、基板の回転速さからも独立している。(以下より詳細に説明される)1つまたは複数のレーザが基板に入射すると共に、洗浄動作中に両シールドが回転するとき、回転基板からくる洗浄手順に関連した様々な廃液は、遠心力効果により回転式シールドを通って排除される。
【0033】
シールドの曲率は、廃液がシールドの縁(特定の実施形態に応じて内側縁または外側縁)に向かって移動し、内側チャンバから排除(除去)されるように設計されている。回転式シールドの回転速さは、廃液排除を高めるために増加することができる。この洗浄動作中、高純度ガス(例えば、超高純度窒素)が、ガス分散デバイスのうちの少なくとも1つによってチャンバの中に導入される。洗浄動作の終了時に、1つまたは複数のレーザから出る放射は停止する。回転式シールドの回転速さ、およびしたがって基板の速さは、より高い速さへ加速されて、廃液除去プロセスをさらに促進する。
【0034】
当業者が理解するように、シールドの高回転速さは、基板と基板に近接した容積との間の圧力差をもたらし、基板から解放された廃液および回転基板から離れる他のガスの排除(除去)を促進する。ガス流およびシールドの回転と結び付けられた基板の高回転速さは、基板の近傍から全部の廃液またはほぼ全部の廃液を除去し、それによってクリーンな基板を残す。1つまたは複数の二次ガス流デバイスは、外側チャンバから内側(プロセス)チャンバの中への微粒子の移動を防ぐまたは実質的に減少させるためにガスバリアを作り出す。洗浄動作中、任意選択の回転式シールドの速さは、洗浄プロセスの終了時に(例えば、分子レベルで)クリーンまたはほぼクリーンな基板をもたらすのを支援するために、洗浄プロセスによって生成または使用された様々な廃液の体積の除去を行うように操作され得る。
【0035】
本開示の主題は、光学基板、遺伝子配列決定および新薬発見に使用されるバイオ技術基板、フラットパネルディスプレイ、スペース光学部品(space optics)の製造に使用される基板、光学記録基板、ならびに様々な技術に知られている種々の他の基板タイプの洗浄のような他の分野に適用可能である。全体的に、本開示の主題の原理は、いくつかの点でほぼ同じであり、基板が洗浄中に可変のプログラム可能な速さで保持され回転させられる。また、当業者が本明細書中に示された本開示を読んで理解すると理解されるように、用語「または」は、別段に明示的に示されまたは操作的に定義されていない限り、包括的または排他的な意味で解釈され得る。
【0036】
次に
図1を参照すると、基板洗浄チャンバ100の簡単な概略が示されている。全体的に、基板洗浄チャンバ100は、(任意選択の)第1の回転式シールド101と、第1の回転式シールド101に近接した第1の位置103A、および第1の回転式シールド101から側方に離されしたがって第1の回転式シールド101の遠位に移動する第2の位置103Bにおける(任意選択の)第2の回転式シールドと、を含むように示されている。本明細書中により詳細に説明されるように、第1の回転式シールド101および第2の回転式シールドは、基板から解放された廃液、および基板119から離れる様々なプロセスガスを捕え、プロセスガスの方向を変える。2つの回転式シールドの一方は、(
図1の位置「A」のように示される)動作位置120、および(
図1の位置「B」のように示される)搭載位置140から移動するように構成され、それによって基板119が、基板洗浄チャンバ100に取り付けられるとともにそこから除去されることを可能にする。アクチュエータ機構109は、第2の回転式シールド103A、103Bを動作位置120から搭載位置140へ、そして搭載位置140から移動させる。回転シールドが用いられていない実施形態では、基板ホルダ機構は、チャンバの内壁に直接結合され得る、またはさもなければ運動を供給するモータに直接結合され得る。
【0037】
一実施形態では、(基板119の位置の法線に対する)第1の回転式シールド101および第2の回転式シールド103の角度は、約3°から約15°であり得る。他の実施形態では、角度は、約1°から約3°であり得る。他の実施形態では、この角度は、約15°から約45°以上であり得る。各実施形態では、角度は、連続した平角でなくてもよいが、異なる角度を有する直線部分ごとに、様々な直線部分で構成されてもよい(例えば、回転式シールドの縁が開口部125に近づくときに角度が増大する)。さらに他の実施形態では、回転式シールドの縁は、湾曲していてもよく(例えば、
図4参照)、ここで湾曲は、一定の半径または可変半径を有する。さらに、当業者は、より急な角度(例えば、5°ではなく15°)またはより大きい半径の湾曲が、より効率のよいチャンバからの廃液除去をもたらすことができると認識されよう。しかしながら、湾曲の角度または半径が大きくなるにつれて、チャンバの物理的全高も増大させる。したがって、当業者は、本明細書中で示された本開示を読んで理解することに基づいて、湾曲の急勾配または角度/より大きい半径とチャンバの合理的サイズの間のバランスの実現の仕方を認識されよう。各実施形態は、機械加工、スタンピング、深絞り、または当業界で知られている技法によってシールドを形成する他のやり方によって実現することができる。
【0038】
様々な実施形態では、より大きいシールド(
図1の例における第2の回転式シールド103)がより小さいシールドの上に広がる。示されていないが、回転式シールドの少なくとも一方または両方は、大部分または全部の廃液部分を除去するために機械的シールを形成するために、最外縁で(例えば、開口部125の近くに)(図示されていないが当業者が理解できる)ラビリンスリップを有するように形成されてもよく、それによって任意の廃液が基板を収容するチャンバの内部の中にしたたって戻るまたは(例えば静電力によって)引きつけられて戻るのを防ぐまたはほぼなくす(例えば、
図15参照)。したがって、最外縁のプロファイルは、廃液部分が基板の上方、近く、またはその他の近傍に集まることができないように形成でき、それによって廃液が基板に再付着するのを防ぐ。
【0039】
アクチュエータ機構109は、空気式で作動され、油圧式で作動され、磁気的に作動され、電気的に作動され、または当業者によって理解されるような他の手段もしくは手段の組み合わせによって作動され得る。アクチュエータ機構は、第2の回転式シールド103A、103Bが動作位置120または搭載位置140にあるか示すために(例えば、電気、光学などの)様々なタイプの位置センサを備えることもできる。様々な実施形態では、位置センサ(図示せず)は、アクチュエータ機構109の外側の他の位置に設けられてもよく、またはアクチュエータ機構109内にさらに配置されてもよい。
【0040】
図1に示されたように、基板119は、洗浄中、例えば、ほぼ垂直位置またはほぼ水平位置に保持される。いくつかの実施形態では、この位置は、垂直平面または水平平面からおおよそ±0.1度からおおよそ±1度の範囲内で維持される。いくつかの実施形態では、位置は、おおよそ±2度の範囲内で維持される。他の実施形態では、位置は、おおよそ±5度の範囲内で維持される。さらに他の実施形態では、位置は、おおよそ±10度の範囲内で維持される。基板119のほぼ垂直位置またはほぼ水平位置は、同時の正面側および背面側の洗浄(ならびに縁の洗浄)、ならびに両側(および基板の形状(例えば、円形対正方形)に応じて1つまたは複数の縁)から同時の基板119の高められより徹底的な洗浄を可能にする。基板119は、例えば直径が100mmから450mmである、例えば、パターン化されたまたはパターン化されていない円形半導体ウェハ、例えば一辺あたり125mmまたは150mmである正方形の石英フォトマスク、フラットパネルディスプレイ基板ならびに磁気および光学ディスク基板などの半導体および関連産業において知られており使用されている種々の他の基板のいずれかであり得る。
【0041】
図1は、(一般に本明細書中で第2の回転式シールド103とまとめても呼ばれる)第2の回転式シールド103A、103Bが基板交換のために移動するシールドであることを示すが、当業者は、本明細書に示された本開示を読んで理解すると、他の実施形態では、第1の回転式シールド101が第2のシールド103に向かってかつ離れるように移動することを理解する。さらに他の実施形態では、第1のシールド101と第2のシールド103の両方は、側方に互いに向かってかつ互いから離れるように移動するように構成され得る。したがって、本明細書中に含まれる本開示を通じて表記を簡潔にするために、第2のシールド103は、移動可能なシールドとして示される。
【0042】
さらに、第1の回転式シールド101は、第2の回転式シールド103よりも小さく、したがって第1の位置103Aにおいて第2の回転式シールドによって外接されることが可能であるように
図1に示されるが、当業者は、第2の回転式シールド103が、第1の回転式シールド101よりも小さいように構成でき、したがって、2つのシールドが(動作位置120において)互いに近接しているときに、第1の回転式シールド101によって外接できることが認識されよう。
【0043】
図1を続けて参照すると、1つまたは複数のレーザ115の第1の側のアレイおよび1つまたは複数のレーザ117の第2の側のアレイが、それぞれ第1のサイドガス供給ライン127および第2のサイドガス供給ライン129に結合されて示されている。1つまたは複数のレーザビームは、基板洗浄チャンバ100の洗浄動作中に、1つまたは複数のガスを基板119の各面および縁へ向けるように構成される。
【0044】
以下により詳細に説明されるように、1つまたは複数のレーザ115の第1の側のアレイおよび1つまたは複数のレーザ117の第2の側のアレイの各々は、(本明細書中に説明されるような様々な組み合わせの)少なくとも1つの発せられたレーザビームを含む。様々な実施形態では、少なくとも1つの発せられたレーザビームは、パルスで流されるように構成されてもよく、ある動作における洗浄効率を潜在的に高める。
【0045】
図1は、フィルタ処理済みのクリーン乾燥空気(CDA)、窒素、アルゴン、またはいくつかの他のフィルタ処理済みまたは高純度/ウルトラクリーンガスなどのクリーンガスが基板119の廃液除去動作中に基板洗浄チャンバ100の中に導入されることを可能にするように配置される第1の側のガス入口111および第2の側のガス入口113も示す。洗浄動作の様々な実施形態は、以下より詳細に説明される。
【0046】
基板洗浄チャンバ100が搭載位置140(位置「B」)にあるとき、ロボットからのエンドエフェクタ(図示せず)は、いくつかのフィンガアーム121にそれぞれ取り付けられたいくつかのフィンガエンドキャップ123によって配置および保持される、基板キャリア(例えば、300mm半導体ウェハを搬送および輸送するためのフロントオープニングユニファイドポッド(FOUP:Front−Opening Unified Pod))からの基板119を取ることができる。フィンガアーム121は、第1の回転式シールド101に機械的に結合される。基板119の様々な物理的パラメータおよび幾何学的形状に応じて、3つ以上のフィンガアーム121とフィンガエンドキャップ123の組み合わせがあり得る。例えば、基板119が円形基板である場合、3つのフィンガアーム121とフィンガエンドキャップ123の組み合わせがあり得る。基板119が正方形、長方形、または他の多角形である場合、4つ以上のフィンガアーム121とフィンガエンドキャップ123の組み合わせがあり得る。当業者は、所与の基板119のサイズおよび形状についてフィンガアーム121とフィンガエンドキャップ123の組み合わせの個数の修正の仕方を認識する。
【0047】
フィンガアーム121は、基板洗浄チャンバ100の特定の用途に応じていくつかの材料から製造することができる。例えば、フィンガアーム121は、アルミニウム(Al)などの様々な金属、またはステンレス鋼(例えば、316L合金)もしくは他の金属合金、酸化アルミニウム(Al
2O
3)またはカーバイドなどのセラミックス、あるいは様々なタイプのプラスチックで構成することができる。さらに、フィンガアーム材料の選択、洗浄される基板、およびチャンバが利用されている産業に応じて、フィンガアーム121を構成する材料は、例えば、パーフルオロアルコキシ(PFA)、フッ素化エチレンプロピレンコポリマー(FEP)、エチレンとテトラフルオロエチレンのコポリマー(ETFE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、および関連技術において知られている他の単層または多層コーティングなどの様々なタイプの材料でコーティングされてもよい。
【0048】
フィンガエンドキャップ123は、様々なプラスチック(例えば、Delrin(登録商標)などのアセタールホモポリマーまたはアセチル樹脂、様々な他のタイプのポリオキシメチレン−(POM)ベースのプラスチック、または他の熱可塑性の材料および様々な合成ポリマー)などのいくらか可撓性を有するいくつかの材料から製造することができる。当業者は、いくつかの他の材料(例えば、アルミニウム、または他のコーティングされた金属、金属合金、およびセラミックス)が、基板が形成される材料に応じて少なくとも部分的に適し得ることを認識されよう。
【0049】
フィンガアーム121とフィンガエンドキャップ123の組み合わせのうちの少なくとも1つは、基板119が基板洗浄チャンバ100内に容易に取り付けられることを可能にするように移動可能である。例えば、フィンガアーム121/フィンガエンドキャップ123の組み合わせは、ロボットからのエンドエフェクタが基板119を容易に位置決め(例えば、締め付けのための挿入)または除去することを可能にするために、基板保持位置から離れるように角度を付けられてもよい。移動可能なフィンガアーム121/フィンガエンドキャップ123の組み合わせの一実施形態は、
図8以下を参照して以下に詳細に説明される。(図示しないが、レーザベース、機械ベース、光学ベース、磁気近接ベース、または他の基板の適切な搭載インジケータのように当業界で知られている)ポジショニングインジケータは、基板119の適切な位置合わせを確実にする。
【0050】
円形基板の場合には、基板は、3つの細いフィンガアーム(それらのうちの2つだけが
図1に示されている)によって保持される。この例では、フィンガアームは、約120度離間している。おおよそ12時の位置におけるフィンガアームの1つは、(以下により詳細に説明される)それにリンクされたアクチュエータを有し、一方、他の2つのアームは、作動部がなく剛性を有する。フィンガキャップ123は、各フィンガアーム121の1つで、例えば、洗浄動作中に基板が配置されるV溝またはU溝を有する(各実施形態では、フィンガキャップ123がそれぞれのフィンガアーム121に回転不可能に取り付けられているが)ローラのような形状であり得る。溝のプロファイルは、基板がエンドエフェクタまたはロボットにより溝内に配置されるときに、基板が自己整列できることを溝が確実にするように設計される(以下により詳細に説明される)。溝のプロファイルは、基板がロボットのエンドエフェクタにより溝内に配置されるときに、基板が自己整列できることを溝が確実にするように設計される(以下により詳細に説明される)。
【0051】
以下で
図8を参照してより詳細に説明されるように、ロボットが基板を開いたチャンバに運ぶとき、アクチュエータにリンクされた(例えば、いくつかの実施形態では、ロボットのエンドエフェクタの経路に干渉しないように12時の位置で停止するようにプログラムされた)フィンガアームは、エアシリンダ(
図1に図示せず)およびカム機構によって作動される。エアシリンダが金属板を押すと、カムがアームを上方に開くように動作し、ロボットが基板をチャンバに運び、少なくとも1つ(または円形基板の場合には2つ)のフィンガアーム121とフィンガエンドキャップ123の組み合わせの溝の中に基板を位置させることを可能にする。基板が1つまたは複数のフィンガエンドキャップの1つまたは複数の溝内に配置されると、エアシリンダは後退し、それによってカム機構を再び動作させ、アクチュエータにリンクされたフィンガアームを閉じ、基板を締め付ける。この時間の間、(以下に
図5を参照して説明される)基板存在センサは、基板が溝内に適切に着座していることを確実にする。上述したように、基板が適切に配置されていない(例えば、基板が傾いている)場合、システムは、当業者が理解できるように、基板が除去され、システムの中にプログラムされた復旧および再配置モードによりロボットによって適切に再配置されるまでエラーモードに入る。
【0052】
図1を続けて参照すると、第1のモータ105および第2のモータ107は、それぞれ第1の回転式シールド101および第2の回転式シールド103を回転させるように配置されている。第1のモータ105および第2のモータ107は、当業界で知られた様々なタイプ(例えば、電気的、空気式、油圧式など)のロータリアクチュエータ、または他の回転アクチュエータ機構であり得る。
【0053】
基板洗浄動作中、本実施形態では、基板119が第1の回転式シールド101に機械的に(または上述したようにシールドが使用されていない回転可能機構に直接)結合されているので、基板119は、第1のモータ105によって1つまたは複数のレーザ115の第1の側のアレイと1つまたは複数のレーザ117の第2の側のアレイの両方に対して回転することができる。独立して、動作位置120における第2の回転式シールド103は、第2のモータ107によって回転することができる。様々な実施形態では、第1のモータ105および第2のモータ107は、それぞれのシールドを同じ方向にまたは反対方向にあるいは異なる時間フレームで両方向に回転させることができる。第1のモータ105および第2のモータ107は、異なる時間フレームで、同じ回転速さで、またはプログラム可能な異なる回転速さで、あるいは両方で、それぞれのシールドを回転させることもできる。
【0054】
基板廃液除去動作中、第2の回転式シールド103は、動作位置120にいるままである。第1のモータ105および第2のモータ107は、それぞれのシールドを同じ方向にまたは反対方向にあるいは異なる時間フレームで両方向に回転させることができる。第1のモータ105および第2のモータ107は、異なる時間フレームで、同じ回転速さ、または異なる回転速さ、あるいは両方でそれぞれのシールドを回転させることもできる。以下でより詳細に説明されるように、回転速さは、特定の動作に応じて変更することもでき、または特定の動作中に変更することもできる。
【0055】
洗浄動作中、回転運動によって引き起こされる基板119に対する遠心力は、第1の側のガス入口111および第2の側のガス入口113を通じて基板洗浄チャンバ100に導入されるガスと組み合わされて、重力と共に、(垂直位置(例えば、両面)または水平位置(例えば、底面)において)、先行技術の様々な基板洗浄機構によって現在知られているものよりもずっとより迅速に基板119を洗浄するのを支援する。様々な1つまたは複数の洗浄サイクル中に、洗浄手順によって作り出されるまたは洗浄手順によって基板から基板洗浄チャンバ100の中に解放される様々な廃液は、動作位置120における第1の回転式シールド101と第2の回転式シールド103の間に形成された開口部125を通じてチャンバから排除される。
【0056】
次に
図2を参照すると、外側チャンバ200と
図1の基板洗浄チャンバ100のさらなる詳細が示されている。
図2は、外側チャンバ201と、第1のモータ105に電気的、光学的、または機械的に結合される第1のサーボ機構203と、第2のモータ107に電気的、光学的、または機械的に結合される第2のサーボ機構205と、例えば、基板119を洗浄するのをアシストするのに使用される高純度窒素を含む1つまたは複数の高純度ガス(1つだけ示されている)を収容する(例えば、デュワーであり、または製造施設のガス供給部に単純に配管接続される)1つまたは複数のガス供給源207と、1つまたは複数のガスポンプ209(必要な場合、そのうちの1つだけが示されている)と、ポンプ制御機構211とを備えて示されている。
【0057】
外側チャンバ201は、様々な産業の必要性または要求に応じて、種々の材料で製造することができ、1つまたは複数の材料で内側または外側がコーティングされてもよい。材料およびコーティングは、
図1を参照して上述されている。
【0058】
第1のサーボ機構203および第2のサーボ機構205は、制御工学分野において知られている任意の個数の機構であり得る。一般に、サーボ機構は、回転デバイスなどの他のデバイスの活動を確認するためにエラー検出デバイスまたはフィードバックスキームを用いる。
図2を参照すると、第1のサーボ機構203および第2のサーボ機構205は、それぞれ、第1のモータ105および第2のモータ107を制御する。したがって、サーボ機構は、モータの速さ、加速、および方向を制御するのを支援する。
【0059】
ガスポンプ209は、様々なタイプのガスを貯槽207から1つまたは複数のレーザ115の第1の側のアレイおよび1つまたは複数のレーザ117の第2の側のアレイ(
図1参照)へ移動および送出するよう設計された種々のポンプ機構のいずれかであり得る。ポンプ機構は、当業界で知られている様々な他のタイプのポンプを含むことができる。
【0060】
図示されるように、1つまたは複数のレーザ115の第1の側のアレイは、少なくとも1つまたは複数のレーザ219A、219Bをそれぞれ備え、1つまたは複数のレーザ117の第2の側のアレイは、第2の複数の1つまたは複数のレーザ219C、219Dを備える。2つ以上のレーザがそれぞれの側に示されているが、レーザが本明細書中に説明される手段によって基板の面上に広がり得るので、当業者は、たった1つのレーザが用いられる必要があると認識するであろう。1つまたは複数のレーザビームは、おそらく隣接したレーザ間でいくらか重なった状態で、基板119の両面および基板119の縁の少なくとも一部を十分に覆うように設計されている。合計4つのレーザ219A、219B、219C、219Dだけが示されているが、当業者は、本明細書中に示された本開示を読んで理解すると、より少ないまたはより多くのレーザが基板119の所与の用途および幾何学的形状のために所望の個数のレーザビームを作り出すように使用されてもよいことが理解されよう。
【0061】
図2は、第1の側のガス分散機構215および第2の側のガス分散機構217を含むようにも示されている。分散機構は、例えば廃液除去動作中に、第1の側のガス入口111および第2の側のガス入口113(
図1参照)を通じて入ってくる任意のガスを分散するとともにその向きを変えるために使用される。
【0062】
一実施形態では、ガス分散機構215、217は、対向した基板の面119に当たることから、入ってくるガスをそらしかつ分散するために、1つまたは複数のレーザのそれぞれのアレイから離間関係(例えば、おそらく約1mmから約5mmだけ、またはこの範囲内に包含された様々な他の距離)で構成され得る。他の実施形態では、ガス分散機構は、基板の面119にほぼ平行な平面内で、入ってくるガスを方向付けるために、分散機構の周辺のアパーチャまたはオリフィスのアレイを備えて構成されてもよい。他の実施形態では、ガス分散機構は、1つまたは複数のレーザのそれぞれのアレイからの両離間関係を組み込むとともに、アパーチャまたはオリフィスのアレイも組み込むように構成され得る。当業者は、本明細書に示された本開示を読んで理解すると、本開示の範囲内であることが意図される分散機構がとることができる他の形態を思い描くことができる。全体的に、以下より詳細に説明される分散機構は、基板から解放された廃液、および基板洗浄チャンバ100から外側チャンバ201への他のプロセスガスの排除をアシストする。
【0063】
外側チャンバ201は、基板洗浄チャンバ100から排除された廃液を収集するための任意選択の排出チャネル213を含むこともできる。排出チャネル213およびその機能は、以下より詳細に説明される。
【0064】
図3は、基板廃液除去動作中の
図1および
図2の機構のさらなる詳細を示す。
図3に示されるように、廃液除去動作中、ガス(例えば、窒素N
2)は、1つまたは複数のレーザ115の第1の側のアレイおよび1つまたは複数のレーザ117の第2の側のアレイの第1の側のガス入口111および第2の側のガス入口113をそれぞれ通じて導入される。
図1に示されるように、1つまたは複数のレーザ115の第1の側のアレイおよび1つまたは複数のレーザ117の第2の側のアレイは、静的なマニホールド上または中に取り付けられるものとみなされ得る。ガスは、ガス入口111、113を通じて輸送される。様々な実施形態では、1つまたは複数のレーザのアレイは、ガスマニホールド305上に位置し、第1の回転式シールド101および第2の回転式シールド103内に同心またはほぼ同心に配置することができる。様々な実施形態では、ガスマニホールドは、静的(回転不可能)であり、複数の軸受303または当業界で知られている他の機械もしくは電気デバイスによって任意選択の回転式シールド101、103内に配置される。
【0065】
図3に示されるように、2つのガスマニホールド305があり、1つまたは複数のレーザ(
図3に図示せず)を有する、基板119のいずれかの側のガスマニホールド305は、それらが、基板119の一方または両方の表面上へレーザ放射を発し、上述したような様々な手段によって基板119の直径(または他の特徴的な寸法)を覆うように配置されている。1つまたは複数のレーザ115、117(
図1参照)は、(複数のレーザがそれぞれの側に使用される場合)1つまたは複数のレーザのうちの隣接したもののビームが基板の正面表面または背面表面の全体および縁(または非円形基板の場合の縁)を洗浄するために互いに重なり合うように配置されることもあり得る。別個の1つまたは複数のレーザは、基板の縁のみに向けられ得る。1つまたは複数のレーザを重ね合わせることによって、レーザのパワーまたは入射強度を減少させることなく、微粒子、フィルム、残留物などのより高い除去が実現され得る。また、洗浄動作中の基板119の回転は、洗浄中の完全な基板(面および縁)のカバーを確実にする。
【0066】
ガスマニホールド305は、例えば、(一般にPVDFと呼ばれる)ポリフッ化ビニリデン(polyvinylidene fluoride)もしくはポリフッ化ビニリデン(polyvinylidene difluoride)、または他の非反応性の熱可塑性フッ化ポリマー、あるいは様々な金属(例えば、アルミニウム)、金属合金(例えば、ステンレス鋼)、または当業界で知られている他の材料から形成または他の方法で製造され得る。一例として、PVDF材料は、一般に、全ての溶媒、塩基、および酸に対して不活性である。
【0067】
廃液除去動作中、任意選択の第1の回転式シールド101、およびしたがってフィンガアーム121とフィンガエンドキャップ123の組み合わせ、ならびにアーム/キャップの組み合わせに機械的に結合された基板119は、予め決定された速度で回転し、または予め決定された速度(または一連の予め決定された速度)まで加速される。回転運動は、基板119から解放された廃液を基板洗浄チャンバ100(
図1参照)の中に追い出す。導入されたガス(例えば、N
2)は、ガス分散機構215、217によって(基板119へ直接当たるのを避けるために)向きが変えられ、基板洗浄チャンバ100内の基板から解放された廃液を方向付けるように働く。次いで、解放された廃液は、チャンバの回転式シールド101、103A間の開口部125を通じて、導入されたガスによって方向付けられる。
【0068】
チャンバから排除された後、次いで、追い出された廃液301は外側チャンバ200内の排出チャネル213に向けられる(
図2参照)。以下により詳細に説明されるように、排出チャネル213は、環境(例えば、半導体製造施設)内の施設の排出部と流体結合されている。さらに、排出チャネル213は、さらなる基板洗浄動作が開始される前に、外側チャンバが廃液がなくなるまたは廃液がほぼなくなるようにアシストする。
【0069】
次に
図4を参照すると、300mmウェハと共に使用されるときの
図1の基板洗浄チャンバ100の一部400の一実施形態の様々な物理的寸法の例が示されている。寸法は、本開示の主題を理解するのに役立つように与えられるものにすぎない。したがって、与えられた寸法は、形はどうであれ本開示を限定すると解釈されるべきでない。
【0070】
図4のチャンバは、本明細書中に説明されたような中央排出チャンバとみなされ得る。例示的な物理的寸法およびレイアウトは、
図18および
図19に関して以下説明される様々な計算流体力学(CFD)解析にも使用されている。
図4の例では、300mmウェハ401は、第1の回転式シールド101に取り付けられるとともに機械的に結合されて示されている。この例では、300mmウェハ401は、第1の回転式シールド101および第2の回転式シールド103Aの各々から50mmの距離409で取り付けられている。軸中心線411(回転軸)は、ウェハ401のおおよそ軸心を示すように示されている。当業者は、距離409は、洗浄動作を受ける基板の物理的サイズなどの要因に基づいて容易に調整できることを認識するであろう。例えば、100m半導体ウェハなどの小さい基板は、300mmウェハに要求され得るものよりも回転式シールドにより近く配置され得る。逆に、より高い値の表面粗さを有する基板、パターン化されたまたは機械加工された特徴、または他の凹凸は、より粗いまたはパターン化された表面を有する基板から解放された廃液を有効に除去するために50mmよりも大きい距離409を要求し得る。
【0071】
1つまたは複数のレーザの第1の側のアレイおよび1つまたは複数のレーザの第2の側のアレイは、9mmのシールドマニホールド間隙403によってそれぞれのシールド(第1の回転式シールド101、および第2の回転式シールド103)からそれぞれ離間される。シールドマニホールド間隙403は、(例えば、非対称基板をスピンさせるときの)懸念される振動の考慮事項や全体的な機械加工公差などのいくつかの要因に基づいて容易に調整することができる。
【0072】
図4は、10mmのシールド開口部405(2つの回転式シールド間の垂直距離)も示す。この間隙は、洗浄動作中に解放されると予想される廃液の体積、ならびに廃液が基板洗浄チャンバから排除される速度などの要因に基づいて、所与の用途のために容易に調整することができる。
【0073】
上述したように、当業者は、
図4内に与えられた物理的寸法は例示的なものにすぎないと認識するであろう。(用語が本明細書中で使用されるとき、「例示的な」は、一例または1組の例にすぎないことを指し、必ずしも本明細書中に説明された本開示の主題の部分を実施する好ましいまたは最良のやり方として解釈されるべきではない)。したがって、物理的寸法は、当業者が本開示の主題を説明するのを支援するものとして見られるべきであり、したがって、本開示の主題の範囲の限定として見るべきではない。
【0074】
次に
図5を参照すると、
図1の基板洗浄チャンバ機構の3次元チャンバ500の一例が示されている。3次元チャンバ500は、3次元チャンバ500の第1の部分510に機械的に結合された第1のフィルタユニット501と、3次元チャンバ500の第2の部分530に結合された第2のフィルタユニット503とを含むように示されている。各フィルタユニットは、例えば、高効率微粒子空気(HEPA)フィルタ、極低微粒子空気(ULPA)フィルタ、または当業界で知られているいくつかの他のタイプの空気/ガスフィルタを収容することができる。フィルタのタイプの選択は、所与の動作、基板タイプ、産業、または用途に必要な空気/ガス純度のレベルによって決定され得る。例えば、小さい特徴サイズ(例えば、65nm以下)を有する高密度メモリデバイスを製造する半導体デバイス製造者は、ULPAフィルタを必要とする可能性があるのに対して、ずっと大きい特徴サイズ(例えば、2μm以上)を有するポリシリコンウェハを扱う太陽電池製造者は、最小効率報告値(MERV:Minimum−Efficiency Reporting Value)のレーティング16以上を有するフィルタを必要とするだけであり得る。そのようなフィルタ指定は、関連技術においてよく知られている。
【0075】
所与のフィルタの効率レーティングにかかわらず、第1のフィルタユニット501および第2のフィルタユニット503は、チャンバ500の内部にクリーンなフィルタ処理済み空気を与える。例えば、フィルタユニット501、503は、フィルタ処理済み空気補給源(filtered-air make-up supply)をチャンバに与えることができる。補給空気の機能の1つは、本明細書中に説明された洗浄動作中にチャンバが乾燥空気の定常流自体を排除するときに、チャンバ500の中へのクリーンな乾燥空気の定常流を可能にすることができる。チャンバの空気および他のガス(例えば、窒素)の除去は、以下に説明される排出ポート507を通じたプロセスチャンバの下方で排出ハウジングに結び付けられた所与の製造施設内のハウス排出システム(house exhaust system)によって補われる。排出は、プロセスサイクル中の排出の低下を防ぐためにポンプキャビネット内に設置された排出ファン(図示せず)によってさらに補うことができる。フィルタ処理済み空気の使用は、以下により詳細に説明される。また、第1のフィルタユニット501および第2のフィルタユニット503は、例えば、チャンバ500の様々な電気および制御システム上の空気力学を含む様々なチャンバ制御上で使用できるフィルタ処理された空気の供給を実現することができる。ある種の動作では(例えば、サブ10nm半導体設計ルール)、超純度グレード窒素は、フィルタユニット501、503を通じてフィルタ処理済み空気に置き換えられる。このような実施形態では、フィルタユニット501、503は、全く使用されなくてもよく、またはチャンバ500に加えられなくてもよい。様々な実施形態では、10nm未満の小さい幾何学的特徴について、本開示の主題は、高められたかつより厳しい洗浄要求を満たすように調整されてもよい。例えば、これらの実施形態の下では、1つまたは複数のレーザは、シールされたプロセスチャンバ内で全ての基板表面(例えば、正面側、背面側、および1つまたは複数の縁)に同時に発せられる。発光サイクルの終了時、超純度半導体グレード窒素ガスの制御された流れは、流れと圧力の両方を制御するように弁および流量コントローラを介してプロセスチャンバの中に解放される。窒素ガスは、排出されたナノ粒子をチャンバ排出シス
テムにそれらを搬送することによって除去する。実施形態では、プロセスチャンバは、例えば、Oリングまたはラビリンスシールの複数のアレイを用いてシールされる。
【0076】
図1を参照して上述したように、回転式シールド101、103のうちの少なくとも一方は、シールド間に基板を配置するように移動されるように構成されている。シールド(
図5に図示せず)は、チャンバ500内に位置する。したがって、第1の部分510または第2の部分530、あるいは両方は、(上述された)ロボットからのエンドエフェクタがチャンバ500内に洗浄される基板を配置することができるように、例えば、直線トラック505に沿って移動されるように構成される。続いて、基板119は、上述されたように、(洗浄動作を受けない限り静止している)回転式シールド内かつ3つ以上のフィンガアーム121とフィンガエンドキャップ123の組み合わせへ取り付けられる。基板存在センサ509は、基板(図示せず)が存在し、フィンガアーム121とフィンガエンドキャップ123の組み合わせによって適切に取り付けられるとともに把持されることを確実にするのを支援する。基板存在センサ509は、例えば、レーザベースまたは他の光学ベースのセンサなどの当業界で知られている種々のセンサのうちのいずれかであり得る。
【0077】
例えば、様々な実施形態では、基板存在センサ509は、基板119がチャンバの内部のフィンガアーム121とフィンガエンドキャップ123の組み合わせに配置されると光ビームを発する発光器受信器タイプのセンサとすることができる。基板存在センサ509に対するチャンバの反対側(例えば、チャンバ500の背面側)に設置された受信器(図示せず)は、センサによって発せられたビームを受信し、基板が基板保持機構内で垂直にまたは水平に配置され適切に向けられているという入力を(図示されていないが当業者が理解できる)制御プロセッサに供給する。ウェハが適切に配置されていない場合、システムは、エラーメッセージを提供し、基板が除去され適切に再挿入されるまで機械が稼働するのを防ぐ。
【0078】
各排出チャネル213(
図2および
図3参照)は、排出ポート507と流体連通していることができる。排出管はチャンバ500が設置されている施設内の排出管に結合される。
【0079】
図6は、
図5の3次元チャンバ500の内部600の3次元例を示す。外側チャンバおよび回転式シールドは、
図6では削除している。
図1から
図3を参照して上述したように、基板洗浄チャンバ100の様々な構成要素(
図1参照)が、特定の例示的な実施形態に示されている。例えば、フィンガアーム121とフィンガエンドキャップ123の組み合わせのうちの3つ(
図6には2つだけが見える)に取り付けられ、1つまたは複数のレーザ115の第1の側のアレイおよび1つまたは複数のレーザ117の第2の側のアレイから離れてそれらの間に位置する基板119が示されている。さらに、1つまたは複数のレーザビーム219のうちの様々なものが、1つまたは複数のレーザ115の第1の側のアレイに見える。
【0080】
廃液の排除は、チャンバから様々な廃液を引き出すように構成される様々なタイプのタービンブレード機構601によってアシストされてもよい。タービンブレード機構601の様々な実施形態は、
図25A、
図25B、および
図26A〜
図26Cを参照して以下により詳細に説明される。
【0081】
図7は、
図1から
図6の基板洗浄機構についてのプロセスレシピ700の一例を示す。基板は、ロボット(図示せず)上のエンドエフェクタによって締め付け機構内に配置される。基板がプロセスチャンバの中に搭載されると、チャンバは、プロセスを開始するために、(図示されていないが当業者は理解可能である)コントローラまたはマイクロプロセッサからの指令を受信する。
【0082】
1つまたは複数のレーザは、上述したように、窒素または他の高純度ガスが流れる前、後、またはほぼ同時に再び切り替えられてもよい。1つまたは複数のレーザは、基板の片面または両面上に、フラットビームとして向けられ、または基板にわたって走査される。様々な実施形態では、1つまたは複数の別個のレーザは、基板119の縁に具体的に向けられ得る。さらに、上述したように、
図1および
図2を同時に参照して、任意選択の第1の回転式シールド101と結合される第1のモータ105は、予め定められたプログラム可能な速さ(後述)で回転(スピン)運動をもたらす。上述したように、回転シールドは、全ての実施形態において用いられる必要がない。続いて、回転運動は、基板119につながる。したがって、第1の回転式シールド101が回転するとき、回転式シールドに結合されている基板119も、同じ速さで回転する。(現在、洗浄動作のための第1の位置にある)任意選択の第2の回転式シールド103は、それ自体のモータ(すなわち、第2のモータ107)に結合され、やはり回転する。しかしながら、上述したように、第2の回転式シールドの速さは、予め選択された速さで回転し、第1の回転式シールド101から独立しており、したがって、第2のシールドは、基板119の回転速さの速さからも独立している。
【0083】
特定の例示的な実施形態では、当業者は、任意選択の第2の回転式シールド103が同じ速さでしかし任意選択の第1の回転式シールド101と反対方向に回転していると仮定することができる。他の実施形態では、第2のシールドは、第1のシールドと同じ方向に回転している。さらに他の実施形態では、第2のシールドは、第1のシールドと同じ方向または反対方向にかつより高いまたはより低い速さで回転している。さらに、第1のシールドまたは第2のシールドは、連続的にまたは断続的に可変のプログラム可能な速さおよび方向で回転していてもよい。(一定または可変の)速さ、および(両シールドについて同じ方向、または同じ時間または異なる時間で逆回転を有する)方向は、基板タイプおよび形状、用いられるレーザ洗浄力、所与の基板タイプに望まれる清浄度のレベル、および当業者に認識できる他の要因などの要因に対してそれぞれカスタマイズされかつ依存し得る。
【0084】
基板回転およびレーザ発光が開始するのとほぼ同時に、ガス流(例えば、超高純度窒素)が、比較的低流量(例えば、約283lpmまたはおおよそ10scfm)でチャンバ100の中に供給される。導入されたガスは、ガス分散機構215、217(
図2参照)を介してチャンバ100内で分散される。ガス分散機構は、回転している基板に近接して低圧高速ガス流(例えば、窒素)を作り出す。特定の実施形態では、ガス流量は、ガス流量が約1700lpm(おおよそ60scfm)ないし約2265lpm(おおよそ80scfm)へ増大するときに、(約13秒から約15秒の時間における)第2の濡らすサイクルあたりまでこの速度で維持される。ガス流は、動作707において、ほぼ同時に(または動作703におけるガスの導入の前または後の数秒以内に)チャンバ100から排出されもする。
【0085】
洗浄動作を続けると、(図示されないが、当業者によって容易に理解される)ポンプキャビネット内に配置された排出ファンによってさらに増大する大きな排出が、製造施設から引き出される。様々な図に示されるように、基板の両側の排出管が排出を行うとき、それらは、チャンバの上方で、中央マニホールドから分配されるガスと、フィルタユニット501、503(
図5参照)から引き込まれる補給のクリーンな乾燥空気との両方によってバランスがとられるチャンバ内での負の流れを作り出す。ガスの圧力および流量の制御によって両システムのバランスをとることによって、改善されたまたは最適な洗浄環境が、洗浄動作中にチャンバ内で実現される。
【0086】
ガス流量が約15秒で洗浄動作に増加するのとおおよそ同時に、シールド、およびしたがって基板は、おおよそ0rpmないし約300rpmに回転速さが低下される。基板からの廃液除去は、基板のスピンによって実質的に行われ、一方、基板の周りのエリアは、中央排出およびガス分配システムによって制御される。排出のある種の値は、パラメータとして制御ソフトウェアの中に設定され、したがって、例えば、排出が予めプログラムされた範囲外にある場合、システムは、補正されるまでデフォルトモードに入ることができる。
【0087】
上側回転速さの制限の1つは、基板の全体のバランス(例えば、基板の全体的な物理的対称性、基板の質量バランスの均一性の同心性、および当業者が認識可能ないくつかの他の要因)に結び付けられて、内側チャンバおよび外側チャンバの構成要素の全体の動的釣合せに少なくとも一部依存することを当業者は、認識するであろう。
【0088】
洗浄動作中に動作705においてシールドと基板の両方が回転するとき、回転基板からくる廃液は、遠心効果により回転式シールド中の開口部125(
図1参照)を通じて排除され得る。各実施形態では、次いで、回転式シールド101、103の一方または両方は、基板およびチャンバ100からの様々な廃液の排除および除去をさらに容易にするようにより速い速さで回転されてもよい。ほぼ同時に、低圧高速ガス流は、回転している基板の(例えば、これにすぐ近接した)面および縁から廃液を実質的にまたは完全に除去する。
【0089】
洗浄動作の終了時に、1つまたは複数のレーザ219(例えば、
図6参照)からの放射の発光が停止され、ガスは、別の期間にわたって続けられる。次いで、チャンバ100、200は開かれ、基板119は、ロボット(図示せず)の(例えば、「汚れた」基板を配置するために使用される同じエンドエフェクタとは対照的に)別個のクリーンなエンドエフェクタによって締め付け機構から除去される。上記の最終ステップにおいて、基板は、高速で回転され、それによって廃液(例えば、フィルム、微粒子などからのナノ汚染物質)の全部またはほぼ全部を除去する。任意選択のシールドは、高い排出と結びつけられ、高速で回転し続けることができ、クリーンな基板をもたらす。
【0090】
本明細書中に開示されるように、いくつかの実施形態では、任意選択のシールドの湾曲(
図3および
図4)は、様々な廃液が、シールドの外縁(すなわち、開口部125のすぐ近く)に向かって移動し、開口部125によって外側チャンバ200の中に除去され、チャネル213によって集められるように設計され得る(
図2および
図3参照)。シールド101、103が直線であるがシールドの軸回転方向から離れるように角度を付けられている他の実施形態では(例えば、
図1参照)、廃液も、湾曲したシールドに関して説明されたのと同様にチャンバ100から排除される。チャンバ100からの廃液の排除を増加させるように、回転式シールドの速さが増加され得る。
【0091】
当業者によって認識されるように、2つの回転式シールド101、103の高回転速さは、基板とその周りのエリアとの間に圧力差を作り出し、これによって回転している基板から離れるように廃液を除去することをさらに促進する。基板の高速回転は、ガス流およびシールドの回転と結び付けられて、全部またはほぼ全部の廃液を除去し、それによって基板を洗浄する。本開示の計算流体力学(CFD)のモデリング部分を参照して以下により詳細に説明される二次ガス(例えば、窒素)流れ機構は、ガスバリアを作り出し、微粒子が外側チャンバ200から基板洗浄チャンバ100の中に移動するのを実質的に防ぐ。
【0092】
当業者によって認識されるように、本明細書に示された本開示を読んで理解すると、洗浄および廃液除去動作中、回転式シールドの速さは、廃液の体積除去を行うように操作され得る。廃液の全部またはほぼ全部の有効な除去は、洗浄動作の終了時にクリーンな基板を作り出すのを支援する。他の実施形態では、任意選択の片側(または片面)の洗浄動作を、(基板の縁洗浄ありでまたはなしで)用いることもできる。さらに他の実施形態では、基板は、両側を同時に洗浄するのではなく交互の側で洗浄されてもよい。
【0093】
当業者は、多くの動作、動作の繰り返し、動作のシーケンスなどが、所与の基板または産業のためのプロセスレシピを発展させるために用いられ得ることを理解するであろう。したがって、
図7を参照して説明される動作は、一例として与えられるものにすぎず、本明細書中に開示された基板洗浄機構のエンドユーザの必要性に基づいてかなり変更されてもよい。さらに、各動作は、所与の基板タイプおよびサイズについてプログラム可能である。また、スピン速さ、任意選択のシールドの回転速さ、入射エネルギーの時間、および1つまたは複数のレーザ波長、レーザの個数等などの動的プロセスパラメータの各々は、様々な基板タイプ、サイズ、および用途について設計され得る。
【0094】
基板保持機構
次に
図8を参照すると、フィンガアーム121とフィンガエンドキャップ123の組み合わせについての分離
図800が示されている。基板洗浄機構に使用される基板の形状に応じて、たった1つのフィンガ/エンドキャップの組み合わせは、搭載および取出しの動作を促進するために基板から離れるように移動可能であることが必要である。例えば、円形基板(例えば、半導体ウェハ)の保持および締め付けに使用されるフィンガアーム121とフィンガエンドキャップ123の組み合わせの実施形態では、約120度で互いに離間した各フィンガを用いて基板を保持する3つのフィンガが存在する。この例では、(ロボット(図示せず)のエンドエフェクタの様々な組み合わせに対応するために2つ以上のフィンガが移動可能であり得るが)フィンガアーム121とフィンガエンドキャップ123の組み合わせのたった1つが、移動可能であることを必要とする。
【0095】
図8に示されるように、フィンガアーム121とフィンガエンドキャップ123の組み合わせの移動可能なフィンガ807は、(以下により詳細に説明される)カムハウジング805に結合される。移動可能なフィンガは、約0°の通常動作位置801、および第1の別の位置803(この例では、約10°)にある。通常の動作位置801は、フィンガアーム121とフィンガエンドキャップ123の組み合わせが締め付け位置にあるとき(すなわち、基板が、フィンガ/キャップの組み合わせ内に保持されるとき)、または取出し位置にあるときに生じる。別の位置803は、(
図8に図示されていない)基板の搭載および取出しを容易にするために、フィンガアーム121とフィンガエンドキャップ123の組み合わせが開いている(すなわち、軸中心線411(
図4参照)から離れて)ときに生じる。
【0096】
基板が非円形(例えば、正方形)である例では、4つ以上のフィンガアーム121とフィンガエンドキャップ123の組み合わせは、基板を収納するために使用され得る。この例では、フィンガアーム121とフィンガエンドキャップ123の組み合わせのうちの2つが、基板の取り付けおよび除去を促進するための移動可能な把持用フィンガであり得る。他の2つのフィンガは、所定の位置に固定(すなわち、静止)される。概して、移動可能な把持用フィンガおよび静止フィンガの任意の組み合わせは、様々な用途に対処するように設計され得る。考慮事項の1つは、フィンガの個数にかかわらず、洗浄動作中に回転している基板によって引き起こされる振動の影響を減少させるまたはなくすように、フィンガが、基板と組み合わされたときに軸中心線411(
図4参照)を中心としてバランスがとられることである。
【0097】
次に
図9を参照すると、プッシャ901と、カムフォロア903と、カムフォロア面905と、カム戻しフィンガ907と、1つまたは複数のカム戻しばね909と、下側カム面構造911とを含む、フィンガおよびカムハウジング805の詳細の一実施形態が示されている。基板(図示せず)が挿入または除去されるとき、カムフォロア903は、カムフォロア面905上を摺動し、約10°の第1の別の位置803へ枢支点915周りに移動可能なフィンガ807を開く。代替の実施形態では、移動可能なフィンガ807は、約6°の第2の別の位置917へ開くことができる。実施形態では、移動可能なフィンガ807は、基板を挿入するときに第1の別の位置803へ開かれ得るとともに、基板を除去するときに第2の別の位置917へ開かれ得る(または逆にもしくは上記の様々な組み合わせ)。当業者は、シールド、チャンバ、基板、および他の要因の全体的なサイズに少なくとも一部基づいて、移動可能なフィンガ807が他の角度へ枢動可能であると認識するであろう。
【0098】
プッシャ901およびカムフォロア903が後退するとき、移動可能なフィンガ807は、1つまたは複数のカム戻しばね909によって強制され、それぞれカム戻しフィンガ907および下側カム面構造911が閉じるように作用し、それによって基板を把持する(締め付ける)。電気(例えば、近接またはレーザベースの)センサ、または機械センサ(図示せず)が、基板が移動可能なフィンガと静止フィンガの組み合わせに適切に挿入されていることを確認するために使用されてもよい。
【0099】
様々なプロセスレシピにおいて、基板は、廃液除去動作中に2200rpm(以上)で回転することができる。物理的サイズ(例えば、直径)、基板の質量、および回転速さなどの要因に応じて、移動可能なフィンガおよび静止フィンガにおける同軸にあることからのオフセットは、危険な揺れおよび振動を作り出し得る。次いで、1つまたは複数のカム戻しばね909は、基板を所定の位置に保持できない可能性があり、それによって潜在的に破局的故障(例えば、基板の解放および破壊)という結果になる。この潜在的な問題に対処するために、ネガティブロック機構(
図9に図示せず)は、カム戻しフィンガ907におけるアパーチャ913(例えば、開口部または穴)に係合する。
【0100】
図9を同時に参照すると、一実施形態では、プッシャ/カムフォロア901、903の組み合わせが通常動作位置801(例えば、閉じた位置)にあるときに、
図10Aのアクチュエータ機構1001は、カム戻しフィンガ907内のアパーチャ913と係合することができ、それによって移動可能なフィンガ807を通常動作位置801にロックする。アクチュエータ機構1001は、例えば、当業界で知られている小型ソレノイド(図示せず)、空気式シリンダ(図示せず)、または他のリニアアクチュエータ機構によって動作され得る。アクチュエータ機構1001は、小さいばね1003によってロックされた位置に維持され得る。
図10Bは、
図9のカムハウジング機構の一部の3次元図を示す。
【0101】
基板洗浄機構の代替実施形態
図11は、
図1の基板洗浄チャンバ100の代替のチャンバ設計1100を示す。
図11は、以下に説明されるように、サイド排出チャンバ設計とみなされ得る。
図11は、本実施形態では、マスター側1110およびスレーブ側1120(
図12参照)を含むように示されている。
図1に関して上述されたように、一実施形態では、チャンバ1100のスレーブ側1120は、フィンガアーム121とフィンガエンドキャップ123の組み合わせへの基板の取り付けおよび除去を促進するために、固定されたチャンバ1100のマスター側1110から離れるように移動する。流体機械的概念の多くは、
図1のチャンバと同様であり得るが、代替のチャンバ設計1100は、
図1のチャンバの任意選択の回転式シールドと比べて逆傾斜をそれぞれ有する左側フィン1101および右側フィン1103を有することに頼る。
【0102】
例えば、(基板(図示せず)の垂直位置または水平位置の中心線位置1123の法線に対する)フィン1101、1103の角度は、約3°から約15°以上までであり得る。フィンは、図示のように互いに重なり合ってもよく、または以下に説明される
図12に関して図示されるように、代替として互いに触れてもまたはほぼ触れてもよい。フィン1101、1103が実際に触れる場合、フィン1101、1103の両方が同じ回転速さで同じ方向に回転すると当業者は理解するであろう。
【0103】
フィン1101、1103は、いくつかの支持構造1105によって(図示されていないが当業者が理解でき、
図1の回転式シールドと同様またはそれと同じである)回転機構に機械的に結合され得る。支持構造は、(軸中心線1107に対して)フィン1101、1103の周辺全体の周りで連続していることができ、または他の実施形態では、フィン1101、1103の周辺の周りの2つ以上の位置に位置する別個の支持アームを備えることができる。支持構造1105が連続構造を備える場合、代替のチャンバ設計1100の排出エリア1115の近くのエリア1109は、いくつかのアパーチャ、開口部、スロット、または支持構造1105の他の不連続部分を含み、それによって洗浄動作中に基板から解放されるガスおよび廃液が、チャンバ1100から容易に排出され得る。全ての寸法は、例示的なものにすぎず、ミリメートルの単位で与えられる。
【0104】
図11は、(円形または他の断面を有する管などの)ガス入口チャネル1121に沿って入ってくるガス(例えば、超高純度窒素)の周辺の周りにガスを分散するようにいくつかの開口部を含む多孔性エリア1113をそれぞれ備えるガス分散デバイス1111を含むようにも示される。様々な実施形態では、ガス分散デバイス1111は、ガス入口チャネル1121から入ってくるガスを受け入れるように、ねじ止め、プレスばね、化学薬品で接着であっても、または他の方法で固定されてもよい。多孔性エリア1113からのガスは、入ってくるガスを、基板(
図11に図示せず)の面に当たることからそらす。したがって、ガス分散デバイス1111は、
図2のガス分散機構215、217と同じまたは同様に機能し得る。ガス分散機構は、開示の計算流体力学(CFD)解析の部分においてより詳細に説明される。
【0105】
図12は、
図11の基板洗浄チャンバ機構の代替のチャンバ設計1100の一例を示す。
図12では、上述したように、左側フィン1101および右側フィン1103は、互いに密接することができ、または任意選択で互いに触れことができる。フィン1101、1103が実際に触れる場合、当業者は、フィン1101、1103の両方が同じ回転速さで同じ方向に回転することを理解するであろう。
【0106】
図12は、基板119の取り付けおよび除去を容易にするために、例えば、チャンバ1100のスレーブ側1120を開くために、ガス供給ライン1209、複数のガス排出ライン1207、および直線トラック1205を含んでやはり示される。さらに、代替のチャンバ設計1100は、
図2の外側チャンバ200のように外側チャンバ内に配置されてもよい。代替のチャンバ設計1100の外側チャンバは、任意選択の排出チャネル213(
図2参照)を含むこともできる。
【0107】
図13は、
図11および
図12の代替のチャンバ設計1100の内側チャンバ断面
図1300の一例を示す。
図13の内側チャンバ
図1300は、排出エリア1301、廃液およびガス排出エリア1303、チャンバ内側コアエリア1305、および空気ナイフ分離エリア1307(
図11のガス分散デバイス1111の内側部分)を含んで示されている。空気ナイフ分離エリア1307は、中央入射ガス供給システム(これらのシステムが洗浄動作中に互いに対して働かないようにガスマニホールド305(
図3)の中央からくる)のガス入口111、113(例えば、
図3参照)とバランスがとられ得る。
【0108】
図13は、
図2および
図6を参照して上述したように、1つまたは複数のレーザ219を示すとともに、基板119に対するそれらの相対配置も示す。様々な要素の機能は、同様の要素番号を有する項目に関して本明細書中に説明されたものと類似または同じである。他の要素は、以下により詳細に説明される。
【0109】
例えば、
図13を同時に参照すると、
図14は、
図13の内側チャンバ断面図の例を示すとともに、基板の洗浄または廃液除去動作中に生じるガス流ラインの例のおおよその位置をさらに示す。
図14の特定の例示的な実施形態に示されるように、ガス(例えば、超高純度窒素)は、ガス分散デバイス1111を通じてチャンバ内側コアエリア1305の中に導入され、チャンバ容積内で循環して、廃液を基板119から離れるように排出エリア1115の外へ引き出す。ガスおよび他の廃液の排出は、ガス排出エリア1303内に位置するタービンフィン(
図6参照)によってさらに支援される。タービンフィンは、チャンバ1100のマスター側1110およびスレーブ側1120内のフィン上に位置し、チャンバ1100のマスター側1110およびスレーブ側1120内のフィンと同じ速さおよび方向で回転する。
【0110】
図15は、
図11および
図12の代替のチャンバ設計1100の一実施形態の例示的な寸法1500を示す。例えば、
図15は、300mm半導体ウェハのためのチャンバ設計の一例を示す。しかしながら、当業者は、様々なサイズの基板およびそれらの基板のための洗浄ライン要求に対応するように例示的な寸法は容易に修正され得ると理解されよう。したがって、当業者は、
図15内で与えられる物理的寸法は、例示的なものにすぎず(上述したように、本明細書中で使用されるとき、用語「例示的な」は、一例または一組の例を指すものにすぎないことを認識するであろうし、必ずしも、本明細書中に開示された本開示の主題の一部を実施する好ましいまたは最良のやり方と解釈されるべきではない)、したがって、
図15によって与えられた物理的寸法は、当業者が本開示の主題を説明および理解するのを支援すると見られるべきであり、したがって本開示の主題の範囲を限定すると理解されるべきではない。
【0111】
図16Aおよび
図16Bは、
図11および
図12のチャンバ設計から廃液を除去するための代替または任意選択の実施形態を示す。例えば、外側チャンバ201の中に直接的に様々な廃液が滴下またはその他の沈殿もしくは付着すること(例えば、
図2および
図3参照)に代えてまたはこれに加えて、廃液は、排出チャネル1601の中に向けられてもよい。排出チャネル1601は、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)または本明細書中に説明されたもしくは当業界で知られているいくつかの他の材料で構成されてもよい。排出チャネル1601は、一実施形態では、外側チャンバ201(
図2参照)の中に直接排出される、または
図5のガス排出ポート507などの排出ポートの中に直接排出されるトロイドであると考えられてもよい。他の実施形態では、排出チャネル1601は、
図2の任意選択の排出チャネル213と組み合わせて使用されてもよい。
【0112】
図2および
図3を同時に参照すると、
図17は、チャンバの外側シェル、外側チャンバの内壁、例示的な角度10°での左側フィン1101の下側(左回転式シールド)および右側フィン1103(右回転式シールド)、基板のサイズ(例えば、ウェハの直径)、ならびにチャンバの壁からの様々な距離におけるフィンガエンドキャップからの距離の間の関係を決定するために使用される計算図表1700の一実施形態を示す。全ての寸法は、ミリメートル単位で与えられる。当業者は、本明細書に示された本開示を読んで理解すると、所与の基板の幾何学的形状について基板洗浄チャンバを設計するための計算図表1700の使用の仕方を認識するであろう。
【0113】
計算の例
流体力学(CFD)解析
基板洗浄チャンバ内のガスおよび廃液の流れをより効率的に向けようとして、チャンバの多数の物理的配置および寸法が、例えば、有限要素および有限容積解析を用いる計算流体力学(CFD)解析を用いてシミュレーションを行うことで配置および寸法の組み合わせの各々の多数の反復を用いて検討された。最初に、シミュレーションが、2次元モデルを用いて行われ、後で3次元(3D)モデルの使用に拡張され、さらに後で、3Dのシミュレーションを行うとともに第4の次元、時間を加える(それによって、流量、圧力、速度、Q条件、および当業者に知られている関心の他の流体パラメータに役立つために、時間に正確なアニメーションを作り出す)。各反復についての配置および次元の変更には、チャンバの直径の変更、チャンバの壁間の距離の変更(およびしたがって、基板からチャンバ壁までの距離の変更)、ガス流量、ガス流方向、および様々な排出経路の配置の変更が含まれた。さらなる詳細は、チャンバの様々な設計に加えられた。しかしながら、以下の説明は、関心の基板についての形状および寸法の特定のセットについてのさらなるCFDモデリング、シミュレーション、および解析について考えられる要因を当業者が理解することを可能にする。
【0114】
例えば、
図4(上述された中央排出チャンバ設計)を同時に参照すると、
図18は、
図4に示された基板洗浄チャンバ機構の一部の様々な例示的な物理的寸法に基づくCFD解析の一例からのガス速度流ラインを(メートル/秒の単位で)示す。
図18は、ガス入口流から対向した基板の面を横切って回転式シールドの開口部(例えば、ガス排出エリア)への流動ラインの良好な分散を示す。
【0115】
図4の参照を続けると、
図19は、
図18を参照して上述された様々な例示的な物理的寸法に基づくCFD解析の一例から(パスカル秒(ニュートン秒/メートル
2またはキログラム/メートル秒としても知られている)の単位で)様々な渦粘性の等高線を示す。さらに、
図20は、
図4に示されたチャンバ機構の一部について(メートル/秒の単位で)速度の大きさの等高線を示す。
図21は、他の設計モデル(図示せず)に基づく(やはりパスカル秒の単位で)乱流粘度の等高線を示す簡単なCFD図を示す。
【0116】
次に
図22を参照すると、チャンバ側壁間により大きい距離を有する他の例示的なチャンバ設計の一部がCFD解析のために考慮されたことが、洗浄の有効性に関する任意の効果を検討するために示されている(全ての寸法は、ミリメートルの単位である)。
図22では、側壁は、約200mm離れているのに対して、
図4では、側壁は約100mm離れている(
図4と
図22の両方で基板の厚さは無視する)。
【0117】
図23は、
図22の例示的なチャンバ設計についてのフル3Dシミュレーション基底モデルの一例を示す。様々な流体(例えば、ガス)および様々なプロセス(例えば、洗浄動作)についてのフルCFD解析(図示せず)は、
図22の例示的なチャンバ設計を用いて同様に実行された。多数の他のシールドおよびフィンの設計、サイズ(例えば、チャンバ側壁間の距離、および全径)、角度、および曲率も考慮された。
【0118】
さらに、
図11の代替のサイド排出チャンバ設計の修正形態に基づいてさらなるCFD解析が行われた。例えば、
図24は、修正されたサイド排出チャンバについての例示的なガス流図を示す。
図24は、窒素ガスが約1700lpm(おおよそ60scfm)で各サイド入口2401からチャンバの中に導入される例示的な実施形態を示す。ガスのおおよそ80%が、基板(図示せず)を収容するチャンバの主部分に入り、それによって基板の洗浄ならびにチャンバ内からの廃液の除去に役立つ。残りのおおよそ20%は、入ってくる窒素の一部によって、様々な機械構成要素(例えば、
図3の軸受303)からの汚染物質または微粒子がキーシールエリアを通じてプロセスチャンバの中に移動するのを防ぐまたはかなり減少させることを可能にする。
【0119】
空気ナイフシステムは、これらのシステムが洗浄サイクル中に互いに対して働かないように(ガス分配マニホールドの中央からくる)中央窒素システムとバランスがとられる。
【0120】
さらに、フィルタ処理済み空気2403は、例えば、ベンチュリ効果によって、第1のフィルタユニット501および第2のフィルタユニット503(
図5参照)によって与えられる上側から入る。ガスは、チャンバの下側部分2405を通じて排出され、洗浄動作中にチャンバおよび基板から廃液を搬送する。いくつかの動作(例えば、サブ10nm半導体設計ルール)では、超純度グレード窒素は、フィルタユニット501、503を通るフィルタ処理済み空気2403の代わりに置き換えられる。このような実施形態では、フィルタユニット501、503は、全く使用されなくてもよく、またはチャンバ500に加えられなくてもよい。様々な実施形態では、10nm未満の小さい幾何学的特徴について、本開示の主題は、高められたかつより厳しい洗浄要求を満たすように調整されてもよい。例えば、これらの実施形態の下で、1つまたは複数のレーザは、シールされたプロセスチャンバ内で全ての基板表面(例えば、正面側、背面側、および1つまたは複数の縁)へ同時に発せられる。発光サイクルの終了時、超純度半導体グレード窒素ガスの制御された流れは、流れと圧力の両方を制御するように弁および流量コントローラを介してプロセスチャンバの中に解放される。窒素ガスは、排出されたナノ粒子をチャンバ排出システムにそれらを搬送することによって除去する。実施形態では、プロセスチャンバは、例えば、Oリングまたはラビリンスシールの複数のアレイを用いてシールされる。
【0121】
図13を参照して上述したように、
図13の内側チャンバ
図1300は、排出エリア1301と、廃液およびガス排出エリア1303とを含んで示される。また、
図6を参照して上述したように、廃液の排除は、チャンバからの様々なタイプの廃液に構成された様々なタイプのタービンブレード機構601によってアシストされ得る。
【0122】
次に
図25Aを参照すると、タービンディスク2501の例示的な実施形態が、タービンディスク2501を貫いて形成されたいくつかの開口部2505と、いくつかのタービンフィン2503とを備えて示されている。開口部2505の個数および形状、ならびに得られたタービンフィン2503は、
図25Aに示されているものからかなり変わってよい。
【0123】
概して、タービンディスク2501のうちの少なくとも1つは、洗浄サイクル中に過剰な量のバルク廃液を除去するために、回転シールドまたは他の回転機構(例えば、
図1の第1の回転式シールド101、および第2の回転式シールド103A/B)の各々に結合される。タービンディスクが回転するとき、様々な廃液は、遠心力により外側に発射され、タービンディスク2501中の開口部2505を通じ、排出エリア(例えば、
図13の排出エリア1301、または上述したように様々な排出エリアに通される)を通じて出る。個数、サイズ、壁角度、形状、および他のパラメータは、チャンバ設計全体に応じてそれぞれ操作され得る。基板の表面から除去される様々な廃液の除去について主に説明したが、当業者は、同様にタービンディスク2501を、チャンバから過剰なガスを除去するために使用することもできるとすぐ認識するであろう。
【0124】
次に
図25Bを参照すると、例示的なタービンディスクの断面、および
図25Aのタービンディスクを機械加工する例示的な方法が示されている。当業者は、
図25Bを見て理解すると、図示されたような回転の方向に基づいて廃液をチャンバ内から容易に除去できる仕方を理解されよう。開口部2505の機械加工または他の形成は、例えば、単刃工具または多刃工具(多刃工具には、研削工具および他の研磨工具が含まれ得る)を用いて開口部2505を切断することによって達成され得る。特定の例示的な実施形態では、タービンディスクの厚さは、10mm(おおよそ0.0394インチ)である。本実施形態では、タービンフィン2503の断面の一次元(例えば、ショートポイントトゥーショートポイント(short-point to short-point)距離)は10mmであり、他の次元の寸法(例えば、ロングポイントトゥーロングポイント(long-point to long-point)距離)は20mm(おおよそ0.787インチ)である。
図25Bの断面による。
【0125】
図25Bの参照を続けると、タービンディスク2501における開口部2505を機械加工するのに使用される特定の例示的な方法において、ワークテーブルからタービンディスクまでの角度は約45°であり、約45°の壁を有するタービンフィン2503を形成する。切断ツール2551は、ワークテーブルにほぼ直交する。しかしながら、他の実施形態では、壁角度は、約45°より大きいまたは約45°未満であるように形成され得る。例えば、一実施形態では、壁角度の範囲は、約15°から約45°までであるように形成され得る。他の実施形態では、壁角度の範囲は、約45°から約75°までであるように形成され得る。壁角度の決定は、タービンディスク2501の回転速さ、チャンバから除去される廃液の量(
図25Aまたは
図25Bに図示せず)、廃液の全部またはほとんどが除去されるはずである時間量、およびいくつかの他の要因に基づいて決定され得、そのうちの少なくともいくつかは、当業者によって理解されるようにCFD解析から決定され得ることを当業者は理解するであろう。また、いくつかの用途では、タービンフィン2503は、機械加工されたものではなく金属、プラスチック、または他の材料から打ち抜かれてもよいことを当業者は認識するであろう。
【0126】
また、他の実施形態では、切断ツール2551は、プラズマトーチ、方向性化学エッチング、レーザ、放電加工(EDM)、水ジェットカッタ、または当業界で知られているいくつかの他の技法などの他の形成ツールに置き換えられてもよい。
【0127】
図26Aは、タービンディスクの例示的な実施形態の3次元図である。
図25Aおよび
図25Bを同時に参照すると、上述したように、開口部2505の他のサイズ、タービンフィン2503、タービンフィン2503の壁の角度、および他のパラメータは、本明細書中に説明された少なくとも要因に基づいて容易に用いられ得ると当業者は、認識されよう。
【0128】
図26Bは、タービンディスクの直径に沿った軸に沿った
図26Aのタービンディスクの断面図である。特定の例示的な実施形態では、
図6のタービンブレード機構601を同時に参照すると、
図26Bの断面は、
図5の3次元チャンバ500の内部600で使用される全径420mm(おおよそ16.5インチ)を示す。それに応じて、他のチャンバ設計は、タービンディスクの他のサイズを利用する。
図26Cは、タービンディスクの一対のフィンの近くで得られた
図26Aのタービンディスクの断面図である。
【0129】
全体的に、様々な物理的モデルおよび結果として得られるCFD解析のセットに関して上述された説明に基づいて、当業者は、適切なチャンバ設計を用意するために様々なモデルおよびシミュレーションを所与の基板の形状および寸法に適用する仕方を認識するであろう。
【0130】
光を基板へ向けるためのレーザ/光源および光学系列の例
図27Aは、(本明細書中で単に「レーザ」とも呼ばれる)レーザまたは光源、およびレーザまたは光源を基板2707へ向けるための関連した光学系の列2700の例示的な実施形態を示す。レーザおよび関連した光学系の列2700は、レーザまたはUV源2701と、任意選択のビーム形成および/またはコリメーション光学系2703と、任意選択のビーム拡大光学系2705と、レーザ/光源電源と、任意選択の光学コントローラユニット2713とを備えて示されている。これらの各構成要素は、様々な形態をとることができ、さもなければ当業者に知られている。
【0131】
レーザおよび関連した光学系の列2700は、基板上のエリア(明示的に図示せず)または光が基板2707を横切るライン2711を閉じるコーン2709を形成する。ガス流2715(例えば、窒素)は、本明細書中に説明される他の様々なガス流機構および廃液除去システムのうちの1つまたは複数と共に、例えば、任意の微粒子または有機物を基板2707から離れるように搬送するのをアシストするのに使用され得る。本実施形態では、基板2707は、垂直に位置するように示されている。しかしながら、当業者は、任意の他の向き(例えば、水平)が同様に用いられてもよいことを認識するであろう。
【0132】
特定の例示的な実施形態では、レーザまたはUV源2701は、本明細書中に説明された1つまたは複数のタイプのレーザのいずれかを含むことができる。一実施形態では、レーザまたはUV源2701は、単一のレーザ(例えば、エキシマレーザ)、またはUVランプを含む。他の実施形態では、上記
図1を参照して図示および説明したように、レーザまたはUV源2701は、例えば、1つまたは複数のレーザ115の第1の側のアレイおよび1つまたは複数のレーザ117の第2の側のアレイに取り付けられたレーザのアレイ(例えば、レーザダイオードまたは別個のUVランプ)を含む。また、本明細書中に示されるように、1つまたは複数の別個のレーザは、基板2707の1つまたは複数の縁に具体的に方向付けられ得る。
【0133】
様々な実施形態では、ガス流2715は、常に維持可能であり、試験基板(Examiner substrate)の1つまたは複数の面の上の層流として向けられている。一実施形態では、ガス流2715は、約0lpmから約1274lpm(おおよそ45scfm)であり得る。基板の回転速さは、(いくつかの実施形態では、ずっと高い回転速さが用いられ得るが)約0rpmから約200rpmまでであり得る。レーザまたはUVランプは、様々な時間の長さにわたって、基板2707の1つまたは複数の表面(例えば、面または縁)に当てられ得る。一実施形態では、レーザまたはUVランプは、動作可能であり、基板2707に120秒までの間に当てられる。
【0134】
紫外線(UV)ランプが光源として使用される場合、例示的な実施形態では、例えば150nmから195nmの波長を有するUVランプが用いられ得る。UVランプは、オゾンおよびOH基を生成し有機物(例えば、基板2707の表面上の有機汚染物質)と反応して有機物を低エネルギー状態に壊す。低エネルギー状態において、有機物と基板2707の間の接着結合は壊される。次いで、自由になった材料は、ガス流(例えば、窒素ガス)によって除去される。付与されたエネルギーは、有機残留物除去のための数ミリ電子ボルトよりもずっと高い。
【0135】
様々な実施形態では、基板2707は垂直向きに保持され、UVランプは、所定の距離で基板表面と平行に取り付けられる。一実施形態では、UVランプの正面から基板2707の距離は、約12mm(おおよそ0.5インチ)から約75mm(おおよそ3インチ)までの範囲内であり得る。他の実施形態では、この距離は、約25mm(おおよそ1インチ)から約100mm(おおよそ4インチ)の範囲内であり得る。次いで、基板は、ランプが静止のままの間に、所望のプログラム可能な速さで回転する。
【0136】
様々な実施形態では、意図されたものは、紫外線放射で基板表面を照らすことであるので、集束光学系またはコリメーション光学系は使用されない。したがって、ビーム形成および/またはコリメーション光学系2703、およびビーム拡大光学系2705は、これらの実施形態において任意選択である。
【0137】
他の実施形態では、基板2707が回転するので、基板2707の直径(または正方形基板の対角線などの他の特徴的な寸法)の半分しか、光源により照明される必要がない。
【0138】
図27Bは、基板2707を横切って走査されるレーザまたは光源2750の例示的な実施形態を示す。本実施形態では、(アルキメデスの螺旋としても知られている)長い螺旋2751は、基板2707にわたって横断する。光源(例えば、回析限界の光のスポット)は、基板2707の表面の中心点に当てられる。基板2707が回転するとき、光源は、基板2707を横切って走査され(例えば、基板2707の中心点から側方に、かつ基板2707の面とほぼ平行に移動させられ)、長い螺旋2751という結果になる。(当業者は、長い螺旋2751の形成は逆にされてもよく、それによって光源スポットは、基板2707の外縁で始まり、基板2707の中心に向かって側方に移動することが認識されよう)。当業者は、基板2707の表面(および縁)を横切って光のビームを移動させる無数の他の方法も認識されよう。
【0139】
別の例示的な実施形態では、高エネルギーレベルが、例えば、レーザアブレーションによって、粒子および他の汚染物質を除去するために使用され得る。しかしながら、当業者は、基板の表面に損傷を引き起こさない所与の基板についてエネルギーレベルを検討する必要があろう。例えば、エネルギーは、20MeV以上の範囲内で付与され得る。この高レベルのエネルギーは、汚染物質と表面の間の結合を崩すことができるが、表面に損傷を引き起こす可能性もある。あるバルク汚染物質除去の用途について、アブレーションは、除去機構であると選ばれてもよい。
【0140】
いずれの場合も、発せられたエネルギーの量を決定する公式は、いずれの場合も計算され得る。例えばエキシマレーザおよびUVランプを用いるそのような計算は、当業者に知られている。例えば、知られている変数は、nm単位の波長(または複数の光源の場合における波長)と、特定の波長における1つまたは複数の光源の周波数のうちの周波数とを含む。また、レーザと基板の間の入射角は、(例えば、約0°から約90°まで)変わり得る。他の実施形態では、レーザと基板の間の入射角は、(例えば、約0°から約45°まで)変わり得る。
【0141】
式(1)は、光源から基板表面に当たる光子エネルギーを計算するために使用できる。
E=hc/λ (1)
ただし、Eはジュール単位のエネルギーであり、λはnm単位の波長であり、hはプランク定数(6.626×10
−34J・s)であり、cは光の速さ(3.00×10
8m/s)である。
【0142】
全体的に、ある所望の波長の出力を与える光源(例えば、フッ化クリプトンエキシマレーザ、または波長152nmから190nm)が選択される。様々な実施形態では、ビーム形成光学系とビーム拡大光学系の組み合わせを用いて、極端に小さい幅(例えば、回折限界)を有する単一ラインの最終的なビーム出力が得られる。ビーム拡大光学系の選択は、処理される基板のサイズ(例えば、100mmシリコンウェハまたはフラットパネルディスプレイ用の1平方メートルの基板)についての必要性に応じて、様々なビーム長さを与える。本明細書中に示されるように、基板は、任意の形状(例えば、丸、楕円、正方形、長方形など)であり得る。
【0143】
他の実施形態では、基板の表面全体(例えば、両面および縁)は、光源のアレイからの光で照らされている。本実施形態では、基板は、ガス流2715(例えば、真空動作の完了後に基板の面を横切って流れる窒素の安定供給)によって汚染物質の除去を支援するためにのみ回転させられる。
【0144】
次に、本明細書中に与えられた材料を読み理解すると当業者が認識可能であるように、本開示の主題は、先行技術と基板洗浄プロセスに使用される同時代の技法との両方を上回る複数の利点を含む。本明細書中に開示された他の利点に加えて、さらなる利点は、例えば、垂直に向けられたまたは水平に向けられた基板が、基板の両側および縁から廃液を迅速に除去される回転式シールドの構成を可能にすることを含む。
【0145】
したがって、本開示全体を通じて上述した少なくとも理由については、本開示の主題は、例えば、これは、同じチャンバ内で垂直に向けられたまたは水平に向けられた基板のレーザベースの洗浄をもたらすので、新規かつ非自明であり、基板をあるチャンバから別のチャンバへ移動させる必要なく、それによって時間を節約し、不要な潜在的汚染の処理ステップを避ける。開示されたシステムは、基板のための非接触洗浄システムである。したがって、現在の洗浄システムの厳しい機械的な基板洗浄システムは、完全に避けられる。さらに、プロセスチャンバから廃液を排除する本明細書中に定められた機構は、新しい、新規、および非自明である。
【0146】
本開示の主題は、少なくとも2つの主要な問題を解決するものであり、第1は、同一またはほぼ同一の効率で基板の全ての表面(例えば、正面、背面、および縁)がほぼ同時に洗浄されることである。現在、本明細書中に開示された動作を行うことができる同時代の機構はない。第2に、本開示の主題は、極端に小さいもの(例えば、ナノメートルレベルの粒子および他の汚染物質)をプロセスチャンバから除去することである。ナノメートルレベルの洗浄能力は、ユーザが高い単一パス洗浄効率でサブ−25nm以下の集積回路製造を実現することを可能にする。
【0147】
開示された洗浄チャンバのさらなる利点は、以下に挙げられた追加の利益のうちの1つまたは複数を含む。例えば、チャンバは、基板の一方の側だけが1つまたは複数のレーザを用いて洗浄される一方で、他方の側は、基板から解放された廃液が他方の側への重なり合うことを防ぐために不活性ガスでスプレーされることを可能にするさらなる柔軟性を含むことができる。
【0148】
加えて、または別個の動作として、基板の正面側および背面側が1つまたは複数のレーザを用いて洗浄されている間、1つまたは複数のレーザの特別の単一または複数のアレイは、基板の縁に別個に向けられて特別の洗浄機能または強化された縁洗浄を行うことができる。縁に向けられたレーザは、基板の表面(面)に向けられた他の1つまたは複数のレーザとは異なる波長またはエネルギーでもあり得る。
【0149】
開示された洗浄チャンバは、いくつかのレーザ出力レベルまたは波長を利用することができ、それによって基板の全表面から残留物、有機汚染物質、非有機汚染物質および金属性汚染物質中の粒子を除去する様々な洗浄の選択肢を与える。さらに、開示された洗浄チャンバは、不適合な廃液(例えば、酸性または腐食性の要素)の除去を促進するために、別個の切り替え可能な排出部を含むことができる。そのような切り替え可能な排出部は、当業界で知られている。
【0150】
さらに、本開示の洗浄チャンバは、基板洗浄を増大させるとともに、例えば、プロセスチャンバ内の静電荷をなくすもしくは減少させるために使用され得る2つ以上の異なるガスを分配することができる。
【0151】
様々な実施形態では、基板は、例えば、半導体および関連産業に使用される様々なタイプの(本明細書中で「半導体基板」、もしくは「ウェハ」、または単純に「基板」と呼ばれ得る)基板のいずれかを含むことができる。したがって、基板タイプは、他の元素半導体、(例えば、III−V族、II−VI族、または他のものからの)化合物ウェハ、薄膜ヘッドアセンブリ、半導体層と共に堆積または他の方法で形成されたポリエチレンテレフタラート(PET)フィルム、あるいは当業界で独立して知られている多数の他のタイプの基板に基づいて、シリコン基板(例えば、ウェハ)、または基板を含むことができる。また、基板は、非半導体材料上に形成された半導体材料の領域を備えることができ、またはその逆である。本明細書中に示された活動および設計の理解を容易にするために、基板は、シリコンウェハであるとみなされ得る。本明細書に示された本開示を読んで理解すると、当業者は、他のタイプの基板を考慮するために様々な構成要素、設計、幾何学的形状などを修正する仕方を理解されよう。
【0152】
設計は他の構成要素、本明細書中に説明されたものの少なくともいくつかを含むことができると、当業者は認識できる。しかしながら、これらの構成要素のいくつかは、説明される様々な実施形態の詳細をあいまいにしないように図に示されていない。
【0153】
方法および機器の様々な例示は、様々な実施形態の構造の一般的理解をもたらすことが意図され、本明細書中に説明された構造、特徴、および技法の利用を可能にする全ての要素、材料、ならびに機器および方法の特徴の完全な説明を与えることは意図されていない。
【0154】
様々な実施形態の機器およびシステムは、例えば、高速コンピュータ、通信および信号処理回路、単一または複数のプロセッサモジュール、単一または複数の組み込まれたプロセッサ、マルチコアプロセッサ、データスイッチ、および多層モジュール、マルチチップモジュールなどを含む特定用途モジュールに使用される電子回路の製造に適し得るとともにこれらに使用され得る。そのようなデバイスは、テレビジョン、携帯電話、パーソナルコンピュータ、(例えば、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、タブレットコンピュータなど)、ワークステーション、ラジオ、ビデオ再生機、オーディオプレーヤー、自動車、医療デバイス(例えば、心臓モニタ、血圧モニタなど)、セットトップボックス、および様々な他の電子システムなどの種々の電子システム内の部分構成要素としてさらに含まれてもよい。
【0155】
当業者は、本明細書中に開示されたこの方法および他の方法(例えば、構造製造)について様々な方法の活動形成部分は、様々な順序で組み込まれてもよいとともに、互いに置換される様々な要素を用いて繰り返し、同時に実行されてもよいことを理解するであろう。さらに、概説した作用および動作は、例として与えられたものにすぎず、作用および動作の一部は、開示された実施形態の要旨から逸脱することなく、任意選択であり得、より少ない作用および動作と組み合わされてもよく、またはさらなる作用および動作に拡張されてもよい。
【0156】
したがって、本開示は、本明細書に記載された特定の実施形態の観点に限定されず、これらは、様々な態様の例示として意図される。本開示を読み理解すると当業者に明らかであろう多くの修正および変形がなされてもよい。本開示の範囲内の機能的に均等な方法および機器は、本明細書に列挙されたものに加えて、前述の説明から当業者に明らかであろう。いくつかの実施形態の部分および特徴は、他の実施形態の部分および特徴に含まれ得るとともに、またはこれに置き換えられてもよい。多くの他の実施形態は、本明細書中に示された説明を読んで理解すると当業者に明らかであろう。そのような修正および変更は、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。本開示は、添付の特許請求の範囲に権利が与えられる範囲の均等物の範囲とともに、そのような特許請求の範囲の用語によってのみ限定されるべきである。本明細書中に使用される専門用語は、特定の実施形態を説明するためのものにすぎず、限定されることは意図されないことも理解されたい。
【0157】
また、本明細書中に使用されるとき、用語「または」は、別段に明示的に示されまたは操作的に定義されていない限り、包括的または排他的意味で解釈され得る。さらに、上述された様々な例示的な実施形態は、様々な一般的な実施形態および特定の例示的な実施形態に焦点を合わせるが、各実施形態は、開示の明確性のために与えられるものにすぎず、したがって基板洗浄機構またはシステムの特定のタイプまたは設計に限定されない。
【0158】
本開示の要約は、読者が技術的開示の本質を素早く確かめることを可能にするように与えられる。要約は、特許請求の範囲を解釈または限定するために使用されないという理解で提出される。加えて、前述の詳細な説明において、様々な特徴は、本開示を合理化するために単一の実施形態において一緒にグループ化されることが分かり得る。開示のこの方法は、特許請求の範囲の限定として解釈されるべきでない。したがって、添付の特許請求の範囲は、本明細書によって詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、別個の実施形態としてそれ自体成り立つ。
【0159】
下記番号の付いた例は、本開示の主題の実施形態である。
【0160】
例1: 基板洗浄機器であって、基板を保持して様々な速さで回転させるように構成された基板ホルダと、正面側光源および背面側光源と、を備え、前記正面側光源および前記背面側光源の各々は、少なくとも1つの光の波長を前記基板の少なくとも1つの面へ発するように構成されている機器。
【0161】
例2: 前記洗浄機器は、大気圧で動作するように構成されている、例1の機器。
【0162】
例2: 前記洗浄機器は、ある程度の真空で動作するように構成されている、例1の機器。
【0163】
例3: 前記基板ホルダは、前記基板を垂直に保持するように構成されている、例1から例3のいずれか1つに記載の機器。
【0164】
例4: 前記正面側光源および前記背面側光源は、光源のアレイをそれぞれ備える、例1から例4のいずれか1つに記載の機器。
【0165】
例5: 前記光源は、レーザである、例1から例4のいずれか1つに記載の機器。
【0166】
例6: 前記光源は、エキシマランプである、例1から例4のいずれか1つに記載の機器。
【0167】
例6: 前記光源は、紫外線ランプである、例1から例4のいずれか1つに記載の機器。
【0168】
例7: 前記光源は静止保持され、前記基板は回転させられる、例1から例6のいずれか1つに記載の機器。
【0169】
例8: 前記光源は、前記基板の表面を横切って走査され、前記基板は回転させられる、例1から例6のいずれか1つに記載の機器。
【0170】
例9: 前記光源は、前記基板の表面全体に光を同時に照射するように構成された複数の光源を備える、例1から例6のいずれか1つに記載の機器。
【0171】
例10: 前記光源は、前記基板の少なくとも半径を横切る光のビームとして形成されるように構成され、前記基板は、回転させられる、例1から例6のいずれか1つに記載の機器。
【0172】
例11: 前記光源は、前記基板に対する光のスポットとして形成されるように構成され、前記基板は回転させられ、前記光源は、前記基板の側方にかつ前記基板にほぼ平行に移動するようにさらに構成されている、例1から例6のいずれか1つに記載の機器。
【0173】
例12: 前記機器の動作中に前記基板ホルダを囲むように構成される内側シールドおよび外側シールドをさらに備え、前記内側シールドおよび前記外側シールドの各々は、他方のシールドから回転速さおよび方向のうちの少なくとも一方で独立して動作するように構成されている、例1から例11のいずれか1つに記載の機器。
【0174】
例13: 前記基板洗浄機器は、廃液を除去するために中央排出部を有する、例1から例12のいずれか1つに記載の機器。
【0175】
例14: 前記基板洗浄機器は、廃液を除去するためにサイド排出部を有する、例1から例12のいずれか1つに記載の機器。
【0176】
例15: プロセス廃液を収容するための外側チャンバをさらに備える、例1から例14のいずれか1つに記載の機器。
【0177】
例16: 廃液を除去するために、前記基板洗浄機器内で回転するように構成される少なくとも1つのタービンディスクをさらに備える、例1から例15のいずれか1つに記載の機器。
【0178】
例17: 前記少なくとも1つのタービンディスクは、廃液除去効率を増大させるように前記タービンディスクの周辺の近くに様々なポイントに配置されたスロットを備えて構成される、例16に記載の機器。
【0179】
例18: 前記少なくとも1つのタービンディスクは、廃液除去効率を増大させるように1つまたは複数の角度で配置されるスロットを備えて構成される、例16に記載の機器。
【0180】
例19: 前記機器は、前記基板の両面(両側)とともに前記基板の前記縁を同時に洗浄するものである、例1から例18のいずれか1つに記載の機器。
【0181】
例20: 前記正面側光源および前記背面側光源は、洗浄動作中に前記基板の両面(両側)および縁へ光を同時に当てるように構成されている、例1から例19のいずれか1つに記載の機器。
【0182】
例21: 前記正面側光源および前記背面側光源によって当てられる光子エネルギーレベルは、事前決定される、例1から例20のいずれか1つに記載の機器。
【0183】
例22: 前記外側チャンバから前記内側(プロセス)チャンバの中への微粒子の移動を防ぐまたはかなり減少させるためにガスバリアを作り出すように1つまたは複数の二次ガス流デバイスをさらに備える、例1から例21のいずれか1つに記載の機器。
【0184】
例23: 前記基板を前記基板洗浄機器の中に挿入しかつ前記基板を前記基板洗浄機器から除去するために、前記シールド間の開口部を増大させるように前記他方のシールドから側方に離れるように移動するように構成される少なくとも内側シールドおよび外側シールドをさらに備える、例1から例22のいずれか1つに記載の機器。
【0185】
例24: 前記内側シールドおよび前記外側シールドの周縁は、1つまたは複数の角度をそれぞれ有する、例23に記載の機器。
【0186】
例25: 前記内側シールドおよび前記外側シールドの前記周縁は、様々な直線部分を含む複数の角度を有する、例26に記載の機器。
【0187】
例26: 前記内側シールドおよび前記外側シールドの前記周縁は、約±3°から約±15°までの1つまたは複数の角度を有する、例24または例25に記載の機器。
【0188】
例27: 前記内側シールドおよび前記外側シールドの前記周縁は、約±1°から約±3°までの1つまたは複数の角度を有する、例24または例25に記載の機器。
【0189】
例28: 前記内側シールドおよび前記外側シールドの前記周縁は、約±15°から約±45°以上までの1つまたは複数の角度を有する、例24または例25に記載の機器。
【0190】
例29: 各前記直線部分は、異なる角度を有する、例25に記載の機器。
【0191】
例30: 前記直線部分は、前記シールドの縁が開口部に近づくにつれて角度が増大する、例29に記載の機器。
【0192】
例31: 前記内側シールドおよび前記外側シールドの周縁は、湾曲している、例23から例30のいずれか1つに記載の機器。
【0193】
例32: 前記内側シールドおよび前記外側シールドのより大きい方は、より小さいシールドの上に広がる、例23から例31のいずれか1つに記載の機器。
【0194】
例33: 前記内側シールドおよび前記外側シールドの少なくとも一方または両方は、大部分または全部の廃液を除去するように最外周縁にラビリンスリップを備える、例23から例32のいずれか1つに記載の機器。
【0195】
例34: 前記基板は、垂直からおおよそ±0.1度からおおよそ±1度以内に保持される、例1から例33のいずれか1つに記載の機器。
【0196】
例35: 前記基板は、垂直からおおよそ±2度以内に保持される、例1から例33のいずれか1つに記載の機器。
【0197】
例36: 前記基板は、垂直からおおよそ±5度以内に保持される、例1から例33のいずれか1つに記載の機器。
【0198】
例37: 前記基板は、垂直からおおよそ±10度以内に保持される、例1から例33のいずれか1つに記載の機器。
【0199】
例38: 前記基板を保持するようにフィンガアームに取り付けられるフィンガキャップをさらに備える、例1から例37のいずれか1つに記載の機器。
【0200】
例39: 前記フィンガキャップは、ローラのように成形される、例38に記載の機器。
【0201】
例40: 前記フィンガキャップは、それぞれのフィンガアームに回転不可能に取り付けられる、例38または例39に記載の機器。
【0202】
例41: 前記フィンガキャップは、洗浄動作中に前記基板が配置されるV溝を有するように成形される、例38から例40のいずれか1つに記載の機器。
【0203】
例42: 前記フィンガキャップは、洗浄動作中に前記基板が配置されるU溝を有するように成形される、例38から例40のいずれか1つに記載の機器。
【0204】
例43: 前記溝のプロファイルは、前記基板がロボットのエンドエフェクタによって前記溝内に配置されるとき、自己整列できることを確実にするように設計される、例41または例42に記載の機器。
【0205】
例44: 前記溝の前記プロファイルは、前記基板の面が前記溝に接触しないように、前記基板の縁だけが前記溝の一部と接触するような形状およびサイズとされる、例43に記載の機器。
【0206】
例45: 前記溝の前記プロファイルは、前記基板の面が前記正面側光源および前記背面側光源から発せられた光に完全に露出されるよう、前記基板の前記面の一部が前記溝によって覆われないようなサイズおよび形状とされる、例43に記載の機器。
【0207】
例46: 特別の洗浄機能または強化された縁洗浄を行うために、前記基板の縁で別々に方向付けられている、1つの縁に向けられた光源または複数の縁に向けられた光源をさらに備える、例1から例45のいずれか1つに記載の機器。
【0208】
例47: 前記縁に向けられた光源または前記複数の縁に向けられた光源は、複数の波長を含むことができる、例46に記載の機器。
【0209】
例48: 前記縁に向けられた光源または前記複数の縁に向けられた光源は、複数のタイプの光源を含むことができる、例46に記載の機器。
【0210】
例49: 前記基板洗浄チャンバ内で廃液を方向付けるように第1の側のガス分散機構および第2の側のガス分散機構をさらに備える、例1から例48のいずれか1つに記載の機器。
【0211】
例50: 前記第1の側のガス分散機構および前記第2の側のガス分散機構は、洗浄動作中に廃液を前記基板から離れるように方向付ける、例49に記載の機器。
【0212】
例51: 前記第1の側のガス分散機構および前記第2の側のガス分散機構は、第1の側のガス入口および第2の側のガス入口を通じて入ってくる任意のガスを分散させるかつ方向を変えるように構成される、例49または例50に記載の機器。
【0213】
例52: 前記第1の側のガス分散機構および前記第2の側のガス分散機構は、前記基板の面にほぼ平行な平面内で、入ってくるガスを方向付けるように各分散機構の周辺の周りのアパーチャまたはオリフィスのアレイを備えて構成される、例49から例51のいずれか1つに記載の機器。
【0214】
例53: 前記正面側光源および前記背面側光源は、前記基板の各面上で前記基板の少なくとも直径全体を覆うように配置され、それによって前記基板が回転されると、発光した光源を各面全体へ与える、例1から例52のいずれか1つに記載の機器。
【0215】
例54: 前記正面側光源および前記背面側光源のための波長の範囲は、172nmから348nmまでである、例1から例53のいずれか1つに記載の機器。
【0216】
例55: 前記正面側光源および前記背面側光源のための波長の範囲は、150nmから190nmまでである、例1から例54のいずれか1つに記載の機器。
【0217】
例56: 前記正面側光源および前記背面側光源のために複数の光源を選択することをさらに含む、例1から例55のいずれか1つに記載の機器。
【0218】
例57: 前記正面側光源および前記背面側光源は、前記基板の面の位置から離れるように約12mmから約75mmまでの範囲内にそれぞれ位置する、例1から例56のいずれか1つに記載の機器。
【0219】
例58: 前記正面側光源および前記背面側光源は、前記基板の面の位置から離れるように約25mmから約100mmまでの範囲内にそれぞれ位置する、例1から例56のいずれか1つに記載の機器。
【0220】
例59: 基板洗浄機構内の基板を洗浄する方法であって、前記基板洗浄機構内に基板を取り付けるステップと、前記基板を第1の回転速度で回転させるステップと、光源を前記基板の第1の面、第2の面、および1つまたは複数の縁に当てて前記基板から粒子および有機汚染物質を除去するステップと、を含む方法。
【0221】
例60: 前記光源を前記基板の前記第1の面、前記第2の面、および前記1つまたは複数の縁に当てるステップの始まりは、前記基板を回転させるステップとほぼ同時に起こる、例59に記載の方法。
【0222】
例61: 前記光源を前記基板の前記第1の面、前記第2の面、ならびに前記1つまたは複数の縁に当てるステップの始まりは、前記基板を回転させるステップの開始後に起こる、例59に記載の方法。
【0223】
例62: 前記光源を前記基板の前記第1の面、前記第2の面、ならびに前記1つまたは複数の縁に当てるステップの始まりは、前記基板を回転させるステップの開始前に起こる、例59に記載の方法。
【0224】
例63: 前記光源を前記基板の前記第1の面、前記第2の面、ならびに前記1つまたは複数の縁に当てるステップは、連続で当てるステップである、例59から例62のいずれか1つに記載の方法。
【0225】
例64: 前記光源を前記基板の前記第1の面、前記第2の面、ならびに前記1つまたは複数の縁に当てるステップは、連続光源からである、例59から例62のいずれか1つに記載の方法。
【0226】
例65: 前記光源を前記基板の前記第1の面、前記第2の面、ならびに前記1つまたは複数の縁に当てるステップは、パルス式光源からである、例59から例62のいずれか1つに記載の方法。
【0227】
例66: 前記基板ホルダを囲む第1の回転式シールドを第1のシールド回転速度でスピンさせるステップと、前記基板ホルダを囲む第2の回転式シールドを第2のシールド回転速度でスピンさせるステップとをさらに含む、例59から例65のいずれか1つに記載の方法。
【0228】
例67: 前記第1のシールド回転速度および前記第2のシールド回転速度は、互いにほとんど同じである、例66に記載の方法。
【0229】
例68: 前記第1のシールド回転速度および前記第2のシールド回転速度は、互いから異なる、例66に記載の方法。
【0230】
例69: 前記第1のシールド回転速度の方向および前記第2のシールド回転速度の方向は、互いに同じである、例66から例68のいずれか1つに記載の方法。
【0231】
例70: 前記第1のシールド回転速度の方向および前記第2のシールド回転速度の方向は、互いから異なる、例66から例68のいずれか1つに記載の方法。
【0232】
例71: 前記正面側光源および前記背面側光源は、定常発光源またはパルス式発光源として動作可能な複数の光源をそれぞれ有する、例59から例70のいずれか1つに記載の方法。
【0233】
例72: 前記正面側光源および前記背面側光源は、定常放出とパルス状放出の間で交互に切り替わる、例71に記載の方法。
【0234】
例73: 少なくとも1つの前記正面側光源および前記背面側光源のうちの少なくとも一方から前記基板へ光のビームを当てるステップを含む洗浄サイクル中に、ガス分散機構を介して前記基板洗浄機構内に分散するようにガスを導入するステップをさらに含む、例59から例72のいずれか1つに記載の方法。
【0235】
例74: 少なくとも1つの前記正面側光源および前記背面側光源のうちの少なくとも一方から前記基板へ光のビームを当てるステップを含む洗浄サイクル後に、ガス分散機構を介して前記基板洗浄機構内に分散するようにガスを導入するステップをさらに含む、例59から例72のいずれか1つに記載の方法。
【0236】
例75: 高純度ガスは、窒素N
2である、例74または例75に記載の方法。
【0237】
例76: チャンバから廃液を引き出すように構成される様々なタイプのタービンブレード機構によって廃液を排除するステップをさらに含む、例59から例75のいずれか1つに記載の方法。