(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る投票システム1のシステム構成の一例を示す図である。
図1に示す投票システム1は、情報処理装置10と、一以上の端末20とを備える。情報処理装置10及び端末20は、インターネット、イントラネット、無線LAN、又は移動通信網等の通信ネットワークNを介して互いに通信可能に接続されている。
【0010】
情報処理装置10は、投票対象に対して投票が可能な競技に対する投票を受け付ける装置である。具体的には、情報処理装置10は、端末20を使用するユーザである投票者が、競輪、競馬及び競艇等の競技において、競技に勝つと予想した競技者(選手又は動物を含む)に所定価値を賭けて投票するための支援をする装置である。
【0011】
投票者は、競技に勝つと予想した複数の競技者又は競技者に対応する出走枠と投票方式(すなわち賭式)との組み合わせにより定められる投票対象を決定し、決定した投票対象と、投票対象に対する所定価値の賭け数又は賭け額とを端末20において設定することにより投票することができる。投票の対象となる競技が競輪である場合、投票対象は、例えば賭け式「2連単」において選択された「1着が5番、2着が3番」、又は賭け式「3連複」において選択された「1番、2番及び5番」である。なお、2車単とは、1着と2着の競技者を着順どおりに予想することであり、3連複とは、着順を問わずに1着から3着までに入る競技者を予想することである。
【0012】
所定価値は、金銭でもよく、所定のサービス又はゲームで利用可能なポイント等であってもよい。また、ポイントは、投票者が無償で受け取ることが可能なポイント(無償ポイント)であってもよく、金銭の支払と引き換えに受け取ることが可能なポイント(有償ポイント)であってもよい。
【0013】
情報処理装置10は、例えば1又は複数の物理的なサーバから構成されている。情報処理装置10は、ハイパーバイザー(hypervisor)上で動作する仮想的なサーバを用いて構成されていてもよく、クラウドサーバを用いて構成されていてもよい。
【0014】
端末20は、投票する投票者が利用する端末であり、例えば、携帯電話(スマートフォンを含む)、タブレット端末又はパーソナルコンピュータ等の情報処理端末である。投票者は、端末20を操作することで投票対象に投票することができる。端末20は、投票対象の入力を投票者から受け付けると、端末20を使用する投票者を識別するための投票者識別情報(以下、「投票者ID」という。)に関連付けて、投票対象を示す情報を情報処理装置10に送信する。
【0015】
情報処理装置10は、端末20を使用する投票者が投票した投票対象を記憶する処理、投票者が所有する価値の大きさを記憶する処理、及び競技の結果に応じた報酬額(すなわち払戻額)を決定する処理等を実行する。
【0016】
投票者は、投票を行う場合、自身のお気に入りの選手や競走馬を検索したり、自身のお気に入りのグレードを検索したりして投票を行うことがある。投票者が検索することを忘れてしまうと、投票者が投票したい競技が開催されるにも関わらず、そのことに投票者が気付くことができず、投票の機会を逸してしまうことがある。
【0017】
これに対し、投票システム1においては、投票者から受け付けた競技への投票が的中した場合に、情報処理装置10が、当該競技の情報に基づいて投票者に通知する競技の条件を決定する。情報処理装置10は、投票が可能な複数の競技のうち、決定した条件を満たす競技の情報を投票者に通知する。これにより、投票者は、的中した投票に対応する競技と類似する他の競技が行われることを把握することができる。的中した投票に対応する競技は、例えば、競技に参加した選手や競走馬の着順が、投票者が投票した投票対象に対応する着順となった競技である。例えば、競技に対して投票者が投票した投票対象が、「1着が5番、2着が3番の2車単」である場合において、当該競技の1着が5番、2着が3番となった場合、当該競技は、的中した投票に対応する競技となる。
【0018】
的中した投票に対応する競技には、投票者のお気に入りの競技体(選手や競走馬等)が登場していたり、投票者のお気に入りのグレードであったりすることがある。また、投票が的中したことにより、的中した投票対象に係る競技体やグレードが、その後投票者のお気に入りとなる可能性もある。したがって、的中した競技と登場する競技体やグレード等において少なくとも一部が類似(重複)する他の競技が行われることを投票者に通知することによって、投票者が、通知された競技に投票する可能性が高くなり、競技への投票を継続しやすくすることができる。
以下、情報処理装置10及び端末20の構成及び動作を詳細に説明する。
【0019】
<ハードウェア構成>
図2は、情報処理装置10のハードウェア構成例を示す図である。情報処理装置10は、プロセッサ11、記憶部12、通信IF(Interface)13、入力デバイス14、及び出力デバイス15を有する。
【0020】
プロセッサ11は、例えばCPU(Central Processing Unit)又はGPU(Graphical Processing Unit)であり、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することにより各種の機能を実現する。
【0021】
記憶部12は、メモリ、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶媒体を有する。記憶部12は、プロセッサ11が実行するプログラムを記憶する。また、記憶部12は、複数の競技それぞれの情報を含む競技テーブルを記憶する。
【0022】
図3は、競技テーブルの一例を示す図である。
図3に示す競技テーブルにおいては、競技を識別する競技IDと、競技に関連する競技情報と、が関連付けられている。
図3に示すように、競技情報には、競技名、開催場所、競技グレード、競技の種類、競技者が少なくとも含まれている。もちろん競技情報は
図3に示した例に限られるものではなく、競技情報には、開催日、開催場、開催グレード、開催区分(モーニング、通常、ナイター、ミッドナイトなど)、開催名称、レース番号、レース種類(男子競輪、女子競輪など)が含まれていてもよい。
【0023】
また、記憶部12は、投票者が投票した投票対象、予想勝利者等を、投票者IDに関連付けた投票履歴テーブルを記憶する。
図4は、投票履歴テーブルの一例を示す図である。
図4に示す投票履歴テーブルにおいては、投票者の投票者IDと、競技IDと、投票方式と、組番(買い目)と、賭け額とが関連付けられている。
【0024】
通信IF13は、通信ネットワークNを介して端末20との間で有線通信又は無線通信を行うための通信コントローラを有する。通信IF13は、端末20から受信したデータをプロセッサ11に通知する。また、通信IF13は、プロセッサ11から入力されたデータを端末20に送信する。
【0025】
入力デバイス14は、例えば情報処理装置10の管理者から入力操作を受け付ける。入力デバイス14は、例えば、キーボード、タッチパネル、マウス又はマイクである。出力デバイス15は、例えば情報処理装置10の管理者に対して情報を出力する。出力デバイス15は、例えば、ディスプレイ又はスピーカ等である。
【0026】
図5は、端末20のハードウェア構成例を示す図である。端末20は、プロセッサ21、記憶部22、通信IF23、入力デバイス24、及び出力デバイス25を有する。
【0027】
プロセッサ21は、例えばCPUであり、記憶部22に記憶されたプログラムを実行することにより各種の機能を実現する。
【0028】
記憶部22は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の記憶媒体を有する。記憶部22は、プロセッサ21が実行するプログラムを記憶する。
【0029】
通信IF23は、通信ネットワークNを介して情報処理装置10との間で有線通信又は無線通信を行うための通信コントローラを有する。通信IF23は、情報処理装置10から受信したデータをプロセッサ21に通知する。また、通信IF23は、プロセッサ21から入力されたデータを情報処理装置10に送信する。
【0030】
入力デバイス24は、例えば投票者から入力操作を受け付ける。入力デバイス24は、例えば、キーボード、タッチパネル、マウス又はマイクである。出力デバイス25は、例えば投票者に対して情報を出力する。出力デバイス25は、例えば、ディスプレイ又はスピーカである。
【0031】
<機能ブロック構成>
図6は、プロセッサ11の機能ブロック構成例を示す図である。プロセッサ11は、受付部111と、条件決定部112と、情報通知部113と、更新部114とを有する。プロセッサ11は、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することにより、受付部111と、条件決定部112と、情報通知部113と、更新部114として機能する。
【0032】
受付部111は、投票者による競技への投票を受け付ける。具体的には、受付部111は、投票者の端末20に、第1競技への投票を受け付ける投票受付画面を表示させ、投票受付画面を介して、投票者による競技への投票を受け付ける。
【0033】
受付部111は、投票者による第1競技への投票を受け付ける。また、受付部111は、第1競技の後に行われる第2競技への投票を受け付ける。
図7は、投票受付画面が端末20に表示された例を示す図である。
図7は、投票するためのアプリケーションソフトウェアが起動された端末20に表示される画面である。
【0034】
図7に示す投票受付画面においては、投票対象の競技に関する情報を表示するための領域251、投票方式を選択するための領域252、予想投票対象を入力するための領域253、取り消し操作をするための操作画像254、及び決定操作をするための操作画像255が示されている。投票者が自分自身で投票対象を決定したいという場合、投票者は、領域252において投票方式を選択し、領域253に競技者又は出走枠の番号を入力し、操作画像255の「決定」ボタンを選択することで、投票をすることができる。
【0035】
受付部111は、競技への投票に対応する投票方式と、組番(買い目)とを受け付けると、賭け額の入力を受け付ける掛金入力画面(不図示)を表示させる。受付部111は、掛金入力画面を介して賭け額の入力を受け付けることにより、競技への投票を受け付ける。受付部111は、競技への投票を受け付けると、投票者の投票者IDと、第1競技の競技IDと、投票者が選択した投票方式及び組番(買い目)と、賭け額を関連付けて記憶部12の投票履歴テーブルに記憶させる。
【0036】
条件決定部112は、受付部111が受け付けた第1競技への投票が的中した場合に、第1競技の情報に基づいて、ユーザに通知する競技の条件を決定する。具体的には、条件決定部112は、受付部111が受け付けた第1競技への投票が的中すると、記憶部12に記憶されている競技テーブルを参照し、第1競技の競技IDに関連付けられている競技情報に基づいて、投票者に通知する競技の条件を決定する。
【0037】
条件決定部112は、投票者ごとに一以上の条件を決定する。例えば、条件決定部112は、特定した第1競技の競技IDに関連付けられている競技情報に含まれる開催場所で競技が行われることを第1の条件として決定する。また、条件決定部112は、当該競技情報に含まれる競技グレードの競技であることを第2の条件として決定する。また、条件決定部112は、当該競技情報に含まれる競技者のうち投票者が第1の競技への投票において選択した競技者が出場する競技であることを第3の条件として決定する。条件決定部112は、第1〜第3の条件に限らず、他の条件を決定してもよい。例えば、条件決定部112は、競技の開催区分、レース種類に関する条件をさらに決定してもよい。
【0038】
なお、条件決定部112は、競技情報に含まれる複数の項目の少なくともいずれかを組み合わせて、投票者に通知する競技の条件を決定してもよい。例えば、条件決定部112は、特定した第1競技の競技IDに関連付けられている競技情報に含まれる競技グレードの競技であるとともに、当該競技情報に含まれる競技者のうち投票者が第1の競技への投票において選択した競技者が出場する競技であることを1つの条件として決定してもよい。
【0039】
条件決定部112は、決定した条件に対して、当該条件を満たす競技を投票者に通知する優先度を定める。優先度の初期値は、例えば予め定められた値である。優先度は、後述する更新部114により更新される。条件決定部112は、投票者の投票者IDと、決定した条件を示す条件情報と、条件情報に対応する競技を通知するための優先度と、条件を決定した日時を示す決定日時とを関連付けて投票者別条件情報として記憶部12に記憶させる。
【0040】
なお、優先度の初期値は、例えば予め定められた値であるものとしたが、これに限らない。条件決定部112は、決定した条件に応じて優先度の初期値を変化させるようにしてもよい。例えば、競技が競輪である場合、競技グレードがGP(グランプリ)の競技は年に1回開催され、G1の競技は月1回程度開催される等、競技グレードの種別により開催頻度が異なる。このため、条件決定部112は、決定された条件に含まれる競技グレードに対応する競技の開催頻度が少なければ少ないほど、優先度の初期値を高く設定する。このようにすることで、競技頻度が少ない競技グレードを含む条件に対応する競技が通知されやすくすることができる。
【0041】
また、条件決定部112は、投票者の端末20から条件の設定指示を受け付けることにより、投票者に通知する競技の条件を決定してもよい。この場合、条件決定部112は、受付部111が受け付けた第1競技への投票が的中した場合に条件を決定する場合に比べて、優先度を高く設定するようにしてもよい。
【0042】
条件決定部112は、決定した条件を示す条件情報が、投票者IDに関連付けて投票者別条件情報として既に記憶されている場合、当該条件情報に関連付けられている決定日時を現在の日時に更新するとともに、当該条件情報に関連付けられている優先度を初期値に設定しなおしてもよい。このようにすることで、後述する更新部114が、時間の経過に応じて条件情報に関連付けられている優先度を低下させて、条件情報に対応する競技が通知されにくくするところ、当該条件情報が示す条件が新規に決定されたものとし、当該条件に対応する競技が通知されやすくすることができる。
【0043】
なお、条件決定部112は、投票者が投票した第1競技を含む複数の競技に基づいて、投票者に通知する競技の条件を決定してもよい。例えば、条件決定部112は、投票者が投票した競技のうち的中した競技の情報に基づいて、投票者に通知する競技の条件を決定してもよい。この場合、条件決定部112は、受付部111が受け付けた第1競技への投票が的中した場合に、投票履歴テーブルを参照して、過去に的中した競技の競技IDを特定する。条件決定部112は、現在時刻から所定期間内に的中した競技に限定して競技IDを特定してもよい。条件決定部112は、記憶部12に記憶されている競技テーブルを参照し、第1競技の競技IDに関連付けられている競技情報と、特定した競技IDに関連付けられている競技情報とに基づいて、投票者に通知する競技の条件を決定する。
【0044】
条件決定部112は、特定した第1競技の競技IDに関連付けられている競技情報と、過去に的中した競技の競技IDに関連付けられている競技情報とにおいて共通する情報に基づいて、投票者に通知する競技の条件を決定してもよい。例えば、条件決定部112は、特定した第1競技の競技IDに関連付けられている競技情報と、過去に的中した競技の競技IDに関連付けられている競技情報とにおいて、開催場所及び競技グレードが共通である場合、当該開催場所及び競技グレードに基づいて、投票者に通知する競技の条件を決定する。このようにすることで、情報処理装置10は、複数の競技に基づいて投票者に適した通知条件を設定することができる。なお、通知条件には、競技を特定するための情報と、競技の情報をユーザに通知するタイミングに関する情報とを含んでいることとしてよい。
【0045】
情報通知部113は、投票が可能な複数の競技のうち、条件決定部112が決定した条件を満たす第2競技の情報を、当該条件に対応する投票者に通知する。具体的には、情報通知部113は、第1競技の後に行われる複数の競技のうち、記憶部12に記憶されている投票者別条件情報に含まれる条件情報が示す条件を満たしている一以上の競技を第2競技として特定する。情報通知部113は、投票者別条件情報に含まれる複数の条件情報のそれぞれに対し、当該条件情報が示す条件を満たしている一以上の競技を第2競技として特定する。
【0046】
情報通知部113は、条件を満たしている一以上の第2競技を特定すると、投票者別条件情報において、当該条件が示す条件情報に関連付けられている投票者IDを特定する。そして、情報通知部113は、特定した投票者IDに対応する投票者の端末20に、特定した一以上の第2競技の情報を通知する。例えば、情報通知部113は、第2競技の情報を端末20にプッシュ通知して、端末20に第2競技の情報を表示させる。
【0047】
図8は、第2競技の情報が端末20に表示された例を示す図である。
図8は、端末20が操作されていない状態において投票者が端末20を操作したり、情報がプッシュ通知されたりすることで表示される待受画面に第2競技の情報を示すメッセージが表示された例を示している。第2競技の情報を示すメッセージは、例えば、第2競技に対応する条件に基づいて生成される。
図8には、第2競技に対応する条件として、所定の競技者が出場するという条件が設定されている場合における表示例が示されており、所定の競技者が出場する旨のメッセージが表示されていることが確認できる。
図8に示す例において待受画面においてメッセージが選択されると、
図7に示す投票受付画面が端末20に表示され、投票者が第2競技に対して投票することができる。
【0048】
なお、情報通知部113は、通知画面において、条件情報が示す条件に対応する情報を強調して通知するようにしてもよい。例えば、条件情報が示す条件が、競技に所定の競技者が参加することである場合、情報通知部113は、
図8に示す例において、所定の競技者を強調した表示するようにしてもよい。このようにすることで、情報処理装置10は、第2競技に対する投票を投票者に促すことができる。
【0049】
なお、投票者が、第2競技に対する投票の締切時刻の所定時間前までに投票者が投票を行っていない場合、第2の競技に対して投票することを迷っていたり、第2競技が行われることに気付いていなかったりする可能性が高い。そこで、情報通知部113は、第2競技に対する投票の締切時刻の所定時間前までに投票者が投票を行っていない場合に、当該第2競技の情報を通知してもよい。締切時刻の所定時間前の時刻は、通知を見た投票者が投票をする処理をした場合に締切時刻に間に合う平均的な時刻よりも前の時刻である。このようにすることで、情報処理装置10は、ユーザが投票に迷っている可能性が高い場合、又は第2競技が行われることに気付いていない可能性が高い場合に、投票に間に合うように第2競技の情報を投票者に通知することができ、投票を促すことができる。
【0050】
情報通知部113は、条件を満たす競技が複数存在する場合、当該複数の競技のうちから所定基準に基づいて選択した第2競技の情報をユーザに通知してもよい。情報通知部113は、投票者IDに関連付けられている条件情報に対応する条件を満たす競技が複数存在する場合、投票者別条件情報において、当該条件情報に関連付けられている優先度に基づいて複数の競技から一以上の競技を第2競技として選択する。例えば、情報通知部113は、優先度が最も高い条件に対応する競技を第2競技として選択してもよいし、優先度が所定順位までの条件に対応する競技を第2競技として選択してもよい。
【0051】
また、複数の条件それぞれに対応する競技が同一の競技となることもある。このため、情報通知部113は、競技に対応する一以上の条件の優先度の合計を算出し、合計が所定順位以内の競技を第2競技として選択してもよい。
【0052】
更新部114は、第2競技の情報を投票者に通知した後の、当該投票者の第2競技への投票状況に基づいて、第2競技に対応する条件の優先度を更新する。例えば、更新部114は、第2競技の情報を投票者に通知した後に、受付部111が投票者による第2競技への投票を受け付けた場合、当該第2競技に対応する条件の優先度に所定値を加算することにより、当該優先度を更新前よりも高い優先度に更新する。また、第2競技の情報を投票者に通知した後に、受付部111が投票者による第2競技への投票を受け付けなかった場合、当該第2競技に対応する条件の優先度から所定値を減算することにより、当該優先度を更新前よりも低い優先度に更新する。このようにすることで、情報処理装置10は、投票者が投票する可能性が高い第2競技の情報を通知されやすくするとともに、投票者が投票する可能性が低い第2競技の情報が通知されにくくすることができる。
【0053】
また、更新部114は、条件決定部112が条件を決定してからの経過時間に基づいて当該条件の優先度を更新する。例えば、更新部114は、投票者別条件情報に含まれている決定日時を参照し、条件決定部112が条件を決定してから所定の経過時間が経過するごとに、当該条件に関連付けられている優先度から所定値を減算することにより、更新前よりも低い優先度に更新する。このようにすることで、情報処理装置10は、投票者の投票傾向の時間的変化を反映して競技の情報を通知できる。例えば、情報処理装置10は、最新の投票傾向に基づいて投票する可能性が高い競技の情報を通知できる。
【0054】
<情報処理装置10の処理の流れ>
図9及び
図10は、情報処理装置10の処理の流れを示すフローチャートである。
図9は、情報処理装置10が、投票者に通知する競技の条件を決定する処理の流れを示すフローチャートである。
図10は、情報処理装置10が投票者に第2競技の情報を通知する処理の流れを示すフローチャートである。
【0055】
まず、
図9に示すフローチャートを参照しながら投票者に通知する競技の条件を決定する処理の流れを説明する。受付部111は、投票者から第1競技の投票を受けつける(S11)。
続いて、条件決定部112は、受付部111が受け付けた第1競技への投票が的中したか否かを判定する(S12)。条件決定部112は、第1競技への投票が的中したと判定すると、S13に処理を移し、第1競技への投票が的中していないと判定すると本フローチャートに係る処理を終了する。
【0056】
条件決定部112は、S13において、第1競技の情報に基づいて、ユーザに通知する競技の条件を決定し、投票者の投票者IDと、決定した条件を示す条件情報とを関連付けて投票者別条件情報として記憶部12に記憶させる(S13)。
【0057】
続いて、
図10に示すフローチャートを参照しながら情報処理装置10が投票者に第2競技の情報を通知する際の処理の流れを説明する。
情報通知部113は、投票が可能な複数の競技のうち、条件決定部112が決定した条件を満たす競技を特定する(S21)。
【0058】
続いて、情報通知部113は、複数の競技を特定したか否かを判定する(S22)。情報通知部113は、複数の競技を特定したと判定すると、S23において、複数の競技のうち、投票者に通知する競技を第2競技として選択し、S24において第2競技の情報を通知する。また、情報通知部113は、複数の競技を特定せず、1つの競技を特定したと判定すると、特定した1つの競技を第2競技とし、S24において第2競技の情報を通知する。
【0059】
続いて、更新部114は、投票者が第2競技に投票したか否かを判定する(S25)。更新部114は、投票者が第2競技に投票したと判定すると、第2競技に対応する条件を示す条件情報に関連付けられている優先度に所定値を加算し、優先度を更新する(S26)。また、更新部114は、投票者が第2競技に投票しなかったと判定すると、第2競技に対応する条件を示す条件情報に関連付けられている優先度から所定値を減算し、優先度を更新する(S27)。
【0060】
<投票システム1による効果>
以上説明したように、受付部111は、投票者による第1競技への投票を受けつける。条件決定部112は、受付部111が受け付けた第1競技への投票が的中した場合に、当該第1競技の情報に基づいて、投票者に通知する競技の条件を決定する。情報通知部113は、投票が可能な複数の競技のうち条件決定部が決定した条件を満たす第2競技の情報を投票者に通知する。受付部111、条件決定部112及び情報通知部113がこのように動作することで、投票者は、自身の投票が的中した第1競技の情報に対応する第2競技が行われることを把握し、投票を行うことができる。これにより、情報処理装置10は、投票者が競技に継続して投票しやすくすることができる。
【0061】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、上述の実施の形態では、受付部111が、投票者による第1競技への投票を受け付け、条件決定部112が、受付部111が受け付けた第1競技への投票が的中した場合に、第1競技の情報に基づいて、投票者に通知する競技の条件を決定したが、これに限らない。
【0062】
例えば、受付部111は、投票者に関連付けられた関連ユーザによる第1競技への投票を受け付けてもよい。そして、関連ユーザから投票を受け付けた第1競技への投票が的中した場合に、条件決定部112が、当該第1競技の情報に基づいて、投票者に通知する競技の条件を決定してもよい。投票者に関連付けられた関連ユーザは、例えば、投票者がフレンド設定を行った他のユーザ、又は投票者をフレンド設定した他のユーザであって、ユーザに対して自身の投票を公開しているユーザである。また、情報通知部113は、条件決定部112が関連ユーザに基づいて決定した条件に対応して第2競技の情報を投票者に通知する場合、「Aさんが的中しているX選手が出場する競技の締切まで10分です。」といったように、関連ユーザを示す情報を第2競技の情報に含めてもよい。
【0063】
また、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【0064】
上記実施形態に加えて、さらに以下を付記する。
(付記1)
ユーザ又は前記ユーザに関連付けられた関連ユーザによる第1競技への投票を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた前記第1競技への投票が的中した場合に、前記第1競技の情報に基づいて、前記ユーザに通知する競技の条件を決定する条件決定部と、
投票が可能な複数の競技のうち前記条件決定部が決定した前記条件を満たす第2競技の情報を前記ユーザに通知する情報通知部と、
を有する情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、ユーザ(投票者)が競技への投票に継続しやすくできる。
(付記2)
前記条件決定部は、前記ユーザ又は前記関連ユーザが投票した前記第1競技を含む複数の競技の情報に基づいて前記条件を決定する、
付記1に記載の情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、複数の競技に基づいて投票者に適した通知条件を設定することができる。
(付記3)
前記条件決定部は、前記ユーザが投票した競技のうち的中した競技の情報に基づいて、前記条件を決定する、
付記2に記載の情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、ユーザの好みに対応して第2競技の情報を通知することができる。
(付記4)
前記情報通知部は、前記第2競技に対して前記ユーザが投票を行っていない場合に、前記第2競技の情報を前記ユーザに通知する、
付記1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、第2競技に対する投票をユーザに促すことができる。
(付記5)
前記情報通知部は、前記第2競技に対する投票の締切時刻の所定時間前までに前記ユーザが投票を行っていない場合に、前記第2競技の情報を前記ユーザに通知する、
付記4に記載の情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、ユーザが投票に迷っている可能性が高い場合に第2競技の情報を通知することができる。
(付記6)
前記情報通知部は、前記条件を満たす競技が複数存在する場合、当該複数の競技のうちから所定基準に基づいて選択した前記第2競技の情報を前記ユーザに通知する、
付記1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、優先度が高くユーザが投票する可能性が高い競技の情報を通知することができる。
(付記7)
前記条件決定部は、前記ユーザごとに一以上の前記条件を決定し、
前記一以上の前記条件はそれぞれ、優先度が定められ、
前記情報通知部は、前記複数の競技のそれぞれが満たす前記一以上の条件の優先度に基づいて、前記複数の競技から選択した前記第2競技の情報を前記ユーザに通知する、
付記6に記載の情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、ユーザが投票する可能性が高い競技の情報を通知することができる。
(付記8)
前記第2競技の情報を前記ユーザに通知した後の、前記ユーザの前記第2競技への投票状況に基づいて、前記条件の優先度を更新する更新部をさらに備える、
付記7に記載の情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、ユーザの投票状況に基づいて、適切に第2競技の情報を通知することができる。
(付記9)
前記条件を決定してからの経過時間に基づいて前記条件の優先度を更新する更新部をさらに備える、
付記7に記載の情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、ユーザの投票傾向の時間的変化を反映して競技の情報を通知できる。例えば最新の投票傾向に基づいて投票する可能性が高い競技の情報を通知できる。
(付記10)
ユーザ又は前記ユーザに関連付けられた関連ユーザによる第1競技への投票をコンピュータが受け付けるステップと、
前記投票を受け付けるステップにおいて受け付けた前記第1競技への投票が的中した場合に、前記第1競技の情報に基づいて、前記ユーザに通知する競技の条件をコンピュータが決定するステップと、
投票が可能な複数の競技のうち、前記決定するステップにおいて決定された前記条件を満たす第2競技の情報をコンピュータが前記ユーザに通知するステップと、
を有する情報処理方法。
このような情報処理方法を実行することにより、ユーザ(投票者)が競技への投票に継続しやすくできる。
(付記11)
コンピュータを、
ユーザ又は前記ユーザに関連付けられた関連ユーザによる第1競技への投票を受け付ける受付部、
前記受付部が受け付けた前記第1競技への投票が的中した場合に、前記第1競技の情報に基づいて、前記ユーザに通知する競技の条件を決定する条件決定部、及び、
投票が可能な複数の競技のうち前記条件決定部が決定した前記条件を満たす第2競技の情報を前記ユーザに通知する情報通知部、
として機能させるプログラム。
このようなプログラムをプロセッサが実行することにより、ユーザ(投票者)が競技への投票に継続しやすくできる。
【解決手段】投票システム1において、情報処理装置10は、ユーザ又はユーザに関連付けられた関連ユーザによる第1競技への投票を受け付ける受付部111と、受付部111が受け付けた第1競技への投票が的中した場合に、第1競技の情報に基づいて、ユーザに通知する競技の条件を決定する条件決定部112と、投票が可能な複数の競技のうち前記条件決定部が決定した前記条件を満たす第2競技の情報を前記ユーザに通知する情報通知部と、を有する。