(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0017】
[第1の実施形態]
<処理構成>
図1は、第1の実施形態に係る情報処理装置10を例示するブロック図である。本図において、各ブロックは、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位の構成を表している。情報処理装置10は、商品量推定手段14(検出手段)、人数検出手段16および待ち時間推定手段18を備える。商品量推定手段14は、商品登録装置(POS装置)に並んでいる人の商品量を推定する。人数検出手段16は、商品登録装置に並んでいる人数を検出する。待ち時間推定手段18は、商品登録装置に並んでいる人の商品量および当該人数に基づいて、商品登録装置毎の待ち時間の予測値を算出する。以下に詳細に説明する。
【0018】
なお、人が並ぶPOS装置は、商品登録機能のみを有するものであっても良いし、商品登録機能と清算機能の両方を備えても良い。
【0019】
本実施形態に係る情報処理装置10は、取得手段12をさらに備える。取得手段12は、商品登録装置に並んでいる人の列を撮影した画像を示す情報を取得する。そして、商品量推定手段14は、その画像を用いて合計商品量を推定する。なお、合計商品量とは、商品登録装置に並んでいる人の商品量であり、その列の商品登録装置において登録されるべき商品の合計量をいう。以下において「合計商品量」を、「列内の商品量」とも呼ぶ。また、買い物かごの総数が1つである場合もその買い物かご内の商品量をもって、合計商品量または列内の商品量と呼ぶ。
【0020】
スーパーマーケット等の店舗において、顧客は売り場で購入したい商品を選んだ後、レジへ行く。レジでは(1)精算対象の商品を登録する処理(バーコードの読み取りなど)及び(2)登録された商品の精算を行う処理(代金の受け取りやおつりの返却など)という2つの処理が行われる。精算対象の商品を登録する処理は、商品登録装置で行われ、登録された商品の精算を行う処理は精算装置で行われる。商品の登録および精算のために、顧客は商品登録装置の前で順番待ちをする場合がある。
【0021】
本実施形態に係る情報処理装置10が使用される環境では、店員が商品登録装置で登録し、顧客から代金等を受け取って精算装置で精算する。店員が一人で対応する場合、商品登録装置毎の待ち時間は商品登録に必要な時間と精算に必要な時間の総和であると推測できる。ここで、商品登録に必要な時間は登録すべき商品の量に基づいて推測でき、精算に必要な時間は精算する人の数に基づいて推測できる。
【0022】
取得手段12、商品量推定手段14、人数検出手段16、および待ち時間推定手段18については詳しく後述する。
【0023】
<ハードウエア構成>
図2は、本実施形態における情報処理装置のハードウエア構成例を概念的に示す図である。本図に示されるように、情報処理装置10は、CPU(Central Processing Unit)101、メモリ102、入出力インタフェース(I/F)103、通信部104等を有する。CPU101は、他の各部とバス等の通信線により接続される。メモリ102は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等である。通信部104は、他の装置や機器と信号のやりとりを行う。通信部104には、可搬型記録媒体等も接続され得る。入出力I/F103は、表示部105、入力部106、撮像部107、集音部108、音声出力部109等と接続される。
【0024】
表示部105は、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイのような、CPU101やGPU(Graphics Processing Unit)(図示せず)等により処理された描画データに対応する画面を表示するユニットである。入力部106は、ユーザ操作の入力を受け付けるユニットであり、例えば、ハードウエアボタンユニット、タッチセンサ等として実現される。表示部105及び入力部106は一体化され、タッチパネルとして実現されることもできる。撮像部107は、レンズ、撮像素子等から形成されるカメラであり、静止画像及び動画像を撮像する。集音部108は、マイクロフォンユニットである。音声出力部109は、スピーカユニットやベルなどである。
【0025】
情報処理装置10のハードウエア構成は、本図に示される構成に限定されない。情報処理装置10は、本図に示される構成以外の構成を更に有してもよい。また、情報処理装置10は、表示部105、入力部106、撮像部107、集音部108及び音声出力部109を有していなくてもよい。この場合、情報処理装置10は、通信部104を介した通信により、他の装置が有する表示部105への表示、撮像部107により撮像された画像の取得、集音部108により得られた音声データの取得、及び音声出力部109への出力を行うことができる。
【0026】
<動作例>
図3は、本実施形態の情報処理装置10によって実行される処理の流れを例示するフローチャートである。本実施形態に係る情報処理方法は本実施形態に係る情報処理装置10により実行される。当該情報処理方法は、商品量推定ステップS20(検出ステップ)、人数検出ステップS30、および待ち時間算出ステップS40を含む。商品量推定ステップS20では、商品登録装置に並んでいる人の合計商品量を推定する。人数検出ステップS30では、商品登録装置に並んでいる人数を検出する。待ち時間算出ステップS40では、合計商品量および当該人数に基づいて、商品登録装置毎の待ち時間の予測値を算出する。なお、人数検出ステップS30と商品量推定ステップS20の順序は問わない。
【0027】
また、本実施形態に係る情報処理方法は、取得ステップS10をさらに含む。取得ステップS10では、商品登録装置に並んでいる人の列を撮影した画像を示す情報が取得される。そして、商品量推定ステップS20では、その画像を用いて合計商品量が推定される。当該画像は、情報処理装置10での所定の操作(情報を取得するトリガとなる操作)に応じて送信され、取得手段12が取得できる。
【0028】
取得手段12、商品量推定手段14、人数検出手段16、および待ち時間推定手段18の詳細を含め、以下に説明する。
【0029】
取得手段12は、撮像部107から、商品登録装置に並んでいる人の列を撮影した画像を示す情報を取得する(取得ステップS10)。撮像部107は、列を撮影するために、たとえば商品登録装置20の上部周辺の天井に設けられており、顧客の列を上部から撮影する。
【0030】
図4は、本実施形態に係る取得手段12によって情報が取得される画像の例を示す図である。商品登録装置20および精算装置30に対し、一人の店員601が配置されて処理を行っている。商品登録装置20の前には、複数の顧客602が順番待ちをして、列を形成している。各顧客602は、買い物かご603を保持している。そして、各買い物かご603の中には、各顧客602が購入しようとする商品(不図示)が入れられている。
【0031】
なお、本図では、買い物かご603や顧客602が複数で列を形成している例を示しているが、商品登録装置20に並ぶ買い物かご603は0個や1個であってもよい。また、商品登録装置20に並ぶ顧客602の数も0人や1人であってもよい。また、複数の顧客602が並び、買い物かご603の数が総数で1個であってもよい。いずれの場合にも、「列」と呼ぶ。
【0032】
図3に戻り、本実施形態に係る商品量推定手段14は、取得手段12が取得した画像を示す情報に基づき、列内の商品量を推定する。
【0033】
図5は、本実施形態の商品量推定手段14によって実行される商品量推定ステップS20の流れを例示するフローチャートである。本実施形態に係る商品量推定手段14は、画像のうち予め定められた領域内に含まれる買い物かご603を検出する(ステップS201)。次いで、商品量推定手段14は、買い物かご603毎の商品量を推定する(ステップS202)。そして、商品量推定手段14は、推定された買い物かご603毎の商品量を合算して、列内の商品量を推定する(ステップS203)。各ステップについて、以下に説明する。
【0034】
ステップS201では、商品量推定手段14は、画像のうち予め定められた領域内に含まれる買い物かご603を検出する。予め定められた領域とは、たとえば画像全体であってもよく、画像の内、その商品登録装置20に対する列が形成されると見込まれる領域であってもよい。商品量推定手段14は、画像認識で買い物かご603を抽出するための特徴量を予め保持している。そして、この特徴量を用いたマッチング処理により、画像の予め定められた領域内から、買い物かご603を検出する。
【0035】
ステップS202において、商品量推定手段14は、買い物かご603毎の商品量を推定する。本実施形態において、商品量推定手段14は、画像から買い物かご603のそれぞれにおける内容物の高さを検出し、検出した内容物の高さを用いて、買い物かご603毎の商品量を推定する。なお、内容物の高さは、買い物かご603の底からの高さである。本実施形態に係る商品量推定手段14は、たとえば以下の方法1または方法2によって、買い物かご毎の商品量を推定できる。
【0036】
<方法1>
商品量推定手段14は、画像を元に、ステップS201で検出された買い物かご603のそれぞれについて、買い物かご603の最上端と、買い物かご603に入れられた内容物の最上面との位置を検出する。そして、これらの位置に基づき、当該最上端と当該最上面との位置関係および距離を検出する。ここで、当該最上端と当該最上面の距離は、以下の様に検出できる。商品量推定手段14は画像内の買い物かご603の位置に基づき、撮像部107からその買い物かご603までの距離を検出する。そして、撮像部107から買い物かご603までの距離に応じ、画像内での当該最上端と当該最上面の距離の縮尺を換算し、実際の当該最上端と当該最上面の距離を算出する。
【0037】
本方法において、商品量推定手段14は、当該最上端と当該最上面の位置関係および距離に基づいて、その買い物かご603に入れられている内容物の高さが、予め定められた複数の段階のうち、どの段階に該当するかを判定する。内容物の最上面が買い物かご603の最上端より下にある場合、当該最上面と当該最上端の距離が大きいほど、その買い物かご603の内容物の量は少ないと推測できる。一方、内容物の最上面が買い物かご603の最上端より上にある場合、当該最上面と当該最上端の距離が大きいほど、その買い物かご603の内容物の量は多いと推測できる。
【0038】
ここで、各段階には、商品量がその段階であると判定された場合の商品数の平均値が関連づけられている。そして、商品量推定手段14は、判定された段階に対応する商品数の平均値を、その買い物かご603の商品数として推定する。
【0039】
なお、内容物の高さは、上記の方法に限られず、買い物かご603の底から買い物かご603に入れられた内容物の最上面までの高さを検出することで取得しても良い。
【0040】
<方法2>
本方法において、商品量推定手段14は、画像から買い物かご603のそれぞれにおける表層の商品数を検出する。たとえば、商品量推定手段14は、買い物かご603の画像において商品の輪郭を抽出し、表層の商品数を検出する。
【0041】
また、商品量推定手段14は、方法1と同様にして買い物かご603の内容物の高さを検出する。そして、商品量推定手段14は、内容物の高さおよび表層の商品数を用いて、買い物かご603毎の商品量を推定する。
【0042】
具体的には、商品量推定手段14は、当該最上端と当該最上面の位置関係および距離に基づいて、その買い物かご603に入れられている内容物の高さが、予め定められた複数の段階のうち、どの段階に該当するかを判定する。ここで、各段階には、商品量がその段階であると判定された場合の商品の層数の平均値が関連づけられている。そして、商品量推定手段14は、判定された段階に対応する商品の層数の平均値を、その買い物かご603の商品の層数として推定する。
【0043】
次いで、商品量推定手段14は、推定した商品の層数に、表層の商品数を乗じて得た値を、その買い物かご603の商品数として推定する。
【0044】
なお、方法2において、表層の商品数を検出する代わりに、商品量推定手段14が予め1層あたりの商品数として特定の値を保持していてもよい。その場合、その商品数と商品の層数とを乗算してその買い物かご603の商品数として推定できる。
【0045】
なお、買い物かご603の表層の商品数を検出可能な範囲内となるような基準の列の長さを予め決めておき、その長さの前後で推定方法を変えても良い。たとえば、基準の長さより前の買い物かご603についてのみ方法2を用い、それより後ろの買い物かご603については方法1を用いても良い。
【0046】
なお、上述した列を撮影するための撮像部107の他に、内容物の高さを検出するために買い物かご603を横方向から撮影するための撮像部107、および買い物かご603の表層を検出するために拡大して撮影するための撮像部107のうち少なくとも一方がさらに設けられていても良い。
【0047】
上述の様に商品量推定手段14は、推定された買い物かご603毎の商品量を合算して、列内の商品量を推定する(ステップS203)。上述の方法1または方法2を用いる場合、商品量推定手段14は、推定された買い物かご603毎の商品数を合算して、列内の商品数を商品量として推定する。
【0048】
図3に戻り、人数検出手段16は、画像内に含まれる人の数を検出する。具体的には、人数検出手段16は、画像認識で人を抽出するための特徴量を予め保持している。そして、この特徴量を用いたマッチング処理により、たとえば特定の領域内にいる人を、商品登録装置20に対する列を形成している人であるとみなして検出する。そして、検出された人の数を算出する。
【0049】
なお、人数検出手段16が人の数を検出する方法は、このような画像を用いた方法に限らない。人数検出手段16は、当該の方法に代えてたとえば、列が形成される場所に沿って床に設けられた複数のセンサの検出結果から、列の長さを検出し、人の数を推定しても良い。ここで、センサは例えば圧力センサや受光センサである。圧力センサが検出する圧力が、予め定められた基準値よりも大きい場合、その圧力センサの領域に列が形成されていると判断できる。もしくは、受光センサが検出する光量が、予め定められた基準値よりも小さい場合、その領域に列が形成されたと判断できる。人数検出手段16は、列の長さと人の数を関連づけたデータをメモリから取得し、当該データに基づき、検出された列の長さに対応する人の数を、商品登録装置20に並んでいる人の数と推定する。
【0050】
もしくは、人数検出手段16は、並んでいる人が保持する買い物かごやカート、会員カード等に設けられたRFIDタグの情報を読み取ることにより、人の数を推測しても良い。具体的には、列が形成される場所に沿って複数のRFIDリーダが設けられており、RFIDリーダは、所定範囲以内に近づいたRFIDタグから、当該タグに割り当てられた識別番号を示す情報を取得する。そして、人数検出手段16は、RFIDリーダが識別番号を取得したRFIDタグの数を、商品登録装置20に並んでいる人数として検出する。
【0051】
また、商品登録が済んだ買い物かご又は人が通る場所の近傍にもRFIDリーダが設けられており、商品登録が済んだ買い物かご又は人がこのRFIDリーダの所定範囲内に近づいたとき、当該RFIDリーダはそのRFIDタグから識別番号を示す情報を取得する。そして、取得された識別番号に対応する人は列からいなくなったとして、推定した人数から引く。こうすることにより、商品登録が済んだ人の数が、列の推定人数から除かれる。なお、当該RFIDリーダが用いられる代わりに、もしくは用いられるのに加えて、精算装置30が精算時に提示された会員カードを読み取ることにより取得された、識別番号に対応する人が、列からいなくなったとして人数から除かれてもよい。
【0052】
待ち時間推定手段18は、推定された列内の商品量および人数検出手段16の検出結果に基づいて、商品登録装置20毎の待ち時間の予測値を算出する。
【0053】
図6は、本実施形態の待ち時間推定手段18によって実行される待ち時間算出ステップS40の流れを例示するフローチャートである。待ち時間推定手段18は、人数検出手段16で検出された人数に、1度の精算あたりに必要な時間の平均値を乗じた時間を、精算の推定所要時間として算出する(ステップS401)。また、待ち時間推定手段18は、商品量推定手段14で推定された列内の商品数に1つの商品の登録あたりに必要な時間の平均値を乗じた時間を、商品登録の推定所要時間として算出する(ステップS402)。そして、待ち時間推定手段18は、算出した精算の推定所要時間及び商品登録の推定所要時間を合算した値を、商品登録装置20毎の待ち時間の予測値として算出する(ステップS403)。なお、ステップS401と、ステップS402の順序は問わない。
【0054】
1度の精算あたりに必要な時間の平均値、および1つの商品の登録あたりに必要な時間の平均値は、予め求められてメモリ102等に保持された値を、待ち時間推定手段18が読み出して用いることができる。
【0055】
なお、1度の精算あたりに必要な時間の平均値、および1つの商品の登録あたりに必要な時間の平均値は、店員の熟練度に依存して異なる場合がある。そこで、商品の登録および精算を行う店員毎に、これらの平均値が対応づけられて、メモリ102等に保持されていてもよい。その場合、店員はレジに配置された際に、自己の氏名またはID等を情報処理装置10に登録するようにする。そして、配置されている店員に対応するこれらの平均値を、待ち時間推定手段18が読み出して用いるようにしてもよい。
【0056】
なお、1度の精算あたりに必要な時間の平均値、および1つの商品の登録あたりに必要な時間の平均値は、店員の実際の処理時間に基づき更新される様にしても良い。そうすることにより、顧客に待ち時間に関するより正確な情報を提供できる。
【0057】
1度の精算あたりに必要な時間の平均値を更新する方法について、以下に説明する。1度の精算あたりに必要な時間は、その顧客の全ての商品が登録され、料金を確定させるための処理を行った時(たとえば商品登録装置20の確定キーを操作した時)から、おつり及びレシートの両方を出し終わるまでの時間として定義できる。そして、待ち時間推定手段18は、直近の予め定められた精算回数分または時間内の平均値を、1度の精算あたりに必要な時間の平均値として算出する。そして待ち時間推定手段18は、この平均値で、メモリ102等にすでに保持されていた平均値を置き換え、次に待ち時間の予測値を算出する際には、最新の平均値を用いる。
【0058】
1つの商品の登録あたりに必要な時間の平均値を更新する方法について以下に説明する。前の顧客の清算が終わった後(たとえばおつり及びレシートの両方を出し終わった後)、最初の商品が商品登録装置20に登録された時から、その顧客の最後の商品が登録され、料金を確定させるための処理を行った時までの時間を商品登録の1ターンの時間とする。なお、これに予め定められた特定の付加時間をさらに加えた時間を、1ターンの時間としてもよい。付加時間は、最初の商品を買い物かごから取りあげて登録するまでの時間に相当し、例えば予め調査した当該時間の平均値を用いることができ、メモリ102等に保持されたものを待ち時間推定手段18が読み出して取得できる。
【0059】
また、各ターンで登録された最初の商品から最後の商品までの数を、そのターンにおける商品数と呼ぶ。待ち時間推定手段18は、各ターンの時間と商品数を取得し、直近の予め定められたターン数分または時間内の、全ターンの時間と商品数をそれぞれ合算し、時間を商品数で割ることで、1つの商品の登録あたりに必要な時間の平均値を算出する。そして待ち時間推定手段18は、この平均値で、メモリ102等に保持されていた平均値を置き換え、次に待ち時間の予測値を算出する際には、最新の平均値を用いる。
【0060】
なお、待ち時間推定手段18は、各ターンの時間と商品数を取得し、ターン毎に平均値を算出した上で、直近の予め定められたターン数分または時間内の、全ターンの平均値の平均を算出し、1つの商品の登録あたりに必要な時間の平均値としてもよい。
【0061】
待ち時間推定手段18により算出された待ち時間の予測値は、顧客が見ることができるように、商品登録装置20ごとに顧客向け表示部に表示される。この表示は、たとえば「このレジの待ち時間はX分です。」というような文字表示、予測される待ち時間の長さに応じて色が異なる発光、待ち時間の長さに応じたインジケーターや記号の表示等のいずれかでありうる。
【0062】
顧客はこの表示を確認し、予想される待ち時間が短い商品登録装置20に並ぶことにより、スムーズに商品の登録および精算を受けられる。
【0063】
なお、商品量推定手段14が推定する商品量は、商品数に限らず、商品の容量であっても良い。商品量推定手段14が商品の容量を推定する場合、メモリ102等に予め保持された、商品の容量の範囲と登録処理に必要な時間との関係を示すデータを、待ち時間推定手段18が取得する。そして、待ち時間推定手段18は、当該データにおいて商品量推定手段14が推定した容量が該当する範囲に対応する時間を取得し、商品登録の推定所要時間とする。その後、上述したようにステップS403を行い、待ち時間の予測値を算出する。なお、商品の容量の範囲と登録処理に必要な時間との関係を示すデータは、事前に商品の容量と、その処理に必要な時間の平均値を調査して生成し、メモリ102等に保持させておくことができる。
【0064】
なお、算出された待ち時間の予測値は、メモリ102等に保持しておくことができ、顧客の動向分析等に用いることができる。
【0065】
なお、買い物かごは、かご形のものに限らず、商品を直接入れるカート等であっても良い。
【0066】
なお、情報処理装置10において、上述した情報処理方法は予め設定された特定の時間毎に実行され、その都度新たな待ち時間の予測値が算出され、顧客への表示が更新される。
【0067】
次に、本実施形態の作用および効果について説明する。本実施形態に係る情報処理装置10および情報処理方法によれば、顧客に待ち時間に関する情報を提供できる。その結果、顧客は快適に買い物を済ませることができる。また、顧客が各商品登録装置20に分散し、店舗におけるレジ処理がスムーズに進むことで、混雑の緩和および業務の効率化を図ることができる。
【0068】
[第2の実施形態]
図7は、第2の実施形態に係る商品量推定手段14によって実行される商品量推定ステップS20の流れを例示するフローチャートである。本実施形態に係る情報処理装置10は、商品量推定手段14によって実行される商品量推定ステップS20の処理を除いて、第1の実施形態に係る情報処理装置10と同じである。
【0069】
図8は、本実施形態に係る取得手段12によって情報が取得される画像の例を示す図である。本図は、第1の実施形態の
図4に対応する。
【0070】
本実施形態に係る商品量推定手段14は、画像のうち予め定められた領域内に含まれる買い物かご603の数を検出する(ステップS205)。そして、商品量推定手段14は、検出した買い物かご603の数を用いて、列内の商品量を推定する(ステップS206)。各ステップについて、以下に説明する。
【0071】
ステップS205では、商品量推定手段14は、画像のうち予め定められた領域内に含まれる買い物かご603を検出する。予め定められた領域とは、たとえば画像全体であってもよく、画像の内、その商品登録装置20に対する列が形成されると見込まれる領域であってもよい。商品量推定手段14は、画像認識で買い物かご603を抽出するための特徴量を予め保持している。そして、商品量推定手段14は、この特徴量を用いたマッチング処理により、画像の予め定められた領域内から、買い物かご603の数を検出する。
【0072】
ステップS206では、検出した買い物かご603の数に買い物かご603の平均商品数を乗じて得られる列内の商品数を、その列内の商品量として推定する。ここで、買い物かご603の平均商品数は、買い物かご603を用いて買い物をする顧客602の、買い物かご603ひとつあたりの平均商品数を予め調査して、メモリ102等に保持させておくことができる。商品量推定手段14はそれを読み出して取得し、用いることができる。なお、後述するカート604の平均商品数についても同様である。
【0073】
また、
図8のように、一部の顧客602が買い物かご603を乗せるカート604を使用している場合がある。たとえばカート604には上下方向に並んだ2つの買い物かご搭載部が設けられている。そして、下段に乗せたカートは、上部から撮影された画像には写りにくい。
【0074】
そこで、本実施形態に係る商品量推定手段14は、画像のうち予め定められた領域内に含まれる買い物かご603の数およびカート604の数を検出し、検出された買い物かご603の数およびカート604の数を用いて、列内の商品量を推定するようにしてもよい。
【0075】
この場合、ステップS205では、商品量推定手段14は、画像認識で買い物かご603およびカート604をそれぞれ抽出するための特徴量を予め保持している。そして、商品量推定手段14は、この特徴量を用いたマッチング処理により、画像の予め定められた領域内から、買い物かご603の数およびカート604の数を検出する。なお、ここでは、カート604の上段に乗せられた買い物かご603も買い物かご603の数に含まれる。一方、カート604の下段に乗せられた買い物かご603は検出されない。
【0076】
ステップS206では、商品量推定手段14は、カート604に乗せられていない買い物かご603の数に買い物かご603の平均商品数を乗じて得た第1の商品数を算出する。ここで、カート604に乗せられていない買い物かご603の数は、検出された買い物かご603の数からカート604の数を引いて求められる。また、商品量推定手段14は、検出したカート604の数の2倍に買い物かご603の平均商品数を乗じて得た第2の商品数を算出する。そして、商品量推定手段14は、第1の商品数と第2の商品数を合算して得られる列内の商品数を、その列内の商品量として推定する。この方法では、各カート604に買い物かご603が2つずつ乗せられているとみなしている。
【0077】
なお、カート604を用いる場合、顧客602は重いものを持って店内を回る必要が無いため、1つの買い物かご603あたりの商品数が多くなることが考えられる。そのため、カート604を用いて買い物をする場合の買い物かご603の平均商品数として、カート604を用いずに買い物をする場合よりも大きな値を用いて第2の商品数を算出してもよい。
【0078】
なお、買い物かご603を搭載せず、商品を直接入れるカート604の場合、以下の様に商品量推定ステップS20を行うことができる。メモリ102等には予め、買い物かご603の平均商品数と、カート604の平均商品数とが記憶されている。ここで、カート604の平均商品数は、買い物かご603の平均商品数よりも多い。商品量推定ステップS20では、商品量推定手段14が、買い物かご603とカート604のそれぞれの数を検出する。また、商品量推定手段14は、メモリ102等から買い物かご603の平均商品数と、カート604の平均商品数を読み出す。そして、商品量推定手段14は、買い物かご603の数に買い物かご603の平均商品数を乗じた値と、カート604の数にカート604の平均商品数を乗じた値とを合算した値を、列内の商品数として推定する。
【0079】
なお、基準の列の長さを予め決めておき、その長さの前後で商品量の推定方法を変えても良い。たとえば、基準の長さより前の買い物かご603については第1の実施形態の方法で各買い物かご603の商品数を推定し、それより後ろの買い物かご603については平均商品数による本実施形態に係る方法を用いてもよい。
【0080】
次に、本実施形態の作用および効果について説明する。本実施形態においては第1の実施形態と同様の作用および効果が得られる。加えて、画像認識により買い物かご603毎の商品量を検出する必要が無いため、商品量推定手段14における処理の負荷を小さくすることができる。
【0081】
[第3の実施形態]
図9は、第3の実施形態に係る商品量推定手段14によって実行される商品量推定ステップS20の流れを例示するフローチャートである。本実施形態に係る情報処理装置10は、商品量推定手段14によって実行される商品量推定ステップS20の処理、および取得手段12が取得ステップS10において、買い物かご603の重量を示す情報をさらに取得する点を除いて、第1の実施形態に係る情報処理装置10と同じである。
【0082】
図10は、本実施形態に係る取得手段12によって情報が取得される画像の例を示す図である。本図は、第1の実施形態の
図4に対応する。商品登録装置20の順番待ちをする列のうち、先頭の数人の買い物かご603aは、商品を登録する前の買い物かご603を置く台21の上に乗せられる。ここで、台21に設けられた重量計測部110により、買い物かご603aの重さがそれぞれ計測される。計測された重さは、各買い物かご603aの商品量の補正に用いられる。
【0083】
本実施形態に係る商品量推定手段14は、商品登録装置20に設けられた重量計測部110により測定された買い物かご603aの重量を用いて、買い物かご603aの商品量を補正する。
【0084】
<ハードウエア構成>
図11は、本実施形態における情報処理装置10のハードウエア構成例を概念的に示す図である。本実施形態に係る情報処理装置10のハードウエア構成例は、重量計測部110を備える点を除いて、第1の実施形態に係る情報処理装置10のハードウエア構成例と同じである。本図に示されるように、重量計測部110は、入出力I/F103と接続される。重量計110は、重量計等である。第1の実施形態同様、情報処理装置10のハードウエア構成は、本図に示される構成に限定されない。情報処理装置10が重量計測部110を有さない場合、情報処理装置10は、通信部104を介した通信により、他の装置が有する重量計測部110により得られた重量を示す情報を取得できる。
【0085】
<動作例>
図9に戻り、本実施形態に係る情報処理装置10の動作例について説明する。本実施形態に係る取得手段12は、重量計測部110から、台21に乗せられた買い物かご603aのそれぞれの重量を示す情報をさらに取得する。本実施形態に係る商品量推定手段14は、第1の実施形態の方法と同様にして買い物かご603を検出し(ステップS209)、買い物かご603毎の商品量(商品数)を推定する(ステップS210)。そして、商品量推定手段14は、取得手段12が取得した重量を示す情報を用いて、各買い物かご603aの商品数を補正する(ステップS211)。
【0086】
具体的には、補正は以下の様に行う。メモリ102等には、予め商品数毎に、基準となる重さの上限値および下限値が保持されている。商品量推定手段14は、その上限値および下限値を読み出して取得する。そして、ステップS210で推定された商品数に対応する上限値が取得した買い物かご603aの重量よりも小さいか否かを判定する。上限値が取得された重量よりも小さいと判定された場合、商品量推定手段14は、推定された商品数に対し予め定められた割合分、その買い物かご603aの商品数を減少させるよう補正する。
【0087】
一方、上限値が取得された重量以上であると判定された場合、商品量推定手段14は次いでステップS210で推定された商品数に対応する下限値が取得した買い物かご603aの重量よりも大きいか否かを判定する。下限値が取得された重量よりも大きいと判定された場合、商品量推定手段14は、推定された商品数に対し予め定められた割合分、その買い物かご603aの商品数を増加させるよう補正する。下限値が取得された重量以下であると判定された場合、商品量推定手段14は、補正を行わない。
【0088】
また、台21に乗せられていない買い物かご603bについては、補正は行われない。
【0089】
次いで、商品量推定手段14は、ステップS211を経た買い物かご603aの商品数および買い物かご603bの商品数を、列内の全ての買い物かご603について合算して得られる列内の商品数を、その列内の商品量として推定する(ステップS212)。
【0090】
なお、本実施形態に係る商品量推定手段14が第1の実施形態のステップS201およびステップS202と同様にして買い物かご603を検出し、買い物かご603毎の商品量(商品数)を推定する例について上述したが、これに限定されない。本実施形態に係る補正は、第2の実施形態の方法に適用しても良い。この場合、商品量推定手段14は、台21上の買い物かご603aの数と、台21に乗せられていない買い物かご603bの数をそれぞれ検出する。そして、買い物かご603aについては、重量計測部110で計測された買い物かご603aの重量を用いて、上述した方法と同様に補正した平均商品数を適用し、買い物かご603bについては、補正しない平均商品数を適用することができる。
【0091】
次に、本実施形態の作用および効果について説明する。本実施形態においては第1の実施形態と同様の作用および効果が得られる。加えて、より正確な待ち時間を予測することができる。
【0092】
[第4の実施形態]
図12は、本実施形態に係る商品量推定手段14によって実行される商品量推定ステップS20の流れを例示するフローチャートである。本実施形態に係る情報処理装置10は、商品量推定手段14によって実行される商品量推定ステップS20の処理を除いて、第1の実施形態に係る情報処理装置10と同じである。
【0093】
図13は、本実施形態に係る取得手段12によって情報が取得される画像の例を示す図である。本図は、第1の実施形態の
図4に対応する。商品登録装置20の行列が長くなる場合、撮像部107で取得される画像は列の後ろになるほど不鮮明になる場合がある。
【0094】
本実施形態に係る商品量推定手段14は、画像のうち商品登録装置20に並んでいる人の列の、予め定められた基準長さLより後ろの買い物かご603dについては検出を行わない。商品量推定手段14は、基準長さLより後ろの人の数に基づいて、基準長さLより後ろの商品量を推定する。
【0095】
図12を用いて本実施形態に係る商品量推定手段14の動作例を説明する。商品量推定手段14は、画像のうち、列の予め定められた基準長さLの範囲内にある買い物かご603cを検出する(ステップS215)。予め定められた基準長さLは、たとえば、買い物かご603に基づいて商品量を推定するために必要な情報を画像から検出できる最大長さである。基準長さLは、たとえば商品登録装置20を基準とした距離で定義できる。基準長さLを示す情報は、予めメモリ102等に保持されており、それを商品量推定手段14が読み出して取得できる。商品量推定手段14は、画像認識で買い物かご603を抽出するための特徴量を予め保持している。そして、商品量推定手段14は、画像の内の基準長さLの範囲内に対するこの特徴量を用いたマッチング処理により、基準長さLの範囲内にある買い物かご603cを検出する。
【0096】
次いで、商品量推定手段14は、第1から第3の実施形態のうちいずれかの実施形態において、列内の商品量を推定した方法と同じ方法で、基準の長さL以内の商品量を推定する(ステップS216)。
【0097】
また、商品量推定手段14は、画像において、基準長さLより後ろの顧客602cの人数を画像認識して検出する(ステップS217)。そして、商品量推定手段14は、検出した人数に、顧客602一人あたりの平均商品数を乗じて得られる商品数を、基準長さLより後ろの商品量として推定する(ステップS218)。次いで、商品量推定手段14は、推定した基準の長さL以内の商品量と基準長さLより後ろの商品量を合算して、列内の商品量を推定する(ステップS219)。
【0098】
次に、本実施形態の作用および効果について説明する。本実施形態においては第1の実施形態と同様の作用および効果が得られる。加えて、列が長くなった場合にも、より正確な待ち時間を予測することができる。
【0099】
[第5の実施形態]
図14は、第5の実施形態に係る商品量推定手段14によって実行される商品量推定ステップS20の流れを例示するフローチャートである。本実施形態に係る情報処理装置10は、商品量推定手段14によって実行される商品量推定ステップS20の処理、および取得手段12が取得ステップS10において、買い物かご603の重量を示す情報をさらに取得する点を除いて、第1の実施形態に係る情報処理装置10と同じである。
【0100】
本実施形態に係る商品量推定手段14は、買い物かご603に取り付けられた重量センサにより検出された買い物かご603の重量変化履歴を示す情報に基づき、買い物かご603毎の商品量を推定する。そして、推定された買い物かご603毎の商品量を合算して、列内の商品量を推定する。
【0101】
本実施形態において、各買い物かご603には、買い物かご603の重さを測定する重量センサ、買い物かご603の重量変化履歴を記憶するメモリ、および当該重量変化履歴を示す情報を無線送信するための送信機が設けられている。ここで、買い物かご603の重さは、買い物かご603の内容物の重さを間接的に示す。重量センサは、たとえば買い物かご603の持ち手の根本に設けられている。また、商品登録装置20に対する列が形成される場所に沿って、複数の受信機が設けられている。
【0102】
<ハードウエア構成>
図15は、本実施形態における情報処理装置10のハードウエア構成例を概念的に示す図である。本実施形態に係る情報処理装置10のハードウエア構成例は、受信部111を備える点を除いて、第1の実施形態に係る情報処理装置10のハードウエア構成例と同じである。本図に示されるように、受信部111は、入出力I/F103と接続される。受信部111はたとえば上述の受信機である。第1の実施形態同様、情報処理装置10のハードウエア構成は、本図に示される構成に限定されない。情報処理装置10が受信部111を有さない場合、情報処理装置10は、通信部104を介した通信により、他の装置が有する受信部111により得られた情報を取得できる。
【0103】
<動作例>
本実施形態に係る取得手段12は、列内の買い物かご603について、各買い物かご603から送信された重量変化履歴を示す情報を取得する。具体的には、たとえば、各買い物かご603が受信機の特定範囲内に近づいたとき、買い物かご603の送信機から受信機へ、重量変化履歴と買い物かご603の識別番号を示す情報が送信される。識別番号は、買い物かご603毎に異なる。そして、本実施形態に係る取得手段12は、重量変化履歴を示す情報を取得する。
【0104】
次いで、商品量推定手段14は、取得された列内の買い物かご603の重量変化履歴を示す情報に基づき、買い物かご603毎の商品量を推定する(ステップS222)。
【0105】
図16は、買い物かごの重量変化履歴を例示する図である。本図に示す様に、買い物かご603に商品が入れられた時点(実線矢印)で、買い物かご603の重量がステップ状に増加する。一方、買い物かご603から商品が出された時点(破線矢印)で、その重量は、ステップ状に減少する。商品量推定手段14は、このようなステップ状の増加を1つの商品の増加とみなし、ステップ状の現象を1つの商品の現象とみなしてカウントする。たとえば本図の例では、3つの商品が入れられ、1つの商品が出された結果、買い物かご603内には2つの商品が入っていると推定することができる。
【0106】
商品量推定手段14は、推定した買い物かご603毎の商品数を合算して得られる商品数を、列内の商品量として推定する(ステップS223)。
【0107】
そして、第1の実施形態に係る方法と同様に人数検出ステップS30および待ち時間算出ステップS40が行われ、推定待ち時間等が顧客に報知される。
【0108】
また、商品登録が済んだ買い物かご603を配置する位置の近傍には、受信機が備えられている。商品登録が済んだ買い物かご603がこの受信機の特定範囲内に近づいたとき、当該買い物かご603の送信機から当該受信機へ、買い物かご603の識別番号を示す情報は送信される。そして、受信された買い物かご603の識別番号を示す情報を取得手段12が取得し、商品量推定手段14は、当該識別番号に対応する買い物かご603の商品数を、推定した列内の商品数から引く。こうすることにより、商品登録が済んだ買い物かご603の商品数が除かれる。
【0109】
なお、カート604にも同様に重量センサ、メモリ、および送信機が設けられてもよい。そして、顧客602がカート604を用いる場合には、重量変化履歴を示す情報は、カート604から取得される。
【0110】
次に、本実施形態の作用および効果について説明する。本実施形態においては第1の実施形態と同様の作用および効果が得られる。加えて、以下の作用および効果が得られる。
【0111】
本実施形態によれば、画像認識を行うことなく、列内の商品量を推定できる。
【0112】
また、本実施形態によれば、より正確な待ち時間を予測することができる。
【0113】
[第6の実施形態]
図17は、第6の実施形態に係る商品量推定手段14によって実行される商品量推定ステップS20の流れを例示するフローチャートである。本実施形態に係る情報処理装置10は、商品量推定手段14によって実行される商品量推定ステップS20の処理を除いて、第1の実施形態に係る情報処理装置10と同じである。
【0114】
図18は、本実施形態に係る取得手段12によって情報が取得される画像の例を示す図である。本図は、第1の実施形態の
図4に対応する。列に並ぶ人の中には、購入したい商品が少量である場合など、買い物かご603を使わず、手で商品605を保持している人が含まれる場合がある。
【0115】
本実施形態に係る商品量推定手段14は、画像内の商品登録装置20に並んでいる人のうち、買い物かご603を保持していない人について、あらかじめ定められた量を当該人の商品量として推定する。以下に詳しく説明する。
【0116】
商品量推定手段14は、第1の実施形態に係る方法と同様に、画像内の買い物かご603を検出する(ステップS225)。そして、商品量推定手段14は、第1から第5の実施形態のうちいずれかの実施形態において、列内の商品量を推定した方法と同じ方法で、列内の買い物かご603に入れられている商品量を推定する(ステップS226)。
【0117】
また、商品量推定手段14は、画像内の、買い物かご603を保持していない顧客602dを検出する(ステップS227)。たとえば、商品量推定手段14は、画像認識で買い物かご603および人をそれぞれ抽出するための特徴量を予め保持している。そして、商品量推定手段14は、この特徴量を用いたマッチング処理により人と買い物かご603を検出し、画像内の人と買い物かご603の位置関係を検出する。そして、特定の距離内に買い物かご603が存在しない人を、買い物かご603を保持していない顧客602dとみなす。
【0118】
次いで、商品量推定手段14は、顧客602dの数に買い物かご603を保持しない顧客602の平均商品数を乗じた数と、列内の買い物かご603に入れられている商品量の推定値とを合算する。そうして得られた商品数を、列内の商品量として推定する(S228)。
【0119】
次に、本実施形態の作用および効果について説明する。本実施形態においては第1の実施形態と同様の作用および効果が得られる。加えて、買い物かご603を使用しない顧客602が含まれる場合でも、より正確な待ち時間を予測することができる。
【0120】
[第7の実施形態]
図19は、第7の実施形態に係る人数検出手段16によって実行される人数検出ステップS30の流れを例示するフローチャートである。本実施形態に係る情報処理装置10は、人数検出手段16によって実行される人数検出ステップS30の処理および待ち時間推定手段18によって実行される待ち時間算出ステップS40の処理を除いて、第1から第6の実施形態のいずれかに係る情報処理装置10と同じである。
【0121】
図20は、本実施形態に係る取得手段12によって情報が取得される画像の例を示す図である。本図は、第1の実施形態の
図4に対応する。列に並ぶ顧客602は必ずしも全員がそれぞれ精算をするとは限らない。家族や友人同士のグループ606でひとまとまりの買い物をする場合、精算はグループ606毎に一括で行われる。
【0122】
本実施形態に係る人数検出手段16、画像内の商品登録装置20に並んでいる複数の人のうち、精算を一括に行うと推定される2人以上をグループ化する。以下に詳しく説明する。
【0123】
人数検出手段16は、第1の実施形態に係る方法と同様にして列内の人を検出する(ステップS301)。次いで、人数検出手段16は、検出した人(顧客602)を精算毎にグループ化する(ステップS302)。たとえば、互いの間隔が特定の値より近い顧客602fおよび顧客602eを、知人同士であるとみなしてグループ606を形成できる。また、子供と思われる顧客602gは、最も近い大人の顧客602hとグループ606を形成できる。また、時間を追った複数の画像のフレームで動画が形成される場合、時々に顔を向き合わせている複数の顧客602を、知人同士であるとみなしてグループ606を形成できる。
【0124】
次いで、人数検出手段16は、精算の数を算出する。たとえば、人数検出手段16は、グループ606に属しない顧客602の人数と、グループ606の数とを合算し、精算の数を算出する(ステップS303)。
【0125】
本実施形態に係る待ち時間推定手段18は、検出された人数の代わりに、人数検出手段16で算出された精算の数を用いて、精算の推定所要時間を算出する。待ち時間推定手段18が行う待ち時間算出ステップS40は、その他の点において、第1の実施形態に係る動作と同様である。
【0126】
次に、本実施形態の作用および効果について説明する。本実施形態においては第1の実施形態と同様の作用および効果が得られる。加えて、複数人からなるグループで一括精算が行われる場合でも、より正確な待ち時間を予測することができる。
【0127】
[第8の実施形態]
図21は、第8の実施形態に係る人数検出手段16によって実行される人数検出ステップS30および待ち時間算出ステップS40の流れを例示するフローチャートである。本実施形態に係る情報処理装置10は、人数検出手段16によって実行される人数検出ステップS30の処理および待ち時間推定手段18によって実行される待ち時間算出ステップS40の処理を除いて、第1から第6の実施形態のいずれかに係る情報処理装置10と同じである。
【0128】
精算に要する時間は、顧客602のそれぞれにより異なる。たとえば、買い物に慣れている主婦層であれば日々の経験から、スムーズに精算を行え、精算の所要時間は短いと推測できる。一方、高齢な顧客であれば、ゆっくりとしたやりとりにより精算が行われるため、精算の所要時間は長いと推測できる。
【0129】
本実施形態に係る人数検出手段16は、商品登録装置20に並んでいる人のそれぞれの属性を分析する。また、本実施形態に係る待ち時間推定手段18は、人数検出手段16が検出した人数に基づき精算の推定所要時間を算出し、属性に基づいて推定所要時間を補正する。以下に詳しく説明する。
【0130】
本実施形態に係る人数検出手段16は、第1の実施形態に係る方法と同様にして、列に並ぶ人を検出する(ステップS305)。次いで、人数検出手段16は、検出した各人の属性を分析する(ステップS306)。属性は、たとえば年齢、性別等に応じて定義されている。人数検出手段16は、画像認識で人の属性を検出するための、属性毎の特徴量を予め保持している。そして人数検出手段16は、この特徴量を用いたマッチング処理により、各人の属性を分析することができる。
【0131】
次いで、待ち時間推定手段18は、第1の実施形態に係る方法と同様にして、精算の推定所要時間を算出する(ステップS405)。そして、待ち時間推定手段18は、人数検出手段16が分析した属性に基づいて精算の推定所要時間を補正する(ステップS406)。待ち時間推定手段18は、たとえば以下の様に、精算の推定所要時間を補正できる。メモリ102等には予め、属性と補正値との関係が対応づけられたデータが記憶されている。補正値は、精算の推定所要時間に対して増加または減少させるべき時間を示し、事前の調査で得られた平均値を元に求められる。待ち時間推定手段18は、当該データを取得し、人数検出手段16が分析した人の属性に対応する補正値を求め、検出された人の全てについて合算する。合算した補正値は、正の値でも負の値でもあり得る。そして、合算した補正値を、ステップS405で算出した精算の推定所要時間に加えることにより、当該推定時間を補正する。
【0132】
また、待ち時間推定手段18は、第1の実施形態に係る方法と同様にして商品登録の推定所要時間を算出し(ステップS407)、補正した精算の推定所要時間と、商品登録の推定所要時間を合算する(ステップS408)。
【0133】
本実施形態に係る情報処理方法において、第7の実施形態と同様に、グループ化の処理をさらに行っても良い。その場合、たとえばグループの内で推定される精算所要時間が最も短い属性の人を、そのグループの精算者と推定して、推定所要時間を補正する。
【0134】
次に、本実施形態の作用および効果について説明する。本実施形態においては第1の実施形態と同様の作用および効果が得られる。加えて、より正確な待ち時間を予測することができる。
【0135】
[第9の実施形態]
本実施形態では、第1の実施形態の情報処理装置10において、本発明の効果を得るための最小構成を有する情報処理装置10を説明する。
【0136】
<処理構成>
図22は、本実施形態における情報処理装置10の処理構成を例示する図である。本図に示されるように、情報処理装置10は、商品量推定手段14、人数検出手段16および待ち時間推定手段18を備える。商品量推定手段14は、商品登録装置20に並んでいる人の合計商品量を推定する。人数検出手段16は、商品登録装置20に並んでいる人数を検出する。待ち時間推定手段18は、合計商品量および当該人数に基づいて、商品登録装置20毎の待ち時間の予測値を算出する。
【0137】
<ハードウエア構成>
本実施形態の情報処理装置10は、
図2に示されるような、第1実施形態と同様のハードウエア構成を有する。本実施形態の商品量推定手段14、人数検出手段16、および待ち時間推定手段18は、例えば、CPU101により実行される商品量推定手段14、人数検出手段16、および待ち時間推定手段18の機能を実現するためのプログラムモジュールにより実現される。商品量推定手段14、人数検出手段16、および待ち時間推定手段18の機能を実現するためのプログラムモジュールは、例えば、メモリ102に記憶される。
【0138】
<動作例>
図23は、本実施形態の情報処理装置によって実行される処理の流れを例示するフローチャートである。本実施形態における情報処理装置10の動作例を以下に説明する。
【0139】
商品量推定手段14は、情報処理装置10での所定の操作(情報処理を行うトリガとなる操作)に応じて商品登録装置20に並んでいる人の合計商品量を推定する(商品量推定ステップS20)。人数検出手段16は、商品登録装置20に並んでいる人数を検出する(人数検出ステップS30)。そして、待ち時間推定手段18は、合計商品量および当該人数に基づいて、商品登録装置毎の待ち時間の予測値を算出する(待ち時間算出ステップS40)。
【0140】
以上、本実施形態の情報処理装置10によれば、顧客に待ち時間に関する情報を提供できる。
【0141】
[第10の実施形態]
図24は、第10の実施形態に係る商品登録装置20と精算装置30が設置されている店舗で顧客が商品を購入する流れを概念的に例示する図である。まず顧客は、購入したい商品を持って商品登録装置20のところへ行く。すると店員が、商品登録装置20を操作して商品の登録処理を行う。その後、顧客が精算装置30のところへ行って代金の支払いなどをすることにより、商品の精算が行われる。
【0142】
この場合、店員が商品登録装置20で登録し、顧客が精算装置30で自ら精算する。そのため、商品登録装置20毎の待ち時間は、商品登録に必要な時間の総和であると推測でき、精算に必要な時間を考慮する必要は無い。そして、商品登録に必要な時間は登録すべき商品の量に基づいて推測できる。
【0143】
<処理構成>
図25は、第10の実施形態に係る情報処理装置10を例示するブロック図である。本図において、各ブロックは、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位の構成を表している。本実施形態に係る情報処理装置10は、商品量推定手段14(検出手段)、および待ち時間推定手段18を備える。商品量推定手段14は、商品登録装置(POS装置)に並んでいる人の買い物かごを検出する。待ち時間推定手段18は、商品量推定手段14の検出結果に基づいて、商品登録装置20毎の待ち時間の予測値を算出する。
【0144】
本実施形態に係る情報処理装置10は、第1の実施形態のような人数検出手段16を備えなくてもよい。
【0145】
本実施形態に係る情報処理装置10において、商品量推定手段14は、買い物かご603を検出して商品登録装置20に並んでいる人の合計商品量を推定する。そして、待ち時間推定手段18は、合計商品量に基づいて、商品登録装置20毎の待ち時間の予測値を算出する。
【0146】
また、本実施形態に係る情報処理装置10は、商品登録装置20に並んでいる人の列を撮影した画像を示す情報を取得する取得手段12をさらに備える。商品量推定手段14は、その画像を用いて合計商品量を推定する。
【0147】
<動作例>
図26は、本実施形態の情報処理装置10によって実行される処理の流れを例示するフローチャートである。本実施形態に係る情報処理方法は、商品量推定ステップS20(検出ステップ)、および待ち時間算出ステップS40を含む。商品量推定ステップS20では、商品登録装置20に並んでいる人の買い物かごが検出される。待ち時間算出ステップS40では、商品量推定ステップS20の検出結果に基づいて、商品登録装置20毎の待ち時間の予測値が算出される。以下に詳しく説明する。
【0148】
本実施形態に係る情報処理方法は、取得ステップS10をさらに含む。取得ステップS10では、商品登録装置20に並んでいる人の列を撮影した画像を示す情報が取得される。商品量推定ステップS20では、その画像を用いて合計商品量が推定される。
【0149】
また、本実施形態に係る情報処理方法において、商品量推定ステップS20では、買い物かご603が検出されて商品登録装置20に並んでいる人の合計商品量が推定される。そして、待ち時間算出ステップS40では、合計商品量に基づいて、商品登録装置20毎の待ち時間の予測値が算出される。
【0150】
本実施形態において、取得手段12は、第1の実施形態に係る取得ステップS10と同様にして、画像を取得する。次いで、商品量推定手段14は、第5の実施形態に係る方法を用いる場合を除く第1から第6の実施形態のいずれかの商品量推定ステップS20と同様にして、列内の商品量を推定する。
【0151】
待ち時間推定手段18が行う待ち時間算出ステップS40の処理は、精算の推定所要時間を算出しない点を除いて、第1の実施形態に係る待ち時間算出ステップS40の処理と同様である。待ち時間推定手段18は、推定された列内の商品量に基づいて、たとえば以下の様に商品登録装置20毎の待ち時間の予測値を算出する。待ち時間推定手段18は、商品量推定手段14で推定された列内の商品数に1つの商品の登録あたりに必要な時間の平均値を乗じた時間を、商品登録の推定所要時間として算出する。そして、待ち時間推定手段18は、商品登録の推定所要時間を、商品登録装置20毎の待ち時間の予測値として算出する。
【0152】
待ち時間推定手段18により算出された待ち時間の予測値は、第1の実施形態と同様、顧客が見ることができるように、商品登録装置20ごとに顧客向け表示部に表示される。
【0153】
なお、本実施形態に係る方法は、第1から第9の実施形態に係るシステム構成において、1つの商品登録装置に複数のレジ担当者が配置される場合にも有効である。この場合、1人のレジ担当者が商品登録を行い、他のレジ担当者が精算を行う。したがって、商品登録装置20毎の待ち時間は、商品登録に必要な時間の総和であると推測でき、精算に必要な時間を考慮する必要は無い。また、第1から第9の実施形態のいずれかに係る方法と、本実施形態に係る方法とを、店員の配置状態に応じて適宜切り替えられるようにしてもよい。
【0154】
次に、本実施形態の作用および効果について説明する。本実施形態に係る情報処理装置10および情報処理方法によれば、顧客に待ち時間に関する情報を提供できる。その結果、顧客は快適に買い物を済ませることができる。また、顧客が各商品登録装置20に分散し、店舗におけるレジ処理がスムーズに進むことで、混雑の緩和および業務の効率化を図ることができる。
【0155】
<変形例>
図33は、第10の実施形態の変形例の情報処理装置10によって実行される処理の流れを例示するフローチャートである。第10の実施形態の変形例について以下に説明する。本実施形態に係る情報処理装置10は、商品量推定手段14が行う商品量推定ステップS20(検出ステップ)での処理内容を除いて、第10の実施形態に係る情報処理装置10と同様である。
【0156】
本変形例に係る情報処理装置10は、商品量推定手段14(検出手段)および待ち時間推定手段18を備える。商品量推定手段14は、商品登録装置20(POS装置)に並んでいる人の買い物かご603の数を検出する。待ち時間推定手段18は、買い物かご603の数に基づいて、商品登録装置20毎の待ち時間の予測値を算出する。以下に詳しく説明する。
【0157】
本実施形態に係る情報処理装置10は、商品登録装置20に形成された列の一部分については買い物かご603の数に基づいて商品量を推定し、それ以外の部分については買い物かご603毎の商品量を用いて列全体での商品量を算出する。
【0158】
本実施形態に係る取得手段12は、第10の実施形態と同様に商品登録装置20に並んでいる人の列を撮影した画像を示す情報を取得する。
【0159】
本実施形態に係る商品量推定ステップS20では、商品量推定手段14は、取得手段12が取得した画像のうち予め定められた領域内に含まれる買い物かご603の数を検出する(ステップS230)。この検出方法については、第2の実施形態に係る方法と同様である。
【0160】
また、商品量推定手段14は、検出した買い物かご603のうち、列の予め定められた基準長さ以内にある買い物かご603について、買い物かご603毎の商品量を推定する(ステップS231)。ここで、買い物かご603毎の商品量を推定する方法は、第1、3および5の実施形態に係る方法の少なくともいずれかと同様にできる。なお、これらの方法の2つ以上を併用しても良い。そして、商品量推定手段14は、推定した買い物かご603毎の商品量を合算して、基準長さ以内にある買い物かご603の商品量を算出する。
【0161】
次いで、商品量推定手段14は、ステップS230で検出された買い物かご603の数から、ステップS231で買い物かご603毎の商品量が推定された買い物かご603の数を減じ、基準長さより後ろの買い物かご603の数を算出する。そして、基準長さより後ろの買い物かご603の数に買い物かご603あたりの平均商品量を乗じて基準長さより後ろの買い物かご603の商品量を算出する。ここで、買い物かご603あたりの商品量は、第2の実施形態に係る買い物かご603の平均商品数と同様に取得できる。
【0162】
そして、商品量推定手段14は、算出された基準長さ以内にある買い物かご603の商品量と基準長さより後ろの買い物かご603の商品量を合算して列内の商品量を算出する(ステップS232)。
【0163】
次いで、本実施形態に係る待ち時間推定手段18は、第10の実施形態と同様に待ち時間の予測値を算出する。
【0164】
なお、ステップS230では列の予め定められた基準長さより後ろの部分を含む領域に含まれる買い物かご603の数を検出してもよい。この場合、検出された数に、買い物かご603あたりの商品量の平均値を乗じた値と、基準長さ以内にある買い物かご603の商品量とを合算することで、列内の商品量を推定できる。
【0165】
なお、基準長さ以内にある買い物かご603の商品量を、買い物かご603の数に基づいて算出し、基準長さより後ろの買い物かご603の商品量を、第4の実施形態の方法のように人の数に基づいて算出しても良い。その場合にも、算出された基準長さ以内にある買い物かご603の商品量と基準長さより後ろの買い物かご603の商品量を合算して列内の商品量を算出できる。
【0166】
なお、第2の実施形態と同様に、カート604の数をさらに検出し、カート604の数と買い物かご603の数を用いて、列内の商品量を推定しても良い。
【0167】
なお、商品量推定手段14は、列内の全ての買い物かご603の数を検出し、その数に買い物かご603あたりの平均商品量を乗じて得た列内の商品量を、買い物かご603毎の推定された商品量で補正するようにしてもよい。買い物かご603毎の商品量は、列内の少なくとも一部の買い物かご603について推定されればよい。この推定は、第1、3および5の実施形態に係る方法の少なくともいずれかと同様にできる。なお、これらの方法の2つ以上を併用しても良い。
【0168】
なお、本実施例において、第6の実施形態の方法を適用し、買い物かご603を保持していない人の商品量を推定し、当該商品量をさらに用いて列内の商品量を推定しても良い。
【0169】
次に、本変形例の作用および効果について説明する。本変形例に係る情報処理装置10および情報処理方法によれば、顧客に待ち時間に関する情報を提供できる。その結果、顧客は快適に買い物を済ませることができる。また、顧客が各商品登録装置20に分散し、店舗におけるレジ処理がスムーズに進むことで、混雑の緩和および業務の効率化を図ることができる。
【0170】
[第11の実施形態]
本実施形態では、第10の実施形態の変形例に係る情報処理装置10において、本発明の効果を得るための最小構成を有する情報処理装置10を説明する。
【0171】
<処理構成>
図27は、本実施形態における情報処理装置10の処理構成を例示する図である。本図に示されるように、情報処理装置10は、商品量推定手段14(検出手段)、および待ち時間推定手段18を備える。商品量推定手段14は、商品登録装置(POS装置)に並んでいる人の買い物かごの数を検出する。待ち時間推定手段18は、買い物かごの数に基づいて、商品登録装置20毎の待ち時間の予測値を算出する。
【0172】
<ハードウエア構成>
本実施形態の情報処理装置10は、
図2に示されるような、第1実施形態と同様のハードウエア構成を有する。本実施形態の商品量推定手段14、および待ち時間推定手段18は、例えば、CPU101により実行される商品量推定手段14、および待ち時間推定手段18の機能を実現するためのプログラムモジュールにより実現される。商品量推定手段14、および待ち時間推定手段18の機能を実現するためのプログラムモジュールは、例えば、メモリ102に記憶される。
【0173】
<動作例>
図28は、本実施形態の情報処理装置によって実行される処理の流れを例示するフローチャートである。本実施形態における情報処理装置10の動作例を以下に説明する。
【0174】
商品量推定手段14は、情報処理装置10での所定の操作(情報処理を開始するトリガとなる操作)に応じて商品登録装置に並んでいる人の買い物かごの数を検出する(商品量推定ステップS20(検出ステップ))。そして、待ち時間推定手段18は、買い物かごの数に基づいて、商品登録装置毎の待ち時間の予測値を算出する(待ち時間算出ステップS40)。
【0175】
以上、本実施形態の情報処理装置10によれば、顧客に待ち時間に関する情報を提供できる。
【0176】
[第12の実施形態]
本実施形態に係る情報処理装置10は、取得手段12が、商品登録装置に並んでいる人の列を撮影した画像を示す情報の代わりに商品登録装置に並んでいる人の列の買い物かごに取り付けられた重量センサにより検出された当該買い物かごの重量変化履歴を示す情報を取得する点、および、商品量推定手段14により行われる商品量推定ステップS20の処理を除いて、第10の実施形態に係る情報処理装置10と同様である。
【0177】
<処理構成>
本実施形態に係る情報処理装置10は、
図25で示したのと同様の構成を有する。本実施形態に係る情報処理装置10は、商品量推定手段14(検出手段)および待ち時間推定手段18を備える。商品量推定手段14は、買い物かご603に取り付けられた重量センサにより検出された、当該買い物かご603の重量変化履歴を示す情報に基づき、買い物かご603毎の商品量を推定する。そして商品量推定手段14は、推定した買い物かご603毎の商品量を合算して、商品登録装置20に並んでいる人の合計商品量を推定する。待ち時間推定手段18は、推定された合計商品量に基づいて、商品登録装置20毎の待ち時間の予測値を算出する。
【0178】
本実施形態に係る取得手段12は、商品登録装置20に並んでいる人の列を撮影した画像を示す情報を取得しなくてもよい。
【0179】
本実施形態に係る情報処理装置10は、取得手段12をさらに備える。取得手段12は、商品登録装置20に並んでいる人の列の買い物かご603に取り付けられた重量センサにより検出された、当該買い物かご603の重量変化履歴を示す情報を取得する。
【0180】
<動作例>
本実施形態の情報処理装置10によって実行される処理の流れは、
図26と同様のフローチャートで例示できる。本実施形態に係る情報処理方法は、商品量推定ステップS20(検出ステップ)および待ち時間算出ステップS40を含む。商品量推定ステップS20では、買い物かご603に取り付けられた重量センサにより検出された当該買い物かご603の重量変化履歴を示す情報に基づき買い物かご603毎の商品量が推定される。そして、推定された当該買い物かご603毎の商品量を合算して、商品登録装置20に並んでいる人の合計商品量が推定される。待ち時間算出ステップS40では、推定された合計商品量に基づいて、商品登録装置20毎の待ち時間の予測値が算出される。以下に詳しく説明する。
【0181】
本実施形態に係る情報処理方法は、取得ステップS10をさらに含む。取得ステップS10では、商品登録装置20に並んでいる人の列の買い物かご603に取り付けられた重量センサにより検出された、当該買い物かご603の重量変化履歴を示す情報が取得される。
【0182】
本実施形態において、取得手段12は、第5の実施形態に係る取得ステップS10と同様にして、重量変化履歴を示す情報を取得する。次いで、商品量推定手段14は、第5の実施形態に係る方法の商品量推定ステップS20、または第5の実施形態に係る方法を用いる第6の実施形態の商品量推定ステップS20と同様にして、列内の商品量を推定する。
【0183】
待ち時間推定手段18が行う待ち時間算出ステップS40の処理は、精算の推定所要時間を算出しない点を除いて、第5の実施形態に係る待ち時間算出ステップS40の処理と同様である。待ち時間推定手段18は、推定された列内の商品量に基づいて、たとえば以下の様に商品登録装置20毎の待ち時間の予測値を算出する。待ち時間推定手段18は、商品量推定手段14で推定された列内の商品数に1つの商品の登録あたりに必要な時間の平均値を乗じた時間を、商品登録の推定所要時間として算出する。そして、待ち時間推定手段18は、商品登録の推定所要時間を、商品登録装置20毎の待ち時間の予測値として算出する。
【0184】
待ち時間推定手段18により算出された待ち時間の予測値は、第1の実施形態と同様、顧客が見ることができるように、商品登録装置20ごとに顧客向け表示部に表示等される。
【0185】
なお、本実施形態に係る方法は、第1から第9の実施形態に係るシステム構成において、1つの商品登録装置に複数のレジ担当者が配置される場合にも有効である。この場合、1人のレジ担当者が商品登録を行い、他のレジ担当者が精算を行う。したがって、商品登録装置20毎の待ち時間は、商品登録に必要な時間の総和であると推測でき、精算に必要な時間を考慮する必要は無い。また、第1から第9の実施形態のいずれかに係る方法と、本実施形態に係る方法とを、店員の配置状態に応じて適宜切り替えられるようにしてもよい。
【0186】
次に、本実施形態の作用および効果について説明する。本実施形態に係る情報処理装置10および情報処理方法によれば、顧客に待ち時間に関する情報を提供できる。その結果、顧客は快適に買い物を済ませることができる。また、顧客が各商品登録装置20に分散し、店舗におけるレジ処理がスムーズに進むことで、混雑の緩和および業務の効率化を図ることができる。
【0187】
[第13の実施形態]
本実施形態では、第12の実施形態の情報処理装置10において、本発明の効果を得るための最小構成を有する情報処理装置10を説明する。
【0188】
<処理構成>
本実施形態における情報処理装置10の処理構成は、
図27と同様である。本図に示されるように、情報処理装置10は、商品量推定手段14および待ち時間推定手段18を備える。商品量推定手段14は、商品登録装置20(POS装置)に並んでいる人の買い物かご603を検出する。待ち時間推定手段18は、商品量推定手段14の検出結果に基づいて、商品登録装置20毎の待ち時間の予測値を算出する。ここで、商品量推定手段14は、買い物かご603に取り付けられた重量センサにより検出された、当該買い物かご603の重量変化履歴を示す情報に基づき、買い物かご603毎の商品量を推定する。そして商品量推定手段14は、推定した買い物かご603毎の商品量を合算して、商品登録装置20に並んでいる人の合計商品量を推定する。待ち時間推定手段18は、推定された合計商品量に基づいて、商品登録装置20毎の待ち時間の予測値を算出する。
【0189】
<ハードウエア構成>
本実施形態の情報処理装置10は、
図15に示されるのと同様のハードウエア構成を有する。本実施形態の商品量推定手段14、および待ち時間推定手段18は、例えば、CPU101により実行される商品量推定手段14、および待ち時間推定手段18の機能を実現するためのプログラムモジュールにより実現される。商品量推定手段14、および待ち時間推定手段18の機能を実現するためのプログラムモジュールは、例えば、メモリ102に記憶される。
【0190】
<動作例>
本実施形態における情報処理装置10の動作例を説明する。本実施形態における情報処理装置10の処理の流れは、
図28と同様のフローチャートで示すことができる。
【0191】
商品量推定手段14は、情報処理装置10での所定の操作(情報を取得するトリガとなる操作)に応じて、商品登録装置20に並んでいる人の買い物かご603を検出する(商品量推定ステップS20(検出ステップ))。そして、待ち時間推定手段18は、商品量推定ステップS20での検出結果に基づいて、商品登録装置20毎の待ち時間の予測値を算出する(待ち時間算出ステップS40)。ここで、商品量推定ステップS20では、買い物かご603に取り付けられた重量センサにより検出された当該買い物かご603の重量変化履歴を示す情報に基づき、買い物かご603毎の商品量が推定される。そして、推定された当該買い物かご603毎の商品量を合算して、商品登録装置20に並んでいる人の合計商品量が推定される。また、待ち時間算出ステップS40では、推定された合計商品量に基づいて、商品登録装置20毎の待ち時間の予測値が算出される。
【0192】
以上、本実施形態の情報処理装置10によれば、顧客に待ち時間に関する情報を提供できる。
【0193】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0194】
たとえば、上述の説明で用いたシーケンス図やフローチャートでは、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、各実施形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。各実施形態では、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。また、上述の各実施形態は、内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。
【0195】
以下に複数の実施例を挙げ、上述の各実施形態を更に詳細に説明する。本発明は以下の各実施例から何ら限定を受けない。
【0196】
[実施例1]
図29は、POSレジスタ装置の構成例を示す図である。本図に示されるように、実施例1は、第1から第13の実施形態のいずれかに係る情報処理装置10及び情報処理方法が、POSレジスタ装置100に適用された例を示す。なお、本図では、第3の実施形態に係る情報処理装置10および情報処理方法がPOSレジスタ装置100に適用された場合の、重量計測部110を省略して描いている。実施例1におけるPOSレジスタ装置100は、商品登録装置20及び精算装置30から構成される。商品登録装置20は、商品を精算対象に登録し、精算対象商品の情報を精算装置30に送る。精算装置30は、精算対象の商品の決済処理を行う。精算対象は、商品登録装置20及び精算装置30のいずれにおいても登録可能である。
【0197】
実施例1における商品登録装置20及び精算装置30は、
図2と同様に、CPU101、メモリ102、入出力I/F103及び通信部104等を有する。上述の情報処理装置10は、商品登録装置20及び精算装置30のいずれにも適用可能であり、上述の情報処理方法は、商品登録装置20及び精算装置30のいずれでも実行可能である。
【0198】
上述の表示部105は、タッチパネルユニット22の表示部22a、表示部32、および顧客用のモニタ27の少なくともいずれかに相当する。モニタ27には、たとえば、待ち時間の予測値が表示される。上述の入力部106は、タッチパネルユニット22のタッチパネル22b及びキーボード23、並びに、キーボード33の少なくとも1つに相当する。上述の撮像部107は、スキャナ装置24およびカメラ40に相当する。スキャナ装置24は、読取窓26にかざされた商品の外観を映し出す商品画像を撮像する。天井に取り付けられたカメラ40は、商品登録装置20に並ぶ顧客の列の画像を撮影する。上述の集音部108は、例えば、商品登録装置20における部材25、POSレジスタ装置100のオペレータ等に装着される。上述の音声出力部109は、例えば商品登録装置20や精算装置30に設置される。
【0199】
実施例1によれば、POSレジスタ装置100のオペレータは、商品を清算対象に登録するにあたり、その商品を読取窓26にかざす。これにより、その商品に付されている、その商品に関する情報を得るための商品情報シンボル等が読み取られる。そして、商品情報シンボルを読み取ることにより、対応する商品が精算対象に登録される。
【0200】
実施例1では本図に示されるように、POSレジスタ装置100が商品登録装置20及び精算装置30を有したが、POSレジスタ装置100は、精算装置30のみで構成されてもよい。この場合、精算装置30が、スキャナ装置24を有していればよい。
【0201】
[実施例2]
図30は、セミセルフ式のPOSレジスタ装置における商品登録装置20の構成例を示す図である。本図に示されるように、実施例2は、第10または第11の実施形態に係る情報処理装置10及び情報処理方法が、商品登録装置20に適用された例を示す。本実施例におけるPOSレジスタ装置は、商品登録装置20及び精算装置30から構成される。セミセルフ式のPOSレジスタ装置では、店員が商品登録装置20で商品登録を行い、顧客が自ら精算装置30で精算を行う。
【0202】
商品登録装置20は、商品を精算対象に登録し、精算対象商品の情報を精算装置30に送る。精算装置30は、精算対象の商品の決済処理を行う。
【0203】
商品登録装置20の各機能構成部は、各機能構成部を実現するハードウエア(例:ハードワイヤードされた電子回路など)で実現されてもよいし、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせ(例:電子回路とそれを制御するプログラムの組み合わせなど)で実現されてもよい。
【0204】
計算機200は、レジ端末用途に設計された専用装置を用いて実装されてもよいし、PC(Personal Computer)や携帯端末などの汎用装置を用いて実装されてもよい。
【0205】
<商品登録装置20のハードウエア構成>
計算機200は、バス202、プロセッサ204、メモリ206、ストレージ208、入出力インタフェース210、及びネットワークインタフェース212を有する。バス202は、プロセッサ204、メモリ206、ストレージ208、入出力インタフェース210、及びネットワークインタフェース212が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ204などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。プロセッサ204は、CPUやGPUなどの演算処理装置である。メモリ206は、RAMやROMなどのメモリである。ストレージ208は、ハードディスク、SSD (Solid State Drive)、又はメモリカードなどの記憶装置である。また、ストレージ208は、RAMやRPMなどのメモリであってもよい。
【0206】
入出力インタフェース210は、計算機200と入出力デバイスとを接続するためのインタフェースである。本図では、タッチパネル214、リーダ216、撮像装置218、およびモニタ220が入出力インタフェース210に接続されている。タッチパネル214は、店員が計算機200を操作するための入力を受け付ける。例えばタッチパネル214は、商品の金額を手動で入力するために利用される。さらにタッチパネル214は、精算対象として登録された商品に関する情報など、種々の情報を表示する。リーダ216は精算対象の商品を登録するために利用される種々のリーダである。例えばリーダ216は、バーコードリーダや、商品を画像認識によって認識するためのカメラである。なお計算機200には、キーボードなど、タッチパネル214以外の入力インタフェースが接続されていてもよい。たとえば撮像装置218は、商品登録装置20に並ぶ顧客の列の画像を撮影するカメラである。たとえば、モニタ220は、予測された待ち時間等を表示する顧客用のディスプレイである。
【0207】
ネットワークインタフェース212は、計算機200を外部の装置と通信可能に接続するためのインタフェースである。ネットワークインタフェース212は、有線回線と接続するためのネットワークインタフェースでもよいし、無線回線と接続するためのネットワークインタフェースでもよい。例えば商品登録装置20を実現する計算機200は、ネットワークを介して、後述する計算機300(精算装置30を実現するための計算機)と接続されている。
【0208】
ストレージ208は商品登録装置20の各機能を実現するプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ204は、これら各プログラムモジュールを実行することで、そのプログラムモジュールに対応する各機能を実現する。ここでプロセッサ204は、上記各モジュールを実行する際、これらのモジュールをメモリ206上に読み出してから実行してもよいし、メモリ206上に読み出さずに実行してもよい。
【0209】
計算機200のハードウエア構成は本図に示した構成に限定されない。例えば、各プログラムモジュールはメモリ206に格納されてもよい。この場合、計算機200は、ストレージ208を備えていなくてもよい。また計算機200は、後述するドロア316、釣り銭機318、プリンタ320などを備えていてもよい。この場合、計算機200は精算装置30としても利用できる。
【0210】
なお、
図30において、カメラ218を無線通信の受信機に置き換えることにより、第12および第13の実施形態に係る情報処理装置10及び情報処理方法が、商品登録装置20に適用された例のハードウエア構成を示すことができる。受信機は、買い物かご603に取り付けられた送信機と通信する。
【0211】
次に、精算装置30について説明する。精算装置30の各機能構成部は、各機能構成部を実現するハードウエア(例:ハードワイヤードされた電子回路など)で実現されてもよいし、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせ(例:電子回路とそれを制御するプログラムの組み合わせなど)で実現されてもよい。
【0212】
<精算装置30のハードウエア構成>
図31は、本実施例の精算装置30を実現する計算機300のハードウエア構成を例示する図である。この計算機300は、レジ端末用途に設計された専用装置を用いて実装されてもよいし、PCや携帯端末などの汎用装置を用いて実装されてもよい。なお、計算機300の構成は、多くの部分において計算機200の構成と同様である。例えばプロセッサ304は、プロセッサ204と同様の機能を有する。そのため、これら同様の構成についての説明は省略する。
【0213】
入出力インタフェース310には、タッチパネル314、ドロア316、釣り銭機318、及びプリンタ320が接続されている。タッチパネル314は、顧客や店員による操作を受け付ける。またタッチパネル314は、精算情報に係る精算金額など、種々の情報を表示する。ドロア316は硬貨や紙幣を格納する。釣り銭機318は、顧客が代金を投入するための投入口と、釣り銭を排出するための排出口を有する。プリンタ320はレシート等の発行を行う。なお計算機300には、キーボードなど、タッチパネル314以外の入力インタフェースが接続されていてもよい。
【0214】
計算機300のハードウエア構成は本図に示した構成に限定されない。例えば、各プログラムモジュールはメモリ306に格納されてもよい。この場合、計算機300は、ストレージ308を備えていなくてもよい。
【0215】
[実施例3]
図32は、POSシステムの構成例を示す図である。本図に示されるように、実施例3は、第1から第13の実施形態のいずれかに係る情報処理装置10及び情報処理方法が、POSシステム50に適用された例を示す。本実施例におけるPOSシステム50は、サーバ装置51及び店舗側構成52から構成され、サーバ装置51と店舗側構成52とは、通信網53により通信可能に接続される。店舗側構成52には、通信中継装置を介して通信網53に接続可能な店舗端末54、スタンド55等が含まれる。スタンド55は、店舗端末54と、他の機器(ハンディスキャナ、キャッシュドロア、レシートプリンタ等)とを通信可能に接続するための機器である。
【0216】
店舗端末54は、PC(Personal Computer)、ノートPC、タブレット型端末、スマートフォン等のような汎用コンピュータであり、サーバ装置51との間でデータのやり取りをすることにより、実施例1および2のPOSレジスタ装置と同様の機能を実現する。店舗端末54は、タッチパネルユニット56、撮像部57、マイクロフォン(図示せず)等を有する。上述の表示部105は、タッチパネルユニット56の表示部に相当する。上述の入力部106は、タッチパネルユニット56のタッチパネルに相当する。上述の撮像部107は、撮像部57に相当する。上述の集音部108は、店舗端末54に内蔵されるマイクロフォンに相当する。
【0217】
サーバ装置51は、一般的なサーバコンピュータであり、WEBサーバ、アプリケーションサーバ等として実現される。店舗端末54及びサーバ装置51は、
図2と同様に、CPU101、メモリ102、入出力I/F103及び通信部104等を有する。
【0218】
上述の情報処理装置10は、店舗端末54のみ、又はサーバ装置51と店舗装置の組み合わせとして実現され得る。情報処理装置10の一部をサーバ装置51で実現する場合、例えば商品量推定手段14、人数検出手段16および待ち時間推定手段18が実行する処理がサーバ装置51で実現される。そして、取得手段12が実行する処理が店舗端末54で実現される。
【0219】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0220】
以下、参考形態の例を付記する。
1−1. POS装置に並んでいる人の買い物かごの数を検出する検出手段と、
前記買い物かごの数に基づいて、前記POS装置毎の待ち時間の予測値を算出する待ち時間算出手段とを備える
情報処理装置。
1−2. 1−1.に記載の情報処理装置において、
前記検出手段は、前記買い物かごの数に基づいて前記POS装置に並んでいる人の商品量を推定し、
前記待ち時間算出手段は、前記POS装置に並んでいる人の商品量に基づいて、前記POS装置毎の待ち時間の予測値を算出する
情報処理装置。
1−3. 1−2.に記載の情報処理装置において、
前記POS装置に並んでいる人の列を撮影した画像を示す情報を取得する取得手段をさらに備え、
前記検出手段は、前記画像のうち予め定められた領域内に含まれる前記買い物かごの数を検出する
情報処理装置。
1−4. 1−3.に記載の情報処理装置において、
前記検出手段は、前記画像のうち予め定められた領域内に含まれる買い物かごを検出し、当該買い物かご毎の商品量を推定し、推定された前記買い物かご毎の商品量を用いて、前記POS装置に並んでいる人の商品量を推定する
情報処理装置。
1−5. 1−4.に記載の情報処理装置において、
前記検出手段は、前記画像から買い物かごのそれぞれにおける内容物の高さを検出し、検出した前記内容物の高さを用いて、前記買い物かご毎の商品量を推定する
情報処理装置。
1−6. 1−5.に記載の情報処理装置において、
前記検出手段は、前記画像から買い物かごのそれぞれにおける表層の商品数を検出し、前記内容物の高さおよび前記表層の商品数を用いて前記買い物かご毎の商品量を推定する
情報処理装置。
1−7. 1−4.から1−6.のいずれか一つに記載の情報処理装置において、
前記検出手段は、前記POS装置に設けられた重量計測部により測定された買い物かごの重量を用いて、当該買い物かごの商品量を補正する
情報処理装置。
1−8. 1−3.から1−7.のいずれか一つに記載の情報処理装置において、
前記検出手段は、前記画像のうち予め定められた領域内に含まれるカートの数をさらに検出し、検出された前記買い物かごの数および前記カートの数を用いて、前記POS装置に並んでいる人の商品量を推定する
情報処理装置。
1−9. 1−3.から1−8.のいずれか一つに記載の情報処理装置において、
前記検出手段は、前記画像のうち前記POS装置に並んでいる人の列の、予め定められた基準の長さより後ろの買い物かごについては検出を行わず、当該基準の長さより後ろの人の数に基づいて当該基準の長さより後ろの商品量を推定する
情報処理装置。
1−10. 1−3.から1−9.のいずれか一つに記載の情報処理装置において、
前記検出手段は、前記画像内の前記POS装置に並んでいる人のうち、買い物かごを保持していない人について、あらかじめ定められた量を当該人の商品量として推定する
情報処理装置。
1−11. 1−2.に記載の情報処理装置において、
前記検出手段は、買い物かごに取り付けられた重量センサにより検出された当該買い物かごの重量変化履歴を示す情報に基づき当該買い物かごの商品量を推定し、推定された当該買い物かごの商品量を用いて、前記POS装置に並んでいる人の商品量を推定し、
前記待ち時間算出手段は、推定された前記POS装置に並んでいる人の商品量に基づいて、前記POS装置毎の待ち時間の予測値を算出する
情報処理装置。
2−1. POS装置に並んでいる人の買い物かごの数を検出する検出ステップと、
前記買い物かごの数に基づいて、前記POS装置毎の待ち時間の予測値を算出する待ち時間算出ステップとを含む
情報処理方法。
2−2. 2−1.に記載の情報処理方法において、
前記検出ステップでは、前記買い物かごの数に基づいて前記POS装置に並んでいる人の商品量を推定し、
前記待ち時間算出ステップでは、前記POS装置に並んでいる人の商品量に基づいて、前記POS装置毎の待ち時間の予測値を算出する
情報処理方法。
2−3. 2−2.に記載の情報処理方法において、
前記POS装置に並んでいる人の列を撮影した画像を示す情報を取得する取得ステップをさらに備え、
前記検出ステップでは、前記画像のうち予め定められた領域内に含まれる前記買い物かごの数を検出する
情報処理方法。
2−4. 2−3.に記載の情報処理方法において、
前記検出ステップでは、前記画像のうち予め定められた領域内に含まれる買い物かごを検出し、当該買い物かご毎の商品量を推定し、推定された前記買い物かご毎の商品量を用いて、前記POS装置に並んでいる人の商品量を推定する
情報処理方法。
2−5. 2−4.に記載の情報処理方法において、
前記検出ステップでは、前記画像から買い物かごのそれぞれにおける内容物の高さを検出し、検出した前記内容物の高さを用いて、前記買い物かご毎の商品量を推定する
情報処理方法。
2−6. 2−5.に記載の情報処理方法において、
前記検出ステップでは、前記画像から買い物かごのそれぞれにおける表層の商品数を検出し、前記内容物の高さおよび前記表層の商品数を用いて前記買い物かご毎の商品量を推定する
情報処理方法。
2−7. 2−4.から2−6.のいずれか一つに記載の情報処理方法において、
前記検出ステップでは、前記POS装置に設けられた重量計測部により測定された買い物かごの重量を用いて、当該買い物かごの商品量を補正する
情報処理方法。
2−8. 2−3.から2−7.のいずれか一つに記載の情報処理方法において、
前記検出ステップでは、前記画像のうち予め定められた領域内に含まれるカートの数をさらに検出し、検出された前記買い物かごの数および前記カートの数を用いて、前記POS装置に並んでいる人の商品量を推定する
情報処理方法。
2−9. 2−3.から2−8.のいずれか一つに記載の情報処理方法において、
前記検出ステップでは、前記画像のうち前記POS装置に並んでいる人の列の、予め定められた基準の長さより後ろの買い物かごについては検出を行わず、当該基準の長さより後ろの人の数に基づいて当該基準の長さより後ろの商品量を推定する
情報処理方法。
2−10. 2−3.から2−9.のいずれか一つに記載の情報処理方法において、
前記検出ステップでは、前記画像内の前記POS装置に並んでいる人のうち、買い物かごを保持していない人について、あらかじめ定められた量を当該人の商品量として推定する
情報処理方法。
2−11. 2−2.に記載の情報処理方法において、
前記検出ステップでは、買い物かごに取り付けられた重量センサにより検出された当該買い物かごの重量変化履歴を示す情報に基づき当該買い物かごの商品量を推定し、推定された当該買い物かごの商品量を用いて、前記POS装置に並んでいる人の商品量を推定し、
前記待ち時間算出ステップでは、推定された前記POS装置に並んでいる人の商品量に基づいて、前記POS装置毎の待ち時間の予測値を算出する
情報処理方法。
3−1. 情報処理装置を実現するためのコンピュータプログラムであって、
コンピュータを、
POS装置に並んでいる人の買い物かごの数を検出する検出手段、および
前記買い物かごの数に基づいて、前記POS装置毎の待ち時間の予測値を算出する待ち時間算出手段
として機能させるためのコンピュータプログラム。
3−2. 3−1.に記載のコンピュータプログラムにおいて、
前記検出手段は、前記買い物かごの数に基づいて前記POS装置に並んでいる人の商品量を推定し、
前記待ち時間算出手段は、前記POS装置に並んでいる人の商品量に基づいて、前記POS装置毎の待ち時間の予測値を算出する
コンピュータプログラム。
3−3. 3−2.に記載のコンピュータプログラムにおいて、
コンピュータを、前記POS装置に並んでいる人の列を撮影した画像を示す情報を取得する取得手段としてさらに機能させ、
前記検出手段は、前記画像のうち予め定められた領域内に含まれる前記買い物かごの数を検出する
コンピュータプログラム。
3−4. 3−3.に記載のコンピュータプログラムにおいて、
前記検出手段は、前記画像のうち予め定められた領域内に含まれる買い物かごを検出し、当該買い物かご毎の商品量を推定し、推定された前記買い物かご毎の商品量を用いて、前記POS装置に並んでいる人の商品量を推定する
コンピュータプログラム。
3−5. 3−4.に記載のコンピュータプログラムにおいて、
前記検出手段は、前記画像から買い物かごのそれぞれにおける内容物の高さを検出し、検出した前記内容物の高さを用いて、前記買い物かご毎の商品量を推定する
コンピュータプログラム。
3−6. 3−5.に記載のコンピュータプログラムにおいて、
前記検出手段は、前記画像から買い物かごのそれぞれにおける表層の商品数を検出し、前記内容物の高さおよび前記表層の商品数を用いて前記買い物かご毎の商品量を推定する
コンピュータプログラム。
3−7. 3−4.から3−6.のいずれか一つに記載のコンピュータプログラムにおいて、
前記検出手段は、前記POS装置に設けられた重量計測部により測定された買い物かごの重量を用いて、当該買い物かごの商品量を補正する
コンピュータプログラム。
3−8. 3−3.から3−7.のいずれか一つに記載のコンピュータプログラムにおいて、
前記検出手段は、前記画像のうち予め定められた領域内に含まれるカートの数をさらに検出し、検出された前記買い物かごの数および前記カートの数を用いて、前記POS装置に並んでいる人の商品量を推定する
コンピュータプログラム。
3−9. 3−3.から3−8.のいずれか一つに記載のコンピュータプログラムにおいて、
前記検出手段は、前記画像のうち前記POS装置に並んでいる人の列の、予め定められた基準の長さより後ろの買い物かごについては検出を行わず、当該基準の長さより後ろの人の数に基づいて当該基準の長さより後ろの商品量を推定する
コンピュータプログラム。
3−10. 3−3.から3−9.のいずれか一つに記載のコンピュータプログラムにおいて、
前記検出手段は、前記画像内の前記POS装置に並んでいる人のうち、買い物かごを保持していない人について、あらかじめ定められた量を当該人の商品量として推定する
コンピュータプログラム。
3−11. 3−2.に記載のコンピュータプログラムにおいて、
前記検出手段は、買い物かごに取り付けられた重量センサにより検出された当該買い物かごの重量変化履歴を示す情報に基づき当該買い物かごの商品量を推定し、推定された当該買い物かごの商品量を用いて、前記POS装置に並んでいる人の商品量を推定し、
前記待ち時間算出手段は、推定された前記POS装置に並んでいる人の商品量に基づいて、前記POS装置毎の待ち時間の予測値を算出する
コンピュータプログラム。
4−1. POS装置に並んでいる人の買い物かごを検出し、前記POS装置に並んでいる人の商品量を推定する検出手段と、
前記POS装置に並んでいる人の商品量に基づいて、前記POS装置毎の待ち時間の予測値を算出する待ち時間算出手段とを備える
情報処理装置。
5−1. POS装置に並んでいる人の買い物かごを検出し、前記POS装置に並んでいる人の商品量を推定する検出ステップと、
前記POS装置に並んでいる人の商品量に基づいて、前記POS装置毎の待ち時間の予測値を算出する待ち時間算出ステップとを備える
情報処理方法。
6−1. 情報処理装置を実現するためのコンピュータプログラムであって、
コンピュータを、
POS装置に並んでいる人の買い物かごを検出し、前記POS装置に並んでいる人の商品量を推定する検出手段、および
前記POS装置に並んでいる人の商品量に基づいて、前記POS装置毎の待ち時間の予測値を算出する待ち時間算出手段
として機能させるためのコンピュータプログラム。