(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6786823
(24)【登録日】2020年11月2日
(45)【発行日】2020年11月18日
(54)【発明の名称】遠心流体機械及び遠心送風機及び遠心圧縮機
(51)【国際特許分類】
F04D 29/58 20060101AFI20201109BHJP
H02K 9/06 20060101ALI20201109BHJP
【FI】
F04D29/58 P
F04D29/58 M
H02K9/06 G
H02K9/06 F
【請求項の数】8
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-49641(P2016-49641)
(22)【出願日】2016年3月14日
(65)【公開番号】特開2017-166330(P2017-166330A)
(43)【公開日】2017年9月21日
【審査請求日】2019年1月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000099
【氏名又は名称】株式会社IHI
(74)【代理人】
【識別番号】100083563
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 祥二
(72)【発明者】
【氏名】山田 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】桑田 厳
【審査官】
岸 智章
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭58−138295(JP,A)
【文献】
特開平02−207199(JP,A)
【文献】
特開平08−277800(JP,A)
【文献】
特表2001−515991(JP,A)
【文献】
実開昭58−106599(JP,U)
【文献】
特開平09−098913(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0291004(US,A1)
【文献】
実開昭51−068003(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 29/42
F04D 29/58
H02K 9/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸に軸着され、背面方向に突出するボス部が形成されたインペラと、前記回転軸に軸着され、前記ボス部を介して前記インペラの背面側に密着し流体を外径方向に排気する冷却ファンと、前記回転軸を介し前記インペラ及び前記冷却ファンを一体に回転させる回転駆動部と、前記インペラを収納するインペラハウジングと、該インペラハウジングに連結され、前記回転駆動部を収納するモータハウジングとを具備し、該モータハウジングに吸気口と排気口が形成され、前記インペラハウジングと前記モータハウジングとの間には、前記排気口と連通した流路が形成され、該流路には前記冷却ファンが設けられており、該冷却ファンにより外気を前記吸気口より吸入し、前記外気が前記モータハウジング内を流通し、前記排気口より排気される様冷却流路が形成された遠心流体機械。
【請求項2】
前記回転駆動部は、電磁コイルを備え、該電磁コイルは、前記モータハウジングとの間に隙間をもって配置されている請求項1に記載の遠心流体機械。
【請求項3】
前記モータハウジングの一端部に前記回転軸との間に前記排気口を形成する流路形成板が設けられた請求項1に記載の遠心流体機械。
【請求項4】
前記流路形成板と前記インペラハウジングとの間に排気流路が形成され、前記モータハウジング内の外気は前記流路形成板に偏向され、前記排気口より前記冷却ファンに吸入され、前記排気流路を通って外部に排気される請求項3に記載の遠心流体機械。
【請求項5】
請求項1〜請求項4のうちいずれか1項に記載の遠心流体機械が適用される遠心送風機。
【請求項6】
請求項1〜請求項4のうちいずれか1項に記載の遠心流体機械が適用される遠心圧縮機。
【請求項7】
回転軸と、該回転軸に取付けられ、背面方向に突出するボス部が形成されたインペラと、前記回転軸を回転駆動するモータと、該モータを収容するモータハウジングと、該モータハウジングに形成された吸気口と、該吸気口から前記モータを介し冷媒ガスを下流まで流通する冷却流路と、該冷却流路の下流側に前記冷媒ガスを送出す冷却ファンとを備え、該冷却ファンは、前記ボス部を介して前記インペラの背面側に密着する様前記回転軸に取付けられている遠心流体機械。
【請求項8】
前記冷却ファンの下流側に連結し、前記冷却流路と連通し、外径方向に延伸し、外周縁部で基端側に向って傾斜する傾斜部を備える排気流路を備える請求項7に記載の遠心流体機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内部の発熱部品を冷却可能とした遠心流体機械及び遠心送風機及び遠心圧縮機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
遠心式の送風機や圧縮機は、モータによりインペラを高速回転させ、インペラの回転により主流を吸入し、外部へと排気するものである。送風機や圧縮機の運転中、モータは発熱する。モータの温度が上昇すると、モータの回転効率が低下し、送風機や圧縮機の運用効率が低下すると共に、部品の材質も制限される為、モータを冷却する必要がある。
【0003】
モータを冷却する手段としては、従来、例えば主流又は主流の一部を冷却空気として用いるものがあった。従来の手段では、インペラの回転により主流を吸入し、外部へと排気する過程で、主流又は主流の一部をモータの周囲に流通させ、モータの冷却を行っていた。
【0004】
尚、特許文献1には、ファンケースの導風口から空気が取入れられ、空気はファンの羽根部に案内されつつ、ディフューザからモータケースの内部に送り込まれ、モータの回転子鉄心の絶縁スロットの周囲等を通り抜け冷却した後、モータケースの外部へと排気される構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−236639号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
然し乍ら、主流や主流の一部を冷却空気として用いる場合、主流自体が外気等モータを冷却可能な温度である必要があり、主流の温度が高い場合には主流や主流の一部を冷却空気として用いることができなかった。
【0007】
本発明は、主流とは別に冷却空気として外気を吸入する構造を備えた遠心流体機械及び遠心送風機及び遠心圧縮機を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、回転軸に軸着されたインペラと、前記回転軸に軸着され、前記インペラの背面側に設けられた冷却ファンと、前記回転軸を介し前記インペラ及び前記冷却ファンを一体に回転させる回転駆動部と、前記インペラを収納するインペラハウジングと、該インペラハウジングに連結され、前記回転駆動部を収納するモータハウジングとを具備し、該モータハウジングに吸気口と排気口が形成され、前記冷却ファンにより外気を前記吸気口より吸入し、前記外気が前記モータハウジング内を流通し、前記排気口より排気される様冷却流路が形成された遠心流体機械に係るものである。
【0009】
又本発明は、前記モータハウジングの一端部に前記回転軸との間に前記排気口を形成する流路形成板が設けられ、前記排気口に前記冷却ファンが設けられた遠心流体機械に係るものである。
【0010】
更に又本発明は、前記流路形成板と前記インペラハウジングとの間に排気流路が形成され、前記モータハウジング内の外気は前記流路形成板に偏向され、前記排気口より前記冷却ファンに吸入され、前記排気流路を通って外部に排気される遠心流体機械に係るものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、使用される主流が高温であった場合でも、前記回転駆動部を冷却することができるので、該回転駆動部の回転効率の低下が抑制され、運用効率の向上が図れると共に、部品の材質の自由度を高めることができるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施例に係る送風機を示す立断面図である。
【
図2】(A)は本発明の実施例に係る流路形成板を示す正面図であり、(B)は(A)のA−A矢視図を示し、(C)は(B)の要部拡大図を示している。
【
図3】(A)は本発明の実施例に係る冷却ファンを示す正面図であり、(B)は(A)のB−B矢視図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説明する。
【0014】
先ず、
図1〜
図3に於いて、本発明の実施例に係る遠心流体機械について説明する。尚、
図1中、紙面に対して左側を先端側、紙面に対して右側を基端側とする。又、本実施例では、遠心送風機を例に取って説明する。
【0015】
送風機1は、インペラ2が収納されたインペラハウジング3と、前記インペラ2を回転させる回転駆動部である電磁コイル4が収納されたモータハウジング5を有している。
【0016】
該モータハウジング5は円筒状のモータハウジング本体部6を有し、該モータハウジング本体部6の周面には放熱フィン7が形成されている。又、前記モータハウジング本体部6には、例えばステンレス製の回転軸8が前記モータハウジング5と同心に挿通されている。
【0017】
前記回転軸8にはロータ8aが形成され、該ロータ8aの周囲を僅かな間隙をもって囲繞する様に前記電磁コイル4が設けられている。図示しない配線を介して前記電磁コイル4に通電させることで、該電磁コイル4と前記ロータ8aとの間に回転磁界を生じさせ、前記ロータ8aを回転させる様になっている。
【0018】
前記電磁コイル4と前記ロータ8aとの間、及び前記電磁コイル4と前記モータハウジング本体部6の内周面との間には、回転に支障のない程度の隙間が形成されている。又、該モータハウジング本体部6の内周面には、軸心方向全長に亘って形成された溝9が、所定角度ピッチ、例えば60°ピッチで全周に亘って形成されている。
【0019】
前記回転軸8の前記ロータ8aより基端側に突出する部位には、基端側軸受部11が設けられ、該基端側軸受部11により前記回転軸8が回転自在に支持されている。該基端側軸受部11は径方向に突出するフランジ部11aを有し、該フランジ部11aを介して後述する基端側軸受板12とボルト等により固着されることで、前記基端側軸受部11の軸方向、径方向の変位が拘束される様になっている。
【0020】
前記基端側軸受板12は、前記モータハウジング本体部6の基端部にボルト等で固着される。又、前記基端側軸受板12には、所定の角度ピッチで複数の吸気口14が形成されている。該吸気口14を介して、外部と前記モータハウジング本体部6の内部とが連通される。尚、前記吸気口14には、外部から前記モータハウジング本体部6の内部に異物が侵入しない様、防塵フィルタ等のフィルタ(図示せず)が設けられてもよい。
【0021】
前記回転軸8の前記ロータ8aより先端側に突出する部位には、先端側軸受部18が設けられ、該先端側軸受部18により前記回転軸8が回転自在に支持されている。前記先端側軸受部18は径方向に突出するフランジ部18aを有し、該フランジ部18aを介して後述する先端側軸受板19とボルト等により固着されることで、前記先端側軸受部18の軸方向、径方向の変位が拘束される様になっている。
【0022】
前記先端側軸受板19は、前記モータハウジング本体部6の先端部に、ボルト等により固着される。又、前記モータハウジング本体部6の先端部の前記先端側軸受板19よりも更に先端側には、
図2(A)に示される様な、第1のプレートである流路形成板23がボルト等により固着される。前記先端側軸受板19と前記流路形成板23との間には所定の間隔の空間24が形成される。
【0023】
尚、前記モータハウジング本体部6、前記基端側軸受板12、前記先端側軸受板19、前記流路形成板23等により、前記モータハウジング5が構成される。
【0024】
前記先端側軸受部18と前記基端側軸受部11とにより、前記回転軸8が回転自在に支持されると共に、軸方向、径方向の変位が拘束される。
【0025】
前記先端側軸受板19の周囲には、所定の角度ピッチで複数の流通口20が形成されている。該流通口20を介して、前記モータハウジング本体部6の内部と前記空間24とが連通される。
【0026】
図2(B)、
図2(C)に示す様に、前記流路形成板23は、中心部に孔が穿設された円板状となっている。該孔の径は前記回転軸8の径よりも大きくなっており、前記流路形成板23を前記モータハウジング本体部6に取付けた際には、前記流路形成板23と前記回転軸8との間にリング状の排気口25が形成される。前記溝9、前記空間24等により、前記モータハウジング5内に前記吸気口14から前記排気口25に至る冷却流路が形成される。
【0027】
前記インペラハウジング3は、インペラハウジング本体部26と、第2のプレートであり中心部に孔が穿設された略円板状の閉塞板27とを有している。
【0028】
前記インペラハウジング本体部26と前記閉塞板27とは、Oリング等の気密部材28を挾んでボルト等により固着される。前記閉塞板27と固着されることで、前記インペラハウジング本体部26は基端面が閉塞され、内部にディフューザ29やスクロール31等、前記インペラ2により吸入され、排気される主流32の流路が形成される。又、前記回転軸8が、前記閉塞板27の孔を貫通して前記インペラハウジング3に延出している。
【0029】
尚、前記閉塞板27には、所定の角度ピッチで基端側に突出するネジ座部(図示せず)と、外周縁部で基端側に向って傾斜する傾斜部27aが形成されている。前記ネジ座部を介して前記閉塞板27と前記モータハウジング本体部6とがボルト等で固着され、或は前記流路形成板23を前記ネジ座部と前記モータハウジング本体部6で挾んだ状態で、前記閉塞板27と前記モータハウジング本体部6とがボルト等で固着される。前記インペラハウジング3と前記モータハウジング5とは、前記閉塞板27を介在した状態で連結される。
【0030】
この時、前記流路形成板23と前記閉塞板27との間には排気流路33が形成される。該排気流路33は、前記排気口25を介して前記モータハウジング5内と連通すると共に、前記送風機1の外部と連通している。
【0031】
前記回転軸8の前記流路形成板23よりも先端側には先端側中径部8dが形成され、該先端側中径部8dには例えばアルミニウム製の冷却ファン34が嵌入され軸着されている。又、前記先端側中径部8dの先端側には先端側小径部8eが形成され、該先端側小径部8eには例えばアルミニウム製の前記インペラ2が嵌入され軸着されている。
【0032】
該インペラ2の中心部には、基端側に、即ち背面方向に突出するボス部2aが形成され、該ボス部2aは前記閉塞板27を貫通している。前記ボス部2aの軸心方向の長さは前記閉塞板27の孔の軸心方向の長さと略一致するか、僅かに長くなっている。
【0033】
前記冷却ファン34は前記排気流路33内、即ち前記排気口25に対向して設けられ、前記冷却ファン34の径は、前記排気口25の径よりも大きくなっている。
【0034】
又、前記冷却ファン34は、
図3(A)、
図3(B)に示される様に、底板35の表面(
図1中基端側面)に所定の角度ピッチで複数枚、例えば10枚の羽根36が設けられた羽根車であり、中心部から吸入した流体を外径方向へと排気する様になっている。又、前記底板35の中心部には、流体を吸入する側、即ち基端側に突出する円柱状のボス部35aが形成され、該ボス部35aが前記先端側中径部8dと嵌合する。従って、前記冷却ファン34及び前記インペラ2と前記回転軸8とが一体に回転する。
【0035】
この時、前記冷却ファン34が前記インペラ2の背面に密着するが、前記ボス部2aにより前記インペラ2と前記冷却ファン34との間には隙間が形成され、該隙間に前記閉塞板27が位置し、前記インペラ2と前記冷却ファン34との間が前記閉塞板27により仕切られる様になっている。
【0036】
次に、前記送風機1の作動について説明する。
【0037】
図示しない配線より前記電磁コイル4に電力が供給されると、該電磁コイル4と前記回転軸8の前記ロータ8aとの間に回転磁界が生じ、前記回転軸8が高速で回転する。
【0038】
該回転軸8の回転により前記インペラ2が一体に回転し、該インペラ2の回転により前記インペラハウジング3内に前記主流32が吸入される。該主流32は例えば90℃程度であり、前記インペラハウジング3内に吸入された前記主流32は、前記ディフューザ29、前記スクロール31を経て所定の送風対象物に対して送風される。
【0039】
又、前記回転軸8の回転により前記冷却ファン34が一体に回転する。該冷却ファン34の回転により、前記排気口25より前記モータハウジング5内が吸引される。前記モータハウジング5内が負圧となり、前記吸気口14を介して前記モータハウジング5内に外気が冷却空気38として吸入される。
【0040】
前記吸気口14より吸入された前記冷却空気38は、前記モータハウジング本体部6の内周面に形成された前記溝9を流通し、一部が前記電磁コイル4と前記ロータ8aとの間を流通する。
【0041】
前記モータハウジング本体部6内を流通した前記冷却空気38は、前記流通口20を経て前記空間24に到達すると、前記流路形成板23により中心方向へと偏向される。中心方向へと偏向された前記冷却空気38は、前記排気口25より前記モータハウジング5の外部へと排気される。
【0042】
前記排気口25より排気され前記冷却ファン34に吸入された前記冷却空気38は、外径方向に排気され、前記排気流路33を流通し、前記傾斜部27aにガイドされて前記送風機1の外部へと排気される。
【0043】
該送風機1の運用中、前記電磁コイル4が発熱するが、該電磁コイル4は前記モータハウジング本体部6内を流通する前記冷却空気38により冷却され、更に外気と熱交換する前記放熱フィン7により冷却され、例えば150℃から100℃迄冷却することができる。
【0044】
又、前記インペラハウジング3内に吸入された前記主流32は、前記閉塞板27と前記インペラ2の間から僅かに前記排気流路33内に流入するが、該排気流路33内に流入した前記主流32は前記冷却ファン34により前記冷却空気38と共に前記送風機1の外部へと排気されるので、前記主流32により前記電磁コイル4の冷却が妨げられることはない。
【0045】
上述の様に、本実施例では、前記モータハウジング5に前記吸気口14と前記排気口25を設け、前記回転軸8により回転される前記冷却ファン34により、前記主流32とは別に、外気を前記冷却空気38として前記モータハウジング5内に吸入し、流通させ、排気している。
【0046】
従って、前記送風機1で使用される前記主流32が高温である場合であっても、前記電磁コイル4を冷却することができるので、該電磁コイル4の回転効率の低下が抑制され、前記送風機1の運用効率の向上が図れる。又、前記モータハウジング5等に用いられるさび止め等の高温による劣化を防止でき、部品の材質の自由度を高めることができる。
【0047】
又、前記冷却ファン34は前記回転軸8に設けられ、前記インペラ2と一体に回転する様になっているので、前記冷却ファン34を回転させる為のモータを別途設ける必要がなく、前記送風機1の製作コストの低減、装置の小型化を図ることができる。
【0048】
又、前記インペラハウジング3と前記モータハウジング5の間に第1のプレートである前記流路形成板23を設け、該流路形成板23と前記回転軸8との間に排気口25を設け、該排気口25に対向して前記冷却ファン34を設けているので、前記冷却ファン34を大型化することなく確実に前記冷却空気38を前記モータハウジング5外へと排気することができる。
【0049】
又、前記流路形成板23と前記インペラハウジング3の前記閉塞板27との間に前記排気流路33が形成され、前記流路形成板23により前記冷却ファン34で吸排される前記冷却空気38の流路が分離される。従って、前記冷却ファン34で吸入される前記冷却空気38と排気される該冷却空気38とが干渉することがないので、該冷却空気38の排気効率を向上させることができ、前記電磁コイル4の冷却効率を向上させることができる。
【0050】
又、前記排気流路33を形成したことで、前記インペラハウジング3から高温の前記主流32が流入した場合でも、前記冷却ファン34により前記冷却空気38と共に前記送風機1の外部へと排気されるので、前記主流32が前記モータハウジング5内に流入するのを防止することができる。
【0051】
尚、本実施例では、前記冷却ファン34が前記冷却空気38を中心部から吸入し、外径方向に排気する遠心ファンとしているが、前記冷却ファン34を前記排気口25内に設けられた軸流ファンとしてもよいし、他の形式のファンを用いてもよい。
【0052】
又、本実施例では、前記送風機1を例として前記電磁コイル4の冷却構造を説明したが、該冷却構造は遠心圧縮機に対しても適用可能であるのは言う迄もない。
【符号の説明】
【0053】
1 送風機 2 インペラ
3 インペラハウジング 4 電磁コイル
5 モータハウジング 8 回転軸
14 吸気口 23 流路形成板
24 空間 25 排気口
32 主流 33 排気流路
34 冷却ファン 38 冷却空気