特許第6786892号(P6786892)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6786892サーバ装置、情報処理システム及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6786892
(24)【登録日】2020年11月2日
(45)【発行日】2020年11月18日
(54)【発明の名称】サーバ装置、情報処理システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20201109BHJP
   G06F 3/0481 20130101ALI20201109BHJP
【FI】
   G06F13/00 500H
   G06F3/0481
【請求項の数】11
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2016-115424(P2016-115424)
(22)【出願日】2016年6月9日
(65)【公開番号】特開2017-220105(P2017-220105A)
(43)【公開日】2017年12月14日
【審査請求日】2019年4月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】特許業務法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】筧 るみ子
【審査官】 北川 純次
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−101630(JP,A)
【文献】 特開2007−087256(JP,A)
【文献】 特開2013−025726(JP,A)
【文献】 特開平11−003247(JP,A)
【文献】 特開2011−248492(JP,A)
【文献】 特開2006−323718(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
G06F 3/048
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1のクライアント装置において、作業に関する標準の操作に用いられる標準の操作画像を含む第1の画面の表示中に行われた前記標準の操作とは異なる、前記標準の操作画像を用いない操作の履歴を示す第1の履歴情報と、前記少なくとも1のクライアント装置を使用する少なくとも1の利用者の属性を示す第1の属性情報とを取得する第1の取得部と、
前記少なくとも1のクライアント装置に含まれるクライアント装置から新たな画面の取得要求をした第1の利用者の属性を示す第2の属性情報を取得する第2の取得部と、
前記第1の履歴情報及び前記第1の属性情報に基づいて特定された、前記少なくとも1の利用者のうち、前記取得された第2の属性情報が示す属性を有する前記第1の利用者とは異なる第2の利用者に特徴的な、前記標準の操作とは異なる操作に用いられる、前記標準の操作画像とは異なる第1の操作画像を、前記標準の操作画像を含む標準画面に追加した第2の画面を前記クライアント装置に送信する送信部と
を備えるサーバ装置。
【請求項2】
前記第1の履歴情報及び前記第1の属性情報に基づいて算出された、前記履歴に含まれる少なくとも1の操作のうち前記第2の利用者により行われた回数に応じた少なくとも1の指標値が第1の閾値以上である操作が特定され、
前記第2の画面は、前記特定された操作に関する前記第1の操作画像を含む
請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記特定された操作がファイルを取得する操作である場合、前記第1の操作画像は、前記ファイルに対応付けられ、前記ファイルを開く操作に用いられる
請求項2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記特定された操作が処理を実行する操作である場合、前記第1の操作画像は、前記処理に対応付けられ、前記処理を実行する操作に用いられる
請求項2又は3に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記少なくとも1の指標値のうち、予め決められた条件を満たす操作に対応する指標値に重みを付ける重み付け部を更に備える
請求項2から4のいずれか1項に記載のサーバ装置。
【請求項6】
前記第1の取得部は、前記クライアント装置において前記第2の画面の表示中に行われた操作の履歴を示す第2の履歴情報を取得し、
前記送信部は、前記第2の履歴情報及び前記第1の属性情報に基づいて算出された、前記第2の利用者による前記第1の操作画像の使用回数が第2の閾値未満である場合、又は前記第2の利用者による前記第1の操作画像の削除回数が第3の閾値以上である場合には、前記第2の画面から前記第1の操作画像を削除した第3の画面を前記クライアント装置に送信する
請求項2から5のいずれか1項に記載のサーバ装置。
【請求項7】
前記第1の画面は、複数の操作に用いられる複数の操作画像を含み、
前記第1の履歴情報及び前記第1の属性情報に基づいて算出された、前記第2の利用者により前記複数の操作が予め決められた第1の順番とは異なる第2の順番で行われた回数が第4の閾値以上である場合には、前記第2の順番が特定され、
前記第2の画面は、前記特定された第2の順番に従って、前記第1の画面に含まれる前記複数の操作画像の並び順を変更することにより作成される
請求項1から6のいずれか1項に記載のサーバ装置。
【請求項8】
前記第1の画面は、予め決められた操作に関する第2の操作画像を含み、
前記第1の履歴情報及び前記第1の属性情報に基づいて算出された、前記第2の利用者による前記第2の操作画像の使用回数が第5の閾値未満である場合には、前記第2の操作画像が特定され、
前記第2の画面は、前記第1の画面から前記第2の操作画像を削除することにより作成される
請求項1から7のいずれか1項に記載のサーバ装置。
【請求項9】
前記属性は役職を含む
請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項10】
サーバ装置と、
少なくとも1の利用者により使用される少なくとも1のクライアント装置とを備え、
前記少なくとも1のクライアント装置は、
作業に関する標準の操作に用いられる標準の操作画像を含む第1の画面を表示する表示部と、
前記第1の画面の表示中に行われた前記標準の操作とは異なる、前記標準の操作画像を用いない操作の履歴を示す第1の履歴情報を前記サーバ装置に送信する第1の送信部とを備え、
前記サーバ装置は、
前記少なくとも1のクライアント装置から受信した前記第1の履歴情報と、前記少なくとも1の利用者の属性を示す第1の属性情報とを取得する第1の取得部を備え、
前記少なくとも1のクライアント装置に含まれるクライアント装置は、
新たな画面の取得要求を前記サーバ装置に送信する第2の送信部を備え、
前記サーバ装置は、
前記クライアント装置から前記取得要求をした第1の利用者の属性を示す第2の属性情報を取得する第2の取得部と、
前記第1の履歴情報及び前記第1の属性情報に基づいて特定された、前記少なくとも1の利用者のうち、前記取得された第2の属性情報が示す属性を有する前記第1の利用者とは異なる第2の利用者に特徴的な、前記標準の操作とは異なる操作に用いられる、前記標準の操作画像とは異なる第1の操作画像を、前記標準の操作画像を含む標準画面に追加した第2の画面を前記クライアント装置に送信する第3の送信部とを備える
情報処理システム。
【請求項11】
コンピュータに、
少なくとも1のクライアント装置において、作業に関する標準の操作に用いられる標準の操作画像を含む第1の画面の表示中に行われた前記標準の操作とは異なる、前記標準の操作画像を用いない操作の履歴を示す第1の履歴情報と、前記少なくとも1のクライアント装置を使用する少なくとも1の利用者の属性を示す第1の属性情報とを取得するステップと、
前記少なくとも1のクライアント装置に含まれるクライアント装置から新たな画面の取得要求をした第1の利用者の属性を示す第2の属性情報を取得するステップと、
前記第1の履歴情報及び前記第1の属性情報に基づいて特定された、前記少なくとも1の利用者のうち、前記取得された第2の属性情報が示す属性を有する前記第1の利用者とは異なる第2の利用者に特徴的な、前記標準の操作とは異なる操作に用いられる、前記標準の操作画像とは異なる第1の操作画像を、前記標準の操作画像を含む標準画面に追加した第2の画面を前記クライアント装置に送信するステップと
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置、情報処理システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
利用者の操作履歴に基づいて、操作を支援する画面を利用者に提供する技術が知られている。例えば、特許文献1には、機器に対するユーザの操作履歴とともに、その操作の仕方を獲得するために行った利用者の行動に関する情報を表示することが記載されている。特許文献2には、ユーザの操作履歴に基づいて、携帯端末に対する一連の操作をグループ化し、グループ化された操作に対応するアイコンを画面上に表示することが記載されている。特許文献3には、ユーザの操作ログに基づいて、複数の電子機器に対する一連の操作をパターン化し、パターン化された操作に応じて複数の電子機器の連携した動作を制御するための連携プログラムを生成することが記載されている。この連携プログラムは、ユーザの携帯端末装置に提供される。この携帯端末装置の画面上には、連携プログラムのショートカット用のアイコンが表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−277229号公報
【特許文献2】特開2011−253309号公報
【特許文献3】特開2013−210952号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、共通の属性を有する利用者の操作履歴に応じて、利用者に提供する作業画面を作成することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る発明は、少なくとも1のクライアント装置において、作業に関する標準の操作に用いられる標準の操作画像を含む第1の画面の表示中に行われた前記標準の操作とは異なる、前記標準の操作画像を用いない操作の履歴を示す第1の履歴情報と、前記少なくとも1のクライアント装置を使用する少なくとも1の利用者の属性を示す第1の属性情報とを取得する第1の取得部と、前記少なくとも1のクライアント装置に含まれるクライアント装置から新たな画面の取得要求をした第1の利用者の属性を示す第2の属性情報を取得する第2の取得部と、前記第1の履歴情報及び前記第1の属性情報に基づいて特定された、前記少なくとも1の利用者のうち、前記取得された第2の属性情報が示す属性を有する前記第1の利用者とは異なる第2の利用者に特徴的な、前記標準の操作とは異なる操作に用いられる、前記標準の操作画像とは異なる第1の操作画像を、前記標準の操作画像を含む標準画面に追加した第2の画面を前記クライアント装置に送信する送信部とを備えるサーバ装置である。
請求項2に係る発明は、前記第1の履歴情報及び前記第1の属性情報に基づいて算出された、前記履歴に含まれる少なくとも1の操作のうち前記第2の利用者により行われた回数に応じた少なくとも1の指標値が第1の閾値以上である操作が特定され、前記第2の画面は、前記特定された操作に関する前記第1の操作画像を含む請求項1に記載のサーバ装置である。
請求項3に係る発明は、前記特定された操作がファイルを取得する操作である場合、前記第1の操作画像は、前記ファイルに対応付けられ、前記ファイルを開く操作に用いられる請求項2に記載のサーバ装置である。
請求項4に係る発明は、前記特定された操作が処理を実行する操作である場合、前記第1の操作画像は、前記処理に対応付けられ、前記処理を実行する操作に用いられる請求項2又は3に記載のサーバ装置である。
請求項5に係る発明は、前記少なくとも1の指標値のうち、予め決められた条件を満たす操作に対応する指標値に重みを付ける重み付け部を更に備える請求項2から4のいずれか1項に記載のサーバ装置である。
請求項6に係る発明は、前記第1の取得部は、前記クライアント装置において前記第2の画面の表示中に行われた操作の履歴を示す第2の履歴情報を取得し、前記送信部は、前記第2の履歴情報及び前記第1の属性情報に基づいて算出された、前記第2の利用者による前記第1の操作画像の使用回数が第2の閾値未満である場合、又は前記第2の利用者による前記第1の操作画像の削除回数が第3の閾値以上である場合には、前記第2の画面から前記第1の操作画像を削除した第3の画面を前記クライアント装置に送信する請求項2から5のいずれか1項に記載のサーバ装置である。
請求項7に係る発明は、前記第1の画面は、複数の操作に用いられる複数の操作画像を含み、前記第1の履歴情報及び前記第1の属性情報に基づいて算出された、前記第2の利用者により前記複数の操作が予め決められた第1の順番とは異なる第2の順番で行われた回数が第4の閾値以上である場合には、前記第2の順番が特定され、前記第2の画面は、前記特定された第2の順番に従って、前記第1の画面に含まれる前記複数の操作画像の並び順を変更することにより作成される請求項1から6のいずれか1項に記載のサーバ装置である。
請求項8に係る発明は、前記第1の画面は、予め決められた操作に関する第2の操作画像を含み、前記第1の履歴情報及び前記第1の属性情報に基づいて算出された、前記第2の利用者による前記第2の操作画像の使用回数が第5の閾値未満である場合には、前記第2の操作画像が特定され、前記第2の画面は、前記第1の画面から前記第2の操作画像を削除することにより作成される請求項1から7のいずれか1項に記載のサーバ装置である。
請求項9に係る発明は、前記属性は役職を含む請求項1に記載のサーバ装置である。
請求項10に係る発明は、サーバ装置と、少なくとも1の利用者により使用される少なくとも1のクライアント装置とを備え、前記少なくとも1のクライアント装置は、作業に関する標準の操作に用いられる標準の操作画像を含む第1の画面を表示する表示部と、前記第1の画面の表示中に行われた前記標準の操作とは異なる、前記標準の操作画像を用いない操作の履歴を示す第1の履歴情報を前記サーバ装置に送信する第1の送信部とを備え、前記サーバ装置は、前記少なくとも1のクライアント装置から受信した前記第1の履歴情報と、前記少なくとも1の利用者の属性を示す第1の属性情報とを取得する第1の取得部を備え、前記少なくとも1のクライアント装置に含まれるクライアント装置は、新たな画面の取得要求を前記サーバ装置に送信する第2の送信部を備え、前記サーバ装置は、前記クライアント装置から前記取得要求をした第1の利用者の属性を示す第2の属性情報を取得する第2の取得部と、前記第1の履歴情報及び前記第1の属性情報に基づいて特定された、前記少なくとも1の利用者のうち、前記取得された第2の属性情報が示す属性を有する前記第1の利用者とは異なる第2の利用者に特徴的な、前記標準の操作とは異なる操作に用いられる、前記標準の操作画像とは異なる第1の操作画像を、前記標準の操作画像を含む標準画面に追加した第2の画面を前記クライアント装置に送信する第3の送信部とを備える情報処理システムである。
請求項11に係る発明は、コンピュータに、少なくとも1のクライアント装置において、作業に関する標準の操作に用いられる標準の操作画像を含む第1の画面の表示中に行われた前記標準の操作とは異なる、前記標準の操作画像を用いない操作の履歴を示す第1の履歴情報と、前記少なくとも1のクライアント装置を使用する少なくとも1の利用者の属性を示す第1の属性情報とを取得するステップと、前記少なくとも1のクライアント装置に含まれるクライアント装置から新たな画面の取得要求をした第1の利用者の属性を示す第2の属性情報を取得するステップと、前記第1の履歴情報及び前記第1の属性情報に基づいて特定された、前記少なくとも1の利用者のうち、前記取得された第2の属性情報が示す属性を有する前記第1の利用者とは異なる第2の利用者に特徴的な、前記標準の操作とは異なる操作に用いられる、前記標準の操作画像とは異なる第1の操作画像を、前記標準の操作画像を含む標準画面に追加した第2の画面を前記クライアント装置に送信するステップとを実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に係る発明によれば、共通の属性を有する利用者の操作履歴に応じて、利用者に提供する作業画面を作成することができる。
請求項2に係る発明によれば、共通の属性を有する利用者により度々行われる操作の操作性を向上させることができる。
請求項3に係る発明によれば、共通の属性を有する利用者によりファイルを取得する操作が度々行われる場合に、このファイルを開く操作の操作性を向上させることができる。
請求項4に係る発明によれば、共通の属性を有する利用者により処理を実行する操作が度々行われる場合に、この操作の操作性を向上させることができる。
請求項5に係る発明によれば、予め決められた条件を満たす操作が特徴的な操作として特定され易くなる。
請求項6に係る発明によれば、新たな操作画像を含む操作画面が提供された後に、新たな操作画像が共通の属性を有する利用者によりあまり使用されていない場合、又は新たな操作画像が共通の属性を有する多くの利用者により削除された場合には、利用者に新たに提供する作業画面からこの操作画像を削除することができる。
請求項7に係る発明によれば、共通の属性を有する利用者により予め決められた第1の順序とは異なる第2の順番で複数の操作画像を用いた操作が度々行われる場合に、複数の操作画像を第2の順序で用いる操作の操作性を向上させることができる。
請求項8に係る発明によれば、作業画面に含まれる操作画像が共通の属性を有する利用者によりあまり使用されていない場合に、利用者に提供される作業画面からこの操作画像を削除することができる。
請求項10に係る発明によれば、共通の属性を有する利用者の操作履歴に応じて、利用者に提供する作業画面を作成することができる。
請求項11に係る発明によれば、共通の属性を有する利用者の操作履歴に応じて、利用者に提供する作業画面を作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】情報処理システムの一例を示す図である。
図2】サーバ装置のハードウェア構成を示す図である。
図3】サーバ装置の機能構成を示す図である。
図4】クライアント装置のハードウェア構成を示す図である。
図5】履歴情報の送信処理を示すシーケンス図である。
図6】標準の作業画面の一例を示す図である。
図7】履歴情報の一例を示す図である。
図8】履歴テーブルの一例を示す図である。
図9】作業画面の提供処理を示すシーケンス図である。
図10】画面データの送信処理を示すフローチャートである。
図11】履歴情報の解析結果の一例を示す図である。
図12】新たな作業画面の一例を示す図である。
図13】新たな作業画面の一例を示す図である。
図14】変形例に係る削除テーブルの一例を示す図である。
図15】変形例に係るサーバ装置の機能構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
1.構成
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の一例を示す図である。情報処理システム1は、管理装置10と、サーバ装置20と、複数のクライアント装置30とを備える。管理装置10、サーバ装置20、及び複数のクライアント装置30は、通信回線2を介して接続される。通信回線2は、例えばインターネットである。
【0018】
管理装置10は、ユーザ情報を管理する。このユーザ情報には、例えば利用者に付与されたユーザIDと利用者の属性情報とが含まれる。サーバ装置20は、複数のクライアント装置30に作業画面を提供する。この作業画面は、作業で用いられるファイルや作業で行われる処理をまとめて管理する。各々のクライアント装置30は、サーバ装置20から提供された作業画面を表示する。各々のクライアント装置30は、利用者により使用される。
【0019】
図2は、サーバ装置20のハードウェア構成を示す図である。サーバ装置20は、制御部21と、通信部22と、記憶部23とを備える。制御部21は、例えばCPU(Central Processing Unit)及びメモリにより構成される。制御部21は、サーバ装置20の各部を制御する。通信部22は、通信回線2に接続される。通信部22は、通信回線2を介して複数のクライアント装置30と通信を行う。記憶部23は、例えばハードディスクにより構成される。記憶部23は、各種のデータやプログラムを記憶する。
【0020】
図3は、サーバ装置20の機能構成を示す図である。サーバ装置20は、第1の取得部201、第2の取得部202、解析部203、作成部204、及び送信部205として機能する。これらの機能は、例えばCPUがプログラムを実行することにより実現される。
【0021】
第1の取得部201は、クライアント装置30において第1の画面の表示中に行われた操作の履歴を示す第1の履歴情報と、クライアント装置30を使用する利用者の属性を示す第1の属性情報とを取得する。この例では、第1の画面は、作業に用いられる作業画面である。しかし、第1の画面は、利用者の操作に用いられる画面であれば、どのような内容の画面であってもよい。第1の画面の表示中とは、第1の画面が表示された後、その第1の画面の表示が終了されるまでの期間をいう。この期間内において、第1の画面は必ずしも画面の最前面に表示されていなくてもよい。例えば、第1の画面が他の画面の後ろに表示されていてもよいし、第1の画面が最小化されていてもよい。利用者の属性には、例えば利用者の所属や役職が含まれる。しかし、利用者の属性には、所属及び役職以外の属性が含まれてもよい。
【0022】
第1の取得部201により取得された第1の履歴情報及び第1の属性情報は、記憶部23に記憶される。記憶部23は、本発明に係る「記憶部」又は「第2の記憶部」の一例である。第2の取得部202は、クライアント装置30から新たな画面の取得要求を受信した場合に、クライアント装置30を使用する第1の利用者の属性を示す第2の属性情報を取得する。
【0023】
解析部203は、記憶部23に記憶された第1の履歴情報及び第1の属性情報を解析して、第2の属性情報が示す属性を有する第2の利用者に特徴的な操作を特定する。解析部203は、算出部206を有する。算出部206は、記憶部23に記憶された第1の履歴情報及び第1の属性情報に基づいて、履歴に含まれる少なくとも1の操作が第2の利用者により行われた回数に応じた指標値を算出する。この指標値は、操作が行われた回数が大きいほど、大きくなる値である。指標値は、例えば操作が行われた回数そのものであってもよいし、操作が行われた頻度であってもよい。また、指標値は、操作が行われた回数から求められる値であってもよい。
【0024】
作成部204は、特定部により特定された操作に応じて、第2の画面を作成する。例えば、算出部206により算出された指標値が第1の閾値以上である操作が履歴に含まれる場合、第2の画面には、この操作に関する第1の操作画像が含まれる。第1の操作画像は、例えば利用者の操作に用いられる画像である。第1の操作画像は、例えばアイコンである。しかし、第1の操作画像は、利用者の操作に用いられる画像であれば、サムネイル画像や操作ボタン等、どのような画像であってもよい。
【0025】
送信部205は、作成部204により作成された第2の画面を示す画面データをクライアント装置30に送信する。送信部205は、本発明に係る「送信部」の一例又は「第3の送信部」の一例である。
【0026】
図4は、クライアント装置30のハードウェア構成を示す図である。クライアント装置30は、制御部31と、通信部32と、操作部33と、表示部34と、記憶部35とを備える。制御部31は、例えばCPU及びメモリにより構成される。制御部31は、クライアント装置30の各部を制御する。通信部32は、通信回線2に接続される。通信部32は、通信回線2を介して管理装置10及びサーバ装置20と通信を行う。操作部33は、例えばマウス及びキーボードにより構成される。操作部33は、利用者の操作に用いられる。表示部34は、例えば液晶ディスプレイにより構成される。表示部34は、各種の情報を表示する。記憶部35は、例えばハードディスクにより構成される。記憶部35は、各種のデータやプログラムを記憶する。
【0027】
2.動作
ここでは、サーバ装置20が購入申請作業に用いられる作業画面(以下「購入申請用の作業画面」という。)を提供する場合を想定する。この購入申請作業は、例えば会社において物品を購入する際に行われる作業である。購入申請作業は、例えば見積依頼、稟議書の作成、承認依頼、発注という手続きによって行われる。これらの手続きは、見積システム、稟議・承認システム、購買システム等の複数のシステムを利用して行われる。購入申請用の作業画面は、例えば購入申請作業で用いられるファイルや購入申請作業で行われる処理をまとめて管理する。
【0028】
2−1.履歴情報の送信処理
ここでは、利用者Aがクライアント装置30を使用して購入申請作業を行う場合を想定する。利用者Aは、「営業部」に所属する「一般」という役職の社員である。以下の説明では、利用者Aにより使用されるクライアント装置30を「クライアント装置30A」という。また、クライアント装置30Aの構成については、符号の末尾に「A」を付して説明する。
【0029】
図5は、履歴情報の送信処理を示すシーケンス図である。この処理では、購入申請作業用の作業画面の表示中に行われた利用者Aの操作の履歴が記録され、その履歴を示す履歴情報がサーバ装置20に送信される。この処理は、例えば利用者Aが購入申請用の作業画面を表示する操作を行った時に開始される。
【0030】
ステップS101において、制御部31Aは、購入申請用の作業画面を表示部34Aに表示する。この例では、記憶部35Aには、予めサーバ装置20から提供された購入申請用の標準の作業画面を示す画面データが記憶されている。表示部34Aには、記憶部35Aに記憶された画面データに応じて、購入申請用の標準の作業画面が表示される。標準の作業画面は、本発明に係る「第1の画面」の一例である。
【0031】
図6は、購入申請用の標準の作業画面341の一例を示す図である。作業画面341は、ファイル領域41とツール領域42とを有する。ファイル領域41には、例えば購入申請作業で用いられるファイルに対応付けられたアイコンが含まれる。このアイコンは、ファイルを選択する操作や、ファイルを開く操作に用いられる。なお、ファイルを開く操作とは、例えばファイルがドキュメントファイルや画像ファイルである場合には、ファイルの内容であるドキュメントや画像を表示する操作である。ツール領域42には、例えば購入申請作業で行われる処理に対応付けられたアイコン(以下「ツールアイコン」という。)が含まれる。このツールアイコンは、処理を実行する操作に用いられる。この処理は、単一の処理であってもよいし、一連の複数の処理であってもよい。
【0032】
この例では、図6に示すように、ツール領域42にツールアイコン43〜46が含まれる。ツールアイコン43には、見積依頼に関する処理が対応付けられている。ツールアイコン43は、見積依頼に関する処理を実行する操作に用いられる。ツールアイコン44には、稟議書の作成に関する処理が対応付けられている。ツールアイコン44は、稟議書の作成に関する処理を実行する操作に用いられる。ツールアイコン45には、承認依頼に関する処理が対応付けられている。ツールアイコン45は、承認依頼に関する処理を実行する操作に用いられる。ツールアイコン46は、発注に関する処理が対応付けられている。ツールアイコン46は、発注に関する処理を実行する操作に用いられる。
【0033】
図5に戻り、ステップS102において、制御部31Aは、管理装置10から利用者Aの属性情報を取得する。具体的には、管理装置10には、各利用者のユーザIDと属性情報とが対応付けて格納されている。この属性情報には、利用者の所属情報と役職情報とが含まれる。利用者Aは、操作部33Aを用いて、利用者AのユーザIDをクライアント装置30Aに入力する操作を行う。制御部31Aは、通信部32Aにより管理装置10にアクセスして、入力されたユーザIDに対応付けられた属性情報を取得する。この例では、所属情報「営業部」及び役職情報「一般」を含む属性情報が取得される。
【0034】
ステップS103において、制御部31Aは、操作履歴の記録を開始する。具体的には、制御部31Aは、作業画面341が表示されている間、操作部33Aを用いて操作が行われる度に、その操作の履歴を示す履歴情報351を作成する。履歴情報351は、記憶部35Aに記憶される。記憶部35Aは、本発明に係る「第1の記憶部」の一例である。
【0035】
図7は、履歴情報351の一例を示す図である。履歴情報351には、日時、操作内容、接続先情報、及びファイルが含まれる。日時は、操作が行われた日時である。操作内容は、操作の内容を示す情報である。接続先情報は、外部の接続先を示す情報である。この接続先情報は、例えば外部の接続先に接続する操作が行われた場合に限り履歴情報351に含まれる。ファイルは、外部の接続先から取得されたデータである。このファイルは、例えば外部の接続先からファイルを取得する操作が行われた場合に限り履歴情報351に含まれる。
【0036】
購入申請作業では、標準の作業画面341から行われる手続きの他に、利用者の所属や役職に特有の手続きが行われる場合がある。例えば、営業部では、稟議書を作成する際にある書類を添付する必要がある。この書類のテンプレートは、「テンプレート.xdw」というファイルであり、「https://example.aaa」というURLで示される格納場所に格納されている。そのため、営業部に所属する利用者は、稟議書を作成する際に、このURLで示される格納場所からファイル「テンプレート.xdw」をダウンロードすることがある。
【0037】
また、開発部では、開発用によく購入される物品の価格リストが「https://example.bbb」というURLで示される格納場所に格納されている。そのため、開発部に所属する利用者は、見積依頼をする際に、このURLで示される格納場所に格納された価格リストを閲覧することがある。
【0038】
ここでは、利用者Aが、操作部33Aを用いて、URL「https://example.aaa」で示される格納場所からファイル「テンプレート.xdw」をダウンロードする操作を、2016年4月1日10時00分に行った場合を想定する。この場合、図7に示すように、日時「2016/4/1 10:00」、操作内容「ダウンロード」、接続先情報「https://example.aaa」、ファイル「テンプレート.xdw」を含む履歴情報351が作成される。この履歴情報351は、記憶部35Aに記憶される。
【0039】
図5に戻り、ステップS104において、利用者Aの操作により購入申請用の作業画面の表示が終了されると、制御部31Aは、操作履歴の記録を終了する。
【0040】
ステップS105において、制御部31Aは、記憶部35Aに記憶された履歴情報351とステップS102で取得された属性情報とを通信部32Aによりサーバ装置20に送信する。制御部31Aは、本発明に係る「第1の送信部」の一例である。この例では、図7に示す履歴情報351と、所属情報「営業部」及び役職情報「一般」を含む属性情報とが送信される。
【0041】
ステップS106において、第1の取得部201は、クライアント装置30Aから送信された履歴情報351及び属性情報を通信部22により受信する。履歴情報351は、本発明に係る「第1の履歴情報」の一例である。属性情報は、本発明に係る「第1の属性情報」の一例である。
【0042】
ステップS107において、第1の取得部201は、ステップS106で受信された履歴情報351及び属性情報を、履歴テーブル231に格納する。この履歴テーブル231は、予め記憶部23に記憶されている。
【0043】
図8は、履歴テーブル231の一例を示す図である。履歴テーブル231には、履歴情報と属性情報とが格納される。この例では、一番下のレコードに、クライアント装置30Aから受信した履歴情報351及び属性情報、すなわち日時「2016/4/1 10:00」、操作内容「ダウンロード」、接続先情報「https://example.aaa」、ファイル「テンプレート.xdw」、所属情報「営業部」、及び役職情報「一般」が格納される。
【0044】
上述したステップS101からS105の処理は、クライアント装置30A以外のクライアント装置30においても行われる。したがって、サーバ装置20には、複数のクライアント装置30から履歴情報が送信される。履歴テーブル231には、これらの履歴情報が蓄積される。
【0045】
2−2.作業画面の提供処理
上述したように、購入申請作業では、利用者の所属や役職に特有の手続きが行われる場合がある。このような手続きは、共通の属性を有する他の利用者によっても行われる可能性がある。そこで、この処理では、共通の属性を有する利用者の操作履歴に応じて、利用者に提供する作業画面の作成を行う。
【0046】
2−2−1.動作例1
図9は、作業画面の提供処理を示すシーケンス図である。ここでは、利用者Bがクライアント装置30を使用して新たな作業画面の取得要求を行う場合を想定する。利用者Bは、「営業部」に所属する「一般」という役職の社員である。利用者Bは、本発明に係る「第1の利用者」の一例である。以下の説明では、利用者Bにより使用されるクライアント装置30を「クライアント装置30B」という。また、クライアント装置30Bの構成については、符号の末尾に「B」を付して説明する。この処理は、例えば利用者Bが新たな作業画面の取得を要求する操作を行った時に開始される。
【0047】
ステップS201において、制御部31Bは、新たな作業画面の取得要求を通信部32Bによりサーバ装置20に送信する。制御部31Bは、本発明に係る「第2の送信部」の一例である。この取得要求には、利用者Bの属性情報が含まれる。利用者Bの属性情報は、例えば上述したステップS102と同様の方法で、管理装置10から取得される。この例では、所属情報「営業部」及び役職情報「一般」を含む属性情報が取得される。そして、この属性情報を含む取得要求が送信される。
【0048】
ステップS202において、第2の取得部202は、通信部22によりこの取得要求を受信する。この取得要求に含まれる属性情報は、本発明に係る「第2の属性情報」の一例である。
【0049】
ステップS203において、サーバ装置20は、画面データの送信処理を行う。
図10は、画面データの送信処理を示すフローチャートである。
【0050】
ステップS301において、解析部203は、利用者Bの属性情報に対応する履歴情報があるか否かを判断する。具体的には、解析部203は、まず取得要求から属性情報を抽出する。この例では、所属情報「営業部」及び役職情報「一般」が抽出される。続いて、解析部203は、抽出された属性情報が履歴テーブル231に含まれるか否かを判断する。抽出された属性情報が履歴テーブル231に含まれない場合、解析部203は、利用者Bの属性情報に対応する履歴情報がないと判断する(ステップS301の判断がNO)。この場合、この処理はステップS306に進む。
【0051】
一方、この例では、図8に示すように、履歴テーブル231に所属情報「営業部」及び役職情報「一般」が含まれる。このように、抽出された属性情報が履歴テーブル231に含まれる場合、解析部203は、利用者Bの属性情報に対応する履歴情報があると判断する(ステップS301の判断がYES)。この場合、この処理はステップS302に進む。
【0052】
ステップS302において、解析部203は、履歴テーブル231に格納された履歴情報を解析する。具体的には、算出部206は、所属情報及び役職情報の組み合わせ毎に、履歴に含まれる各操作が行われた回数(以下「操作回数」という。)を算出する。この操作回数は、本発明に係る「指標値」の一例である。解析部203は、算出部206により算出された操作回数を含む解析結果232を作成する。この解析結果232には、各操作に対応する履歴情報と操作回数とが対応付けて格納される。
【0053】
図11は、履歴情報の解析結果232の一例を示す図である。この解析結果232では、操作内容「ダウンロード」、接続先情報「https://example.aaa」、ファイル「テンプレート.xdw」、所属情報「営業部」、及び役職情報「一般」に対応する操作回数が「200回」になっている。これは、URL「https://example.aaa」で示される格納場所からファイル「テンプレート.xdw」をダウンロードする操作が、営業部に所属する一般社員により合計200回行われたことを示す。
【0054】
図10に戻り、ステップS303において、解析部203は、利用者Bと共通の属性を有する利用者に特徴的な操作があるか否かを判断する。具体的には、解析部203は、ステップS302で作成された解析結果232に基づいて、利用者Bと共通の属性の利用者、すなわち「営業部」に所属する「一般」社員の操作回数が第1の閾値以上である操作があるか否かを判断する。この共通の属性を有する利用者は、本発明に係る「第2の利用者」の一例である。この例では、第1の閾値は、予め100回に設定されている。
【0055】
履歴に含まれる操作の操作回数がいずれも第1の閾値未満である場合、特定部は、利用者Bと共通の属性を有する利用者に特徴的な操作はないと判断する(ステップS303の判断がNO)。この場合、この処理は、ステップS306に進む。
【0056】
一方、図11に示す解析結果232によれば、営業部に所属する一般社員によりURL「https://example.aaa」で示される格納場所からファイル「テンプレート.xdw」をダウンロードする操作が合計200回行われたことが分かる。この200回という操作回数は、第1の閾値以上である。このように、操作回数が第1の閾値以上の操作が履歴に含まれる場合、解析部203は、利用者Bと共通の属性を有する利用者に特徴的な操作があると判断する(ステップS303の判断がYES)。この場合、解析部203は、この特徴的な操作を特定する。この例では、URL「https://example.aaa」で示される格納場所からファイル「テンプレート.xdw」をダウンロードする操作が特定される。その上で、この処理は、ステップS304に進む。
【0057】
ステップS304において、作成部204は、利用者Bと共通の属性を有する利用者に特徴的な操作に応じて新たな作業画面342を作成する。新たな作業画面324は、本発明に係る「第2の画面」の一例である。具体的には、記憶部23には、予め作成された購入申請用の標準の作業画面341を示す画面データが記憶されている。作成部204は、ステップS303で特定された操作に関するアイコンを標準の作業画面341上に追加することにより、新たな作業画面342を作成する。
【0058】
図12は、新たな作業画面342の一例を示す図である。この例では、ファイル「テンプレート.xdw」が対応付けられたアイコン47がファイル領域41に追加される。このアイコン47は、ファイル「テンプレート.xdw」を開く操作に用いられる。アイコン47は、本発明に係る「第1の操作画像」の一例である。
【0059】
図10に戻り、ステップS305において、送信部205は、ステップS304で作成された作業画面342を示す画面データを通信部22によりクライアント装置30Bに送信する。一方、上述したステップS301又はステップS303の判断がNOである場合には、ステップS306に進む。
【0060】
ステップS306において、送信部205は、購入申請用の標準の作業画面341を示す画面データを通信部22によりクライアント装置30Bに送信する。具体的には、この画面データは、記憶部23に記憶されている。送信部205は、記憶部23からこの画面データを読み出して、通信部22によりクライアント装置30Bに送信する。
【0061】
図9に戻り、ステップS204において、制御部31Bは、サーバ装置20から送信された画面データを通信部32Bにより受信する。
【0062】
ステップS205において、制御部31Bは、受信した画面データに基づいて、表示部34Bに作業画面341又は342を表示する。例えば、図12に示す作業画面342が表示される場合、この作業画面342のファイル領域41にはアイコン47が含まれている。利用者Bは、稟議書のテンプレートを使用したい場合には、操作部33Bにより、アイコン47を用いてファイルを開く操作を行う。この操作は、例えばアイコン47をダブルクリックする操作である。これにより、ファイル「テンプレート.xdw」の中身である稟議書のテンプレートが表示部34Bに表示される。
【0063】
2−2−2.動作例2
ここでは、利用者Cがクライアント装置30を使用して新たな作業画面の更新要求を行う場合を想定する。利用者Cは「開発部」に所属する「マネージャー」という役職の社員である。利用者Cは、本発明に係る「第1の利用者」の一例である。以下の説明では、利用者Cにより使用されるクライアント装置30を「クライアント装置30C」という。また、クライアント装置30Cの構成については、符号の末尾に「C」を付して説明する。
【0064】
この場合、上述したステップS201では、利用者Cの属性情報、すなわち所属情報「開発部」及び役職情報「マネージャー」を含む取得要求が送信される。利用者Cの属性情報は、本発明に係る「第2の属性情報」の一例である。上述したステップS301では、利用者Cの属性情報に対応する履歴情報があるか否かが判断される。この例では、図8に示すように、履歴テーブル231に所属情報「開発部」及び役職情報「マネージャー」が含まれる。この場合、利用者Cの属性情報に対応する履歴情報があると判断される(ステップS301の判断がYES)。
【0065】
上述したステップS303では、利用者Cと共通の属性を有する利用者に特徴的な操作があるか否かが判断される。この共通の属性を有する利用者は、本発明に係る「第2の利用者」の一例である。図11に示す解析結果232によれば、開発部に所属するマネージャーによりURL「https://example.bbb」で示される格納場所に格納された価格リストを表示する操作が合計150回行われたことが分かる。この150回という操作回数は、第1の閾値以上である。この場合、利用者Cと共通の属性を有する利用者に特徴的な操作があると判断される(ステップS303の判断がYES)。また、URL「https://example.bbb」で示される格納場所に格納された価格リストを表示する操作が特定される。上述したステップS304では、特定された操作に応じた新たな作業画面343が作成される。作業画面343は、本発明に係る「第2の画面」の一例である。
【0066】
図13は、新たな作業画面343の一例を示す図である。この例では、URL「https://example.bbb」に対応付けられたツールアイコン48がツール領域42に追加される。このツールアイコン48は、URL「https://example.bbb」で示される格納場所に格納された価格リストを表示する操作に用いられる。ツールアイコン48は、本発明に係る「第1の操作画像」の一例である。
【0067】
上述したステップS305では、この作業画面343を示す画面データがクライアント装置30Cに送信される。上述したステップS205では、表示部34Cに作業画面343が表示される。例えば、利用者Cは、価格リストを閲覧したい場合には、操作部33Cによりツールアイコン48を用いて処理を実行する操作を行う。この操作は、例えばツールアイコン48をダブルクリックする操作である。これにより、URL「https://example.bbb」で示される格納場所へのアクセスが行われ、この格納場所に格納された価格リストが表示部34Cに表示される。
【0068】
図12に示す作業画面342と図13に示す作業画面343とを比較すると、図12に示す作業画面342にはアイコン47が含まれているが、図13に示す作業画面343にはアイコン47は含まれていない。これは、営業部の一般社員は、ファイル「テンプレート.xdw」をダウンロードする回数が多い一方、開発部のマネージャーは、このファイルをダウンロードする回数が少ない(又はダウンロードしていない)ためである。また、図13に示す作業画面343にはツールアイコン48が含まれているが、図12に示す作業画面342にはツールアイコン48は含まれていない。これは、開発部のマネージャーは、URL「https://example.bbb」で示される格納場所に格納された価格リストを表示する回数が多いが、営業部の一般社員は、この価格リストを表示する回数が少ない(又は表示していない)ためである。
【0069】
上述した実施形態によれば、共通の属性を有する利用者の操作履歴に応じて、利用者に提供する作業画面が作成される。この作業画面には、共通の属性を有する利用者により度々行われる操作に用いられる操作画像が含まれる。この操作画像を用いることにより、この操作に必要な手順が少なくなるため、操作性が向上する。その結果、利用者の作業がスムーズに進む。
【0070】
なお、仮に利用者一人ひとりについて作業画面を作成すると、作業画面の作成に手間とコストがかかる。上述した実施形態によれば、利用者一人ひとりについて作業画面を作成する必要がないため、作業画面の作成にかかる手間とコストが削減される。
【0071】
3.変形例
上述した実施形態は、本発明の一例である。この実施形態は、以下のように変形してもよい。また、以下の変形例を互いに組み合わせて実施してもよい。
【0072】
3−1.変形例1
ツールアイコンに対応付けられる処理は、上述した実施形態で説明した処理に限定されない。例えば、メールを作成する処理であってもよい。例えば、営業部では、承認依頼の手続きにおいて一般社員が承認者にメールを送信する習慣がある。この場合、営業部の一般社員により、この承認者宛てにメールを送信する操作が度々行われる。ここでは、上述した動作例1において、営業部の一般社員によりこの承認者宛てにメールを送信する操作が第1の閾値以上の回数行われた場合を想定する。
【0073】
この場合、上述したステップS303では、利用者Bと共通の属性を有する利用者に特徴的な操作があると判断され、上述した承認者宛てにメールを送信する操作が特定される。上述したステップS304では、このメールを作成する処理に対応付けられたツールアイコンを追加することにより、作業画面342が作成される。上述したステップS205では、クライアント装置30Bの表示部34Bにこの作業画面342が表示される。
【0074】
例えば、利用者Bは、承認者宛てにメールを送信したい場合には、操作部33Bによりこのツールアイコンを用いてメールを作成する操作を行う。この操作は、例えばツールアイコンをダブルクリックする操作である。これにより、メーラーが起動し、承認者宛てのメールが作成される。また、メールのサブジェクトが予め決められている場合には、作成されたメールのサブジェクトに、予め決められたサブジェクトが入力されてもよい。
【0075】
3−2.変形例2
上述した実施形態において、作業画面にアイコン(ツールアイコンを含む)が追加された場合、追加されたアイコンの使用状況が新たな作業画面の作成にフィードバックされてもよい。例えば、作業画面にアイコンが追加された後、このアイコンがあまり使用されていない場合又は多くの利用者により作業画面からアイコンが削除された場合には、このアイコンが作業画面から削除されてもよい。
【0076】
この変形例に係る算出部206は、履歴テーブル231に格納された履歴情報及び属性情報に基づいて、作業画面に追加されたアイコンを用いた操作が共通の属性を有する利用者により行われた回数(以下「使用回数」という。)、及びこの利用者の操作により作業画面からこのアイコンが削除された回数(以下「削除回数」という。)を算出する。この変形例に係る解析部203は、算出部206により算出された使用回数及び削除回数に基づいて、削除テーブル233を作成する。この削除テーブル233は、記憶部23に記憶される。
【0077】
図14は、削除テーブル233の一例を示す図である。削除テーブル233は、アイコンIDと、所属情報と、役職情報と、使用回数と、削除回数とを格納する。アイコンIDは、アイコンを識別する情報である。この例では、図14に示すように、削除テーブル233の1行目のレコードには、アイコンID「アイコン47」と、所属情報「営業部」と、役職情報「一般」と、使用回数「2回」と、削除回数「10回」とが格納されている。これは、営業部の一般社員がアイコン47を用いた操作を行った回数が合計2回であることを示す。また、営業部の一般社員が作業画面からアイコン47を削除する操作を行った回数が合計10回であることを示す。
【0078】
ここでは、上述した動作例1においてアイコン47を含む作業画面342がクライアント装置30Bに提供された後、利用者Bが再び新たな作業画面の取得を要求する操作を行った場合を想定する。この場合、この変形例に係る解析部203は、削除テーブル233に基づいて、使用回数が第2の閾値未満又は削除回数が第3の閾値以上のアイコンを特定する。例えば、アイコン47の使用回数が第2の閾値未満である場合には、アイコン47が特定される。
【0079】
この変形例に係る作成部204は、作業画面342からアイコン47を削除することにより、新たな作業画面を作成する。この作業画面は、本発明に係る「第3の画面」の一例である。この変形例に係る送信部205は、新たな作業画面を示す画面データを通信部22によりクライアント装置30Bに送信する。これにより、クライアント装置30Bの表示部34Bに、新たな作業画面が表示される。この作業画面には、アイコン47は含まれない。
【0080】
3−3.変形例3
上述した実施形態では、作業画面を作成する際にアイコン(ツールアイコンを含む)が追加される例について説明したが、作業画面の作成方法はこれに限定されない。例えば、標準の作業画面に含まれるアイコンの並び順が変更されてもよい。
【0081】
図6に示す標準の作業画面341には、ツールアイコン43〜45が左からツールアイコン43、44、45という順番で並べられている。ツールアイコン43〜45は、通常、ツールアイコン43、44、45という順番で使用される。この順番は、本発明に係る「第1の順番」の一例である。しかし、利用者の部署や役職によっては、ツールアイコン43〜45が異なる順番で使用される場合がある。ここでは、営業部の一般社員は、ツールアイコン43〜45をツールアイコン43、45、44という順番で使用する場合を想定する。この順番は、本発明に係る「第2の順番」の一例である。
【0082】
この変形例に係る算出部206は、履歴テーブル231に格納された履歴情報及び属性情報に基づいて、共通の属性の利用者により標準の作業画面341に含まれるアイコンが予め決められた順番と異なる順番で使用された場合、その順番でアイコンを用いて操作が行われた回数を算出する。
【0083】
この変形例に係る解析部203は、算出部206により算出された回数が第4の閾値以上である場合には、上述した異なる順番を特定する。ここでは、上述した動作例1において、営業部の一般社員が標準の作業画面341に含まれるツールアイコン43〜45をツールアイコン43、45、44という順番で用いた操作を行った回数が第4の閾値以上である場合を想定する。この場合、ツールアイコン43、45、44という順番が特定される。
【0084】
この変形例に係る作成部204は、標準の作業画面341に含まれるツールアイコン43〜45を左からツールアイコン43、45、44という順番に並び替えることにより、作業画面342を作成する。これにより、クライアント装置30Bの表示部34Bに、この作業画面342が表示される。この作業画面342には、ツールアイコン43〜45が左からツールアイコン43、45、44という順番で並べられている。これにより、利用者Bは、購買申請作業を行う際に、ツールアイコン43、45、44を左から順番に用いて操作を行えばよいため、操作性が向上する。
【0085】
3−4.変形例4
上述した実施形態では、作業画面を作成する際にアイコン(ツールアイコンを含む)が追加される例について説明したが、作業画面の作成方法はこれに限定されない。例えば、標準の作業画面に含まれるアイコンが削除されてもよい。
【0086】
この変形例に係る算出部206は、履歴テーブル231に格納された履歴情報及び属性情報に基づいて、共通の属性の利用者により標準の作業画面341に含まれる各アイコンが使用された回数(以下「使用回数」という。)を算出する。標準の作業画面341に含まれるアイコンは、本発明に係る「第2の操作画像」の一例である。
【0087】
この変形例に係る解析部203は、算出部206により算出された使用回数が第5の閾値未満であるか否かを判断する。ここでは、上述した動作例1において、図6に示す標準の作業画面341に含まれるツールアイコン44の営業部の一般社員による使用回数が第5の閾値未満である場合を想定する。
【0088】
この変形例に係る作成部204は、標準の作業画面341からツールアイコン44を削除することにより、新たな作業画面342を作成する。これにより、クライアント装置30Bの表示部34Bに、この作業画面342が表示される。この作業画面342には、ツールアイコン44が含まれていない。
【0089】
3−5.変形例5
上述した実施形態において、算出部206は操作回数に代えて、操作が行われた頻度を算出してもよい。例えば、上述した動作例1において、営業部の一般社員がファイル「テンプレート.xdw」をダウンロードする操作の頻度は、以下のように求められる。
【0090】
まず、算出部206は、履歴テーブル231に格納された履歴情報及び属性情報に基づいて、上述したダウンロード操作が営業部の一般社員により行われた回数の合計(以下「ダウンロード回数」という。)を算出する。また、算出部206は、履歴テーブル231に格納された履歴情報及び属性情報に基づいて、営業部の一般社員の操作により購買申請用の作業画面が表示された回数の合計(以下「表示回数」という。)を算出する。続いて、算出部206は、表示回数に対するダウンロード回数の割合を算出する。このようにして算出された割合が、上述したダウンロード操作が営業部の一般社員により行われた頻度として用いられる。例えば、表示回数が250回であり、ダウンロード回数が200回である場合には、この頻度は、200/250×100=80%になる。
【0091】
3−6.変形例6
上述した実施形態において、予め決められた条件を満たす操作については、その操作回数に応じた指標値に重み付けがされてもよい。予め決められた条件とは、例えば操作が行われた日時や操作内容に基づいて決められた条件であってもよい。
【0092】
図15は、この変形例に係るサーバ装置20の機能構成を示す図である。サーバ装置20は、図3に示す機能構成の他に、重み付け部207として機能する。この重み付け部207は、解析部203が有する。重み付け部207は、算出部206により算出された少なくとも1の指標値のうち、予め決められた条件を満たす操作に対応する指標値に重みを付ける。
【0093】
ここでは、予め決められた条件が、4月に操作が行われたという条件である場合を想定する。この場合、重み付け部207は、履歴テーブル231に格納された日時に基づいて、履歴に含まれる各操作が4月に行われたか否かを判断する。そして、重み付け部207は、4月に行われた操作に対応する指標値に重み付けを行う。この重み付けは、例えば指標値を3倍することにより行われる。これにより、予め決められた条件を満たす操作が特徴的な操作として特定されやすくなる。
【0094】
3−7.変形例7
上述した実施形態において、算出部206は、所属情報及び役職情報の組み合わせ毎に、操作回数を算出していたが、これに代えて、所属情報毎の操作回数及び役職情報毎の操作回数を算出してもよい。これにより、解析結果232には、例えばURL「https://example.aaa」で示される格納場所に格納されたファイル「テンプレート.xdw」をダウンロードする操作が営業部に所属する全ての利用者により行われた回数の合計と、この操作が全ての部署の一般社員により行われた回数の合計が含まれる。つまり、利用者と属性が共通する利用者とは、利用者と全ての属性情報が共通する利用者であってもよいし、利用者と属性情報の一部のみが共通する利用者、例えば所属情報だけが共通する利用者や役職情報だけが共通する利用者であってもよい。
【0095】
また、利用者と所属情報が共通する利用者により行われた操作に対応する指標値、又は利用者と役職情報が共通する利用者により行われた操作に対応する指標値に重み付けがされてもよい。この重み付けは、上述した変形例6と同様に行われる。例えば、利用者と所属情報が共通する利用者により行われた操作に対応する指標値を2倍にしてもよい。これにより、例えば上述した動作例1において、全ての部署の一般社員にはあまり行われていない操作であっても、営業部に所属する利用者には度々行われている操作については、特徴的な操作として特定されやすくなる。
【0096】
3−8.変形例8
利用者の属性情報の取得方法は、上述した実施形態で説明した方法に限定されない。例えば、クライアント装置30の記憶部35には、予め利用者の属性情報が記憶されており、この属性情報がサーバ装置20に送信されてもよい。また、サーバ装置20が管理装置10から属性情報を取得してもよい。この場合、クライアント装置30からサーバ装置20にユーザIDが送信される。サーバ装置20は、管理装置10にアクセスして、クライアント装置30から受信したユーザIDに対応付けられた属性情報を取得してもよい。
【0097】
3−9.変形例9
上述した実施形態において、利用者は複数の所属情報又は役職情報を有していてもよい。例えば、利用者が2以上の部署に所属している場合がある。この場合、利用者は2個以上の所属情報を有してもよい。
【0098】
3−10.変形例10
上述した実施形態において、制御部21のCPUにより実行されるプログラム及び制御部31のCPUにより実行されるプログラムは、インターネットなどの通信回線2を介してダウンロードされてもよい。また、これらのプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどの、コンピュータが読取可能な記録媒体に記録した状態で提供されてもよい。
【符号の説明】
【0099】
1…情報処理システム、10…管理装置、20…サーバ装置、30…クライアント装置、21…制御部、22…通信部、23…記憶部、201…第1の取得部、202…第2の取得部、203…解析部、204…作成部、205…送信部、206…算出部、207…重み付け部
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