(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6786970
(24)【登録日】2020年11月2日
(45)【発行日】2020年11月18日
(54)【発明の名称】制御装置及び制御方法
(51)【国際特許分類】
F01N 3/033 20060101AFI20201109BHJP
F01N 3/023 20060101ALI20201109BHJP
F02D 9/04 20060101ALI20201109BHJP
【FI】
F01N3/033 G
F01N3/023 A
F02D9/04 E
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-174337(P2016-174337)
(22)【出願日】2016年9月7日
(65)【公開番号】特開2018-40284(P2018-40284A)
(43)【公開日】2018年3月15日
【審査請求日】2019年8月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000170
【氏名又は名称】いすゞ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100124084
【弁理士】
【氏名又は名称】黒岩 久人
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】池田 卓史
【審査官】
坂口 達紀
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−215168(JP,A)
【文献】
特開2008−045428(JP,A)
【文献】
特開2008−025509(JP,A)
【文献】
特開2001−207917(JP,A)
【文献】
特開2011−094570(JP,A)
【文献】
特開2008−128114(JP,A)
【文献】
特開2003−269234(JP,A)
【文献】
特開2009−287456(JP,A)
【文献】
特開2008−180190(JP,A)
【文献】
特開2004−293397(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01N 3/01−3/038,
F02D 9/00−11/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の煤煙除去フィルタにおける再生が行われている間に、吸気路又は排気路における流量を取得する流量取得手段と、
前記車両のエンジンの回転数を取得し、前記流量取得手段が取得した前記流量が、排気量を調整するための排気ブレーキバルブが閉塞している可能性があることを示す、前記回転数に関連付けられた閾値未満であることを含む所定の条件を満たす場合に、前記排気ブレーキバルブを一時的に開放した後に、前記煤煙除去フィルタにおける再生を実行する際の開度として予め設定された開度に前記排気ブレーキバルブの開度を戻すバルブ制御手段と、
を有する制御装置。
【請求項2】
前記流量取得手段が取得した前記流量が、前記回転数に関連付けられた閾値未満になった回数を記憶する記憶手段をさらに有し、
前記バルブ制御手段は、前記記憶手段に記憶された前記回数が所定の回数以上になったことを前記所定の条件の一つとして、前記排気ブレーキバルブを開放する、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記バルブ制御手段は、前記所定の条件が満たされたことにより前記排気ブレーキバルブを開放した回数を前記記憶手段に記憶させ、前記記憶手段に記憶された前記排気ブレーキバルブを開放した回数が所定の閾値以上になった場合に警告情報を出力する、
請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記バルブ制御手段は、前記排気ブレーキバルブを開放してから所定の時間が経過するまでは、前記流量取得手段が取得した前記流量によらず、前記煤煙除去フィルタにおける再生を実行する際の開度として予め設定された開度に前記排気ブレーキバルブの開度を維持する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項5】
車両の煤煙除去フィルタにおける再生が行われている間に、吸気路又は排気路における流量を取得するステップと、
前記車両のエンジンの回転数を取得し、前記流量が、排気量を調整するための排気ブレーキバルブが閉塞している可能性があることを示す、前記回転数に関連付けられた閾値未満であることを含む所定の条件を満たす場合に、前記排気ブレーキバルブを一時的に開放した後に、前記煤煙除去フィルタにおける再生を実行する際の開度として予め設定された開度に前記排気ブレーキバルブの開度を戻すステップと、
を有する制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排気ブレーキバルブを制御するための制御装置及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ディーゼルエンジンを搭載した車両の減速運転中の制動力を補助する方法として、排気ブレーキバルブを用いる方法が知られている。特許文献1には、減速中に排気ブレーキバルブを閉じることにより排気ガスの圧力を上昇させ、ディーゼルエンジンに大きな負荷トルクを発生させることで制動力を高める技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−315190号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
排気ブレーキバルブは、エンジンからの排気路上に設けられているので、エンジンから排出される煤煙(SOOT)が通過する。排気ブレーキバルブに煤煙が堆積することによって排気ブレーキバルブが目詰まりしてしまうと排気温度が上昇し、エンジンに想定以上の排気圧力がかかってしまう。その結果、排気温度の上昇によりエンジンの着火遅れによる異常燃焼が発生し、エンジンの故障が引き起こされてしまう。
【0005】
そこで、燃料の噴射量が上昇したことによってエンジン負荷が大きくなったことを検出し、エンジン負荷が大きくなった原因として考えられる排気ブレーキバルブの点検を促す警告表示をするという方法も考えられる。しかし、例えばパワーテイクオフ(PTO:Power Take Off)を動作させる場合のように、排気圧力が高くなっていないにもかかわらず燃料噴射量が上昇する場合もあり、燃料噴射量を用いると、排気ブレーキバルブが目詰まりしていないにもかかわらず警告表示をしてしまう虞がある。
【0006】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、排気ブレーキバルブの目詰まりが発生したことを適切なタイミングで警告できるようにするための制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の制御装置は、車両の煤煙除去フィルタにおける再生が行われている間に、吸気路又は排気路における流量を取得する流量取得手段と、前記流量取得手段が取得した前記流量が、排気量を調整するための排気ブレーキバルブが閉塞している可能性があることを示す所定の条件を満たす場合に、前記排気ブレーキバルブを一時的に開放した後に、前記煤煙除去フィルタにおける再生を実行する際の開度として予め設定された開度に前記排気ブレーキバルブの開度を戻すバルブ制御手段と、を有する。
【0008】
前記バルブ制御手段は、例えば、前記車両のエンジンの回転数を取得し、前記流量取得手段が取得した前記流量が、前記回転数に関連付けられた閾値未満であることを前記所定の条件の一つとして、前記排気ブレーキバルブを開放する。
【0009】
制御装置は、前記流量取得手段が取得した前記流量が、前記回転数に関連付けられた閾値未満になった回数を記憶する記憶手段をさらに有し、前記バルブ制御手段は、前記記憶手段に記憶された前記回数が所定の回数以上になったことを前記所定の条件の一つとして、前記排気ブレーキバルブを開放してもよい。
【0010】
前記バルブ制御手段は、前記所定の条件が満たされたことにより前記排気ブレーキバルブを開放した回数を前記記憶手段に記憶させ、前記記憶手段に記憶された前記排気ブレーキバルブを開放した回数が所定の閾値以上になった場合に警告情報を出力してもよい。
【0011】
前記バルブ制御手段は、前記排気ブレーキバルブを開放してから所定の時間が経過するまでは、前記流量取得手段が取得した前記流量によらず、前記煤煙除去フィルタにおける再生を実行する際の開度として予め設定された開度に前記排気ブレーキバルブの開度を維持してもよい。
【0012】
本発明の制御方法は、車両の煤煙除去フィルタにおける再生が行われている間に、吸気路又は排気路における流量を取得するステップと、前記流量が、排気量を調整するための排気ブレーキバルブが閉塞している可能性があることを示す所定の条件を満たす場合に、前記排気ブレーキバルブを一時的に開放した後に、前記煤煙除去フィルタにおける再生を実行する際の開度として予め設定された開度に前記排気ブレーキバルブの開度を戻すステップと、を有する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、排気ブレーキバルブの目詰まりが発生したことを適切なタイミングで警告できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本実施形態に係る車両の吸排気系1の模式図である。
【
図2】CPU101が実行する排気圧力解放動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[吸排気系1の構成]
図1は、本実施形態に係る車両の吸排気系1の模式図である。吸排気系1は、エンジン2と、吸気管3と、吸気マニホールド4と、排気マニホールド5と、流量センサ6と、排気管7と、排気ブレーキバルブ8と、煤煙除去フィルタ9(DPF:Diesel Particulate Filter)と、ECU10(Engine Control Unit)とを有する。
【0016】
エンジン2は、ディーゼルエンジンである。吸気管3は、エンジン2が燃焼に用いる空気を供給する。吸気マニホールド4は、吸気用のインテークマニホールドである。排気マニホールド5は、排気用のエキゾーストマニホールドである。
流量センサ6は、吸気マニホールド4に供給される吸気量を検出する。流量センサ6は、検出した吸気量をECU10に通知する。
【0017】
排気管7は、エンジン2の排気を外部に出力するための管である。
排気ブレーキバルブ8は、排気管7に設けられており、ECU10の制御に基づいて開閉することによりエンジン2からの排気量を調整する。排気ブレーキバルブ8が閉じた状態になると、エンジン2の排気圧力が上昇することにより制動力が発生する。
【0018】
煤煙除去フィルタ9は、排気に含まれるSOF(Soluble Organic Fraction)及び煤煙などの粒子状物質(PM:Particulate Matter)を捕集する。煤煙除去フィルタ9は、主としてセラミックから構成される細孔を有しており、PMを一時的に捕集する。
【0019】
煤煙除去フィルタ9に捕集されたPMの堆積量が増加すると排気が流れにくくなり、エンジン2の排圧が上昇してエンジン2の特性が低下する。そこで、煤煙除去フィルタ9に堆積したPMを燃焼により除去するDPF再生を実行する必要がある。DPF再生時には、排気温度を上昇させるための燃料噴射によって排気温度を上昇させてDPFを昇温させることで、DPFに捕集されているPMを燃焼させる。
【0020】
ECU10は、吸排気系1を始めとする車両の各部を制御する制御装置である。ECU10は、プログラムを実行することにより動作するCPU101(Central Processing Unit)及び各種のデータを記憶する記憶部104を有している。記憶部104は、例えばROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の記憶媒体を有している。
【0021】
CPU101は、プログラムを実行することにより、流量取得部102及びバルブ制御部103として機能し、吸気流量に基づいて排気ブレーキバルブ8の開閉状態を制御する。流量取得部102は、DPF再生中に流量センサ6が検出した吸気流量を取得し、バルブ制御部103は、取得された吸気流量に基づいて、排気ブレーキバルブ8が閉塞している可能性があることを示す所定の条件を満たす場合に、排気ブレーキバルブ8を一時的に開放した後に所定の開度に絞ることにより、排気圧力を解放する。バルブ制御部103が排気ブレーキバルブ8を制御することにより排気圧力を解放する動作の詳細については後述する。
【0022】
記憶部104は、例えばCPU101が実行するプログラムを記憶している。また、記憶部104は、車両が停止してDPF再生を実行している間における正常時のエンジン回転数と基準吸気流量との関係を示す流量テーブルを記憶している。
【0023】
また、記憶部104は、流量センサ6が検出した吸気流量が、エンジン回転数に関連付けられた閾値以下になった回数を示す判定カウント値を記憶している。CPU101は、記憶部104に記憶された判定カウント値が示す回数が所定の回数以上になったことを所定の条件の一つとして、DPF再生中に排気ブレーキバルブ8を一時的に開放する。
【0024】
さらに、記憶部104は、所定の条件が満たされたことにより、DPF再生中に排気圧力を解放するために排気ブレーキバルブ8を開放する動作が行われた回数を記憶している。CPU101は、記憶部104に記憶された排気ブレーキバルブ8を開放した回数が所定の閾値以上になった場合に、排気ブレーキバルブ8の点検が必要であると判定し、例えばインスツルメントパネルに警告情報を出力する。
【0025】
[排気圧力解放動作]
図2は、CPU101が実行する排気圧力解放動作のフローチャートである。
まず、CPU101は、DPF再生中であるかどうかを判定する(S11)。CPU101は、例えば、運転者が再生を開始する操作をすることにより再生が開始する手動再生が行われているかどうかを判定する。CPU101は、DPF再生中である場合(S11においてYES)、記憶部104を参照し、過去にDPF再生中に排気ブレーキバルブ8を開放する動作を実行してから所定の時間(例えば5分)が経過しているかどうかを判定する(S12)。
【0026】
CPU101は、排気ブレーキバルブ8を開放してから所定の時間が経過するまでは(S12においてNO)、流量センサ6が検出した吸気流量によらず、煤煙除去フィルタにおける再生を実行する際の開度として予め設定された開度に排気ブレーキバルブ8の開度を維持してステップS11に戻る。このようにすることで、CPU101は、頻繁に排気ブレーキバルブ8を開放することによりDPF再生が正常に行われなくなることを防止できる。CPU101は、所定の時間が経過している場合(S12においてYES)、ステップS13に進む。
【0027】
続いて、CPU101は、エンジン回転数を検出するセンサ(不図示)からエンジン回転数を取得するとともに、流量センサ6から吸気流量を取得する(S13)。CPU101は、流量センサ6が検出した吸気流量が、エンジン回転数に関連付けられた閾値未満であることを所定の条件の一つとして、排気ブレーキバルブ8を開放する。
【0028】
CPU101は、例えば、記憶部104が記憶している流量テーブルを参照し、ステップS13において取得したエンジン回転数に対応する基準吸気流量と、流量センサ6から取得した吸気流量とを比較する。CPU101は、特定した吸気流量が基準吸気流量よりも少なく、排気ブレーキバルブ8が閉塞している可能性があると判定した場合(S14においてYES)、排気ブレーキバルブ8を開放するかどうかの判定に用いる判定カウンタの値を1だけ加算する(S15)。
【0029】
逆に、CPU101は、特定した吸気流量が基準吸気流量以上であり、排気ブレーキバルブ8が閉塞している可能性がないと判定した場合(S14においてNO)、排気ブレーキバルブ8を開放するかどうかの判定に用いる判定カウンタの値を1だけ減算する(S16)。
なお、大気圧が低い場合には吸気流量が小さくなるので、CPU101は、大気圧が所定の値よりも小さい場合に、ステップS14の判定を行わないものとしてもよい。
【0030】
続いて、CPU101は、判定カウンタの値が所定の閾値に達したかどうかを判定する(S17)。CPU101は、判定カウンタの値が所定の閾値に達した場合(S17においてYES)、流量センサ6において検出された吸気流量が基準吸気流量よりも小さい状態が継続していると考えられることから、排気ブレーキバルブ8を一時的に開放する(S18)。CPU101は、排気ブレーキバルブ8を開放してから所定の時間(例えば1秒)が経過するまで待機し(S19においてNO)、所定の時間が経過した場合(S19においてYES)、排気ブレーキバルブ8の開度がDPF再生時の開度として設定されている開度になるように排気ブレーキバルブ8を絞るように制御する(S20)。
【0031】
続いて、CPU101は、記憶部104が記憶している、DPF再生中に排気ブレーキバルブ8を開放した回数を示す開放回数値に1を加算することにより、開放回数値を更新する(S21)。CPU101は、開放回数値が所定の値以上になった場合、インスツルメントパネルに警告表示をすることにより、運転者に対して、排気ブレーキバルブ8の点検が必要であることを通知する。
【0032】
なお、CPU101は、所定の回数にわたって、DPF再生中に吸気流量が基準吸気流量よりも少なくなる状態が発生せず、排気ブレーキバルブ8を開放しないままDPF再生が成功した場合、開放回数値をリセットして0回に戻す。このようにすることで、一時的に排気ブレーキバルブ8に煤煙が付着したことにより排気ブレーキバルブ8の開放が必要になりながらも、排気ブレーキバルブ8を開放したことによって煤煙が除去されて排気ブレーキバルブ8が正常になった場合に、開放回数値が累積されないので、判定精度を向上させることができる。
【0033】
(変形例)
上記の説明においては、CPU101は、流量センサ6が検出した吸気流量に基づいて、排気ブレーキバルブ8が閉塞している可能性があるかどうかを判定したが、CPU101は、不図示の排気流量センサが検知した排気流量に基づいて、排気ブレーキバルブ8が閉塞している可能性があるかどうかを判定してもよい。
【0034】
[本実施形態の制御装置(ECU10)による効果]
本実施形態のECU10は、吸気流量が、排気量を調整するための排気ブレーキバルブ8が閉塞している可能性があることを示す所定の条件を満たす場合に、排気ブレーキバルブ8を一時的に開放した後に、DPFフィルタ9における再生を実行する際の開度として予め設定された開度に排気ブレーキバルブ8の開度を戻す。このようにすることで、排気ブレーキバルブ8が閉塞していたとしても、排気温度及び排気圧力が一時的に低下し、エンジン2に与える負荷を軽減できるので、点検を促す警告を速やかに出さなくてもよくなる。そして、排気ブレーキバルブ8を一時的に開放した後に、DPFフィルタ9における再生を実行する際の開度として予め設定された開度に排気ブレーキバルブ8の開度を戻すので、DPF再生を継続することができる。
【0035】
また、ECU10は、排気ブレーキバルブ8が閉塞している可能性があるか否かを判定する条件として、エンジン回転数に対応する吸気流量を用いる。ECU10は、エンジン回転数がほぼ一定のDPF再生中に判定をすることにより、判定の精度を向上させることができる。
【0036】
また、ECU10は、吸気流量がエンジン回転数に関連付けられた閾値未満になった回数を記憶し、記憶した回数が所定の回数以上になった場合に、排気ブレーキバルブ8を開放する。このようにすることで、エンジン回転数や吸気流量の測定誤差の影響を排除し、排気ブレーキバルブ8が閉塞している可能性があると判定する精度を向上させることができる。
【0037】
また、ECU10は、所定の条件が満たされたことにより排気ブレーキバルブ8を開放した回数を記憶部104に記憶させ、記憶部104に記憶された排気ブレーキバルブ8を開放した回数が所定の閾値以上になった場合に警告情報を出力する。このようにすることで、ECU10は、点検が必要である可能性が高まった際に、運転者に警告をすることができるので、エンジン2が故障してしまうことを防止できる。
【0038】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0039】
1 吸排気系
2 エンジン
3 吸気管
4 吸気マニホールド
5 排気マニホールド
6 流量センサ
7 排気管
8 排気ブレーキバルブ
9 煤煙除去フィルタ
10 ECU
101 CPU
102 流量取得部
103 バルブ制御部
104 記憶部