(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記センサ用引出端子部は、前記位置センサへの給電用の一対の給電用引出端子と、当該一対の給電端子に挟まれるように配置されており前記位置センサの信号を伝達するための信号伝達用引出端子と、を有することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載のレンズ駆動装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、レンズ駆動装置の小型化をさらに進めようとした場合や、レンズ駆動装置の外径寸法を維持したまま、搭載するレンズの大口径化を進めようとした場合に、辺の中央部のスペースが小さくなり、位置センサへの配線スペースを含む位置センサの配置領域を確保することが困難になっている。また、限られた領域に位置センサを配置する場合であっても、位置センサによる位置検出精度は、好適に保たれる必要がある。
【0007】
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、装置の小型化を図ることが可能であり、精度の良いレンズの位置制御が可能なレンズ駆動装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係るレンズ駆動装置は、
レンズを保持するレンズホルダと、光軸方向から見て前記レンズに重ならない位置に設けられるマグネットと、を有する可動部と、
前記マグネットに対して前記光軸方向に対向するように配置されるコイル及び位置センサと、前記コイル及び前記位置センサに給電し、前記位置センサからの信号を伝達するための複数の配線を有する回路基板と、を有する固定部と、
前記マグネット及び前記コイルで生じる電磁力により、前記可動部が前記固定部に対して前記光軸方向と垂直な方向に相対移動できるように、前記可動部を前記固定部に対して支持しており、前記光軸方向から見て前記レンズの周りに略等間隔に配置される4本のサスペンションワイヤと、を有しており、
前記位置センサ及び前記コイルは、4本の前記サスペンションワイヤが前記固定部に接続する4箇所のワイヤ接続位置を結んで形成される四角形の4辺に、前記光軸方向から見て重なるように配置されており、
前記位置センサは、前記光軸方向から見て、当該位置センサに最も近い前記ワイヤ接続位置と、当該位置センサに最も近い前記コイルとの間に、配置されていることを特徴とする。
【0009】
本発明に係るレンズ駆動装置では、分割したコイルの間に位置センサを配置するのではなく、ワイヤ接続位置とコイルとの間に位置センサを配置することにより、位置センサを配置した辺のコイルを分割する必要がなく、狭い領域であっても、良好な駆動力を発生させるコイルを配置することが可能である。また、位置センサを、径方向の幅が狭い辺中央位置でなく、径方向の幅が広いワイヤ接続位置の近くに配置することができるため、レンズの大口径化や装置全体の小型化の観点で有利である。また、位置センサが、ワイヤ接続位置を結んで形成される四角形の4辺に重なるように配置されているので、可動部の傾きによる位置検出誤差の拡大を抑制することが可能であり、精度の良いレンズの位置制御が可能である。また、このような配置とすることにより、可動部に備えられるマグネットを小型化することが可能であり、このような観点でも小型化に対して有利である。
【0010】
また、例えば、前記回路基板は、
前記ワイヤ接続位置を結んで形成される四角形の4辺の1つに沿って複数の引出端子が配置されており、複数の前記配線のうち前記コイルへ給電するためのコイル配線へ電気的に接続するコイル用引出端子部と、
前記ワイヤ接続位置を結んで形成される四角形の4辺の他の1つに沿って複数の引出端子が配置されており、複数の前記配線のうち前記位置センサへ給電し、前記位置センサからの信号を伝達するためのセンサ配線へ電気的に接続するセンサ用引出端子部と、を有してもよい。
【0011】
このような回路基板では、コイル用引出端子部とセンサ用引出端子部とが固定部における互いに異なる辺に配置されているため、センサ配線を通じて伝達される位置センサの信号に、コイル配線の電流変化によるノイズが含まれる問題を防止することができる。そのため、このような回路基板を有するレンズ駆動装置は、位置センサの信号に含まれるノイズを減少させることにより、精度の良いレンズの位置制御が可能となる。
【0012】
また、例えば、前記回路基板は、
前記光軸方向に垂直な方向に沿って延在する基板平面部と、
前記ワイヤ接続位置を結んで形成される四角形の4辺より前記光軸方向の中心位置から離間した位置において前記基板平面部に接続しており、前記光軸方向へ沿って延在する基板折返部と、を有しており、
前記位置センサは前記基板平面部に固定されており、前記センサ用引出端子部は前記基板折返部に配置されていてもよい。
【0013】
回路基板が基板折返部を有することにより、光軸方向からの投影面積を狭くすることが可能であり、このようなレンズ駆動装置は小型化の観点で有利である。また、位置検出センサを基板平面部に固定することにより、位置検出センサを容易にマグネットに対して対向させることができ、精度の高い位置検出が可能となる。
【0014】
また、例えば、前記回路基板はフレキシブルプリント基板であり、
前記基板平面部の外周部には、前記基板折返部に対する接続部分の両端に、切り欠きが形成されていてもよい。
【0015】
切り欠きが形成されていることにより、基板平面部と基板折返部との接続部分周辺に、フレキシブルプリント基板の折り曲げに伴う応力が伝達されたり、または応力が残存することを防止し、基板平面部に固定された位置センサの検出精度を高めることができる。
【0016】
また、例えば、前記センサ用引出端子部は、前記位置センサへの給電用の一対の給電用引出端子と、当該一対の給電端子に挟まれるように配置されており前記位置センサの信号を伝達するための信号伝達用引出端子と、を有してもよい。
【0017】
このように構成することで、周辺の電磁場の影響によって、位置センサの信号に含まれるノイズが増加する問題を防止することができる。そのため、このような回路基板を有するレンズ駆動装置は、位置センサの信号に含まれるノイズを減少させることにより、精度の良いレンズの位置制御が可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るレンズ駆動装置2は、略直方体の外形状を有しており、Z軸正方向側から取り付けられたケース11が、側辺及び上面の外表面を構成している。ケース11の中央部には、ケース11の内部に光を導く開口が形成されており、ケース11の開口を通過した光は、ケース11内部にあるレンズホルダ40が保持するレンズ100(
図6参照)へ入射する。レンズ駆動装置2の側面下方には、回路基板20の一部が露出している。
【0020】
図2は、
図1に示すケース11を除いたレンズ駆動装置2の内部を示す全体斜視図である。
図2に示すように、ケース11の内部には、可動部3aと、固定部3bとが収容されている。また、可動部3aと固定部3bとを分解して表示した
図3に示すように、レンズ駆動装置2は、可動部3aを固定部3bに対して支持する4本のサスペンションワイヤ16a、16b、16c、16dを有する。なお、ケース11は、固定部3bにおけるベース10に固定される。
【0021】
図4は、
図3に示す可動部3aの分解斜視図である。可動部3aは、レンズ100(
図6参照)を保持するレンズホルダ40と、マグネットとしての兼用磁石80とを有する。兼用磁石80は、光軸方向から見てレンズ100に重ならない位置に設けられる(
図8参照)。また、可動部3aは、レンズホルダ40及び兼用磁石80の他に、前方スプリング90、フレーム60、フォーカス用コイル46、後方スプリング50を有する。
【0022】
なお、レンズ駆動装置2の説明では、レンズ100の光軸に平行な方向をZ軸とし、光軸に垂直な方向をX軸方向およびY軸方向として説明を行う。また、X軸、Y軸、Z軸は、相互に垂直になっており、X軸が、ブレ補正の第1駆動軸と一致し、Y軸が第2駆動軸と一致する。また、Z軸に沿った前面または前方とは、
図6において、上方向を意味し、レンズ100に対して被写体側を意味する。また、Z軸に沿った後面または後方とは、
図6において、下方向を意味し、レンズ100に対して撮像素子側を意味する。
【0023】
図4に示すレンズホルダ40は、光軸方向から見て円形の内周面48を有しており、
図4には図示しないレンズ100の外周面が、レンズホルダ40の内周面48に取り付けられる。また、レンズホルダ40の外周面47は、
図2及び
図3に示すように、フレーム60の内側に収容される多角形状の外周形状を有しており、レンズホルダ40の外周面47に形成された外周溝には、フォーカス用コイル46が取り付けられる。
【0024】
レンズホルダ40は、前方スプリング90及び後方スプリング50を介してフレーム60に取り付けられている。レンズホルダ40及びレンズホルダ40に固定されたレンズ100及びフォーカス用コイル46は、フレーム60に対して光軸方向に相対移動可能である。
【0025】
前方スプリング90は、
図4に示すように、相互に分離されて絶縁してある複数(本実施形態では2つ)の板状の分割板バネで構成してある。前方スプリング90は、サスペンションワイヤ16a〜16dの前端が取り付けられるワイヤ取付部92a〜92dを有しており、4つのワイヤ取付部92a〜92dは、前方スプリング90の四角に配置されている。
【0026】
前方スプリング90のホルダ取付部93は、レンズホルダ40の前面42に取り付けられて固定される。前方スプリング90は、四角に配置されたワイヤ取付部92a〜92dに対応して、各ワイヤ取付部92a〜92dが接続する4つのフレーム取付部94を有する。フレーム取付部94は、四角リング形状のフレーム60の前面64に位置する4つの角部に取り付けられて、固定される。
【0027】
フレーム60の角部に位置する前面64には、取付用凸部65が好ましくは複数形成してある。各取付用凸部65が、前方スプリング90のフレーム取付部94に形成してある嵌合孔に嵌合することで、前方スプリング90が、フレーム60に位置決めされる。
【0028】
前方スプリング90は、フレーム取付部94とホルダ取付部93とを接続する蛇行部95を有する。前方スプリング90の蛇行部95が弾性変形することにより、ホルダ取付部93が固定されるレンズホルダ40は、フレーム60に対して、光軸方向に移動することができる。
【0029】
サスペンションワイヤ16a〜16d及び前方スプリング90は、それぞれ金属などの導電性材料で構成してあり、これらは、それぞれ電気的導通が可能になっている。さらに、サスペンションワイヤ16a、16cは、回路基板20の配線26に電気的に接続されており、前方スプリング90は、レンズホルダ40に固定されたフォーカス用コイル46に電気的に接続されている。したがって、フォーカス用コイル46には、回路基板20、サスペンションワイヤ16a、16c及び前方スプリング90を介して、給電が行われる。
【0030】
フレーム60は、内部にレンズホルダ40を収容可能な四角リング形状を有している。フレーム60自体は、プラスチックなどの絶縁材料で構成してある。フレーム60のZ軸方向の後ろ側には、磁石取付凹部66が、四角の4辺に沿って形成してある。磁石取付凹部66には、マグネットとしての兼用磁石80が固定してある。
【0031】
兼用磁石80は、レンズホルダ40に固定されたフォーカス用コイル46の周りに磁場を形成してフォーカス用のマグネットとして機能するとともに、固定部3bのFPコイル30の周りに磁場を形成してブレ補正用のマグネットとして機能する。また、兼用磁石80は、位置センサ18a、18bの周りに磁場を形成し、位置検出用のマグネットとしても機能する。
【0032】
兼用磁石80は、2つの第1駆動用磁石80aと、2つの第2駆動用磁石80bとからなる4つの駆動用磁石で構成されている。4つの駆動用磁石は、フレーム60の各辺に1つずつ配置されている。すなわち、長辺がY軸に平行である一対の第1駆動用磁石80aは、フレーム60の四辺のうちY軸に平行である1対の辺に沿って固定されており、長辺がX軸に平行である一対の第2駆動用磁石80bは、フレーム60の四辺のうちX軸に平行である1対の辺に沿って固定されている。兼用磁石80は、
図2及び
図3に示すように、レンズホルダ40を取り囲むように配置されており、断面図である
図6から理解できるように、光軸方向から見て、レンズホルダ40に保持されるレンズ100に重ならない位置に配置されている。
【0033】
後方スプリング50は、周方向に連続する板バネで構成してある。後方スプリング50は、リング状のホルダ取付部54を有している。ホルダ取付部54は、レンズホルダ40の後面45に設けられる板バネ取付部44に固定される。後方スプリング50を板バネ取付部44に固定するための手段としては、特に限定されず、嵌合による固定や接着剤などによる固定などが例示される。
【0034】
後方スプリング50は、4つのフレーム取付部52を有している。フレーム取付部52は、ホルダ取付部54の外周側であって、後方スプリング50の四角に配置されている。ホルダ取付部54とフレーム取付部52とは、各フレーム取付部52に対応する蛇行部55によって接続されている。各フレーム取付部52は、フレーム60の角部後面68に、嵌合して固定される。
【0035】
後方スプリング50の蛇行部55が、前方スプリング90の蛇行部95と同様に弾性変形することにより、ホルダ取付部54が固定されるレンズホルダ40は、フレーム60に対して、光軸方向に移動することができる。ただし、後方スプリング50は、前方スプリング90と異なり、電気的導通経路の機能を持たせる必要はない。
【0036】
図6は、レンズ駆動装置2の断面図である。
図6に示すように、フレーム60に固定されており、兼用磁石80を構成する第1駆動用磁石80a及び第2駆動用磁石80bは、レンズホルダ40の外周面に固定されたフォーカス用コイル46に対して僅かな隙間を空けて対向している。第1及び第2駆動用磁石80a、80bは、内周側に隣接するフォーカス用コイル46の周りに磁場を形成する。レンズ駆動装置2は、フォーカス用コイル46に流れる電流の向き及び電流値の大きさを調整し、周辺の磁場からフォーカス用コイル46に作用する力を制御することにより、レンズホルダ40に固定されたレンズ100を、光軸方向に沿って移動させることができる。なお、後述するように、兼用磁石である第1及び第2駆動用磁石80a、80bは、フォーカス用コイル46に対向するAF駆動領域と、第1又は第2駆動用コイル30a、30bに対向するブレ補正用駆動領域とを有している。
【0037】
図5は、
図3に示す固定部3bの分解斜視図である。固定部3bは、FPコイル30と、回路基板20と、ベース部10と、位置センサ18a、18bとを有する。FPコイル30は、中央に円形の貫通孔であるFPコイル開口部32が形成された矩形平板状である。FPコイル30の表面は、樹脂で構成される絶縁体で構成されているが、FPコイル30は、表面を覆う絶縁体の内部に、導体泊をコイル状に形成した第1駆動用コイル30a及び第2駆動用コイル30bを有する。
【0038】
FPコイル30は、2つの第1駆動用コイル30aと、2つの第2駆動用コイル30bとからなる4つの駆動用コイル30a、30bを有する。4つの駆動用コイル30a、30bは、光軸方向から見て、FPコイル開口部32及び回路基板20の基板開口部22の外周を囲むように、下方の回路基板20における基板平面部20aの各辺に沿って1つずつ配置される。
【0039】
すなわち、長辺がY軸に平行である一対の第1駆動用コイル30aは、外周が矩形である基板平面部20a四辺のうち、Y軸に平行である1対の辺に沿って設けられており、長辺がX軸に平行である一対の第2駆動用コイル30bは、基板平面部20aの四辺のうちX軸に平行である1対の辺に沿って設けられる。
【0040】
図3に示すように、FPコイル30が有する各駆動用コイル30a、30bは、フレーム60に固定された駆動用磁石80a、80bに対して、光軸方向に対向するように配置される。第1駆動用コイル30aは、第1駆動用磁石80aに対向するように配置され、第2駆動用コイル30bは、第2駆動用磁石80bに対向するように配置される。第1駆動用コイル30aと第1駆動用磁石80aとは、可動部3aを第1駆動軸(X軸)方向へ移動させるブレ補正用の駆動部を構成し、第2駆動用コイル30bと第2駆動用磁石80bとは、可動部3aを第2駆動軸(Y軸)方向へ移動させるブレ補正用の駆動部を構成する。
【0041】
FPコイル30が有する各駆動用コイル30a、30bは、後方に配置される回路基板20の配線26に電気的に接続されており、各駆動用コイル30a、30bは、回路基板20の配線26を介して給電される。なお、本実施形態において、駆動用コイル30a、30bはFPコイル30で構成されるが、駆動用コイル30a、30bとしてはこれに限定されず、被覆電線を巻回して形成されたコイルであってもよい。
【0042】
回路基板20には、その中央部に、表裏面を貫通する基板開口部22が形成してある。回路基板20は、光軸方向に垂直な方向に沿って延在する基板平面部20aと、基板平面部20aにおけるX軸方向の両端部に接続しており、光軸方向に沿って延在する2つの基板折返部20bと、を有している。回路基板20は、フレキシブルプリント基板で構成されており、回路基板20は、樹脂で構成される絶縁体表面の内部に、導体泊による複数の配線26(
図9参照)を有している。なお、回路基板20の詳細については、後ほど詳述する。
【0043】
ベース部10は、その中央部にベース開口部12が形成されており、回路基板20と類似の外形状を有している。ベース部10は、樹脂の成型体等で構成される。フレキシブルプリント基板で構成される回路基板20は、ベース部10に対してZ軸正方向側から取り付けられることにより、後方からベース部10によって支持される。
【0044】
ベース部10の2箇所には、回路基板20へ位置センサ18a、18bを取り付けることができるように、貫通孔が形成されている。位置センサ18a、18bは、回路基板20における基板平面部20aの後面(Z軸負方向側を向く面)に固定され、ベース部10の貫通孔に収容される。位置センサ18aは、基板平面部20aの矩形形状の外周部を構成する四辺のうち、Y軸に平行である辺の一つに隣接して設けられており、位置センサ18bは、基板平面部20a四辺のうちX軸に平行である辺の一つに隣接して設けられる。
【0045】
位置センサ18a、18bは、フレーム60に固定された駆動用磁石80a、80bに対して、光軸方向に対向するように配置される。
図7に示すように、位置センサ18aは、第1駆動用磁石80aに対向するように配置され、位置センサ18bは、第2駆動用磁石80bに対向するように配置される。位置センサ18aは、可動部3aの第1駆動軸(X軸)方向に関する位置を検出し、位置センサ18bは、可動部3aの第2駆動軸(Y軸)方向に関する位置を検出する。
【0046】
位置センサ18bは、回路基板20の配線26に電気的に接続されており、各位置センサ18a、18bは、回路基板20の配線26を介して給電される。また、位置センサ18a、18bの検出信号も、回路基板20の配線26によって伝達される。
【0047】
図2及び
図3に示すように、可動部3aは、4本のサスペンションワイヤ16a、16b、16c、16dにより、固定部3bに対して支持される。
図7は、サスペンションワイヤ16a〜16d、第1及び第2駆動用磁石80a、80b、FPコイル30、回路基板20及び位置センサ18a、18bの配置を示す斜視図である。サスペンションワイヤ16a〜16dの後端は、回路基板20の四角に位置する4箇所のワイヤ接続位置25a〜25dで、回路基板20に接続する。
【0048】
一方、
図3に示すように、サスペンションワイヤ16a〜16dの前端は、前方スプリング90の四角に位置するワイヤ取付部92a〜92dに接続する。このように、サスペンションワイヤ16a〜16dは、光軸方向から見て、レンズホルダ40及びレンズホルダ40に保持されるレンズ100の周りに、略等間隔に配置されており、各サスペンションワイヤ16a〜16dは、可動部3aと固定部3bとを、光軸方向に接続する。
【0049】
4本のサスペンションワイヤ16a〜16dは、同様の長さを有しており、可動部3aを固定部3bに対して略平行な状態に支持する。また、4本のサスペンションワイヤ16a〜16dが協同して弾性変形することにより、可動部3aは、光軸に直交する駆動平面に沿って、固定部3bに対して相対移動することが可能となる。
図2及び
図3に示すように、可動部3aは、サスペンションワイヤ16a〜16dで接続された固定部3bに対して、駆動用磁石80a、80b及び駆動用コイル30a、30bで生じる電磁力により、光軸方向と垂直な方向に相対移動する。
【0050】
図8は、
図7に示す第1及び第2駆動用磁石80a、80b、FPコイル30、回路基板20及び位置センサ18a、18bを、光軸方向の後方(Z軸負方向側)から見た平面図である。なお、
図8において、回路基板20の裏側に位置する第1及び第2駆動用磁石80a、80b及び第1及び第2駆動用コイル30a、30bは、その位置が認識できるように点線で表している。また、
図8では、回路基板20の後方に配置されるベース部10は表示していない。
【0051】
図8に示すように、位置センサ18a、18b及び第1及び第2駆動用コイル30a、30bは、4本のサスペンションワイヤ16a〜16dが回路基板20(固定部3bに含まれる)に接続する4箇所のワイヤ接続位置25a〜25dを結んで形成される四角形17の4辺に、光軸方向から見て重なるように配置されている。すなわち、位置センサ18aと第1駆動用コイル30aは、ワイヤ接続位置25aとワイヤ接続位置25bとを結ぶ辺に、光軸方向から見て重なるように配置されている。また、位置センサ18bと第2駆動用コイル30bは、ワイヤ接続位置25bとワイヤ接続位置25cとを結ぶ辺に、光軸方向から見て重なるように配置されている。なお、位置センサ18aと第1駆動用コイル30aとが重なる辺と、位置センサ18bと第2駆動用コイル30bとが重なる辺とは、互いに隣接する辺である。
【0052】
仮に、位置センサ18a、18b及び第1及び第2駆動用コイル30a、30bを、ワイヤ接続位置25a〜25dを結んで形成される四角形17の4辺より光軸中心側にずらして配置しようとすると、回路基板20の基板開口部22を大きくすることが難しくなるため、レンズ駆動装置2に搭載するレンズ100の径の大径化が難しくなる。
【0053】
また、仮に、位置センサ18a、18b及び第1及び第2駆動用コイル30a、30bを、ワイヤ接続位置25a〜25dを結んで形成される四角形17の4辺より外径側にずらして配置すると、サスペンションワイヤ16a〜16cが理想的に変形しないことに起因する可動部3aの傾きなどが、位置センサ18a、18bの検出精度に悪影響を与えやすくなり、位置センサ18a、18bによる位置検出精度が低下する問題が生じる場合がある。
【0054】
しかしながら、位置センサ18a、18b及び第1及び第2駆動用コイル30a、30bを、ワイヤ接続位置25a〜25dを結んで形成される四角形17の4辺に重なるように配置すると、基板開口部22のための領域を広く確保しつつ、位置センサ18a、18bの検出精度が低下する問題を防止できる。
【0055】
また、位置センサ18aは、光軸方向から見て、位置センサ18aに最も近いワイヤ接続位置25aと、位置センサ18aに最も近い駆動用コイル30aとの間に配置されており、位置センサ18aとワイヤ接続位置25aとの間には、いずれの駆動用コイル30a、30bも配置されていない。このような配置とすることにより、位置センサ18aと並んで配置される第1駆動用コイル30aを分割する必要がなくなるため、狭い領域に、必要な駆動力を有する第1駆動用コイル30aを効率的に配置することが可能となる。
【0056】
また、仮に、1つの第1駆動用コイル30aを2つに分割し、位置センサ18aを分割した2つの第1駆動用コイルの間に挟んで配置した場合、位置センサ18aを、基板開口部22の開口縁と、基板平面部20aと基板折返部20bとの境界に挟まれた、平面としては非常に狭い領域に配置する必要がある。この場合、位置センサ18aは、フレキシブルプリント基板で構成される回路基板20の変形応力等の影響を受けやすくなり、位置検出精度の低下を招くおそれがある。
【0057】
しかし、位置センサ18aを、ワイヤ接続位置25aと駆動用コイル30aとの間に配置することにより、位置センサ18aは、基板開口部22の開口縁から、基板平面部20aと基板折返部20bとの境界までの距離が、辺中央位置に比べて広い領域に配置される。このような配置により、位置センサ18aは、フレキシブルプリント基板で構成される回路基板20の変形応力等の影響を受け難くなり、位置検出精度の低下を防止できる。
【0058】
なお、
図8に示すように、光軸方向から見て、位置センサ18aとこれに最も近い第1駆動用コイル30aとは、互いに重なっていないことが好ましい。これにより、位置センサ18aの検出値が、第1駆動用コイル30aを流れる電流に影響を受ける問題を防止できる。もっとも、レンズ駆動装置2では、
図6に示すように、FPコイル30が回路基板20の前面に配置されており、位置センサ18aが回路基板20の後面に配置されているため、位置センサ18aとこれに最も近い第1駆動用コイル30aとを、光軸方向から見て重なるように配置することも可能である。ただし、このような場合であっても、少なくとも位置センサ18aにおけるセンシング部分については、光軸方向から見て、第1駆動用コイル30aと重ならないように配置することが好ましい。
【0059】
また、位置センサ18bについても同様に、位置センサ18bとこれに最も近い第2駆動用コイル30bとが、光軸方向から見て互いに重ならない位置に配置されることが好ましい。
【0060】
図9は、フレキシブルプリント基板である回路基板20の外形状及び回路基板20が有する配線26を表す概念図である。
図9に示す回路基板20は、説明の便宜上、基板平面部20aも基板折返部20bも同一平面上に図示している。実際の回路基板20は、X軸方向両端部に位置する基板折返部20bが、X軸方向中央部分に位置する基板平面部20aに対してZ軸負方向側へ90度折り曲げられた状態で、ベース部10に固定される。
【0061】
図8に示すように、2つの基板折返部20bは、ワイヤ接続位置25a〜25dを結んで形成される四角形17の4辺より光軸方向の中心位置から離間した位置(4辺の外径側)において基板平面部20aに接続しており、光軸方向に沿って延在する。一方の基板折返部20bは、光軸方向から見て、ワイヤ接続位置25dとワイヤ接続位置25cとを結ぶ辺に隣接して配置されており、コイル用引出端子部27は、一方の基板折返部20bに配置されている。他方の基板折返部20bは、光軸方向から見て、ワイヤ接続位置25aとワイヤ接続位置25bとを結ぶ辺に隣接して配置されており、センサ用引出端子部28は、他方の基板折返部20bに配置されている。
【0062】
レンズ駆動装置2は、回路基板20が基板折返部20bを有することにより、光軸からの投影面積を狭くすることが可能であるため、小型化の観点で有利である。また、位置センサ18a、18bを基板平面部20aに固定することにより、位置センサ18a、18bを第1又は第2駆動用磁石80a、80bに近づけて配置することができるため、このような構造は、小型化及び位置検出精度の向上に資する。
【0063】
図8及び
図9に示すように、基板平面部20aにおける矩形形状の外周部には、基板折返部20bに対する接続部分の両端(Y軸方向両端)に、切り欠き29が形成されている。切り欠き29が形成されていることにより、基板平面部20aと基板折返部20bとの接続部分周辺に、フレキシブルプリント基板の折り曲げに伴う応力が伝達される問題を防止することができるため、基板平面部20aの変形を防止し、基板平面部20aに固定される位置センサ18a、18bの配置精度を高めることができる。また、切り欠き29を形成することにより、フレキシブルプリント基板の折り曲げに伴う応力が残存することを防止し、また、残存する応力により組み立て後に変形を生じることを防止し、基板平面部20aに固定された位置センサの検出精度を高めることができる。
【0064】
図9に示すように、回路基板20は、Z軸方向に重ねられた2層構造の配線層を有している。
図9では、Z軸負方向側(
図9手前側)の配線層を実線で表示し、Z軸正方向側(
図9奥側)の配線層を点線で表示している。
【0065】
図9及び
図7に示すように、回路基板20は、コイル用引出端子部27と、センサ用引出端子部28とからなる2つの引出端子部を有している。
図8及び
図9に示すように、コイル用引出端子部27は、ワイヤ接続位置25a〜25dを結んで形成される四角形17の4辺の1つに沿って配置される複数の引出端子を有する。
図9に示すように、コイル用引出端子部27の引出端子は、回路基板20が有する複数の配線26のうち、第1駆動用コイル30a、第2駆動用コイル30b及びフォーカス用コイル46(
図3参照)へ給電するためのコイル配線26aへ電気的に接続する。
【0066】
コイル用引出端子部27は、第1駆動用コイル30a、第2駆動用コイル30b及びフォーカス用コイル46の3種類(合計8個)のコイルに対して各2つずつ、合計6つの引出端子を有しているが、コイル用引出端子部27が有する引出端子はこれに限定されない。ただし、コイル用引出端子部27は、位置センサ18a、18bおよびセンサ配線26bに対しては、電気的に接続していない。
【0067】
これに対して、センサ用引出端子部28は、ワイヤ接続位置25a〜25dを結んで形成される四角形17の4辺の他の1つに沿って配置される複数の引出端子を有する。センサ用引出端子部28の引出端子部は、ワイヤ接続位置25aとワイヤ接続位置25bとを結ぶ辺に沿って配置されているのに対して、コイル用引出端子部27の引出端子部は、センサ用引出端子部28が配置される辺に対向する辺、すなわちワイヤ接続位置25dとワイヤ接続位置25cとを結ぶ辺に沿って配置されている。
【0068】
センサ用引出端子部28の引出端子は、回路基板20が有する複数の配線26のうち、位置センサ18a、18bに給電し、位置センサ18a、18bからの信号を伝達するためのセンサ配線26bに電気的に接続する。センサ用引出端子部28の引出端子は、位置センサ18a、18bへの給電用の給電用引出端子28a、28bを3つと(GNDである給電用引出端子28aは共通)、位置センサ18a、18bの位置検出信号を伝達するための信号伝達用引出端子28cを各位置センサ18a、18bにつき2つずつ、合計7つの引出端子を有しているが、センサ用引出端子部28の引出端子部は、これに限定されない。
【0069】
図9に示すように、センサ用引出端子部28において、位置センサ18aの位置検出信号を伝達する信号伝達用引出端子28cは、一対の給電用引出端子28a、28bに配列方向の両側(Y軸方向の両側)を挟まれるように配置されている。また、位置センサ18bの位置検出信号を伝達する信号伝達用引出端子28cも、位置センサ18aの信号伝達用引出端子28cと同様に、一対の給電用引出端子28a、28bに配列方向の両側(Y軸方向の両側)を挟まれるように配置されている。
【0070】
信号伝達用引出端子28cを、給電用引出端子28a、28bの間に配置することにより、信号伝達用引出端子28cを介して伝達される位置検出信号は、給電用引出端子28a、28bによって、周辺の電磁場から保護される。したがって、このような回路基板20は、位置センサ18a、18bの位置検出信号に含まれるノイズが、回路基板20の周辺に形成される電磁場等の影響により増加する問題を、効果的に防止することができる。
【0071】
また、回路基板20では、コイル配線26aへ電気的に接続するコイル用引出端子部27と、センサ配線26bへ電気的に接続するセンサ用引出端子部28とが、ワイヤ接続位置25a〜25dを結んで形成される四角形17の対向する辺に分けて配置してある。このような回路基板20では、コイル配線26aとセンサ配線26bとが接近している部分が少ないため、コイル配線26aを流れる電流の影響により、センサ配線26bを介して伝達される位置検出信号に含まれるノイズが増加する問題を、効果的に防止できる。そのため、このような回路基板20を有するレンズ駆動装置2は、位置センサ18a、18bの位置検出信号に含まれるノイズを減少させ、精度の良いレンズ100の位置制御が可能となる。
【0072】
以上、実施形態を挙げて本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態で示されるレンズ駆動装置2のみに限定されるものではなく、レンズ駆動装置2に含まれるレンズホルダ、回路基板、フレーム等の形状についても、図面等で示した形状以外の変形例が数多く存在する。
【0073】
例えば、
図10は、実施形態及び変形例における回路基板20と位置センサ18aの配置関係を表す概略図である。実施形態に係るレンズ駆動装置2では、
図10(a)に示すように、FPコイル30が回路基板20の前面に配置されており、位置センサ18aが回路基板20の後面に配置されている。ただし、位置センサ18aの配置としてはこれに限定されず、
図10(b)に示すように、位置センサ18aは、FPコイル30と同様に、回路基板20の前面(Z軸正方向側)に配置されていてもよい。