(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
下部(13)が窄んだ形状に形成された前記貯留ホッパ(12)であって、下方に行くに連れて後方に傾斜する前傾斜面(13a)と、下方に行くに連れて前方に傾斜する後傾斜面(13b)と、下方に行くに連れて左右方向内側に傾斜する側傾斜面(13c,13d)と、を有する前記貯留ホッパ(12)と、
前記前傾斜面(13a)に配置され、前記貯留ホッパ(12)内の米の有無を検出する米検出部材(32)と、
前記後傾斜面(13b)に配置され、前記貯留ホッパ(12)を振動させる振動部材(36)と、
前記貯留ホッパ(12)の側傾斜面(13d)と筐体(11)の側面との間の空間に配置され、前記ロータリバルブモータ(21)、前記ブロワ(26)および前記振動部材(36)を制御するコントローラ(37)と、
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の米搬送装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の構成では、米搬送装置の前パネル(3)に、ブロア(11)の吸気用の開口(12)を形成したカバー(13)が開閉自在に設けられており、繰出装置やブロア等が故障した場合に、前面のカバー(13)をあけてメンテナンスを行うようになっている。
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、前面のカバー(13)をあけてメンテナンス作業を行うため、奥にある(11)のメンテナンスを行う場合に、手前にある繰出装置が邪魔となりメンテナンス性が悪い問題がある。
【0005】
本発明の課題は、従来の構成に比べて、米搬送装置におけるメンテナンス性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の上記課題は、次の解決手段により解決される。
すなわち、請求項1に記載の発明は、筐体(11)と、前記筐体(11)の内部に配置され、内部に米を貯留する貯留ホッパ(12)と、前記貯留ホッパ(12)の下方において、前記筐体(11)に対して着脱可能に支持されて、米を繰り出すロータリバルブ(14)と、前記筐体(11)に対して着脱可能に支持されて、前記ロータリバルブ(14)を駆動するロータリバルブモータ(21)と、前記筐体(11)に対して着脱可能に支持されて、前記ロータリバルブ(14)で繰り出された米を空気とともに搬送するブロワ(26)と、前記筐体(11)の側面に設けられ、前記ブロワ(26)と前記ロータリバルブ(14)に対応する領域に形成された第1の開口(42)と、前記第1の開口(42)を開閉する第1の開閉蓋(41)と、前記筐体(11)の前面に設けられ、前記ロータリバルブモータ(21)に対応する領域に形成された第2の開口(44)と、前記第2の開口(44)を開閉する第2の開閉蓋(43)と、
前記筐体(11)の前面の外面に支持され、使用者が入力操作が可能な操作盤(34)と、前記第1の開閉蓋(41)に形成され、外気を吸引可能な吸引口(41a)と、前記筐体(11)の外部から内部への水の進入を妨げる前記第2の開閉蓋(43)と、を備えたことを特徴とする米搬送装置である。
【0008】
請求項2に記載の発明は、前記ロータリバルブ(14)の前方に配置された前記ロータリバルブモータ(21)と、前記ロータリバルブ(14)の後方に配置された前記ブロワ(26)と、を備えたことを特徴とする請求項
1に記載の米搬送装置である。
【0009】
請求項3に記載の発明は、下部(13)が窄んだ形状に形成された前記貯留ホッパ(12)であって、下方に行くに連れて後方に傾斜する前傾斜面(13a)と、下方に行くに連れて前方に傾斜する後傾斜面(13b)と、下方に行くに連れて左右方向内側に傾斜する側傾斜面(13c,13d)と、を有する前記貯留ホッパ(12)と、前記前傾斜面(13a)に配置され、前記貯留ホッパ(12)内の米の有無を検出する米検出部材(32)と、前記後傾斜面(13b)に配置され、前記貯留ホッパ(12)を振動させる振動部材(36)と、前記貯留ホッパ(12)の側傾斜面(13d)と筐体(11)の側面との間の空間に配置され、前記ロータリバルブモータ(21)、前記ブロワ(26)および前記振動部材(36)を制御するコントローラ(37)と、を備えたことを特徴とする請求項1
または2に記載の米搬送装置である。
【0010】
請求項4に記載の発明は、前記前傾斜面(13a)の前方に設けられ、前記筐体(11)の外方から内方に向けて凹んだ凹部(33)と、前記凹部(33)に支持され、使用者が入力操作が可能な操作盤(34)と、を備えたことを特徴とする
請求項3に記載の米搬送装置である。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の発明によれば、筐体(11)の側面に設けられた第1の開口(42)からブロワ(26)と前記ロータリバルブ(14)のメンテナンスができると共に、筐体(11)の前面に設けられた第2の開口(44)からロータリバルブモータ(21)のメンテンナンスができることで、従来の構成に比べて、米搬送装置におけるメンテナンス性を向上させることができる。
【0012】
また、請求項1記載の発明によれば
、筐体(11)の側面の吸引口(41a)からの吸気でブロワ(26)を円滑に駆動できるとともに、筐体(11)の前面に配置された第2の開閉蓋(43)から水が筐体(11)内に進入することを防止でき、米搬送装置の水による故障を低減できる。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、
請求項1記載の発明の効果に加えて、前から順に、ロータリバルブモータ(21)、ロータリバルブ(14)、ブロワ(26)が並んでいることで、ロータリバルブ(14)とブロワ(26)を第1の開口(42)から着脱しやすく、ロータリバルブモータ(21)を第2の開口(44)から着脱しやすい。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、請求項1
または2に記載の発明の効果に加えて、各傾斜面(13a〜13d)に対応して、米検出部材(32)、振動部材(36)、コントローラ(37)を配置することで、米搬送装置の内部の空間を有効利用することができ、米搬送装置を小型化することができる。
【0015】
請求項4記載の発明によれば、
請求項3に記載の発明の効果に加えて、凹部(33)に操作盤(34)を配置することで、操作盤(34)を操作しやすくなるとともに、操作盤(34)に作業者が引っ掛かって壊したり誤操作したりすることが低減される。また、凹部(33)は前傾斜面(13a)と米検出部材(32)と筐体(11)の前面との間の空間を利用して形成されている。したがって、空間を有効利用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面に基づき、本発明の好ましい実施の形態について説明する。
図1は、本発明の米搬送装置を有するシステム炊飯器の説明図であり、
図1(A)は正面図、
図1(B)は平面図である。
図1において、本発明の実施例の米搬送装置を有するシステム炊飯器Sは、米搬送装置1と、自動洗米炊飯器2とを有する。自動洗米炊飯器2は、上部に貯米庫3を有する。貯米庫3には内部に米が貯留可能である。
【0018】
貯米庫3の上部の蓋3aには、米搬送装置1から伸びるホース3bが接続されている。
図1(B)において、貯米庫3の蓋3aには、空気抜き用の開口3cが形成されており、開口3cには、網目状のフィルタ3dが着脱可能に支持されている。フィルタ3dは、前方にスライド移動可能に支持されており、フィルタ3dが汚れた場合は、洗浄が可能に構成されている。
また、貯米庫3の内部には、米の残量を検出する図示しないセンサが配置されている。
【0019】
貯米庫3の下方には、自動洗米装置4が配置されている。自動洗米装置4は、貯米庫3から供給された米を洗米する。自動洗米装置4の下方には、炊飯釜5が配置されている。炊飯釜5は、自動洗米装置4で洗米された米が供給され、炊飯を行う。なお、自動洗米炊飯器2は、従来公知(例えば、特許文献1参照)であり、種々の構成を採用可能であるため、これ以上の詳細な説明は省略する。
【0020】
図2は実施例の米搬送装置の斜視図である。
図3は実施例の米搬送装置の内部の説明図であり、
図3(A)は正面図、
図3(B)は側面図、
図3(C)は平面図である。
図1〜
図3において、実施例1の米搬送装置1は、筐体11を有する。筐体11の内部の上部には、貯留ホッパ12が配置されている。貯留ホッパ12の上部には、貯留ホッパ12の上部を開閉するホッパ蓋12aが配置されている。したがって、ホッパ蓋12aを開放して、米を貯留ホッパ12内に収容することが可能である。
【0021】
図3において、貯留ホッパ12の下部13は下方に行くほど窄まっている。貯留ホッパ12の下部13は、下方に行くに連れて後方に傾斜する前傾斜面13aと、下方に行くに連れて前方に傾斜する後傾斜面13bと、下方に行くに連れて左方に傾斜する右傾斜面(側傾斜面)13cと、下方に行くに連れて右方に傾斜する左傾斜面(側傾斜面)13dとを有する。
【0022】
貯留ホッパ12の下部13の下方には、繰出部材の一例としてのロータリバルブ14が配置されている。実施例1のロータリバルブ14は、回転軸の外周に軸方向に延びる板状のパドルが複数支持された構成である。ロータリバルブ14のパドルの間に、貯留ホッパ12からの米が供給され、ロータリバルブ14の回転に伴ってパドルの間に収容された米が下方の搬送管16に送られる。
ロータリバルブ14は、上部のバルブステー17を介して、着脱具の一例としての蝶ネジ18で、筐体11に着脱可能に支持されている。
【0023】
ロータリバルブ14の前方には、ロータリバルブ14の駆動源としてのロータリバルブモータ21が配置されている。ロータリバルブモータ21は、後端部のモータステー22を介して、着脱具の一例としての蝶ネジ23でロータリバルブに着脱可能に支持されている。
【0024】
ロータリバルブ14の斜め左後方には、搬送部材の一例としてのブロワ26が配置されている。ブロワ26は、吸気部26aが左方に配置されており、吹出し部26bが前方に配置されている。ブロワ26は、ブロワステー27を介して、着脱具の一例としてのネジ28で筐体11に着脱可能に支持されている。
ブロワ26の吹出し部26bには、前記搬送管16の上流端が接続されている。
図3において、搬送管16は、ブロワ26から前方に延びた後、ロータリバルブモータ21の下方で前方から後方に向けてU字状に湾曲し、ロータリバルブ14の下方を通過後、後方の中央部から上方に湾曲して、上端の下流端16aまで延びる。搬送管16の下流端16aには、自動洗米炊飯器2の貯米庫3まで延びるホース3b(
図1参照)が接続されている。したがって、ブロワ26が作動すると、搬送管16に空気が送り込まれ、ロータリバルブ14から搬送管16に供給された米が、送り込まれた空気と共に搬送管16を搬送されて、貯米庫3まで送られる。
【0025】
図3において、実施例の米搬送装置1では、前傾斜面13aの上部に、米検出部材の一例としての米不足検知センサ32が配置されている。なお、米不足検知センサ32は、前傾斜面13aと筐体11の前面との間の空間に配置されている。米不足検知センサ32は、貯留ホッパ12内の米の有無を検知することで、貯留ホッパ12内の米の残量が不足しているか否かを検知可能である。
【0026】
図2、
図3において、米不足検知センサ32の前方には、凹部33が形成されている。凹部33は、筐体11の前面に対して外方から内方に向けて凹んだ形状に形成されている。したがって、凹部33も前傾斜面13aに対応して形成されている。凹部33の下側の面には、操作盤34が支持されている。操作盤34には、表示部の一例として、米の残量を表示する残量表示ランプ34aが設けられている。また、操作盤34には、入力ボタンの一例としての米搬送装置1の電源のオンオフを行うための電源ボタン34bが設けられている。さらに、操作盤34には、入力ボタンの一例としての自動運転ボタン34cと手動運転ボタン34dとが設けられている。
【0027】
なお、実施例の米搬送装置1では、自動運転ボタン34cが入力された場合、自動洗米炊飯器2の貯米庫3の残量が少なくなると、ロータリバルブ14やブロワ26を所定時間作動させて米を自動的に貯米庫3に送る。
また、手動運転ボタン34dが入力されると、手動運転ボタン34dが再入力されるか、自動運転ボタン34cの入力がされるまで、ロータリバルブ14やブロワ26を作動させて米を貯米庫3に送る。
【0028】
図3において、後傾斜面13bには、振動部材の一例としての振動モータ36が配置されている。なお、振動モータ36は、後傾斜面13bと筐体11の後面との間の空間に配置されている。振動モータ36は、貯留ホッパ12に振動を加えることで、貯留ホッパ12内の米を下方に送る。なお、振動部材は、振動モータに限定されず、ポンプやソレノイド、カム、振動子等、振動が付与可能な任意の構成を採用可能である。
なお、自動洗米炊飯器2の貯米庫3にも、振動部材を設け、米搬送装置1から米が搬送されている間は振動部材を作動させることが望ましい。振動部材を作動させない場合、貯米庫3の内部で、ホース3bの下方を中心として山状に貯留され、貯米庫3に容量よりも少ない量しか米が収容できなくなる恐れがあるが、振動部材を作動させることで、貯米庫3に収容された米の山が振動で均されるため、容量に応じて米を収容することが可能になる。
【0029】
左傾斜面13dと筐体11の左側面との間の空間には、電子回路の一例としてのコントローラ37とリレーボックス38とが配置されている。コントローラ37は、米不足検知センサ32や操作盤34等からの信号を受けたり、ロータリバルブモータ21やブロワ26、振動モータ36、操作盤34の残量表示ランプ34a等を作動/停止させる制御信号を出力したりする。リレーボックス38は、各信号に応じて、各部材に電源を供給/停止する。
【0030】
図2、
図3において、実施例の米搬送装置1では、筐体11の左側面の下部に、第1の開閉蓋の一例としての左カバー41が配置されている。左カバー41は、第1の開口の一例としての左開口42を開閉可能に構成されている。なお、実施例の左カバー41は、着脱具の一例としてのローレットビス41bで、筐体11に対して着脱可能に支持されている。また、左カバー41の後部には、ブロワ26の吸気部26aに対応する位置に、吸引口41aが形成されている。吸引口41aは、網状に形成されている。
【0031】
なお、左開口42は、ブロワ26やロータリバルブ14に対応する位置に形成されている。実施例の左開口42は、上端が貯留ホッパ12の下部まで設定されている。したがって、コントローラ37やリレーボックス38に加え、振動モータ36の一部もカバーする大きさに左開口42は形成されている。なお、実施例では、ロータリバルブ14の蝶ネジ18は左開口42の領域内に配置されているが、ブロワ26のネジ28は、左開口42の下方に配置されている。なお、左開口42を通じて、ブロワ26のネジ28は操作(アクセス)可能に構成されている。
【0032】
また、筐体11の前側面の下部には、第2の開閉蓋としての前カバー43が配置されている。前カバー43は、第2の開口の一例としての前開口44を開閉可能に構成されている。なお、実施例の前カバー43は、左カバー41と同様に、着脱具の一例としてのローレットビス43aで、筐体11に対して着脱可能に支持されている。なお、実施例では、各カバー41,43は、着脱可能なカバーを例示したがこれに限定されない。例えば、ヒンジ(蝶番)を中心として開閉するカバーとしたり、スライドドア型のカバーとしたり、観音開き型のカバーにする等、任意の構成を採用可能である。
【0033】
なお、前カバー43には、左カバー41と異なり、吸引口が形成されていない。前カバーに吸気口を形成していた従来の構成では、米搬送装置の前側で作業する人が、手を洗う際に使用する水や、調理作業時の水、自動洗米炊飯器2で使用する水や自動洗米炊飯器2を洗う際の水が跳ねたりして、吸気口を通じて、米搬送装置の内部に水が進入する場合があった。米搬送装置の内部に水が進入すると、ブロワ等の電気製品が故障する恐れがあった。これに対して、実施例の米搬送装置1では、前カバー43に吸引口が形成されておらず、水がかかりやすい筐体11の前側からの水の進入が防止されている。
【0034】
前記前開口44は、ロータリバルブモータ21に対応する位置に形成されている。なお、実施例の前開口44の領域は、ロータリバルブ14やブロワ26に対応する位置もカバーしている。なお、実施例の前開口44は、上端は、左開口42よりも低い位置に設定されており、貯留ホッパ12の下端部の高さに対応し、ロータリバルブ14の蝶ネジ18の位置よりも上方に設定されている。
【0035】
前記実施例の米搬送装置1では、前カバー43を外すと、前から、ロータリバルブモータ21やロータリバルブ14を点検したり、着脱、交換したり等のメンテナンス化が可能である。また、左カバー41を外すと、ブロワ26やロータリバルブ14、搬送管16、コントローラ37、リレーボックス38のメンテナンスが可能である。従来構成では、前カバーしか設けられておらず、一番奥のブロワを取り外そうとすると、ロータリバルブモータ21やロータリバルブ14を取り外さないと、ブロワのメンテナンスができなかった。特に、従来の構成では、前面に操作盤が設けられており、前側の開口の大きさを大きくするには限界があり、メンテナンス性の向上には限界があった。これに対して、実施例の米搬送装置1では、メンテナンス性が向上している。また、従来の構成では困難であったコントローラ37やリレーボックス38のメンテナンスも可能となっている。
【0036】
また、実施例の米搬送装置1では、各カバー41,43はローレットビス41b,43aで着脱可能に構成されており、ロータリバルブモータ21やロータリバルブ14も蝶ネジ23,18で着脱可能に装着されている。したがって、工具を使用せずにロータリバルブモータ21等の着脱が可能に構成されており、メンテナンス性が向上している。
【0037】
なお、ロータリバルブ14を取外しやすいように、ロータリバルブ14の上端部と貯留ホッパ12との境界部分は、例えば、貯留ホッパ12の下端に外側に張り出す板状の鍔を設けて、ロータリバルブ14の上端部に鍔をガイドするコの字状のレールを設けて、ロータリバルブ14をスライドさせて装着する構成とすることが望ましい。なお、このとき、ロータリバルブ14が装着完了する位置に対応して、鍔に突起を設け且つレールに凹みを設けて、装着完了時に突起が凹みに嵌って、スライドさせる作業者に装着完了がわかるような構成を組み込むことも望ましい。突起と凹みではなく、スナップフィットや、フック等でロックをかける構成を採用することも可能である。なお、スナップフィット等は、ロータリバルブ14を取り外す際に、強めの力で操作することで外れる程度のロックの構成とすることが望ましい。
【0038】
また、ロータリバルブ14と貯留ホッパ12との間には、ブロワ26の送風に対する気密性を確保するために、パッキン(密閉部材、シーリング部材)を配置することが望ましい。パッキンは、鍔とレールの部分に設けたり、貯留ホッパ12の下端を囲むように配置する等、気密性を確保可能な任意の位置に配置することが可能である。
【0039】
また、実施例の米搬送装置1では、操作盤34が凹部33の下側の傾斜面に設けられている。したがって、操作盤34の面が斜め上方に向いており、米搬送装置1の前面に立った作業者から操作盤34が見やすく、操作が楽になる。
また、実施例の米搬送装置1では、操作盤34が傾斜面に配置されているため、自動洗米炊飯器2で使用される水などが操作盤34にかかっても、斜面に沿って下に落ち、汚れが溜まりにくい。
【0040】
また、実施例の米搬送装置1では、操作盤34が奥側に凹んだ凹部33に配置されていて、残量表示ランプ34aや各ボタン34b〜34dが筐体1の前面よりも前方飛び出していない。したがって、米搬送装置1の貯留ホッパ12に米を補充する作業を行ったり、米搬送装置1の前を人が通過する場合等で、ボタン34b〜34dを引っ掛けて壊したり、誤入力がされることが低減されている。
【0041】
また、実施例の米搬送装置1では、凹部33が前傾斜面13aと米不足検知センサ32と筐体11の前面との間の空間を利用して形成されている。したがって、空間の有効利用がされている。同様に、米不足検知センサ32や振動モータ36、コントローラ37、リレーボックス38も、各傾斜面13a,13b,13dと筐体11の外表面との間の空間を利用して配置されており、空間が有効利用されている。よって、筐体11の内部の空間を有効利用しない場合に比べて、米搬送装置1を小型化することができる。
【0042】
図4は本発明の実施例の別の形態の米搬送装置の説明図である。
図4において、他の形態の米搬送装置1′では、搬送管16に、ロータリバルブ14の下流側の位置で、分岐継手の一例としてのT字ジョイント61が接続されている。そして、T字ジョイント61には、後方から上方に延びる搬送管62と、前方に延びる排出管63とが接続されている。搬送管62の下流端には、開閉弁の一例としてのバルブ64を介して、ホース3bに接続されている。排出管63の前端には、蓋66が着脱可能に装着されている。また、
図4の形態の米搬送装置1′では、前カバー43′が下端の回転軸43aを中心として開閉可能に支持されている。
【0043】
したがって、
図4に示す形態の米搬送装置1′では、排出管63の蓋66が閉じられ且つバルブ64が開いた状態で、ブロワ26が作動すると、貯留ホッパ12の米が搬送管62を通過して自動洗米炊飯器2に搬送される。一方、蓋66を開き且つバルブ64を閉じた状態で、ブロワ26が作動すると、貯留ホッパ12の米が排出管63を通過して、米搬送装置1′の前面から排出される。
従来の構成では、ロータリバルブ14等のメンテナンスを行う場合や、貯留ホッパ12の米が古くなったり、別の品種のものに変えたりする場合に、米を排出したい場合には、貯留ホッパ12の上面から手で掻き出す必要があった。これに対して、
図4に示す形態では、米搬送装置1′の前面から米を排出、回収することが可能であり、米の排出、回収作業を容易に行うことができる。
【0044】
特に、
図4に示す形態では、前カバー43′が開閉扉となっており、前カバー43′を開けた状態では、前カバー43′の上面に米袋67を置くことが可能である。したがって、排出管63から排出された米を米袋67で受けることが容易であり、米の回収を容易に行うことが可能である。
また、
図4に示す形態では、バルブ64の切換や蓋66の開閉で、米の搬送経路が容易に変更可能である。
さらに、
図4に示す形態では、排出管63が上方に向かって延びており、排出管63内の米は、重力でT字ジョイント61に向けて落下しやすい。したがって、排出管63内に米がたまることが低減されている。
【0045】
また、
図4に示す形態では、筐体11の外部に配置されたバルブ64を操作して、搬送管62と排出管63の切り替えが可能である。バルブ64が筐体11の内部に配置された場合は、カバーを開けて操作する必要があるが、筐体11の外部に設けることで、米の搬送経路の切換作業を容易に行うことができる。
【0046】
なお、
図4の形態では、経路を変更する構成として、バルブ64を例示したがこれに限定されない。例えば、搬送管62とホース3bとの間にシャッタを設けて経路を変更可能とすることも可能である。
また、T字ジョイント61に限定されず、Y字等、任意の形状の分岐継手を採用可能である。
また、
図4の構成は
図1から
図3の米搬送装置にも適用が可能である。