(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6787597
(24)【登録日】2020年11月2日
(45)【発行日】2020年11月18日
(54)【発明の名称】光伝送ネットワーク内でのクライアント信号の送信方法および光伝送デバイス
(51)【国際特許分類】
H04J 3/00 20060101AFI20201109BHJP
H04L 12/951 20130101ALI20201109BHJP
H04B 10/27 20130101ALI20201109BHJP
【FI】
H04J3/00 U
H04J3/00 B
H04L12/951
H04B10/27
【請求項の数】20
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2018-567840(P2018-567840)
(86)(22)【出願日】2017年6月28日
(65)【公表番号】特表2019-519999(P2019-519999A)
(43)【公表日】2019年7月11日
(86)【国際出願番号】CN2017090615
(87)【国際公開番号】WO2018001280
(87)【国際公開日】20180104
【審査請求日】2019年2月15日
(31)【優先権主張番号】201610503838.1
(32)【優先日】2016年6月30日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ス、ウェイ
【審査官】
原田 聖子
(56)【参考文献】
【文献】
中国特許出願公開第105451102(CN,A)
【文献】
特開2010−136380(JP,A)
【文献】
特開2011−176750(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0255028(US,A1)
【文献】
G.707/Y.1322 (01/07)Network node interface for the synchronous digital hierarchy (SDH),インターネット<URL:https://www.itu.int/rec/dologin_pub.asp?lang=e&id=T-REC-G.707-200701-I!!PDF-E&type=items>,2007年 1月,p.8,9,23-26
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04J 3/00
H04B 10/27
H04L 12/951
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光伝送ネットワーク内でクライアント信号を送信する方法であって、
前記方法は、
光ペイロードユニット信号のペイロードをm個の第1粒度のトリビュタリスロットへと分割する段階と、
前記m個の第1粒度のトリビュタリスロットのうちの1つをn個の第2粒度のトリビュタリスロットへと分割する段階であって、前記第1粒度のトリビュタリスロットのレートは前記第2粒度のトリビュタリスロットのレートのn倍であり、mは正の整数であり、nは1よりも大きな正の整数である、段階と、
前記n個の第2粒度のトリビュタリスロットのうちの1つを、サービス信号のレート、伝送距離、および、変調フォーマットの少なくとも1つに基づいて、複数の第3粒度のトリビュタリスロットへと分割する段階と、
前記n個の第2粒度のトリビュタリスロットのうちの1または複数が位置するペイロードに第1のクライアント信号をマッピングし、前記複数の第3粒度のトリビュタリスロットのうちの1または複数が位置するペイロードに前記サービス信号をマッピングし、前記光ペイロードユニット信号のための前記第1粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドと前記第2粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドとを追加して、光データユニット信号を生成する段階と、
前記光データユニット信号を送信する段階と、
を備える、方法。
【請求項2】
nの値は前記第1のクライアント信号のレート、伝送距離、および、変調フォーマットの少なくとも1つに基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
mは1よりも大きい整数であり、
前記方法はさらに、
前記m個の第1粒度のトリビュタリスロットのうちの他の第1粒度のトリビュタリスロットをx個の第4粒度のトリビュタリスロットへと分割する段階を備え、
前記第1粒度のトリビュタリスロットの前記レートは、前記第4粒度のトリビュタリスロットのレートのx倍であり、
xは1よりも大きな正の整数である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記光データユニット信号はさらに、前記第4粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドを有し、
前記m個の第1粒度のトリビュタリスロットのうちの他の第1粒度のトリビュタリスロットをx個の第4粒度のトリビュタリスロットへと分割する前記段階は、前記m個の第1粒度のトリビュタリスロットのうちの前記他の第1粒度のトリビュタリスロットを、受信された第2のクライアント信号のレート、伝送距離、および、変調フォーマットの少なくとも1つに基づいて前記x個の第4粒度のトリビュタリスロットへと分割する段階を有し、
前記方法はさらに、
前記x個の第4粒度のトリビュタリスロットのうちの1または複数が位置するペイロードに前記第2のクライアント信号をマッピングする段階を備える、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記方法はさらに、
前記x個の第4粒度のトリビュタリスロットのうちの1つを、第3のサービス信号のレート、伝送距離、および、変調フォーマットの少なくとも1つに基づいてz個の第5粒度のトリビュタリスロットへと分割する段階と、
前記z個の第5粒度のトリビュタリスロットのうちの1または複数が位置するペイロードに前記第3のサービス信号をマッピングする段階と、
を備え、
zは1よりも大きな正の整数であり、
前記光ペイロードユニット信号はさらに、前記第5粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドを有する、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記第1粒度のトリビュタリスロットの前記オーバヘッドは、前記光ペイロードユニット信号の光ペイロードユニット信号のオーバヘッドに位置し、
前記第2粒度のトリビュタリスロットの前記オーバヘッドは、前記光ペイロードユニット信号のペイロードに位置する、請求項1から5の何れか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1粒度のトリビュタリスロットの前記オーバヘッドは、前記光ペイロードユニット信号のオーバヘッドのMSIフィールドに位置し、
前記第1粒度のトリビュタリスロットの前記オーバヘッドは、各第1粒度のトリビュタリスロットを識別するのに使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1粒度のトリビュタリスロットの前記オーバヘッドはさらに、前記第1粒度のトリビュタリスロットが他の粒度のトリビュタリスロットへと分割されたか否かを示すのに使用される情報を有する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1粒度のトリビュタリスロットが前記他の粒度の前記トリビュタリスロットへと分割されたことを前記第1粒度のトリビュタリスロットの前記オーバヘッドが示す場合に、
前記第1粒度のトリビュタリスロットの前記オーバヘッドはさらに、前記第1粒度のトリビュタリスロットから分割された前記他の粒度の前記トリビュタリスロットの数を示す情報を有する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記方法はさらに、
前記m個の第1粒度のトリビュタリスロットにおける他の第1粒度のトリビュタリスロットであって、前記n個の第2粒度のトリビュタリスロットへと分割される前記第1粒度のトリビュタリスロットとは異なる他の第1粒度のトリビュタリスロットのうちの1または複数に第5のクライアント信号をマッピングする段階を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
光ペイロードユニット信号のペイロードエリアをm個の第1粒度のトリビュタリスロットへと分割する前記段階は、
前記光ペイロードユニット信号の前記ペイロードエリアにおける列1から列3808の全列に周期的な態様で順に1からmまで付番する段階を有し、
同じ番号を有する列は同じ第1粒度のトリビュタリスロットに属する、請求項1から10の何れか一項に記載の方法。
【請求項12】
光ペイロードユニット信号のペイロードエリアをm個の第1粒度のトリビュタリスロットへと分割する前記段階は、
前記光ペイロードユニット信号の前記ペイロードエリアにおける列1から列3808内のMバイト毎に周期的な態様で順に1からmまで付番する段階を有し、
同じ番号を有するバイトは同じ第1粒度のトリビュタリスロットに属し、
Mは正の整数である、請求項1から10の何れか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記第2粒度のトリビュタリスロットの前記オーバヘッドは、前記第2粒度のトリビュタリスロットの第1バイトに位置し、
前記第2粒度のトリビュタリスロットの前記オーバヘッドは、前記第2粒度のトリビュタリスロットが、前記複数の第3粒度のトリビュタリスロットへと分割されているかを示すのに使用される情報と、前記複数の第3粒度のトリビュタリスロットの数を示すのに使用される情報とを含む、請求項1から12の何れか一項に記載の方法。
【請求項14】
光伝送ネットワークデバイスであって、
光ペイロードユニット信号のペイロードをm個の第1粒度のトリビュタリスロットへと分割し、前記m個の第1粒度のトリビュタリスロットのうちの1つをn個の第2粒度のトリビュタリスロットへと分割し、前記n個の第2粒度のトリビュタリスロットのうちの1つを、サービス信号のレート、伝送距離、および、変調フォーマットの少なくとも1つに基づいて、複数の第3粒度のトリビュタリスロットへと分割するよう構成されたトリビュタリスロット分割部であって、前記第1粒度のトリビュタリスロットのレートは前記第2粒度のトリビュタリスロットのレートのn倍であり、mは正の整数であり、nは1よりも大きな正の整数である、トリビュタリスロット分割部と、
前記n個の第2粒度のトリビュタリスロットのうちの1または複数が位置するペイロードに第1のクライアント信号をマッピングし、前記複数の第3粒度のトリビュタリスロットのうちの1または複数が位置するペイロードに前記サービス信号をマッピングし、前記光ペイロードユニット信号のための前記第1粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドと前記第2粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドとを追加して、光データユニット信号を生成するよう構成された信号マッピング部と、
前記光データユニット信号を送信するよう構成された送信部と、
を備える光伝送ネットワークデバイス。
【請求項15】
前記トリビュタリスロット分割部はさらに、受信される第2のクライアント信号のレート、伝送距離、および、変調フォーマットの少なくとも1つに基づいて、前記m個の第1粒度のトリビュタリスロットのうちの他の第1粒度のトリビュタリスロットをx個の第4粒度のトリビュタリスロットへと分割するよう構成され、
前記第1粒度のトリビュタリスロットのレートは前記第4粒度のトリビュタリスロットのレートのx倍であり、xは1よりも大きな正の整数である、請求項14に記載の光伝送ネットワークデバイス。
【請求項16】
前記信号マッピング部はさらに、前記第2のクライアント信号を、前記x個の第4粒度のトリビュタリスロットのうちの1または複数が位置するペイロードにマッピングするよう構成される、請求項15に記載の光伝送ネットワークデバイス。
【請求項17】
前記トリビュタリスロット分割部はさらに、第3のサービス信号のレート、伝送距離、および、変調フォーマットの少なくとも1つに基づいて、前記x個の第4粒度のトリビュタリスロットのうちの1つをz個の第5粒度のトリビュタリスロットへと分割するよう構成され、
前記信号マッピング部はさらに、前記z個の第5粒度のトリビュタリスロットのうちの1または複数が位置するペイロードに前記第3のサービス信号をマッピングするよう構成され、
zは1よりも大きな正の整数であり、前記光ペイロードユニット信号はさらに、前記第5粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドを有する、請求項15に記載の光伝送ネットワークデバイス。
【請求項18】
前記第2粒度のトリビュタリスロットの前記オーバヘッドは、前記第2粒度のトリビュタリスロットの第1バイトに位置し、
前記第2粒度のトリビュタリスロットの前記オーバヘッドは、前記第2粒度のトリビュタリスロットが、前記複数の第3粒度のトリビュタリスロットへと分割されているかを示すのに使用される情報と、前記複数の第3粒度のトリビュタリスロットの数を示すのに使用される情報とを含む、請求項14から17の何れか一項に記載の光伝送ネットワークデバイス。
【請求項19】
光伝送ネットワークデバイスであって、
コンピュータ実行可能なプログラムコードを格納するよう構成されたメモリと、
前記メモリに結合されたプロセッサと、
を備え、
前記プログラムコードは命令を有し、前記プロセッサにより実行された場合に、前記命令は前記光伝送ネットワークデバイスが、
光ペイロードユニット信号のペイロードをm個の第1粒度のトリビュタリスロットへと分割することと、
前記m個の第1粒度のトリビュタリスロットのうちの1つをn個の第2粒度のトリビュタリスロットへと分割することであって、前記第1粒度のトリビュタリスロットのレートは前記第2粒度のトリビュタリスロットのレートのn倍であり、mは正の整数であり、nは1よりも大きな正の整数である、分割することと、
前記n個の第2粒度のトリビュタリスロットのうちの1つを、サービス信号のレート、伝送距離、および、変調フォーマットの少なくとも1つに基づいて、複数の第3粒度のトリビュタリスロットへと分割することと、
第1のクライアント信号を、前記n個の第2粒度のトリビュタリスロットのうちの1または複数が位置するペイロードにマッピングし、前記複数の第3粒度のトリビュタリスロットのうちの1または複数が位置するペイロードに前記サービス信号をマッピングし、前記光ペイロードユニット信号のための前記第1粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドと前記第2粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドとを追加して、光データユニット信号を生成することと、
前記光データユニット信号を送信することと、
のオペレーションを行うことを可能とする、光伝送ネットワークデバイス。
【請求項20】
前記第2粒度のトリビュタリスロットの前記オーバヘッドは、前記第2粒度のトリビュタリスロットの第1バイトに位置し、
前記第2粒度のトリビュタリスロットの前記オーバヘッドは、前記第2粒度のトリビュタリスロットが、前記複数の第3粒度のトリビュタリスロットへと分割されているかを示すのに使用される情報と、前記複数の第3粒度のトリビュタリスロットの数を示すのに使用される情報とを含む、請求項19に記載の光伝送ネットワークデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光通信技術の分野に関し、特には光伝送ネットワーク内でのクライアント信号の送信方法と、
光伝送デバイスとに関する。
【背景技術】
【0002】
光伝送ネットワーク(OTN)は伝送ネットワークの中心となる技術である。OTNは高い
運用、管理および保守(OAM)の能力と、強力な
タンデムコネクションモニタリング(TCM)の能力と、帯域外の
前方誤り訂正(FEC)能力とを有し、柔軟なスケジューリングと、大容量のサービスの管理とを行うことができる。
【0003】
固定の回線レートを有する4つの
光チャネル伝送ユニット(OTU):OTU1,OTU2、OTU3およびOTU4がOTN標準システムで定義される。4つのOTUの回線レートのレベルは、それぞれ2.5G、10G、40G、および100Gである。単位はビット/秒、すなわち秒ごとのビットである。4つのOTUはそれぞれ、OTUのレートレベルと同じレートレベルを有する4つの
光チャネルデータユニット(ODU):ODU1、ODU2、ODU3およびODU4に対応する。信号の多重化送信の間、或るレートレベルのODUは、データ伝送レートを増加させるべく当該ODUより高い階数を有する任意のODUに多重化されてよい。ODU1がODU2に多重化されることが例として使用される。ODU2のペイロードエリアは4つのトリビュタリスロット(T
S)へと分割されてよく、各トリビュタリスロットはODU1データの要素を伝達するのに使用される。
【0004】
5Gモバイルサービス(5th generation mobile networks)、4K(4000ピクセル、4000ピクセル)および8K(8000ピクセル、8000ピクセル)等のビデオサービス、
仮想現実(VR)などの新たな多数のサービスの出現により、これらのサービスは帯域幅に関して様々なトラフィックの要望を有し、比較的高いリアルタイムの要件を有する。既存の固定のトリビュタリスロットはこの要件を効果的に満たすことができない。さらに、
ソフトウェアデファインドネットワーク(SDN
)の幅広い浸透により顧客によるカスタマイズの要望と、伝送ネットワークの制御に対する直接的なインターベンションの要望は絶え間なく増加している。伝送ネットワークはよりインテリジェントに駆動される必要がある。これは単に制御プレーンのプログラマビリティに制限されない。データプレーンはまたプログラマビリティを付与される必要がある。既存の固定トリビュタリスロットは、この能力を限定し、クライアントサービスのカスタマイズされた伝送要件を満たすことができない。
【発明の概要】
【0005】
本発明の実施形態は、光伝送ネットワーク内でクライアント信号を送信する方法、および、光伝送ネットワークデバイスを提供し、従来技術においてOTUにより使用される固定レートに起因する光ファイバの帯域幅の低い利用率の問題を解決する。
【0006】
第1の態様によれば、光伝送ネットワーク内でクライアント信号を送信する方法であって、当該方法は、光ペイロードユニット信号のペイロードをm個の第1粒度のトリビュタリスロットへと分割する段階と、前記m個の第1粒度のトリビュタリスロットのうちの1つをn個の第2粒度のトリビュタリスロットへと分割する段階であって、前記第1粒度のトリビュタリスロットのレートは前記第2粒度のトリビュタリスロットのレートのn倍であり、mは正の整数であり、nは1よりも大きな正の整数である、段階と、前記n個の第2粒度のトリビュタリスロットのうちの1または複数が位置するペイロードに第1のクライアント信号をマッピングし、前記光ペイロードユニット信号のための前記第1粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドと前記第2粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドとを追加して、光データユニット信号を生成する段階と、前記光データユニット信号を送信する段階と、を備える、方法が提供される。
【0007】
上述の複数の段階によれば、トリビュタリスロットは、カスタマイズされたクライアントサービスの伝送要件を満たすための要件に基づいて、OTNデータプレーン上で柔軟に分割される。同じベアラのコンテナが混合方式で異なる複数のレートのサービスを伝達し、帯域幅伝送効率を向上させる。
【0008】
第1の態様に関連し、第1の態様の第1の可能な実施例においては、nの値は第1のクライアント信号のレート、伝送距離および変調フォーマットのうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0009】
第1の態様に関連し、第1の態様の第2の可能な実施例においては、mは1よりも大きい整数であり、当該方法はさらに、前記m個の第1粒度のトリビュタリスロットのうちの他の第1粒度のトリビュタリスロットをx個の第3粒度のトリビュタリスロットへと分割する段階を備え、前記第1粒度のトリビュタリスロットの前記レートは、前記第3粒度のトリビュタリスロットのレートのx倍であり、xは1よりも大きな正の整数である。
【0010】
第1の態様の第2の可能な実施例に関連し、第1の態様の第3の可能な実施例においては、前記光データユニット信号はさらに、前記第3粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドを有し、前記m個の第1粒度のトリビュタリスロットのうちの他の第1粒度のトリビュタリスロットをx個の第3粒度のトリビュタリスロットへと分割する前記段階は、前記m個の第1粒度のトリビュタリスロットのうちの前記他の第1粒度のトリビュタリスロットを、受信された第2のクライアント信号のレート、伝送距離、および、変調フォーマットの少なくとも1つに基づいて前記x個の第3粒度のトリビュタリスロットへと分割する段階を有し、当該方法はさらに、前記x個の第3粒度のトリビュタリスロットのうちの1または複数が位置するペイロードに前記第2のクライアント信号をマッピングする段階を備える。
【0011】
第1の態様の第2の可能な実施例に関連し、第1の態様の第4の可能な実施例においては、当該方法はさらに、前記x個の第3粒度のトリビュタリスロットのうちの1つを、第3のサービス信号のレート、伝送距離、および、変調フォーマットの少なくとも1つに基づいてz個の第4粒度のトリビュタリスロットへと分割する段階と、前記z個の第4粒度のトリビュタリスロットのうちの1または複数が位置するペイロードに前記第3のサービス信号をマッピングする段階と、を備え、zは1よりも大きな正の整数であり、前記光ペイロードユニット信号はさらに、前記第4粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドを有する。
【0012】
第1の態様のうちのいずれか1つ、または第1から第4の可能な実施例に関連し、第1の態様の第5の可能な実施例においては、第1粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドは光ペイロードユニット信号の光ペイロードユニット信号オーバヘッドに位置し、第2粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドは光ペイロードユニット信号のペイロードに位置する。
【0013】
第1の態様に関連し、第1の態様の第6の可能な実施例においては、前記第1粒度のトリビュタリスロットの前記オーバヘッドは、前記光ペイロードユニット信号のオーバヘッドのMSIフィールドに位置し、前記第1粒度のトリビュタリスロットの前記オーバヘッドは、各第1粒度のトリビュタリスロットを識別するのに使用される。
【0014】
第1の態様の第6の可能な実施例に関連し、第1の態様の第7の可能な実施例においては、第1粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドはさらに、第1粒度のトリビュタリスロットが他の粒度のトリビュタリスロットへと分割されたか否かを示すのに使用される情報を有する。
【0015】
第1の態様に関連し、第1の態様の第8の可能な実施例においては、当該方法はさらに、前記m個の第1粒度のトリビュタリスロットにおける他の第1粒度のトリビュタリスロットであって、前記n個の第2粒度のトリビュタリスロットへと分割される前記第1粒度のトリビュタリスロットとは異なる他の第1粒度のトリビュタリスロットのうちの1または複数に第5のクライアント信号をマッピングする段階を備える。
【0016】
第1の態様のうちのいずれか1つ、または、第1の態様の第1から第8の可能な実施例に関連し、第1の態様の第9の可能な実施例においては、光ペイロードユニット信号のペイロードエリアをm個の第1粒度のトリビュタリスロットへと分割する段階は、前記光ペイロードユニット信号の前記ペイロードエリアにおける列1から列3808の全列に周期的な態様で順に1からmまで付番する段階を有し、同じ番号を有する列は同じ第1粒度のトリビュタリスロットに属する。
【0017】
第2の態様によれば、本発明の実施形態は、光ペイロードユニット信号のペイロードをm個の第1粒度のトリビュタリスロットへと分割し、m個の第1粒度のトリビュタリスロットのうちの1つをn個の第2粒度のトリビュタリスロットへと分割するよう構成されたトリビュタリスロット分割部であって、第1粒度のトリビュタリスロットのレートは第2粒度のトリビュタリスロットのレートのn倍であり、mは正の整数でありnは1よりも大きな正の整数である、トリビュタリスロット分割部と、第1のクライアント信号を、n個の第2粒度のトリビュタリスロットのうちの1または複数が位置するペイロードにマッピングし、光ペイロードユニット信号のための第1粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドおよび第2粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドを追加して光データユニット信号を生成するよう構成された信号マッピング部と、光データユニット信号を送信するよう構成された送信部と、を備える光伝送ネットワークデバイスを提供する。
【0018】
第2の態様に関連し、第2の態様の第1の可能な実施例においては、前記トリビュタリスロット分割部はさらに、受信される第2のクライアント信号のレート、伝送距離、および、変調フォーマットの少なくとも1つに基づいて、前記m個の第1粒度のトリビュタリスロットのうちの他の第1粒度のトリビュタリスロットをx個の第3粒度のトリビュタリスロットへと分割するよう構成され、前記第1粒度のトリビュタリスロットのレートは前記第3粒度のトリビュタリスロットのレートのx倍であり、xは1よりも大きな正の整数である。
【0019】
第2の態様の第1の可能な実施例に関連し、第2の態様の第2の可能な実施例においては、信号マッピング部はさらに、第2のクライアント信号を、x個の第3粒度のトリビュタリスロットのうちの1または複数が位置するペイロードにマッピングするよう構成される。
【0020】
第2の態様に関連し、第2の態様の第3の可能な実施例においては、前記トリビュタリスロット分割部はさらに、第3のサービス信号のレート、伝送距離、および、変調フォーマットの少なくとも1つに基づいて、前記x個の第3粒度のトリビュタリスロットのうちの1つをz個の第4粒度のトリビュタリスロットへと分割するよう構成され、前記信号マッピング部はさらに、前記z個の第4粒度のトリビュタリスロットのうちの1または複数が位置するペイロードに前記第3のサービス信号をマッピングするよう構成され、zは1よりも大きな正の整数であり、前記光ペイロードユニット信号はさらに、前記第4粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドを有する。
【0021】
第3の態様によれば、本発明の実施形態は、光伝送ネットワークデバイスであって、コンピュータ実行可能なプログラムコードを格納するよう構成されたメモリと、前記メモリに結合されたプロセッサと、を備え、前記プログラムコードは命令を有し、前記プロセッサにより実行された場合に、前記命令は前記光伝送ネットワークデバイスが、光ペイロードユニット信号のペイロードをm個の第1粒度のトリビュタリスロットへと分割することと、前記m個の第1粒度のトリビュタリスロットのうちの1つをn個の第2粒度のトリビュタリスロットへと分割することであって、前記第1粒度のトリビュタリスロットのレートは前記第2粒度のトリビュタリスロットのレートのn倍であり、mは正の整数であり、nは1よりも大きな正の整数である、分割することと、第1のクライアント信号を、前記n個の第2粒度のトリビュタリスロットのうちの1または複数が位置するペイロードにマッピングし、前記光ペイロードユニット信号のための前記第1粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドと前記第2粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドとを追加して、光データユニット信号を生成することと、前記光データユニット信号を送信することと、のオペレーションを行うことを可能とする、光伝送ネットワークデバイスを提供する。
【0022】
本発明の実施形態によれば、光ペイロードユニット信号のペイロードがm個の第1粒度のトリビュタリスロットへと分割された後に、m個の第1粒度のトリビュタリスロットのうちの1つがより小さい粒度のn個の第2粒度のトリビュタリスロットへとさらに分割され、第1のクライアント信号は第2粒度のトリビュタリスロットのうちの1または複数にマッピングされる。ゆえに、トリビュタリスロットは、カスタマイズされたクライアントサービスの伝送要件を満たすための要件に基づいて、OTNデータプレーン上で柔軟に分割され得る。同じベアラのコンテナが混合方式で異なる複数のレートのサービスを伝達し、帯域幅伝送効率を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明の実施形態における、または従来技術における技術的解決手段をより明確に説明すべく、以下、実施形態または従来技術を説明するために必要な添付の図面について簡潔に説明する。以下の説明における添付の図面は、本発明の一部の実施形態を示すものに過ぎず、当業者であれば、これら添付の図面から創造的努力なく他の図面をさらに導き出し得ることは明らかである。
【0024】
【
図1】本発明の一実施形態によるOTNフレームフォーマットの図である。
【0025】
【
図2】OTUCn信号に定義されたOTUCnフレームのフレーム構造を示す。
【0026】
【
図3】本発明の一実施形態によるGMPマッピングを使用したTSディストリビューションの概略図である。
【0027】
【
図4】本発明の一実施形態によるODUk内のOPUkのペイロードトリビュタリスロット分割の概略図である。
【0028】
【
図5】本発明の一実施形態によるクライアント信号の伝送方法の概略フローチャートである。
【0029】
【
図6】本発明の一実施形態による光ペイロードユニット信号のペイロードに対する複数の粒度のトリビュタリスロット分割の実行の概略図である。
【0030】
【
図7】本発明の一実施形態に従ってペイロードが複数の粒度のトリビュタリスロットの分割を受けた光ペイロードユニット信号の構造図である。
【0031】
【
図8】本発明の一実施形態によるトリビュタリスロットのオーバヘッドの値の概略図である。
【0032】
【
図9】本発明の一実施形態によるトリビュタリスロットポインタのフィールドの概略構造図である。
【0033】
【
図10】本発明の一実施形態による光伝送ネットワークデバイスの概略構造図である。
【0034】
【
図11】本発明の一実施形態による光伝送ネットワークデバイスの概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の実施形態の目的、技術的解決手段、および利点をより明確にするために、本発明の実施形態における添付図面に関連して本発明の実施形態における技術的解決手段を以下で明確かつ十分に説明する。説明される実施形態が、本発明の実施形態の全部ではなく一部であることは明らかである。本発明の実施形態に基づいて、当業者により創造的努力をすることなく取得される他の全ての実施形態は、本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【0036】
図1は、本発明の一実施形態によるOTNフレームフォーマットの図である。
図1に示されるように、OTNフレームは4080列4行を有する標準モジュール構造である。OTNフレームのヘッダにおける16列はオーバヘッドバイトであり、OTNフレームの中途部の3808列はペイロードであり、OTNフレームの末尾の256列はFECチェックバイトである。OTNフレームは、フレーム同期およびポジショニング機能を提供するのに使用される
フレームアライメント信号(FAS)バイトを行1かつ列1から7に有する。ここで、FASの第7バイトは、クライアントサービスデータの複数の要素が時分割多重方式で伝達される場合にオーバヘッド割当てを示すのに使用されるマルチフレームアライメント信号
(MFAS)である。OTNフレームは、光チャネル伝送ユニットレベルのネットワーク管理機能を提供するのに使用される
光チャネル伝送ユニット−kオーバヘッド(OTUk OH
)バイトを行1かつ列8から14に、保守および運用機能を提供するのに使用される
光チャネルデータユニット−kオーバヘッド(ODUk OH
)バイトを行2から4かつ列1から14に、クライアントサービスデータ適応機能を提供するのに使用されるOPUk OH(Optical Channel Payload Unit−k Overhead、光チャネルペイロードユニット−kオーバヘッド)バイトを列15および16に、有する。ここで、OPUk OHバイトはペイロード構造識別子
(PSI)を有し、PSIはMFASにより命令された場合に0から255の可能な値に対応する。第0バイト
はペイロードタイプ
(PT)であり、他のバイトは将来の拡張時の使用のために確保された予備のバイト
(RES)である。OTNフレームは、クライアントサービスデータを伝達する機能を提供するのに使用されるOPUk
バイトを列17から3824に有する。ここで、伝送されるクライアントサービスデータはOPUkへと組み込まれる。OTNフレームは、誤り検出および誤り訂正機能を提供するのに使用されるFECバイトを列3825から4080に有する。係数kは、サポートされたビットレートを表す。異なるビットレートは異なるタイプのOPUk、ODUkおよびOTUkに対応する。本明細書においてk=0はビットレートが1.25ギガビット/秒であることを示し、K=1はビットレートが2.5ギガビット/秒であることを示し、k=2はビットレートが10ギガビット/秒であることを示し、k=3はビットレートが40ギガビット/秒であることを示し、K=4はビットレートが100ギガビット/秒であることを示す。OPUkおよびOPUk OHはOPUkフレームを形成し、OPUkフレーム、ODUk OHおよびFASはODUkフレームを形成し、ODUkフレーム、OTUk OHおよびFECバイトはOTUkフレームを形成する。
【0037】
近年、100ギガビット/秒より速いOTNのアプリケーションのために、
国際電気通信連合−電気通信標準化区画(ITU−T
)は、
光チャネル伝送ユニット−Cn(OTUCn
)インタフェース(Cはローマ数字100、nは正の整数)を策定している。OTUCnインタフェースは、処理能力がn×100ギガビット/秒のレートを持つ電気的インタフェースを提供し、OTUCn信号は20×n5ギガビット/秒のトリビュタリスロットを有する。
【0038】
図2はOTUCn信号に定義されたOTUCnフレームのフレーム構造を示す。OTUCnフレームはn個のOTUサブフレームを有し、各OTUサブフレームは4行3824列を有する。
フレームアライメントオーバヘッド(FA OH
)はフレームポジショニングニングオーバヘッドバイトであり、フレームの同期およびポジショニング機能を提供する。OTU OHはOTUCnオーバヘッドバイトである。OTUCnは1つの信号として管理および監視され、光チャネル伝送ユニットレベルのネットワーク管理機能が提供される。OTUCnオーバヘッドの大半のオーバヘッド情報はOTUサブフレーム1(OTU subframe#1)のOTU OHを使用することで伝達され、残りのオーバヘッド情報は複数の他のOTUサブフレームを使用して伝達される。OTUCnフレームはFA OHおよびOTUCnオーバヘッドを
光チャネルデータユニット−Cn(ODUCn
)フレームに追加することで形成される。ODUCnフレームはn個のODUサブフレームを有し、各ODUサブフレームは4行3824列を有する。ODUCnフレームはODUCnオーバヘッドを
光チャネルペイロードユニット−Cn(OPUCn
)フレームに追加することで形成される。OPUCnフレームはn個のOPUサブフレームを有し、各OPUサブフレームは4行3810列を有する。各OPUサブフレームは2列のオーバヘッドエリアと3808列のペイロードエリアとを有する。各OPUサブフレームは、低次のサービスを伝達するのに使用される20個の5ギガビット/秒のトリビュタリスロットを有する。OTUCnフレームが送信される前に、OTUCnフレームを伝送する物理インタフェースのタイプに基づいて、OTUCnフレームのn個のOTUサブフレームに単一バイトまたはマルチバイトのインターリーブ処理、例えば単一バイトまたは16バイトのインターリーブ処理が行われて、シリアルなOTUCnビットデータストリームが形成される。シリアルなOTUCnビットデータストリームは対応するレートを持つ光モジュールを使用して送信される。
【0039】
マッピング処理は、異なるタイプの送信されるサービスをOPUペイロードエリア(Payload Area)にマッピングする方法である。例えば、この実施形態においては、クライアントサービスデータをOPUにマッピングするのにGMPマッピング処理が使用される。
図3は、本発明の一実施形態によるGMPマッピングを使用したTSディストリビューションの概略図である。
図3のGMP OHは
図1のOPUk OHに等しい。この実施形態におけるGMP OHは、TS調整を示すのに使用されるTS情報を含む。
図3の1または複数のTSは、クライアントサービスデータを伝送するべくGMPブロックコンテナを形成する。
【0040】
図3において、OPU2を使用して特定のGMPマッピング方法が説明される。OPU2フレームのペイロードエリアは8個のTSへと分割される。各列の4行はトリビュタリスロットを形成する。OPU2フレームのペイロードエリアにおける全ての列のトリビュタリスロットは、周期的な態様で順にTS1,TS2,TS3,…およびTS8として特定される。8個のOPU2フレームが1つのOPU2の8−マルチフレームを形成する。クライアントサービスデータは、OPU2の8−マルチフレームのペイロードエリアにおける1または複数のトリビュタリスロットにマッピングされてよい。OPU2の8−マルチフレームにおける1または複数のTSは、GMPブロックコンテナを形成してサービスデータを伝達してよい。本明細書において3つのTS:TS1,TS3およびTS4がサービスデータを伝送するのに使用される。
【0041】
クライアントサービスデータは行単位のGMPブロックコンテナへと入れられる。行内の対応するトリビュタリスロットが満たされた後に、次の行内の対応するトリビュタリスロットに対し、同様のデータを入れるオペレーションが実行される。
図3に示されるように、このケースではGMPブロックコンテナによって占有されるTSの数は3であり、マッピング粒度は3バイト(byte)である。クライアント
サービスデータがGMPブロックコンテナへと入れられる場合に、(マッピング中のクロック情報により決定される)1クロック周期内に、クライアント
サービスデータのうち3バイトがそれぞれ列17、19および20の行1に足され、次に、第2のクロック周期内に、クライアント
サービスデータのうち他の3バイトがそれぞれ列25、27および28の行1に足される。以下同様に、行が満たされた後に、同様の入れるオペレーションが次の行に実行される。
【0042】
OTN内でクライアント信号を送信するプロセスは、次の通りである。GMPプロトコルを使用してクライアント信号がODUkに多重化される。前方誤り訂正(FE
C)データがODUkに足されてOTUkを形成する。次に、OTUkが伝送される。
【0043】
具体的には、クライアント信号がODUkに多重化される前に、ODUkのペイロードエリアがn個
のTSへと分割される。
【0044】
ODUkの列17から3824はペイロードエリアであり、ODUkのペイロードエリアは合計で3808列を有する。ODUkのペイロードエリアをn個のトリビュタリスロットへと分割する方式は、次の通りである。
【0045】
図4に示されるように、トリビュタリスロットの分割は、各ODUkフレームにおけるOPUkペイロードに実行される。ODUkの列17から3824、すなわちODUkのペイロードエリアにおける列1から列3808は、周期的な態様で順に1からnまで付番される。ODUkのペイロードエリアにおける列3808の数はMod(3808/n)であり、Mod(3808/n)は3808をnで割って取得される剰余を表す。同じ番号を有する列は同じトリビュタリスロットに属する。各トリビュタリスロットはint(3808/n)個の列を占有し、int(3808/n)は3808をnで割って切り捨てた結果を表す。例えば、nが5に等しい場合には、3808/5は761.6に等しく、mod(3808/5)は3に等しく、int(3808/5)は761に等しい。3808がnで割り切れない場合には、剰余に対応する複数の列のバイトが充填される。例えば、nが5に等しい場合には、380
8は5で割り切れ
ないので、3つの残りの列が充填される。各トリビュタリスロットがint(3808/n)列を占有し、各列は4バイトを有するので、各トリビュタリスロットは4×int(3808/n)バイトを占有する。
【0046】
図5を参照すると、
図5は、本発明の一実施形態によるクライアント信号の伝送方法の概略フローチャートである。方法は次の処理を有する。
【0047】
段階S501:光ペイロードユニット
(OPU
)信号のペイロードをm個の第1粒度のトリビュタリスロットへと分割する。
【0048】
光伝送ネットワークデバイスによりOPU信号のペイロードエリアをm個の第1粒度のトリビュタリスロットへと分割することは、OPU信号のペイロードエリアにおける列1から列3808内のMバイト毎に周期的な態様で順に1からmまで付番することを含んでよい。ここで、同じ番号を有するバイトは同じ第1粒度のトリビュタリスロットに属し、Mは正の整数である。
【0049】
あるいは、光伝送ネットワークデバイスによりOPU信号のペイロードエリアをm個の第1粒度のトリビュタリスロットへと分割することは、OPU信号におけるペイロードエリアの列1から列3808に周期的な態様で順に1からmまで付番することを含んでよい。ここで、同じ番号を有する列は同じ第1粒度のトリビュタリスロットに属する。
【0050】
ODUk内の係数kはサポートされたビットレートを表す。異なるビットレートは異なるタイプのOPUk、ODUkおよびOTUkに対応する。OPUkおよびOPUk OHはOPUkフレームを形成し、OPUkフレーム、ODUk OHおよびFASはODUkフレームを形成し、ODUkフレーム、OTUk OHおよびFECバイトはOTUkフレームを形成する。本明細書において、k=2およびm=4が例として使用される。ここで、k=2はODU2のビットレートが10ギガビット/秒であることを示し、m=4はODU2に含まれるOPU2信号のペイロードが4つの第1粒度のトリビュタリスロットへと分割されることを示し、各第1粒度のトリビュタリスロットのビットレートは2.5Gである。
【0051】
段階S502:m個の第1粒度のトリビュタリスロットのうちの1つをn個の第2粒度のトリビュタリスロットへと分割する。ここで、第1粒度のトリビュタリスロットのレートは第2粒度のトリビュタリスロットのレートのn倍であり、mは正の整数であり、nは1よりも大きな正の整数である。
【0052】
既存のODUk、例えばODU2は、1.25Gおよび2.5Gという2つの固定トリビュタリスロット粒度を有する。これらのトリビュタリスロット粒度は、効率的なサービス伝達をある程度限定し、最適な帯域幅伝送効率を提供することができない。本発明のこの実施形態においては、
図6に示されるように、光伝送ネットワークデバイスはさらに、第1粒度のトリビュタリスロットのレート2.5Gを、第2粒度のトリビュタリスロットのレートへと分割してよい。第1粒度のトリビュタリスロットのレートは第2粒度のトリビュタリスロットのレートのn倍であり、nは1よりも大きい整数である。例えば、分割後に取得される第2粒度のトリビュタリスロットのレートはレート2.5Gの1/2,1/3または1/4であってよい。本明細書において、第2粒度のトリビュタリスロットのレートに対する第1粒度のトリビュタリスロット
のレートの割合、すなわちnの値は、伝達される必要のある第1のクライアント信号のレートに基づいて決定されてよい。例えば、第1のクライアント信号のレートが0.8Gである場合であって、レート2.5Gが3つの第2粒度のトリビュタリスロットのレートへと分割される場合に、第2粒度のトリビュタリスロットのレートは0.833Gである。ゆえに、1つの第1粒度のトリビュタリスロットのレートは、3つの第2粒度のトリビュタリスロットのレート0.8
33Gへと分割されてよい。
【0053】
段階S503:第1のクライアント信号を、n個の第2粒度のトリビュタリスロットのうちの1つが位置するペイロードにマッピングする。
【0054】
第1粒度のトリビュタリスロットのレートが2.5Gであり、第2粒度のトリビュタリスロットのレートが0.833Gであり、第1のクライアント信号のレートが0.8Gであることがさらに例として使用される。光伝送ネットワークデバイスは、第1のクライアント信号を、3つの第2粒度のトリビュタリスロットのうちの1つが位置するペイロードにマッピングしてよい。
図6は、OPU2のペイロードのトリビュタリスロット分割の概略図である。
図6において、TSa1からTSa4は、レートが2.5Gの第1粒度のトリビュタリスロットである。1つの第1粒度のトリビュタリスロットTSa1が、3つの第2粒度のトリビュタリスロットTSb1、TSb2およびTSb3へと分割される。レートが0.8Gの第1のクライアントサービス信号は、トリビュタリスロットTSb1が位置するペイロードにマッピングされてよい。
【0055】
本明細書において、第1のクライアント信号は、n個の第2粒度のトリビュタリスロットへと分割された第1粒度のトリビュタリスロットの一部または全部を占有し、他の占有されていない第1粒度のトリビュタリスロットは、他のクライアント信号を伝達するのに使用され得る。例えば、他のクライアント信号は、m個の第1粒度のトリビュタリスロットにおける他の第1粒度のトリビュタリスロットであって、n個の第2粒度のトリビュタリスロットへと分割された第1粒度のトリビュタリスロットとは異なる他の第1粒度のトリビュタリスロットのうちの1または複数にマッピングされてよい。
【0056】
段階S504:OPU信号のための第1粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドおよび第2粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドを追加してODU信号を生成する。
【0057】
第1粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドは、ODU信号のOPUオーバヘッドに位置し、第2粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドはOPU信号のペイロードに位置する。第1粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドは各第1粒度のトリビュタリスロットを識別するのに使用される。第1粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドはさらに、第1粒度のトリビュタリスロットが他の粒度のトリビュタリスロットへと分割されたか否かを示すのに使用される情報を含んでよい。第1粒度のトリビュタリスロットが他の粒度のトリビュタリスロットへと分割されたことを第1粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドが示す場合、第1粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドはさらに、第1粒度のトリビュタリスロットから分割された他の粒度のトリビュタリスロットの数を示す情報を有する。第2粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドは第2粒度のトリビュタリスロットそれぞれの第1バイトに位置してよい。第2粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッド分散情報はMFASフィールド内に記憶されてよい。
【0058】
段階S505:ODU信号を送信する。
【0059】
具体的には、光伝送ネットワークデバイスによりODU信号を送信することは、ODU信号のためのOTUオーバヘッドを追加してOTU信号を生成し、OTU信号を送信することで実施されてよい。
【0060】
第1粒度のトリビュタリスロットが第2粒度のトリビュタリスロットへと分割された後に、第2粒度のトリビュタリスロットはさらに、サービスレート、伝送距離および変調フォーマットのうちの少なくとも1つ、例えばより小さなサービスレートの伝達要求に基づいて分割されてよい。便宜的に、本明細書では第1粒度のトリビュタリスロットはレベル1の粒度のトリビュタリスロットと称され、第2粒度のトリビュタリスロットはレベル2の粒度のトリビュタリスロットと称され、第2粒度のトリビュタリスロットがさらに分割された後に取得されるトリビュタリスロットはレベル3の粒度のトリビュタリスロットと称される。
図7に示されるように、レベル1のトリビュタリスロットのうちの1つはレベル2のトリビュタリスロットへと分割され、レベル
2のトリビュタリスロットはレベル3のトリビュタリスロットへとさらに分割されてよい。レベル1のトリビュタリスロットが2.5Gであると仮定すると、レベル2のトリビュタリスロットは0.5Gであってよく、レベル3のトリビュタリスロットは0.05Gであってよい。レベル3のトリビュタリスロットがサービス伝送に使用される場合、0.1G程度に小さいサービスが伝送されてよい。明らかに、レベル3のトリビュタリスロットを使用する伝送は、レベル1のトリビュタリスロットを使用する伝送に対し、いっそうフレキシブルかつ省資源である。レベル1のトリビュタリスロットのオーバヘッドがOPUのオーバヘッドに位置し得、レベル2のトリビュタリスロットのオーバヘッドがレベル2のトリビュタリスロットの第1バイトに位置し得、レベル3のトリビュタリスロットのオーバヘッドがレベル3のトリビュタリスロットの第1バイトに位置し得ることが
図8から理解され得る。レベル1のトリビュタリスロットのオーバヘッドは、レベル1のトリビュタリスロットのトリビュタリスロットポインタ
(TSP)を有してよい。レベル1のトリビュタリスロットのTSPはOPUオーバヘッドの
多重化構造識別子(MSI
)フィールドを使用して伝達されてよい。OPU信号のペイロードがレベル1のトリビュタリスロットへと分割されることが想定されている。MFAS値はMSIフィールド内の第2MSI、すなわちMSI[2]に記憶される。本明細書においてMFAS値は2であり、このことはレベル1のトリビュタリスロットにおける第1トリビュタリスロットのトリビュタリスロットポインタがMSI[2]内に記憶されることを示す。MSIフィールド内の第3MSIに記憶されるMFAS値、すなわちMSI[3]は3であり、このことはレベル1のトリビュタリスロット内の第2トリビュタリスロットのトリビュタリスロットポインタがMSI[3]内に記憶されることを示す。以下同様に、具体的には
図8に示されるように、レベル1のトリビュタリスロットにおける
(a)番目のトリビュタリスロットのトリビュタリスロットポインタはMSIフィールドにおける(a+1)番目のMSI、すなわちMSI[a+1]内に記憶される。
【0061】
図8に示されるように、レベル2のトリビュタリスロットのトリビュタリスロットポインタに対し、レベル2のトリビュタリスロットiのMFAS値は0に設定されてよく、これによりレベル2のトリビュタリスロットのトリビュタリスロットポインタがレベル2のトリビュタリスロットiの第1バイトに記憶されることを示してよい。同様に、レベル3のトリビュタリスロットのトリビュタリスロットポインタに対し、レベル3のトリビュタリスロットiのMFAS値は1に設定されてよく、これによりレベル3のトリビュタリスロットのトリビュタリスロットポインタがレベル3のトリビュタリスロットiの第1バイトに記憶されることを示してよい。以下同様に、レベルNのトリビュタリスロットのトリビュタリスロットポインタに対し、レベルNのトリビュタリスロット
iのMFAS値はN
−2に設定されてよく、これによりレベルNのトリビュタリスロットのトリビュタリスロットポインタがレベルNのトリビュタリスロット
iの第1バイトに記憶されることを示してよい。
【0062】
トリビュタリスロットポインタの内容は、
図9に示されるように2つのフィールドを有する。これらは具体的には以下の通りである。
【0063】
(1)TS_Child:1ビットであり、他の粒度のトリビュタリスロットが現在のトリビュタリスロット内にネストされているか否かを示すのに使用される。TS_Childが0である場合には、次のレベルのトリビュタリスロットが現在のトリビュタリスロットにネストされていないことを示す。TS_Childが1である場合には、他の粒度のトリビュタリスロットが現在のトリビュタリスロットにネストされていることを示す。
【0064】
(2)TS_NUM/CID:7ビットである。このフィールドは2つの意味を持ち:TS_Child=0の場合には、このフィールドは現在のトリビュタリスロット内で伝達されるクライアントサービス情報、例えばクライアントサービスの
識別子(ID)値、すなわち
クライアントサービスの識別子(CID)等、を格納するのに使用される。TS_Child=1の場合には、このフィールドは、現在のトリビュタリスロットにネストされる他の粒度のトリビュタリスロットの数、すなわち
トリビュタリスロット数(TS_NUM)を格納するのに使用される。
【0065】
本明細書において、他の粒度のトリビュタリスロットが現在のトリビュタリスロットにネストされているか否かは、現在のトリビュタリスロットが他の粒度のトリビュタリスロットへと分割されているか否かを意味し、現在のトリビュタリスロットにネストされる他の粒度のトリビュタリスロットの数は、現在のトリビュタリスロットから分割された他の粒度のトリビュタリスロットの数を意味する。現在のトリビュタリスロットはより小さいレートのトリビュタリスロットのみへと分割され得るので、本明細書で言及される他の粒度のトリビュタリスロットは一般に次のレベルのトリビュタリスロットと称され得る。
【0066】
図5のクライアント信号の伝送方法は、m個の第1粒度のトリビュタリスロットのうちの1つをn個の第2粒度のトリビュタリスロットへと分割する解決法を説明するに過ぎない。m個の第1粒度のトリビュタリスロットのうちの他の第1粒度のトリビュタリスロットは、第2のクライアント信号のレート、伝送距離および変調フォーマットのうちの少なくとも1つに基づいてx個の第3粒度のトリビュタリスロットへとさらに分割され得ることに留意するべきである。ここで、第1粒度のトリビュタリスロットのレートは第3粒度のトリビュタリスロットのレートのx倍であり、xは1よりも大きな正の整数である。例えば、
図6においてOPU2信号のペイロード部分は第1粒度のトリビュタリスロットTSa1、TSa2、TSa3およびTSa4へと分割される。各第1粒度のトリビュタリスロットのレートは2.5Gである。1つの第1粒度のトリビュタリスロットTSa1は、第1のクライアントサービス信号のレート0.8Gに基づいて第2粒度のトリビュタリスロットTSb1、TSb2およびTSb3へと分割される。各第2粒度のトリビュタリスロットのレートは0.833
Gである。1つの第2粒度のトリビュタリスロットTSb1は第1のクライアントサービス信号を伝達するのに使用されてよい。本明細書において他の第1粒度のトリビュタリスロットTSa2はまた、第2のクライアントサービス信号のレートに基づいて、例えば第2のクライアントサービス信号のレートが1.25Gである場合に、第3粒度のトリビュタリスロットTSc1およびTSc2へと分割されてよい。
各第3粒度のトリビュタリスロットのレートは1.25Gであり、1つの第3粒度のトリビュタリスロットTSc1は第2のクライアントサービス信号を伝達するのに使用されてよい。
【0067】
図10は、本発明の一実施形態による光伝送ネットワークデバイス100の概略構造図である。光伝送ネットワークデバイス100は、プロセッサ(例えばメインボード)1001、メモリ1002、OTNラインボード1003、クロス接続ボード1004、およびOTNトリビュタリボード1005を備えてよい。サービスの伝送方向はクライアント側からライン側でもよいし、ライン側からクライアント側でもよい。クライアント側により送信または受信されるサービスはクライアント側サービスと称され、ライン側により受信または送信されるサービスはWDM側サービスと称される。2つの方向におけるサービス処理手順は逆の処理である。
【0068】
プロセッサ1001はバスを使用してまたは直接にメモリ1002、OTNラインボード1003、クロス接続ボード1004およびOTNトリビュタリボード1005に接続され、OTNラインボード1003、クロス接続ボード1004およびOTNトリビュタリボード1005を制御および管理するよう構成される。
【0069】
OTNトリビュタリボード1005はクライアント信号(サービス信号)の組み込みおよびマッピングを完了するよう構成される。クライアント信号は、
非同期伝達モード(ATM
)サービス、
同期デジタル階層(SDH)サービス、イーサネットサービス、
一般的な公開無線インタフェース(CPRI
)サービス、および、ストレージサービスなどの複数のサービスタイプを含む。具体的に、トリビュタリボード1005はクライアント側から信号を受信し、受信したクライアント信号を
光チャネルデータユニット(ODU
)信号に組み込みおよびマッピングし、かつ、対応するOTNの管理・監視オーバヘッドを追加するよう構成される。OTNトリビュタリボード1005上で、ODU信号は低次のODU信号、例えばODU0、ODU1、ODU2、ODU3またはODUflexであってよい。OTNの管理・監視オーバヘッドはODUオーバヘッドであってよい。異なるタイプのクライアント信号が、異なる方式により異なるODU信号に組み込みおよびマッピングされる。
【0070】
クロス接続ボード1004は、トリビュタリボード1005とラインボード1003との間の完全なクロス接続を完成させて、フレキシブルなODU信号のクロス接続スケジューリングを実装するよう構成される。具体的に、クロス接続ボード1004は、任意のトリビュタリボードから任意のラインボードへとODU信号を伝送することができ、或いは、任意のラインボードから任意のラインボードへとOTU信号を伝送することができ、或いは、任意のトリビュタリボードから任意のトリビュタリボードへとクライアント信号を伝送することができる。
【0071】
OTNラインボード1003はODU信号に基づいてOTU信号を生成し、OTU信号をライン側に送信するよう構成される。ODU信号に基づいてOTU信号を生成する前に、OTNラインボード1003は、複数の低次のODU信号を高次のODU信号へと多重化し、次に、対応するOTNの管理・監視オーバヘッドを高次のODU信号に追加してOTU信号を生成し、ライン側の光伝送チャネルにOTU信号を送信してよい。OTNラインボード1003上で、高次のODU信号は、ODU1、ODU2、ODU3、ODU4、などであってよい。OTN管理・監視オーバヘッドはOTUオーバヘッドであってよい。
【0072】
プロセッサ1001は、OTNトリビュタリボード1005およびOTNラインボード1003とインタラクションを行い、メモリ1002にプログラムを呼び出し、伝送デバイスを制御する。例えば、プロセッサ1001は伝送デバイスにおけるOTNトリビュタリボード1005およびOTNラインボード1003の1または複数を制御して以下のオペレーション:OPU信号のペイロードをm個の第1粒度のトリビュタリスロットへと分割すること;m個の第1粒度のトリビュタリスロットのうちの1つをn個の第2粒度のトリビュタリスロットへと分割することであって、第1粒度のトリビュタリスロットのレートは第2粒度のトリビュタリスロットのレートのn倍であり、mは正の整数であり、nは1よりも大きな正の整数であること;第1のクライアント信号を、n個の第2粒度のトリビュタリスロットのうちの1または複数が位置するペイロードにマッピングすること;OPU信号のための第1粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドおよび第2粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドを追加してODU信号を生成すること;および、ODU信号を送信すること、を実行する。具体的に、ODU信号を送信することは、ODU信号のためのOTUオーバヘッドを追加してOTU信号を生成し、OTU信号を送信することにより実装されてよい。
【0073】
上記に含められ上述のプロセッサにより実行されるオペレーションの具体的な実装例に関しては、
図5の光伝送ネットワークデバイスにより実行された対応する複数の段階と、対応する実施形態とを参照されたい。本発明のこの実施形態においては、詳細を再度説明しない。
【0074】
図11は、本発明の一実施形態による光伝送ネットワークデバイス110の単純化された機能ブロック図である。光伝送ネットワークデバイスはクライアント信号を伝送するよう構成される。光伝送ネットワークデバイス110は、光ペイロードユニット信号のペイロードをm個の第1粒度のトリビュタリスロットへと分割し、m個の第1粒度のトリビュタリスロットのうちの1つをn個の第2粒度のトリビュタリスロットへと分割するよう構成されたトリビュタリスロット分割部1101であって、第1粒度のトリビュタリスロットのレートは第2粒度のトリビュタリスロットのレートのn倍であり、mは正の整数でありnは1よりも大きな正の整数である、トリビュタリスロット分割部1101と、第1のクライアント信号を、n個の第2粒度のトリビュタリスロットのうちの1または複数が位置するペイロードにマッピングし、光ペイロードユニット信号のための第1粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドおよび第2粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドを追加して光データユニット信号を生成するよう構成された信号マッピング部1102と、光データユニット信号を送信するよう構成された送信部1103と、を備える。
【0075】
任意選択で、トリビュタリスロット分割部1101はさらに、受信した第2のクライアント信号のレート、伝送距離および変調フォーマットのうちの少なくとも1つに基づいて、m個の第1粒度のトリビュタリスロットのうちの他の第1粒度のトリビュタリスロットをx個の第3粒度のトリビュタリスロットへと分割するよう構成される。ここで、第1粒度のトリビュタリスロットのレートは第3粒度のトリビュタリスロットのレートのx倍であり、xは1よりも大きな正の整数である。
【0076】
任意選択で、信号マッピング部1102はさらに、第2のクライアント信号を、x個の第3粒度のトリビュタリスロットのうちの1または複数が位置するペイロードにマッピングするよう構成される。
【0077】
任意選択で、トリビュタリスロット分割部1101はさらに、第3のサービス信号のレート、伝送距離、および、変調フォーマットの少なくとも1つに基づいて、x個の第3粒度のトリビュタリスロットのうちの1つをz個の第4粒度のトリビュタリスロットへと分割するよう構成される。
信号マッピング部1102はさらに、z個の第4粒度のトリビュタリスロットのうちの1または複数が位置するペイロードに第3のサービス信号をマッピングするよう構成される。ここで、zは1よりも大きな正の整数であり、光ペイロードユニット信号はさらに、第4粒度のトリビュタリスロットのオーバヘッドを有する。
【0078】
上述の光伝送ネットワークデバイスに含まれるユニットにより実行されるオペレーションの具体的な実装例に関しては、
図5の光伝送ネットワークデバイスにより実行される複数の段階と、対応する実施形態を参照されたい。詳細の再度の説明は省略する。
【0079】
本発明の実施形態の技術がソフトウェアおよび必要な一般のハードウェア基盤により実装されうることは当業者により明確に理解されうる。このような理解に基づいて、本発明の実施形態における技術的解決手段は基本的に、或いは従来技術に対する貢献を示す部分は、ソフトウェア製品の形態で実装されてよい。
ソフトウェア製品は、ROM/RAM、ハードディスク、または光ディスクのような記憶媒体に記憶され、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワークデバイスなどであってよい)に本発明の実施形態の実施形態またはいくつかの部分で説明された方法を実行するよう指示するいくつかの命令を含んでよい。
【0080】
明細書の実施形態は全て進歩的な態様で説明されており、実施形態における同じまたは同様の部分に関してはそれらの実施形態を参照しており、各実施形態は他の実施形態との差分に着目している。特に、システムの実施形態は基本的に方法の実施形態と同様であり、ゆえに簡潔に説明されている。関連する部分に関しては、方法の実施形態における部分的な説明を参照されたい。
【0081】
本発明の上述の実施例は本発明の保護範囲のいかなる制限も構成しない。本発明の趣旨及び原理から逸脱することなく行われる修正、同等の置換、改善等が本発明の保護範囲内に含まれる。