(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御装置は、前記計量機識別情報に対応する前記計量機が使用中である場合に、前記計量機が使用中であることを表す信号を前記顧客端末に送信することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のセルフサービス給油所向けの給油所システム。
前記顧客端末は、前記給油所内に設けられたビーコン装置から送信されるビーコン信号を受信すると、前記給油情報及び前記計量機識別情報を送信するためのアプリケーションプログラムを起動し、又は、前記アプリケーションプログラムの起動を促す表示を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のセルフサービス給油所向けの給油所システム。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態によるセルフサービス給油所向けシステムの構成を示す図である。セルフサービス給油所向けシステムは、複数の給油所システム1、管理サーバ3を含む。給油所システム1は、セルフサービス方式による給油を行うためのコンピュータシステムであり、各給油所に導入されている。給油所システム1は、インターネット等のネットワーク5を介して、管理サーバ3と通信可能である。なお、セルフサービス給油所向けシステムに含まれる給油所システム1の数は、特に限定されるものではなく、1つでありうる。
【0012】
管理サーバ3はネットワーク5を介して給油所システム1と通信可能であり、例えば、各給油所の売り上げデータ等を集計して管理する。管理サーバ3は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、記憶装置、表示装置、入力装置、通信I/F(Interface)等を備える。記憶装置は、例えば、ハードディスク等の大容量記憶装置である。
【0013】
図2は、本実施形態による給油所システム1の構成を示す図である。給油所システム1は、SSC(Self Service Console)9、給油所サーバ11、計量機制御装置12、複数の計量機(給油装置)13、複数の外設機(注文機)14、無線LAN(Local Area Network)アクセスポイント15を含む。
【0014】
計量機制御装置12は、給油所サーバ11と通信可能に接続され、給油所システム1に含まれる計量機13および外設機14を制御する。計量機13はハイオク、レギュラー、および軽油用のノズル等を有し、外設機14と対になって使用される。計量機13は、計量機制御装置12とSS‐LAN(Service Station Local Area Network)7を介して接続される。SS‐LANにおいては、RS485プロトコルに基づいて、通信が行われる。
【0015】
外設機14は、紙幣取扱装置、硬貨取扱装置、カードリーダ、表示装置、入力装置、プリンタ等を有する。外設機14は計量機13の上部または計量機13の近傍に設けられ、計量機13と対になって使用される。外設機14は、計量機制御装置12とLAN8を介して接続される。LAN8における通信はTCP/IPプロトコルに基づいて行われる。なお、給油所システム1に含まれる計量機13および外設機14の数は、特に限定されるものではなく、それぞれ1台でありうる。
【0016】
無線LANアクセスポイント15は給油所サーバ11に接続され、給油所の所定位置に設置される。無線LANアクセスポイント15は、例えばWi‐Fi(登録商標)などIEEE 802.11規格に基づき、携帯端末2と無線通信可能である。
【0017】
携帯端末2は、顧客が所持する端末であり、カメラ等の撮像機能を備え、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末等である。携帯端末2は、無線LANアクセスポイント15に接続され、給油所サーバ11と通信可能である。なお、携帯端末2は必ずしも顧客が所持することを要せず、顧客の車両に備え付けられていてもよい。
【0018】
SSC9は、給油許可ボタン、表示装置等を有する。SSC9は給油所の監視室などに設置され、計量機制御装置12と接続される。SSC9は店員の操作により計量機制御装置12を介して、計量機13を制御する。給油所サーバ11はネットワーク5を介して管理サーバ3と通信可能であり、例えば、給油所の顧客データ、売り上げデータ等を管理する。
【0019】
図3は、本実施形態による給油所サーバ11のブロック図である。給油所サーバ11は、CPU111、ROM112、RAM113、記憶装置114、表示装置115、入力装置116、通信I/F117、バス118を備える。各部は、バス118を介して相互に接続されている。
【0020】
CPU111はアプリケーションプログラムにより給油所サーバ11の各部を制御する。ROM112は、不揮発性メモリから構成され、給油所サーバ11の各部を制御するためのアプリケーションプログラムを記憶する。RAM113はCPU111の動作に必要なメモリ領域を提供する。記憶装置114はハードディスク等の大容量記憶装置である。
【0021】
表示装置115は液晶ディスプレイ、OLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ、LED(Light Emitting Diode)ディスプレイ等から構成される。入力装置116はキーボード、マウス、タッチパネル等から構成される。通信I/F117はデータの送受信を行う通信部である。
【0022】
図4は、本実施形態による計量機制御装置12のブロック図である。計量機制御装置12は、CPU121、ROM122、RAM123、記憶装置124、表示装置125、入力装置126、第1通信I/F127、第2通信I/F128、バス129を備える。各部はバス129を介して相互に接続されている。
【0023】
CPU121はアプリケーションプログラムにより計量機制御装置12の各部を制御する。ROM122は、不揮発性メモリから構成され、計量機制御装置12の各部を制御するためのアプリケーションプログラムを記憶する。RAM123は、CPU121の動作に必要なメモリ領域を提供する。記憶装置124は、ハードディスク等の大容量記憶装置である。
【0024】
表示装置125は、例えば、液晶ディスプレイ、OLEDディスプレイ、LEDディスプレイ等から構成される。入力装置126は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等から構成される。
【0025】
第1通信I/F127は、TCP/IPプロトコルに基づき、データの送受信を行う通信部であり、給油所サーバ11、外設機14と通信可能である。第2通信I/F128は、RS485プロトコルに基づき、データの送受信を行う通信部であり、計量機13と通信可能である。
【0026】
図5は、本実施形態による携帯端末2のブロック図である。携帯端末2は、CPU201、ROM202、RAM203、記憶装置204、ディスプレイ205、タッチセンサ206、第1無線通信部207、第2無線通信部208、撮像部209、バス210を備える。各部は、バス210を介して相互に接続されている。
【0027】
CPU201は、アプリケーションプログラムにより携帯端末2の各部を制御する。ROM202は、不揮発性メモリから構成され、携帯端末2の各部を制御するためのアプリケーションプログラムを記憶する。RAM203は、CPU201の動作に必要なメモリ領域を提供する。記憶装置204は、ハードディスク等の大容量記憶装置である。
【0028】
ディスプレイ205は、タッチセンサ206が表面上に配されたタッチパネルである。ディスプレイ205は、例えば、液晶ディスプレイ、OLEDディスプレイ、LEDディスプレイ等から構成される。
【0029】
第1無線通信部207は、移動体通信ネットワークに接続して、無線通信を行う通信部であり、例えば、第3世代移動通信、LTE(Long Term Evolution)、第4世代移動通信等を実行可能に構成される。
【0030】
第2無線通信部208は、無線通信によりデータの送受信を行う通信部であり、例えば、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信、Wi‐Fi等の無線LAN接続による無線通信、赤外線無線通信等を実行可能に構成される。
【0031】
撮像部209は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)センサ、またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等のエリアセンサ、アナログ・ディジタル変換回路から構成される。
【0032】
図6は、本実施形態による計量機13の概観の一例を示す図である。計量機13は、ハイオク用ノズル131、レギュラー用ノズル132、軽油用ノズル133等を有する。計量機13の筐体表面には、表示物である2次元コード134が付されている。2次元コード134は、計量機13ごとに設けられている。2次元コード134は、QRコード(登録商標)等である。2次元コード134は、ラベル、札、紙、樹脂、プレート、カード等の媒体に印刷されてもよく、また、計量機13の筐体表面に直接印刷されてもよい。
図6においては、2次元コード134は、計量機13の上部に表示されているが、顧客が視認可能な位置であればよい。なお、2次元コード134を、図示しない液晶ディスプレイ等の表示装置に表示してもよい。
【0033】
図7は、本実施形態による2次元コード134に含まれる情報を示す図である。
図7においては、2次元コード134は、送信先情報、計量機識別情報を含む。送信先情報は、給油所サーバ11のIPアドレスおよび無線LANアクセスポイント15のSSID(Service Set IDentifier)を含み、給油情報および計量機識別情報の送信先の給油所サーバ11を特定する。給油情報は、例えば、油種、給油方法、精算方法等を表す。計量機識別情報は計量機13を識別するためのコードであって、計量機13に一意のコードである。計量機識別情報は、例えば「KRK1」のように文字および数字の組み合わせで表され得る。携帯端末2は、
図7に示す情報が含まれる2次元コード134を撮像すると、給油所サーバ11のIPアドレスおよび無線LANアクセスポイント15のSSIDを取得する。
【0034】
図8は、本実施形態による携帯端末2に入力される情報の一例を示す図であって、計量機識別情報および給油情報を表している。計量機識別情報は上述したように計量機13を識別するための情報であって、2次元コード134から取得される。給油情報は、油種、給油方法、精算方法を表し、顧客によって入力される。給油情報の入力は携帯端末2に予めダウンロードされたアプリケーションプログラムによって実行され得る。携帯端末2には油種、給油方法、精算方法のそれぞれにおいて選択可能な複数の項目が表示され、顧客は複数の項目から所望の項目を選択することによって給油情報を入力することができる。例えば、油種は、「ハイオク」、「レギュラー」、「軽油」の中から選択され、給油方法は、「定額」、「定量」、「満タン」から選択され得る。また、精算方法は、「現金」、「電子マネー」、「プリペイドカード」、「クレジットカード」から選択され得る。
【0035】
図9、
図10は、本実施形態による給油処理のシーケンスチャートである。顧客はまず、携帯端末2において、アプリケーションプログラムを起動する(ステップS101)。携帯端末2は、例えば、
図11(a)に示された操作画面をディスプレイ205に表示する。操作画面は、計量機識別情報を示す表示欄、油種、給油方法、精算方法の入力欄を含む。顧客は入力欄において給油情報を入力し、操作画面の下部に表示された「次へ」のボタンに触れると、携帯端末2は入力された給油情報を記憶する(ステップS102)。この時点において、計量機識別情報の表示欄は空欄となっている。なお、顧客は給油所においてアプリケーションプログラムを起動し、給油情報を入力してもよい。
【0036】
顧客は、携帯端末2を所持し、所望する給油所へ車両で行き、所望する計量機13の前に車両を停める(ステップS103)。顧客は、携帯端末2により、計量機13に表示されている2次元コード134を撮像する(ステップS104)。顧客が
図11(a)における「次へ」のボタンに触れることによって、ディスプレイ205は
図11(b)に示された画面を表示する。
図11(b)の画面上部には、2次元コード134を撮像するためのガイドが点線枠として表示される。撮像部209で撮像された画像はガイドの内側に表示される。画面下部には円形の撮像ボタンが表示される。顧客は、ガイド内に2次元コード134の画像を収め、撮像ボタンに触れることにより、2次元コード134を撮像する。携帯端末2は、撮像した2次元コード134をデコードし、給油所サーバ11のIPアドレス、無線LANアクセスポイント15のSSID、計量機識別情報を取得する(ステップS105)。
【0037】
携帯端末2は、2次元コード134から取得した計量機識別情報を操作画面に表示する(ステップS106)。携帯端末2は、無線LANアクセスポイント15のSSIDを用いて、給油所サーバ11に接続要求を送信する(ステップS107)。給油所サーバ11は、接続要求を受信し、携帯端末2から受信したSSIDの認証を行う(ステップS108)。このとき、暗号化キーが無線LANアクセスポイント15に設定されている場合、給油所サーバ11は、携帯端末2から受信した暗号化キーを併せて認証を行ってもよい。給油所サーバ11は認証に成功した場合、携帯端末2に接続応答を送信する(ステップS109)。給油所サーバ11は認証に失敗した場合、携帯端末2にエラーの通知を送信する。
【0038】
携帯端末2は給油所サーバ11から接続応答を受信し、携帯端末2と給油所サーバ11との間の通信が確立する(ステップS110)。携帯端末2は、無線LANアクセスポイント15を介して計量機識別情報および給油情報を給油所サーバ11に送信する(ステップS111)。以上により、携帯端末2は、2次元コード134を撮像して、給油所サーバ11のIPアドレス、無線LANアクセスポイント15のSSID、および計量機識別情報を取得したことを契機として、計量機識別情報と給油情報とを給油所サーバ11に送信する。
【0039】
携帯端末2は、計量機識別情報および給油情報の給油所サーバ11への送信を完了すると、送信の完了のメッセージとともに計量機識別情報をディスプレイ205に表示する(ステップS112)。例えば、
図11(c)に示されるように、携帯端末2は、計量機識別情報として「KRK1」を表示し、給油情報の送信が完了したメッセージを表示する。また、携帯端末2は、給油所サーバ11から油種の単価を取得して、ディスプレイ205に表示してもよい。このように、計量機識別情報を含む2次元コード134を携帯端末2で撮像することにより、顧客が計量機識別情報を手動入力する必要がなくなる。これによって、顧客の負担を軽減することができる。
【0040】
給油所サーバ11は、携帯端末2から給油情報および計量機識別情報を受信すると(ステップS111)、給油情報および計量機識別情報を計量機制御装置12に送信する(ステップS113)。計量機制御装置12は、計量機識別情報に対応する計量機13が使用中であるか否かを判定する(ステップS114)。
【0041】
計量機13が使用中である場合(ステップS114においてYES)、計量機制御装置12は、計量機13が使用中である旨の通知を給油所サーバ11に送信する(ステップS115)。給油所サーバ11は、計量機13が使用中である旨の通知を携帯端末2に送信し(ステップS116)、携帯端末2は、計量機13が使用中である旨のメッセージを表示する(ステップS117)。顧客は、携帯端末2のメッセージによって使用中の計量機13を把握し、給油可能な計量機13に車両を移動させることができる。
【0042】
一方、計量機13が使用中でない場合、すなわち計量機13が給油可能である場合(ステップS114においてNO)、計量機制御装置12は、給油情報に含まれる油種に応じたノズルを指定し、ノズルの使用許可通知を計量機13に送信する(ステップS121)。また、計量機制御装置12は、計量機13と対になって使用される外設機14に給油情報を送信する(ステップS122)。
【0043】
計量機13は、ノズルの使用許可通知を受信し、指定されたノズルが使用可能な状態になる(ステップS123)。外設機14は、給油情報を受信し、受信した給油情報に基づき、外設機14および計量機13の操作情報、顧客が給油前に行う作業に関する情報等を表示装置に表示する(ステップS124)。顧客は、外設機14に表示される情報に基づき、外設機14において給油前の作業を行う(ステップS125)。例えば、顧客は現金の投入、プリペイドカードの読み取り、クレジットカードの読み取り、電子マネーの記録媒体の読み取り等を行う。顧客は、外設機14に表示される情報に基づき、計量機13において給油前の作業を行う(ステップS126)。すなわち、顧客は、計量機13のホルダからノズルを取り外し、車両の給油口へノズルを挿入する。なお、外設機14、計量機13の給油前作業および操作に関する情報等は、外設機14、計量機13のそれぞれの表示装置に個別に表示されてもよい。
【0044】
店員は、図示していない監視モニタ等により、給油前の作業が完了したことを確認し、SSC9の給油許可ボタンを押す(ステップS127)。SSC9は、ノズルが計量機13のホルダから取り外されたことを検出し、警告音等を店員に発してもよい。店員は監視モニタなどによる確認作業を行った後、SSC9は給油許可通知を計量機制御装置12に送信する(ステップS128)。計量機制御装置12は、給油許可通知を受信し、給油許可通知を計量機13に送信する(ステップS129)。
【0045】
計量機13は、給油許可通知を受信して、給油可能な状態になる(ステップS130)。顧客は、指定されたノズルを用いて給油を行い(ステップS131)、給油完了後に外設機14で精算を行う(ステップS132)。
【0046】
このように本実施形態において、顧客は、あらかじめ給油情報を携帯端末に入力しておき、携帯端末を用いて2次元コードを撮像することにより、計量機識別情報と給油情報を外設機に手動入力することなく、給油を行うことができる。これによって、給油所システムは、顧客の負担を軽減することができる。
【0047】
(第2実施形態)
続いて、第2実施形態における給油所システムについて説明する。本実施形態は、無線LANアクセスポイントがSSIDを含むビーコン信号を送信する点において第1実施形態と異なっている。以下、第1実施形態と異なる構成を中心に説明する。
【0048】
本実施形態における無線LANアクセスポイント15は所定時間毎にビーコン信号を送信している。無線LANアクセスポイント15のビーコン信号には無線LANアクセスポイント15のSSIDが含まれる。このため、2次元コード134には無線LANアクセスポイント15のSSIDが含まれることを要しない。
【0049】
図12は、本実施形態による給油処理のシーケンスチャートである。顧客は、携帯端末2を所持して、車両で所望する給油所へ行き、所望する計量機13の前に車両を停める(ステップS201)。携帯端末2は無線LANアクセスポイント15のビーコン信号を受信し(ステップS202)、ビーコン信号に含まれるSSIDを取得する(ステップS203)。携帯端末2は、取得したSSIDを用いて、接続要求を無線LANアクセスポイント15に送信する(ステップS204)。給油所サーバ11が接続情報を確認した後(ステップS205)、接続応答を携帯端末2に送信する(ステップS206)。これにより、携帯端末2と無線LANアクセスポイント15との接続が確立する(ステップS207)。
【0050】
携帯端末2は、無線LANアクセスポイント15からビーコン信号を受信すると、アプリケーションプログラムを自動的に起動する(ステップS208)。なお、携帯端末2は、アプリケーションプログラムの起動を顧客に促す表示を行ってもよい。携帯端末2はアプリケーションプログラムに従い、
図11(a)に示された操作画面をディスプレイ205に表示する。顧客は操作画面において油種、給油方法、精算方法などの給油情報を入力する(ステップS209)。顧客は、携帯端末2に油種、給油方法、精算方法などの給油情報を予め入力し、記憶しておいてもよい。
【0051】
さらに、顧客は、携帯端末2により、計量機13に表示されている2次元コード134を撮像する(ステップS210)。携帯端末2は2次元コード134をデコードし(ステップS211)、計量機識別情報を取得する(ステップS212)。携帯端末2は、無線LANアクセスポイント15を介して計量機識別情報および給油情報を給油所サーバ11に送信する(ステップS213)。また、携帯端末2は、計量機識別情報および給油情報の給油所サーバ11への送信を完了すると、送信の完了のメッセージとともに計量機識別情報をディスプレイ205に表示する(ステップS214)。
【0052】
給油所サーバ11は、携帯端末2から給油情報および計量機識別情報を受信すると、給油情報および計量機識別情報を計量機制御装置12に送信する(ステップS215)。計量機制御装置12は、計量機識別情報に対応する計量機13が使用中であるか否かを判定する(ステップS216)。計量機13が使用中である場合(ステップS216においてYES)、計量機制御装置12は、給油所サーバ11を介して計量機13が使用中である旨の通知を携帯端末2に送信する(ステップS217、S218)。携帯端末2は、計量機13が使用中である旨のメッセージを表示する(ステップS219)。顧客は、携帯端末2のメッセージによって使用中の計量機13を把握し、給油可能な計量機13に車両を移動させることができる。
【0053】
一方、計量機13が使用中でない場合、すなわち、計量機13が給油可能である場合(ステップS216においてNO)、計量機制御装置12は計量機13における給油を許可する。これ以降、第1実施形態と同様に
図10のステップS121以降の処理が実行される。
【0054】
本実施形態によれば、無線LANアクセスポイントがSSIDを含むビーコン信号を送信することで、携帯端末はビーコン信号を受信し、直ちに無線LANアクセスポイントとの接続を確立することができる。また、携帯端末は給油所内の広い範囲においてビーコン信号を受信することができるため、顧客が給油所に到着すると同時に、携帯端末と無線LANアクセスポイントとの通信を確立し、給油情報を給油所サーバに送信することができる。
【0055】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について、
図13を用いて説明する。
図13は、本実施形態による給油所システム30のブロック図である。
【0056】
給油所システム30は、給油所に設置され、顧客の操作により給油を行う計量機40と、計量機40を識別する計量機識別情報を含む表示物を撮像した顧客端末から送信された、計量機識別情報と、顧客端末に記憶されていた給油情報と、を受信し、計量機識別情報に対応する計量機40に、給油情報に応じた給油を許可する制御装置50と、を備え、顧客端末は、給油所内に設けられたネットワークを介して、給油情報を送信する。
【0057】
このような構成によれば、計量機40を識別する計量機識別情報を含む表示物を、顧客端末により撮像すると、制御装置50は、顧客端末から送信される計量機識別情報に対応する計量機40に、給油情報に応じた給油を許可する。これにより、顧客は、計量機識別情報を手動入力することなく、給油を行うことができる。このため、本実施形態によれば、顧客の負担を軽減することができる。
【0058】
(他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、適宜変更可能である。
【0059】
上記の実施形態において、表示物である2次元コード134を計量機13に表示する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。2次元コード134は計量機13以外の場所に設けられてもよい。例えば、2次元コード134は外設機14の筐体に付されてもよく、外設機14の表示装置に表示されてもよい。このとき、外設機14の表示装置は、計量機13および外設機14の操作情報もあわせて表示してもよい。さらに、2次元コード134は、計量機13の近傍の支柱、標識、看板など、計量機13以外の場所に付されてもよい。顧客が2次元コード134と計量機13との対応を把握し易いように、2次元コード134は計量機13の近傍、例えば計量機13から約1.0m以内、好ましくは0.6m以内の場所に設けられるとよい。ただし、2次元コード134と計量機13との対応が顧客に把握可能であれば、2次元コード134が付される場所は限定されない。
【0060】
また、上述の実施形態において、表示物は2次元コード134である場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、1次元バーコード、数字、文字、図形のいずれか、またはそれらの組み合わせを表示してもよい。
【0061】
また、第1実施形態では、携帯端末2において、顧客がアプリケーションプログラムを手動で起動する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、給油所の入口または給油所内に他のビーコン装置を設けてもよい。携帯端末2が他のビーコン装置からビーコン信号を受信した場合に、アプリケーションプログラムを自動的に起動するようにしてもよい。また、携帯端末2が他のビーコン装置からビーコン信号を受信した場合に、アプリケーションプログラムの起動を促す旨のメッセージを表示するようにしてもよい。なお、他のビーコン装置は、BLE(Bluetooth Low Energy)等の通信規格に基づき、所定時間毎に所定のビーコン信号を送信する装置であってもよい。所定時間とは数秒であり、例えば、2秒であり得る。他のビーコン装置は、電池により駆動されてもよく、商用電源により駆動されてもよい。また、他のビーコン装置の数は、1個でもよく、複数個でもよい。また、上述の第2実施形態においても、第1実施形態の他のビーコン装置を設け、携帯端末2がビーコン信号を受信した場合に自動的にアプリケーションプログラムを起動させてもよい。
【0062】
また、上述の各実施形態の機能を実現するように、該実施形態の構成を動作されるプログラムを記録媒体に記録させ、該記録媒体に記録されたプログラムをコードとして読み出し、コンピュータにおいて実行する処理方法も各実施形態の範疇に含まれる。すなわち、コンピュータ読取可能な記録媒体も各実施形態の範囲に含まれる。また、上述のコンピュータプログラムが記録された記録媒体はもちろん、そのコンピュータプログラム自体も各実施形態に含まれる。
【0063】
上述の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0064】
(付記1)
給油所に設置され、顧客の操作により給油を行う計量機と、
前記計量機を識別する計量機識別情報を含む表示物を撮像した顧客端末から送信された、前記計量機識別情報と、前記顧客端末に記憶されていた給油情報と、を受信し、前記計量機識別情報に対応する前記計量機に、前記給油情報に応じた給油を許可する制御装置と、
を備え、前記顧客端末は、前記給油所内に設けられたネットワークを介して、前記給油情報を送信することを特徴とする給油所システム。
【0065】
(付記2)
前記顧客端末は、前記計量機ごとに設けられている前記表示物を撮像することにより、前記計量機識別情報を取得することを特徴とする付記1に記載の給油所システム。
【0066】
(付記3)
前記表示物は、前記給油情報及び前記計量機識別情報の送信先に関する情報を含み、
前記顧客端末は、前記給油情報及び前記計量機識別情報を前記送信先に送信することを特徴とする付記2に記載の給油所システム。
【0067】
(付記4)
前記顧客端末と通信可能な給油所サーバを備え、
前記送信先は、前記給油所サーバであることを特徴とする付記3に記載の給油所システム。
【0068】
(付記5)
前記計量機と対になって使用される外設機を備え、
前記外設機は、前記給油情報に基づき、給油に関する情報を表示することを特徴とする付記1乃至4のいずれか1項に記載の給油所システム。
【0069】
(付記6)
前記制御装置は、前記計量機識別情報に対応する前記計量機が使用中である場合に、前記計量機が使用中であることを表す信号を前記顧客端末に送信することを特徴とする付記1乃至5のいずれか1項に記載の給油所システム。
【0070】
(付記7)
前記顧客端末は、前記表示物を撮像し、前記送信先に関する情報と前記計量機識別情報とを取得したことを契機として、前記給油情報と前記計量機識別情報とを前記送信先に送信することを特徴とする付記3または4に記載の給油所システム。
【0071】
(付記8)
前記顧客端末は、前記給油所内に設けられたビーコン装置から送信されるビーコン信号を受信すると、前記給油情報及び前記計量機識別情報を送信するためのアプリケーションプログラムを起動し、又は、前記アプリケーションプログラムの起動を促す表示を行うことを特徴とする付記1乃至7のいずれか1項に記載の給油所システム。
【0072】
(付記9)
給油所に設置され、顧客の操作により給油を行う計量機に給油を許可する制御装置における情報処理方法であって、
顧客端末により、前記計量機を識別する計量機識別情報を含む表示物を撮像するステップと、
前記顧客端末により、前記給油所内に設けられたネットワークを介して、前記計量機識別情報と、前記顧客端末に記憶されていた給油情報と、を送信するステップと、
前記制御装置により、前記計量機識別情報及び前記給油情報を受信するステップと、
前記制御装置により、前記計量機識別情報に対応する前記計量機に、前記給油情報に応じた給油を許可するステップと、
を備えることを特徴とする情報処理方法。
【0073】
(付記10)
給油所に設置され、顧客の操作により給油を行う計量機に給油を許可する制御装置における情報処理方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
顧客端末により、前記計量機を識別する計量機識別情報を含む表示物を撮像するステップと、
前記顧客端末により、前記給油所内に設けられたネットワークを介して、前記計量機識別情報と、前記顧客端末に記憶されていた給油情報と、を送信するステップと、
前記制御装置により、前記計量機識別情報及び前記給油情報を受信するステップと、
前記制御装置により、前記計量機識別情報に対応する前記計量機に、前記給油情報に応じた給油を許可するステップと、
を備えることを特徴とするプログラム。