特許第6787793号(P6787793)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6787793
(24)【登録日】2020年11月2日
(45)【発行日】2020年11月18日
(54)【発明の名称】可変視野角光学システム
(51)【国際特許分類】
   G02B 5/02 20060101AFI20201109BHJP
   G02F 1/13357 20060101ALN20201109BHJP
【FI】
   G02B5/02 B
   !G02F1/13357
【請求項の数】8
【全頁数】34
(21)【出願番号】特願2016-569616(P2016-569616)
(86)(22)【出願日】2015年5月27日
(65)【公表番号】特表2017-517768(P2017-517768A)
(43)【公表日】2017年6月29日
(86)【国際出願番号】US2015032542
(87)【国際公開番号】WO2015183869
(87)【国際公開日】20151203
【審査請求日】2018年5月17日
(31)【優先権主張番号】62/005,542
(32)【優先日】2014年5月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505005049
【氏名又は名称】スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100077517
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬
(74)【代理人】
【識別番号】100087413
【弁理士】
【氏名又は名称】古賀 哲次
(74)【代理人】
【識別番号】100146466
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 正俊
(74)【代理人】
【識別番号】100202418
【弁理士】
【氏名又は名称】河原 肇
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(72)【発明者】
【氏名】グワーンレイ ドゥ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン エー.ウィートリー
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー アール.ユンゲルス
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ エム.ヒリス
【審査官】 杉山 輝和
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−310085(JP,A)
【文献】 特開2005−316470(JP,A)
【文献】 特開2008−020750(JP,A)
【文献】 特開2009−135610(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0321686(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 5/02
G02F 1/13357
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイパネルと、
前記ディスプレイパネルに近接して配設された電気的に切替可能な拡散体であって、前記切替可能な拡散体は1つ又は2つ以上の領域を有し、かつ前記切替可能な拡散体は拡散体状態を有し、前記1つ又は2つ以上の領域のそれぞれが第1の状態、又は前記第1の状態とは異なる第2の状態になることが可能である、電気的に切替可能な拡散体と、
前記ディスプレイパネルと前記切替可能な拡散体との間に配設されるか、又は前記ディスプレイパネルと反対側の前記切替可能な拡散体に隣接して配設される、照明要素と、
拡散体状態を制御し、かつ前記ディスプレイパネルの出力レベルを制御するように構成された、拡散体コントローラと、を備える光学システムであって、
前記拡散体コントローラは、前記切替可能な拡散体の第1の拡散体状態を変えるかどうかを判定するように構成されており、前記拡散体コントローラが第1の拡散体状態を変えると判定する場合、前記拡散体コントローラは前記切替可能な拡散体を、前記第1の拡散体状態から第2の拡散体状態に第1の時間間隔にわたって切り替えるように構成されており、
前記拡散体コントローラは、前記第1の拡散体状態から前記第2の拡散体状態への変化と関連して前記ディスプレイパネルの出力レベルを変動するかどうかを判定するように構成されており、前記拡散体コントローラが前記出力レベルを変動すると判定する場合、前記拡散体コントローラは前記出力レベルを、前記第1の時間間隔と重なり合う第2の時間間隔にわたって変動するように構成されており、
前記拡散体コントローラは、少なくとも1つの拡散体状態の変化に関連して前記出力レベルを変動するように構成されており、
前記電気的に切替可能な拡散体がクリアな状態を有するときに、前記照明要素が光出力を提供
前記拡散体コントローラは、前記ディスプレイパネルが、前記第2の時間間隔の前にゼロでない初期出力レベルを有し、前記第2の時間間隔の後に前記初期出力レベルと異なるゼロでない最終出力レベルを有し、前記第2の時間間隔の間に減光された出力レベルを有するように、少なくとも1つの拡散体状態の変化に関連して出力レベルを変動するように構成されている、光学システム。
【請求項2】
前記切替可能な拡散体は双安定性であり、かつ、前記光学システムは、切装置と、前記ディスプレイパネル及び前記照明要素を収容するディスプレイハウジングと、を更に備え、前記切替装置は前記ディスプレイハウジングから分離されており、前記切替装置は、前記ディスプレイハウジングが前記切替装置と近接した少なくとも1つの位置にあるときに、スイッチング波形を前記切替可能な拡散体に印加可能である、請求項1に記載の光学システム。
【請求項3】
ディスプレイパネルと、
前記ディスプレイパネルに近接して配設された、双安定性の、電気的に切替可能な拡散体であって、前記切替可能な拡散体は1つ又は2つ以上の領域を有し、前記切替可能な拡散体は拡散体状態を有し、前記1つ又は2つ以上の領域のそれぞれが第1の状態、又は前記第1の状態とは異なる第2の状態になることが可能である、双安定性の、電気的に切替可能な拡散体と、
前記ディスプレイパネルと前記切替可能な拡散体との間に配設されるか、あるいは前記ディスプレイパネルと反対側の前記切替可能な拡散体に隣接して配設される、照明要素と、
前記ディスプレイパネル、前記照明要素、及び前記切替可能な拡散体を収容する、ディスプレイハウジングと、
前記拡散体状態を制御するように構成された拡散体コントローラと、
前記ディスプレイハウジングの外にある切装置であって、前記切装置は、前記ディスプレイハウジングが前記切装置に近接した少なくとも1つの位置にあるときに、スイッチング波形を前記切替可能な拡散体に印加可能である、切装置と、を備える光学システムであって、
前記拡散体コントローラは、前記切替可能な拡散体の第1の拡散体状態を変えるべきかどうかを判定するように構成されており、前記拡散体コントローラが第1の拡散体状態を変えるべきと判定する場合で、かつ前記ディスプレイハウジングが前記切替装置に近接した少なくとも1つの位置にある場合には、前記拡散体コントローラは、前記切替可能な拡散体を、前記第1の拡散体状態から第2の拡散体状態に第1の時間間隔にわたって切り替えるために、前記切替装置に制御信号を提供するように構成されており、
前記電気的に切替可能な拡散体がクリアな状態を有するときに、前記照明要素が光出力を提供
前記拡散体コントローラは、前記ディスプレイパネルの出力レベルを制御するように更に構成され、前記拡散体コントローラは、前記第1の拡散体状態から前記第2の拡散体状態への変化と関連して前記ディスプレイパネルの出力レベルを変動するかどうかを判定するように構成されており、前記拡散体コントローラが前記出力レベルを変動すると判定する場合、前記拡散体コントローラは、前記出力レベルを前記第1の時間間隔と重なり合う第2の時間間隔にわたって変動するように構成され、
前記拡散体コントローラは、前記ディスプレイパネルが、前記第2の時間間隔の前にゼロでない初期出力レベルを有し、前記第2の時間間隔の後に前記初期出力レベルと異なるゼロでない最終出力レベルを有し、前記第2の時間間隔の間に減光された出力レベルを有するように、少なくとも1つの拡散体状態の変化に関連して出力レベルを変動するように構成されている、光学システム。
【請求項4】
前記拡散体コントローラは、前記照明要素の照明レベルを変動することによって前記ディスプレイパネルの前記出力レベルを変動するように構成されている、請求項1〜のいずれか一項に記載の光学システム。
【請求項5】
前記拡散体コントローラは、前記照明要素を、前記ディスプレイパネルの前記出力レベルを変動する前には、第1の照明レベルに、前記ディスプレイパネルの前記出力レベルを変動後には、前記第1の照明レベルとは異なる第2の照明レベルに設定するように構成されている、請求項1〜のいずれか一項に記載の光学システム。
【請求項6】
前記拡散体コントローラは、前記ディスプレイパネルに提供された映像コンテンツを変更することによって前記ディスプレイパネルの前記出力レベルを変動するように構成されている、請求項1〜のいずれか一項に記載の光学システム。
【請求項7】
前記切替装置は、電源と、波形生成ユニットと、パターン発生器とを更に備え、前記電源は前記波形生成ユニット及び前記パターン発生器に電力を供給するように構成され、前記パターン発生器は前記波形生成ユニットに直接的に又は間接的に提供されるパターン信号を生成するように構成され、前記波形生成ユニットは、前記ディスプレイハウジングが前記切替装置に近接した少なくとも1つの位置にあり、かつ前記拡散体コントローラが前記切替可能な拡散体の前記第1の拡散体状態を変えるべきと判定するときに、一つの波形を前記切替可能な拡散体に提供するように構成されている、請求項2又は3に記載の光学システム。
【請求項8】
前記切替装置は、キャリア発生器と変調器とを更に備え、前記電源が前記キャリア発生器と前記変調器に電力を供給するように構成され、前記パターン発生器が前記パターン信号を前記変調器に提供するように構成され、前記変調器が変調信号を前記波形生成ユニットに提供するように構成されている、請求項に記載の光学システム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
高分子分散型液晶(PDLC)層は、可変視野角ディスプレイを提供するためにルーバーフィルムと併用して切替可能な拡散体として使用され得る。しかし、このような試みにはいくつかの欠点が存在する。例えば、PDLC層は、多くのディスプレイ用途において好ましくないほど十分に高いクリアな状態でのヘイズを有する。加えて、切替可能な拡散体の状態を変えるのに必要な回路機構は、スペースを取り、相当の電力を要求し、それによってPDLCベースの切替可能な拡散体は多くのディスプレイ用途で非実用的となる。したがって、可変視野角ディスプレイを改良するニーズが存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
本明細書のいくつかの態様では、ディスプレイパネル、電気的に切替可能な拡散体、照明要素及び拡散体コントローラを備える光学システムが提供される。切替可能な拡散体は、拡散体状態を有し、ディスプレイパネルに近接して配設され、1つ又は2つ以上の領域を含む。1つ又は2つ以上の領域のそれぞれは、第1の状態、又は第1の状態とは異なる第2の状態になることが可能である。照明要素は、ディスプレイパネルと切替可能な拡散体との間に配設されるか、あるいはディスプレイパネルと反対側の切替可能な拡散体に隣接して配設される。拡散体コントローラは、拡散体状態を制御し、かつディスプレイパネルの出力レベルを制御するように構成される。拡散体コントローラは、切替可能な拡散体の第1の拡散体状態を変えるかどうかを判定するように構成され、拡散体コントローラが第1の拡散体状態を変えると判定する場合、拡散体コントローラは切替可能な拡散体を、第1の拡散体状態から第2の拡散体状態に第1の時間間隔にわたって切り替えるように構成される。拡散体コントローラは、第1の拡散体状態から前記第2の拡散体状態への変化と関連してディスプレイパネルの出力レベルを変動するかどうかを判定するように構成され、拡散体コントローラが出力レベルを変動すると判定する場合、拡散体コントローラは出力レベルを、第1の時間間隔と重なり合う第2の時間間隔にわたって変動するように構成される。拡散体コントローラは、少なくとも1つの拡散体状態の変化に関連して出力レベルを変動するように構成される。
【0003】
本明細書のいくつかの態様では、ディスプレイパネルと、ディスプレイパネルと近接して配設された双安定性の電気的に切替可能な拡散体と、照明要素と、ディスプレイハウジングと、拡散体状態を制御するように構成された拡散体コントローラと、ディスプレイハウジングの外にある切替装置と、を備える光学システムが提供される。切替可能な拡散体は1つ又は2つ以上の領域を有し、切替可能な拡散体は、ある拡散体状態を有する。1つ又は2つ以上の領域のそれぞれは、第1の状態、又は第1の状態とは異なる第2の状態になることが可能である。照明要素は、ディスプレイパネルと切替可能な拡散体との間に配設されるか、あるいはディスプレイパネルと反対側の切替可能な拡散体に隣接して配設される。ディスプレイハウジングは、ディスプレイパネル、照明要素、及び切替可能な拡散体を収容する。切換装置は、ディスプレイハウジングが切換装置に近接した少なくとも1つの位置にある場合、スイッチング波形を切替可能な拡散体に印加可能である。拡散体コントローラは、切替可能な拡散体の第1の拡散体状態を変えるべきかどうかを判定するように構成され、拡散体コントローラが第1の拡散体状態を変えるべきと判定する場合で、かつディスプレイハウジングが切替装置に近接した少なくとも1つの位置にある場合には、拡散体コントローラは、切替可能な拡散体を第1の拡散体状態から第2の拡散体状態に第1の時間間隔にわたって切り替えるべく、切替装置に制御信号を提供するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】光学システムの側面図である。
図2】光学システムの側面図である。
図3】切替可能な拡散体の正面図である。
図4】光学システムの側面図である。
図5A】光学システムのブロック図である。
図5B】光学システムのブロック図である。
図6】光学システムのブロック図である。
図7】光学システムのブロック図である。
図8A】ドックの斜視図である。
図8B図8Aのドックに配設されたタブレットの斜視図である。
図9】出力レベル対時間のグラフである。
図10】出力レベル対時間のグラフである。
図11】拡散体コントローラによって実行されるプロセスのフローチャートである。
図12】光学システムの側面図である。
図13】光学システムの側面図である。
図14】光学システムの側面図である。
図15】光学システムの側面図である。
図16】スイッチング波形の一部のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0005】
以下の説明において、本明細書の説明の一部を構成し、特定の実施形態が例示として示される添付の一連の図面を参照する。図面は、必ずしも寸法通りではない。別途記載のない限り、一実施形態に対する同様の特徴は、同一の材料を含み、同一の属性を有し、他の実施形態に対する同様の特徴と同一又は同様の機能を作用する場合がある。一実施形態について記載される追加又は任意の特徴は、明確に述べられていなくても、適切な場合は、他の実施形態に対する追加又は任意の特徴でもあり得る。本明細書の範囲又は趣旨から逸脱することなく、他の実施形態が想定され、作製され得ることを理解されたい。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で理解されるべきではない。
【0006】
本明細書で使用する全ての科学的及び技術的用語は、特に断らない限り、当該技術分野において一般的に用いられる意味を有する。本明細書において与えられる定義は、本明細書中で頻繁に使用される特定の用語の理解を助けるためのものであり、本開示の範囲を限定するためのものではない。
【0007】
別途記載のない限り、本明細書及び「特許請求の範囲」で使用される特徴部の寸法、量、及び物理的特性を表わす全ての数字は、いずれの場合においても「約」なる語によって修飾されているものとして理解されるべきである。したがって、そうでない旨が示されない限り、上記の明細書及び添付の「特許請求の範囲」において示される数値パラメータは、本明細書に開示される教示を利用して当業者が得ようとする所望される特性に応じて変わり得る近似値である。終点による数の範囲の使用は、その範囲内(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5を含む)及びその範囲内の任意の範囲に包含される全ての数を含む。
【0008】
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用するときに、単数形「a」、「an」、及び「the」は、その内容について別段の明確な指示がない限り、複数の指示対象を有する実施形態を包含する。本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用するときに、用語「又は」は、その内容について別段の明確な指示がない限り、一般に「及び/又は」を含む意味で用いられる。
【0009】
限定されるものではないが、「下部」、「上部」、「〜の下」、「下側」、「上側」、及び「〜の上」を含む空間に関連する用語は、本明細書で使用される場合、ある要素(複数可)の別の要素に対する空間的関係を述べる説明を容易にするために利用される。そのような空間に関連する用語は、図面に示され、本明細書で説明される特定の配向に加えて、使用中又は動作中のデバイスの異なる配向を包含する。例えば、図面に示される物体が反転又は裏返された場合、その前に他の要素の下側又はその下にあるように説明されていた部分は、これらの他の要素の上側になるであろう。
【0010】
本明細書で使用されるとき、層、構成要素又は要素は、互いに隣接しているものとして記述され得る。層、構成要素又は要素は、直接的に接触することにより、1つ若しくは2つ以上の他の構成要素を介して連結することにより、又は互いに隣り合った状態若しくは互いに付着し合った状態を維持することにより、相互に隣接し得る。直接接触している層、構成要素又は要素は、直に隣接しているものとして記載される場合がある。
【0011】
切替可能なプライバシーフィルムを得るためルーバーフィルムと接続したディスプレイ内の高分子分散型液晶(PDLC)層の使用が、当該技術分野において説明されている。しかし、かかる試みは、少なくとも2つの理由により広く採用されていない。第1に、透明状態では、PDLC層は、垂直入射において5%超過のヘイズを、また軸外で更に高いヘイズを有する。これは、多くのディスプレイ用途において好ましくないほど十分に高いものである。第2に、PDLC層を切り替えるのに必要な回路機構は、スペースを取り、相当な電力を要求する。これは、かなりのスペース及び電力の制約があるモバイルディスプレイ用途において重大な課題である。
【0012】
スメクチックA液晶は、PDLC切替可能な拡散体の代わりに低ヘイズを付与することができるが、スメクチックA液晶の切替速度はPDLCの切替速度より遅いので、一部のディスプレイ用途では好ましくない場合がある。例えば、スメクチックA液晶をヘイズからクリアな状態に切り替えるのに50〜100msかかる場合があるのに対し、クリアな状態からヘイズ状態に切り替えるのに500〜1000msかかる場合がある。本出願人は、ディスプレイパネルの出力が切替可能な拡散体の切替が起こる時間間隔にわたって変動される場合、拡散体の切替速度の遅さは、ユーザにとって好ましくないものではなく、望ましい光学効果を付与する場合もあることを発見した。
【0013】
ディスプレイにおける切替可能な拡散体の実装に伴って生じ得る別の課題は、切り替えを実行するのに必要とされる回路機構に必要なスペースである。多くのディスプレイ用途では、ディスプレイハウジングを所与のディスプレイサイズに対して、できるだけ小さくすることが望ましい。これは、全体的なサイズが比較的小さい携帯電話などの小型ディスプレイ用と薄型ベゼル及び薄型画面がしばしば望まれる大型画面ディスプレイ用の両方の場合に当てはまる。従来のPDLC層を用いると、PDLC層をヘイズ状態に維持するように電圧を印加しなければならない。この電圧を印加するのに必要な回路機構は、ヘイズ状態で使用される場合、ディスプレイに統合する必要がある。切替可能な拡散体を切り替えるのに必要な回路機構をディスプレイハウジングから分離し、切替可能な拡散体が双安定性である場合に、有用なディスプレイが実装され得ることを本出願人は見出した。
【0014】
本開示の実施形態としては、照明要素からディスプレイパネルを通して出力表面まで光学通路を横切る切替可能な拡散体を有する光学システムが挙げられる。いくつかの実施形態では、照明要素は、ディスプレイパネルと切替可能な拡散体との間に配設されるか、あるいはディスプレイパネルと反対側の切替可能な拡散体に隣接して配設される。いくつかの実施形態では、照明要素は1つ又は2つ以上の発光ダイオード(LED)を備える。いくつかの実施形態では、照明要素は、導光板の縁部に光を入射するように配設された、LEDなどの光源を有する導光板を備える。好適な導光板は、米国特許出願公開第2010/0014027号(Liら)、米国特許番号第7,532,800号(Iimura)、及び米国特許番号第7,699,516号(Lee)に記載されている。
【0015】
図1は、出力表面102を有し、光学通路112を有する光を生成可能な照明要素110を備える光学システム100の概略側面図である。光学システム100は、電気的に切替可能な拡散体120と、狭い視野角出力131又は広い視野角出力133を有し得るディスプレイパネル130と、拡散体状態データを拡散体データチャネル141上の切替可能な拡散体120に提供する拡散体コントローラ140とを備える。照明要素110は、光源150と導光板160を備える。照明要素110は、ディスプレイパネル130の反対側の切替可能な拡散体120と隣接して配設される。光学システム100はまた、任意の第1の光学フィルム170、及び/又は任意の第2の光学フィルム180を含むことができる。任意の第1の光学フィルム170及び任意の第2の光学フィルム180のいずれか又は両方は、単一フィルムであってもよいし、複数のフィルムが、光学透明接着剤で互いに積層されるか、あるいは層の間にエアギャップを有して互いに積み重ねられた積層体であってもよい。いくつかの実施形態では、任意の第1の光学フィルム170が含まれ、それはプリズムフィルム及びルーバーフィルムのうち1つ又は2つ以上である。ディスプレイパネル130は、液晶ディスプレイパネルを備えてもよく、また偏光リサイクルのための反射性偏光子などの他の構成要素を含んでもよい。その代わりに、反射性偏光子が、任意の第2の光学フィルム180の構成要素として含まれてもよい。光学システム100は、任意の第1の光学フィルム170、任意の第2の光学フィルム180、又はディスプレイパネル130とともに含まれ得る反射性偏光子によって導光板を通して反射された光をリサイクルすることによって効率を向上させるのに用いられ得る、切替可能な拡散体120の反対側の導光板160に隣接して配設された反射体を更に含むことができる。いくつかの実施形態では、導光板160は光反射性裏面を備える。
【0016】
いくつかの実施形態では、切替可能な拡散体120が第1の状態にあるときは、光学システム100は、特有の視野角θを有する広い視野角出力133を生成し、切替可能な拡散体120が第2の状態にあるときは、光学システム100は特有の視野角θを有する狭い視野角出力131を生成する。特有の視野角は、強度の出力角度分布の点から半値全幅として定義され得る。いくつかの実施形態では、第1の方向に沿った第1の特有の視野角と、第1の方向とは異なる第2の方向に沿った第2の特有の視野角がある。例えば、光学システム100は、切替可能な拡散体120が第1の状態であるとき及び第2の状態であるときにも、両方で、縦方向において狭い視野角をもつ出力を有し得て、切替可能な拡散体120が第1の状態であるときは、水平方向において広い視野角をもつ出力を有し、かつ切替可能な拡散体120が第2の状態であるときは、水平方向において狭い視野角をもつ出力を有し得る。他の実施形態では、光学システム100は、切替可能な拡散体120が第1の状態であるときは、縦方向及び水平方向の両方において広い視野角出力を有する場合があり、切替可能な拡散体120が第2の状態であるときは、縦方向及び水平方向の両方において狭い視野角出力を有し得る。
【0017】
拡散体データチャネル141は、拡散体状態のデータ及び切替信号を切替可能な拡散体120に提供するように構成される。いくつかの実施形態では、拡散体コントローラ140は、コンピュータの中央処理装置(CPU)を用いて実行される。いくつかの実施形態では、拡散体コントローラ140は、モニター内に配設されたマイクロコントローラユニットを用いて実行される。本システムは、切替可能な拡散体が状態を変えるように、拡散体コントローラ140が、信号又は複数の信号を拡散体データチャネル141上の切替可能な拡散体120に送信できるように構成される。
【0018】
いくつかの実施形態では、任意の第1の光学フィルム170は、光出力を導光板160からディスプレイパネル130まで部分的にコリメートするルーバーフィルムを含む。切替可能な拡散体120が実質的にクリアな状態である場合、光学フィルム170を通過する部分的にコリメートされた光は、ディスプレイパネル130に達するときも、依然として部分的にコリメートされている。その後、ディスプレイパネルからの出力は、狭い視野角モードで光出力を付与するように部分的にコリメートされる。切替可能な拡散体がヘイズ状態にある場合、部分的にコリメートされた光は、切替可能な拡散体によって拡散され、結果として、ディスプレイパネル130に達するコリメートされた光は少ない。
【0019】
ルーバーフィルムは、特に垂直から外れて入射する場合に光を吸収するので、リサイクルバックライトに用いられた場合は、非効率となり得る。いくつかの実施形態では、任意の第1の光学フィルム170及び任意の第2の光学フィルム180は、それらが含まれる場合には、吸収性が低い。かかる実施形態については、別の箇所で更に検討する。本明細書に使用されるとき、「吸収性の低い」フィルム又は構成要素とは、ランバート角度分布を有する標準光源Eからの入力光の光束の約20パーセント未満を吸収するフィルム又は構成要素である。標準光源Eは、可視波長範囲(380nm〜780nm)にわたって一定であるスペクトルパワー分布を有する等エネルギー光源である。ルーバーフィルムは、比較すると、ランバート角度分布を有する標準光源Eからの入力光の光束の約30%を吸収することができるいくつかの実施形態では、ランバート角度分布を有する標準光源Eからの入力光の光束の約15%未満、約10%未満、又は約5%未満を吸収する吸収性の低い構成要素又はフィルムが用いられる。
【0020】
図1に示す実施形態では、切替可能な拡散体120は、導光板160とディスプレイパネル130との間に定置される。他の実施形態では、導光板はディスプレイパネルと切替可能な拡散体との間に定置され、反射体は、導光板と反対側の切替可能な拡散体に隣接して定置される場合がある。このタイプの構成を図2に図示する。
【0021】
図2は、出力表面202を有し、反射体214から反射する光学通路212を有する光を生成可能な照明要素210を備える光学システム200の概略側面図である。光学システム200は、電気的に切替可能な拡散体220と、狭い視野角出力231又は広い視野角出力233を有し得るディスプレイパネル230と、拡散体状態データを拡散体データチャネル241上の切替可能な拡散体220に提供する拡散体コントローラ240とを備える。照明要素210は、光源250と導光板260を備える。照明要素210は、ディスプレイパネル230と切替可能な拡散体220との間に配設される。光学システム200はまた、任意の第1の光学フィルム270、及び/又は任意の第2の光学フィルム275、及び/又は任意の第3の光学フィルム280を含み得る。任意の光学フィルム270、275及び280の一つ又はそれ以上は、単一フィルムであってもよいし、他のフィルムが、光学透明接着剤で互いに積層されるか、あるいは層の間にエアギャップを有して互いに積み重ねられた積層体であってもよい。ディスプレイパネル230は、液晶ディスプレイパネルを含んでもよく、また偏光リサイクルのための反射性偏光子などの他の構成要素を含んでもよい。
【0022】
いくつかの実施形態では、切替可能な拡散体220が第1の状態にあるときは、光学システム200は、特有の視野角θを有する広い視野角出力233を生成し、切替可能な拡散体220が第2の状態にあるときは、光学システム200は特有の視野角θを有する狭い視野角出力231を生成する。特有の視野角は、強度の出力角度分布の点から半値全幅として定義され得る。いくつかの実施形態では、第1の方向に沿った第1の特有の視野角と、第1の方向とは異なる第2の方向に沿った第2の特有の視野角がある。例えば、光学システム200は、切替可能な拡散体220が第1の状態であるとき及び第2の状態でもあるときにも、両方で、縦方向において狭い視野角をもつ出力を有し得て、切替可能な拡散体220が第1の状態であるときは、水平方向において広い視野角をもつ出力を有し、切替可能な拡散体220が第2の状態であるときは、水平方向において狭い視野角をもつ出力を有し得る。他の実施形態では、光学システム200は、切替可能な拡散体220が第1の状態であるときは、縦方向及び水平方向の両方において広い視野角出力を有し得て、切替可能な拡散体220が第2の状態であるときは、縦方向及び水平方向の両方において狭い視野角出力を有し得る。
【0023】
拡散体データチャネル241は、拡散体状態のデータ及び切替信号を切替可能な拡散体220に提供するように構成される。いくつかの実施形態では、拡散体コントローラ240は、コンピュータのCPUを用いて実行される。いくつかの実施形態では、拡散体コントローラ240は、モニター内に配設されたマイクロコントローラユニットを用いて実行される。本システムは、切替可能な拡散体220の状態を変えるように、拡散体コントローラ240が信号又は複数の信号を拡散体データチャネル241上の切替可能な拡散体に送信できるように構成される。
【0024】
いくつかの実施形態では、任意の光学フィルム270、275、及び280のうち1つ又は2つ以上は、光出力を導光板260からディスプレイパネル230まで部分的にコリメートするルーバーフィルムを含む。切替可能な拡散体220が実質的にクリアな状態である場合、光学フィルム220を通過する部分的にコリメートされた光は、ディスプレイパネル230に達するときも、依然として部分的にコリメートされている。その後、ディスプレイパネルからの出力は、狭い視野角モードで光出力を付与するように部分的にコリメートされる。切替可能な拡散体がヘイズ状態にある場合、部分的にコリメートされた光は、切替可能な拡散体によって拡散され、結果として、ディスプレイパネル230に達するコリメートされた光は少ない。
【0025】
別の箇所で示すように、ルーバーフィルムは、特に垂直から外れて入射する場合に光を吸収するので、リサイクルバックライトに用いられた場合は、非効率となり得る。いくつかの実施形態では、任意の光学フィルム270、275及び280は、それらが含まれる場合には、吸収性の低いフィルムである。吸収性の低いフィルムを使用する実施形態については、別の箇所で更に検討する。
【0026】
いくつかの実施形態では、切替可能な拡散体は、独立してアドレス指定可能な1つ又は2つ以上の領域を有する。領域はそれぞれ、第1の状態又は第1の状態とは異なる第2の状態になることが可能である。例えば、第1の状態はヘイズ状態とすることができ、第2の状態は実質的にクリアな状態とすることができる。いくつかの実施形態では、それぞれの領域は、第1の状態、第1の状態とは異なる第2の状態、並びに第1及び第2の状態とは異なる第3の状態になることが可能である。例えば、第1の状態は第1のヘイズを有する第1のヘイズ状態とし、第2の状態は第1のヘイズとは異なる第2のヘイズを有する第2のヘイズ状態とし、第3の状態は実質的にクリアな状態とすることができる。いくつかの実施形態では、それぞれの領域は、実質的にクリアな状態と第1のヘイズ状態になることが可能である。いくつかの実施形態では、領域はそれぞれ、実質的にクリアな状態、第1のヘイズ状態、及び第1のヘイズ状態とは異なる第2のヘイズ状態になることが可能である。いくつかの実施形態では、それぞれの領域は、切替可能な拡散体によって達成できる最大ヘイズを有する最大ヘイズ状態とすることができる。いくつかの実施形態では、それぞれの領域は、実質的にクリアな状態及び、実質的にクリアな状態から最大ヘイズ状態まで実質的に連続して変動することができる複数のヘイズ状態のいずれかとすることができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、切替可能な拡散体の1つ又は2つ以上の領域は、パッシブマトリックスアドレス指定可能な少なくとも4つの領域を含む。電気的に切替可能な拡散体は、図3に図示するような複数のアドレス指定可能な領域を有し、図3には独立してアドレス指定可能な領域321、322、323、及び324を有する切替可能な拡散体320が示される。図3に図示する実施形態では、4つの領域321〜324は、矩形配列の領域で配設されている。他の実施形態では、領域は、隣接するストライプとして配設され、ストライプのそれぞれはディスプレイの長さ又は幅に沿って延在し得る。
【0028】
本明細書で使用されるとき、「拡散体状態」又は「拡散体の状態」は、全体的な切替可能な拡散体の状態を指し、切替可能な拡散体の各領域の状態を含むものである。例えば、図3に図示する実施形態では、切替可能な拡散体320は独立してアドレス指定可能な4つの領域321〜324を有し、各領域の状態は、その領域のヘイズ値によって特徴づけられ得る。それぞれの領域のヘイズ値は、h(i=1、2、3、又は4)と表記できる。この場合、拡散体状態は、順序付けられた4個組み(タプル)(h、h、h、h)によって特徴づけられ得る。同様に、いくつかの実施形態では、切替可能な拡散体はn個のアドレス指定可能な領域を有し、拡散体状態は、順序付けられたn個組みのヘイズ値によって特徴づけられ得る。切替可能な拡散体の状態の変化とは、切替可能な拡散体の少なくとも1つの領域が状態を変えることを意味するものである。
【0029】
ヘイズは、ASTM D1003−13「Standard Test Method for Haze and Luminous Transmittance of Transparent Plastics」で指定されるように、透過光の方向が入射ビームの方向から2.5度より大きくそれるように散乱された透過光のパーセントとして定義することができる。ヘイズは、ASTM D1003−13規格に適合するBYK−Gardner社(米国メリーランド州Silver Springs)から入手可能なHAZEーGARD PLUSメーターを用いて決定することができる。
【0030】
拡散体の状態を変えるために、電圧波形を切替可能な拡散体に印加する場合がある。いくつかの実施形態では、波形は、切替装置を用いて印加される。いくつかの実施形態では、切替装置は、切替可能な拡散体の構成要素として設けられる。いくつかの実施形態では、切替装置は、切替可能な拡散体を収容するディスプレイハウジング内に配設され得る。いくつかの実施形態では、切替装置は、切替可能な拡散体を収容するディスプレイハウジングの外に位置する物理的に別個の部品として設けられ得る。いくつかの実施形態では、切替可能な拡散体は、スメクチックA材料の層を含む。いくつかの実施形態では、スメクチックA材料の厚さは、5マイクロメートル〜20マイクロメートルの範囲である。
【0031】
スメクチックA材料、又は他の切替可能な拡散体材料の状態を変えるのに必要な電圧波形は、当該技術分野において既知である。好適な波形は、例えば米国特許第4,893,117号(Blomleyら)に記載されている。スイッチング波形1647の一部を図16に概略的に示し、図中でピーク電圧Vを有する矩形波電圧波形が示される。電圧が、矩形波の開始から矩形波電圧がゼロに戻る時間までの時間tの間、第1の正の矩形波の開始から第2の正の矩形波の開始までの周期Tで印加される。図16に図示する実施形態では、電圧は、負の電圧矩形波が印加される前の時間tの間、実質的にゼロである。他の実施形態では、電圧が正電圧から負電圧に直接移行するように、時間tはゼロ又は実質的にゼロとすることができる。周期は、周期の逆数として周波数fを規定する(即ち、f=1/T)。いくつかの実施形態では、切替可能な拡散体の状態を変えるのに用いられるスイッチング波形は、約150V〜約350Vの範囲(例えば、約220V)のピークツーピーク電圧振幅(2V)を有する矩形波信号である。
【0032】
いくつかの実施形態では、低周波数波形はクリアな状態からヘイズ状態に領域を切り替えるために印加され、高周波数波形は領域をヘイズ状態からクリアな状態に切り替えるために用いられる。いくつかの実施形態では、低周波数波形は、約10Hz〜約100Hzの範囲の周波数(例えば、約50Hz)を有する。いくつかの実施形態では、高周波数波形は約0.5kHz〜約4kHzの範囲の周波数(例えば、約1kHz)を有する。
【0033】
ヘイズ状態は、電圧波形がクリアな状態の切替可能な拡散体に印加される時間によって調整され得る。例えば、実質的にクリアな状態の切替可能な拡散体に第1の時間間隔印加された低周波数波形により、第1のヘイズを有する第1のヘイズ状態になり得て、実質的にクリアな状態の切替可能な拡散体に第2の時間間隔印加された低周波数波形により、第1のヘイズとは異なる第2のヘイズを有する第2のヘイズ状態になり得る。例えば、第1の時間間隔は、800msとし、第2の時間間隔は400msとすることができ、結果として第2のヘイズより高い第1のヘイズが得られる。
【0034】
いくつかの実施形態では、切替可能な拡散体において、一部の領域がクリアな状態にあり、一部の領域がヘイズ状態にあり、両方がクリアからヘイズ及びヘイズからクリアへの状態変化が必要とされる状態にある場合、拡散体コントローラは、まずクリアな状態からヘイズ状態に変えるそれらの領域に低周波数波形を印加し、それに続いて、ヘイズ状態からクリアな状態に変えるそれらの領域に高周波数波形を印加するように構成される。いくつかの実施形態では、切替可能な拡散体において、一部の領域がクリアな状態にあり、一部の領域がヘイズ状態にあり、両方がクリアからヘイズ及びヘイズからクリアへの状態変化が必要とされる状態にある場合、拡散体コントローラは、まずヘイズ状態からクリアな状態に変えるそれらの領域に高周波数波形を印加し、それに続いて、クリアな状態からヘイズ状態に変えるそれらの領域に低周波数波形を印加するように構成される。いくつかの実施形態では、切替可能な拡散体において、一部の領域がクリアな状態にあり、一部の領域がヘイズ状態にあり、両方がクリアからヘイズ及びヘイズからクリアへの状態変化が必要とされる状態にある場合、拡散体コントローラは、第1の時間間隔でクリアな状態からヘイズ状態に変えるそれらの領域に低周波数波形を印加し、第1の時間間隔と第2の時間間隔が重なり合う第2の時間間隔でヘイズ状態からクリアな状態に変えるそれらの領域に高周波数波形を印加するように構成される。
【0035】
図4は、光学システム400の側面図であり、それは照明要素410、電気的に切替可能な拡散体420、ディスプレイパネル430、拡散体状態データを拡散体データチャネル441上の切替可能な拡散体420に提供する拡散体コントローラ440、及び切替信号446を切替可能な拡散体420に提供できる切替装置445を備える照明要素410は、光源450と導光板460を備える。光学システム400はまた、任意の第1の光学フィルム470、及び/又は任意の第2の光学フィルム480を含み得る。光学システム400はまたコンピュータ490とビデオコントローラ495を備える。ビデオコントローラ495及び拡散体コントローラ440は情報を交換することができる。ビデオコントローラ495はディスプレイ情報をビデオデータチャネル497のディスプレイパネル430に提供するように構成され、また拡散体コントローラ440は拡散体状態情報を拡散体データチャネル441上の切替可能な拡散体に提供するように構成される。図4に図示する実施形態では、拡散体データチャネル441とビデオデータチャネル497は別々のデータチャネルである。他の実施形態では、コンピュータ490からビデオデータ及び拡散体データの両方を出力するために、共通のデータチャネルを使用することができる。図4に図示する実施形態では、切替可能な拡散体420は、ディスプレイパネル430と導光板460との間に配設される。他の実施形態では、導光板はディスプレイパネルと切替可能な拡散体との間に配設され、反射体は、導光板と反対側の切替可能な拡散体に隣接して配設される。
【0036】
拡散体データチャネル441は、拡散体状態データ及び状態変更コマンドを切替装置445に提供する拡散体データサブチャネル441aと、照明レベルデータ及び照明レベルコマンドを光源450に提供する照明レベルサブチャネル441bとを備える。照明レベルサブチャネル441bにより、拡散体コントローラ440は、照明要素410の照明レベルを変動することによってディスプレイの出力レベルを調整することが可能になる。いくつかの実施形態では、拡散体コントローラ440は、コマンドをビデオコントローラ495に送信し、ビデオデータチャネル497に提供された映像コンテンツを変更することによってディスプレイの出力レベルを調整することができる。いくつかの実施形態では、拡散体コントローラ440は、黒フレーム又はダークフレームをビデオデータチャネル497に提供された映像コンテンツ中に挿入することによって映像コンテンツを変更する。いくつかの実施形態では、拡散体コントローラ440は、切替可能な拡散体が第1の拡散体状態から第2の拡散体状態に状態変化を開始するときに、実質的にクリアな状態にあるディスプレイパネル430の領域に提供された映像コンテンツを変更することによってディスプレイの出力レベルを変動するように構成される。いくつかの実施形態では、拡散体コントローラ440は、照明要素410の照明レベルを変動するとともにダークフレームを映像コンテンツ中に挿入することによって、ディスプレイの出力レベルを調整することができる。別の箇所で検討するように、拡散体コントローラは、切替可能な拡散体が状態を変えている間にディスプレイパネルの出力レベルを変更することが望ましい場合がある。
【0037】
図4に示す実施形態では、拡散体コントローラ440は切替可能な拡散体420を制御するために用いられる同一のデータチャネル(拡散体データチャネル441)上の照明要素に制御信号を出力する。こうすることは、切替可能な拡散体を、照明要素を制御するためのデータチャネルを既に有するシステムに追加するときに有用であり得る。この場合、既存のデータチャネルは、切替可能な拡散体用のデータ及び制御信号を含むように修正され得る。他の実施形態では、拡散体コントローラ440は、照明要素410用の制御信号を、ビデオデータチャネル497上の制御信号を出力するビデオコントローラ495に送信する。
【0038】
いくつかの実施形態では、別個のコンピュータ490を使用しない。むしろ、拡散体コントローラ440は、モニターに配設された組込みコントローラ(例えば、マイクロコントローラユニット)を用いて実装され、ビデオコントローラ495は、モニター内に配設されたビデオスケーラ又はビデオチップを用いて実装され得る。
【0039】
いくつかの実施形態では、切替装置445は、切替可能な拡散体420を収容するディスプレイハウジング内に配設され得る。他の実施形態では、切替装置445は、切替可能な拡散体420を収容するディスプレイハウジングとは分離された切替装置ハウジングを有し得る。
【0040】
図5Aは、光学システム500のハイレベルブロック図であり、図5Bは光学システム500のより詳細なブロック図である。光学システム500は、電気的に切替可能な拡散体520と、ディスプレイ装置532に配設されたディスプレイパネル530を備え、ディスプレイ装置はまた、スケーラ基板534及びディスプレイ信号インターフェース536を備える。光学システム500はまた、拡散体コントローラ540を備え、コントローラは、拡散体状態データ及び制御情報を、第1の拡散体データチャネル541、第2の拡散体データチャネル542、及び第3の拡散体データチャネル543を介して切替可能な拡散体520に提供する。光学システム500はまた、切替装置545を備え、それはスイッチング波形547を生成することができる。出力コンポーネント549は第1の拡散体データチャネル541を受信し、第2の拡散体データチャネル542及び第3の拡散体データチャネル543にそれぞれ出力する。スイッチング波形547は、波形転送ユニット555に提供され、波形転送ユニットはまた、入力コンポーネント559を経由して第2の拡散体データチャネル542を受信する。切替装置545は、第3の拡散体データチャネル543上で受信されたコマンドに応答してスイッチング波形547を生成する。波形転送ユニットは、コマンドが第2の拡散体データチャネル542で受信され、スイッチング波形547が存在する場合、切替可能な拡散体又は切替可能な拡散体の部分にスイッチング波形を印加する。切替可能な拡散体が単一の切替可能な要素である実施形態では、第2の拡散体データチャネル542は、省略される場合があり、波形転送ユニット555は任意の受信波形を切替可能な拡散体520に印加することができる。切替可能な拡散体が複数のアドレス指定可能な領域を含む実施形態では、第2の拡散体データチャネル542は、どの領域に波形を印加すべきかについての情報を波形転送ユニット555に提供するために用いられ得る。
【0041】
コンピュータ590は、拡散体コントローラ540と、出力コンポーネント549と、ビデオコントローラ595と、ビデオカード596を備える。ビデオコントローラ595は、コンテンツをビデオカード596に提供することによってディスプレイ情報をディスプレイ装置532に提供し、そのビデオカードは、そのコンテンツをディスプレイ信号インターフェース536によって受信されるビデオデータチャネル597に出力する。
【0042】
いくつかの実施形態では、スケーラ基板534は含まれていない。例えば、一部のモバイル装置はスケーラ基板を含まない。いくつかの実施形態では、第3のデータチャネル543は含まれておらず、その代わりとして切替装置はボタン、スイッチ、タッチパネル入力、又はユーザが切替可能な拡散体の状態を切り替えるのを可能にする同様のものを有する。
【0043】
いくつかの実施形態では、スイッチング波形547は、切替装置545によって生成された波形であり、波形転送ユニット555はその波形を切替装置545から、また拡散体状態データを第2の拡散体データチャネル542から受信する。
【0044】
いくつかの実施形態では、コンピュータ590及びディスプレイ装置532は、同一のディスプレイハウジング内、例えばタブレットコンピュータ内に配置される。他の実施形態では、コンピュータ590は、コンピュータハウジング内、例えばディスクトップコンピュータハウジング内にあり、ディスプレイ装置532は、コンピュータハウジングから分離しているディスプレイハウジング内にある。いくつかの実施形態では、切替装置545は、ディスプレイ装置532を収容するディスプレイハウジングから分離しているドックであってもよい切替装置ハウジング内に定置される。
【0045】
第2の拡散体データチャネル542は、任意の有線又は無線接続によってコンピュータ590とディスプレイ装置532を接続し得る。第3の拡散体データチャネル543は、任意の有線又は無線接続によってコンピュータ590と切替装置545を接続し得る。好適な接続方法としては、マルチマスタシリアルシングルエンドコンピュータバス(例えば、I2C)、シリアルペリフェラルインターフェース(SPI)、システムマネージメントバス(SMB)、アースに加えて単一のワイヤーを含有する通信バスシステム(例えば、1ーワイヤー)、ユニバーサルシリアルバス(USB)、RS−232シリアルポート、例えば、2.4〜2.485GHzのバンドの電波(例えば、BLUETOOTH)とすることができる電波を用いたデータ転送、赤外(IR)データ転送、無線周波数(RF)データ転送、ローカルエリヤネットワーク(LAN)、WI−FI接続又はそれらの組み合わせが挙げられる。
【0046】
図6は、光学システム600のブロック図であり、それは、切替装置645から分離しているディスプレイ装置632に配設された電気的に切替可能な拡散体620を図示する。ディスプレイ装置632はモニター、タブレット又はディスプレイを提供する他の装置とすることができる。ディスプレイ装置632は、切替装置645からスイッチング波形を受信し、スイッチング波形を切替可能な拡散体620に印加する波形転送ユニット655を備える。切替装置645はまた、パターンを波形生成ユニット664に印加するパターン発生器662を備える。波形生成ユニット664は波形を発信コイル666に印加し、この波形はディスプレイ装置632内の波形転送ユニット655に連結される受信コイル668によって受信される。切替装置645は、電力をパターン発生器662及び波形生成ユニット664に提供する電源672を備える。拡散体状態を切り替えるのに必要な電力は、発信コイル666から受信コイル668までの誘導結合を介して、電源627から切替可能な拡散体620に提供される。他の実施形態では、切替装置645とディスプレイ装置632との間で、誘導結合を利用するのではなく、直接電気的な接触が行われる。
【0047】
図7は、光学システム700のブロック図であり、それは、切替装置745から分離しているディスプレイ装置732に配設された切替可能な拡散体720を図示する。ディスプレイ装置732はモニター、タブレット又はディスプレイを提供する他の装置とすることができる。ディスプレイ装置732は、切替装置745から変調された波形を受信し、変調波形を復調し、かつ復調された波形を切替可能な拡散体720に印加する復調器/波形転送ユニット755を備える。切替装置745はまた、波形生成ユニット764に変調信号を印加する変調器763にパターン信号を提供するパターン発生器762を備える。キャリア信号は、キャリア発生器765から変調器763に提供される。波形生成ユニット764は変調波形を発信コイル766に印加し、この変調波形はディスプレイ装置732内の復調器/波形転送ユニット755に連結される受信コイル768によって受信される。切替装置745は、パターン発生器762、変調器763、波形生成ユニット764及びキャリア発生器765に電力を提供する電源772を備える。拡散体状態を切り替えるのに必要な電力は、発信コイル766から受信コイル768までの誘導電力伝達を介して、電源772から切替可能な拡散体720に提供される。他の実施形態では、切替装置745とディスプレイ装置732との間で、誘導電力伝達ではなくて、直接電気的な接触が行われる。復調器/波形転送ユニット755は、切替装置745から受信した波形を復調し、復調された波形を切替可能な拡散体720に印加する復調器を備える。
【0048】
いくつかの実施形態では、ディスプレイ装置632又はディスプレイ装置732は、ディスプレイハウジング内にある。切換装置645又は745は、ディスプレイハウジングが切換装置に近接した少なくとも1つの位置にある場合、スイッチング波形を切替可能な拡散体に印加可能である。いくつかの実施形態では、切替装置はディスプレイハウジングから分離可能である。いくつかの実施形態では、切替装置はドックに収納され、ディスプレイハウジングはドックに取付可能で、かつドックから取り外し可能である。例えば、ディスプレイハウジングは、タブレットコンピュータとすることができ、切替装置は、タブレットドックに収容され得る。これを、ドック873を示す図8A、及びドック873に隣接して配設されたディスプレイハウジング876を備えるタブレット832を示す図8Bに概略的に図示する。タブレットドックは当該技術分野において既知である。例えば、THINKPADタブレットドックは、Lenovoグループ社(北京、中国)から入手可能であり、DELLタブレットドックはDELL社(米国テキサス州Round Rock)から入手可能である。他の実施形態では、ドックは、タブレットコンピュータに取り付けすることができるとともにタブレットコンピュータから取り外しすることができるキーボードを備える場合がある。キーボードドックは当該技術分野において既知である。例えば、Acer Iconia W4タブレット(Acer社、台北、台湾)はキーボードドックとともに入手可能である。
【0049】
切替装置がドックに収納されている場合、切替可能な拡散体が電圧を印加せずに実質的にクリアな状態又はヘイズ状態のいずれかになり得るように電気的に切替可能な拡散体が双安定性であることが好ましい。本明細書で使用されるとき、「双安定性」切替可能な拡散体は、それぞれの領域が実質的に安定している2つ又はそれ以上の状態を有する1つ又は2つ以上の領域を有する電気的に切替可能な拡散体である。「実質的に安定」とは、状態が、切替可能な拡散体の間に電圧を印加せずに数時間又は数日などの時間間隔にわたって維持されることを意味する。いくつかの実施形態では、切替可能な拡散体は、双安定性であるスメクチックA液晶を備える。スメクチックA液晶を用いた電気的に切替可能な拡散体は、安定した実質的にクリアな状態と、様々なヘイズ状態においてヘイズ値で特徴づけられ得る複数の安定したヘイズ状態とを有する。
【0050】
一部のタイプの切替可能な拡散体の切替速度は、一部のユーザに好ましくないほど十分に遅くすることができる。ディスプレイの出力レベルが切替可能な拡散体の状態が変わるにつれて変動する場合、この切替速度は、好ましくないものではなく、一部の場合では、望ましい光学効果が生じ得ることが見出されている。いくつかの実施形態では、拡散体コントローラは、拡散体の状態が変わる間にディスプレイの出力レベルを調整するように構成される。別の箇所で検討するように、これは、バックライトの出力レベルを変動することによって、ダークフレームをディスプレイ出力に挿入することによって、あるいはこれらの技法の組み合わせによって実現され得る。
【0051】
図9は、時間の関数としてディスプレイパネルの出力レベルを示す。ディスプレイパネルは、初期出力レベル903を有し、切替可能な拡散体は時間ts1に開始し時間ts2に終了する第1の時間間隔904にわたって状態を変化させ、出力レベルは、時間td1に開始し時間td2に終了する第2の時間間隔906にわたって減光され、更に出力レベルは、時間td2後、最終出力レベル908に設定される。第2の時間間隔906は第1の時間間隔904と重なり合う。図9に示す実施形態では、最終出力レベル908は初期出力レベル903より高い。切替可能な拡散体が状態を実質的にクリアな状態からヘイズ状態に変える一部の場合にこうすることが望ましい場合があるのは、切り替え後に知覚される軸上輝度が維持される場合には、全体的に光出力を高くする必要があるからである。図9に示す実施形態では、出力レベルは拡散体状態の変化を開始する前に低減され、この出力レベルは拡散体が状態を変えた後まで上昇されない。他の実施形態では、出力レベルの減光は、状態変化が開始された後まで開始しなくてもよく、あるいは状態変化が完了する前に終了してもよい。
【0052】
図10は、時間の関数としてディスプレイパネルの出力レベルを示す。ディスプレイパネルは、初期出力レベル1003を有し、切替可能な拡散体は時間ts1に開始し時間ts2に終了する第1の時間間隔1004にわたって状態を変化させ、出力レベルは、時間td1に開始し時間td2に終了する第2の時間間隔1006にわたって減光され、更に出力レベルは、時間td2後、最終出力レベル1008に設定される。第2の時間間隔1006は第1の時間間隔1004と重なり合う。図10に示す実施形態では、出力レベルは拡散体状態変化が開始後に低減され、更にこの出力レベルは拡散体が状態を変えた後まで上昇されない。
【0053】
別の箇所で検討するように、図9又は図10に示す出力変動レベルは、照明要素によって提供される照明レベルを変動することによって、かつ/又はディスプレイパネルに付与される映像コンテンツを変動する(例えば、黒フレーム挿入)ことによって達成され得る。例えば、いくつかの実施形態では、拡散体コントローラは、前記照明要素を、ディスプレイの出力レベルを変動する前に第1の照明レベルに設定するとともに、ディスプレイパネルの出力レベルを変動後に第1の照明レベルとは異なる第2の照明レベルに設定するように構成される。
【0054】
いくつかの実施形態では、図9及び図10に図示する減光は、1つ又は2つ以上の領域が状態を実質的にクリアな状態からヘイズ状態に変わる場合にのみ実行される。いくつかの実施形態では、図9及び図10に例示する出力レベルの変動は、少なくとも1つの拡散体状態の変化に対して実行される。いくつかの実施形態では、切替可能な拡散体は、第1の拡散体状態から第2の拡散体状態に変わる場合、拡散体コントローラは、少なくとも1つの領域が実質的にクリアな状態にあり、切替可能な拡散体が第1の拡散体状態にあるときは、拡散体状態の変化に関連して出力レベルを変動するように構成される。いくつかの実施形態では、出力レベルを初期レベルから最終レベルまで減光段階なしに徐々に変動することによって、出力レベルは変動される。更に他の実施形態では、切替可能な拡散体は第1の時間間隔にわたって状態を変えて、この時間間隔と重なり合う第2の時間間隔にわたって出力レベルを次第に高くなる(フェードイン)及び次第に低くなる(フェードアウト)ようにすることによって、出力レベルは変動される。出力レベルのフェードイン及びフェードアウトは、実質的に連続な変動としてもよいし、出力レベルが高い場合の比較的短い間隔と出力レベルが低い場合のより長い間隔との間の点滅変動としてもよい。出力レベルのかかる変動はユーザの気を散ラス可能性があり、そのためユーザの注意が第1の拡散体状態と第2の拡散体状態との間の移行に集中されない。
【0055】
いくつかの実施形態では、拡散体コントローラは、切替可能な拡散体の状態を第1の拡散体状態から第2の拡散体状態に変えるべきかどうかを判定するように構成され、また切替可能な拡散体は、切替装置がディスプレイハウジングに近接した1つ又は2つ以上の位置にあるか否かを判定するように更に構成される。例えば、拡散体コントローラにより、切替可能な拡散体が広い視野角モードであるが、コンテンツを狭い視野角モードで表示するべきと判定された場合には、拡散体コントローラは切替可能な拡散体の状態を変えるべきと判定することができる。いくつかの場合において、切替可能な拡散体により、切替可能な拡散体の状態を変えるべきと判定される場合があるが、その状態を変えることができないのは、切替装置がディスプレイハウジングに近接した1つ又は2つ以上の位置にないからである。いくつかの実施形態では、拡散体コントローラにより、ディスプレイハウジングが切替装置に近接した少なくとも1つの位置のいずれにもないと判定され、かつ拡散コントローラにより、切替可能な拡散体の第1の拡散体状態を本来なら変えるべきと判定される場合には、拡散体コントローラはエラー処理プロセスを実行するように構成される。拡散体コントローラにより、切替可能な拡散体の状態を変えるべきと判定され、かつ切替可能な拡散体により、切替装置がディスプレイハウジングに近接した1つ又は2つ以上の位置にあると判定された場合には、切替可能な拡散体は、切替可能な拡散体の状態を変えるべきと判定し、かつ適切なコマンドを拡散体コントローラに送信して状態を変えさせる。いくつかの実施形態では、拡散体コントローラは、少なくとも1つの拡散体状態の変化に関連して出力レベルを変動するように構成される。拡散体コントローラによって実行され得る例示的なプロセスを図11に図示する。
【0056】
図11は、拡散体コントローラが実行するプロセス1100を図示するフローチャートである。工程1110では、拡散体コントローラは切替可能な拡散体の状態を変えるべきと判定する。工程1120では、拡散体コントローラは、切替装置がディスプレイハウジングに近接した1つ又は2つ以上の位置にあるか否かを判定する。拡散体コントローラは切替装置が1つ又は2つ以上の位置にないと判定する場合、拡散体コントローラは、エラー処理プロセス1130を実行する。いくつかの実施形態では、エラー処理プロセス1130は、メッセージをディスプレイパネル上に提供することを含む。例えば、「切替装置を接続してください」などのメッセージがユーザに提供され得る。切替装置がディスプレイハウジングに近接した1つ又は2つ以上の位置にある場合には、拡散体コントローラは拡散体の状態を変えると判定し、拡散体コントローラが状態の変化とともにディスプレイパネルの出力レベルの変更を実行するかどうかを判定する工程1140を実行する。例えば、一部のタイプの切替可能な拡散体が第2の状態から第1の状態になる切替時間は、第1の状態から第2の状態になる切替時間より長い。このように、いくつかの実施形態では、拡散体コントローラは、ディスプレイの1つ又は2つ以上の領域を第2の状態から第1の状態に変えるとき、ディスプレイの出力レベルを変動するように構成される。いくつかの実施形態では、第2の状態は実質的にクリアな状態であり、第1の状態はヘイズ状態である。いくつかの実施形態では、拡散体コントローラは、実質的にクリアな状態からヘイズ状態に変わるこれらの領域のみにダークフレームを挿入することになる。いくつかの実施形態では、切替可能な拡散体は、実質的にクリアな状態からヘイズ状態に切り替わるのに、ヘイズ状態から実質的にクリアな状態に切り替えるより長い時間のかかるスメクチックA液晶を含む。
【0057】
拡散体コントローラがディスプレイパネルの出力レベルを変える必要がないと判定する場合には、工程1150を実行し、切替可能な拡散体の状態を変える。拡散体コントローラがディスプレイパネルの出力レベルを変えるべきと判定する場合、拡散体コントローラは工程1160を実行しディスプレイパネルの出力レベルを変える。その後、工程1170が実行され、拡散体コントローラは切替可能な拡散体の状態を変える。次いで、工程1180が実行され、拡散体コントローラはディスプレイパネルの出力レベルを設定する。図11に図示する実施形態では、出力レベルが変更され、その後、切替可能な拡散体の状態が変更される。他の実施形態では、別の箇所で検討するように他の時系列が実行可能である。いくつかの実施形態では、出力レベルは、プロセス1100を実行する前の出力レベルと同一のレベルに設定される。いくつかの実施形態では、出力レベルは、プロセス1100を実行する前の出力レベルより高い、又は低いレベルに設定される。いくつかの実施形態では、状態の変化が切替可能な拡散体の平均ヘイズの増加と関連する場合、切替可能な拡散体の状態の変化後のディスプレイパネルの出力レベルは、切替可能な拡散体の状態の変化前のディスプレイパネルの出力レベルより高い値に設定される。同様に、いくつかの実施形態では、状態の変化が切替可能な拡散体の平均ヘイズの減少と関連する場合、切替可能な拡散体の状態の変化後のディスプレイパネルの出力レベルは、切替可能な拡散体の状態の変化前のディスプレイパネルの出力レベルより低い値に設定される。
【0058】
いくつかの実施形態では、第1の状態はヘイズ状態であり、切替可能な拡散体が第1の状態である領域のディスプレイからの出力は共有コンテンツを表示するのに好適な広い視野角を有する。いくつかの実施形態では、第2の状態は実質的にクリアな状態であり、切替可能な拡散体が第2の状態である領域のディスプレイからの出力はプライベートコンテンツを表示するのに好適な狭い視野角を有する。
【0059】
いくつかの実施形態では、表示されるコンテンツは、そのコンテンツがプライベートコンテンツに適切な狭い視野角モードで表示されるべきか、それともそのコンテンツが共有コンテンツに適切な広い視野角モードで表示されるべきかを示すデータタグと組み合わされる。いくつかの実施形態では、拡散体コントローラはコンテンツをプライベート又は共有としてマークするように構成される。いくつかの実施形態では、拡散体コントローラは、第1のコンピュータ上で実行されるアルゴリズムを含む。いくつかの実施形態では、第2のコンピュータは、コンテンツが狭い視野角モードで表示されるべきか、それともコンテンツが広く視野角モードで表示されるべきかを示すデータタグを有するコンテンツを提供し、タグ付けされたデータが第1のコンピュータに提供される。
【0060】
コンテンツは、様々な基準に基づいて、プライベート(即ち、狭い視野角モードで表示される)又は共有(即ち、広く視野角モードで表示される)としてマークされ得る。例えば、コンテンツは、機密マークなどのデータマークを含み得る。コンテンツが機密であることを示すデータマークを含むコンテンツである場合、拡散体コントローラはプライベートモードでコンテンツを表示するように構成され得る。データマークは、コンテンツを含有するデータパッケージのビット、バイト、又はデータセグメントとすることができる。いくつかの実施形態では、データマークは、コンテンツを表示すべき視野角モードを指定するデータを含有する。視野角モードは、最も広い達成可能な視野角モードから最も狭い達成可能な視野角モードまでの範囲とすることができ、拡散体コントローラは、データマークに提供された視野角モードに基づいて実質的にクリアな状態と最も高い達成可能なヘイズ状態との間の様々なヘイズ状態に切替可能な拡散体を設置するように構成され得る。これは、広告主が広告主のコンテンツを表示するのに使用される視野角の好みを設定できる場合の広告に使用されるディスプレイに有用であり得る。
【0061】
いくつかの実施形態では、コンテンツは、キーワード又はコンテンツデータに含有される他の情報に基づいてプライベートであるか、共有であるかを判定され得る。例えば、特定のワード又はフレーズがコンテンツに表れる場合、拡散体コントローラはプライベートモードでそのコンテンツを表示するように構成され得る。
【0062】
いくつかの実施形態では、拡散体コントローラは、狭い視野角モードで表示されるべき機密情報又は他の情報が画像コンテンツに存在するかどうかを判定するために、画像コンテンツに関して画像解析を行うように構成される。拡散体コントローラがかかる情報が存在していると判定する場合は、拡散体コントローラは、切替可能な拡散体を、コンテンツが狭い視野角モードで表示されるような拡散体状態に設定するように構成され得る。
【0063】
いくつかの実施形態では、拡散体コントローラは、現在時間が特定の範囲内にあると判定する場合、システムがコンテンツを狭い視野角モードで表示するように、切替可能な拡散体を設定するように構成される。いくつかの実施形態では、拡散体コントローラはコンピュータを用いて実装され、そのコンピュータ上で実行されるソフトウェアは拡散体コントローラに現在時間を提供することができる。いくつかの実施形態では、拡散体コントローラは、通常の作業時間中に表示される全てのコンテンツを、例えば、狭い視野角モードで表示するべきと判定する。
【0064】
いくつかの実施形態では、拡散体コントローラは、コンテンツが安全なインターネットアドレス、例えば、httpsから始まるインターネットアドレスからの情報を含有すると判定する場合、コンテンツを狭い視野角モードで表示するべきと判定するように構成される。いくつかの実施形態では、拡散体コントローラは、コンテンツが、例えば、SSL(Secure Socket Layer)証明書によって署名又は暗号化されていると判定する場合には、コンテンツを狭い視野角モードで表示するべきと判定するように構成される。
【0065】
いくつかの実施形態では、システムは、ユーザがディスプレイパネルの領域をプライベートとして指定して選択できるように構成される。いくつかの実施形態では、システムは、コンピュータ及びディスプレイパネルを含むコンピュータモニターを備える。コンピュータ上で実行されるソフトウェアによりユーザにインターフェースが提供され、その結果ユーザがディスプレイパネルの領域又は複数の領域をプライベートとして指定するように選択することができる。いくつかの実施形態では、コンピュータは、複数のウィンドウをディスプレイパネルに提示するようにするオベレーティングシステムを動作させて、このシステムにより、ユーザが複数のウィンドウの中の1つ又は2つ以上のウィンドウをプライベートとして指定できるようにする。いくつかの実施形態では、このシステムは、ユーザが全ディスプレイパネルをプライベートとして指定できるか、あるいは全ディスプレイパネルを共有として指定できるように構成される。拡散体コントローラは、プライベートとして指定された領域に表示されたコンテンツが狭い視野角モードで表示されるように、そして、プライベートとして指定されていないか、あるいはパブリックとして指定された領域に表示されたコンテンツを広い視野角モードで表示されるように、切替可能な拡散体を所定の拡散体状態に設定するように構成され得る。
【0066】
いくつかの実施形態では、光学システムは、人又は人々を特定できる対象物の存在を検出するように構成される。例えば、対象物は、BLUETOOTHを有する携帯電話又はユーザの身分証明書に含まれたRFIDタグとすることができる。いくつかの実施形態では、拡散体コントローラは、指定されたユーザ又は複数の指定されたユーザのみがシステムの近くで検出される場合、コンテンツが広い視野角モードで表示されるように切替可能な拡散体を設定するように構成され、また拡散体コントローラは、任意の指定されていないユーザが光学システムの近くで検出される場合、コンテンツが狭い視野角モードで表示されるように切替可能な拡散体を設定するように構成される。
【0067】
いくつかの実施形態では、光学システムは、一次的な視聴者と、一次的な視聴者の近隣にいる任意の二次的な潜在的な視聴者の存在を検出可能なカメラを備える。いくつかの実施形態では、拡散体コントローラは、二次的な潜在的な視聴者がまったく光学システムの近くで検出されない場合、コンテンツが広い視野角モードで表示されるように切替可能な拡散体を設定するように構成され、また拡散体コントローラは、二次的な潜在的な視聴者が光学システムの近くで検出される場合、コンテンツが狭い視野角モードで表示されるように切替可能な拡散体を設定するように構成される。
【0068】
いくつかの実施形態では、拡散体コントローラは、光学システムが特定の指定された地理的領域内にあると判定する場合は、コンテンツが狭い視野角モード又は広い視野角モードで表示されるように、切替可能な拡散体を所定の拡散体状態に設定するように構成される。いくつかの実施形態では、このシステムは、インターネットに接続されているコンピュータを備え、このコンピュータは、インターネットアクセスに関連するIPアドレスからの地理的領域を判定する。いくつかの実施形態では、このシステムは、セルラーネットワークからデータを受信可能な無線タブレット又は携帯電話に含まれる。いくつかの実施形態では、このシステムは、セルラーネットワークからの地理的情報を決定する。いくつかの実施形態では、このシステムは、地理的領域を決定するのに使用され得る全地球測位システム(GPS)受信器などの空間的又は三次元測位システムを備える。いくつかの実施形態では、ユーザは地理的データをこのシステムに入力する。いくつかの実施形態では、拡散体コントローラは、このシステムが特定の地理的領域内に位置特定されると判定する場合、例えば、このシステムが指定された事務所の所在地内にないと判定する場合は、全てのコンテンツが狭い視野角モードで表示されるように、切替可能な拡散体を所定の拡散体状態に設定するように構成される。
【0069】
いくつかの実施形態では、光学システムはインターネットに接続されているコンピュータを備え、このコンピュータは、いつ安全なネットワーク、例えば、社内ネットワークに接続されたかを認識するとともに、この情報を拡散体コントローラに提供する。いくつかの実施形態では、拡散体コントローラは、本システムが安全なネットワークに接続されていると判定する場合は、全てのコンテンツが広い視野角モードで表示されるように、切替可能な拡散体を所定の拡散体状態に設定するように構成される。いくつかの実施形態では、拡散体コントローラは、本システムが公衆ネットワークに接続されていると判定した場合は、全てのコンテンツが狭い視野角モードで表示されるように切替可能な拡散体を所定の拡散体状態に設定するように構成される。
【0070】
いくつかの実施形態では、光学システムはバッテリから電力を受け、拡散体コントローラはバッテリの電力が低いかどうかを判定するように構成される。いくつかの実施形態では、拡散体コントローラは、切替可能な拡散体がバッテリの電力が低いと判定した場合、切替可能な拡散体を狭い視野角モードに設定するように構成される。ディスプレイからの光の大部分はユーザに狭い視野角モードで提供されるので、バックライトを広い視野角モードより低いレベルに設定することができ、依然としてバックライトはユーザに十分な光を提供することができる。したがって、狭い視野角モードはバッテリの電力を保存するのに使用され得る。
【0071】
いくつかの実施形態では、光学システムは、物理的配向データを拡散体コントローラに提供する加速度計又は他のセンサを備える。いくつかの実施形態では、拡散体コントローラは、光学システムの物理的配向に基づいて狭い又は広い視野角モードでコンテンツを表示するように構成される。例えば、拡散体コントローラは、タブレットコンピュータが第1の配向にある場合、第1の表示モードを有し、第2の配向にある場合、第2の表示モードを有するように構成され得る。
【0072】
いくつかの実施形態では、拡散体コントローラは、コンテンツが機密マークを含むかどうか、コンテンツが機密キーワードを含有するかどうか、コンテンツが機密情報を含有することを画像解析が示すかどうか、拡散体コントローラによって決定された現在時間が指定の範囲にあるかどうか、コンテンツが安全なインターネットアドレスからの情報を含有するかどうか、コンテンツが署名又は暗号化されているかどうか、コンテンツがプライベートとして指定されるディスプレイパネルのゾーンに表示されるかどうか、コンテンツが手動でプライベートと指定されたかどうか、ディスプレイパネルが指定の地理的領域内に位置するかどうか、電力状況が低い状態かどうか、拡散体コントローラが一次的な視聴者の近くにいる一次的ではない視聴者の存在を検出するかどうか、システムの物理的配向、及びこれらの組み合わせに基づいて、コンテンツが狭い視野角モード又は広い視野角モードで表示されるように、拡散体状態を制御するように構成される。
【0073】
いくつかの実施形態では、照明要素は、少なくとも部分的にコリメートされた光出力を提供可能なバックライトを備え、第1の状態はヘイズ状態であり、第2の状態は実質的にクリアな状態であり、バックライトが光出力を提供する場合、ディスプレイパネルを通過するとともに第1の状態の領域を通過するバックライトからの光出力は、第1のディスプレイ出力を広い視野角モードで提供し、ディスプレイパネルを通過するとともに第2の状態の領域を通過するバックライトからの光出力は第2のディスプレイ出力を狭い視野角モードで提供する。いくつかの実施形態では、一部の領域は狭い視野角モードにあり、一部の領域が広い視野角モードにあるときは、拡散体コントローラは拡散体コンテンツを広い視野角モードの領域(即ち、第1の状態の切替可能な拡散体の領域)に提供するように構成される。拡散体コンテンツは、切替可能な拡散体の一部の領域の状態を変動することによって切替可能な拡散体により生成されたパターン又は画像を指すものである。拡散体コンテンツは、ディスプレイパネルにより提供された任意のコンテンツ上にオーバレイされる。いくつかの実施形態では、拡散体コンテンツは、ハイコントラストパターン、移動パターン、画像、警告及びこれらの組み合わせからなるグループから選択される。拡散体コンテンツは、不要な視聴者の目が狭い視野角モードで表示されたコンテンツに引かれないよう不要な視聴者の注意をそらすように選択され得る。
【0074】
いくつかの実施形態では、吸収性の低い光学コンポーネントがこのシステムに用いられる。任意の第1の光学フィルム170が含まれず、任意の第2の光学フィルム180が転向フィルムである図1の光学システム100の一般構造を有するシステムの実施形態を図12に図示する。
【0075】
図12は、光学システム1200の概略側面図であり、それは照明要素1210、反射体1214、切替可能な拡散体1220、ディスプレイパネル1230、及び拡散体状態データを拡散体データチャネル1241上の切替可能な拡散体1220に提供する拡散体コントローラ1240を備える。照明要素1210は、光源1250と導光板1260を備える。光学システム1200は、光学通路1212aを有する光及び光学通路1212bを有する光を生成することができる。光学システム1200はまた、プリズムが照明要素1210に対向して配設された転向フィルム1280を含む。ディスプレイパネル1230は、液晶ディスプレイパネルを含んでもよく、また偏光リサイクルのための反射性偏光子などの他の構成要素を含んでもよい。反射体1214は、転向フィルム1280から、かつ/又はディスプレイパネル1230に含まれる反射性偏光子から反射された光のリサイクルを提供するように含まれる。
【0076】
導光板1260は、導光板に対する法線に対して角度θでピーク強度を有する角度分布を有する光出力を提供する。これは、当該技術分野において既知であるように導光板の様々な抽出機能を用いて達成され得る。好適な抽出機能は、射出成形、導光板の表面における印字ドット、若しくは導光板の上面及び/又は底面の成形によって作製され得る微細構造体を含む。この抽出機能は回折性又は屈折性であり得る。抽出機能はまた、導光板への集光テーパ面を含む場合もある。抽出機能及び抽出機能を提供する方法は、例えば、米国特許第6,039,533号(Lundinら)及び米国特許出願公開第2009/0244690号(Lee)に記載されている。
【0077】
導光板の出力は、角度θによって規定された方向に沿って部分的にコリメートされ得る。θは、例えば、約30度〜約75度の範囲とすることができる。導光板1260からの光は、切替可能な拡散体1220を通過し、転向フィルム1280に達する。転向フィルム1280は、ディスプレイパネルの法線に向かって角度θで指定された伝播方向を有する光を転向するように構成される。θとは実質的に異なる入射角度での転向フィルム1280への入射光は、必ずしもディスプレイパネルの法線に向かって転向されない。換言すれば、転向フィルム1280は、好ましい入力角度を有し、好ましい入射角度を有する光が提供される場合には好ましい出力を提供することになるが、一般に、他の入力分布が提供される場合には好ましい出力を提供しない。
【0078】
切替可能な拡散体1220が実質的にクリアな状態にある場合、光は少しも実質的に散乱せずに切替可能な拡散体1220を通過するので、転向フィルムの好ましい入力角度で転向フィルム1280に提供される。その後、光は転向フィルム1280によって転向されるので、転向フィルム1280なかったときよりもディスプレイパネルの法線に近い出力方向を有する。例えば、光線は、拡散体が実質的にクリアな状態にある場合、光学通路1212aに従い得る。切替可能な拡散体1220がヘイズ状態にある場合、導光板1260からの光は切替可能な拡散体1220を通過し転向フィルム1280に達するように偏向する場合があるので、転向フィルムの好ましい入力角度で転向フィルム1280に提供されない。これにより、光は、ディスプレイパネルに対する法線に対して大きな角度でディスプレイパネルから出ていくことができる。例えば、光線は、拡散体がヘイズ状態にある場合、光学通路1212bに従う場合がある。
【0079】
転向フィルムは一般に、微細構造化表面を含み、このフィルムは、微細構造化表面が照明要素の光出力表面に対向するように配設される。微細構造化表面は、照明要素からの光を必要に応じて方向を変えることができさえすれば、任意の微細構造化特徴(任意の形状又は大きさ)を含むことができる。有用な転向フィルムは、プリズムである微細構造化特徴部を含み、この種類の例示的な転向フィルムとしては、TRAF IIとしても知られる3M Transmissive Right Angle Film IIと、BEFとしても知られる3M Brightness Enhancement Filmが挙げられ、両方とも3M Company(St.Paul,MN)から入手可能である。一般に、転向フィルムは、所望の光リダイレクト機能を達成する限り、任意の形状、大きさ、表面構造、及び/又は配向の特徴を有することができる。複数の特徴が使用される場合、所望の光リダイレクト機能を達成するために、特徴部の数及び/又は配列を使用する場合がある。転向フィルムは、当業者に既知である任意の数の方法により作製することができる。かかる方法は、彫刻法、エンボス加工法、レーザーアブレーション法、又はリソグラフィック法を用いてツールを製造し、その後、そのツールを利用して、型成形−硬化技法又は押出し複製技法を介して構造化フィルム/層を作製することを含むが、これに限定されない。転向フィルムは可視光線の範囲における吸収度の低い光学材料から作製されることができるので、転向フィルムは吸収性の低いフィルムとなる。
【0080】
導光板、転向フィルム、プリズムフィルム及び他の光学コンポーネントを構成するのに有用な材料としては、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などのアクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、及びシリコーンが挙げられる。
【0081】
任意の第1の光学フィルム170が含まれず、任意の第2の光学フィルム180がクロスプリズムフィルムを含む、図1の光学システム100の一般構造を有するシステムの実施形態を図13に図示する。
【0082】
図13は、光学システム1300の概略側面図であり、それは照明要素1310、反射体1314、切替可能な拡散体1320、ディスプレイパネル1330、及び拡散体データチャネル1341上の切替可能な拡散体1320に拡散体状態データを提供する拡散体コントローラ1340を備える。照明要素1310は、光源1350と導光板1360を備える。光学システム1300はまた、第1のプリズムフィルム1382、第2のプリズムフィルム1384、及び光結合層1386を含むフィルム積層体1380を備える。ディスプレイパネル1330は、液晶ディスプレイパネルを含んでもよく、また偏光リサイクルのための反射性偏光子フィルムを含んでもよい。
【0083】
プリズムフィルムは、3M Company(St.Paul,MN)から入手可能な輝度強化フィルム(BEF)とすることができる。いくつかの実施形態では、2つのプリズムフィルムが使用される。例えば、第1のプリズムフィルム1382は、第1の方向に延在する線状のプリズムを有することができ、また第2プリズムフィルム1384は第1の方向とは異なる第2の方向に延在するプリズムを有することができる。いくつかの実施形態では、第1の方向と第2の方向とは実質的に直交している。プリズムフィルムは、別の箇所で記載した転向フィルムを作製するための技法を用いて作製され得る。
【0084】
光結合層1386は、任意の光学透明接着剤とすることができる。好適な光学透明接着剤としては、3M Optically Clear Adhesive 8142KCL又は3M Optically Clear Adhesive 8146−Xが挙げられ、ともに3M Company(St.Paul.MN)から入手可能である。いくつかの実施形態では、光結合層1386は、第2のプリズムフィルム1384の屈折率に近い屈折率を有するように選ばれる。例えば、いくつかの実施形態では、25℃で589nmの波長(ナトリウムD線)を有する光に対する屈折率1.474を有する3M Optically Clear Adhesive 8146−Xが、25℃で589nmの波長(ナトリウムD線)を有する光に対する屈折率1.491を有するアクリルプリズムフィルムとともに使用される。
【0085】
照明要素1310からの光出力は切替可能な拡散体1320を通過し、プリズムフィルム1382及び1384と相互作用する。切替可能な拡散体1320が実質的にクリアな状態である場合、プリズムフィルム1382及び1384は、高い入射角度(即ち、法線軸に対する大きな入力角度)を有する光を反射体1314に向かって反射し、その後、その反射体はプリズムフィルム1382及び1384に向かって光を反射し返す。反射体1314は、拡散又は半鏡面反射体とすることができるので、反射体1314から反射して離れた光の一部が入射角とは異なる反射角を有する。光学システム1300は、光をリサイクルして部分的にコリメートされた出力を生成することができる。リサイクルメカニズムによってコリメーションを増加させるプリズムフィルムが当該技術分野において既知であり、例えば、米国特許第4,542,449号(Whitehead)、同5,175,030号(Luら)、同5,183,597(Lu)に記載されている。切替可能な拡散体1320がヘイズ状態にある場合、プリズムフィルム1382及び1384への入力は、切替可能な拡散体1320を通過するため部分的にランダム化された角度分布を有する。この場合、プリズムフィルムは光出力を部分的にコリメートするのにあまり効果的ではないので、結果として光出力は広い視野角出力となる。フィルム積層体1380は、可視光線の範囲において吸光度の低い光学材料から作製され得るので、フィルム積層体1380は吸収性の低いフィルム積層体となる。
【0086】
この実施形態は、転向フィルムを使用する実施形態を記載するために使用したものと同様の観点で記載され得る。フィルム積層体1380は、角度入力分布を有する光が供給された場合、フィルム積層体1380が部分的にコリメートされた光を出力するような好ましい角度入力分布を有する。他の角度光分布、例えば、拡散体を通過することによって部分的にランダム化された角度光分布が供給された場合、フィルム積層体1380は光出力をコリメートするのに有効ではない。
【0087】
任意の第1の光学フィルム270及び任意の第2の光学フィルム275が含まれず、任意の第3の光学フィルム280が転向フィルムである図2の光学システム200の一般構造を有するシステムの実施形態を図14に図示する。
【0088】
図14は、光学システム1400の概略側面図であり、それは照明要素1410、反射体1414、切替可能な拡散体1420、ディスプレイパネル1430、及び拡散体データチャネル1441上の切替可能な拡散体1420に拡散体状態データを提供する拡散体コントローラ1440を備える。照明要素1410は、光源1450と導光板1460を備える。光学システム1400は、光学通路1412aを有する光及び光学通路1412bを有する光を生成することができる。光学システム1400はまた、プリズムが照明要素1410に対向して配設された転向フィルム1480を含む。導光板1460は、導光板に対する下向き法線に対して角度θでピーク強度を有する角度分布を有する光出力を提供する。別の箇所で検討するように、これは、当該技術分野において既知の導光板の様々な抽出機能を用いて達成することができる。θは、例えば、約30度〜約75度の範囲とすることができる。導光板の出力は、角度θによって規定された方向に沿って部分的にコリメートされ得る。
【0089】
導光板1460からの光は切替可能な拡散体1420を通過し、反射体1414に達し、そこで反射され、その後、導光板1460を通して転向フィルム1480に向かって透過される。反射体1414は、3M Company(St.Paul,MN)から入手可能なEnhanced Specular Reflector(ESR)のような実質的な鏡面反射体とすることができる。転向フィルム1480は、ディスプレイパネルの法線に向かって角度θで指定された伝播方向を有する光を転向するように構成される。θとは実質的に異なる入射角度での転向フィルム1480への入射光は、必ずしもディスプレイパネルの法線に向かって転向されない。換言すれば、転向フィルム1480は、好ましい入力角度を有し、好ましい入力角度を有する光が提供される場合には好ましい出力を提供することになるが、一般に、他の入力分布が提供される場合には好ましい出力を提供しない。
【0090】
切替可能な拡散体1420が実質的にクリアな状態にある場合、光は実質的に散乱せずに切替可能な拡散体1420を通過するので、転向フィルムの好ましい入力角度で転向フィルム1480に提供される。その後、光は転向フィルム1480によって転向されるので、転向フィルム1480が存在しなかったときよりもディスプレイパネルの法線に近い出力方向を有する。例えば、光線は、拡散体が実質的にクリアな状態にある場合、光学通路1412aに従い得る。切替可能な拡散体1420がヘイズ状態にある場合、導光板1460からの光は、切替可能な拡散体1420を通過し反射体1414に達する、かつ/又は反射体1414から転向フィルム1480に通過するように偏向される場合があるので、転向フィルムの好ましい入力角度では転向フィルム1480に提供されない。これにより、光は、ディスプレイパネルに対する法線に対して大きな角度でディスプレイパネルから出ていくことができる。例えば、光線は、拡散体がヘイズ状態にある場合、光学通路1412bに従うことができる。
【0091】
図15は、第1の出力表面1502aと第2の出力表面1502bを有する光学システム1500の概略側面図であり、それは光路1512aを有する光を生成可能な照明要素1510、電気的に切替可能な拡散体1520、ディスプレイパネル1530、及び拡散体データチャネル1541上の切替可能な拡散体1520に拡散体状態データを提供する拡散体コントローラ1540を備える。照明要素1510は、光源1550と導光板1560を備える。光学システム1500はまた、任意の第1の光学フィルム1570、及び/又は任意の第2の光学フィルム1580を含む場合がある。任意の光学フィルム1570及び1580の一つ又はそれ以上は、単一フィルムであってもよいし、光学透明接着剤で互いに積層されるか、あるいは層の間にエアギャップを有して互いに積み重ねられた他のフィルムの積層体であってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、任意の第2の光学フィルム1580は、回析特徴を有する吸収性の低い光学コンポーネントであり、任意の第1の光学フィルム1570は、ないか、あるいは切替可能な拡散体1520を導光板1560に取り付ける低指数の光学接着剤のいずれかである。導光板1560は、光を第1の出力表面1502aに向かって抽出するように設計された抽出機能を備える。例えば、光学通路1512aを有する照明要素1510からの光線は、ディスプレイパネル1530、第1の出力表面1502aを透過して一次的な視聴者に向かう。周辺光は、第1の出力表面1502aを通過し、ディスプレイパネル1530を通過し、更に継続して第2の出力表面1502bを通過し得る。例えば、光学通路1512bを有する周辺光線は、ディスプレイパネル1530、第2の出力表面1502bを透過して二次的な視聴者に向かう。
【0092】
電気的に切替可能な拡散体1520が実質的にクリアな状態にある場合、画像化された周辺光が第2の出力表面1502bに実質的に散乱することなく到達することができるように、光学システム1500は共有モードにある。電気的に切替可能な拡散体1520がヘイズ状態にある場合、画像化された周辺光が第2の出力表面1502bに到達する前に切替可能な拡散体1520によって散乱され、それによって、本来なら画像化された周辺光の中に存在する任意の画像を不明瞭になるように、光学システム1500はプライベートモードにある。このモードはまた、画像化された光出力は前方に大きいので、狭い視野角モードとして記載されてもよい。同様に、光学システム1500は、切替可能な拡散体が実質的にクリアな状態にある場合、前方及び後方の両方に画像化された光出力が存在するので、広い視野角モードにあるものとして記載されてもよい。
【0093】
吸収性の低い光学コンポーネントを含む光学システムの様々な実施形態は、「可変視野角を有する光学システム(Optical Systems Having Variable Viewing Angles)」と題され、本明細書と同日付で出願された、本願と同一譲受人に譲渡された米国特許出願第62/005,573号(代理人整理番号75309US002)に検討されており、その全体が参照として本明細書に組み込まれる。
【0094】
以下は、本発明の例示的な実施形態の一覧である。
【0095】
項目1は、
ディスプレイパネルと、
前記ディスプレイパネルに近接して配設された電気的に切替可能な拡散体であって、前記切替可能な拡散体は1つ又は2つ以上の領域を有し、かつ前記切替可能な拡散体は拡散体状態を有し、前記1つ又は2つ以上の領域のそれぞれが第1の状態、又は前記第1の状態とは異なる第2の状態になることが可能な切替可能である、電気的に切替可能な拡散体と、
前記ディスプレイパネルと前記切替可能な拡散体との間に配設されるか、又は前記ディスプレイパネルと反対側の前記切替可能な拡散体に隣接して配設される、照明要素と、
拡散体状態を制御し、かつ前記ディスプレイパネルのレベルを制御するように構成された、拡散体コントローラと、を備える光学システムであって、
前記拡散体コントローラは、前記切替可能な拡散体の第1の拡散体状態を変えるかどうかを判定するように構成されており、前記拡散体コントローラが第1の拡散体状態を変えると判定する場合、前記拡散体コントローラは前記切替可能な拡散体を、前記第1の拡散体状態から第2の拡散体状態に第1の時間間隔にわたって切り替えるように構成されており、
前記拡散体コントローラは、前記第1の拡散体状態から前記第2の拡散体状態への変化と関連して前記ディスプレイパネルの出力レベルを変動するかどうかを判定するように構成されており、前記拡散体コントローラが前記出力レベルを変動すると判定する場合、前記拡散体コントローラは前記出力レベルを、前記第1の時間間隔と重なり合う第2の時間間隔にわたって変動するように構成されており、
前記拡散体コントローラは、少なくとも1つの拡散体状態の変化に関連して前記出力レベルを変動するように構成されている、光学システムである。
【0096】
項目2は、前記切替可能な拡散体が双安定性である、項目1に記載の光学システムである。
【0097】
項目3は、切換装置と、前記ディスプレイパネル及び前記照明要素を収容するディスプレイハウジングと、を更に備え、前記切替装置は前記ディスプレイハウジングから分離されており、前記切替装置は、前記ディスプレイハウジングが前記切替装置と近接した少なくとも1つの位置にあるときに、スイッチング波形を前記切替可能な拡散体に印加可能である、項目2に記載の光学システムである。
【0098】
項目4は、
ディスプレイパネルと、
前記ディスプレイパネルに近接して配設された、双安定性の、電気的に切替可能な拡散体であって、前記切替可能な拡散体は1つ又は2つ以上の領域を有し、に前記1つ又は2つ以上の領域のそれぞれが第1の状態、又は前記第1の状態とは異なる第2の状態になることが可能である、双安定性の、電気的に切替可能な拡散体と、
前記ディスプレイパネルと前記切替可能な拡散体との間に配設されるか、あるいは前記ディスプレイパネルと反対側の前記切替可能な拡散体に隣接して配設される照明要素と、
前記ディスプレイパネル、前記照明要素、及び切替可能な拡散体を収容するディスプレイハウジングと、
前記拡散体状態を制御するように構成された拡散体コントローラと、
前記ディスプレイハウジングの外にある切替装置であって、前記切替装置は、前記ディスプレイハウジングが前記切換装置に近接した少なくとも1つの位置にあるときに、スイッチング波形を前記切替可能な拡散体に印加可能である、切換装置と、を備える光学システムであって、
前記拡散体コントローラは、前記切替可能な拡散体の第1の拡散体状態を変えるべきかどうかを判定するように構成されており、前記拡散体コントローラが第1の拡散体状態を変えるべきと判定する場合で、かつ前記ディスプレイハウジングが前記切替装置に近接した少なくとも1つの位置にある場合には、前記拡散体コントローラは前記切替可能な拡散体を、前記第1の拡散体状態から第2の拡散体状態に第1の時間間隔にわたって切り替えるために、前記切替装置に制御信号を提供するように構成されている、光学システムである。
【0099】
項目5は、前記拡散体コントローラは、前記ディスプレイパネルの出力レベルを制御するように更に構成されている、項目4に記載の光学システムである。
【0100】
項目6は、前記拡散体コントローラは、前記第1の拡散体状態から前記第2の拡散体状態への変化と関連して前記ディスプレイパネルの出力レベルを変動するかどうかを判定するように構成されており、前記拡散体コントローラが前記出力レベルを変動すると判定する場合、前記拡散体コントローラは前記出力レベルを、前記第1の時間間隔と重なり合う第2の時間間隔にわたって変動するように構成されている、項目5に記載の光学システムである。
【0101】
項目7は、前記拡散体コントローラは、前記照明要素の照明レベルを変動することによって前記ディスプレイパネルの前記出力レベルを変動するように構成されている、項目1〜3又は5〜6のいずれか一項に記載の光学システムである。
【0102】
項目8は、前記拡散体コントローラは、前記照明要素の照明レベルを減光することによって前記ディスプレイパネルの前記出力レベルを変動するように構成されている、項目7に記載の光学システムである。
【0103】
項目9は、前記拡散体コントローラは、前記照明要素を、前記ディスプレイパネルの前記出力レベルを変動する前には、第1の照明レベルに、前記ディスプレイパネルの前記出力レベルを変動後には、前記第1の照明レベルとは異なる第2の照明レベルに設定するように構成されている、項目1〜3又は5〜6のいずれか一項に記載の光学システムである。
【0104】
項目10は、前記拡散体コントローラは、前記ディスプレイパネルに提供された映像コンテンツを変更することによって前記ディスプレイパネルの前記出力レベルを変動するように構成されている、項目1〜3又は5〜6のいずれか一項に記載の光学システムである。
【0105】
項目11は、前記拡散体コントローラは、ダークフレームを前記映像コンテンツに挿入することによって前記ディスプレイパネルの前記出力レベルを変動するように構成されている、項目10に記載の光学システムである。
【0106】
項目12は、前記拡散体コントローラが、前記切替可能な拡散体が第1の拡散体状態にあるときに、実質的にクリアな状態である前記ディスプレイパネルの領域に提供された映像コンテンツを変更することによって、前記ディスプレイパネルの前記出力レベルを変動するように構成されている、項目11に記載の光学システムである。
【0107】
項目13は、前記拡散体コントローラは、前記照明要素の照明レベルを変動することによって、かつ前記ディスプレイパネルに提供された映像コンテンツを変更することによって、前記ディスプレイパネルの前記出力レベルを変動するように構成されている、項目1〜3又は5〜6のいずれか一項に記載の光学システムである。
【0108】
項目14は、前記拡散体コントローラは、前記切替可能な拡散体が第1の拡散体状態にあるときに、少なくとも1つの領域が実質的にクリアな状態にある前記拡散体状態の変化に関連して前記出力レベルを変動するように構成されている、項目1〜3又は5〜6のいずれか一項に記載の光学システムである。
【0109】
項目15は、前記拡散体コントローラは、前記ディスプレイハウジングが前記切替装置に近接した少なくとも1つの位置にあるかどうかを判定するように構成されている、項目3〜6のいずれか一項に記載の光学システムである。
【0110】
項目16は、前記拡散体コントローラは、前記拡散体コントローラが前記ディスプレイハウジングが前記切替装置に近接した少なくとも1つの位置のいずれかにもないと判定し、かつ前記拡散コントローラが切替可能な拡散体の第1の拡散体状態を本来なら変えるべきと判定する場合、エラー処理プロセスを実行するように構成されている、項目15に記載の光学システムである。
【0111】
項目17は、前記エラー処理プロセスは、メッセージを前記ディスプレイパネルに提供することを含む、項目16に記載の光学システムである。
【0112】
項目18は、前記照明要素が前記ディスプレイパネルと前記切替可能な拡散体との間に配設されている、項目1〜6のいずれか一項に記載の光学システムである。
【0113】
項目19は、前記照明要素が前記ディスプレイパネルと反対側の切替可能な拡散体に隣接して配設されている、項目1〜6のいずれか一項に記載の光学システムである。
【0114】
項目20は、前記切替可能な拡散体の前記1つ又は2つ以上の領域は、パッシブマトリックスアドレス指定可能な少なくとも4つの領域を含む、項目1〜6のいずれか一項に記載の光学システムである。
【0115】
項目21は、前記第1の状態がヘイズ状態であり、かつ前記第2の状態が実質的にクリアな状態である、項目1〜6のいずれか一項に記載の光学システムである。
【0116】
項目22は、それぞれの領域が、第1の状態、前記第1の状態とは異なる第2の状態、並びに前記第1の状態及び前記第2の状態とは異なる第3の状態になることが可能である、項目1〜6のいずれか一項に記載の光学システムである。
【0117】
項目23は、前記第1の状態が第1のヘイズを有する第1のヘイズ状態であり、前記第2の状態が第1のヘイズとは異なる第2のヘイズを有する第2のヘイズ状態であり、前記第3の状態が実質的にクリアな状態である、項目22に記載の光学システムである。
【0118】
項目24は、前記照明要素が、少なくとも部分的にコリメートされた光出力を提供可能なバックライトを備え、前記第1の状態はヘイズ状態であり、前記第2の状態は実質的にクリアな状態であり、かつバックライトが光出力を提供する場合にディスプレイパネルを通過しかつ前記第1の状態の領域を通過する前記バックライトからの光出力は、第1のディスプレイ出力を広い視野角モードで提供し、前記ディスプレイパネルを通過しかつ前記第2の状態の領域を通過する前記バックライトからの光出力は、第2のディスプレイ出力を狭い視野角モードで提供する、項目1〜6のいずれか一項に記載の光学システムである。
【0119】
項目25は、前記拡散体コントローラが拡散体コンテンツを前記第1の状態の切替可能な拡散体の領域に提供するように構成されている、項目24に記載の光学システムである。
【0120】
項目26は、前記拡散体コンテンツが、ハイコントラストパターン、移動パターン、画像、警告及びこれらの組み合わせからなるグループから選択される、項目25に記載の光学システムである。
【0121】
項目27は、前記切替可能な拡散体がスメクチックA液晶を含む、項目1〜6のいずれか一項に記載の光学システムである。
【0122】
項目28は、前記拡散体コントローラは、コンテンツが機密マークを含むかどうか、コンテンツが機密キーワードを含有するかどうか、コンテンツが機密情報を含有することを画像解析が示すかどうか、拡散体コントローラによって決定された現在時間が指定の範囲にあるかどうか、コンテンツが安全なインターネットアドレスからの情報を含有するかどうか、コンテンツが署名又は暗号化されているかどうか、コンテンツがプライベートとして指定されるディスプレイパネルのゾーンに表示されるかどうか、コンテンツが手動でプライベートと指定されたかどうか、ディスプレイパネルが指定の地理的領域内に位置するかどうか、電力状況が低い状態かどうか、拡散体コントローラが一次的な視聴者の近くにいる一次的ではない視聴者の存在を検出するかどうか、前記光学システムの物理的配向、及びこれらの組み合わせからなるグループから選択される基準に基づいて、コンテンツが狭い視野角モード又は広い視野角モードで表示されるように拡散体状態を制御するように構成されている、項目1〜6のいずれか一項に記載の光学システムである。
【0123】
項目29は、前記ディスプレイハウジングが前記切替装置に近接した少なくとも1つの位置にあるとき、前記切替装置は誘導結合によって切替可能な拡散体に結合されている、項目3〜6のいずれか一項に記載の光学システムである。
【0124】
項目30は、前記切替装置が、電源と、波形生成ユニットと、パターン発生器とを更に備え、前記電源は、前記波形生成ユニット及び前記パターン発生器に電力を供給するように構成され、前記パターン発生器は、前記波形生成ユニットに直接的に又は間接的に提供されるパターン信号を生成するように構成され、前記波形生成ユニットは、前記ディスプレイハウジングが前記切替装置に近接した少なくとも1つの位置にあり、かつ前記拡散体コントローラが前記切替可能な拡散体の前記第1の拡散体状態を変えるべきと判定するときに、波形を前記切替可能な拡散体に提供するように構成されている、項目3〜6のいずれか一項に記載の光学システムである。
【0125】
項目31は、前記切替装置が、キャリア発生器と変調器とを更に備え、前記電源は前記キャリア発生器と前記変調器に電力を供給するように構成され、前記パターン発生器は前記パターン信号を前記変調器に提供するように構成され、前記変調器は変調信号を前記波形生成ユニットに提供するように構成されている、項目30に記載の光学システムである。
【0126】
項目32は、前記ディスプレイハウジング内に配設され、かつ変調された波形を復調された波形に変換するように構成された復調器を更に備える、項目31に記載の光学システムである。
【0127】
項目33は、前記切替装置がドックに収納されており、並びに前記ディスプレイハウジングが前記ドックに取付可あり、かつ前記ドックから取り外し可能である、項目3〜6のいずれか一項に記載の光学システムである。
【0128】
項目34は、前記拡散体コントローラを実装するように構成されたコンピュータを更に備える、項目1〜6のいずれか一項に記載の光学システムである。
【0129】
項目35は、前記コンピュータが、ディスプレイ情報を第1のデータチャネル内の前記ディスプレイパネルに提供するように構成され、かつ前記コンピュータが拡散状態の情報を第2のデータチャネル内の切替可能な拡散体拡散体状態情報を第2のデータチャネル内の切替可能な拡散体に提供するように構成されている、項目34に記載の光学システムである。
【0130】
項目36は、前記第1のデータチャネル及び前記第2のデータチャネルは別々のデータチャネルである、項目35に記載の光学システムである。
【0131】
以上、本明細書において具体的な実施形態を図示、説明したが、様々な代替的かつ/又は等価的な実現形態を、本開示の範囲を逸脱することなく、図示及び説明された具体的な実施形態に置き換えることができる点は、当業者であれば認識されるところであろう。本出願は、本明細書において検討される具体的な実施形態のいかなる適合例又は変形例をも網羅しようとするものである。したがって、本開示は、「特許請求の範囲」及びその等価物によってのみ限定されるものとする。本発明の実施態様の一部を以下の[項目1]−[項目15]に記載する。
[項目1]
ディスプレイパネルと、
前記ディスプレイパネルに近接して配設された電気的に切替可能な拡散体であって、前記切替可能な拡散体は1つ又は2つ以上の領域を有し、かつ前記切替可能な拡散体は拡散体状態を有し、前記1つ又は2つ以上の領域のそれぞれが第1の状態、又は前記第1の状態とは異なる第2の状態になることが可能である、電気的に切替可能な拡散体と、
前記ディスプレイパネルと前記切替可能な拡散体との間に配設されるか、又は前記ディスプレイパネルと反対側の前記切替可能な拡散体に隣接して配設される、照明要素と、
拡散体状態を制御し、かつ前記ディスプレイパネルの出力レベルを制御するように構成された、拡散体コントローラと、を備える光学システムであって、
前記拡散体コントローラは、前記切替可能な拡散体の第1の拡散体状態を変えるかどうかを判定するように構成されており、前記拡散体コントローラが第1の拡散体状態を変えると判定する場合、前記拡散体コントローラは前記切替可能な拡散体を、前記第1の拡散体状態から第2の拡散体状態に第1の時間間隔にわたって切り替えるように構成されており、
前記拡散体コントローラは、前記第1の拡散体状態から前記第2の拡散体状態への変化と関連して前記ディスプレイパネルの出力レベルを変動するかどうかを判定するように構成されており、前記拡散体コントローラが前記出力レベルを変動すると判定する場合、前記拡散体コントローラは前記出力レベルを、前記第1の時間間隔と重なり合う第2の時間間隔にわたって変動するように構成されており、
前記拡散体コントローラは、少なくとも1つの拡散体状態の変化に関連して前記出力レベルを変動するように構成されている、光学システム。
[項目2]
前記切替可能な拡散体は双安定性である、項目1に記載の光学システム。
[項目3]
切換装置と、前記ディスプレイパネル及び前記照明要素を収容するディスプレイハウジングと、を更に備え、前記切替装置は前記ディスプレイハウジングから分離されており、前記切替装置は、前記ディスプレイハウジングが前記切替装置と近接した少なくとも1つの位置にあるときに、スイッチング波形を前記切替可能な拡散体に印加可能である、項目2に記載の光学システム。
[項目4]
ディスプレイパネルと、
前記ディスプレイパネルに近接して配設された、双安定性の、電気的に切替可能な拡散体であって、前記切替可能な拡散体は1つ又は2つ以上の領域を有し、前記切替可能な拡散体は拡散体状態を有し、前記1つ又は2つ以上の領域のそれぞれが第1の状態、又は前記第1の状態とは異なる第2の状態になることが可能である、双安定性の、電気的に切替可能な拡散体と、
前記ディスプレイパネルと前記切替可能な拡散体との間に配設されるか、あるいは前記ディスプレイパネルと反対側の前記切替可能な拡散体に隣接して配設される、照明要素と、
前記ディスプレイパネル、前記照明要素、及び前記切替可能な拡散体を収容する、ディスプレイハウジングと、
前記拡散体状態を制御するように構成された拡散体コントローラと、
前記ディスプレイハウジングの外にある切換装置であって、前記切換装置は、前記ディスプレイハウジングが前記切換装置に近接した少なくとも1つの位置にあるときに、スイッチング波形を前記切替可能な拡散体に印加可能である、切換装置と、を備える光学システムであって、
前記拡散体コントローラは、前記切替可能な拡散体の第1の拡散体状態を変えるべきかどうかを判定するように構成されており、前記拡散体コントローラが第1の拡散体状態を変えるべきと判定する場合で、かつ前記ディスプレイハウジングが前記切替装置に近接した少なくとも1つの位置にある場合には、前記拡散体コントローラは、前記切替可能な拡散体を、前記第1の拡散体状態から第2の拡散体状態に第1の時間間隔にわたって切り替えるために、前記切替装置に制御信号を提供するように構成されている、光学システム。
[項目5]
前記拡散体コントローラは、前記ディスプレイパネルの出力レベルを制御するように更に構成されている、項目4に記載の光学システム。
[項目6]
前記拡散体コントローラは、前記第1の拡散体状態から前記第2の拡散体状態への変化と関連して前記ディスプレイパネルの出力レベルを変動するかどうかを判定するように構成されており、前記拡散体コントローラが前記出力レベルを変動すると判定する場合、前記拡散体コントローラは、前記出力レベルを前記第1の時間間隔と重なり合う第2の時間間隔にわたって変動するように構成されている、項目5に記載の光学システム。
[項目7]
前記拡散体コントローラは、前記照明要素の照明レベルを変動することによって前記ディスプレイパネルの前記出力レベルを変動するように構成されている、項目1〜3又は5〜6のいずれか一項に記載の光学システム。
[項目8]
前記拡散体コントローラは、前記照明要素の照明レベルを減光することによって前記ディスプレイパネルの前記出力レベルを変動するように構成されている、項目7に記載の光学システム。
[項目9]
前記拡散体コントローラは、前記照明要素を、前記ディスプレイパネルの前記出力レベルを変動する前には、第1の照明レベルに、前記ディスプレイパネルの前記出力レベルを変動後には、前記第1の照明レベルとは異なる第2の照明レベルに設定するように構成されている、項目1〜3又は5〜6のいずれか一項に記載の光学システム。
[項目10]
前記拡散体コントローラは、前記ディスプレイパネルに提供された映像コンテンツを変更することによって前記ディスプレイパネルの前記出力レベルを変動するように構成されている、項目1〜3又は5〜6のいずれか一項に記載の光学システム。
[項目11]
前記拡散体コントローラは、前記照明要素の照明レベルを変動することによって、かつ前記ディスプレイパネルに提供された映像コンテンツを変更することによって、前記ディスプレイパネルの前記出力レベルを変動するように構成されている、項目1〜3又は5〜6のいずれか一項に記載の光学システム。
[項目12]
前記切替可能な拡散体の前記1つ又は2つ以上の領域は、パッシブマトリックスアドレス指定可能な少なくとも4つの領域を含む、項目1〜6のいずれか一項に記載の光学システム。
[項目13]
前記切替可能な拡散体はスメクチックA液晶を含む、項目1〜6のいずれか一項に記載の光学システム。
[項目14]
前記切替装置は、電源と、波形生成ユニットと、パターン発生器とを更に備え、前記電源は前記波形生成ユニット及び前記パターン発生器に電力を供給するように構成され、前記パターン発生器は前記波形生成ユニットに直接的に又は間接的に提供されるパターン信号を生成するように構成され、前記波形生成ユニットは、前記ディスプレイハウジングが前記切替装置に近接した少なくとも1つの位置にあり、かつ前記拡散体コントローラが前記切替可能な拡散体の前記第1の拡散体状態を変えるべきと判定するときに、一つの波形を前記切替可能な拡散体に提供するように構成されている、項目3〜6のいずれか一項に記載の光学システム。
[項目15]
前記切替装置は、キャリア発生器と変調器とを更に備え、前記電源が前記キャリア発生器と前記変調器に電力を供給するように構成され、前記パターン発生器が前記パターン信号を前記変調器に提供するように構成され、前記変調器が変調信号を前記波形生成ユニットに提供するように構成されている、項目14に記載の光学システム。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16