【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、請求項によって規定される。
【0008】
本発明の或る態様による例によれば、光出力面にわたって配置されるLED装置であり、
前記光出力面上のLEDの第1グループと、
前記光出力面上の、前記LEDの第1グループと直列のLEDの第2グループとを有するLED装置であって、
前記電源入力が第1しきい値未満であるときには、前記LEDの第1グループが、オンにし続けられるよう適応されると共に、前記LEDの第2グループが、バイパスされるよう適応され、前記電源入力が前記第1しきい値を上回るときには、前記LEDの第1グループ及び前記LEDの第2グループが、オンにし続けられるよう適応され、
前記光出力面の単位面積当たりの、前記第2グループの前記LEDの総光出力密度が、前記光出力面の単位面積当たりの、前記第1グループの前記LEDの総光出力密度より大きく、巨視的観点において前記LEDの第2グループによって占められている前記光出力面の第2領域に対する、前記LEDの第2グループの発光面の割合が、巨視的観点において前記LEDの第1グループによって占められている前記光出力面の第1領域に対する、前記LEDの第1グループの発光面の割合より大きいLED装置が提供される。
【0009】
この装置は、例えば、タップ・リニア・交流LEDドライバを供給する。前記LEDのグループは、一緒に駆動されることができ、あるいは、前記入力電圧が低いときに、1つだけが駆動され得る。例えば、LEDの各グループは、それ自身の電流源装置を有し得る。従って、前記整流電源電圧が、前記LEDの第1グループを動作させるのに十分でしかない場合には、前記LEDの第1グループだけに第1電流が流される。
【0010】
前記整流電源電圧が、LEDの両方のグループに電流を流させるのに十分である場合には、前記LEDの第1及び第2グループの直列接続に第2電流が流される。これは、タップ・リニア・ドライバの一般的な構成である。それは、幾つかのLEDが、他のLEDとは異なる継続時間の間、オンであることを意味する。前記第2グループの光出力密度をより大きくすることによって、前記光出力面の面積当たりの時間平均光出力強度は、前記第1グループの面積当たりの時間平均光出力強度に近づけられる。換言すれば、時間にわたる光束発散度(lm/m
2)がより一様にされ得る。
【0011】
「光出力密度」は、LEDチップの発光面が乗算されたそのLEDチップの単位面積当たりの光出力強度(カンデラ/m
2)の積を意味する。従って、それは、LEDチップ又はカプセル化LEDチップパッケージの総光強度出力の尺度である。「総光出力密度」は、グループの全LEDのためのこの尺度である。
【0012】
従って、「前記光出力面の単位面積当たりの総光出力密度」は、前記光出力面の領域、とりわけ、巨視的観点においてLEDのそのグループによって占められている前記光出力面の領域に対して正規化された総有効光出力強度を意味する。換言すれば、前記領域は、前記面であって、LEDのそのグループが、前記面全体にわたって、分布されており、照明を供給するとみなされる前記面である。前記領域は、前記光出力面上の前記LEDの小さな設置占有場所を意味しない。
【0013】
例えば、第1LED装置は、前記光出力面の第1領域全体を占めるだろうが、実際には、この第1領域のうちの、LEDチップである一部しか光を発していない。なぜなら、前記光出力面は、LEDチップ間の空間を更に含むからである。LEDの発光面の単位面積当たりの出力強度を同じと仮定すると、前記第1領域全体に対するこの一部のサイズが、重要なものとなる。LEDの異なるグループの領域全体の組み合わせは、全光出力面(前記全光出力面のうちの、発光面、即ち、前記LEDチップ/設置占有場所である一部、及び前記全光出力面のうちの、前記発光面間の空間である他の部分)を構成する。
【0014】
前記第2グループの、より少ないオンにしている継続時間と、前記第2グループの、より高い発光面の割合とは、互いで補償し得る。換言すれば、より少ない継続時間の間オンにされるLEDは、高い発光面の割合を備えるものである。従って、人間の目の知覚遅延により、前記第1領域からの光と同じ光が、前記第2領域から到達し、前記光出力面全体が、同じ光を発し、より一様である。
【0015】
前記LED装置は、
前記第1グループ及び前記第2グループと直列の、LEDの少なくとも1つの他のグループを更に含んでもよく、前記電源入力が前記第1しきい値未満であるときには、前記LEDの第2及び第3グループは、バイパスされるよう適応され、前記電源入力が、前記第1しきい値を上回り、第2しきい値未満であるときには、前記LEDの第3グループは、バイパスされるよう適応され、前記電源入力が前記第2しきい値を上回るときには、前記LEDの第1グループ、前記LEDの第2グループ及びLEDの少なくとも1つの他のグループは、オンにし続けられるよう適応され、
前記光出力面の単位面積当たりの、前記他のグループ又は各他のグループの前記LEDの総光出力密度は、前記光出力面の単位面積当たりの、前のグループの前記LEDの総光出力密度より大きく、巨視的観点において前記LEDの第3グループによって占められている前記光出力面の第3領域に対する、前記LEDの第3グループの発光面の割合は、巨視的観点において前記LEDの第2グループによって占められている前記光出力面の前記第2領域に対する、前記LEDの第2グループの前記発光面の割合より大きい。
【0016】
このようにして、同じアプローチが、シーケンシャルタップ装置(sequential tapped arrangement)内のLEDの3つ以上のグループに拡張される。
【0017】
前記密度は、例えば、単位面積当たりの、単位時間当たりの前記第2グループの前記LEDの総光出力量が、単位面積当たりの、単位時間当たりの前記第1グループの前記LEDの総光出力量と実質的に等しいように、選択される。
【0018】
この方法においては、前記ドライバがLEDのグループの様々な組み合わせを繰り返すので、単位面積当たりの強度(即ち、エミッタンス)は、実質的に一定のままである。
【0019】
例えば、前記電源入力の整数周期にわたって平均したら、前記光出力面の単位面積当たりの、前記LEDの第2グループ及び任意の他のグループの光出力量は、前記光出力面の単位面積当たりの、前記第1グループの前記LEDの光出力の0.9倍と1.1倍との間、より好ましくは、0.95倍と1.05倍との間である。
【0020】
このようにして、異なるLEDグループが、単位面積当たりほぼ同じ強度を持つ光、即ち、時間にわたって平均した場合に領域にわたって同じ可視出力輝度を持つ光を発するよう作成される。前記光出力面全体にわたって可視光が一様であり、前記タップ・リニア・ドライバの不利な点が補償される。
【0021】
異なるグループのための、単位面積当たりの異なる出力密度を達成するため、前記第2グループ及び任意の他のグループの前記LEDのLEDチップは、各々、前のグループの前記LEDのLEDチップと比べてより大きいサイズを持ち得る。前記光出力面の単位面積当たりの、各グループ内のLEDの個数は、同じであり得る、即ち、同じピッチを持ち得る。
【0022】
これは、より大きいLEDを有することによって、それらのLEDがより短い時間の間オンにされる場合の時間平均強度を近づける第1の方法を提供する。幾つかの実施例においては、前記LEDチップをカプセル化するLEDパッケージ全体のサイズが、同じであってもよく、又は異なっていてもよい。従って、所与のサイズのLEDパッケージが、異なるサイズのLEDチップを有してもよい。これは、全てのLEDパッケージの設置面積が同じにされ得ることを意味する。
【0023】
別のアプローチにおいては、前記光出力面の単位面積当たりの、前記第2グループ及び任意の他のグループのLEDの個数は、前のグループのLEDの個数より多く、各グループ内のLEDのサイズは、同じであり、即ち、異なるピッチを用いる。
【0024】
これは、より密に詰められたLEDを有することによって、単位面積当たりの出力密度に違いを付け、それらのLEDがより短い時間の間オンにされる場合の時間平均強度を近づける第2の方法を提供する。
【0025】
上記の第1及び第2アプローチは組み合わされてもよい。或るこのような組み合わせにおいては、より大きいLEDチップが、より小さいLEDチップと比較して、より密に配置される。
【0026】
前記電源入力が第1しきい値未満であるときには、前記第1グループは、第1電流源装置によって調整されてもよく、前記電源入力が前記第1しきい値を上回るときには、前記第1グループ及び第2グループは、第2電流源装置によって調整されてもよく、前記第2電流源装置及び任意の他の電流源装置は、前の電流源装置と比べてより大きい電流を駆動する。
【0027】
この方法においては、より多くの直列LEDが駆動されているときには、より大きい電流が用いられる。これは、前記入力電流を前記電源入力電圧の正弦波と整合させ、総高調波歪みを減らす。
【0028】
前記光出力面の単位面積当たりの、各グループの光出力密度は、所与の電源周期又は整流電源周期の間、前記第1電流源装置及び1つ以上の後の電流源装置によって調整される電流によって駆動されるときの各グループの光出力量における差を補償するよう適応される。例えば、50Hz電源の場合は、前記電源周期は、20msであり、整流電源周期は、10msである。
【0029】
これは、LEDの異なるグループの、時間にわたって平均された光出力強度が、実質的に等しくされ得ることを意味する。
【0030】
LEDの各グループは、電流源及び制御スイッチと関連づけられてもよく、前記ドライバは、前記制御スイッチを制御するためのドライバを更に有する。前記ドライバは、好ましくは、重なり合わないシーケンスで前記制御スイッチを制御するよう適応される。
【0031】
従って、前記整流電源入力のレベルに基づいて、一度には、1つの電流源がオンにされる。
【0032】
本発明の別の態様による例は、LED装置を制御する方法であり、
電源入力周期のうちの、第1しきい値電圧未満の第1部分の間、LEDの第1グループに第1電流を流させ続けるステップと、
前記電源入力周期のうちの、前記第1しきい値電圧を上回る第2部分の間、LEDの第2グループ及び前記LEDの第1グループに第2電流を流させ続けるステップとを有する方法であって、
前記光出力面の単位面積当たりの、前記第2グループの前記LEDの総光出力密度が、前記光出力面の単位面積当たりの、前記第1グループの前記LEDの総光出力密度より大きい方法を提供する。
【0033】
前記方法は、
前記電源入力周期のうちの、他のしきい値電圧を上回る1つ以上の他の部分の間、LEDの関連する他のグループ及びLEDの前のグループに、関連する他の電流を流させ続けるステップを更に有してもよく、
前記光出力面の単位面積当たりの、前記他のグループ又は各他のグループの前記LEDの総光出力密度は、前記光出力面の単位面積当たりの、前記前のグループの前記LEDの総光出力密度より大きく、巨視的観点において前記LEDの他のグループによって占められている前記光出力面の他の領域に対する、前記LEDの他のグループの発光面の割合が、巨視的観点において前記LEDの前のグループによって占められている前記光出力面の前の領域に対する、前記LEDの前のグループの発光面の割合より大きい。
【0034】
前記電源入力の整数周期にわたって平均したとき、前記光出力面の単位面積当たりの、前記LEDの第2グループ及び任意の他のグループの光出力量は、前記光出力面の単位面積当たりの、前記第1グループの前記LEDの光出力の0.9倍と1.1倍との間、より好ましくは、0.95倍と1.05倍との間であり得る。
【0035】
各々がLEDの関連するグループに電流源を結合する制御スイッチは、重なり合わないシーケンスで操作され得る。
【0036】
本発明のこれら及び他の態様を、下記の実施例に関して説明し、明らかにする。