(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6787939
(24)【登録日】2020年11月2日
(45)【発行日】2020年11月18日
(54)【発明の名称】エンコーダおよびバックアップ電流異常判定方法
(51)【国際特許分類】
G01D 5/244 20060101AFI20201109BHJP
【FI】
G01D5/244 K
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-28008(P2018-28008)
(22)【出願日】2018年2月20日
(65)【公開番号】特開2019-144080(P2019-144080A)
(43)【公開日】2019年8月29日
【審査請求日】2019年6月12日
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】390008235
【氏名又は名称】ファナック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077665
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 剛宏
(74)【代理人】
【識別番号】100116676
【弁理士】
【氏名又は名称】宮寺 利幸
(74)【代理人】
【識別番号】100191134
【弁理士】
【氏名又は名称】千馬 隆之
(74)【代理人】
【識別番号】100136548
【弁理士】
【氏名又は名称】仲宗根 康晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136641
【弁理士】
【氏名又は名称】坂井 志郎
(74)【代理人】
【識別番号】100180448
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 亨祐
(72)【発明者】
【氏名】近藤 洋平
【審査官】
吉田 久
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−288970(JP,A)
【文献】
特開2016−124094(JP,A)
【文献】
特開2010−110133(JP,A)
【文献】
特開2008−151526(JP,A)
【文献】
特開2016−134926(JP,A)
【文献】
特開2012−46047(JP,A)
【文献】
特開2008−92773(JP,A)
【文献】
特開2013−137255(JP,A)
【文献】
特開2006−292491(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 5/00−5/38
G01R 31/36−31/396
H02J 7/00−7/12、
7/34−7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検出体の回転角度を検出するエンコーダであって、
前記被検出体の回転数を取得する回転数取得部を備える主回路と、
前記主回路が主電源回路から切断されているときに、前記主回路に電力を供給するバックアップバッテリと、
前記バックアップバッテリから前記主回路に前記電力が供給されているときに、前記バックアップバッテリの消費電流をバックアップ電流として取得する電流取得部と、
前記回転数取得部により取得された前記被検出体の前記回転数が所定回転数であると判定された場合にのみ、前記バックアップ電流が所定電流値より大きいときには、前記バックアップ電流の異常と判定する電流異常判定部と、
を有し、
前記回転数取得部により取得された前記被検出体の前記回転数が静止状態である場合に、前記電流取得部は前記バックアップ電流を取得し、前記電流異常判定部は前記バックアップ電流の異常を判定する、エンコーダ。
【請求項2】
請求項1に記載のエンコーダであって、
前記バックアップバッテリから前記主回路に前記電力が供給されている間の一部の時間において、前記電流取得部は前記バックアップ電流を取得し、前記電流異常判定部は前記バックアップ電流の異常を判定する、エンコーダ。
【請求項3】
請求項1に記載のエンコーダであって、
前記バックアップバッテリから前記主回路に前記電力が供給されている間に、前記電流取得部は前記バックアップ電流を間欠的に取得し、前記電流異常判定部は前記バックアップ電流の異常を間欠的に判定する、エンコーダ。
【請求項4】
主回路が主電源回路から切断されているときに、前記主回路に電力を供給するバックアップバッテリを有するエンコーダにおいて、前記バックアップバッテリの消費電流であるバックアップ電流の異常を判定するバックアップ電流異常判定方法であって、
前記バックアップバッテリから前記主回路に前記電力が供給されているときに、前記バックアップバッテリの消費電流をバックアップ電流として取得する電流取得ステップと、
被検出体の回転数を取得する回転数取得ステップと、
前記回転数取得ステップにおいて取得された前記被検出体の前記回転数が所定回転数であると判定された場合にのみ、前記バックアップ電流が所定電流値より大きいときには、前記バックアップ電流の異常と判定する電流異常判定ステップと、
を有し、
前記回転数取得ステップにより取得された前記被検出体の前記回転数が静止状態である場合に、前記電流取得ステップは前記バックアップ電流を取得し、前記電流異常判定ステップは前記バックアップ電流の異常を判定する、バックアップ電流異常判定方法。
【請求項5】
請求項4に記載のバックアップ電流異常判定方法であって、
前記バックアップバッテリから前記主回路に前記電力が供給されている間の一部の時間において、前記電流取得ステップは前記バックアップ電流を取得し、前記電流異常判定ステップは前記バックアップ電流の異常を判定する、バックアップ電流異常判定方法。
【請求項6】
請求項4に記載のバックアップ電流異常判定方法であって、
前記バックアップバッテリから前記主回路に前記電力が供給されている間に、前記電流取得ステップは前記バックアップ電流を間欠的に取得し、前記電流異常判定ステップは前記バックアップ電流の異常を間欠的に判定する、バックアップ電流異常判定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バックアップバッテリを有するエンコーダ、および、バックアップバッテリを有するエンコーダのバックアップ電流異常判定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、被検出体の回転角度を検出するエンコーダが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開2007/010716号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
エンコーダはバックアップバッテリを有しており、主電源がOFFとなったときであっても、バックアップバッテリからの電力を用いて、被検出体の回転角度を検出している。これにより、主電源がOFFの間に被検出体が回転した場合であっても、主電源がONとなったときに、被検出体の回転角度を正確に検出することができる。バックアップバッテリから供給されるバックアップ電流に異常が生じた場合には、バックアップバッテリの電力が早期に消費されるおそれがある。そのため、バックアップ電流の異常を判定する必要があるが、上記特許文献1に記載の技術では、バックアップ電流の異常を判定する点について開示がなく、バックアップ電流の異常を判定することができなかった。
【0005】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、バックアップ電流の異常を判定することができるエンコーダおよびバックアップ電流異常判定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様は、被検出体の回転角度を検出するエンコーダであって、前記被検出体の回転数を取得する回転数取得部を備える主回路と、前記主回路が主電源回路から切断されているときに、前記主回路に電力を供給するバックアップバッテリと、前記バックアップバッテリから前記主回路に前記電力が供給されているときに、前記バックアップバッテリの消費電流をバックアップ電流として取得する電流取得部と、前記回転数取得部により取得された前記被検出体の前記回転数が所定回転数である場合に、前記バックアップ電流が所定電流値より大きいときには、前記バックアップ電流の異常と判定する電流異常判定部と、を有する。
【0007】
本発明の第2の態様は、主回路が主電源回路から切断されているときに、前記主回路に電力を供給するバックアップバッテリを有するエンコーダにおいて、前記バックアップバッテリの消費電流であるバックアップ電流の異常を判定するバックアップ電流異常判定方法であって、前記バックアップバッテリから前記主回路に前記電力が供給されているときに、前記バックアップバッテリの消費電流をバックアップ電流として取得する電流取得ステップと、被検出体の回転数を取得する回転数取得ステップと、前記回転数取得ステップにおいて取得された前記被検出体の前記回転数が所定回転数である場合に、前記バックアップ電流が所定電流値より大きいときには、前記バックアップ電流の異常と判定する電流異常判定ステップと、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、バックアップ電流の異常を判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図3】被検出体の回転数とバックアップ電流の関係を示すグラフである。
【
図4】電流異常判定部において行われるバックアップ電流異常判定処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
〔第1の実施の形態〕
[エンコーダの構成]
図1は、エンコーダ10の検出部12の斜視図である。
図2は、エンコーダ10のブロック図である。検出部12は、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)14、回転ディスク16、固定スリット18およびフォトダイオード20から構成されている。回転ディスク16は、光学パターンが書き込まれており、モータ等の被検出体22の回転軸と一体に回転するように設けられている。固定スリット18には、複数のスリットが設けられており、回転ディスク16とフォトダイオード20との間に設置されている。LED14により発光された光は、回転ディスク16の回転にともなって、透過または遮断される。回転ディスク16を透過した光は、固定スリット18のスリットを通過し、フォトダイオード20において電流に変換される。
【0011】
エンコーダ10は、主電源回路24、バックアップバッテリ26、駆動回路28、電流取得部30、電流異常判定部32、報知部34および主回路36を有している。駆動回路28は、主電源がONである場合には、主電源回路24の電力を用いて、主回路36を駆動し、主電源がOFFである場合には、バックアップバッテリ26の電力を用いて主回路36を駆動する。電流取得部30は、主電源がOFFである場合に、バックアップバッテリ26の消費電流であるバックアップ電流を取得する。電流異常判定部32は、主電源がOFFである場合に、バックアップ電流の異常を判定する。電流異常判定部32は、バックアップバッテリ26の電力を用いて駆動する。電流異常判定部32については、後で詳述する。報知部34は、例えば、ライトやブザー等であって、電流異常判定部32により制御されて、オペレータにバックアップ電流の異常を報知する。
【0012】
主回路36は、LED14、フォトダイオード20、アナログ信号生成回路38、比較器40および回転角度算出部42から構成されている。アナログ信号生成回路38は、フォトダイオード20から出力された電流の大きさに応じて、アナログ信号を生成する。比較器40は、アナログ信号生成回路38から出力されたアナログ信号を、矩形波信号に変換する。回転角度算出部42は、比較器40から出力された矩形波信号に基づいて、被検出体22の回転角度を算出する。なお、比較器40から出力される矩形波信号により被検出体22の回転数を取得することができ、比較器40は回転数取得部44を構成している。
【0013】
[バックアップ電流について]
本実施の形態のエンコーダ10は、主電源がOFFであるときにも被検出体22の回転角度を検出するバックアップを行っている。これにより、主電源がOFFであるときに被検出体22が回転した場合にも、主電源がONになったときに被検出体22の回転角度を正確に求めることができる。
【0014】
バックアップ実行時には、駆動回路28は、主回路36を間欠的に駆動させることによって、バックアップバッテリ26の消費電流を抑制している。また、駆動回路28は、被検出体22の回転数が大きいほど、主回路36を駆動させる頻度を高くすることによって、被検出体22の回転角度の検出精度を確保している。
【0015】
図3は、被検出体22の回転数とバックアップ電流の関係を示すグラフである。前述のように、駆動回路28は、被検出体22の回転数が大きいほど、主回路36を駆動させる頻度を高くしているため、被検出体22の回転数が大きいほどバックアップ電流は大きくなる。
【0016】
[バックアップ電流異常判定処理]
図4は、電流異常判定部32において行われるバックアップ電流異常判定処理の流れを示すフローチャートである。
【0017】
ステップS1において、電流異常判定部32は、主電源がOFFであるか否かを判定する。主電源がOFFであるときにはステップS2へ移行し、主電源がONであるときには処理を終了する。
【0018】
ステップS2において、電流異常判定部32は、比較器40から出力される矩形波信号に基づいて、被検出体22が静止状態であるか否かを判定する。被検出体22が静止状態である場合にはステップS3へ移行し、被検出体22が静止状態でない場合には処理を終了する。被検出体22の静止状態は、被検出体22の回転数がゼロの場合、および、被検出体22の回転数が矩形波信号の変化として表れない程度に小さい場合を含む。
【0019】
ステップS3において、電流異常判定部32は、バックアップ電流が所定電流値より大きいか否かを判定する。バックアップ電流が所定電流値よりも大きい場合にはステップS4へ移行し、バックアップ電流が所定電流値以下である場合にはステップS6へ移行する。
【0020】
ステップS4において、電流異常判定部32は、バックアップ電流が異常であると判定し、ステップS5へ移行する。ステップS5において、電流異常判定部32は、オペレータにバックアップ電流が異常である旨を報知するように報知部34を制御して、処理を終了する。ステップS6において、電流異常判定部32は、バックアップ電流が正常であると判定して、処理を終了する。
【0021】
電流異常判定部32におけるバックアップ電流異常判定処理は、主電源がOFFであるときに常に行うのではなく、一部の時間において行われるようにいてもよい。また、電流異常判定部32におけるバックアップ電流異常判定処理は、主電源がOFFであるときに、間欠的に行われるようにしてもよい。
【0022】
さらに、電流異常判定部32が、バックアップ電流が異常であると判定した後は、バックアップ電流異常判定処理を行わないようにしてもよい。また、電流異常判定部32が、バックアップ電流が正常であると判定した後は、次回、主電源がONからOFFとなるまでは、バックアップ電流異常判定処理を行わないようにしてもよい。
【0023】
なお、ステップS2において、電流異常判定部32は、被検出体22が静止状態であるか否かを判定するのではなく、被検出体22の回転数が所定回転数であるか否かを判定するようにしてもよい。その場合、ステップS3において、電流異常判定部32が、バックアップ電流が所定電流値より大きいか否かを判定するときの所定電流値は、所定回転数に応じた電流に設定すればよい。
【0024】
[作用効果]
バックアップ電流は被検出体22の回転数に応じて増減する。例えば、
図3に示すようにバックアップ電流の異常を判定するための閾値を設定したとしても、被検出体22の回転数増加によってバックアップ電流も増加して閾値を超えることがある。そのため、異常によりバックアップ電流が増大しているのか、被検出体22の回転数増加にともなってバックアップ電流が増大しているのかを判別することができず、バックアップ電流の異常を判定することができなかった。
【0025】
そこで本実施の形態のエンコーダ10は、被検出体22が静止状態であるときのバックアップ電流が所定電流値より大きい場合には、電流異常判定部32によりバックアップ電流の異常と判定する。被検出体22が静止状態であるときの通常のバックアップ電流をもとに所定電流値を設定することにより、電流異常判定部32はバックアップ電流の異常を正確に判定することができる。
【0026】
また、バックアップ実行中は、被検出体22は回転している時間よりも静止状態の時間の方が長い。被検出体22が静止状態であるときにバックアップ電流の異常を判定するため、バックアップ電流の異常を判定の機会を多く設定することができる。
【0027】
また、本実施の形態のエンコーダ10は、バックアップ実行中の一部の時間において、電流異常判定部32によりバックアップ電流の異常を判定する。また、本実施の形態のエンコーダ10は、バックアップ実行中において、電流異常判定部32により間欠的にバックアップ電流の異常を判定する。バックアップ実行中は、電流異常判定部32も、バックアップバッテリ26の電力によって駆動される。よって、電流異常判定部32の省電力化を図り、バックアップバッテリ26の容量の減少を抑制することができる。
【0028】
〔実施の形態から得られる技術的思想〕
上記実施の形態から把握しうる技術的思想について、以下に記載する。
【0029】
被検出体(22)の回転角度を検出するエンコーダ(10)であって、前記被検出体(22)の回転数を取得する回転数取得部(44)を備える主回路(36)と、前記主回路(36)が主電源回路(24)から切断されているときに、前記主回路(36)に電力を供給するバックアップバッテリ(26)と、前記バックアップバッテリ(26)から前記主回路(36)に前記電力が供給されているときに、前記バックアップバッテリ(26)の消費電流をバックアップ電流として取得する電流取得部(30)と、前記回転数取得部(44)により取得された前記被検出体(22)の前記回転数が所定回転数である場合に、前記バックアップ電流が所定電流値より大きいときには、前記バックアップ電流の異常と判定する電流異常判定部(32)と、を有する。これにより、電流異常判定部(32)はバックアップ電流の異常を正確に判定することができる。
【0030】
上記のエンコーダ(10)であって、前記バックアップバッテリ(26)から前記主回路(36)に前記電力が供給されている間の一部の時間において、前記電流取得部(30)は前記バックアップ電流を取得し、前記電流異常判定部(32)は前記バックアップ電流の異常を判定してもよい。これにより、電流取得部(30)、電流異常判定部(32)の省電力化を図り、バックアップバッテリ(26)の容量の減少を抑制することができる。
【0031】
上記のエンコーダ(10)であって、前記バックアップバッテリ(26)から前記主回路(36)に前記電力が供給されている間に、前記電流取得部(30)は前記バックアップ電流を間欠的に取得し、前記電流異常判定部(32)は前記バックアップ電流の異常を間欠的に判定してもよい。これにより、電流取得部(30)、電流異常判定部(32)の省電力化を図り、バックアップバッテリ(26)の容量の減少を抑制することができる。
【0032】
上記のエンコーダ(10)であって、前記回転数取得部(44)により取得された前記被検出体(22)の前記回転数が静止状態である場合に、前記電流取得部(30)は前記バックアップ電流を取得し、前記電流異常判定部(32)は前記バックアップ電流の異常を判定してもよい。これにより、電流異常判定部(32)は、バックアップ電流の異常の判定の機会を多く設定することができる。
【0033】
主回路(36)が主電源回路(24)から切断されているときに、前記主回路(36)に電力を供給するバックアップバッテリ(26)を有するエンコーダ(10)において、前記バックアップバッテリ(26)の消費電流であるバックアップ電流の異常を判定する電流異常判定方法であって、前記バックアップバッテリ(26)から前記主回路(36)に前記電力が供給されているときに、前記バックアップバッテリ(26)の消費電流をバックアップ電流として取得する電流取得ステップと、被検出体(22)の回転数を取得する回転数取得ステップと、前記回転数取得ステップにおいて取得された前記被検出体(22)の前記回転数が所定回転数である場合に、前記バックアップ電流が所定電流値より大きいときには、前記バックアップ電流の異常と判定する電流異常判定ステップと、を有する。これにより、電流異常判定部(32)はバックアップ電流の異常を正確に判定することができる。
【0034】
上記の電流異常判定方法であって、前記バックアップバッテリ(26)から前記主回路(36)に前記電力が供給されている間の一部の時間において、前記電流取得ステップは前記バックアップ電流を取得し、前記電流異常判定ステップは前記バックアップ電流の異常を判定してもよい。これにより、電流取得部(30)、電流異常判定部(32)の省電力化を図り、バックアップバッテリ(26)の容量の減少を抑制することができる。
【0035】
上記の電流異常判定方法であって、前記バックアップバッテリ(26)から前記主回路(36)に前記電力が供給されている間に、前記電流取得ステップは前記バックアップ電流を間欠的に取得し、前記電流異常判定ステップは前記バックアップ電流の異常を間欠的に判定してもよい。これにより、電流取得部(30)、電流異常判定部(32)の省電力化を図り、バックアップバッテリ(26)の容量の減少を抑制することができる。
【0036】
上記の電流異常判定方法であって、前記回転数取得ステップにより取得された前記被検出体(22)の前記回転数が静止状態である場合に、前記電流取得ステップは前記バックアップ電流を取得し、前記電流異常判定ステップは前記バックアップ電流の異常を判定してもよい。これにより、電流異常判定部(32)は、バックアップ電流の異常を判定の機会を多く設定することができる。
【符号の説明】
【0037】
10…エンコーダ 22…被検出体
24…主電源回路 26…バックアップバッテリ
30…電流取得部 32…電流異常判定部
36…主回路 44…回転数取得部