【文献】
Nokia,System Information requirements and scheduling[online],3GPP TSG-RAN WG2#56bis R2-070108,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_56bis/Documents/R2-070108.zip>,2007年 1月12日
【文献】
Ericsson,Transmission of dynamic system information[online],3GPP TSG-RAN WG2#58bis R2-072543,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_58bis/Docs/R2-072543.zip>,2007年 6月22日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特に、無線通信システムが密集すると、この伝統的なアプローチを使用するシステム情報のブロードキャストは、無線リソース及びエネルギの点において非効率かつコスト高になる。よって、現在のアプローチは、ブロードキャストされるシステム情報の量を最小化し、情報をブロードキャストする頻度を制限することを追及している。例えば、幾つかのアプローチにおいては、制限されたシステム情報のテーブルを比較的に低い頻度でブロードキャストし、そのテーブルのインデクスを比較的に高頻度でブロードキャストしている。米国特許公開2014/0295836は、本開示に組み込まれる。これら、及び、他のアプローチにおいて、無線通信デバイスにシステム情報を効率よく配布する課題が、依然、存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の1つ以上の実施形態によると、無線通信デバイスは、無線通信システムのシステム情報を部分的に受信する。無線通信デバイスは、第1チャネルを介して、システム情報の第1部分を受信する様に構成される。デバイスは、シグナリングチャネルを介して、第1部分に関連付けられ、かつ、無線通信デバイスがシステム情報の第2部分を復調又はディスクランブルするためのシーケンスを示す、明示的シグナリングを受信する様に構成される。示されるシーケンスは、例えば、復調基準信号(DMRS)シーケンス、スクランブリング・コード・シーケンス、及び/又は、同期信号シーケンスであり得る。また、無線通信デバイスは、示されたシーケンスを使用して第2部分を復調又はディスクランブルすることにより、第2チャネルを介してシステム情報の第2部分を受信する様にも構成される。幾つかの実施形態において、無線通信デバイスは、システム情報の第1部分及び第2部分の両方を使用してシステムにアクセスする様にさらに構成される。
【0006】
1つ以上の実施形態において、システム情報の第2部分は、無線通信システムにアクセスするための複数の構成を含むアクセス情報テーブルを含む。複数の構成は、それぞれ、異なるインデクスにより示される。この場合、無線通信デバイスは、無線通信システムの複数の異なる可能なシステム署名の1つを示す、所謂、システム署名信号を受信する様に構成され得る。デバイスは、さらに、システム署名信号に基づきシステム情報の第1部分を受信し、システム署名信号に基づき、システム情報の第2部分に含まれるアクセス情報テーブルへのインデクスを判定する様に構成される。さらに、デバイスは、判定したインデクスにより示される、アクセス情報テーブル内の示された構成を使用して無線通信システムにアクセスする様に構成される。
【0007】
さらに他の実施形態は、システム情報が部分的に送信される無線通信システム(10)において使用される様に構成された無線ノードを含む。無線ノードは、システム情報の第1部分に関連付けられ、システム情報の第2部分を、復調又はディスクランブルするためのシーケンスを示す、明示的シグナリングを生成する様に構成される。無線ノードは、シグナリングチャネルで明示的シグナリングを送信する様にも構成される。
【0008】
これらの任意の実施形態において、明示的シグナリングは、システム情報の第1部分に含まれ、システム情報の第1部分と同じチャネルで送信され得る。つまり、この場合、第1チャネルは、シグナリングチャネルと同じであり得る。代わりに、明示的シグナリングは、システム情報の第1部分16から除外され得る。この場合、明示的シグナリングは、システム情報の第1部分16が復調される様に構成されたのと同じシーケンスに基づき、復調される様に構成され得る。
【0009】
これらの実施形態のいずれかにおいて、システム情報の第1部分は、システム情報の第2部分が復調又はディスクランブルされ得るのとは異なるシーケンスを使用して復調又はディスクランブルされ得る。
【0010】
さらに、幾つかの実施形態において、明示的シグナリングにより示されるシーケンスは、システム情報の第2部分を、システム情報の1つ以上の他の第2部分とは区別し、システム情報の1つ以上の他の第2部分は、復調又はディスクランブルのための1つ以上の他のシーケンスそれぞれを使用して受信可能である。
【0011】
代わりに、或いは、追加して、システム情報の複数の異なる可能な第2部分は、それぞれ、無線通信デバイスにより得られるインデクスを使用してアクセスできるテーブルの種別を含み得る。この場合、明示的シグナリングにより示されるシーケンスは、インデクスの対象となる種別のテーブルを含むものとしてシステム情報の第2部分を区別し得る。この場合、テーブルの種別は、無線通信システムにアクセスするための複数の構成を含む、アクセス情報テーブルであり、ここで、複数の構成は、それぞれ、異なるインデクスにより示される。
【0012】
幾つかの実施形態において、システム情報の第2部分は、異なるシステム署名インデクス(SSI)によりそれぞれ示される複数のアクセス情報構成を含む、共通アクセス情報テーブル(C−AIT)を含み得る。この場合、アクセス情報構成の1つ以上は、無線通信システムに初期的にアクセスするための構成であり得る。システム情報の第1部分は、SSIに関連付けられたシステム署名ブロック(SSB)を含み得る。
【0013】
上記実施形態のそれぞれにおいて、明示的シグナリングは、復調基準信号シーケンスを示し得る。代わりに、或いは、追加して、明示的シグナリングは、スクランブリング・コード・シーケンスを示し得る。さらに他の実施形態において、明示的シグナリングは、代わりに、或いは、追加して、同期信号シーケンスを示し得る。
【0014】
幾つかの実施形態において、明示的シグナリングは、さらに、システム情報の第2部分が送信される第2チャネルの時間ドメイン及び/又は周波数ドメインのリソースサイズ、システム情報の第2部分が送信される第2チャネルの変調及び符号化方式、システム情報の第2部分が送信される第2チャネルのアンテナ構成についての情報の1つ以上を示し得る。
【0015】
代わりに、或いは、追加して、システム情報の第1部分は、システム情報の第1種別を含み得る。この場合、第1種別の異なるシステム情報を示すシステム情報の異なる第1部分は、それぞれ、異なる領域で送信され得る。システム情報の第2部分は、システム情報の異なる第1部分がそれぞれ送信される異なる領域で共通して送信される共通情報であり得る。この、或いは、他の実施形態において、システム情報の第1部分は、システム情報の第2部分より高い頻度で送信され得る。
【0016】
上述した実施形態のそれぞれにおいて、システム情報の第2部分は、無線通信デバイスが、無線通信システムに初めてアクセスするために必要な、初期アクセス情報を含み得る。
【0017】
幾つかの実施形態において、無線通信システムは、ロングタームエボリューションシステムである。この場合、システム情報の第1部分は、マスタ情報ブロック(MIB)を含み、システム情報の第2部分は、システム情報ブロック(SIB)を含み得る。
【0018】
本実施形態は、対応する方法、コンピュータプログラム、及び、コンピュータプログラム製品も含む。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、幾つかの実施形態による無線通信システム10を示している。システム10は、無線ノード12の様な、1つ以上の無線ノード(例えば、基地局)を含む。システム10は、無線通信デバイス14の様な、1つ以上の無線通信デバイス(例えば、ユーザ装置)も含む。システム10は、無線通信デバイス14にシステム情報を送信する様に構成される。ここでのシステム情報とは、無線通信デバイスをシステム10内で動作させ、或いは、無線通信デバイスをシステム10にアクセスさせることを促進するために、無線通信デバイスに送信される任意の情報を参照し得る。システム情報は、例えば、システム10へのランダムアクセスのための構成を記述する情報、トラッキング及びページング関連情報、隣接セル情報、公衆地上移動網(PLMN)識別子のリスト、アクセス除外情報を含み得る。
【0021】
システム情報の特定のコンテンツに拘わらず、システム10のシステム情報は、部分的に送信される。この点に関し図示する様に、システム10は、1つ以上の無線ノードを介して、第1チャネル18でシステム情報の第1部分16を送信する。システム10は、第2チャネル22でシステム情報の第2部分20も送信する。第1部分16は、システム情報の1つの部分を示し、第2部分18は、システム情報の他の部分を示し得る。
【0022】
この文脈において、本実施形態による無線ノード12は、第1部分(16)に関連付けられ、かつ、無線通信デバイス14がシステム情報の第2部分20を復調又はディスクランブルするためのシーケンス24を示す、明示的シグナリングを送信する。ある意味、明示的シグナリングは、無線通信デバイス14がシステム情報、つまり、第2部分20のシステム情報を受信することを促進する。シグナリングは、シーケンス24(例えば、シーケンス・インデクスとして)を符号化又は表現する1つ以上のビット、シンボル、又は、他の情報要素を含む点で明示的である。幾つかの実施形態において、シーケンス24は、復調基準信号(DMRS)シーケンス、スクランブリング・コード・シーケンス、又は、同期信号シーケンスであり得る。いずれにしても、無線ノード12は、シグナリングチャネル25で、この明示的シグナリングを送信する。この明示的シグナリングを受信すると、無線通信デバイス14は、示されたシーケンス24を使用して第2部分20を復調又はディスクランブルすることにより、第2チャネル22を介してシステム情報の第2部分20を受信する。
【0023】
明示的シグナリングは、多くの方法で第1部分16に関連付けられ得る。幾つかの実施形態において、明示的シグナリングは、システム情報と共に第1部分16に含まれ、或いは、第1部分16に埋め込まれ、第1部分16により示されるシステム情報に効果的に添付される。よって、この場合、無線ノード12は、同じチャネルでシステム情報の第1部分16と、第1部分16に含まれる明示的なシグナリングとの両方を送信し、つまり、第1チャネル18及びシグナリングチャネル25は、同じ1つのチャネルである。
【0024】
他の実施形態において、明示的シグナリングは、第1部分16に実際には含まれず、また、組み込まれないが、第1部分16に関連付けられる。例えば、一実施形態において、明示的シグナリングは、第1部分16の識別子を含む。代わりに、或いは、追加して、明示的シグナリングは、第1部分16を受信できるのと同じ基準信号を使用して受信可能であり得る。例えば、それぞれ個別に受信される同じシーケンス・インデクス(例えば、以下に詳細を説明するシステム署名インデクス(SSI))が、第1部分(16)と明示的シグナリングの両方を復調するために使用される復調基準信号を導出するために使用され得る。つまり、明示的なシグナリングが、システム情報の第1部分16に包含されないとしても、明示的シグナリングは、システム情報の第1部分16が復調される様に構成されたのと同じシーケンスに基づき復調される様に構成される点で、第1部分16に関連付けられ得る。
【0025】
図1は、これらの前者の実施形態におけるデバイス処理の例を示し、明示的シグナリングは、第1部分16に含まれている。この場合、無線通信デバイス14は、システム情報の第1部分16を回復させるために、第1チャネル18で受信機処理26を実行し得る。無線通信デバイス14は、システム情報の第1部分16に埋め込まれたシーケンス24を抽出し、シーケンス24を第2チャネル22での受信機処理28を実行するために使用する。特に、デバイス14は、システム情報20の第2部分20の復調又はディスクランブル30を実行するために、抽出したシーケンス24を使用し得る。幾つかの実施形態において、無線通信デバイス14は、システム情報の第1部分16及び第2部分20の両方を使用して無線通信システム10にアクセス12する。
【0026】
幾つかの実施形態において、シーケンス24は、システム情報の第2部分を、システム情報の1つ以上の他の第2部分とは区別し、システム情報の1つ以上の他の第2部分は、復調又はディスクランブルのための1つ以上の他のシーケンスそれぞれを使用して受信可能である。1つ以上の実施形態において、これらの異なるシーケンスは、第2部分が構成されたシーケンスとは異なるシーケンスを使用してのシステム情報の第2部分の復調又はディスクランブルが、その第2部分の回復を妨げる様に、例えば、第2部分がノイズとして現れる様に、直交する。
図2は、一例を示している。
【0027】
図示する様に、システム情報の異なる第2部分20A〜20Cが、システム10において送信される。これら第2部分20A〜20Cは、同じ種別のシステム情報を含み、同じ種別のチャネル22A〜22Cで受信され、システム情報の各第1部分を補うものであり得る。しかし、第2部分20A〜20Cは、その種別のシステム情報の異なる値を示し得る。例えば、各第2部分20A〜20Cは、無線デバイス14が異なるランダムアクセスプリアンブル又は異なるランダムアクセス電力でアクセスを使用してシステム10にアクセスすることを示し得る。この点について、第2部分20A〜20Cは、復調又はディスクランブルのための異なるシーケンスを使用して、無線通信デバイス14により受信可能な様に構成される。図示する様に、例えば、第2部分20Aは、シーケンスAを使用して受信可能であるが、第2部分20B及び20Cは、それぞれ、シーケンスB及びCを使用して受信可能である。
【0028】
この様に、幾つかの実施形態において、第2部分20A〜20Cは、効果的に組み合わされ、対応するシーケンスA〜Cを示す明示的シグナリングに関連付けられた、各第1部分に関してのみ受信可能である。これは、システム情報のある第1部分の受信により、複数の異なる可能な第2部分20A〜20Cの対象とする1つのみが、第1部分に関してシグナリングされたシーケンスを使用することで明確に受信可能であることを意味する。これは、どの第2部分20A〜20Cが、システム情報の受信した第1部分を補うかについての不明瞭性を、効果的に防ぐ、或いは、最小化する。
【0029】
同様に、システム情報の複数の異なる可能な第2部分20A〜20Cが、
図3に示す様に、同じ種別の各テーブル34A〜34Cを含む実施形態を想定する。テーブル34A〜34Cは、それぞれ、例えば、同期信号の様な信号38の受信に基づきデバイス14が取得したインデクス36を使用することでアクセス可能である。この点、インデクス36は、テーブル34A〜34Cのそれぞれに有効なインデクスであり得るが、異なるシステム情報を含む異なるテーブル34A〜34Cのエントリにマッピングされ得る(例えば、異なるランダムアクセスプリアンブル)。これにより、テーブル34A〜34Cのどれがインデク36のターゲットであるかに関しての不明瞭さ、つまり、インデクス36が実際に参照することを意図するのが、テーブル34A〜34Cのどれであるかについての不明瞭さが存在する。この不明瞭性は、ここでは、取得されたインデクス36に関連付けられたシステム情報の第1部分16Aに含まれる明示的シグナリングにより示されるシーケンス24Aにより解決される。この例において、関連するシーケンス24Aは、インデクス36の対象とされる候補である他の第2部分20B及び20Cではなく、インデクス36の対象とされるテーブル34Aを含むものとしてシステム情報の第2部分20Aを特定する。
【0030】
幾つかの実施形態において、テーブル34A〜34Cは、それぞれ、それらがアクセス情報テーブルであるとの点で、同じ種別である。
図4は、その様な実施形態におけるテーブル34Aの例を示している。図示する様に、テーブル34Aは、無線通信システム10にアクセスするための複数の構成1、2、・・・、Nを含む。異なる構成は、無線通信デバイス14がシステム10に異なる方法でアクセスする様に、例えば、あるアクセスパラメータの異なる値を使用する様に、無線通信デバイス14を構成する。テーブル34Aの複数の構成1、2、・・・、Nは、それぞれ、異なるインデクス1、2、・・・、Nで示される。
【0031】
テーブル34B及び34Cは、同様に形成され得るが、システム10にアクセスするための異なる構成、或いは、インデクスと構成との少なくとも異なるマッピングを有する。この様に、テーブル34Aが、システム10で送信される他のテーブル34B及び34Cと同じ多数の構成エントリを少なくとも有し、与えられたインデクス1、2、・・・、Nが有効にテーブル34A〜34Cのそれぞれの構成をマッピングするが、マッピングされる構成は、テーブル34A〜34Cのいずれがインデクスされるかによって変化し得る。この不明確性は、システム情報の第1部分16に含まれる、或いは、関連付けられる明示的シグナリングにより示されるシーケンス24により解決される。
【0032】
図5は、デバイス14が、所謂、システム署名(SS)信号に基づきインデクスを取得する実施形態における、無線通信デバイス14により実行される処理を示している。実際、図示する様に、デバイス14は、SS信号(ブロック40)を受信する。SS信号は、幾つかの実施形態において、同期信号であり得る。いずれにしても、SS信号は、システム10の複数の異なる可能なシステム署名の1つを示す。デバイス14がシステム10にアクセスする必要がある場合、デバイス14は、SS信号をサーチし得る。デバイス14が複数のSS信号を検出した場合、デバイス14は、信号強度、品質、又は、他の信号特性の順序で(例えば、デバイス14は、最初に最も強いものを選択し得る)必要に応じて、検出したSS信号それぞれに対してこの処理を実行し得る。
【0033】
受信SS信号に基づき、デバイス14は、テーブル・インデクス(ブロック42)を判定する。SS信号は、例えば、テーブル・インデクスを符号化、又は、マッピングし得る。この例において、テーブル・インデクスは、アクセス情報テーブルへのインデクスである。しかしながら、複数のアクセス情報テーブルが、システム10において送信される。テーブル・インデクスが示すことを意図しているアクセス情報テーブルを特定するため、デバイス14は、SS信号に基づきシステム情報の第1部分16を受信する(ブロック44)。例えば、デバイス14は、SS信号と、例えば、規格やデバイスのユニバーサル加入者識別モジュール(USIM)等で事前構成されたシーケンスとの間の1対1のマッピングを使用し、SS信号からシーケンス(例えば、DMRSシーケンス、ディスクランブル・シーケンス、又は、同期信号シーケンス)を導出、又は、判定し得る。デバイス14は、そのシーケンスを使用して第1部分16を受信する。幾つかの実施形態において、第1部分16を受信するために使用されるこのシーケンスは、システム情報の第2部分20を受信するために使用されるシーケンスとは異なる。いずれにしても、テーブル・インデクスと第1部分16は、同じ信号、つまり、同じSS信号に基づき判定され、相互に(一意に)関連付けられる。
【0034】
続いて、上述したのと同様に、デバイス14は、システム情報の第1部分16に含まれる、或いは、関連付けられた明示的シグナリングからシーケンス24を判定する(ブロック46)。デバイス14は、この判定したシーケンス24を使用してシステム情報の第2部分20を復調、又は、ディスクランブルし(ブロック48)、第2部分20からアクセス情報テーブルを読み出す、又は、復元する(ブロック50)。システムの他の可能な第2部分とこの第2部分20とを区別するシーケンス24により、シーケンス24は、この第2部分20に含まれるアクセス情報テーブルを、テーブル・インデクスが指し示す対象のテーブルとして、効果的に特定する。つまり、シーケンス24は、第2部分20に含まれる特定のアクセス情報テーブルを、SS信号に関連付けられたインデクスの対象として特定する(よって、第1部分16とシステム署名信号との関連付けがある場合、システム情報の第1部分16も)。
【0035】
よって、デバイス14は、テーブル・インデクスにより示されている、読み出したアクセス情報テーブル内の構成を特定する(ブロック52)。デバイス14は、テーブルの、テーブル・インデクスがマッピングする構成を異なる構成から選択することによりそれを行い得る。デバイス14は、特定した構成を使用してシステム10にアクセスする(ブロック54)。
【0036】
幾つかの実施形態において、各テーブル34A〜34Cの構成1、2、・・・、Nは、例えば、ランダムアクセスといった、システム10への初期アクセスに(排他的に)関する。本実施形態及び他の実施形態において、異なる構成1、2、・・・、Nは、異なるランダムアクセス構成(例えば、異なるランダムアクセスプリアンブル、タイミング、送信電力及び/又は他のランダムアクセスパラメータ)でのランダムアクセスを実行することにより、システム10に初期的にアクセスする様にデバイス14を構成し得る。代わりに、或いは、追加して、異なる構成1、2、・・・、Nは、異なる公衆地上移動網(PLMN)識別子を使用することで、システム10に初期的にアクセスする様にデバイス14を構成し得る。
【0037】
図6Aは、システム情報の第2部分が、複数の領域56A及び56Bで共通して送信される、共通アクセス情報を構成している場合の実施形態の一例を示し、システム情報の異なる第1部分は、それぞれ、複数の領域56A及び56Bで送信される。無線ノード12A及び12Bは、例えば、単一周波数ネットワーク(SFN)を使用することで同時に、システム情報の第2部分を共にブロードキャストし得るが、無線ノード12A、12Bは、それぞれ、システム情報の異なる第1部分をブロードキャストする。他の例として、無線ノード12A及び12Bは、比較的に小さいカバレッジ領域に渡り、システム情報の異なる第1部分をブロードキャストする低電力無線ノードであり、より高い電力の無線ノード(図示せず)は、比較的大きい、重複するカバレッジ領域にシステム情報の第2部分をブロードキャストする。この点、システム情報の異なる第1部分は、同じ種別の異なるシステム情報を示し、この異なるシステム情報は、それぞれ、異なる領域56A及び56で送信される。
【0038】
この様に送信されたシステム情報の第2部分により、この第2部分に含まれるアクセス情報テーブルは、適切に、共通アクセス情報テーブル(C−AIT)として参照される。第2部分に含まれるC−AIT及び任意の他の共通アクセス情報は、(物理アンカーチャネル(PACH)として参照される)共通アクセス情報チャネルにより送信(例えば、ブロードキャスト)され得る。第2部分は、よって、PACHシステム情報としても便利に参照され得る。
【0039】
これに対し、個別の領域56A又は56Bで送信されるシステム情報の第1部分は、領域56Aで送信されるSSB1と、領域56Bで送信されるSSB2と共に、システム署名ブロック(SSB)として参照される。よって、図示する様に、第1SS信号(SS1)及び第1SSB(SSB1)は、領域56Aで送信されるが、第2SS信号(SS2)及び第2SSB(SSB2)は、領域56Bで送信される。第1SS信号(SS1)は、第1C−AITインデクス(インデクス1)に関連付けられ、第1C−AITインデクスは、C−AITの第1アクセス情報構成(Config1)にマッピングされる。第2SS信号(SS2)は、第2C−AITインデクス(インデクス2)に関連付けられ、第2C−AITインデクスは、同じC−AITの第2アクセス情報構成(Config2)にマッピングされる。第1SSブロック(SSB1)及び第2SSブロック(SSB2)の両方は、よって、PACHシステム情報を復調、又は、ディスクランブルするための同じシーケンスを示す明示的シグナリングを含む、或いは、明示的にシグナリングに関連付けられる。この明示的シグナリングにより示されるシーケンスは、その伝送が領域56A及び/又は56Bにリークするかもしれない他のPACHにより搬送される任意の他のC−AITとは異なり、第1C−AIT及び第2C−AITが対象とするC−AITを搬送するものとしてPACHを識別する。
【0040】
図6Bは、システム情報の第1部分(SS信号の形式)がシステム情報の第2部分(C−AITの形式)より頻度高く送信される場合の、幾つかの実施形態によるSS、SSB及びC−AITの送信タイミングを示している。図示する様に、例えば、SS信号は、C−AITの送信期間より短い送信期間を有する。
【0041】
一般的に、SS送信期間及びC−AIT送信期間は、システムエネルギパフォーマンス、デバイスエネルギパフォーマンス、及び、SSがアクセスの前に読み出されることが必要である場合のアクセス遅延の間のトレードオフであり得る。よって、幾つかの配置において、C−AIT期間は、SS期間と同じであり得る(例えば、小さい室内ネットワーク)。他の実施形態において、極端に電力が制限されるシナリオ(例えば、オフグリッドソーラ給電の基地局)をサポートするために、C−AIT期間は非常に大きい(例えば、10秒)。しかしながら、典型的な配置シナリオにおいて、SS送信期間は、5〜100msの間であり、C−AIT送信期間は、5〜2000msの間である。SS期間は、SSを送信する無線ノードとの通信アクティビティの検出されたレベルに依存し得る。(例えば、SSはC−AIT自体ではなくC−AITへのインデクスを搬送するので)C−AITよりサイズの小さいSSを使用することで、C−AIT期間より短いSS期間が、少ない新グナリング負荷でシステム情報の変更を容易にする。実際、システム情報の変更は、より大きなサイズのC−AITを伴うことなく、より小さいサイズのSSを送信することにより達成され得る。
【0042】
SS信号で搬送できない(例えば、同期信号シーケンスを介して)、或いは、SS信号又はCーAITと同じ送信期間で搬送する必要のないシステム情報を搬送するために、SSBが送信され得る。SSBは、例えば、N番目のSS送信の度に送信され、例えば、N=1、2、・・・、20であり得る。
図6Bは、例えば、N=2の例を示している。SSBの送信期間は、それが搬送するシステム情報のタイミング必要性に依存する。
【0043】
この点、SSBは、システム情報を搬送し、PACHシステム情報を復調、又は、ディスクランブルするためのシーケンスを示す明示的シグナリングを含む、或いは、当該明示的シグナリングに関連付けられる。明示的シグナリング(例えば、SSBに含まれる)は、この点について1つ以上のシーケンスを示し得る。例えば、シグナリングは、DMRSシーケンス及びスクランブリング・コード・シーケンスの1つ又は両方を示す。よって、デバイス14は、示されたDMRSシーケンスを使用してPACHを復調、及び/又は、示されたスクランブリング・コード・シーケンスを使用してPACHをディスクランブルし得る。
【0044】
幾つかの実施形態において、代わりに、或いは、追加して、SSBに関連付けられた明示的シグナリングは、PACHを復調するためのタイミング基準として使用され得る同期信号シーケンス、つまり、PACH−SSを示し、SSは、同期信号を示すために使用されている。例えば、PACHが対応するSS信号及びSSBを送信している無線ノードとは異なる無線ノードにより送信され、これらノード間の厳しい時間同期(例えば、1サイクリックプレフィクス以内)が無い場合、PACH−SSは、詳細な時間同期のために示され、或いは、デバイス14によって実際に使用される。PACHが、対応するSS信号及びSSBが送信されている帯域とは異なる周波数帯域で送信されている場合にも、PACH−SSは、示され、或いは、デバイス14によって使用される。PACHが、SS信号及びSSBと同じ周波数帯域で送信されている場合、PACHが、SS信号及びSSBと同じ無線ノードにより送信されている場合、或いは、PACHが、SS信号及びSSBを送信している無線ノードと精密に時間同期した異なる無線ノードにより送信されている場合、PACH−SSは、SSBによって示されず、或いは、デバイス14によって使用されない。よって、一般的に、デバイス14は、同じ、又は、異なる同期信号からSSB及びPACHのタイミングを少なくとも部分的に抽出し得る。SSBの送信フォーマットは、対応する同期信号に関連付けられたインデクスから少なくとも部分的に抽出され、PACHの送信フォーマットは、SSBに埋め込まれた、或いは、SSBに含まれたシステム情報から少なくとも部分的に抽出され得る。
【0045】
よって、幾つかの実施形態において、SSBに関連付けられた明示的シグナリングは、一般的に、どの様にC−AITが送信されるかを記述する送信フォーマットを示す(例えば、"PACHフォーマット情報"フィールドにより)。この点、明示的シグナリングは、C−AIT送信が生じる無線リソースを記述する情報を含み得る(例えば、"C−AITポインタ"の形式で)。例えば、情報は、C−AIT送信が生じる時間及び/又は周波数リソースを、例えば、C−AITが送信されているチャネル(つまり、PACH)のリソース位置及び/又はサイズを示すことにより示す。情報は、PACH時間及び/周波数リソースを、サブキャリア数、PACHのOFDMシンボル数、PACHの周波数帯域、PACHに使用されている無線アクセス技術(RAT)等で示し得る。
【0046】
代わりに、或いは、追加して、SSBに関連付けられた明示的シグナリングは、PACHで使用されている変調及び符号化方式(MCS)を示す情報を含み得る。情報は、情報ビット数、チャネルビット数、変調インデクス、チャネル符号情報(例えば、冗長バージョン)等でこれを示し得る。さらに他の実施形態において、SSBに関連付けられた明示的シグナリングは、PACHのアンテナ構成を示し得る。シグナリングは、PACHに使用されているプリコーダ、PACHでの送信に使用されているアンテナ数、ダイバーシティ符号化方式等でこれを示し得る。さらに他の実施形態において、SSBに関連付けられた明示的シグナリングは、PACHの識別子を示し得る。代わりに、或いは、追加して、SSBに関連付けられた明示的シグナリングは、システムフレーム番号(SFN)、システム情報値タグ若しくはハッシュコード、1つ以上のPLMN ID(例えば、圧縮リストとして)、トラッキングエリア情報、長いスリープ期間後のデバイスのウェィクアップのタイミング情報等を示し得る。
【0047】
幾つかの実施形態において、PACHは、C−AITに加えて他の共通アクセス情報を搬送する。他の共通アクセス情報は、グローバル時間、PLMN IDリスト、共通アクセス除外情報、トラッキングエリア情報等を示し得る。1つ以上実施形態において、PACHは、地震及び津波警報システム(ETWS)及び/又は商業モバイル警告システム(CMAS)にアクセスする方法を示す、ETWS情報、及び/又は、CMAS情報も搬送し得る。PACHは、この情報の総て又は幾つかを動的に含めるために、動的サイズを有し得る。
【0048】
図7は、幾つかの実施形態による、PACHの送信処理に関する追加の詳細を示している。図示する様に、サイクリック・リダンダンシー・チェック(CRC)が、PACHのペイロード60に付加される(ブロック62)。フレキシブルなペイロードサイズをサポートする1つ以上の実施形態において、CRCを含むペイロードのサイズを、PACHの可能な予め定義された異なる複数のサイズ(例えば、200、300、又は、400ビット)の1つの適合させるために、パディングが使用され得る。ペイロード、CRC及び任意の可能なパディングは、その後、チャネル符号化される(ブロック64)。符号化データは、その後、符号化データを変調シンボル(例えば、四位相偏移変調(QPSK)シンボル)にマッピングするために、変調される(ブロック66)。結果として得られる変調シンボルは、例えば、低いピーク対平均比(PAPR)波形を達成するため、離散フーリエ変換(DFT)プリコードされる(ブロック68)。プリコードされた信号は、予め定義されたサブキャリアのグループにマッピングされ(ブロック70)、逆ファストフーリエ変換(IFFT)処理及びサイクリックプレフィクス(CP)の追加を実行するブロック72に渡される。幾つかの実施形態において、結果として得られる信号は、1つ以上のアンテナ76を介して送信(例えば、ブロードキャスト)される前に、ブロック74でビーム形成(BF)される。
【0049】
図6A及び
図6Bは、配置シナリオの一例を示しているが、システム情報のための他の配置シナリオも可能である。
図8A及び
図8Bは、他の幾つかの例を示している。例えば、
図8Aにおいて、例えばC−AIT形式の共通アクセス情報は、オーバレイノード(例えば、LTE)のカバー領域の幾つかの異なる部分にサービス提供する複数のノード経由で共にではなく、オーバレイノードにより配信される。これに対し、
図8Bにおいて、共通アクセス情報は、オーバレイノードのカバー領域の幾つかの異なる部分にサービス提供する複数のノードと、オーバレイノードと、を含む各ノードにより配信される。つまり、総てのノードは、それぞれ、SS信号、SSB及びC−AITを送信でき、各C−AITは、同じノードにより送信されるSS信号に関する単一エントリのみを含む、或いは、各C−AITは、複数のノードにより送信されるSS信号に関する複数のエントリを含むことができる。しかしながら、同じ周波数の同期ネットワーク内でのC−AITの受信には、強い干渉があり得る。C−AIT干渉を避けるため、異なるノードにより送信されるC−AITは、相互に時間シフトされ得る。
【0050】
幾つかの実施形態において、送信電力が大きく異なる無線ノードの異なる種別は、異なるシステム情報を有する必要があり得る。幾つかの実施形態において、これらの異なる種別の無線ノードは、異なるシステム署名を有する。例えば、無線ノードは、異なる電力クラスに分割され、各電力クラスは、それ自身のシステム署名を有する。同じ電力クラスの無線ノードは、別の理由、例えば、バックフォール能力、処理能力等により異なるシステム署名を必要としない限り、同じ署名を有する。異なる種別は、例えば、無線ノードがアクティブモードであるか、スリープモードであるかといったアクティビティレベルに基づいてもクラス分けされ得る。いずれにしても、複数のシステム署名に関連付けられたシステム情報は、本配置オプションの任意のものに従い、例えば、C−AITの形式で、1つ以上の無線ノードによってブロードキャストされ得る。例えば、システム情報は、幾つかの高電力無線ノードによってのみブロードキャストされ得る。
【0051】
これら、或いは、他の実施形態において、システム署名は、従来のセル特定基準信号(CRS)と比較されるが、大きな違いがある。CRSと同様、システム署名は、システム情報と関連付けられ、初期のデバイス送信を制御する。しかしながら、幾つかの無線ノードは、近接していても、それらが同様の送信電力又はアクティビティであると、同じシステム署名を有し得る。実際、同じ種別の総ての無線ノードは、同じシステム署名を有し得る。2つの隣接無線ノードが同じ物理セル識別子(PCI)を有し、よって、同じCRSを送信する場合、PCI衝突が生じる従来のシステムとは異なる。実際、隣接する無線ノードによる同じシステム署名の送信は、干渉事象ではなく、より建設的な事象を追加し得る。他の差分は、実際のシステム情報は、システム署名を送信するのと同じ無線ノードから送信されない点である。
【0052】
さらにこの点に関しCRSと比較すると、システム署名を低い電力で送信でき、ネットワークのエネルギ消費を減少させ、或いは、マクロレイヤでの大きなセルの配置が使用され得る。マクロレイヤでの大きなセルは、その下のネットワークレイヤの無線ネットワークノードのスリープモードのサポートを増加させる。マクロレイヤが粗いと、各アクティブノードについて、多数の非アクティノードが存在し得る。2つの隣接するノードが、現システムにおいて同じCRSを送信していると、定義として、それらはジョイントセルを形成している。ジョイントセルは、正確に同じ同期信号及びシステムブロードキャスト信号を送信しなければならない。総てのCRSに基づく制御及びデータチャネルも、同じノードにおいて同一の方法で送信されなければならない。それらが上記のいずれかを行わないと、PCI衝突が生じ、これは通常の動作において生じることは許されない。これは、呼の切断や、ハンドオーバ障害につながるエラーイベントであり、解決されなければならない。デバイスは、総ての単一ノードがシステム署名を送信すると想定しないので、システム署名によりこれが可能になる。デバイスは、初期アクセスが実行された後、サービングノード/セルに割り当てられ得る。アクセス手順において、デバイスは、ノード/セルへのアクセスを可能にする情報を受信する(例えば、ランダムアクセスは、ノード又はセル固有ではないかもしれない)。実際、ノード/セルは、例えば、非アクティブ又は休眠状態であるため、デバイの初期アクセス前、そこにないかもしれない。
【0053】
よって、幾つかの実施形態において、デバイスは、システムへの初期アクセスを要求するために、あるSS信号に対応するC−AITの初期アクセス情報を使用し、その後、初期アクセス後に受信した他のシステム情報を使用する。例えば、デバイスは、初期システムアクセス後、共通システム情報として参照される幾つかのシステム情報(例えば、マルチRATリスト)を受信し、その後、初期ノードアクセス後において非特定システム情報として参照され得る他のシステム情報(例えば、送信モードサポート又はCRS構成)を受信する。さらに他の実施形態において、この他のシステム情報の総て又は幾つかは、デバイスにおいて既に知られている(事前構成されている)。
【0054】
例えば、幾つかの実施形態において、デバイスは、そのメモリにアクセス情報テーブル(AIT)を格納している。AITは、初期システムアクセス前に共通制御プレーンシグナリングで受信されるC−AIT、及び/又は、初期システムアクセス後に個別制御プレーンシグナリングで受信される個別AITに基づき更新され得る。よって、AITは、C−AITと同じ情報、D−AITと同じ情報、或いは、C−AITとD−AITの幾つかの組み合わせと同じ情報を有する場合があり得る。
【0055】
D−AITは初期システムアクセスに必須ではないので、D−AITは、C−AITには含まれない幾つかのパラメータ(エントリではない)を含む場合があり得る。その様なパラメータは、テーブルの各エントリを補い、或いは、エントリとは別の共通パートに追加され得る。システム10がデバイスにD−AITを送信するものとすると、これらのパラメータは、この様にAITにも含められる。D−AITは、異なるデバイスに異なる構成を示すために同じSS信号を使用し得る。例えば、システム輻輳の場合、これは、システム10が異なるデバイスに異なるアクセス持続値を持たせることを可能にする。
【0056】
幾つかの実施形態の上記視点において、システム情報は、効果的に従来のセルから分離される。この分離は、高い次元のセクタ化、クラウド無線アクセスネットワーク(RAN)、協調マルチポインチ(CoMP)、高周波数帯域オペレーション、拡大領域カバレッジ等の様な、重要なユースケース及び配置を効果的にサポートするために行われ得る。
【0057】
結果、新たな論理的なネットワークエンティティが、従来のセル又はノード上に効果的に定義され得る。この新たな論理的なネットワークエンティティは、論理的な"アンカーセル"、"アンカー領域"、又は、"アンカーノード"("スーパーセル"や、"ハイパーセル"等の他の名前でもあり得る)として参照され得る。用語アンカーセルを、アンカー領域、アンカーノード等と等しい意味で以下の実施形態で使用する。アンカーセルは、1つ以上のセル、セクタ、アクセスネットワークカバレッジ領域及び/又はビームを含む。一例を
図9に示す。
図9に示す例において、システム情報の一部分(例えば、SSB)は、異なるセクタ(ビーム等)から送信され、システム情報の他の部分(例えば、C−AIT)は、幾つかのセクタ(ビーム等)で共通して送信され得る。よって、レギュラーセル及びアンカーセルの両方を有するシステム10の文脈において、システム情報は、個別セル(セクタ、ビーム、ノード、カバレッジ領域等)と、論理的なアンカーセルの両方から送信される。例えば、幾つかのシステム情報は、単一ノード送信フォーマット(例えば、セルブロードキャスト)を使用して送信されるが、他のシステム情報は、マルチノード送信フォーマット(例えば、OFDM,SFN)を使用して送信され得る。
【0058】
この文脈において、"SS+SSB"信号は、PACHとは異なるノードセットから送信され得る。組み合わせ数は多くなり得る。これら総ての組み合わせについてSS、SSB及びPACHをブラインドで復号することを試みことは、追加のアクセス遅延の原因となり、デバイスのバッテリを消費する。デバイスがPACHのブラインド復号に成功しても、デバイスは、例えば、隣接アンカーセルといった、他のアンカー領域に向けられた、正しくないPACHを復号しているかもしれない。幾つかの実施形態において、実際、SS信号は、局所的にのみ一意であり、異なるPACH送信は、異なるSSに関する異なる情報を含み得る。これは、SSが再利用され、異なる領域(例えば、異なるアンカーセル)において異なるアクセス情報に関連付けられ得ることも意味する。よって、PACH送信(つまり、C−AIT)は、デバイスの現在のアンカーセルで使用されるSSに関連付けられた情報を含み得る(デバイスが現在受信できる(最も強い)SSを含む)が、情報は、デバイスの現在のアンカーセルでは有効ではない(例えば、隣接アンカーセルで有効)。デバイスが2つ以上のPACHを受信できる場合、どれが目的とするものであるかをデバイスは知り得ない。
【0059】
PACHが、異なる距離依存パス損失の異なる周波数帯域(例えば、より低い周波数)で送信される場合、成分であるSS及びSSB送信のカバレッジ領域の結合を、PACHのカバレッジ領域に正確に適合させることは(実際)不可能である。その様なシナリオにおいて、デバイスは、しばしば、2つ以上のPACHを受信する。
【0060】
上述した様に、PACH送信内で通信されるC−AITは、同じアンカーセルの部分ではない(再利用された、或いは、異なる)SS信号についての情報を含み得る。デバイスが、アクセス情報をどのPACHから受信したかを知ることができない場合、デバイスがシステムアクセスを実行する際にどの様に振舞うかを予測できない。デバイスが、アクセス情報を、他のアンカーセルから受信したか、このアンカーセルから受信したかに応じて、アクセス手順は異なり得る。
【0061】
1つ以上の実施形態は、システム情報の第2部分を復調、又は、ディスクランブルするために使用するシステム情報の第1部分内に、或いは、当該第1部分に関連付けられるフィールドを導入することにより、これらのシナリオを解決する。上記例において、例えば、これは、SSBが、例えば、"PACH−DMRS情報"、及び/又は、"PACHスクランブリング・コード情報"と、恐らくは、当該PACHに関連付けられた個別の同期信号(例えば、PACH−SS)を含み得ることを意味する。幾つかの実施形態において、PACHは、C−AITを含み得る。PACHは、アンカーセル・グローバル識別子(ACGI)、及び/又は、アンカーセルレベルでのトラッキングRANアクセスコード又はトラッキングエリアコードも含み得る。
【0062】
一般的に、幾つかの実施形態において、システム情報の第1部分16に関連付けられ、第1部分16を補うシステム情報の第2部分20を特定する明示的シグナリングが送信される。この様に、明示的シグナリングは、第1部分16に対応する第2部分に関する不明確さを低減させる様に、システム10の第2部分20を、他の第2部分とは区別する。第2部分20の識別は、第2部分20を復調、又は、ディスクランブルするために使用されるシーケンスの明示的シグナリングにより達成され得る。代わりに、或いは、追加して、識別は、第2部分の識別子、又は、第2チャネルの識別子(例えば、PACH識別子)の明示的シグナリングにより達成され得る。
【0063】
セル間、セクタ間、アクセスノードのカバレッジ領域間、及び、ビーム間といった概念間の境界は、将来の無線通信システム(例えば、5Gシステム)では、ある意味不明瞭であり得る。これは、ビーム形成が普及し、伝統的にはセルに紐づけされた機能及びメカニズムが、複数のアクセスノードに分散されると、その関連性が疑問になるからである。よって、用語セルが、幾つかの実施形態を記述するために使用されているが(例えば、新たな論理的なネットワークエンティティを、セルのセットを含む論理的なエンティティを含むものとして記述する際)、これらの実施形態は、伝統的な"セル"との用語に代えて使用される特定の用語と同様の意味に拡張される。
【0064】
さらに、幾つかの実施形態は、システムにより送信されるSSブロック及びC−AITを有する将来の5Gアクセスシステムを想定して記述されているが、実施形態は、複数のシステム情報部分を有する一般的なシステムに等しく適用できる。この点、SSB及びC−AIT/PACHについて記述された任意の実施形態は、システム情報の任意の第1部分及びシステム情報の任意の第2部分に適用する様に一般化され、或いは、拡張され得る。これは、さらに、任意の数(N)のシステム情報部分に一般化され得る。つまり、上述した実施形態は、3つ以上のシステム情報部分に一般化され、各システム情報部分は、次のシステム情報部分(つまり、システム情報部分の"シーケンシャル・チェイン")に関する上記種別の情報(例えば、DMRSスクランブリング・シーケンス、関連する同期信号シーケンス/インデクスの様なフォーマット及び復調支援情報)を含む、或いは、上記種別の情報に関連付けられる。代わりに、第1システム情報部分は、他のシステム情報部分それぞれに関するフォーマット/復調支援情報を含む、或いは、フォーマット/復調支援情報に関連付けられる。これら2つの原理の一般化において、2つの原理間のハイブリッドも可能であり、システム情報部分のシーケンシャル・チェインの任意のシステム情報部分は、2つ以上の他のシステム情報部分に関するフォーマット及び復調支援情報を含む、或いは、フォーマット及び復調支援情報に関連付けられる(つまり、本質的に、シーケンシャル・チェインをシステム情報部分の"ツリー"にする)。したがって、第1システム情報部分及び第2システム情報部分との用語をここでは使用したが、第1及び第2との用語は、システム情報部分の、例えば、周波数、時間順序等を必ずしも暗示しない。
【0065】
さらに、幾つかの実施形態は、将来の5Gシステムの文脈で記述されたが、実施形態は、他の種別のシステムにも同様に拡張できる。例えば、幾つかの実施形態において、無線通信システム10は、LTEシステムである。この場合、システム情報の第1部分は、マスタ情報ブロック(MIB)を含み、システム情報の第2部分は、システム情報ブロック(SIB)を含み得る。
【0066】
無線ノード12は、無線信号により他のノードと通信できる任意種別のノード(例えば、基地局)である。無線通信デバイス14は、無線信号により無線ノード12と通信できる任意種別のデバイスである。無線通信デバイス14は、よって、ユーザ装置(UE)、移動局、ラップトップ、スマートフォン、マシン・トゥ・マシン(M2)デバイス、マシン型通信(MTC)デバイス、狭帯域のIoT(もののインターネット)デバイス等を参照し得る。無線通信デバイス14はUEとしても参照され得るが、無線通信デバイス14は、デバイスを動作させ、及び/又は、デバイスを所有する個々の人という意味での"ユーザ"を必ずしも持たない。無線通信デバイス14は、文脈によりその他を示していない限り、無線デバイス、無線通信デバイス、無線端末若しくは単に端末としても参照され、これら任意の用語の使用は、デバイス・トゥ・デバイスUE若しくはデバイス、マシン型デバイス、マシン・トゥ・マシン通信が可能なデバイス、無線デバイスに設けられたセンサ、無線通信が可能なテーブルコンピュータ、移動端末、スマートフォン、ラップトップ組込み装置(LEE)、ラップトップ実装装置(LME)、USBドングル、無線カスタマ宅内装置(CPE)等を含むことを意図する。本記述において、用語マシン・トゥ・マシン(M2M)デバイス、マシン型通信(MTC)デバイス、無線センサ、及び、センサも使用され得る。これらのデバイスはUEであるが、人による直接的な操作なしにデータを送受信する様にも、一般的に、構成され得る。
【0067】
IoTシナリオにおいて、本開示の無線通信デバイスは、監視及び測定を実行し、他のデバイス若しくはネットワークにその様な監視測定結果を送信するマシン若しくはデバイスであり得る、或いは、マシン若しくはデバイスに含まれ得る。その様なマシンの特定の例は、電力メータ、産業機器、又は、例えば、冷蔵庫、テレビ、時計の様なパーソネルウェアラブルといったホーム若しくはパーソナル装置等である。他のシナリオにおいて、本開示の無線通信デバイスは車両に含まれ、車両の動作状態又は車両に関する他の機能を監視及び/又は報告を実行し得る。
【0068】
上記修正形態及び変形形態の観点において、当業者は、無線ノード12が、一般的に、
図10の方法100を実行することを理解する。方法100は、一般的に、システム情報の第1部分16に関連付けられ、システム情報の第2部分20を、復調又はディスクランブルするシーケンス20を示す、明示的シグナリングを生成することを含む(ブロック110)。方法100は、シグナリングチャネル25で明示的シグナリングを送信することも含む(ブロック120)。代わりに、或いは、追加して、幾つかの実施形態において、方法100は、第1チャネル18でシステム情報の第1部分16を送信すること(ブロック130)を含むが、他の実施形態において、異なる無線ノードが、第1部分16を送信する。代わりに、或いは、追加して、幾つかの実施形態において、方法100は、第2チャネル22でシステム情報の第2部分20を送信すること(ブロック140)を含むが、他の実施形態において、異なる無線ノードが、第2部分20を送信する。
【0069】
当業者は、本開示の無線通信デバイス14が、無線通信システムのシステム情報を部分的に受信する、
図11に示す方法200を実行することを理解する。方法200は、第1チャネル18で、システム情報の第1部分16を受信することを含む(ブロック210)。方法200は、シグナリングチャネルを介して、第1部分15に関連付けられ、かつ、無線通信デバイス14がシステム情報の第2部分20を復調又はディスクランブルするためのシーケンス24を示す、明示的シグナリングを受信することを含む(ブロック220)。方法200は、示されたシーケンス24を使用して第2部分20を復調又はディスクランブルすることにより、第2チャネル22でシステム情報の第2部分20を受信することも含む(ブロック230)。幾つかの実施形態において、方法200は、システム情報の第1部分16及び第2部分20の両方を使用して無線通信システム10にアクセスすることも含む(ブロック240)。
【0070】
無線ノード12は、上述した様に、任意の機能手段又はユニットを実装することにより、本開示の任意の処理を実行し得る。例えば、一実施形態において、無線ノード12は、
図10に示すステップを実行する様に構成された各回路を含む。この点、回路は、特定の機能処理を実行する専用回路、及び/又は、メモリと接続される1つ以上のプロセッサとを含み得る。メモリを利用する実施形態において、メモリは、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光記憶デバイス等の1つ以上のメモリ種別を含み、メモリは、1つ以上のプロセッサで実行されると、本開示の技術を実行するプログラムコードを格納する。
【0071】
図12は、1つ以上の実施形態による無線ノード12Aの形式で実装された無線ノード12を示している。図示する様に、無線ノード12Aは、処理回路300と通信回路310と、を含む。通信回路310は、例えば、任意の通信技術により、1つ以上の他のノードと情報の送信及び/又は受信を行う様に構成される。処理回路300は、例えば、メモリ320に格納された命令を実行することによって、例えば、
図10に示す、上述した処理を実行する様に構成される。この点、処理回路300は、ある機能手段、ユニット、又は、モジュールを実装し得る。
【0072】
図13は、1つ以上の実施形態による無線ノード12Bの形式で実装された無線ノード12を示している。図示する様に、無線ノード12Bは、
図12の処理回路300及び/又はソフトウェアコードにより、種々の機能手段、ユニット、モジュールを実現する。これらの機能手段、ユニット、又は、モジュールは、例えば、
図10の方法を実行するためであり、例えば、システム情報の第1部分16に関連付けられ、かつ、システム情報の第2部分20を復調又はディスクランブルするためのシーケンス24を示す明示的シグナリングを生成する生成ユニット又はモジュール400を含む。さらに、シグナリングチャネル25で明示的シグナリングを送信する送信ユニット又はモジュール400も含まれる。
【0073】
同様に、無線通信デバイス14は、上述した様に、任意の機能手段又はユニットを実装することにより、本開示の任意の処理を実行し得る。例えば、一実施形態において、無線通信デバイス14は、
図11に示すステップを実行する様に構成された各回路を含む。この点、回路は、特定の機能処理を実行する専用回路、及び/又は、メモリと接続される1つ以上のプロセッサとを含み得る。メモリを利用する実施形態において、メモリは、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光記憶デバイス等の1つ以上のメモリ種別を含み、メモリは、1つ以上のプロセッサで実行されると、本開示の技術を実行するプログラムコードを格納する。
【0074】
図14は、1つ以上の実施形態による無線通信デバイス14Aの形式で実装された無線通信デバイス14を示している。図示する様に、無線通信デバイス14Aは、処理回路500と通信回路510と、を含む。通信回路510は、例えば、任意の通信技術により、1つ以上の他のノードと情報の送信及び/又は受信を行う様に構成される。処理回路500は、例えば、メモリ520に格納された命令を実行することによって、
図11に示す、上述した処理を実行する様に構成される。この点、処理回路500は、ある機能手段、ユニット、又は、モジュールを実装し得る。
【0075】
図15は、1つ以上の実施形態による無線通信デバイス14Bの形式で実装された無線通信デバイス14を示している。図示する様に、無線通信デバイス14Bは、
図14の処理回路500及び/又はソフトウェアコードにより、種々の機能手段、ユニット、モジュールを実現する。これらの機能手段、ユニット又はモジュールは、例えば、
図11の方法を実行するためであり、第1チャネル18で、システム情報の第1部分16を受信する第1部分受信ユニット又はモジュール600を含む。シグナリングチャネル25で、第1部分16に関連付けられ、かつ、無線通信デバイス14がシステム情報の第2部分20を復調又はディスクランブルするためのシーケンス24を示す、明示的シグナリングを受信するシグナリング・ユニット又はモジュール610も含まれる。示されたシーケンス24を使用して第2部分20を復調又はディスクランブルすることにより、第2チャネル22を介してシステム情報の第2部分20を受信する第2部分受信ユニット又はモジュール620もさらに含まれる。
【0076】
もちろん、本発明は、本発明の本質的な特性から逸脱することなく、本開示とは異なる方法で実行することができる。 本実施形態は、限定するためではなく、説明のためであり、添付の請求の範囲の内容及び等化範囲における総ての変更は、本発明に含まれることが意図される。