(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、図面を参照して、実施例に基づき本発明を説明するが、本発明は実施例に限定されるものではなく、実施例における種々の数値や材料は例示である。尚、説明は、以下の順序で行う。
1.本発明の第1の態様〜第25の態様に係る画像表示装置の駆動方法、全般に関する説明、全般に関する説明
2.実施例1(本発明の第1の態様、第6の態様、第11の態様、第16の態様、第21の態様に係る画像表示装置の駆動方法)
3.実施例2(実施例1の変形)
4.実施例3(実施例1の別の変形)
5.実施例4(本発明の第2の態様、第7の態様、第12の態様、第17の態様、第22の態様に係る画像表示装置の駆動方法)
6.実施例5(実施例4の変形)
7.実施例6(実施例4の別の変形)
8.実施例7(本発明の第3の態様、第8の態様、第13の態様、第18の態様、第23の態様に係る画像表示装置の駆動方法)
9.実施例8(実施例7の変形)
10.実施例9(本発明の第4の態様、第9の態様、第14の態様、第19の態様、第24の態様に係る画像表示装置の駆動方法)
11.実施例10(本発明の第5の態様、第10の態様、第15の態様、第20の態様、第25の態様に係る画像表示装置の駆動方法)、その他
【0034】
[本発明の第1の態様〜第25の態様に係る画像表示装置の駆動方法、全般に関する説明
]
上記の目的を達成するための第1の態様〜第25の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法における画像表示装置組立体は、上述した本発明の第1の態様〜第25の態様における画像表示装置、並びに、画像表示装置を背面から照明する面状光源装置を具備した画像表示装置組立体である。そして、第1の態様〜第25の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法に対して、本発明の第1の態様〜第25の態様に係る画像表示装置の駆動方法を適用することができる。
【0035】
ここで、上記の好ましい形態を含む本発明の第1の態様に係る画像表示装置の駆動方法及び第1の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法、上記の好ましい形態を含む本発明の第6の態様に係る画像表示装置の駆動方法及び第6の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法、上記の好ましい形態を含む本発明の第11の態様に係る画像表示装置の駆動方法及び第11の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法、上記の好ましい形態を含む本発明の第16の態様に係る画像表示装置の駆動方法及び第16の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法、並びに、上記の好ましい形態を含む本発明の第21の態様に係る画像表示装置の駆動方法及び第21の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法を、総称して、単に、『本発明の第1の態様等に係る駆動方法』と呼ぶ。また、上記の好ましい形態を含む本発明の第2の態様に係る画像表示装置の駆動方法及び第2の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法、上記の好ましい形態を含む本発明の第7の態様に係る画像表示装置の駆動方法及び第7の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法、上記の好ましい形態を含む本発明の第12の態様に係る画像表示装置の駆動方法及び第12の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法、上記の好ましい形態を含む本発明の第17の態様に係る画像表示装置の駆動方法及び第17の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法、並びに、上記の好ましい形態を含む本発明の第22の態様に係る画像表示装置の駆動方法及び第22の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法を、総称して、単に、『本発明の第2の態様等に係る駆動方法』と呼ぶ。更には、上記の好ましい形態を含む本発明の第3の態様に係る画像表示装置の駆動方法及び第3の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法、上記の好ましい形態を含む本発明の第8の態様に係る画像表示装置の駆動方法及び第8の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法、上記の好ましい形態を含む本発明の第13の態様に係る画像表示装置の駆動方法及び第13の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法、上記の好ましい形態を含む本発明の第18の態様に係る画像表示装置の駆動方法及び第18の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法、並びに、上記の好ましい形態を含む本発明の第23の態様に係る画像表示装置の駆動方法及び第23の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法を、総称して、単に、『本発明の第3の態様等に係る駆動方法』と呼ぶ。また、上記の好ましい形態を含む本発明の第4の態様に係る画像表示装置の駆動方法及び第4の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法、上記の好ましい形態を含む本発明の第9の態様に係る画像表示装置の駆動方法及び第9の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法、上記の好ましい形態を含む本発明の第14の態様に係る画像表示装置の駆動方法及び第14の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法、上記の好ましい形態を含む本発明の第19の態様に係る画像表示装置の駆動方法及び第19の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法、並びに、上記の好ましい形態を含む本発明の第24の態様に係る画像表示装置の駆動方法及び第24の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法を、総称して、単に、『本発明の第4の態様等に係る駆動方法』と呼ぶ。更には、上記の好ましい形態を含む本発明の第5の態様に係る画像表示装置の駆動方法及び第5の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法、上記の好ましい形態を含む本発明の第10の態様に係る画像表示装置の駆動方法及び第10の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法、上記の好ましい形態を含む本発明の第15の態様に係る画像表示装置の駆動方法及び第15の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法、上記の好ましい形態を含む本発明の第25の態様に係る画像表示装置の駆動方法及び第25の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法、並びに、上記の好ましい形態を含む本発明の第25の態様に係る画像表示装置の駆動方法及び第25の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法を、総称して、単に、『本発明の第5の態様等に係る駆動方法』と呼ぶ。
【0036】
上記の好ましい形態を含む本発明の第1の態様等あるいは本発明の第4の態様等に係る駆動方法にあっては、第(p,q)番目の画素(但し、1≦p≦P
0,1≦q≦Q
0)に関して、
信号処理部には、
信号値がx
1-(p,q)の第1副画素・入力信号、
信号値がx
2-(p,q)の第2副画素・入力信号、及び、
信号値がx
3-(p,q)の第3副画素・入力信号、
が入力され、
信号処理部は、
信号値がX
1-(p,q)であり、第1副画素の表示階調を決定するための第1副画素・出力信号、
信号値がX
2-(p,q)であり、第2副画素の表示階調を決定するための第2副画素・出力信号、
信号値がX
3-(p,q)であり、第3副画素の表示階調を決定するための第3副画素・出力信号、及び、
信号値がX
4-(p,q)であり、第4副画素の表示階調を決定するための第4副画素・出力信号、
を出力する構成とすることができる。
【0037】
また、上記の好ましい形態を含む本発明の第2の態様等、本発明の第3の態様等あるいは本発明の第5の態様等に係る駆動方法にあっては、
第(p,q)番目の画素群(但し、1≦p≦P,1≦q≦Q)を構成する第1の画素に関して、
信号処理部には、
信号値がx
1-(p,q)-1の第1副画素・入力信号、
信号値がx
2-(p,q)-1の第2副画素・入力信号、及び、
信号値がx
3-(p,q)-1の第3副画素・入力信号、
が入力され、
第(p,q)番目の画素群を構成する第2の画素に関して、
信号値がx
1-(p,q)-2の第1副画素・入力信号、
信号値がx
2-(p,q)-2の第2副画素・入力信号、及び、
信号値がx
3-(p,q)-2の第3副画素・入力信号、
が入力され、
信号処理部は、
第(p,q)番目の画素群を構成する第1の画素に関して、
信号値がX
1-(p,q)-1であり、第1副画素の表示階調を決定するための第1副画素・出力信号、
信号値がX
2-(p,q)-1であり、第2副画素の表示階調を決定するための第2副画素・出力信号、及び、
信号値がX
3-(p,q)-1であり、第3副画素の表示階調を決定するための第3副画素・出力信号、
を出力し、
第(p,q)番目の画素群を構成する第2の画素に関して、
信号値がX
1-(p,q)-2であり、第1副画素の表示階調を決定するための第1副画素・出力信号、
信号値がX
2-(p,q)-2であり、第2副画素の表示階調を決定するための第2副画素・出力信号、並びに、
信号値がX
3-(p,q)-2であり、第3副画素の表示階調を決定するための第3副画素・出力信号(本発明の第2の態様等に係る駆動方法)、
を出力し、及び、
第4副画素に関して、信号値がX
4-(p,q)-2であり、第4副画素の表示階調を決定するための第4副画素・出力信号を出力する(本発明の第2の態様等、第3の態様等あるいは第5の態様等に係る駆動方法)。
【0038】
また、本発明の第3の態様等に係る駆動方法にあっては、第(p,q)番目の画素に隣接した隣接画素に関して、信号処理部には、
信号値がx
1-(p',q)の第1副画素・入力信号、
信号値がx
2-(p',q)の第2副画素・入力信号、及び、
信号値がx
3-(p',q)の第3副画素・入力信号、
が入力される構成とすることができる。
【0039】
また、本発明の第4の態様等及び第5の態様等に係る駆動方法にあっては、第(p,q)番目の画素に隣接した隣接画素に関して、信号処理部には、
信号値がx
1-(p,q')の第1副画素・入力信号、
信号値がx
2-(p,q')の第2副画素・入力信号、及び、
信号値がx
3-(p,q')の第3副画素・入力信号、
が入力される構成とすることができる。
【0040】
更には、Max
(p,q)、Min
(p,q)、Max
(p,q)-1、Min
(p,q)-1、Max
(p,q)-2、Min
(p,q)-2、Max
(p',q)-1、Min
(p',q)-1、Max
(p,q')、Min
(p,q')を以下のとおり、定義する。
【0041】
●Max
(p,q) :第(p,q)番目の画素への第1副画素・入力信号値x
1-(p,q)、第2副画素・入力信号値x
2-(p,q)、及び、第3副画素・入力信号値x
3-(p,q)の3つの副画素・入力信号値の最大値
●Min
(p,q) :第(p,q)番目の画素への第1副画素・入力信号値x
1-(p,q)、第2副画素・入力信号値x
2-(p,q)、及び、第3副画素・入力信号値x
3-(p,q)の3つの副画素・入力信号値の最小値
●Max
(p,q)-1 :第(p,q)番目の第1の画素への第1副画素・入力信号値x
1-(p,q)-1、第2副画素・入力信号値x
2-(p,q)-1、及び、第3副画素・入力信号値x
3-(p,q)-1の3つの副画素・入力信号値の最大値
●Min
(p,q)-1 :第(p,q)番目の第1の画素への第1副画素・入力信号値x
1-(p,q)-1、第2副画素・入力信号値x
2-(p,q)-1、及び、第3副画素・入力信号値x
3-(p,q)-1の3つの副画素・入力信号値の最小値
●Max
(p,q)-2 :第(p,q)番目の第2の画素への第1副画素・入力信号値x
1-(p,q)-2、第2副画素・入力信号値x
2-(p,q)-2、及び、第3副画素・入力信号値x
3-(p,q)-2の3つの副画素・入力信号値の最大値
●Min
(p,q)-2 :第(p,q)番目の第2の画素への第1副画素・入力信号値x
1-(p,q)-2、第2副画素・入力信号値x
2-(p,q)-2、及び、第3副画素・入力信号値x
3-(p,q)-2の3つの副画素・入力信号値の最小値
●Max
(p',q)-1:第1の方向に沿って第(p,q)番目の第2の画素に隣接した隣接画素への第1副画素・入力信号値x
1-(p',q)、第2副画素・入力信号値x
2-(p',q)、及び、第3副画素・入力信号値x
3-(p',q)の3つの副画素・入力信号値の最大値
●Min
(p',q)-1:第1の方向に沿って第(p,q)番目の第2の画素に隣接した隣接画素への第1副画素・入力信号値x
1-(p',q)、第2副画素・入力信号値x
2-(p',q)、及び、第3副画素・入力信号値x
3-(p',q)の3つの副画素・入力信号値の最小値
●Max
(p,q') :第2の方向に沿って第(p,q)番目の第2の画素に隣接した隣接画素への第1副画素・入力信号値x
1-(p,q')、第2副画素・入力信号値x
2-(p,q')、及び、第3副画素・入力信号値x
3-(p,q')の3つの副画素・入力信号値の最大値
●Min
(p,q') :第2の方向に沿って第(p,q)番目の第2の画素に隣接した隣接画素への第1副画素・入力信号値x
1-(p,q')、第2副画素・入力信号値x
2-(p,q')、及び、第3副画素・入力信号値x
3-(p,q')の3つの副画素・入力信号値の最小値
【0042】
本発明の第1の態様等に係る駆動方法にあっては、第4副画素・出力信号の値を、少なくともMinの値及び伸長係数α
0に基づき求める構成とすることができる。具体的には、第4副画素・出力信号値X
4-(p,q)を、例えば、以下の式から求めることができる。但し、c
11,c
12,c
13,c
14,c
15,c
16は定数である。尚、X
4-(p,q)の値としてどのような値あるいは式を用いるかは、画像表示装置や画像表示装置組立体を試作し、例えば、画像観察者によって画像の評価を行い、適宜決定すればよい。
【0043】
X
4-(p,q)=c
11(Min
(p,q))・α
0 (1−1)
あるいは又、
X
4-(p,q)=c
12(Min
(p,q))
2・α
0 (1−2)
あるいは又、
X
4-(p,q)=c
13(Max
(p,q))
1/2・α
0 (1−3)
あるいは又、
X
4-(p,q)=c
14{(Min
(p,q)/Max
(p,q)) あるいは (2
n−1) のいずれかとα
0の積} (1−4)
あるいは又、
X
4-(p,q)=c
15[{(2
n−1)×Min
(p,q)/(Max
(p,q)−Min
(p,q))} あるいは (2
n−1) のいずれかとα
0の積] (1−5)
あるいは又、
X
4-(p,q)=c
16{(Max
(p,q))
1/2 と Min
(p,q)の値の内の小さい方の値とα
0の積} (1−6)
【0044】
本発明の第1の態様等あるいは第4の態様等に係る駆動方法にあっては、
第1副画素・出力信号を、少なくとも、第1副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求め、
第2副画素・出力信号を、少なくとも、第2副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求め、
第3副画素・出力信号を、少なくとも、第3副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求める構成とすることができる。
【0045】
より具体的には、本発明の第1の態様等あるいは第4の態様等に係る駆動方法にあっては、χを画像表示装置に依存した定数としたとき、信号処理部において、第(p,q)番目の画素(あるいは、第1副画素、第2副画素及び第3副画素の組)への第1副画素・出力信号値X
1-(p,q)、第2副画素・出力信号値X
2-(p,q)及び第3副画素・出力信号値X
3-(p,q)を、以下の式から求めることができる。尚、第4副画素・制御第2信号値SG
2-(p,q),第4副画素・制御第1信号値SG
1-(p,q),制御信号値(第3副画素・制御信号値)SG
3-(p,q)については後述する。
【0046】
[本発明の第1の態様等]
X
1-(p,q)=α
0・x
1-(p,q)−χ・X
4-(p,q) (1−A)
X
2-(p,q)=α
0・x
2-(p,q)−χ・X
4-(p,q) (1−B)
X
3-(p,q)=α
0・x
3-(p,q)−χ・X
4-(p,q) (1−C)
【0047】
[本発明の第4の態様等]
X
1-(p,q)=α
0・x
1-(p,q)−χ・SG
2-(p,q) (1−D)
X
2-(p,q)=α
0・x
2-(p,q)−χ・SG
2-(p,q) (1−E)
X
3-(p,q)=α
0・x
3-(p,q)−χ・SG
2-(p,q) (1−F)
【0048】
ここで、第1副画素に第1副画素・出力信号の最大信号値に相当する値を有する信号が入力され、第2副画素に第2副画素・出力信号の最大信号値に相当する値を有する信号が入力され、第3副画素に第3副画素・出力信号の最大信号値に相当する値を有する信号が入力されたときの、画素(本発明の第1の態様等、本発明の第4の態様等)あるいは画素群(本発明の第2の態様等、本発明の第3の態様等、本発明の第5の態様等)を構成する第1副画素、第2副画素及び第3副画素の集合体の輝度をBN
1-3とし、画素(本発明の第1の態様等、本発明の第4の態様等)あるいは画素群(本発明の第2の態様等、本発明の第3の態様等、本発明の第5の態様等)を構成する第4副画素に第4副画素・出力信号の最大信号値に相当する値を有する信号が入力されたときの第4副画素の輝度BN
4としたとき、定数χは、
χ=BN
4/BN
1-3
で表すことができる。従って、上述した本発明の第6の態様〜第10の態様に係る画像表示装置の駆動方法における
α
0=BN
4/BN
1-3+1
という式は、
α
0=χ+1
と書き直すことができる。尚、定数χは、画像表示装置や画像表示装置組立体に固有の値であり、画像表示装置や画像表示装置組立体によって一義的に決定される値である。定数χについては、以下の説明においても同様である。
【0049】
本発明の第2の態様等に係る駆動方法にあっては、
第1の画素に関して、
第1副画素・出力信号を、少なくとも、第1副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求めるが、第1副画素・出力信号(信号値X
1-(p,q)-1)を、少なくとも、第1副画素・入力信号(信号値x
1-(p,q)-1)及び伸長係数α
0、並びに、第4副画素・制御第1信号(信号値SG
1-(p,q))に基づき求め、
第2副画素・出力信号を、少なくとも、第2副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求めるが、第2副画素・出力信号(信号値X
2-(p,q)-1)を、少なくとも、第2副画素・入力信号値x
2-(p,q)-1及び伸長係数α
0、並びに、第4副画素・制御第1信号(信号値SG
1-(p,q))に基づき求め、
第3副画素・出力信号を、少なくとも、第3副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求めるが、第3副画素・出力信号(信号値X
3-(p,q)-1)を、少なくとも、第3副画素・入力信号値x
3-(p,q)-1及び伸長係数α
0、並びに、第4副画素・制御第1信号(信号値SG
1-(p,q))に基づき求め、
第2の画素に関して、
第1副画素・出力信号を、少なくとも、第1副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求めるが、第1副画素・出力信号(信号値X
1-(p,q)-2)を、少なくとも、第1副画素・入力信号値x
1-(p,q)-2及び伸長係数α
0、並びに、第4副画素・制御第2信号(信号値SG
2-(p,q))に基づき求め、
第2副画素・出力信号を、少なくとも、第2副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求めるが、第2副画素・出力信号(信号値X
2-(p,q)-2)を、少なくとも、第2副画素・入力信号値x
2-(p,q)-2及び伸長係数α
0、並びに、第4副画素・制御第2信号(信号値SG
2-(p,q))に基づき求め、
第3副画素・出力信号を、少なくとも、第3副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求めるが、第3副画素・出力信号(信号値X
3-(p,q)-2)を、少なくとも、第3副画素・入力信号値x
3-(p,q)-2及び伸長係数α
0、並びに、第4副画素・制御第2信号(信号値SG
2-(p,q))に基づき求める構成とすることができる。
【0050】
本発明の第2の態様等に係る駆動方法にあっては、上述したとおり、第1副画素・出力信号値X
1-(p,q)-1を、少なくとも、第1副画素・入力信号値x
1-(p,q)-1及び伸長係数α
0、並びに、第4副画素・制御第1信号値SG
1-(p,q)に基づき求めるが、第1副画素・出力信号値X
1-(p,q)-1を、
[x
1-(p,q)-1,α
0,SG
1-(p,q)]
に基づき求めることもできるし、
[x
1-(p,q)-1,x
1-(p,q)-2,α
0,SG
1-(p,q)]
に基づき求めることもできる。同様に、第2副画素・出力信号値X
2-(p,q)-1を、少なくとも、第2副画素・入力信号値x
2-(p,q)-1及び伸長係数α
0、並びに、第4副画素・制御第1信号値SG
1-(p,q)に基づき求めるが、第2副画素・出力信号値X
2-(p,q)-1を、
[x
2-(p,q)-1,α
0,SG
1-(p,q)]
に基づき求めることもできるし、
[x
2-(p,q)-1,x
2-(p,q)-2,α
0,SG
1-(p,q)]
に基づき求めることもできる。同様に、第3副画素・出力信号値X
3-(p,q)-1を、少なくとも、第3副画素・入力信号値x
3-(p,q)-1及び伸長係数α
0、並びに、第4副画素・制御第1信号値SG
1-(p,q)に基づき求めるが、第3副画素・出力信号値X
3-(p,q)-1を、
[x
3-(p,q)-1,α
0,SG
1-(p,q)]
に基づき求めることもできるし、
[x
3-(p,q)-1,x
3-(p,q)-2,α
0,SG
1-(p,q)]
に基づき求めることもできる。出力信号値X
1-(p,q)-2,X
2-(p,q)-2,X
3-(p,q)-2についても同様とすることができる。
【0051】
より具体的には、本発明の第2の態様等に係る駆動方法にあっては、信号処理部において、出力信号値X
1-(p,q)-1,X
2-(p,q)-1,X
3-(p,q)-1,X
1-(p,q)-2,X
2-(p,q)-2,X
3-(p,q)-2を、以下の式から求めることができる。
【0052】
X
1-(p,q)-1=α
0・x
1-(p,q)-1−χ・SG
1-(p,q) (2−A)
X
2-(p,q)-1=α
0・x
2-(p,q)-1−χ・SG
1-(p,q) (2−B)
X
3-(p,q)-1=α
0・x
3-(p,q)-1−χ・SG
1-(p,q) (2−C)
X
1-(p,q)-2=α
0・x
1-(p,q)-2−χ・SG
2-(p,q) (2−D)
X
2-(p,q)-2=α
0・x
2-(p,q)-2−χ・SG
2-(p,q) (2−E)
X
3-(p,q)-2=α
0・x
3-(p,q)-2−χ・SG
2-(p,q) (2−F)
【0053】
本発明の本発明の第3の態様等あるいは第5の態様等に係る駆動方法にあっては、
第2の画素に関して、
第1副画素・出力信号を、少なくとも、第1副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求めるが、第1副画素・出力信号(信号値X
1-(p,q)-2)を、少なくとも、第1副画素・入力信号値x
1-(p,q)-2及び伸長係数α
0、並びに、第4副画素・制御第2信号(信号値SG
2-(p,q))に基づき求め、
第2副画素・出力信号を、少なくとも、第2副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求めるが、第2副画素・出力信号(信号値X
2-(p,q)-2)を、少なくとも、第2副画素・入力信号値x
2-(p,q)-2及び伸長係数α
0、並びに、第4副画素・制御第2信号(信号値SG
2-(p,q))に基づき求める構成とすることができる。また、第1の画素に関して、
第1副画素・出力信号を、少なくとも、第1副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求めるが、第1副画素・出力信号(信号値X
1-(p,q)-1)を、少なくとも、第1副画素・入力信号値x
1-(p,q)-1及び伸長係数α
0、並びに、第3副画素・制御信号(信号値SG
3-(p,q))あるいは第4副画素・制御第1信号(信号値SG
1-(p,q))に基づき求め、
第2副画素・出力信号を、少なくとも、第2副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求めるが、第2副画素・出力信号(信号値X
2-(p,q)-1)を、少なくとも、第2副画素・入力信号値x
2-(p,q)-1及び伸長係数α
0、並びに、第3副画素・制御信号(信号値SG
3-(p,q))あるいは第4副画素・制御第1信号(信号値SG
1-(p,q))に基づき求め、
第3副画素・出力信号を、少なくとも、第3副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求めるが、第3副画素・出力信号(信号値X
3-(p,q)-1)を、少なくとも、第3副画素・入力信号値x
3-(p,q)-1,x
3-(p,q)-2及び伸長係数α
0、並びに、第3副画素・制御信号(信号値SG
3-(p,q))及び第4副画素・制御第2信号(信号値SG
2-(p,q))に基づき求め、あるいは又、少なくとも、第3副画素・入力信号値x
3-(p,q)-1,x
3-(p,q)-2及び伸長係数α
0、並びに、第4副画素・制御第1信号(信号値SG
1-(p,q))及び第4副画素・制御第2信号(信号値SG
2-(p,q))に基づき求める構成とすることができる。
【0054】
より具体的には、本発明の第3の態様等あるいは本発明の第5の態様等に係る駆動方法にあっては、信号処理部において、出力信号値X
1-(p,q)-2,X
2-(p,q)-2,X
1-(p,q)-1,X
2-(p,q)-1,X
3-(p,q)-1を、以下の式から求めることができる。
【0055】
X
1-(p,q)-2=α
0・x
1-(p,q)-2−χ・SG
2-(p,q) (3−A)
X
2-(p,q)-2=α
0・x
2-(p,q)-2−χ・SG
2-(p,q) (3−B)
X
1-(p,q)-1=α
0・x
1-(p,q)-1−χ・SG
1-(p,q) (3−C)
X
2-(p,q)-1=α
0・x
2-(p,q)-1−χ・SG
1-(p,q) (3−D)
あるいは、
X
1-(p,q)-1=α
0・x
1-(p,q)-1−χ・SG
3-(p,q) (3−E)
X
2-(p,q)-1=α
0・x
2-(p,q)-1−χ・SG
3-(p,q) (3−F)
【0056】
更には、第1の画素における第3副画素・出力信号(第3副画素・出力信号値X
3-(p,q)-1)を、C
31及びC
32を定数としたとき、例えば、以下の式から求めることができる。
X
3-(p,q)-1=(C
31・X’
3-(p,q)-1+C
32・X’
3-(p,q)-2)/(C
21+C
22)
(3−a)
又は、
X
3-(p,q)-1=C
31・X’
3-(p,q)-1+C
32・X’
3-(p,q)-2 (3−b)
又は、
X
3-(p,q)-1=C
21・(X’
3-(p,q)-1−X’
3-(p,q)-2)+C
22・X’
3-(p,q)-2
(3−c)
但し、
X’
3-(p,q)-1=α
0・x
3-(p,q)-1−χ・SG
1-(p,q) (3−d)
X’
3-(p,q)-2=α
0・x
3-(p,q)-2−χ・SG
2-(p,q) (3−e)
あるいは、
X’
3-(p,q)-1=α
0・x
3-(p,q)-1−χ・SG
3-(p,q) (3−f)
X’
3-(p,q)-2=α
0・x
3-(p,q)-2−χ・SG
2-(p,q) (3−g)
である。
【0057】
本発明の第2の態様等〜第5の態様等に係る駆動方法にあっては、第4副画素・制御第1信号(信号値SG
1-(p,q))及び第4副画素・制御第2信号(信号値SG
2-(p,q))を、具体的には、例えば、以下の式から求めることができる。但し、c
21,c
22,c
23,c
24,c
25,c
26は定数である。X
4-(p,q),X
4-(p,q)-2の値としてどのような値あるいは式を用いるかは、画像表示装置や画像表示装置組立体を試作し、例えば、画像観察者によって画像の評価を行い、適宜決定すればよい。
【0058】
SG
1-(p,q)=c
21(Min
(p,q)-1)・α
0 (2−1−1)
SG
2-(p,q)=c
21(Min
(p,q)-2)・α
0 (2−1−2)
あるいは、
SG
1-(p,q)=c
22(Min
(p,q)-1)
2・α
0 (2−2−1)
SG
2-(p,q)=c
22(Min
(p,q)-2)
2・α
0 (2−2−2)
あるいは、
SG
1-(p,q)=c
23(Max
(p,q)-1)
1/2・α
0 (2−3−1)
SG
2-(p,q)=c
23(Max
(p,q)-2)
1/2・α
0 (2−3−2)
あるいは又、
SG
1-(p,q)=c
24{(Min
(p,q)-1/Max
(p,q)-1) あるいは (2
n−1) のいずれかとα
0の積} (2−4−1)
SG
2-(p,q)=c
24{(Min
(p,q)-2/Max
(p,q)-2) あるいは (2
n−1) のいずれかとα
0の積} (2−4−2)
あるいは又、
SG
1-(p,q)=c
25[{(2
n−1)・Min
(p,q)-1/(Max
(p,q)-1−Min
(p,q)-1)} あるいは (2
n−1) のいずれかとα
0の積] (2−5−1)
SG
2-(p,q)=c
25[{(2
n−1)・Min
(p,q)-2/(Max
(p,q)-2−Min
(p,q)-2)} あるいは (2
n−1) のいずれかとα
0の積] (2−5−2)
あるいは又、
SG
1-(p,q)=c
26{(Max
(p,q)-1)
1/2 と Min
(p,q)-1の値の内の小さい方の値とα
0の積} (2−6−1)
SG
2-(p,q)=c
26{(Max
(p,q)-2)
1/2 と Min
(p,q)-2の値の内の小さい方の値とα
0の積} (2−6−2)
【0059】
但し、本発明の第3の態様等に係る駆動方法にあっては、上述した式のMax
(p,q)-1及びMin
(p,q)-1をMax
(p',q)-1及びMin
(p',q)-1と読み替えればよい。また、本発明の第4の態様等及び第5の態様等に係る駆動方法にあっては、上述した式のMax
(p,q)-1及びMin
(p,q)-1をMax
(p,q')及びMin
(p,q')と読み替えればよい。また、制御信号値(第3副画素・制御信号値)SG
3-(p,q)は、式(2−1−1)、式(2−2−1)、式(2−3−1)、式(2−4−1)、式(2−5−1)、式(2−6−1)における左辺の「SG
1-(p,q)」を『SG
3-(p,q)』に置き換えることで得ることができる。
【0060】
そして、本発明の第2の態様等〜第5の態様等に係る駆動方法にあっては、C
21,C
22,C
23,C
24,C
25,C
26を定数としたとき、信号値X
4-(p,q)を、
X
4-(p,q)=(C
21・SG
1-(p,q)+C
22・SG
2-(p,q))/(C
21+C
22)
(2−11)
にて求めることができ、あるいは又、
X
4-(p,q)=C
23・SG
1-(p,q)+C
24・SG
2-(p,q) (2−12)
にて求めることができ、あるいは又、
X
4-(p,q)=C
25(SG
1-(p,q)−SG
2-(p,q))+C
26・SG
2-(p,q)
(2−13)
にて求めることができ、あるいは又、自乗平均平方根、即ち、
X
4-(p,q)=[(SG
1-(p,q)2+SG
2-(p,q)2)/2]
1/2 (2−14)
にて求めることができる。
【0061】
但し、本発明の第3の態様等あるいは本発明の第5の態様等に係る駆動方法にあっては、式(2−11)〜式(2−14)における「X
4-(p,q)」を『X
4-(p,q)-2』と置き換えればよい。
【0062】
SG
1-(p,q)の値に依存して、上記の式のいずれかを選択してもよいし、SG
2-(p,q)の値に依存して、上記の式のいずれかを選択してもよいし、SG
1-(p,q)及びSG
2-(p,q)の値に依存して、上記の式のいずれかを選択してもよい。即ち、各画素群において、上記の式のいずれかに固定してX
4-(p,q),X
4-(p,q)-2を求めてもよいし、各画素群において、上記の式のいずれかを選択してX
4-(p,q),X
4-(p,q)-2を求めてもよい。
【0063】
本発明の第2の態様等に係る駆動方法あるいは本発明の第3の態様等に係る駆動方法にあっては、各画素群を構成する画素の数をp
0としたとき、p
0=2である。但し、p
0=2に限定するものではなく、p
0≧3とすることもできる。
【0064】
本発明の第3の態様等に係る画像表示装置の駆動方法にあっては、隣接画素は第1の方向に沿って第(p,q)番目の第2の画素に隣接しているが、隣接画素が第(p,q)番目の第1の画素である構成とすることもできるし、あるいは又、隣接画素が第(p+1,q)番目の第1の画素である構成とすることもできる。
【0065】
本発明の第3の態様等に係る画像表示装置の駆動方法にあっては、第2の方向に沿って、第1の画素と第1の画素が隣接して配置され、第2の画素と第2の画素が隣接して配置されている構成とすることができるし、あるいは又、第2の方向に沿って、第1の画素と
第2の画素が隣接して配置されている構成とすることができる。更には、
第1の画素は、第1の方向に沿って、第1原色を表示する第1副画素、第2原色を表示する第2副画素、及び、第3原色を表示する第3副画素が順次配列されて成り、
第2の画素は、第1の方向に沿って、第1原色を表示する第1副画素、第2原色を表示する第2副画素、及び、第4の色を表示する第4副画素が順次配列されて成る構成とすることが好ましい。即ち、第1の方向に沿った画素群の下流端部に第4副画素を配置することが好ましい。但し、これに限定するものではなく、例えば、
第1の画素は、第1の方向に沿って、第1原色を表示する第1副画素、第3原色を表示する第3副画素、及び、第2原色を表示する第2副画素が配列されて成り、
第2の画素は、第1の方向に沿って、第1原色を表示する第1副画素、第4の色を表示する、及び、第2原色を表示する第2副画素が配列されて成る構成等、総計、6×6=36通りの組合せのいずれかを選択すればよい。即ち、第1の画素における(第1副画素,第2副画素,第3副画素)の配列の組合せとして6通り、第2の画素における(第1副画素,第2副画素,第4副画素)の配列の組合せとして6通りを挙げることができる。尚、通常、副画素の形状は長方形であるが、この長方形の長辺が第2の方向と平行となり、短辺が第1の方向と平行となるように副画素を配置することが好ましい。
【0066】
本発明の第4の態様等あるいは第5の態様等に係る駆動方法にあっては、第(p,q)番目の画素に隣接した隣接画素あるいは第(p,q)番目の第2の画素に隣接した隣接画素として、第(p,q−1)番目の画素を挙げることができるし、あるいは又、第(p,q+1)番目の画素を挙げることができるし、あるいは又、第(p,q−1)番目の画素及び第(p,q+1)番目の画素を挙げることができる。
【0067】
本発明の第1の態様等〜第5の態様等に係る駆動方法において、伸長係数α
0は、1画像表示フレーム毎に決定される構成とすることができる。また、本発明の第1の態様等〜第5の態様等に係る駆動方法にあっては、場合によっては、画像表示装置を照明する光源(例えば、面状光源装置)の輝度を、伸長係数α
0に基づき減少させる構成とすることができる。
【0068】
通常、副画素の形状は長方形であるが、この長方形の長辺が第2の方向と平行となり、短辺が第1の方向と平行となるように副画素を配置することが好ましい。但し、これに限定するものではない。
【0069】
彩度S及び明度V(S)を求めるべき複数の画素あるいは画素群は、全画素あるいは画素群である形態とすることができるし、あるいは又、全画素あるいは画素群の(1/N)とすることもできる。尚、「N」は2以上の自然数である。Nの具体的な値として、2,4,8,16・・・といった2の冪乗を例示することができる。前者の形態を採用することで、画質変化が無く、画質を最大限、良好に保持することができる。一方、後者の形態を採用することで、処理速度の向上、信号処理部の回路の簡素化を図ることができる。
【0070】
更には、以上に説明した好ましい構成、形態を含む本発明にあっては、第4の色は白色である形態とすることができる。但し、これに限定するものではなく、第4の色は、その他、例えば、イエロー、シアンあるいはマゼンダとすることもできる。そして、これらの場合であって、画像表示装置をカラー液晶表示装置から構成する場合、
第1副画素と画像観察者との間に配置され、第1原色を通過させる第1カラーフィルター、
第2副画素と画像観察者との間に配置され、第2原色を通過させる第2カラーフィルター、及び、
第3副画素と画像観察者との間に配置され、第3原色を通過させる第3カラーフィルター、
を更に備えている構成とすることができる。
【0071】
面状光源装置を構成する光源として、発光素子、具体的には、発光ダイオード(LED)を挙げることができる。発光ダイオードから成る発光素子は占有体積も小さく、複数の発光素子を配置するのに好適である。発光素子としての発光ダイオードとして、白色発光ダイオード(例えば、紫外又は青色発光ダイオードと発光粒子とを組み合わせて白色を発光する発光ダイオード)を挙げることができる。
【0072】
ここで、発光粒子として、赤色発光蛍光体粒子、緑色発光蛍光体粒子、青色発光蛍光体粒子を挙げることができる。赤色発光蛍光体粒子を構成する材料として、Y
2O
3:Eu、YVO
4:Eu、Y(P,V)O
4:Eu、3.5MgO・0.5MgF
2・Ge
2:Mn、CaSiO
3:Pb,Mn、Mg
6AsO
11:Mn、(Sr,Mg)
3(PO
4)
3:Sn、La
2O
2S:Eu、Y
2O
2S:Eu、(ME:Eu)S[但し、「ME」は、Ca、Sr及びBaから成る群から選択された少なくとも1種類の原子を意味し、以下においても同様である]、(M:Sm)
x(Si,Al)
12(O,N)
16[但し、「M」は、Li、Mg及びCaから成る群から選択された少なくとも1種類の原子を意味し、以下においても同様である]、ME
2Si
5N
8:Eu、(Ca:Eu)SiN
2、(Ca:Eu)AlSiN
3を挙げることができる。また、緑色発光蛍光体粒子を構成する材料として、LaPO
4:Ce,Tb、BaMgAl
10O
17:Eu,Mn、Zn
2SiO
4:Mn、MgAl
11O
19:Ce,Tb、Y
2SiO
5:Ce,Tb、MgAl
11O
19:CE,Tb,Mnを挙げることができ、更には、(ME:Eu)Ga
2S
4、(M:RE)
x(Si,Al)
12(O,N)
16[但し、「RE」は、Tb及びYbを意味する]、(M:Tb)
x(Si,Al)
12(O,N)
16、(M:Yb)
x(Si,Al)
12(O,N)
16を挙げることができる。更には、青色発光蛍光体粒子を構成する材料として、BaMgAl
10O
17:Eu、BaMg
2Al
16O
27:Eu、Sr
2P
2O
7:Eu、Sr
5(PO
4)
3Cl:Eu、(Sr,Ca,Ba,Mg)
5(PO
4)
3Cl:Eu、CaWO
4、CaWO
4:Pbを挙げることができる。但し、発光粒子は、蛍光体粒子に限定されず、例えば、間接遷移型のシリコン系材料において、直接遷移型のように、キャリアを効率良く光へ変換させるために、キャリアの波動関数を局所化し、量子効果を用いた、2次元量子井戸構造、1次元量子井戸構造(量子細線)、0次元量子井戸構造(量子ドット)等の量子井戸構造を適用した発光粒子を挙げることもできるし、半導体材料に添加された希土類原子は殻内遷移により鋭く発光することが知られており、このような技術を適用した発光粒子を挙げることもできる。
【0073】
あるいは又、面状光源装置を構成する光源として、赤色(例えば、主発光波長640nm)を発光する赤色発光素子(例えば、発光ダイオード)、緑色(例えば、主発光波長530nm)を発光する緑色発光素子(例えば、GaN系発光ダイオード)、及び、青色(例えば、主発光波長450nm)を発光する青色発光素子(例えば、GaN系発光ダイオード)の組合せから構成することができる。赤色、緑色、青色以外の第4番目の色、第5番目の色・・・を発光する発光素子を更に備えていてもよい。
【0074】
発光ダイオードは、所謂フェイスアップ構造を有していてもよいし、フリップチップ構造を有していてもよい。即ち、発光ダイオードは、基板、及び、基板上に形成された発光層から構成されており、発光層から光が外部に出射される構造としてもよいし、発光層からの光が基板を通過して外部に出射される構造としてもよい。より具体的には、発光ダイオード(LED)は、例えば、基板上に形成された第1導電型(例えばn型)を有する第1化合物半導体層、第1化合物半導体層上に形成された活性層、活性層上に形成された第2導電型(例えばp型)を有する第2化合物半導体層の積層構造を有し、第1化合物半導体層に電気的に接続された第1電極、及び、第2化合物半導体層に電気的に接続された第2電極を備えている。発光ダイオードを構成する層は、発光波長に依存して、周知の化合物半導体材料から構成すればよい。
【0075】
面状光源装置は、2種類の面状光源装置(バックライト)、即ち、例えば実開昭63−187120や特開2002−277870に開示された直下型の面状光源装置、並びに、例えば特開2002−131552に開示されたエッジライト型(サイドライト型とも呼ばれる)の面状光源装置とすることができる。
【0076】
直下型の面状光源装置にあっては、光源としての上述した発光素子が、筐体内に配置、配列されている構成とすることができるが、これに限定するものではない。ここで、複数の赤色発光素子、複数の緑色発光素子、及び、複数の青色発光素子が、筐体内に配置、配列されている場合、これらの発光素子の配列状態として、赤色発光素子、緑色発光素子及び青色発光素子を1組とした発光素子群を画像表示パネル(具体的には、例えば、液晶表示装置)の画面水平方向に複数、連ねて発光素子群アレイを形成し、この発光素子群アレイを画像表示パネルの画面垂直方向に複数本、並べる配列を例示することができる。尚、発光素子群として、(1つの赤色発光素子,1つの緑色発光素子,1つの青色発光素子)、(1つの赤色発光素子,2つの緑色発光素子,1つの青色発光素子)、(2つの赤色発光素子,2つの緑色発光素子,1つの青色発光素子)等の複数個の組合せを挙げることができる。尚、発光素子には、例えば、日経エレクトロニクス 2004年12月20日第889号の第128ページに掲載されたような光取出しレンズが取り付けられていてもよい。
【0077】
また、直下型の面状光源装置を複数の面状光源ユニットから構成する場合、1つの面状光源ユニットは、1つの発光素子群から構成されていてもよいし、2つ以上の複数の発光素子群から構成されていてもよい。あるいは又、1つの面状光源ユニットは、1つの白色発光ダイオードから構成されていてもよいし、2つ以上の複数の白色発光ダイオードから構成されていてもよい。
【0078】
直下型の面状光源装置を複数の面状光源ユニットから構成する場合、面状光源ユニットと面状光源ユニットとの間に隔壁を配設してもよい。隔壁を構成する材料として、具体的には、アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂といった、面状光源ユニットに備えられた発光素子から出射された光に対して不透明な材料を挙げることができるし、面状光源ユニットに備えられた発光素子から出射された光に対して透明な材料として、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリアリレート樹脂(PAR)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ガラスを例示することができる。隔壁表面に光拡散反射機能を付与してもよいし、鏡面反射機能を付与してもよい。隔壁表面に光拡散反射機能を付与するためには、サンドブラスト法に基づき隔壁表面に凹凸を形成したり、凹凸を有するフィルム(光拡散フィルム)を隔壁表面に貼り付ければよい。また、隔壁表面に鏡面反射機能を付与するためには、光反射フィルムを隔壁表面に貼り付けたり、例えばメッキによって隔壁表面に光反射層を形成すればよい。
【0079】
直下型の面状光源装置は、光拡散板、光拡散シート、プリズムシート、偏光変換シートといった光学機能シート群や、光反射シートを備えている構成とすることができる。光拡散板、光拡散シート、プリズムシート、偏光変換シート、光反射シートとして、広く周知の材料を用いることができる。光学機能シート群は、離間配置された各種シートから構成されていてもよいし、積層され一体として構成されていてもよい。例えば、光拡散シート、プリズムシート、偏光変換シート等が積層され一体となっていてもよい。光拡散板や光学機能シート群は、面状光源装置と画像表示パネルとの間に配置される。
【0080】
一方、エッジライト型の面状光源装置にあっては、画像表示パネル(具体的には、例えば、液晶表示装置)に対向して導光板が配置され、導光板の側面(次に述べる第1側面)に発光素子が配置される。導光板は、第1面(底面)、この第1面と対向した第2面(頂面)、第1側面、第2側面、第1側面と対向した第3側面、及び、第2側面と対向した第4側面を有する。導光板のより具体的な形状として、全体として、楔状の切頭四角錐形状を挙げることができ、この場合、切頭四角錐の2つの対向する側面が第1面及び第2面に相当し、切頭四角錐の底面が第1側面に相当する。そして、第1面(底面)の表面部には凸部及び/又は凹部が設けられていることが望ましい。導光板の第1側面から光が入射され、第2面(頂面)から画像表示パネルに向けて光が出射される。ここで、導光板の第2面は、平滑としてもよいし(即ち、鏡面としてもよいし)、光拡散効果のあるブラストシボを設けてもよい(即ち、微細な凹凸面とすることもできる)。
【0081】
導光板の第1面(底面)には、凸部及び/又は凹部が設けられていることが望ましい。即ち、導光板の第1面には、凸部が設けられ、あるいは又、凹部が設けられ、あるいは又、凹凸部が設けられていることが望ましい。凹凸部が設けられている場合、凹部と凸部とが連続していてもよいし、不連続であってもよい。導光板の第1面に設けられた凸部及び/又は凹部は、導光板への光入射方向と所定の角度を成す方向に沿って延びる連続した凸部及び/又は凹部である構成とすることができる。このような構成にあっては、導光板への光入射方向であって第1面と垂直な仮想平面で導光板を切断したときの連続した凸形状あるいは凹形状の断面形状として、三角形;正方形、長方形、台形を含む任意の四角形;任意の多角形;円形、楕円形、放物線、双曲線、カテナリー等を含む任意の滑らかな曲線を例示することができる。尚、導光板への光入射方向と所定の角度を成す方向とは、導光板への光入射方向を0度としたとき、60度〜120度の方向を意味する。以下においても同様である。あるいは又、導光板の第1面に設けられた凸部及び/又は凹部は、導光板への光入射方向と所定の角度を成す方向に沿って延びる不連続の凸部及び/又は凹部である構成とすることができる。このような構成にあっては、不連続の凸形状あるいは凹形状の形状として、角錐、円錐、円柱、三角柱や四角柱を含む多角柱、球の一部、回転楕円体の一部、回転放物線体の一部、回転双曲線体の一部といった各種の滑らかな曲面を例示することができる。尚、導光板において、場合によっては、第1面の周縁部には凸部や凹部が形成されていなくともよい。更には、光源から出射され、導光板に入射した光が導光板の第1面に形成された凸部あるいは凹部に衝突して散乱されるが、導光板の第1面に設けられた凸部あるいは凹部の高さや深さ、ピッチ、形状を、一定としてもよいし、光源から離れるに従い変化させてもよい。後者の場合、例えば凸部あるいは凹部のピッチを光源から離れるに従い細かくしてもよい。ここで、凸部のピッチ、あるいは、凹部のピッチとは、導光板への光入射方向に沿った凸部のピッチ、あるいは、凹部のピッチを意味する。
【0082】
導光板を備えた面状光源装置にあっては、導光板の第1面に対向して光反射部材を配置することが望ましい。導光板の第2面に対向して画像表示パネル(具体的には、例えば、液晶表示装置)が配置されている。光源から出射された光は、導光板の第1側面(例えば、切頭四角錐の底面に相当する面)から導光板に入射し、第1面の凸部あるいは凹部に衝突して散乱され、第1面から出射し、光反射部材にて反射され、第1面に再び入射し、第2面から出射され、画像表示パネルを照射する。画像表示パネルと導光板の第2面との間に、例えば、光拡散シートやプリズムシートを配置してもよい。また、光源から出射された光を直接、導光板に導いてもよいし、間接的に導光板に導いてもよい。後者の場合、例えば、光ファイバーを用いればよい。
【0083】
導光板は、光源が出射する光を余り吸収することの無い材料から導光板を作製することが好ましい。具体的には、導光板を構成する材料として、例えば、ガラスや、プラスチック材料(例えば、PMMA、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、非晶性のポリプロピレン系樹脂、AS樹脂を含むスチレン系樹脂)を挙げることができる。
【0084】
本発明において、面状光源装置の駆動方法、駆動条件は特に限定するものではなく、光源を一括して制御してもよい。即ち、例えば、複数の発光素子を同時に駆動してもよい。あるいは又、複数の発光素子を部分駆動(分割駆動)してもよい。即ち、面状光源装置を複数の面状光源ユニットから構成する場合、画像表示パネルの表示領域をS×T個の仮想の表示領域ユニットに分割したと想定したときのこれらのS×T個の表示領域ユニットに対応したS×T個の面状光源ユニットから面状光源装置を構成し、S×T個の面状光源ユニットの発光状態を個別に制御する構成としてもよい。
【0085】
面状光源装置並びに画像表示パネルを駆動するための駆動回路は、例えば、発光ダイオード(LED)駆動回路、演算回路、記憶装置(メモリ)等から構成された面状光源装置制御回路、及び、周知の回路から構成された画像表示パネル駆動回路を備えている。尚、温度制御回路を、面状光源装置制御回路に含めることができる。表示領域の部分の輝度(表示輝度)及び面状光源ユニットの輝度(光源輝度)の制御は、1画像表示フレーム毎に行われる。尚、駆動回路に電気信号として1秒間に送られる画像情報の数(毎秒画像)がフレーム周波数(フレームレート)であり、フレーム周波数の逆数がフレーム時間(単位:秒)である。
【0086】
透過型の液晶表示装置は、例えば、透明第1電極を備えたフロント・パネル、透明第2電極を備えたリア・パネル、及び、フロント・パネルとリア・パネルとの間に配された液晶材料から成る。
【0087】
フロント・パネルは、より具体的には、例えば、ガラス基板やシリコン基板から成る第1の基板と、第1の基板の内面に設けられた透明第1電極(共通電極とも呼ばれ、例えば、ITOから成る)と、第1の基板の外面に設けられた偏光フィルムとから構成されている。更には、透過型のカラー液晶表示装置においては、第1の基板の内面に、アクリル樹脂やエポキシ樹脂から成るオーバーコート層によって被覆されたカラーフィルターが設けられている。そして、フロント・パネルは、更に、オーバーコート層上に透明第1電極が形成された構成を有している。尚、透明第1電極上には配向膜が形成されている。一方、リア・パネルは、より具体的には、例えば、ガラス基板やシリコン基板から成る第2の基板と、第2の基板の内面に形成されたスイッチング素子と、スイッチング素子によって導通/非導通が制御される透明第2電極(画素電極とも呼ばれ、例えば、ITOから成る)と、第2の基板の外面に設けられた偏光フィルムとから構成されている。透明第2電極を含む全面には配向膜が形成されている。これらの透過型のカラー液晶表示装置を含む液晶表示装置を構成する各種の部材や液晶材料は、周知の部材、材料から構成することができる。スイッチング素子として、単結晶シリコン半導体基板に形成されたMOS型FETや薄膜トランジスタ(TFT)といった3端子素子や、MIM素子、バリスタ素子、ダイオード等の2端子素子を例示することができる。カラーフィルターの配置パターンとして、例えば、デルタ配列に類似した配列、ストライプ配列に類似した配列、ダイアゴナル配列に類似した配列、レクタングル配列に類似した配列を挙げることができる。
【0088】
2次元マトリクス状に配列された画素(ピクセル)の数P
0×Q
0を(P
0,Q
0)で表記したとき、(P
0,Q
0)の値として、具体的には、VGA(640,480)、S−VGA(800,600)、XGA(1024,768)、APRC(1152,900)、S−XGA(1280,1024)、U−XGA(1600,1200)、HD−TV(1920,1080)、Q−XGA(2048,1536)の他、(1920,1035)、(720,480)、(1280,960)等、画像表示用解像度の幾つかを例示することができるが、これらの値に限定するものではない。また、(P
0,Q
0)の値と(S,T)の値との関係として、限定するものではないが、以下の表1に例示することができる。1つの表示領域ユニットを構成する画素の数として、20×20乃至320×240、好ましくは、50×50乃至200×200を例示することができる。表示領域ユニットにおける画素の数は、一定であってもよいし、異なっていてもよい。
【0090】
副画素の配列状態として、例えば、デルタ配列(トライアングル配列)に類似した配列、ストライプ配列に類似した配列、ダイアゴナル配列(モザイク配列)に類似した配列、レクタングル配列に類似した配列を挙げることができる。一般的には、ストライプ配列に類似した配列は、パーソナルコンピュータ等においてデータや文字列を表示するのに好適である。これに対して、モザイク配列に類似した配列は、ビデオカメラレコーダやデジタルスチルカメラ等において自然画を表示するのに好適である。
【0091】
本発明の画像表示装置の駆動方法にあっては、画像表示装置として、直視型あるいはプロジェクション型のカラー表示の画像表示装置、フィールドシーケンシャル方式のカラー表示の画像表示装置(直視型あるいはプロジェクション型)を挙げることができる。尚、画像表示装置を構成する発光素子の数は、画像表示装置に要求される仕様に基づき、決定すればよい。また、画像表示装置に要求される仕様に基づき、ライト・バルブを更に備えている構成とすることができる。
【0092】
画像表示装置は、カラー液晶表示装置に限定するものではなく、その他、有機エレクトロルミネッセンス表示装置(有機EL表示装置)、無機エレクトロルミネッセンス表示装置(無機EL表示装置)、冷陰極電界電子放出表示装置(FED)、表面伝導型電子放出表示装置(SED)、プラズマ表示装置(PDP)、回折格子−光変調素子(GLV)を備えた回折格子−光変調装置、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、CRT等を挙げることができる。また、カラー液晶表示装置も、透過型の液晶表示装置に限定するものではなく、反射型の液晶表示装置、半透過型の液晶表示装置とすることもできる。
【実施例1】
【0093】
実施例1は、本発明の第1の態様、第6の態様、第11の態様、第16の態様及び第21の態様に係る画像表示装置の駆動方法、並びに、第1の態様、第6の態様、第11の態様、第16の態様及び第21の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法に関する。
【0094】
図1に概念図を示すように、実施例1の画像表示装置10は、画像表示パネル30と信号処理部20とを備えている。また、実施例1の画像表示装置組立体は、画像表示装置10と、画像表示装置(具体的には、画像表示パネル30)を背面から照明する面状光源装置50を具備している。ここで、
図2の(A)及び(B)に概念図を示すように、画像表示パネル30は、第1原色(例えば、赤色であり、後述する種々の実施例においても同様である)を表示する第1副画素(「R」で示す)、第2原色(例えば、緑色であり、後述する種々の実施例においても同様である)を表示する第2副画素(「G」で示す)、第3原色(例えば、青色であり、後述する種々の実施例においても同様である)を表示する第3副画素(「B」で示す)、及び、第4の色(具体的には白色であり、後述する種々の実施例においても同様である)を表示する第4副画素(「W」で示す)から構成された画素が、P
0×Q
0個(水平方向にP
0個、垂直方向にQ
0個)、2次元マトリクス状に配列されて成る。
【0095】
実施例1の画像表示装置は、より具体的には、透過型のカラー液晶表示装置から成り、画像表示パネル30はカラー液晶表示パネルから成り、第1副画素Rと画像観察者との間に配置され、第1原色を通過させる第1カラーフィルター、第2副画素Gと画像観察者との間に配置され、第2原色を通過させる第2カラーフィルター、及び、第3副画素Bと画像観察者との間に配置され、第3原色を通過させる第3カラーフィルターを更に備えている。尚、第4副画素Wにはカラーフィルターは備えられていない。ここで、第4副画素Wには、カラーフィルターの代わりに透明な樹脂層が備えられていてもよく、これによって、カラーフィルターを設けないことによって第4副画素Wに大きな段差が生じることを防止することができる。後述する種々の実施例においても同様とすることができる。
【0096】
そして、実施例1にあっては、
図2の(A)に示した例では、第1副画素R、第2副画素G、第3副画素B及び第4副画素Wは、ダイアゴナル配列(モザイク配列)に類似した配列にて配列されている。一方、
図2の(B)に示した例では、第1副画素R、第2副画素G、第3副画素B及び第4副画素Wは、ストライプ配列に類似した配列にて配列されている。
【0097】
実施例1において、信号処理部20は、画像表示パネル(より具体的には、カラー液晶表示パネル)を駆動するための画像表示パネル駆動回路40、及び、面状光源装置50を駆動するための面状光源装置制御回路60を備えており、画像表示パネル駆動回路40は、信号出力回路41及び走査回路42を備えている。尚、走査回路42によって、画像表示パネル30における副画素の動作(光透過率)を制御するためのスイッチング素子(例えば、TFT)がオン/オフ制御される。一方、信号出力回路41によって、映像信号が保持され、順次、画像表示パネル30に出力される。信号出力回路41と画像表示パネル30とは、配線DTLによって電気的に接続されており、走査回路42と画像表示パネル30とは、配線SCLによって電気的に接続されている。後述する種々の実施例においても同様とすることができる。
【0098】
ここで、実施例1における信号処理部20にあっては、第(p,q)番目の画素(但し、1≦p≦P
0,1≦q≦Q
0)に関して、
信号値がx
1-(p,q)の第1副画素・入力信号、
信号値がx
2-(p,q)の第2副画素・入力信号、及び、
信号値がx
3-(p,q)の第3副画素・入力信号、
が入力され、信号処理部20は、
信号値がX
1-(p,q)であり、第1副画素Rの表示階調を決定するための第1副画素・出力信号、
信号値がX
2-(p,q)であり、第2副画素Gの表示階調を決定するための第2副画素・出力信号、
信号値がX
3-(p,q)であり、第3副画素Bの表示階調を決定するための第3副画素・出力信号、及び、
信号値がX
4-(p,q)であり、第4副画素Wの表示階調を決定するための第4副画素・出力信号、
を出力する。
【0099】
そして、実施例1あるいは後述する種々の実施例にあっては、第4の色(白色)を加えることで拡大されたHSV色空間における彩度S
xを変数とした明度の最大値V
max(S
x)が、信号処理部20に記憶されている。即ち、第4の色(白色)を加えることで、HSV色空間における明度のダイナミック・レンジが広げられている。
【0100】
更には、実施例1における信号処理部20にあっては、
第1副画素・出力信号(信号値X
1-(p,q))を、少なくとも、第1副画素・入力信号(信号値x
1-(p,q))及び伸長係数α
0に基づき求め、第1副画素Rへ出力し、
第2副画素・出力信号(信号値X
2-(p,q))を、少なくとも、第2副画素・入力信号(信号値x
2-(p,q))及び伸長係数α
0に基づき求め、第2副画素Gへ出力し、
第3副画素・出力信号(信号値X
3-(p,q))を、少なくとも、第3副画素・入力信号(信号値x
3-(p,q))及び伸長係数α
0に基づき求め、第3副画素Bへ出力し、
第4副画素・出力信号(信号値X
4-(p,q))を、第1副画素・入力信号(信号値x
1-(p,q))、第2副画素・入力信号(信号値x
2-(p,q))及び第3副画素・入力信号(信号値x
3-(p,q))に基づき求め、第4副画素Wへ出力する。
【0101】
具体的には、実施例1においては、
第1副画素・出力信号を、少なくとも、第1副画素・入力信号及び伸長係数α
0、並びに、第4副画素・出力信号に基づき求め、
第2副画素・出力信号を、少なくとも、第2副画素・入力信号及び伸長係数α
0、並びに、第4副画素・出力信号に基づき求め、
第3副画素・出力信号を、少なくとも、第3副画素・入力信号及び伸長係数α
0、並びに、第4副画素・出力信号に基づき求める。
【0102】
即ち、χを画像表示装置に依存した定数としたとき、信号処理部20において、第(p,q)番目の画素(あるいは、第1副画素R、第2副画素G及び第3副画素Bの組)への第1副画素・出力信号値X
1-(p,q)、第2副画素・出力信号値X
2-(p,q)及び第3副画素・出力信号値X
3-(p,q)を、以下の式から求めることができる。
X
1-(p,q)=α
0・x
1-(p,q)−χ・X
4-(p,q) (1−A)
X
2-(p,q)=α
0・x
2-(p,q)−χ・X
4-(p,q) (1−B)
X
3-(p,q)=α
0・x
3-(p,q)−χ・X
4-(p,q) (1−C)
【0103】
実施例1にあっては、信号処理部20において、更には、
(a)第4の色を加えることで拡大されたHSV色空間における彩度S
xを変数とした明度の最大値V
max(S
x)を、信号処理部において求め、
(b)信号処理部において、複数の画素における副画素・入力信号値に基づき、これらの複数の画素における彩度S及び明度V(S)を求め、
(c)明度V(S)と伸長係数α
0の積から求められた伸長された明度の値が最大値V
max(S)を越える画素の全画素に対する割合が所定の値(β
0)以下となるように伸長係数α
0を決定する。
【0104】
ここで、彩度S及び明度V(S)は、
S=(Max−Min)/Max
V(S)=Max
で表され、彩度Sは0から1までの値をとることができ、明度V(S)は0から(2
n−1)までの値をとることができ、nは表示階調ビット数である。また、
Max:画素への第1副画素・入力信号値、第2副画素・入力信号値及び第3副画素・入力信号値の3つの副画素・入力信号値の最大値
Min:画素への第1副画素・入力信号値、第2副画素・入力信号値及び第3副画素・入力信号値の3つの副画素・入力信号値の最小値
である。以下においても同様である。
【0105】
実施例1において、信号値X
4-(p,q)は、Min
(p,q)と伸長係数α
0の積に基づき求めることができる。具体的には、前述した式(1−1)に基づき、より具体的には、
X
4-(p,q)=Min
(p,q)・α
0/χ (11)
に基づき求めることができる。尚、式(11)においては、Min
(p,q)と伸長係数α
0の積をχで除しているが、これに限定するものではない。また、伸長係数α
0は、1画像表示フレーム毎に決定される。
【0106】
以下、これらの点についての説明を行う。
【0107】
一般に、第(p,q)番目の画素において、第1副画素・入力信号(信号値x
1-(p,q))、第2副画素・入力信号(信号値x
2-(p,q))、及び、第3副画素・入力信号(信号値x
3-(p,q))に基づき、円柱のHSV色空間における彩度(Saturation)S
(p,q)及び明度(Brightness)V(S)
(p,q)は、以下の式(12−1)及び式(12−2)から求めることができる。尚、円柱のHSV色空間の概念図を
図3の(A)に示し、彩度Sと明度V(S)の関係を模式的に
図3の(B)に示す。尚、
図3の(B)、後述する
図3の(D)、
図4の(A)、
図4の(B)においては、明度(2
n−1)の値を「MAX_1」で示し、明度(2
n−1)×(χ+1)の値を「MAX_2」で示す。
【0108】
S
(p,q)=(Max
(p,q)−Min
(p,q))/Max
(p,q) (12−1)
V(S)
(p,q)=Max
(p,q) (12−2)
【0109】
ここで、Max
(p,q)は、(x
1-(p,q),x
2-(p,q),x
3-(p,q))の3つの副画素・入力信号値の最大値であり、Min
(p,q)は、(x
1-(p,q),x
2-(p,q),x
3-(p,q))の3つの副画素・入力信号値の最小値である。実施例1にあっては、n=8とした。即ち、表示階調ビット数を8ビット(表示階調の値は、具体的には、0乃至255)とした。以下の実施例においても同様である。
【0110】
図3の(C)及び(D)に、実施例1における第4の色(白色)を加えることで拡大された円柱のHSV色空間の概念図、及び、彩度Sと明度V(S)の関係を模式的に示す。白色を表示する第4副画素Wには、カラーフィルターが配置されていない。ここで、第1副画素Rに第1副画素・出力信号の最大信号値に相当する値を有する信号が入力され、第2副画素Gに第2副画素・出力信号の最大信号値に相当する値を有する信号が入力され、第3副画素Bに第3副画素・出力信号の最大信号値に相当する値を有する信号が入力されたときの、画素(実施例1〜実施例3、実施例9)あるいは画素群(実施例4〜実施例8、実施例10)を構成する第1副画素R、第2副画素G及び第3副画素Bの集合体の輝度をBN
1-3とし、画素(実施例1〜実施例3、実施例9)あるいは画素群(実施例4〜実施例8、実施例10)を構成する第4副画素Wに第4副画素・出力信号の最大信号値に相当する値を有する信号が入力されたときの第4副画素Wの輝度BN
4としたときを想定する。即ち、第1副画素R、第2副画素G及び第3副画素Bの集合体によって最大輝度の白色が表示され、係る白色の輝度がBN
1-3で表される。すると、χを画像表示装置に依存した定数としたとき、定数χは、
χ=BN
4/BN
1-3
で表される。
【0111】
具体的には、第1副画素R、第2副画素G及び第3副画素Bの集合体に、以下の表示階調の値を有する入力信号
x
1-(p,q)=255
x
2-(p,q)=255
x
3-(p,q)=255
が入力されたときの白色の輝度BN
1-3に対して、第4副画素Wに表示階調の値255を有する入力信号が入力されたと仮定したときの輝度BN
4は、例えば、1.5倍である。即ち、実施例1にあっては、
χ=1.5
である。
【0112】
ところで、信号値X
4-(p,q)が上述した式(11)で与えられる場合、V
max(S
x)は、以下の式で表すことができる。
【0113】
S
x≦S
0の場合:
V
max(S
x)=(χ+1)・(2
n−1) (13−1)
S
0<S
x≦1の場合:
V
max(S
x)=(2
n−1)・(1/S
x) (13−2)
ここで、
S
0=1/(χ+1)
である。
【0114】
このようにして得られた、第4の色を加えることで拡大されたHSV色空間における彩
度S
xを変数とした明度の最大値V
max(S
x)が、例えば、信号処理部20に一種の
ルック・アップ・テーブルとして記憶されており、あるいは、都度、信号処理部20にお
いて求められる。
【0115】
以下、第(p,q)番目の画素における出力信号値X
1-(p,q),X
2-(p,q),X
3-(p,q),X
4-(p,q)の求め方(伸長処理)を説明する。尚、以下の処理は、(第1副画素R+第4副画素W)によって表示される第1原色の輝度、(第2副画素G+第4副画素W)によって表示される第2原色の輝度、(第3副画素B+第4副画素W)によって表示される第3原色の輝度の比を保つように行われる。しかも、色調を保持(維持)するように行われる。更には、階調−輝度特性(ガンマ特性,γ特性)を保持(維持)するように行われる。
【0116】
また、いずれかの画素あるは画素群において、入力信号値の全てが「0」である場合(若しくは小さい場合)、このような画素あるいは画素群を含めることなく、伸長係数α
0を求めればよい。以下の実施例においても同様である。
【0117】
[工程−100]
先ず、信号処理部20において、複数の画素における副画素・入力信号値に基づき、これらの複数の画素における彩度S及び明度V(S)を求める。具体的には、第(p,q)番目の画素への第1副画素・入力信号値x
1-(p,q)、第2副画素・入力信号値x
2-(p,q)、第3副画素・入力信号値x
3-(p,q)に基づき、式(12−1)及び式(12−2)からS
(p,q),V(S)
(p,q)を求める。この処理を、全ての画素に対して行う。
【0118】
[工程−110]
次いで、信号処理部20において、複数の画素において求められたV
max(S)/V(S)に基づき伸長係数α(S)を求める。
【0119】
α(S)=V
max(S)/V(S) (14)
【0120】
そして、複数の画素(実施例1にあっては全てのP
0×Q
0個の画素)において求められた伸長係数α(S)の値を昇順に並べ、P
0×Q
0個の伸長係数α(S)の値の内、最小値からβ
0×P
0×Q
0個のところに相当する伸長係数α(S)を伸長係数α
0とする。こうして、明度V(S)と伸長係数α
0の積から求められた伸長された明度の値が最大値V
max(S)を越える画素の全画素に対する割合が所定の値(β
0)以下となるように伸長係数α
0を決定することができる。
【0121】
実施例1にあっては、β
0を例えば0.003乃至0.05(0.3%乃至5%)とすればよく、具体的には、β
0=0.01とした。このβ
0の値は、種々の試験を行い、決定したものである。
【0122】
V
max(S)/V(S)の最小値を伸長係数α
0とした場合、入力信号値に対する出力信号値は(2
8−1)を越えることがない。しかしながら、伸長係数α
0をV
max(S)/V(S)の最小値ではなく、上述したように決定すると、伸長係数α(S)が伸長係数α
0未満である画素に対して伸長係数α
0が掛けられ、伸長された明度の値が最大値V
max(S)を越えることになる。その結果、所謂『階調潰れ』が生じる。しかしながら、β
0の値を、上述したとおり、例えば0.003乃至0.05とすることで、階調潰れが目立ち、不自然な画像となるといった現象の発生を防止することができた。一方、β
0の値が0.05を越えると、場合によっては、階調潰れの目立ち、不自然な画像となることが確認された。尚、伸長処理によって出力信号値が上限値である(2
n−1)を越える場合には、出力信号値を上限値である(2
n−1)とすればよい。
【0123】
ところで、通常、α(S)の値は、1.0を越え、且つ、1.0近傍に多く集まる。従って、V
max(S)/V(S)の最小値を伸長係数α
0とした場合、出力信号値の伸長度合いが小さく、屡々、画像表示装置組立体の低消費電力化を達成することが困難となる。然るに、例えば、β
0の値を0.003乃至0.05とすることで、伸長係数α
0の値を大きくすることができ、後述するように、面状光源装置50の輝度を(1/α
0)倍とすればよいので、画像表示装置組立体の低消費電力化を達成することが可能となる。
【0124】
実施例1における第4の色(白色)を加えることで拡大された円柱のHSV色空間における彩度Sと明度V(S)の関係を模式的に示す
図4の(A)及び(B)において、α
0を与える彩度Sの値を「S’」で示し、彩度S’における明度V(S)を「V(S’)」で示し、V
max(S)を「V
max(S’)」で示している。また、
図4の(B)において、V(S)を黒丸印で示し、V(S)×α
0を白丸印で示し、彩度SにおけるV
max(S)を白三角印で示している。
【0125】
[工程−120]
次に、信号処理部20において、第(p,q)番目の画素における信号値X
4-(p,q)を、少なくとも、信号値x
1-(p,q)、信号値x
2-(p,q)及び信号値x
3-(p,q)に基づき求める。具体的には、実施例1にあっては、信号値X
4-(p,q)は、Min
(p,q)、伸長係数α
0及び定数χに基づき決定される。より具体的には、実施例1にあっては、上述したとおり、X
4-(p,q)=Min
(p,q)・α
0/χ (11)に基づき求める。尚、X
4-(p,q)をP
0×Q
0個の全画素において求める。
【0126】
[工程−130]
その後、信号処理部20において、第(p,q)番目の画素における信号値X
1-(p,q)を、信号値x
1-(p,q)、伸長係数α
0及び信号値X
4-(p,q)に基づき求め、第(p,q)番目の画素における信号値X
2-(p,q)を、信号値x
2-(p,q)、伸長係数α
0及び信号値X
4-(p,q)に基づき求め、第(p,q)番目の画素における信号値X
3-(p,q)を、信号値x
3-(p,q)、伸長係数α
0及び信号値X
4-(p,q)に基づき求める。具体的には、第(p,q)番目の画素における信号値X
1-(p,q)、信号値X
2-(p,q)及び信号値X
3-(p,q)を、上述したとおり、以下の式に基づき求める。
X
1-(p,q)=α
0・x
1-(p,q)−χ・X
4-(p,q) (1−A)
X
2-(p,q)=α
0・x
2-(p,q)−χ・X
4-(p,q) (1−B)
X
3-(p,q)=α
0・x
3-(p,q)−χ・X
4-(p,q) (1−C)
【0127】
図5に、実施例1における第4の色(白色)を加える前の従来のHSV色空間、第4の色(白色)を加えることで拡大されたHSV色空間、及び、入力信号の彩度Sと明度V(S)の関係の一例を示す。また、
図6に、実施例1における第4の色(白色)を加える前の従来のHSV色空間、第4の色(白色)を加えることで拡大されたHSV色空間、及び、出力信号(伸長処理が施されている)の彩度Sと明度V(S)の関係の一例を示す。尚、
図5及び
図6の横軸の彩度Sの値は、本来、0乃至1の間の値であるが、
図5及び
図6においては、255倍して表示している。
【0128】
ここで、重要な点は、式(11)に示したとおり、Min
(p,q)の値がα
0によって伸長されていることにある。このように、Min
(p,q)の値がα
0によって伸長されることで、白色表示副画素(第4副画素W)の輝度が増加するだけでなく、式(1−A)、式(1−B)及び式(1−C)に示すとおり、赤色表示副画素、緑色表示副画素及び青色表示副画素(第1副画素R、第2副画素G及び第3副画素B)の輝度も増加する。それ故、色のくすみが発生するといった問題の発生を確実に回避することができる。即ち、Min
(p,q)の値が伸長されていない場合と比較して、Min
(p,q)の値がα
0によって伸長されることで、画像全体として輝度はα
0倍となる。従って、例えば、静止画等の画像表示を高輝度にて行うことができ、最適である。
【0129】
χ=1.5、(2
n−1)=255としたとき、(x
1-(p,q),x
2-(p,q),x
3-(p,q))として、以下の表2に示す値が入力信号値として入力された場合に出力される出力信号値(X
1-(p,q),X
2-(p,q),X
3-(p,q),X
4-(p,q))を、以下の表2に示す。尚、α
0=1.467とした。
【0130】
【表2】
【0131】
例えば、表2に示したNo.1の入力信号値にあっては、伸長係数α
0を考慮すると、入力信号値(x
1-(p,q),x
2-(p,q),x
3-(p,q))=(240,255,160)に基づき表示すべき輝度の値は、8ビット表示に準拠すると、
第1副画素Rの輝度値=α
0・x
1-(p,q)=1.467×240=352
第2副画素Gの輝度値=α
0・x
2-(p,q)=1.467×255=374
第3副画素Bの輝度値=α
0・x
3-(p,q)=1.467×160=234
となる。
【0132】
一方、求められた第4副画素Wの出力信号値X
4-(p,q)の値は、式(11)より、156である。従って、
第4副画素Wの輝度値=χ・X
4-(p,q)=1.5×156=234
となる。
【0133】
従って、第1副画素・出力信号値X
1-(p,q)、第2副画素・出力信号値X
2-(p,q)、第3副画素・出力信号値X
3-(p,q)は、以下のとおりとなる。
X
1-(p,q)=352−234=118
X
2-(p,q)=374−234=140
X
3-(p,q)=234−234= 0
【0134】
このように、表2に示したNo.1の入力信号値が入力される画素にあっては、最も小さな入力信号値の副画素(この場合、第3副画素B)に対する出力信号値は0となり、第3副画素Bの表示は、第4副画素Wによって代用される。また、第1副画素R、第2副画素G、第3副画素Bの出力信号値X
1-(p,q),X
2-(p,q),X
3-(p,q)の値は、本来、要求される値よりも低い値となる。
【0135】
実施例1の画像表示装置組立体あるいはその駆動方法にあっては、第(p,q)番目の画素における信号値X
1-(p,q)、信号値X
2-(p,q)、信号値X
3-(p,q)及び信号値X
4-(p,q)は、α
0倍、伸長されている。それ故、伸長されていない状態の画像の輝度と同じ画像の輝度とするためには、面状光源装置50の輝度を、伸長係数α
0に基づき減少させればよい。具体的には、面状光源装置50の輝度を、(1/α
0)倍とすればよい。これによって、面状光源装置の消費電力の低減を図ることができる。
【0136】
ここで、実施例1の画像表示装置の駆動方法、画像表示装置組立体の駆動方法における伸長処理と、前述した特許第3805150号公報に開示された処理方法との違いを、
図7の(A)及び(B)に基づき説明する。ここで、
図7の(A)及び(B)は、それぞれ、実施例1の画像表示装置の駆動方法、画像表示装置組立体の駆動方法、及び、特許第3805150号公報に開示された処理方法における入力信号値及び出力信号値を模式的に示す図である。
図7の(A)に示す例において、第1副画素R、第2副画素G及び第3副画素Bの組の入力信号値を[1]に示す。また、伸長処理を行っている状態(入力信号値と伸長係数α
0の積を求める操作)を[2]に示す。更には、伸長処理を行った後の状態
(出力信号値X
1-(p,q),X
2-(p,q),X
3-(p,q),X
4-(p,q)が得られた状態)を[3]に示す。一方、特許第3805150号公報に開示された処理方法における第1副画素R、第2副画素G及び第3副画素Bの組の入力信号値を[4]に示す。尚、これらの入力信号値は、
図7の(A)の[1]に示したと同じである。また、赤入力用副画素、緑入力用副画素及び青入力用副画素のデジタル値Ri,Gi,Biと、輝度用副画素を駆動するためのデジタル値Wを[5]に示す。更には、Ro、Go,Bo並びにWの各値を求めた結果を[6]に示す。
図7の(A)及び(B)から、実施例1の画像表示装置の駆動方法、画像表示装置組立体の駆動方法にあっては、第2副画素Gにおいて、実現できる最大輝度を得ている。一方、特許第3805150号公報に開示された処理方法にあっては、第2副画素Gにおいて、実現できる最大輝度には達していないことが判る。このように、特許第3805150号公報に開示された処理方法と比較して、実施例1の画像表示装置の駆動方法、画像表示装置組立体の駆動方法にあっては、より高い輝度での画像表示を実現することができる。
【0137】
尚、β
0の値が0.05を越える場合であっても、伸長係数α
0の値が小さい場合には、階調潰れが目立たず、不自然な画像とならない場合があることが判明した。具体的には、α
0の値として、代替的に、
α
0=BN
4/BN
1-3+1 (15−1)
=χ+1 (15−2)
といった値を採用しても、階調潰れが目立たず、不自然な画像とならない場合があることが判明し、しかも、画像表示装置組立体の低消費電力化を達成することが可能となった。
【0138】
但し、
α
0=χ+1 (15−2)
としたとき、明度V(S)と伸長係数α
0の積から求められた伸長された明度の値が最大値V
max(S)を越える画素の全画素に対する割合(β”)が所定の値(β
0)よりも相当に大きくなる場合(例えば、β”=0.07)には、[工程−110]にて求められたα
0に伸長係数を戻す構成を採用することが望ましい。
【0139】
また、種々の試験により、画像の色に黄色が多く混在している場合、伸長係数α
0が1.3を越えると、黄色がくすみ、不自然な色の画像となることが判明した。それ故、種々の試験を行ったところ、(R,G,B)で定義された色が画素において表示されるとし、HSV色空間における色相H及び彩度Sが以下の式で定義され、
40≦H≦65 (16−1)
0.5≦S≦1.0 (16−2)
の範囲となる画素の全画素に対する割合が所定の値β’
0(例えば、具体的には、2%)を超えるとき(即ち、画像の色に黄色が多く混在しているとき)、伸長係数α
0を所定の値α’
0以下、具体的には、1.3以下とすることで、黄色がくすむことが無くなり、不自然な色の画像とはならないとの結果が得られた。そして、更には、画像表示装置が組み込まれた画像表示装置組立体全体の消費電力の低減を図ることができた。
【0140】
ここで、(R,G,B)において、Rの値が最大のとき、
H=60(G−B)/(Max−Min) (16−3)
であり、Gの値が最大のとき、
H=60(B−R)/(Max−Min)+120 (16−4)
であり、Bの値が最大のとき、
H=60(R−G)/(Max−Min)+240 (16−5)
である。
【0141】
尚、画像の色に黄色が多く混在しているか否かの判断として、
40≦H≦65 (16−1)
0.5≦S≦1.0 (16−2)
の代わりに、(R,G,B)で定義された色が画素において表示されるとし、(R,G,B)が以下の式(17−1)〜式(17−6)を満足する画素の全画素に対する割合が所定の値β’
0(例えば、具体的には、2%)を超えるとき、伸長係数α
0を所定の値α’
0以下(例えば、具体的には、1.3以下)としてもよい。
【0142】
ここで、(R,G,B)において、Rの値が最高値、Bの値が最低値の場合であって、
R≧0.78×(2
n−1) (17−1)
G≧(2R/3)+(B/3) (17−2)
B≦0.50R (17−3)
を満足するとき。あるいは又、(R,G,B)において、Gの値が最高値、Bの値が最低値の場合であって、
R≧(4B/60)+(56G/60) (17−4)
G≧0.78×(2
n−1) (17−5)
B≦0.50R (17−6)
を満足するとき。但し、nは表示階調ビット数である。
【0143】
このように式(17−1)〜式(17−6)を用いることで、画像の色に黄色が多く混在しているか否かを少ない計算量で判定することができ、信号処理部20の回路規模を縮小化することができるし、計算時間の短縮化を図ることができる。但し、式(17−1)〜式(17−6)における係数、数値は、これらに限定するものではない。また、(R,G,B)のデータビット数が多い場合、上位ビットのみを用いることで、より少ない計算量で判定することができ、信号処理部20の回路規模の一層の縮小化を図ることができる。具体的には、16ビットデータで、例えば、R=52621である場合、上位8ビットを用いるとき、R=205となる。
【0144】
あるいは又、表現を変えれば、黄色を表示する画素の全画素に対する割合が所定の値β’
0(例えば、具体的には、2%)を超えるとき、伸長係数α
0を所定の値以下(例えば、具体的には、1.3以下)とする。
【0145】
尚、実施例1にて説明した本発明の第1の態様に係る画像表示装置の駆動方法におけるβ
0の値の範囲、本発明の第6の態様に係る画像表示装置の駆動方法における式(15−1)や式(15−2)、本発明の第11の態様に係る画像表示装置の駆動方法における式(16−1)〜式(16−5)、あるいは又、本発明の第16の態様に係る画像表示装置の駆動方法における式(17−1)〜式(17−6)の規定、あるいは又、本発明の第21の態様に係る画像表示装置の駆動方法における規定を、以下に説明する実施例にも適用することができる。従って、以下に説明する実施例にあっては、これらの説明は省略し、専ら、画素を構成する副画素に関する説明、及び、入力信号と副画素への出力信号との関係等について、説明する。
【実施例2】
【0146】
実施例2は、実施例1の変形である。面状光源装置として、従来の直下型の面状光源装置を採用してもよいが、実施例2にあっては、以下に説明する分割駆動方式(部分駆動方式)の面状光源装置150を採用している。尚、伸長処理それ自体は、実施例1において説明した伸長処理と同様とすればよい。
【0147】
実施例2の画像表示装置組立体を構成する画像表示パネル及び面状光源装置の概念図を
図8に示し、画像表示装置組立体を構成する面状光源装置における面状光源装置制御回路の回路図を
図9に示し、画像表示装置組立体を構成する面状光源装置における面状光源ユニット等の配置、配列状態を模式的に
図10に示す。
【0148】
分割駆動方式の面状光源装置150は、カラー液晶表示装置を構成する画像表示パネル130の表示領域131をS×T個の仮想の表示領域ユニット132に分割したと想定したときのこれらのS×T個の表示領域ユニットに対応したS×T個の面状光源ユニット152から成り、S×T個の面状光源ユニット152の発光状態は、個別に制御される。
【0149】
図8に概念図を示すように、画像表示パネル(カラー液晶表示パネル)130は、第1の方向に沿ってP個、第2の方向に沿ってQ個の、合計P×Q個の画素が2次元マトリクス状に配列された表示領域131を備えている。ここで、表示領域131を、S×T個の仮想の表示領域ユニット132に分割したと想定する。各表示領域ユニット132は複数の画素から構成されている。具体的には、例えば、画像表示用解像度としてHD−TV規格を満たすものであり、2次元マトリクス状に配列された画素(画素)の数P×Qを(P,Q)で表記したとき、例えば、(1920,1080)である。また、2次元マトリクス状に配列された画素から構成された表示領域131(
図8において、一点鎖線で示す)がS×T個の仮想の表示領域ユニット132(境界を点線で示す)に分割されている。(S,T)の値は、例えば、(19,12)である。但し、図面の簡素化のため、
図8における表示領域ユニット132(及び、後述する面状光源ユニット152)の数は、この値と異なる。各表示領域ユニット132は複数の画素から構成されており、1つの表示領域ユニット132を構成する画素の数は、例えば、約1万である。一般に、画像表示パネル130は、線順次駆動される。より具体的には、画像表示パネル130は、マトリクス状に交差する走査電極(第1の方向に沿って延びている)とデータ電極(第2の方向に沿って延びている)とを有し、走査回路からの走査電極に走査信号を入力して走査電極を選択、走査し、信号出力回路からデータ電極に入力されたデータ信号(出力信号)に基づき画像を表示させ、1画面を構成する。
【0150】
直下型の面状光源装置(バックライト)150は、S×T個の仮想の表示領域ユニット132に対応したS×T個の面状光源ユニット152から成り、各面状光源ユニット152は、面状光源ユニット152に対応する表示領域ユニット132を背面から照明する。
面状光源ユニット152に備えられた光源は、個別に制御される。尚、画像表示パネル130の下方に面状光源装置150が位置しているが、
図8においては、画像表示パネル130と面状光源装置150とを別々に表示した。
【0151】
2次元マトリクス状に配列された画素から構成された表示領域131がS×T個の表示領域ユニット132に分割されているが、この状態を、「行」及び「列」で表現すると、T行×S列の表示領域ユニット132に分割されていると云える。また、表示領域ユニット132は複数(M
0×N
0)の画素から構成されているが、この状態を、「行」及び「列」で表現すると、N
0行×M
0列の画素から構成されていると云える。
【0152】
面状光源装置150における面状光源ユニット152等の配置、配列状態を
図10に示す。光源は、パルス幅変調(PWM)制御方式に基づき駆動される発光ダイオード153から成る。面状光源ユニット152の輝度の増減は、面状光源ユニット152を構成する発光ダイオード153のパルス幅変調制御におけるデューティ比の増減制御によって行う。発光ダイオード153から出射された照明光は、面状光源ユニット152から光拡散板を介して出射され、光拡散シート、プリズムシート、偏光変換シートといった光学機能シート群(これらは図示せず)を通過し、画像表示パネル130を背面から照明する。1つの面状光源ユニット152に1つの光センサー(フォトダイオード67)が配置されている。そして、フォトダイオード67によって、発光ダイオード153の輝度及び色度が測定される。
【0153】
図8及び
図9に示すように、信号処理部20からの面状光源装置制御信号(駆動信号)に基づき面状光源ユニット152を駆動するための面状光源装置駆動回路160は、パルス幅変調制御方式に基づき、面状光源ユニット152を構成する発光ダイオード153のオン/オフ制御を行う。面状光源装置駆動回路160は、演算回路61、記憶装置(メモリ)62、LED駆動回路63、フォトダイオード制御回路64、FETから成るスイッチング素子65、発光ダイオード駆動電源(定電流源)66から構成されている。面状光源装置制御回路160を構成するこれらの回路等は、周知の回路等とすることができる。
【0154】
そして、或る画像表示フレームにおける発光ダイオード153の発光状態は、フォトダイオード67によって測定され、フォトダイオード67からの出力はフォトダイオード制御回路64に入力され、フォトダイオード制御回路64、演算回路61において、発光ダイオード153の例えば輝度及び色度としてのデータ(信号)とされ、係るデータがLED駆動回路63に送られ、次の画像表示フレームにおける発光ダイオード153の発光状態が制御されるといったフィードバック機構が形成される。
【0155】
発光ダイオード153の下流には電流検出用の抵抗体rが、発光ダイオード153と直列に挿入されており、抵抗体rを流れる電流が電圧に変換され、抵抗体rにおける電圧降下が所定の値となるように、LED駆動回路63の制御下、発光ダイオード駆動電源66の動作が制御される。ここで、
図9には、発光ダイオード駆動電源(定電流源)66を1つで描写しているが、実際には、発光ダイオード153のそれぞれを駆動するための発光ダイオード駆動電源66が配されている。尚、
図9には、3組の面状光源ユニット152を図示している。
図9においては、1つの面状光源ユニット152には1つの発光ダイオード153が備えられている構成を示したが、1つの面状光源ユニット152を構成する発光ダイオード153の個数は1つに限定されない。
【0156】
各画素は、前述したように、第1副画素R、第2副画素G、第3副画素B及び第4副画素Wの4種の副画素を1組として構成されている。ここで、副画素のそれぞれの輝度の制御(階調制御)を8ビット制御とし、0〜255の2
8段階にて行うとしている。また、各面状光源ユニット152を構成する発光ダイオード153のそれぞれの発光時間を制御するためのパルス幅変調出力信号の値PSも、0〜255の2
8段階の値をとる。但し、これに限定するものではなく、例えば、10ビット制御とし、0〜1023の2
10段階にて行うこともでき、この場合には、8ビットの数値での表現を、例えば4倍すればよい。
【0157】
ここで、副画素の光透過率(開口率とも呼ばれる)Lt、副画素に対応する表示領域の部分の輝度(表示輝度)y、及び、面状光源ユニット152の輝度(光源輝度)Yを、以下のとおり、定義する。
【0158】
Y
1・・・・光源輝度の、例えば最高輝度であり、以下、光源輝度・第1規定値と呼ぶ場合がある。
Lt
1・・・表示領域ユニット132における副画素の光透過率(開口率)の、例えば最大値であり、以下、光透過率・第1規定値と呼ぶ場合がある。
Lt
2・・・表示領域ユニット132を構成する全ての副画素を駆動するために画像表示パネル駆動回路40に入力される信号処理部20からの出力信号の値の内の最大値である表示領域ユニット内・信号最大値X
max-(s,t)に相当する制御信号が副画素に供給されたと想定したときの副画素の光透過率(開口率)であり、以下、光透過率・第2規定値と呼ぶ場合がある。尚、0≦Lt
2≦Lt
1
y
2・・・・光源輝度が光源輝度・第1規定値Y
1であり、副画素の光透過率(開口率)が光透過率・第2規定値Lt
2であると仮定したときに得られる表示輝度であり、以下、表示輝度・第2規定値と呼ぶ場合がある。
Y
2・・・・表示領域ユニット内・信号最大値X
max-(s,t)に相当する制御信号が副画素に供給されたと想定し、しかも、このときの副画素の光透過率(開口率)が光透過率・第1規定値Lt
1に補正されたと仮定したとき、副画素の輝度を表示輝度・第2規定値(y
2)とするための面状光源ユニット152の光源輝度。但し、光源輝度Y
2には、各面状光源ユニット152の光源輝度が他の面状光源ユニット152の光源輝度に与える影響を考慮した補正が施される場合がある。
【0159】
面状光源装置の部分駆動(分割駆動)時、表示領域ユニット内・信号最大値X
max-(s,t)に相当する制御信号が副画素に供給されたと想定したときの副画素の輝度(光透過率・第1規定値Lt
1における表示輝度・第2規定値y
2)が得られるように、表示領域ユニット132に対応する面状光源ユニット152を構成する発光素子の輝度を面状光源装置制御回路160によって制御するが、具体的には、例えば、副画素の光透過率(開口率)を、例えば光透過率・第1規定値Lt
1としたときに表示輝度y
2が得られるように、光源輝度Y
2を制御すればよい(例えば、減少させればよい)。即ち、例えば、以下の式(A)を満足するように、画像表示フレーム毎に面状光源ユニッ152トの光源輝度Y
2を制御すればよい。尚、Y
2≦Y
1の関係にある。このような制御の概念図を、
図11の(A)及び(B)に示す。
【0160】
Y
2・Lt
1=Y
1・Lt
2 (A)
【0161】
副画素のそれぞれを制御するために、信号処理部20から画像表示パネル駆動回路40に、副画素のそれぞれの光透過率Ltを制御するための出力信号X
1-(p,q),X
2-(p,q),X
3-(p,q),X
4-(p,q)が送出される。画像表示パネル駆動回路40においては、出力信号から制御信号が生成され、これらの制御信号が副画素に供給(出力)される。そして、制御信号に基づき各副画素を構成するスイッチング素子が駆動され、液晶セルを構成する透明第1電極及び透明第2電極(これらは図示せず)に所望の電圧が印加されることで、各副画素の光透過率(開口率)Ltが制御される。ここで、制御信号が大きいほど、副画素の光透過率(開口率)Ltが高くなり、副画素に対応する表示領域の部分の輝度(表示輝度y)の値が高くなる。即ち、副画素を通過する光によって構成される画像(通常、一種、点状である)は明るい。
【0162】
表示輝度y及び光源輝度Y
2の制御は、画像表示パネル130の画像表示における1画像表示フレーム毎、表示領域ユニット毎、面状光源ユニット毎に行われる。また、1画像表示フレーム内における画像表示パネル130の動作と面状光源装置150の動作とは同期させられる。尚、駆動回路に電気信号として1秒間に送られる画像情報の数(毎秒画像)がフレーム周波数(フレームレート)であり、フレーム周波数の逆数がフレーム時間(単位:秒)である。
【0163】
実施例1にあっては、入力信号を伸長して出力信号を得る伸長処理を、全画素に対して1つの伸長係数α
0に基づき行った。一方、実施例2にあっては、S×T個の表示領域ユニット132のそれぞれにおいて伸長係数α
0を求め、表示領域ユニット132のそれぞれにおいて、伸長係数α
0に基づく伸長処理を行う。
【0164】
そして、求められた伸長係数がα
0-(s,t)である第(s,t)番目の表示領域ユニット132に対応する第(s,t)番目の面状光源ユニット152においては、光源の輝度を(1/α
0-(s,t))とする。
【0165】
あるいは又、各表示領域ユニット132を構成する全ての副画素を駆動するために入力される信号処理部20からの出力信号値X
1-(s,t),X
2-(s,t),X
3-(s,t),X
4-(s,t)の内の最大値である表示領域ユニット内・信号最大値X
max-(s,t)に相当する制御信号が副画素に供給されたと想定したときの副画素の輝度(光透過率・第1規定値Lt
1における表示輝度・第2規定値y
2)が得られるように、この表示領域ユニット132に対応する面状光源ユニット152を構成する光源の輝度を、面状光源装置制御回路160によって制御する。具体的には、副画素の光透過率(開口率)を、光透過率・第1規定値Lt
1としたときに表示輝度y
2が得られるように、光源輝度Y
2を制御すればよい(例えば、減少させればよい)。即ち、具体的には、上述した式(A)を満足するように、画像表示フレーム毎に面状光源ユニット152の光源輝度Y
2を制御すればよい。
【0166】
ところで、面状光源装置150にあっては、例えば、(s,t)=(1,1)の面状光源ユニット152の輝度制御を想定した場合、他のS×T個の面状光源ユニット152からの影響を考慮する必要がある場合がある。このような面状光源ユニット152が他の面状光源ユニット152から受ける影響は、各面状光源ユニット152の発光プロファイルによって予め判明しているので、逆算によって差分を計算でき、その結果、補正が可能である。演算の基本形を以下に説明する。
【0167】
式(A)の要請に基づくS×T個の面状光源ユニット152に要求される輝度(光源輝度Y
2)を行列[L
PxQ]で表す。また、或る面状光源ユニットのみを駆動し、他の面状光源ユニットは駆動していないときに得られる或る面状光源ユニットの輝度を、S×T個の面状光源ユニット152に対して予め求めておく。係る輝度を行列[L’
PxQ]で表す。更には、補正係数を行列[α
PxQ]で表す。すると、これらの行列の関係は、以下の式(B−1)で表すことができる。補正係数の行列[α
PxQ]は、予め求めておくことができる。
[L
PxQ]=[L’
PxQ]・[α
PxQ] (B−1)
よって、式(B−1)から行列[L’
PxQ]を求めればよい。行列[L’
PxQ]は、逆行列の演算から求めることができる。即ち、
[L’
PxQ]=[L
PxQ]・[α
PxQ]
-1 (B−2)
を計算すればよい。そして、行列[L’
PxQ]で表された輝度が得られるように、各面状光源ユニット152に備えられた光源(発光ダイオード153)を制御すればよく、具体的には、係る操作、処理は、面状光源装置制御回路160に備えられた記憶装置(メモリ)62に記憶された情報(データテーブル)を用いて行えばよい。尚、発光ダイオード153の制御にあっては、行列[L’
PxQ]の値は負の値を取れないので、演算結果は正の領域にとどめる必要があることは云うまでもない。従って、式(B−2)の解は厳密解ではなく、近似解となる場合がある。
【0168】
このように、面状光源装置制御回路160において得られた式(A)の値に基づき得られた行列[L
PxQ]、補正係数の行列[α
PxQ]に基づき、上述したとおり、面状光源ユニットを単独で駆動したと想定したときの輝度の行列[L’
PxQ]を求め、更には、記憶装置62に記憶された変換テーブルに基づき、0〜255の範囲内の対応する整数(パルス幅変調出力信号の値)に変換する。こうして、面状光源装置制御回路160を構成する演算回路61において、面状光源ユニット152における発光ダイオード153の発光時間を制御するためのパルス幅変調出力信号の値を得ることができる。そして、このパルス幅変調出力信号の値に基づき、面状光源ユニット152を構成する発光ダイオード153のオン時間t
ON及びオフ時間t
OFFを、面状光源装置制御回路160において決定すればよい。尚、
t
ON+t
OFF=一定値t
Const
である。また、発光ダイオードのパルス幅変調に基づく駆動におけるデューティ比は、
t
ON/(t
ON+t
OFF)=t
ON/t
Const
で表すことができる。
【0169】
そして、面状光源ユニット152を構成する発光ダイオード153のオン時間t
ONに相当する信号がLED駆動回路63に送られ、このLED駆動回路63からのオン時間t
ONに相当する信号の値に基づき、スイッチング素子65がオン時間t
ONだけオン状態となり、発光ダイオード駆動電源66からのLED駆動電流が発光ダイオード153に流される。その結果、各発光ダイオード153は、1画像表示フレームにおいて、オン時間t
ONだけ発光する。こうして、各表示領域ユニット132を、所定の照度において照明する。
【0170】
尚、実施例2にて説明した分割駆動方式(部分駆動方式)の面状光源装置150を、他の実施例において採用することもできる。
【実施例3】
【0171】
実施例3も、実施例1の変形である。実施例3の画像表示装置の等価回路図を
図12に示し、画像表示装置を構成する画像表示パネルの概念図を
図13に示す。実施例3にあっては、以下に説明する画像表示装置を用いる。即ち、実施例3の画像表示装置は、青色を発光する第1発光素子(第1副画素Rに相当する)、緑色を発光する第2発光素子(第2副画素Gに相当する)、赤色を発光する第3発光素子(第3副画素Bに相当する)、白色を発光する第4発光素子(第4副画素Wに相当する)から構成された、カラー画像を表示するための発光素子ユニットUNが、2次元マトリクス状に配列されて成る画像表示パネルを備えている。ここで、実施例3の画像表示装置を構成する画像表示パネルとして、例えば、以下に説明する構成、構造の画像表示パネルを挙げることができる。尚、発光素子ユニットUNの数は、画像表示装置に要求される仕様に基づき、決定すればよい。
【0172】
即ち、実施例3の画像表示装置を構成する画像表示パネルは、第1発光素子、第2発光素子、第3発光素子及び第4発光素子のそれぞれの発光/非発光状態を制御することで、各発光素子の発光状態を直接的に視認させることで画像を表示する、パッシブマトリックスタイプあるいはアクティブマトリックスタイプの直視型のカラー表示の画像表示パネルである。あるいは又、第1発光素子、第2発光素子、第3発光素子及び第4発光素子のそれぞれの発光/非発光状態を制御し、スクリーンに投影することで画像を表示する、パッシブマトリックスタイプあるいはアクティブマトリックスタイプのプロジェクション型のカラー表示の画像表示パネルである。
【0173】
例えば、このようなアクティブマトリックスタイプの直視型のカラー表示の画像表示パネルを構成する発光素子パネルを含む回路図を
図12に示すが、各発光素子210(
図12においては、赤色を発光する発光素子(第1副画素)を「R」で示し、緑色を発光する発光素子(第2副画素)を「G」で示し、青色を発光する発光素子(第3副画素B)を「B」で示し、白色を発光する発光素子(第4副画素)を「W」で示す)の一方の電極(p側電極あるいはn側電極)はドライバ233に接続され、ドライバ233は、コラム・ドライバ231及びロウ・ドライバ232に接続されている。また、各発光素子210の他方の電極(n側電極あるいはp側電極)は接地線に接続されている。各発光素子210の発光/非発光状態の制御は、例えばロウ・ドライバ232によるドライバ233の選択によって行われ、コラム・ドライバ231から各発光素子210を駆動するための輝度信号がドライバ233に供給される。赤色を発光する発光素子R(第1発光素子,第1副画素R)、緑色を発光する発光素子G(第2発光素子,第2副画素G)、青色を発光する発光素子B(第3発光素子,第3副画素B)、白色を発光する発光素子W(第4発光素子,第4副画素W)の選択は、ドライバ233によって行われ、これらの赤色を発光する発光素子R、緑色を発光する発光素子G、青色を発光する発光素子B、白色を発光する発光素子Wのそれぞれの発光/非発光状態を、時分割制御させてもよく、あるいは又、同時に発光させてもよい。尚、直視型画像表示装置にあっては、直視され、あるいは又、プロジェクション型画像表示装置にあっては、投影レンズを経由して、スクリーンに投影される。
【0174】
尚、このような画像表示装置を構成する画像表示パネルの概念図を
図13に示す。直視型画像表示装置にあっては、直視され、あるいは又、プロジェクション型画像表示装置にあっては、投影レンズ203を経由して、スクリーンに投影される。
【0175】
あるいは又、実施例3の画像表示装置を構成する画像表示パネルを、2次元マトリクス状に配列された発光素子ユニットからの出射光の通過/非通過を制御するための光通過制御装置(ライト・バルブであり、具体的には、例えば、高温ポリシリコンタイプの薄膜トランジスタを備えた液晶表示装置。以下の実施例においても同様である。)を備えており、発光素子ユニットにおける第1発光素子、第2発光素子、第3発光素子及び第4発光素子のそれぞれの発光/非発光状態を時分割制御し、更に、光通過制御装置によって第1発光素子、第2発光素子、第3発光素子及び第4発光素子から出射された出射光の通過/非通過を制御することで画像を表示するカラー表示の直視型あるいはプロジェクション型の画像表示パネルとすることもできる。
【0176】
実施例3にあっては、第1発光素子(第1副画素R)、第2発光素子(第2副画素G)、第3発光素子(第3副画素B)及び第4発光素子(第4副画素W)のそれぞれの発光状態を制御する出力信号を、実施例1において説明した伸長処理に基づき得ればよい。そして、伸長処理によって得られた出力信号の値X
1-(p,q),X
2-(p,q),X
3-(p,q),X
4-(p,q)に基づき画像表示装置を駆動すれば、画像表示装置全体として輝度をα
0倍に増加させることができる。あるいは又、出力信号の値X
1-(p,q),X
2-(p,q),X
3-(p,q),X
4-(p,q)に基づき、第1発光素子(第1副画素R)、第2発光素子(第2副画素G)、第3発光素子(第3副画素B)及び第4発光素子(第4副画素W)のそれぞれの発光輝度を(1/α
0)倍とすれば、画像品質の劣化を伴うことなく、画像表示装置全体としての消費電力の低減を図ることができる。
【実施例4】
【0177】
実施例4は、本発明の第2の態様、第7の態様、第12の態様、第17の態様及び第22の態様に係る画像表示装置の駆動方法、並びに、第2の態様、第7の態様、第12の態様、第17の態様及び第22の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法に関する。
【0178】
図14に画素の配置を模式的に示すように、実施例4の画像表示パネル30においては、第1原色(例えば、赤色)を表示する第1副画素R、第2原色(例えば、緑色)を表示する第2副画素G、及び、第3原色(例えば、青色)を表示する第3副画素Bから構成された画素Pxが、第1の方向及び第2の方向に2次元マトリクス状に配列されている。そして、第1の方向に配列された少なくとも第1の画素Px
1及び第2の画素Px
2によって画素群PGが構成されている。尚、実施例4にあっては、具体的には、画素群PGは、第1の画素Px
1及び第2の画素Px
2から構成されており、画素群PGを構成する画素の数をp
0としたとき、p
0=2である。更には、各画素群PGにおいて、第1の画素Px
1と第2の画素Px
2との間に第4の色(実施例4にあっては、具体的には白色)を表示する第4副画素Wが配置されている。尚、画素の配置の概念図を、便宜上、
図17に示すが、
図17に示す配置は、後述する実施例6における画素の配置である。
【0179】
ここで、正数Pを第1の方向に沿った画素群PGの数、正数Qを第2の方向に沿った画素群PGの数とすると、画素Pxは、より具体的には、P×Q個[第1の方向である水平方向に(p
0×P)個、第2の方向である垂直方向にQ個]、2次元マトリクス状に配列されて成る。また、実施例4にあっては、各画素群PGは、上述したとおり、p
0=2である。
【0180】
そして、実施例4にあっては、第1の方向を行方向、第2の方向を列方向としたとき、第q’番目の列(但し、1≦q’≦Q−1)における第1の画素Px
1と第(q’+1)番目の列における第1の画素Px
1とは隣接しており、第q’番目の列における第4副画素Wと第(q’+1)番目の列における第4副画素Wとは隣接していない。即ち、第2の方向に沿って、第2の画素Px
2と第4副画素Wとは、交互に配置されている。尚、
図14において、第1の画素Px
1を構成する第1副画素R、第2副画素G及び第3副画素Bを実線で囲み、第2の画素Px
2を構成する第1副画素R、第2副画素G及び第3副画素Bを点線で囲んでいる。後述する
図15、
図16、
図19、
図20、
図21においても同様である。第2の方向に沿って、第2の画素Px
2と第4副画素Wとが交互に配置されているが故に、画素ピッチにも依るが、第4副画素Wの存在に起因して画像に筋状のパターンが認められることを、確実に防ぐことができる。
【0181】
ここで、実施例4において、信号処理部20には、
第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)(但し、1≦p≦P,1≦q≦Q)を構成する第1の画素Px
(p,q)-1に関して、信号処理部20には、
信号値がx
1-(p,q)-1の第1副画素・入力信号、
信号値がx
2-(p,q)-1の第2副画素・入力信号、及び、
信号値がx
3-(p,q)-1の第3副画素・入力信号、
が入力され、
第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)を構成する第2の画素Px
(p,q)-2に関して、
信号値がx
1-(p,q)-2の第1副画素・入力信号、
信号値がx
2-(p,q)-2の第2副画素・入力信号、及び、
信号値がx
3-(p,q)-2の第3副画素・入力信号、
が入力される。
【0182】
また、実施例4において、信号処理部20は、
第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)を構成する第1の画素Px
(p,q)-1に関して、
信号値がX
1-(p,q)-1であり、第1副画素Rの表示階調を決定するための第1副画素・出力信号、
信号値がX
2-(p,q)-1であり、第2副画素Gの表示階調を決定するための第2副画素・出力信号、及び、
信号値がX
3-(p,q)-1であり、第3副画素Bの表示階調を決定するための第3副画素・出力信号、
を出力し、
第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)を構成する第2の画素Px
(p,q)-2に関して、
信号値がX
1-(p,q)-2であり、第1副画素Rの表示階調を決定するための第1副画素・出力信号、
信号値がX
2-(p,q)-2であり、第2副画素Gの表示階調を決定するための第2副画素・出力信号、及び、
信号値がX
3-(p,q)-2であり、第3副画素Bの表示階調を決定するための第3副画素・出力信号、
を出力し、更に、
第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)を構成する第4副画素Wに関して、信号値がX
4-(p,q)であり、第4副画素Wの表示階調を決定するための第4副画素・出力信号、
を出力する。
【0183】
そして、実施例4にあっては、信号処理部20において、
第1の画素Px
(p,q)-1に関して、
第1副画素・出力信号(信号値X
1-(p,q)-1)を、少なくとも第1副画素・入力信号(信号値x
1-(p,q)-1)及び伸長係数α
0に基づき求め、第1副画素Rへ出力し、
第2副画素・出力信号(信号値X
2-(p,q)-1)を、少なくとも第2副画素・入力信号(信号値x
2-(p,q)-1)及び伸長係数α
0に基づき求め、第2副画素Gへ出力し、
第3副画素・出力信号(信号値X
3-(p,q)-1)を、少なくとも第3副画素・入力信号(信号値x
3-(p,q)-1)及び伸長係数α
0に基づき求め、第3副画素Bへ出力し、
第2の画素Px
(p,q)-2に関して、
第1副画素・出力信号(信号値X
1-(p,q)-2)を、少なくとも第1副画素・入力信号(信号値x
1-(p,q)-2)及び伸長係数α
0に基づき求め、第1副画素Rへ出力し、
第2副画素・出力信号(信号値X
2-(p,q)-2)を、少なくとも第2副画素・入力信号(信号値x
2-(p,q)-2)及び伸長係数α
0に基づき求め、第2副画素Gへ出力し、
第3副画素・出力信号(信号値X
3-(p,q)-2)を、少なくとも第3副画素・入力信号(信号値x
3-(p,q)-2)及び伸長係数α
0に基づき求め、第3副画素Bへ出力する。
【0184】
更には、第4副画素Wに関して、第4副画素・出力信号(信号値X
4-(p,q))を、第1の画素Px
(p,q)-1への第1副画素・入力信号(信号値x
1-(p,q)-1)、第2副画素・入力信号(信号値x
2-(p,q)-1)及び第3副画素・入力信号(信号値x
3-(p,q)-1)から求められた第4副画素・制御第1信号(信号値SG
1-(p,q))、並びに、第2の画素Px
(p,q)-2への第1副画素・入力信号(信号値x
1-(p,q)-2)、第2副画素・入力信号(信号値x
2-(p,q)-2)及び第3副画素・入力信号(信号値x
3-(p,q)-2)から求められた第4副画素・制御第2信号(信号値SG
2-(p,q))に基づき求め、第4副画素Wへ出力する。
【0185】
実施例4にあっては、具体的には、第4副画素・制御第1信号値SG
1-(p,q)は、Min
(p,q)-1及び伸長係数α
0に基づき決定され、第4副画素・制御第2信号値SG
2-(p,q)は、Min
(p,q)-2及び伸長係数α
0に基づき決定される。より具体的には、第4副画素・制御第1信号値SG
1-(p,q)、第4副画素・制御第2信号値SG
2-(p,q)として、式(2−1−1)及び式(2−1−2)に基づく式(41−1)、式(41−2)を用いる。
【0186】
SG
1-(p,q)=Min
(p,q)-1・α
0 (41−1)
SG
2-(p,q)=Min
(p,q)-2・α
0 (41−2)
【0187】
また、第1の画素Px
(p,q)-1に関して、
第1副画素・出力信号を、少なくとも第1副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求めるが、第1副画素・出力信号値X
1-(p,q)-1を、第1副画素・入力信号値x
1-(p,q)-1、伸長係数α
0、第4副画素・制御第1信号値SG
1-(p,q)及び定数χ、即ち、
[x
1-(p,q)-1,α
0,SG
1-(p,q),χ]
に基づき求め、
第2副画素・出力信号を、少なくとも第2副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求めるが、第2副画素・出力信号値X
2-(p,q)-1を、第2副画素・入力信号値x
2-(p,q)-1、伸長係数α
0、第4副画素・制御第1信号値SG
1-(p,q)及び定数χ、即ち、
[x
2-(p,q)-1,α
0,SG
1-(p,q),χ]
に基づき求め、
第3副画素・出力信号を、少なくとも第3副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求めるが、第3副画素・出力信号値X
3-(p,q)-1を、第3副画素・入力信号値x
3-(p,q)-1、伸長係数α
0、第4副画素・制御第1信号値SG
1-(p,q)及び定数χ、即ち、
[x
3-(p,q)-1,α
0,SG
1-(p,q),χ]
に基づき求め、
第2の画素Px
(p,q)-2に関して、
第1副画素・出力信号を、少なくとも第1副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求めるが、第1副画素・出力信号値X
1-(p,q)-2を、第1副画素・入力信号値x
1-(p,q)-2、伸長係数α
0、第4副画素・制御第2信号値SG
2-(p,q)及び定数χ、即ち、
[x
1-(p,q)-2,α
0,SG
2-(p,q),χ]
に基づき求め、
第2副画素・出力信号を、少なくとも第2副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求めるが、第2副画素・出力信号値X
2-(p,q)-2を、第2副画素・入力信号値x
2-(p,q)-2、伸長係数α
0、第4副画素・制御第2信号値SG
2-(p,q)及び定数χ、即ち、
[x
2-(p,q)-2,α
0,SG
2-(p,q),χ]
に基づき求め、
第3副画素・出力信号を、少なくとも第3副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求めるが、第3副画素・出力信号値X
3-(p,q)-2を、第3副画素・入力信号値x
3-(p,q)-2、伸長係数α
0、第4副画素・制御第2信号値SG
2-(p,q)及び定数χ、即ち、
[x
3-(p,q)-2,α
0,SG
2-(p,q),χ]
に基づき求める。
【0188】
信号処理部20において、出力信号値X
1-(p,q)-1,X
2-(p,q)-1,X
3-(p,q)-1,X
1-(p,q)-2,X
2-(p,q)-2,X
3-(p,q)-2は、上述したとおり、伸長係数α
0及び定数χに基づき求めることができ、より具体的には、以下の式から求めることができる。
X
1-(p,q)-1=α
0・x
1-(p,q)-1−χ・SG
1-(p,q) (2−A)
X
2-(p,q)-1=α
0・x
2-(p,q)-1−χ・SG
1-(p,q) (2−B)
X
3-(p,q)-1=α
0・x
3-(p,q)-1−χ・SG
1-(p,q) (2−C)
X
1-(p,q)-2=α
0・x
1-(p,q)-2−χ・SG
2-(p,q) (2−D)
X
2-(p,q)-2=α
0・x
2-(p,q)-2−χ・SG
2-(p,q) (2−E)
X
3-(p,q)-2=α
0・x
3-(p,q)-2−χ・SG
2-(p,q) (2−F)
【0189】
また、信号値X
4-(p,q)を、式(2−11)に基づく以下の相加平均の式(42−1)、式(42−2)、即ち、
X
4-(p,q)=(SG
1-(p,q)+SG
2-(p,q))/(2χ) (42−1)
=(Min
(p,q)-1・α
0+Min
(p,q)-2・α
0)/(2χ) (42−2)
にて求める。尚、式(42−1)、式(42−2)の右辺においてχで除しているが、これに限定するものではない。
【0190】
ここで、伸長係数α
0は、1画像表示フレーム毎に決定される。また、面状光源装置50の輝度を、伸長係数α
0に基づき減少させる。具体的には、面状光源装置50の輝度を(1/α
0)倍とすればよい。
【0191】
実施例4にあっても、実施例1において説明したと同様に、第4の色(白色)を加えることで拡大されたHSV色空間における彩度Sを変数とした明度の最大値V
max(S)が、信号処理部20に記憶されている。即ち、第4の色(白色)を加えることで、HSV色空間における明度のダイナミック・レンジが広げられている。
【0192】
以下、第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)における出力信号値X
1-(p,q)-1,X
2-(p,q)-1,X
3-(p,q)-1,X
1-(p,q)-2,X
2-(p,q)-2,X
3-(p,q)-2,X
4-(p,q)の求め方(伸長処理)を説明する。尚、以下の処理は、第1の画素及び第2の画素の全体で、即ち、各画素群において、(第1副画素R+第4副画素W)によって表示される第1原色の輝度、(第2副画素G+第4副画素W)によって表示される第2原色の輝度、(第3副画素B+第4副画素W)によって表示される第3原色の輝度の比を保つように行われる。しかも、色調を保持(維持)するように行われる。更には、階調−輝度特性(ガンマ特性,γ特性)を保持(維持)するように行われる。
【0193】
[工程−400]
先ず、信号処理部20において、複数の画素における副画素・入力信号値に基づき、複数の画素群PG
(p,q)における彩度S及び明度V(S)を求める。具体的には、第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)への第1副画素・入力信号値x
1-(p,q)-1,x
1-(p,q)-2、第2副画素・入力信号値x
2-(p,q)-1,x
2-(p,q)-2、第3副画素・入力信号値x
3-(p,q)-1,x
3-(p,q)-2に基づき、式(43−1)〜式(43−4)から、S
(p,q)-1,S
(p,q)-2,V(S)
(p,q)-1,V(S)
(p,q)-2を求める。この処理を、全ての画素群PG
(p,q)に対して行う。
【0194】
S
(p,q)-1=(Max
(p,q)-1−Min
(p,q)-1)/Max
(p,q)-1 (43−1)
V(S)
(p,q)-1=Max
(p,q)-1 (43−2)
S
(p,q)-2=(Max
(p,q)-2−Min
(p,q)-2)/Max
(p,q)-2 (43−3)
V(S)
(p,q)-2=Max
(p,q)-2 (43−4)
【0195】
[工程−410]
次いで、信号処理部20において、複数の画素群PG
(p,q)において求められたV
max(S)/V(S)の値から、実施例1と同様にして、所定の値β
0から伸長係数α
0を決定する。あるいは又、式(15−2)、あるいは又、式(16−1)〜式(16−5)、あるいは又、式(17−1)〜式(17−6)の規定に基づき、伸長係数α
0を決定する。
【0196】
[工程−420]
その後、信号処理部20において、第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)における信号値X
4-(p,q)を、少なくとも、入力信号値x
1-(p,q)-1,x
2-(p,q)-1,x
3-(p,q)-1,x
1-(p,q)-2,x
2-(p,q)-2,x
3-(p,q)-2に基づき求める。具体的には、実施例4にあっては、信号値X
4-(p,q)は、Min
(p,q)-1、Min
(p,q)-2、伸長係数α
0及び定数χに基づき決定される。より具体的には、実施例4にあっては、
X
4-(p,q)=(Min
(p,q)-1・α
0+Min
(p,q)-2・α
0)/(2χ) (42−2)
に基づき求める。尚、X
4-(p,q)をP×Q個の全画素群PG
(p,q)において求める。
【0197】
[工程−430]
次いで、信号処理部20において、第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)における信号値X
1-(p,q)-1を、信号値x
1-(p,q)-1、伸長係数α
0及び第4副画素・制御第1信号SG
1-(p,q)に基づき求め、信号値X
2-(p,q)-1を、信号値x
2-(p,q)-1、伸長係数α
0及び第4副画素・制御第1信号SG
1-(p,q)に基づき求め、信号値X
3-(p,q)-1を、信号値x
3-(p,q)-1、伸長係数α
0及び第4副画素・制御第1信号SG
1-(p,q)に基づき求める。同様に、信号値X
1-(p,q)-2を、信号値x
1-(p,q)-2、伸長係数α
0及び第4副画素・制御第2信号SG
2-(p,q)に基づき求め、信号値X
2-(p,q)-2を、信号値x
2-(p,q)-2、伸長係数α
0及び第4副画素・制御第2信号SG
2-(p,q)に基づき求め、信号値X
3-(p,q)-2を、信号値x
3-(p,q)-2、伸長係数α
0及び第4副画素・制御第2信号SG
2-(p,q)に基づき求める。尚、[工程−420]と[工程−430]とを同時に実行してもよいし、[工程−430]の実行後、[工程−420]を実行してもよい。
【0198】
具体的には、第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)における出力信号値X
1-(p,q)-1,X
2-(p,q)-1,X
3-(p,q)-1,X
1-(p,q)-2,X
2-(p,q)-2,X
3-(p,q)-2を、式(2−A)〜式(2−F)に基づき求める。
【0199】
ここで、重要な点は、式(41−1)、式(41−2)、式(42−2)に示したとおり、Min
(p,q)-1,Min
(p,q)-2の値がα
0によって伸長されていることにある。このように、Min
(p,q)-1,Min
(p,q)-2の値がα
0によって伸長されることで、白色表示副画素(第4副画素W)の輝度が増加するだけでなく、式(2−A)〜式(2−F)に示すとおり、赤色表示副画素、緑色表示副画素及び青色表示副画素(第1副画素R、第2副画素G及び第3副画素B)の輝度も増加する。それ故、色のくすみが発生するといった問題の発生を確実に回避することができる。即ち、Min
(p,q)-1,Min
(p,q)-2の値が伸長されていない場合と比較して、Min
(p,q)-1,Min
(p,q)-2の値がα
0によって伸長されることで、画像全体として輝度はα
0倍となる。従って、例えば、静止画等の画像表示を高輝度にて行うことができ、最適である。
【0200】
実施例4の画像表示装置の駆動方法、画像表示装置組立体の駆動方法における伸長処理を、
図18に基づき説明する。ここで、
図18は、入力信号値及び出力信号値を模式的に示す図である。
図18において、第1副画素R、第2副画素G及び第3副画素Bの組の入力信号値を[1]に示す。また、伸長処理を行っている状態(入力信号値と伸長係数α
0の積を求める操作)を[2]に示す。更には、伸長処理を行った後の状態(出力信号値X
1-(p,q)-1,X
2-(p,q)-1,X
3-(p,q)-1,X
4-(p,q)が得られた状態)を[3]に示す。
図18に示す例にあっては、第2副画素Gにおいて、実現できる最大輝度を得ている。
【0201】
実施例4の画像表示装置の駆動方法あるいは画像表示装置組立体の駆動方法にあっては、信号処理部20において、各画素群PGの第1の画素Px
1並びに第2の画素Px
2への第1副画素・入力信号、第2副画素・入力信号及び第3副画素・入力信号から求められた第4副画素・制御第1信号値SG
1-(p,q)並びに第4副画素・制御第2信号値SG
2-(p,q)に基づき第4副画素・出力信号が求められ、出力される。即ち、第4副画素・出力信号が、隣接する第1の画素Px
1並びに第2の画素Px
2への入力信号に基づき求められるので、第4副画素Wへの出力信号の最適化が図られている。しかも、少なくとも第1の画素Px
1及び第2の画素Px
2によって構成された画素群PGに対して1つの第4副画素Wが配置されているので、副画素における開口領域の面積の減少を抑制することができる。その
結果、輝度の増加を確実に図ることができるし、表示品位の向上を図ることができる。
【0202】
例えば、第1の方向に沿った画素の長さをL
1とすると、特許第3167026号公報や特許第3805150号公報に開示された技術にあっては、1画素を4つの副画素に分割する必要があるので、第1の方向に沿った1副画素の長さは(L
1/4=0.25L
1)となる。一方、実施例4にあっては、第1の方向に沿った1副画素の長さは(2L
1/7=0.286L
1)となる。従って、第1の方向に沿った1副画素の長さは、特許第3167026号公報や特許第3805150号公報に開示された技術と比較して、14%増加する。
【0203】
尚、実施例4にあっては、信号値X
1-(p,q)-1,X
2-(p,q)-1,X
3-(p,q)-1,X
1-(p,q)-2,X
2-(p,q)-2,X
3-(p,q)-2を、それぞれ、
[x
1-(p,q)-1,x
1-(p,q)-2,α
0,SG
1-(p,q),χ]
[x
2-(p,q)-1,x
2-(p,q)-2,α
0,SG
1-(p,q),χ]
[x
3-(p,q)-1,x
3-(p,q)-2,α
0,SG
1-(p,q),χ]
[x
1-(p,q)-1,x
1-(p,q)-2,α
0,SG
2-(p,q),χ]
[x
2-(p,q)-1,x
2-(p,q)-2,α
0,SG
2-(p,q),χ]
[x
3-(p,q)-1,x
3-(p,q)-2,α
0,SG
2-(p,q),χ]
に基づき求めることもできる。
【実施例5】
【0204】
実施例5は、実施例4の変形である。実施例5にあっては、第1の画素、第2の画素、及び、第4副画素Wの配列状態を変えている。即ち、実施例5にあっては、
図15に画素の配置を模式的に示すように、第1の方向を行方向、第2の方向を列方向としたとき、第q’番目の列(但し、1≦q’≦Q−1)における第1の画素Px
1と第(q’+1)番目の列における第2の画素Px
2とは隣接しており、第q’番目の列における第4副画素Wと第(q’+1)番目の列における第4副画素Wとは隣接していない構成とすることができる。
【0205】
この点を除き、実施例5の画像表示パネル、画像表示装置の駆動方法、並びに、画像表示装置組立体及びその駆動方法は、実施例4の画像表示パネル、画像表示装置の駆動方法、並びに、画像表示装置組立体及びその駆動方法と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
【実施例6】
【0206】
実施例6も、実施例4の変形である。実施例6にあっても、第1の画素、第2の画素、及び、第4副画素Wの配列状態を変えている。即ち、実施例6にあっては、
図16に画素の配置を模式的に示すように、第1の方向を行方向、第2の方向を列方向としたとき、第q’番目の列(但し、1≦q’≦Q−1)における第1の画素Px
1と第(q’+1)番目の列における第1の画素Px
1とは隣接しており、第q’番目の列における第4副画素Wと第(q’+1)番目の列における第4副画素Wとは隣接している。
図14及び
図16に示した例にあっては、第1副画素R、第2副画素G、第3副画素B及び第4副画素Wは、ストライプ配列に類似した配列にて配列されている。
【0207】
この点を除き、実施例6の画像表示パネル、画像表示装置の駆動方法、並びに、画像表示装置組立体及びその駆動方法は、実施例4の画像表示パネル、画像表示装置の駆動方法、並びに、画像表示装置組立体及びその駆動方法と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
【実施例7】
【0208】
実施例7は、本発明の第3の態様、第8の態様、第13の態様、第18の態様及び第23の態様に係る画像表示装置の駆動方法、並びに、第3の態様、第8の態様、第13の態様、第18の態様及び第23の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法に関する。実施例7の画像表示パネルにおける各画素、画素群の配置を模式的に
図19及び
図20に示す。
【0209】
実施例7にあっては、画素群PGが、第1の方向にP個、第2の方向にQ個の合計、P×Q個、2次元マトリクス状に配列されて成る画像表示パネルを備えている。そして、各画素群PGは、第1の方向に沿って、第1の画素及び第2の画素から構成されている。また、第1の画素Px
1は、第1原色(例えば、赤色)を表示する第1副画素R、第2原色(例えば、緑色)を表示する第2副画素G、及び、第3原色(例えば、青色)を表示する第3副画素Bから成り、第2の画素Px
2は、第1原色(例えば、赤色)を表示する第1副画素R、第2原色(例えば、緑色)を表示する第2副画素G、及び、第4の色(例えば、白色)を表示する第4副画素Wから成る。より具体的には、第1の画素Px
1は、第1の方向に沿って、第1原色を表示する第1副画素R、第2原色を表示する第2副画素G、及び、第3原色を表示する第3副画素Bが順次配列されて成り、第2の画素Px
2は、第1の方向に沿って、第1原色を表示する第1副画素R、第2原色を表示する第2副画素G、及び、第4の色を表示する第4副画素Wが順次配列されて成る。第1の画素Px
1を構成する第3副画素Bと第2の画素Px
2を構成する第1副画素Rとが隣接している。また、第2の画素Px
2を構成する第4副画素Wと、この画素群に隣接した画素群における第1の画素Px
1を構成する第1副画素Rとが隣接している。尚、副画素の形状は長方形であり、この長方形の長辺が第2の方向と平行となり、短辺が第1の方向と平行となるように副画素を配置する。
【0210】
尚、実施例7においては、第3副画素Bを青色を表示する副画素とした。これは、青色
の視感度が緑色の視感度と比較して約1/6であり、画素群において青色を表示する副画
素の数を半分としても大きな問題が生じないが故である。後述する実施例8、実施例10
においても同様である。
【0211】
実施例7における画像表示装置、画像表示装置組立体は、実施例1〜実施例3にて説明した画像表示装置、画像表示装置組立体のいずれかと同様することができる。即ち、実施例7の画像表示装置10も、例えば、画像表示パネルと信号処理部20とを備えている。また、実施例7の画像表示装置組立体は、画像表示装置10と、例えば、画像表示装置(具体的には、画像表示パネル)を背面から照明する面状光源装置50を具備している。そして、実施例7における信号処理部20、面状光源装置50は、実施例1にて説明した信号処理部20、面状光源装置50と同様とすることができる。後述する種々の実施例においても同様である。
【0212】
実施例7において、信号処理部20には、
第1の画素Px
(p,q)-1に関して、
信号値がx
1-(p,q)-1の第1副画素・入力信号、
信号値がx
2-(p,q)-1の第2副画素・入力信号、及び、
信号値がx
3-(p,q)-1の第3副画素・入力信号、
が入力され、
第2の画素Px
(p,q)-2に関して、
信号値がx
1-(p,q)-2の第1副画素・入力信号、
信号値がx
2-(p,q)-2の第2副画素・入力信号、及び、
信号値がx
3-(p,q)-2の第3副画素・入力信号、
が入力される。
【0213】
また、信号処理部20は、
第1の画素Px
(p,q)-1に関して、
信号値がX
1-(p,q)-1であり、第1副画素Rの表示階調を決定するための第1副画素・出力信号、
信号値がX
2-(p,q)-1であり、第2副画素Gの表示階調を決定するための第2副画素・出力信号、及び、
信号値がX
3-(p,q)-1であり、第3副画素Bの表示階調を決定するための第3副画素・出力信号、
を出力し、
第2の画素Px
(p,q)-2に関して、
信号値がX
1-(p,q)-2であり、第1副画素Rの表示階調を決定するための第1副画素・出力信号、
信号値がX
2-(p,q)-2であり、第2副画素Gの表示階調を決定するための第2副画素・出力信号、及び、
第4副画素Wに関して、信号値がX
4-(p,q)-2であり、第4副画素Wの表示階調を決定するための第4副画素・出力信号を出力する。
【0214】
更には、信号処理部20において、第1の方向に沿って数えたときの第(p,q)番目[但し、p=1,2・・・Pであり、q=1,2・・・,Qである]の第1の画素への第3副画素・出力信号(信号値X
3-(p,q)-1)を、少なくとも、第(p,q)番目の第1の画素への第3副画素・入力信号(信号値x
3-(p,q)-1)、並びに、第(p,q)番目の第2の画素への第3副画素・入力信号(信号値x
3-(p,q)-2)に基づき求め、第(p,q)番目の第1の画素の第3副画素Bへ出力する。また、第(p,q)番目の第2の画素への第4副画素・出力信号(信号値X
4-(p,q)-2)を、第(p,q)番目の第2の画素への第1副画素・入力信号(信号値x
1-(p,q)-2)、第2副画素・入力信号(信号値x
2-(p,q)-2)及び第3副画素・入力信号(信号値x
3-(p,q)-2)から求められた第4副画素・制御第2信号(信号値SG
2-(p,q))、並びに、第1の方向に沿って第(p,q)番目の第2の画素に隣接した隣接画素への第1副画素・入力信号、第2副画素・入力信号及び第3副画素・入力信号から求められた第4副画素・制御第1信号(信号値SG
1-(p,q))に基づき求め、第(p,q)番目の第2の画素の第4副画素Wへ出力する。
【0215】
ここで、隣接画素は、第1の方向に沿って第(p,q)番目の第2の画素に隣接しているが、実施例7にあっては、具体的には、隣接画素は第(p,q)番目の第1の画素である。従って、第4副画素・制御第1信号(信号値SG
1-(p,q))は、第1副画素・入力信号(信号値x
1-(p,q)-1)、第2副画素・入力信号(信号値x
2-(p,q)-1)及び第3副画素・入力信号(信号値x
3-(p,q)-1)に基づき求められる。
【0216】
尚、第1の画素及び第2の画素の配列に関して、画素群PGは、第1の方向のP個、第2の方向にQ個の合計P×Q個、2次元マトリクス状に配列されており、
図19に示すように、第1の画素Px
1と第2の画素Px
2が第2の方向に沿って隣接して配置されている構成を採用してもよいし、
図20に示すように、第1の画素Px
1と第1の画素Px
1が第2の方向に沿って隣接して配置され、且つ、第2の画素Px
2と第2の画素Px
2が第2の方向に沿って隣接して配置されている構成を採用してもよい。
【0217】
実施例7にあっては、具体的には、第4副画素・制御第1信号SG
1-(p,q)は、Min
(p,q)-1及び伸長係数α
0に基づき決定され、第4副画素・制御第2信号SG
2-(p,q)は、Min
(p,q)-2及び伸長係数α
0に基づき決定される。より具体的には、第4副画素・制御第1信号SG
1-(p,q)、第4副画素・制御第2信号SG
2-(p,q)として、実施例4と同様に、式(41−1)及び式(41−2)を用いる。
【0218】
SG
1-(p,q) =Min
(p,q)-1・α
0 (41−1)
SG
2-(p,q) =Min
(p,q)-2・α
0 (41−2)
【0219】
また、第2の画素Px
(p,q)-2に関して、
第1副画素・出力信号を、少なくとも第1副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求めるが、第1副画素・出力信号値X
1-(p,q)-2を、第1副画素・入力信号値x
1-(p,q)-2、伸長係数α
0、第4副画素・制御第2信号値SG
2-(p,q)及び定数χ、即ち、
[x
1-(p,q)-2,α
0,SG
2-(p,q),χ]
に基づき求め、
第2副画素・出力信号を、少なくとも第2副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求めるが、第2副画素・出力信号値X
2-(p,q)-2を、第2副画素・入力信号値x
2-(p,q)-2、伸長係数α
0、第4副画素・制御第2信号値SG
2-(p,q)及び定数χ、即ち、
[x
2-(p,q)-2,α
0,SG
2-(p,q),χ]
に基づき求める。更には、第1の画素Px
(p,q)-1に関して、
第1副画素・出力信号を、少なくとも第1副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求めるが、第1副画素・出力信号値X
1-(p,q)-1を、第1副画素・入力信号値x
1-(p,q)-1、伸長係数α
0、第4副画素・制御第1信号値SG
1-(p,q)及び定数χ、即ち、
[x
1-(p,q)-1,α
0,SG
1-(p,q),χ]
に基づき求め、
第2副画素・出力信号を、少なくとも第2副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求めるが、第2副画素・出力信号値X
2-(p,q)-1を、第2副画素・入力信号値x
2-(p,q)-1、伸長係数α
0、第4副画素・制御第1信号値SG
1-(p,q)及び定数χ、即ち、
[x
2-(p,q)-1,α
0,SG
1-(p,q),χ]
に基づき求め、
第3副画素・出力信号を、少なくとも第3副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求めるが、第3副画素・出力信号値X
3-(p,q)-1を、第3副画素・入力信号値x
3-(p,q)-1,x
3-(p,q)-2、伸長係数α
0、第4副画素・制御第1信号値SG
1-(p,q)、第4副画素・制御第2信号値SG
2-(p,q)及び定数χ、即ち、
[x
3-(p,q)-1,x
3-(p,q)-2,α
0,SG
1-(p,q),SG
2-(p,q)X
4-(p,q)-2,χ]
に基づき求める。
【0220】
具体的には、信号処理部20において、出力信号値X
1-(p,q)-2,X
2-(p,q)-2,X
1-(p,q)-1,X
2-(p,q)-1,X
3-(p,q)-1は、伸長係数α
0及び定数χに基づき求めることができ、より具体的には、式(3−A)〜式(3−D)及び式(3−a’)、式(3−d)、式(3−e)から求めることができる。
【0221】
X
1-(p,q)-2=α
0・x
1-(p,q)-2−χ・SG
2-(p,q) (3−A)
X
2-(p,q)-2=α
0・x
2-(p,q)-2−χ・SG
2-(p,q) (3−B)
X
1-(p,q)-1=α
0・x
1-(p,q)-1−χ・SG
1-(p,q) (3−C)
X
2-(p,q)-1=α
0・x
2-(p,q)-1−χ・SG
1-(p,q) (3−D)
X
3-(p,q)-1=(X’
3-(p,q)-1+X’
3-(p,q)-2)/2 (3−a’)
但し、
X’
3-(p,q)-1=α
0・x
3-(p,q)-1−χ・SG
1-(p,q) (3−d)
X’
3-(p,q)-2=α
0・x
3-(p,q)-2−χ・SG
2-(p,q) (3−e)
【0222】
また、信号値X
4-(p,q)-2を、相加平均の式、即ち、実施例4と同様に、式(42−1)、式(42−2)に類似した式(71−1)、式(71−2)に基づき求める。
【0223】
X
4-(p,q)-2=(SG
1-(p,q)+SG
2-(p,q))/(2χ) (71−1)
=(Min
(p,q)-1・α
0+Min
(p,q)-2・α
0)/(2χ) (71−2)
【0224】
ここで、伸長係数α
0は、1画像表示フレーム毎に決定される。
【0225】
実施例7にあっても、第4の色(白色)を加えることで拡大されたHSV色空間におけ
る彩度S
xを変数とした明度の最大値V
max(S
x)が、信号処理部20に記憶されて
いる。即ち、第4の色(白色)を加えることで、HSV色空間における明度のダイナミッ
ク・レンジが広げられている。
【0226】
以下、第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)における出力信号値X
1-(p,q)-2,X
2-(p,q)-2,X
4-(p,q)-2,X
1-(p,q)-1,X
2-(p,q)-1,X
3-(p,q)-1の求め方(伸長処理)を説明する。尚、以下の処理は、実施例4と同様に、第1の画素及び第2の画素の全体で、即ち、各画素群において、輝度の比を出来る限り保つように行われる。しかも、色調を保持(維持)するように行われる。更には、階調−輝度特性(ガンマ特性,γ特性)を保持(維持)するように行われる。
【0227】
[工程−700]
先ず、実施例4の[工程−400]と同様にして、信号処理部20において、複数の画素における副画素・入力信号値に基づき、複数の画素群PG
(p,q)における彩度S及び明V(S)を求める。具体的には、第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)への第1副画素・入力信号値x
1-(p,q)-1,x
1-(p,q)-2、第2副画素・入力信号値x
2-(p,q)-1,x
2-(p,q)-2、第3副画素・入力信号値x
3-(p,q)-1,x
3-(p,q)-2に基づき、式(43−1)〜式(43−4)から、S
(p,q)-1,S
(p,q)-2,V(S)
(p,q)-1,V(S)
(p,q)-2を求める。この処理を、全ての画素群PG
(p,q)に対して行う。
【0228】
[工程−710]
次いで、信号処理部20において、複数の画素群PG
(p,q)において求められたV
max(S)/V(S)の値から、実施例1と同様にして、所定の値β
0から伸長係数α
0を決定
る。あるいは又、式(15−2)、あるいは又、式(16−1)〜式(16−5)、あるいは又、式(17−1)〜式(17−6)の規定に基づき、伸長係数α
0を決定する。
【0229】
[工程−720]
その後、信号処理部20において、画素群PG
(p,q)のそれぞれにおける第4副画素・制御第1信号SG
1-(p,q)、第4副画素・制御第2信号SG
2-(p,q)を、式(41−1)及び式(41−2)に基づき求める。この処理を、全ての画素群PG
(p,q)に対して行う。そして、更には、第4副画素・出力信号値X
4-(p,q)-2を、式(71−2)に基づき求める。また、式(3−A)〜式(3−D)及び式(3−a’)、式(3−d)、式(3−e)に基づき、X
1-(p,q)-2,X
2-(p,q)-2,X
1-(p,q)-1,X
2-(p,q)-1,X
3-(p,q)-1を求める。この操作をP×Q個の全画素群PG
(p,q)において行う。そして、こうして求められた出力信号値を有する出力信号を、各副画素に供給する。
【0230】
尚、各画素群において、第1の画素及び第2の画素における出力信号値の比
X
1-(p,q)-1:X
2-(p,q)-1:X
3-(p,q)-1
X
1-(p,q)-2:X
2-(p,q)-2
は、入力信号値の比
x
1-(p,q)-1:x
2-(p,q)-1:x
3-(p,q)-1
x
1-(p,q)-2:x
2-(p,q)-2
と若干異なっているので、各画素を単独で眺めた場合、入力信号に対して各画素の色調に若干の差異が生じるが、画素群として眺めた場合、各画素群の色調に何らの問題は生じない。以下の説明においても同様である。
【0231】
実施例7においても、重要な点は、式(41−1)及び式(41−2)、式(71−2)に示したとおり、Min
(p,q)-1,Min
(p,q)-2の値がα
0によって伸長されていることにある。このように、Min
(p,q)-1,Min
(p,q)-2の値がα
0によって伸長されることで、白色表示副画素(第4副画素W)の輝度が増加するだけでなく、式(3−A)〜式(3−D)、式(3−a’)に示すとおり、赤色表示副画素、緑色表示副画素及び青色表示副画素(第1副画素R、第2副画素G及び第3副画素B)の輝度も増加する。それ故、色のくすみが発生するといった問題の発生を確実に回避することができる。即ち、Min
(p,q)-1,Min
(p,q)-2の値が伸長されていない場合と比較して、Min
(p,q)-1,Min
(p,q)-2の値がα
0によって伸長されることで、画像全体として輝度はα
0倍となる。従って、例えば、静止画等の画像表示を高輝度にて行うことができ、最適である。後述する実施例8、実施例10においても同様である。
【0232】
また、実施例7の画像表示装置の駆動方法あるいは画像表示装置組立体の駆動方法にあっては、信号処理部20において、各画素群PGの第1の画素Px
1並びに第2の画素Px
2への第1副画素・入力信号、第2副画素・入力信号及び第3副画素・入力信号から求められた第4副画素・制御第1信号SG
1-(p,q)並びに第4副画素・制御第2信号SG
2-(p,q)に基づき第4副画素・出力信号が求められ、出力される。即ち、第4副画素・出力信号が、隣接する第1の画素Px
1並びに第2の画素Px
2への入力信号に基づき求められるので、第4副画素Wへの出力信号の最適化が図られている。しかも、少なくとも第1の画素Px
1及び第2の画素Px
2によって構成された画素群PGに対して1つの第3副画素B及び1つの第4副画素Wが配置されているので、副画素における開口領域の面積の減少をより一層抑制することができる。その結果、輝度の増加を確実に図ることができる。また、表示品位の向上を図ることができる。
【0233】
ところで、第1の画素Px
(p,q)-1のMin
(p,q)-1と第2の画素Px
(p,q)-2のMin
(p,q)-2との差が大きい場合、式(71−2)を用いると、第4副画素Wの輝度が望む程度にまで増加しない場合がある。このような場合には、式(71−2)の代わりに、式(2−12)や、式(2−13)、式(2−14)を採用して、信号値X
4-(p,q)-2を求めることが望ましい。X
4-(p,q)-2を得るために如何なる式を用いるかは、画像表示装置や画像表示装置組立体を試作し、例えば、画像観察者によって画像の評価を行い、適宜決定すればよい。
【0234】
以上に説明した実施例7、及び、次に説明する実施例8の画素群における入力信号及び出力信号の関係を、以下の表3に示す。
【0235】
【表3】
【実施例8】
【0236】
実施例8は、実施例7の変形である。実施例7にあっては、隣接画素を、第1の方向に沿って第(p,q)番目の第2の画素に隣接しているとした。一方、実施例8にあっては、隣接画素を、第(p+1,q)番目の第1の画素とする。実施例8における画素の配置は、実施例7と同様であり、模式的に
図19あるいは
図20に示したと同じである。
【0237】
尚、
図19に示した例においては、第2の方向に沿って、第1の画素と第2の画素とが隣接して配置されている。この場合、第2の方向に沿って、第1の画素を構成する第1副画素Rと第2の画素を構成する第1副画素Rとは隣接して配置されていてもよいし、隣接して配置されていなくともよい。同様に、第2の方向に沿って、第1の画素を構成する第2副画素Gと第2の画素を構成する第2副画素Gとは隣接して配置されていてもよいし、隣接して配置されていなくともよい。同様に、第2の方向に沿って、第1の画素を構成する第3副画素Bと第2の画素を構成する第4副画素Wとは隣接して配置されていてもよいし、隣接して配置されていなくともよい。一方、
図20に示した例においては、第2の方向に沿って、第1の画素と第1の画素とが隣接して配置されており、第2の画素と第2の画素とが隣接して配置されている。この場合にあっても、第2の方向に沿って、第1の画素を構成する第1副画素Rと第2の画素を構成する第1副画素Rとは隣接して配置されていてもよいし、隣接して配置されていなくともよい。同様に、第2の方向に沿って、第1の画素を構成する第2副画素Gと第2の画素を構成する第2副画素Gとは隣接して配置されていてもよいし、隣接して配置されていなくともよい。同様に、第2の方向に沿って、第1の画素を構成する第3副画素Bと第2の画素を構成する第4副画素Wとは隣接して配置されていてもよいし、隣接して配置されていなくともよい。実施例7あるいは後述する実施例10においても同様とすることができる。
【0238】
信号処理部20においては、実施例7と同様に、
(1)第1の画素Px
1への第1副画素・出力信号を、少なくとも第1の画素Px
1への第1副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求め、第1の画素Px
1の第1副画素Rへ出力し、
(2)第1の画素Px
1への第2副画素・出力信号を、少なくとも第1の画素Px
1への第2副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求め、第1の画素Px
1の第2副画素Gへ出力し、
(3)第2の画素Px
2への第1副画素・出力信号を、少なくとも第2の画素Px
2への第1副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求め、第2の画素Px
2の第1副画素Rへ出力し、
(4)第2の画素Px
2への第2副画素・出力信号を、少なくとも第2の画素Px
2への第2副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求め、第2の画素Px
2の第2副画素Gへ出力する。
【0239】
ここで、実施例8においては、実施例7と同様に、信号処理部20には、
第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)(但し、1≦p≦P,1≦q≦Q)を構成する第1の画素Px
(p,q)-1に関して、
信号値がx
1-(p,q)-1の第1副画素・入力信号、
信号値がx
2-(p,q)-1の第2副画素・入力信号、及び、
信号値がx
3-(p,q)-1の第3副画素・入力信号、
が入力され、
第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)を構成する第2の画素Px
(p,q)-2に関して、
信号値がx
1-(p,q)-2の第1副画素・入力信号、
信号値がx
2-(p,q)-2の第2副画素・入力信号、及び、
信号値がx
3-(p,q)-2の第3副画素・入力信号、
が入力される。
【0240】
また、実施例7と同様に、信号処理部20は、
第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)を構成する第1の画素Px
(p,q)-1に関して、
信号値がX
1-(p,q)-1であり、第1副画素Rの表示階調を決定するための第1副画素・出力信号、
信号値がX
2-(p,q)-1であり、第2副画素Gの表示階調を決定するための第2副画素・出力信号、及び、
信号値がX
3-(p,q)-1であり、第3副画素Bの表示階調を決定するための第3副画素・出力信号、
を出力し、
第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)を構成する第2の画素Px
(p,q)-2に関して、
信号値がX
1-(p,q)-2であり、第1副画素Rの表示階調を決定するための第1副画素・出力信号、
信号値がX
2-(p,q)-2であり、第2副画素Gの表示階調を決定するための第2副画素・出力信号、及び、
信号値がX
4-(p,q)-2であり、第4副画素Wの表示階調を決定するための第4副画素・出力信号、
を出力する。
【0241】
実施例8にあっては、実施例7と同様に、少なくとも第(p,q)番目の第1の画素Px
(p,q)-1への第3副画素・入力信号値x
3-(p,q)-1及び第(p,q)番目の第2の画素Px
(p,q)-2への第3副画素・入力信号値x
3-(p,q)-2に基づき、第(p,q)番目の第1の画素Px
(p,q)-1への第3副画素・出力信号値X
3-(p,q)-1を求め、第3副画素Bへ出力する。一方、実施例7と異なり、第(p,q)番目の第2の画素Px
(p,q)-2への第1副画素・入力信号値x
1-(p,q)-2、第2副画素・入力信号値x
2-(p,q)-2及び第3副画素・入力信号値x
3-(p,q)-2から得られた第4副画素・制御第2信号値SG
2-(p,q)、並びに、第(p+1,q)番目の第1の画素Px
(p+1,q)-1への第1副画素・入力信号値x
1-(p',q)、第2副画素・入力信号値x
2-(p',q)及び第3副画素・入力信号値x
3-(p',q)から得られた第4副画素・制御第1信号値SG
1-(p,q)に基づき、第(p,q)番目の第2の画素Px
2への第4副画素・出力信号値X
4-(p,q)-2を求め、第4副画素Wへ出力する。
【0242】
実施例8にあっては、出力信号値X
4-(p,q)-2,X
1-(p,q)-2,X
2-(p,q)-2,X
1-(p,q)-1,X
2-(p,q)-1,X
3-(p,q)-1を、式(71−2)、式(3−A)、式(3−B)、式(3−E)、式(3−F)、式(3−a’)、式(3−f)、式(3−g)、式(41’−1)、式(41’−2)、式(41’−3)から求める。
【0243】
X
1-(p,q)-2=α
0・x
1-(p,q)-2−χ・SG
2-(p,q) (3−A)
X
2-(p,q)-2=α
0・x
2-(p,q)-2−χ・SG
2-(p,q) (3−B)
X
1-(p,q)-1=α
0・x
1-(p,q)-1−χ・SG
3-(p,q) (3−E)
X
2-(p,q)-1=α
0・x
2-(p,q)-1−χ・SG
3-(p,q) (3−F)
X
3-(p,q)-1=(X’
3-(p,q)-1+X’
3-(p,q)-2)/2 (3−a’)
但し、
X’
3-(p,q)-1=α
0・x
3-(p,q)-1−χ・SG
3-(p,q) (3−f)
X’
3-(p,q)-2=α
0・x
3-(p,q)-2−χ・SG
2-(p,q) (3−g)
SG
2-(p,q) =Min
(p,q)-2・α
0 (41’−2)
SG
1-(p,q) =Min
(p',q)・α
0 (41’−1)
SG
3-(p,q) =Min
(p,q)-1・α
0 (41’−3)
【0244】
以下、第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)における出力信号値X
1-(p,q)-2,X
2-(p,q)-2,X
4-(p,q)-2,X
1-(p,q)-1,X
2-(p,q)-1,X
3-(p,q)-1の求め方(伸長処理)を説明する。尚、以下の処理では、階調−輝度特性(ガンマ特性,γ特性)を保持(維持)するように行われる。また、以下の処理では、第1の画素及び第2の画素の全体で、即ち、各画素群において、輝度の比を出来る限り保つように行われ、しかも、色調を出来る限り保持(維持)するように行われる。
【0245】
[工程−800]
先ず、信号処理部20において、複数の画素における副画素・入力信号値に基づき、複数の画素群における彩度S及び明度V(S)を求める。具体的には、第(p,q)番目の第1の画素Px
(p,q)-1への第1副画素・入力信号(信号値x
1-(p,q)-1)、第2副画素・入力信号(信号値x
2-(p,q)-1)、第3副画素・入力信号(信号値x
3-(p,q)-1)、並びに、第2の画素Px
(p,q)-2への第1副画素・入力信号(信号値x
1-(p,q)-2)、第2副画素・入力信号(信号値x
2-(p,q)-2)、第3副画素・入力信号(信号値x
3-(p,q)-2)に基づき、式(43−1)、式(43−2)、式(43−3)、式(43−4)から、S
(p,q)-1,S
(p,q)-2,V(S)
(p,q)-1,V(S)
(p,q)-2を求める。この処理を、全ての画素群に対して行う。
【0246】
[工程−810]
次いで、信号処理部20において、複数の画素群において求められたV
max(S)/V(S)の値から、実施例1と同様にして、所定の値β
0から伸長係数α
0を決定する。あるいは又、式(15−2)、あるいは又、式(16−1)〜式(16−5)、あるいは又、式(17−1)〜式(17−6)の規定に基づき、伸長係数α
0を決定する。
【0247】
[工程−820]
その後、信号処理部20において、第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)への第4副画素・出力信号値X
4-(p,q)-2を式(71−1)に基づき求める。[工程−810]と[工程−820]とを同時に実行してもよい。
【0248】
[工程−830]
次に、信号処理部20において、第(p,q)番目の画素群への出力信号値X
1-(p,q)-2,X
2-(p,q)-2,X
1-(p,q)-1,X
2-(p,q)-1,X
3-(p,q)-1を、式(3−A)、式(3−B)、式(3−E)、式(3−F)、式(3−a’)、式(3−f)、式(3−g)、式(41’−1)、式(41’−2)、式(41’−3)に基づき求める。尚、[工程−820]と[工程−830]とを同時に実行してもよいし、[工程−830]の実行後、[工程−820]を実行してもよい。
【0249】
第4副画素・制御第1信号値SG
1-(p,q)と第4副画素・制御第2信号値SG
2-(p,q)との関係が或る条件を満たす場合には、例えば、実施例7を実行し、この或る条件から逸脱した場合には、例えば、実施例8を実行するといった構成を採用してもよい。例えば、
X
4-(p,q)-2=(SG
1-(p,q)+SG
2-(p,q))/(2χ)
に基づく処理を行う場合、|SG
1-(p,q)−SG
2-(p,q)|の値が所定の値ΔX
1以上(あるいは、以下)となった場合には、実施例7を実行し、そうでない場合には、実施例8を実行すればよい。あるいは又、例えば、|SG
1-(p,q)−SG
2-(p,q)|の値が所定の値ΔX
1以上(あるいは、以下)となった場合には、X
4-(p,q)-2の値として、SG
1-(p,q)にのみ基づいた値を採用し、あるいは又、SG
2-(p,q)にのみ基づいた値を採用し、実施例7や実施例8を適用することができる。あるいは又、(SG
1-(p,q)−SG
2-(p,q))の値が所定の値ΔX
2以上となった場合、(SG
1-(p,q)−SG
2-(p,q))の値が所定の値ΔX
3以下となった場合のそれぞれにおいては、実施例7(あるいは実施例8)を実行し、そうでない場合には実施例8(あるいは実施例7)を実行してよい。
【0250】
実施例7あるいは実施例8にあっては、第1の画素及び第2の画素を構成する各副画素の配列順を、[(第1の画素)(第2の画素)]と表記したとき、
[(第1副画素R、第2副画素G、第3副画素B)(第1副画素R、第2副画素G、第4副画素W)]
の順とし、あるいは又、[(第2の画素),(第1の画素)]と表記したとき、
[(第4副画素W、第2副画素G、第1副画素R)(第3副画素B、第2副画素G、第1副画素R)]
の順としたが、このような配列順に限定するものではない。例えば、[(第1の画素)(第2の画素)]の配列順として、
[(第1副画素R、第3副画素B、第2副画素G)(第1副画素R、第4副画素W、第2副画素G)]
とすることができる。
【0251】
実施例8におけるこのような状態を
図21の上段に示すが、この配列順は、見方を変えれば、
図21の下段に仮想の画素区分を示すように、第(p,q)番目の画素群の第1の画素における第1副画素Rと、第(p−1,q)番目の画素群の第2の画素における第2副画素Gと第4副画素Wの3つの副画素を、仮想的に第(p,q)番目の画素群の第2の画素の(第1副画素R、第2副画素G、第4副画素W)とみなしたものと等価である。更には、第(p,q)番目の画素群の第2の画素における第1副画素Rと、第1の画素における第2副画素Gと第3副画素Bの3つの副画素を第(p,q)番目の画素群の第1の画素とみなしたものと等価である。それ故、これらの仮想の画素群を構成する第1の画素と第2の画素に、実施例8を適用すればよい。また、実施例7あるいは実施例8にあっては、第1の方向を、左手から右手に向う方向として説明したが、上述した[(第2の画素),(第1の画素)]のとおり、第1の方向を、右手から左手に向う方向としてもよい。
【実施例9】
【0252】
実施例9は、本発明の第4の態様、第9の態様、第14の態様、第19の態様及び第24の態様に係る画像表示装置の駆動方法、並びに、第4の態様、第9の態様、第14の態様、第19の態様及び第24の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法に関する。
【0253】
図22に画素の配置を模式的に示すように、実施例9の画像表示パネル30は、画素Pxが、第1の方向にP
0個、第2の方向にQ
0個の合計、P
0×Q
0個、2次元マトリクス状に配列されて成る。尚、
図22において、第1副画素R、第2副画素G、第3副画素B及び第4副画素Wを実線で囲んでいる。そして、各画素Pxは、第1原色(例えば、赤色)を表示する第1副画素R、第2原色(例えば、緑色)を表示する第2副画素G、第3原色(例えば、青色)を表示する第3副画素B、及び、第4の色(例えば、白色)を表示する第4副画素Wから成り、これらの副画素が第1の方向に配列されている。副画素の形状は長方形であり、この長方形の長辺が第2の方向と平行となり、短辺が第1の方向と平行となるように副画素を配置する。
【0254】
信号処理部20においては、画素Px
(p,q)への第1副画素・出力信号(信号値X
1-(p,q))を、少なくとも第1副画素・入力信号(信号値x
1-(p,q))及び伸長係数α
0に基づき求め、第1副画素Rへ出力し、第2副画素・出力信号(信号値X
2-(p,q))を、少なくとも第2副画素・入力信号(信号値x
2-(p,q))及び伸長係数α
0に基づき求め、第2副画素Gへ出力し、第3副画素・出力信号(信号値X
3-(p,q))を、少なくとも第3副画素・入力信号(信号値x
3-(p,q))及び伸長係数α
0に基づき求め、第3副画素Bへ出力する。
【0255】
ここで、実施例9において、信号処理部20には、
第(p,q)番目の画素Px
(p,q)(但し、1≦p≦P
0,1≦q≦Q
0)を構成する画素Px
(p,q)に関して、
信号値がx
1-(p,q)の第1副画素・入力信号、
信号値がx
2-(p,q)の第2副画素・入力信号、及び、
信号値がx
3-(p,q)の第3副画素・入力信号、
が入力される。また、信号処理部20は、画素Px
(p,q)に関して、
信号値がX
1-(p,q)であり、第1副画素Rの表示階調を決定するための第1副画素・出力信号、
信号値がX
2-(p,q)であり、第2副画素Gの表示階調を決定するための第2副画素・出力信号、
信号値がX
3-(p,q)であり、第3副画素Bの表示階調を決定するための第3副画素・出力信号、及び、
信号値がX
4-(p,q)であり、第4副画素Wの表示階調を決定するための第4副画素・出力信号、
を出力する。
【0256】
更には、第(p,q)番目の画素に隣接した隣接画素に関して、
信号値がx
1-(p,q')の第1副画素・入力信号、
信号値がx
2-(p,q')の第2副画素・入力信号、及び、
信号値がx
3-(p,q')の第3副画素・入力信号、
が入力される。
【0257】
尚、実施例9にあっては、第(p,q)番目の画素に隣接した隣接画素を、第(p,q−1)番目の画素とする。但し、これに限定するものではなく、第(p,q+1)番目の画素とすることもできるし、第(p,q−1)番目の画素及び第(p,q+1)番目の画素とすることもできる。
【0258】
そして、更には、信号処理部20において、第2の方向に沿って数えたときの第(p,q)番目[但し、p=1,2・・・P
0であり、q=1,2・・・,Q
0である]の画素への第1副画素・入力信号、第2副画素・入力信号及び第3副画素・入力信号から求められた第4副画素・制御第2信号、並びに、第2の方向に沿って第(p,q)番目の画素に隣接した隣接画素への第1副画素・入力信号、第2副画素・入力信号及び第3副画素・入力信号から求められた第4副画素・制御第1信号に基づき第4副画素・出力信号を求め、求められた第4副画素・出力信号を、第(p,q)番目の画素へ出力する。
【0259】
具体的には、第4副画素・制御第2信号値SG
2-(p,q)を、第(p,q)番目の画素Px
(p,q)への第1副画素・入力信号値x
1-(p,q)、第2副画素・入力信号値x
2-(p,q)及び第3副画素・入力信号値x
3-(p,q)から求める。一方、第4副画素・制御第1信号値SG
1-(p,q)を、第2の方向に沿って第(p,q)番目の画素に隣接した隣接画素への第1副画素・入力信号値x
1-(p,q')、第2副画素・入力信号値x
2-(p,q')及び第3副画素・入力信号値x
3-(p,q')から求める。そして、第4副画素・制御第1信号値SG
1-(p,q)及び第4副画素・制御第2信号値SG
2-(p,q)に基づき第4副画素・出力信号を求め、求められた第4副画素・出力信号値X
4-(p,q)を、第(p,q)番目の画素へ出力する。
【0260】
実施例9にあっても、第4副画素・出力信号値X
4-(p,q)を式(42−1)、式(91)から求める。即ち、第4副画素・出力信号値X
4-(p,q)を相加平均にて求める。
【0261】
X
4-(p,q)=(SG
1-(p,q)+SG
2-(p,q))/(2χ) (42−1)
=(Min
(p,q)・α
0+Min
(p,q')・α
0)/(2χ) (91)
【0262】
尚、第4副画素・制御第1信号値SG
1-(p,q)を、Min
(p,q')及び伸長係数α
0に基づき求め、第4副画素・制御第2信号値SG
2-(p,q)を、Min
(p,q)及び伸長係数α
0に基づき求める。具体的には、第4副画素・制御第1信号値SG
1-(p,q)、第4副画素・制御第2信号値SG
2-(p,q)を、式(92−1)及び式(92−2)から求める。
【0263】
SG
1-(p,q)=Min
(p,q')・α
0 (92−1)
SG
2-(p,q)=Min
(p,q)・α
0 (92−2)
【0264】
また、第1副画素R、第2副画素G、第3副画素Bにおける出力信号値X
1-(p,q),X
2-(p,q),X
3-(p,q)は、信号処理部20において、伸長係数α
0及び定数χに基づき求めることができ、より具体的には、式(1−D)〜式(1−F)から求めることができる。
【0265】
X
1-(p,q)=α
0・x
1-(p,q)−χ・SG
2-(p,q) (1−D)
X
2-(p,q)=α
0・x
2-(p,q)−χ・SG
2-(p,q) (1−E)
X
3-(p,q)=α
0・x
3-(p,q)−χ・SG
2-(p,q) (1−F)
【0266】
以下、第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)における出力信号値X
1-(p,q),X
2-(p,q),X
3-(p,q),X
4-(p,q)の求め方(伸長処理)を説明する。尚、以下の処理は、実施例4と同様に、第1の画素及び第2の画素の全体で、即ち、各画素群において、(第1副画素R+第4副画素W)によって表示される第1原色の輝度、(第2副画素G+第4副画素W)によって表示される第2原色の輝度、(第3副画素B+第4副画素W)によって表示される第3原色の輝度の比を保つように行われる。しかも、色調を保持(維持)するように行われる。更には、階調−輝度特性(ガンマ特性,γ特性)を保持(維持)するように行われる。
【0267】
[工程−900]
先ず、信号処理部20において、複数の画素における副画素・入力信号値に基づき、複数の画素における彩度S及び明度V(S)を求める。具体的には、第(p,q)番目の画素Px
(p,q)への第1副画素・入力信号値x
1-(p,q)、第2副画素・入力信号値x
2-(p,q)、第3副画素・入力信号値x
3-(p,q)、並びに、第(p,q−1)番目の画素(隣接画素)への第1副画素・入力信号値x
1-(p,q')、第2副画素・入力信号値x
2-(p,q')、第3副画素・入力信号値x
3-(p,q')に基づき、式(43−1)、式(43−2)、式(43−3)、式(43−4)に類似した式から、S
(p,q),S
(p,q'),V(S)
(p,q),V(S)
(p,q')を求める。この処理を、全ての画素に対して行う。
【0268】
[工程−910]
次いで、信号処理部20において、複数の画素において求められたV
max(S)/V(S)の値から、実施例1と同様にして、所定の値β
0から伸長係数α
0を決定する。あるいは又、式(15−2)、あるいは又、式(16−1)〜式(16−5)、あるいは又、式(17−1)〜式(17−6)の規定に基づき、伸長係数α
0を決定する。
【0269】
[工程−920]
その後、信号処理部20において、第(p,q)番目の画素Px
(p,q)への第4副画素・出力信号値X
4-(p,q)を式(92−1)、式(92−2)、式(91)に基づき求める。尚、[工程−910]と[工程−920]とを同時に実行してもよい。
【0270】
[工程−930]
次に、信号処理部20において、第(p,q)番目の画素Px
(p,q)への第1副画素・出力信号値X
1-(p,q)を、入力信号値x
1-(p,q)、伸長係数α
0及び定数χに基づき求め、第2副画素・出力信号値X
2-(p,q)を、入力信号値x
2-(p,q)、伸長係数α
0及び定数χに基づき求め、第3副画素・出力信号値X
3-(p,q)を、入力信号値x
3-(p,q)、伸長係数α
0及び定数χに基づき求める。尚、[工程−920]と[工程−930]とを同時に実行してもよいし、[工程−930]の実行後、[工程−920]を実行してもよい。
【0271】
具体的には、第(p,q)番目の画素Px
(p,q)における出力信号値X
1-(p,q),X
2-(p,q),X
3-(p,q)を、前述した式(1−D)〜式(1−F)に基づき求める。
【0272】
実施例9の画像表示装置組立体の駆動方法にあっては、第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)における出力信号値X
1-(p,q),X
2-(p,q),X
3-(p,q),X
4-(p,q)は、α
0倍、伸長されている。それ故、伸長されていない状態の画像の輝度と同じ画像の輝度とするためには、面状光源装置50の輝度を、伸長係数α
0に基づき減少させればよい。具体的には、面状光源装置50の輝度を、(1/α
0)倍とすればよい。これによって、面状光源装置の消費電力の低減を図ることができる。
【実施例10】
【0273】
実施例10は、本発明の第5の態様、第10の態様、第15の態様、第20の態様及び第25の態様に係る画像表示装置の駆動方法、並びに、第5の態様、第10の態様、第15の態様、第20の態様及び第25の態様に係る画像表示装置組立体の駆動方法に関する。実施例10の画像表示パネルにおける各画素、画素群の配置は、実施例7と同様であり、模式的に
図19あるいは
図20に示したと同じである。
【0274】
実施例10にあっては、画像表示パネル30は、画素群が、第1の方向(例えば、水平方向)にP個、第2の方向(例えば、垂直方向)にQ個の合計、P×Q個、2次元マトリクス状に配列されて成る。尚、画素群を構成する画素の数をp
0としたとき、p
0=2である。具体的には、
図19あるいは
図20に示すように、実施例10の画像表示パネル30においては、各画素群は、第1の方向に沿って、第1の画素Px
1及び第2の画素Px
2から構成されている。そして、第1の画素Px
1は、第1原色(例えば、赤色)を表示する第1副画素R、第2原色(例えば、緑色)を表示する第2副画素G、及び、第3原色(例えば、青色)を表示する第3副画素Bから成る。一方、第2の画素Px
2は、第1原色を表示する第1副画素R、第2原色を表示する第2副画素G、及び、第4の色(例えば、白色)を表示する第4副画素Wから成る。より具体的には、第1の画素Px
1は、第1の方向に沿って、第1原色を表示する第1副画素R、第2原色を表示する第2副画素G、及び、第3原色を表示する第3副画素Bが順次配列されて成り、第2の画素Px
2は、第1の方向に沿って、第1原色を表示する第1副画素R、第2原色を表示する第2副画素G、及び、第4の色を表示する第4副画素Wが順次配列されて成る。第1の画素Px
1を構成する第3副画素Bと第2の画素Px
2を構成する第1副画素Rとが隣接している。また、第2の画素Px
2を構成する第4副画素Wと、この画素群に隣接した画素群における第1の画素Px
1を構成する第1副画素Rとが隣接している。尚、副画素の形状は長方形であり、この長方形の長辺が第2の方向と平行となり、短辺が第1の方向と平行となるように副画素を配置する。尚、
図19に示した例においては、第2の方向に沿って、第1の画素と第2の画素とが隣接して配置されている。一方、
図20に示した例においては、第2の方向に沿って、第1の画素と第1の画素とが隣接して配置されており、第2の画素と第2の画素とが隣接して配置されている。
【0275】
信号処理部20においては、第1の画素Px
1への第1副画素・出力信号を、少なくとも第1の画素Px
1への第1副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求め、第1の画素Px
1の第1副画素Rへ出力し、第1の画素Px
1への第2副画素・出力信号を、少なくとも第1の画素Px
1への第2副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求め、第1の画素Px
1の第2副画素Gへ出力する。また、第2の画素Px
2への第1副画素・出力信号を、少なくとも第2の画素Px
2への第1副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求め、第2の画素Px
2の第1副画素Rへ出力し、第2の画素Px
2への第2副画素・出力信号を、少なくとも第2の画素Px
2への第2副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求め、第2の画素Px
2の第2副画素Gへ出力する。
【0276】
ここで、実施例10において、
第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)(但し、1≦p≦P,1≦q≦Q)を構成する第1の画素Px
(p,q)-1に関して、信号処理部20には、
信号値がx
1-(p,q)-1の第1副画素・入力信号、
信号値がx
2-(p,q)-1の第2副画素・入力信号、及び、
信号値がx
3-(p,q)-1の第3副画素・入力信号、
が入力され、
第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)を構成する第2の画素Px
(p,q)-2に関して、信号処理部20には、
信号値がx
1-(p,q)-2の第1副画素・入力信号、
信号値がx
2-(p,q)-2の第2副画素・入力信号、及び、
信号値がx
3-(p,q)-2の第3副画素・入力信号、
が入力される。
【0277】
また、実施例10にあっては、
第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)を構成する第1の画素Px
(p,q)-1に関して、信号処理部20は、
信号値がX
1-(p,q)-1であり、第1副画素Rの表示階調を決定するための第1副画素・出力信号、
信号値がX
2-(p,q)-1であり、第2副画素Gの表示階調を決定するための第2副画素・出力信号、及び、
信号値がX
3-(p,q)-1であり、第3副画素Bの表示階調を決定するための第3副画素・出力信号、
を出力し、
第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)を構成する第2の画素Px
(p,q)-2に関して、信号処理部20は、
信号値がX
1-(p,q)-2であり、第1副画素Rの表示階調を決定するための第1副画素・出力信号、
信号値がX
2-(p,q)-2であり、第2副画素Gの表示階調を決定するための第2副画素・出力信号、及び、
信号値がX
4-(p,q)-2であり、第4副画素Wの表示階調を決定するための第4副画素・出力信号、
を出力する。
【0278】
また、第(p,q)番目の第2の画素に隣接した隣接画素に関して、信号処理部20には、
信号値がx
1-(p,q')の第1副画素・入力信号、
信号値がx
2-(p,q')の第2副画素・入力信号、及び、
信号値がx
3-(p,q')の第3副画素・入力信号、
が入力される。
【0279】
そして、実施例10にあっては、信号処理部20において、第2の方向に沿って数えたときの第(p,q)番目[但し、p=1,2・・・Pであり、q=2,3,・・・,Qである]の第2の画素Px
(p,q)-2における第4副画素・制御第2信号(信号値SG
2-(p,q))、及び、第2の方向に沿って第(p,q)番目の第2の画素Px
(p,q)-2に隣接した隣接画素における第4副画素・制御第1信号(信号値SG
1-(p,q))に基づき、第4副画素・出力信号(信号値X
4-(p,q)-2)を求め、第(p,q)番目の第2の画素Px
(p,q)-2の第4副画素Wへ出力する。ここで、第4副画素・制御第2信号(信号値SG
2-(p,q))は、第(p,q)番目の第2の画素Px
(p,q)-2への第1副画素・入力信号(信号値x
1-(p,q)-2)、第2副画素・入力信号(信号値x
2-(p,q)-2)及び第3副画素・入力信号(信号値x
3-(p,q)-2)から求められる。また、第4副画素・制御第1信号(信号値SG
1-(p,q))は、第2の方向に沿って第(p,q)番目の第2の画素に隣接した隣接画素への第1副画素・入力信号(信号値x
1-(p,q'))、第2副画素・入力信号(信号値x
2-(p,q'))及び第3副画素・入力信号(信号値x
3-(p,q'))から求められる。
【0280】
更には、少なくとも、第(p,q)番目の第2の画素Px
(p,q)-2への第3副画素・入力信号(信号値x
3-(p,q)-2)、並びに、第(p,q)番目の第1の画素への第3副画素・入力信号(信号値x
3-(p,q)-1)に基づき第3副画素・出力信号(信号値X
3-(p,q)-1)を求め、第(p,q)番目の第1の画素Px
(p,q)-1の第3副画素へ出力する。
【0281】
尚、実施例10にあっては、第(p,q)番目の画素に隣接した隣接画素を、第(p,q−1)番目の画素とする。但し、これに限定するものではなく、第(p,q+1)番目の画素とすることもできるし、第(p,q−1)番目の画素及び第(p,q+1)番目の画素とすることもできる。
【0282】
実施例10にあっても、伸長係数α
0は、1画像表示フレーム毎に決定される。また、第4副画素・制御第1信号値SG
1-(p,q)、第4副画素・制御第2信号値SG
2-(1,q)は、それぞれ、式(2−1−1)及び式(2−1−2)に相当する式(101−1)、式(101−2)に基づき求める。更には、制御信号値(第3副画素・制御信号値)SG
3-(p,q)を、以下の式(101−3)から求める。
【0283】
SG
1-(p,q)=Min
(p,q')・α
0 (101−1)
SG
2-(p,q)=Min
(p,q)-2・α
0 (101−2)
SG
3-(p,q)=Min
(p,q)-1・α
0 (101−3)
【0284】
そして、実施例10にあっても、第4副画素・出力信号値X
4-(p,q)-2を、以下の相加平均の式(102)から求める。また、出力信号値X
1-(p,q)-2,X
2-(p,q)-2,X
1-(p,q)-1,X
2-(p,q)-1,X
3-(p,q)-1を、式(3−A)、式(3−B)、式(3−E)、式(3−F)、式(3−a’)、式(3−f)、式(3−g)、式(101−3)から求める
。
【0285】
X
4-(p,q)-2=(SG
1-(p,q)+SG
2-(p,q))/(2χ)
=(Min
(p,q')・α
0+Min
(p,q)-2・α
0)/(2χ)(102)
X
1-(p,q)-2=α
0・x
1-(p,q)-2−χ・SG
2-(p,q) (3−A)
X
2-(p,q)-2=α
0・x
2-(p,q)-2−χ・SG
2-(p,q) (3−B)
X
1-(p,q)-1=α
0・x
1-(p,q)-1−χ・SG
3-(p,q) (3−E)
X
2-(p,q)-1=α
0・x
2-(p,q)-1−χ・SG
3-(p,q) (3−F)
X
3-(p,q)-1=(X’
3-(p,q)-1+X’
3-(p,q)-2)/2 (3−a’)
但し、
X’
3-(p,q)-1=α
0・x
3-(p,q)-1−χ・SG
3-(p,q) (3−f)
X’
3-(p,q)-2=α
0・x
3-(p,q)-2−χ・SG
2-(p,q) (3−g)
【0286】
以下、第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)における出力信号値X
1-(p,q)-2,X
2-(p,q)-2,X
4-(p,q)-2,X
1-(p,q)-1,X
2-(p,q)-1,X
3-(p,q)-1の求め方(伸長処理)を説明する。尚、以下の処理では、階調−輝度特性(ガンマ特性,γ特性)を保持(維持)するように行われる。また、以下の処理では、第1の画素及び第2の画素の全体で、即ち、各画素群において、輝度の比を出来る限り保つように行われ、しかも、色調を出来る限り保持(維持)するように行われる。
【0287】
[工程−1000]
先ず、実施例4の[工程−400]と同様にして、信号処理部20において、複数の画素における副画素・入力信号値に基づき、複数の画素群における彩度S及び明度V(S)を求める。具体的には、第(p,q)番目の第1の画素Px
(p,q)-1への第1副画素・入力信号の入力信号値x
1-(p,q)-1、第2副画素・入力信号の入力信号値x
2-(p,q)-1、第3副画素・入力信号の入力信号値x
3-(p,q)-1、並びに、第2の画素Px
(p,q)-2への第1副画素・入力信号の入力信号値x
1-(p,q)-2、第2副画素・入力信号の入力信号値x
2-(p,q)-2、第3副画素・入力信号の入力信号値x
3-(p,q)-2に基づき、式(43−1)、式(43−2)、式(43−3)、式(43−4)から、S
(p,q)-1,S
(p,q)-2,V(S)
(p,q)-1,V(S)
(p,q)-2を求める。この処理を、全ての画素群に対して行う。
【0288】
[工程−1010]
次いで、信号処理部20において、複数の画素群において求められたV
max(S)/V(S)の値から、実施例1と同様にして、所定の値β
0から伸長係数α
0を決定する。あるいは又、式(15−2)、あるいは又、式(16−1)〜式(16−5)、あるいは又、式(17−1)〜式(17−6)の規定に基づき、伸長係数α
0を決定する。
【0289】
[工程−1020]
その後、信号処理部20において、第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)への第4副画素・出力信号値X
4-(p,q)-2を上記の式(101−1)、式(101−2)、式(102)に基づき求める。[工程−1010]と[工程−1020]とを同時に実行してもよい。
【0290】
[工程−1030]
次に、信号処理部20において、式(3−A)、式(3−B)、式(3−E)、式(3−F)、式(3−a’)、式(3−f)、式(3−g)に基づき、第(p,q)番目の第2の画素Px
(p,q)-2への第1副画素・出力信号値X
1-(p,q)-2を、入力信号値x
1-(p,q)-2、伸長係数α
0及び定数χに基づき求め、第2副画素・出力信号値X
2-(p,q)-2を、入力信号値x
2-(p,q)-2、伸長係数α
0及び定数χに基づき求め、第(p,q)番目の第1の画素Px
(p,q)-1への第1副画素・出力信号値X
1-(p,q)-1を、入力信号値x
1-(p,q)-1、伸長係数α
0及び定数χに基づき求め、第2副画素・出力信号値X
2-(p,q)-1を、入力信号値x
2-(p,q)-1、伸長係数α
0及び定数χに基づき求め、第3副画素・出力信号値X
3-(p,q)-1を、入力信号値x
3-(p,q)-1,x
3-(p,q)-2、伸長係数α
0及び定数χに基づき求める。尚、[工程−1020]と[工程−1030]とを同時に実行してもよいし、[工程−1030]の実行後、[工程−1020]を実行してもよい。
【0291】
実施例10の画像表示装置組立体の駆動方法にあっても、第(p,q)番目の画素群PG
(p,q)における出力信号値X
1-(p,q)-2,X
2-(p,q)-2,X
4-(p,q)-2,X
1-(p,q)-1,X
2-(p,q)-1,X
3-(p,q)-1は、α
0倍、伸長されている。それ故、伸長されていない状態の画像の輝度と同じ画像の輝度とするためには、面状光源装置50の輝度を、伸長係数α
0に基づき減少させればよい。具体的には、面状光源装置50の輝度を、(1/α
0)倍とすればよい。これによって、面状光源装置の消費電力の低減を図ることができる。
【0292】
尚、各画素群において、第1画素及び第2画素における出力信号値の比
X
1-(p,q)-2:X
2-(p,q)-2
X
1-(p,q)-1:X
2-(p,q)-1:X
3-(p,q)-1
は、入力信号値の比
x
1-(p,q)-2:x
2-(p,q)-2
x
1-(p,q)-1:x
2-(p,q)-1:x
3-(p,q)-1
と若干異なり、各画素を単独で眺めたとき、入力信号に対して各画素の色調に若干の差異が生じる場合があるが、画素群として眺めた場合、各画素群の色調に何らの問題は生じない。
【0293】
第4副画素・制御第1信号値SG
1-(p,q)と第4副画素・制御第2信号値SG
2-(p,q)との関係が或る条件から逸脱した場合には、隣接する隣接画素を変えてもよい。即ち、隣接画素が第(p,q−1)番目の画素である場合、隣接画素を第(p,q+1)番目の画素に変更してもよいし、隣接画素を第(p,q−1)番目の画素及び第(p,q+1)番目の画素に変更してもよい。
【0294】
あるいは又、第4副画素・制御第1信号値SG
1-(p,q)と第4副画素・制御第2信号値SG
2-(p,q)との関係が或る条件から逸脱した場合には、即ち、例えば、|SG
1-(p,q)−SG
2-(p,q)|の値が所定の値ΔX
1以上(あるいは、以下)となった場合には、X
4-(p,q)-2の値として、SG
1-(p,q)にのみ基づいた値を採用し、あるいは又、SG
2-(p,q)にのみ基づいた値を採用し、各実施例を適用することができる。あるいは又、(SG
1-(p,q)−SG
2-(p,q))の値が所定の値ΔX
2以上となった場合、(SG
1-(p,q)−SG
2-(p,q))の値が所定の値ΔX
3以下となった場合のそれぞれにおいては、実施例10における処理とは異なる処理を行うといった操作を実行してもよい。
【0295】
場合によっては、実施例10において説明した画素群の配列を以下のとおりに変更して、実質的に実施例10において説明した画像表示装置の駆動方法、画像表示装置組立体の駆動方法を実行してもよい。即ち、
図23に示すように、
画素が、第1の方向にP個、第2の方向にQ個の合計、P×Q個、2次元マトリクス状に配列されて成る画像表示パネル、及び、信号処理部を備え、
画像表示パネルは、第1の方向に沿って第1の画素が配列された第1画素列と、第1画素列に隣接して、且つ、第1画素列と交互に、第1の方向に沿って第2の画素が配列された第2画素列から構成されており、
第1の画素は、第1原色を表示する第1副画素R、第2原色を表示する第2副画素G、及び、第3原色を表示する第3副画素Bから成り、
第2の画素は、第1原色を表示する第1副画素R、第2原色を表示する第2副画素G、及び、第4の色を表示する第4副画素Wから成り、
信号処理部において、
第1の画素への第1副画素・出力信号を、少なくとも第1の画素への第1副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求め、第1の画素の第1副画素Rへ出力し、
第1の画素への第2副画素・出力信号を、少なくとも第1の画素への第2副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求め、第1の画素の第2副画素Gへ出力し、
第2の画素への第1副画素・出力信号を、少なくとも第2の画素への第1副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求め、第2の画素の第1副画素Rへ出力し、
第2の画素への第2副画素・出力信号を、少なくとも第2の画素への第2副画素・入力信号及び伸長係数α
0に基づき求め、第2の画素の第2副画素Gへ出力する画像表示装置の駆動方法であって、
信号処理部において、更に、
第2の方向に沿って数えたときの第(p,q)番目[但し、p=1,2・・・Pであり、q=1,2・・・,Qである]の第2の画素への第1副画素・入力信号、第2副画素・入力信号及び第3副画素・入力信号から求められた第4副画素・制御第2信号、並びに、第2の方向に沿って第(p,q)番目の第2の画素に隣接した第1の画素への第1副画素・入力信号、第2副画素・入力信号及び第3副画素・入力信号から求められた第4副画素・制御第1信号に基づき第4副画素・出力信号を求め、求められた第4副画素・出力信号を、第(p,q)番目の第2の画素へ出力し、
少なくとも第(p,q)番目の第2の画素への第3副画素・入力信号並びに第(p,q)番目の第2の画素に隣接した第1の画素への第3副画素・入力信号に基づき第3副画素・出力信号を求め、求められた第3副画素・出力信号を、第(p,q)番目の第1の画素へ出力する画像表示装置の駆動方法を採用してもよい。
【0296】
以上、本発明を好ましい実施例に基づき説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例において説明したカラー液晶表示装置組立体、カラー液晶表示装置や面状光源装置、面状光源ユニット、駆動回路の構成、構造は例示であるし、これらを構成する部材、材料等も例示であり、適宜、変更することができる。
【0297】
本発明の第1の態様等に係る駆動方法、本発明の第6の態様等に係る駆動方法、本発明の第11の態様等に係る駆動方法及び本発明の第16の態様等に係る駆動方法のいずれか2つの駆動方法を組み合わせることができるし、いずれか3つの駆動方法を組み合わせることができるし、4つの駆動方法の全てを組み合わせることができる。また、本発明の第2の態様等に係る駆動方法、本発明の第7の態様等に係る駆動方法、本発明の第12の態様等に係る駆動方法及び本発明の第17の態様等に係る駆動方法のいずれか2つの駆動方法を組み合わせることができるし、いずれか3つの駆動方法を組み合わせることができるし、4つの駆動方法の全てを組み合わせることができる。また、本発明の第3の態様等に係る駆動方法、本発明の第8の態様等に係る駆動方法、本発明の第13の態様等に係る駆動方法及び本発明の第18の態様等に係る駆動方法のいずれか2つの駆動方法を組み合わせることができるし、いずれか3つの駆動方法を組み合わせることができるし、4つの駆動方法の全てを組み合わせることができる。また、本発明の第4の態様等に係る駆動方法、本発明の第9の態様等に係る駆動方法、本発明の第14の態様等に係る駆動方法及び本発明の第19の態様等に係る駆動方法のいずれか2つの駆動方法を組み合わせることができるし、いずれか3つの駆動方法を組み合わせることができるし、4つの駆動方法の全てを組み合わせることができる。また、本発明の第5の態様等に係る駆動方法、本発明の第10の態様等に係る駆動方法、本発明の第15の態様等に係る駆動方法及び本発明の第20の態様等に係る駆動方法のいずれか2つの駆動方法を組み合わせることができるし、いずれか3つの駆動方法を組み合わせることができるし、4つの駆動方法の全てを組み合わせることができる。
【0298】
実施例にあっては、彩度S及び明度V(S)を求めるべき複数の画素(あるいは、第1副画素R、第2副画素G及び第3副画素Bの組)を、P×Q個の全画素(あるいは、第1副画素R、第2副画素G及び第3副画素Bの組)とし、あるいは又、P
0×Q
0個の全画素群であるとしたが、これに限定されるものではない。即ち、彩度S及び明度V(S)を求めるべき複数の画素(あるいは、第1副画素R、第2副画素G及び第3副画素Bの組)、あるいは又、画素群を、例えば、4つ毎に1つ、8つ毎に1つとすることができる。
【0299】
実施例1においては、第1副画素・入力信号、第2副画素・入力信号及び第3副画素・入力信号等に基づき伸長係数α
0を求めたが、代替的に、第1副画素・入力信号、第2副画素・入力信号及び第3副画素・入力信号の内のいずれか1種類の入力信号(あるいは、第1副画素R、第2副画素G及び第3副画素Bの組における副画素・入力信号の内のいずれか1種類の入力信号、あるいは又、第1入力信号、第2入力信号及び第3入力信号の内のいずれか1種類の入力信号)に基づき伸長係数α
0を求めてもよい。具体的には、係るいずれか1種類の入力信号における入力信号値として、例えば、緑色に対する入力信号値x
2-(p,q)を挙げることができる。そして、求められた伸長係数α
0から、実施例と同様にして、信号値X
4-(p,q)、更には、信号値X
1-(p,q),X
2-(p,q),X
3-(p,q)を求めればよい。尚、この場合には、式(12−1)、式(12−2)のS
(p,q),V(S)
(p,q)を用いずに、S
(p,q)の値として「1」を用い(即ち、式(12−1)におけるMax
(p,q)の値としてx
2-(p,q)を用い、Min
(p,q))=0とする)、V(S)
(p,q)の値としてx
2-(p,q)を用いればよい。同様にして、第1副画素・入力信号、第2副画素・入力信号及び第3副画素・入力信号の内のいずれか2種類の入力信号における入力信号値(あるいは、第1副画素R、第2副画素G及び第3副画素Bの組における副画素・入力信号の内のいずれか2種類の入力信号、あるいは又、第1入力信号、第2入力信号及び第3入力信号の内のいずれか2種類の入力信号)に基づき伸長係数α
0を求めてもよい。具体的には、例えば、赤色に対する入力信号値x
1-(p,q)、及び、緑色に対する入力信号値x
2-(p,q)を挙げることができる。そして、求めれた伸長係数α
0から、実施例と同様にして、信号値X
4-(p,q)、更には、信号値X
1-(p,q),X
2-(p,q),X
3-(p,q)を求めればよい。尚、この場合には、式(12−1)、式(12−2)のS
(p,q),V(S)
(p,q)を用いずに、S
(p,q)の値として、x
1-(p,q)≧x
2-(p,q)の場合、
S
(p,q)=(x
1-(p,q)−x
2-(p,q))/x
1-(p,q)
V(S)
(p,q)=x
1-(p,q)
とすればよいし、x
1-(p,q)<x
2-(p,q)の場合、
S
(p,q)=(x
2-(p,q)−x
1-(p,q))/x
2-(p,q)
V(S)
(p,q)=x
2-(p,q)
とすればよい。例えば、単色の画像をカラー画像表示装置にて表示する場合には、このような伸長処理を行えば十分である。他の実施例においても同様である。
【0300】
エッジライト型(サイドライト型)の面状光源装置を採用することもできる。そして、この場合、
図24に概念図を示すように、例えば、ポリカーボネート樹脂から成る導光板510は、第1面(底面)511、この第1面511と対向した第2面(頂面)513、第1側面514、第2側面515、第1側面514と対向した第3側面516、及び、第2側面515と対向した第4側面を有する。導光板のより具体的な形状は、全体として、楔状の切頭四角錐形状であり、切頭四角錐の2つの対向する側面が第1面511及び第2面513に相当し、切頭四角錐の底面が第1側面514に相当する。そして、第1面511の表面部には凹凸部512が設けられている。導光板510への第1原色光入射方向であって第1面511と垂直な仮想平面で導光板510を切断したときの連続した凸凹部の断面形状は、三角形である。即ち、第1面511の表面部に設けられた凹凸部512は、プリズム状である。導光板510の第2面513は、平滑としてもよいし(即ち、鏡面としてもよいし)、光拡散効果のあるブラストシボを設けてもよい(即ち、微細な凹凸面とすることもできる)。導光板510の第1面511に対向して光反射部材520が配置されている。また、導光板510の第2面513に対向して画像表示パネル(例えば、カラー液晶表示パネル)が配置されている。更には、画像表示パネルと導光板510の第2面513との間には、光拡散シート531及びプリズムシート532が配置されている。光源500から出射された第1原色光は、導光板510の第1側面514(例えば、切頭四角錐の底面に相当する面)から導光板510に入射し、第1面511の凹凸部512に衝突して散乱され、第1面511から出射し、光反射部材520にて反射され、第1面511に再び入射し、第2面513から出射され、光拡散シート531及びプリズムシート532を通過して、種々の実施例における画像表示パネルを照射する。
【0301】
光源として、発光ダイオードの代わりに、第1原色光としての青色の光を出射する蛍光ランプあるいは半導体レーザを採用してもよい。この場合、蛍光ランプあるいは半導体レーザが出射する第1原色(青色)に相当する第1原色光の波長λ
1として、450nmを例示することができる。また、蛍光ランプあるいは半導体レーザによって励起される第2原色発光粒子に相当する緑色発光粒子は、例えばSrGa
2S
4:Euから成る緑色発光蛍光体粒子とすればよく、第3原色発光粒子に相当する赤色発光粒子は、例えばCaS:Euから成る赤色発光蛍光体粒子とすればよい。あるいは又、半導体レーザを用いる場合、半導体レーザが出射する第1原色(青色)に相当する第1原色光の波長λ
1として、457nmを例示することができ、この場合、半導体レーザによって励起される第2原色発光粒子に相当する緑色発光粒子は、例えばSrGa
2S
4:Euから成る緑色発光蛍光体粒子とすればよく、第3原色発光粒子に相当する赤色発光粒子は、例えばCaS:Euから成る赤色発光蛍光体粒子とすればよい。あるいは又、面状光源装置の光源として、冷陰極線型の蛍光ランプ(CCFL)、熱陰極線型の蛍光ランプ(HCFL)あるいは外部電極型の蛍光ランプ(EEFL,External Electrode Fluorescent Lamp)を用いることもできる。