(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記内側フェルールスリーブ(246)は、前記内側フェルールスリーブの後部(252)にリップ(254)を含み、前記リップは、前記内側フェルール(242)の後縁部(270)に係合する、請求項1に記載のフェルールアセンブリ(150)。
前記内側フェルールスリーブ(246)は、前記内側フェルールスリーブの前部(250)と後部(252)との間に前記内側フェルールスリーブに沿って長さ方向に延びる切れ目(256)を含み、前記切れ目により、前記内側フェルールスリーブは、前記内側フェルール(242)に嵌まるように直径が可変である、請求項1に記載のフェルールアセンブリ(150)。
前記内側フェルールスリーブ(246)は、前記内側フェルール(242)と前記内側ジャケット(224)との間を前記ケーブルシールドのストランドが通ることを妨げる、請求項1に記載のフェルールアセンブリ(150)。
前記外側フェルール(244)は、前記外側フェルール(244)と前記内側フェルール(242)との間にある前記ケーブルシールドとともに、前記内側フェルール(242)に圧着される、請求項1に記載のフェルールアセンブリ(150)。
【発明を実施するための形態】
【0006】
図1は、例示的な実施形態に従って形成された電気コネクタ102、104を含む電力コネクタシステム100の斜視図である。例示的な実施形態では、電力コネクタシステム100の電気コネクタ102、104は、ヘッダコネクタ102、およびヘッダコネクタ102に嵌合するように構成されたプラグコネクタ104である。プラグコネクタ104は、ヘッダコネクタ102に嵌合するように用意されて示されている。例示的な実施形態において、電力コネクタシステム100は、高電力回路の一部として様々な構成要素間で電力を移送するために使用される高電力コネクタシステムである。特定の用途では、電力コネクタシステム100は、電気車両またはハイブリッド電気車両などの車両のバッテリシステムなどのバッテリシステムであるが、しかしながら、電力コネクタシステム100は、そのようなバッテリシステムに限定されるものではない。
【0007】
プラグコネクタ104は、1つまたは複数の電力ケーブル106などを介して構成要素110に電気的に接続されるように構成される。ケーブル106は、電力を伝達するように構成された電力ケーブル106とすることができる。例えば、プラグコネクタ104は、バッテリ、充電器、インバータ、電気モータ、または別のタイプの構成要素に電気的に接続され得る。ヘッダコネクタ102は、電力バス108などを介して構成要素112に電気的に接続されるように構成されるが、しかしながら、ヘッダコネクタ102は、端子、電力線、または他のコネクタなどの他の手段によって構成要素112に電気的に接続されてもよい。例えば、ヘッダコネクタ102は、バッテリ分配ユニット、手動サービスディスコネクト、充電器、インバータ、電気モータ、または別のタイプの構成要素などを介してバッテリパックに電気的に接続されてもよい。
バッテリ分配ユニットは、電流を測定しバッテリパックの電力分配を調整することなどによって電力コネクタシステム100の電力容量および機能を管理することができる。
【0008】
電力コネクタシステム100は、コネクタ102とコネクタ104とが電力線に対して垂直な方向で嵌合する直角コネクタシステムである。オプションとして、プラグコネクタ104は、メンテナンス、修理、または別の理由などのために、バッテリパック、電気モータ、インバータ、または車両の他の構成要素など、1つまたは複数の構成要素の高電力回路を切断するようにヘッダコネクタ102に着脱自在に結合されてもよい。嵌合するとき、ヘッダコネクタ102の1つまたは複数のヘッダ端子114は、プラグコネクタ104の対応するプラグ端子116(
図2に示す)にそれらの嵌合界面などで嵌合する。端子114および/または116の数が多くなると、システム100の電流搬送容量が増大する。オプションとして、各プラグ端子116は、対応する電力ケーブル106に終端されてもよい。
【0009】
例示的な実施形態において、ヘッダコネクタ102および/またはプラグコネクタ104は、コネクタ102、104の開閉または嵌合・嵌合解除の間、高電圧電力回路を制御する高電圧インタロック(HVIL)回路を含むことができる。例えば、両方のコネクタ102、104は、対応するHVIL端子を含むことができる。HVIL回路は、構成要素112および/または構成要素110に電気的に接続され得る。例示的な実施形態において、プラグコネクタ104はレバー118を利用してコネクタ102、104を嵌合解除および/または嵌合でき、それにより、コネクタ102、104の嵌合解除/嵌合の際に高電圧回路およびHVIL回路を開/閉することができる。
端子116、114を開くかまたは嵌合解除する前に高電圧回路を遮断するために、嵌合解除の際にHVIL回路が最初に開かれてもよく、それにより、アーク放電などからの損傷の可能性を低下させることができる。例示的な実施形態では、コネクタ102、104の高電圧導電面は、フィンガプルーフおよびタッチセーフである。
【0010】
ヘッダコネクタ102は、嵌合端部122を有するヘッダハウジング120を含む。ヘッダハウジング120は、1つまたは複数のヘッダ端子114を保持する。オプションとして、ヘッダ端子114は、以下でさらに詳細に説明するように、プラグ端子116の両側と嵌合するようにソケットの両側にばねビームによって画定されたソケットを有するフォーク端子とすることができる。しかしながら、他のタイプのヘッダ端子が、代替実施形態では使用されてもよい。ヘッダ端子114は、ヘッダ端子114を保護するためにシュラウドで覆われてもよい。例えば、ヘッダ端子114は、ヘッダ端子114がタッチセーフとなるようにカバーまたはタッチガード124を有することができる。
ヘッダハウジング120は、シャーシまたは他の支持構造体などの別の構成要素にヘッダハウジング120を装着するためのフランジ126を含む。オプションとして、ヘッダハウジング120は水平に装着されてもよい。しかしながら、代替実施形態では他の配向が可能である。例示的な実施形態において、ヘッダハウジング120は、ヘッダコネクタ102と電気コネクタ104との嵌合をガイドするためのガイド機構128を含む。例えば、ガイド機構128は、リブ、ポスト、スロット、キー機構、または他のタイプのガイド機構とすることができる。
【0011】
プラグコネクタ104は、ヘッダハウジング120に結合するように構成されたプラグハウジング130を含む。プラグハウジング130は、嵌合端部132と、ケーブル端部134とを含む。電力ケーブル106は、ケーブル端部134から延びる。嵌合端部132は、ヘッダハウジング120の嵌合端部122に嵌合する。例示的な実施形態では、ハウジング130は、嵌合軸136に沿った嵌合方向に対して垂直の電力ケーブル106およびプラグ端子116を保持する直角ハウジングである。電力ケーブル106は、嵌合軸136に対して直角である。代替実施形態では、他の方向が可能である。
【0012】
例示的な実施形態では、レバー118は、ハウジング130に回転自在に結合される。レバー118は、プラグコネクタ104をヘッダコネクタ102に固定するために、ヘッダハウジング120、例えば対応するガイド機構128などに係合するように構成される。オプションとして、レバー118は、プラグコネクタ104のヘッダコネクタ102に対する嵌合・嵌合解除を制御するために、対応するガイド機構128を受け取るスロットを含むことができる。
例えば、レバー118が回転されて閉じるとき、ハウジング130をヘッダハウジング120上に引き下ろすことができる。逆に、レバー118が引き上げられるとき、ハウジング130は、ヘッダハウジング120から押し離され、ヘッダハウジング120から嵌合解除され得る。電力コネクタシステム100の高電力回路およびHVIL回路は、プラグコネクタ104がヘッダコネクタ102から嵌合解除されおよびヘッダコネクタ102に嵌合するとき、開かれおよび閉じられ得る。
【0013】
プラグコネクタ104は、プラグコネクタ104に電気シールドを提供するためにシールド146(一部分のみが
図1に示されており、シールド146はハウジング130の内部に設けられている)を含む。シールド146は、プラグ端子116に電気シールドを提供するためにプラグ端子116を囲む。シールド146は、電力ケーブル106のシールドに電気的に接続されるように構成される。シールド146は、ヘッダコネクタ102に電気的に接続されるように構成されてもよい。
【0014】
例示的な実施形態では、プラグコネクタ104は、ケーブル端部134にフェルールアセンブリ150を含む。フェルールアセンブリ150は、プラグコネクタ104を電力ケーブル106に終端するために使用される。フェルールアセンブリ150は、電力ケーブル106に機械的におよび/または電気的に接続され得る。例えば、フェルールアセンブリ150は、ケーブル106のケーブルシールドに電気的に接続され得る。フェルールアセンブリ150は、締まり嵌めまたは摩擦嵌めによってケーブル106に機械的に接続され得る。フェルールアセンブリ150は、圧着接続によってケーブル106に機械的に接続され得る。フェルールアセンブリ150は、プラグハウジング130の一部に接続されてもよく、および/またはプラグハウジング130の一部を形成してもよい。
例えば、フェルールアセンブリ150は、プラグハウジング130のケーブル端部134に固定される端末キャップ152を含むことができる。端末キャップ152は、ラッチ、留め具、または他の固定機構によって固定されてもよい。フェルールアセンブリ150は、シールド146の一部を含んでもよく、および/またはシールド146に電気的に接続されてもよい。
【0015】
図2は、電力ケーブル106に終端されたプラグ端子116を示す電力コネクタシステム100の一部分の斜視図である。例示的な実施形態では、プラグ端子116は電力ケーブル106に溶接される。プラグ端子116は、代替実施形態では圧着などの他の手段で電力ケーブル106に終端されてもよい。図示の実施形態では、プラグ端子116は、タブ端子であり、以下、タブ端子116と呼ぶことがある。タブ端子116は、一般に、平面であり、嵌合端部200とケーブル端部202との間を延びる。
【0016】
タブ端子116は、タブ端子116の先端210とケーブル端部202との間を長手軸208に沿って延びる側面204を含む。タブ端子116は、タブ端子116の底部および上部にそれぞれ前縁部212および後縁部214を含む。前縁部212は、ヘッダ端子114に差し込まれるように構成されたタブ端子116の縁部である。
【0017】
タブ端子116はケーブル106の端部220に終端される。ケーブル106は、タブ端子116に電気的に接続される内部導体222を含む。例示的な実施形態では、内部導体222は、タブ端子116のケーブル端部202に溶接または圧着されるように構成された複数の導電性ストランドを有するストランドコアを含む。ケーブル106は、内部導体222を囲む内側ジャケット224を含む。内側ジャケット224は、誘電体から製造され、内部導体222のストランドを収容し、内部導体222を電気的に絶縁するために使用される。ケーブル106は、内側ジャケット224を囲むケーブルシールド226と、ケーブルシールド226を囲むケーブルジャケット228とを含む。ケーブルシールド226は、内部導体222を電気シールドする。
例示的な実施形態では、ケーブルシールド226は、ストランド編組ケーブルシールド226である。例示的な実施形態では、ケーブルジャケット228はケーブル106の外側ジャケットである。ケーブル106は、代替実施形態では、他の層があってもよい。他の様々な実施形態では、ケーブル106は、ストランド内部導体を有するというよりも、コアに1つまたは複数の撚り対線を含むことができる。
【0018】
図3は、例示的な実施形態による電力ケーブル106とフェルールアセンブリ150の一部分との斜視図である。フェルールアセンブリ150は端部シールド240を含み、端部シールド240は、電気シールド146(
図1に示した)の一部であってもよく、または電気シールド146に電気的に接続されてもよい。端部シールド240は、その終端端部で内側フェルール242へ延びる。フェルールアセンブリ150は、内側フェルール242の半径方向外側に位置決めされるように構成された外側フェルール244と、内側フェルール242の半径方向内側に位置決めされるように構成された内側フェルールスリーブ246とを含む。
【0019】
外側フェルール244は、端部シールド240をケーブル106の端部220に接続する前にケーブル106の端部220の上を滑らされるように構成される。外側フェルール244は、フェルールアセンブリ150をケーブル106に圧着するために使用される。
【0020】
内側フェルールスリーブ246は、ケーブル106を保護するために使用される。例えば、内側フェルールスリーブ246は、内側ジャケット224を内側フェルール242から保護する。内側フェルールスリーブ246は、以下でより詳細に説明するように、内部導体222をケーブルシールド226から保護する。
【0021】
図4は、例示的な実施形態による内側フェルールスリーブ246の斜視図である。スリーブ246は、ほぼ円筒形の形状であり、前部250と後部252との間を長さ方向軸248に沿って延びる。スリーブ246は、後部252にリップ254を含む。リップ254は、スリーブ246を内側フェルール242(
図3に示した)に位置決めするために使用される。
【0022】
スリーブ246は、前部250と後部252との間をスリーブ246に沿って長さ方向に延びる切れ目256を含む。切れ目256により、スリーブ246は、内側フェルール242に嵌まるように直径を変化させることができる。例えば、スリーブ246は、切れ目256を挟んで互いに面する縁部258、260を含む。通常位置または静止位置では、縁部258、260は、互いに離間しており、それらの間に間隙262を画定する。切れ目256のところで縁部258、260を一緒に押しつけることによって、例えば、縁部258、260が互いに係合するまでなど、スリーブ246を押し縮めることができる。スリーブ246が押し縮められるにつれて、スリーブ246の直径は、例えば内側フェルール242に嵌まるようになど、変化する。
押し縮められた後に、スリーブ246は、通常位置または静止位置に戻るようにスリーブ246を外側に付勢する内部ばね付勢を有することができる。スリーブ246が内側フェルール242に位置決めされた後、内部付勢力を使用して、スリーブ246が内側フェルール242に取り付けられるときスリーブ246を内側フェルール242に押しつけ保持することができる。
【0023】
例示的な実施形態では、スリーブ246は、内側フェルール242に係合するように構成された外面264と、外面264の反対側の内面266とを含む。内面266は、内側ジャケット224(
図3に示した)に係合するように構成される。
【0024】
例示的な実施形態では、スリーブ246は、内面266から内部に延びる締まり嵌め隆起268を含む。締まり嵌め隆起268は、内側フェルールスリーブ246をケーブル106に固定するために内側ジャケット224に埋め込まれるように構成される。任意の数の締まり嵌め隆起268を設けることができる。締まり嵌め隆起268は、実施形態に応じて任意のサイズまたは形状を有することができる。図示の実施形態では、締まり嵌め隆起268は、平らな内面と丸い縁または角とを有する略矩形である。締まり嵌め隆起268は、その中に刻み目をつけるかまたは溝もしくはスロットを有して、スリーブ246とケーブル106との間の摩擦または保持力を増加させることができる。
図示の実施形態では、締まり嵌め隆起268の各々は前部250から同じ深さに位置決めされているが、しかしながら、締まり嵌め隆起268は、代替実施形態では内面266において軸方向にオフセットされてもよい。
【0025】
図5は、内側フェルール242に受け取られた内側フェルールスリーブ246を示すフェルールアセンブリ150の一部分の斜視図である。スリーブ246は、端部シールド240の後ろから内側フェルール242に装着することができる。スリーブ246は、内側フェルール242に嵌まるように押し縮めることができる。スリーブ246は、リップ254が内側フェルール242の後縁部270に係合するまで内側フェルール242内に装着されてよい。スリーブ246は、スリーブ246の外面264が内側フェルール242の内面272に係合するように内側フェルール242に受け取られる。内面272は、内側フェルール242の外面274の反対側に位置している。
【0026】
図示の実施形態では、内側フェルール242は円筒形状であるが、しかしながら、内側フェルール242は代替実施形態では他の形状であってもよい。スリーブ246が内側フェルール242に受け取られると、スリーブ246は、内側フェルール242の内面272に沿って並ぶ。スリーブ246は、締まり嵌めによってスリーブ246を内側フェルール242に保持するように内側フェルール242に対してばね付勢されてもよい。リップ254は、後縁部270を覆う。そのため、内側フェルール242のいかなる部分も、ケーブル106を受け取るスリーブ246の内側ケーブルチャンネル内に露出されない。
スリーブ246は、ケーブル106を内側フェルール242から絶縁する。スリーブ246は、ケーブル106を内側フェルール242への接触から保護することができる。その接触は、そうでない場合、ケーブル106を、切断または損傷することがあり、および/またはスリーブがない場合、内側フェルール242に電気的に短絡させることがある。
【0027】
図6は、部分的に組み立てられた状態のフェルールアセンブリ150および電力ケーブル106の断面図である。
図7は、組み立てられた状態のフェルールアセンブリ150および電力ケーブル106の断面図である。
図8は、組み立てられた状態のフェルールアセンブリ150および電力ケーブル106の一部分の断面図であり、電力ケーブル106に結合されたフェルールアセンブリ150の拡大された状態を示す。
【0028】
組み立ての間、外側フェルール244はケーブル106の端部220に装着されている。外側フェルール244は、ケーブル106に面する内面280と、内面280の反対側の外面282とを含む。外側フェルール244は、外側フェルール244をケーブル106の端部220の上に装着できるようにするためにケーブル106の外径より大きい内径を有する。
【0029】
ケーブル106の端部220は、フェルールアセンブリ150への終端に向けてケーブル106を準備するために必要な長さに切断され剥がされる。例えば、ケーブルジャケット228の長さは、ケーブルシールド226を露出するために除去される。追加として、内側ジャケット224の長さは、内部導体222の一部分を露出するために除去される。内部導体222の露出された端部は、タブ端子116(
図2に示した)に終端されるように構成される。例えば、組み立てられると、タブ端子116はケーブル106の端部220に終端され、フェルールアセンブリ150は、ケーブル106上で、端部220およびタブ端子116から離間した場所に配置される。ケーブルシールド226の露出した端部は、マンドレルなどを使用して外側に拡げられ、長さが切断される。
ケーブルシールド226の端部が外側に拡げられると、間隙284が、ケーブルシールド226の内側と内側ジャケット224の外側との間に画定される。
【0030】
組み立ての際、内側フェルール242および内側フェルールスリーブ246は、ケーブル106の端部220に装着される。内側フェルール242および内側フェルールスリーブ246は、間隙284に受け取られるように構成される。ケーブル106の端部220は、内側フェルール242およびスリーブ246の内部ケーブル穴を通過する。内側フェルール242は、内側フェルールスリーブ246および内側フェルール242がケーブルシールド226と内側ジャケット224(
図7に示した)との間に位置決めされるように間隙284内に装着される。組み立てられると、ケーブルシールド226は内側フェルール242の外面274に沿って延びる。
【0031】
内側フェルール242およびスリーブ246が間隙284内にケーブル106に沿って位置決めされた後、外側フェルール244は、ケーブルシールド226および内側フェルール242の上を前方に滑らせることができる。外側フェルール244は、ケーブルシールド226が半径方向において内側フェルール242と外側フェルール244との間に位置決めされた状態で、外側フェルール244が略軸方向において内側フェルール242と整列するように移動される。内側フェルール242は電導性であり、内側フェルール242は、ケーブルシールド226が内側フェルール242の外面274に直接係合するとケーブルシールド226に電気的に接続される。
例示的な実施形態では、外側フェルール244は、ケーブルシールド226および内側フェルール242のまわりに圧着される。例えば、例示的な実施形態では、外側フェルール244は内側フェルール242のまわりに六角圧着されてもよい。
【0032】
例示的な実施形態では、内側フェルールスリーブ246は、内側フェルール242とケーブル106の内側ジャケット224との間に画定された空間286を実質的に満たす。例えば、内側フェルールスリーブ246の外面264は、内側フェルール242の内面272に押しつけられ得る。スリーブ246の内面266は内側ジャケット224に面することができる。締まり嵌め隆起268は内側ジャケット224に係合することができる。オプションとして、内側ジャケット224が、スリーブ246の内面266に係合してもよい。
【0033】
空間286を実質的に満たすことによって、スリーブ246は、ケーブルシールド226のストランドのどれも内側フェルール242の内部に入り込まないことを確実にする。例えば、ケーブル106が内側フェルール242に装着されたときに空間286内でのケーブルシールド226からばらばらになったストランドは、いずれも、内側フェルールスリーブ246によって後方または外方向へ整えられる。そのため、ストランドのどれも、そのようなストランドが内部導体222と短絡する可能性のある内側フェルール242および/または端部シールド240内に不用意に延びることはない。
【0034】
例示的な実施形態では、ケーブルシールド226のストランドが内側ジャケット224を越えて端部シールド240内に延びて内部導体222に接触し、それにより、電力ケーブル106が潜在的に短絡するのを避けるために、ケーブルシールド226は、内側フェルール242の外面274の周囲を覆う。内側フェルールスリーブ246は、ケーブル106を不用意に短絡させないように空間286を満たす。
【0035】
例示的な実施形態では、外面264と内面266との間に画定される内側フェルールスリーブ246の厚さ288(
図8に示した)は、空間286を実質的に満たすように選択することができる。例えば、異なる直径のケーブル106および/または異なる直径の内側フェルール242とともに使用されるように、異なる厚さ288を有する一群の内側フェルールスリーブ246を用意することができる。異なる厚さを有する内側フェルールスリーブ246を利用することによって、製造コストを増加させ得る内側フェルール242の再設計または取り替えを必要とすることなしに、同じ端部シールド240および内側フェルール242を様々な異なる直径のケーブル106で使用することができる。
一群の内側フェルールスリーブ246は、異なる厚さの内側フェルールスリーブ246を用意するために異なる厚さを有する型を使用することによってかなり容易に製造することができる。そのため、このシステムを製造する全体的コストを低減させることができる。
【0036】
図9は、電力ケーブル106に終端されたフェルールアセンブリ150の一部分の断面図である。
図9は、内側フェルールスリーブ246の内部にあり、内側フェルールスリーブ246によって囲まれた内部導体222および内側ジャケット224を示す。内側フェルール242は内側フェルールスリーブ246を囲む。ケーブルシールド226は、内側フェルール242と外側フェルール244との間に終端されて示されている。外側フェルール244は、内側フェルール242およびケーブル106のまわりに圧着されて示されている。内側フェルールスリーブ246は、内側フェルール242と内側ジャケット224との間の空間286を実質的に満たして示されている。
締まり嵌め隆起268は、内側ジャケット224に食い込んでおよび/または埋め込まれて示されており、これは、フェルールアセンブリ150をケーブル106に軸方向におよび/または回転可能に固定するのに役立つことができる。
図9は、内側フェルール242と外側フェルール244との間のケーブルシールド226の個々のストランドを示している。内側フェルールスリーブ246は、ケーブルシールド226のストランドのそれぞれが、内側フェルール242の内部に不用意に入り込んで潜在的に内部導体222に短絡しないように、空間286を実質的に満たしおよび/または妨げるので、ケーブルシールド226のストランドのどれも空間286に位置しない。
【0037】
上述の説明は、例示のためのものであり、限定のためのものでないことを理解されたい。例えば、上述の実施形態(および/またはその態様)は互いに組み合わせて使用されてもよい。加えて、特定の状況または材料に適応させるために、本発明の範囲から逸脱することなく発明の教示に多くの変更を加えることができる。本明細書に記載された様々な構成要素の寸法、材料のタイプ、配向、ならびに様々な構成要素の数および位置は、いくつかの実施形態のパラメータを定義するためのものであり、決して限定ではなく、単なる例示的な実施形態である。特許請求の範囲の趣旨および範囲内の多くの他の実施形態および変更が、上述の説明を検討すると、当業者には明らかであろう。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して決定されるべきである。