特許第6788220号(P6788220)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6788220
(24)【登録日】2020年11月4日
(45)【発行日】2020年11月25日
(54)【発明の名称】ロープ取付具
(51)【国際特許分類】
   A01G 23/08 20060101AFI20201116BHJP
【FI】
   A01G23/08 501G
   A01G23/08 501D
【請求項の数】3
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-245191(P2016-245191)
(22)【出願日】2016年12月19日
(65)【公開番号】特開2018-99034(P2018-99034A)
(43)【公開日】2018年6月28日
【審査請求日】2019年10月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000545
【氏名又は名称】特許業務法人大貫小竹国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小川 哲史
(72)【発明者】
【氏名】牧 寿
(72)【発明者】
【氏名】小田 晃義
(72)【発明者】
【氏名】河原 順次
(72)【発明者】
【氏名】日高 聡明
(72)【発明者】
【氏名】小清水 秀則
(72)【発明者】
【氏名】武用 雅規
(72)【発明者】
【氏名】國塩 浩史
【審査官】 大谷 純
(56)【参考文献】
【文献】 特開平9−28214(JP,A)
【文献】 特開2009−30(JP,A)
【文献】 実開平1−175558(JP,U)
【文献】 米国特許第5174350(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01G 23/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開いた状態の一対のアームの間に棒状体を位置させ、前記一対のアームを閉じることによって前記棒状体にロープを巻き付けるようになっているロープ取付具であって、
ポールの先端に固定されたアーム支持体と、
前記アーム支持体に回動可能に支持された一対のアームと、
前記一対のアームのうちの一方に着脱可能に取り付けられたフックと、
前記一対のアームのうちの他方に固定されたロープ仮保持体と、
前記ポールにスライド移動可能に取り付けられたスライダと、
前記フックと前記ロープ仮保持体とが離れて位置するように、前記一対のアームを開いた状態で保持するばねと、
前記フックに一端が固定され、前記ロープ仮保持体を介して前記スライダに張り渡され、前記スライダのロープ係合部から垂れ下がる前記ロープと、
前記ロープに固定され、前記ロープ係合部から垂れ下がる前記ロープが引かれると、前記ロープ係合部に引っ掛かり、前記スライダを前記ポールに沿って押し下げるロープロック体と、
前記スライダと前記一対のアームとに接続され、前記スライダが前記ロープロック体によって前記ポールに沿って押し下げられることにより、前記一対のアームを前記ばねの弾性力に抗して閉じ、前記ロープ仮保持体に仮保持された前記ロープを前記フックに引っ掛けさせるアーム閉じ手段と、を備え、
前記一対のアームは、前記スライダの前記ロープ係合部から垂れ下がる前記ロープを引く力が解除されると、前記ばねの弾性力で元の開いた状態に復帰し、
前記スライダは、前記一対のアームが元の開いた状態に復帰する際に、前記アーム閉じ手段によって前記ポールに沿って持ち上げられて元の位置に復帰させられ、
前記フックは、前記ロープが引っ掛けられた状態で、且つ、前記一対のアームが前記棒状体に対して移動させられると、前記一対のアームのうちの一方から離脱し、前記ロープと共に前記棒状体に巻き付けられ、
前記ロープ仮保持体は、前記ロープが前記フックに引っ掛けられた状態で、且つ、前記一対のアームが前記棒状体に対して移動させられると、前記ロープを離す、
ことを特徴とするロープ取付具。
【請求項2】
一対のアームのうちの一方を第1アームとし、前記一対のアームのうちの他方を第2アームとすると、前記第2アームを前記第1アームに対して開いた状態で棒状体を収容し、前記第2アームを前記第1アームに対して閉じることによって、前記棒状体にロープを巻き付けるようになっているロープ取付具であって、
ポールの先端に固定された基端部から二股状に分岐した第1アーム支持体部と第2アーム支持体部とを有するアーム支持体と、
前記第1アーム支持体部の先端側に固定された前記第1アームと、
前記第2アーム支持体部の先端側に回動可能に支持された前記第2アームと、
前記第1アームの先端に着脱可能に取り付けられたフックと、
前記第2アームの先端に固定されたロープ仮保持体と、
前記ポールにスライド移動可能に取り付けられたスライダと、
前記フックと前記ロープ仮保持体とが離れて位置するように、前記第2アームを前記第1アームに対して開いた状態で保持するばねと、
前記フックに一端が固定され、前記ロープ仮保持体を介して前記スライダに張り渡され、前記スライダのロープ係合部から垂れ下がる前記ロープと、
前記ロープに固定され、前記ロープ係合部から垂れ下がる前記ロープが引かれると、前記ロープ係合部に引っ掛かり、前記スライダを前記ポールに沿って押し下げるロープロック体と、
前記スライダと前記第2アームに接続され、前記スライダが前記ロープロック体によって前記ポールに沿って押し下げられることにより、前記第2アームを前記ばねの弾性力に抗して閉じ、前記ロープ仮保持体に仮保持された前記ロープを前記フックに引っ掛けさせるアーム閉じ手段と、を備え、
前記第2アームは、前記スライダの前記ロープ係合部から垂れ下がる前記ロープを引く力が解除されると、前記ばねの弾性力で元の開いた状態に復帰し、
前記スライダは、前記第2アームが元の開いた状態に復帰する際に、前記アーム閉じ手段によって前記ポールに沿って持ち上げられて元の位置に復帰させられ、
前記フックは、前記ロープが引っ掛けられた状態で、且つ、前記第1アームと前記第2アームとが前記棒状体に対して移動させられると、前記第1アームから離脱し、前記ロープと共に前記棒状体に巻き付けられ、
前記ロープ仮保持体は、前記ロープが前記フックに引っ掛けられた状態で、且つ、前記一対のアームが前記棒状体に対して移動させられると、前記ロープを離す、
ことを特徴とするロープ取付具。
【請求項3】
前記ロープ仮保持体は、
・前記他方のアームの先端に固定されるアーム取付部と、前記アーム取付部から上側ロープ支持爪部と下側ロープ支持爪部とに二股状に分岐するロープ支持爪部とを有し、
・前記ロープが前記上側ロープ支持爪部と前記下側ロープ支持爪部との上下方向に張り渡され、
前記フックは、前記上側ロープ支持爪部と前記下側ロープ支持爪部との上下方向に張り渡された前記ロープを受け入れる開口部を有し、
前記フックの前記開口部には、前記開口部を開閉するロープ抜け止め体が回動可能に取り付けられ、
前記ロープ抜け止め体は、ロープ抜け止めばねで前記フックの前記開口部を塞ぐ方向に常時付勢され、前記上側ロープ支持爪部と前記下側ロープ支持爪部とに張り渡された前記ロープが前記開口部内に進入するのを可能にし、前記上側ロープ支持爪部と前記下側ロープ支持爪部とに張り渡された前記ロープが通過すると、前記開口部に形成されたストッパに前記ロープ抜け止めばねのばね力で突き当てられ、前記開口部を塞ぐ、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のロープ取付具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、樹木の幹等の棒状体にロープを巻き付けるために使用するロープ取付具に関する。
【背景技術】
【0002】
樹木の伐採作業を人手で行う場合において、伐採対象の樹木の近くに家屋や電線が位置している場合には、伐採対象の樹木の幹にロープを巻き付け、そのロープを作業者が引っ張ることにより、樹木の切り倒し方向をロープでコントロールし、伐採した樹木が家屋等に衝突しないように工夫している。このような樹木の伐採作業において、ロープは、地上にいる作業者によって操作されるロープ取付具で樹木の高所に巻き付けられている。
【0003】
(ロープ取付具の第1従来例)
図9は、従来から知られているロープ取付具100の第1従来例を示す図である。この図9に示すロープ取付具100は、開閉可能な一対のアーム101,102の一方(101)の先端に係合受け金具103が取り外し可能な状態で設置され、開閉可能な一対のアーム101,102の他方(102)の先端に係合突き金具104が取り外し可能な状態で取り付けられ、ロープ105の一端が係合受け金具103に固定され、ロープ105の他端が係合突き金具104に固定されている。また、ロープ105は、係合受け金具103側の一端と係合突き金具104側の他端との間の複数箇所が仮固定具106で一対のアーム101,102の上面に仮止めされている。そして、この図9に示すロープ取付具100は、一対のアーム101,102を第1ゴム107の弾性力で開方向へ付勢し、一対のアーム101,102を第1ゴム107の弾性力よりも大きな弾性力の第2ゴム108で閉方向へ付勢し、一対のアーム101,102の開状態をストッパ110で保持するようになっている。
【0004】
このようなロープ取付具100は、開状態の一対のアーム101,102の間に樹木の幹を位置させ、作業者が安全フック111を外し、作業者が紐112を介して操作板113を下方へ引くと、一対のアーム101,102を第2ゴム108の弾性力に抗して開状態に保持するストッパ110が外れ、一対のアーム101,102が第2ゴム108の弾性力で閉じられる。これにより、ロープ取付具100は、係合突き金具104が係合受け金具103に引っ掛けられ、樹木の幹にロープ105を巻き付けることができるようになっている。その後、このロープ取付具100は、作業者が紐114を介してピン部材115をアーム102から引き抜くことにより、第2ゴム108の一端がアーム102から外れ、一対のアーム101,102を閉方向へ付勢する第2ゴム108の弾性力が解放され、一対のアーム101,102が第1ゴム107の弾性力で開かれる。この際、ロープ105は一対のアーム101,102の仮固定具106から外れ、係合受け金具103は一方のアーム101から外れ、係合突き金具104は他方のアーム102から外れる。その後、ロープ取付具100は、作業者がポール116を操作し、一対のアーム101,102を樹木の幹から移動させることにより、ロープ105を樹木の幹に巻き付けることができるようになっている(特許文献1参照)。
【0005】
(ロープ取付具の第2従来例)
図10は、従来から知られているロープ取付具200の第2従来例を示す図である。この図10に示すロープ取付具200は、本体部201に可動アーム部202,203が回動可能に取り付けられ、可動アーム部202,203の一端側にロープ保持部204,205が取り外し可能に取り付けられ、可動アーム部202,203の他端側に入力部206,207が突出するように配設されている。このロープ取付具200は、開いた状態の可動アーム部202,203間に樹木の幹208を位置させ、樹木の幹208に入力部206,207を押し当てると、可動アーム部202,203が閉じ、可動アーム部202,203の一端側のロープ保持部204,205同士が係合し、ロープ保持部204,205に保持されたロープ210が樹木の幹208に巻き付けられた状態になる。その後、ロープ取付具200は、操作棒211が作業者によって操作され、可動アーム部202,203が樹木の幹208から離れる方向へ移動させられると、ロープ保持部204,205が可動アーム部202,203から離脱し、ロープ210が可動アーム部202,203のロープ仮止め部212から外れて、ロープ210を可動アーム部202,203から分離した状態で樹木の幹208に巻き付けることができる。なお、ロープ取付具200は、更に樹木の幹208から離れる方向へ移動させられると、可動アーム部202,203が樹木の幹208で押し広げられ、樹木の幹208から完全に離れることができるようになっている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9−28214号公報
【特許文献2】特開2009−30号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、図9に示す第1従来例に係るロープ取付具100は、作業者が紐112を介して操作板113を下方に引くことにより、ストッパ110が外れ、一対のアーム101,102が第2ゴム108の弾性力で閉じ方向へ移動した際に、係合受け金具103と係合突き金具104との係合が不首尾に終わった場合、作業者がストッパ110及び操作板113を再セットし直さなくてはならず、作業効率が悪かった。また、図9に示す従来のロープ取付具100は、作業者が操作板113を操作するための紐112とピン部材115を操作するための紐114の二種類の紐112,114を操作しなくてはならず、操作作業が繁雑であった。
【0008】
また、図10に示す第2従来例に係るロープ取付具200は、樹木の幹208の断面形状が滑らかな円形でないか、又は樹木の幹208の表面に凹凸がある場合、樹木の幹208に入力部206,207の先端が引っ掛かり、可動アーム部202,203を閉じることができず、所望の位置にロープ210を巻き付けられない虞があると共に、入力部206,207を樹木の幹208に押し付ける動作を複数回実行することによる作業効率悪化の虞があった。
【0009】
そこで、本発明は、ロープを樹木の幹等の棒状体に巻き付ける操作が簡単で且つ効率的に行うことを可能にするロープ取付具の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、開いた状態の一対のアーム2,3の間に棒状体65を位置させ、前記一対のアーム2,3を閉じることによって前記棒状体65にロープ32を巻き付けるようになっているロープ取付具1に関するものである。
本発明のロープ取付具1は、
・ポール4の先端に固定されたアーム支持体5と、
・前記アーム支持体5に回動可能に支持された一対のアーム2,3と、
・前記一対のアーム2,3のうちの一方に着脱可能に取り付けられたフック14と、
・前記一対のアーム2,3のうちの他方に固定されたロープ仮保持体22と、
・前記ポール4にスライド移動可能に取り付けられたスライダ28と、
・前記フック14と前記ロープ仮保持体22とが離れて位置するように、前記一対のアーム2,3を開いた状態で保持するばね26,27と、
・前記フック14に一端が固定され、前記ロープ仮保持体22を介して前記スライダ28に張り渡され、前記スライダ28のロープ係合部33から垂れ下がる前記ロープ32と、
・前記ロープ32に固定され、前記ロープ係合部33から垂れ下がる前記ロープ32が引かれると、前記ロープ係合部33に引っ掛かり、前記スライダ28を前記ポール4に沿って押し下げるロープロック体35と、
・前記スライダ28と前記一対のアーム2,3とに接続され、前記スライダ28が前記ロープロック体35によって前記ポール4に沿って押し下げられることにより、前記一対のアーム2,3を前記ばね26,27の弾性力に抗して閉じ、前記ロープ仮保持体22に仮保持された前記ロープ32を前記フック14に引っ掛けさせるアーム閉じ手段30と、を備えている。
そして、本発明のロープ取付具1において、
前記一対のアーム2,3は、前記スライダ28の前記ロープ係合部33から垂れ下がる前記ロープ32を引く力が解除されると、前記ばね26,27の弾性力で元の開いた状態に復帰するようになっている。また、前記スライダ28は、前記一対のアーム2,3が元の開いた状態に復帰する際に、前記アーム閉じ手段30によって前記ポール4に沿って持ち上げられて元の位置に復帰させられるようになっている。また、前記フック14は、前記ロープ32が引っ掛けられた状態で、且つ、前記一対のアーム2,3が前記棒状体65に対して移動させられると、前記一対のアーム2,3のうちの一方から離脱し、前記ロープ32と共に前記棒状体65に巻き付けられるようになっている。また、前記ロープ仮保持体22は、前記ロープ32が前記フック14に引っ掛けられた状態で、且つ、前記一対のアーム2,3が前記棒状体65に対して移動させられると、前記ロープ32を離すようになっている。
【0011】
本発明は、一対のアーム67,73のうちの一方を第1アーム73とし、前記一対のアーム67,73のうちの他方を第2アーム67とすると、前記第2アーム67を前記第1アーム73に対して開いた状態で棒状体65を収容し、前記第2アーム67を前記第1アーム73に対して閉じることによって、前記棒状体65にロープ32を巻き付けるようになっているロープ取付具66に関するものである。
本発明のロープ取付具66は、
・ポール4の先端に固定された基端部70から二股状に分岐した第1アーム支持体部71と第2アーム支持体部72とを有するアーム支持体68と、
・前記第1アーム支持体部71の先端側に固定された前記第1アーム73と、
・前記第2アーム支持体部72の先端側に回動可能に支持された前記第2アーム67と、
・前記第1アーム73の先端に着脱可能に取り付けられたフック14と、
・前記第2アーム67の先端に固定されたロープ仮保持体22と、
・前記ポール4にスライド移動可能に取り付けられたスライダ28と、
・前記フック14と前記ロープ仮保持体22とが離れて位置するように、前記第2アーム67を前記第1アーム73に対して開いた状態で保持するばね76と、
・前記フック14に一端が固定され、前記ロープ仮保持体22を介して前記スライダ28に張り渡され、前記スライダ28のロープ係合部33から垂れ下がる前記ロープ32と、
・前記ロープ32に固定され、前記ロープ係合部33から垂れ下がる前記ロープ32が引かれると、前記ロープ係合部33に引っ掛かり、前記スライダ28を前記ポール4に沿って押し下げるロープロック体35と、
・前記スライダ28と前記第2アーム67に接続され、前記スライダ28が前記ロープロック体35によって前記ポール4に沿って押し下げられることにより、前記第2アーム67を前記ばね76の弾性力に抗して閉じ、前記ロープ仮保持体22に仮保持された前記ロープ32を前記フック14に引っ掛けさせるアーム閉じ手段78と、を備えている。
そして、本発明のロープ取付具66において、前記第2アーム67は、前記スライダ28の前記ロープ係合部33から垂れ下がる前記ロープ32を引く力が解除されると、前記ばね76の弾性力で元の開いた状態に復帰するようになっている。また、前記スライダ28は、前記第2アーム67が元の開いた状態に復帰する際に、前記アーム閉じ手段78によって前記ポール4に沿って持ち上げられて元の位置に復帰させられる。また、前記フック14は、前記ロープ32が引っ掛けられた状態で、且つ、前記第1アーム73と前記第2アーム67とが前記棒状体65に対して移動させられると、前記第1アーム73から離脱し、前記ロープ32と共に前記棒状体65に巻き付けられる。また、前記ロープ仮保持体22は、前記ロープ32が前記フック14に引っ掛けられた状態で、且つ、前記一対のアーム67,73が前記棒状体65に対して移動させられると、前記ロープ32を離すようになっている。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るロープ取付具は、開いた状態の一対のアーム間に棒状体を位置させ、ロープを引くだけで一対のアームが閉じ、一対のアームの一方に着脱可能に取り付けられたフックに、一対のアームの他方に固定されたロープ仮保持体に張り渡されたロープが引っ掛けられ、ロープを引く力が解除されるだけで一対のアームが開き、一対のアームが棒状体に対して移動させられると、フックが一対のアームの一方から離脱してロープと共に棒状体に巻き付けられる。したがって、本発明に係るロープ取付具は、ロープを簡単な操作で且つ効率的に棒状体に巻き付けることができる。また、本発明に係るロープ取付具は、フックにロープを引っ掛ける作業が外的要因(樹木の枝がロープに引っ掛かる等の原因)で失敗した場合、作業者がロープを引く手を離すだけで、一対のアームが元の開いた状態に復帰し、再度作業を繰り返すことができるため、ロープの巻き付け作業を効率的に行うことができる。
【0013】
本発明に係るロープ取付具は、第1アームに対して第2アームを開いた状態にして棒状体を収容し、ロープを引くだけで第2アームが第1アームに対して閉じ、第1アームに着脱可能に取り付けられたフックに、第2アームに固定されたロープ仮保持体に張り渡されたロープが引っ掛けられ、ロープを引く力が解除されるだけで第2アームが開き、第1アーム及び第2アームが棒状体に対して移動させられると、フックが第1アームから離脱してロープと共に棒状体に巻き付けられる。したがって、本発明に係るロープ取付具は、ロープを簡単な操作で且つ効率的に棒状体に巻き付けることができる。また、本発明に係るロープ取付具は、フックにロープを引っ掛ける作業が外的要因(樹木の枝がロープに引っ掛かる等の原因)で失敗した場合、作業者がロープを引く手を離すだけで、第2アームが元の開いた状態に復帰し、再度作業を繰り返すことができるため、ロープの巻き付け作業を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1実施形態に係るロープ取付具の一対のアームが開いた状態を示す図であり、図1(a)がロープ取付具の平面図、図1(b)が図1(a)のA1−A1線に沿って切断して示すロープ取付具の一部側面図、図1(c)が図1(a)の矢印B1方向から見たロープ取付具の側面図、図1(d)が図1(a)のA2−A2線に沿って切断して示す図である。
図2】本発明の第1実施形態に係るロープ取付具の一対のアームが閉じた状態を示す図であり、図2(a)がロープ取付具の第1閉状態を示す平面図、図2(b)がロープ取付具の第2閉状態を示す平面図である。
図3】本発明の第1実施形態に係るロープ取付具のフックを示す図であり、図3(a)がフックの平面図、図3(b)が図3(a)の矢印B2方向から見たロープ取付具の側面図、図3(c)が図3(a)の矢印B3方向から見たロープ取付具の正面図である。
図4】本発明の第1実施形態に係るロープ取付具のロープ仮保持体を示す図であり、図4(a)がロープ仮保持体の平面図、図4(b)が図4(a)の矢印B4方向から見たロープ仮保持体の側面図、図4(c)が図4(a)の矢印B5方向から見たロープ仮保持体の側面図、図4(d)がクリップの側面図である。
図5】本発明の第1実施形態に係るロープ取付具のスライダを示す図であり、図5(a)がスライダの平面図、図5(b)がスライダの側面図である。
図6】本発明の第1実施形態に係るロープ取付具の作動状態を示す図であり、図6(a)がロープ取付具の第1作動状態図、図6(b)がロープ取付具の第2作動状態図、図6(c)がロープ取付具の第3作動状態図、図6(d)がロープ取付具の第4作動状態図である。
図7】本発明の第2実施形態に係るロープ取付具の第2アームが開いた状態を示す図であり、図7(a)がロープ取付具の平面図、図7(b)が図7(a)のA3−A3線に沿って切断して示すロープ取付具の一部側面図、図7(c)が図7(a)の矢印B6方向から見たロープ取付具の側面図である。
図8】本発明の第2実施形態に係るロープ取付具の第2アームが閉じた状態を示す図であり、図8(a)が樹木の幹をアーム支持体の内側に収容しない状態を示すロープ取付具の平面図、図8(b)が樹木の幹をアーム支持体の内側に収容した状態を示すロープ取付具の平面図である。
図9】第1従来例に係るロープ取付具の外観斜視図である。
図10】第2従来例に係るロープ取付具の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳述する。
【0016】
[第1実施形態]
図1及び図2は、本発明の第1実施形態に係るロープ取付具1を示す図である。なお、図1は、ロープ取付具1の一対のアーム2,3が開いた状態を示す図である。また、図2は、ロープ取付具1の一対のアーム2,3が閉じた状態を示す図である。
【0017】
図1に示すように、ポール4の先端側(図1(c)におけるポール4の上端側)には、一対のアーム2,3を回動可能に支持するアーム支持体5が固定されている。このアーム支持体5は、ポール4に固定された基端部6と、この基端部6から略V字形状に延びる一対のアーム支持体部7,8と、を有している。一対のアーム支持体部7,8の一方を第1アーム支持体部7とし、一対のアーム支持体部7,8の他方を第2アーム支持体部8とすると、第1アーム支持体部7の先端側には一対のアーム2,3の一方である第1アーム2が回動可能に取り付けられ、第2アーム支持体部8の先端側には一対のアーム2,3の他方である第2アーム3が回動可能に取り付けられている。
【0018】
図1及び図2に示すように、第1アーム2は、平面視した形状が略L字形状になっており、その略L字形状のコーナー部10が第1アーム支持体部7の先端側に回動可能に支持されている。この第1アーム2は、フック取付アーム部11と回動操作アーム部12とを有しており、フック取付部13の先端にフック14が着脱可能に取り付けられ、回動操作アーム部12が接続駒15を介して第2アーム3の回動操作アーム部16に接続されている。第1アーム2の回動操作アーム部12は、接続駒15のロッド17をスライド移動可能に係合するための長穴18が表裏を貫通するように形成されている。
【0019】
図1及び図2に示すように、第2アーム3は、平面視した形状が略逆L字形状になっており、その略逆L字形状のコーナー部20が第2アーム支持体部8の先端側に回動可能に支持されている。この第2アーム3は、ロープ仮保持体固定アーム部21と回動操作アーム部16とを有しており、ロープ仮保持体固定アーム部21の先端にロープ仮保持体22が固定され、回動操作アーム部16が接続駒15を介して第1アーム2の回動操作アーム部12に接続されている。第2アーム3の回動操作アーム部16は、接続駒15のロッド17をスライド移動可能に係合するための長穴23が第1アーム2の長穴18と同様に形成されている。
【0020】
図1に示すように、接続駒15は、第1アーム2の長穴18及び第2アーム3の長穴23にスライド移動可能に係合するロッド17と、このロッド17の上端に固定されて第2アーム3の回動操作アーム部16の上面に沿ってスライド移動する上部プレート24と、第1アーム2の回動操作アーム部12の下面に沿ってスライド移動できるようにロッド17に固定された下部プレート25と、を有している。そして、ロッド17は、その下端側が第1ばね26(例えば、引っ張りコイルばね)で第1アーム支持体部7の先端側に接続されると共に、その下端側が第2ばね27(例えば、引っ張りコイルばね)で第2アーム支持体部8の先端側に接続されている。これにより、接続駒15は、第1アーム支持体部7の先端と第2アーム支持体部8の先端とを結ぶ仮想直線のほぼ中間位置に、第1ばね26のばね力と第2ばね27のばね力とで弾性的に保持されている。この際、ロープ取付具1は、第1アーム2の回動操作アーム部12と第2アーム3の回動操作アーム部16とが上下に重なるように位置し、第1アーム2のフック取付アーム部11と第2アーム3のロープ仮保持体固定アーム部21とが平行に位置している。
【0021】
図1及び図5に示すように、ポール4の上部側で且つアーム支持体5の下方には、ポール4に沿ってスライド移動できるように係合された円筒状のスライダ28が配置されている。このスライダ28は、接続駒15に一端が固定されたアーム閉じロープ30(アーム閉じ手段)の他端を固定するロープ固定部31が形成されている。また、スライダ28は、樹木の幹等(棒状体)に巻き付けるロープ32をスライド可能に係合し、ロープ32の移動を案内するロープ係合部33が形成されている。このロープ係合部33は、二股状に分岐したガイド突起34,34の間にロープ32を収容し、ロープ32の移動を円滑に案内するものであり、スライダ28から張り出すように形成されている。そして、このロープ係合部33は、このロープ係合部33から垂れ下がるロープ32が作業者によって引かれ、ロープ32に固定された球状のロープロック体37がガイド突起34,34に引っ掛かると、ロープ32の移動を阻止する。その結果、スライダ28は、ロープ32と共に引き下げられる。そして、スライダ28は、第1ばね26のばね力及び第2ばね27のばね力に抗してアーム閉じロープ30を引き、アーム閉じロープ30を介して接続された接続駒15をポール4側に引き寄せる。これにより、図2に示すように、ロープ取付具1は、第1アーム2のフック取付アーム部11の先端側と第2アーム3のロープ仮保持体固定アーム部21の先端側とが近づく方向に、第1アーム2のフック取付アーム部11と第2アーム3のロープ仮保持体固定アーム部21とを閉じる。また、図2(a)に示す閉じた状態の一対のアーム2,3は、作業者がロープ係合部33から垂れ下がるロープ32を引く力を解除すると、第1ばね26及び第2ばね27のばね力でアーム閉じロープ30が引かれ、スライダ28が元の位置に復帰し、図1(a)に示した開状態に戻る。
【0022】
図1及び図3に示すように、フック14は、フック取付部13の先端に形成された係合穴36に脱着可能に係合された係合突起37と、この係合突起37と一体に形成された略円弧形状のフック本体38と、このフック本体38の開口部19に回動可能に取り付けられたロープ抜け止め体40と、このロープ抜け止め体40をフック本体38の開口部19に形成されたストッパ41に突き当てるロープ抜け止めばね42と、ロープ32の一端が固定されるロープ固定突起43と、を有している。ロープ抜け止め体40は、フック本体38の開口部19に取り付けられた支持ロッド44に回動可能に係合された筒状部45と、この筒状部45と一体に形成されたプレート部46と、を有している。また、ロープ抜け止めばね42は、フック本体38の開口端の筒状部分47に巻き付けられた巻き線ばねであり、その巻き線ばねの一端がフック本体38に固定され、巻き線ばねの他端がプレート部46の背面46a側に当接し、プレート部46をフック本体38のストッパ41に向けて付勢するようになっている。そして、このロープ抜け止めばね42によって付勢されたプレート部46は、ロープ仮保持体22に張り渡されたロープ32によって容易に押し開かれ、ロープ32が通過後にフック本体38のストッパ41に押し付けられ、フック本体38の開口部19を塞いで、ロープ32の抜け止めを行う(図2及び図4参照)。
【0023】
図1及び図4に示すように、ロープ仮保持体22は、第2アーム3のロープ仮保持体固定アーム部21の先端に固定されるアーム取付部48と、このアーム取付部48から上側ロープ支持爪部50と下側ロープ支持爪部51とに二股状に分岐するロープ支持爪部52と、を有している。この上側ロープ支持爪部50及び下側ロープ支持爪部51は、先端にU字状の溝53が形成されている。そして、上側ロープ支持爪部50の上面側に沿って張り渡されたロープ32は、上側ロープ支持爪部50のU字状の溝53に係合されると共に、下側ロープ支持爪部51のU字状の溝53に係合され、下側ロープ支持爪部51の下面側に沿って張り渡されることにより、上側ロープ支持爪部50と下側ロープ支持爪部51の上下方向に沿って張り渡されている。また、上側ロープ支持爪部50と下側ロープ支持爪部51は、一対のアーム2,3が閉じた状態でフック14に衝突しないような形状に形成されている。
【0024】
図1乃至図5に示すように、ロープ32は、フック14に固定された一端から第1アーム2の上面及び第2アーム3の上面に沿って配置され、第1アーム2の上面、第2アーム3の上面、及びロープ仮保持体22の上面に設置された複数のクリップ54に係合されることによってロープ仮保持体22まで張り渡され、上側ロープ支持爪部50及び下側ロープ支持爪部51に張り渡された後、第2アーム3のロープ仮保持体固定アーム部21の下面及び第2アーム支持体部8の下面に沿って配置され、ロープ仮保持体固定アーム部21の下面及び第2アーム支持体部8の下面に設置された複数のクリップ55に係合されることによってスライダ28のロープ係合部33まで張り渡され、更にロープ係合部33から下方に垂れ下がっており、地上の作業者が操作できるようになっている(図1(c)参照)。そして、ロープ32は、作業者によって引き下げられると、ロープロック体35がスライダ28のガイド突起34,34に引っ掛かり、スライダ28をポール4に沿って引き下げるようになっている。
【0025】
図1図2及び図4に示すように、クリップ54,55は、弾性変形が可能な合成樹脂材料で形成され、ロープ32を収容する丸穴56が形成されると共に、ロープ32を丸穴56に係合でき且つロープ32を丸穴56から離脱させることを可能にするスリット57が形成されている。このクリップ54,55は、スリット57の上方側の把持片58がロープ32をスリット57に出し入れする際に弾性変形する。スリット57の先端側には、ロープ32を入れやすくするための傾斜面60,61が形成されている。そして、図1(a)において、第1アーム2のフック取付アーム部11に設置されたクリップ54は、スリット57の先端が第2アーム3のロープ仮保持体固定アーム部21に向けて開いている。また、図1(a)において、第1アーム2の回動操作アーム部12に設置されたクリップ54及び第2アーム3の回動操作アーム部16に設置されたクリップ54は、スリット57の先端がフック取付アーム部11とロープ仮保持体固定アーム部21との間の空間へ向けて開口している。また、図1(a)において、ロープ仮保持体固定アーム部21及びロープ仮保持体22に設置されたクリップ54,55は、スリット57の先端がフック取付アーム部11側へ向けて開口している。また、図1(a)において、第2アーム支持体部8のクリップ55は、内側(第1アーム支持体部7と第2アーム支持体部8との間の空間)に向けて開口している。
【0026】
アーム閉じロープ30は、一端が接続駒15の上面部に固定され、他端がスライダ28のロープ固定部31に固定され、その途中箇所がポール4の上端に固定されたロープガイド63のガイド溝64にスライド移動できるように係合されている。
【0027】
図6は、本実施形態に係るロープ取付具1の使用状態を示す図である。先ず、図6(a)に示すように、ロープ取付具1は、一対のアーム(第1アーム2及び第2アーム3)を開いた状態にし、一対のアーム2,3の回動操作アーム部12,16を樹木の幹(棒状体)65に近づける。
【0028】
次に、図6(b)に示すように、ロープ取付具1は、スライダ28のロープ係合部33から垂れ下がるロープ32が作業者によって引かれると、ロープ32のロープロック体35がロープ係合部33のガイド突起34,34に引っ掛かり(図5参照)、スライダ28がポール4に沿って下降する(図1(c)参照)。この際、アーム閉じロープ30は、下降するスライダ28によって引かれ、接続駒15を第1ばね26及び第2ばね27のばね力に抗してアーム支持体5の基端部6(ポール4)側に引き寄せ(図1(d)参照)、一対のアーム2,3を閉じ始める。
【0029】
更に、図6(c)に示すように、ロープ取付具1は、スライダ28のロープ係合部33から垂れ下がるロープ32が作業者によって引かれ(図1(c)参照)、ロープ仮保持体22に掛け渡されたロープ32がフック14に引っ掛けられるまで、スライダ28のロープ係合部33から垂れ下がるロープ32が作業者によって引かれる。この際、ロープ取付具1は、一対のアーム2,3が樹木の幹(棒状体)65を取り囲むように閉じ、フック14に引っ掛けられたロープ32が樹木の幹(棒状体)65を取り囲む(図2参照)。なお、本実施形態に係るロープ取付具1は、作業者がロープ32を離すと、一対のアーム2,3が第1ばね26及び第2ばね27のばね力で元の開いた状態(図6(a)に示す状態)に復帰するため(図1(d)参照)、樹木の枝の影響等でロープ32をフック14に引っ掛ける作業が失敗した場合、樹木の幹(棒状体)65に対する位置を変えて、図6(a)から図6(c)までの作業を再び続行することができ、ロープ32の巻き付け作業を効率的に行うことができる。
【0030】
次に、図6(d)に示すように、ロープ取付具1は、ロープ32を引く力が緩められると、一対のアーム2,3が第1ばね26及び第2ばね27のばね力で元の開いた状態に復帰する(図1(d)参照)。この際、ロープ取付具1は、接続駒15がアーム支持体5の基端部6から遠ざかる方向に移動し、スライダ28がアーム閉じロープ30によって引っ張られて元の位置(図1(c)に示すポール4の上部)に復帰する。その後、ロープ取付具1は、樹木の幹(棒状体)65から離される。そして、フック14は、図6(c)から図6(d)までの一連のロープ取付具1の動作において、第1アーム2のフック取付アーム部11の先端から離脱する。また、ロープ32は、図6(c)から図6(d)までの一連のロープ取付具1の動作において、ロープ取付具1のクリップ54,55から離脱する。その後、ロープ32が作業者によって引っ張られると、フック14及びロープ32が樹木の幹(棒状体)65に巻き付けられ、樹木の幹(棒状体)をロープ32で引っ張ることが可能になる。
【0031】
以上のような本実施形態に係るロープ取付具1は、開いた状態の一対のアーム2,3間に樹木の幹(棒状体)65を位置させ、ロープ32を引くだけで一対のアーム2,3が閉じ、一対のアーム2,3の一方(第1アーム2)に着脱可能に取り付けられたフック14に、一対のアーム2,3の他方(第2アーム3)に固定されたロープ仮保持体22に張り渡されたロープ32が引っ掛けられ、ロープ32を引く力が解除されるだけで一対のアーム2,3が開き、一対のアーム2,3が樹木の幹(棒状体)65に対して移動させられると、フック14が一対のアーム2,3の一方(第1アーム2)から離脱してロープ32と共に樹木の幹(棒状体)65に巻き付けられる。したがって、本実施形態に係るロープ取付具1は、ロープ32を簡単な操作で且つ効率的に樹木の幹(棒状体)65に巻き付けることができる。また、本実施形態に係るロープ取付具1は、フック14にロープ32を引っ掛ける作業が外的要因(樹木の枝がロープ32に引っ掛かる等の原因)で失敗した場合、作業者がロープ32を引く手を離すだけで、一対のアーム2,3が元の開いた状態に復帰し、再度作業を繰り返すことができるため、ロープ32の巻き付け作業を効率的に行うことができる。
【0032】
[第2実施形態]
図7及び図8は、本発明の第2実施形態に係るロープ取付具66を示す図である。なお、図7は、ロープ取付具66の第2アーム67が開いた状態を示す図である。また、図8は、ロープ取付具66の第2アーム67が閉じた状態を示す図である。
【0033】
図7に示すように、ポール4の先端側(図7(c)におけるポール4の上端側)には、アーム支持体68が固定されている。このアーム支持体68(平面視した形状が略C字形状のアーム支持体68)は、ポール4に固定された基端部70と、この基端部70から二股状に延びる一対のアーム支持体部71,72と、を有している。一対のアーム支持体部71,72の一方を第1アーム支持体部71とし、一対のアーム支持体部71,72の他方を第2アーム支持体部72とすると、第1アーム支持体部71の先端側には第1アーム73が固定され、第2アーム支持体部72の先端側には第2アーム67が回動可能に取り付けられている。
【0034】
図7に示すように、第1アーム73は、フック14を取り付けるための係合凹部74が先端に形成され、その係合凹部74にフック14の係合突起37が嵌合されることにより、フック14が着脱可能に取り付けられている。なお、フック14は、第1実施形態において説明したフック14と同様であるので、第1実施形態の説明と重複した説明を省略する。
【0035】
図7及び図8に示すように、第2アーム67は、長尺の板状体であり、その一端側が第2アーム支持体部72の先端側に回動可能に支持されている。また、第2アーム67は、その他端側にロープ仮保持体22が固定されている。そして、この第2アーム67は、第2アーム支持体部72の先端側に固定された回動ストッパ75にばね76で押し付けられ、時計回り方向への回動が制限され、第1アーム73と平行な状態(開いた状態)にばね76の弾性力で保持されている。ばね76は、図7(a)及び図7(c)に示すように、第2アーム67を第2アーム支持体部72に回動可能に支持する支軸77に巻き付けられた巻き線ばねであり、一端が第2アーム支持体部72に固定され、他端が第2アーム67の側面67a(第1アーム73に対向する側の側面67a)に引っ掛けられ、第2アーム67を第2アーム支持体部72の回動ストッパ75に向けて付勢している。なお、ロープ仮保持体22は、第1実施形態において説明したロープ仮保持体22と同様であるので、第1実施形態の説明と重複した説明を省略する。
【0036】
図7及び図8に示すように、ロープ32は、フック14に固定された一端から第1アーム73、アーム支持体68、及び第2アーム67の上面に沿ってロープ仮保持体22まで配置され、第1アーム73、アーム支持体68、第2アーム67、及びロープ仮保持体22の上面に設置された複数のクリップ54に係合されることによってフック14からロープ仮保持体22まで張り渡され、上側ロープ支持爪部50及び下側ロープ支持爪部51に張り渡された後、ロープ仮保持体22の下面、及び第2アーム67の下面に沿って配置され、ロープ仮保持体22の下面、及び第2アーム67の下面に設置された複数のクリップ55に係合されることによってスライダ28のロープ係合部33まで張り渡され、更にロープ係合部33から下方に垂れ下がっており、地上の作業者が操作できるようになっている。そして、ロープ32は、作業者によって引き下げられると、ロープロック体35がスライダ28のガイド突起34に引っ掛かり、スライダ28をポール4に沿って引き下げるようになっている。また、ロープ32は、第2アーム67の下面の最も第2アーム支持体部72寄りに位置するクリップ55からロープ係合部33まで延びる部分が第2アーム67の回動を支える支軸77よりも内側に位置している(なお、図7(a)において、略C形形状のアーム支持体68の内周面側を内側とし、アーム支持体68の外周面側を外側とする)。したがって、ロープ32は、スライダ28のロープ係合部33から下方に垂れ下がった部分が作業者によって引き下げられると、第2アーム67をばね76の弾性力に抗して反時計回り方向(図7(a)の左回り方向)に回動させる。なお、スライダ28は、第1実施形態において説明したスライダ28と同様であるので、第1実施形態の説明と重複した説明を省略する。また、クリップ54,55は、第1実施形態において説明したクリップ54,55と同様であり(図4(d)参照)、スリット57がアーム支持体68の内側へ向けて開口している。
【0037】
図7及び図8に示すように、アーム閉じロープ78は、一端が第2アーム67の上面側のクリップ55と第2アーム67の支軸77との間に固定され、他端がスライダ28のロープ固定部31に固定され、その途中箇所がポール4の上端に固定されたロープガイド63のガイド溝64にスライド移動できるように係合されている。
【0038】
このような本実施形態に係るロープ取付具66は、第2アーム67が開いた状態において(図7(a)に示す状態において)、アーム支持体68の内側に樹木の幹(棒状体)65が収容された後、スライダ28のロープ係合部33から下方に垂れ下がったローブ32が作業者によって引き下げられると、ロープ32のロープロック体35がスライダ28のガイド突起34,34に引っ掛かり、スライダ28がポール4に沿って引き下げられる。この際、アーム閉じロープ78(アーム閉じ手段)は、スライダ28によって引っ張られ、第2アーム67をばね76の弾性力に抗して閉じ方向へ回動させ、ロープ仮保持体22に張り渡されたロープ32がフック14に引っ掛けられるまで第2アーム67を回動させ、第1アーム73と第2アーム67との開口部を閉じる(図8参照)。
【0039】
また、本実施形態に係るロープ取付具66は、第2アーム67が閉じた状態において(図8に示す状態において)、ロープ32を引く力が解除されると、第2アーム67がばね76の弾性力で時計回り方向(開く方向)に回動させられ、第2アーム67が第2アーム支持体部72の回動ストッパ75にばね76によって押し当てられて保持される(図7に示すように、第2アーム67が開いた状態で保持される)。その後、ロープ取付具66は、樹木の幹(棒状体)65から離されると、フック14が第1アーム73から離脱し、クリップ54,55に仮保持されたロープ32がクリップ54,55から離脱し、フック14及びロープ32が樹木の幹(棒状体)65に巻き付けられる。
【0040】
このように、本実施形態に係るロープ取付具66は、第1アーム73に対して第2アーム67を開いた状態にして樹木の幹(棒状体)65を収容し、ロープ32を引くだけで第2アーム67が第1アーム73に対して閉じ、第1アーム73に着脱可能に取り付けられたフック14に、第2アーム67のロープ仮保持体22に張り渡されたロープ32が引っ掛けられ、ロープ32を引く力が解除されるだけで第2アーム67が開き、第1アーム73及び第2アーム67が樹木の幹(棒状体)65に対して移動させられると、フック14が第1アーム73から離脱してロープ32と共に樹木の幹(棒状体)65に巻き付けられる。したがって、本実施形態に係るロープ取付具66は、ロープ32を簡単な操作で且つ効率的に樹木の幹(棒状体)65に巻き付けることができる。また、本実施形態に係るロープ取付具66は、フック14にロープ32を引っ掛ける作業が外的要因(樹木の枝がロープ32に引っ掛かる等の原因)で失敗した場合、作業者がロープ32を引く手を離すだけで、第2アーム67が元の開いた状態に復帰し、再度作業を繰り返すことができるため、ロープ32の巻き付け作業を効率的に行うことができる。
【符号の説明】
【0041】
1,66……ロープ取付具、2,73……第1アーム、3,67……第2アーム、4……ポール、5,68……アーム支持体、14……フック、22……ロープ仮保持体、26……第1ばね(ばね)、27……第2ばね(ばね)、28……スライダ、30,78……アーム閉じロープ(アーム閉じ手段)、32……ロープ、33……ロープ係合部、35……ロープロック体、65……樹木の幹(棒状体)、70……基端部、71……第1アーム支持体部、72……第2アーム支持体部、76……ばね
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10