【実施例】
【0015】
実施例に係る搬送設備につき、
図1から
図13を参照して説明する。以下、
図2の紙面左側を搬送設備における搬送設備の正面側(前方側)とし、正面側から見て左右側を搬送設備における搬送設備の左右側として説明する。
【0016】
図1および
図2に示されるように、搬送設備Sは、倉庫等の屋内に設置され、図示しないタブレット端末から無線による指令を受けて、搬送台車1、昇降装置20(移送装置)の動作が制御される。尚、タブレット端末に代えて中央制御装置による統括制御を採用してもよい。
【0017】
搬送設備Sは、複数の収容ライン2a,2a,…を上下に備え床に固定されて立設された収容棚2と、収容棚2において物品3の搬送を行う搬送台車1と、搬送台車1を指定された段の収容ライン2aに対して運搬させる際、または最下段の収容ライン2aと略同じ高さに位置する図示しない搬送コンベアに対して運搬させる際に搬送台車1を上下に移動させる昇降装置20を備えている。収容棚2の各収容ライン2a,2a,…には、正面視L字状、逆L字状で一対に対向する収容側走行レール4,4,…が敷設されており、収容側走行レール4,4,…の上端である載置部4a,4a,…には、物品3が載置された複数のパレット6,6,…が支持されている。
【0018】
また、収容側走行レール4,4,…は、正面視L字状、逆L字状で一対に対向する収容側走行レール4,4ごとに、収容側走行レール4,4の下端を略垂直に結ぶ横杆部43,43,…が所定間隔を置いて連結されており、構造強度が高められている。尚、昇降装置20直近に位置する横杆部43には、
図11,13に示されるように、昇降装置20と対向する面の正面視右端部に略長方形の反射板48が固定されている。
【0019】
図3および
図4に示されるように、搬送台車1は、収容側走行レール4の下端に設けられた走行面4bを走行可能な車体11と、物品3を載置支持し車体11に対し昇降可能に設けられた載置台7と、該載置台7を昇降させる昇降駆動部(図示せず)と、搬送台車1を収容側走行レール4上で走行可能とする走行装置12と、を備えており、載置台7がパレット6の下面から離間する最下降状態で収容側走行レール4の走行面4bを走行してパレット6の下方に進入した後、載置台7を上昇させることでパレット6ごと物品3を持ち上げ、パレット6および物品3を収容側走行レール4の載置部4aから所定高さ浮かせて運搬するようになっている。
【0020】
図3に示されるように、搬送台車1における走行装置12は、駆動モータ(図示せず)、駆動車輪13および従動輪14により主に構成され、駆動モータが図示しないケーブルによりシーケンサ等の制御部18(許可手段)と接続されており、制御部18から送信される回転方向や回転数等の情報に基づき回転駆動するようになっている。これら制御部18、走行装置12および昇降駆動部は、車体11内に内蔵されたバッテリー(図示せず)から供給される電力によりそれぞれ稼働可能となっている。
【0021】
車体11の前後の側板部には、それぞれの正面視左端部から外側に張り出す水平ローラ15と、正面視右端部から外側に張り出す水平ローラ15’とが設けられている。さらに、左右の側板部には、その前後方向の中央部近傍に水平ローラ16,16がそれぞれ設けられている。これら水平ローラ15,15’,…および水平ローラ16,16が収容側走行レール4の側壁部4d,4d(
図4参照)に当接することにより、車体11が収容側走行レール4に沿って走行するようになっている。
【0022】
また、水平ローラ15の支持部には、センサ装置5(検知手段)が設けられている。センサ装置5は、発信部51と、受信部52と、判定部53とから主に構成されており、図示しないケーブルにより制御部18と接続されている。尚、水平ローラ15は、車体11の中心軸を支点とした対角線上にそれぞれ配設されており、対角の位置にもセンサ装置5が同様に配設されている。
【0023】
尚、前方(昇降装置20側)と後方に配設されたセンサ装置5は、同一の構造・性能を有するが、説明の便宜上区別するため、前方に配設されたセンサ装置をセンサ装置5とし、後方に配設されたセンサ装置をセンサ装置5’とする。さらに尚、先述の通りセンサ装置5’は、センサ装置5と同一の構造・性能であるため、重複する説明については省略する。
【0024】
搬送台車1は、外部と無線通信を行うための通信装置19を内部に備えており、通信装置19は、外部へ信号を送信するための送信部19a(停止指示送信手段)と、外部から信号を受信するための受信部19b(受信手段)とを有している。
【0025】
搬送台車1は、昇降装置20を用いることで、現在の収容ライン2aから異なる高さの収容ライン2aに移乗することができる。
図1に示されるように、昇降装置20は、床面上に配置される基台部21と、この基台部21から上下方向に2本起立するマスト22,22と、これらマスト22,22の上端を結ぶ横杆部23と、マスト22,22に上下方向に移動可能に支持される昇降台24(移送台)と、昇降台24を上下方向に移動させる詳述しない昇降駆動部26と、から主に構成されている。
【0026】
また、昇降装置20は、外部と無線通信を行うための通信装置29を内部に備えており、通信装置29は、外部へ信号を送信するための送信部29a(送信手段)と、外部から信号を受信するための受信部29b(停止指示受信手段)とを有している。
【0027】
昇降台24は、収容側走行レール4と略同一構造の昇降側走行レール25,25を備えており、搬送台車1は、昇降側走行レール25,25と昇降側走行レール25,25の走行面25b上を走行し、収容ライン2aから昇降台24へ、また昇降台24から収容ライン2aに移乗するようになっている。
【0028】
昇降台24は、収容側走行レール4と略同一構造の昇降側走行レール25,25を備えており、搬送台車1は、収容側走行レール4,4の走行面4b,4bと昇降側走行レール25,25の走行面25b,25b上を走行し、収容ライン2aから昇降台24に、また昇降台24から収容ライン2aに移乗するようになっている。
【0029】
また、昇降台24は、
図9,13に示されるように、昇降側走行レール25,25の前方端部に規制部材27が取り付けられており、規制部材27は、収容棚2と対向する対向面の正面視右端部に略長方形の反射板28が固定されている。すなわち、水平ローラ15の支持部に配設されたセンサ装置5と左右方向に略同じ位置に反射板28が固定されている。
【0030】
図5および
図6に示されるように、収容側走行レール4の端部30と昇降側走行レール25の端部31とは、互いに入れ子状に突き合わせられる凹凸形状を成している。尚、ここでいう収容側走行レール4の端部30と昇降側走行レール25の端部31とは、それぞれ走行面4b,25bの長手方向の端部のことである。
【0031】
続いて収容棚2による昇降台24の支持構造を説明する。
図6(a),(b)に示されるように、昇降台24の昇降側走行レール25の下方には、直動式のアクチュエータであるピン装置40が固定されており、レールの長手方向に向けて円筒状のピン41が進退するようになっている。
【0032】
また、ピン41は、その先端部41aが、対向する収容側走行レール4の下方に位置するように収容棚2に固定された受部材42上まで進出した状態である進出状態(
図6(b)参照)と、収容側走行レール4と上下に重ならない位置まで後退した状態である後退状態(
図6(a)参照)とで切替えが可能となっている。尚、受部材42は、支持面42aの左右に立ち上がり、ピン41の落下を防止するリブ42bを有している。
【0033】
また、ピン41は、進出状態となった時に受部材42と接触する検出部44が内蔵されており、昇降装置20が有する通信装置29における送信部29aと図示しないケーブルにより接続されている。
【0034】
これまで、搬送設備Sの構造について主に説明を行ってきたが、これより、
図7,8を用いて、搬送台車1が収容棚2から昇降装置20に移乗する際の動作・制御について詳しく説明する。
【0035】
まず、図示しないタブレット端末から搬送台車1が収容ライン2aから昇降装置20に移乗して物品3を搬送する指令を受けた場合について説明する。搬送台車1は、収容ライン2aの物品3及びパレット6を持ち上げた後、昇降装置20に向けて自走を開始するとともに、センサ装置5によるセンシングを開始する(
図10a)。すなわち、搬送台車1は、現在自身が位置する収容ライン2aから昇降装置20の昇降台24へと移乗する前に、センサ装置5による検知を開始する。その後、搬送台車1は収容ライン2a上の後述するホームポジションRに到達すると一端停止する。
尚、搬送台車1は、搬送台車1の車体11における側面に設けられた図示しないフォトセンサにより、収容側走行レール4の側壁部4dに形成されたスリット(図示せず)を検出することにより、収容ライン2aにおけるホームポジションRに位置していることを判断できるようになっている。尚、ホームポジションRの位置を検出する構成は、これに限らず、例えば
図10(b)に示されるように、後方のセンサ装置5によって反射板48との距離の検出結果に基づくものであってもよい。
【0036】
ここで、センサ装置5は、発信部51より光信号50Aを発信してから、受信部52が光信号50Aの反射板28に反射された反射信号である光信号50Bを受信するまでの時間から、センサ装置5から反射板28までの距離を検知するように構成されている。尚、センサ装置5および反射板28は、同一の条件において同一の検知結果が得られるように、あらかじめ調整がなされた状態で固定されており、以降も同条件にて説明を行う。
【0037】
また、センサ装置5は、昇降台24が後述する適正高さT(適正位置)(
図10参照)に停止しており、かつ、搬送台車1がホームポジションR(
図10参照)に停止している時における、昇降台24の反射板28と搬送台車1のセンサ装置5との基準距離P’(所定範囲)をあらかじめ定めておく。
【0038】
尚、適正高さTとは、指定された収容ライン2aの一対の収容側走行レール4,4の下端に昇降装置20の一対の昇降側走行レール25,25の下端の上下方向の位置が一致する高さを意味している。尚、適正高さは、収容側走行レール4,4と昇降側走行レール25,25の下端以外の位置を基準としてもよい。また、ホームポジションRは、収容ライン2a上であらかじめ定められた搬送台車1の停止位置のことであり、搬送台車1は、ホームポジションRを基準として昇降台24との距離を検知する。
【0039】
センサ装置5は、その判定部53が昇降台24の位置を適正高さTであると判定すると、搬送台車1の制御部18に指示信号54を出力する。ただし、制御部18は指示信号54が入力されても、それだけでは搬送台車1を進行方向へ前進させない。
【0040】
次いで、昇降装置20の検出部44について詳しく説明する。ピン装置40は、
図6(b)に示されるように進出状態であるとき、ピン41が受部材42の支持面42aに当接した状態、すなわちピン41が下方から受部材42に支持された状態であるため、ピン41には歪が発生している。検出部44は、この歪を検出するものであり、ピン41が進出状態である時の発生する歪が基準以上である時、ピン41が進出状態であることを検出することができる。尚、検出部44は歪を検出するものに代えてピン41の位置を検出するもの例えばストロークを検出するものであってもよい。
【0041】
また、検出部44は、ピン41が進出状態であることを検出したとき、昇降装置20の通信装置29に検出信号45A(情報)を出力する。通信装置29は、検出部44から検出信号45Aが入力されると、通信装置29の送信部29aより検出信号45B(情報)が搬送台車1の受信部19bに送信され、受信部19bは制御部18に検出信号45C(情報)を出力する。ただし、制御部18は検出信号45Cが入力されても、それだけでは搬送台車1を進行方向へ前進させない。
【0042】
そして、制御部18は、指示信号54および検出信号45Cのいずれもが入力されている状態であるとき、搬送台車1が昇降装置20の昇降台24に向かって自走することを許可する。尚、搬送台車1が自走する方向は、指示信号54を発信した判定部53を有するセンサ装置5が位置する方向、すなわち前方である。
【0043】
また、制御部18は、搬送台車1が自走することを許可したとき、
図8に示されるように、停止信号46A(停止指示)を搬送台車1の送信部19aに出力、送信部19aが昇降装置20の受信部29bに停止信号46B(停止指示)を送信し、受信部29bが昇降駆動部26に停止信号46C(停止指示)を出力する。これにより、昇降装置20の昇降駆動部26は、その駆動が制限され、昇降台24が適正高さTに停止し続ける。搬送台車1が移乗途中に昇降台24が移動することを防ぐことができる。
【0044】
搬送台車1は、昇降台24が適正高さTにあるとき収容ライン2aから昇降台24に自走するため、安全に移乗をすることができる。さらに、昇降台24が適正高さTにあるときに加えて、ピン装置40が進出状態であることを条件としているため、安全に移乗をすることができる。このとき、ピン装置40は、進出状態であり続けるため、搬送台車1の移乗にあたって大きな荷重が昇降台24にかかったとしても、ピン41が受部材42に支持されることで、昇降台24が停止位置より降下することがない。
【0045】
ここで、
図7〜9を用いて、搬送台車1が昇降台24に移乗を開始し、停止するまでの態様について説明する。
【0046】
搬送台車1は、
図7〜9(a)に示されるように、収容ライン2aのホームポジションRより、先述の通りセンサ装置5により昇降装置20の昇降台24の検知を行うと指示信号54が制御部18に入力され、かつ昇降装置20からの検出信号45Cが制御部18に入力されたとき、制御部18により搬送台車1の自走の許可がなされるとともに、昇降装置20の昇降駆動部26に停止信号46Cが入力される。
【0047】
搬送台車1は、
図8,9(b)に示されるように、センサ装置5により反射板28との間の距離を求め、自らの反射板28との相対位置を算出しながら移乗を行う(
図10(c))。この時、昇降台24のピン装置40は収容ライン2aの受部材42にピン41が接続された進出状態であり、収容ライン2aと昇降台24との間に段差が生じることがないことから、搬送台車1の脱落や物品3の落下を防止することができる。
【0048】
昇降側走行レール25,25には、収容側走行レール4と同様にスリット(図示せず)が設けられており、搬送台車1は、フォトセンサで昇降側走行レール25,25側のスリットを検出したことにより、昇降台24におけるホームポジションR’に位置していることを判断できるようになっている。搬送台車1は、スリットを検出したことに基づき自走を止めて昇降台24におけるホームポジションR’にて停止する(
図10(d))。これにより、搬送台車1は、規制部材27に接触することなく停止する。尚、
図9(c)に示されるように、センサ装置5によって反射板48との距離Q’の検出結果に基づきホームポジションR’を判断するものであってもよい。
【0049】
ここで、昇降装置20の昇降台24に搬送台車1が移乗する前段階において、昇降台24が適正高さTに停止していない場合に応じた動作・制御について、
図11を用いて詳しく説明する。
【0050】
図11(a)に示されるように、搬送台車1がホームポジションRに停止し、かつ昇降装置20の昇降台24が適正高さTに到達していない際には、搬送台車1は、センサ装置5を起動させ、昇降装置20の昇降台24の検知を開始する。この時、反射板28が下方に位置しているため、センサ装置5の受信部52が光信号50Bを受信することができない。
【0051】
また、搬送台車1は、昇降台24が適正高さTに停止していないことを判定すると、昇降台24の到着を待つ。尚、搬送台車1自身が停止する収容ライン2aの適正高さTに昇降台24を移動・停止するように、搬送台車1の送信部19aより昇降装置20の受信部29bに呼出信号を送信してもよい。
【0052】
図11(b)に示されるように、昇降台24が適正高さTに移動され停止されると、昇降台24の反射板28と搬送台車1のセンサ装置5との距離が、あらかじめ定められている基準距離P’となって、センサ装置5は昇降台24が適正高さTに停止していることを判別することができる。
【0053】
以降、搬送台車1は、指示信号54および検出信号45Cが制御部18に入力されると、制御部18が自走を許可し、
図11(c)に示されるように移乗を行い、センサ装置5が停止距離Q’を検出すると、
図11(d)に示されるようにホームポジションR’で搬送台車1が停止する。
【0054】
ここで、複数の搬送台車1,1,…の内、収容棚2の収容ライン2a,2a,…において上から2〜4段目の搬送台車1,1,1に対して昇降台24に移乗する指示がなされたときの制御について、
図2を用いて詳しく説明する。
【0055】
搬送台車1,1,1は、先述の通りホームポジションRに停止する。このとき、昇降台24が自己の適正高さTに停止された搬送台車1は移乗を許可され、自己の適正高さTに停止されない搬送台車1,1は移乗を許可されず、待機することとなる。
【0056】
これまで、搬送台車1が収容ライン2aから昇降台24に移乗する際の制御について説明してきたが、これより、搬送台車1が昇降台24から収容ライン2aに移乗する際の制御について、
図12,13を用いて詳しく説明する。
【0057】
自動倉庫システム10は、搬送台車1が昇降台24から収容ライン2aに移乗する際、
図12に示されるように、搬送台車1のセンサ装置5’による検知を開始する。この時、センサ装置5’は、センサ装置5と同様に発信部51’と受信部52’と光信号50A’,50B’とを用いて反射板48までの距離を検知するが、検知した距離が基準距離P(所定範囲)である時、昇降台24が適正高さTに停止しているとセンサ装置5’の判定部53’が判定し、判定部53’が制御部18に指示信号54’を入力する。
【0058】
昇降台24は、先述の通りピン装置40が進出状態となることで、制御部18に検出信号45Cを入力する。
【0059】
そして、制御部18は、指示信号54および検出信号45Cの入力がなされたとき、搬送台車1が収容ライン2aに向かって自走することを許可する。尚、搬送台車1が自走する方向は、指示信号54’を発信した判定部53を有する、センサ装置5’が位置する方向、すなわち後方である。
【0060】
搬送台車1は、
図12、
図13(a)に示されるように、昇降装置20の昇降台24のホームポジションR’から、先述の通りセンサ装置5’による収容ライン2aの検知を行うと指示信号54’が制御部18に入力され、かつ昇降装置20からの検出信号45Cが制御部18に入力されたとき、制御部18により搬送台車1の自走の許可がなされるとともに、昇降装置20の昇降駆動部26に停止信号46Cが入力される。
【0061】
搬送台車1は、
図13(b)に示されるように、反射板48との間における自らの位置を算出しながら移乗を行う。この時、先述の通り昇降台24のピン装置40は収容ライン2aの受部材42にピン41が接続された進出状態である。
【0062】
搬送台車1は、
図13(c)に示されるように、センサ装置5’と反射板48との距離があらかじめ定められた停止距離Qとなると、センサ装置5’は指示信号54’の出力を停止する。これにより、搬送台車1は、自走をやめて収容ライン2aにおけるホームポジションRにて停止する。
【0063】
以上説明してきたように、本実施例における搬送設備Sは、搬送台車1が昇降台24の位置を検知するセンサ装置5と、昇降台24と搬送台車1の相対位置が基準距離Pであるときに搬送台車1の自走を許可する制御部18とを備えているため、自ら昇降台24と搬送台車1の相対位置を検知・判定し、収容ライン2aから昇降台24に自走するため、人による目視確認は必要なく、搬送台車1が昇降台24に移乗する際の時間が短時間となる。
【0064】
また、搬送台車1は、移乗する際は一度ホームポジションRで停止し、センサ装置5による検知を行うため、収容ライン2aや昇降台24から慣性によって搬送台車1や物品3が落下や脱落等することを防止することができる。
【0065】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0066】
例えば、前記実施例では、搬送台車1は、タブレット端末を用いたオペレータに指示される態様を例について説明したが、中央制御装置に指示される態様でもよい。同様に、昇降装置20は中央制御装置に指示される態様でもよい。
【0067】
また、収容棚2は、複数の収容ライン2a,2a,…を上下に備える態様として説明したが、これに限らず、前後、左右及び上下の収容ラインの複数を組合せた態様であってもよい。
【0068】
また、昇降装置20は、昇降台24を上下に移動させる態様として説明したが、これに限らず、前後、左右及び上下の収容ラインの複数の位置に移送台を移動させる移送装置の態様であってもよい。この態様であれば、複数の収容ライン2aが前後左右上下に構成された収容棚であっても、搬送台車1を複数の収容ライン2aのいずれかに対応する収容ライン2aに運搬することができる。また、搬送台車1を運搬する移送台は、昇降装置20を含む移送装置に複数備えられていてもよい。
【0069】
また、センサ装置5,5’は、反射板28,48までの距離を検知する態様として説明したが、これに限らず、物品3やパレット6等を含む障害物を検知してもよく、収容側走行レール4,4,…や昇降側走行レール25,25また、前後の高低差を検知してもよい。
【0070】
また、搬送台車1は、自身の走行距離を算出することで、センサ装置5による検知された距離だけ走行する態様であってもよく、その際に適宜加減速が可能な態様であってもよい。