(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
演算処理装置および記憶装置と表示装置と入力操作手段と、車両の運用を変更する機能を備えた外部の運行管理システムおよび編成の位置をリアルタイムで把握可能な車両追跡システムとの間でデータの送受信が可能なデータ送受信手段とを備え、前記記憶装置に記憶されている車両運用データに基づいて車両の運用および作業を管理する車両運用業務支援システムであって、
前記演算処理装置は、
前記データ送受信手段が前記運行管理システムから受信した運用変更データと前記車両追跡システムから受信した運用実績データとを比較して齟齬がないか判定する運用変更判定手段と、
前記車両運用データに基づいて、縦軸に複数の駅名をとり、横軸に時間をとって各編成もしくは列車の運行を線で表した運用ダイヤを編集する運用ダイヤ編集処理手段と、
前記運用ダイヤ編集処理手段により編集された前記運用ダイヤを前記表示装置に表示させる表示処理手段と、
前記運行管理システムからの運用変更データを受信した場合に、前記運用ダイヤの運用計画線のうち、前記運用変更データに対応する車両の変更前の運用計画線を変更後の運用計画線に変える運用変更反映手段と、
前記車両追跡システムからの運用実績データを受信した場合に、前記運用ダイヤの運用計画線のうち、前記運用実績データが示す時間帯の運用計画線を運用実績が反映された運用実績線に切り替える運用ダイヤ実績反映手段と、
を備え、前記運用変更判定手段が運用変更データに運用実績データと齟齬のある変更が含まれていると判定した場合に、前記表示装置に警告情報を表示可能に構成され、
前記運用変更反映手段による変更処理を実行させるか実行させないかを選択させるサブ画面を前記表示処理手段によって前記表示装置に表示させ、前記入力操作手段からの入力に応じて、前記運用変更反映手段による運用変更データの反映または運用変更データの破棄を実行する機能を備えることを特徴とする車両運用業務支援システム。
前記演算処理装置は、前記データ送受信手段が受信した運用変更データに運用実績データと齟齬のある変更が含まれている場合に、前記データ送受信手段を介して前記運行管理システムへ所定の情報を送信する機能を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両運用業務支援システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、上述の運用戻しは、もっぱら手作業によって行われており、多大な労力と時間を要するという課題があった。具体的には、運用戻しは、先ず、車両の運用を担う車両配置区所等(車両基地)で、輸送指令からFAXなどにより送付された運転計画書の内容(運転変更指示)を紙ベースの列車ダイヤ(各列車の移動軌跡を、時間軸を横軸にとってグラフとして示したもの)に記入し、車両の運用、編成を把握することから開始される。その後、車両配置区所は、翌日以降の検査予定等にあわせるため、自区所入区後に車両の差し替えを行うことにより元の月間運用計画へ戻す計画を立てることとなる。ダイヤの乱れ方にもよるが、従来のような手作業に依存した方法の場合には、元の運用計画に戻るのに例えば2週間以上かかることもあった。
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決し車両運用の変更を元の計画運用に戻す作業等を支援するため、従来は紙面上に記載されていた運用表および運用ダイヤや、縦軸に運用番号を記述し横軸に時刻をとって運用のつながりを線(サオ)で表した運用順序表を、液晶ディスプレイのような表示装置に表示させて変更や追加を行えるようにした車両運用業務支援システムを開発し、特許出願を行なった(特願2015-209459)。
しかしながら、先に出願した車両運用業務支援システムにおいては、運用表や運用ダイヤ、運用順序表の画面には前日までに入力された運用変更の情報しか反映されておらず、当日、列車運行に乱れが生じた時に、ダイヤを適切に変更して列車の運行を正常な運行に戻す運用整理で行われた運用の変更は、FAXで送信された紙ベースの変更情報を見ながら手入力を行うことで反映させるようにしていた。
【0007】
そのため、特に運用変更の数が多い場合に、入力ミスが発生するおそれがあり、それによって運用実績とシステム上の編成位置に齟齬が生じ、運用変更の妥当性や指定作業の妥当性の判断(チェック処理)および運用整理の自動提案処理をシステムに実行させる場合に、判断や計画を誤ってしまうおそれがある。その結果、誤りに気付いた時点で、運用整理や作業計画の立案を最初からやり直す事態を招いてしまうという課題があることが明らかとなった。
【0008】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたもので、運用の変更が行われた場合に、当該変更と運用実績とに齟齬が生じるのを防止し、先々の作業計画の立案や見直しを迅速かつ正確に行なうことが可能な車両運用業務支援システムを提供することを目的とするものである。
本発明の他の目的は、運用変更と運用実績とに齟齬が生じた場合に、変更を行なった装置もしくはシステムへ齟齬の発生を速やかに知らせることで、運用整理や作業計画の立案作業に遅れが生じるのを防止することが可能な車両運用業務支援システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するために、本発明は、
演算処理装置および記憶装置と表示装置と入力操作手段と、車両の運用を変更する機能を備えた外部の運行管理システムおよび編成の位置をリアルタイムで把握可能な車両追跡システムとの間でデータの送受信が可能なデータ送受信手段とを備え、前記記憶装置に記憶されている車両運用データに基づいて車両の運用および作業を管理する車両運用業務支援システムであって、
前記演算処理装置は、
前記データ送受信手段が前記運行管理システムから受信した運用変更データと前記車両追跡システムから受信した運用実績データとを比較して齟齬がないか判定する運用変更判定手段と、
を備え、前記運用変更判定手段が運用変更データに運用実績データと齟齬のある変更が含まれていると判定した場合に、前記表示装置に警告情報を表示可能に構成したものである。
【0010】
上記のような構成によれば、運行管理システムから受信した運用変更と車両追跡システムから受信した編成位置(運用実績)とが合っていないときに警告情報が表示されるため、運用の変更が行われた場合に、当該変更と運用実績とに齟齬が生じるのを防止し、先々の作業計画の立案や見直しを迅速かつ正確に行なうことができる。また、運行管理システムがカバーする範囲と車両追跡システムがカバーする範囲が異なる場合に、それぞれに足りない情報を補完して、より正確な運用整理や作業計画の立案を行うことができる。
【0011】
ここで、望ましくは、前記演算処理装置は、前記データ送受信手段が受信した運用変更データに運用実績データと齟齬のある変更が含まれている場合に、前記データ送受信手段を介して前記運行管理システムへ所定の情報を送信する機能を備えるようにする。
このような構成によれば、運用を変更する機能を備える運行管理システム側に、実施した運用変更が設定条件に違反していることを気付かせることができ、運用の再変更を速やかに実施することで、運用整理や作業計画の立案作業に遅れが生じるのを防止することができる。
【0012】
また、望ましくは、前記演算処理装置は、
前記車両運用データに基づいて、縦軸に複数の駅名をとり、横軸に時間をとって各編成もしくは列車の運行を線で表した運用ダイヤを編集する運用ダイヤ編集処理手段と、
前記運用ダイヤ編集処理手段により編集された前記運用ダイヤを前記表示装置に表示させる表示処理手段と、
前記運行管理システムからの運用変更データを受信した場合に、前記運用ダイヤの運用計画線のうち、前記運用変更データに対応する車両の変更前の運用計画線を変更後の運用計画線に変える運用変更反映手段と、
前記車両追跡システムからの運用実績データを受信した場合に、前記運用ダイヤの運用計画線のうち、前記運用実績データが示す時間帯の運用計画線を運用実績が反映された運用実績線に切り替える運用ダイヤ実績反映手段と、
を備えるようにする。
【0013】
上記のような構成によれば、運行管理システム側で行われた運用変更が運用ダイヤの画面に反映されて表示されるため、運用変更を手入力で行う必要がなく、整理や作業計画の立案作業に遅れが生じるのを防止することができる。また、車両追跡システムから受信した編成位置に基づいて走行実績が運用ダイヤの画面に反映されて表示されるため、運用変更と運用実績とに齟齬が生じている場合に、そのことを容易に発見することができる。
【0014】
さらに、望ましくは、前記演算処理装置は、前記運用変更反映手段による変更処理を実行させるか実行させないかを選択させるサブ画面を前記表示処理手段によって前記表示装置に表示させ、前記入力操作手段からの入力に応じて、前記運用変更反映手段による運用変更データの反映または運用変更データの破棄を実行する機能を備えるようにする。
かかる構成によれば、運用変更と運用実績とに齟齬が生じた場合、警告およびサブ画面が表示され、最終的に人間が判断して運用ダイヤ等の表示内容を決定することができ、信頼性の高いシステムを実現することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、運用の変更が行われた場合に、当該変更と運用実績とに齟齬が生じるのを防止し、先々の作業計画の立案や見直しを迅速かつ正確に行なうことができる。また、運用変更と運用実績とに齟齬が生じた場合に、変更を行なった装置もしくはシステムへ齟齬の発生を速やかに知らせることで、運用整理や作業計画の立案作業に遅れが生じるのを防止することができるという効果がある。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る車両運用業務支援システムの実施形態について説明する。
図1は、本実施形態の車両運用業務支援システムの一実施例を示す。
車両運用業務支援装置100は、CPU(中央演算処理装置)等の演算処理装置で構成される処理実行制御部110、ROM(リードオンリメモリ)やRAM(ランダムアクセスメモリ)等の記憶装置で構成されるデータ記憶部120、キーボード141やマウス142などの入力操作装置からの入力を処理する入力処理部131、液晶パネル等の表示装置143に画像を表示させる表示処理部132、及びこれらの間でデータの送受信を可能に接続するバス133、外部の運行管理システム200や車両追跡システム300との間で運用変更情報や編成位置情報等のデータをネットワークNW0を介して送受信するデータ送受信部134などからなる。本実施形態では、上記車両運用業務支援装置100と、入力操作装置(141,142)と、表示装置143とによって車両運用業務支援システムが構成されている。
【0018】
処理実行制御部110は、車両運用データに基づいて運用ダイヤ(山ダイヤ)を作成したり運行管理システム200より受信した当日の運用変更に基づいて列車の行路スジを変更する機能を有する運用ダイヤ編集処理部111、運行管理システムから運用変更データを受信した場合や車両追跡システム300から編成位置情報を受信した場合に運用変更および運用実績を運用ダイヤに反映する機能を有する運用変更・実績反映部112、運用変更の妥当性を判定する機能を有する運用変更判定部113、車両運用を計画運用に戻すための運用整理案を作成して提示する機能を有する運用整理案作成部114、仕業検査や交番検査等の作業計画および実績を管理するとともに最適な間合いを設定し自動的に「仕業検査」を設定する機能を有する仕業検査等作業管理部115などの機能部を備える。上記各処理部の機能は、処理実行制御部110のCPUとデータ記憶部120に格納されているプログラムの協働で実現することができる。
【0019】
ここで、「仕業検査」は、おおむね2−6日毎の短い周期で行なわれる検査で、集電装置や台車、ブレーキなど特に運転に必要不可欠な装置の点検を、車両を運用から外さずに行う検査である。また、「交番検査」は、仕業検査よりも長い周期(例えば30日)で行われるもので、仕業検査と同じく車両を分解せずに行われる検査であるが、仕業検査よりも詳細な検査が行われる。
【0020】
また、データ記憶部120には、上記処理実行制御部110が実行する車両運用整理支援プログラムを格納するプログラム記憶部121、車両運用の基礎となる車両運用データを格納する車両運用データ記憶部122、車両運用データに基づいて生成される運用表データを格納する運用表データ記憶部123、運用表で割り当てられた仕業検査や交番検査等の作業の実績データや車両追跡システム300から受信した編成位置情報を格納する実績管理データ記憶部124等が設けられている。
【0021】
車両運用データは、管理下に置かれている全編成すなわち運用対象の車両基地に属する全編成について、編成単位の1日の運行スケジュール(列車番号、列車種別、行き先、前半運用の列車番号、後半運用の列車番号と、当該列車の駅毎の到着時間、駅出発時間、使用する番線などの情報)を記述したもので、当該車両運用業務支援システムとは別のシステムである車両管理計画システムにより基本運用データが作成され、車両運用データ記憶部122に予め格納される。また、運用の中には、仕業検査や交番検査等の作業も割り当てられている。車両運用データ記憶部122に記憶される車両運用データには、各編成のローテーションを設定した基本運用データと、日付をつけて使用予定(編成の割当て)を設定した計画運用データ(当初の運用)と、運行管理システム200から受信した当日および翌日以降の運用変更に基づく変更運用データとがあり、これらのデータが上書きされることなくそれぞれ記憶される。
【0022】
図2に車両運用変更権限を有する運行管理システム200の構成例が示されている。
図2に示すように、運行管理システム200は、中央管理装置(線区共通中央装置)210と、線区毎に設けられ中央ネットワークNW1を介して中央管理装置210と通信可能に接続された線区別管理装置220と、線区内の各連動駅に設置され運行管理ネットワークNW2を介して上記線区別管理装置220と通信可能に接続された複数の駅制御装置230等を備えて構成されている。
【0023】
そして、上記駅制御装置230の制御下に連動装置240がそれぞれ設けられ、連動装置240は軌道回路250の信号電流に基づいて、図示しない信号機や転てつ機を制御する。中央管理装置210は、軌道回路250の状態情報を駅制御装置230および線区別管理装置220を介して吸い上げることで、各路線を走行する列車(編成)の位置を把握することができる。
【0024】
このように、運行管理システム200は、列車の位置を把握することができるので、列車運行に乱れが生じた時には、列車の位置に応じて、ダイヤを適切に変更して列車の運行を正常な運行に戻す運用整理を作成することができる。
運行管理システム200は、列車運行に乱れが生じた時に、列車の運行を正常な運行に戻す運用整理計画を作成し、運行変更情報を運用担当指令へ伝達する役割を有するシステムであるので、例えば軌道回路を利用して各列車の位置をリアルタイムで把握して適切な運行変更を行う既存の運行管理システムを使用することができる。また、運行管理システム200から運用変更情報を取得することで、基本列車運行計画で設定されていない当日の臨時列車や延長運転等についても運用ダイヤの画面に反映させることができる。
【0025】
なお、上記のように運行管理システム200も各列車の位置をリアルタイムで把握できるが、軌道回路の間隔が広い区間等があって位置精度が車両追跡システム300に比べて低いとともに編成番号ではなく列車番号で管理するため、列車番号から編成番号への変換が面倒であるので、本実施形態では車両追跡システム300からの位置情報のみを利用している。ただし、運行管理システム200からの位置情報と車両追跡システム300からの位置情報を比較して正しい蓋然性の高い方を採用するようにしても良い。また、運行管理システム200と車両追跡システム300の編成位置の検出範囲が異なる場合には、運行管理システム200ではカバーできない領域については、車両追跡システム300からの編成位置情報で補完するようにしても良い。
【0026】
車両追跡システム300としては、各編成にGPS(全地球無線測位システム)受信機および無線通信機を搭載し、編成の位置情報と編成識別情報(例えば編成番号)を、線路に沿って適当な距離をおいて配設された無線基地局を介して無線通信により中央装置で取得可能なデジタル無線通信方式の通信システム(デジタル列車無線システム)を使用することができる。以下、列車無線システム300と称する。
【0027】
図3に車両追跡システムとしての列車無線システム300の構成例が示されている。列車無線システム300は、鉄道路線の沿線に所定の距離(2〜3km)をおいて設置された無線基地局310と、各編成Tに搭載されている車載装置320と、指令室(輸送指令)に設けられた中央装置330を備える。車載装置320は、移動局としてのデジタル無線通信装置321と、GPS(全地球無線測位システム)受信機322と、識別情報としての編成番号等を記憶する記憶装置(メモリ)323とを備え、GPS受信機322で受信した位置情報および識別情報としての編成番号を、デジタル無線通信装置321によって無線基地局310を介して中央装置330へ送信する。
【0028】
なお、GPS受信機を備え受信したGPS情報に基づいて列車の位置情報を指令室の中央装置へ送信する技術については、例えば特開2010−177982号公報に記載されており、本実施形態のシステムにおいても同様な公知技術を用いて列車の位置情報を送信できるので、詳しい説明は省略する。無線基地局310と中央装置330との間は、有線回線で接続される。指令室には、モニタが設けられ、列車の位置がモニタ上に表示される。
また、複数の車両を連結して1編成としたもの(例えば5両編成や10両編成)同士を併結して走らせる路線があるが、その場合にも単独での走行を考慮して編成ごとにGPS受信機と無線通装置を搭載しているので、編成ごとに位置情報を取得してモニタに表示することができる。
【0029】
図4には、上記運用ダイヤ編集処理部111により生成される運用ダイヤとこれを表示する画面の構成例が示されている。
図4に示されているように、運用ダイヤは、縦軸に運用対象路線の駅名を記述し、横軸に時刻をとって1日の全列車の運行スケジュール(行路)を線(行路スジ)で表したものである。
従来の運用ダイヤは、各列車の行路スジに沿って列車番号のみが表記されていたが、本実施形態では、各列車の行路スジに沿った列車番号T01U,T02U,T03U……; T01D,T02D,T03D……の他に、各列車の行路スジの始点と終点すなわち運用開始と運用終了の箇所に、それぞれ運用番号と編成番号が、○もしくは△の図形とともに記述されるようになっている。
【0030】
なお、「編成」とは複数の車両を連結し連結した状態で運用するものを意味し、それらを区別するために付与されるのが編成番号である。一方、「列車番号」とは、時刻表(ダイヤ)上で列車を区別するために付与される番号である。「運用」は、編成単位の1日の運行スケジュールで、それらを区別するために付与されるのが運用番号である。
図4において、○印は当該列車が車両配置区所等(車両基地)から行路である線路に出る「出区」を意味し、△印は当該列車が行路である線路から車両配置区所等(車両基地)へ入る「入区」を意味している。上記のような運用ダイヤを表示することによって、各列車番号と運用および編成との関係を容易に把握することができる。
【0031】
また、
図4の運用ダイヤの表示画面の上部には、作業メニュー欄WMCに設けられ、この作業メニュー欄WMCには、縦の欄に運用対象の編成番号が順に記述され横の欄に運用番号が編成番号ごとに日付順に記述された「運用表」や縦軸に運用番号を記述し横軸に時刻をとって運用のつながりを線(サオ)で表した「運用順序表」など他の表示に切り替えるための「表示切替」ボタンDB、運用グループを切り替えるための「運用グループ切替」ボタンGB、表示を開始する日付を切り替えるための「日付切替」ボタンCB、「運用変更反映」や「運用整理自動提案」、「仕業検査計画提案」、「編成滞留数予測」、「エラー一覧表示」などの機能を選択するための「機能」ボタンFBの他、列車番号を選択する「列番選択」ボタンSB1、運用番号を選択する「運用選択」ボタンSB2、編成番号を選択する「編成選択」ボタンSB3が設けられている。
【0032】
ここで、「運用グループ」とは、所属する車両基地(A車両基地とB車両基地等)や車種(5両編成または10両編成等)によって編成を分類して、グループ分けしたものを意味する。基本設定(計画運用)では、運用グループごとに運用順序が循環設定される。
また、「機能」ボタンFBにより選択可能な機能には、運行管理システム200から受信した運用変更を運用ダイヤの表示画面に反映させるための「運用変更反映」と、列車の運用整理案を提案させるための「運用整理案自動提案」と、仕業検査の計画を提案させるための「仕業検査計画提案」、管理対象線区内にある滞留箇所における任意の時点での滞留編成数を予測する「編成滞留数予測」、運用整理案作成処理等で発生したエラーを一覧表の形式で表示させる「エラー一覧表示」、後述の「編成追跡運用変更選択」などがある。
【0033】
運用ダイヤの表示画面の作業メニュー欄WMCに設けられている「列番検索」ボタンSB1または「運用検索」ボタンSB2、「編成検索」ボタンSB3のいずれかに、マウス142を操作してカーソルを合わせて、マウス142の左ボタンをクリックすると、番号を入力するサブ画面が出現するので、キーボード141を使用して、列車番号または運用番号または編成番号を入力する。すると、
図4の運用ダイヤの画面上で、例えば選択された番号の「行路スジ」が太線等で強調表示されるようになっている。これにより、検索対象の列車や運用、編成の内容をいち早く把握することができる。
【0034】
また、
図4の運用ダイヤの画面上で、マウス142を操作していずれかの「行路スジ」にカーソルを合わせて、マウス142の左ボタンをクリックすると、選択された「行路スジ」とそれに対応した列車番号、運用番号、編成番号が、太字等により強調表示されるように構成されている。
さらに、「機能」ボタンFBの操作により「運用変更反映」が選択されると、運用ダイヤの画面上で、変更前の運用に対応する列車の行路スジが消去されて変更前の運用に対応する列車の行路スジが追加、すなわち行路スジが移動するような処理が実行される。
【0035】
また、本実施形態においては、処理実行制御部110の運用変更・実績反映部112の処理によって、データ送受信部134を介して刻々と受信される編成位置情報を反映して、
図4の運用ダイヤに示すように、編成位置情報のある時間帯の運用計画線(列車の行路スジ)の表示が、走行実績を表わす運用実績線(破線)に切り替えられて行く。
図4の運用ダイヤにおいて、運用実績線に切り替えられた部分を範囲C0で示している。▲印は、現在時刻を示している。また、運用計画線(実線)と運用実績線(破線)は、一方を黒線に他方を青線にするなど、異なる態様で表示される。
【0036】
次に、本実施形態の車両運用業務支援装置の運用変更判定部113および運用変更・実績反映部112による運用変更処理の手順について、
図5を用いて説明する。この処理は、例えば運用ダイヤの表示画面(
図4参照)において、マウス142を操作して上部のメニュー欄WMCに設けられて「機能」ボタンFBにカーソルを合わせて、マウス142の左ボタンをクリックすると、選択可能な機能の一覧を示すサブ画面が表示されるので、このサブ画面で、マウス142を操作して「運用変更反映」を選択することで開始されるように構成されている。
【0037】
本処理においては、先ず運行管理システム200から送信された運用データ(例えば当日を含む2日分)を受信し(ステップS11)、受信した運用データの中に変更されたデータがあるか否か判定する(ステップS12)。ここで、変更データがある(Yes)と判定すると、ステップS13へ進み、受信した運用変更データを記憶した後、車両追跡システム300から受信した編成位置情報(実績)を読み込む(ステップS14)。
次に、運用変更と実績とは整合性があるか否か判定する(ステップS15)。ここで、運用変更と実績は整合性がある(Yes)と判定すると、ステップS20へ移行して運用変更を運用ダイヤに反映する。
【0038】
一方、ステップS15で、運用変更と実績は整合性がない(No)と判定すると、ステップS17へ進み、ワーニング(警告表示)を行う。ワーニングは、例えば
図4の運用ダイヤの表示画面において、右上に設けられている警告表示覧ALMの警告マーク△!を赤色で点滅させることで行う。また、次のステップS18で、運用変更判定を行い、その処理の中で
図6に示すような不一致運用およびその詳細を記述した編成追跡運用変更選択のサブ画面を表示させる。ステップS18の運用変更判定処理については、
図8を用いて後に詳しく説明するが、
図8のステップS206、S208、S213、S214の中で
図6の編成追跡運用変更選択画面を表示される。そして、その画面において、「変更する」または「変更しない」が選択されたか否か判定し(ステップS19)、「変更する」が選択されたときはステップS20へ進んで変更を運用ダイヤに反映する。また、「変更しない」が選択されたときステップS21へ進んで変更データを破棄する。
【0039】
具体的には、例えば輸送指令から運用担当へ手配があった指令計画書(FAX受信した紙)の内容と
図6の表示内容とを照合して、車両追跡システムの実績データの方が正しいと判断したときは
図6の「運用変更する」のボタンSEL1を選択操作して変更を反映させ、運行管理システムからの運用データの方が正しいと判断したときは
図6の「運用変更しない」のボタンSEL2を選択操作して変更を反映させないようにする。
車両追跡システムの実績データは無線通信により取得するデータであるため、通信環境の劣化等により信頼性が低下することがあるが、上記処理により、正しい運用ダイヤの表示が行えるようになる。また、車両追跡システムがカバーする範囲の方が、運行管理システムがカバーする範囲よりも広い場合、運用データでは運用ダイヤに表示できない列車線(行路スジ)を、車両追跡システムからのデータに基づいて表示させることができる。
【0040】
さらに、運用整理に伴う折返し変更等の未来側の運用変更に基づく列車線(行路スジ)の表示は、車両追跡システムからのデータに基づいて行なえないので、運行管理システムからのデータに基づいて表示させることとなる。一方、留置箇所(折返し駅等)への入区と出区に間合いがある行路で、当初予定と異なる編成を割り当てて出区させる「出し替え」に関しては、運行管理システムでは管理できないが、車両追跡システムからのデータに基づいて実績として運用ダイヤに列車線(行路スジ)を表示させることができる。
【0041】
ここで、
図6の編成追跡運用変更選択画面について説明すると、
図6における中央の上の欄D1は、運行管理システム200からの運用変更と車両追跡システム300からの編成位置(実績)とが一致していない編成について、時刻と駅名と編成番号を表示する欄、
図6の中央の下の欄D2は、不整合の詳細な内容を表示する欄である。表示欄D1の上には、未処理のものと処理済のものをそれぞれ表示させるか表示させないかを指定するためのチェックボックス欄SDBが設けられている。
【0042】
また、
図6のサブ画面の一番下には、運用変更をするかしないかを指定するための選択ボタンSEL1,SEL2が設けられていており、選択ボタンSEL1がクリックされると、変更内容が運用ダイヤ画面に反映される。また、中央の上の欄D1の対応する情報の頭に反映を意味する「○」印が表示される。
なお、
図6の中央の上の欄D1における「−」印は運用変更しないを指定する選択ボタンSEL2がクリックされた時に表示される「変更せず」を意味する印である。また、
図6の「未」印は未処理を意味する記号、「×」印は変更失敗を意味する記号である。このような記号が表示されることにより、状態を把握しつつ迅速な対応が可能になる。
【0043】
また、本実施形態の車両運用業務支援装置100は、上記のような「運用変更処理」機能および「編成追跡運用変更選択」の表示機能を備えるため、実績と合致しない運用変更を容易に発見することができる。これにより、運行管理システム側における入力ミス等を発見し、速やかに修正を要請することができる。
さらに、本実施形態の車両運用業務支援装置100においては、
図4に示すように、運用ダイヤの上部のメニュー欄WMCに、「運用グループ」の選択ボタンGBが設けられており、この選択ボタンGBを操作することで、グループごと(区所ごと)に運用変更を確認することも全グループを選択して一括で運用変更を確認することもできる。
【0044】
次に、上記実施形態の変形例について、
図7のフローチャートを用いて説明する。
この変形例は、運用変更チェック処理において、運行管理システム200から送信された運用データをチェックして運行管理システム200で行われた運用変更が車両追跡システム300からの編成位置情報すなわち実績と合致しない場合に、警告(異常)を知らせるデータを運行管理システム200へ送信するようにしたものである。
【0045】
具体的には、
図5に示すフローチャートでは、ステップS15で、運用変更と実績は整合性がない(No)と判定すると、ステップS17へ移行してワーニングの警告表示を行なっているのに対し、
図7のフローチャートでは、ステップS15で運用変更と実績は整合性がない(No)と判定されるとステップS16へ移行して、警告(異常)を知らせるデータを運行管理システム200へ送信してから、ステップS17へ進み、ワーニング(警告表示)を行うようにしている。それ以外は、
図5のフローチャートと同じである。
【0046】
次に、
図5や
図7のフローチャートにおけるステップS18の運用変更判定処理の詳細について、
図8のフローチャートを用いて説明する。
運用変更判定処理は、車両追跡システムからデータ送受信部134を介して取得された個々の走行実績データごとに実行される。運用変更判定部113は、1つの走行実績データについて基本編成と付属編成との両方について実行する。基本編成が無い場合または付属編成が無い場合でも両方について実行する。
【0047】
運用変更判定処理では、運用変更判定部113は、取得された走行実績データに対して、運用に供した編成があるか(ステップS201)、使用した運用があるか(ステップS202、S207)、走行実績があるか(ステップS203、S212)、連続して走行しているか(ステップS204)、運用開始のサオであるか(ステップS215)、併結している編成の運用があるか(ステップS210)といった必要な条件判定を行う。
ここで、「運用に供した編成」とは、走行実績データを送ってきた編成のことである。基本編成が送ってきた走行実績データに対して、付属編成の運用変更判定処理を行う場合には、運用に供した編成がなしとなる可能性がある。「使用した運用」と「前回の走行実績データ」と「併結している編成の運用」は、事前に取得したデータに含まれる。
【0048】
「連続して走行しているか」の判定(ステップS204)は、次のa〜dの条件に基づいて行われる。a〜dの条件を1つでも満たさない場合に連続して走行していると判定する。
a.前回の走行実績データの列車番号が前回の走行した列車サオと同一
b.前回の走行実績データの駅が前回の走行した列車サオの終了駅と同一
c.走行した列車サオの開始駅が走行実績データの駅と同一
d.前回の走行実績データの駅が今回の走行実績データの駅と同一
「運用開始のサオであるか」の判定(ステップS215)は、次のe、fの条件に基づいて行われる。e、fの何れかを満たせば運用開始のサオでないと判定する。
e.前回の走行した列車サオがある
f.前回の走行した列車サオがなく、走行実績データの駅が、走行した列車サオの開始駅と異なる。
【0049】
ステップS201〜S204の判定結果が“Yes”、または、ステップS201の判定結果が“Yes”で、ステップS202、S210の判定結果が“No”であれば、運用変更がないと判定できる。よって、この場合、運用変更判定部113は、運用変更の処理を行わずに(ステップS205又はS211)、対象編成についての運用変更判定処理を終了する。
また、ステップS201、S207の判定結果が“No”であれば、対象の編成および運用がない、或いは、入力間違いまたは未反映の延長列車の運用と判定できる。よって、この場合、運用変更できないため、運用変更の処理を行わずに(ステップS209)、運用変更判定処理を終了する。
【0050】
ステップS201〜S203の判定結果が“Yes”、ステップS204の判定結果が“No”であれば、現在の運用とつながっていない列車の走行実績データが取得されたと判定できる。よって、この場合、運用変更判定部113は、運用接続の処理を行う(ステップS206)。運用接続では、運用番号、列車番号、併結している編成の運用番号、相手列車番号および、接続駅を、次のように設定する。
・運用番号:「前回の走行実績データ」の運用番号
・列車番号:「前回の走行実績データ」の列車番号
・併結している編成の運用番号:「使用した運用」の運用番号
・相手列車番号:「走行した列車」の列車番号
・接続駅:走行実績データの駅
【0051】
ステップS201の判定結果が“No”、ステップS207の判定結果が“Yes”であれば、併結で走行予定の列車から単独の走行実績データが取得されたと判定できる。よって、この場合、運用変更判定部113は、分割設定の処理を行う(ステップS208)。分割設定では、運用番号、列車番号、分割駅を、次のように設定する。
・運用番号:「併結している編成の運用」の運用番号
・列車番号:「走行した列車」の列車番号
・分割駅:走行実績データの駅
【0052】
ステップS201の判定結果が“Yes”、ステップS202の判定結果が“No”、ステップS210、ステップS212の判定結果が“Yes”であれば、単独で走行予定の列車から併結した編成の走行実績データが取得されたと判定できる。よって、この場合、運用変更判定部113は、併合設定と運用接続の処理を行う(ステップS213)。
併合設定では、運用番号、列車番号、併結駅、新車両運用番号、運用グループ、併結位置を、次のように設定する。
・運用番号:「併結している編成の運用」の運用番号
・列車番号:「走行した列車」の列車番号
・併結駅:走行実績データの駅
・新車両運用番号:任意の未使用の番号
・運用グループ:「運用に供した編成」の運用グループ
・併結位置:「走行した列車」の方向と運用グループから特定される位置
【0053】
運用接続では、運用番号、列車番号、接続駅、併結している編成の運用番号、相手列車番号を、次のように設定する。
・運用番号:「前回の走行実績データ」の車両運用
・列車番号:「前回の走行実績データ」の列車番号
・接続駅:走行実績データの駅
・併結している編成の運用番号:併合設定の新車両運用番号
・相手列車番号:「走行した列車」の列車番号
【0054】
ステップS201の判定結果が“Yes”、ステップS202の判定結果が“No”、ステップS210の判定結果が“Yes”、ステップS212の判定結果が“No”であれば、単独で走行予定の列車駅について未走行の編成が併結した走行実績データが取得されたと判定できる。よって、この場合、運用変更判定部113は、併合設定と運用割当の処理を行う(ステップS214)。運用割当とは、編成に新規に運用を割り当てることである。
併合設定では、運用番号、列車番号、併結駅、新車両運用番号、運用グループ、併結位置を、次のように設定する。
・運用番号:「併結している編成の運用」の運用番号
・列車番号:「走行した列車」の列車番号
・接続駅:走行実績データの駅
・新車両運用番号:任意の未使用の番号
・運用グループ:「運用に供した編成」の運用グループ
・併結位置:「走行した列車」の方向と運用グループから特定される位置
運用割当では、運用番号と編成番号を、次のように設定する。
・運用番号:併合設定の新車両運用番号
・編成番号:「運用に供した編成」の編成番号
【0055】
ステップS201、S202の判定結果が“Yes”、ステップS203の判定結果が“No”、ステップS215の判定結果が“Yes”であれば、編成が運用の先頭から走行した走行実績データが取得され、運用計画と同一または異なる編成の場合があると判定できる。よって、この場合、運用変更判定部113は、運用割当の処理を行う(ステップS216)。運用割当では、運用番号と編成番号とを次のように設定する。
・運用番号:「使用した運用」の運用番号
・編成番号:「運用に供した編成」の編成番号
【0056】
ステップS201、S202の判定結果が“Yes”、ステップS203、S215の判定結果が“No”であれば、特別運行等により新編成が運用の途中から走行していると判定できる。よって、この場合、運用変更判定部113は、運用分断と運用割当との処理を行う(ステップS217)。
運用分断では、運用番号、列車番号、切断駅を、次のように設定する。
・運用番号:「使用した運用」の運用番号
・列車番号:「走行した列車」の列車番号
・切断駅:走行実績データの駅
運用割当では、運用番号と編成番号とを次のように設定する。
・運用番号:運用分断後の運用番号
・編成番号:「運用に供した編成」の編成番号
このような処理により、走行実績データに即した運用変更の処理が自動的に行われる。
【0057】
場合により、メンテナンス等のため編成の走行実績データを受信できない時間帯(以下、「停止時間帯」と呼ぶ)がある。また、走行実績データの送受信が可能な地域から編成が外れた場合にも走行実績データが受信できなくなる。よって、運用変更判定部113は、編成が送信した走行実績データを受信できていないことを示す通信中断フラグの設定処理を行って、通信中断フラグの値を運用変更判定処理において利用するようにしてもよい。
通信中断フラグの設定方法としては、毎日の停止時間帯の終了時に「無効(未受信でない)」の設定を行い、例えば1時間以上新しい走行実績データが取得できない場合に、停止時間帯になったと判定して「有効(未受信中)」に設定する方法を採用できる。
【0058】
運用変更判定処理では、ステップS215の「運用開始のサオであるか」の判定条件の一つとして、通信中断フラグの値を利用することができる。通信中断フラグが有効の場合、運用変更判定部113は、運用開始のサオか否かを示す他の条件の結果に依らずに、ステップS215の判定結果を“Yes”としてステップS216に処理を移行すればよい。
なお、運用変更判定部113は、車両追跡システムが停止している時間帯に運用変更はなかったものとして処理し、この間の運用変更は手入力で対応すればよい。
上記ステップS206、S208、S213、S214の中で
図6の編成追跡運用変更選択画面を表示される。そして、その画面において、「変更する」または「変更しない」が選択されたか否か判定し、「変更する」が選択されたときは変更が運用ダイヤに反映される。
【0059】
上記実施例の車両運用業務支援システムにおいては、車両追跡システム300として既存の列車無線システムを利用し、運行管理システム200として既存の運行管理システムを利用することができ、それによって本発明を適用する際の大幅なコストアップを回避することができる。また、そのようにした場合、急遽車両分割や併合が発生した際に、既存の運行管理システムの情報には運用情報(車両数情報)が含まれていないため状態を正確に把握できないが、「分割されるのは付属編成」、「併合する時の本体は基本編成」とみなすことができるので、その情報に基づいて分割や併合設定を実績に反映することができる。さらに、通常は5両編成が入区のところが10両編成が入区することとなった場合、いずれのシステムからの情報でも判断できないが、車両追跡システム300からの情報で追跡警告を表示した後、手入力で反映する余地を残すことで、正確な実績反映を実現することができる。
【0060】
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、編成位置情報として車両追跡システム(列車無線システム)300により取得されるものを使用する場合について設明したが、前述したように、運行管理システム200も軌道回路の情報に基づいて列車の位置を把握可能であるので、運行管理システム200が取得した列車位置情報を用いるようにしても良い。
また、前記実施形態では、運用ダイヤ編集処理部111と運用変更・実績反映部112と運用変更判定部113と運用整理案作成部114と仕業検査等作業管理部115を、1つのCPUで構成しているが、これらの機能部を複数のCPUで構成するようにしても良い。