特許第6788675号(P6788675)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6788675半導体デバイスを処理するための方法、システムおよびコンピュータ・プログラム製品ならびにボンディングされた半導体パッケージ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6788675
(24)【登録日】2020年11月4日
(45)【発行日】2020年11月25日
(54)【発明の名称】半導体デバイスを処理するための方法、システムおよびコンピュータ・プログラム製品ならびにボンディングされた半導体パッケージ
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/56 20060101AFI20201116BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20201116BHJP
   C09D 201/00 20060101ALI20201116BHJP
   C09D 5/32 20060101ALI20201116BHJP
   C09D 7/41 20180101ALI20201116BHJP
【FI】
   H01L21/56 R
   H01L23/12 501P
   C09D201/00
   C09D5/32
   C09D7/41
【請求項の数】36
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2018-532404(P2018-532404)
(86)(22)【出願日】2016年12月2日
(65)【公表番号】特表2019-510363(P2019-510363A)
(43)【公表日】2019年4月11日
(86)【国際出願番号】IB2016057296
(87)【国際公開番号】WO2017115175
(87)【国際公開日】20170706
【審査請求日】2019年5月13日
(31)【優先権主張番号】14/983,674
(32)【優先日】2015年12月30日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/083,665
(32)【優先日】2016年3月29日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390009531
【氏名又は名称】インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100108501
【弁理士】
【氏名又は名称】上野 剛史
(74)【代理人】
【識別番号】100112690
【弁理士】
【氏名又は名称】太佐 種一
(72)【発明者】
【氏名】ニッカーボッカー、ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ゲローメ、ジェフリー、ドナルド
(72)【発明者】
【氏名】ホン、リーウェン
(72)【発明者】
【氏名】アンドリー、ポール
(72)【発明者】
【氏名】ダン、ビン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、コーネリア、ツァン
【審査官】 小池 英敏
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2014/0144593(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0106473(US,A1)
【文献】 特開2001−189460(JP,A)
【文献】 特開2007−242888(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/56
C09D 5/32
C09D 7/41
C09D 201/00
H01L 23/12
H01L 21/02
H01L 21/60
H01L 23/29
H01L 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体デバイスを処理するための方法であって、
ハンドラに剥離層を塗布することと、
前記ハンドラに少なくとも1つの個片化半導体デバイスをボンディングすることと、
前記少なくとも1つの個片化半導体デバイスが前記ハンドラにボンディングされた状態で前記少なくとも1つの個片化半導体デバイスをパッケージ化することと、
前記ハンドラを介して前記剥離層にレーザを照射することによって前記剥離層をアブレーションすることと、
前記剥離層がアブレーションされた後に、透明な前記ハンドラから前記少なくとも1つの個片化半導体デバイスを取り外すことと
を含む方法。
【請求項2】
前記剥離層は少なくとも1つの添加材料を含み、前記少なくとも1つの添加材料は前記剥離層の電磁放射吸収特性の周波数を調整する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ハンドラは、
ハンドル・ウエハと、
パネルと、
ハンドラ材料のロールと、
のうちの1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの添加材料は単一の添加材料を含み、前記単一の添加材料は355nm波長用の化学吸収剤と600nmないし740nmを含む範囲の1つまたは複数の波長用の化学吸収剤とのうちの1つであり、前記単一の添加材料は、室温ないし250℃を超える温度で有効であり、≧250℃の温度で熱的に安定である、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの添加材料は第1の添加材料と第2の添加材料とを含み、前記第1の添加材料は355nm波長用の化学吸収剤であり、前記第2の添加材料は600nmないし740nmを含む範囲の1つまたは複数の波長用の化学吸収剤であり、前記第1および第2の添加材料のそれぞれは、≧250℃の温度で熱的に安定である、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの添加材料はフェノキシ系材料における355nm化学吸収剤である、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つの添加材料は2,5−ビス(2−ベンズイミダゾリル)−ピリジンである、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの添加材料は、
【化1】
であり、上式でRはメチルシクロヘキサンとnブチルとのうちの1つである、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの添加材料は、600nmないし740nmを含む範囲の1つまたは複数の波長用の化学吸収剤であり、シクロヘキサノン中で完全に溶解可能である、請求項2に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの個片化半導体デバイスをボンディングする前に、前記剥離層上に誘電層を形成することをさらに含み、前記誘電層は前記剥離層と前記少なくとも1つの個片化半導体デバイスとの間に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つの個片化半導体デバイスと前記剥離層との間に前記剥離層とは異なる接着層を塗布することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記接着層は前記少なくとも1つの個片化半導体デバイスに塗布される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記剥離層は前記レーザから放射される光の周波数を吸収する、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記レーザから放射される光は266nmないし5000nmの波長を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記剥離層をアブレーションするために使用される前記レーザは、YAGレーザと、XeFエキシマ・レーザと、ダイオード励起固体(DPSS)レーザとのうちの1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記レーザから放射される光は紫外線である、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記レーザから放射される光は赤外線である、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記剥離層は材料の単一層である、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記剥離層は可視光を実質的に透過させる、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
半導体デバイスを処理するための方法であって、
ハンドラに剥離層を塗布することと、
前記剥離層上に半導体パッケージング・コンポーネントを形成することと、
前記半導体パッケージング・コンポーネントに少なくとも1つの個片化半導体デバイスをボンディングすることと、
前記剥離層に前記ハンドラを介してレーザを照射することによって前記剥離層をアブレーションすることと、
前記剥離層がアブレーションされた後に、透明な前記ハンドラから前記少なくとも1つの個片化半導体デバイスを取り外すことと
を含む方法。
【請求項21】
前記剥離層は少なくとも1つの添加材料を含み、前記少なくとも1つの添加材料は前記剥離層の電磁放射吸収特性の周波数を調整する、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記少なくとも1つの添加材料は単一の添加材料を含み、前記単一の添加材料は355
nm波長用の化学吸収剤と600nmないし740nmを含む範囲の1つまたは複数の波長用の化学吸収剤とのうちの1つであり、前記単一の添加材料は、室温ないし250℃を超える温度で有効であり、≧250℃の温度で熱的に安定である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記少なくとも1つの添加材料は第1の添加材料と第2の添加材料とを含み、前記第1の添加材料は355nm波長用の化学吸収剤であり、前記第2の添加材料は600nmないし740nmを含む範囲の1つまたは複数の波長用の化学吸収剤であり、前記第1および第2の添加材料のそれぞれは、≧250℃の温度で熱的に安定である、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記少なくとも1つの添加材料はフェノキシ系材料における355nm化学吸収剤である、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記少なくとも1つの添加材料は2,5−ビス(2−ベンズイミダゾリル)−ピリジンである、請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記少なくとも1つの添加材料は、
【化2】
であり、上式でRはメチルシクロヘキサンとnブチルとのうちの1つである、請求項21に記載の方法。
【請求項27】
前記少なくとも1つの添加材料は、600nmないし740nmを含む範囲の1つまたは複数の波長用の化学吸収剤であり、シクロヘキサノン中で完全に溶解可能である、請求項21に記載の方法。
【請求項28】
前記半導体パッケージング・コンポーネントと前記剥離層との間に前記剥離層とは異なる接着層を塗布することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項29】
ボンディングされた半導体パッケージであって、
ハンドラと、
透明な前記ハンドラにボンディングされた少なくとも1つのパッケージ化半導体デバイスと、
レーザ放射によるアブレーションに対して耐性がなく、透明な前記ハンドラと前記少なくとも1つのパッケージ化半導体デバイスとの間において、透明な前記ハンドラ上に直接設けられた剥離層と
を含
前記剥離層は少なくとも1つの添加材料を含み、前記少なくとも1つの添加材料は前記剥離層の電磁放射吸収特性の周波数を調整する、
ボンディングされた半導体パッケージ。
【請求項30】
前記少なくとも1つの添加材料は単一の添加材料と複数の添加材料とのうちの一方を含み、前記単一の添加材料は355nm波長用の化学吸収剤と600nmないし740nmを含む範囲の1つまたは複数の波長用の化学吸収剤とのうちの1つであり、前記単一の添加材料は、室温ないし250℃を超える温度で有効であり、≧250℃の温度で熱的に安定であり、前記複数の添加材料のうちの第1の添加材料は355nm波長用の化学吸収剤であり、前記複数の添加材料のうちの第2の添加材料は600nmないし740nmを含む範囲の1つまたは複数の波長用の化学吸収剤であり、前記第1および第2の複数の添加材料のそれぞれは、室温ないし250℃を超える温度で有効であり、≧250℃の温度で熱的に安定である、請求項29に記載のボンディングされた半導体パッケージ。
【請求項31】
半導体デバイスを処理するためのシステムであって、
メモリと、
前記メモリに動作可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと、
前記メモリと前記少なくとも1つのプロセッサとに動作可能に結合された少なくとも1つのコントロール・ユニットとを含み、前記コントロール・ユニットは、前記システムの少なくとも1つの半導体デバイス処理構成要素を、
ハンドラに剥離層を塗布し、
前記ハンドラに少なくとも1つの個片化半導体デバイスをボンディングし、
前記少なくとも1つの個片化半導体デバイスが前記ハンドラにボンディングされている状態で前記少なくとも1つの個片化半導体デバイスをパッケージ化し、
前記ハンドラを介して前記剥離層にレーザを照射することによって前記剥離層をアブレーションし、
前記剥離層がアブレーションされた後に前記少なくとも1つの個片化半導体デバイスを透明な前記ハンドラから取り外す
ように動作させる、システム。
【請求項32】
前記コントロール・ユニットは、前記システムの少なくとも1つの半導体デバイス処理構成要素を、
前記剥離層とは異なる接着層を前記少なくとも1つの個片化半導体デバイスと前記剥離層との間に塗布するようにさらに動作させる、請求項3に記載のシステム。
【請求項33】
前記剥離層は1つまたは複数の添加材料を含み、前記添加材料は前記剥離層の光吸収特性の周波数を調整する、請求項3に記載のシステム。
【請求項34】
半導体デバイスの処理を制御するためのコンピュータ・プログラム製品であって、
少なくとも1つの処理回路によって読取り可能であり、方法を行うために前記少なくとも1つの処理回路による実行のための命令を記憶する記憶媒体を含み、
前記方法は、
ハンドラに剥離層を塗布することと、
前記ハンドラに少なくとも1つの個片化半導体デバイスをボンディングすることと、
前記少なくとも1つの個片化半導体デバイスが前記ハンドラにボンディングされた状態で前記少なくとも1つの個片化半導体デバイスをパッケージ化することと、
前記ハンドラを介して前記剥離層にレーザを照射することによって前記剥離層をアブレーションすることと、
前記剥離層がアブレーションされた後に、透明な前記ハンドラから前記少なくとも1つの個片化半導体デバイスを取り外すことと
を含む、コンピュータ・プログラム製品。
【請求項35】
前記方法は、
前記少なくとも1つの個片化半導体デバイスと前記剥離層との間に前記剥離層とは異な
る接着層を塗布することをさらに含む、請求項3に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項36】
前記剥離層は1つまたは複数の添加材料を含み、前記添加材料は前記剥離層の光吸収特性の周波数を調整する、請求項3に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般にはハンドラのデボンディングの分野に関し、より詳細にはハンドラのデボンディングの改良された方法に関する。
【背景技術】
【0002】
仮ウエハ・ボンディング/デボンディングは、一般に半導体デバイスの処理にとって重要な技術である。ボンディングは、3Dスタックにおける1つの層となる半導体デバイス・ウエハまたは個片化デバイスを、例えばワイヤ、パッドおよび接合メタラジによって処理することができるように、基板またはハンドリング・ウエハに取り付ける行為である。デボンディングは、処理された半導体デバイス・ウエハまたは個片化デバイスを基板またはハンドリング・ウエハから取り外す行為である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】‘Spectral studies on Hoechst 33258 and related bisbenzimadazole dyes useful for fluorescent detection ofdeoxyribonucleic acid synthesis', The Journal of Histochemistry and Cytochemistry, S.A. Latt and G. Stetten, V24, Number 1, pp 23-33, 1976
【非特許文献2】‘Near IR absorbing Dyes’, Juergen Fabian, et. Chem Rev. 1992, 92, 1197-1226
【非特許文献3】‘Ultrafast Photoinduced Charge separation resulting from self Assembly of a green perylene based into pie-stacked arrays', J Phys Chem A, 2005, 109, 970-975
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
半導体デバイスを処理するための方法、システムおよびコンピュータ・プログラム製品ならびにボンディングされた半導体パッケージを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態では、半導体デバイスを処理するための方法が開示される。この方法は、剥離層を塗布することを含む。剥離層は、剥離層の電磁放射吸収特性の周波数を調整する少なくとも1つの添加剤を含む。少なくとも1つの個片化半導体デバイスは、ハンドラにボンディングされる。少なくとも1つの個片化半導体デバイスは、ハンドラにボンディングされている状態でパッケージ化される。剥離層は、剥離層にハンドラを介してレーザを照射することによってアブレーションされる。少なくとも1つの個片化半導体デバイスは、剥離層がアブレーションされた後に、透明なハンドラから取り外される。
【0006】
別の実施形態では、半導体デバイスを処理するための方法が開示される。この方法は、剥離層を塗布することを含む。剥離層は、剥離層の電磁放射吸収特性の周波数を調整する少なくとも1つの添加剤を含む。次に、剥離層上に半導体パッケージング・コンポーネント(component)が形成される。半導体パッケージング・コンポーネントに少なくとも1つの個片化半導体デバイスがボンディングされる。剥離層は、ハンドラを介して剥離層にレーザを照射することによってアブレーションされる。少なくとも1つの個片化半導体デバイスは、剥離層がアブレーションされた後に、透明なハンドラから取り外される。
【0007】
さらに他の実施形態では、ボンディングされた半導体パッケージが開示される。ボンディングされた半導体パッケージは、ハンドラと、その透明なハンドラにボンディングされた少なくとも1つのパッケージ化された半導体デバイスとを含む。ボンディングされた半導体パッケージは、透明なハンドラと少なくとも1つのパッケージ化半導体デバイスとの間において、透明なハンドラ上に直接設けられた、レーザ放射によるアブレーションに対して耐性のない剥離層をさらに含む。剥離層は、剥離層の電磁放射吸収特性の周波数を調整する少なくとも1つの添加剤を含む。
【0008】
さらに別の実施形態では、半導体デバイスを処理するためのシステムが開示される。このシステムは、メモリと、メモリに動作可能に結合された少なくとも1つのプロセッサとを含む。メモリおよび少なくとも1つのプロセッサには、少なくとも1つのコントロール・ユニットが動作可能に結合されている。コントロール・ユニットは、剥離層をハンドラに塗布するようにシステムの少なくとも1つの半導体デバイス処理構成要素(component)を動作させる。剥離層は、剥離層の電磁放射吸収特性の周波数を調整する少なくとも1つの添加剤を含む。少なくとも1つの個片化半導体デバイスは、ハンドラにボンディングされる。少なくとも1つの個片化半導体デバイスは、ハンドラにボンディングされている状態でパッケージ化される。剥離層は、ハンドラを介して剥離層にレーザを照射することによってアブレーションされる。少なくとも1つの個片化半導体デバイスは、剥離層がアブレーションされた後に、透明なハンドラから取り外される。
【0009】
別の実施形態では、半導体デバイスの処理を制御するためのコンピュータ・プログラム製品が開示される。コンピュータ・プログラム製品は、少なくとも1つの処理回路によって読取り可能であって、方法を行うための少なくとも1つの処理回路による実行のための命令を記憶する記憶媒体を含む。この方法は、剥離層の電磁放射吸収特性の周波数を調整する少なくとも1つの添加剤を含む剥離層を塗布することを含む。少なくとも1つの個片化半導体デバイスが、ハンドラにボンディングされる。少なくとも1つの個片化半導体デバイスは、ハンドラにボンディングされている状態でパッケージ化される。剥離層は、ハンドラを介して剥離層にレーザを照射することによってアブレーションされる。少なくとも1つの個片化半導体デバイスは、剥離層がアブレーションされた後に、透明なハンドラから取り外される。
【0010】
添付図面は、別々の図面を通じて同様の参照番号が同一または機能的に類似した要素を指し、以下の詳細な説明とともに本明細書に組み込まれ、その一部を成し、すべてが、本発明による様々な実施形態をさらに示し、様々な原理および利点を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の一実施形態による、個片化半導体デバイスのボンディングおよびデボンディングの一例を示す動作流れ図である。
図2】本開示の一実施形態による、ダイ・ファースト・プロセスを使用したハンドラに対する個片化半導体デバイスのボンディングおよびデボンディングを示す概略図である。
図3】本開示の一実施形態による、ダイ・ラスト・プロセスを使用したハンドラに対する個片化半導体デバイスのボンディングおよびデボンディングを示す概略図である。
図4】本開示の一実施形態による、ハンドラの上面にレーザ光などの電磁放射を照射するパターンを示す概略図である。
図5】本開示の一実施形態による、ハンドラの上面にレーザ光などの電磁放射を照射するパターンを示す概略図である。
図6】本開示の一実施形態による、走査レーザ・デボンディング・システムを示す概略図である。
図7】本開示の一実施形態による、情報処理システムの一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示は、特定の例示のアーキテクチャに関して説明するが、本開示の範囲内で、他のアーキテクチャや、構造、基板材料およびプロセスの特徴および工程を異ならせてもよいものと理解すべきである。
【0013】
また、層、領域または基板などの要素が別の要素の「上」または「上方」にあるという場合、その要素はその別の要素の上に直接位置してもよく、または介在要素が存在してもよいものと理解されたい。一方、要素が「上に直接」または「上方に直接」あるという場合、介在要素は存在しない。また、要素が別の要素に「接続」または「結合」されているという場合、その要素はその別の要素に直接接続または結合されていてもよく、または介在要素が存在してもよい。一方、要素が別の要素に「直接接続」または「直接結合」されているという場合、介在要素は存在しない。
【0014】
本明細書において本原理の「一実施形態」または「実施形態」およびその他の変形という場合、その実施形態に関連して記載されている特定の特徴、構造、特性などが本原理の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体の様々な個所に記載されている「一実施形態において」または「実施形態において」という語句およびその他の変形の記載は、必ずしもすべて同じ実施形態を指しているわけではない。
【0015】
一実施形態または複数の実施形態が、異なる剥離層および任意選択の接着層を使用するハンドリング・ウエハまたはその他の基板に対して半導体デバイス・パッケージを一時的ボンディングおよびデボンディングするための様々な手法を提供する。剥離層は透明とすることができる。一実施形態では、デボンディングは、レーザを使用して剥離層をアブレーションすることによって行われる。使用されるレーザは、紫外線(UV)レーザ(例えば355nmレーザ)、または、次のものには限定されないが266nm、308nm、532nm波長レーザなどの他の波長レーザ、または赤外線(IR)レーザ(例えば1umないし5um波長または他の長波長レーザ)とすることができる。
【0016】
剥離層は、UVまたはIRアブレーション層とすることができ、ガラス・ハンドラとすることができるハンドリング・ウエハに塗布されてもよい。その後アブレーション層は硬化させる。次に、任意選択の接着層を形成するボンディング接着剤が、ハンドラまたは半導体ダイに塗布される。アブレーション層は、デボンディングで使用されるレーザの波長において高い吸収性を示す材料を含む。アブレーション層と任意選択のボンディング接着層とは両方とも、半導体パッケージング・プロセスに十分に耐え得るように化学的および熱的に安定である。
【0017】
ガラス生成プロセスの一例は、例えばハンドラにスピン・コーティングすることによってアブレーション材料が塗布されることから開始することができる。アブレーション材料(接着層の役割も果たし得る)がスピン・コーティングされたハンドラは、次に、溶剤を取り除くためにソフト・ベークされる。スピン・コーティング・パラメータは、アブレーション層の粘度に依存するが、約500rpmから約3000rpmまでの範囲に収まり得る。ソフト・ベークは、約80℃から約120℃までの範囲に収まり得る。最終硬化の温度は、200℃から400℃の範囲に収まり得る。UV吸収性の高い材料またはUV感受性の高い材料の場合、剥離層の役割を果たすには約1000Åないし約2000Å程度の厚さのきわめて薄い最終層で十分であり得る。アブレーション層は、308nm(例えばXeCl)または351nm(例えばXeF)で動作するエキシマ・レーザまたは355nmで動作するダイオード励起3倍波YAGレーザなどの、一般的なUV(またはIR)レーザ光源を使用して完全かつきれいにアブレーションすることができる。
【0018】
任意選択のボンディング層接着剤は、任意の所望の一時的または永久的接着剤とすることができる。ボンディング接着剤は、(例えばアブレーション層が塗布された後の)ハンドラまたはパッケージ化されるダイに塗布することができる。アブレーション層によってハンドラの剥離を調整するため、接着剤はそのUVまたはIR吸収特性に関係なく選定することができる。選定された接着剤は、約500ないし約3000rpmでスピン・コーティングし、約80℃と約120℃の間でソフト・ベークし、次に約300℃と約350℃の間で最大1時間、窒素中で硬化させることができる。
【0019】
アブレーション層界面においてハンドラを剥離するためのレーザ・デボンディングは、308nm(例えばXeCl)または351nm(例えばXeF)で動作するエキシマ・レーザおよび355nmで動作するダイオード励起(3倍波)YAGレーザまたは266nmで動作するダイオード励起(4倍波)YAGレーザを含む、いくつかのUVまたはIRレーザ光源のうちのいずれか1つを使用して行うことができる。その他の波長で動作するレーザ光源も適用可能である。エキシマ・レーザはより高価である可能性があり、より多くの保守/支援システム(例えば有毒ガス閉じ込め)を必要とする場合があり、一般に、きわめて大出力(例えば、数百Hzの反復率で数百ワット出力)を有し得る。本明細書に記載の材料におけるUVアブレーション閾値は、剥離を行うために1平方cm当たり100ないし150ミリジュール(mJ/平方cm)を必要とし得る。その大出力により、エキシマ・レーザはこのエネルギーを、数十mm程度の面積の寸法(例えば0.5mm×50mmの線ビーム形状)を有する比較的広い面積のビームで供給することができる。その大出力および比較的低い反復率のために、エキシマ・レーザを使用したレーザ・デボンディング・ツールは、固定ビームによる可動x−yステージを含むことができる。ステージの移動は、毎秒10ないし50mm程度とすることができる。デボンディングされるウエハ対をステージに配置してよく、表面全体が照射されるまで往復走査することができる。
【0020】
ウエハ表面の端から端まで小型スポット・ビームで急速に走査するようにすることにより、より安価で、より堅牢かつより低出力の355nmでの固体励起3倍波YAGレーザを使用する別のレーザ・デボンディング・システムを構成することができる。355nm波長レーザは、2つの理由で266nmの4倍波YAGレーザに勝ることがある。すなわち、1)355nmでの出力は典型的には、同じサイズのダイオード・レーザ励起出力の場合の266nmでの出力の2倍ないし3倍であり、2)多くの一般的なハンドラ・ウエハ・ガラス(例えばショット・ボロフロート(Schott Borofloat)33)は、355nmで約90%以上の透過率であるが、266nmでは透過率が約15%に過ぎない。266nmで出力の80%がガラスに吸収されるため、剥離界面において同じアブレーション・フルエンスを達成するのに開始レーザ出力が約6倍以上となる可能性があり、ハンドラ自体における熱衝撃の危険がある。
【0021】
例示の355nm走査レーザ・デボンディング・システムは、以下を含み得る。355nmで出力が5ないし10ワット、反復率が50kHzと100kHzの間、パルス幅が10nsと20nsの間のQスイッチ3倍波YAGレーザ。このレーザの出力ビームを拡大し、xおよびyガルバノメータ走査モータに取り付けられたミラーを含む商用2軸スキャナに送出することができる。このスキャナは、固定ウエハ・ステージの上方の固定された距離に取り付けることができ、この距離は剥離するウエハの作業領域に応じて20cmないし100cmとなる。50ないし100cmの距離により、10メートル/秒程度の移動スポット速度を実質的に達成することができる。スキャナの下向き出力部にFシータ・レンズを取り付けることができ、ビームを100ないし500マイクロメートル程度のスポット・サイズに合焦させることができる。反復率50kHzおよびパルス幅12ns、スキャナからウエハまでの距離80cmでラスタ速度10m/sで動作する355nmの6ワット出力レーザの場合、最適スポット・サイズは200マイクロメートル程度とすることができ、必要な約100mJ/平方cmのアブレーション・フルエンスを、(例えば部分的に重なり合った行を使用して)約30秒間にパッケージ表面全体に2回送達し得る。重なり段距離がスポットの直径の半分(例えば100マイクロメートル)に等しい部分的に重なり合った行の使用により、ウエハのいずれの部分も走査行間の隙間により照射し損なうことがなくなるとともに、界面のすべての部分に同一の総フルエンスが確実に照射されるようになる。
【0022】
図1は、ハンドラ・ボンディングおよびデボンディングを行うための一実施形態を示すフローチャートである。ステップ102で、剥離層がハンドラに塗布される。剥離層は、剥離層の光吸収特性の周波数を調整する少なくとも1つの添加剤を含む。添加剤は、例えば355nm化学吸収剤または600nmないし740nmを含む範囲の1つまたは複数の波長用の化学吸収剤あるいはその両方を含み得る。別の実施形態では、ステップ104で任意選択の接着層も塗布される。任意選択の接着層は、例えば紫外線(UV)硬化性接着剤とすることができる。剥離層は、個片化半導体デバイス(本明細書では「ダイ」とも呼ぶ)が配置される誘電層に接着層が塗布され得るのと同時に、ハンドラに塗布されてもよい。しかし、他の実施形態によると、剥離層がハンドラに塗布されてから、接着層が剥離層に塗布されてもよい。さらに別の実施形態では、接着剤は個片化半導体デバイスの表面に直接塗布することができる。一実施形態では、ハンドラは、ハンドル・ウエハまたはハンドル・パネル、または、ロール・ツー・ロール・レベル処理で使用されるハンドル・ロールなど、あるいはこれらの組合せである。ウエハ・レベルの「ハンドル・ウエハ」の例示の寸法は、直径約200mmまたは300mm、厚さ約500umないし800umとすることができる。例示のパネル・サイズ・フォーム・ファクタは、約350mm×450mm平方未満から1200mm平方を超えるサイズまでであり得るパネル製作用のフラット・パネル・サイズと類似してもよい。例示のロール・ツー・ロール・サイズは、ガラスの場合は厚さ25umないし100um以上、幅50mm未満ないし1200mm以上、長さ最大300m以上とすることができる。あるいは、一部の集積パッケージ、従属コンポーネント、または構造体の製造に対応するために、ガラスとポリマーとの複合材料、セラミック(サファイヤ、SiC)またはポリマー材料など、処理に適合するその他の材料を使用してもよい。
【0023】
その後、ステップ106で、個片化半導体デバイスをパッケージ化するためにウエハ・レベル・パッケージングを行う。個片化半導体デバイスは、デバイス・ウエハ上に事前製作済み(例えばフロント・エンド・オブ・ライン処理、ゲート酸化物および注入物、バック・エンド・オブ・ライン処理、金属層、配線など)で、半導体ダイ・カッティング・プロセスの結果として個別のダイにカットされた半導体デバイスである。一実施形態では、デバイス・ウエハは、ダイ・カッティングの前に薄化され、300mmおよび200mmのウエハの場合の約780umないし730umの全厚ウエハのダイから、それぞれ各用途における約<10umないし150umの厚さを可能にし得るフロント・エンド・オブ・ラインおよびバック・エンド・オブ・ライン(FEOLおよびBEOL)配線および誘電層を備えた1um未満の厚さのシリコンまでの範囲のダイとなる。ダイ用途のための厚さの範囲の一例は、厚さ30umないし60umとすることができる。なお、この技術は、パッケージ集積化およびダイ集積化だけでなく、パッケージおよびマルチ・ダイ(隣接または積層あるいはその両方)型の用途にも適していることに留意されたい。
【0024】
個片化半導体デバイスは、ダイ・ファースト・プロセスまたはダイ・ラスト・プロセスを使用してパッケージ化することができる。ダイ・ファースト・プロセスでは、ダイはまずハンドラに裏返しに結合される。オーバーモールドまたは圧縮モールド用途技術またはその他の技術において、モールド化合物を付着させてダイをウエハ形態に結合する。なお、ダイは剥離層(または接着剤)上または、剥離層(または接着層)上に形成された誘電層などの絶縁層上に直接配置することができることに留意されたい。その後、配線、再配線層(RDL)およびバンピング・プロセスを行う。ダイ・ラスト・プロセスでは、バンプを用いたまたはバンプを用いないパッケージ裏面メタライゼーションを行い、誘電層または絶縁層を付着させて、1層ごとに1つまたは複数の電気配線ビアを設け、1つまたは複数の配線層/ビア層および対応する1つまたは複数の誘電絶縁層、ならびに上部誘電層および電気配線を、剥離層(または接着層)上に形成する。これらの再配線層(RDL)は、用途に応じたファンアウト、ファンイン、またはその両方とすることができる。1つまたは複数の配線階層を積層させるために上記の各プロセスが行われる。一実施形態では、配線階層を積層させ、ダイを取り付けた後、モールディング・プロセスを行うことができる。このプロセスでは、ダイを配線構造にボンディングし、次にアンダーフィル・プロセスまたはモールディング・プロセスあるいはその両方を行うことができる。なお、本開示の実施形態は、ハンドラ・ウエハ上の複数の個片化半導体デバイスのウエハ・レベルまたはマルチ・コンポーネントのパッケージング、パネルまたはロール・ツー・ロール・プロセスのための任意の他の構造およびパッケージング形成技術にも適用可能である。
【0025】
半導体デバイスがパッケージ化された後は、ステップ108でパッケージを個片化するために個片化プロセスを行う。ステップ110で、ハンドラからパッケージを切り離すためにレーザ・アブレーション・プロセスが行われる。一実施形態では、レーザ・アブレーションは、剥離層を透明なハンドラを介してLVレーザ光で露光することによって行われる。UVレーザ光で露光すると、剥離層がアブレーションされ、燃焼、破壊またはその他の方法で分解され得る。したがって、一実施形態または複数の実施形態による剥離層は、UVまたはIRレーザ光の露光下で破壊される材料を含む。塗布された接着層(使用する場合)はこのプロセス中に硬質のままであるため、パッケージは、接着層とともにハンドラから容易に取り除くことができる。必要であれば、化学洗浄、プラズマ・アッシング、またはその他の技術あるいはこれらの組合せなどの様々な処理技術を使用してパッケージから接着層の残滓を取り除くことができる。レーザ・アブレーションの結果としてパッケージがハンドラから切り離された後、ステップ112で、例えば単にハンドラを真空ピックアップ部品またはツールで引き離すことによってパッケージを容易にハンドラから取り外すことができ、パッケージを洗浄して接着剤を除去することができる。接着剤は、剥離層のレーザ・アブレーション後に化学的除去、プラズマ・アッシング除去、または機械的除去あるいはこれらの組合せを行うことができる。
【0026】
図2および図3は、一実施形態または複数の実施形態による、ハンドラへのパッケージのボンディングおよびデボンディングを示す概略図である。図2に、ダイ・ファースト・プロセスを使用してダイ202がハンドラ204にボンディングされた状態を示し、図3に、ダイ・ラスト・プロセスを使用してダイ302がハンドラ304にボンディングされた状態を示す。図2では、パッケージング・プロセス中にダイ202に構造的支持を与えるためにハンドラ302にダイ202がボンディングされている。ダイ202は、シリコンまたはその他の半導体材料を含む半導体基板を含み、絶縁層によって被覆することができる。ダイ202は、導電層または、トランジスタ、キャパシタ、ダイオード、インダクタ、抵抗器などの半導体素子を含むことができる。図2には、様々なパッケージング・コンポーネントをダイ202から積層させている状態がさらに示されている。例えば、1つまたは複数の配線階層206、はんだバンプ208、モールディング材料(図示せず)、貫通ビア(図示せず)などあるいはこれらの組合せをダイ202から積層させている。ハンドラ204とダイ202との間に絶縁層(図示せず)も配置することができる。
【0027】
図3において、構造的支持を与えるためにハンドラ304から様々なパッケージング・コンポーネントを積層させている。例えば、1つまたは複数の絶縁層305、または配線階層306、またはモールディング材料(図示せず)、または貫通ビア(図示せず)などあるいはこれらの組合せをハンドラ304から積層させている。次に、ダイ302が様々な配線階層306にボンディングされる。図2のダイ202と同様に、図3のダイ302は、シリコンまたはその他の半導体材料を含む半導体基板を含み、絶縁層によって被覆することができる。ダイ302は、導電層または、トランジスタ、キャパシタ、ダイオード、インダクタ、抵抗器などの半導体素子を含み得る。なお、図2および図3に示すパッケージング・コンポーネントは、当業者に知られており、本開示の実施形態には任意のダイ・ファーストおよびダイ・ラスト・パッケージング・プロセス(およびコンポーネント)を適用可能である。
【0028】
ハンドラ204、304は、一実施形態では透明な基板であり、例えばボロフロート(Borofloat)ガラスを含み得る。ハンドラは、これにボンディングされているパッケージング・コンポーネントに構造的完全性を与えるのに十分な厚さを有し得る。例えば、ハンドラ302、304は約650μmの厚さとすることができる。上述のように、剥離層210、310と任意選択の接着層212、312とを、図2に示すように個片化ダイ202とハンドラ204との間、または図3に示すように絶縁層305とハンドラ304との間に設けることができる。
【0029】
一実施形態によると、剥離層210、310はハンドラ204、304の上に直接配置される。剥離層210、310は、例えば、ハンドラ204、304上に例えば剥離層材料をスピン・コーティングまたはスプレイし、次に、熱またはUV光あるいはその両方を使用してその材料を硬化させることによって形成することができる。剥離層材料の硬化は、ハンドラ204、304をダイ202、302または絶縁層305などのパッケージング・コンポーネントにボンディングする前または同時に行ってもよい。なお、実施形態によっては、剥離層の硬化は不要であることに留意されたい。
【0030】
剥離層210、310は、一実施形態では、レーザ・アブレーション時に使用されるレーザ光のUV波長付近を多く吸収するように高度に特殊化された材料を含む。例えば、一実施形態では、波長355nmまたはその付近のUVレーザを使用することができる。この実施形態では、剥離層210、310は、UV光、特に355nmの波長を有する光の吸収性が高い固体材料を含む。この材料は、コンポーネントがハンドラ204、304にボンディングされる間に、剥離層210、310が早期に破壊されることなく一般的に使用されるパッケージング技術に耐えるのに十分な強度である。他の実施形態では、剥離層210、310は、ハンドラ204、304(例えばシリコン・ハンドラ)に、1064nm、または次のものに限定されないが1,800ないし5000nm以上などのハンドラの透過に適合させた波長などの赤外線(IR)エネルギーを通すと剥離層210、310がアブレーションされるように、IR波長の吸収性を有する。
【0031】
剥離層210、310自体が接着剤を含むかまたは任意選択の接着層212、3112とは全く異なる層であってよい。剥離層210、310は、はんだバンプ、銅ピラー、薄化されたダイ、電子または光学コンポーネントまたは製造品または支援処理に望ましいその他の構造体などの構成部分の周囲への適応のために、非平面構造体の充填のための、材料の単一の層または1つまたは複数の同一または他の組成の追加の層、あるいはその両方を含むことができる。実施形態によっては、吸収材料は剥離層210、310に添加し、所望のデボンディング・レーザ波長に適合させ、その際、剥離層がハンドラから剥離しないようにするために、使用温度および剥離パラメータは色素吸収特性を低下させない。吸収材料の例は、剥離層210、310に添加可能な色素である。剥離層への色素の添加により、剥離層材料が、アブレーションのための層波長(308nm、355nm、532nm、266nm、1064nm、1600nmないし2000nm、2100nmないし2700nmまたは、剥離層のレーザ・アブレーションのためのその他の波長など)または、670nmまたは装置に対応するその他の波長などのガラスにおけるノッチ検出用機械検出のための層波長の吸収などの1つまたは複数の機能のための高い吸収率を有するように調整される。
【0032】
色素/添加材料の他の例としては、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる論文‘Spectral studies on Hoechst 33258 and related bisbenzimadazole dyes useful for fluorescent detection of deoxyribonucleic acid synthesis', The Journal of Histochemistry and Cytochemistry, S.A. Latt and G. Stetten, V24, Number 1, pp23-33, 1976で概説されているような様々なビスベンズイミダゾール分子が含まれるが、これには限定されない。色素材料のその他の例としては、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる‘Near IR absorbing Dyes’, Juergen Fabian, et.Chem Rev. 1992, 92, 1197-1226に記載されているような、カーボン・ブラック、二酸化チタンおよび様々な色素などの粒子が含まれる。
【0033】
一実施形態では、吸収材料は、室温(約21℃)ないし250℃で有効であるとともに、250℃を超える温度で、より高温にさらされることによる電磁吸収の低下または退色を起こさずに熱的に安定な、355nm化学吸収剤/色素である。この吸収材料は、剥離層内の単体色素として、または、異なる化学的性質を備える他の化学吸収剤/色素との組合せで使用可能である。言い換えると、少なくとも一部の実施形態では、355nm吸収材料は、以下で説明する670nm色素などの他の化学吸収剤/色素と適合する化学組成を含む。この吸収材料は、単体剥離層内、または接着層とともに使用される剥離層内で使用可能である。実施形態によっては、355nm吸収材料は、硬化を必要とせず、プラズマ・エッチングによって化学的に分解または除去することが可能である。355nm化学吸収剤/色素の一例は、以下の構造を備えるピリジンのビスベンズイミダゾールなどのフェノキシ系材料である。
【化1】
【0034】
この分子、2,5−ビス(2−ベンズイミダゾリル)−ピリジンは、355nmのラムダ最大吸収性を備える。この分子は、≧250℃の温度での吸収で退色せず、これは、ポリイミド硬化などのデバイス製作時にこのような温度まで加熱される必要がある場合がある構造体にとって重要である。2,5−ビス(2−ベンズイミダゾリル)−ピリジンを生成する1つの方法は、以下に示すようなポリリン酸中のo−フェニレン・ジアミンおよび2,5ピリジン・ジカルボン酸の高温凝縮を含む。
【化2】
【0035】
2,5−ビス(2−ベンズイミダゾリル)−ピリジンを生成する別の方法は、80ないし95%の収率の以下を含む。
【化3】
【0036】
場合によっては、シクロヘキサノンやPMAcetateなどの一般的なコーティング溶剤中での上述の親化合物2,5−ビス(2−ベンズイミダゾリル)−ピリジンの溶解度が十分でないことがある。したがって、一実施形態または複数の実施形態は、この分子を以下に示すようにさらに誘導体化する。
【化4】

上式でRはメチルシクロヘキサンまたはnブチルである。これらの2つの材料は、シクロヘキサノン単体、またはシクロヘキサノンとN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶剤との組合せに溶解することがわかっている。
【0037】
一実施形態または複数の実施形態では、電磁(EM)エネルギーを、剥離材料の化学的性質に関係し、色素材料添加物、色素もしくはその他の添加物よりも高温に耐えることができる、ベース剥離層210、310への添加剤の添加、または剥離ベース組成あるいはその両方に基づいて部分的または完全に吸収することができる。例えば、化学反応を使用してベース・ポリマー剥離層210、310に共有連結または共有結合し得る材料を使用することができる。例としては、色素のカルボン酸と任意のデキストラン水酸基とのエステル化反応によってデキストランに化学的に結合されたピレン・カルボン酸またはフルオレセイン誘導体などの分子がある。これらの材料は、熱的に安定していてもしていなくてもよい。剥離層に対する熱的に安定した共有結合色素の一例は、フェノキシ樹脂に対するアントラキノン−2−カルボン酸の反応である。
【0038】
さらに、剥離層構造210、310は、ウエハ・ノッチ検出用の670nmなどのウエハの取り扱いまたは処理を支援する同じかまたは別のEM吸収添加剤、またはその他の所望の処理、装置または製品に有利となるその他の対象EM吸収材料も含むことができる。添加材料/色素は、670nmなどの600nmと740nmの間の1つまたは複数の波長を吸収する。一実施形態では、ノッチ検出添加材料は、室温(約21℃)から250℃以上で有効であるとともに、250℃を超える温度で、より高温にさらされることによる電磁吸収の低下または退色を起こすことなく熱的に安定である。≧250℃の温度で熱的に安定である。さらに、ノッチ検出添加材料は、上述の355nm化学吸収剤/色素などの他の化学吸収剤/色素と適合する化学組成を備える。実施形態によっては、ノッチ検出添加材料と355nm化学吸収剤/色素とは、同じ剥離層内に配置される。上記の特性を備えるノッチ検出添加材料の一例は、シクロヘキサノン(CHN)中に完全に溶解する緑色素である。
【0039】
670nm添加材料の他の例としては、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる出版物‘Ultrafast Photoinduced Charge separation resulting from self Assembly of a green perylene based into pie-stacked arrays', J Phys Chem A,2005, 109, 970-975に記載されている、QCR社の色素VIS661、「ゼロックス・グリーン」フタロシアニン色素、またはベイ置換ペリレン・ビスイミド色素がある。670nm添加剤の他の例としては、バナジル・フタロシアニン、カーボン・ブラック、銅フタロシアニン、バナジル、フタロシアニン、アントラキノン、アントラキノン官能性ポリマー、あるいはこれらの組合せなどがある。実施形態によっては、剥離層構造体210、310に添加されるEM吸収剤は、1umないし5umまたはそれ以上のレーザ波長などの赤外線(IR)剥離を可能にする。なお、追加される層は、対象レーザ・デボンディングの剥離波長のための吸収材料を必要としないことに留意されたい。
【0040】
使用される材料にかかわらず、剥離層210、310は、ウエハ・レベル・パッケージからハンドラ204、304を剥離するために選択したUVまたはIR波長でレーザ・アブレーションが可能な材料を含む。言い換えると、対象吸収材料は、所望のデボンディング・レーザ波長に適合する。任意選択の接着層212、312は、ダイ202または剥離層204、304に接着材料を塗布することによって形成することができる。接着層212、312は、剥離層210、310として使用されるものとは異なる材料を含み、特に、接着層212、312は、剥離層210、310をアブレーションするために使用される波長の光を多く吸収しない接着剤とすることができる。この層には任意の数の適切な接着剤を使用することができるが、適切な接着剤の一例はTOK A0206である。接着層は、例えばダイ202または剥離層210、310に接着材料を塗布し、熱で硬化させることによって形成することができる。
【0041】
一実施形態または複数の実施形態では、剥離層210、310はボンディングを行う前に硬化させる。このようにすることで、剥離層210、310の材料と任意選択の接着層212、312の材料との間で発生し得る不都合な相互作用を最小限に抑えることができる。ボンディングは、ボンダー、例えば接着層212、312の材料の温度に対応する温度で約500mbar(52.5N/m)の印加力を使用するSussボンダーで行うことができる。ボンディングでは、剥離層210または任意選択の接着層212を介してダイ202をハンドラ204にボンディングすることができる。
【0042】
ダイ202、302がパッケージ化され、パッケージが個片化された後、レーザ214、314を使用して剥離層210、310に照射する。上述のように、レーザは300nmと5000nmの間の波長を有し得る。しかし、他の波長も適用可能である。例えば、レーザ214、314は、308nmのエキシマ・レーザ、または1064nmのダイオード・レーザの周波数を3倍することによって生成された355nmのDPSSレーザとすることができる。一例によると、レーザ214、314は、波長355nm、50kHzで出力5W、反復率15ないし300kHz、パルス幅が50kHzで12ns未満のHIPPO 355QWレーザとすることができる。しかし、266nm波長を有するHIPPO 266QWなどの他のUVレーザを使用してもよい。別の例では、レーザ214、314はIRレーザである。
【0043】
剥離層210、310は、少なくとも使用されるレーザ214、314の波長を透過させることができるハンドラ204、304を介して照射される。レーザ214、314は、例えばラスタ・パターンでハンドラ204、304の表面の端から端まで走査されるスポット・ビームを発生させることができるか、またはレーザ214、314はハンドラ204、304の端から端まで1回または複数回掃引される扇形ビームを発生させることができる。レーザ214、314から放射される光の方向付けは、シーミアおよび、例えば810mm flを有するFシータ走査レンズとすることができるレンズ216、316を使用して扱うことができる。図4および図5は、一実施形態または複数の実施形態による、ハンドラ404の上面418にレーザ光を照射するパターンを示す概略図である。図4に示すように、レーザ光は、線420を描くスポット・ビームとしてハンドラ404の上面418の端から端まで向けることができ、スポット・ビームは、ハンドラ404の上面418のx軸方向に移動し、連続する各線420は、y軸方向下方に向けて描かれる。あるいは、図5に示すように、レーザ光は蛇行パターン422の形に向けることができる。
【0044】
使用されるレーザ214、314のUV波長またはIR波長は、比較的高いエネルギーを含み得るため、光は剥離層210、310を効率的にアブレーションすることができる。アブレーションされた後は、個片化されたパッケージをハンドラ層204、304から自由に取り外すことができる。その後、溶剤または洗浄剤を使用して、パッケージ上に残っている可能性のある任意選択の接着層212、312または剥離層210、310あるいはその両方の残存要素を除去することができる。
【0045】
図6は、一実施形態または複数の実施形態による、レーザ・デボンディングを行うための装置を示す概略図である。図6に示すようなものなど、実施形態によっては、ボンディングされたハンドラと半導体パッケージ524とが例えばステージ上で静止したままとすることができる。他の実施形態では、ステージを可動式とすることができる。レーザ514が、所望のビーム・サイズを実現するようにビーム拡大器526に送出されるビームを発する。次に、ビームはスキャナ528に入射し、そこでビームはx軸およびy軸方向に向けられる。1つまたは複数のコントロール・ユニット530が、レーザ514,ビーム拡大器526およびスキャナ528の制御を行う。ボンディングされたハンドラとパッケージ524とが保持されるステージが可動式の場合、コントロール・ユニット530は、ステージの移動も制御することができる。その場合、スキャナ528は省かれる。コンピュータ・システム532に、コントロールの方式を事前プログラムすることができ、これらの命令は1つまたは複数のコントロール・ユニット530を使用して実行することができる。ボンディングされたハンドラとパッケージ524とを所望のスポットの特徴によって照射するように、走査レンズ534がビームを調整することができる。
【0046】
次に図7を参照すると、この図は本開示の実施形態で使用可能な情報処理システム602を示すブロック図である。例えば、情報処理システム602は、一実施形態では、本開示の様々な実施形態の1つまたは複数の動作を行うために、1つまたは複数の半導体デバイス処理構成要素を制御する。情報処理システム602は、本開示の一実施形態または複数の実施形態を実施するようになされた、適切に構成された処理システムに基づく。任意の適切に構成された処理システムを、本開示の実施形態における情報処理システム602として使用することができる。情報処理システム602の構成要素は、1つまたは複数のプロセッサまたは処理ユニット604と、システム・メモリ606と、システム・メモリ606を含む様々なシステム構成要素をプロセッサ604に結合するバス608とを含み得るが、これらには限定されない。
【0047】
バス608は、様々なバス・アーキテクチャのうちのいずれかを使用した、メモリ・バスまたはメモリ・コントローラ、周辺機器用バス、アクセラレーテッド・グラフィクス・ポートおよびプロセッサ・バスまたはローカル・バスを含む、いくつかの種類のバス構造のうちの任意の1つまたは複数である。例えば、限定するものではないが、そのようなアーキテクチャとしては、業界標準アーキテクチャ(ISA)バス、マイクロ・チャネル・アーキテクチャ(MCA)バス、拡張ISA(EISA)バス、ビデオ・エレクトロニクス・スタンダーズ・アソシエーション(VESA)ローカル・バスおよびペリフェラル・コンポーネント・インターコネクツ(PCI)バスがある。
【0048】
図7には示されていないが、メイン・メモリ606は、1つまたは複数の半導体デバイス処理構成要素の動作を制御するコントロール・ユニット530(これには限定されない)などの1つまたは複数のコントロール・ユニットを含む。あるいは、コントロール・ユニットは、プロセッサ604内にあり、または別個のハードウェア構成要素である。システム・メモリ606は、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)610またはキャッシュ・メモリ612あるいはその両方などの揮発性メモリの形態のコンピュータ・システム可読媒体も含み得る。情報処理システム602は、他の取り外し可能/取り外し不能な、揮発性/不揮発性のコンピュータ・システム記憶媒体をさらに含むことができる。例示に過ぎないが、1つまたは複数のソリッド・ステート・ディスクまたは磁気媒体(典型的には「ハード・ドライブ」と呼ばれる)など、取り外し不能または取り外し可能な不揮発性媒体に対する読み書きを行うための記憶システム614を設けることができる。取り外し可能な不揮発性磁気ディスク(例えば「フロッピィ(R)・ディスク」)に対する読み書きを行うための磁気ディスク・ドライブと、CD−ROM、DVD−ROMまたはその他の光媒体などの、取り外し可能な不揮発性光ディスクに対する読み書きを行うための光ディスク・ドライブとを設けることができる。そのような場合、それぞれを1つまたは複数のデータ媒体インターフェースによってバス608に接続することができる。メモリ606は、本開示の実施形態の機能を実行するようになされた一組のプログラム・モジュールを有する少なくとも1つのプログラム製品を含み得る。
【0049】
一組のプログラム・モジュール618を有するプログラム/ユーティリティ616を、例えば、次のものには限定されないが、オペレーティング・システムと、1つまたは複数のアプリケーション・プログラムと、その他のプログラム・モジュールと、プログラム・データとともに、メモリ606に記憶してもよい。オペレーティング・システム、1つまたは複数のアプリケーション・プログラム、その他のプログラム・モジュール、プログラム・データまたはこれらの何らかの組合せのそれぞれは、ネットワーキング環境の実装形態を含み得る。プログラム・モジュール618は、本開示の実施形態の機能または方法あるいはその両方を全般的に実施する。
【0050】
情報処理システム602は、キーボード、ポインティング・デバイス、表示装置622などの1つまたは複数の外部デバイス620、ユーザが情報処理システム602と対話することができるようにする1つまたは複数のデバイス、またはコンピュータ・システム/サーバ602が1つまたは複数の他のコンピューティング・デバイスと通信することができるようにする任意のデバイス(例えばネットワーク・カード、モデムなど)、あるいはこれらの組合せと通信することもできる。このような通信は、I/Oインターフェース624を介して行うことができる。さらに、情報処理システム602は、ネットワーク・アダプタ626を介して、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、汎用ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、またはパブリック・ネットワーク(例えばインターネット)あるいはこれらの組合せなどの、1つまたは複数のネットワークと通信することができる。図のように、ネットワーク・アダプタ626は、バス608を介して情報処理システム602の他の構成要素と通信する。その他のハードウェア構成要素またはソフトウェア構成要素あるいはその両方も、情報処理システム602とともに使用することができる。例としては、マイクロコード、デバイス・ドライバ、冗長処理ユニット、外部ディスク・ドライブ・アレイ、RAIDシステム、テープ・ドライブおよびデータ・アーカイブ記憶システムがあるが、これらには限定されない。
【0051】
当業者にはわかるように、本開示の態様は、システム、方法またはコンピュータ・プログラム製品として具現化可能である。したがって、本開示の態様は、本明細書ではすべて「回路」、「モジュール」または「システム」と総称されている場合がある、全部がハードウェアの実施形態、全部がソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなど)、またはソフトウェア態様とハードウェア態様とを組み合わせた実施形態の形態をとることができる。
【0052】
本開示の実施形態は、システム、方法またはコンピュータ・プログラム製品あるいはこれらの組合せとすることができる。コンピュータ・プログラム製品は、プロセッサに本発明の態様を実行させるコンピュータ可読プログラム命令を有するコンピュータ可読記憶媒体(または複数の媒体)を含み得る。コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行デバイスによる使用のために命令を保持し、記憶することが可能な有形のデバイスとすることができる。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子記憶デバイス、磁気記憶デバイス、光記憶デバイス、電磁記憶デバイス、半導体記憶デバイス、またはこれらの任意の組合せとすることができるが、これらには限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例の非網羅的リストには、以下のものが含まれる。すなわち、携帯型コンピュータ・ディスケット、ハード・ディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュ・メモリ)、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)、携帯型コンパクト・ディスク読取り専用メモリ(CD−ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、メモリ・スティック、フロッピィ(R)・ディスク、パンチ・カードまたは命令が記録された溝内の隆起構造などの機械的に符号化された装置およびこれらの任意の適切な組合せが含まれる。本明細書で使用するコンピュータ可読記憶媒体とは、電波またはその他の自由に伝播する電磁波、導波路またはその他の伝送媒体を伝播する電磁波(例えば光ファイバ・ケーブルを通る光パルス)、または電線を介して伝送される電気信号などの、一時的な信号自体であると解釈すべきではない。
【0053】
コンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体からそれぞれのコンピューティング/処理デバイスに、または、ネットワーク、例えばインターネット、ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワーク、または無線ネットワークあるいはこれらの組合せを介して外部コンピュータまたは外部記憶デバイスにダウンロードすることができる。ネットワークは、銅伝送ケーブル、光伝送ファイバ、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、交換機、ゲートウェイ・コンピュータ、またはエッジ・サーバあるいはこれらの組合せを含んでよい。各コンピューティング/処理デバイスにおけるネットワーク・アダプタ・カードまたはネットワーク・インターフェースが、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受信し、それらのコンピュータ可読プログラム命令を、それぞれのコンピューティング/処理デバイス内のコンピュータ可読記憶媒体への記憶のために転送する。
【0054】
本発明の動作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、インストラクション・セット・アーキテクチャ(ISA)命令、機械命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、または、Smalltalk(R)、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語および「C」プログラミング言語または同様のプログラム言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組合せで書かれたソース・コードまたはオブジェクト・コードとすることができる。コンピュータ可読プログラム命令は、スタンドアロン・ソフトウェア・パッケージとして全体がユーザのコンピュータ上で、または一部がユーザのコンピュータ上で、または一部がユーザのコンピュータ上で一部がリモート・コンピュータ上で、または全体がリモート・コンピュータまたはサーバ上で実行されてよい。後者の場合、リモート・コンピュータは、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)またはワイド・エリア・ネットワーク(WAN)を含む、任意の種類のネットワークを介してユーザのコンピュータに接続することができ、または接続は外部コンピュータに対して(例えば、インターネット・サービス・プロバイダを使用してインターネットを介して)行ってもよい。実施形態によっては、本発明の態様を実行するために、例えばプログラマブル・ロジック回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、またはプログラマブル・ロジック・アレイ(PLA)を含む電子回路が、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を使用して電子回路をパーソナライズすることにより、コンピュータ可読プログラム命令を実行することができる。
【0055】
本開示の態様について、本発明の実施形態による方法、装置(システム)およびコンピュータ・プログラム製品を示すフローチャート図またはブロック図あるいはその両方を参照しながら説明している。フローチャート図またはブロック図あるいはその両方の各ブロックおよびフローチャート図またはブロック図あるいはその両方のブロックの組合せは、コンピュータ可読プログラム命令によって実装可能であることがわかるであろう。
【0056】
上記のコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータまたはその他のプログラマブル・データ処理装置のプロセッサを介して実行される命令が、フローチャートまたはブロック図あるいはその両方の1つまたは複数のブロックで規定されている機能/動作を実装する手段を形成するように、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、またはその他のプログラマブル・データ処理装置のプロセッサに供給されてマシンを実現するものであってよい。これらのコンピュータ可読プログラム命令は、命令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体が、フローチャートまたはブロック図あるいはその両方の1つまたは複数のブロックで規定されている機能/動作の態様を実装する命令を含む製造品を含むように、コンピュータ可読媒体に記憶され、コンピュータ、プログラマブル・データ処理装置、またはその他の装置あるいはこれらの組合せに対して特定の方式で機能するように指示することができるものであってもよい。
【0057】
コンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ、その他のプログラマブル装置またはその他のデバイス上で実行される命令がフローチャートまたはブロック図あるいはその両方の1つまたは複数のブロックで規定されている機能/動作を実装するように、コンピュータ実装プロセスを作り出すべく、コンピュータ、その他のプログラマブル・データ処理装置、またはその他のデバイスにロードされ、コンピュータ、その他のプログラマブル装置、またはその他のデバイス上で一連の動作ステップを実行させるものであってもよい。
【0058】
図面中のフローチャートおよびブロック図は、本発明の様々な実施形態によるシステム、方法およびコンピュータ・プログラム製品の可能な実装形態のアーキテクチャ、機能および動作を示す。なお、フローチャートまたはブロック図の各ブロックは、規定されている論理機能を実装するための1つまたは複数の実行可能命令を含む、命令のモジュール、セグメント、または部分を表すことがある。他のいくつかの実装形態では、ブロックに記載されている機能は、図に記載されている順序とは異なる順序で行われてもよい。例えば、連続して示されている2つのブロックは、関与する機能に応じて、実際には実質的に並行して実行されてよく、またはそれらのブロックは場合によっては逆の順序で実行されてもよい。また、ブロック図またはフローチャート図あるいはその両方の各ブロックおよびブロック図またはフローチャート図あるいはその両方のブロックの組合せは、規定されている機能または動作を実行する専用ハードウェア・ベースのシステムによって実装されるか、または専用ハードウェアとコンピュータ命令とを組み合わせて実施することができることもわかるであろう。
【0059】
本明細書で使用されている用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、本発明を限定することを意図していない。本明細書で使用されている単数形の「ある(a)」、「ある(an)」および「その(the)」は、文脈が明示しない限り複数形も含むことを意図している。また、本明細書で使用されている「含む(comprisesまたはcomprisingあるいはその両方)」という用語は、記載されている特徴、整数、ステップ、動作、要素または構成要素あるいはこれらの組合せの存在を規定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素またはこれらのグループあるいはこれらの組合せの存在または追加を排除しないことがわかるであろう。
【0060】
本開示について例示および説明を目的として説明したが、本開示の説明は網羅的であること、または本発明を開示されている形態に限定することを意図したものではない。当業者には、本発明の範囲および思想から逸脱することなく多くの変更および変形が明らかとなるであろう。実施形態は、本発明の原理および実際の適用について最もよく説明するため、および他の当業者が、企図された特定の用途に合わせて様々な変更を加えた様々な実施形態のために本発明を理解することができるようにするために、選択され、説明されたものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7