(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第5の歯面によって規定される第5の圧力角の大きさと第6の歯面によって規定される第6の圧力角の大きさとが等しい第3の歯を複数含み、前記第1の歯車と一体で回転可能な第3の歯車と、
第7の歯面によって規定される第7の圧力角の大きさと第8の歯面によって規定される第8の圧力角の大きさとが等しい第4の歯を複数含み、前記第3の歯車と噛み合う第4の歯車とをさらに含む、請求項1または2に記載の自転車用変速機構。
第9の歯面によって規定される第9の圧力角の大きさと第10の歯面によって規定される第10の圧力角の大きさとが異なる第5の歯を複数含み、前記第1の歯車と一体で回転可能な第5の歯車と、
第11の歯面によって規定される第11の圧力角の大きさと第12の歯面によって規定される第12の圧力角の大きさとが異なる第6の歯を複数含み、前記第5の歯車と噛み合う第6の歯車とをさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の自転車用変速機構。
前記第5の歯車および前記第6の歯車は、前記第1の遊星歯車機構に含まれ、前記第5の歯車は第3のプラネタリギアを構成し、前記第6の歯車は第2のサンギアおよび第2のリングギアのいずれか一方を構成する、請求項6に記載の自転車用変速機構。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、変速機構の小型化について特に検討していない。このため、特許文献1の変速機構は小型化の点において改善の余地を含む。
本発明の目的は、自転車用コンポーネントの小型化に寄与する歯車およびこれを備える自転車用変速機構を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
〔1〕本発明に従う自転車用変速機構の一形態は、第1の歯面によって規定される第1の圧力角の大きさと第2の歯面によって規定される第2の圧力角の大きさとが異なる第1の歯を複数含む第1の歯車と、第3の歯面によって規定される第3の圧力角の大きさと第4の歯面によって規定される第4の圧力角の大きさとが異なる第2の歯を複数含み、前記第1の歯車と噛み合う第2の歯車とを備える。
【0006】
〔2〕前記自転車用変速機構の一例によれば、前記第1の圧力角は、前記第2の圧力角よりも大きく、前記第3の圧力角は、前記第4の圧力角よりも大きく、前記第1の歯面と前記第3の歯面とが接触するように前記第1の歯車と前記第2の歯車とが噛み合う。
【0007】
〔3〕前記自転車用変速機構の一例によれば、前記第1の歯車および前記第2の歯車は平歯車である。
〔4〕前記自転車用変速機構の一例によれば、第5の歯面によって規定される第5の圧力角の大きさと第6の歯面によって規定される第6の圧力角の大きさとが等しい第3の歯を複数含み、前記第1の歯車と一体で回転可能な第3の歯車と、第7の歯面によって規定される第7の圧力角の大きさと第8の歯面によって規定される第8の圧力角の大きさとが等しい第4の歯を複数含み、前記第3の歯車と噛み合う第4の歯車とをさらに含む。
【0008】
〔5〕前記自転車用変速機構の一例によれば、前記第1の歯車および前記第3の歯車は、一体に形成されている。
〔6〕前記自転車用変速機構の一例によれば、前記第1の歯車に含まれる前記第1の歯の数と前記第3の歯車に含まれる前記第3の歯の数とが異なる。
【0009】
〔7〕前記自転車用変速機構の一例によれば、第9の歯面によって規定される第9の圧力角の大きさと第10の歯面によって規定される第10の圧力角の大きさとが異なる第5の歯を複数含み、前記第1の歯車と一体で回転可能な第5の歯車と、第11の歯面によって規定される第11の圧力角の大きさと第12の歯面によって規定される第12の圧力角の大きさとが異なる第6の歯を複数含み、前記第5の歯車と噛み合う第6の歯車とをさらに含む。
【0010】
〔8〕前記自転車用変速機構の一例によれば、前記第9の圧力角は、前記第10の圧力角よりも大きく、前記第11の圧力角は、前記第12の圧力角よりも大きく、前記第9の歯面と前記第11の歯面とが接触するように前記第5の歯車と前記第6の歯車とが噛み合う。
【0011】
〔9〕前記自転車用変速機構の一例によれば、前記第1の歯車および前記第5の歯車は、一体に形成されている。
〔10〕前記自転車用変速機構の一例によれば、前記第1の歯車に含まれる前記第1の歯の数と前記第5の歯車に含まれる前記第5の歯の数とが異なる。
【0012】
〔11〕前記自転車用変速機構の一例によれば、前記第3の歯車に含まれる前記第3の歯の数と前記第5の歯車に含まれる前記第5の歯の数とが異なる。
〔12〕前記自転車用変速機構の一例によれば、前記第1の歯車および前記第2の歯車は、第1の遊星歯車機構に含まれ、前記第1の歯車は第1のプラネタリギアを構成し、前記第2の歯車は第1のサンギアおよび第1のリングギアの一方を構成する。
【0013】
〔13〕前記自転車用変速機構の一例によれば、前記第3の歯車および前記第4の歯車は、前記第1の遊星歯車機構に含まれ、前記第3の歯車は第2のプラネタリギアを構成し、前記第4の歯車は前記第1のサンギアおよび前記第1のリングギアの他方を構成する。
【0014】
〔14〕前記自転車用変速機構の一例によれば、前記第5の歯車および前記第6の歯車は、前記第1の遊星歯車機構に含まれ、前記第5の歯車は第3のプラネタリギアを構成し、前記第6の歯車は第2のサンギアおよび第2のリングギアのいずれか一方を構成する。
【0015】
〔15〕前記自転車用変速機構の一例によれば、第13の歯面によって規定される第13の圧力角の大きさと第14の歯面によって規定される第14の圧力角の大きさとが等しい第7の歯を複数含み、前記第3の歯車と噛み合う第7の歯車と、前記第2の歯車および前記第7の歯車を支持する支持軸と、前記支持軸に対する前記第2の歯車および前記第7の歯車の回転を制御する制御機構とをさらに含み、前記第2の歯車は
前記第1のサンギアを構成し、前記第7の歯車は前記第1の遊星歯車機構に含まれ、第3のサンギアを構成する。
【0016】
〔16〕前記自転車用変速機構の一例によれば、前記第1の遊星歯車機構に連結される第2の遊星歯車機構をさらに含む。
〔17〕前記自転車用変速機構の一例によれば、前記第1の圧力角および前記第3の圧力角は、20度以上であり、前記第2の圧力角および前記第4の圧力角は、20度未満である。
【0017】
〔18〕前記自転車用変速機構の一例によれば、前記第1の圧力角および前記第3の圧力角は、30度以上であり、前記第2の圧力角および前記第4の圧力角は、17度未満である。
【0018】
〔19〕前記自転車用変速機構の一例によれば、前記第1の歯車および前記第2の歯車は、クランク軸およびモータの少なくとも一方から伝達される回転を変速する。
〔20〕前記自転車用変速機構の一例によれば、後輪のハブに設けられる内装変速機を構成する。
【0019】
〔21〕本発明に従う歯車の一形態は、第1の歯面によって規定される第1の圧力角の大きさと第2の歯面によって規定される第2の圧力角の大きさとが異なる第1の歯を複数含む第1の歯車と、第5の歯面によって規定される第5の圧力角の大きさと第6の歯面によって規定される第6の圧力角の大きさとが等しい第3の歯を複数含み、前記第1の歯車と一体に形成されている第3の歯車とを含む。
【0020】
〔22〕前記歯車の一例によれば、前記第1の歯車に含まれる前記第1の歯の歯数と前記第3の歯車に含まれる前記第3の歯の歯数とが異なる。
【発明の効果】
【0021】
上記自転車用変速機構、および、その歯車によれば、自転車用
コンポーネントを小型化しやすい。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(第1の実施形態)
図1は、自転車用変速機構(以下では「変速機構36」という。)を備える電動アシスト自転車に関する側面図である。
図1は、電動アシスト自転車の駆動システムに関する部分を示している。自転車10は、一対のクランクアーム12、一対のペダル14、フロントスプロケット16、リアスプロケット18、チェーン20、ドライブユニット24、クランク軸26、および、ハブ30を備える。ハブ30は、変速機構36を含む自転車用コンポーネントの一例である。ハブ30は、支持軸22を含む。ハブ30は、自転車10の後輪(図示略)に設けられる。支持軸22は、ハブ軸であり、自転車10の後輪の車軸を構成している。ドライブユニット24は、モータ28を含む。
【0024】
自転車10のフレーム(図示略)は、ドライブユニット24を支持している。ドライブユニット24は、クランクアーム12を支持している。クランクアーム12は、ドライブユニット24およびフレームに対して回転可能である。クランクアーム12は、ペダル14を支持している。ペダル14は、ペダル本体14Aとペダル軸14Bとを含む。ペダル軸14Bは、クランクアーム12に固定される。ペダル本体14Aは、クランクアーム12に対してペダル軸14Bまわりに回転可能である。フロントスプロケット16は、クランク軸26に連結されている。フロントスプロケット16は、クランク軸26に直接連結されていてもよく、例えばワンウェイクラッチおよびスリーブ等の他の部材を介して連結されていてもよい。クランク軸26およびフロントスプロケット16は、同軸上に設けられる。ハブ30は、リアスプロケット18を支持している。リアスプロケット18は、支持軸22の軸線まわりに回転可能である。チェーン20は、フロントスプロケット16とリアスプロケット18とに巻き掛けられている。
【0025】
ペダル14に人力駆動力が加えられることによって、クランクアーム12およびクランク軸26が一体で回転する。クランク軸26の回転にともない、フロントスプロケット16、チェーン20、リアスプロケット18、および、ハブ30によって自転車10の後輪が回転する。ドライブユニット24は、フロントスプロケット16およびチェーン20を介してモータ28の回転をハブ30に伝達する。
【0026】
図2は、
図1に示される2−2線に沿うハブ30およびリアスプロケット18の半裁断面図である。ハブ30は、ハブシェル32、入力部34、および、変速機構36を含む。変速機構36は、ハブ30に設けられる内装変速機を構成している。変速機構36は、支持軸22、制御機構40、および、遊星歯車機構52を含む。ハブシェル32は、出力部32Aを含む。出力部32Aは、支持軸22の軸線方向に間隔をあけてハブシェル32に設けられ、スポーク(図示略)に連結されるフランジである。遊星歯車機構52および制御機構40の少なくとも一部は、ハブシェル32に収容されている。制御機構40は、遊星歯車機構52の構成要素の回転を選択的に規制する。
【0027】
遊星歯車機構52は、第1の遊星歯車機構54、および、第2の遊星歯車機構56を含む。第2の遊星歯車機構56は、第1の遊星歯車機構54に連結される。支持軸22は、入力部34を支持している。入力部34は、支持軸22の軸線まわりに回転可能である。リアスプロケット18は、支持軸22の一方の端部で、入力部34に着脱可能に取り付けられている。遊星歯車機構52は、入力部34から入力される回転を変速して、出力部32Aに伝達する。
【0028】
第1の遊星歯車機構54は、複数の第1の段付歯車60、第2の歯車74、第4の歯車78、第6の歯車82、第7の歯車86、キャリア100、および、第1のプラネタリピン102を含む。第1の段付歯車60は、第1の歯車62、第3の歯車66、および、第5の歯車70を備えている。第1の歯車62、第3の歯車66、および、第5の歯車70は、一体に形成されている。
【0029】
第1の歯車62は、第1のプラネタリギアを構成している。第3の歯車66は、第2のプラネタリギアを構成している。第5の歯車70は、第3のプラネタリギアを構成している。第3の歯車66、第1の歯車62、および、第5の歯車70の外径および歯数は互いに異なる。各歯車62、66、70の外径は、第3の歯車66の外径、第1の歯車62の外径、第5の歯車70の外径の順に小さい。各歯車62、66、70の歯数は、第3の歯車66の歯数、第1の歯車62の歯数、第5の歯車70の歯数の順に少ない。
【0030】
第2の歯車74は、第1のサンギアを構成している。第6の歯車82は、第2のサンギアを構成している。第7の歯車86は、第3のサンギアを構成している。第4の歯車78は、第1のリングギアを構成している。各歯車74、82、86は、第6の歯車82、第2の歯車74、第7の歯車86の順に外径が小さく、かつ、歯数が少ない。
【0031】
第1の歯車62は、第2の歯車74の外周側に設けられる。第1の歯車62は、第2の歯車74と噛み合っている。第3の歯車66は、第4の歯車78の内周側に設けられる。第3の歯車66と第4の歯車78とは噛み合っている。第3の歯車66は、第7の歯車86の外周側に設けられる。第3の歯車66と第7の歯車86とは噛み合っている。第5の歯車70は、第6の歯車82の外周側に設けられる。第5の歯車70と第6の歯車82とは噛み合っている。
【0032】
第2の遊星歯車機構56は、複数の第2の段付歯車90、第9の歯車96、第11の歯車98、キャリア100、および、第2のプラネタリピン104を含む。第2の段付歯車90は、第8の歯車92および第10の歯車94を含む。第8の歯車92および第10の歯車94は、第2の遊星歯車機構56のプラネタリギアを構成している。第9の歯車96は、第2の遊星歯車機構56のサンギアを構成している。第8の歯車92は、第9の歯車96の外周側に設けられる。第9の歯車96は、第8の歯車92と噛み合っている。第11の歯車98は、第2の遊星歯車機構56のリングギアを構成している。第10の歯車94は、第11の歯車98の内周側に設けられる。第11の歯車98は、第10の歯車94と噛み合っている。第8の歯車92の外径は、第10の歯車94の外径よりも小さい。第8の歯車92の歯数は、第10の歯車94の歯数よりも少ない。
【0033】
支持軸22は、ハブシェル32および入力部34を回転可能に支持している。ハブシェル32は、入力部34に回転可能に支持されている。支持軸22は、第2の歯車74、第6の歯車82、第7の歯車86、および、第9の歯車96を支持している。支持軸22は、各歯車74、82、86、96と同軸に設けられている。各歯車74、82、86、96は、入力部34側から支持軸22の軸線に沿う方向に沿って第9の歯車96、第7の歯車86、第2の歯車74、第6の歯車82の順に設けられる。各歯車74、82、86は、支持軸22の軸線まわりに回転可能である。第4の歯車78は、第1の段付歯車60の外周側に設けられる。第9の歯車96は、支持軸22に固定して設けられる。ハブ30は、第1のワンウェイクラッチ38Aおよび第2のワンウェイクラッチ38Bを含む。第1のワンウェイクラッチ38Aは、キャリア100とハブシェル32との間に設けられる。第2のワンウェイクラッチ38Bは、第4の歯車78とハブシェル32との間に設けられる
。第1のワンウェイクラッチ38Aおよび第2のワンウェイクラッチ38Bは、爪式のクラッチであってもよく、ローラクラッチであってもよい。
【0034】
図3は、第1の歯車62および第2の歯車74の噛み合い部分の拡大図である。一例では、第1の歯車62および第2の歯車74は平歯車である。第1の歯車62は、第1の歯64を複数含む。第2の歯車74は、第2の歯76を複数含む。複数の第1の歯64のうちの1つと複数の第2の歯76のうちの1つとが噛み合っている。第1の歯64は、第1の歯車62の回転軸線を通るいずれの平面においても、非対称となるように形成されている。第2の歯76は、第2の歯車74の回転軸線を通るいずれの平面においても、非対称となるように形成されている。第1の歯64および第2の歯76のように、ギアの回転軸線を通るいずれの平面においても、非対称となるように形成され、各歯の2つの歯面のそれぞれによって規定される圧力角が互いに異なっている歯を、以下では“非対称の歯”と記載することがある。
【0035】
第1の歯64は、第1の歯面64Aおよび第2の歯面64Bを含む。第1の歯面64Aは、ピッチ点において第1の圧力角A1を規定する。第2の歯面64Bは、ピッチ点において第2の圧力角A2を規定する。第1の圧力角A1の大きさと第2の圧力角A2の大きさとは互いに異なる。一例では、第1の圧力角A1は、第2の圧力角A2よりも大きい。第2の歯76は、第3の歯面76Aおよび第4の歯面76Bを含む。第3の歯面76Aは、ピッチ点において第3の圧力角A3を規定する。第4の歯面76Bは、ピッチ点において第4の圧力角A4を規定する。第3の圧力角A3の大きさおよび第4の圧力角A4の大きさは互いに異なる。一例では、第3の圧力角A3は、第4の圧力角A4よりも大きい。
【0036】
一例では、第1の圧力角A1および第3の圧力角A3は、20度以上である。第2の圧力角A2および第4の圧力角A4は、20度未満である。より好ましい例では、第1の圧力角A1および第3の圧力角A3は、30度以上である。より好ましい例では、第2の圧力角A2および第4の圧力角A4は、17度未満である。第1の圧力角A1および第3の圧力角A3は等しいことが好ましい。第1の圧力角A1および第3の圧力角A3は、50度未満であることが好ましい。第2の圧力角A2および第4の圧力角A4は、10度以上であることが好ましい。第1の歯車62および第2の歯車74は、第1の歯面64Aおよび第
3の歯面
76Aが接触するように噛み合い可能である。第1の歯面64Aおよび第3の歯面76Aは、駆動面である。第2の歯面64Bおよび第4の歯面76Bは、非駆動面である。
【0037】
図4は、第3の歯車66および第4の歯車78の噛み合い部分の拡大断面図である。一例では、第3の歯車66および第4の歯車78は平歯車である。第3の歯車66は、第3の歯68を複数含む。第4の歯車78は、第4の歯80を複数含む。複数の第3の歯6
8のうちの1つと、複数の第4の歯80のうちの1つとが噛み合っている。第3の歯68は、第5の歯面68Aおよび第6の歯面68Bを含む。第5の歯面68Aは、ピッチ点において第5の圧力角A5を規定する。第6の歯面68Bは、ピッチ点において第6の圧力角A6を規定する。第5の圧力角A5の大きさと第6の圧力角A6の大きさとは等しい。第3の歯68は、第3の歯車66の回転軸線を通るいずれの平面においても対称となるように形成されている。第3の歯車66の第5の歯面68Aおよび第6の歯面68Bは、駆動面であり、第3の歯車66が一方向に回転するとき、第5の歯面68Aおよび第6の歯面68Bは、それぞれ別の歯車に接触する。
【0038】
第4の歯車78は、第4の歯80を複数含む。第4の歯80は、第7の歯面80Aおよび第8の歯面80Bを含む。第7の歯面80Aは、ピッチ点において第7の圧力角A7を規定する。第8の歯面80Bは、ピッチ点において第8の圧力角A8を規定する。第7の圧力角A7の大きさと第8の圧力角A8の大きさとは等しい。第4の歯80は、第4の歯車78の回転軸線を通るいずれの平面においても対称となるように形成されている。
【0039】
図5は、第5の歯車70と第6の歯車82との噛み合い部分の拡大断面図である。一例では、第5の歯車70および第6の歯車82は、平歯車である。第5の歯車70は、第5の歯72を複数含む。第6の歯車82は、第6の歯84を複数含む。複数の第5の
歯72のうちの1つと複数の第6の
歯84のうちの1つとが噛み合っている。第5の歯72は、非対称の歯として形成されている。第6の歯84は、非対称の歯として形成されている。第5の歯72は、第9の歯面72Aおよび第10の歯面72Bを含む。第9の歯面72Aは、ピッチ点において第9の圧力角A9を規定する。第10の歯面72Bは、ピッチ点において第10の圧力角A10を規定する。第9の圧力角A9の大きさは、第10の圧力角A10の大きさとは異なり、第10の圧力角A10の大きさよりも大きい。
【0040】
第6の歯84は、第11の歯面84Aおよび第12の歯面84Bを含む。第11の歯面84Aは、ピッチ点において第11の圧力角A11を規定する。第12の歯面84Bは、ピッチ点において第12の圧力角A12を規定する。第11の圧力角A11の大きさは、第12の圧力角A12の大きさよりも大きい。一例では、第9の圧力角A9および第11の圧力角A11は、20度以上である。第10の圧力角A10および第12の圧力角A12は、20度未満である。より好ましい例では、第9の圧力角A9および第11の圧力角A11は、30度以上である。より好ましい例では、第10の圧力角A10および第12の圧力角A12は、17度未満である。第9の圧力角A9および第11の圧力角A11は等しいことが好ましい。第9の圧力角A9および第11の圧力角A11は、50度未満であることが好ましい。第10の圧力角A10および第12の圧力角A12は、10度以上であることが好ましい。第5の歯車70と第6の歯車82とは、第9の歯面72Aと第11の歯面84Aとが接触するように噛み合い可能である。第9の歯面72Aおよび第11の歯面84Aは、駆動面である。第10の歯面72Bおよび第12の歯面84Bは、非駆動面である。
【0041】
図6は、第3の歯車66および第7の歯車86の噛み合い部分の拡大断面図である。一例では、第7の歯車86は平歯車である。第7の歯車86は、第7の歯88を複数含む。複数の第3の
歯68のうちの1つと、複数の第7の歯88のうちの1つとが噛み合っている。第7の歯88は、第13の歯面88Aおよび第14の歯面88Bを含む。第13の歯面88Aは、ピッチ点において第13の圧力角A13を規定する。第14の歯面88Bは、ピッチ点において第14の圧力角A14を規定する。第13の圧力角A13の大きさと第14の圧力角A14の大きさとは等しい。第7の歯88は、第7の歯車86の回転軸線を通るいずれの平面においても対称となるように形成されている。
【0042】
図2に示されるとおり、第1のプラネタリピン102は、複数の第1の段付歯車60のそれぞれに設けられる。第1のプラネタリピン102は、第1の段付歯車60と同軸上に設けられ、第1の段付歯車60を貫通している。第1のプラネタリピン102の両端部は、キャリア100に回転可能に支持されている。第1のプラネタリピン102は、第1の段付歯車60に対して回転可能であってもよく、第1の段付歯車60に固定されていてもよい。第1のプラネタリピン102が、第1の段付歯車60に対して回転可能である場合、第1のプラネタリピン102の両端部はキャリア100に固定して支持されていてもよい。
【0043】
第2のプラネタリピン104は、複数の第2の段付歯車90のそれぞれに設けられる。第2のプラネタリピン104は、第2の段付歯車90と同軸上に設けられ、第2の段付歯車90を貫通している。第2のプラネタリピン104の両端部は、キャリア100に回転可能に支持されている。第2のプラネタリピン104は、第2の段付歯車90に対して回転可能であってもよく、第2の段付歯車90に固定されていてもよい。第2のプラネタリピン104が、第2の段付歯車90に対して回転可能である場合、第2のプラネタリピン104の両端部はキャリア100に固定して支持されていてもよい。
【0044】
キャリア100は、支持軸22と同軸に設けられる。キャリア100は、第2のプラネタリピン104および第1のプラネタリピン102とともに、支持軸22の軸線まわりに一体に回転可能である。キャリア100は、第2のプラネタリピン104および第1のプラネタリピン102を介して第2の段付歯車90および第1の段付歯車60を支持している。第1の遊星歯車機構54および第2の遊星歯車機構56は、一体に形成されている共通のキャリア100を有しているが、第1の遊星歯車機構54および第2の遊星歯車機構56は、別々のキャリア100を含んで構成されそれぞれのキャリア100が一体に回転可能となるように連結されていてもよい。
【0045】
制御機構40は、スリーブ42、第1のクラッチ部材44、第2のクラッチ部材46、第3のクラッチ部材48、および、第4のクラッチ部材50を備える。スリーブ42は、支持軸22に支持されている。スリーブ42は、支持軸22の軸線まわりに変位可能である。スリーブ42は、支持軸22の外周面に沿う3つのアーム(図示略)、および、3つのアームを連結するスリーブ本体(図示略)を含む。各アームは、各クラッチ部材46、48、50と対応する位置に設けられる。スリーブ42のアームは、各クラッチ部材46、48、50を介して第7の歯車86、第2の歯車74、および、第6の歯車82の回転を選択的に規制する。スリーブ42は、ハンドルに設けられる操作部にケーブルを介して結合されてもよく、変速用モータユニットに結合されていてもよい。
【0046】
第1のクラッチ部材44は、クラッチリング44Aおよびばね44Bを備える。クラッチリング44Aは、キャリア100と隣り合う位置に設けられる。クラッチリング44Aは、入力部34に連結される。クラッチリング44Aと入力部34とは一体に回転する。入力部34は、ワンウェイクラッチを介して第2の遊星歯車機構56のリングギアの内周部に連結される。ばね44Bは、クラッチリング44Aがキャリア100に近づくようにクラッチリング44Aに力を付与する。クラッチリング44Aは、ばね44Bの力によって移動可能である。制御機構40は、スリーブ42に連動して回転し、クラッチリング44Aの支持軸22の軸線に沿う方向の位置を規制するカム部材44Cを含む。クラッチリング44Aは、ばね44Bによってカム部材44Cのカム面に押し付けられている。クラッチリング44Aは、キャリア100のスプライン100Aと係合することによって、入力部34およびキャリア100を連結し、入力部34の回転をキャリア100に伝達する。第1のクラッチ部材44が、キャリア100から離脱することによって、入力部34の回転が第11の歯車98に伝達される。
【0047】
第2のクラッチ部材46は、支持軸22の外周部と第7の歯車86の内周部との間に設けられる。制御機構40に含まれる第2のクラッチ部材46は、第7の歯車86の回転を制御する。第2のクラッチ部材46は、第2のクラッチ部材46の外周部に設けられる爪部が第7の歯車86の内周部に形成されるラチェット歯と係合することによって、第7の歯車86の回転を規制し、爪部が第7の歯車86から離脱することによって、第7の歯車86の回転を許容する。
【0048】
第3のクラッチ部材48は、支持軸22の外周部と第2の歯車74の内周部との間に設けられる。制御機構40に含まれる第3のクラッチ部材48は、第2の歯車74の回転を制御する。第3のクラッチ部材48は、第3のクラッチ部材48の外周部に設けられる爪部が第2の歯車74の内周部に形成されるラチェット歯と係合することによって、第2の歯車74の回転を規制し、爪部が第2の歯車74から離脱することによって、第2の歯車74の回転を許容する。
【0049】
第4のクラッチ部材50は、支持軸22の外周部と第6の歯車82の内周部との間に設けられる。第4のクラッチ部材50は、第4のクラッチ部材50の外周部に形成される爪部が第6の歯車82の内周部に形成されるラチェット歯と係合することによって、第6の歯車82の回転を規制し、爪部が第6の歯車82から離脱することによって、第6の歯車82の回転を許容する。
【0050】
第1の段付歯車60の第1の歯車62および第2の歯車74は、クランク軸26およびモータ28の少なくとも一方から伝達される回転を変速できる。クラッチリング44Aが移動し、スリーブ42が回転するときのスリーブ42の回転位相に応じて、回転が規制されるギアの組み合わせが変化する。回転が規制されるギアの組み合わせに応じて、遊星歯車機構52を構成する各要素の回転状態が異なる。このため、制御機構40の動作によって、変速機構36の変速比が変化する。
【0051】
図7は、変速機構36の各変速段における構成要素の関係を示している。変速機構36は、8段階の変速段を備える。1段は、最も変速比が小さい変速段である。8段は、変速比が最も大きい変速段である。図中の「○」は、各変速段における回転の伝達経路に含まれる要素を示している。
【0052】
1段〜4段では、入力部34の回転は、最初に第11の歯車98に伝達される。5段〜8段では、入力部34の回転は、最初にキャリア100に伝達される。1段および5段では、キャリア100の回転が、第1のワンウェイクラッチ38Aを介して、ハブシェル32に伝達される。2段〜4段および6段〜8段では、第4の歯車78の回転が、第2のワンウェイクラッチ38Bを介して、出力部32Aに伝達される。
【0053】
変速機構36が3段または7段
の変速段に設定されているとき、クランクアーム12を前転させてリアスプロケット18を回転させると、
図3に示されるとおり、第2の歯車74は、第1の方向R1に回転し、第
1の歯車
62は、支持軸22に対して回転しない。このとき、第1の歯面64Aと第3の歯面76Aとが接触するように、第1の歯車62と第2の歯車74とが噛み合う。第1の圧力角A1および第3の圧力角A3の大きさは、第1の歯64および第2の歯76の噛み合いにともなって生じるヘルツ応力およびすべり率に影響を及ぼす因子の1つである。第1の圧力角A1および第3の圧力角A3が大きくなるほどヘルツ応力が小さくなり、第1の歯64および第2の歯76の負荷容量が増加する。また、第1の圧力角A1および第3の圧力角A3が大きくなるほどすべり率が小さくなり、第1の歯車62および第2の歯車74の伝達効率が増加する。
【0054】
各圧力角A1〜A4の大きさは、第1の歯64の歯厚および第2の歯76の歯厚に影響を及ぼす因子の1つである。第2の圧力角A2および第4の圧力角A4が第1の圧力角A1および第3の圧力角A3よりも小さい角度に設定される場合、第2の圧力角A2および第4の圧力角A4が第1の圧力角A1および第3の圧力角A3と等しい角度に設定される場合と比較して、第1の歯64の歯厚および第2の歯76の歯厚を比較的厚くできる。このため、各歯64、76を小さく形成しても、各歯64、76の強度を好ましい範囲に含めることができる。
【0055】
変速機構36が2〜4段および6〜8段以外の変速段に設定されているとき、クランクアーム12が前転することによってリアスプロケット18が回転すると、
図4に示されるとおり、第3の歯車66が第1の方向R1に回転し、第4の歯車78が第1の方向R1に回転する。このとき、第5の歯面68Aと第7の歯面80Aとが接触するように、第3の歯車66と第4の歯車78とが噛み合う。
【0056】
変速機構36が2段または6段の変速段に設定されているとき、クランクアーム12が前転することによってリアスプロケット18が回転すると、
図5に示されるとおり、第5の歯車70が第1の方向R1に回転し、第6の歯車82は、支持軸22に対して回転しない。このとき、第9の歯面72Aと第11の歯面84Aとが接触するように、第5の歯車70と第6の歯車82とが噛み合う。
【0057】
変速機構36が4段または8段
の変速段に設定されているとき、クランクアーム12が前転することによってリアスプロケット18が回転すると、
図6に示されるとおり、第3の歯車66が第1の方向R1に回転し、第7の歯車86は、支持軸22に対して回転しない。このとき、第5の歯面68Aと第13の歯面88Aとが接触するように、第3の歯車66と第7の歯車86とが噛み合う。
【0058】
第1の実施形態によれば、以下の作用および効果が得られる。
(1)第1の歯64の第1の歯面64Aによって規定される第1の圧力角A1が第2の歯面64Bによって規定される第2の圧力角A2よりも大きい。第2の歯76の第3の歯面76Aによって規定される第3の圧力角A3が第4の歯面76Bによって規定される第4の圧力角A4よりも大きい。このように、第1の歯64および第2の歯76を非対称の歯として形成することによって、第1の歯64および第2の歯76の負荷容量を増加させることができ、第1の歯車62および第2の歯車74の小型化、変速機構36の小型化、ひいてはハブ30の小型化が可能である。
【0059】
(2)変速機構36は、プラネタリギアとして第1の段付歯車60を備える。第1の段付歯車60は、サンギアである第7の歯車86およびリングギアである第4の歯車78の両者に噛み合う第3の歯車66と、サンギアである第2の歯車74のみに噛み合う第1の歯車62とを含んでいる。第3の歯車66は、第3の歯68の一方の歯面が第7の歯車86の歯面に接触し、第3の歯68の他方の歯面が第4の歯車78の歯面に接触する。このため、第3の歯車66は、第3の歯68を対称となるように形成することが好ましい。第1の歯車62は、第1の歯64の一方の歯面のみが第2の歯車74の歯面に接触するため、第1の歯64を非対称の歯として形成することによって、第1の歯車62を小型化して第1の段付歯車60を小型化できる。
【0060】
(第2の実施形態)
第2の実施形態の変速機構36Aは、以下の点において第1の実施形態の変速機構36と相違し、その他の点において第1の実施形態の変速機構36と実質的に同一の構成を備える。
【0061】
図8は、第2の実施形態の変速機構36Aの断面図である。変速機構36Aは、第1の遊星歯車機構54に代えて、第3の遊星歯車機構58を備える。第3の遊星歯車機構58は、以下の点において第1の遊星歯車機構54と異なる。第2の歯車74および第4の歯車78が省略され、第1のリングギアを構成する第12の歯車74Aが、第1の歯車62と噛み合う。第12の歯車74Aの外周部は、第2のワンウェイクラッチ38Bを介してハブシェル32に連結される。第1の歯車62および第12の歯車74Aの各歯は、第1の実施の形態の第1の歯車62および第2の歯車74と同様に、非対称の歯として形成され、相互に噛み合わされている。
【0062】
(第3の実施形態)
第3の実施形態の変速機構36Bは、以下の点において第1の実施形態の変速機構36と相違し、その他の点において第1の実施形態の変速機構36と実質的に同一の構成を備える。
【0063】
図9は、第3の実施形態の変速機構36Bの断面図である。変速機構36Bは、第1の遊星歯車機構54に代えて、第4の遊星歯車機構59を備える。第4の遊星歯車機構59は、以下の点において第1の遊星歯車機構54と異なる。第4の歯車78および第6の歯車82が省略され、第1のリングギアを構成する第13の歯車74Bが、第5の歯車70と噛み合う。第13の歯車74Bの外周部は、第2のワンウェイクラッチ38Bを介してハブシェル32に連結される。第5の歯車70および第13の歯車74Bの各歯は、第1の実施の形態の第1の歯車62および第2の歯車74と同様に、非対称の歯として形成され、相互に噛み合わされている。
【0064】
(変形例)
上記各実施形態に関する説明は、本発明に従う自転車用変速機構が取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本発明に従う自転車用変速機構は、例えば以下に示される上記各実施形態の変形例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変形例が組み合わせられた形態を取り得る。
【0065】
・変速機構の構造は、任意に変更可能である。一例では、自転車10は、変速機構36に代えて、
図10に示される変速機構110を備えることができる。変速機構110は、11段階の変速段を備える。変速機構110は、第21の段付歯車112、第22の段付歯車114、第23の段付歯車116、第21の歯車118、第22の歯車120、第23の歯車122、第24の歯車124、第25の歯車126、第26の歯車128、第2のキャリア130、および、第3のキャリア132を含む。第21の段付歯車112、第22の段付歯車114、および、第23の段付歯車116は、遊星歯車機構のプラネタリギアを構成する。第21の段付歯車112、第22の段付歯車114、および、第23の段付歯車116は、それぞれ2段の歯車である。第21の歯車118および第25の歯車126は、遊星歯車機構のリングギアを構成する。第22の歯車120、第23の歯車122、第24の歯車124、および、第26の歯車128は、遊星歯車機構のサンギアを構成している。第21の段付歯車112の一方の歯車は、第21の歯車118に噛み合い、第21の段付歯車112の他方の歯車は、第22の歯車120に噛合う。第22の段付歯車114の一方の歯車は、第23の歯車122に噛み合い、第22の段付歯車114の他方の歯車は、第24の歯車124に噛合う。第23の段付歯車116の一方の歯車は、第25の歯車126に噛み合い、第23の段付歯車116の他方の歯車は、第26の歯車128に噛合う。
【0066】
第21の段付歯車112の各歯車、第21の歯車118、および、第22の歯車120の各歯は、非対称の歯として形成されている。第22の段付歯車114の他方の歯車、および、第24の歯車124の各歯は、非対称の歯として形成されている。第23の段付歯車116の各歯車、第25の歯車126、および、第26の歯車128の各歯は、第1の実施の形態の第1の歯車62および第2の歯車74と同様に、非対称の歯として形成されている。
【0067】
・変速機構36を含む自転車用コンポーネントの種類は、任意に変更可能である。一例では、ドライブユニット24が、変速機構36を含んでいてもよい。
・段付歯車が含む歯車の数は任意に変更可能である。例えば、第1の段付歯車60は、3つの歯車を含んでいるが、2つの歯車のみを含む構成であってもよく、4つ以上の歯車を含む構成であってもよい。この場合、複数の歯車のうち、少なくとも1つの歯車の歯が、非対称の歯として形成されていればよい。
【0068】
・各実施形態の変速機構において、第2の遊星歯車機構56の各歯車についても、第1の遊星歯車機構54と同様に非対称の歯を含んでいてもよい。
・上記の実施形態の変速機構は、6段階、8段階、11段階の変速機構を例示しているが、遊星歯車機構によって複数段階に変速する変速機構であれば、本発明を適用することができる。
【0069】
・上記の実施形態の変速機構は、遊星歯車機構によって構成されているが、第1の回転軸線まわり回転可能
な複数の歯車と、第2の回転軸線まわりに回転可能であって、第1の回転軸線まわりに回転可能な複数の歯車のそれぞれの歯車に噛合う複数の歯車とによって構成されていてもよい。第1の回転軸線は、第2の回転軸線に平行である。
【0070】
・上記の実施形態の変速機構は、複数の変速段を備えているが、変速段を備えない減速機構または増速機構を構成してもよい。
・各実施形態の変速機構を構成する各歯車は、平歯車に替えて、ヘリカル歯車であってもよい。