特許第6789002号(P6789002)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6789002
(24)【登録日】2020年11月5日
(45)【発行日】2020年11月25日
(54)【発明の名称】画像処理装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20201116BHJP
   G06T 1/00 20060101ALI20201116BHJP
   G06Q 30/06 20120101ALI20201116BHJP
【FI】
   B65G1/137 A
   G06T1/00 280
   G06Q30/06 338
【請求項の数】3
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-101388(P2016-101388)
(22)【出願日】2016年5月20日
(65)【公開番号】特開2017-14014(P2017-14014A)
(43)【公開日】2017年1月19日
【審査請求日】2019年4月17日
(31)【優先権主張番号】14/752,649
(32)【優先日】2015年6月26日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100189913
【弁理士】
【氏名又は名称】鵜飼 健
(72)【発明者】
【氏名】安永 真明
【審査官】 中田 誠二郎
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/087725(WO,A1)
【文献】 特開2003−230131(JP,A)
【文献】 特表2008−537226(JP,A)
【文献】 特開2013−203481(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0077511(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0059270(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/137
G06Q 30/06
G06T 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影領域をずらしながら撮影した複数の撮影画像を取得する画像取得部と、
前記撮影画像から商品及び前記商品の位置を特定する商品特定部と、
前記商品特定部が特定した前記商品及び前記商品の位置に基づいて複数の前記撮影画像から商品マップを生成する商品マップ生成部と、
前記商品マップが示す前記商品及び前記商品の位置と、商品の配置計画を示す商品配置計画情報が示す商品及び前記商品の位置と、の差異を示す商品検査マップを生成し、及び前記商品マップ上に前記商品配置計画情報との差異を示す印を生成する商品判定部と、
を備える画像処理装置。
【請求項2】
前記商品判定部は、前記商品マップにおいて傾いて配置される商品を特定し、
前記商品検査マップは、前記商品が傾いていることを示す、
前記請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記商品配置計画情報を格納する記憶部を備え、
前記商品判定部は、前記記憶部から前記商品配置計画情報を取得する、
前記請求項1に記載の画像処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像処理装置には、商品を取り扱う店舗などにおいて、商品配置計画情報通りに商品棚などに商品が配置されているかチェックするものがある。画像処理装置は、1ショットで撮影された画像を用いて商品の配置をチェックする。従来、画像処理装置は、商品の配置を広範囲に渡ってチェックするためには、より遠方から撮影された画像を用いる必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】US2010/0135522A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の課題を解決するために、物品の配置状況を効果的にチェックできる画像処理装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、画像処理装置は、画像取得部と、商品特定部と、商品マップ生成部と、商品判定部と、を備える。画像取得部は、撮影領域をずらしながら撮影した複数の撮影画像を取得する。商品特定部は、前記撮影画像から商品及び前記商品の位置を特定する。商品マップ生成部は、前記商品特定部が特定した前記商品及び前記商品の位置に基づいて複数の前記撮影画像から商品マップを生成する。商品判定部は、前記商品マップが示す前記商品及び前記商品の位置と、商品の配置計画を示す商品配置計画情報が示す商品及び前記商品の位置と、の差異を示す商品検査マップを生成し、及び前記商品マップ上に前記商品配置計画情報との差異を示す印を生成する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、第1実施形態に係る画像処理装置の構成例を概略的に示す図である。
図2図2は、第1実施形態に係る画像処理装置の構成例を示すブロック図である。
図3図3は、第1実施形態に係る撮影部が撮影可能な領域の例を示す。
図4図4は、第1実施形態に係る撮影部が撮影可能な領域の他の例を示す。
図5図5は、第1実施形態に係る撮影部が撮影可能な領域の他の例を示す。
図6図6は、第1実施形態に係る画像処理装置の動作例を示すフローチャートである。
図7図7は、第1実施形態に係る画像処理装置が生成する商品マップの例を示す。
図8図8は、第1実施形態に係る画像処理装置が生成する商品検査マップの例を示す。
図9図9は、第1実施形態に係る画像処理装置が生成する棚商品検査マップの例を示す。
図10図10は、第2実施形態に係る画像処理装置の構成例を概略的に示す図である。
図11図11は、第2実施形態に係る画像処理装置の構成例を示すブロック図である。
図12図12は、第2実施形態に係る画像処理装置の動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態に係る画像処理装置について説明する。
図1は、第1実施形態に係る画像処理装置1及び商品棚4の構成例を概略的に示す。
画像処理装置1は、商品棚4に商品を配置する店舗などに設置される。画像処理装置1は、商品棚4に配置されている商品(物品)が適切に配置されているかをチェックする。画像処理装置1は、商品棚4が設置される店舗の開店前に商品棚4の商品が適切に配置されているかチェックしてもよい。また、画像処理装置1は、営業中に定期的に商品の配置をチェックしてもよい。
【0008】
なお、画像処理装置1が配置をチェックする対象物は、店舗に陳列されている商品に限定されるものではない。画像処理装置1が配置をチェックする対象物は、特定の物品に限定されるものではない。
【0009】
画像処理装置1は、制御装置11、撮影部12及び台車13などを備える。
制御装置11は、撮影部12が撮影した画像に基づいて商品が適切に配置されているかチェックする。制御装置11については後に詳述する。
【0010】
撮影部12は、商品棚4を撮影する。撮影部12は、台車13に所定の高さに固定される。撮影部12は、商品棚4を部分的に撮影する。たとえば、撮影部12は、収納スペース41cを撮影する高さに固定され、収納スペース41cを部分的に撮影することができる。
【0011】
撮影部12は、制御装置11からの信号に従って、商品棚4を撮影する。撮影部12は、撮影した画像を制御装置11へ送信する。
撮影部12は、たとえば、CCDカメラなどである。
【0012】
台車13は、制御装置11及び撮影部12を積載する。台車13は、制御装置11及び撮影部12を移動可能にする。たとえば、台車13は、撮影部12を所定の高さに固定した状態で移動可能にする。たとえば、台車13は、商品棚4の所定の領域を撮影可能な高さに撮影部12を固定する。たとえば、台車13は、係員が押すことで移動する。
【0013】
なお、制御装置11と撮影部12とは、無線で接続されてもよい。たとえば、撮影部12は、持ち運び可能なカメラ、スマートフォン又はタブレットPCなどであってもよい。
また、画像処理装置1は、台車13を備えなくともよい。たとえば、画像処理装置1は、所定の場所に固定されてもよい。たとえば、撮影部12は、商品棚4の各部を固定で撮影する複数個の撮影部を備えてもよい。
【0014】
商品棚4は、店舗などにおいて、商品をディスプレイ可能に配置される。たとえば、商品棚4は、商品が外部に提示されるように商品を収納する。
【0015】
商品棚4は、収納スペース41a乃至41cなどを備える。
収納スペース41a乃至41cは、商品を収納する。たとえば、収納スペース41a乃至41cは、商品棚4の所定の面(表面)から商品を配置し又は取り出せるように形成される。ここでは、商品棚4は、3つの収納スペース41を備える。なお、商品棚4が備える収納スペース41の数及び形状は、特定の構成に限定されるものではない。
【0016】
なお、商品棚4は、所定の領域に、商品棚4を特定する棚特定コードを表示するコード表示領域を備えてもよい。たとえば、棚特定コードは、一次元コード又は二次元コードなどである。たとえば、棚特定コードは、デコードされることで商品棚4を固有に特定する商品棚IDなどを示す。なお、棚特定コードは、文字列、数字、記号、又は、それらの組み合わせであってもよい。棚特定コードの構成は、特定の構成に限定されるものではない。
【0017】
次に、画像処理装置1の構成例について説明する。
図2は、画像処理装置1の構成例を示すブロック図である。
図2が示すように、画像処理装置1は、制御装置11及び撮影部12などを備える。
【0018】
制御装置11は、処理部21、インターフェース22、記憶部23、入力部24及び表示部25などを備える。
【0019】
処理部21は、画像処理装置1全体の動作を制御する機能を有する。処理部21は、たとえば、プロセッサ(CPU)、内部メモリ、ROM、RAM及び各種のインターフェースなどを備えても良い。処理部21のプロセッサは、内部メモリ、ROM、RAM又は記憶部23などに予め記憶したプログラムを実行することにより処理部21の機能を実現する。
【0020】
なお、処理部21がプログラムを実行することにより実現する各種の機能のうちの一部は、ハードウエア回路により実現されるものであっても良い。この場合、処理部21は、ハードウエア回路により実行される機能を制御する。
【0021】
ROMは、予め制御用のプログラム及び制御データなどが記憶された不揮発性のメモリである。ROMに記憶される制御プログラム及び制御データは、予め画像処理装置1の仕様に応じて組み込まれる。ROMは、たとえば、画像処理装置1の回路基板を制御するプログラム(例えば、BIOS)などを格納している。
【0022】
RAMは、揮発性のメモリである。RAMは、処理部21の処理中のデータなどを一時的に格納する。RAMは、処理部21からの命令に基づき種々のアプリケーションプログラムを格納している。また、RAMは、アプリケーションプログラムの実行に必要なデータ及びアプリケーションプログラムの実行結果などを格納してもよい。
【0023】
インターフェース22は、撮影部12と通信するインターフェースである。たとえば、インターフェース22は、処理部21からの信号に応じて撮影部12に画像を撮影させる信号を撮影部12へ送信する。また、インターフェース22は、撮影部12が撮影した画像を処理部21へ送信する。たとえば、インターフェース22は、USB接続をサポートするインターフェースであってもよい。
【0024】
記憶部23は、不揮発性のメモリである。たとえば、記憶部23は、データの書き込み及び書き換えが可能なメモリである。記憶部23は、例えば、ハードディスク、SSD、又はフラッシュメモリなどにより構成される。記憶部23は、画像処理装置1の運用用途に応じて制御プログラム、アプリケーション、及び種々のデータを格納してもよい。
【0025】
記憶部23は、商品配置計画情報を格納する記憶領域23a及び商品特定情報を格納する記憶領域23bなどを備える。
商品配置計画情報(たとえば、Planogram Master)は、商品の配置計画を示す。たとえば、商品配置計画情報は、商品棚4に配置される商品と、各商品が配置される位置とを示す。たとえば、商品配置計画情報は、配置される商品と、当該商品が配置される座標とを対応付けて格納する。商品配置計画情報は、予め記憶領域23a内に格納されている。なお、商品配置計画情報は、適宜更新されてもよい。
【0026】
商品特定情報は、商品棚4に配置される商品を特定するための情報である。たとえば、商品特定情報は、当該商品の画像である。また、商品特定情報は、当該商品の画像から所定の処理によって抽出された特徴量(たとえば、商品画像の勾配情報(HOG情報))であってもよい。また、商品特定情報は、当該特徴量の分布を示す情報であってもよい。また、商品特定情報は、商品の3Dデータ、商品名などの文字列、又は、商品を示すコードなどであってもよい。商品特定情報の構成は、特定の構成に限定されるものではない。
また、記憶領域23bは、店舗が取り扱う複数個の商品にそれぞれ対応する複数個の商品特定情報を格納してもよい。
【0027】
入力部24は、画像処理装置1の操作者によって、種々の操作指示が入力される。入力部24は、操作者に入力された操作指示のデータを処理部21へ送信する。入力部24は、たとえば、キーボード、テンキー、及び、タッチパネルなどである。
【0028】
表示部25は、処理部21の制御により種々の情報を表示する表示装置である。表示部25は、たとえば、液晶モニタなどである。なお、入力部24がタッチパネルなどで構成される場合、表示部25は、入力部24と一体的に形成されてもよい。
【0029】
次に、処理部21が実現する機能について説明する。
処理部21は、画像取得部31、商品位置特定部32、商品マップ生成部33、商品位置検査部34及び計算部35などを実現する。
【0030】
画像取得部31は、撮影領域をずらしながら撮影した複数の撮影画像を取得する。画像取得部31は、商品を写した撮影画像を取得する。たとえば、画像取得部31は、インターフェース22を通じて、撮影部12に画像を撮影させる信号を送信する。画像取得部31は、インターフェース22を通じて、撮影部12が撮影した画像を取得する。たとえば、画像取得部31は、所定の領域を徐々にずらした複数の撮影画像を取得する。たとえば、画像取得部31は、1次元方向、2次元方向、又は、3次元方向にずらした複数の撮影画像を取得する。たとえば、画像取得部31は、所定の間隔で撮影画像を連続的に取得する。たとえば、画像取得部31は、入力部24を通じて撮影を開始する指示を受け付けてから撮影画像の取得を開始する。なお、画像取得部31は、外部装置から通信インターフェースなどを通じて撮影画像を取得してもよい。
【0031】
図3乃至5は、画像取得部31が取得する撮影画像の例を示す図である。
ここでは、撮影部12は、収納スペース41cを撮影する高さに固定されているものとする。また、画像処理装置1のオペレータは、台車13を押して、収納スペース41cの各部を撮影部12に撮影させるものとする。ここでは、オペレータは、商品棚4に向かって左から右に台車13を移動させるものとする。
【0032】
撮影枠12a乃至12cは、撮影部12が撮影する領域を示す。
図3においては、撮影部12は、撮影枠12a内を撮影する。即ち、撮影部12は、収納スペース41c内の商品Eの周囲を撮影する。また、図4においては、撮影部12は、撮影枠12b内を撮影する。即ち、撮影部12は、収納スペース41c内の商品Fの周囲を撮影する。図5においては、撮影部12は、撮影枠12c内を撮影する。即ち、撮影部12は、収納スペース41c内の商品Gの周囲を撮影する。
【0033】
なお、画像取得部31は、撮影画像の取得を自動的に開始してもよい。たとえば、画像処理装置1が撮影部12と撮影対象物との距離を測定する距離センサを備えてもよい。たとえば、画像取得部31は、距離センサが測定した距離が所定の閾値よりも小さくなった場合に、撮影画像の取得を開始する。また、画像取得部31は、距離センサが測定した距離が当該閾値よりも大きくなった場合に、撮影画像の取得を終了する。即ち、画像取得部31は、商品棚4などが撮影可能な領域にある場合に、撮影画像を取得する。
【0034】
また、商品棚4は、撮影画像の取得を開始する点を示す開始コードを表示する表示領域と撮影画像の取得を終了する点を示す終了コードを表示する表示領域とを備えてもよい。画像取得部31は、撮影部12が撮影する画像から開始コードを検出した場合に、撮影画像の取得を開始し、撮影部12が撮影する画像から終了コードを検出した場合に、撮影画像の取得を終了する。
【0035】
商品位置特定部32(商品特定部)は、画像取得部31が取得した撮影画像において、撮影画像内の商品、及び、当該商品が配置されている位置を特定する。たとえば、商品位置特定部32は、記憶領域23bから商品特定情報を取得する。商品位置特定部32は、撮影画像において、商品特定情報を用いたラスタスキャンを行うことで、撮影画像内にある商品、及び、当該商品が配置される位置を特定する。たとえば、商品位置特定部32は、特徴点マッチング処理、テンプレートマッチング、3Dマッチング、特徴量マッチング、文字列マッチング、又は、数列マッチングなどによって商品と商品の位置とを特定する。商品位置特定部32が商品と商品の位置とを特定する方法は、特定の方法に限定されるものではない。
【0036】
商品マップ生成部33は、撮影画像において特定された商品及び商品の位置に基づいて、商品の配置をチェックする領域(たとえば、商品棚4)に配置される商品及び商品の位置を示す商品マップを生成する。即ち、商品マップ生成部33は、特定された商品及び当該商品の位置に基づいて複数の撮影画像から商品マップを生成する。
【0037】
たとえば、画像取得部31が図3乃至5に示す撮影枠12a乃至12c内の撮影画像を取得した場合、商品マップ生成部33は、収納スペース41c内の商品及び商品の位置を示す商品マップを生成する。
【0038】
たとえば、商品マップ生成部33は、複数の撮影画像内にある同一の商品と当該商品の位置とを特定する。商品マップ生成部33は、複数の撮影画像内において同一の商品が写る位置に基づいて複数の撮影画像をつなぎ合わせて商品マップを生成する。
【0039】
また、商品マップ生成部33は、複数の撮影画像の撮影位置(撮影部12の位置)の変化量に基づいて商品マップを生成してもよい。たとえば、商品マップ生成部33は、各撮影画像において局所特徴量を持つ特徴点を抽出し、各撮影画像において一致する特徴点を抽出する。商品マップ生成部33は、一致した特徴点の位置から複数の撮影画像間における撮影位置の変化量を算出する。また、商品マップ生成部33は、他の方法で撮影位置の変化量を取得してもよい。また、商品マップ生成部33は、他のセンサ又は他の装置などから撮影部12の移動量を取得してもよい。
【0040】
また、商品マップ生成部33は、撮影画像において特定された商品及び商品の位置に加えて撮影位置の変化量にさらに基づいて商品マップを生成してもよい。
【0041】
商品位置検査部34(商品判定部)は、商品配置計画情報に基づいて商品マップが示す商品及び商品の位置が適切であるかチェックする。即ち、商品位置検査部34は、商品マップが示す商品及び商品の位置と、商品配置計画情報が示す商品及び商品の位置とを比較して、両者が一致するかを判定する。
【0042】
たとえば、商品位置検査部34は、入力部24を通じたオペレータの操作に基づいて、記憶領域23aからチェックに用いる商品配置計画情報を取得する。即ち、商品位置検査部34は、いずれの商品棚4の商品配置をチェックするかを決定する。なお、商品位置検査部34は、商品棚4が備える棚特定コードを抽出し、棚特定コードが示す商品棚4に対応する商品配置計画情報を用いてもよい。たとえば、商品位置検査部34は、撮影画像に対してラスタスキャンなどを行うことで棚特定コードを抽出してもよい。
【0043】
商品位置検査部34は、商品マップが示す商品及び商品の位置と商品配置計画情報が示す商品及び商品の位置との相違をチェックする。たとえば、商品位置検査部34は、商品配置計画情報にあるが商品マップにない商品及び当該商品の位置、商品配置計画情報にないが商品マップにある商品及び当該商品の位置、商品配置計画情報が示す位置とは異なる位置にある商品及び当該商品の位置、及び、商品配置計画情報が示す位置とは異なる位置にあるか又は置かれていない可能性が高い商品及び当該商品の位置などを特定する。また、商品位置検査部34は、商品マップにおいて傾いて配置される商品及び当該商品の位置を特定してもよい。
【0044】
なお、商品位置検査部34は、商品マップが示す商品の位置と商品配置計画情報が示す商品の位置との差が所定の閾値よりも小さければ、両者が一致するものと判定してもよい。
【0045】
また、商品位置検査部34は、商品マップが示す商品及び商品の位置と商品配置計画情報が示す商品及び商品の位置との差異を示す商品検査マップを生成する。商品検査マップは、たとえば、商品マップ上に差異を示す情報を追加したものであってもよい。
【0046】
計算部35は、種々の計算を実行する。たとえば、計算部35は、撮影画像から商品を特定するため、撮影画像の各部の所定の特徴量などを計算してもよい。また、計算部35は、商品マップを作成するため、撮影画像の各部の所定の特徴量などを計算してもよい。
【0047】
なお、処理部21は、表示部25などを通じて、商品マップ生成部33が生成した商品マップを表示してもよい。また、処理部21は、表示部25などを通じて、商品位置検査部34が生成した商品検査マップを表示してもよい。
【0048】
次に、画像処理装置1の動作例について説明する。
図6は、画像処理装置1の動作例を説明するためのフローチャートである。
まず、画像処理装置1の処理部21は、商品配置計画情報を取得する(ACT11)。商品配置計画情報を取得すると、処理部21は、商品特定情報を取得する(ACT12)。
【0049】
商品特定情報を取得すると、処理部21は、撮影画像を取得する(ACT13)。撮影画像を取得すると、処理部21は、取得された撮影画像において商品及び商品の位置を特定する(ACT14)。商品及び商品の位置を特定すると、処理部21は、撮影画像の取得が終了したか判定する(ACT15)。たとえば、処理部21は、入力部24を通じて、撮影画像の取得を終了する操作の入力を受け付けたか判定する。
【0050】
撮影画像の取得が終了していないと判定すると(ACT15、NO)、処理部21は、ACT13へ戻る。
【0051】
撮影画像の取得が終了したと判定すると(ACT15、YES)、処理部21は、取得された複数の撮影画像から商品マップを生成する(ACT16)。商品マップを生成すると、処理部21は、商品マップと商品配置計画情報とに基づいて商品の配置をチェックする(ACT17)。
【0052】
商品の配置をチェックすると、処理部21は、チェック結果に基づいて商品検査マップを生成する(ACT18)。商品検査マップを生成すると、処理部21は、動作を終了する。
【0053】
なお、処理部21は、表示部25に商品マップを表示してもよい。また、処理部21は、表示部25に商品検査マップを表示してもよい。
【0054】
また、棚特定コードを用いて商品配置計画情報を取得する場合、処理部21は、撮影画像を取得した(ACT13)後、撮影画像の取得が終了した(ACT15、YES)後、又は、商品マップを生成した(ACT16)後に、撮影画像に写された棚特定コードに対応する商品配置計画情報を取得してもよい。
【0055】
また、処理部21は、商品マップを生成した(ACT16)後に、商品配置計画情報を取得してもよい。
【0056】
図7は、処理部21がACT16で生成した商品マップの例を示す。
図7が示す例において、商品マップ5は、図3乃至5が示す撮影枠12a乃至12c内を撮影した撮影画像から生成された商品マップである。商品マップ5は、商品棚4の収納スペース41cに配置された商品及び商品の位置を示す。
【0057】
図8は、処理部21がACT18で生成した商品検査マップの例を示す。
図8が示す例において、商品検査マップ6は、商品マップ5と異なる商品マップを基に生成された商品検査マップである。商品検査マップ6は、商品A乃至Jの位置を示す商品マップを基に生成されている。
【0058】
商品検査マップ6は、商品マップ上に商品配置計画情報との差異を示す矢印61乃至66を備える。
矢印61は、矢印61が示す領域に商品配置計画情報では商品Aがあるはずであるが商品マップでは当該領域に商品Aがないことを示す。
矢印62は、矢印62が示す領域に商品配置計画情報が示す商品でない商品がある可能性があることを示す。
矢印63は、矢印63が示す商品Cが傾いていることを示す。
【0059】
矢印64は、矢印64が示す領域に商品配置計画情報では商品Fがあるはずであるが商品マップでは当該領域に商品Fがないことを示す。
矢印65は、矢印65が示す領域に商品配置計画情報では商品がないはずであることを示す。
矢印66は、矢印66が示す領域に商品配置計画情報では商品Kがあるはずであるが商品マップでは異なる商品(ここでは、商品J)があることを示す。
【0060】
なお、商品検査マップの構成は、特定の構成に限定されるものではない。
【0061】
また、処理部21は、複数の商品棚4について商品の配置が適切であるかを示す棚商品検査マップを生成してもよい。たとえば、棚商品検査マップは、店舗内の商品棚4の配置図上で各商品棚4の状態を各商品棚4の色又はパターンなどで示す。
【0062】
図9は、棚商品検査マップの例を示す。
【0063】
図9が示す例において、棚商品検査マップ7は、商品棚4上のパターンで各商品棚4の状態を示す。たとえば、棚商品検査マップ7において、白抜きは、商品の配置をチェックしない商品棚であることを示す。また、斜線は、商品の配置をチェックし適切に商品が適切に配置されている商品棚であることを示す。また、ドットパターンは、商品の配置をチェックしたが適切に商品が配置されていない商品棚であることを示す。
なお、棚商品検査マップの構成は、特定の構成に限定されるものではない。
【0064】
なお、処理部21は、商品マップが示す商品及び商品の位置と、商品配置計画情報が示す商品及び商品の位置との差異をリスト化し表示してもよい。処理部21が差異を提示する方法は、特定の方法に限定されるものではない。
【0065】
以上のように構成された画像処理装置は、複数の撮影画像に対して商品及び商品の位置を特定し、商品配置計画情報に照らして商品が適切に配置されているかをチェックすることができる。そのため、画像処理装置は、1ショットでは撮影することが困難な領域についても解像度の高い画像を用いて商品の配置をチェックすることができる。
【0066】
また、撮影画像を合成した合成画像は、撮影画像にはあった情報が欠落する恐れがある。画像処理装置は、各撮影画像から商品及び商品の位置を特定することで、情報の欠落を防止することができる。従って、画像処理装置は、複数の撮影画像から生成される合成画像を用いて商品の配置をチェックするよりも、高い精度で商品の配置をチェックすることができる。
また、画像処理装置は、商品の傾きをチェックすることで、商品の視認性をチェックすることができる。
その結果、画像処理装置は、商品の配置状況を効果的にチェックすることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。
第2実施形態に係る画像処理装置1は、商品棚4に配置されるラベルが適切に配置さているかをチェックする点で第1実施形態に係る画像処理装置1と異なる。従って、その他の点については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0067】
図10は、第2実施形態に係る画像処理装置1及び商品棚4の構成例を示す図である。
図10が示すように、商品棚4は、収納スペース41d、収納スペース41e、ラベル42a、ラベル42b、ラベル42c及びラベル42dなどを備える。
【0068】
収納スペース41d及び41eは、収納スペース41a乃至41cと同様である。
収納スペース41dは、商品A及び商品Bを収納する。また、収納スペース41eは、商品C及び商品Dを収納する。
【0069】
ラベル42は、商品の詳細を示す。たとえば、ラベル42は、対応する商品の名称又は価格などを示す。なお、ラベル42は、産地、割引、又は、クーポンなどを示すものであってもよい。ラベル42が示す情報は、特定の構成に限定されるものではない。なお、ラベル42は、複数個の同種の商品の詳細を示してもよい。
【0070】
また、ラベル42は、ラベル42を特定するラベル特定コードを表示する表示領域を備えてもよい。たとえば、ラベル特定コードは、一次元コード又は二次元コードなどである。たとえば、ラベル特定コードは、デコードされることでラベル42を固有に特定するラベルIDなどを示す。なお、ラベル特定コードは、文字列、数字、記号、又は、それらの組み合わせであってもよい。ラベル特定コードの構成は、特定の構成に限定されるものではない。
【0071】
たとえば、ラベル42aは、商品Aの下部に配置され、商品Aの詳細を示す。また、ラベル42b乃至42dは、それぞれ商品B乃至商品Dの下部に配置され、それぞれ商品B乃至Dの詳細を示す。なお、ラベル42は、対応する商品の上部に配置されてもよい。ラベル42が配置される位置は、特定の構成に限定されるものではない。
【0072】
次に、画像処理装置1の構成例について説明する。
図11は、画像処理装置1の構成例を示すブロック図である。
記憶部23は、ラベル配置計画情報を格納する記憶領域23c及びラベル特定情報を格納する記憶領域23dなどを備える。
【0073】
ラベル配置計画情報(たとえば、Planogram Label Master)は、ラベルの配置計画を示す。たとえば、ラベル配置計画情報は、商品棚4に配置されるラベル42と、各ラベル42が配置される位置とを示す。たとえば、ラベル配置計画情報は、配置されるラベル42と、当該ラベル42が配置される座標とを対応付けて格納する。ラベル配置計画情報は、予め記憶領域23c内に格納されている。なお、ラベル配置計画情報は、適宜更新されてもよい。
【0074】
ラベル特定情報は、商品棚4に配置されるラベル42を特定するための情報である。たとえば、ラベル特定情報は、ラベル42の構成を示す。たとえば、ラベル特定情報は、ラベル42の構成として、商品名が書かれている位置並びにサイズ、金額が書かれている位置並びにサイズ、及び/又は、ラベル特定コードが書かれている位置並びにサイズなどのフォーマット情報を示す。なお、ラベル特定情報の構成は、特定の構成に限定されるものではない。
【0075】
次に、処理部21が実現する機能について説明する。
処理部21は、画像取得部31、計算部35、ラベル位置特定部36、ラベルマップ生成部37、及び、ラベル位置検査部38などを実現する。
計算部35は、第1実施形態に係るそれと同様である。
画像取得部31は、ラベル42を写した撮影画像を取得する。画像取得部31は、撮影領域をずらしながら撮影した複数の撮影画像を取得する。
【0076】
ラベル位置特定部36(ラベル特定部)は、撮影画像からラベル42及び当該ラベル42が配置されている位置を特定する。たとえば、ラベル位置特定部36は、記憶領域23dからラベル特定情報を取得する。ラベル位置特定部36は、ラベル特定情報に基づいて、撮影画像内にあるラベル42、及び、当該ラベル42が配置されている位置を特定する。ラベル位置特定部36は、たとえば、ラスタスキャンなどを行うことで、ラベル特定コードを特定してもよい。ラベル位置特定部36は、特定されたラベル特定コードをデコードすることで、ラベル42を特定してもよい。また、ラベル位置特定部36は、文字認識処理(OCR)などによってラベル42上の文字列を特定し、ラベル42を特定してもよい。ラベル位置特定部36がラベル42及び当該ラベル42が配置されている位置を特定する方法は、特定の方法に限定されるものではない。
【0077】
ラベルマップ生成部37は、撮影画像において特定されたラベル42及びラベル42の位置に基づいて、ラベル42の配置状況をチェックする領域(たとえば、商品棚4)に配置されるラベル42及びラベル42の位置を示すラベルマップを生成する。即ち、ラベルマップ生成部37は、特定されたラベル42及び当該ラベル42の位置に基づいて複数の撮影画像からラベルマップを生成する
たとえば、ラベルマップ生成部37は、複数の撮影画像内にある同一のラベル42と当該ラベル42の位置とを特定する。ラベルマップ生成部37は、複数の撮影画像内において同一のラベル42が写る位置に基づいて複数の撮影画像をつなぎ合わせてラベルマップを生成する。
【0078】
また、ラベルマップ生成部37は、複数の撮影画像の撮影位置(撮影部12の位置)の変化量に基づいて商品マップを生成してもよい。たとえば、ラベルマップ生成部37は、各撮影画像において局所特徴量を持つ特徴点を抽出し、各撮影画像において一致する特徴点を抽出する。ラベルマップ生成部37は、一致した特徴点の位置から複数の撮影画像間における撮影位置の変化量を算出する。また、ラベルマップ生成部37は、他の方法で撮影位置の変化量を取得してもよい。また、ラベルマップ生成部37は、他のセンサ又は他の装置などから撮影部12の移動量を取得してもよい。
【0079】
また、ラベルマップ生成部37は、撮影画像において特定されたラベル42及びラベル42の位置に加えて撮影位置の変化量にさらに基づいてラベルマップを生成してもよい。
【0080】
ラベル位置検査部38は、ラベル配置計画情報に基づいてラベルマップが示すラベル42及びラベル42の位置が適切であるかチェックする。即ち、ラベル位置検査部38は、ラベルマップが示すラベル42及びラベル42の位置と、ラベル配置計画情報が示すラベル42及びラベル42の位置とを比較して、両者が一致するか判定する。
【0081】
たとえば、ラベル位置検査部38(ラベル判定部)は、入力部24を通じたオペレータの操作に基づいて、記憶領域23cからチェックに用いるラベル配置計画情報を取得する。即ち、ラベル位置検査部38は、いずれの商品棚4のラベル配置状況をチェックするかを決定する。なお、ラベル位置検査部38は、商品棚4が備える棚特定コードを抽出し、棚特定コードが示す商品棚4に対応するラベル配置計画情報を用いてもよい。たとえば、ラベル位置検査部38は、撮影画像に対してラスタスキャンなどを行うことで棚特定コードを抽出してもよい。
【0082】
ラベル位置検査部38は、ラベルマップが示すラベル42及びラベル42の位置とラベル配置計画情報が示すラベル42及びラベル42の位置との相違をチェックする。たとえば、ラベル位置検査部38は、ラベル配置計画情報にあるがラベルマップにないラベル42及び当該ラベル42の位置、ラベル配置計画情報にないがラベルマップにあるラベル42及び当該ラベル42の位置、ラベル配置計画情報が示す位置とは異なる位置に配置されているラベル42及び当該ラベル42の位置、及び、ラベル配置計画情報が示す位置とは異なる位置に配置されている又は配置されていない可能性が高いラベル42及び当該ラベル42の位置などを特定する。また、ラベル位置検査部38は、ラベルマップにおいて傾いて配置されるラベル42及び当該ラベル42の位置を特定してもよい。
【0083】
なお、ラベル位置検査部38は、ラベルマップが示すラベル42の位置とラベル配置計画情報が示すラベル42の位置との差が所定の閾値よりも小さければ、両者が一致するものと判定してもよい。
【0084】
また、ラベル位置検査部38は、ラベルマップが示すラベル42及びラベル42の位置とラベル配置計画情報が示すラベル42及びラベル42の位置との差異を示すラベル検査マップを生成する。ラベル検査マップは、たとえば、ラベルマップ上に差異を示す情報を追加したものであってもよい。また、ラベル検査マップは、ラベル42が傾いていることを示してもよい。
【0085】
なお、処理部21は、表示部25などを通じて、ラベルマップ生成部37が生成したラベルマップを表示してもよい。また、処理部21は、表示部25などを通じて、ラベル位置検査部38が生成したラベル検査マップを表示してもよい。
【0086】
次に、画像処理装置1の動作例について説明する。
図12は、画像処理装置1の動作例を説明するためのフローチャートである。
まず、画像処理装置1の処理部21は、ラベル配置計画情報を取得する(ACT21)。ラベル配置計画情報を取得すると、処理部21は、ラベル特定情報を取得する(ACT22)。
【0087】
ラベル特定情報を取得すると、処理部21は、撮影画像を取得する(ACT23)。撮影画像を取得すると、処理部21は、取得された撮影画像においてラベル42及びラベル42の位置を特定する(ACT24)。ラベル42及びラベル42の位置を特定すると、処理部21は、撮影画像の取得が終了したか判定する(ACT25)。たとえば、処理部21は、入力部24を通じて、撮影画像の取得を終了する操作の入力を受け付けたか判定する。
【0088】
撮影画像の取得が終了していないと判定すると(ACT25、NO)、処理部21は、ACT23へ戻る。
【0089】
撮影画像の取得が終了したと判定すると(ACT25、YES)、処理部21は、取得された複数の撮影画像からラベルマップを生成する(ACT26)。ラベルマップを生成すると、処理部21は、ラベルマップとラベル配置計画情報とに基づいてラベル42の配置状況をチェックする(ACT27)。
【0090】
ラベル42の配置状況をチェックすると、処理部21は、チェック結果に基づいてラベル検査マップを生成する(ACT28)。ラベル検査マップを生成すると、処理部21は、動作を終了する。
【0091】
なお、処理部21は、表示部25にラベルマップを表示してもよい。また、処理部21は、表示部25にラベル検査マップを表示してもよい。
【0092】
また、棚特定コードを用いてラベル配置計画情報を取得する場合、処理部21は、撮影画像を取得した(ACT23)後、撮影画像の取得が終了した(ACT25、YES)後、又は、ラベルマップを生成した(ACT26)後に、撮影画像に写された棚特定コードに対応するラベル配置計画情報を取得してもよい。
【0093】
また、処理部21は、ラベルマップを生成した(ACT26)後に、ラベル配置計画情報を取得してもよい。
【0094】
また、処理部21は、複数の商品棚4についてラベル42の配置が適切であるかを示す棚ラベル検査マップを生成してもよい。たとえば、棚ラベル検査マップは、店舗内の商品棚4の配置図上で各商品棚4の状態を各商品棚4の色又はパターンなどで示す。
【0095】
なお、処理部21は、ラベルマップが示すラベル42及びラベル42の位置と、ラベル配置計画情報が示すラベル42及びラベル42の位置との差異をリスト化し表示してもよい。処理部21が差異を提示する方法は、特定の方法に限定されるものではない。
【0096】
以上のように構成された画像処理装置は、複数の撮影画像に対してラベル及びラベルの位置を特定し、ラベル配置計画情報に照らしてラベルが適切に配置されているかをチェックすることができる。そのため、画像処理装置は、1ショットでは撮影することが困難な領域についても解像度の高い画像を用いてラベルの配置をチェックすることができる。
【0097】
また、撮影画像を合成した合成画像は撮影画像にはあった情報が欠落する恐れがある。画像処理装置は、撮影画像からラベル及びラベルの位置を特定することで、情報の欠落を防止することができる。従って、画像処理装置は、複数の撮影画像から生成される合成画像を用いてラベルの配置をチェックするよりも、高い精度でラベルの配置をチェックすることができる。
また、画像処理装置は、ラベルの傾きをチェックすることで、ラベルの視認性をチェックすることができる。
その結果、画像処理装置は、ラベルの配置状況を効果的にチェックすることができる。
【0098】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]撮影領域をずらしながら撮影した複数の撮影画像を取得する画像取得部と、前記撮影画像から商品及び前記商品の位置を特定する商品特定部と、前記商品特定部が特定した前記商品及び前記商品の位置に基づいて複数の前記撮影画像から商品マップを生成する商品マップ生成部と、前記商品マップが示す前記商品及び前記商品の位置と、商品の配置計画を示す商品配置計画情報が示す商品及び前記商品の位置と、の差異を示す商品検査マップを生成する商品判定部と、を備える画像処理装置。
[2]前記商品判定部は、前記商品マップにおいて傾いて配置される商品を特定し、前記商品検査マップは、前記商品が傾いていることを示す、前記[1]に記載の画像処理装置。
[3] 前記商品配置計画情報を格納する記憶部を備え、前記商品判定部は、前記記憶部から前記商品配置計画情報を取得する、前記[1]に記載の画像処理装置。
[4]撮影領域をずらしながら撮影した複数の撮影画像を取得する画像取得部と、前記撮影画像からラベル及び前記ラベルの位置を特定するラベル特定部と、前記ラベル特定部が特定した前記ラベル及び前記ラベルの位置に基づいて複数の前記撮影画像からラベルマップを生成するラベルマップ生成部と、前記ラベルマップが示す前記ラベル及び前記ラベルの位置と、ラベルの配置計画を示すラベル配置計画情報が示すラベル及び前記ラベルの位置と、の差異を示すラベル検査マップを生成するラベル判定部と、を備える画像処理装置。
[5]前記ラベル判定部は、前記ラベルマップにおいて傾いて配置されるラベルを特定し、前記ラベル検査マップは、前記ラベルが傾いていることを示す、前記[4]に記載の画像処理装置。
【符号の説明】
【0099】
1…画像処理装置、4…商品棚、5…商品マップ、6…商品検査マップ、7…棚商品検査マップ、11…制御装置、12…撮影部、12a…撮影枠、21…処理部、23…記憶部、23a乃至23d…記憶領域、25…表示部、31…画像取得部、32…商品位置特定部、33…商品マップ生成部…、34…商品位置検査部、35…計算部、36…ラベル位置特定部、37…ラベルマップ生成部、38…ラベル位置検査部、41a乃至41e…収納スペース、42a乃至42d…ラベル、61乃至66…矢印。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12