特許第6789069号(P6789069)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ヒルネット インテルナシオナル,ソシエダー リミターダの特許一覧

特許6789069計量機に適用可能なバケット運搬システム
<>
  • 特許6789069-計量機に適用可能なバケット運搬システム 図000002
  • 特許6789069-計量機に適用可能なバケット運搬システム 図000003
  • 特許6789069-計量機に適用可能なバケット運搬システム 図000004
  • 特許6789069-計量機に適用可能なバケット運搬システム 図000005
  • 特許6789069-計量機に適用可能なバケット運搬システム 図000006
  • 特許6789069-計量機に適用可能なバケット運搬システム 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6789069
(24)【登録日】2020年11月5日
(45)【発行日】2020年11月25日
(54)【発明の名称】計量機に適用可能なバケット運搬システム
(51)【国際特許分類】
   G01G 11/00 20060101AFI20201116BHJP
   G01G 19/387 20060101ALI20201116BHJP
   B65G 17/42 20060101ALI20201116BHJP
   B65G 17/36 20060101ALI20201116BHJP
【FI】
   G01G11/00 M
   G01G19/387 E
   B65G17/42 A
   B65G17/36 A
【請求項の数】11
【外国語出願】
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-214126(P2016-214126)
(22)【出願日】2016年11月1日
(65)【公開番号】特開2017-96931(P2017-96931A)
(43)【公開日】2017年6月1日
【審査請求日】2019年9月26日
(31)【優先権主張番号】P 201531570
(32)【優先日】2015年11月2日
(33)【優先権主張国】ES
(73)【特許権者】
【識別番号】516328340
【氏名又は名称】ヒルネット インテルナシオナル,ソシエダー リミターダ
【氏名又は名称原語表記】GIRNET INTERNACIONAL, S.L.
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(72)【発明者】
【氏名】エゼキエル ヒロ アミーゴ
【審査官】 森 雅之
(56)【参考文献】
【文献】 実公平4−28032(JP,Y2)
【文献】 実公平5−3950(JP,Y2)
【文献】 欧州特許出願公開第0939307(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01G
B65G
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
動的計量機(100)のような計量機に適用可能なバケット運搬システム(1)であって、前記システムは、
−摺動手段(15、16)を備えたバケット(8)と、
−支持体(4)であって、前記バケット(8)が前記支持体上の安定な支持位置(A)に置かれるようにフレーム(5)を確立する支持体(4)と、
−前記バケットを前記支持体に対して着脱可能に機械的に連結するように準備される連結手段(7)であって、前記連結手段(7)は2つの接続ロッド(9)を備え、前記接続ロッド(9)のうちのそれぞれは関節接合で連結され、前記バケット(8)の一方の側部及び前記支持体(4)に前方及び後方接触点(x、y)を画定し、前記前方及び後方接触点(x、y)のそれぞれは、一方が固定された関節接合部(y)に対応し、他方が着脱可能な回転支持部(x)に対応することにより、前記バケットを前記支持体に対して着脱可能に連結し、前記バケットと前記支持体との間に一定の垂直方向の間隙を許容するように前記支持体に対して前記接続ロッド(9)を回転させることにより、前記バケットが、アダプタ上の前記支持位置(A)だけでなく、少なくとも1つは前記バケットが前記支持体に対して僅かに高い計量位置(B)である他の位置をとることも可能にし、計量位置(B)は前記支持体の前進を開始するときに、この動作は前記連結手段によって前記バケットに伝達され、前記バケットが、例えば計量台上に支持されている間に、その摺動手段によって摺動又は回転することを可能にし、別の位置は、前記バケットを前記支持体(4)から離脱することができる位置に着脱可能な回転支持部(x)を配置する連結位置(C)である、連結手段(7)と
備えることを特徴とする、システム。
【請求項2】
請求項に記載のシステム(1)であって、前記バケット(8)と前記接続ロッド(9)との前記前方接触点(x)は、前記バケット(8)の質量中心付近に位置していることを特徴とする、システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のシステム(1)であって、前記着脱可能な回転支持部は、接続突起(11)に取り付けられるか又は固定されるフォーク又はフック(10)を備えるこ
とを特徴とする、システム。
【請求項4】
請求項に記載のシステム(1)であって、前記フォーク又はフック(10)は、前記接続ロッド(9)の先端部(9a)に配置され、前記接続突起(11)は、前記バケット(8)を前記接続ロッド(9)から取り外す、または離脱することができるように前記バケットに一体化されることを特徴とする、システム。
【請求項5】
請求項に記載のシステム(1)であって、前記フォーク又はフック(10)の開口部は、前記支持体(4)と前記接続ロッド(9)の前記固定された関節接合部(y)に向かって本質的に延在することを特徴とする、システム。
【請求項6】
請求項に記載のシステム(1)であって、前記フォーク又はフック(10)は受け部(10a)を備え、前記接続突起(11)は、前記接続ロッド(9)への前記バケット(8)の連結動作中、前記受け部(10a)を通って、前記接続突起(11)が後壁(10b)に達するまで摺動することができ、前記接続ロッド(9)は、前記支持体の最終的な搬送中にプッシャの機能を果たし、前記バケット(8)の前進をもたらすようになっていることを特徴とする、システム。
【請求項7】
請求項に記載のシステム(1)であって、前記後壁(10b)は、前記バケット(8)の前記接続突起(11)を収容して滑り嵌めによって保持するように構成される保持ノッチ(10c)に位置し、前記接続突起(11)は、ハブのように、この接続突起(11)の前記回転支持部及び前記バケット(8)が前記支持体(4)に対して旋回可能であるように準備されることを特徴とする、システム。
【請求項8】
請求項1〜のいずれか1項に記載のシステム(1)であって、前記支持体(4)の前記フレーム(5)の側部は、前記バケット(8)に設けられた支持突起(14)の支持を受けるように意図されるスナップインリセス(13)を備え、これらは、前記バケットをその支持位置(A)からその計量位置(B)まで移動させることが可能な対応する外部要素によって押されるように、前記フレーム(5)を超えて十分に延在することを特徴とする、システム。
【請求項9】
請求項に記載のシステムであって、前記摺動手段は、前記支持突起(14)に配置されることを特徴とする、システム。
【請求項10】
請求項1〜のいずれか1項に記載のシステムであって、前記摺動手段は、ランナー又は車輪の形態をとることを特徴とする、システム。
【請求項11】
請求項のいずれか1項に記載の少なくとも1つのバケット運搬システム(1)の水平方向の直線路に沿う移動を可能にする搬送システム(101)を備える計量機(100)であって、前記直線路は、スケール(102)を備える計量ステーション(101)を備え、前記バケットが前記支持体(4)に対してそれらの計量位置(B)をとっているときに、それらの対応する摺動手段によって支持される前記バケット(8)は、摺動モードにおいて前記スケール(102)に支持することができ、前記スケール(102)の前記位置は、それぞれ前記バケット(8)及び前記支持体(4)に対する前記接続ロッド(9)の関節接合モードにおいて、前記バケット(8)が前記計量位置(B)をとっており、前記スケール(102)上で摺動又は回転する場合に、前記前方接触点(x)及び前記後方接触点(y)が水平方向に正確に離間されたままとなる位置である、計量機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計量機に適用可能なバケット運搬システム及び本発明のシステムを使用する計量機に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、複数のバケットが連結されたバケット運搬用支持体を閉路に沿って備える連続搬送システムを備える公知の計量機がある。1つの公知のタイプの機械は、支持体と、支持体に結合されるバケットとがたどる経路に沿って分布する、一連の作業ステーションを備える。一連の作業ステーションとは、果物がバケットに送り込まれる装填ステーション、各バケットに収容されている果物が計量される計量ステーション、及びバケットが空にされる排出(emptying)又は取出しステーション等である。
【0003】
いわゆる組合せ計量機では、複数のバケットが同じ支持体に取り付けられ、排出ステーションにおいて、総果物重量が所定の値に最も近いバケットが選択的に空にされる。このタイプの計量機は、特許文献1に記載されている。
【0004】
計量ステーションにおける計量作業は、支持体の前方への移動を妨げることなく、言い換えれば、バケットの搬送を停止させることなく行われる。このため、この文献では、このタイプの計量機が動的計量機と称されている。
【0005】
各支持体及びバケットセットの前進を中断することなく計量作業を行うために、特許文献1は、バケットが、一定量の遊びで支持体に関節接合される(articulated)ことを提案している。これにより、機械的に離脱することなくバケットを連係する支持体に対して持ち上げることができ、バケットが支持体に対して、バケットの重量が支持体に支えられる支持位置と、バケットが支持体に対して僅かに高い計量位置をとることができるようになっている。このために、バケットは、支持体に付随するボルトが通過する溝を有する長穴と、支持体に一体化された止め具に接触する切り欠き部とを有する。
【0006】
このような結合により、計量ステーション内のバケットが、連係する支持体による搬送を停止することなく、ロードセルに連結される計量プラットフォームに沿って摺動することにより循環することが可能になる。特許文献1に記載の装置では、バケットの基部は、摺動モードにおいてバケットが計量プラットフォーム上で自己支持することを可能にするフラップ及び前方延長部を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】欧州特許第0982570号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の第1の目的は、特許文献1の提案に対する代替案を提供することである。特許文献1の提案は、例えば、清掃又は保守作業を実行するために、バケットを支持体から容易に離脱することを可能にしない。
【0009】
したがって、本発明の別の目的は、組立て及び保守が容易であり、重量測定の精度に影響を与えないバケット運搬システムである。
【0010】
この解決策は、支持体とバケットとの接合に介入する補助部品であって、紛失され得る構成部品を必要としないことは興味深い。言い換えれば、補助部品は、支持体とバケットとの接合が解除されると自由になる。
【0011】
特許文献1の提案では、支持体とバケットとの間の関節接合部はバケットの先端部に位置し、したがって実際、支持体は搬送される際に、バケットによって提供される使用可能な容積の外側の点に、バケットを引っ張る力が作用する状態でバケットを牽引する。
【0012】
本発明の別の目的は、機械的に接続しなければならない部材との干渉を防ぐために、バケットの構成の変更を必要とすることなく、この機械的接触点を、支持体と連係するバケットとの間の異なる位置に配置することを可能にする解決策である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明のバケット運搬システムは、動的計量機のような計量機に適用可能である。また、本発明のバケット運搬システムは、このシステムが、摺動手段を備えたバケットと、バケットが上記支持体上の安定した支持位置Aに置かれるようにフレームを確立する支持体と、バケットを支持体に対して着脱可能に機械的に連結するように準備される連結手段であって、この連結手段は、バケットと支持体とが互いに接続される場合、バケットと支持体との間に一定の垂直方向の間隙を許容するように支持体に関節接合される連結手段を備えることを本質的な特徴とする。これにより、バケットが、アダプタに対して支持位置Aだけでなく他の位置をとることも可能にする。他の位置のうちの少なくとも1つは、バケットが支持体に対して僅かに高い計量位置Bであって、支持体の前進を開始する場合、この運動が連結手段によってバケットに伝達され、バケットが例えば計量台(weighing scale)上で、支持されながらその摺動手段によって摺動することを可能にする計量位置Bであり、別の位置は、バケットを支持体から離脱することができる結合位置Cである。
【0014】
本発明のシステムでは、バケットは、その支持体に永久的に取り付けられるのではなく、支持体から持ち上げられ、その重量をその支持体に支えられていない場合であっても、バケットがそれでもなお支持体によって移動されることを可能にする連結手段を介入させて、離脱可能に装着される。
【0015】
1つの実施例において、連結手段は2つの接続ロッドを備え、それぞれは関節接合で連結され、バケットの一方の側部及び支持体に前方接触点x及び後方接触点yを画定する。したがって、接続ロッドの形態の連結手段によってバケットに伝達される力の作用点は、バケットに付随する重量の影響がある領域に留まることができる。
【0016】
したがって、本発明の1つの変形例では、バケットに対する接続ロッドの前方接触点xは、バケットの質量中心付近に位置する。
【0017】
本発明の1つの変形例では、バケット及び支持体に対する各接続ロッドの前方接触点x及び後方接触点yのそれぞれは、一方は固定された関節接合部yに対応し、他方が着脱可能な回転支持部xに対応する。
【0018】
1つの実施例によれば、着脱可能な回転支持部は、接続突起に取り付けられるか又は固定されるフォーク又はフックを備える。
【0019】
1つの変形例では、この回転支持部は、接続ロッドをバケットに接続する。したがって、1つの実施形態において、フォーク又はフックは、接続ロッドの先端部に配置され、また、接続突起は、機械的接合の解除、その目的での工具の使用、又は紛失のおそれがある緩んだままとなる構成部品の分解を必要とすることなく、バケットを接続ロッドから取り
外す、または離脱することができるようにバケットに一体化される。さらに、着脱可能な回転支持部が接続ロッドとバケットとの間に配置されるので、バケットは、この場合は支持体に取り付けられたままである接続ロッドのような補助部品をバケットと共に取り去ることなく、離脱することができる。
【0020】
本発明の1つの変形例によれば、フォーク又はフックの開口部は、支持体と接続ロッドの固定された関節接合部yに向かって本質的に延在する。有利には、これは、例えばバケットがスケールに移送される際に、支持体によって押されて振動するか又は衝突される場合にバケットが誤って外れることを防止するのに役立つ。
【0021】
好ましくは、フォーク又はフックは受け部を備え、接続突起は、接続ロッドへのバケットの連結動作中、受け部を通って、接続突起が後壁に達するまで摺動することができ、接続ロッドは、支持体の最終的な搬送中にプッシャの機能を果たし、バケットの前進を達成するように準備される。
【0022】
突然の減速によってバケットが接続ロッドから離脱するのを防止するために、本発明の1つの変形例では、後壁は、バケットの接続突起を収容して滑り嵌めによって保持するように構成される保持ノッチの一部であり、接続突起はハブと同様に、この接続突起の回転支持部及びバケットが、支持体に対して旋回可能であることを可能にする。これらにより、支持体が減速するときに、保持突起がフォークの下方に滑り落ちることが防止される。
【0023】
本発明の1つの変形例において、支持フレームの側部は、バケット内に設けられた支持突起の支持を受けることが意図されるスナップインリセスを備え、これらは、バケットをその支持位置Aからその計量位置Bまで移動させることが可能な対応する外部要素によって押されるように、フレームを超えて十分に延在されている。
【0024】
好ましくは、摺動手段は支持突起上に配置され、支持体の支持フレームを超えて延在する。
【0025】
摺動手段は、ランナー又は車輪の形態をとることができる。
【0026】
本発明の別の態様は、本発明に係る少なくとも1つのバケット運搬システムの水平方向の直線路に沿う移動を可能にする搬送システムを備える動的計量機を示すものである。この経路は、スケールを備える計量ステーションを備え、支持体に対してそれらの計量位置Bをとっている場合、それらの対応する摺動手段によって支持されるバケットは、摺動モードにおいてスケールに支持することができる。さらに、この機械は、スケールの位置が、バケット及び支持体に対する接続ロッドの関節接合モードにおいて、バケットが上述した計量位置Bをとっており、スケール上で摺動する場合に、前方接触点x及び後方接触点yが水平方向に離間されたままとなる位置であることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の1つの変形例に係るバケット運搬システムを示す図である。
図2a図1と同じシステムであるが、異なる動作位置をとっているシステムを示す図である。
図2b図1と同じシステムであるが、異なる動作位置をとっているシステムを示す図である。
図2c図1と同じシステムであるが、異なる動作位置をとっているシステムを示す図である。
図3】組合せ計量機を示す図である。
図4図1のバケット運搬システムとの使用に特に好適な、図3の装置の計量ステーションを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、3つの主構成要素、すなわち、バケット運搬用支持体4と、バケット8と、以下で詳細に説明する固有の方法でバケット8を支持体4に分離可能な連結を可能にする連結手段7とを備えるバケット運搬システム1を示している。
【0029】
図1の例において、支持体4は、バケット8のための支持フレームを確立している。支持体4は、例えば動的計量機において所定の経路に沿った支持体の移動を可能にする搬送バー又は搬送キャリッジに取り付けられるようになっており、この搬送バー又は搬送キャリッジを用いて、バケット8に対する支持体4を運搬する。そのため、支持体4は、例えば図示されていないねじを用いて支持体4を上記搬送バーに取り付けることを可能にする受入れリセス19を有する。
【0030】
バケット8は、支持体4のフレーム5に嵌め込むのに適した寸法を有する。図1は、支持体4のフレーム5の側部は、それぞれ、バケット8に設けられた対応する支持突起14の支持を受けるように意図される2つのスナップインリセス13を有することを示している。この例のバケットは、これらの支持突起14に摺動手段15、16を備え、その目的は以下で説明する。しかし、ここで、これらの摺動手段15、16は車輪の形状をしており、バケット8がフレーム5に支持されたままである場合、摺動手段15、16はフレーム5を超えて延在していることがわかる。
【0031】
連結手段7は、バケット8が支持体4に自重を支えられない場合であっても、支持体4の前進が連結手段7によってバケット4に伝達されるように、バケット8を支持体4に対して機械的に、また、着脱可能に接続することが意図される。
【0032】
図1の例において、これらの連結手段7は2つの接続ロッド9を備え、接続ロッド9のそれぞれは、バケット8及び支持体4に対する2つの関節接合で接触点、すなわち前方接触点x及び後方接触点yを確立する。
【0033】
図1のシステム1では、後方接触点yは、接続ロッド9の部分9bをフレーム5の側部に接合する関節接合部(articulated junction)であり、前方接触点xは、バケット8が連結手段7に緩く結合される場合にバケット8がその周りを旋回することができる着脱可能な回転支持部である。
【0034】
上記着脱可能な回転支持部は、接続ロッド9の先端部9aに形成され、その目的でバケット8の各側部に設けられた接続突起11に取り付けられるか又は固定されるようになっているフォーク10を備える。
【0035】
図1に示すように、各接続ロッド9のフォーク10の開口部は、固定された関節接合部yに向かって本質的に延在し、上記接続ロッド9を支持体4に接合する。
【0036】
フォーク10は受け部10aを有する。連結手段7が、例えば図1及び図3aに示す結合位置Cをとるときに、接続突起11は、上記接続ロッド9へのバケット8の連結動作中に、受け部10aを通ってバケット8の各側部に、後壁10bに達するまで摺動することができる。この後壁10bは、バケット8の対応する接続突起11を収容して滑り嵌め(snugly)によって保持するように明確に構成される保持ノッチ10cの一部を形成し、接続突起はハブのように、この接続突起11の回転支持及びバケット8が図2b及び図2cに示すような支持体に対して旋回可能であるように準備される。
【0037】
これらの図2b及び図2cは、動作中のシステムを具体的に示している。このシステム1は、図3に示すタイプの機械100の動作に特に好適である。
【0038】
図3の計量機100は、本発明に係るバケット運搬システム1を使用する。この機械100は、支持体4の連係するバケット8を伴う支持体4の搬送を確実にする、列状に組織化された搬送群104を有する。
【0039】
機械100は、バケット8内への製品の装填ステーションと、製品が装填されたバケット8を運搬するのに用いられる支持体4が通過する、種々のスケール102(図4参照)を備える計量ステーションとを備える。
【0040】
図2bは、バケット8が支持体4上で自己支持する支持位置Aを連結手段7がとっている場合の、本発明のバケット運搬システム1を示している。この位置では、バケット8の支持突起14のうちの各支持突起が、支持体4のフレーム5のスナップインリセス13に嵌合し、バケットの重量がその支持体4上に載る。これは、バケット8が機械100上で搬送される間、バケット8が支持体4に対してデフォルトでとる位置である。
【0041】
図2cは、支持体4が図4に示すようなスケール102に達したときに、バケット運搬システム1で起こることを示している。機械100のこの地点では、システム1は、バケット8が支持体4に対して僅かに高く、バケット8が摺動モードにおいて計量台102上で自己支持することを可能にする計量位置Bを連結手段7がとることを可能にする。この例では、計量台には2つのレールセット103及び104が設けられ、摺動手段15及び16が、それぞれレールセット103及び104上で回転することができる。これらのレールセットはバケット8の各側部に配置され、バケット8が回転する間、スケール102のレールセット103及び104に支持されながら、バケット8の重量は、スケール102上に支えられる。これが行われている間、連結手段7の接続ロッド9はプッシャの機能を果たし、バケットが支持体4に対して持ち上げられている場合であっても、バケット8の前進を達成する。
【0042】
スケール102とシステム1との相対位置は、前方接続点x及び後方接続点yが、それぞれバケット8及び支持体4に対する接続ロッド9の関節接合モードにおいて、バケット8が図2cに示す上述した計量位置Bをとり、スケール102上で摺動する場合でも、水平方向に正確に離間されたままであるようになっていることに留意されたい。有利には、重量測定値を変化させる可能性がある垂直成分を有する押圧力又は反作用力の発生が回避される。図2cでは、バケット8の摺動手段15がその上を回転するスケール102のレールセット103のレールは、概略的に示されている。
【0043】
図2b及び図2cもまた、バケット8に対する接続ロッド9の前方接触点xがバケット8の質量中心付近に位置し、それにより、正確な重量測定値を得る場合における好ましくない発生の防止にも役立つことを示している。
【0044】
この例のシステム1の他の注目すべき態様によれば、接続ロッド9は延長部9cを有し、延長部9cは接続ロッド9の部分9bの関節接合部を超えて支持体4に至り、支持体4に対する接続ロッド9の後方接触点yを超えて延びている。この延長部9cは、図2bに示す結合位置Aになると、バケット8の第1の抜き取りフェーズ又は離脱フェーズ中に、フォーク10の保持ノッチ10cからバケット8の出力突起11を取り外すことを可能にする。本発明は、この第1の抜き取りフェーズを実施するために、図2bの矢印で示すように、接続ロッドの延長部9cを押し下げて、接続ロッドを後方接触点yの周りで旋回させることが可能な電動プッシャを、機械100又はシステム1に装備することを想定する。
【0045】
第2の抜き取りフェーズにおいて、フォーク10の接続突起11が完全に取り外されるまで、支持体4のフレーム5との干渉を防止するために、バケット8を手動で僅かに前方かつ上方に引っ張ることができ、必要な場合に、例えば保守作業のために、バケット8を支持体5から容易に離脱することができる。
【0046】
本発明のシステム1におけるバケット8と支持体4との間のこの特定の接続は、例えば計量機100における、収容された製品の必要に応じた取出しを妨げるものではない。製品を取り出すには、システム1におけるバケットの内容物をひっくり返すようにその搬送バーに対して支持体4を旋回させることに基づく公知の解決策とは異なり、バケット8の一方の側部に接続されている回転操作レバー18によって作動される、折り畳み式の下蓋17と共にバケット8を使用する。このように、バケット8が連係する支持体4の結合位置Aをとっている間に、製品を取り出すことができる。
図1
図2a
図2b
図2c
図3
図4