(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記基板が第1ダイと、第2ダイと、を有し、前記画像センサデバイスが、前記第1ダイ及び前記第2ダイの両方を被覆するように連結されたカバーガラスを更に備えて、単一パッケージとして前記画像センサデバイスを提供する、請求項1に記載の画像センサデバイス。
接着剤を使用して、前記導電層又は前記表側面のうちの少なくとも1つにカバーを接着することであって、前記カバーが、前記カバーの下側と前記表側面との間に空隙を画定するために、前記画像センサダイの光学活性可能な部分から、かつその上方でオフセットしている、ことと、
前記貫通チャネルの形成に先立って、前記基板を薄型化することと、を更に含む、請求項8に記載の方法。
前記導電性パッドが、前記基板により得られた第1ボンドパッドであり、前記方法が、 前記成形層及び前記先端部を研削して、前記成形層及び前記ワイヤボンドワイヤの上端部の平坦面を設けることと、
前記ワイヤボンドワイヤの前記上端部と相互接続するために、前記平坦面上に第2ボンドパッドを形成することと、を更に含む、請求項8に記載の方法。
接着剤を使用して、前記導電層又は前記表側面のうちの少なくとも1つにカバーを接着することであって、前記カバーが、前記カバーの下側と前記表側面との間に空隙を画定するために、前記画像センサダイの光学活性可能な部分から、かつその上方でオフセットしている、ことと、
前記画像コントローラダイ又は前記画像処理ダイを連結するために前記基板を薄型化することと、を更に含む、請求項13に記載の方法。
前記基板を薄型化することが、少なくとも部分的にダイキャビティの内部で前記画像コントローラダイ又は前記画像処理ダイを連結するために、前記ダイキャビティを形成することを含む、請求項14に記載の方法。
前記導電性パッドが、前記基板により得られた第1ボンドパッドであり、前記方法が、 前記成形層、前記相互接続部、及び前記先端部を研削して、前記成形層、前記ワイヤボンドワイヤの上端部、及び前記相互接続部の平坦面を設けることと、
前記ワイヤボンドワイヤの前記上端部及び前記相互接続部と相互接続するために、前記平坦面上に第2ボンドパッドを形成することと、を更に含む、請求項13に記載の方法。
前記画像センサ及び前記基板が、前記画像センサ及び前記基板を連結するために互いに接合された第1誘電体層及び第2誘電体層をそれぞれその上に有する、請求項18に記載の画像センサデバイス。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の説明では、本明細書に記載の具体的な実施例をより完全に説明するために多数の具体的詳細を記載する。しかしながら、当業者には、以下に記載のすべての具体的詳細がなくても、1つ、又は2つ以上の他の実施例又はこれらの実施例の変更を実施できることは明らかであるべきである。別の事例では、本明細書に記載の実施例の説明が不明確にならないように、周知の機能については説明していない。説明を容易にするために、別の図面で同一のアイテムを指す場合は、同一番号のラベルを用いるが、別の実施例では、これらのアイテムは異なる場合がある。
【0014】
本明細書では、例示的装置及び/又は方法について説明する。用語「例示的」は、「実施例、事例、又は実例として機能すること」を意味するために用いることを理解するべきである。本明細書に「例示的」として記載するすべての実施例又は機能は、他の実施例又は機能よりも必ずしも好ましい又は有利であると解釈されるべきではない。
【0015】
詳細な説明を提供する前に、従来技術の文脈をより詳細に説明することは有益であろう。この文脈で説明すると、
図1は、従来の例示的画像センサデバイス10を図示する上面斜視切り欠き図である。
図2は、
図1の従来の画像センサデバイス10を図示する断面側面図である。
図3は、
図1及び2の従来の画像センサデバイス10を形成するために使用され得る、従来の例示的プロセスフロー30を図示する、一連の断面側面図である。画像センサデバイス10及びプロセスフロー30は周知であるため、これらの説明では、制限するためではなく、明確にするために不要な詳細を提供しない。
【0016】
概して、
図1〜3を参照すると、例えば、ガラスシート(「カバーガラス」)など透明なカバーシート11及び画素アレイ18を有する大規模集積(「LSI」)画像センサチップ又はダイ(「基板」又は「センサチップ」)12は、これらの間にキャビティ14を画定する接着剤13で互いに取り付けられる。キャビティ14では、1つ、又は2つ以上のカラーフィルタ(「カラーフィルタ」)21上に1つ、又は2つ以上のマイクロレンズ(「マイクロレンズ」)22が存在する。カラーフィルタ21は、LSI画像センサチップ又はダイ12(「基板」又は「シリコン」)の表側面上にあってよい。カバーシート(「カバーガラス」又は「ガラス」)11の下面とマイクロレンズ22の上面との間にはわずかな間隙が存在してよい。
【0017】
プロセス30では、31における取り付け、つまり接合後、32において、基板12の裏面研削及び応力除去が行われてよく、ガラス11はキャリアとして使用されてよい。基板12は、33において裏返されて、ビアエッチングを施されてよく、続いて、34においてビア絶縁を形成し、35においてビアを金属化して、例えば、シリコン貫通ビア(「TSV」)15など基板貫通ビアを形成する。基板12の裏側面では、36において、かかるTSV15のビア金属化が不導体化されてよく、続いて、37においてアンダーバンプを金属化して、任意の再配線層を含むボンドパッド16を形成し、次いで、38において裏側バンプ17を形成するなど外部接続部(「バンピング」)38を形成する。バンピングのバンプ17は基板12のTSV15と相互接続されているため、別個のコントローラダイ又はチップ(
図1及び2に図示なし)は、通常、画像センサデバイス10のパッケージに沿って取り付けられている、又は別の方法でそこから空間的に除去されている。
【0018】
プロセスフロー30は、バルクシリコン基板12用であるが、かかる基板12に1つ、又は2つ以上の他の半導体材料が使用されてよい。更に、バルク基板12ではなく、例えば、シリコン・オン・インシュレータ(「SOI」)ウェハーなど絶縁ウェハー上の基板が使用されてよい。この文脈で説明すると、
図4は、SOIデバイス用であるが、
図1及び2の背面照射(BSI)画像センサデバイス10を形成するために使用され得る、従来の例示的プロセスフロー40を図示する、一連の断面側面図である。この形成は、ウェハーレベルパッケージング(「WLP」)で行われてよい。プロセスフロー40は周知であるため、これらの説明では、制限するためではなく、明確にするために不要な詳細を提供しない。
【0019】
操作45は、基板工程(「FEOL」)処理用である。41において、SOIウェハーが得られる。42において、傾斜インプラントがウェハーに植え込まれる。43において、気相成長及びアニールが実行される。44において、画素ダイオード及びフォトダイオード処理が実行される。
【0020】
操作46は、配線形成工程(「BEOL」)処理用である。47において、最終キャリアへの接合が実行される。48において、ウェハー及びキャリアが裏返される。49において、埋め込み酸化層(「BOX」)までの裏面研削又は他のSOIウェハーの薄型化が実行されて、SOIウェハーの裏側、つまり底面を露出させる。49におけるこの操作は、レーザーアニールを含んでよい。
【0021】
操作50は、光学部品の形成用である。51において、1つ、又は2つ以上の反射防止(「AR」)コーティングが堆積される。52において、カラーフィルタが形成される。53において、マイクロレンズが形成される。
【0022】
操作54は、「パッケージング」操作である。55において、ガラスがウェハーに接合される。56において、表側面研削又はキャリアの他の薄型化が実行される。57において、三次元パッケージ、又はWLP用のTSV又が形成され、続いてバンプが形成される。
【0023】
図5は、従来の例示的画像センサデバイス10を示す平面図であり、
図6は、例示的画像センサデバイス10を示す底面図である。
図5では、画像センサデバイス10の画素アレイ18(中央の囲み部分)など撮像部分は、通常、基板12の中間部分に位置し、したがって、TSV15は、通常、画像センサデバイス10の外辺部の周囲にあり、ボンドパッドはかかるTSVと連結される。換言すると、操作中の画像センサデバイス10は、精度の高いアクティブデバイスであるため、通常、他の回路は、画素アレイ18などかかる撮像部分から離れて配置される。しかしながら、ボンドパッド16のかかる周囲部との連結用バンプ17は、
図6に示すように、かかる基板12の裏側にあるトレース59を介して連結されてよい。
【0024】
図6に示す画像センサデバイスの底面にあるバンプ17及びボールグリッドアレイ(BGA)は、画像センサデバイスをマザーボードに電気的に接続する方法の一例にすぎない。別の例では、画像センサデバイスの裏側は、接着剤を使用して有機基板に取り付けられ、有機基板に画像センサの最上部を直接接続するワイヤボンドを介してこの有機基板ビアに電気的に接続される。
【0025】
通常、コントローラ及び画像処理装置(図示なし)は、
図6に示すように、かかる基板12のかかる裏側の複数のバンプ17に外部接続された別個のチップである。画像センサデバイス10は、通常、薄型デバイスであるため、従来は、前述した方法などでトレース59及びバンプ17と直接接続するために、ボンドパッド16に直接接続されたTSV15を有することを意味していた。
【0026】
画像センサデバイスとそのコントローラとの間での伝搬遅延を低減し、薄型デバイスを提供するために、以下では、共通パッケージ内で画像センサデバイスが埋め込まれた別のダイを有する、画像センサデバイスパッケージについて説明する。以下の例では、コントローラダイ(「コントローラ」)は、共通パッケージ内で画像センサデバイスが埋め込まれているが、別の実施では、別の種類のダイ、例えば、カメラ又は他の撮像デバイスで概ね使用される画像処理ダイは、共通パッケージ内に画像センサデバイスが埋め込まれてよい。
【0027】
図7は、基板110内にセンサダイ170用ダイシングレーン160を備える例示的画像センサデバイス100を図示する断面側面図であり、
図8は、モールドキャビティ内にチャネル140などダイシングレーンを備える例示的画像センサデバイス100を図示する断面側面図である。
図7及び8の画像センサデバイス100は、類似している。しかしながら、
図8の画像センサデバイス100は、センサダイ170を有する基板110のウェハーのレーン内でダイシングするのではなく、モールドキャビティ140を貫通してダイシングする。すなわち、それらの間にモールドキャビティ又はチャネルを画定する、離間したセンサダイ170が使用されてよい。画像センサダイ170について説明したが、その外周部に近接して配置された入力及び/又は出力信号線を有する他の種類の集積回路ダイが使用されてよい。
【0028】
図8の実施は、基板110の再構成ウェハー用であってよい。一方、
図7の実施は、ウェハーレベルプロセス(WLP)用であってよい。図示した実施のいずれを使用してもよいが、制限するためではなく、明確にするために、概して
図7に関連する実施について更に説明する。ただし、
図8に関連する実施は、以下の説明から理解できる。
【0029】
この文脈で説明すると、
図9は、
図7の画像センサデバイス100の形成に使用されてよい、例示的プロセスフロー200を図示する、一連の断面側面図である。本明細書の説明は、モールド内の基板/チップ又は再構成ウェハーのプロセスフローとは対照的に、ウェハーレベルプロセス(「WLP」)フロー用である。しかしながら、以下の説明は、当業者に明らかであるべきように、再構成ウェハープロセスにも同様に適用される。
【0030】
制限するためではなく、明確にするために単一の画像センサダイ170のみを図示したが、画像センサウェハー又は基板110は、互いからダイシングされた複数の画像センサデバイスを有してよい。本明細書の以下に記載するように、スロット、チャネル、及び/又はビアは、かかるウェハーの裏側から、及びその裏側に形成されてよい。ある実施では、成形材料は、かかるウェハーの裏側面に沿って(そのダイシングレーン内へなど)堆積されてよい(注入を含むが、これに限定されない)別の実施では、チャネル及び/又はビアは、ウェハーの裏側からウェハーに形成されてよいが、チャネル及び/又はビアは、従来のTSVフローと同様には金属化されない。
図7〜9を同時に参照して、画像センサデバイス100について更に説明する。
【0031】
201において、画像センサダイ170を有する基板110が得られてよく、金属層など導電層111は、基板110の上面115に堆積されてよい、又は別の方法でめっきされてよい。基板110は、内部に形成された複数のセンサダイ170を有する光学的に精度の高い/活性可能な半導体ウェハーであってよい。このウェハーは、シリコンウェハー又は他の半導体ウェハーであってよい。この実施例は、「前側」画像センサデバイス100用である。かかる基板110は、周知のように、上面115に堆積された反射防止コーティング(「ARC」、制限するためではなく、明確にするためにこの図に示さない)を有してよい。基板110の上面115の金属相互接続層、すなわち金属層111は、「ビア」エッチング、又は以下で更に詳述するように、より適切にはチャネルエッチングのエッチング停止層として機能してよい。この例では、簡略化のために1つの金属層111のみを示したが、この実施又は別の実施では、1つ、又は2つ以上の金属層を有して、画素の下のダイオードを、外縁部にあるボンドパッド131に効果的に接続してよい。
【0032】
金属層111は、光学活性可能な部分の外側の活性上面115又は電導性を得るためにボンドパッド131に物理的に連結するためのダイ170の表面にめっきされてよく、ボンドパッド131は、画像センサダイ製造プロセスの一環として基板110の上面、つまり表側面に、又はそれに近接してセンサダイ170内に形成される。制限するためではなく、例として明確にするために、
図7〜9にマイクロレンズ22及びカラーフィルタ21を図示するが、制限するためではなく、明確にするために、不要な詳細については説明しない。概して、これらの金属層は、かかる画素をパッド131に相互接続しているが、画素の下のダイオードへの電気的接続が確立されてよい。したがって、かかる金属層のトレース又は線は、活性領域及び画素まで到達してよい。前側画像センサダイでは、金属層はダイオードの上方又はその上に存在し、光路を妨害し得る。しかしながら、裏側画像センサダイ(「BSIセンサ」)では、ダイオードは、かかる金属層の上方又はその上に存在してよく、すなわち金属線は、かかるダイオードの下に存在する。任意選択的に、201において、スタッドバンプ130が形成されて、ワイヤボンドワイヤ150の反対側のその表面にある上ボンドパッド131に対応する金属層111の部分に配置されてよく、上ボンドパッド131に更なる剛性をもたらす。
【0033】
202において、ガラス若しくはカバーガラス、又は他の光学的に好適な材料(「カバーガラス」)11は、マイクロレンズ22及びカラーフィルタ21のためにキャビティ14にオフセットをもたらすなどのために、接着剤13で基板110と連結されてよい。接着剤13は、金属層111など導電層、又は基板110の表側面115のうちの少なくとも1つにガラスカバー11を接着するために使用されてよく、ガラスカバー11は、ガラスカバー11の下側と表側面115のかかる部分との間に空気腔14など空隙を画定するために、表側面115の光学活性可能な部分から、かつその上方でオフセットしていてよい。カバーガラス11は、接着剤13を使用して画像センサウェハー又は基板110と連結されたガラスウェハーであってよい。ある実施では、空気腔14は、およそ50〜100マイクロメートルの厚さ又は高さであってよい。別の例では、別個のカバーガラスが、画像センサデバイスと連結されなくてよい、又はその一部でなくてよい。
【0034】
接着剤13は、同様に画素アレイ領域の周囲に、すなわち、画素アレイ領域内に位置せずに、ダイ170の周囲部に概ね近接して存在してよい。したがって、接着剤13は堆積されてよい、又は別の方法で金属層111の上面に塗布されるか、これと接触させてよい。接着剤13は、金属層111の上面とカバーガラス11の下面との間にオフセットを設けて、その間に、前述したキャビティなどキャビティ14を画定してよい。
【0035】
203において、ウェハーなど基板110は、その内部でのチャネル又はスロットのドリル加工又はエッチングに先立って、任意選択的に研削、研磨、又は別の方法での薄型化が行われて、全厚が低減されてよい。更に203において、基板110は、内部にビア及び/又はチャネル若しくはスロット(「チャネル」)、又はモールドキャビティ140を設けるように、ドリル加工若しくはエッチングが行われてよい、又はこれらが別の方法で形成されてよい。このチャネルエッチング又はドリル加工は、ウェハー又は基板110の表側面に向かって下方向にダイ170を形成するために使用されるかかるウェハー又は基板110の裏側面212からであってよい。別の実施では、エッチングは、基板110のダイ170の1つ、又は2つ以上の側部に沿った面取り縁部からであってよい。ビア又はチャネルの側壁は垂直側壁であるように示しているが、別の実施では、かかる側壁は、垂直方向に対してある角度で傾斜していてよい。
【0036】
エッチングの場合、エッチングに先立って、マスクを使用してマスキング層をパターン形成してよく、これにより追加コストが発生し得る。この追加コストを回避するために、直接レーザードリル加工を使用して、その複数の画像センサダイ170用にウェハー又は基板110の裏側面212全体にチャネル140を形成してよい。かかるチャネルは、画像センサダイ170の活性領域の外縁部に、又はそこに近接して位置してよい。したがって、各画像センサダイ170は、その活性領域の周囲に連続又は非連続チャネル140を効果的に有してよい。チャネル140は、基板110の下面から基板110の上面まで完全に貫通して延在してよく、したがって、基板貫通チャネル140とみなされてよい。
【0037】
エッチング又はドリル加工は、概ねチャネル140の底面においてボンドパッド131の表面を一時的に露出する、又は出現させるために使用されてよい。エッチングであっても、ドリル加工であっても、金属層111及びボンドパッド131は、203において、かかるエッチング又はドリル加工用の停止層として使用されてよい。更に、かかるエッチング又はドリル加工は、ワイヤボンドワイヤ150の材料、並びにボンドパッド131及び金属層111に対して選択的であってよい。
【0038】
この例では、ボンドパッド131は、少なくとも部分的にチャネル140内に配置される。しかしながら、例えば、金属層111で形成されるボンドパッドの場合、チャネル140は、少なくとも部分的にチャネル140の外側に配置されるが、ボンドパッドに揃えられてよい、又はその逆であってよい。したがって、概して、チャネル及びボンドパッドは互いに揃えられており、かかるボンドパッドは、チャネル140を介して基板110の下面からアクセスするために、基板110の上面にある、又はそれに近接している。
【0039】
204において、接合可能な金属化で形成されてよいボンドパッド131は、任意選択的に、かかるチャネル140の底部において、酸化物エッチング及び/又は金属エッチングを施されてよい。この文脈で説明すると、このエッチングでは、ワイヤボンディングに先立って、酸化物が除去されてよい。任意選択的に、204において、金属エッチングは、金属層111によって互いに相互接続されている互いから2つ、又は3つ以上のボンドパッド131を電気的に切断するために使用されてよい。しかしながら、概して、めっき/BEOLプロセス中に金属層111を形成し、別個のボンドパッドを形成する方が容易であり得る。したがって、ワイヤボンドワイヤ150、ボンドパッド131、及び金属層111は、金属層111を部分的にエッチングする(各ボンドパッド131も部分的にエッチングし得る)ように選択的に異なる材料で形成されてよく、ワイヤボンドワイヤ150の材料は著しく除去されない。ある例では、金属層111の最上金属層はアルミニウムで形成されてよく、複数の最下層は銅で形成されてよい。これは、アルミニウムパッド上でのワイヤボンディングが従来のプロセスであるためである。
【0040】
ボンドパッド131は、画素アレイの周囲に配置されてよい。かかるチャネル140の底部における後続の酸化物エッチング及び/又は金属エッチングは、後続のそこへの接合を強化するため、及び/又は操作204に図示するように、金属層111によって互いからボンドパッド131を物理的に切断するために使用されてよい。しかしながら、制限するためではなく、例として明確にするために、かかる任意のエッチングは、この実施では使用されないとみなすべきである。
【0041】
204において、ワイヤボンドワイヤ150は、ウェハー又は基板110のチャネル140の底部に沿って、導電性ボンドパッド131の上面に接合されてよい。WLPの場合、ワイヤボンドワイヤ150は、かかる1つ、若しくは2つ以上のトレンチ又はチャネル40のベースに沿って位置するボンドパッド131に接合されてよい。204において、ワイヤボンドワイヤ150は、ボール接合されるか、別の種類の接合が使用されて、ボンドパッド131に接合されてよい。
【0042】
ワイヤボンドワイヤ150は、ボンドパッド131から垂直に離れる方向に延在してよい。接合後、チャネル140の上部からワイヤボンドワイヤ150を出すために、チャネル140の上方で、ワイヤボンドワイヤ150の給電用ワイヤが切断されてよい。この文脈で説明すると、ワイヤボンドワイヤの先端部151は、ウェハー又は基板110のダイ170の上面212の上方に延在してよい。すなわち、給電用ワイヤからの切断後、チャネル140の上開口部153の上方に延在して、チャネル140の外側に位置する。かかる給電用ワイヤは、銅製ボンドパッド131の場合、銅製給電用ワイヤであってよい。アルミニウム製ワイヤ又は金製ワイヤは、追加的に、又は代わりに使用され得る。任意選択的に、コーティングされた銅製ワイヤ、例えば、パラジウムでコーティングされた銅製ワイヤ又は他のワイヤボンドワイヤが使用されてよい。別の例では、ワイヤボンドワイヤ150の先端部151は、ダイ170の上面212と同一平面上にあってよいか、更にはこれよりも下にあってもよい。
【0043】
例えば、金属など導電性材料でめっきされた、又は充填されたTSVを使用するのではなく、かかるビア及び/又はチャネル140は、その底部から延在するワイヤボンドワイヤ150を有してよい。ワイヤボンドワイヤ150は、アレイであってよく、BVA(商標)ワイヤとして周知であり得、ワイヤボンドの「自立」アレイと称される。したがって、成形に先立って、BVAワイヤボンドはチャネル140内に配置されてよく、先端部151は、自立構成でかかるチャネル開口部153から延出し、かつその上方に延在する。別の実施では、先端部151は、チャネル開口部153と同じ高さ、又はそれよりも下にあってよい。
【0044】
再配線層(「RDL」)120の一部又はその相互接続部であってよい別の組のボンドパッド102は、概してダイ170の裏側面と同一平面にある、充填チャネル140上に形成されてよい。更に、ボンドパッド120は、チャネル140内又は部分的にその内部に形成されて、画像センサデバイス100の全厚を更に低減してよい。しかしながら、制限するためではなく、例として明確にするために、ボンドパッド102はRDL120の一部として形成され、かかるRDL120は、以下で更に詳述するように、エポキシ成形コンパウンドを含むがこれに限定されない成形層141上に形成されるとみなすべきであろう。ボンドパッド102は、ダイ170の上面212よりも上、その同一平面上、又はそれよりも下に位置する先端部151と相互接続するように、形成されてよい。
【0045】
この文脈で説明すると、
図7及び8では、各ダイ170は上向きである。ワイヤボンドワイヤ150の上端部(操作204における下端部)及び関連する上ボンドパッド131を、基板110の上向き前面/前側、つまり活性面115と概ね同一、つまり共通水平面に配置することにより、基板110、より具体的にはそのダイ170から上ボンドパッド131への接続は、下面までワイヤを接合することなく形成され得る。位置のこの共通方向により、一部の用途のワイヤの全長が短縮され得る、及び/又は基板110内でのTSVをめっき若しくは充填が回避され得る。あらゆる目的のために参照により本明細書にその全体が組み込まれる、米国特許第8,618,659号など一部のパッケージインパッケージ構成では、下面までワイヤが接合されることがある。
【0046】
ワイヤボンドワイヤ150の少なくとも一部は、チャネル140内で延在してよく、このチャネルは、205において、成形材料215が堆積される、注入される、又は別の方法でかかるチャネル140に積み込まれるため、モールドキャビティ140と呼ばれる。このモールドキャビティ140は、モールド(図示なし)内に存在してよく、再構成ウェハーなどの場合は、1つ、又は2つ以上の個片インプロセス画像センサデバイス100が搭載される。WLPの場合は、チャネル140は、1つ、又は2つ以上のその側部に近接する画像センサダイ170の内部へなど基板110のダイ170の外辺部に沿って形成されてよい。例として明確にするために、以下の説明は、概ね両方の実施に適用されるが、以下の説明ではWLPの場合の成形が使用されるとみなすべきであろう。
【0047】
成形材料215の堆積は、ダイ170又は概ね基板110の裏側面、つまり下面212(205において上面)を被覆してよく、別の成形材料又はコーティングを含んで、成形材料(「成形」)層141を設けてよい。ある実施では、205において、ウェハー又は基板110は、成形アシストフィルム(図示なし)を含む成形材料215を使用して転写成形されて、先端部151が成形層141の上面の上方に延在できるようにしてよい。成形材料205及び成形層141は、同一の材料で形成されてよい。フィルムアシスト成形は、下ボンドパッド102との後続の相互接続のために、ワイヤ150の上端部151が成形材料215で被覆されないようにするために使用されてよい。ワイヤ150の上端部151が基板110の上前面表面の上方に延在しているこの実施例では、成形材料215が堆積され、次いで、裏面研削されて、下ボンドパッド102を形成するために、成形層141及びワイヤ150の上端部151の平坦面を設ける。
【0048】
別の実施では、205における成形後に先端部151は完全に被覆されてよく、形成されるボンドパッド102と物理的に接続するために、成形層141の上面の裏面研削又は研磨によってワイヤボンドワイヤ150の上端部151が一時的に露出してよい。
【0049】
要約すると、ワイヤボンドワイヤ150は、204において上ボンドパッド131に接合されてよく、続いて、205において成形材料215が堆積され、次いで、ワイヤボンドワイヤ150のかかる上端部(
図7及び8に関しては下端部)151は、その後、以下で更に詳述するように、下ボンドパッド102と相互接続されてよい。
【0050】
206において、ボンドパッド102は、ワイヤボンドワイヤ150の上端部151の上に形成されてよい。RDL120は、ボンドパッド102の形成後に形成されてよい。RDL120は、1つ、又は2つ以上の導電層と、1つ、又は2つ以上の誘電体層と、を含んでよい。任意選択的に、ボンドパッド102は、RDL120の一部として形成されてよい。この逆方向は、下ボンドパッド102をベースボンドパッドへと効果的に変換する。したがって、WLPの場合、ベースボンドパッド102は、基板110の裏側下面、より具体的には、その画像センサダイ170と概ね同一、つまり共通水平面にあってよい。これにより、あらゆる目的のために参照により本明細書にその全体が組み込まれる、米国特許出願公開第20140175671A1号に対して逆方向である、ベース又は下ボンドパッド102がかかる上向き基板110の裏側面と関連する画像センサダイ170又は基板110の上向き構成が可能になる。
【0051】
下ボンドパッド102は成形層141上に形成されてよく、RDL120は下ボンドパッド102上に形成されてよいため、下ボンドパッド102及びRDL120は、基板110、より具体的には関連する画像センサダイ170と直接接触していなくてよい。ある実施では、206において、RDL120のトレース103は、関連バンプ101との相互接続のために下ボンドパッド102の外辺部をバンプパッド又はレセプタ104と連結するために使用されてよい。したがって、基板110、より具体的には画像センサダイ100は、前面上向き方向を有してよく、より短い配線経路によって、かかる画像センサデバイス100の操作の信号伝搬遅延を低減する。
【0052】
任意選択的に、1つ、又は2つ以上のチップ又はダイは、概ね画像センサデバイス100の裏側にてRDL120と連結されて、マルチダイ又はマルチチップ画像センサモジュールを提供してよい。かかる他のチップ又はダイとしては、画像処理又はコントローラチップが挙げられてよい。
【0053】
誘導体境界、バリア層、シード層の形成を含むTSVの形成、及び関連TSVの金属めっきに関連する1つ、又は2つ以上の操作は、回避されてよい。1つの共通面上、すなわち、この実施例では、成形層141の1種類の成形材料上にRDL120を有し、他の材料表面上にはRDL120を有さないことにより、従来のファンアウト型ウェハーレベルパッケージング(「FOWLP」)と比較してより優れた信頼性をもたらしてよい。これは、例えば、RDL120金属が、ウェハー又は基板110などSi基板表面と、成形材料215の表面との間で遷移しないからである。更に、成形材料215の熱膨張係数(「CTE」)、又は成形層141の成形層及び/若しくはコーティング層の組み合わせは、PCB材料とより密接に対応してよい。
【0054】
更に、成形層141は、バンプパッド104を目的として、すなわち、FO機能を提供する「バンプアウト」を目的として、基板110よりも大きい表面積を有してよい。TSVを備える従来のCMOS画像センサデバイスは、かかるTSVの位置により寸法制約を有したが、TSVを回避することにより、これらの寸法制約が回避されてよい。この文脈で説明すると、基板110の外辺部の周囲の更なる縁部領域がエッチングされて、TSVと比較して、ワイヤボンドワイヤ150がかかる更なる空間を使用できるようにしてよい。この文脈で説明すると、別の実施では、RDL120は、基板110の側壁220に沿って上方に(操作206では下方)に延在してよい。ある実施では、RDL120は、FOWLPでのように、部分的に成形層141上で、また、部分的に基板110上で形成されてよい。
【0055】
図10は、基板110内に形成された画像センサダイ170用ダイシングレーン160を備える例示的画像センサデバイス100を図示する断面側面図であり、画像センサダイは、これと連結された、任意の埋め込みダイ300をそれぞれ有する。埋め込みダイ300は、対応する画像センサダイ170のダイキャビティ301内に位置する、コントローラダイ、画像処理ダイ、又は任意の他の機能を実行する別のチップであってよい。1つだけのダイ300及び1つだけのキャビティ301を
図10に図示したが、画像センサデバイス100の裏側に複数のダイ300又は複数のキャビティ301が存在してよい。別の実施では、1つのキャビティに複数のダイが存在してよい。
【0056】
本明細書では、基板110からの画像センサデバイス100の個片化について説明するが、別の実施では、複数の画像センサダイ170が画像センサデバイス100で使用されてよく、かかる画像センサダイ170は、基板110からのダイシング後に互いに連結されてよい。したがって、ダイシング後には、かかる画像センサダイ170は、互いにそれぞれ共通する基板110と、ガラスカバー11と、を有してよい。
【0057】
図11は、任意の埋め込みダイ300が画像センサダイ170と連結されている、「薄型」基板110に形成された画像センサダイ170用ダイシングレーン160を備える、例示的画像センサデバイス100を図示する断面側面図である。
図11には単一の埋め込みダイ300を図示したが、他の実施では、複数の埋め込みダイが使用されてよい。更に、本明細書に記載するように、埋め込みダイ300は、撮像デバイスを制御するコントローラに関連するために、以下で「コントローラ」300として説明するが、別の実施では、埋め込みダイ300はドライバ又は画像処理ダイであってよい。しかしながら、制限するためではなく、例として明確にするために、埋め込みダイ300はコントローラ300であるとみなすべきである。1つの埋め込みダイ300のみを
図11に示したが、画像センサデバイス100の裏側に複数の埋め込みダイ300が存在してよい。
【0058】
画像センサデバイス100は、単一パッケージで提供されてよく、コントローラ300は、任意選択的にパッケージされた画像センサデバイス100に埋め込まれる。
図12は、
図11の画像センサデバイス100の形成に使用されてよい、例示的プロセスフロー400を図示する、一連の断面側面図である。以下の説明は、WLPプロセス400の説明であるが、以下の説明から当業者に明らかであるべきように、以下の説明は、再構成ウェハープロセスで使用されてもよい。
【0059】
図7〜12を同時に参照して、画像センサデバイス100について更に説明する。この文脈で説明すると、
図10〜12の画像センサデバイス100に関する詳細は、
図7〜9の画像センサデバイス100と同一又は類似であるため、同一又は類似の詳細の一部は、制限するためではなく、明確にするために、繰り返さない。
【0060】
201において、金属層111は、前述したように、堆積されてよい、又は別の方法で内部に形成された複数のセンサダイ170を有するウェハーなど基板110の上面115にめっきされてよい。任意選択的に、金属層111がパターン形成されて、画像センサダイ170と相互接続するためのボンドパッド431が設けられてよい。しかしながら、制限するためではなく、例として明確にするために、連続金属層111の断面を図示する。この場合もやはり、任意選択的に、201において、スタッドバンプ130が形成されて、ワイヤボンドワイヤ150の反対側のその表面にある上ボンドパッド431に対応する金属層111の部分に配置されてよく、上ボンドパッド431に更なる剛性をもたらす。
【0061】
かかる基板110は、周知のように、上面115に堆積された反射防止コーティング(「ARC」、制限するためではなく、明確にするためにこの図に示さない)を有してよい。この場合もやはり、制限するためではなく、例として明確にするために、
図10〜12にマイクロレンズ22及びカラーフィルタ11を図示するが、制限するためではなく、明確にするために、詳細については説明しない。
【0062】
202において、ガラスカバーガラス11は、前述したように、接着剤13を使用して基板110と連結されてよい。
【0063】
203において、ウェハーなど基板110は、前述の説明と同様に、その内部でのチャネル又はスロットのドリル加工又はエッチングに先立って、研削、研磨、又は別の方法で薄型化が行われて、全厚が低減されてよい。この実施では、基板110は、薄型画像センサ100を得るために、コントローラ300をそのセンサダイ170と連結して薄型化されてよい。
【0064】
更に203において、基板110は、前述したように、内部に貫通チャネル140を設けるようにレーザードリル加工、又は乾式若しくは湿式エッチングが実施されてよいか、これらが別の方法で形成されてよい。
図10の画像センサデバイス100の場合、203において、破線219で概ね示されるように、コントローラダイキャビティ30はモールドキャビティ140の形成時に形成されてよい。概して、基板110は、画像センサデバイス100の画像センサの形成に必要な厚さよりも遥かに厚い。この厚さの大部分は、画像センサデバイス100の相互接続側における熱及び/又は干渉信号から画像センサデバイス100の画像センサを分離するためのものである。しかしながら、概して、コントローラ300と相互接続する約10本以下のワイヤが存在してよく、コントローラ300は、限られた量の熱発生回路を有してよい。加えて、コントローラ300は、基板110の画像センサダイ170よりも遥かに小さい表面積を有してよい。つまり、コントローラ300は、少ない熱衝撃を有してよい。しかしながら、別の実施では、画像処理ダイ300が使用されてよい。更に、コントローラダイキャビティ301は、基板110の一方に偏って形成されて、画像センサダイ170の画素アレイのセンサへの熱干渉の可能性を低減してよい。コントローラダイ300は、基板110の裏側面と連結されて、少なくとも部分的にコントローラダイキャビティ301内にあってよい。
【0065】
しかしながら、制限するためではなく、例として明確にするために、画像センサデバイス100は、前述したように、
図12を参照して説明するように形成されるとみなすべきである。この場合もやはり、チャネル140は、画像センサダイ170の活性領域の外縁部に、又はそこに近接して位置してよい。したがって、各画像センサダイ170は、その活性領域の周囲に連続又は非連続チャネル140を効果的に有してよい。この場合もやはり、エッチングであっても、ドリル加工であっても、金属層111は、203において停止層として使用されてよい。
【0066】
しかしながら、この例では、金属層111は、ボンドパッド431などボンドパッドを設けるために使用される。ボンドパッド431は、センサダイ170の画素アレイの周囲に配置されてよい。この文脈で説明すると、金属層111のボンドパッド431は接合可能な金属化を使用して形成されてよく、かかるチャネル140の底部における後続の酸化物エッチング及び/又は金属エッチングは、後続のそこへの接合を強化するため、及び/又は操作404に図示するように、任意選択的に互いからボンドパッド431を物理的に切断するために使用されてよい。前者に関しては、このエッチングでは、ワイヤボンディングに先立って、酸化物が除去されてよい。しかしながら、制限するためではなく、例として明確にするために、かかる任意のエッチングは、この実施では使用されないとみなすべきである。
【0067】
404において、コントローラ又は画像処理ダイ300の裏側は、接着剤310を使用して、センサダイ170の裏側と、すなわち、上面212に沿って連結されてよい。コントローラ300の表側面、すなわち上面452に沿って、ダイパッド、及び/又は相互接続部、概して接点302が存在してよい。
【0068】
加えて、404において、ワイヤボンドワイヤ150は、ウェハー又は基板110のチャネル140の底部に沿って、ボンドパッド431の上面に接合されてよい。WLPの場合、ワイヤボンドワイヤ150は、かかる1つ、若しくは2つ以上のトレンチ又はチャネル40のベースに沿って位置するボンドパッド431に接合されてよい。404において、ワイヤボンドワイヤ150は、ボール接合される、又は別の種類の接合が使用されて、ボンドパッド431に接合されてよい。
【0069】
ワイヤボンドワイヤ150は、ボンドパッド431から垂直に離れる方向に延在してよい。接合後、ワイヤボンドワイヤ150の形成に使用される給電用ワイヤが、チャネル140の上方で切断されてよい。この文脈で説明すると、ワイヤボンドワイヤの先端部151は、給電用ワイヤからの切断後に、ウェハー又は基板110の対応するセンサダイ170に接着されたコントローラ300の上面452の上方に、又はそこまで延在してよい。すなわち、チャネル140の上開口部153の上方に延在してよい。
【0070】
この場合もやはり、例えば、金属など導電性材料でめっきされた、又は充填されたTSVを使用するのではなく、かかるビア及び/又はチャネル140は、その底部から延在するワイヤボンドワイヤ150を有してよい。ワイヤボンドワイヤ150は、アレイであってよく、BVA(商標)ワイヤとして周知であり得る。したがって、成形に先立って、BVAワイヤボンドはチャネル140内に配置されてよく、先端部151は、自立構成でかかるチャネル開口部153から延出し、かつその上方に延在する。この実施では、先端部151は、コントローラ300の上面452と同じ高さ、又はそれよりも上にあってよく、RDL120のボンドパッド102は、以下で更に詳述するように、成形層141上に形成されてよい。
【0071】
この文脈で説明すると、画像センサダイ170は、
図10及び11において上向き方向であり、コントローラ300は、これらの各図において下向き方向である。この場合もやはり、ワイヤボンドワイヤ150の上端部(操作404における下端部)及び関連する上ボンドパッド431を、基板110の上向き前面、つまり活性面115と概ね同一、つまり共通水平面に配置することにより、基板110、より具体的にはそのダイ170から上ボンドパッド431への接続は、下面までワイヤを接合することなく形成され得る。位置のこの共通方向により、一部の用途のワイヤの全長が短縮され得る、及び/又は基板110内でのTSVをめっき若しくは充填が回避され得る。加えて、画像センサデバイス内の1つ、又は2つ以上の埋め込みダイを下向きにすることによって、
図10及び11の例のコントローラ300などかかる1つ、又は2つ以上の埋め込みダイは、PCBなど回路基板に直接相互接続されて、信号経路長さを短縮してよい。
図10及び11のコントローラ又は画像処理ダイ300は、画像センサダイ170の画素アレイの中心に対して同軸上に位置付けられてよいが、必ずしもそうでなくてよい。
【0072】
ワイヤボンドワイヤ150の長さの一部は、チャネル140内を延在してよく、このチャネルは、405において、成形材料215が堆積される、注入される、移入される、又は別の方法でかかるチャネル140に積み込まれるため、モールドキャビティ140と呼ばれる。このモールドキャビティ140は、モールド内に存在してよく、再構成ウェハーなどの場合は、個片インプロセス画像センサデバイス100が搭載される。WLPの場合は、チャネル140は、1つ、又は2つ以上のその側部に近接するダイ170の内部へなど基板110のダイ170の外辺部に沿って形成されてよく、かかる基板110は、成形層141を射出成形するためにモールドに積み込まれてよい。例として明確にするために、以下の説明は、概ね両方の実施に適用されるが、以下の説明ではWLPの場合の成形が使用されるとみなすべきであろう。
【0073】
成形材料215の注入を含むが、これに限定されない堆積は、別の成形材料又はコーティングを含んでよい基板110の下面(操作405における上面)を被覆して、成形層141を設ける。ある実施では、205において、ウェハー又は基板110は、成形アシストフィルム(図示なし)を含む成形材料215を使用して転写成形されて、先端部151及び接点302が成形層141の上面の上方に延在できるようにしてよい。概して、先端部151は、接点302よりも上、又はこれと同じ高さにあってよい。
【0074】
フィルムアシスト成形は、後続の下ボンドパッド102との相互接続用にワイヤ150の先端部、つまり上端部151を出現させるために使用されてよい。かかるフィルムアシスト成形は、接点302の上端面を出現させるためにも使用されてよい。この実施例のように、ワイヤ150の上端部151がコントローラ300の上面452の上方に延在する場合、成形材料215は、注入堆積されてよい。この実施又は別の実施では、ワイヤ150の上端部の一部及び接点302は、裏面研削又は研磨が施されて、まだ形成されていない下ボンドパッド102との物理的相互接続のために平坦化されてよい。
【0075】
要約すると、
図11の画像センサデバイス100では、基板110は薄型化されてよく、この薄型化は、チャネル140又はモールドキャビティ140の形成前又は形成後であってよい。薄型化後、コントローラ300及び/又は1つ、若しくは2つ以上の他のダイは、裏側面を下にして、裏側面が上向きの薄型基板110に取り付けられてよく、薄型化及びモールドキャビティ140のチャネル140の形成後、ワイヤボンドワイヤ150の形成及び接合が実行されてよい。コントローラ又は画像処理ダイ300の取り付けは、断熱接着剤310を使用して、基板110の対応する画像センサダイ170の裏側面にコントローラ300を取り付けることを含んでよい。コントローラ300の取り付け及びワイヤボンドワイヤ150の形成後、成形材料215が堆積されてよい。かかる成形材料215は、チャネル140内に堆積されてモールドキャビティ140を設けてよく、またコントローラ又はダイキャビティ301(存在する場合)内に、基板110の画像センサダイ170の裏側面に沿って、及びコントローラ300の表側面に堆積されてよい。ワイヤボンドワイヤ150は、フィルムアシスト成形を使用して、及び/又は研削若しくは研磨操作を使用して、コントローラ300の接点302と併せて成形層141の上面を超えて延在してよい。
【0076】
406において、ボンドパッド102は、ワイヤボンドワイヤ150の上端部151の上に形成されてよい。RDL120は、ボンドパッド102の形成後に形成されてよい。任意選択的に、ボンドパッド102は、RDL120の一部として形成されてよい。この場合もやはり、
図10及び11の画像センサダイ170は逆方向であり、下ボンドパッド102をベースボンドパッドへと効果的に変換する。したがって、ベースボンドパッド102は、基板110の裏側下面、より具体的には、画像センサダイ170と概ね同一、つまり共通水平面にあってよい。これにより、画像センサダイ170又は基板110の上向き構成が可能になり、ベース、つまり下ボンドパッド102は、かかる上向き基板110の裏側面と関連している。
【0077】
RDL120は、前述のように成形層141上に形成されてよいが、接点302は、かかるRDL120及びバンプパッド104を介してバンプ101に相互接続されており、かかる接点302は、画像センサデバイス100の画像センサを制御するためにワイヤ150と連結されてよい。下ボンドパッド102は成形層141上に形成されてよく、RDL120は下ボンドパッド102上に形成されてよいため、下ボンドパッド102及びRDL120は、基板110、より具体的には関連する画像センサダイ170と直接接触していなくてよい。ある実施では、406において、RDL120のトレース103は、関連バンプ101との相互接続のために下ボンドパッド102の外辺部をバンプパッド又はレセプタ104と連結するために使用されてよい。したがって、基板110、より具体的には画像センサデバイス100は、前面上向き方向を有してよく、より短い配線経路を使用して、かかる画像センサデバイス100の操作の信号伝搬遅延を低減する。
【0078】
任意選択的に、別のチップ又はダイは、画像センサデバイス100の概ね裏側にてRDL120と連結されて、マルチダイ又はマルチチップ画像センサモジュールを提供してよい。かかる他のチップ又はダイは、画像処理装置を含んでよい。
【0079】
誘導体境界、バリア層、シード層、及びTSVの形成に関連する金属めっきに関連する1つ、又は2つ以上の操作は、回避されてよい。1つの共通面上、すなわち、この実施例では、成形層141の1種類の成形材料上にRDL120を有し、他の材料表面上にはRDL120を有さないことにより、FOWLPと比較してより優れた信頼性を提供してよい。これは、例えば、RDL120金属は、ウェハー又は基板110などSi基板表面と、成形材料215の表面との間で遷移しないからである。更に、成形材料215のCTE、又は成形層141の成形層及び/若しくはコーティング層の組み合わせは、PCB材料とより密接に対応してよい。
【0080】
更に、成形層141は、バンプパッド104を目的として、すなわち、「バンプアウト」を目的として、基板110よりも大きい表面積を有してよい。TSVを備える従来のCMOS画像センサデバイスは、かかるTSVの位置により寸法制約を有したが、TSVを回避することにより、これらの寸法制約が回避されてよい。この文脈で説明すると、基板110の外辺部の周囲の更なる縁部領域がエッチングされて、TSVと比較して、ワイヤボンドワイヤ150がかかる更なる空間を使用できるようにしてよい。この文脈で説明すると、別の実施では、RDL120は、基板110の側壁220に沿って上方に(操作206では下方)に延在してよい。ある実施では、RDL120は、FOWLPでのように、部分的に成形層141上で、また、部分的に基板110上で形成されてよい。
【0081】
図13〜15は、ダイシングレーン160を備える、それぞれの例示的「裏側」画像センサデバイス100を図示する断面側面図であるこれらの例示的実施では、裏側画像センサデバイス100を図示する。
図13の例示的画像センサデバイス100では、基板110は、キャリア500を設けるために使用される。キャリア500は、Si、GaAs、SiGeなど半導体材料、又は半導体ウェハーの他の形態で形成されてよいが、キャリア500は、例えば、ガラス又は誘電材料など他の材料で形成されてよい。
【0082】
対照的に、
図14及び15では、裏側画像センサデバイス100は、画像処理ダイ520を設けるために使用された、Si、GaAs、SiGeなど半導体材料、又は半導体ウェハーの他の形態で形成された基板110からのものである。本明細書に記載の例は、概ねCMOS画像処理ダイ520に関して説明するが、他の種類の画像処理ダイを使用してもよい。
【0083】
図13を参照すると、裏側画像センサダイ(「BSIセンサ」)510は基板110と連結され、キャリア500、又は画像処理ダイ(「IPD」)520はかかる基板110から形成される。本明細書ではBSIセンサ510について説明するが、別の種類の画像センサが他の実施で使用されてよい。更に、本明細書を通じて用語「ダイ」を使用するが、ダイは、複数のダイを有するウェハー又は他の基板内にあってよいことを理解するべきである。したがって、用語「ダイ」は、ウェハー又は基板のダイシング後のみに限定されると解釈されるべきではなく、まだダイシングされていないダイを含んでよい。
【0084】
制限するためではなく、例として明確にするために、キャリア500は、ウェハーであってよい、基板110で形成されるとみなすべきである。しかしながら、別の実施では、IPD520は基板110で形成されてよい。
図7及び13の画像センサデバイス100の多くの部品は同一、又は類似であるため、これらの部品の説明は、制限するためではなく、明確にするために、概ね以下で繰り返さない。
【0085】
BSIセンサ510は、BSIセンサ回路519と連結されてよいBSI金属層512と連結されたBSIボンドパッド531を含んでよい。BSIセンサ510のBSI酸化物層又は他の誘電体層511は、BSIセンサ510の側部(「裏側」)にあってよい。キャリア酸化層又は他の誘電体層513は、基板110の上面115に堆積されてよい、及び/又はそこから成長してよい。
【0086】
BSIセンサ510のBSIボンドパッド531は、少なくとも部分的にBSI酸化物層511内にあってよく、チャネル140内にある。ボンドパッド131は、前述のように形成されてよい。
【0087】
BSI酸化物層511とキャリア酸化物層513との界面は、BSIセンサ510及び基板110を互いに連結するための酸化物間の接合界面529であってよい。この文脈で説明すると、この連結は、後続のビアダイシングレーン160のダイシングのためにウェハー間連結として行われてよい。この場合もやはり、この例では酸化物間界面について説明するが、別の例では、酸化物層を含んでも、含まなくてもよい別の種類の誘導体間界面が使用されてよい。
【0088】
BSIセンサ510及び基板110の互いへの連結後、チャネル140は、金属エッチング上の停止部を使用してエッチング又はドリル加工を施されて、BSIボンドパッド531及びボンドパッド131を出現させてよい。この文脈で説明すると、金属層111は、酸化物層511及び513をエッチングで貫通し、BSIボンドパッド531を出現させることができる(BSI金属層512で更に停止してよい)ようにその内部に開口部を有してよい。次いで、ワイヤボンドワイヤ150のワイヤボンドは、前述のように、チャネル140内のボンドパッド131及び531上で接合されてよい。したがって、チャネル140は、基板110のチャネルを貫通してよく、少なくともその表側面と裏側面との間で延在する。
【0089】
図13〜15の画像センサデバイス100は、
図9の例示的プロセスフロー200を参照して概ね記載されるように形成されてよい。概して、画像センサ510は、本明細書に記載のように、例えば酸化物間接合などを使用して、基板110と連結されてよい。次いで、かかる画像センサ510と基板110との組み合わせは、ドリル加工されるか、概して、異方性エッチングが施されて、基板110を貫通し、次いで酸化物層513及び511を貫通してよい(
図13のBSIボンドパッド531には、金属層512に停止部が備えられている)。
図14及び15の画像センサデバイス100の場合、かかる異方性エッチング又はドリル加工は、同様に基板110を貫通し、次いで、金属層523上の停止部のために誘電体層524を貫通する。当然のことながら、かかるエッチング又はドリル加工が異なる材料のエッチング又はドリル加工をもたらすように、化学的性質は変更されてよい(その位置での変更を含む)。更に、エッチング又はドリル加工が排他的に使用されてよいが、別の実施では、ドリル加工、次いでエッチングの組み合わせ、又はその逆が、チャネル140を形成するために使用されてよい。
【0090】
図14を参照すると、BSIセンサ510は基板110と連結され、IPD520はかかる基板110から形成される。
図7及び14の画像センサデバイス100の多くの部品は同一、又は類似であるため、これらの部品の説明は、制限するためではなく、明確にするために、概ね以下で繰り返さない。
【0091】
画像処理ダイ(「IPD」)520は、IPDボンドパッド541を含んでよい。IPDボンドパッド541は、IPD金属層523又は金属層111のいずれか、又はその両方と連結されてよい。IPD酸化物又は他の誘電体層524は金属層111上に形成されてよく、金属層111は、IPD520のIPD回路と連結されてよい。
【0092】
IPDボンドパッド541は、金属層111と連結されてよいか、その一部として形成されてよい。IPDボンドパッド541は、少なくとも部分的にIPD酸化物層524内にある。IPDボンドパッド541は、電導性を得るためにIPD金属層523と連結されてよく、IPD金属層523は、IPD酸化物層524上に形成されてよい。IPD酸化物層513は、IPD金属層523上に堆積されてよい。
【0093】
BSIセンサ510のBSI酸化物層511は、BSIセンサ510の裏側にあってよい。ボンドパッド131は、前述のように形成されてよい。
【0094】
BSIセンサ510は、BSI酸化物層521とBSI酸化物層511との間に形成されたBSI金属層512を含んでよい。BSI酸化物層511とキャリア酸化物層513との界面は、BSIセンサ510及び基板110を互いに連結するための酸化物間の接合界面(前述した界面など)であってよい。この文脈で説明すると、この連結は、後続のビアダイシングレーン160のダイシングのためにウェハー間連結として行われてよい。
【0095】
更に、基板貫通ビア、つまりTSV525及び526は、それぞれ金属層512及び523と相互接続されてよい。この文脈で説明すると、TSV526は、BSIセンサ510の基板を貫通してその上面からその下面まで、及びIPD酸化物層513からIPD金属層523までにわたってよい。したがって、TSV526の完成は、BSIセンサ510及び基板110を互いに連結した後である。
【0096】
BSIセンサ510及び基板110の互いへの連結後、チャネル140は、金属エッチング上の停止部を使用してエッチング又はドリル加工を施されて、IPDボンドパッド541及びボンドパッド131を出現させてよい。次いで、ワイヤボンドワイヤ150のワイヤボンドは、前述のように、チャネル140内のボンドパッド131及び541上で作製されてよい。
【0097】
図15を参照すると、BSIセンサ510は基板110と連結され、IPD520はかかる基板110から形成される。
図7、14、及び15の画像センサデバイス100の多くの部品は同一、又は類似であるため、これらの部品の説明は、制限するためではなく、明確にするために、概ね以下で繰り返さない。
【0098】
IPD520は、IPDボンドパッド541を含んでよい。IPDボンドパッド541は、IPD金属層523又は金属層111のいずれか、又はその両方と連結されてよい。IPD酸化物又は他の誘電体層524は金属層111上に形成されてよく、金属層111は、IPD520のIPD回路と連結されてよい。IPDボンドパッド541は、金属層111と連結されてよいか、その一部として形成されてよい。IPDボンドパッド541は、少なくとも部分的にIPD酸化物層524内で画定されてよい。IPDボンドパッド541は、電導性を得るためにIPD金属層523と連結されてよく、IPD金属層523は、IPD酸化物層524上に形成されてよい。IPD酸化物層513は、IPD金属層523上に堆積されてよい。
【0099】
BSIセンサ510のBSI酸化物層511は、BSIセンサ510の裏側にあってよい。ボンドパッド131は、前述のように形成されてよい。
【0100】
BSIセンサ510は、BSI酸化物層521とBSI酸化物層511との間に形成されたBSI金属層512を含んでよい。BSI酸化物層511とキャリア酸化物層513との界面は、BSIセンサ510及び基板110を互いに連結するための酸化物間の接合界面(前述した界面など)であってよい。この文脈で説明すると、この連結は、後続のビアダイシングレーン160のダイシングのためにウェハー間連結として行われてよい。
【0101】
更に、金属ビア527は、それぞれ金属層512及び523と相互接続されてよい。この文脈で説明すると、金属ビア527は、IPD酸化物層513からIPD金属層523まで貫通してよく、BSI酸化物層511からBSI金属層512まで貫通してよい。したがって、金属ビア527の一部はBSIセンサ510内に形成されてよく、金属ビア527の別の部分は、IPD520内に形成されてよく、金属ビア527の完成は、BSIセンサ510及び基板110を相互に連結した後でよく、この連結は、対応する金属ビア527部分を互いに銅間接合することを含んでよい。
【0102】
BSIセンサ510及び基板110の互いへの連結後、チャネル140は、金属エッチング上の停止部を使用してエッチング又はドリル加工を施されて、IPDボンドパッド541及びボンドパッド131を出現させてよい。次いで、ワイヤボンドワイヤ150のワイヤボンドは、前述のように、チャネル140内のボンドパッド131及び541上で作製されてよい。
【0103】
図16は、例示的カメラシステム550を図示するブロック図である。カメラシステム550では、画像センサデバイス100は、画像信号処理装置501と連結されている。カメラシステム550に関する他の詳細は周知である。したがって、制限するためではなく、明確にするために、説明しないものとする。
【0104】
上記では本発明の1つ、又は2つ以上の態様による例示的実施形態を説明したが、以下の特許請求の範囲及びその均等物によって定められる本発明の範囲から逸脱することなく、本発明の1つ、又は2つ以上の態様による他の実施形態及び更なる実施形態が考案され得る。特許請求の範囲の列挙工程は、これらの工程のいかなる順番も示唆するものではない。商標は、それぞれの所有者の財産である。