特許第6789924号(P6789924)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6789924
(24)【登録日】2020年11月6日
(45)【発行日】2020年11月25日
(54)【発明の名称】ヘアスタイリングデバイス
(51)【国際特許分類】
   A45D 2/36 20060101AFI20201116BHJP
   A45D 2/12 20060101ALI20201116BHJP
   A45D 4/12 20060101ALI20201116BHJP
   A45D 1/00 20060101ALI20201116BHJP
【FI】
   A45D2/36 A
   A45D2/12
   A45D4/12
   A45D1/00 503D
【請求項の数】17
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-505195(P2017-505195)
(86)(22)【出願日】2015年7月30日
(65)【公表番号】特表2017-522138(P2017-522138A)
(43)【公表日】2017年8月10日
(86)【国際出願番号】EP2015067449
(87)【国際公開番号】WO2016016349
(87)【国際公開日】20160204
【審査請求日】2018年7月26日
(31)【優先権主張番号】201420433049.1
(32)【優先日】2014年8月1日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201510278913.4
(32)【優先日】2015年5月27日
(33)【優先権主張国】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】KONINKLIJKE PHILIPS N.V.
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】特許業務法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】イェン キ チェオン
【審査官】 新井 浩士
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−015121(JP,A)
【文献】 特表2011−506021(JP,A)
【文献】 英国特許出願公開第02455716(GB,A)
【文献】 米国特許第04177824(US,A)
【文献】 実開昭61−010102(JP,U)
【文献】 中国特許出願公開第103565076(CN,A)
【文献】 中国実用新案第203692796(CN,U)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0236610(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 2/36
A45D 1/00
A45D 2/12
A45D 4/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通し穴が設けられた内部円筒状シェルと、
前記内部円筒状シェルを囲む回転可能な円筒状シェルと、
を含む、ヘアスタイリングデバイスにおいて、
前記回転可能な円筒状シェルは、当該回転可能な円筒状シェル上に形成された少なくとも上切欠部と、前記上切欠部の側部に形成される少なくともフック式構造とを有し、
前記ヘアスタイリングデバイスは、
髪を前記フック式構造に配置していない状態で前記内部円筒状シェルの周りを回転するように前記回転可能な円筒状シェルを駆動することで、髪が前記フック式構造によって捕捉されると共に前記内部円筒状シェルの周りに巻き付く、駆動アセンブリと、
前記通し穴を通して、前記内部円筒状シェルの周りに巻き付けられた全ての髪に熱風を供給するための風供給アセンブリと
を含むことを特徴とする、ヘアスタイリングデバイス。
【請求項2】
通し穴が設けられた内部円筒状シェルと、
前記内部円筒状シェルを囲む回転可能な円筒状シェルと、
を含む、ヘアスタイリングデバイスにおいて、
前記回転可能な円筒状シェルは、当該回転可能な円筒状シェル上に形成された少なくとも上切欠部と、前記上切欠部の側部に形成される少なくともフック式構造とを有し、
前記ヘアスタイリングデバイスは、
前記内部円筒状シェルの周りを回転するように前記回転可能な円筒状シェルを駆動して、髪が前記フック式構造によって捕捉されると共に前記内部円筒状シェルの周りに巻き付く、駆動アセンブリと、
前記通し穴を通して、前記内部円筒状シェルの周りに巻き付けられた全ての髪に熱風を供給するための風供給アセンブリと
を含み、
前記内部円筒状シェルは頂部ケーシングの内部に固定されていて、前記頂部ケーシングは、前記頂部ケーシング上に形成された髪入口と、前記頂部ケーシングの頂部に形成された空気出口とを有することを特徴とする、ヘアスタイリングデバイス。
【請求項3】
前記空気出口上方にウインドシールドが設けられ、前記ウインドシールドの両面に向かって熱風を案内する、請求項2に記載のヘアスタイリングデバイス。
【請求項4】
前記ウインドシールドは、当該ウインドシールドの内縁及び外縁に向かって熱風を案内する、請求項3に記載のヘアスタイリングデバイス。
【請求項5】
前記頂部ケーシングに接続されたハンドルと、前記ハンドルの底部に形成された空気入口とを更に含む、請求項2乃至4の何れか一項に記載のヘアスタイリングデバイス。
【請求項6】
空気案内要素が前記内部円筒状シェルの底部に配置されており、前記空気案内要素は、前記内部円筒状シェルの底部に固定された上部開口部と、前記上部開口部の直径よりも大きい直径を有し且つ前記ハンドルの風路の出口に面する底部開口部とを含む、請求項5に記載のヘアスタイリングデバイス。
【請求項7】
少なくとも、耐熱弾性材料で作製された弾性ストリップが、前記回転可能な円筒状シェルの長手方向に沿って前記回転可能な円筒状シェルの内壁に配置されており、且つ前記内部円筒状シェルの周りに巻き付けられた髪に圧力を付与するために前記内部円筒状シェルに向かって延びている、請求項6に記載のヘアスタイリングデバイス。
【請求項8】
前記回転可能な円筒状シェルの下部の外部表面に円形フランジが形成されており、前記回転可能な円筒状シェルの前記下部は前記頂部ケーシングの底部に取り付けられており、且つ前記円形フランジと協働するリング部分により前記頂部ケーシングに対して回転可能である、請求項2に記載のヘアスタイリングデバイス。
【請求項9】
前記頂部ケーシングは上部本体と下部本体とを含み、少なくともロック要素が前記上部本体の底縁部に設けられ、少なくとも対応する溝が前記下部本体の上縁部に設けられ、前記上部本体と前記下部本体とは前記ロック要素と前記溝との協働によって組み合わせられている、請求項2に記載のヘアスタイリングデバイス。
【請求項10】
前記上部本体は、前記上部本体の側部表面に形成され、且つ前記上部本体の頂面へと延びる第1の切欠部を有し、前記下部本体は、その側部表面に形成された第2の切欠部を有し、前記上部本体と前記下部本体とが組み合わせられると、前記第1の切欠部と前記第2の切欠部とが長く且つ狭い髪入口を形成する、請求項9に記載のヘアスタイリングデバイス。
【請求項11】
前記頂部ケーシングとハンドルとを接続するための円形接続要素が設けられており、前記円形接続要素の頂部は、前記下部本体の底部上に取り付けられており、幾つかの位置決め切欠部が前記円形接続要素の底部に均等に設けられており、幾つかの対応する位置決め突起が前記ハンドルの頂部に設けられており、前記位置決め切欠部と前記位置決め突起との協働により、前記頂部ケーシングと前記ハンドルとの間に設けられる幾つかの取り付け位置がある、請求項10に記載のヘアスタイリングデバイス。
【請求項12】
それぞれが前記位置決め切欠部の1つに対応する幾つかの隆起が前記下部本体の底部の外部表面に設けられている、請求項11に記載のヘアスタイリングデバイス。
【請求項13】
前記駆動アセンブリは、内部歯付き表面が設けられた回転可能なリングと、前記回転可能なリングの前記内部歯付き表面に係合する歯車と、前記歯車を駆動するために設けられた第1のモータとを含み、前記回転可能な円筒状シェルは、前記回転可能なリング上に取り付けられ、前記第1のモータは制御アセンブリと接続されており、且つ前記制御アセンブリによって制御される、請求項1に記載のヘアスタイリングデバイス。
【請求項14】
前記駆動アセンブリは、回転可能なリングと、シャフトと、モータとを含み、前記回転可能なリングは前記シャフトを介して前記モータに接続され、且つ前記モータによって駆動され、前記回転可能な円筒状シェルは前記回転可能なリング上に取り付けられており、及び前記モータは、制御アセンブリと接続されており、且つ前記制御アセンブリによって制御される、請求項1に記載のヘアスタイリングデバイス。
【請求項15】
前記風供給アセンブリは、風路と、前記風路内に配置された加熱要素と、前記風路の下端部に配置されたファンブレードと、前記ファンブレードを駆動するために設けられた第2のモータとを含む、請求項1に記載のヘアスタイリングデバイス。
【請求項16】
前記ヘアスタイリングデバイスは、前記頂部ケーシング内に取り付けられたホルダと、
前記ホルダ上に固定され、且つ前記頂部ケーシングの頂部に形成された通し穴を通ることによって前記内部円筒状シェルの内部に配置された吸水要素とを含むヘアケアアセンブリを更に含む、請求項2に記載のヘアスタイリングデバイス。
【請求項17】
前記内部円筒状シェルは、金属製の管状構造を含む熱伝導円筒状シェルである、請求項1に記載のヘアスタイリングデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は、ヘアスタイリングデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 社会の発展及び生活水準の向上によって人々の美的水準も上昇している。個性及びファッションは美の点において流行のものとなる。髪は、人々の美を高めるために様々な手法でスタイリングされ得る。現在、ヘアスタイリングデバイスによって得られる巻き毛は、最も人気のある髪型の1つである。
【0003】
[0003] 従来のヘアスタイリングデバイスの場合、髪は、一般に、金属棒の高温によってカールさせるために、加熱された金属棒に巻き付けられる必要がある。例えば、中国特許出願公開中国特許第102783803号に開示されているように、カーリングアイロンは、本体と、アルミニウム管と、他の要素とを含み、アルミニウム管内部に配置された加熱要素と、第1のアルミニウムバネと、第2のアルミニウムバネと(第1のアルミニウムバネ及び第2のアルミニウムバネは両方ともアルミニウム管上に配置されている)を更に含む。このカーリングアイロンを用いることにより髪を巻く場合、髪は第1のアルミニウムバネと第2のアルミニウムバネとの間に配置され、その後、髪は熱伝導によって加熱され、最終的に、デザインが完成される。カーリングアイロンは巻き毛を得るために使用され得るが、カーリングアイロンは以下の欠点を有する:熱伝導アルミニウム管及びそのバネへの曝露により、カーリングアイロンの使用中、特に、使用者が自らの髪を手入れするためにカーリングアイロンを使用する場合、使用者の肌は容易に火傷し得、内から外への熱伝導により動作するような加熱要素の使用により、アルミニウム管の周りに最初に巻き付けられた髪と最後に巻き付けられた髪とが異なる温度を有し、その結果、最も内側の髪は高温により容易にダメージを受け、従って、その艶を失う場合があり、外側の髪は容易に形作られることができない。従って、スタイリング結果は所望の品質のものではなく、不自然に見える。
【0004】
[0004] このことに鑑み、上述の技術的な事項を解決するために、良好な髪のカーリング効果を生じさせ、且つより良好な安全特性を有するヘアスタイリングデバイスを提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
[0005] 本発明の目的は、良好なカーリング効果を生じさせると共に、より良好な安全特性を有するヘアスタイリングデバイスを提供することにより、従来技術の欠点を克服することである。本発明は、独立請求項によって定義され、従属請求項は有利な実施形態を定義する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[0006] 上記目的を達成するために、ヘアスタイリングデバイスが提供され、ヘアスタイリングデバイスは、ハンドルと、ハンドルの頂部に接続された頂部ケーシングとを含む筺体であって、頂部ケーシングが、頂部ケーシング上に形成された髪入口と、頂部ケーシングの頂部に形成された空気出口とを有し、ハンドルが、ハンドルの底部に形成された空気入口を有する、筐体と、筺体内部に配置されたカーリングアセンブリであって、頂部ケーシングの内部に固定されており、且つ内部に形成された通し穴が設けられた内部円筒状シェルと、内部円筒状シェルを囲む回転可能な円筒状シェルと、回転可能な円筒状シェルと接続された駆動アセンブリであって、髪入口を通る髪を内部円筒状シェルに巻き付けるために、内部円筒状シェルの周りを回転するように回転可能な円筒状シェルを駆動するための駆動アセンブリとを含む、カーリングアセンブリと、筺体の内部に配置された風供給アセンブリであって、頂部ケーシング内の髪に熱風及び冷風を供給するための風供給アセンブリと、駆動アセンブリ及び風供給アセンブリと接続された制御アセンブリであって、ヘアスタイリングデバイスの動作状態を制御するための制御アセンブリとを含む。
【0007】
[0007] 本発明の一態様では、空気出口上方に、ウインドシールドの両面に向かって熱風/冷風を案内するためのウインドシールドが設けられる。
【0008】
[0008] 本発明の一態様では、内部円筒状シェルの頂部は頂部ケーシングの上部中心領域に固定され、上部中心領域の周りに空気出口が配置されている。
【0009】
[0009] 本発明の一態様では、空気出口はキャンバー付きの穴であり、及びウインドシールドは、キャンバー付きプレートの内縁及び外縁に向かって熱風/冷風を案内するための対応するキャンバー付きプレートである。
【0010】
[0010] 本発明の一態様では、空気案内要素が内部円筒状シェルの底部に配置されており、空気案内要素は、内部円筒状シェルの底部に固定された上部開口部と、上部開口部の直径よりも大きい直径を有し、且つハンドルの風路の出口に直接面する底部開口部とを含む。
【0011】
[0011] 本発明の一態様では、回転可能な円筒状シェルは、少なくとも、回転可能な円筒状シェル上に形成された上切欠部と、少なくとも、上切欠部の側部に形成され、且つ上切欠部に向かって曲がっているフック式構造とを有する。
【0012】
[0012] 本発明の一態様では、回転可能な円筒状シェルは、2つの上切欠部と、2つのフック式構造とを有し、2つのフック式構造は反対方向に、且つそれぞれ対応する上切欠部に向かって曲がっている。
【0013】
[0013] 本発明の一態様では、少なくとも、耐熱弾性材料で作製された弾性ストリップが、回転可能な円筒状シェルの内壁に、回転可能な円筒状シェルの長手方向に沿って配置されており、且つ内部円筒状シェルの周りに巻き付けられた髪に圧力を付与するために内部円筒状シェルに向かって延びている。
【0014】
[0014] 本発明の一態様では、3つの弾性ストリップが、回転可能な円筒状シェルの内壁に均等に配置されている。
【0015】
[0015] 本発明の一態様では、回転可能な円筒状シェルの下部の外部表面に円形フランジが形成されており、及び回転可能な円筒状シェルの下部は頂部ケーシングの底部に取り付けられており、且つ円形フランジと協働するリング部分により頂部ケーシングに対して回転可能である。
【0016】
[0016] 本発明の一態様では、頂部ケーシングは上部本体と下部本体とを含み、少なくともロック要素が上部本体の底縁部に設けられ、及び少なくとも対応する溝が下部本体の上縁部に設けられ、上部本体と下部本体とはロック要素と溝との協働によって組み合わせられている。
【0017】
[0017] 本発明の一態様では、断熱材料で作製された解放ボタンがロック要素の外部表面上に配置されており、解放ボタンを押すと、ロック要素が溝から解放されることが可能である。
【0018】
[0018] 本発明の一態様では、上部本体は、上部本体の側部表面に形成され、且つ上部本体の頂面へと延びる第1の切欠部を有し、下部本体は、その側部表面に形成された第2の切欠部を有し、上部本体と下部本体とが組み合わせられると、第1の切欠部と第2の切欠部とが長く且つ狭い髪入口を共に形成する。
【0019】
[0019] 本発明の一態様では、頂部ケーシングとハンドルとを接続するための円形接続要素が設けられており、円形接続要素の頂部は、下部本体の底部上に取り付けられており、幾つかの位置決め切欠部が円形接続要素の底部に均等に設けられており、幾つかの対応する位置決め突起がハンドルの頂部に設けられており、位置決め切欠部と位置決め突起との協働により、頂部ケーシングとハンドルとの間に設けられる幾つかの取り付け位置がある。
【0020】
[0020] 本発明の一態様では、それぞれが位置決め切欠部の1つに対応する幾つかの隆起が下部本体の底部の外部表面に設けられている。
【0021】
[0021] 本発明の一態様では、頂部ケーシングは断熱材料で作製されており、又は頂部ケーシングの内壁は断熱材料で作製された断熱層によって被覆されている。
【0022】
[0022] 本発明の一態様では、駆動アセンブリは、内部歯付き表面が設けられた回転可能なリングと、回転可能なリングの内部歯付き表面に係合する歯車と、歯車を駆動するために設けられた第1のモータとを含み、回転可能な円筒状シェルは、回転可能なリング上に取り付けられ、及び第1のモータは制御アセンブリと接続されており、且つ制御アセンブリによって制御される。或いは、駆動アセンブリは、回転可能なリングと、シャフトと、モータとを含み、回転可能なリングはシャフトを介してモータに接続され、且つモータによって駆動され、回転可能な円筒状シェルは回転可能なリング上に取り付けられており、及びモータは、制御アセンブリと接続されており、且つ制御アセンブリによって制御される。
【0023】
[0023] 本発明の一態様では、風供給アセンブリは、風路と、風路内に配置された加熱要素と、風路の下端部に配置されたファンブレードと、ファンブレードを駆動するために設けられた第2のモータとを含み、風路は、回転可能な円筒状シェルの下端部に直接面する上端部を有し、ファンブレードはハンドルの底部に形成された空気入口に直接面しており、及び加熱要素と第2のモータとの両方は、制御アセンブリと接続されており、且つ制御アセンブリによって制御される。
【0024】
[0024] 本発明の一態様では、制御アセンブリは、幾つかの制御ボタンを含み、その全てがハンドルの表面上に露出されており、制御ボタンは、左/右回転ボタンと、冷風ボタンと、風速度/切換ボタンとを含む。
【0025】
[0025] 本発明の一態様では、ヘアスタイリングデバイスは、頂部ケーシング内に取り付けられたホルダと、ホルダ上に固定され、且つ頂部ケーシングの頂部に形成された通し穴を通ることによって内部円筒状シェルの内部に配置された吸水要素とを含むヘアケアアセンブリを更に含む。
【0026】
[0026] 従来技術と比較すると、本発明は、本発明のヘアスタイリングデバイスを使用することにより髪を巻く場合、髪が内部円筒状シェルの周りに巻き付けられ得、この段階において、熱伝導円筒状シェルの周りに巻き付けられた髪に熱風が供給されるため、髪が均一に加熱され、その後、最終的に形作られるなどの多くの利点を有する。この結果、髪へのダメージが少なくなり、髪はより自然に見える。加えて、内部円筒状シェルが筺体内部に配置されていることから使用者の肌が火傷しないため、より良好な安全特性を有する。
【0027】
[0027] 本発明の実施形態を説明するために使用される添付の図面を組み合わせることで、以下の詳細な説明から本発明のより良い理解が得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】[0028] 本発明の第1の実施形態によるヘアスタイリングデバイスの斜視図である。
図2】[0029] 図1に示されるヘアスタイリングデバイスの分解図である。
図3】[0030] 図1に示されるヘアスタイリングデバイスの部分分解図である。
図4】[0031] 図1に示されるヘアスタイリングデバイスの回転可能な円筒状シェルの斜視図である。
図5】[0032] 図1に示されるヘアスタイリングデバイスの別の部分分解図である。
図6】[0033] 本発明の第1の実施形態によるヘアスタイリングデバイスの内部構造を示す。
図7】[0034] 本発明の第1の実施形態による、動作時のヘアスタイリングデバイスを示す。
図8】[0035] 本発明の第2の実施形態によるヘアスタイリングデバイスの斜視図である。
図9】[0036] 図8に示されるヘアスタイリングデバイスの分解図である。
図10】[0037] 図8に示されるヘアスタイリングデバイスの部分分解図である。
図11】[0038] 図8に示されるヘアスタイリングデバイスの空気出口を示す。
図12】[0039] 図8に示されるヘアスタイリングデバイスの回転可能な円筒状シェル及び内部円筒状シェルを示す。
図13】[0040] 本発明の第2の実施形態による、ヘアスタイリングデバイスの内部構造を示すと共に、熱風/冷風の流れの向きを示す。
図14】[0041] 本発明の第2の実施形態による、動作時のヘアスタイリングデバイスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
[0042] 実施形態の技術的解決策が、以下、本発明の実施形態の図を組み合わせることによって明確に且つ完全に記載され、図中の類似の参照符号は、類似の構成要素を示す。本発明の実施形態に基づき、当業者には、創造的な作業なしに他の実施形態が作製され得る。また、こうしたあらゆる実施形態は本発明の保護の範囲内にある。
【0030】
[0043] 図1図6は、本発明の第1の実施形態によるヘアスタイリングデバイスを示す。図1図6を参照すると、この実施形態では、ヘアスタイリングデバイス10は、筺体110と、カーリングアセンブリ120と、風供給アセンブリ130と、制御アセンブリ140とを含む。カーリングアセンブリ120、風供給アセンブリ130及び制御アセンブリ140は全て筺体110の内部に配置されている。カーリングアセンブリ120は、筺体110内の髪を巻くために設けられている。風供給アセンブリ130は、筺体110内の髪に風力(冷風又は熱風)を供給するために設けられており、制御アセンブリ140は、ヘアスタイリングデバイス10全体の動作状態を制御するために設けられている。
【0031】
[0044] 図1図3を参照すると、この実施形態の筺体110は、ハンドル111と、ハンドル111の上に取り付けられた頂部ケーシング112とを含む。頂部ケーシング112に髪入口113が形成されている。ハンドル111の底部に空気入口114が形成されており、頂部ケーシング112の頂部に空気出口115が形成されている。この実施形態などの幾つかの実施形態では、頂部ケーシング112は略球状の外形を有し、頂部ケーシング112は、上部本体112aと下部本体112bとを含み、その両方は組み合わせられている。上部本体112aは、上部本体112a上に形成された第1の切欠部113aを有し、下部本体112bは下部本体112b上に形成された第2の切欠部113bを有する。上部本体112aと下部本体112bとが組み合わせられると、第1の切欠部113aと第2の切欠部113bとが共に髪入口113を形成する。筺体が主として上部本体112aと、下部本体112bと、ハンドル111とを含むような別個の構造により、頂部ケーシング112内のアセンブリユニットの取り付けが容易になる。
【0032】
[0045] 図2図5を参照すると、この実施形態のカーリングアセンブリ120は、頂部ケーシング112の内部に固定されており、内部に形成された通し穴が設けられた内部円筒状シェル121と、内部円筒状シェル121を囲む回転可能な円筒状シェル122と、回転可能な円筒状シェル122と接続された駆動アセンブリ123であって、髪入口113を通る髪を内部円筒状シェル121の周りに巻き付けるために、内部円筒状シェル121の周りを回転するように回転可能な円筒状シェル122を駆動するための駆動アセンブリ123とを含む。
【0033】
[0046] 図3を参照すると、幾つかの実施形態では、例えば、この実施形態では、内部円筒状シェル121の簡単な取り付けのために、幾つかの弾性脚116が頂部ケーシング112の上部本体112aの内部に設けられており、下方に延出している。この実施形態では、弾性脚116の数は3つであり、弾性脚116のそれぞれは、その末端に形成されたフック状の爪を有する。取り付けプロセスでは、内部円筒状シェル121は弾性脚116によって形成された空間に押し込まれ得ると共に、フック状の爪によってこの空間内に配置される。通し穴を有する内部円筒状シェル121は、熱風を通すことを可能にするのに十分であるが、より良い効果を達成するために、この実施形態では、内部円筒状シェル121は熱伝導円筒状シェルであることが好ましいことは理解される。以下、熱伝導円筒状シェルは、内部円筒状シェルと同じ参照符号によって示される。熱伝導円筒状シェル121は、金属製の管状構造を含む。このため、熱伝導円筒状シェル121は良好な熱伝導率を有する。加えて、管状構造はその内部に形成された幾つかの通し穴を有する。このため、熱伝導円筒状シェル121の周りに巻き付けられた髪に熱風を行き渡らせることができる。
【0034】
[0047] 図4を参照すると、幾つかの実施形態では、例えば、この実施形態では、回転可能な円筒状シェル122は、2つの上切欠部122a、122bと、2つのフック式構造122c、122dとを有する。2つのフック式構造122c、122dは一体型の構造によって形成されており、これらはそれぞれ、反対方向に、対応する上切欠部122a、122bに向かって曲がっている。図4に示されるように、フック式構造122cは矢印Dの方向に曲がっている。即ち、フック式構造122cは上面から見て時計回り方向に曲がっている。また、フック式構造122dは反対方向に曲がっている。即ち、フック式構造122dは上面から見て反時計回り方向に曲がっている。回転可能な円筒状シェル122が時計回り方向に回転すると、髪はフック式構造122cによって捕捉され得ると共に、熱伝導円筒状シェル121の周りに時計回り方向に巻き付き、回転可能な円筒状シェル122が反時計回り方向に回転すると、髪はフック式構造122dによって捕捉され得ると共に、熱伝導円筒状シェル121の周りに反時計回り方向に巻き付く。当然ながら、実際の必要に応じて髪を1つの方向(時計回り方向又は反時計回り方向)に巻くことのみが必要であれば、回転可能な円筒状シェル122は、僅か1つの上部切欠部及び1つの対応するフック式構造を有するようにも設計され得る。
【0035】
[0048] 図5を参照すると、幾つかの実施形態では、例えば、この実施形態では、駆動アセンブリ123は、内部歯付き表面が設けられた回転可能なリング123aと、内部歯付き表面に係合する歯車123bと、歯車123bを駆動するために設けられた第1のモータ123cとを含む。回転可能な円筒状シェル122は回転可能なリング123a上に取り付けられ、歯車123bは第1のモータ123cと接続され、第1のモータ123cによって駆動される。
【0036】
[0049] 図5及び図6を参照すると、この実施形態では、頂部ケーシング112内の髪に冷風及び熱風を供給するための風供給アセンブリ130が筺体110の内部に配置されている。風供給アセンブリ130は、風路131と、風路131内に配置された加熱要素(図示せず)と、風路131の下端部に配置されたファンブレード133と、ファンブレード133を駆動するために設けられた第2のモータ132とを含む。風路は、回転可能な円筒状シェル122の下端部に直接面する上端部を有する。ファンブレード133はハンドル111の底部に形成された空気入口114に直接面する。第2のモータ132の動作中、ファンブレード133は駆動されて外部空気を風路131内に吸い込み、更には、この空気が回転可能な円筒状シェル122に風路131を通じて伝送される。この段階において、加熱要素が動作していれば熱風が生じ、そうでなければ自然の風(冷風)が生じる。
【0037】
[0050] 図5及び図6を参照すると、この実施形態では、ヘアスタイリングデバイス10の動作状態を制御するための制御アセンブリ140がカーリングアセンブリ120及び風供給アセンブリ130と接続されている。幾つかの実施形態では、例えば、この実施形態では、制御アセンブリ140は、幾つかの制御ボタンを含み、そのそれぞれがハンドル111の表面上に露出されている。制御ボタンは、左/右回転ボタン141と、冷風ボタン142と、風速度/切換ボタン143とを含む。左/右回転ボタン141により、第1のモータ123cの軸線の回転の方向が制御され得る。これにより、回転可能な円筒状シェル122の回転の方向を制御する。冷風ボタン142を押すことにより、風供給アセンブリ130の加熱要素は動作しないように制御され得る。これにより、自然の風が供給される(冷風ボタン142が押されない場合は、熱風が既定の選択である)。また、風速度/切換ボタン143を制御することにより、ヘアスタイリングデバイス10は電源をオン又はオンにされ得ると共に、風速度が調整され得る。当然ながら、制御アセンブリ140は、ヘアスタイリングデバイス10全体を制御するための制御回路を更に含む。第1のモータ123c、第2のモータ132、加熱要素及び制御ボタンは全て、制御回路と接続されており、制御回路によって、制御ボタンは、第1のモータ123c、第2のモータ132及び加熱要素を制御する。制御回路の実施及び作動原理の両方について当業者には既知であり、ここで繰り返される必要はない。
【0038】
[0051] 図2及び図3を参照すると、この実施形態などの幾つかの実施形態では、ヘアスタイリングデバイスは、ヘアケアアセンブリ150を更に含む。ヘアケアアセンブリ150は、頂部ケーシング112内に取り付けられたホルダ151と、ホルダ151上に固定され、頂部ケーシング112の頂部に形成された通し穴117を通ることによって熱伝導円筒状シェル121の内部に配置された吸水要素152とを含む。この好適な実施形態においては、ホルダ151は、ヘッド部分151aと、ヘッド部分151aと接続されたスピンドル部分151bとを含む。スピンドル部分151bは、その末端に形成された突出テーパ部151cを含む。スピンドル部分151bは吸水要素152内を通る。そのため、吸水要素152はスピンドル部分151b上に突出テーパ部151cによって固定される。吸水要素152は、高い水吸収性能を備えたスポンジ又は他の材料で作製され得る。熱伝導円筒状シェル121内に取り付けられる前、吸水要素152は水、エッセンシャルオイル又はヘアケア用の他の液体を吸収し得る。
【0039】
[0052] 図7を参照し、図1図6とを組み合わせると、本発明によるヘアスタイリングデバイスを使用することにより髪を巻く場合、髪の根元の位置において髪の束を髪入口113に入れ、その後、左又は右回転ボタンを押すことで十分である。駆動アセンブリ123によって駆動されることで、回転可能な円筒状シェル122は使用者により選択された方向に回転する(左回転又は右回転)。回転中、髪入口113内の髪はフック式構造122c又はフック式構造122dによって捕捉され、その後、髪は対応する上切欠部122a又は122bを通じて回転可能な円筒状シェル122と熱伝導円筒状シェル121との間の空間に入り、最後に、髪は熱伝導円筒状シェル121の周りに巻き付けられる。熱伝導円筒状シェル121の周りに巻き付けられた髪は、風供給アセンブリ130によって供給される熱風により形作られ、このプロセス中、ヘアケアアセンブリ150の吸水要素152中の水又はエッセンシャルオイルは加熱され、気化し、最終的に、熱伝導円筒状シェル121の周りに巻かれた髪に浸透し、それにより良好なヘアケアを達成する。
【0040】
[0053] 図8図14は、本発明の第2の実施形態によるヘアスタイリングデバイスを示す。図8図14を参照すると、この実施形態においては、ヘアスタイリングデバイス20は、筺体210と、カーリングアセンブリ220と、風供給アセンブリ230と、制御アセンブリ240とを含む。この実施形態のヘアスタイリングデバイス20はヘアケアアセンブリなしで設けられる。この実施形態によれば、風供給アセンブリ230及び制御アセンブリ240の両方は、第1の実施形態の構造と類似の構造を有するため、ここで繰り返される必要はない。この実施形態の主な改良点は、頂部ケーシング212及びカーリングアセンブリ220であり、この両方については、以下、詳細に記載される。
【0041】
[0054] 図8図10を参照すると、この実施形態では、頂部ケーシング212は略球状の外形を有し、頂部ケーシング212は断熱材料で作製されている。又は、頂部ケーシング212の内壁は、断熱材料で作製された断熱層によって被覆されている。この特定の実施形態では、頂部ケーシング212は、上部本体212aと下部本体212bとを含み、これらは組み合わせられている。上部本体212aは、上部本体212aの側部表面に形成され、上部本体212aの頂面へと延びる第1の切欠部213aを有し、下部本体212bは、その側部表面に形成された第2の切欠部213bを有する。上部本体212aと下部本体212bとが組み合わせられると、第1の切欠部213aと第2の切欠部213bとが長く且つ狭い髪入口213を共に形成する。
【0042】
[0055] この好適な実施形態においては、少なくともロック要素214が上部本体212aの底縁部に設けられ、少なくとも対応する溝215が下部本体212bの上縁部に設けられる。上部本体212aと下部本体212bとはロック要素214と溝215との協働によって組み合わせられている。解放ボタン214aは、ロック要素214の外部表面上に配置されている。解放ボタン214aを押すと、ロック要素214は溝215から解放されることが可能である。好ましくは、解放ボタン214aは断熱材料で作製されている。
【0043】
[0056] この実施形態では、下部本体212bとハンドル211とを接続するための円形接続要素250が設けられている。円形接続要素250の頂部は、下部本体212bの底部に取り付けられている。円形接続要素250の底部に均等に設けられた幾つかの位置決め切欠部251と、ハンドル211の頂部に設けられた幾つかの対応する位置決め突起(図示せず)とがある。位置決め切欠部251と位置決め突起との協働により、頂部ケーシング212とハンドル211との間に幾つかの取り付け位置が提供される。このような設計に基づき、頂部ケーシング212の髪入口213とハンドル211上の制御ボタンとの間の相対位置を変更して使用を容易にするために、使用者は実際のニーズに応じて取り付け位置の任意の1つを選択することができる。好ましくは、位置決め切欠部251を対応する位置決め突起と容易に且つ迅速に位置合わせするために、位置決め突起の1つは、冷風ボタン241と位置合わせされる位置に配置されており、幾つかの三角形の隆起217(そのそれぞれは位置決め切欠部251の1つに対応する)が下部本体212bの底部の外部表面に設けられている。頂部ケーシング212を取り付ける際、隆起217の各1つを冷風ボタン241と位置合わせすることにより、頂部ケーシング212はハンドル211上に正確に且つ迅速に取り付けられる。
【0044】
[0057] 図9及び図10を参照すると、この実施形態のカーリングアセンブリ220は、頂部ケーシング212の内部に固定されており、内部に形成された通し穴が設けられた熱伝導円筒状シェル221と、熱伝導円筒状シェル221を囲む回転可能な円筒状シェル222と、回転可能な円筒状シェル222と接続された駆動アセンブリ223とを含む。髪入口213を通る髪を熱伝導円筒状シェル221の周りに巻き付けるために、駆動アセンブリ223は、回転可能な円筒状シェル222を駆動して熱伝導円筒状シェル221の周りを回転させるために使用される。
【0045】
[0058] 好ましくは、この実施形態では、熱伝導円筒状シェル221の頂部は上部本体212aの上部中心領域216に直接固定されている。熱伝導円筒状シェル221には、その底部に配置された空気案内要素224が設けられている。空気案内要素224は、上部開口部と、上部開口部の直径よりも大きい直径を有する底部開口部とを含む。上部開口部は、熱伝導円筒状シェル221の底部に固定されており、底部開口部はハンドル211の風路の出口に直接面する(図13及び図14に示されるように)。空気案内要素224により、熱風/冷風の略全てが熱伝導円筒状シェル221内に案内される。
【0046】
[0059] 図10及び図11を参照すると、この実施形態では、空気出口215は上部中心領域216を囲んでいる。空気出口215はキャンバー付きの穴であり、図12に示されるように、空気出口215の上方に、ウインドシールド215aの、それぞれ内縁及び外縁に向かって熱風/冷風を案内するためのウインドシールド215aが設けられている。ウインドシールド215aは、熱風/冷風が操作者の顔に直接吹き込むことを防ぐために設けられる。空気出口215は、上部本体212aの上部中心領域216の周りに分配された幾つかの丸穴を含み得ると共に、熱風/冷風を案内するために、丸穴の上方に、対応する丸みのあるウインドシールドが設けられていることに留意されたい。
【0047】
[0060] 図12を参照すると、この実施形態では、回転可能な円筒状シェル222は、第1の実施形態の回転可能な円筒状シェル122の構造と類似の構造を有する。例えば、回転可能な円筒状シェル222は、2つの上切欠部222a、222bと、その上に形成された2つのフック式構造222c、222dとを有する。2つのフック式構造222c、222dは一体型の構造によって形成されており、これらはそれぞれ、対応する上切欠部222a、222bに向かって反対方向に曲がっている。また、この好ましい実施形態においては、回転可能な円筒状シェル222の内壁に、その長手方向に沿って配置された、シリコーンなどの耐熱弾性材料で作製された3つの弾性ストリップ222eがあり、それらは熱伝導円筒状シェル221の周りに巻き付けられた髪に圧力を付与するために熱伝導円筒状シェル221に向かって延びる。この好適な実施形態においては、弾性ストリップ222eは回転可能な円筒状シェル222内に均等に分配されている。弾性ストリップ222eの数は3つに限らず、実際のニーズに応じて変更され得るものであり、例えば、その数は1つ又は2つであり得ることに留意されたい。
【0048】
[0061] 図12及び図9を参照すると、この実施形態では、回転可能な円筒状シェル222の下部の外部表面に円形フランジ222fが形成されている。回転可能な円筒状シェル222の下部は下部本体212bの底部に取り付けられており、円形フランジ222fと協働するリング部分218により、頂部ケーシング212に対して回転することが可能である。下部本体212bがハンドル211上に取り付けられた後、回転可能な円筒状シェル222は駆動アセンブリ223の回転可能なリング223a上に取り付けられ、駆動アセンブリ223の動作中、頂部ケーシング212に対して回転することが可能である。図13を参照すると、この実施形態による駆動アセンブリ223は、前記回転可能なリング223aと、シャフト223bと、モータ223cとを含む。回転可能な円筒状シェル222は回転可能なリング223a上に取り付けられ、回転可能なリング223a上によって駆動される。回転可能なリング223aはシャフト223bを介してモータ223cに接続されている。モータ223cはシャフト223bを介して回転可能なリング223aを駆動し、回転可能なリング223aは更に、回転可能な円筒状シェル222を駆動する。第1の実施形態と同様に、モータ223cは制御アセンブリと接続され、制御アセンブリによって制御される。
【0049】
[0062] 図8図14を参照すると、第2の実施形態によるヘアスタイリングデバイス20を使用することによって髪が巻かれることになる場合、まず、風速度/切換ボタン242を押すことによりヘアスタイリングデバイス20をオンにし、次に、髪の根元の位置の髪の束を髪入口213に入れ、最後に、実際のニーズに応じて左又は右回転ボタン243を押す。この段階において、駆動アセンブリ223の動作中、回転可能な円筒状シェル222は、使用者によって選択された方向に回転する(左回転又は右回転)。回転可能な円筒状シェル222の回転中、髪入口113内の髪はフック式構造222c又はフック式構造222dによって捕捉され、その後、髪は、対応する上切欠部222a又は222bを通じて、回転可能な円筒状シェル222と熱伝導円筒状シェル221との間の空間に入り、最後に、髪は熱伝導円筒状シェル221の周りに巻き付けられる。図13に示されるように、風供給アセンブリによって供給される熱風は、空気案内要素224の案内下で熱伝導円筒状シェル221内に入り、その後、熱伝導円筒状シェル221内の通し穴を通じて熱伝導円筒状シェル221と回転可能な円筒状シェル222との間の空間内に入り、それにより熱伝導円筒状シェル221の周りに巻き付けられた髪が風供給アセンブリ230によって供給される熱風により形作られる。加えて、熱伝導円筒状シェル221の熱伝導により、カーリングの効果が更に向上される。
【0050】
[0063] 結論として、本発明は、本発明のヘアスタイリングデバイスを使用することにより髪を巻く場合、髪が熱伝導円筒状シェルの周りに巻き付けられ得、この段階において、熱伝導円筒状シェルの周りに巻き付けられた髪に熱風が供給されるため、髪が均一に加熱され、その後、最終的に形作られるなどの多くの利点を有する。この結果、髪へのダメージが少なくなり、髪はより自然に見える。加えて、熱伝導円筒状シェルが筺体内部に配置されていることから使用者の肌が火傷しないため、より良好な安全特性を有する。
【0051】
[0064] 本発明は最も実用的且つ好適な実施形態であると現在考えられているものと共に記載されているが、本発明は開示される実施形態に限定されず、むしろ本発明の範囲内に含まれる種々の改良形態及び均等な配置構成を包含することが意図されることは理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
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図7
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図10
図11
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図14