(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本実施例について説明する。実施例において、「路線便」とは、1台の配送車(たとえば、トラック)に複数荷主の荷物を混載する配送方法である。路線便の場合、荷主は各荷物について重量や距離に応じた運賃を支払うことが一般的である。「ルート配送」とは、1台の配送車(たとえば、トラック)を1荷主で拠点から複数の配送先を巡回して配送する配送方法である。ルート配送の場合、トラックの車型と走行距離または運行時間とに応じた運賃を支払うことが一般的である。「タリフ」とは、運賃を規定する情報であり、たとえば、データテーブル形式で記憶される。
【0012】
<評価装置のハードウェア構成例>
図1は、評価装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。評価装置100は、プロセッサ101と、記憶デバイス102と、入力デバイス103と、出力デバイス104と、通信インターフェース(通信IF105)と、を有する。プロセッサ101、記憶デバイス102、入力デバイス103、出力デバイス104、および通信IF105は、バスにより接続される。プロセッサ101は、評価装置100を制御する。記憶デバイス102は、プロセッサ101の作業エリアとなる。また、記憶デバイス102は、各種プログラムやデータを記憶する非一時的なまたは一時的な記録媒体である。記憶デバイス102としては、たとえば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリがある。入力デバイス103は、データを入力する。入力デバイス103としては、たとえば、キーボード、マウス、タッチパネル、テンキー、スキャナがある。出力デバイス104は、データを出力する。出力デバイス104としては、たとえば、ディスプレイ、プリンタがある。通信IF105は、ネットワークと接続し、たとえば、地理情報サーバや物流倉庫物件情報サーバなどの外部サーバ150とデータを送受信する。
【0013】
記憶デバイス102は、配送先情報121、需要情報リスト122、拠点候補情報123、配送手段情報124、経路情報リスト125、評価関連情報126、および物流倉庫物件情報127を記憶する。配送先情報121は、小売店舗などの配送先(納品先ともいう)に関する情報である。需要情報リスト122は、需要情報の集合である。需要情報は、各配送先に納品する荷物の量およびサイズを示す情報である。拠点候補情報123は、物流拠点を配置する候補地点に関する情報である。配送手段情報124は、路線便およびルート配送に関する情報である。
【0014】
配送手段情報124は、配送手段である配送便の種類を規定する情報であり、路線便情報124Aとルート配送情報とを含む。路線便情報124Aは、路線便タリフ124A1と配送条件124A2とを含む。路線便情報124Aの詳細は、
図5で説明する。ルート配送情報124Bは、ルート配送タリフ124B1と配送条件124B2とを含む。ルート配送情報124Bの詳細は、
図6で説明する。
【0015】
経路情報リスト125は、経路情報の集合である。経路情報は、地理情報サーバ7から取得した二点間の距離および所要時間を含む情報である。評価関連情報126は、評価中の情報と評価済みの情報を含む。物流倉庫物件情報127は、実在する物流倉庫に関する情報である。物流倉庫物件情報127は、物流倉庫物件情報サーバから取得される情報である。
【0016】
地理情報サーバは、地理情報を管理するサーバであり、評価装置100からのリクエストに応じた地理情報を評価装置100に送信する。物流倉庫物件情報サーバは、物流倉庫物件情報127を管理するサーバであり、評価装置100からのリクエストに応じた物流倉庫物件情報127を評価装置100に送信する。
【0017】
<記憶デバイス102に記憶された情報>
図2は、
図1に示した配送先情報121の一例を示す説明図である。配送先情報121は、配送先コード201、配送先名202、位置情報203、および納品制約条件204を含む。配送先コード201は、配送先を一意に特定する識別情報である。配送先名202は、配送先コード201で特定される配送先の名称である。位置情報203は、配送先の所在地を示す情報である。たとえば、住所、または緯度経度情報である。納品制約条件204は、配送計画立案時において、配送先に荷物を納品するために遵守しなければならない条件である。納品制約条件204は、納品可能時間帯241と、納品可能車型242と、荷卸し時間243と、を含む。納品可能時間帯241は、その配送先での納品が可能な時間帯である。納品可能車型242は、その配送先に乗り入れ可能なトラックの車型である。荷卸し時間243は、トラックが配送先に到着した場合に運転手がトラックから荷物を降ろす時間である。
【0018】
図3は、
図1に示した需要情報リスト122の一例を示す説明図である。需要情報リスト122は、1以上の需要情報を有する。需要情報は、配送先コード201ごとに、配送物量302と、サイズ303と、を有する。配送物量302は、配送先に配送する荷物の数量である。サイズ303は、荷物の寸法(たとえば、縦横高さの合計)および重さで決まる荷物の大きさである。需要情報は、どの配送先にどのサイズ303の配送物量302がどの程度必要かを示す情報である。
【0019】
図4は、
図1に示した拠点候補情報123の一例を示す説明図である。拠点候補情報123は、地域情報410と、拠点情報リスト420と、のうち少なくとも一方を含む。地域情報410は、地域を特定する情報であり、地域指定情報411と、領域分割方法412と、領域分割レベル413と、を含む。地域指定情報411は、国名、地方名、都道府県名といった地域を指定する情報である。
【0020】
領域分割方法412は、地域指定情報411で指定された地域を分割する方法であり、たとえば、行政区分による分割またはグリッドによる分割がある。行政区分による分割は、地域指定情報411により指定された地域を行政区分に従い分割する方法である。この場合、領域分割レベル413で、都道府県または市区町村の分割する単位が指定される必要がある。グリッドによる分割は、地域指定情報411により指定された地域をグリッド状に分割する方法ある。この場合、領域分割レベル413で、グリッドの大きさが指定される必要がある。
【0021】
拠点候補情報123に地域情報410が含まれている場合、地域指定情報411により指定された地域が、領域分割方法412で分割され、分割された各領域に対して1つの拠点候補が生成される。生成された拠点候補は、拠点情報として拠点情報リスト420に追加される。
【0022】
拠点情報400は、物流の拠点に関する情報であり、実在する物流倉庫に基づく情報でもよいし、架空の情報でもよい。拠点情報400は、拠点コード421と、拠点名422と、位置情報423と、処理能力範囲424と、出荷制約条件425と、拠点制約条件426と、を含む。拠点コード421は、拠点を一意に特定する識別情報である。拠点名422は、拠点コード421で特定される拠点の名称である。位置情報423は、拠点の所在地を示す情報である。たとえば、住所、または緯度経度情報である。処理能力範囲424は、その拠点から出荷する物量の下限および上限を示す情報である。
【0023】
出荷制約条件425は、配送計画立案時において、拠点が荷物を配送するために遵守しなければならない条件である。出荷制約条件425は、出荷可能時間帯451と、出荷可能車型452と、バース数453と、積込み時間454と、を含む。出荷可能時間帯451は、その拠点で出荷が可能な時間帯である。出荷可能車型452は、その拠点から配送可能なトラックの車型である。バース数453は、その拠点でトラックへの積込み作業を同時に行うことができるトラック数の上限である。積込み時間454は、その拠点を出発する前にトラック運転手がトラックに荷物を積み込む時間である。
【0024】
拠点制約条件426は、配送計画立案時において、ユーザが評価の際にその拠点の取扱いについて設定する条件である。拠点制約条件426は、既存拠点フラグ461と、対象拠点フラグ462と、必須拠点フラグ463と、を含む。既存拠点フラグ461は、その拠点が実在する既存拠点であるか否かを示すフラグである。対象拠点フラグ462は、その拠点を拠点配置の評価対象に含めるか否かを任意に設定可能なフラグである。必須拠点フラグ463は、その拠点を拠点配置の評価対象に必ず含めるように設定可能なフラグである。
【0025】
図5は、
図1に示した路線便情報124Aの一例を示す説明図である。路線便情報124Aは、路線便タリフ124A1と配送条件124A2とを含む。路線便タリフ124A1は、路線便に関するタリフである。路線便タリフ124A1では、配送先までの距離(配送時間でもよい)と、荷物のサイズと、により運賃が決定される。配送条件124A2は、集荷時刻と、配送可能時刻と、を含む。集荷時刻501は、拠点で荷物を集荷する時刻である。配送可能時刻502は、配送先に荷物を配送可能な時刻である。なお同じ路線便であっても、複数の配送業者があり、配送業者ごとにタリフや配送条件が異なる場合には、配送手段情報124内に複数のタリフおよび配送条件を保有してもよい。
【0026】
図6は、
図1に示した配送手段情報124に含まれるルート配送情報124Bの一例を示す説明図である。ルート配送情報124Bは、ルート配送タリフ124B1と、配送条件124B2とを含む。ルート配送タリフ124B1は、ルート配送に関するタリフである。ルート配送タリフ124B1では、配送先までの距離(配送時間でもよい)と、トラックの積載量を規定する車型と、により運賃が決定される。配送条件124B2は、最大稼働時間601と、休憩時間602と、荷卸し時間603と、積載量604と、配送車型605と、を含む。最大稼働時間601は、トラックが運行できる稼働時間の上限である。休憩時間602は、トラックの運転手が休憩する時間である。荷卸し時間243は、トラックが配送先に到着した場合に運転手がトラックから荷物を降ろす時間である。積載量604は、トラックの車型ごとに積載可能な量(重さ)である。配送車型605は、配送計画立案で利用可能な配送するトラックの車型である。
【0027】
なお、配送先情報121、需要情報リスト122、拠点候補情報123、および配送手段情報124は、あらかじめを記憶デバイス102に保存しておいてもよいし、配送計画立案時にデータを評価装置100へアップロードしてもよいし、ユーザが評価装置100のGUI(Graphical User Interface)を介して生成および更新してもよい。
【0028】
図7は、
図1に示した経路情報リスト125の一例を示す説明図である。経路情報リスト125は、経路情報700の集合である。経路情報700は、たとえば、地理情報サーバから取得した二点間の距離および所要時間を含む。具体的には、たとえば、経路情報700は、出発地点701と、到着地点702と、詳細経路情報リスト703と、を含む。
【0029】
出発地点701は、その経路情報700で特定される経路の出発位置であり、拠点コード421または配送先コード201で指定される。到着地点702は、その経路情報700で特定される経路の到着位置であり、拠点コード421または配送先コード201で指定される。詳細経路情報リスト703は、詳細経路情報730を、1つの経路情報700について1以上有する。詳細経路情報730は、算出条件731と、移動距離732と、所要時間733と、経路コスト734と、を含む。
【0030】
算出条件731は、移動距離732、所要時間733、および経路コスト734の算出に必要な条件である。具体的には、たとえば、算出条件731は、曜日、時間帯、有料道路使用の有無、経路選択における右折の有無、走行速度条件、道路幅条件といった交通情報を含む。移動距離732は、算出条件731を遵守した場合の出発地点701から到着地点702までの道なり距離である。所要時間733は、出発地点701から到着地点702への移動に要する時間である。経路コスト734は、その経路情報700で特定される経路を移動する場合に必要な有料道路の料金である。
【0031】
図8は、
図1に示した評価関連情報126に含まれる評価用一時情報の一例を示す説明図である。評価用一時情報801は、立案された配送計画の評価で用いる情報を一時的に保存される情報である。評価が終了すると、評価用一時情報801は、評価シナリオとして評価シナリオリスト802に格納される。評価用一時情報801は、評価条件811と、配送経路候補812と、拠点配置候補813と、を含む。評価条件811は、最大拠点数、拠点制約条件426の設定内容、および算出条件731の設定内容の1つである有料道路の有無を含む。評価条件811は、入力デバイス103を介して設定される条件である。
【0032】
配送経路候補812は、評価の過程で生成された1以上の配送経路情報857のうちコストが最小となる配送経路情報857である。拠点配置候補813は、評価の過程で選択された拠点候補の集合である。拠点配置候補813は、拠点配置831と、配送計画832と、コスト833と、を含む。拠点配置831は、選択拠点情報リスト840を含む。選択拠点情報リスト840は、1以上の選択拠点情報841を含む。選択拠点情報841は、評価の過程で選択された拠点に関する情報である。選択拠点情報841は、拠点コード421と、処理物量842と、を含む。処理物量842は、その拠点で捌ける荷物の数量である。
【0033】
配送計画832は、評価により選択された拠点(すなわち、拠点配置831)ごとの拠点別配送計画851を集約した拠点別配送計画リスト850を有する。拠点別配送計画851は、該当拠点を起点とするすべての配送を含む配送計画である。具体的には、たとえば、拠点別配送計画851は、拠点コード421と、割付配送先コード853と、ルート配送トラック台数854と、拠点あたりコスト855と、配送経路情報リスト856と、を含む。割付配送先コード853は、拠点コード421で特定される拠点から配送する配送先の配送先コード201である。
【0034】
割付配送先コード853は、最大稼働時間601の範囲内で当該拠点から配送可能な配送先の配送先コード201となる。ルート配送トラック台数854は、配送手段がルート配送である場合に使用されるトラックの台数である。拠点あたりコスト855は、当該拠点から割付配送先コード853の配送先へ荷物を配送する場合のコストの総和である(
図13を参照)。配送経路情報リスト856は、当該拠点を起点とする配送便単位の情報である配送経路情報857の集合である。コスト833は、拠点あたりコスト855の総和である。
【0035】
図9は、
図1に示した評価関連情報126に含まれる評価シナリオリスト802の一例を示す説明図である。評価シナリオリスト802は、0個以上の評価シナリオ901を含む。評価シナリオ901は、評価条件811と、拠点候補情報123と、評価結果913と、を含む。
【0036】
図10は、
図8および
図9に示した配送経路情報857の一例を示す説明図である。配送経路情報857は、選択された配送手段による配送経路に関する情報である。配送経路情報857は、拠点コード1001と、配送経路あたりコスト1002と、配送経路あたり物量1003と、配送手段区分1004と、配送先別配送情報リスト1005と、区間経路情報リスト1006と、を含む。
【0037】
拠点コード1001は、当該配送経路の発送元となる拠点の拠点コード421である。配送経路あたりコスト1002は、配送便での配送経路にかかるコストである(
図13を参照)。配送経路あたり物量1003は、配送便での配送経路での配送物量である。配送手段区分1004は、当該配送便の配送手段(路線便、ルート配送、またはその混合のいずれか)を示す情報である。
【0038】
配送先別配送情報リスト1005は、配送先別配送情報1051の集合である。配送先別配送情報1051は、拠点コード1001の拠点からの配送先別の配送情報である。具体的には、たとえば、配送先別配送情報1051は、配送先コード1052と、配送先あたり物量1053と、配送先あたりコスト1054と、を含む。配送先コード1052は、配送手段区分1004で配送手段が指定される配送便で配送される配送先の配送先コード201である。配送先あたり物量1053は、当該配送便での配送先ごとに配送される荷物の物量である。路線便の場合、配送先あたり物量1053は、配送経路あたり物量1003と同じ値となる。配送先あたりコスト1054は、当該配送便での配送先ごとにかかるコストである。路線便の場合、配送先あたりコスト1054は、配送経路あたりコスト1002と同じ値となる。
【0039】
区間経路情報リスト1006は、区間経路情報1061の集合である。区間経路情報1061は、配送経路を拠点または配送先への発着の単位で区切った経路である区間経路に関する情報である。区間経路情報1061は、出発地点1062と、到着地点1063と、出発時刻1064と、到着時刻1065と、出発前作業時間1066と、到着後作業時間1067と、区間経路あたりコスト1068と、を含む。
【0040】
出発地点1062は、その区間経路情報1061で特定される区間経路の出発位置であり、拠点コード421または配送先コード201で指定される。到着地点1063は、その区間経路情報1061で特定される区間経路の到着位置であり、拠点コード421または配送先コード201で指定される。
【0041】
出発時刻1064は、その区間経路情報700で特定される出発地点701から出発する時刻である。到着時刻1065は、その区間経路情報700で特定される到着地点702に到着する時刻である。出発前作業時間1066は、その出発地点701での荷物の積込み時間454である。到着後作業時間1067は、その到着地点702での荷物の荷卸し時間243である。区間経路あたりコスト1068は、その区間経路にかかる有料道路の料金である。配送先あたりコスト1054と区間経路あたりコスト1068との総和が配送経路あたりコスト1002になる。
【0042】
図11は、物流倉庫物件情報127の一例を示す説明図である。物流倉庫物件情報127は、実在する物流倉庫に関する情報である。物流倉庫物件情報127は、物件名1101と、位置情報1102と、処理能力上限1103と、出荷制約条件1104と、保管コスト単価1105と、出荷コスト単価1106と、を含む。物件名1101は、その物流倉庫の名称を示す情報である。位置情報1102は、その物流倉庫の所在地を示す住所または緯度経度情報である。処理能力上限1103は、その物流倉庫から出荷できる物量の上限である。出荷制約条件1104は、たとえば、荷物の出荷量や出荷サイズ、配送先、出荷時間など、その物流倉庫からの出荷を制約する条件である。
【0043】
保管コスト単価1105は、その物流倉庫に荷物を保管する場合の単価である。保管コスト単価1105に処理物量842を乗じることにより、保管コストが算出される。出荷コスト単価1106は、その物流倉庫から荷物を出荷する場合の単価である。出荷コスト単価1106に処理物量842を乗じることにより、出荷コストが算出される。
【0044】
<外部サーバ150>
外部サーバ150の一例である地理情報サーバは、評価装置100とネットワークを介して接続されたいわゆるGIS(Geographic Information System)サーバである。評価装置100からのリクエストにより、出発地点701と到着地点702と、各々の地点の位置情報203,423と算出条件731が指定されると、地理情報サーバは、道なりの移動距離732と所要時間733と経路コスト734とを含む詳細経路情報730を生成する。また、地理情報サーバは、指定された位置および拡大率の地図画像を評価装置100に出力してもよい。評価装置100は、あらかじめ詳細経路情報730を取得して記憶デバイス102の経路情報リスト125に保存しておいてもよく、配送計画832を決定する際に地理情報サーバから詳細経路情報730を取得してもよい。
【0045】
物流倉庫物件情報サーバは、物流倉庫物件情報127を保有し、評価装置100からの要求に応じて物流倉庫物件情報127を出力するサーバである。なお、あらかじめ取得した情報を評価装置100の物流倉庫物件情報127に保存している場合には、評価装置100は、物流倉庫物件情報サーバに接続しなくても拠点配置評価を実行することができる。
【0046】
<入力画面例>
図12は、評価装置100の表示画面例1を示す説明図である。表示画面1200は、拠点候補設定領域1201と、評価結果表示領域1202と、地図情報表示領域1203と、を有する。拠点候補設定領域1201は、拠点候補と、その処理能力範囲424と、を表示する。拠点候補の既存拠点フラグ461がONの場合、既存列において既存を示す黒塗り四角のアイコンが表示される。拠点候補の対象拠点フラグ462をONにしたい場合、追加列においてチェックボックス1211にレ点を入力することで当該拠点候補は、対象拠点となる。追加列にチェックボックス1211がない拠点候補は、必須拠点である(必須拠点フラグ463がON)。また、処理能力範囲424内において、入力デバイス103から下限と上限は変更可能である。
【0047】
入力デバイス103からの入力により、最大拠点数は、その入力欄1212で設定される。入力デバイス103からの入力により、実行ボタン1213を押下することで、拠点候補設定の内容で、拠点配置831の評価が実行される。
【0048】
評価結果表示領域1202には、0個以上の評価シナリオ901が表示される。入力デバイス103からの入力により、評価シナリオ901を指定することで、評価シナリオ901の詳細が表示される。地図情報表示領域1203には、拠点候補設定領域1201で設定された拠点候補と、配送先と、が表示される。
【0049】
<コスト算出例>
図13は、コスト算出例を示す説明図である。ここでは、説明を単純化するため、拠点dx1と、配送先by1〜by3と、を用いて説明する。また、拠点dx1から配送先by1への配送便dr1を路線便とし、拠点dx1から、配送先by2、by3を経由して拠点dx1に戻る配送便dr2をルート配送とする。
【0050】
まず、配送便dr1(路線便)について説明する。拠点dx1から配送先by1までの移動距離732を10kmとし、配送先by1へ配送される荷物のサイズを50(sz1=50)、荷物の配送物量を3個(am1=3)とする。配送便dr1(路線便)での配送経路あたりコスト1002の値C(dr1)は、路線便タリフ124A1を参照することにより、1個あたりのコスト1,000円に配送物量3個を乗じて、3,000円となる。
【0051】
つぎに、配送便dr2(ルート配送)について説明する。拠点dx1での出荷可能車型452の値ftz1を2t車とする。配送先by2へ配送される荷物のサイズを100(sz2=100)、荷物の配送物量を8個(am2=8)とする。配送先by3へ配送される荷物のサイズを150(sz3=150)、荷物の配送物量を6個(am3=6)とする。配送便dr2(ルート配送)の移動距離732を30kmとする。配送便dr2(ルート配送)は、3つの区間経路sr2−1、sr2−2、sr2−3で構成される。このうち、区間経路sr2−2は有料道路であり、その料金を1,000円とする。
【0052】
配送便dr2(ルート配送)での配送経路あたりコスト1002の値C(dr2)は、ルート配送タリフ124B1で得られる15,000円に、区間経路sr2−2の有料道路料金1,000円を加算して、16,000円となる。
【0053】
また、配送先by2の配送先あたりコスト1054の値C(by2)は、以下の通りである。なお、下記式中、「1.5」はサイズの重み(1.5=150/100)である。
【0054】
C(by2)=C(dr2)×{8/(8+6×1.5)}=7,529円
【0055】
また、配送先by3の配送先あたりコスト1054の値C(by3)は、以下の通りである。なお、下記式中、「1.5」はサイズの重み(1.5=150/100)である。
【0056】
C(by3)=C(dr2)×{6×1.5/(8+6×1.5)}=7,471円
【0057】
また、拠点dx1の拠点あたりコスト855の値C(dx1)は、19,000円(==C(dr1)+C(dr2))である。
【0058】
<評価処理手順例>
図14は、評価装置100による評価処理手順例を示すフローチャートである。評価装置100は、評価条件811を設定する(ステップS1401)。具体的には、たとえば、評価装置100は、ユーザの入力デバイス103の操作により、評価条件811(たとえば、最大拠点数、拠点制約条件426の設定内容(既存拠点フラグ461、対象拠点フラグ462、必須拠点フラグ463)、有料道路の有無)を受け付けることで評価関連情報126の評価用一時情報801に評価条件811を設定する。
【0059】
つぎに、評価装置100は、情報取得処理を実行する(ステップS1402)。具体的には、たとえば、評価装置100は、配送先情報121、需要情報リスト122、路線便タリフ124A1、ルート配送タリフ124B1、経路情報リスト125、および拠点情報リスト420を読み込む。
【0060】
つぎに、評価装置100は、配送経路情報作成処理を実行する(ステップS1403)。配送経路情報作成処理(ステップS1403)は、配送経路情報700を作成する処理であり、詳細は
図15で後述する。
【0061】
つぎに、評価装置100は、拠点配置生成処理を実行する(ステップS1404)。拠点配置生成処理(ステップS1404)は、拠点情報リスト420に含まれる拠点情報400の中で対象拠点フラグ462により対象であるとされた拠点を網羅的に組合せて拠点配置831を生成し、拠点配置候補813として保存する処理である。このとき、拠点情報400に含まれる必須拠点フラグ463が必須であると設定された場合には、評価装置100は、当該拠点を必ず含む拠点配置831を生成する。また、評価条件811において選択拠点数の上限が設定されている場合には、少なくとも1つ以上かつ当該上限以下の拠点を含む拠点配置831を生成する。
【0062】
つぎに、評価装置100は、決定処理を実行する(ステップS1405)。決定処理(ステップS1405)は、各種制約条件下で、拠点配置候補813ごとに、配送計画832のコスト833が最初となる配送先の割り付けと、配送手段(配送便の種類)と、を決定する処理である。具体的には、たとえば、決定処理(ステップS1405)は、割付対象となるすべての配送先をできるだけ少ないコストで巡回するように、最適化アルゴリズムを用いて、配送先の拠点への割り付けと、配送先の巡回順序とを決定する。これにより、より低いコストで、割付対象となる全配送先に、路線便またはルート配送のいずれかの配送便が割り付けられる。決定処理(ステップS1405)の詳細は、
図16で後述する。
【0063】
つぎに、評価装置100は、ステップS1404で決定した拠点配置候補813群の中から、配送計画832のコスト833が最小となる拠点配置候補813を選択する(ステップS1406)。
【0064】
つぎに、評価装置100は、出力処理を実行する(ステップS1407)。具体的には、たとえば、評価装置100は、評価条件811と、拠点候補情報123と、ステップS1406で特定したる拠点配置候補813(拠点配置831と配送計画832とコスト833)と、を合わせた評価シナリオ901を生成し、評価シナリオリスト802に追加する。また、評価装置100は、地図情報表示領域1203に配送先を示すアイコンと拠点配置831で選択された拠点を示すアイコンとを配置し、各拠点と各配送先の割り付けを割付線で結んだ地図画像を生成し、表示画面1200に出力する。
【0065】
これにより、物流拠点の位置および配送手段、配送経路の全体を最適化した拠点配置831および配送計画832を立案することができる。なお、出力処理(ステップS1407)では、生成した画像を出力デバイス104の表示画面1200に表示する例について説明したが、評価装置100は、生成した画像を表示可能な外部装置に、当該生成した画像を送信してもよい。
【0066】
<配送経路情報作成処理(ステップS1403)>
図15は、
図14に示した配送経路情報作成処理(ステップS1403)の詳細な処理手順例を示すフローチャートである。まず、評価装置100は、拠点制約条件426を充足する未選択の拠点情報400を拠点情報リスト420から1つ選択する(ステップS1501)。具体的には、たとえば、評価装置100は、
図8に示したように、選択拠点情報400を、評価用一時情報801内の拠点配置候補813の拠点配置831の選択拠点情報リスト840に保存する。
【0067】
つぎに、評価装置100は、選択拠点情報841について、ルート配送の配送経路情報857を作成する(ステップS1502)。具体的には、たとえば、評価装置100は、配送先情報121および需要情報リスト122、経路情報リスト125、選択拠点情報841として選択された拠点の拠点情報400を参照する。評価装置100は、配送先の納品制約条件204と、選択拠点の出荷制約条件425と、ルート配送情報124Bの配送条件124B2とを満たす範囲内において、すべての配送先をできるだけ少ないコストで巡回するように、最適化アルゴリズムを用いて、配送先の割り付けと、配送先の巡回順序と、を決定する。
【0068】
ここで、最適化アルゴリズムとは、たとえば、メタヒューリスティクス的手法の1つである2−opt法が採用される。評価装置100は、すべての配送先情報121をランダムな順序で並べた母集団を作成する。次に、評価装置100は、当該母集団の先頭から順に配送先情報121を取得し、同一のトラックで配送できる範囲内の配送先をグループ化する。具体的には、たとえば、評価装置100は、たとえば、積載量と所要時間733に対して基準値の範囲内に収まるか否かにより、同一のトラックで配送できるか否かを判定する。
【0069】
積載量に関しては、評価装置100は、配送先情報121に含まれる配送先コード201をキーとして需要情報を取得し、配送物量とサイズを用いて当該配送先に対する積載量を算出する。評価装置100は、当該配送先に対する積載量を順次加算しながら、当該積載量がルート配送の配送条件に含まれる積載量604(基準値)を超えるまで比較する。
【0070】
所要時間733に関しては、評価装置100は、選択拠点を出発地点701とし、先頭の配送先を到着地点702とし、選択拠点の出荷可能時間帯451の開始時刻に選択拠点の積込み時間454を加算した時刻を算出条件731とする経路情報700を経路情報リスト125から特定する。評価装置100は、特定した経路情報700内の所要時間733を取得する。
【0071】
なお、選択拠点の拠点情報400内の出荷可能時間帯451の開始時刻から所要時間733が経過した時刻が、先頭の配送先の配送先情報121内の納品可能時間帯241の開始時刻よりも早い場合、評価装置100は、当該先頭の配送先の配送先情報121内の納品可能時間帯241の開始時刻から所要時間733をさかのぼった時刻と、選択拠点の拠点情報400内の出荷可能時間帯451の終了時刻のいずれか早い方を、選択拠点の出発時刻に決定する。
【0072】
また、評価装置100は、先頭の配送先の到着時刻に、先頭の配送先の配送先情報121内の荷卸し時間243を加算する。2番目以降の配送先については、評価装置100は、前の配送先を出発地点701、次の配送先を到着地点702として同様に所要時間733を取得し、所要時間733に荷卸し時間243を順次加算しながら、当該所要時間733がルート配送情報124Bの配送条件124B2に含まれる最大稼働時間601から規定回数の休憩時間602を引いた時間(基準値)を超えるまで比較する。
【0073】
積載量および所要時間733の比較において、いずれかの値が基準値を超えた場合には、評価装置100は、基準値を超えた配送先の1つ前の配送先までを同一トラックのグループとし、基準値を超えた配送先を次のグループの先頭要素に設定するというグループ化処理を実行する。評価装置100は、グループ化処理を繰り返し実行する。
【0074】
すべての配送先のグループ化が終了した場合、各グループに関する所要時間733の合算値または総移動距離に基づいて、ルート配送タリフ124B1から得た配送コストと、当該グループに含まれる拠点と配送先との間の経路に関する経路コスト734と、を合算し、本母集団の配送コストとする。
【0075】
つぎに、評価装置100は、母集団においてランダムに2つの配送先を選択し、当該2つの配送先を入れ替えた入替後の母集団を、新たな母集団とし、上記手順で配送コストを算出する。入替後の新しい母集団の配送コストが入替前の母集団の配送コストを下回った場合、評価装置100は、入替後の新しい母集団の配送コストを採用する。一方、上回った場合、評価装置100は、当該2つの配送先の入れ替えを元に戻して再びランダムに2つの配送先を選択し、新しい母集団を形成するという処理を繰り返す。繰り返しの終了条件は、たとえば、あらかじめ定めた規定時間で打ち切るという条件である。
【0076】
そして、評価装置100は、終了時点での配送先のグループ分けを、選択拠点からすべての配送先へ配送する場合のルート配送の配送計画832として採択し、各グループについてそれぞれ配送経路情報857を作成し、配送経路候補812に保存する。なお、この時点では、配送経路情報857に含まれる区間経路情報1061は、出発地点1062、到着地点1063、区間経路あたりコスト1068のみを保有する。評価装置100は、区間経路あたりコスト1068として、出発地点1062および到着地点1063をキーとして経路情報リスト125から得られた経路情報700の経路コスト734を用いる。また、評価装置100は、ルート配送タリフ124B1および区間経路あたりコスト1068を参照して、配送経路あたりコスト1002を算出する。さらに、評価装置100は、
図13に示したように、配送経路あたりコスト1002を、各配送先へ納品する配送先あたり物量1053で按分し、該按分したコストを配送先あたりコスト1054として保存する。
【0077】
つぎに、評価装置100は、選択拠点情報400の拠点から全配送先への路線便の配送経路情報700を作成する(ステップS1503)。具体的には、たとえば、評価装置100は、路線便タリフ124A1を参照して、配送経路あたりコスト1002を算出する。路線便の場合、評価装置100は、配送経路あたりコスト1002の値をそのまま配送先あたりコスト1054として保存する。
【0078】
つぎに、評価装置100は、未選択の拠点情報400があるか否かを判断し(ステップS1504)、未選択の拠点情報400があれば(ステップS1504:Yes)、ステップS1501に戻る。一方、未選択の拠点情報400がない場合(ステップS1504:No)、ステップS1404に移行する。
【0079】
なお、
図15では、ルート配送のみの配送経路情報700の作成(ステップS1502)と路線便のみの配送経路情報700の作成(ステップS1503)とを実行する例を説明したが、ルート配送および路線便が混在する配送経路情報857を作成する処理を追加してもよい。具体的には、たとえば、評価装置100は、拠点dx1から配送するルート配送において他の拠点dx2を経由し、当該他の拠点dx2から路線便で配送する配送経路を作成する。
【0080】
<決定処理(ステップS1405)>
図16は、
図14に示した決定処理(ステップS1405)の詳細な処理手順例を示すフローチャートである。決定処理(ステップS1405)は、配送先ごとに、どの拠点からどの配送手段で配送すれば一番コストが安いかを探索する処理である。
【0081】
評価装置100は、評価用一時情報801内で、未選択の拠点配置候補813を1つ選択する(ステップS)。つぎに、評価装置100は、拠点が未割り付けである配送先を1つ選択する(ステップS1602)。評価装置100は、配送経路候補812から、選択拠点配置候補813の選択拠点情報リスト840に含まれる選択拠点情報841の拠点から選択配送先への配送を含むすべての配送経路情報857(ルート配送および路線便)を抽出する(ステップS1603)。評価装置100は、抽出した配送経路情報857を、拠点配置候補813内の配送計画832に含まれる配送経路情報リスト856に保存する。
【0082】
評価装置100は、配送経路情報リスト856に含まれる配送経路情報857のそれぞれから、選択配送先の配送先コード201を含む配送先別配送情報1051を取得し、配送先あたりコスト1054が最小となる配送経路情報857を選択する(ステップS1604)。これにより、評価装置100は、選択配送先への配送元として、選択された配送経路情報857に含まれる拠点コード421の拠点を選定し、また、配送手段として選択した配送経路情報857に含まれる配送手段区分1004による路線便あるいはルート配送のいずれかを選定することができる。
【0083】
ここで、評価装置100は、ステップS1604において選択された配送経路情報857以外のすべての配送経路情報リスト856に含まれる配送経路情報857について、ステップS1602で選択された配送先に関する配送先別配送情報1051を配送先別配送情報リスト1005から削除する。なお、本処理により配送先別配送情報1051の件数が0となった場合には、該配送経路情報857を削除する。この処理により、配送経路情報リスト856において、各配送先が複数の配送経路情報857に含まれないようにすることができる。
【0084】
つぎに、評価装置100は、拠点が未割り付けである配送先があるか否かを判断する(ステップS1605)。拠点が未割り付けである配送先がある場合(ステップS1605:Yes)、ステップS1602に戻る。一方、拠点が未割り付けである配送先がない場合(ステップS1605:No)、評価装置100は、競合解消処理を実行する(ステップS1606)。競合解消処理(ステップS1606)とは、拠点が異なる複数の配送便間で共通に経由する配送先がある場合、いずれか1つの配送便でのみ当該配送先を経由させ、残余の配送便では、当該配送先を経由しないように再割付する処理である。
【0085】
具体的には、たとえば、評価装置100は、競合解消処理(ステップS1606)において、たとえば、ステップS1403と同様に2−opt法が採用される。但し、競合解消処理(ステップS1606)では、評価装置100は、対象拠点の出発時刻1064を決定する際に、拠点情報400のバース数453を参照する。そして、評価装置100は、同時に積込みを行うトラックの台数がバース数453を超過する場合には、対象拠点の出発時刻1064を、同時に積込みを行うトラックの台数がバース数453を超過しないように、後ろにずらす。
【0086】
また、評価装置100は、配送経路情報857の配送経路あたりコスト1002を再計算する。評価装置100は、対象拠点を発送元とする配送経路情報857の配送経路あたりコスト1002を合算した値を、対象拠点の拠点あたりコスト855に決定する。また、評価装置100は、拠点配置候補813で選択されたすべての拠点の拠点あたりコスト855を合算した値を拠点配置候補813のコスト833として、それぞれ評価用一時情報801の拠点配置候補813に保存する。
【0087】
最後に、評価装置100は、未選択の拠点配置候補813があるか否かを判断する(ステップS1607)。未選択の拠点配置候補813がある場合(ステップS1607:Yes)、ステップS1601に戻る。未選択の拠点配置候補813がない場合(ステップS1607:No)、ステップS1405に移行する。
【0088】
<競合解消例>
図17〜
図22を用いて、競合解消処理(ステップS1606)における競合解消例について説明する。
【0089】
図17は、競合解消例1を示す説明図(その1)である。
図17は、競合解消前を示す。
図17において、配送便dr1がルート配送であり、配送便dr2が路線便である。配送便dr1は、拠点dx1から配送先by1、by2、by3を経由して拠点dx1に戻るルート配送である。拠点dx1と配送先by1とは、区間経路sr1−1で接続される。配送先by1と配送先by2とは、区間経路sr1−2で接続される。配送先by2と配送先by3とは、区間経路sr1−3で接続される。配送先by3と拠点dx1とは、区間経路sr1−4で接続される。
【0090】
配送便dr2は、拠点dx2から配送先by3に配送する路線便である。配送便dr1の拠点dx1と配送便dr2の拠点dx2は異なっており、かつ、共通の配送先by3を経由する。配送先by3は、配送便dr1,dr2のいずれか一方の配送便で荷物が届けばよいため、評価装置100は、配送便dr1における配送先by3の配送先あたりコスト1054の値C(by3)と、配送便dr2における路線便での配送先あたりコスト1054の値C(dr2)と、を比較する。評価装置100は、コストC(by3)とコストC(dr2)とのうち安い方の配送便を選択する。
【0091】
図18は、競合解消例1を示す説明図(その2)である。
図18は、競合解消後を示す。
図18において、(A)は、コストC(by3)の方が安かった場合の選択例である。評価装置100は、配送便dr1を選択したため、配送便dr2(路線便)は削除される。すなわち、拠点dx2から配送先by3には荷物が配送されないことになる。(B)は、コストC(dr2)の方が安かった場合の選択例である。評価装置100は、配送便dr2を選択したため、配送便dr1(ルート配送)を、配送先by3を経由しないように再計算する。そして、評価装置100は、配送便dr1において、配送先by2と拠点dx1とを区間経路sr1−5で接続する。これにより、配送先by3の競合が解消される。
【0092】
図19は、競合解消例2を示す説明図(その1)である。
図19は、競合解消前を示す。
図19において、配送便dr1、dr2はともにルート配送である。配送便dr1は、
図17の配送便dr1と同一配送便である。配送便dr2は、拠点dx2から配送先by2、by3を経由して拠点dx2に戻るルート配送である。拠点dx2と配送先by2とは、区間経路sr2−1で接続される。配送先by2と配送先by3とは、区間経路sr2−2で接続される。配送先by3と拠点dx2とは、区間経路sr2−3で接続される。
【0093】
配送便dr1の拠点dx1と配送便dr2の拠点dx2は異なっており、かつ、共通の配送先by2、by3を経由する。配送先by2、by3は、配送便dr1,dr2のいずれか一方の配送便で荷物が届けばよい。このため、評価装置100は、配送便dr1における配送先by2の配送先あたりコスト1054の値C1(by2)および配送先by3の配送先あたりコスト1054の値C1(by3)の総和C1と、配送便dr2における配送先by2の配送先あたりコスト1054の値C2(by2)および配送先by3の配送先あたりコスト1054の値C2(by3)の総和C2と、を比較する。評価装置100は、コストの総和C1とコストの総和C2とのうち安い方の配送便を選択する。
【0094】
図20は、競合解消例2を示す説明図(その2)である。
図20は、競合解消後を示す。
図20において、(A)は、コストの総和C1の方が安かった場合の選択例である。評価装置100は、配送便dr1を選択したため、配送便dr2は削除される。すなわち、拠点dx2から配送先by2、by3には荷物が配送されないことになる。(B)は、コストの総和C2の方が安かった場合の選択例である。すなわち、評価装置100は、配送便dr2を選択したため、配送便dr1(ルート配送)を、配送先by2、by3を経由しないように再計算する。評価装置100は、配送便dr1において、配送先by1と拠点dx1とを区間経路sr1−6で接続する。これにより、配送先by2、by3の競合が解消される。
【0095】
図21は、競合解消例3を示す説明図(その1)である。
図21は、競合解消前を示す。
図21において、配送便dr1はルート配送である。配送便dr1は、
図17の配送便dr1と同一配送便である。配送便dr2は、ルート配送と路線便とが混在する配送便である。配送便dr2は、拠点dx1から配送先by1、by2を経由して拠点dx2に到着するルート配送と、拠点dx2から配送先by2に到着する路線便と、を含む配送便である。配送先by1と拠点dx2とは、区間経路sr2−2で接続される。拠点dx2と配送先by2とは、区間経路sr2−3で接続される。
【0096】
配送便dr1の拠点dx1と配送便dr2の拠点dx2は異なっており、かつ、共通の配送先by2、by3を経由する。配送先by2、by3は、配送便dr1,dr2のいずれか一方の配送便で荷物が届けばよい。このため、評価装置100は、配送便dr1における配送先by2の配送先あたりコスト1054の値C1(by2)および配送先by3の配送先あたりコスト1054の値C1(by3)の総和C1と、配送便dr2における配送先by2の配送先あたりコスト1054の値C2(by2)および配送先by3の配送先あたりコスト1054の値C2(by3)(路線便)の総和C2と、を比較する。評価装置100は、コストの総和C1とコストの総和C2とのうち安い方の配送便を選択する。
【0097】
図22は、競合解消例2を示す説明図(その2)である。
図22は、競合解消後を示す。
図22において、(A)は、コストの総和C1の方が安かった場合の選択例である。評価装置100は、配送便dr1を選択したため、配送便dr2は削除される。すなわち、拠点dx2から配送先by2、by3には荷物が配送されないことになる。(B)は、コストの総和C2の方が安かった場合の選択例である。評価装置100は、配送便dr2を選択したため、配送便dr1(ルート配送)を、配送先by2、by3を経由しないように再計算する。評価装置100は、配送便dr1において、配送先by1と拠点dx1とを区間経路sr1−7で接続する。これにより、配送先by2、by3の競合が解消される。(B)では、拠点dx1と配送先by1との間の配送便dr1をルート配送としたが、路線便にしてもよい。
【0098】
<出力画面例>
図23は、評価装置100の表示画面例2を示す説明図である。表示画面1200は、評価結果913として、地図情報表示領域1203に、拠点を示すアイコンと、配送先を示すアイコンと、拠点と配送先との間の割り付けを示すリンクのアイコンと、を表示する。
【0099】
なお、表示画面1200において、拠点と配送先との割り付けを示すリンクは、配送手段が路線便とルート配送のいずれであるかによって、線の色や破線など描画方法を区別してもよい。また、拠点から配送先へ配送される物量に応じて、リンクの太さを変えてもよい。具体的には、たとえば、物量が多いほど、リンクを太くする。また、異なる拠点に割り付けられた配送先との境界線を描画し、境界線で囲まれる領域を、割り付けられた拠点に関連づく色で塗り分けてもよい。なお、リンクのかわりに実際の路線便やルート配送の経路を表示してもよい。
【0100】
<地域情報410を用いた場合の処理例>
図24は、
図14に示した情報取得処理(ステップS1402)の詳細な処理手順例を示すフローチャートである。評価装置100は、拠点候補情報123を取得する(ステップS2401)。評価装置100は、取得した拠点候補情報123に地域情報410が含まれるか否かを判断する(ステップS2402)。地域情報410が含まれていない場合(ステップS2402:No)、拠点情報リスト420が少なくとも1つ以上の拠点情報400を含むことを意味するため、ステップS2402に移行する。
【0101】
一方、地域情報410が含まれている場合(ステップS2402:Yes)、評価装置100は、地域情報410から拠点情報400を生成し、生成した拠点情報400を拠点情報リスト420に追加する(ステップS2403)。具体的には、たとえば、評価装置100は、地域情報410に含まれる地域指定情報411を参照し、地域指定情報411で指定される国や都道府県などの地域に対して、領域分割方法412で指定する領域分割方法412を用いて、領域分割レベル413で規定された詳細度で地域内を分割し、分割された領域ごとに1つの拠点情報400を生成する。
【0102】
一例として、対象地域を日本とし、領域分割方法412を行政区分、領域分割レベル413を都道府県とした場合、評価装置100は、各都道府県の県庁所在地に拠点情報400を生成し、拠点情報リスト420に追加する。また別の例として、対象地域を東京都とし、領域分割方法412をグリッド分割、領域分割レベル413を10kmとした場合、評価装置100は、東京都内を10km単位のグリッドで分割し、各グリッドの中心店に拠点情報400を生成する。そして、ステップS2404に移行する。
【0103】
ステップS2404では、評価装置100は、配送先情報121、需要情報リスト122、路線便タリフ124A1、ルート配送タリフ124B1、経路情報リスト125、および拠点情報リスト420を取得する(ステップS2404)。そして、ステップS1403に移行する。このように、ユーザが具体的な候補地点を決めていない場合にも、拠点配置831を検討するおおまかな地域を地域情報410として指定することにより、当該地域内を分割した小領域の中から拠点配置831に適する領域を網羅的に評価することができる。
【0104】
なお、ステップS2403を実行した場合、評価装置100は、選定する拠点数が1個として、拠点候補情報123に含まれるすべての拠点情報400をそれぞれ選定した場合の評価結果913を保持し、表示画面1200に表示してもよい。
【0105】
図25は、地図情報表示領域1203の他の例を示す説明図である。
図25において、各拠点情報400を選定した評価結果913に基づく配色により、各拠点情報400に対応する地図画像上の領域2500を塗り分けることで、ユーザは1拠点の配置に適した場所の分布傾向を地図上で直感的に把握することができる。
【0106】
<他の表示例>
評価装置100は、出力処理(ステップS1407)において、各配送便のタイムチャートを作成し、表示画面1200に表示してもよい。
【0107】
図26は、配送便のタイムチャートを示す説明図である。
図26では、例として、ある拠点dx1における配送便dr1〜dr4のタイムチャートを示す。横軸は時間軸である。なお、他の拠点を経由する場合、当該他の拠点での空箱の荷卸し時間243と荷物の積込み時間454が表示される。これにより、どの配送便がどの配送先や他の拠点を経由してどの時刻に到着するかを直感的に把握することができる。
【0108】
また、物流倉庫物件情報127が用いられる場合、ステップS1406の後に、評価装置100は、ステップS1406で決定された拠点配置831の選択拠点ごとに、少なくとも1件以上の物流倉庫物件情報127の中から、選択拠点の位置情報、処理能力範囲424、および出荷制約条件425に基づいて、選択拠点の実現形態として扱うことができる物流倉庫物件情報127を抽出してもよい。
【0109】
この場合、評価装置100は、抽出された物流倉庫物件情報127に含まれる保管コスト単価1105および出荷コスト単価1106を参照し、評価結果913に含まれる選択拠点の処理物量842を用いて、当該物流倉庫を使用した場合の保管コストおよび出荷コストを算出する。そして、評価装置100は、ステップS1406で決定された拠点配置831のコスト833に、保管コストおよび出荷コストを合算する。これにより、保管コストおよび出荷コストを考慮したコスト833をユーザに提供することができる。
【0110】
また、評価装置100は、需要情報リスト122を複数採用してもよい。この場合、評価装置100は、各需要情報リスト122に重み付けする。需要情報リスト122は、たとえば、拠点や配送先の出店計画を示す。具体的には、たとえば、拠点dx1、dx2、dx3について、2つの異なる需要情報リスト122があるとする。第1需要情報リスト122の重み係数w1をw1=20%、第2需要情報リスト122の重み係数w2をw2=80%とする。重みは、たとえば、出店計画の予測率を示す。評価装置100は、上述した評価処理により、需要情報リスト122ごとに、拠点dx1、dx2、dx3の組み合わせ別のコストを算出する。
【0111】
図27は、需要情報リスト122ごとの拠点の組み合わせ別のコスト算出例を示す説明図である。
図27において、コストCx_yは、第x需要情報リストにおける拠点dx1、dx2、dx3の組み合わせy(yは、拠点の符号の末尾の数字の組)のコストである。評価装置100は、各組み合わせの合計T1〜T123のうち、最小値となる合計を採用する。たとえば、合計T12が最小値とすると、拠点の組み合わせは、拠点dx1、dx2である。したがって、ユーザは、第1需要情報リストおよび第2需要情報リストのいずれのリストが選ばれた場合でも、コストを最小限に抑制する拠点の組み合わせdx1、dx2を選択することができる。
【0112】
また、他の使用例として、曜日ごとの需要情報リスト122を用い、重みを等しくすることで、全曜日の需要に対して配送計画832のコスト833が最小となる拠点配置831を導出することができる。
【0113】
このように、評価装置100は、拠点情報400と、配送先情報121と、1つ以上の需要情報を含む需要情報リスト122と、路線便タリフ124A1と、を用いて、配送先に配送される荷物の物量を配送車が拠点から配送先へ路線便で配送する配送経路およびその配送経路あたりコスト1002を含む路線便に関する配送経路情報857を作成する。また、評価装置100は、拠点情報400と、配送先情報121と、1つ以上の需要情報を含む需要情報リスト122と、ルート配送タリフ124B1と、を用いて、配送先に配送される荷物の物量を配送車が前記拠点から配送先へルート配送で配送する配送経路およびその配送経路あたりコスト1002を含むルート配送に関する配送経路情報857を作成する。
【0114】
評価装置100は、複数の拠点の組み合わせ(拠点配置831)の各々について、拠点の組み合わせ(拠点配置831)を構成する拠点(選択拠点情報841)の各々からの配送経路情報857を、当該配送経路情報857に含まれる配送経路あたりコスト1002に基づいて、作成された配送経路情報857の集合(配送経路情報リスト856)から抽出することにより、配送計画832を決定する。そして、評価装置100は、決定された複数の拠点の組み合わせ(拠点配置831)の各々の配送計画832を出力する。
【0115】
これにより、拠点の組み合わせ(拠点配置831)ごとに、路線便およびルート配送の両方を考慮して、複数の拠点の組み合わせの各々の配送計画832を提供することができる。
【0116】
また、評価装置100は、各配送計画832に含まれる配送経路あたりコスト1002の合計値(コスト833)に基づいて、複数の拠点の組み合わせ(拠点配置831)から特定の拠点の組み合わせを選択する。そして、評価装置100は、選択された特定の拠点の組み合わせと、特定の拠点の組み合わせ(拠点配置831)についての特定の配送計画832と、特定の配送計画832についての配送経路あたりコスト1002と、を含む評価結果913を出力する。
【0117】
これにより、拠点と配送先の割り付けを個別に評価するのではなく、全ての拠点と配送先を含めた全体として最適な割り付けを決定し、選択する。したがって、拠点の位置、路線便またはルート配送のいずれかによる配送手段、ならびに、配送経路の全体を最適化した拠点配置および配送計画を同時に立案することができる。
【0118】
また、評価装置100は、配送経路あたりコスト1002の合計値(コスト833)が最小となる特定の拠点の組み合わせ(拠点配置831)を、複数の拠点の組み合わせから選択する。
【0119】
これにより、コスト833が最小となる拠点配置831を提供することができる。なお、ここでは、コスト833が最小となるように選択したが、コスト833が所定のしきい値以下である拠点配置831を選択してもよく、また、コスト833の昇順に選択してもよい。
【0120】
また、評価装置100は、記憶デバイス102に、地域を規定する地域情報410を記憶する。地域情報410は、地域を指定する地域指定情報411と、地域を複数の領域に分割する方法を規定する領域分割方法412と、領域分割方法412による分割の詳細度を規定する領域分割レベル413と、を含む。評価装置100は、地域情報410を用いて、特定の地域を複数の特定の領域に分割し、特定の領域内の特定の位置情報を拠点の位置情報423として保持することにより、拠点情報400を生成して、記憶デバイス102に格納する。
【0121】
これにより、ユーザが具体的な候補地点を決めていない場合にも、拠点配置831を検討するおおまかな地域を地域情報410として指定することにより、当該地域内を分割した小領域の中から拠点配置831に適する領域を網羅的に評価することができる。
【0122】
また、評価装置100は、表示画面を制御して、前記特定の拠点と、特定の配送先と、特定の拠点と特定の配送先とを関連付けた情報(リンク)と、を含む地図情報を表示する。これにより、特定の拠点と特定の配送先との間の割り付けを視認することができる。
【0123】
また、評価装置100は、記憶デバイス102に、拠点からの荷物の出荷に関する制約条件(出荷制約条件425)、および配送先での荷物の納品に関する制約条件(納品制約条件204)のうち少なくとも一方の制約条件を記憶する。評価装置100は、少なくとも一方の制約条件を遵守するように、作成処理(ステップS1403)および決定処理(ステップS1405)を実行する。これにより、より現実に即した条件下での最適解を見つけることができる。
【0124】
また、評価装置100は、表示画面を制御して、特定の拠点および特定の配送先の配送順序を時系列に示すタイムチャートを表示する。これにより、どの時刻にどの順序でどの配送先に配送するかを直感的に把握することができる。
【0125】
また、評価装置100は、路線便とルート配送とが混在する配送便に関する配送経路情報を作成してもよい。これにより、多様な配送経路情報を考慮して、配送計画を得ることができる。たとえば、評価装置100は、出発当初は拠点dx1から配送先by1、by2に配送するルート配送であったが、途中で他の拠点dx2を経由し、配送先by3に対して路線便で配送するという配送経路情報を作成してもよい。また、逆に、評価装置100は、出発当初は拠点dx1から配送先by1配送する路線便であったが、途中で他の拠点dx2を経由し、配送先by2、by3に対してルート配送で配送するという配送経路情報を作成してもよい。これにより、配送便の種類を途中で切り替えるとコストが低下するという場合に有効な配送経路情報を作成することができる。
【0126】
また、評価装置100は、記憶デバイス102に、物流倉庫の位置情報1102、荷物の保管コスト単価1105、および荷物の出荷コスト単価1106を保持する物流倉庫物件情報127を記憶する。評価装置100は、特定の拠点の位置情報423に合致する物流倉庫がある場合、配送計画832における荷物の物量に基づいて、特定の拠点での保管コストおよび出荷コストを算出して、配送経路あたりコスト1002の合計値(コスト833)に合算する。これにより、保管コストおよび出荷コストを考慮したコスト833をユーザに提供することができる。
【0127】
また、評価装置100は、第1の需要情報を用いて、作成処理(ステップS1403)および決定処理(ステップS1405)を実行することにより得られた複数の拠点の組み合わせ(拠点配置831)の各々の配送計画832に含まれる配送経路あたりコスト1002の第1合計値(コスト833)の各々に、第1重み係数w1を乗じる。評価装置100は、第2の需要情報を用いて、作成処理(ステップS1403)および決定処理(ステップS1405)を実行することにより得られた複数の拠点の組み合わせ(拠点配置831)の各々の配送計画832に含まれる配送経路あたりコスト1002の第2合計値(コスト833)の各々に、第2重み係数w2を乗じる。評価装置100は、複数の前記拠点の組み合わせの各々について、第1合計値に第1重み係数を乗じた値と、第2合計値に第2重み係数を乗じた値と、を加算する。
【0128】
これにより、拠点の組み合わせごとの加算結果を比較することができ、いずれの需要情報を採用したとしても有利な拠点の組み合わせを把握することができる。
【0129】
本発明は、上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。たとえば、上記した実施例は本発明をわかりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0130】
また、上記の各構成、機能、制御部5、処理手段等は、それらの一部または全部を、たとえば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、HDD、SSD等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記憶媒体に置くことができる。