特許第6790196号(P6790196)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6790196
(24)【登録日】2020年11月6日
(45)【発行日】2020年11月25日
(54)【発明の名称】見守りシステム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20201116BHJP
   G08B 25/04 20060101ALI20201116BHJP
   G08B 21/02 20060101ALI20201116BHJP
【FI】
   A61B5/00 102C
   A61B5/00 102A
   G08B25/04 K
   G08B21/02
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2019-144026(P2019-144026)
(22)【出願日】2019年8月5日
(62)【分割の表示】特願2015-34571(P2015-34571)の分割
【原出願日】2015年2月24日
(65)【公開番号】特開2019-213888(P2019-213888A)
(43)【公開日】2019年12月19日
【審査請求日】2019年8月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】390039985
【氏名又は名称】パラマウントベッド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【弁理士】
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【弁理士】
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100090158
【弁理士】
【氏名又は名称】藤巻 正憲
(72)【発明者】
【氏名】石橋 佳宜
(72)【発明者】
【氏名】前澤 宏暢
【審査官】 清水 裕勝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−148700(JP,A)
【文献】 特開2000−316915(JP,A)
【文献】 特開平08−080285(JP,A)
【文献】 特開2005−253791(JP,A)
【文献】 特開2010−284498(JP,A)
【文献】 特開2002−203045(JP,A)
【文献】 特開2002−183316(JP,A)
【文献】 特開2005−168856(JP,A)
【文献】 特開2016−154696(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00−5/01
G08B 23/00−31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続データである利用者の生体情報を検出し、前記生体情報を検出する環境の照度または騒音を検出する検出部と、
生体情報の異常判定に用いる第1基準と、前記利用者ごとの生体情報を保持可能な記憶部と、
前記照度または騒音に基づき、前記生体情報の正確性を判定し、前記生体情報が正確であるときに、前記生体情報を使用して異常判定を行い、前記生体情報が正確でないときに、前記生体情報を前記照度または騒音に基づき修正した生体情報を使用して異常判定を行い、前記利用者の生体情報が所望の数だけ前記記憶部に蓄積されたとき、機械学習を用いて、前記第1基準を修正した第2基準を算出し、前記利用者の生体情報又は修正された生体情報と前記第2基準に基づいて、前記利用者の異常を判定し、前記利用者の生体情報が所望の数だけ前記記憶部に蓄積されていないとき、前記利用者の生体情報又は修正された生体情報と前記第1基準に基づいて、前記利用者の異常を判定する制御部と、
を備え
前記生体情報は、前記利用者が利用するベッドからの前記利用者の落下に関する検知信号を含み、
前記検出部は、前記ベッドの4本の支柱に設けられる荷重センサを含み、前記4本の支柱に印加される荷重を検出して前記ベッドにおける重心位置を演算することにより前記ベッド上の前記利用者の移動を検知し、
前記制御部は、前記利用者の生体情報が所望の数だけ前記記憶部に蓄積されていないとき、前記ベッド上の前記利用者の移動の検知結果と、前記重心位置移動量の正常範囲を含む前記第1基準と、により、前記検出結果が前記第1基準から外れる、前記利用者のベッドからの落下を含む異常な行動を予測し、
前記制御部は、前記ベッド上の前記利用者の移動の検知結果と、機械学習により修正された前記利用者に固有の重心位置移動量の正常範囲を含む前記第2基準と、により、前記検知結果が前記第2基準から外れる、前記利用者のベッドからの落下を含む異常な行動を予測し、
前記制御部は、前記利用者の生体情報が所望の数だけ前記記憶部に蓄積されていないとき、前記重心位置移動量の正常範囲により、前記利用者が前記ベッドの端座位にいて、いま、まさに前記ベッドから離れようとしているか否かを予測し、
前記制御部は、前記利用者に固有の重心位置移動量の正常範囲により、前記利用者が前記ベッドの端座位にいて、いま、まさに前記ベッドから離れようとしているか否かを予測する、見守りシステム。
【請求項2】
前記検出部は、前記利用者の下に敷かれるシート状の袋と、前記袋内に設置された圧電センサとを含み、前記袋内の空気圧力の変動を前記圧電センサが検出することを特徴とする請求項1に記載の見守りシステム。
【請求項3】
前記検出部は、第1のセンサと,第2のセンサとを含み、
前記記憶部は、前記第1センサで取得した前記利用者の生体情報を保持し、
前記制御部は、前記第1センサで取得した前記利用者の生体情報に基づいて前記第2基準を算出し、
前記制御部は、前記第2センサで取得した前記利用者の生体情報と、前記第2基準に基づいて前記利用者の異常を判定する請求項1または請求項2に記載の見守りシステム。
【請求項4】
前記制御部は、異常と判定したときに、外部に通知することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の見守りシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、患者の生体信号を、病院、医院、介護施設及び自宅療養等において、共有することができる見守りシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
脈拍及び呼吸等の生体信号は、患者が病院に入院しているときは、病院のベッド上で、病院の生体信号検出装置を使用して測定する。一方、患者が病院を退院し、自宅近所の医院で、同様の生体信号を得る場合は、その医院に具備されている生体信号検出装置を使用する。また、自宅で療養している場合は、自宅に装備している生体信号検出装置を使用して、生体信号を検出する。しかしながら、これらの生体信号の検出値は、病院、医院及び自宅内での使用に限られている。その場合、各検出装置に固有の特性等が、検出結果の精度に影響を与え、医師又は看護師の診断にバラツキを生じさせる可能性がある。
【0003】
また、患者の通報用呼吸用パターンを予め登録しておき、呼吸パターン検出手段が検出した呼吸パターンがこの通報用呼吸用パターンと一致したときに、これを、遠隔の医療用管理サーバに通信回線を介して通報する医療機器及び在宅医療システムが提案されている(特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4607365号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の見守り従来技術は、在宅療養中に、呼吸に異常が生じたときに、サーバを介して、緊急病院等に緊急出動を要請するものであり、在宅療養時から、病院及び近所の医院等の全体において、患者を見守るものではない。
【0006】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、病院、医院、及び自宅療養時の種々の医療現場において、患者を、共通の生体信号をもとに治療し、療養することにより見守ることができる患者の見守りシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る見守りシステムは、
連続データである利用者の生体情報を検出し、前記生体情報を検出する環境の照度及び騒音を検出する検出部と、
生体情報の異常判定に用いる第1基準と、前記利用者ごとの生体情報を保持可能な記憶部と、
前記照度及び騒音に基づき、前記生体情報の正確性を判定し、前記生体情報が正確であるときに、前記生体情報を使用して異常判定を行い、前記生体情報が正確でないときに、前記生体情報を前記照度及び騒音に基づき修正した生体情報を使用して異常判定を行い、第1利用者の生体情報が所望の数だけ前記記憶部に蓄積されたとき、機械学習を用いて、前記第1基準を調整した第2基準を算出し、前記第1利用者の生体情報又は修正された生体情報と前記第2基準に基づいて、前記第1利用者の異常を判定し、第2利用者の生体情報が所望の数だけ前記記憶部に蓄積されていないとき、前記第2利用者の生体情報又は修正された生体情報と前記第1基準に基づいて、前記第2利用者の異常を判定する制御部と、
を備える。
【0008】
この見守りシステムにおいて、
例えば、
前記検出部は、前記利用者の下に敷かれるシート状の袋と、前記袋内に設置された圧電センサとを含み、前記袋内の空気圧力の変動を前記圧電センサが検出する。
【0009】
また、この見守りシステムにおいて、
例えば、
前記検出部は、前記第1利用者又は第2利用者が利用するベッドに設けられる荷重センサを含み、前記第1利用者又は第2利用者のベッドからの在床又は離床を検出し、前記第1利用者又は第2利用者のベッド上における重心位置の移動を算出し、
前記制御部は、前記第1利用者の前記重心位置の移動の範囲が前記第2基準に基づいて前記第1利用者が異常か否かを判定し、前記第2利用者の前記重心位置の移動の範囲が前記第1基準に基づいて前記第2利用者が異常か否か判定する。
【0010】
更に、本発明においては、
前記検出部は、第1のセンサと,第2のセンサとを含み、
前記記憶部は、前記第1センサで取得した前記第1利用者の生体情報を保持し、
前記制御部は、前記第1センサで取得した前記第1利用者の生体情報に基づいて前記第2基準を算出し、
前記制御部は、前記第2センサで取得した前記第1利用者の生体情報と、前記第2基準に基づいて第1利用者の異常を判定することができる。
【0011】
更にまた、前記制御部は、異常と判定したときに、外部に通知することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、患者と検出装置とを紐付けたID(識別記号)を付した生体信号をサーバに格納し、このサーバのデータを、機械学習によりリアルタイムに解析し、継続的に更新して、その患者に適したデータを保存することができる。これにより、患者毎に適した変異点をサーバに格納することができるので、制御部が異常と判断したときには、実行部は、適した警報信号等を発することができる。
【0013】
このサーバに格納する生体信号は、例えば、呼吸信号であるが、それに限らず、種々の生体信号をサーバに格納することができるので、一人の患者に対し、治療又は療養に必要なあらゆる生体信号を格納して、その生体信号を検出装置と紐付けて把握することができる。また、病院(第1の医療機関)の医師に限らず、自宅近所のかかりつけの医院(第2の医療機関)の医師も、このサーバにアクセスすれば、第1の医療機関で取得された生体信号を、その検出装置と共に、把握することができる。よって、一人の患者に係わる全ての医療機関が、共有する共通のデータを基に、その患者に対する診断を適切に下すことができ、診断精度及び効率が極めて向上する。また、同一機器を使用して、病院、医院、自宅の全てで、連続データを基に、患者の病状を診断することができるので、患者の生体信号の変異点を正確に捉えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態に係る見守りシステムを示すブロック図である。
図2】同じくその概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して具体的に説明する。図1に示すように、特定の医療機関(第1の医療機関)において、患者に対し、検出装置1により、種々の生体信号が取得され、入力装置2から患者の氏名等の書誌的な基本情報が入力されると共に、更に、診断結果等の所謂カルテ情報が入力される。そして、これらの患者の診断情報(カルテ情報)と、検出装置1の情報とが、ID付与装置3に入力され、患者の診断情報及び検出装置情報が紐付けられて、1個のIDが付与される。このIDが付与され、検出装置の情報も具備した患者情報が、ID付与装置3から、サーバ4に入力されて、格納される。このサーバ4の記憶装置には、生体信号から、その患者の通常の呼吸数等が入力されて格納されており、その呼吸数等を検出したときの検出装置の種類に関するデータも、同一IDに関連づけて格納されている。検出装置1により検出される生体信号としては、呼吸数、心拍数、体温、血圧、SPO2(動脈血酸素飽和度)及び体重等の患者の人体の生理的状態を示すデータの他に、ベッド上の体動、ベッドからの落下(離床)等の人体の挙動状態を示すデータがあり、種々の患者状態の検知信号である。いずれも、患者の診断に寄与するデータである。また、検出装置1により検出される情報の中には、生体信号の他に、温度,湿度、照度及び騒音等の環境信号を含めることもできる。この環境信号は、測定した生体信号のデータが正確であるか否かのデータ解析時に、この環境信号を使用して多角的に処理することにより、測定された生体信号の正確性を判断し、修正するために、使用される。
【0016】
制御部5は、このサーバ4に格納されたデータを読み出し、現在の生体信号から把握される呼吸数等が、その患者の通常の正常範囲内にあるか否かを判断する。そして、この生体信号がその患者の通常の正常範囲から外れた場合には、制御部5は実行部6に異常信号を出力し、実行部6は、その異常信号に基づく処理を実行する。
【0017】
図2に示すように、この検出装置1、入力装置2,及びID付与装置3は、各医療機関又は自宅を含む医療施設毎に備わっている。即ち、検出装置1、入力装置2,及びID付与装置3からなる医療設備10は、例えば、病院等に具備されており、この医療機関で取得された検査データ(生体信号)及び診断結果(カルテ情報)がサーバに格納されている。他の医療機関(第2医療機関)である近所の医院においても、検出装置1a、入力装置2a,及びID付与装置3aからなる医療設備10aが備わっている。そして、自宅等の療養施設においても、同様に、検出装置1b、入力装置2b,及びID付与装置3bからなる医療設備10bが備わっている。そして、各医療設備10,10a、10bには、夫々、出力装置7,7a、7bが具備されており、この出力装置7,7a、7bを介して、サーバ4に格納されている患者情報が、取得される。なお、診断結果(カルテ情報)は、各医療機関のみが知りうるようにしておき、他の医療機関は、診断結果(カルテ情報)は通常知ることができないようにしておいても良い。
【0018】
検出装置1としては、例えば、呼吸数のセンサがある。この呼吸数センサとしては、シート状の袋内に空気を封入して、この空気の圧力の変動を圧電センサが検出するものがある。このシート状センサを、ベッド上の患者の下(患者とベッドとの間に)に敷き、患者の呼吸に応じて空気圧が変化する状態を圧電センサにより検出して、患者の呼吸数を検出することができる。この呼吸数の正常範囲が、サーバ4に設定される。また、ベッドのフレームを支持する支柱等に荷重センサを設け、この荷重センサの荷重検出値をもとに、ベッド上に患者が在床しているか、又は離床しているかを検出することができる。更に、この支柱に印加される荷重を、4本の支柱において検出し、ベッドにおける重心位置を演算することにより、ベッド上の患者が、ベッドの端座位にいて、いま、まさに離床しようとしているか否かを予測することができる。更には、重心位置の移動により、ベッド上の患者の移動を検知することもできる。これらの例えば重心位置移動量の正常範囲が、サーバ4に設定される。なお、これらの検出結果により、ベッド上の患者の行動を予測することができる。
【0019】
次に、上述のごとく構成された見守りシステムの動作について説明する。例えば、生体信号として、呼吸数の正常範囲が、サーバ4に格納されている。このサーバ4に格納された呼吸数の正常範囲は、デフォルトの基準として、例えば、12〜20回/分である。そして、この病院において、このIDで指定された患者の呼吸数を測定する都度、このデータがサーバ4に入力されて、この患者の呼吸数の真の正常範囲が機械学習される。デフォルトの基準として、あらゆる患者及び検出装置1(呼吸センサ)に標準的と考えられる呼吸数の正常範囲が、サーバ4に設定されており、通常、患者の生体信号の測定値がこの正常範囲から外れると、制御部5は、実行部6に対して異常信号を出力して、警報等を発するように実行部6に指示する。しかし、この正常範囲は、患者に固有で特異な範囲であると考えられ、測定された呼吸数が、ある患者には異常であっても、別の患者にとっては異常でない場合もある。このようなその患者に固有で特異な呼吸数の正常範囲を、制御部5はサーバ4に生体信号が入力される都度、機械学習する。例えば、この患者の呼吸数の検出値が、10〜20回/分であることが多い場合は、この10〜20回/分である範囲を正常範囲として、この患者の呼吸数正常範囲を修正する。つまり、呼吸数生体信号をサーバ4に入力する都度、制御部5は、呼吸数生体信号の変異点、即ち、正常範囲上限値と下限値を修正する。このような機械学習により、制御部5は、IDで特定された患者の変異点を修正し、その患者に特有の変異点をサーバ4に設定する。また、このIDは患者のみでなく、その生体信号を取得した検出装置とも結合されており、検出装置の個性に基づく呼吸数の検出値の現れ方も考慮に入れることができるようになっている。検出装置が別の種類のものであると、患者の呼吸数自体は変化しなくても、若干の変動が生じる可能性がある。このため、IDには、特定の患者についての情報のみならず、その生体信号を取得して検出装置の種類も関連づけられている。
【0020】
患者が病院を退院して、自宅で療養している場合及び自近所のかかりつけの医院で治療又は検査を受けている場合も、同様に検出された生体信号及びカルテ情報は、サーバ4に送信されて格納される。このようにして、IDを基準にして、その患者の生体信号及び検出装置並びにカルテ情報がサーバ4に格納されて、いずれの医療機関の医師であっても、このサーバ4にアクセスして、出力装置7,7a、7bにより、その情報を引き出すことができる。よって、医師は他の医療機関で検査されたときの生体信号も把握することができ、適切な治療の実現に寄与する。
【0021】
このようにして、例えば、呼吸数であれば、機械学習により修正されたその患者の固有の正常範囲がサーバ4に設定される。よって、患者が退院して自宅にて療養しているときに、患者に異常が生じて、呼吸数がその正常範囲から外れた場合にも、制御部5は実行部6を介して、異常を外部に通知する。この異常の通知は、病院又は医院に対して行われてもよく、その場合は、その異常を検知した病院又は医院を経由して、医師等が患者自宅に往診するか、又は医療機関の関係者が患者自宅に電話連絡して、その異常の程度を把握し、必要に応じて、救急車等により、患者を病院又は医院に搬送することになる。又は、実行装置6は、患者の家族又は親族に対して、その患者の異常を通知し、家族又は親族に注意を促す。この異常信号の発信は、その患者に固有の正常範囲を基になされるものであり、一般的な大多数の人にあうような正常範囲ではないので、極めて高精度の異常信号を発信することができる。
【0022】
なお、生体信号としては、前述の如く、呼吸数に限らず、心拍数、体温,血圧、SPO2(動脈血酸素飽和度)、体重、睡眠状態、ベッド上の体動、ベッドからの落下(離床)等、種々の患者状態の検知信号がある。いずれの場合も、呼吸数、心拍数、睡眠状態、体動距離等は、患者に固有の正常範囲を機械学習により修正して、より高精度の異常判定を行うことができる。
【0023】
また、サーバ4は患者治療の基幹となる病院に設置してもよいが、必ずしも、そのような大病院ではなく、民間施設等、種々の設置態様がある。なお、病院及び医院の他に、患者が医療を必要とする施設として、介護施設等があることは勿論である。
【符号の説明】
【0024】
1、1a、1b:検出装置
2,2a、2b:入力装置
3,3a、3b:ID付与装置
4:サーバ
5:制御部
6:実行部
7,7a、7b:出力装置
10,10a、10b:医療設備
図1
図2