(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記印刷回路基板が、第2の浮遊領域を有し、前記第2の浮遊領域が、前記第1の配線層に位置し、前記第2の配線層が、第2の金属領域を有し、前記第2の配線層における前記第2の浮遊領域の正投影と、前記第2の金属領域とが、重なり合う領域を有し、前記第2の浮遊領域が、前記第2の金属領域に接続されず、
前記USBポートの複数の固定接点が、第2の固定接点を含み、前記第2の固定接点が、前記第2の浮遊領域に接続され、前記第2の固定接点が、前記第2の金属領域に接続されない、請求項1又は2に記載の電子デバイス。
前記少なくとも2つの配線層のうちの第3の配線層が、第3の浮遊領域を有し、前記少なくとも2つの配線層のうちの第4の配線層と前記第3の配線層とが隣接し、絶縁材を使用することによって分離され、前記第4の配線層が、第3の金属領域を有し、前記第4の配線層における前記第3の浮遊領域の正投影と、前記第3の金属領域とが、重なり合う領域を有し、前記第3の浮遊領域が、前記第3の金属領域に接続されず、
前記第1の固定接点が、前記第1の浮遊領域及び前記第3の浮遊領域に接続され、前記第1の固定接点が、前記第1の金属領域及び前記第3の金属領域に接続されない、請求項1又は2に記載の電子デバイス。
請求項1から6の何れか一項に記載の第1の電子デバイス、請求項1から6の何れか一項に記載の第2の電子デバイス、及び、USBケーブルを備えるデータ伝送システムであって、前記USBケーブルが、前記第1の電子デバイス及び前記第2の電子デバイスを接続するように構成される、データ伝送システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態は、USBポートの短絡が防止され、USBポートの干渉が遮蔽され、電子デバイスの内部空間が占有されないようにするような電子デバイス、USBケーブル及び充電器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様は、電子デバイスを提供し、ここで、電子デバイスは、USBポートとPCBとを備え、PCBは、少なくとも2つの配線層を有し、少なくとも2つの配線層のうちの第1の配線層は、第1の浮遊領域と、第1の浮遊領域の外側の配線とを有し、第1の浮遊領域と第1の浮遊領域の外側の配線との間に絶縁材があり、少なくとも2つの配線層のうちの第2の配線層と第1の配線層とが隣接し、絶縁材料を使用することによって分離され、第2の配線層は、第1の金属領域を有し、第2の配線層における前記第1の浮遊領域の正投影と前記第1の金属領域は、重なり合う領域を有し、第1の浮遊領域は、第1の金属領域に接続されず、USBポートの金属製ハウジングは、複数の固定接点を有し、複数の固定接点は、PCBに固定され、複数の固定接点は、PCBのグランドに接続されず、
複数の固定接点は、第1の固定接点を含み、第1の固定接点は、第1の浮遊領域に接続され、第1の固定接点は、第1の金属領域に接続されない。
【0007】
電子デバイスのUSBポートの金属製ハウジングは、PCBのグランドに接続されないため、短絡は生じない。また、浮遊領域、及び浮遊領域の反対側の金属領域が、PCBに配され、電子デバイスのUSBポートの金属製ハウジングが、浮遊領域に接続され、キャパシタを形成するようになり、それによって、アンテナがUSBポートに干渉されないようにする。
【0008】
第1の態様を参照して、第1の態様の第1の実施態様では、第1の浮遊領域と第1の金属領域とによって形成される静電容量は、
【数1】
であり、
ここで、sは、第1の浮遊領域と第1の金属領域との重なりの面積であり、dは、第1の浮遊領域と第1の金属領域との間の距離であり、εは、絶縁材の誘電率であり、kは、静電定数である。
【0009】
第1の態様又は第1の態様の第1の実施態様を参照して、第1の態様の第2の実施態様では、PCBは、第2の浮遊領域を含み、第2の浮遊領域は、第1の配線層に位置し、第2の配線層は、第2の金属領域を有し、第2の配線層における第2の浮遊領域の正投影と第2の金属領域とが、重なり合う領域を有し、第2の浮遊領域は、第2の金属領域に接続されず、USBポートの複数の固定接点は、第2の固定接点を含み、第2の固定接点は、第2の浮遊領域に接続され、第2の固定接点は、第2の金属領域に接続されない。
【0010】
第1の態様又は第1の態様の第1の実施態様を参照して、第1の態様の第3の実施態様では、少なくとも2つの配線層のうちの第3の配線層は、第3の浮遊領域を有し、少なくとも2つの配線層のうちの第4の配線層と第3の配線層とが隣接し、絶縁材を使用することによって分離され、第4の配線層は、第3の金属領域を有し、第4の配線層における第3の浮遊領域の正投影と第3の金属領域とが、重なり合う領域を有し、第3の浮遊領域は、第3の金属領域に接続されず、第1の固定接点は、第1の浮遊領域及び第3の浮遊領域に接続され、第1の固定接点は、第1の金属領域及び第3の金属領域に接続されない。
【0011】
第1の態様の第3の実施態様を参照して、第1の態様の第4の実施態様では、第1の配線層は、第3の配線層に隣接していない。任意選択で、第1の配線層と第3の配線層との間の距離は、第1の配線層と第2の配線層との間の距離よりも大きく、第3の配線層と第4の配線層との間の距離よりも大きい。
【0012】
第1の態様又は第1の態様の第1から第4の実施形態の何れか1つを参照して、第1の金属領域は、PCBのグランドである。従って、ノイズの逆流を改善することができる。
【0013】
第2の態様は充電器を提供し、ここで、充電器は、USBポート及びPCBを備え、USBポートは、複数の固定接点を有し、固定接点は、PCBに固定され、固定接点は、PCBのグランドに接続されない。
【0014】
第2の態様を参照して、第2の態様の第1の実施態様では、PCBは、少なくとも2つの配線層を有し、少なくとも2つの配線層は、絶縁材料を使用することによって互いに分離され、少なくとも2つの配線層のうちの第1の配線層は、第1の浮遊領域と、第1の浮遊領域の外側の配線とを有し、第1の浮遊領域と第1の浮遊領域の外側の配線との間に絶縁材があり、少なくとも2つの配線層のうちの第2の配線層と第1の配線層とが隣接し、絶縁材料を使用することによって分離され、第2の配線層は、第1の金属領域を有し、第2の配線層における第1の浮遊領域の正投影と、第1の金属領域とが、重なり合う領域を有し、第2の浮遊領域は、第1の金属領域に接続されず、複数の固定接点は、第1の固定接点を含み、第1の固定接点は、第1の浮遊領域に接続され、第1の固定接点は、第1の金属領域に接続されない。
【0015】
第2の態様を参照して、第2の態様の第2の実施態様では、半田パッドは、PCBに配され、半田パッドは、絶縁材料を使用することによってPCB上の配線から分離され、固定接点が印刷回路基板のグラウンドに接続されないことが、具体的には、固定接点が半田パッドに接続されることである。
【0016】
第3の態様は、USBケーブルを提供し、ここで、USBケーブルは、第1のUSBポート、第2のUSBポート、シールドケーブル及びグランドケーブルを含み、シールドケーブルは、第1の端部と第2の端部とを含み、第1の端部は、第1のUSBポートに近接し、第2の端部は、第2のUSBポートに近接し、第1の端部は、第1のUSBポートの金属製ハウジングに接続されず、シールドケーブルは、グランドケーブルに接続されない。
【0017】
第3の態様を参照して、第3の態様の第1の実施態様では、第2の端部は、第2のUSBポートの金属製ハウジングに接続されていない。
【0018】
第3の態様を参照して、第3の態様の第2の実施態様では、第2の端部は、第2のUSBポートの金属製ハウジングに接続され、第1のUSBポートに近い、シールドケーブルの端部は、第1のUSBポートの金属製ハウジングに接続される。
【0019】
第4の態様は、第1の態様又は第1の態様の第1から第5の実施形態のうちの何れか1つによる電子デバイス、第2の態様又は第2の態様の第1から第2の実施形態のうちの何れか1つによる充電器、及び、USBケーブルを含む充電システムであって、USBケーブルが、電子デバイス及び充電器を接続するように構成される、充電システムを提供する。
【0020】
第5の態様は、第1の態様又は第1の態様の第1から第5の実施形態の何れか1つに記載の電子デバイス、第3の態様又は第3の態様の第1から第2の実施形態によるUSBケーブル、及び、充電器を含む充電システムであって、USBケーブルの第1のUSBポートが、充電器に接続するように構成され、USBケーブルの第2のUSBポートが、電子デバイスに接続するように構成される、充電システムを提供する。
【0021】
第6の態様は、第1の態様又は第1の態様の第1から第5の実施形態の何れか1つによる第1の電子デバイス、第1の態様又は第1の態様の第1から第5の実施形態による第2の電子デバイス、及び、USBケーブルを含むデータ伝送システムであって、USBケーブルが、第1の電子デバイス及び第2の電子デバイスを接続するように構成される、データ伝送システムを提供する。
【0022】
第7の態様は、第1の態様又は第1の態様の第1から第5の実施形態の何れか1つによる第1の電子デバイス、第3の態様又は第3の態様の第1から第2の実施形態の何れか1つによるUSBケーブル、及び、第2の電子デバイスを含むデータ伝送システムであって、USBケーブルの第1のUSBポートは、第2の電子デバイスに接続するように構成され、USBケーブルの第2のUSBポートは、第1の電子デバイスに接続するように構成される、データ伝送システムを提供する。
【0023】
電子デバイスのUSBポートの金属製ハウジングは、PCBのグランドに接続されないため、短絡は発生しない。また、浮遊領域、及び浮遊領域の反対側の金属領域は、PCB上に配され、電子デバイスのUSBポートの金属製ハウジングは、浮遊領域に接続され、キャパシタを形成するようになり、それによって、アンテナがUSBポートに干渉されないようにする。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の実施形態の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下では、本発明の実施形態の添付の図面を参照しながら本発明の実施形態の技術的解決手段について説明する。
【0026】
電子デバイスは、携帯電話機(スマートフォンとも呼ばれる)、タブレット型パーソナルコンピュータ(Tablet Personal Computer)、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、略してPDA)、電子ブックリーダー(英語:イーブックリーダー)、又は、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)、バーチャルリアリティインタラクティブデバイス(Virtual Reality Interactive Device)等であり得る。電子デバイスは、2G(第2世代携帯電話機通信技術仕様)、3G(第3世代携帯電話機通信技術仕様)、4G(第4世代携帯電話機通信技術仕様)、5G(第5世代携帯電話機通信技術仕様)、W−LAN(無線ローカルエリアネットワーク)、又は、将来的に考えられる通信モードを用いてネットワークとの通信を確立する。
【0027】
説明を容易にするために、携帯電話機を例として電子デバイスの構成を説明する。
【0028】
図2は、いくつかの実施形態による携帯電話機100の概略構造図である。携帯電話機は、電話アプリケーション、インスタントメッセージ送受信アプリケーション、デジタル写真撮影及び/又は画像撮影アプリケーション、ウェブ閲覧アプリケーション、音楽及び/又はビデオ再生アプリケーション、ビデオ通信アプリケーション、ソーシャルネットワーキングアプリケーション、金融アプリケーション、天気アプリケーション、ショッピングアプリケーション及びオフィスアプリケーション等の様々なアプリケーションをサポートすることができる。
【0029】
図2は、いくつかの実施形態による携帯電話機100の部分構造のブロック図である。
図2を参照すると、携帯電話機100は、RF(Radio Frequency、無線周波数)回路110、メモリ120、入力部130、表示部140、センサ150、音声周波数回路160、USBポート170、プロセッサ180及び電源190等の部品を含む。
【0030】
当業者であれば、
図2に示した携帯電話機の構造が、実施形態の単なる一例であり、携帯電話機を限定するものではなく、図に示されたものよりも多い又は少ない部品を含み、又は、いくつかの部品を組み合わせ、又は、異なる部品配置を有し得ることが理解されるよう。
【0031】
以下、携帯電話機100の各構成要素について
図2を参照して具体的に説明する。
【0032】
RF回路110は、情報を送受信し、又は、呼処理において信号を送受信し、特に、基地局からダウンリンク情報を受信した後、処理のためにダウンリンク情報をプロセッサ180に送信し、関連するアップリンクデータを基地局に送信するように構成されてもよい。RF回路には、これらに限定されないが、通常、アンテナ、少なくとも1つのアンプ、トランシーバ、カプラ、LNA(Low Noise Amplifier、低雑音増幅器)及びデュプレクサが含まれる。また、RF回路110は、無線通信を介してネットワーク及び他のデバイスと通信することができる。GSM(登録商標)(Global System of Mobile communication、グローバル移動体通信システム)、GPRS(General Packet Radio Service、一般パケット無線サービス)、CDMA(Code Division Multiple Access、符号分割多重アクセス)、WCDMA(登録商標)(Wideband Code Division Multiple Access、広帯域符号分割多元接続)、LTE(Long Term Evolution、ロングタームエボリューション)、Eメール、及び、SMS(Short Messaging Service、ショートメッセージサービス)を含むが、これらに限定されない任意の通信規格又はプロトコルを無線通信に使用することができる。
【0033】
メモリ120は、ソフトウェアプログラム及びモジュールを格納するように構成することができ、プロセッサ180は、メモリ120に格納されたソフトウェアプログラム及びモジュールを実行することによって携帯電話機100の多様な機能アプリケーション及びデータ処理を実行する。メモリ120は、主にプログラム記憶領域とデータ記憶領域とを含む。プログラム記憶領域には、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能(音声再生機能又は画像再生機能等)に必要なアプリケーションプログラム等が記憶されてもよい。データ記憶領域には、携帯電話機100の使用に基づいて作成されたデータ(音声データ又は電話帳等)などが記憶される。さらに、メモリ120は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、又は、少なくとも1つの磁気ディスク記憶装置、フラッシュメモリ装置、又は、他の揮発性固体記憶装置等の不揮発性メモリを含んでもよい。
【0034】
入力部130は、入力されたデジタル又は文字情報を受信し、携帯電話機100のユーザ設定及び機能制御に関するキー信号又はアクション信号入力を生成するように構成されてもよい。具体的には、入力部130は、タッチパネル131、カメラ132及び他の入力装置132のうちの1つ以上を含んでもよい。タッチパネル131は、タッチディスプレイでもタッチパッドでもよい。タッチディスプレイは、ディスプレイ及びタッチエリアを統合した機器である。タッチパッドは、タッチディスプレイとは異なり、視覚的な出力を表示しないデバイスのタッチセンシティブ領域である。タッチパッドは、表示パネルから分離されたタッチセンシティブ表面、又は、タッチスクリーンを含むタッチセンシティブ表面の延長部分であり得る。タッチパネル131は、タッチパネル131上又はその近くでユーザによって行われたタッチ操作(例えば指又はスタイラスである任意の適切な物体又は付属品を使用することによって、タッチパネル131上又はタッチパネル131の近くでユーザによって行われた操作)を収集し、予め設定されたプログラムに基づいて対応する接続機器を駆動することができる。任意に、タッチパネル131は、タッチ検出装置とタッチコントローラという2つの部品を含んでもよい。タッチ検出装置は、ユーザのタッチ位置を検出し、タッチ操作によってもたらされる信号を検出し、その信号をタッチコントローラに送信する。タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、そのタッチ情報をタッチポイント座標に変換し、そのタッチポイント座標をプロセッサ180に送信する。さらに、タッチコントローラは、プロセッサ180によって送信されたコマンドを受信して実行することができる。また、タッチパネル131は、抵抗方式、静電容量方式、赤外線方式及び表面弾性波方式等の複数の方式で実現されてもよい。カメラ132は、1つ以上のアナログカメラ、デジタルカメラ、深度カメラ又は任意の数の前述のカメラの組み合わせであり得る。カメラ132は、ビデオ信号を収集し、プロセッサ180がビデオ信号から入力信号を収集するように(例えば、ビデオ信号からユーザのジェスチャ操作を識別するように)ビデオ信号をプロセッサ180に送信することができる。入力部130は、タッチパネル131及びカメラ132の他に、他の入力装置133を備えていてもよい。具体的には、他の入力装置133は、これらに限定されないが、物理的ボタンボード、ファンクションキー(音量制御キー又はオン/オフキー等)、トラックボール、マウス、ジョイスティック、脳波識別子及びジャイロスコープの1つ以上を備えていてもよい。また、入力部130は、マイクロフォン162、センサ150等を覆っていてもよい。いくつかの実施形態において、マイクロフォン162は、音声信号を収集し、プロセッサが音声信号から入力信号を収集するように(例えば、音声信号からユーザの音声操作を識別するように)音声信号をプロセッサに送信することができる。
【0035】
表示部140は、ユーザにより入力された情報又はユーザに提供された情報、及び、携帯電話機100の各種メニューを表示するように構成されてもよい。表示部140は、表示パネル141、投射装置142及び他のディスプレイ装置143の1つ以上を含むことができる。任意に、表示パネル141は、LCD(Liquid Crystal Display、液晶ディスプレイ)、OLED(Organic Light−Emitting Diode、有機発光ダイオード)等の形態で構成されてもよい。また、タッチパネル131は、表示パネル141を覆っていてもよい。タッチパネル131上又はその近傍でのタッチ操作を検出すると、タッチパネル131は、タッチ操作のタイプを決定するためにタッチ操作をプロセッサ180に送信し、その後、プロセッサ180は、そのタッチ操作のタイプに基づいて表示パネル141上に対応する視覚的出力を提供する。
図2において、タッチパネル131及び表示パネル141は、携帯電話機100の入力及び入力機能を実現するための2つの独立した部品として機能する。しかしながら、いくつかの実施形態では、タッチパネル131及び表示パネル141は、携帯電話機100の入出力機能を実現するために統合されてもよい。投影装置142は、小型プロジェクタ又は3Dホログラフィックプロジェクタとすることができる。小型プロジェクタは、インテリジェントメガネデバイスに取り付けられ、半透明プリズムを使用することによって人間の目の網膜に画像を投影するデバイスである。あるいは、ミニプロジェクタは、画像を携帯電話機のディスプレイ又はスクリーンに投影して撮像する装置であってもよい。3D(3次元)ホログラフィックプロジェクタは、物体の実際の3次元画像を表示するために、干渉と回折の原理を使用することによって物理空間に直接投影することができる装置である。表示部140は、表示パネル141及び投射装置142に加えて、他の表示装置142をさらに含んでいてもよい。具体的には、他の表示装置142は、無線ローカルエリアネットワーク、USB(Universal Serial Bus、ユニバーサルシリアルバス)データケーブル、及び、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface、高精細マルチメディア・インターフェース)ケーブル等の1つ以上の接続方式で携帯電話機に接続される表示装置(TV等)を含むことができるが、それらに限定されない。
【0036】
携帯電話機100は、少なくとも1つのタイプのセンサ150、例えば、光センサ、モーションセンサ及び他のセンサをさらに含み得る。具体的には、光センサは、周囲光センサ及び近接センサを含み得る。周囲光センサは、周囲光の明るさに基づいて表示パネル141の輝度を調整することができる。携帯電話機100が耳に近づくと、近接センサは、表示パネル141及び/又はバックライトを消すことができる。モーションセンサとしては、加速度センサが各方向(一般に3軸)の加速度の値を検出し、静止状態における値及び重力の方向を検出し、携帯電話機の姿勢の用途(横方向と縦方向の切り替え、関連ゲーム、磁力計の姿勢キャリブレーション等)、振動の識別に関する機能(歩数計及びストライク等)等を識別するように構成されてもよい。携帯電話機100には、ジャイロスコープ、気圧計、湿度計、温度計及び赤外線センサ等の他のセンサがさらに構成されてもよく、詳細は、本明細書では説明されない。
【0037】
音声周波数回路160、スピーカ161及びマイクロフォン162は、ユーザと携帯電話機100との間の音声インターフェースを提供し得る。音声周波数回路160は、受信した音声データを変換した後に得られる電気信号をスピーカ161に送信し、スピーカは、その電気信号を音声信号に変換して出力する。また、マイクロフォン162は、集めた音声信号を電気信号に変換する。音声周波数回路160は、電気信号を受信した後に電気信号を音声データに変換し、次いで、処理のために音声データをプロセッサ180に出力する。プロセッサ180は、RF回路110を使用することによって、例えば他の携帯電話機に音声データを送信し、又は、さらなる処理のために音声データをメモリ120に出力する。
【0038】
ユニバーサルシリアルバス(USB、Universal Serial Bus)ポートは、外部デバイスと通信し、又は、外部デバイスを充電するように構成される。携帯電話機100は、USBポート170を使用することによって他のUSBデバイスとデータ通信を行ってもよく、又は、USBポート170を使用することによって充電機能を実現してもよい。
【0039】
プロセッサ180は、携帯電話機100の制御中心であり、各種インタフェース及び配線を使用することによって携帯電話機全体の各部と接続され、携帯電話機100の各種機能を実行し、携帯電話機の全体的な監視を実行するために、メモリ120に記憶されたソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを走らせ又は実行し、メモリ120に記憶されたデータを呼び出すことによってデータを処理する。任意に、プロセッサ180は、1つ以上の処理部を含むことができる。好ましくは、プロセッサ180は、アプリケーションプロセッサ及びモデムプロセッサを統合することができる。アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインタフェース、アプリケーションプログラム等を処理し、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理する。前述のモデムプロセッサがプロセッサ180に統合されなくてもよいことは理解され得る。
【0040】
携帯電話機100は、各部に電力を供給する電源190(例えば電池)をさらに備える。電力管理システムを使用することによって充電管理、放電管理、及び電力消費管理等の機能を実現するために、電力管理システムを使用することによって電源をプロセッサ180に論理的に接続することが好ましい。
【0041】
携帯電話機100は、ハウジング(図示されない)を有していてもよい。ハウジングは、筐体と呼ばれることもあり、プラスチック、ガラス、セラミック、金属、他の適切な材料、又は、これらの材料の組み合わせを含む、任意の適切な材料で作られることができる。いくつかの実施形態では、ハウジング又はハウジングの一部は、誘電材料又は別の低導電率材料によって形成され得、その結果、ハウジングの近くに配置された導電アンテナ素子に干渉が引き起こされない。ハウジング又はハウジングの一部も導電性材料(金属等)で作られている場合がある。ハウジングが金属要素で作られる場合、1つ以上の金属要素は、ラジエータ又はグランド等の、携帯電話機100内のアンテナの一部として使用され得る。
【0042】
図に示されていないが、携帯電話機100は、カメラ、ブルートゥース(登録商標)モジュール等をさらに含むことができ、その詳細は、ここでは説明されない。
【0043】
本発明の実施形態において、USBポートの種類は、限定されず、USBタイプ−C(USB Type−C)ポート、USBタイプ−A(USB Type−A)ポート及びUSBタイプ−B(USB Type−B)ポートを含むことができる。
【0044】
図3は、USBケーブルを用いた電子デバイスと充電器との接続の概略図である。電子デバイス320は、USBケーブル330を用いて充電器310に接続される。
【0045】
図3に示すように、USBケーブルは、USBポートAとUSBポートBという2つのポートを含み、USBケーブル330のUSBポートAは、充電器310に接続され、USBケーブル330のUSBポートBは、電子デバイスのUSBに接続される。USBケーブル330のUSBポートBの金属製ハウジング334bは、電子デバイスのUSBポートの金属製ハウジング322と接触しており、USBケーブル330のポートBのプラスチック製ハウジング335bは、電子デバイス320のハウジングに対して押し付けるように使用され、USBケーブル330のUSBポートBを固定し保護する。USBケーブル330は、電源ケーブル331、グランドケーブル332、データケーブル等を含む(図に示されない)。充電を行うために、電源ケーブル331は、充電器の電源ピン及び電子デバイスのUSBポートの電源ピンに接続され、グランドケーブル332は、充電器のグランドピン及び電子デバイスのUSBポートのグランドピンに接続される。
【0046】
以下は、本発明の実施形態において、電子デバイス320のUSBポートの金属製ハウジング322を電子デバイスの印刷回路基板(printed circuit board、PCB)に固定する方法を説明する。この実施形態では、USBポートの金属製ハウジング322は、PCBのグランドに接続されない。
【0047】
PCBには通常、1つ以上の配線層があり、例えば、2つの配線層、4つの配線層、又は、6つの配線層がある。配線層は、絶縁材を使用することによって分離され、絶縁材は、FR−4材であってもよい。配線層に配線が配置され、配線は、部品の導通、接地、給電等に使用される道具である。配線は、通常、銅箔又は錫等の金属製の導電性材料で作られる。配線レイアウトは、電子デバイスの設計要件に基づいて各配線層で実行できる。異なる配線層にある配線は、ビアを使用することによって設計要件に基づいて接続することができる。例えば、配線層のグランドケーブルは、ビアを使用することによって接続できる。本発明のこの実施形態におけるPCBは、少なくとも2つの配線層を有する。
図4は、本発明の一実施形態によるPCBの概略断面図である。PCBは、配線層211、配線層212、配線層213及び配線層214を有し、4つの配線層は、絶縁材215を使用することによって互いに分離される。配線を除いた配線層の領域は、絶縁材であり、配線は、絶縁材を使用することによって分離される。
【0048】
PCB上の少なくとも1つの配線層は、浮遊領域を有する。浮遊領域は、配線層の配線と同じ銅箔等の材料で作ることができる。同じ層にある浮遊領域及び他の配線は、絶縁材を使用することによって分離される。浮遊領域の配線層に隣接する配線層は、金属領域を有し、金属領域は、浮遊領域の反対側にある。具体的には、金属領域と、その金属領域が位置する配線層における浮遊領域の正投影とが重なっている部分がある。金属領域が位置する配線層の平面は、第1の平面として使用され、金属領域が位置する配線層上の浮遊領域の正射影は、第1の平面に垂直な一連の光を使用することによって浮遊領域の形状が第1の平面に投影されるときに得られる浮遊画像である。金属領域と、その金属領域が位置する配線層における浮遊領域の正投影とが重なり部分を有することは、金属領域と浮遊画像とが第1の平面上で重なり合うことを意味する。浮遊領域は、金属領域に接続されない。具体的には、導電材がないため、浮遊領域は、金属領域に接続されない。金属領域は、PCBのグランド、電源等であり得る。
【0049】
複数の浮遊領域は、PCBの異なる配線層に配置することができ、又は、複数の浮遊領域は、PCBの1つの配線層に配置することができる。異なる配線層にある2つの浮遊領域が互いに反対側にあり、配線層間の距離が同じ場合、2つの浮遊領域の間に配線層がある。言い換えると、複数の浮遊領域が位置している配線層は、隣接していない。
【0050】
図4を参照すると、浮遊領域は、配線層211に配されてもよく、浮遊領域と反対側の金属領域は、配線層212に配されてもよい。あるいは、浮遊領域は、配線層212に配されてもよく、浮遊領域と反対側の金属領域は、配線層211又は配線層213に配されてもよい。複数の浮遊領域がある場合があってもよい。例えば、浮遊領域は、配線層211及び配線層214にそれぞれ配され、浮遊領域とは反対側の金属領域は、配線層212及び配線層213に配されてもよい。浮遊領域が配線層212及び配線層213にそれぞれ配される場合、浮遊領域とは反対側の金属領域は、配線層211及び配線層214にそれぞれ配されてもよい。2つの浮遊領域が互いに反対である(すなわち、配線層213における配線層212での浮遊領域の正投影と、配線層213での浮遊領域とが重なり合う領域を有する)場合、浮遊領域とその反対側の金属領域とがキャパシタを形成することができるように、配線層212と配線層213との間の距離d2は、配線層211と配線層212との間の距離d1より大きくなければならず、d2は、配線層213と配線層214との間の距離d3より大きくなければならない。2つの浮遊領域が互いに向かい合っていない場合、d1、d2及びd3に要件は課されない。
【0051】
1つのUSBポートは、通常、PCBに固定され、USBポートの金属製ハウジングは、通常、2から4個の固定接点を有する。USBポートの複数の固定接点は、1つの金属浮遊領域に接続することができ、又は、同じ配線層に位置する異なる浮遊領域にそれぞれ接続することもでき、ここで、異なる固定接点は、異なる浮遊領域を有し得る。
【0052】
USBポートは、表面実装、ピン固定等の方法でPCBに固定し得る。
【0053】
表面実装方法は、次の通りである:USBポートの固定接点は、PCBの表面の固定接点の接続点に接着方式で接続され、その接続点は、半田付け接合部である。このように、USBポートの1つの固定接点がPCBの異なる配線層に位置する複数の浮遊領域に接続される場合、複数の浮遊領域は、ビアを使用することによって接続され得る。固定接点の接続点は、PCB上に配され、固定接点の接続点は、PCBの表面層の浮遊領域に配され、又は、ビアを用いて又は配線を介してPCBの浮遊領域に接続される。このように、USBポートの固定接点がPCBの接続点に接続されるとき、USBポートの固定接点は、複数の浮遊領域に接続されてもよい。
【0054】
ピン固定方法は、次の通りである:USBポートの固定接点は、PCBの接続点に挿入され、接続点は、接続孔であり、固定接点は、溶接によって接続孔に固定され、接続孔は、複数の配線層を貫通する。このように、USBポートの1つの固定接点がPCBの異なる配線層に位置する複数の浮遊領域に接続される場合、接続孔は、複数の浮遊領域を貫通し、固定接点は、複数の浮遊領域に接続されるように接続孔に挿入される。接続孔が貫通し、浮遊領域を有しない配線層における配線は、絶縁材を使用することによって接続孔から分離され、又は、接続孔が貫通する配線層の浮遊領域の配線は、接続孔に接続され、接続孔は、他の配線に接続されない。
【0055】
回路構成要件に基づいて、USBポートの複数の固定接点のうちのいくつかは、PCBの浮遊領域に接続され、他のものは、PCBの半田付けパッドに接続されてもよい。半田付けパッドは、絶縁材を使用することによってPCB上の全ての配線から分離される。
【0056】
本発明のこの実施形態では、浮遊領域は、PCB上に配され、USBポートの金属製ハウジングの固定接点は、浮遊領域に接続されてキャパシタの一方の電極を形成し、隣接する層にあり、浮遊領域と反対側にある金属領域は、キャパシタの他方の電極を形成し、PCB上にキャパシタを形成するようになる。USBポートは、通常、携帯電話機等の電子デバイスの下部に配され、通常、アンテナも電子デバイスの下部に配される。USBポートが充電又はデータ送信を行う場合、アンテナは、妨害される。浮遊領域と、浮遊領域の反対側にある隣接する層にある金属領域を使用することによって形成されたPCB上のキャパシタは、アンテナがUSBポートによって妨害されるのを防ぐことができる。
【0057】
具体的には、静電容量と干渉周波数Fとの間の関係は、以下の通りである。
【数2】
ここで、Cは、静電容量、干渉周波数Fは、USBポートによって生成され、無線周波数信号と干渉する周波数であり、Xcは、特性インピーダンスであり、Xcは、回路設計のノイズ低減要件に基づいて設定される。複数の干渉周波数Fがある場合は、複数のキャパシタCが配されてもよい。言い換えると、複数の浮遊領域が配される。
【0058】
静電容量Cは、次式に基づいてさらに計算することができる。
【数3】
ここで、Fは、干渉周波数であり、Lは、指定値である。従って、静電容量Cが計算される。
【0059】
互いに対向し且つ異なる電極に接続された2枚の金属板によって形成される静電容量は、以下の計算式に基づく計算によって得ることができる。
【数4】
ここで、εは、誘電率であり、sは、電極の重なり面積であり、dは、電極距離であり、kは、静電定数であり、k=9.0×10
9N・m
2/C2を表す。浮遊領域とPCB上の浮遊領域とは反対側の金属領域とによって形成されるキャパシタの場合、誘電率εの値は、PCB上の絶縁材の材料タイプに基づいて決定され、sは、浮遊領域と金属領域との重なりの面積であり、電極間距離dは、具体的には、浮遊領域と金属領域との間の離間距離、すなわち浮遊領域が位置する配線層と金属領域が位置する配線層との間の距離である。従って、必要とされる静電容量に基づいて、PCB上の浮遊領域と浮遊領域に対向する金属領域との重なりの面積、配線層間の距離、及び、絶縁材の材料を設計することができる。例えば、必要な静電容量が33PFであり、PCBの層間距離が0.1mmであり、絶縁材料がFR−4であり、及び、FR−4のεが4.2の場合、それは、s=10.685mm
2で計算される。
【0060】
図5に示されるように、
図5は、本発明の一実施形態による電子デバイスにおけるUSBポートとPCBとの間の接続の実装形態である。
図5では、PCBが配線層1から配線層8を有する例が説明に用いられる。配線層1から配線層8は、絶縁材443を使用することによって相互に分離される。配線層1から配線層8のそれぞれにはグランド441が配され、グランド441は、ビア442を使用することによって接続される。
【0061】
浮遊領域444は、USBポートの固定接点326aに接続されるUSBポートの固定領域のPCB上の配線層1、3、5及び7に配されることができる。浮遊領域444は、固定接点326bに接続されたPCB領域上の配線層1、4及び7に配されることができる。
図5において、浮遊領域444に隣接し、浮遊領域444と同じ層にある配線がグランドケーブルあり、隣接層にあって浮遊領域444とは反対側にある金属領域がグランドケーブルである例が説明のために示される。実際の製品では、浮遊領域444に隣接し、浮遊領域444と同じ層にある配線、又は、隣接層にあり、浮遊領域444とは反対側にある金属領域もまたグランドケーブルの外側の配線であり得る。
図5において、同じ層の浮遊領域444及び隣接するグランド441は、絶縁材を使用することによって分離され、浮遊領域444及び隣接する層のグランドは、絶縁材を使用することによって分離され、接続されていない。より良いノイズリターンを実現するために、隣接する層にあり、浮遊領域444とは反対側にある金属領域にグランドが配される。
【0062】
図5は、USBポートの金属製ハウジング322の2つの固定接点326a及び326bを示す。金属製ハウジング322は、固定接点326a及び326bを使用することによってPCB440に固定され、PCB440上の浮遊領域444と接触している。電子デバイスのPCB440は、通常、1枚のPCBである。
図5は、PCB上のUSBポートが固定される部分の断面図である。
【0063】
図8はまた、USBポートのいくつかの固定接点をPCBに固定する方法を示し得る。固定接点326cは、ビアホール745を使用することによってPCBに固定される。ビアホール745は、グランドケーブル441には接続されない。
【0064】
USBポートの金属製ハウジング322は、PCB440のグランドに接続されない。USBポートを使用することによって充電する場合は、電源ピン−>汗−>USBポートの金属製ハウジングという電流経路は、形成できない。従って、熱が蓄積してUSBポートが焼けてしまうことはない。
【0065】
図6aに示すように、
図6aは、
図5の点線部分400の概略図である。隣接する配線層の浮遊領域444及びグランド441は、キャパシタを形成し、重なり面積sは、隣接する配線層における浮遊領域444の正投影とグランドとが重なる面積である。
図6bに示されるように、
図6bは、
図6aの可能な実施形態である。重なり面積sは、浮遊領域444の面積から非重なり領域450を引いたものである。
図6cに示されるように、
図6cは、
図6の別の可能な実施形態である。重なり面積sは、浮遊領域444の面積から非重なり領域451を引いたものである。非重なり領域451が十分に小さければ、非重なり領域451は、無視されてもよい。電極距離dは、浮遊領域444とグランド441との間の距離である(
図6aに示すように)。従って、
図6dに示されるように、キャパシタが形成される。
【0066】
図7に示されるように、
図7は、本発明の一実施形態によるPCB上の配線層上の配線の概略図である。USBポート用の電源ピン半田付け接合部661、データピン半田付け接合部662及び663、グランド半田付け接合部664、浮遊領域444、グランド441及び他の配線665は、1つの配線層に配されている。これらの配線を除く他の領域は、絶縁材443である。浮遊領域444は、隣接するグランドケーブル441から分離され、浮遊領域444は、他の配線665から分離される。浮遊領域444は、USBポートの固定接点に接続された十字型の配線で配される。十字型の配線は、星形の配線に置き換えても、他の形状の配線にしてもよい。
【0067】
図9は、本発明の一実施形態による電子デバイスのUSBポートとPCBとの間の接続の別の実施形態である。PCBは、配線層1から配線層6を有する。
図9において、格子ブロックは、浮遊領域であり、灰色ブロックは、他の配線であり、浮遊領域は、配線層1、3、4及び5に配される。USBポートの固定接点901及び固定接点902は、同じ浮遊領域(例えば、配線層1の浮遊領域)に接続されてもよい。配線層4の浮遊領域は、配線層5の浮遊領域と反対側にある。配線層4と配線層5との間の距離は、配線層3と配線層4との間の距離よりも大きく、また配線層5と配線層6との間の距離よりも大きい。
【0068】
以上、本発明の実施形態における電子デバイスのUSBポートをPCBに固定する実施形態について説明した。USBポートの短絡を防ぐために、対応するUSBケーブル又は充電器が必要である。
【0069】
図10は、従来技術における充電器及びUSBケーブルを示す。充電器610のUSBポートの金属製ハウジング612は、固定接点を使用することによって充電器610のグランドに接続される。USBケーブル630は、電源ケーブル631、グランドケーブル632、シールドケーブル633、データケーブル等を含む(図に示されない)。電源ケーブル331及びグランドケーブル332の説明と同様に、電源ケーブル631及びグランドケーブル632は、電子デバイス及び充電器を接続して充電するために用いられる。データケーブルを使用することによってデータを転送する。製造時に、シールドケーブル633とUSBケーブル630の2つのUSBポートの金属製ハウジング634a及び634bとが一緒に押圧され、それによってシールドケーブル633が金属製ハウジング634a及び634bに接続される。従来技術において、充電器610のUSBポートがUSBケーブル630のUSBポートAに接続されると、充電器610のUSBポートの金属製ハウジング612が、USBケーブルのUSBポートAの金属製ハウジング634aに接続されることが分かる。この場合、シールドケーブル633は、接地されるので、USBケーブルのUSBポートBの金属製ハウジング634bは、接地される。USBケーブル630のUSBポートBが電子デバイスのUSBポートに接続されるとき、電子デバイスのUSBポートの金属製ハウジングは、接地される。その結果、背景技術で説明されている短絡が依然として発生する。
【0070】
図11は、本発明の実施形態によるUSBケーブルを示す。USBケーブル730は、電源ケーブル731、グランドケーブル732、シールドケーブル733、データケーブル等を含む(図には示されない)。電源ケーブル731及びグランドケーブル732は、電子デバイスと充電用の充電器を接続するために使用され、データケーブルは、データを送信するために使用される。シールドケーブル733は、USBケーブル330のUSBポートBの金属製ハウジング734bに接続され、シールドケーブル733は、USBケーブルのUSBポートAの金属製ハウジング734aに接続されない。
【0071】
図10において、USBケーブル730のUSBポートAが充電器610のUSBポートに接続され、USBケーブル730のUSBポートBが電子デバイス320のUSBポートに接続される場合、USBケーブルのシールドケーブル733は、USBポートAに近い側でUSBポートAの金属製ハウジングに接続されないので、充電器610のUSBポートの金属製ハウジング612が接地されても、シールドケーブル733は、接地されない。従って、電子デバイス320のUSBポートの金属製ハウジング322は、接地されないので、電子デバイスのUSBポートの短絡を防止することができる。
【0072】
任意に、USBケーブルのUSBポートA及びUSBポートBの両方の金属製ハウジングは、シールドケーブルに接続しなくてもよい。
【0073】
任意に、充電器のUSBポート及びPCBを
図5及び
図9に示す方法で接続することができる。詳細は、
図5及び
図9における関連説明を参照されたい。詳細な説明は、ここでは繰り返さない。任意に、充電器のUSBポート及びPCBも
図8に示されるように接続できる。充電器のUSBポートの金属製ハウジングは、固定接点を使用することによってPCBに固定され、固定接点は、PCBのグランド4に接続されない。充電器のUSBポート及びPCBはまた、
図5/
図9及び
図8の方法の組み合わせを使用することによって接続されてもよい。
【0074】
充電システムは、電子デバイス、充電器及びUSBケーブルを含む。充電器のUSBポート及びPCBが
図5/
図9に示されるような方法で、又は、
図8に示されるように接続されるとき、電子デバイスのUSBポートの短絡問題を解決するために、USBケーブル630又はUSBケーブル730を使用することによって前述の実施形態の電子デバイス320に充電器を接続することができる。電子デバイスのUSBポート及びPCBは、
図5及び
図9に示されるような方法で接続され、電子デバイスは、USBケーブル730と共に、又は、USBポートとPCBとが
図5、
図8又は
図9に示されるように接続される充電器と共に使用される。従って、電子デバイスのUSBポートの短絡を解消し、アンテナへのEMI干渉を排除することができる。
【0075】
本発明のこの実施形態におけるUSBケーブルは、2つの電子デバイス間でデータを伝送するようにさらに構成することができる。USBケーブルについては、
図11を参照されたい。USBケーブル730のUSBポートBは、電子デバイス320のUSBポートに接続され、USBケーブル730のUSBポートAは、他の電子デバイスのUSBポートに接続される。任意に、USBケーブルのUSBポートA及びUSBポートBの両方の金属製ハウジングをシールドケーブルに接続しなくてもよい。
【0076】
任意に、他の電子デバイスのUSBポート及びPCBを、前述の電子デバイスのUSBポート及びPCBを接続する方法で、例えば
図6及び
図9に示すように接続することができる。詳細は、
図5及び
図9の関連説明を参照されたい。詳細な説明は、ここでは繰り返さない。
【0077】
データ伝送システムは、第1の電子デバイス、第2の電子デバイス及びUSBケーブルを含む。第1の任意の方法では、第1の電子デバイスのUSBポート及びPCBは、
図5又は
図9に示すように、又は、
図5/
図9及び
図8の方法の組み合わせを使用することによって接続される。USBケーブルは、
図11に示すように実装される。USBポートBは、第1の電子デバイスに接続され、USBポートAは、第2の電子デバイスに接続される。第2の電子デバイスのUSBポート及びPCBを接続する方法に課される要件はない。第2の任意の方法では、第1の電子デバイス及び第2の電子デバイスのUSBポート及びPCBは、
図5又は
図9に示すように、又は、
図5/
図9及び
図8の方法の組み合わせを使用することによって接続され、USBケーブルに課される要件はない。