特許第6790469号(P6790469)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6790469
(24)【登録日】2020年11月9日
(45)【発行日】2020年11月25日
(54)【発明の名称】タイヤ加硫用コンテナ
(51)【国際特許分類】
   B29C 33/02 20060101AFI20201116BHJP
   B29C 35/02 20060101ALI20201116BHJP
   B29L 30/00 20060101ALN20201116BHJP
【FI】
   B29C33/02
   B29C35/02
   B29L30:00
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-112407(P2016-112407)
(22)【出願日】2016年6月6日
(65)【公開番号】特開2017-217781(P2017-217781A)
(43)【公開日】2017年12月14日
【審査請求日】2019年6月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006714
【氏名又は名称】横浜ゴム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001368
【氏名又は名称】清流国際特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100129252
【弁理士】
【氏名又は名称】昼間 孝良
(74)【代理人】
【識別番号】100155033
【弁理士】
【氏名又は名称】境澤 正夫
(72)【発明者】
【氏名】高橋 幸久
【審査官】 ▲高▼村 憲司
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭63−132010(JP,A)
【文献】 独国特許出願公開第02201012(DE,A1)
【文献】 特開平10−286833(JP,A)
【文献】 特開2002−018856(JP,A)
【文献】 特開2002−361631(JP,A)
【文献】 特開2011−201036(JP,A)
【文献】 特表2012−531326(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 33/00 − 33/76
B29C 35/00 − 35/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
環状に配置される複数のそれぞれのセクタモールドの外周面に取り付けられるセグメントと、上側サイドモールドが取り付けられる昇降プレートと、下側サイドモールドが取り付けられるボトムプレートと、上下移動するコンテナリングとを備え、
前記昇降プレートと前記ボトムプレートの上下間に挟んだ状態のそれぞれの前記セグメントの外周傾斜面を、下方移動する前記コンテナリングの内周傾斜面により押圧することにより、それぞれの前記セクタモールドを、その環状中心線に対して前進させて閉型位置まで移動させて、これらセクタモールドを環状に組み付けてタイヤモールドを閉型する構成にしたタイヤ加硫用コンテナにおいて、
それぞれの前記セグメントが常に前記ボトムプレートに載置された状態であり、これらセグメントを前記環状中心線に対して進退移動させるセグメント移動部を備えて、前記セグメント移動部が、前記ボトムプレートに形成されている埋設スペースに収容されていて上下移動する移動用シリンダと、前記移動用シリンダとそれぞれの前記セグメントの外周面と間に連結されるリンク機構とを備えて、前記リンク機構が、それぞれの前記セグメントの外周面に着脱自在で回転可能に連結されているアームと、このアームと前記移動用シリンダの間に配置されて前記移動用シリンダに回転可能に連結されているアームとを有し、前記移動用シリンダの上下移動に伴って前記リンク機構を介してそれぞれの前記セグメントを前記環状中心線に対して前進させることにより、それぞれの前記セクタモールドを仮閉型位置まで移動させて、それぞれの前記セグメントを前記昇降プレートと前記ボトムプレートの上下間に挟んだ状態にして、この状態のそれぞれの前記セグメントの外周傾斜面を、下方移動する前記コンテナリングの内周傾斜面により押圧してそれぞれの前記セクタモールドを前記閉型位置まで移動させる構成にしたことを特徴とするタイヤ加硫用コンテナ。
【請求項2】
前記移動用シリンダが1つだけ設けられている請求項1に記載のタイヤ加硫用コンテナ。
【請求項3】
前記埋設スペースが前記セグメントと同じ数だけ形成されている請求項1に記載のタイヤ加硫用コンテナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤ加硫用コンテナに関し、さらに詳しくは、構成部品の摩耗を低減するとともに、熱エネルギのロスを抑制できるタイヤ加硫用コンテナに関するものである。
【背景技術】
【0002】
セクショナルタイプのタイヤモールドは、環状に組付けられる複数のセクタモールドと、環状の上下一対のサイドモールドと有している。このタイヤモールドが設置されるタイヤ加硫用コンテナには、それぞれのセクタモールドの外周面に取り付けられるセグメントと、セグメントが吊設されて上側サイドモールドが取り付けられる昇降プレートと、下側サイドモールドが取り付けられるボトムプレートと、上下移動するコンテナリングとが備わっている。セグメントの外周傾斜面とコンテナリングの内周傾斜面とはスライド可能に係合されている。
【0003】
昇降プレートを下方移動させることにより、セグメントがボトムプレートに載置された状態になる。この状態で、コンテナリングが下方移動することにより、昇降プレートとボトムプレートの上下間に挟まれたセグメントが、摺動しながら環状中心線に対して前進してセクタモールドが環状に組み付けられてタイヤモールドが閉型する。環状に組み付けられたセクタモールドは、コンテナリングが上方移動することにより、環状中心線に対して後退して開型状態になる(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
それぞれのセグメントは、昇降プレートに強く押圧されて昇降プレートとボトムプレートの上下間に挟まれた状態になるため、繰り返し摺動移動することにより摩耗が顕著になる。昇降プレートによる押圧力が大きい程、セグメントの摩耗量が大きくなり、変形も生じ易くなる。また、この押圧力が偏ってセグメントに作用するとセグメントに偏摩耗が生じる。このようにセグメントに摩耗や変形が生じると、閉型したタイヤモールドにずれが生じるため、加硫したタイヤに段差やバリが発生するという問題がある。また、昇降プレートの下面及びボトムプレートの上面のメタルプレートやコンテナリングの内周面のメタルプレートなどの摺動部材にも経時的に摩耗や変形が生じ、同様に問題になる。
【0005】
さらに、昇降プレートに吊設されているセグメントがボトムプレートに載置される前の状態では、セグメントにはボトムプレートからの熱が伝わることがない。それ故、ボトムプレートからそれぞれのセクタモールドへの熱供給も遮断された状態になる。したがって、ボトムプレートを加熱していてもその熱エネルギがセクタモールドの加熱に有効に利用されずにロスが生じている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−26020号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、構成部品の摩耗を低減するとともに、熱エネルギのロスを抑制できるタイヤ加硫用コンテナを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため本発明のイヤ加硫用コンテナは、環状に配置される複数のそれぞれのセクタモールドの外周面に取り付けられるセグメントと、上側サイドモールドが取り付けられる昇降プレートと、下側サイドモールドが取り付けられるボトムプレートと、上下移動するコンテナリングとを備え、前記昇降プレートと前記ボトムプレートの上下間に挟んだ状態のそれぞれの前記セグメントの外周傾斜面を、下方移動する前記コンテナリングの内周傾斜面により押圧することにより、それぞれの前記セクタモールドを、その環状中心線に対して前進させて閉型位置まで移動させて、これらセクタモールドを環状に組み付けてタイヤモールドを閉型する構成にしたタイヤ加硫用コンテナにおいて、それぞれの前記セグメントが常に前記ボトムプレートに載置された状態であり、これらセグメントを前記環状中心線に対して進退移動させるセグメント移動部を備えて、前記セグメント移動部が、前記ボトムプレートに形成されている埋設スペースに収容されていて上下移動する移動用シリンダと、前記移動用シリンダとそれぞれの前記セグメントの外周面と間に連結されるリンク機構とを備えて、前記リンク機構が、それぞれの前記セグメントの外周面に着脱自在で回転可能に連結されているアームと、このアームと前記移動用シリンダの間に配置されて前記移動用シリンダに回転可能に連結されているアームとを有し、前記移動用シリンダの上下移動に伴って前記リンク機構を介してそれぞれの前記セグメントを前記環状中心線に対して前進させることにより、それぞれの前記セクタモールドを仮閉型位置まで移動させて、それぞれの前記セグメントを前記昇降プレートと前記ボトムプレートの上下間に挟んだ状態にして、この状態のそれぞれの前記セグメントの外周傾斜面を、下方移動する前記コンテナリングの内周傾斜面により押圧してそれぞれの前記セクタモールドを前記閉型位置まで移動させる構成にしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、タイヤモールドが開型している時も、それぞれの前記セグメントが常に前記ボトムプレートに載置された状態になっている。そのため、ボトムプレートからセグメントを通じてそれぞれのセクタモールドに熱が供給される。これにより、ボトムプレートからの熱エネルギをセクタモールドの加熱に有効利用することができる。
【0010】
それぞれのセグメントをセグメント移動部を用いて移動させることで、それぞれのセクタモールドを仮閉型位置まで移動させる。そして、昇降プレートとボトムプレートの上下間に挟んだ状態のそれぞれのセグメントの外周傾斜面を、下方移動するコンテナリングの内周傾斜面により押圧して、それぞれのセクタモールドを閉型位置まで移動させて環状に組み付けてタイヤモールドを閉型する。即ち、コンテナリングとそれぞれのセグメントが接触して摺動するのは、セクタモールドが仮閉型位置と閉型位置の間を移動する時だけになる。また、コンテナリングに押圧されて、それぞれのセグメントが昇降プレートとボトムプレートに挟まれた状態で、それぞれのプレートに接触して摺動するのも、セクタモールドが仮閉型位置と閉型位置の間を移動する時だけになる。そのため、従来に比してセグメント、コンテナリング、昇降プレートおよびボトムプレートの摩耗を低減するには有利になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】開型状態の本発明のタイヤ加硫用コンテナを例示する左半分縦断面図である。
図2図1のセクタモールド、セグメントおよび下側サイドモールドを平面視で例示する説明図である。
図3図1のセクタモールドを仮閉型位置に移動させた状態のタイヤ加硫用コンテナを例示する左半分縦断面図である。
図4図3のセクタモールドを閉型位置に移動させて閉型した状態のタイヤ加硫用コンテナを例示する左半分縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明のタイヤ加硫用コンテナを図に示した実施形態に基づいて説明する。
【0013】
図1図2に例示するように、本発明のタイヤ加硫用コンテナ1(以下、コンテナ1という)には、セクショナルタイプのタイヤモールドが設置される。このタイヤモールドは、環状に配置されてタイヤトレッドを成形する複数(例えば、8個程度)のセクタモールド11、タイヤサイドウォールを成形する環状の上側サイドモールド12aおよび下側サイドモールド12bを備えている。図中の一点鎖線CLは、環状に配置されたセクタモールド11の環状中心線を示している。タイヤモールドの中にはグリーンタイヤが配置される。本願の図面ではグリーンタイヤは省略して記載していない。
【0014】
このコンテナ1は加硫機に設置されていて中心機構8が内部に配置されている。中心機構8には上下に間隔をあけて取り付けられたそれぞれの保持プレート10、10によって筒状の加硫用ブラダ9の上縁部、下縁部が保持されている。
【0015】
コンテナ1は、それぞれのセクタモールド11の外周面に取り付けられるセグメント3と、上側サイドモールド12aが取り付けられる昇降プレート4と、下側サイドモールド12bが取り付けられるボトムプレート5と、上下移動するコンテナリング2と、セグメント移動部6とを備えている。昇降プレート4、ボトムプレート5およびコンテナリング2が熱源となってタイヤモールドを加熱する。
【0016】
昇降プレート4とコンテナリング2とは、油圧シリンダ等によりそれぞれ独立別個に上下移動する。それぞれのセグメント3は、下方に向かって外周側に広がって傾斜している外周傾斜面を有している。また、コンテナリング2は、下方に向かって外周側に広がって傾斜している内周傾斜面を有している。
【0017】
それぞれのセグメント3は常にボトムプレート5に載置された状態になっている。これらセグメント3は、セグメント移動部6によってボトムプレート5上で環状中心線CLに対して進退移動する。セグメント移動部6は、上下移動する移動用シリンダ6aと、この移動用シリンダ6aとそれぞれのセグメント3との間に連結されるリンク機構を構成する複数のアーム6b、6cとを備えている。
【0018】
セグメント移動部6を詳述すると、移動用シリンダ6aに回転可能に連結されているアーム6bがボトムプレート5に固定されている固定軸6dに回転可能に連結されている。また、固定軸6dに回転可能に連結されている別のアーム6cがセグメント3の外周面に着脱自在で回転可能に連結されている。移動用シリンダ6aの上下移動に伴って、一方のアーム6bが固定軸6dを中心にして回転し、この回転に連動して他方のアーム6cが固定軸6を中心にして回転するリンク機構になっている。他方のアーム6cが固定軸6を中心にして回転すると、セグメント3が環状中心線CLに対して進退移動する。このようにセグメント移動部6は比較的簡素な構成であり、セグメント3のそれぞれに対して設けられている。
【0019】
この実施形態では、移動用シリンダ6aがボトムプレート5に形成されている埋設スペース7に収容されている。したがって、セグメント3と同じ数の埋設スペース7がボトムプレート5に設けられている。このように埋設スペース7を設けて、移動用シリンダ6aを収容することで、コンテナ1をコンパクトにし易くなる。
【0020】
一方のアーム6bも埋設スペース7に収容されていて、他方のアーム6cは、埋設スペース7から上方に突出している。中心機構8の下方に1つの移動用シリンダ6aを設けて、この1つの移動用シリンダ6aに、それぞれのセグメント3に対応するアーム6bを回転可能に連結した構成にすることもできる。この構成により、それぞれのセグメント3(セクタモールド11)を同期して移動させ易くなる。
【0021】
それぞれのセグメント3の外周傾斜面は、コンテナリング2の内周傾斜面に摺動可能になっている。下方移動するコンテナリング2の内周傾斜面が、それぞれのセグメント3の外周傾斜面を押圧することで、セグメント3とともにそれぞれのセクタモールド11が環状中心線CLに対して前進移動する構成になっている。
【0022】
以下、開型状態のタイヤモールドを閉型して、グリーンタイヤを加硫する工程を説明する。
【0023】
グリーンタイヤを加硫するには、図1図2に例示するようにコンテナリング2および昇降プレート4を上方の待機位置に待機させておき、それぞれのセクタモールド11を開型位置に待機させておく。また、上側の保持プレート10を上方の待機位置に待機させておいて、加硫用ブラダ9を収縮させておく。このようにタイヤモールドが開型した状態で、下側サイドモールド12bの上にグリーンタイヤを横置き状態でセットする。
【0024】
次いで、図3に例示するように、移動用シリンダ6aを下方移動させて、セグメント移動部6のリンク機構によって、それぞれのセグメント3を環状中心線CLに対して前進させる。これにより、それぞれのセクタモールド11を開型位置から仮閉型位置まで移動させる。開型位置から仮閉型位置までの距離は、開型位置から閉型位置までの距離に対して例えば85%〜95%程度である。
【0025】
また、昇降プレート4を所定位置まで下方移動させて、仮閉型位置に移動させたそれぞれのセグメント3の上面に当接させる。これにより、それぞれのセグメント3を昇降プレート4とボトムプレート5の上下間に挟んだ状態にする。この状態では、それぞれのセグメント3、上側サイドモールド12aおよび下側サイドモールド12bによって、グリーンタイヤが概ね囲まれている。
【0026】
次いで、図4に例示するようにコンテナリング2を下方移動させる。これにより、それぞれのセグメント3の外周傾斜面を、コンテナリング2の内周傾斜面により押圧する。これに伴い、それぞれのセグメント3を環状中心線CLに対してさらに前進させて、それぞれのセクタモールド11を仮閉型位置から閉型位置まで移動させる。閉型位置に移動したそれぞれのセグメント3は環状に組み付けられる。それぞれのセグメント3、上側サイドモールド12aおよび下側サイドモールド12bによって、グリーンタイヤが完全に囲まれてタイヤモールドが閉型、型締めされる。
【0027】
次いで、グリーンタイヤは、型締めされたタイヤモールドの中で膨張させた加硫用ブラダ9によって内側から押圧されて所定温度、所定圧力の条件下で所定時間加硫される。その後、タイヤモールドを開型して加硫したタイヤを取り出す。タイヤモールドを開型する手順は、閉型する手順と逆の手順を行えばよい。
【0028】
上述した本発明によれば、それぞれのセグメント3が常に熱源となるボトムプレート5に載置された状態にされている。そのため、タイヤモールドが開型していても、ボトムプレート5からはそれぞれのセグメント3を通じて、それぞれのセクタモールド11に熱が供給される。これにより、ボトムプレート5からの熱エネルギを無駄なく、セクタモールド11の加熱に有効利用できるようになっている。
【0029】
それぞれのセグメント3は、セグメント移動部6を用いて移動させることで、それぞれのセクタモールド11を開型位置から仮閉型位置まで移動させる。これにより、コンテナリング2がそれぞれのセグメント3に接触して互いに摺動するのは、セクタモールド11が仮閉型位置と閉型位置との間を移動する時だけになる。
【0030】
また、それぞれのセグメント3が、昇降プレート4とボトムプレート5の上下間に挟まれた状態で昇降プレート4およびボトムプレート5と接触して摺動するのは、セクタモールド11が仮閉型位置と閉型位置の間を移動する時だけになる。
【0031】
このように、それぞれのセグメント3が、コンテナリング2、昇降プレート4およびボトムプレート5と摺動する機会が、従来に比して極めてわずかな機会に限定される。これに伴い、従来に比してセグメント3、コンテナリング2、昇降プレート4およびボトムプレート5の摩耗を低減するには非常に有利になる。これにより、これら構成部品の耐用期間を長くすることができる。
【0032】
また、型締めされたタイヤモールドにはセグメント3の摩耗や変形に起因するずれが生じ難くなる。これに伴い、タイヤモールドのずれによる段差やバリがない品質の優れたタイヤを得ることができる。
【0033】
さらに、本発明では、セグメント3およびセクタモールド11が常にボトムプレート5に載置されている。それ故、重量物であるセグメント3およびセクタモールド11を昇降プレート4に吊設する場合に比して、昇降プレート4を上下移動させるためのエネルギを削減するにも有利である。
【符号の説明】
【0034】
1 タイヤ加硫用コンテナ
2 コンテナリング
3 セグメント
4 昇降プレート
5 ボトムプレート
6 セグメント移動部
6a 移動用シリンダ
6b、6c アーム
6d 固定軸
7 埋設スペース
8 中心機構
9 加硫用ブラダ
10 保持プレート
11 セクタモールド
12a 上側サイドモールド
12b 下側サイドモールド
CL セクタモールドの環状中心線
図1
図2
図3
図4