(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記綴じ具が、前記第1の支持部を有した第1のベースと、前記第2の支持部を有した第2のベースとを備え、それらのベースを前記ファイル本体にそれぞれ取付けたものであり、
前記綴じ桿の伸縮に基づいて、前記表紙を閉じた姿勢における前記両押え板同士の対面距離よりも前記表紙を開いた姿勢における前記両押え板同士の対面距離の方が大きくなるように構成されている請求項1又は2記載のパイプ式ファイル。
前記第1の支持部と前記第1の押え板とを前記綴じ桿と略直交する方向から接近させて相互に押し付けることによって前記第1の押え板を前記第1の支持部に再度支持させることができるように構成されている請求項1、2又は3記載のパイプ式ファイル。
前記綴じ具が、前記第1の押え板を前記第1の支持部に離脱不能に拘束するロック状態及び前記第1の押え板が前記第1の支持部に対して装脱されるのを許容するロック解除状態を選択的にとり得るロック機構を備えたものであり、
前記第1の支持部と前記第1の押え板とのいずれか一方に、押圧されることによって前記ロック機構をロック解除状態からロック状態に切り替えるトリガを設けるとともに、他方に、前記トリガを押圧するための押圧部分を設けており、
前記第1の支持部と前記第1の押え板とを相互に押し付けることによって、前記押圧部分が前記トリガを押圧するように構成されている請求項1記載のパイプ式ファイル。
前記ロック機構が、前記押え板が前記支持部から離脱するのを禁止するロック位置から前記押え板が前記支持部に対して装脱されるのを許容するロック解除位置までの間で作動可能な作動子と、この作動子を前記ロック位置に自己復帰させるための付勢要素と、この付勢要素の付勢力に抗して前記作動子を前記ロック解除位置方向に操作するためのロック解除用操作部と、このロック解除用操作部によりロック解除位置にもたらされた作動子をこ
のロック解除位置に保持する作動子保持部と、この作動子保持部による保持状態を解除して前記作動子を前記付勢要素の付勢力によりロック位置に自己復帰させるための前記トリガとを備えたものである請求項5記載のパイプ式ファイル。
前記自動位置決め手段が、部分円筒体をなす前記支持部の円筒面に連続させて設けられ前記支持部に向かう軸部を案内して前記支持部に係わり合わせるためのカム面である請求項7又は8記載のパイプ式ファイル。
ファイルを構成する一方の表紙の基端部に設けられる第1の支持部と、前記ファイルを構成する他方の表紙の基端部又は背表紙に設けられる第2の支持部と、第1の支持部に離脱可能に支持された第1の押え板と、前記第2の支持部に回動可能に支持された第2の押え板と、これら第1、第2の押え板間に設けられた伸縮可能な綴じ桿とを備えてなり、
前記第1の支持部から離脱させた第1の押え板を前記第1の支持部に押し付けて再度支持させることができるように構成されているとともに、前記第1の押え板を前記第1の支持部に押し付ける際の押し付け力を利用して前記第1の押え板と前記第1の支持部との相対的な位置決めを行う自動位置決め手段を備えているパイプ式ファイル用の綴じ具。
ファイルを構成する一方の表紙の基端部に設けられる第1の支持部と、前記ファイルを構成する他方の表紙の基端部又は背表紙に設けられる第2の支持部と、第1の支持部に離脱可能に支持された第1の押え板と、前記第2の支持部に回動可能に支持された第2の押え板と、これら第1、第2の押え板間に設けられた伸縮可能な綴じ桿とを備えてなり、
前記第1の支持部から離脱させた第1の押え板を前記第1の支持部に押し付けて再度支持させることができるように構成されているとともに、前記一方の表紙に取り付けられる第1のベースを少なくとも有し、この第1のベースに、少なくとも前記第1の支持部、及び前記第1の押え板が前記第1の支持部に支持された状態を解除する操作を行うためのロック解除用操作部を設けているパイプ式ファイル用の綴じ具。
前記支持部から離脱させた押え板を、前記綴じ桿を伸長させつつ外方に移動させることによって対応する前記支持部に再度支持させることができるように構成されている請求項13記載のパイプ式ファイル。
前記綴じ具が、前記押え板が前記支持部から離脱するのを禁止するロック状態及び前記押え板が前記支持部に対して装脱されるのを許容するロック解除状態を選択的にとり得るロック機構を備えたものであり、
前記ロック機構が、前記押え板を前記綴じ桿の伸縮方向に移動させて前記支持部に押し付けることによって前記ロック状態となるように構成されたものである請求項13又は14記載のパイプ式ファイル。
前記ロック機構が、前記押え板が前記支持部から離脱するのを禁止するロック位置から前記押え板が前記支持部に対して装脱されるのを許容するロック解除位置までの間で作動可能な作動子と、この作動子を前記ロック位置に自己復帰させるための付勢要素と、この付勢要素の付勢力に抗して前記作動子を前記ロック解除位置方向に操作するための前記ロック解除用操作部と、離脱状態の前記押え板を前記支持部に再支持させる際の押付力を利用して前記作動子を一時的に前記ロック解除位置に作動させる自動ロック部とを備えたものである請求項15記載のパイプ式ファイル。
ファイルを構成する表紙又は背表紙に取り付けられるベースと、前記ベースに設けられた対をなす支持部にそれぞれ支持された対をなす押え板と、これら押え板間に設けられた伸縮可能なパイプ式の綴じ桿とを具備してなり、
少なくとも一方の押え板を対応する支持部から離脱させることができるとともに、その離脱させた押え板を前記綴じ桿の伸縮方向に移動させて前記支持部に再度支持させることができるように構成されているパイプ式ファイル用の綴じ具。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、押え板と支持部との間の挿脱の操作が比較的難しいという欠点を解消することができるパイプ式ファイル及び綴じ具を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明は次の構成をなしている。
【0009】
請求項1に記載のパイプ式ファイルは、対をなす表紙の基端部間に背表紙を配したファイル本体を有し、このファイル本体の内面にパイプ式の綴じ具を設けてなるパイプ式ファイルであって、前記綴じ具が、一方の表紙の基端部に設けられた第1の支持部と、他方の表紙の基端部又は前記背表紙に設けられた第2の支持部と、第1の支持部に離脱可能に支持された第1の押え板と、前記第2の支持部に回動可能に支持された第2の押え板と、これら第1、第2の押え板間に設けられた伸縮可能な綴じ桿とを備え、離脱させた第1の押え板を前記第1の支持部に押し付けて再度支持させることができるように構成されたものであり、前記第1の押え板を前記第1の支持部に押し付ける際の押し付け力を利用して前記第1の押え板と前記第1の支持部との相対的な位置決めを行う自動位置決め手段を備えている。
【0010】
請求項2に記載のパイプ式ファイルは、対をなす表紙の基端部間に背表紙を配したファイル本体を有し、このファイル本体の内面にパイプ式の綴じ具を設けてなるパイプ式ファイルであって、前記綴じ具が、一方の表紙の基端部に設けられた第1の支持部と、他方の表紙の基端部又は前記背表紙に設けられた第2の支持部と、第1の支持部に離脱可能に支持された第1の押え板と、前記第2の支持部に回動可能に支持された第2の押え板と、これら第1、第2の押え板間に設けられた伸縮可能な綴じ桿とを備え、離脱させた第1の押え板を前記第1の支持部に押し付けて再度支持させることができるように構成されたものであり、少なくとも前記第1の支持部が前記一方の表紙に取り付けられた第1のベースに設けられたものであり、前記第1の押え板が前記第1の支持部に支持された状態を解除する操作を行うためのロック解除用操作部を前記第1のベースに設けている。
【0011】
請求項3に記載のパイプ式ファイルは、請求項1又は2に係る構成において、前記綴じ具が、前記第1の支持部を有した第1のベースと、前記第2の支持部を有した第2のベースとを備え、それらのベースを前記ファイル本体にそれぞれ取付けたものであり、前記綴じ桿の伸縮に基づいて、前記表紙を閉じた姿勢における前記両押え板同士の対面距離よりも前記表紙を開いた姿勢における前記両押え板同士の対面距離の方が大きくなるように構成されている。
【0012】
請求項4に記載のパイプ式ファイルは、請求項1、2又は3に係る構成において、前記第1の支持部と前記第1の押え板とを前記綴じ桿と略直交する方向から接近させて相互に押し付けることによって前記第1の押え板を前記第1の支持部に再度支持させることができるように構成されている。
【0013】
請求項5に記載のパイプ式ファイルは、請求項
1に係る構成において、前記綴じ具が、前記第1の押え板を前記第1の支持部に離脱不能に拘束するロック状態及び前記第1の押え板が前記第1の支持部に対して装脱されるのを許容するロック解除状態を選択的にとり得るロック機構を備えたものであり、前記第1の支持部と前記第1の押え板とのいずれか一方に、押圧されることによって前記ロック機構をロック解除状態からロック状態に切り替えるトリガを設けるとともに、他方に、前記トリガを押圧するための押圧部分を設けており、前記第1の支持部と前記第1の押え板とを相互に押し付けることによって、前記押圧部分が前記トリガを押圧するように構成されている。
【0014】
請求項6に記載のパイプ式ファイルは、請求項5に係る構成において、前記ロック機構が、前記押え板が前記支持部から離脱するのを禁止するロック位置から前記押え板が前記支持部に対して装脱されるのを許容するロック解除位置までの間で作動可能な作動子と、この作動子を前記ロック位置に自己復帰させるための付勢要素と、この付勢要素の付勢力に抗して前記作動子を前記ロック解除位置方向に操作するためのロック解除用操作部と、このロック解除用操作部によりロック解除位置にもたらされた作動子をこのロック解除位置に保持する作動子保持部と、この作動子保持部による保持状態を解除して前記作動子を前記付勢要素の付勢力によりロック位置に自己復帰させるための前記トリガとを備えたものである。
【0015】
請求項7に記載のパイプ式ファイルは、請求項6に係る構成において、前記
第1及び第2の支持部
の少なくとも一方が、前記ベースに設けられた部分円筒体状のものであり、
このような支持部に離脱可能に支持された前記押え板が、その基端縁部に前記支持部に包持され端面に軸心孔を開口させた軸部を備えたものである。
【0016】
請求項8に記載のパイプ式ファイルは、請求項7に係る構成において、
部分円筒体状をなす前記支持部が軸心方向に間隔を空けて複数設けられているとともに、前記押え板の軸部が前記各支持部に対応させて複数設けられており、前記作動子が、前記ベースに支持されて前記ロック解除位置から前記ロック位置までの間で前記軸心方向に進退動作可能な作動子本体と、この作動子本体に保持され前記ロック解除位置において前記軸部間に位置し前記ロック位置において前記軸部の軸心孔に嵌入する外れ止めピンとを備えたものである。
【0017】
請求項9に記載のパイプ式ファイルは、請求項7又は8に係る構成において、前記自動位置決め手段が、部分円筒体をなす前記支持部の円筒面に連続させて設けられ前記支持部に向かう軸部を案内して前記支持部に係わり合わせるためのカム面である。
【0018】
請求項10に記載の綴じ具は、ファイルを構成する一方の表紙の基端部に設けられる第1の支持部と、前記ファイルを構成する他方の表紙の基端部又は背表紙に設けられる第2の支持部と、第1の支持部に離脱可能に支持された第1の押え板と、前記第2の支持部に回動可能に支持された第2の押え板と、これら第1、第2の押え板間に設けられた伸縮可能な綴じ桿とを備えてなり、前記第1の支持部から離脱させた第1の押え板を前記第1の支持部に押し付けて再度支持させることができるように構成されているとともに、前記第1の押え板を前記第1の支持部に押し付ける際の押し付け力を利用して前記第1の押え板と前記第1の支持部との相対的な位置決めを行う自動位置決め手段を備えている。
【0019】
請求項11に記載の綴じ具は、ファイルを構成する一方の表紙の基端部に設けられる第1の支持部と、前記ファイルを構成する他方の表紙の基端部又は背表紙に設けられる第2の支持部と、第1の支持部に離脱可能に支持された第1の押え板と、前記第2の支持部に回動可能に支持された第2の押え板と、これら第1、第2の押え板間に設けられた伸縮可能な綴じ桿とを備えてなり、前記第1の支持部から離脱させた第1の押え板を前記第1の支持部に押し付けて再度支持させることができるように構成されているとともに、前記一方の表紙に取り付けられる第1のベースを少なくとも有し、この第1のベースに、少なくとも前記第1の支持部、及び前記第1の押え板が前記第1の支持部に支持された状態を解除する操作を行うためのロック解除用操作部を設けている。
【0020】
請求項12に記載のパイプ式ファイルは、対をなす表紙の基端部間に背表紙を配したファイル本体を有し、このファイル本体の内面にパイプ式の綴じ具を設けてなるパイプ式ファイルであって、前記綴じ具が、前記表紙と背表紙との境界部付近にそれぞれ位置させて前記ファイル本体の内面側に配設された対をなす支持部と、これら支持部に支持された対をなす押え板と、これら押え板間に設けられた伸縮可能なパイプ式の綴じ桿とを備えたものであり、少なくとも一方の押え板が対応する支持部に離脱可能に支持されているとともに、その離脱させた押え板を前記綴じ桿の伸縮方向に移動させて前記支持部の側方から再度支持させることができるように構成されている。
【0021】
請求項13に記載のパイプ式ファイルは、請求項12に係る構成において、前記綴じ具が、前記支持部をそれぞれ有した対をなすベースを備え、それらのベースを前記各表紙の基端部にそれぞれ設けたものであり、前記綴じ桿の伸縮に基づいて、前記表紙を閉じた姿勢における前記両押え板同士の対面距離よりも前記表紙を開いた姿勢における前記両押え板同士の対面距離の方が大きくなるように構成されている。
【0022】
請求項14に記載のパイプ式ファイルは、請求項13に係る構成において、前記支持部から離脱させた押え板を、前記綴じ桿を伸長させつつ外方に移動させることによって対応する前記支持部に再度支持させることができるように構成されている。
【0023】
請求項15に記載のパイプ式ファイルは、請求項13又は14に係る構成において、前記綴じ具が、前記押え板が前記支持部から離脱するのを禁止するロック状態及び前記押え板が前記支持部に対して装脱されるのを許容するロック解除状態を選択的にとり得るロック機構を備えたものであり、前記ロック機構が、前記押え板を前記綴じ桿の伸縮方向に移動させて前記支持部に押し付けることによって前記ロック状態となるように構成されたものである。
【0024】
請求項16に記載のパイプ式ファイルは、請求項15に係る構成において、前記ロック機構が、前記押え板が前記支持部から離脱するのを禁止するロック位置から前記押え板が前記支持部に対して装脱されるのを許容するロック解除位置までの間で作動可能な作動子と、この作動子を前記ロック位置に自己復帰させるための付勢要素と、この付勢要素の付勢力に抗して前記作動子を前記ロック解除位置方向に操作するための前記ロック解除用操作部と、離脱状態の前記押え板を前記支持部に再支持させる際の押付力を利用して前記作動子を一時的に前記ロック解除位置に作動させる自動ロック部とを備えたものである。
【0025】
請求項17に記載のパイプ式ファイルは、請求項16に係る構成において、前記支持部が、前記ベースに設けられた軸状のものであり、前記押え板が、その基端縁部に前記綴じ桿の伸長方向又は縮小方向から前記支持部に外嵌する部分円筒体状の軸受けを備えたものである。
【0026】
請求項18に記載のパイプ式ファイル用の綴じ具は、ファイルを構成する表紙又は背表紙に取り付けられるベースと、前記ベースに設けられた対をなす支持部にそれぞれ支持された対をなす押え板と、これら押え板間に設けられた伸縮可能なパイプ式の綴じ桿とを具備してなり、少なくとも一方の押え板を対応する支持部から離脱させることができるとともに、その離脱させた押え板を前記綴じ桿の伸縮方向に移動させて前記支持部に再度支持させることができるように構成されているパイプ式ファイル用の綴じ具。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、押え板と支持部との間の挿脱の操作が比較的難しいという欠点を解消することができるパイプ式ファイル及び綴じ具を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
<第一実施形態>
以下、請求項1〜請求項11に係る発明を両開き式の綴じ具2を有したパイプ式ファイルFに適用した場合の一実施形態について、
図1〜
図20を参照して説明する。
【0030】
本実施形態に係るパイプ式ファイルFは、
図1に示すように、対をなす表紙1aの基端部間に背表紙1bを配したファイル本体1を有し、このファイル本体1の内面にパイプ式の綴じ具2を設けてなるものである。
【0031】
前記綴じ具2は、
図1〜
図5に示すように、一方の表紙1aの基端部に設けられた第1の支持部3Aと、他方の表紙1aの基端部に設けられた第2の支持部3Bと、第1の支持部3Aに離脱可能に支持された第1の押え板4Aと、前記第2の支持部3Bに回動可能に支持された第2の押え板4Bと、これら第1、第2の押え板4A、4B間に設けられた伸縮可能なパイプ式の綴じ桿6とを備え、離脱させた第1の押え板4Aを前記第1の支持部3Aに押し付けて再度支持させることができるように構成されたものであり、前記第1の押え板4Aを前記第1の支持部3Aに押し付ける際の押し付け力を利用して前記第1の押え板4Aと前記第1の支持部3Aとの相対的な位置決めを行う自動位置決め手段10を備えている。
【0032】
また、前記綴じ具2は、前記第1の支持部3Aを有した第1のベース5Aと、前記第2の支持部3Bを有した第2のベース5Bとを備え、それらのベース5A、5Bを前記ファイル本体1における各表紙1aの基端部にそれぞれ取付けた、閲覧タイプのものであり、前記綴じ桿6の伸縮に基づいて、前記表紙1aを閉じた姿勢における前記両押え板4A、4B同士の対面距離よりも前記表紙1aを開いた姿勢における前記両押え板4A、4B同士の対面距離の方が大きくなるように構成されている。
【0033】
前記第1のベース5Aには、
図1、
図2及び
図4に示すように、前記第1の押え板4Aが前記第1の支持部3Aに支持された状態を解除する操作を行うためのロック解除用操作部8が設けられている。
【0034】
以下、
図1〜
図20を参照しつつより具体的に説明する。
【0035】
図1はこのパイプ式ファイルFを開いた状態を示す斜視図であり、ファイル本体1は通常のものであるため一部を省略して示してある。
図2は、前記パイプ式ファイルFを開いた状態を内面側から見た投影図であり、
図3は
図2におけるA−A線に沿った断面図である。
図4は、
図3におけるB−B線に沿った拡大断面図である。
図5は、このパイプ式ファイルFを閉じた状態を示す前記
図3に相当する断面図である。
図6は、前記第1のベース5Aの平面図である。
図7は、
図6における前記第1のベース5Aの拡大したX矢視図である。
図8、
図9、
図10及び
図11は、
図6におけるC−C線、D−D線、E−E線及びF−F線に沿った拡大断面図である。
図12は、ロック機構7を構成するロック部材9の斜視図である。
図13は、前記第1の押え板4Aの正面図である。
図14は、
図13におけるG−G線に沿った拡大断面図である。
図15は、このパイプ式ファイルFの前記第1の押え板4Aを前記第1の支持部3Aから離脱させた状態を示す斜視図である。
図16は、前記第1の押え板4Aを前記第1の支持部3Aから離脱させた状態における要部の断面図である。
図17、
図18及び
図19は、前記第1の押え板4Aを前記第1の支持部3Aに再度支持させる操作を説明するための作用説明図である。
図20は、前記ロック部材9の作動を示す
図4に相当する説明図である。また、以下の説明において、「上方」とはファイル本体1から離間する方向、「下方」とはファイル本体1に接近する方向をそれぞれ示す概念である。
【0036】
前記綴じ具2は、
図1〜
図5に示すように、前記第1のベース5Aと、前記第2のベース5Bと、前記第1の押え板4Aと、前記第2の押え板4Bと、これら第1の押え板4Aと第2の押え板4Bとの間に設けられた伸縮可能な綴じ桿6とを具備してなるもので、前記第1のベース5Aの第1の支持部3Aから離脱させた第1の押え板4Aを、前記綴じ桿6と略直交する方向から前記第1の支持部3Aに接近させ、これら第1の押え板4Aと第1の支持部3Aとを相互に押し付けることによって前記第1の押え板4Aを前記第1の支持部3Aに再度支持させることができるように構成されている。そして、前記第1の押え板4Aを前記第1の支持部3Aに離脱不能に拘束するロック状態(L)(
図4)及び前記第1の押え板4Aが前記第1の支持部3Aに対して装脱されるのを許容するロック解除状態(R)(
図20)を選択的にとり得るロック機構7を備えている。
【0037】
ここで、前記第1のベース5Aと前記第2のベース5Bとは、
図1、
図2、
図3及び
図5に示すように、背表紙1bを挟んで互いに対称な形状を有し、同一の構成を有する。そこで、第1のベース5Aについてのみ以下に詳述する。第2のベース5Bについては、上述した第2の支持部3B以外、第1のベース5Aにおけるものに対応する各部位に同一の名称及び符号を付し、詳細な説明は省略する。第1及び第2のベース5A、5Bを区別せず示す場合は、単に「ベース5」と称する。第1及び第2の支持部3A、3Bを区別せず示す場合は、単に「支持部3」と称する。
【0038】
前記第1のベース5Aは、
図3〜
図11に示すように、表紙1aの基端部内面にリベット等の固定具を介して固定される取付板11と、この取付板11の背表紙1b寄りの端縁から連続して設けられ軸心方向に間隔を空けて複数設けられている部分円筒体状の前記第1の支持部3Aと、互いに隣接する前記第1の支持部3A間に設けられるピン収納部13とを備えている。前記第1の支持部3Aは、具体的には、長手方向両端部及び中央部の計3箇所に設けられている。
【0039】
前記取付板11は、
図3〜
図11に示すように、表紙1aとの間に空間を形成する頂壁15と、この頂壁15の内側縁から垂下する内壁17と、前記頂壁15の外側縁から垂下する外壁19と、前記頂壁15の一端縁から垂下する第1の端壁21と、前記頂壁15の他端縁から垂下する第2の端壁23とを備えている。前記頂壁15は、2つのガイド突起25を長手方向両端近傍に備えているとともに、2つの板状の保持突起27を長手方向中間部に備えている。前記ガイド突起25は、平面視円形をなす有底円筒体状のもので、その底壁の中央部には、前記固定具を挿し通すための固定具挿通孔25aを設けている。すなわち、これらのガイド突起25は、その底壁を表紙1aの内面に当接させた状態で前記固定具により前記表紙1aに止着されている。また、前記頂壁15の長手方向一端部には、前記ロック解除用操作部8をロック解除時に一時的に収納するための切欠き15aを設けており、前記第1の端壁21のこの切欠き15aに対応する部位には、前記ロック機構7を構成するロック部材9の端部を外部に導出させるためのロック部材導出窓21aが形成されている。そして、この頂壁15と表紙1aとの間の空間には、前記ロック部材9が配されている。前記内壁17の中央部には、前記ロック機構7のトリガ29を突没可能に配置させるためのトリガ窓17aを設けている。
【0040】
前記第1の支持部3Aは、
図3及び
図8〜
図11に示すように、前記内壁17の下端から湾曲しつつ背表紙1b方向に伸びる部分円筒体状のものであり、前記第1の押え板4Aの軸部31を部分的に包持する。また、この第1の支持部3Aの先端には前記自動位置決め手段10を構成するための後述する案内板33が一体に延設されている。
【0041】
前記ピン収納部13は、前記各第1の支持部3A間に形成されたもので、
図10に示すように、前記ロック機構7を構成する外れ止めピン35の先端部35bを軸心方向にスライド可能に保持する筒状部37と、この外れ止めピン35の基端部35aの動作を許容する動作許容窓39とを備えたものである。前記筒状部37は、前記第1の取付板11の頂壁15の内側端から一体に伸びており、前記第1の支持部3Aに向けて開口している。前記動作許容窓39は、前記第1の支持部3Aの頂壁15と前記表紙1aとの間の空間を外部に開放させるものであり、前記外れ止めピン35の基端部35aの移動範囲に対応した開口幅を備えている。
【0042】
次いで、第1の押え板4Aについて以下に詳述する。なお、前記第1の押え板4Aと前記第2の押え板4Bとは、
図1、
図2、
図3及び
図5に示すように、背表紙1bを挟んで互いに対称な形状を有し、同一の構成を有するので、第2の押え板4Bについては、第1の押え板4Aにおけるものに対応する各部位に同一の名称及び符号を付し、詳細な説明は省略する。また、第1及び第2の押え板4A、4Bを区別せず示す場合は、単に「押え板4」と称する。
【0043】
前記第1の押え板4Aは、
図1〜
図3、
図5、
図13及び
図14に示すように、前記綴じ桿6により綴じられた用紙の外面を押えるための板状のもので、基端縁部に軸心方向に間隔を空けて複数、端面に軸心孔31aを開口させた円筒体状の軸部31を有する。この軸部31は、具体的には長手方向両端部及び中央部の計3箇所に、前記第1のベース5Aの各支持部3に対応させて設けられている。そして、この軸部31を、前記第1のベース5Aの支持部3に回動可能に包持させている。
【0044】
前記綴じ桿6は、
図1〜
図5に示すように、第1の押え板4Aに基端部を支持させたロッド41と、第2の押え板4Bに基端部を支持させたパイプ43とを備えたもので、前記パイプ43内に前記ロッド41がスライド可能にかつ抜出可能に嵌合されている。
【0045】
前記ロック機構7は、前記第1及び第2のベース5A、5Bにそれぞれ設けられている。より具体的には、このロック機構7は、前記第1及び第2のベース5A、5Bの頂壁15と表紙1aとの間の空間にそれぞれ配され後述する外れ止めピン35を有するロック部材9を具備してなり、前記外れ止めピン35を前記押え板4の軸部に設けた軸心孔31aに挿脱させることにより前記ロック状態(L)又は前記ロック解除状態(R)を選択的にとりうるようにしたものである。
【0046】
前記ロック部材9は、
図4及び
図12に示すように、前記押え板4が前記支持部3から離脱するのを禁止するロック位置(l)から前記押え板4が前記支持部3に対して装脱されるのを許容するロック解除位置(r)までの間で作動可能な作動子45と、前記ベース5に固定された静止部47と、この静止部47と前記作動子45との間に設けられその作動子45を前記ロック位置(l)に自己復帰させるための付勢要素49と、この付勢要素49の付勢力に抗して前記作動子45を前記ロック解除位置(r)方向に操作するための前記ロック解除用操作部8と、このロック解除用操作部8によりロック解除位置(r)にもたらされた作動子45をこのロック解除位置(r)に保持する作動子保持部51と、この作動子保持部51による保持状態(H)を解除して前記作動子45を前記付勢要素49の付勢力によりロック位置(l)に自己復帰させるためのトリガ29とを備えたものである。
【0047】
前記作動子45は、
図4、
図12及び
図20に示すように、前記ベース5に支持されて前記ロック解除位置(r)(
図20)から前記ロック位置(l)(
図4)までの間で前記軸心方向に進退動作可能な作動子本体53と、この作動子本体53に保持され前記ロック解除位置(r)において前記軸部間に位置し前記ロック位置(l)において前記軸部の軸心孔31aに嵌入する前記外れ止めピン35とを備えている。
【0048】
前記作動子本体53は、
図4及び
図12に示すように、板状をなす部材で、長手方向両端部に前記ベース5の取付板11に形成したガイド突起25にスライド可能に係わり合う長孔53aを有する。また、この作動子本体53は、前記外れ止めピン35を取り付けるための取り付け凹部53bを内側縁部に備えている。
【0049】
前記外れ止めピン35は、
図4、
図12及び
図20に示すように、前記作動子本体53から背表紙1b側に突出する基端部35aと、この基端部35aの突出端から前記ベース5の長手方向に沿って、すなわち前記支持部3の軸心に沿って伸びる先端部35bとを備えている。この外れ止めピン35は、前記基端部35aを、前記作動子本体53の前記取り付け凹部53bに嵌合保持させており、前記作動子45の動きに伴って前記軸心方向に進退動作しうるようになっている。すなわち、この外れ止めピン35は、先端部35bが前記軸部の軸心孔31aに嵌入するロック位置(l)(
図4)と、先端部35bが前記軸部の軸心孔31aから抜出する前記ロック解除位置(r)(
図20)との間で進退動作するようになっている。
【0050】
前記静止部47は、
図4、
図12及び
図20に示すように、前記空間に収容されるブロック状のもので、その上面に前記ベース5の保持突起27と係り合う保持孔47aを備えている。すなわちこの静止部47は前記保持孔47aに前記保持突起27を係合させた状態で前記空間内に移動不能に収納されている。
【0051】
前記付勢要素49は、
図4、
図12及び
図20に示すように、前記作動子45と前記静止部47との間に設けられたもので、本実施形態では、前記作動子45を前記ロック位置(l)に向けて弾性付勢する機能のみならず、前記トリガ29を後述する突出位置(t)方向に付勢する機能、及び前記作動子保持部51を保持状態(H)に維持するための機能も備えている。より具体的には、この付勢要素49は、内方に膨出する内方膨出部分49aと、外方に膨出する外方膨出部分49bとを連続させてなるS字状の板ばねを主体とするものであり、前記内方膨出部分49aの端を前記作動子45に支持させるとともに、前記外方膨出部分49bの端を前記静止部47に支持させている。なお、この付勢要素49と、前記作動子本体53と、前記静止部47とは合成樹脂により一体に形成されている。
【0052】
前記ロック解除用操作部8は、
図4、
図12及び
図20に示すように、前記作動子本体53の端部に一体に設けられている。このロック解除用操作部8は、前記ロック位置(l)(
図4)において前記ベース5から離間した位置をとり、前記ロック解除位置(r)(
図20)においては前記ベース5の切欠き15a内に収納された位置をとるように構成されている。
【0053】
前記作動子保持部51は、
図4、
図12及び
図20に示すように、前記静止部47の先端に設けられた静止爪55と、前記作動子45の保持アーム57の先端部に設けられた保持爪59とを係り合わせることにより作動子45を前記ロック解除位置(r)に保持する、保持状態(H)をとりうるようになっている。前記保持アーム57は、前記ロック解除位置(r)(
図20)において前記付勢要素49の内方膨出部分49aに弾性的に押圧され、前記保持爪59と前記静止爪55とが係合可能となるように構成されている。
【0054】
前記トリガ29は、
図4及び
図12に示すように、前記保持アーム57の先端寄りの位置において前記保持アーム57から前記支持部3に向かう方向に突出させて設けたものである。また、このトリガ29は、前記トリガ窓17aを越えて突出する突出位置(t)と、前記取付板11と前記表紙1aとの間の空間に収納される没入位置(b)との間で移動可能である。作動子45が前記ロック解除位置(r)にある際には、前記保持アーム57が前記付勢要素49の内方膨出部分49aに押圧されることにより、この保持アーム57に設けた前記トリガ29が前記突出位置(t)に配されるようになっている。
【0055】
前記自動位置決め手段10は、
図4、
図8、
図9及び
図11に示すように、部分円筒体をなす前記支持部3の円筒面に連続させて設けられ前記支持部3に向かう軸部31を案内して前記支持部3に係わり合わせるためのカム面61であり、このカム面61は前記支持部3の先端から延出させた平板状をなす案内板33の内面に形成されている。より具体的には、このカム面61は、前記支持部3の内周面に滑らかに連続する平面であり、このカム面61と前記支持部3の内周面とによって前記支持部3を受け入れるための溝が形成されている。この溝は、開口端に向かって漸次拡開する形状を有する。
【0056】
次いで、このパイプ式ファイルFの作動について説明する。
【0057】
前記綴じ具に対して用紙の装填、取り替え、追加等の操作を行う場合には、まず、両表紙1aを背表紙1bと面一となる位置まで開いた上で、ロック解除用操作部8をロック位置(l)からロック解除位置(r)までスライドさせる操作を加えることにより第1の押え板4Aを第1のベース5Aから離脱させ、第1の押え板4Aを綴じ桿6とともに第2の押え板4Bの軸部を支点にして回動させ、綴じ桿6がファイル本体1に対して起立する状態とした上で、周知の操作により用紙の装填等を行う。
【0058】
詳述すれば、ロック解除用操作部8にスライド操作力を加えると、ロック機構7の作動子45はこのスライド操作力を受けて
図4に示すロック位置(l)から
図20に示すロック解除位置(r)に向けてスライド移動する。その結果、前記付勢要素49は内方膨出部分49a及び外方膨出部分49bの膨らみを増加させつつ弾性変形することになり、この付勢要素49に弾性反発力が蓄勢される。作動子45がロック解除位置(r)近傍に達すると、前記付勢要素49の内方に膨らんだ内方膨出部分49aにより前記保持アーム57が押圧されて突出する。この動作に伴って、前記保持アーム57の先端に設けられた保持爪59が前記静止爪55に係合して、作動子45がロック解除位置(r)に保持される。このロック解除位置(r)においては、作動子45の外れ止めピン35が前記軸部31の軸心穴から完全に抜脱し、押え板4をベース5から離脱させることができる。以上の動作に伴って、
図20に示すように、前記保持アーム57に設けられたトリガ29が、前記ベース5の前記トリガ窓17aから突出し、前記突出位置(t)に保持される。
【0059】
一方、用紙の装填、取り替え、追加等の操作を行った後、用紙を再度綴じる際には、
図15〜
図17に示すように、他方の表紙1a上に第1、第2の押え板4B間に仮綴じされた用紙を積載した状態で、一方の表紙1aとともに背表紙1bを起立させ、第1のベース5Aを第1の押え板4Aに接近させる。このとき、
図18に示すように前記第1の押え板4Aの押圧部分である軸部31が前記カム面61に衝き当たり、この状態でさらに押え板4をベース5に押し付けると、
図19に示すように前記軸部31が前記カム面61に案内されて支持部3に導かれる。このとき、前記軸部31が前記トリガ29を押圧することになり、前記トリガ29が突出位置(t)から没入位置(b)に押し込まれてロック機構7がロック解除状態(R)からロック状態(L)に切り替わる。より具体的には、前記トリガ29が突出位置(t)から没入位置(b)に移動すると、このトリガ29を保持している保持アーム57が変形し、前記保持爪59が前記静止爪55から外れる。その結果、付勢要素49に蓄積された弾性付勢力により、前記作動子45が
図20に示すロック解除位置(r)から
図4に示すロック位置(l)に移動し、前記外れ止めピン35が前記軸心穴に係り合うことにより第1の押え板4Aの抜け止めを行う。
【0060】
なお、この実施形態においては、第2の押え板4Bを第2のベース5Bから離脱させることもできるが、その作動は以上説明したものに準じる。
【0061】
このような構成のものであれば、用紙の装填、取り替え、追加等の操作を行った後、用紙を再度綴じるべく前記押え板4を前記ベース5に再度支持させる作業を、押え板4の軸部とベース5の支持部3との位置合せを行うことなく、背表紙1bを起立させる単純な操作により行うことができる。
【0062】
すなわち、以上説明した閲覧タイプのファイルを実用化するため種々の試作を行った結果、かかる閲覧タイプのものは、一方のベース5に設けられた支持部3から一方の押え板4を離脱させた場合、その押え板4を前記一方の支持部3に再度支持させるための操作が前述した従来タイプのものに比べて難しいという問題があることに気付いた。本発明者らは、かかる問題の原因を究明するために種々検証を重ねた結果、次のような結論に達した。すなわち、かかる閲覧タイプのものは、前記支持部3が前記表紙1a側に設けられているため、その表紙1aを前記背表紙1bに対して開閉動作させると前記支持部3の前記背表紙1bに対する相対位置が微妙に変化することになる。その結果、前記表紙1aを前記背表紙1bに対して一定の相対角度に維持した状態で、その支持部3を対応する押え板4に押し付けないと当該支持部3を前記押え板4とを正確な位置で係り合わせることができない、換言すれば、前記背表紙1bに対する前記表紙1aの開閉角度を適当に放置にした状態で前記押え板4を前記支持部3に再度支持させようとしても、うまく係合させることができないことがあるということを見出した。
【0063】
この実施形態は、以上のような究明結果に基づいてなされたもので、背表紙1bに対する一方の表紙1aの角度の如何に関わらず、背表紙1bを回動させるという単純な操作のみによって離脱させた押え板4を再度支持部3に支持させることができるパイプ式ファイルFを提供することができるものである。
【0064】
また、前記ベース5に前記ロック解除用操作部8を設けているので、このロック解除用操作部8が綴じ具2に閉じた紙葉類から離れて位置することとなり、手指が紙葉類と干渉することなく押え板4を支持部3から離脱する操作を容易に行うことができる。
【0065】
さらに、前記綴じ具2が、前記第1の支持部3Aを有した第1のベース5Aと、前記第2の支持部3Bを有した第2のベース5Bとを備え、それらのベース5を前記ファイル本体1にそれぞれ取付けたものであり、前記綴じ桿6の伸縮に基づいて、前記表紙1aを閉じた姿勢における前記両押え板4同士の対面距離よりも前記表紙1aを開いた姿勢における前記両押え板4同士の対面距離の方が大きくなるように構成されているので、閲覧時に綴じられた用紙をめくる動作をより容易に行うことができる。
【0066】
加えて、前記支持部3と前記押え板4とを前記綴じ桿6と略直交する方向から接近させて相互に押し付けることによって前記押え板3を前記支持部4に再度支持させることができるように構成しているので、この点からも背表紙1bを回動させるという単純な操作のみによって離脱させた押え板4を再度支持部3に支持させることができる。
【0067】
また、前記綴じ具2が、前記押え板4を前記支持部3に離脱不能に拘束するロック状態(L)及び前記押え板4が前記支持部3に対して装脱されるのを許容するロック解除状態(R)を選択的にとり得るロック機構7を備えており、前記支持部3側に、押圧されることによって前記ロック機構7をロック解除状態(R)からロック状態(L)に切り替えるトリガ29を設けるとともに、前記押え板4に、前記トリガ29を押圧するための押圧部分である軸部31を設けており、前記支持部3と前記押え板4とを相互に押し付けることによって、前記軸部31が前記トリガ29を押圧するように構成されているので、前記ロック機構7を作動させる為の操作を容易に行うことができる。
【0068】
前記ロック機構7が、前記押え板4が前記支持部3から離脱するのを禁止するロック位置(l)から前記押え板4が前記支持部3に対して装脱されるのを許容するロック解除位置(r)までの間で作動可能な作動子45と、この作動子45を前記ロック位置(l)に自己復帰させるための付勢要素49と、この付勢要素49の付勢力に抗して前記作動子53を前記ロック解除位置(r)方向に操作するためのロック解除用操作部8と、このロック解除用操作部8によりロック解除位置(r)にもたらされた作動子45をこのロック解除位置(r)に保持する作動子保持部51と、この作動子保持部51による保持状態を解除して前記作動子45を前記付勢要素49の付勢力によりロック位置(l)に自己復帰させるための前記トリガ29とを備えるようにすることにより、このようなロック機構7を容易に構成することができる。
【0069】
前記支持部3が、前記ベース5に設けられた部分円筒体状のものであり、前記押え板4が、その基端縁部に前記支持部3に包持され端面に軸心孔31aを開口させた軸部31を備えているので、押え板4の支持部に対する着脱を容易に行えるようにしつつ、支持部3に押え板4の軸部31を軸支させることができる。
【0070】
前記支持部3が軸心方向に間隔を空けて複数設けられているとともに、前記押え板4の軸部31が前記各支持部3に対応させて複数設けられており、前記作動子45が、前記ベース5に支持されて前記ロック解除位置(r)から前記ロック位置(l)までの間で前記軸心方向に進退動作可能な作動子本体53と、この作動子本体53に保持され前記ロック解除位置(r)において前記軸部31間に位置し前記ロック位置(l)において前記軸部31の軸心孔31aに嵌入する外れ止めピン35とを備えたものであるので、簡単な構成で押え板4の外れ止めを行うことができる。
【0071】
そして、前記自動位置決め手段10が、部分円筒体をなす前記支持部3の円筒面に連続させて設けられ前記支持部3に向かう軸部31を案内して前記支持部3に係わり合わせるためのカム面61であるので、カム面61と前記支持部3の内周面とによって前記支持部3を受け入れるための溝が形成され、この溝が開口端に向かって漸次拡開する形状を有するので、この点からも押え板4の支持部に対する着脱を容易にすることができる。
【0072】
なお、請求項1〜11に係る発明は以上に述べた第一実施形態に限らない。
【0073】
例えば、上述した実施形態では、一方の表紙の基端部に第1の支持部を設けているともに、他方の表紙の基端部に第2の支持部を設けているが、一方の表紙の基端部に第1の支持部を設け、背表紙に第2の支持部を設けている構成のパイプ式ファイルに本発明を適用してもよい。この場合、第1の押え板は第1の支持部に対して離脱可能であれば、該第1の支持部周りに回動可能である必要はなく、第2の押え板は第2の支持部周りに回動可能であれば該第2の支持部に対して離脱可能である必要はない。
【0074】
また、
図21に示すように、押え板4の内面に、内方に伸びる板状の用紙受け91を設けるようにしてもよい。綴じ桿6に用紙を綴じた状態でロッド41の一部がパイプ43の外に延出した状態からロッド41の略全体がパイプ43の内部に収納された状態とすると、用紙側の孔の位置が揃っていない場合にパイプ43が用紙を削り、いわゆる孔切れが発生することがあるが、上述したような用紙受け91を設けると、この用紙受け91に用紙の一端縁を衝き当てた状態としておくことで用紙側の孔の位置が揃うので、孔切れの抑制を期待できる。
【0075】
さらに、綴じ具が、第1の支持部を有した第1のベースと、第2の支持部を有した第2のベースとを備え、それらのベースをファイル本体にそれぞれ取付けたものであり、綴じ桿の伸縮に基づいて、表紙を閉じた姿勢における両押え板同士の対面距離よりも表紙を開いた姿勢における両押え板同士の対面距離の方が大きくなる構成のファイルに限らず、ファイル本体にベースを一体的に形成したファイルに本発明を適用してもよい。
【0076】
加えて、第1の支持部と第1の押え板とを綴じ桿と略直交する方向から接近させて相互に押し付けることによって前記第1の押え板を前記第1の支持部に再度支持させることができる構成のものだけでなく、第1の支持部と第1の押え板とを綴じ桿の延伸方向から接近させて相互に押し付けることによって前記第1の押え板を前記第1の支持部に再度支持させることができる構成のものに本発明を適用してももちろんよい。
【0077】
綴じ具が、第1の押え板を第1の支持部に離脱不能に拘束するロック状態及び第1の押え板が第1の支持部に対して装脱されるのを許容するロック解除状態を選択的にとり得るロック機構を備えているパイプ式ファイルにおいて、前記第1の支持部に、押圧されることによって前記ロック機構をロック解除状態からロック状態に切り替えるトリガを設けるとともに、前記第1の押え板に、前記トリガを押圧するための押圧部分を設けており、前記第1の支持部と前記第1の押え板とを相互に押し付けることによって、前記押圧部分が前記トリガを押圧する構成以外に、例えば、ロック機構を押え板側に設け、第1の押え板に、押圧されることによって前記ロック機構をロック解除状態からロック状態に切り替えるトリガを設けるとともに、第1の支持部に、前記トリガを押圧するための押圧部分を設けるようにしてもよい。
【0078】
また、ロック機構の構成も、上述した実施形態にかかるものに限らず、任意のものを採用してよい。
【0079】
上述した実施形態では、支持部が、ベースに設けられた部分円筒体状のものであり、押え板が、その基端縁部に前記支持部に包持され端面に軸心孔を開口させた軸部を備えたものであるが、支持部及び軸部の構成も、任意のものを採用してよい。
【0080】
そして、自動位置決め手段も、部分円筒体をなす支持部の円筒面に連続させて設けられ前記支持部に向かう軸部を案内して前記支持部に係わり合わせるためのカム面に限らず、種々のものを採用してよい。
<第二実施形態>
以下、請求項12〜請求項18に係る発明を両開き式の綴じ具を有したパイプ式ファイルに適用した場合の一実施形態について、
図22〜
図44を参照して説明する。
【0081】
第二実施形態に係るパイプ式ファイルiFは、
図22に示すように、対をなす表紙i1aの基端部間に背表紙i1bを配したファイル本体i1を有し、このファイル本体i1の内面にパイプ式の綴じ具i2を設けてなるものである。
【0082】
前記綴じ具i2は、
図23〜
図26に示すように、前記表紙i1aと背表紙i1bとの境界部i1c付近にそれぞれ位置させて前記ファイル本体i1の内面側に配設された対をなす支持部i11と、これら支持部i11に回動可能に支持された対をなす押え板i13と、これら押え板i13間に設けられた伸縮可能なパイプ式の綴じ桿i15とを備えたものであり、前記両押え板i13を対応する支持部i11から離脱させることができるとともに、その離脱させた押え板i13を前記綴じ桿i15の伸縮方向に移動させて前記支持部i11に再度支持させることができるように構成されている。
【0083】
この実施形態の綴じ具i2は、いわゆる閲覧式と称されるタイプのもので、前記支持部i11をそれぞれ有した対をなすベースi17を備え、それらのベースi17を前記各表紙i1aの基端部にそれぞれ設けてなり、前記綴じ桿i15の伸縮に基づいて、前記表紙i1aを閉じた姿勢における前記両押え板i13同士の対面距離よりも前記表紙i1aを開いた姿勢における前記両押え板i13同士の対面距離の方が大きくなるように構成されている。
【0084】
そして、前記各押え板i13には、ロック解除用操作部i19がそれぞれ設けられており、そのロック解除用操作部i19が前記ファイル本体i1から離れる方向に操作されることにより対応する押え板i13が前記支持部i11による支持状態から開放されるように構成されている。
【0085】
以下、
図22から
図44を参照しつつより具体的に説明する。
【0086】
図22はこのパイプ式ファイルiFを開いた状態を示す斜視図であり、ファイル本体i1は通常のものであるため一部を省略して示してある。
図23は、前記綴じ具i2の正面図であり、
図24及び
図25は
図23におけるA−A線及びB−B線に沿った断面図である。
図26は、前記押え板i13をベースi17から外した状態を示す正面図である。
図27は、前記ベースi17の一部省略した平面図であり、
図28及び
図29は、
図27におけるC−C線及びD−D線に沿った断面図である。
図30は、前記押え板i13の一部省略した正面図である。
図31、
図32及び
図33は、
図30におけるE−E線、F−F線及びG−G線に沿った断面図である。
図34は、前記ロック解除用操作部i19を備えた後述する作動子i21を示す正面図である。
図35、
図36及び
図37は、
図34におけるH−H線、I−I線及びJ−J線に沿った断面図である。
図38は、前記押え板i13を前記ベースi17から取り外す操作を説明するための作用説明図であり、X行に示される各図は、
図23におけるX−X線に対応する断面を示しており、Y行に示される各図は、
図23におけるY−Y線に対応する断面を示している。
図39は、一方の支持部i11から開放された押え板i13を綴じ桿i15とともに上方に回動させている状態を示す作用説明用の断面図である。
図40は、支持部i11に支持された押え板i13の回動途中の状態を示す
図23におけるX−X線に対応する作用説明用の断面図である。
図41は、支持部i11に支持された押え板i13が回動しきった状態を示す左右方向中央における作用説明用の断面図である。
図42は、前記押え板i13を前記ベースi17に再度支持させる際の操作を説明するための作用説明図であり、X行に示される各図は、
図23におけるX−X線に対応する断面を示しており、Y行に示される各図は、
図23におけるY−Y線に対応する断面を示している。
図43は、前記押え板i13を前記ベースi17に再度支持させる際の操作を説明するための作用説明用の斜視図であり、
図44は、同作用説明用の断面図である。また、以下の説明において、「上方」とはファイル本体1から離間する方向、「下方」とはファイル本体1に接近する方向をそれぞれ示す概念である。
【0087】
前記綴じ具i2は、
図22〜
図26に示すように、対をなす前記ベースi17と、対をなす前記押え板i13と、これら押え板i13間に設けられた伸縮可能な綴じ桿i15とを具備してなるもので、前記ベースi17の支持部i11から離脱させた押え板i13を、前記綴じ桿i15を伸長させつつ外方すなわち対をなす押え板i13が互いに離間する方向に移動させることによって対応する前記支持部i11に再度支持させることができるように構成されている。そして、前記押え板i13が前記支持部i11から離脱するのを禁止するロック状態(L)及び前記押え板i13が前記支持部i11に対して装脱されるのを許容するロック解除状態(R)を選択的にとり得るロック機構i23を備えている。前記ロック機構i23は、前記押え板i13を前記綴じ桿i15の伸縮方向に移動させて前記支持部i11に押し付けることによって前記ロック状態(L)となるように構成されている。
【0088】
前記ベースi17は、
図22〜
図29に示すように、前記表紙i1aの基端部内面に例えばリベットi24を用いて取り付けられる取付板i25と、この取付板i25の背表紙i1b側の端縁中間部に立設された係止壁i27と、この係止壁i27の両側に位置させて前記端縁に立設された枢支壁i29とを備えたもので、板金素材により一体に成形されている。前記係止壁i27は、漸次上昇しつつ背表紙i1b方向に伸びる基部i31と、この基部i31の移動端から漸次上昇しつつ反背表紙i1b方向に伸びる傾斜案内部i33と、この傾斜案内部i33の先端から前記取付板i25とほぼ平行かつ反背表紙i1b方向に伸びる平行案内部i35とを一体に備えたものである。前記枢支壁i29は、上方に伸びる基部i37と、この基部i37の上端部に一体に形成され素材を軸状にカールさせてなる支持部i11とを備えたものである。基部i37の中間部分には、干渉防止用の窓i37aが形成されている。なお、前記取付板i25の反背表紙i1b側には、
図22〜
図25に示す状態から90°回動して前記取付板i25とほぼ平行となった押え板i13の回動端に係り合って仮保持する樹脂製の係合具i39が設けられている。なお、この係合具i39は、
図23及び
図26では図示を省略してある。
図24、
図25、
図39、
図40及び
図44では想像線で示している。
【0089】
前記押え板i13は、前記綴じ桿i15により綴じられた用紙iPの外面を押えるための板状のもので、基端縁部に設けられた部分円筒体状の2つの軸受けi41を前記ベースi17の支持部i11に回動可能に支持させている。すなわちこの押え板i13は、
図23〜
図26及び
図30〜
図33に示すように、前記綴じ桿i15を支持する略平板状のもので、その基端縁部の左右両端部分に前記軸受けi41を有するとともに、前記基端縁部における中間部分にファイル本体i1に向けて開口する切欠窓i43を備えている。また、この押え板i13の先端縁部には、用紙iP側に延出する折り返し片i45が形成されている。さらに、この押え板i13の用紙iP側の面i13bにおける前記切欠窓i43を挟む2箇所の部位には、前記ロック機構i23の作動子i21を上下方向にスライド可能に保持するための切起片i47が設けられている。また、前記基端縁部における前記切欠窓i43の開口端を挟む2箇所には、用紙iP方向に延出する延出片i49が設けられており、これら両延出片i49に前記作動子i21を案内するための案内孔i49aが形成されている。前記軸受けi41は、前記綴じ桿i15の伸長する方向に前記押え板i13を移動させることにより前記支持部i11に外嵌することができる形態をなしている。具体的には、この軸受けi41は、反用紙iP方向に開放された部分円筒体状のもので、軸状をなす前記支持部i11の外周面に用紙iP側から部分的に係わり合う部分円筒面i51を有している。また、部分円筒面i51の上端側に連続させて、前記支持部i11を前記部分円筒面i51内に導くための案内面i53が設けられている。なお、各軸受けi41における軸心方向中央部分には、補強用の膨出リブi55が形成されており、この膨出リブi55が形成されている部分においては前記部分円筒面i51が途切れている。すなわち、この膨出リブi55は、前記軸受けi41の変形を抑制するためのもので、前記支持部i11に接触しない方向に膨出している。
【0090】
前記綴じ桿i15は、
図22〜
図26に示すように、一方の押え板i13に基端部を支持させたロッドi57と、他方の押え板i13に基端部を支持させたパイプi59とを備えたもので、前記パイプi59内に前記ロッドi57がスライド可能にかつ抜出可能に嵌合されている。
【0091】
前記ロック機構i23は、
図22〜
図26及び
図34〜
図37に示すように、前記押え板i13が前記支持部i11から離脱するのを禁止するロック位置(l)から前記押え板i13が前記支持部i11に対して装脱されるのを許容するロック解除位置(r)までの間で作動可能な作動子i21と、この作動子i21を前記ロック位置(l)に自己復帰させるための付勢要素i61と、この付勢要素i61の付勢力に抗して前記作動子i21を前記ロック解除位置(r)に向かう方向に操作するための前記ロック解除用操作部i19と、離脱状態の前記押え板i13を前記支持部i11に再支持させる際の押付力を利用して前記作動子i21を一時的に前記ロック解除位置(r)に作動させる自動ロック部i63とを具備してなる。そして、このロック機構i23は、前記ロック解除用操作部i19が前記ファイル本体i1から離れる方向に操作されることにより前記ロック状態(L)から前記ロック解除状態(R)に切り替わるように構成されている。
【0092】
詳述すれば、このロック機構i23は、前記ベースi17に設けられた前記係止壁i27と、この係止壁i27に係脱する前記作動子i21とを主体に構成されたものである。前記作動子i21は、前記押え板i13の用紙iP側の面i13bすなわち内面にスライド可能に添設された板状のものである。また、この作動子i21は、
図34〜
図37に示すように、左右両端縁に上下方向に伸びるレール部i65を有するとともに下縁部における左右両端部に下方に伸びるロック爪i67を備えている。そして、これらのロック爪i67を前記案内孔i49aにスライド可能に嵌挿させるとともに、前記レール部i65を前記押え板i13の切起片i47に上下スライド可能に支持させており、前述したロック位置(l)においては前記ロック爪i67が前記延出片i49の下面i49bよりも下方に突出した状態となり、前述したロック解除位置(r)においては前記ロック爪i67の下端i67aが前記延出片i49の下面i49bと略面一又は若干没入した状態となるように設定されている。すなわち、前記延出片i49は前記係止壁i27の平行案内部i35の直上に接近配置されたものであり、前記ロック爪i67を前記平行案内部i35よりも上方に位置させないと前記押え板i13を前記支持部i11から離脱させることができないようになっている。
【0093】
前記付勢要素i61は、
図34〜
図37に示すように、両端が前記作動子i21の上縁i21aよりも上方に位置する板ばね状のもので、その中央部が前記作動子i21の上縁部中央に一体に連接されている。この付勢要素i61の両端部i61aは、前記押え板i13の折り返し片i45に下側から係合しており、この付勢要素i61の弾性反発力により前記作動子i21が下方に付勢されている。
【0094】
前記ロック解除用操作部i19は、前記作動子i21の下縁中央部に一体に設けられた横長の突条形態をなすもので、その先端部は押え板i13の反用紙iP側の面i13aよりも外方に突出している。このロック解除用操作部i19は、
図22〜
図26に示すように、前記押え板i13における切欠窓i43内の反開口側の領域に配されており、前記切欠窓i43内の開口側の領域には、操作者の指iFgを挿入するための空間i69が形成されている。なお、前記ベースi17の係止壁i27における前記切欠窓i43に対向する部位には、操作者の指iFgをより容易に挿入できるようにすべく、上方すなわち前記空間i69側に開放された切欠i27aが設けられている。
【0095】
前記自動ロック部i63は、前記ベースi17の係止壁i27と前記作動子i21とを主体に構成されている。すなわち、前記係止壁i27の傾斜案内部i33は前記ロック爪i67の下端i67aの作動範囲に対応した領域に設けられたもので、その傾斜案内部i33をカム面として前記ロック爪i67を昇降させるようになっている。すなわち、この自動ロック部i63は、前記押え板i13を綴じ桿i15が伸長する方向に移動させて前記ロック位置(l)に降下した状態のロック爪i67を前記傾斜案内部i33に押し付けると、このロック爪i67が傾斜案内部i33の傾斜に沿って前記付勢要素i61による付勢力に抗して上方に案内され、そのロック爪i67が前記傾斜案内部i33の頂点を通過してさらに前記平行案内部i35の先端を越えた段階で、前記ロック爪i67が前記付勢要素i61の付勢力によりロック位置(l)に復帰し、前述したロック状態(L)となるように構成されている。
【0096】
次いで、このパイプ式ファイルiFの作動について説明する。
【0097】
前記綴じ具i2に対して用紙iPの装填、取り替え、追加等の操作を行う場合には、まず、両表紙i1aを背表紙i1bと面一となる位置まで開いた上で、一方の押え板i13を対応する一方のベースi17から離脱させ、その一方の押え板i13を綴じ桿i15とともに
図39の想像線及び
図40に示すように他方の押え板i13側を支点にして回動させ、
図41に示すように綴じ桿i15がファイル本体i1に対して起立する状態とした上で、周知の操作により用紙iPの装填等を行う。この一連の操作は、例えば、使用者が人差し指iFgによりロック解除用操作部i19を上方に持ち上げてパイプの伸縮方向、より具体的には他方の押え板i13に接近させる方向にスライドさせるだけで行うことができる。
【0098】
詳述すれば、
図38(a)に示された状態、すなわち操作がなされることなく一方の押え板i13がベースi17の支持部i11に支持されている状態では、
図38(a−X)に示されるように、押え板i13に設けられた作動子i21がロック位置(l)に降下しており、前記作動子i21におけるロック爪i67の下端i67aが前記係止壁i27の平行案内部i35の下面よりも下方まで達している。そのため、押え板i13が用紙iP側に移動してベースi17から外れることが禁止されている。この状態においては、
図38(a−Y)に示すように、前記押え板i13の軸受けi41が前記ベースi17の支持部i11に係わり合っており、両者が外れることなく前記押え板i13を前記ベースi17に対して自由に回動させることができるようになっている。
【0099】
次いで、前記ロック解除用操作部i19に指iFgを掛け、上方すなわちファイル本体i1から離れる方向と用紙iPに向かう方向に同時に作用を加えた瞬間に、
図38(b)に示すように、前記ロック機構i23によるロック状態(L)が解除され、ロック解除状態(R)となる。すなわち、前記
図38(b−X)に示すように、前記指でロック解除用操作部i19を上方に持ち上げると、作動子i21が前記ロック位置(l)から前記ロック解除位置(r)まで移動する。この状態では、前記ロック爪i67が前記ベースi17の係止壁i27の平行案内部i35の上面より上方に位置しているため、押え板i13を用紙iP側に移動させることができるようになっている。このロック解除の瞬間には、
図38(b−Y)に示すように、前記押え板i13の軸受けi41が前記ベースi17の支持部i11に係わり合っている。このロック解除後も前記指iFgでロック解除用操作部i19を内側上方に押し続けると、
図38(c−X)及び同図(c−Y)に示すように、前記一方の押え板i13が前記ベースi17から離脱して、他方の押え板i13側を支点にして内側にスライドさせつつ上方に回動することになる。
【0100】
一方、用紙iPの装填、取り替え、追加等の操作を行った後、用紙iPを再度綴じる際には、まず、
図43及び
図44に示すように背表紙i1bを起立させる。それによって、その背表紙i1bの上縁側に連接された表紙i1aに取り付けられている一方のベースi17の支持部i11が前記一方の押え板i13の基端縁部上に位置することになる。この状態で前記一方の押え板i13を綴じ桿i15を伸長させつつ上方に移動させると、その押え板i13の基端縁部が前記一方のベースi17に押し付けられ、自動ロック部i63の作用により前記一方の押え板i13が前記ベースi17に再度支持される。
【0101】
詳述すると、
図42(d−X)及び同図(d−Y)には、背表紙i1bを起立させてベースi17の支持部i11を押え板i13の基端縁部上に位置させた状態が示されている。この状態では、押え板i13に設けられた作動子i21はロック位置(l)に保持されている。この状態から前記押え板i13を上方に持ち上げて前記ベースi17に押し付けると、
図42(e−X)に示すように、前記作動子i21のロック爪i67の先端が前記ベースi17の傾斜案内部i33に当接する。そのため、前記押え板i13をベースi17方向に押し続けると、前記作動子i21が前記傾斜案内部i33の案内作用によりロック解除位置(r)に向けて移動する。この段階では、前記押え板i13の軸受けi41は、
図42(e−Y)に示すように、ベースi17の支持部i11に完全に係合してはいない。なお、前記軸受けi41には、最終的に支持部i11に外嵌する部分円筒面i51以外に案内面i53が設けてあるため、前記軸受けi41の部分円筒面i51と前記支持部i11との間に多少の位置ずれが存在していても、最終的に前記軸受けi41を前記支持部i11に正確に係わり合わせることができる。そして、前記押え板i13をさらにベースi17方向に押し続けると、前記ロック爪i67の先端部が前記傾斜案内部i33及びその先に設けられている前記平行案内部i35を乗り越えることになる。その結果、前記作動子i21は前記ベースi17の係止壁i27による拘束から解放され、付勢要素i61による付勢力により、前記ロック解除位置(r)から前記ロック位置(l)に自己復帰する。すなわち、この段階で、
図42(f−X)に示すように、前記作動子i21がロック位置(l)に自己復帰し、
図42(f−Y)に示すように、前記押え板i13の軸受けi41がベースi17の支持部i11に完全に係合することになる。
【0102】
なお、他方の押え板i13を対応するベースi17に対して挿脱する場合にも以上の説明に準じた操作により実行することができる。また、
図26及び
図38では、親指iTを押え板i13の上縁に添えて人差し指iFgにより操作を行う態様を示しているが、親指iTを添えることなく人差し指iFgのみにより操作を行うようにしてもよい。さらに、人差し指iFg以外の指により操作してもよい。
【0103】
すなわち、このような構成のものであれば、用紙iPの装填、取り替え、追加等の操作を行った後、用紙iPを再度綴じるべく前記押え板i13を前記ベースi17に再度支持させる作業を、背表紙i1bを起立させることによりその背表紙i1bの上縁側に連接された表紙i1aに取り付けられている一方のベースi17の支持部i11を前記一方の押え板i13の基端縁部上に位置させ、綴じ桿i15を伸長させつつ上方に移動させるという簡単な操作のみにより行うことができる。換言すれば、押え板i13のベースi17に対する左右方向の位置合わせを行うことなく、前記押え板i13を前記ベースi17に再度支持させる作業を簡単に行うことができる。
【0104】
また、本実施形態では、ベースi17の支持部i11から離脱させた押え板i13を、綴じ桿i15を伸長させつつ外方に移動させることによって対応する前記支持部i11に再度支持させることができるようにしているので、綴じ桿i15のロッドi57がパイプi59から不用意に抜脱してしまうことが起こりにくい。
【0105】
さらに、前記押え板i13を前記綴じ桿i15が伸長する方向に移動させつつ前記支持部i11に押し付けることによって該押え板i13が前記支持部i11から離脱するのを禁止するロック状態(L)となるロック機構i23を備えているので、前記押え板i13を前記ベースi17に再度支持させるべく押え板i13を移動させた後、該押え板i13を支持部i11周りに回動可能に保持させることを一連の操作により行うことができる。
【0106】
その上、本実施形態の構成によれば、用紙iPの装填、取り替え、追加等の操作を行うべく、一方の押え板i13を対応する一方のベースi17から離脱させ、その一方の押え板i13を綴じ桿i15とともに他方の押え板i13側を支点にして回動させ、綴じ桿i15がファイル本体i1に対して起立する状態とする一連の操作を、使用者の人差し指iFg等によりロック解除用操作部i19を上方に持ち上げるながら行うことができる。
【0107】
加えて、本実施形態では、前記押え板i13の基端縁部にファイル本体i1に向けて開口する切欠窓i43を備え、その切欠窓i43内に前記ロック解除用操作部i19が配されており、前記切欠窓i43の開口側の領域に操作者の指iFgを挿入するための空間i69が形成されているので、前記ロック解除用操作部i19に操作者の指iFgを容易に掛けることができる。
【0108】
そして、本実施形態では、前記ロック解除用操作部i19が前記ファイル本体i1から離れる方向に操作されることによりロック状態(L)からロック解除状態(R)に切り替わるように構成されているので、この点からも一方の押え板i13を対応する一方のベースi17から離脱させる操作を容易に行うことができる。
【0109】
なお、請求項12〜18に係る発明は以上に述べた第二実施形態に限らない。
【0110】
例えば、上述した実施形態では、ベースを各表紙の基端部にそれぞれ取り付け、綴じ桿の伸縮に基づいて、表紙を閉じた姿勢における両押え板同士の対面距離よりも表紙を開いた姿勢における両押え板同士の対面距離の方が大きくなるように構成されている、いわゆる閲覧タイプと呼ばれるパイプ式ファイルに本発明を適用しているが、背表紙の内面に設けたベースの両側縁に支持部を配し、これら支持部に押え板をそれぞれ回動可能に支持させる態様のパイプ式ファイルに本発明を適用してももちろんよい。
【0111】
また、上述した実施形態では、ファイル本体にベースを取り付け、このベースに支持部を設けるようにしているが、ファイル本体そのものに支持部を一体的に設ける態様のパイプ式ファイルに本発明を適用してももちろんよい。
【0112】
さらに、上述した実施形態では、綴じ桿のロッドがパイプから不用意に抜脱してしまうことを防ぐべく、綴じ桿を伸長させつつ押え板を支持部に背表紙側(内側)から移動させて係り合わせる態様を採用しているが、逆に、綴じ桿を縮小させつつ押え板を支持部に反背表紙側(外側)から移動させて係り合わせる態様のパイプ式ファイルに本発明を適用してももちろんよい。
【0113】
また、上述した実施形態では、ファイル本体にベースを取り付け、このベースに支持部を設けるようにしているが、ファイル本体そのものに支持部を一体的に設ける態様のパイプ式ファイルに本発明を適用してももちろんよい。
【0114】
そして、上述した実施形態では、綴じ桿のロッドがパイプから不用意に抜脱してしまうことを防ぐべく、綴じ桿を伸長させつつ押え板を支持部に背表紙側(内側)から移動させて係り合わせる態様を採用しているが、逆に、綴じ桿を縮小させつつ押え板を支持部に反背表紙側(外側)から移動させて係り合わせる態様のパイプ式ファイルに本発明を適用してももちろんよい。
【0115】
加えて、上述した実施形態では、双方の押え板を対応する支持部に回動可能かつ離脱可能に支持させているとともに、その離脱させた押え板を前記綴じ桿の伸縮方向に移動させて前記支持部に再度支持させることができるようにしているが、一方の押え板のみを対応する支持部に離脱可能に支持させ、該押え板を対応する支持部に固定するとともに、他方の押え板は対応する支持部に回動可能かつ離脱不能に支持させる態様を採用してももちろんよい。
【0116】
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してよい。