特許第6790615号(P6790615)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6790615
(24)【登録日】2020年11月9日
(45)【発行日】2020年11月25日
(54)【発明の名称】装飾板ユニット及び時計
(51)【国際特許分類】
   G04B 37/05 20060101AFI20201116BHJP
   G04B 19/14 20060101ALI20201116BHJP
【FI】
   G04B37/05 F
   G04B19/14 R
【請求項の数】11
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-173337(P2016-173337)
(22)【出願日】2016年9月6日
(65)【公開番号】特開2018-40608(P2018-40608A)
(43)【公開日】2018年3月15日
【審査請求日】2019年8月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】特許業務法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石井 陽作
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 順一
【審査官】 榮永 雅夫
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−166472(JP,A)
【文献】 実開昭56−097776(JP,U)
【文献】 実開昭52−089149(JP,U)
【文献】 特開2000−088972(JP,A)
【文献】 特開昭63−055491(JP,A)
【文献】 実開昭47−031679(JP,U)
【文献】 米国特許第04150538(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04B 19/14
G04B 37/04
G04B 37/05
G04B 45/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュール及び円盤状の装飾板を備えるモジュールユニットと、
内周側が前記装飾板の外周縁と重なり合うようにして前記装飾板の表面に配置され、外径が前記装飾板の外径よりも大きく形成された環状の装飾板拡張部材と、
前記モジュールユニットの裏面と周面とを覆って前記モジュールユニットを内部に収容する枠体の一部を構成し、前記装飾板拡張部材の裏面側から当接して前記装飾板拡張部材を表面側に押圧する押圧面を備える中枠と、
前記モジュールユニットと前記枠体との間に介在し、前記モジュールユニットを、その表面が前記装飾板拡張部材の裏面側に当接する位置に支持する弾性部材と、
を備えていることを特徴とする装飾板ユニット。
【請求項2】
前記装飾板拡張部材は、前記中枠に押圧された際に、前記装飾板拡張部材の表面が前記装飾板の外周よりも外側に突き当てられることを特徴とする請求項1に記載の装飾板ユニット。
【請求項3】
前記弾性部材は、前記モジュールユニットと前記中枠との間に介在するように配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の装飾板ユニット。
【請求項4】
前記枠体の一部を構成する裏蓋を備え、
前記弾性部材は、前記モジュールユニットと前記裏蓋との間に介在するように配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の装飾板ユニット。
【請求項5】
前記弾性部材は、前記装飾板の周方向に沿って複数設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の装飾板ユニット。
【請求項6】
前記複数の弾性部材は、前記装飾板の円中心からの距離が互いに等しくなる位置に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の装飾板ユニット。
【請求項7】
前記複数の弾性部材は、前記装飾板の周方向に沿って等間隔に、少なくとも3つ配置されていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の装飾板ユニット。
【請求項8】
スプリング状のコネクタによって前記モジュールと電気的に接続されるソーラーパネルをさらに備え、
前記弾性部材は、前記コネクタの直下又はその近傍に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の装飾板ユニット。
【請求項9】
前記モジュールと接続される軸部と操作頭部とを備える操作部をさらに備え、
前記弾性部材は、前記軸部の直下又はその近傍に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の装飾板ユニット。
【請求項10】
請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の装飾板ユニットと、
前記装飾板ユニットを収容する本体ケースと、
を備えていることを特徴する時計。
【請求項11】
前記装飾板は文字板であり、
前記装飾板拡張部材は見切り部材であることを特徴する請求項10に記載の時計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装飾板ユニット及び時計に関するものである。
【背景技術】
【0002】
時計の文字板等の装飾板を機器内に配置する場合、装飾板の外周縁が外部から視認可能に露出していると外観を損ねてしまう。
このため、従来、装飾板の上側には、装飾板の外周縁を被覆するように見切り部材が設けられている。
【0003】
そして、見切り部材と装飾板との間に隙間があると外観上好ましくないことから、例えば特許文献1では、装飾板(特許文献1における文字板)の上側の面を見切り部材(特許文献1におけるダイヤルリング)の裏面側に突き当てて、ケースを閉めると、モジュールが押し上げられ、これによりモジュールの上面に載置されている装飾板が押し上げられて、この装飾板によって見切り部材が所定の位置まで押し上げられるように構成している。
【0004】
ところで、時計等の機器においては、その顔となる表示面を大きく見せて意匠性の向上を図りたいという要請がある。
この場合、文字板等の装飾板自体の径を大きくすることが考えられるが、文字板等の装飾板は薄い板状の部材であるため、単体で径を大きくすると剛性に欠けて歪み等を生じやすくなる。
このため、文字板等の装飾板自体の径を大きくするためには、文字板等を支持するモジュールのサイズを大きくすることが必要となるが、モジュールを大きくすると、その分重量も増してしまう。また、表示面の大きさを変えて意匠を変更するごとに文字板等の径に応じて異なるサイズのモジュールを用意することは機器全体のコストアップにつながってしまう。
【0005】
この点、装飾板の外周縁を被覆する見切り部材を設ける場合には、この見切り部材の径を大きくすることで時計等の機器の表示面を大きく見せることができ、文字板等の装飾板やモジュールのサイズを変えることなく、見やすく意匠性にも優れた時計等を実現することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8−166472号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、見切り部材の外径が文字板等の外径よりも大きくなると、それにつれて、見切り部材と文字板等との重なり部分が少なくなり、見切り部材を下側から支持する部分が小さくなる。
このため、特許文献1に示すように、文字板等の装飾板によって見切り部材を押し上げる構成の場合には、見切り部材のうち、直下に文字板等が配置されている見切り部材の内側部分だけが押し上げられてしまい、文字板等による押し上げによって曲げ力が発生して、見切り部材に撓みや歪みを生じやすくなる。
そして、このような撓みや歪みを抑えるためには、見切り部材の構造的な強度を高めることが必要となり、見切り部材の剛性を強化するために、特殊材料を使用したり、板厚を厚くせざるを得なくなって、機器全体の重量が重くなってしまうという問題が生じる。
【0008】
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、装飾板やこれを拡張して見せる部材を安定して配置することができ、モジュールサイズを変更せずに装飾板の外径を大きく見せて、意匠性に優れた外観を実現することのできる装飾板ユニット及び時計を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するために、本発明に係る装飾板ユニットは、
モジュール及び円盤状の装飾板を備えるモジュールユニットと、
内周側が前記装飾板の外周縁と重なり合うようにして前記装飾板の表面に配置され、外径が前記装飾板の外径よりも大きく形成された環状の装飾板拡張部材と、
前記モジュールユニットの裏面と周面とを覆って前記モジュールユニットを内部に収容する枠体の一部を構成し、前記装飾板拡張部材の裏面側から当接して前記装飾板拡張部材を表面側に押圧する押圧面を備える中枠と、
前記モジュールユニットと前記枠体との間に介在し、前記モジュールユニットを、その表面が前記装飾板拡張部材の裏面側に当接する位置に支持する弾性部材と、
を備えていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、装飾板やこれを拡張して見せる部材を安定して配置することができ、モジュールサイズを変更せずに装飾板の外径を大きく見せて、意匠性に優れた外観を実現することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態における装飾板ユニットを適用した電子機器である時計の正面図である。
図2図2は、図1におけるII-II線位置で時計を断面にした場合の時計の要部側断面図である。
図3】本実施形態における弾性部材の配置を説明するための模式的な説明図である。
図4】従来の時計の構成を示す要部側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1から図4を参照しつつ、本発明に係る装飾板ユニット及び時計の一実施形態について説明する。
なお、以下に述べる実施形態では、装飾板が文字板であり、装飾板拡張部材が見切り部材であり、装飾板ユニットが時計に設けられている場合を例として説明する。また、以下の実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
【0013】
図1は、本実施形態における装飾板ユニットが適用された時計の正面図であり、図2は、図1におけるII-II線位置で時計を断面にした場合の時計の要部側断面図である。
図1及び図2に示すように、時計100は、本体ケース1と、後述する文字板6等で構成される装飾板ユニット2と、を備えている。
【0014】
本実施形態における本体ケース1は、装飾板ユニット2を収容するものであり、上下(時計における表裏)に開口する中空の短柱形状に形成されている。本体ケース1は、例えば硬質の合成樹脂又はチタニウムやステンレス鋼(SUS)等の金属等、硬質な材料で形成されている。
本体ケース1には、アナログ時計における6時方向及び12時方向(図1における上下方向)に、図示しないバンドを取り付けるバンド取付け部11がそれぞれ設けられている。
【0015】
また、本体ケース1の側部には、竜頭や各種の操作ボタンからなる操作部12が設けられている。本実施形態では、操作部12として、時計における3時側に竜頭が設けられている。
操作部(竜頭)12は、軸部である巻真121と操作頭部である竜頭トップ122とを有している(図3参照)。
巻真121は、本体ケース1内に挿入されており、一端側(先端側)が後述するモジュール5と接続されている。
竜頭トップ122は、巻真121の他端側(基端側)に取り付けられ、本体ケース1の外部に配置されている。
操作部12は、ユーザが竜頭トップ122を持って巻真121の軸回りに正回転又は逆回転させたり、引き出し又は押し込む等の操作することでその操作をモジュール5に伝えることができるようになっている。
【0016】
本実施形態における本体ケース1の上部(時計100における表面側、視認側)には、上部開口の外周に沿って環状のベゼル13がパッキン14を介して装着されている。ベゼル13は、例えば各種金属や樹脂等で形成されている。なお、ベゼル13を形成する材料はここに例示したものに限定されない。
ベゼル13には内側に張り出す内向きフランジ131が形成されている。内向きフランジ131は、後述する見切り部材7の外周縁を覆うように構成されており、内向きフランジ131の裏側(すなわち、見切り部材7に対向する側)の面は、見切り部材7が裏面側(図2における下側)から押圧された際に見切り部材7の表面に突き当てられ、見切り部材7の上方向(図2における上方向)の位置を決める見切り受け面132となっている。
【0017】
ベゼル13には、ガラス等の透明な材料で形成された風防部材15が装着されている。本実施形態では、ベゼル13は内向きフランジ131の上面で風防部材15を受けるようになっている。
風防部材15はベゼル13に接着固定されていてもよいし、図示しないパッキン等を介して風防部材15をベゼル13に嵌装することにより風防部材15がベゼル13に対して固定されていてもよい。
風防部材15が取り付けられた状態でベゼル13を本体ケース1の上部に取り付けることで、本体ケース1の上部開口(時計100における表面側の開口)が、気密性を保った状態で閉塞される。
【0018】
また、本体ケース1の下部開口(時計100における裏面側の開口)には、パッキン16を介して裏蓋17が装着されている。これにより、本体ケース1の下部開口が、気密性を保った状態で閉塞される。
裏蓋17は、後述するモジュールユニット50の裏面と周面とを覆ってモジュールユニット50を内部に収容する枠体10の一部を構成する。
すなわち、裏蓋17は、後述する中枠3とともに枠体10を構成しており、裏蓋17は、枠体10のうち、モジュールユニット50の裏面を覆う部分を構成する。
【0019】
本体ケース1内には、装飾板ユニット2が収容されている。
本実施形態において、装飾板ユニット2は、モジュールユニット50と、装飾板拡張部材である見切り部材7と、モジュールユニット50を内部に収容する枠体10と、モジュールユニット50と枠体10との間に介在して配置された弾性部材4と、を有している。
【0020】
モジュールユニット50は、モジュール5及び円盤状の装飾板である文字板6等を備えている。
モジュール5は、本実施形態における時計100の指針52等を動作させる運針機構や、運針機構を動作させる動力源(本実施形態ではソーラーパネル8によって得られたエネルギーを蓄える二次電池。)、回路基板等(いずれも図示せず)を含んでいる。
また、モジュール5における時計の3時側に対応する位置には、操作部12である竜頭の巻真121の先端側が挿入される図示しない貫通孔が形成されている。操作部12の巻真121は、この貫通孔からモジュール5内に挿通されて、モジュール5と接続されており、操作部12の操作をモジュール5側に伝えるようになっている。
【0021】
モジュール5の上方(時計における表面側)には装飾板である文字板6が設けられている。
文字板6は、例えば樹脂等で成型され、表面に金属膜を蒸着する等により形成されている。本実施形態では後述するように文字板6の下にソーラーパネル8が配置されるため、文字板6は光透過性の高い材料で形成されている。なお、文字板6を形成する材料等はここに例示したものに限定されない。
本実施形態におけるモジュール5上であって外周縁に近い部分には、切欠きや凸部等の図示しないモジュール側位置決め部が設けられており、文字板6には、モジュール5に設けられているモジュール側位置決め部に対応する位置に、凸部や切欠き等の図示しない文字板側位置決め部が設けられている。文字板6は文字板側位置決め部をモジュール側位置決め部に嵌め合わせることによりモジュール5上の所定の向き及び位置に位置決めされる。
このように文字板6は、モジュール5の外周縁に近い部分においてモジュール5に位置決めされるため、文字板6がモジュールサイズよりも大きいと位置決めのための凸部や切欠きが表示部として外部に視認される範囲内に露出してしまい外観を損ねてしまう。
また、文字板6は例えばポリカーボネート等の樹脂等で成型された薄い板状の部材である。このため、支えとなるモジュール5の径よりも文字板6の径が大きくなると端部に撓みや歪みを生じやすくなり十分な強度を維持できない。
こうした事情から、文字板6はモジュール5とほぼ同等の径に形成されている。
【0022】
また、本実施形態では、文字板6とモジュール5との間にソーラーパネル8が配設されている。
ソーラーパネル8は、光を受光して発電するものであり、ソーラーパネル8により発電された電力は図示しない二次電池に充電される。
本実施形態において、ソーラーパネル8は、スプリング状のコネクタ(接続部材、以下「スプリングコネクタ81」という。図3参照)を介してモジュール5内の回路基板と電気的に接続されている。
【0023】
また、モジュール5のほぼ中央部には、指針軸51が文字板6及びソーラーパネル8を貫通し上方に突出して設けられている。
本実施形態において、時計100は、文字板6の上方を運針して時刻を指示(表示)する指針52を備えるアナログ方式の表示手段を備えるものであり、指針軸51の上端部には、秒針、分針、時針等の指針52が回転可能に取り付けられている。
なお、時計100に設けられる表示手段は、指針52等を備えるアナログ方式のものに限定されない。例えば時計100は、アナログ方式の表示手段の他に液晶パネル等で構成されるデジタル方式の表示手段をも備えるものであってもよい。
【0024】
見切り部材7は、その内周側が装飾板である文字板6の外周縁と重なり合うようにして文字板6の表面に配置され、外径が文字板6の外径よりも大きく形成された環状の装飾板拡張部材である。
見切り部材7は、文字板6の外周縁のうち、少なくとも文字板側位置決め部の設けられている部分を被覆するものであることが好ましい。これにより、組み立て状態では、見切り部材7により文字板側位置決め部等が覆い隠されて、外観に影響を与えないようにすることができる。
見切り部材7は、文字板6と風防部材15との間に配置されており、見切り部材7の設けられている範囲内が文字板6と併せて時計100の表示部として外部から視認される。このため、見切り部材7の外径を大きくすることで外見上大きな表示部を有する時計100とすることができる。
【0025】
中枠3は、モジュールユニット50の裏面と周面とを覆ってモジュールユニット50を内部に収容する枠体10の一部を構成しており、中枠3は、枠体10のうち、モジュールユニット50の周面を覆う部分を構成する。
【0026】
中枠3の上端面は、装飾板拡張部材である見切り部材7にその裏面側である当接面71から当接して見切り部材7を表面側に押圧する押圧面31となっている。
見切り部材7の上方には、ベゼル13の内向きフランジ131が配置されており、見切り部材7が中枠3の押圧面31により上方向に押圧されると、見切り部材7の上面がベゼル13の内向きフランジ131の裏面側である見切り受け面132に突き当てられて見切り部材7の上方向の高さ位置が位置決めされるようになっている。
本実施形態において、押圧面31は、見切り部材7における文字板6と重なっていない部分、すなわち、見切り部材7の内側ではなく、幅方向の中央部から外側寄りの部分に当接して見切り部材7を押圧するようになっている。
このため、見切り部材7をほぼ直上方向に安定して押圧することができ、押圧時の曲げ力(図2において黒矢印で示す。)の発生を抑え、見切り部材7が撓んだり歪んだりすることを防ぐことができる。
なお、中枠3は、その押圧面31(上端面)が、枠体10内に収容されたモジュールユニット50の文字板6の上面よりも高い高さ位置にくるように配置されることが好ましい。
このように配置することで、時計100を組み立てる際に、中枠3の押圧面31が文字板6の上面よりも先に見切り部材7の当接面71に当接し、中枠3によって見切り部材7を押し上げることができる。これにより、見切り部材7を直下又はその近傍から押圧することができ、曲げ力の発生を抑えて、見切り部材7の撓みや歪みを防止することができる。
【0027】
中枠3の下側(図2における下側)には、内側に張り出す段部32が形成されており、段部32上面は載置面33となっている。
モジュールユニット50は、この段部32に対応する位置より下の外径が段部32の設けられている部分における中枠3の内径よりも小さくなっており、モジュールユニット50を中枠3内に収容した場合に、モジュールユニット50のうち外径の大きい部分が段部32の載置面33上に載置されるようになっている。
本実施形態では、載置面33には、弾性部材4が載置されており、モジュールユニット50は、弾性部材4を介して中枠3内に配置される。
【0028】
弾性部材4は、例えばPORON(登録商標)等のポリウレタン樹脂、その他の樹脂で形成される。なお、弾性部材4を形成する材料はここに例示したものに限定されず、ある程度の固さがあり、多少弾性変形可能な材料であれば各種の材料を適用することができ、例えば、シリコーンやゴム、ばね等であってもよい。
本実施形態において、弾性部材4は、装飾板である文字板6の周方向に沿って複数設けられている。
これら複数の弾性部材4は、装飾板である文字板6の円中心からの距離が互いにほぼ等しくなる位置に配置されていることが好ましい。
弾性部材4をこのように配置することで、文字板6を含むモジュールユニット50をほぼ水平に保って支持することができる。
さらに、複数の弾性部材4は、装飾板である文字板6の周方向に沿ってほぼ等間隔に、少なくとも3つ配置されていることが好ましい。
弾性部材4をこのように配置することで、文字板6を含むモジュールユニット50が傾くのを防止して安定的に支持することができる。
本実施形態では、以下に説明するように、弾性部材4が、時計における3時側、6時側、9時側、12時側の4箇所にそれぞれ配置されている。
【0029】
図3は、本実施形態における弾性部材4の配置を説明するための模式的な説明図である。
図3に示すように、本実施形態において、時計における12時側には、ソーラーパネル8をモジュール5内の回路基板と電気的に接続させるためのスプリングコネクタ81が設けられている。このため、本実施形態では文字板6の12時側がスプリングコネクタ81によって多少押し上げられ、モジュール5から浮き上がる状態となっている。
そこで、このスプリングコネクタ81の設置位置の直下又はその近傍(すなわち、時計における12時側)に弾性部材4を配置することで、文字板6を確実に見切り部材7に対して押し当てることができ、文字板6がスプリングコネクタ81によって押し上げられモジュール5から浮き上がることを防ぐことができる。また、弾性部材4を配置した場合にはスプリングコネクタ81も回路基板に確実に押し当てられるため、回路基板とソーラーパネル8との接続を確実に行うことが期待できる。
【0030】
また本実施形態において、時計における3時側には、操作部(竜頭)12が設けられており、巻真121の一端側(先端側)が本体ケース1内に挿入されて、モジュール5と接続されている。巻真121は、細く衝撃に弱いため、巻真121の設けられている部分では、できる限り衝撃を吸収することのできる構成を取ることが好ましい。
この点、巻真121の設置位置の直下又はその近傍(すなわち、時計における3時側)に弾性体で形成されている弾性部材4を配置した場合には、巻真121に加わる外力、衝撃等を弾性部材4によって吸収して巻真121が破損することを防ぐことができる。
【0031】
そして、上述のように、弾性部材4を複数設ける場合には、文字板6の周方向に沿って等間隔に配置することが好ましいため、本実施形態では、時計における12時側に対向する6時側の位置及び3時側に対向する9時側の位置にもそれぞれ弾性部材4を配置して、モジュールユニット50全体を4つの弾性部材4によってほぼ均等に押し上げ、見切り部材7の裏面に文字板6の表面を当接させるように構成している。
なお、弾性部材4が設けられる位置や数、大きさ、厚み、形状等は特に限定されず、時計100の大きさや形状等に応じて適宜設定される。
【0032】
次に、本実施形態における装飾板ユニット及びこれを適用した時計100の作用について説明する。
本実施形態において、装飾板ユニット2を組み立てる際には、まず、モジュール5の上にソーラーパネル8及び文字板6を配置してモジュールユニット50とする。このときソーラーパネル8のスプリングコネクタ81をモジュール5内の回路基板と接続させる。また、文字板6は、文字板側位置決め部とモジュール側位置決め部とを嵌め合わせることで所定の向き及び位置に位置決め配置される。
次に、中枠3の段部31の載置面32に弾性部材4を配置する。本実施形態では、弾性部材4は、文字板6の円中心からの距離が互いにほぼ等しくなる位置であって、文字板6の周方向に沿って12時側、3時側、6時側、9時側の4箇所に、ほぼ等間隔に配置される。
そして、スプリングコネクタ81が配置されている部分が中枠3における12時側に配置され、操作部12である竜頭の巻真121が挿入される貫通孔が中枠3における3時側に配置される向きで、モジュールユニット50を中枠3内にセットする。
さらに、モジュールユニット50の上に装飾板拡張部材である見切り部材7を載置する。このとき、見切り部材7の表面に時刻等を示す指標が設けられている場合には、見切り部材7の12時側がモジュールユニット50における12時側に対応するようにして見切り部材7を配置する。これにより、装飾板ユニット2が完成する。
【0033】
また、時計100を組み立てる際には、本体ケース1の上部開口の外周に沿って環状のベゼル13を取り付け、このベゼルに風防部材15を取り付けて、本体ケース1の上部開口を閉塞する。
そして、見切り部材7が風防部材15の下に来るようにして、装飾板ユニット2を本体ケース1内に収容する。このとき、装飾板ユニット2の12時側が本体ケース1の12時側に対応するようにして装飾板ユニット2を配置する。
さらに、本体ケース1の下部開口を閉塞するように裏蓋17を取り付け、ねじ等によって隙間がないように締め付け固定する。これにより、時計100の組み立てが完了する。
【0034】
裏蓋17を本体ケース1に締め付け固定する際、裏蓋17により中枠3が押し上げられ、モジュールユニット50の文字板6の上に配置された見切り部材7の裏面側の当接面71には、まず当接面71の直下から中枠3の押圧面31が比較的広い範囲で突き当り、見切り部材7全体をほぼ偏りのない力で押し上げる(図2において、白抜き大矢印参照)。これにより、見切り部材7の表面がベゼル13の見切り受け面132に当接する位置まで見切り部材7が押し上げられる。
また、見切り部材7の内側寄りの部分であって文字板6の外周縁に被る部分には、下側から文字板6が当接する。文字板6が配置されているモジュールユニット50は弾性部材4を介して枠体10内に配置されているため、文字板6が見切り部材7を押し上げる力は弾性部材4によって適度に吸収されて小さくなる(図2において、白抜き小矢印参照)。このため、見切り部材7に対して荷重をかけずに文字板6を見切り部材7の裏面に当接させて文字板6と見切り部材7との間に隙間が空かないようにすることができる。
【0035】
ここで、見切り部材7を上方向に押圧する従来の構成を図4に示す。
図4に示すように、従来は、中枠3の上面よりも高い位置にモジュールユニット50の文字板6の上面が配置されており、裏蓋17を本体ケース1に締め付け固定する際には、見切り部材7の当接面71に文字板6の上面が突き当てられて、文字板6により見切り部材7を押圧していた。
見切り部材7を安定して押し上げ固定するためには、見切り部材7を押圧する押圧面から見切り部材7が突き当てられる見切り受け面132(本実施形態ではベゼル13の内向きフランジ131の下側面)までほぼ直線上に配置されることが好ましい。しかし、文字板6の径はモジュール5とほぼ同じ径であり、ベゼル13の見切り受け面132よりも内側に配置されているため、文字板6により見切り部材7を押圧する場合には、見切り部材7を押圧する押圧面と見切り受け面132とが直線上に配置されない。
また、文字板6は、見切り部材7の内側の狭い部分でしか見切り部材7と接していないため、文字板6により見切り部材7を押圧する場合、文字板6による押し上げによる力(図4において、白抜き矢印参照)は見切り部材7の内側部分のみに集中し、見切り部材7には図4に示すように大きな曲げ力(図4において、黒矢印参照)が生じてしまう。このため、見切り部材7に撓みや歪み等を生じやすく、これを避けるためには、見切り部材7の材料を強度の高いものにしたり、板厚を厚くする等により、見切り部材7の剛性を高める必要が生じる。
このことは、時計等の機器の表示部の外観を大きく見せるために装飾板拡張部材としての見切り部材7を大きくするほどに顕著となる。このため、図4に示す従来の構成では、見切り部材7による表示部の大型化に限界があった。
【0036】
これに対して、本実施形態では、モジュールユニット50よりも外側に配置される中枠3の上面を見切り部材7を押圧する押圧面31としているため、見切り部材7の直下から見切り部材7を押し上げることができる。
この場合、見切り部材7を押圧する押圧面31から見切り部材7が突き当てられる見切り受け面132(本実施形態ではベゼル13の内向きフランジ131の下側面)までがほぼ直線上に配置されることとなり、押し上げによる曲げ力(図2において、黒矢印参照)が発生しにくい。これにより、見切り部材7の撓みや歪みを生じにくく、見切り部材7の剛性を高めることなく、見切り部材7による表示部外観の大型化を実現することができる。
【0037】
以上のように、本実施形態によれば、内周側が装飾板である文字板6の外周縁と重なり合うようにして文字板6の表面に配置された環状の装飾板拡張部材である見切り部材7を、中枠3の押圧面31によって裏面側から押圧してベゼル13の見切り受け面132に当接する位置まで押し上げる。
文字板6の表面に配置された見切り部材7は、外径が文字板6の外径よりも大きく形成されているため、視認側から装飾板ユニットを見た場合、文字板6と見切り部材7とが一体化して全体が大きな表示部として認識されるため、表示部外観の大型化を実現することができる。
また、見切り部材7を押圧するのは、文字板6を含むモジュールユニット50よりも外側に配置された中枠3である。これにより、モジュールユニット50についてはサイズ等を変更することなく共通のモジュール5により上記表示部外観の大型化を図ることができ、表示部外観の意匠を変更するごとにモジュール5等を開発、設計変更等する必要がない。このため、コストを掛けず、開発期間も短く、比較的簡易に意匠の変更、外観デザインのバリエーション展開を行うことが可能となる。
また、中枠3はモジュールユニット50よりも外側に配置され、見切り部材7のほぼ直下から見切り部材7を押圧することができる。
また、中枠3は、見切り部材7の上面を受けるベゼル13の見切り受け面132の下側に位置している。このため、見切り部材7を押圧する押圧面31から見切り部材7が突き当てられる見切り受け面132(本実施形態ではベゼル13の内向きフランジ131の下側面)までがほぼ直線上に配置されることとなり、押し上げによる曲げ力(図2において、黒矢印参照)が発生しにくい。これにより、見切り部材7の撓みや歪みを生じにくく、見切り部材7の剛性を高めなくても、軽量な見切り部材7による表示部外観の大型化を実現することができる。
さらに、本実施形態では、モジュールユニット50と枠体10との間に介在し、モジュールユニット50をその表面が装飾板拡張部材である見切り部材7の裏面側に当接する位置に支持する弾性部材4を装飾板ユニット2が備えている。見切り部材7を文字板6以外で押圧する場合、文字板6の表面と見切り部材7の裏面との間に隙間が空いて外観を損ねるおそれがある。しかし、本実施形態では、文字板6による見切り部材7への押圧力を適度に弾性部材4によって吸収しつつ、文字板6の表面を見切り部材7の裏面に当接させることができる。これにより、文字板6と見切り部材7との間に隙間が空くのを防止することができ、外観に影響を与えない。また、弾性部材4を介して文字板6を見切り部材7に当接させることにより、見切り部材7への過度の荷重を避けつつ、文字板6等のがたつき等を抑制することもできる。
【0038】
特に、本実施形態の弾性部材4は、モジュールユニット50と中枠3との間に介在するように配置されている。このため、モジュールユニット50と中枠3との間のがたつきも防止することができる。
【0039】
また、本実施形態では、弾性部材4は、装飾板である文字板6の周方向に沿って複数設けられている。
このように、複数設けることで、一繋がりの環状の部材を配置するよりも配置する位置や形状等の自由度が増し、各種の装飾板ユニット2に柔軟に適用することが可能となる。
【0040】
また、本実施形態では、複数の弾性部材4は、装飾板である文字板6の円中心からの距離が互いに等しくなる位置に配置されている。
これにより、文字板6を含むモジュールユニット50を偏りなく支持することができる。
【0041】
また、本実施形態では、複数の弾性部材4は、装飾板である文字板6の周方向に沿って等間隔に、少なくとも3つ配置されている。
これにより、文字板6を含むモジュールユニット50を偏りなく支持することができる。
【0042】
特に、本実施形態では、スプリングコネクタ81によってモジュール5と電気的に接続されるソーラーパネル8をさらに備え、弾性部材4のうちの1つは、スプリングコネクタ81の直下又はその近傍に配置されている。
このため、スプリングコネクタ81によって文字板6が押し上げられモジュール5から浮き上がってしまうような場合にも、適度な押圧力でモジュールユニット50を見切り部材7に押し当て、これにより、文字板6の浮き上がりも抑えることができる。
【0043】
特に、本実施形態では、モジュール5と接続される軸部である巻真121と竜頭トップ122とを有する操作部(竜頭)12をさらに備え、弾性部材4は、巻真121の直下又はその近傍に配置されている。
巻真121等、操作部12の軸部は細く、衝撃等を受けると折れたり破損しやすいが、このような軸部である巻真121の直下又はその近傍に弾性部材4を配置することで、巻真121にかかる衝撃等を弾性部材4が吸収することができ、巻真121の破損を防止することができる。
【0044】
そして、こうした構成を有する装飾板ユニット2を時計100に設けることにより、モジュール5や文字板6で構成されるモジュールユニット50のサイズや構成を変更せずに、装飾板拡張部材である見切り部材7の分だけ文字板6よりも大きな径の表示部外観とすることができる。これにより、モジュール5等の設計変更や開発コストを抑えつつ、バリエーション豊富な各種のデザインの時計を実現することができる。
また、新たなモジュール5等を開発せずに各種のデザインを実現できるため、開発期間を短くでき、流行に応じて迅速かつ柔軟なデザイン変更が可能となる。
【0045】
なお、以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形が可能であることは言うまでもない。
【0046】
例えば、本実施形態では、モジュールユニット50の周面を覆う中枠3とモジュールユニット50との間に介在するように弾性部材4を配置する例を示したが、弾性部材4を配置する場所はこれに限定されない。
例えば、枠体10の一部を構成しモジュールユニット50の裏面を覆う裏蓋17とモジュールユニット50との間に介在するように弾性部材4を配置してもよい。
この場合には、中枠3に段部32等を設ける必要がなく、構成を簡易にすることができる。
また、この場合、弾性部材4は文字板6の円中心に対応する位置又はその近傍に1つ設けてもよい。なお、弾性部材4を1つだけ設ける場合には、モジュールユニット50を安定して支持するために、弾性部材4はある程度の面積を有するものであることが好ましい。
なお、この場合、図示しない電池ボックスの蓋裏等に設けられる弾性部材を本実施形態におけるモジュールユニット50を支持するための弾性部材4として兼用させることも可能である。
【0047】
また、本実施形態では、弾性部材4が時計における12時側、3時側、6時側、9時側の4箇所に設けられている場合を例示したが、弾性部材4を配置する場所や数等はこれに限定されない。
弾性部材4を複数設ける場合には、文字板の周面に沿ってほぼ均等となる位置に少なくとも3つ配置すればよい。
製品の用途や仕様によっては、ソーラーパネル8を備えない場合もあり、また、ソーラーパネル8を備えている場合でもスプリングコネクタ81以外の手法によって回路基板との接続を取っている場合もある。こうした場合には、12時側に弾性部材4を配置しない構成とすることもできる。
また、本体ケース1の側部に竜頭等の細い軸部を有する操作部12が設けられていない場合には、3時側に弾性部材4を配置しない構成とすることもできる。
このように、12時側、3時側に弾性部材4を配置する必要がない場合には、これに対応する6時側、9時側に弾性部材4を配置する必要もなく、例えば、時計における1時側、5時側、9時側の3箇所に弾性部材を設けるような構成としてもよい。
【0048】
また、本実施形態では、弾性部材4を複数設ける場合を例示したが、例えば、リング状の弾性部材4を1つだけ設けてもいい。
また、上記各実施形態では、装飾板ユニット2が時計100に適用された場合を例示したが、装飾板ユニット2は時計に適用される場合に限定されない。
例えば、歩数計や心拍数計、高度計、気圧計等の各種電子機器に設けられる表示部の外観を大型化するために本発明の装飾板ユニット2を適用してもよい。
【0049】
以上本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
モジュール及び円盤状の装飾板を備えるモジュールユニットと、
内周側が前記装飾板の外周縁と重なり合うようにして前記装飾板の表面に配置され、外径が前記装飾板の外径よりも大きく形成された環状の装飾板拡張部材と、
前記モジュールユニットの裏面と周面とを覆って前記モジュールユニットを内部に収容する枠体の一部を構成し、前記装飾板拡張部材の裏面側から当接して前記装飾板拡張部材を表面側に押圧する押圧面を備える中枠と、
前記モジュールユニットと前記枠体との間に介在し、前記モジュールユニットを、その表面が前記装飾板拡張部材の裏面側に当接する位置に支持する弾性部材と、
を備えていることを特徴とする装飾板ユニット。
<請求項2>
前記装飾板拡張部材は、前記中枠に押圧された際に、前記装飾板拡張部材の表面が前記装飾板の外周よりも外側に突き当てられることを特徴とする請求項1に記載の装飾板ユニット。
<請求項3>
前記弾性部材は、前記モジュールユニットと前記中枠との間に介在するように配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の装飾板ユニット。
<請求項4>
前記枠体の一部を構成する裏蓋を備え、
前記弾性部材は、前記モジュールユニットと前記裏蓋との間に介在するように配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の装飾板ユニット。
<請求項5>
前記弾性部材は、前記装飾板の周方向に沿って複数設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の装飾板ユニット。
<請求項6>
前記複数の弾性部材は、前記装飾板の円中心からの距離が互いに等しくなる位置に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の装飾板ユニット。
<請求項7>
前記複数の弾性部材は、前記装飾板の周方向に沿って等間隔に、少なくとも3つ配置されていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の装飾板ユニット。
<請求項8>
スプリング状のコネクタによって前記モジュールと電気的に接続されるソーラーパネルをさらに備え、
前記弾性部材は、前記コネクタの直下又はその近傍に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の装飾板ユニット。
<請求項9>
前記モジュールと接続される軸部と操作頭部とを備える操作部をさらに備え、
前記弾性部材は、前記軸部の直下又はその近傍に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の装飾板ユニット。
<請求項10>
請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の装飾板ユニットと、
前記装飾板ユニットを収容する本体ケースと、
を備えていることを特徴する時計。
<請求項11>
前記装飾板は文字板であり、
前記装飾板拡張部材は見切り部材であることを特徴する請求項10に記載の時計。
【符号の説明】
【0050】
1 本体ケース
2 装飾板ユニット
3 中枠
4 弾性部材
5 モジュール
6 文字板
7 見切り部材
8 ソーラーパネル
10 枠体
13 ベゼル
17 裏蓋
31 押圧面
33 載置面
50 モジュールユニット
71 当接面
81 スプリングコネクタ
100 時計
121 巻真
132 見切り受け面
図1
図2
図3
図4