特許第6790627号(P6790627)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6790627
(24)【登録日】2020年11月9日
(45)【発行日】2020年11月25日
(54)【発明の名称】給紙装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 3/06 20060101AFI20201116BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20201116BHJP
   B65H 7/08 20060101ALI20201116BHJP
   B65H 11/00 20060101ALI20201116BHJP
   B65H 3/56 20060101ALI20201116BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20201116BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20201116BHJP
【FI】
   B65H3/06 350A
   G03G15/00 405
   G03G15/00 407
   B65H7/08
   B65H11/00 H
   B65H3/56 Z
   G03G21/16 138
   G03G21/00 386
【請求項の数】14
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-176736(P2016-176736)
(22)【出願日】2016年9月9日
(65)【公開番号】特開2018-39643(P2018-39643A)
(43)【公開日】2018年3月15日
【審査請求日】2019年5月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】特許業務法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大久保 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】塩川 康夫
【審査官】 佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−219259(JP,A)
【文献】 特開平05−058482(JP,A)
【文献】 特開2006−153973(JP,A)
【文献】 特開昭62−180825(JP,A)
【文献】 特開平01−117145(JP,A)
【文献】 特開2013−119469(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 1/00− 3/68
B65H 7/00
B65H 43/00
B65H 11/00
G03G 13/00
G03G 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
手差しトレイに載置された用紙を1枚ずつ分離して送出するピックアップローラーと、
給紙上ローラーと給紙下ローラーとを有し、前記給紙上ローラーと前記給紙下ローラーを圧接することにより給紙ニップ部を形成して前記ピックアップローラーから送出された用紙を送出する給紙ローラー対と、
前記給紙ローラー対よりも搬送方向上流側に配置され、前記ピックアップローラーから送出された前記用紙の先端を振動させる先端振動部と、
前記手差しトレイに載置された用紙の給紙を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記給紙に際し、所定の条件を満たす場合に、前記先端振動部を制御して、前記用紙の先端が前記給紙上ローラーに突き当たった状態で前記用紙の先端を振動させ、前記用紙の先端が前記給紙ニップ部に侵入するように前記用紙の先端の位置を変えることを特徴とする給紙装置。
【請求項2】
前記ピックアップローラーは、前記先端振動部として機能し、
前記制御部は、前記給紙に際し、所定の条件を満たす場合に、前記ピックアップローラーの前記用紙からの離間動作及び前記用紙への圧接動作を行って、前記用紙の先端を振動させることを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記用紙の紙種条件に基づいて、前記用紙への圧接動作により前記ピックアップローラーを前記用紙に圧接させた後、前記用紙からの離間動作を実施するまでに所定の当接時間を設けるか否かを決定することを特徴とする請求項2に給紙装置。
【請求項4】
前記給紙ローラー対よりも搬送方向下流側に配置され、前記用紙の先端を検出する先端検出部を備え、
前記制御部は、給紙開始時から所定時間内に前記先端検出部により用紙の先端が検出されなかった場合に、前記用紙の先端を振動させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の給紙装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記用紙の先端を振動させた後、前記先端検出部により用紙の先端が検出されるまで所定間隔毎に前記用紙の先端を振動させることを特徴とする請求項4に記載の給紙装置。
【請求項6】
前記手差しトレイに載置された用紙の搬送経路は、前記ピックアップローラーと前記給紙ローラー対との間で屈曲するように形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の給紙装置。
【請求項7】
前記ピックアップローラーと前記給紙ローラー対との間に配置される前さばき板を備え、
前記前さばき板は、前記手差しトレイに載置された用紙の上限位置と前記給紙ニップ部とを結ぶ直線よりも上方に突出するように配置されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の給紙装置。
【請求項8】
前記手差しトレイは、前記給紙ニップ部よりも上方に配置されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の給紙装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記用紙が所定の紙種条件を満たす場合に、給紙開始時から前記用紙の先端を振動させることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に給紙装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記用紙の先端を振動させた場合、用紙詰まりを検出するまでの時間を延長することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に給紙装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記用紙の紙種条件に基づいて、前記用紙の先端を振動させる動作の回数及び実施間隔、並びに用紙詰まりを検出するまでの延長時間を決定することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に給紙装置。
【請求項12】
通紙時の通紙情報を記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、前記記憶部に記憶された通紙情報と同一設定での通紙が行われる場合に、前記記憶部に記憶された通紙情報に基づいて、前記用紙の先端を振動させる動作の回数及び実施間隔、並びに用紙詰まりを検出するまでの延長時間を決定することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に給紙装置。
【請求項13】
前記制御部は、同一設定において、前記用紙の先端を振動させる動作後に所定の頻度以上用紙詰まりが発生する場合、表示部に所定の警告を表示させることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に給紙装置。
【請求項14】
手差しトレイに載置された用紙を給紙する請求項1〜13のいずれか一項に記載の給紙装置と、
前記給紙装置により給紙された用紙上に画像を形成する画像形成部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給紙装置及び当該給紙装置を備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、感光体上に形成された静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成し、形成されたトナー像を用紙に転写し、転写されたトナー像を加熱定着することで、用紙上に画像を形成する電子写真方式の画像形成装置が知られている。
【0003】
上記の画像形成装置には、一般に、小部数、多種メディアの通紙を目的として、手差しトレイが設けられている。通常、手差しトレイからは多種メディアを通紙するため、手差しトレイからの搬送経路は、可能な限り用紙が直線的に進むようにして抵抗を減らすことが可能な構造となっている。
【0004】
しかしながら、手差しトレイからの搬送経路を優先的に直線とした場合、PFU(Paper Feeder Unit)からの搬送経路やLU(大容量給紙ユニット)からの搬送経路等、他の搬送経路との兼ね合いで、装置を大型化する必要がある。
そこで、手差しトレイからの搬送経路を屈曲させることで、装置のコンパクト化を図りつつ、多種メディアの通紙対応を実施してきた。
【0005】
ところで、近年、メディア(特に厚紙)に対する対応力向上を望む声が強まっており、従来よりも剛性の高い用紙を通紙する必要に迫られている。
そこで、用紙の搬送性を向上させる技術として、トレイに積載された用紙束から搬送する用紙を分離する分離搬送動作を実施した後、原稿の不送りを検出した際に、再度分離搬送動作を再起動することにより、原稿不送りの発生率を低減することが可能な技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平5−32354号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、例えば、搬送経路の屈曲等に起因して、給紙用ローラーを圧接して形成した給紙ニップ部に用紙(特に剛性の高い用紙)の先端が入らないような場合に発生するJAM(用紙詰まり)に対し、上記特許文献1記載の技術は、分離搬送動作を繰り返すことしかできず、用紙の先端位置を上下動させることができないため、給紙ニップ部に用紙の先端を導くことができず、JAMを解消することが困難であった。
【0008】
本発明は、給紙ニップ部における用紙詰まりを解消して、剛性の高い用紙の搬送性を向上させることが可能な給紙装置及び当該給紙装置を備える画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、
給紙装置において、
手差しトレイに載置された用紙を1枚ずつ分離して送出するピックアップローラーと、
給紙上ローラーと給紙下ローラーとを有し、前記給紙上ローラーと前記給紙下ローラーを圧接することにより給紙ニップ部を形成して前記ピックアップローラーから送出された用紙を送出する給紙ローラー対と、
前記給紙ローラー対よりも搬送方向上流側に配置され、前記ピックアップローラーから送出された前記用紙の先端を振動させる先端振動部と、
前記手差しトレイに載置された用紙の給紙を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記給紙に際し、所定の条件を満たす場合に、前記先端振動部を制御して、前記用紙の先端が前記給紙上ローラーに突き当たった状態で前記用紙の先端を振動させ、前記用紙の先端が前記給紙ニップ部に侵入するように前記用紙の先端の位置を変えることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の給紙装置において、
前記ピックアップローラーは、前記先端振動部として機能し、
前記制御部は、前記給紙に際し、所定の条件を満たす場合に、前記ピックアップローラーの前記用紙からの離間動作及び前記用紙への圧接動作を行って、前記用紙の先端を振動させることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に給紙装置において、
前記制御部は、前記用紙の紙種条件に基づいて、前記用紙への圧接動作により前記ピックアップローラーを前記用紙に圧接させた後、前記用紙からの離間動作を実施するまでに所定の当接時間を設けるか否かを決定することを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の給紙装置において、
前記給紙ローラー対よりも搬送方向下流側に配置され、前記用紙の先端を検出する先端検出部を備え、
前記制御部は、給紙開始時から所定時間内に前記先端検出部により用紙の先端が検出されなかった場合に、前記用紙の先端を振動させることを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の給紙装置において、
前記制御部は、前記用紙の先端を振動させた後、前記先端検出部により用紙の先端が検出されるまで所定間隔毎に前記用紙の先端を振動させることを特徴とする。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の給紙装置において、
前記手差しトレイに載置された用紙の搬送経路は、前記ピックアップローラーと前記給紙ローラー対との間で屈曲するように形成されることを特徴とする。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の給紙装置において、
前記ピックアップローラーと前記給紙ローラー対との間に配置される前さばき板を備え、
前記前さばき板は、前記手差しトレイに載置された用紙の上限位置と前記給紙ニップ部とを結ぶ直線よりも上方に突出するように配置されることを特徴とする。
【0016】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の給紙装置において、
前記手差しトレイは、前記給紙ニップ部よりも上方に配置されることを特徴とする。
【0017】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に給紙装置において、
前記制御部は、前記用紙が所定の紙種条件を満たす場合に、給紙開始時から前記用紙の先端を振動させることを特徴とする。
【0018】
請求項10に記載の発明は、請求項1〜9のいずれか一項に給紙装置において、
前記制御部は、前記用紙の先端を振動させた場合、用紙詰まりを検出するまでの時間を延長することを特徴とする。
【0019】
請求項11に記載の発明は、請求項1〜10のいずれか一項に給紙装置において、
前記制御部は、前記用紙の紙種条件に基づいて、前記用紙の先端を振動させる動作の回数及び実施間隔、並びに用紙詰まりを検出するまでの延長時間を決定することを特徴とする。
【0020】
請求項12に記載の発明は、請求項1〜10のいずれか一項に給紙装置において、
通紙時の通紙情報を記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、前記記憶部に記憶された通紙情報と同一設定での通紙が行われる場合に、前記記憶部に記憶された通紙情報に基づいて、前記用紙の先端を振動させる動作の回数及び実施間隔、並びに用紙詰まりを検出するまでの延長時間を決定することを特徴とする。
【0021】
請求項13に記載の発明は、請求項1〜12のいずれか一項に給紙装置において、
前記制御部は、同一設定において、前記用紙の先端を振動させる動作後に所定の頻度以上用紙詰まりが発生する場合、表示部に所定の警告を表示させることを特徴とする。
【0022】
請求項14に記載の発明は、
画像形成装置において、
手差しトレイに載置された用紙を給紙する請求項1〜13のいずれか一項に記載の給紙装置と、
前記給紙装置により給紙された用紙上に画像を形成する画像形成部と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、給紙ニップ部における用紙詰まりを解消して、剛性の高い用紙の搬送性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す正面図である。
図2】本実施形態に係る画像形成装置の制御構造を示す機能ブロック図である。
図3】手差しトレイから2次転写ローラー対へと至る用紙の搬送経路を示す図である。
図4】本実施形態に係る画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
図5】ピックアップローラーを手差しトレイに載置された用紙へと当接させる動作の一例を示す図である。
図6】ピックアップローラーのリトライ動作の一例を示す図である。
図7】ピックアップローラーのリトライ動作による用紙先端の挙動の一例を示す図である。
図8】手差しトレイから2次転写ローラー対へと至る用紙の搬送経路の一変形例を示す図である。
図9】用紙の紙種条件とピックアップローラーの給紙開始時からのリトライ動作実施の有無とを対応付けたテーブルの一例を示す図である。
図10】用紙の紙種条件とピックアップローラーのリトライ動作実施時の動作タイプとを対応付けたテーブルの一例を示す図である。
図11】用紙の紙種条件とピックアップローラーのリトライ動作の回数及び実施間隔、並びに用紙詰まりを検出するまでの延長時間とを対応付けたテーブルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0026】
本実施形態に係る画像形成装置Gは、図1に示すように、画像形成部20を備え、当該画像形成部20によりトナー等の色材を用いて用紙上に画像を形成する。
画像形成装置Gは、図1及び図2に示すように、制御部11、記憶部12、操作部13、表示部14、通信部15、画像生成部16、画像読取部17、画像メモリー18、画像処理部19、画像形成部20及び駆動部30を備えて構成されている。
【0027】
制御部11は、CPU、RAM等を備えて構成され、記憶部12から各種プログラムを読み出して実行することにより、各部を制御する。
例えば、制御部11は、画像生成部16又は画像読取部17により生成され、画像メモリー18に保持された原画像を、画像処理部19により画像処理させて、画像処理後の原画像に基づいて、画像形成部20により用紙上に画像を形成させる。
【0028】
記憶部12は、制御部11により読み取り可能なプログラム、プログラムの実行時に用いられるファイル等を記憶している。記憶部12としては、ハードディスク等の大容量メモリーを用いることができる。
【0029】
操作部13及び表示部14は、図1に示すように、ユーザーインターフェイスとして画像形成装置Gの上部に設けられている。
操作部13は、ユーザーの操作に応じた操作信号を生成し、制御部11に出力する。操作部13としては、キーパッド、表示部14と一体に構成されたタッチパネル等を用いることができる。
表示部14は、制御部11の指示にしたがって操作画面等を表示する。表示部14としては、LCD(Liquid Crystal Display)、OELD(Organic Electro Luminescence Display)等を用いることができる。
【0030】
通信部15は、ネットワーク上の外部装置、例えばユーザー端末、サーバー、他の画像形成システム等と通信する。
通信部15は、ユーザー端末からネットワークを介して、画像を形成する指示内容がページ記述言語(PDL:Page Description Language)で記述されたベクトルデータを受信する。
【0031】
画像生成部16は、通信部15により受信したベクトルデータをラスタライズ処理し、ビットマップ形式の原画像を生成する。原画像は、各画素がC(シアン)、M(マジェンタ)、Y(イエロー)及びK(黒)の4色の画素値を有する。画素値は画像の濃淡を表すデータ値であり、例えば8bitのデータ値は0〜255階調の濃淡を表す。
【0032】
画像読取部17は、図1に示すように、自動原稿送り装置、スキャナー等からなり、原稿台上にセットされた原稿面を読み取って、ビットマップ形式の原画像を生成する。画像読取部17により生成された原画像は、各画素がR(赤)、G(緑)及びB(青)の3色の画素値を有する。この原画像は、図示しない色変換部によって、C、M、Y及びKの4色の画素値を有する原画像に色変換される。
【0033】
画像メモリー18は、画像生成部16又は画像読取部17により生成された原画像を一時的に保持するバッファーメモリーである。画像メモリー18としては、DRAM(Dynamic RAM)等を用いることができる。
【0034】
画像処理部19は、画像メモリー18から原画像を読み出して、濃度補正処理、中間調処理等の画像処理を施す。
濃度補正処理は、原画像の各画素の画素値を、用紙上に形成された画像の濃度が目標の濃度と一致するように補正した画素値に変換する処理である。
中間調処理は、中間調を疑似的に再現するための処理であり、例えば誤差拡散処理、組織的ディザ法を用いたスクリーン処理等である。
【0035】
画像形成部20は、画像処理部19により画像処理された原画像の各画素の4色の画素値に応じて、C、M、Y及びKの4色からなる画像を用紙上に形成する。
画像形成部20は、図1に示すように、4つの書込みユニット21、中間転写ベルト22、2次転写ローラー対23、定着装置24、給紙トレイ25、手差し用の給紙トレイ(以下、手差しトレイ)T1、排紙トレイT2等を備えている。
【0036】
4つの書込みユニット21は、中間転写ベルト22のベルト面に沿って直列(タンデム)に配置され、C、M、Y及びKの各色の画像を形成する。各書込みユニット21は形成する画像の色が異なるだけで構成は同じであり、図1に示すように、光走査装置2a、感光体2b、現像部2c、帯電部2d、クリーニング部2e及び1次転写ローラー2fを備えて構成されている。
【0037】
画像形成時、各書込みユニット21では、帯電部2dにより感光体2bを帯電させた後、原画像に基づいて光走査装置2aにより出射した光束で感光体2b上を走査し、静電潜像を形成する。現像部2cによりトナー等の色材を供給して現像すると、感光体2b上に画像が形成される。
4つの書込みユニット21の感光体2b上にそれぞれ形成した画像を、それぞれの1次転写ローラー2fにより、中間転写ベルト22上に順次重ねて転写(1次転写)する。これにより、中間転写ベルト22上には各色からなる画像が形成される。中間転写ベルト22は、複数のローラーに巻き回されて回動する像担持体である。1次転写後、クリーニング部2eにより感光体2b上に残留する色材を除去する。
【0038】
画像形成部20では、回動する中間転写ベルト22上の画像が2次転写ローラー対23の位置に至るタイミングに合わせて、手差しトレイT1又は給紙トレイ25から用紙を給紙する。2次転写ローラー対23は、対をなす一方のローラーが中間転写ベルト22に圧接し、他方が中間転写ベルト22を巻き回す複数のローラーのうちの1つを構成している。2次転写ローラー対23の圧接により、中間転写ベルト22から用紙上に画像を転写(2次転写)すると、定着装置24に用紙を搬送して定着処理を施し、排紙トレイT2へ排紙する。定着処理は、定着ローラー対241により用紙を加熱及び加圧して画像を用紙に定着させる処理である。用紙の両面に画像を形成する場合、反転経路26に用紙を搬送して用紙面を反転させた後、2次転写ローラー対23の位置へ再度用紙を給紙する。
【0039】
駆動部30は、手差しトレイT1に載置された用紙を2次転写ローラー対23へと給紙する際、制御部11の制御により、ピックアップローラー31を回転させる。また、駆動部30は、上記の給紙に際し、所定の条件を満たす場合には、制御部11の制御により、ピックアップローラー31を回転させながら上下動させることで、用紙からの離間動作や用紙への圧接動作を行う。本実施形態では、用紙からの離間動作と用紙への再圧接動作とを合わせて、リトライ動作と定義するものとする。
【0040】
次に、図3を参照して、手差しトレイT1から2次転写ローラー対23へと至る用紙の搬送経路を説明する。
手差しトレイT1から2次転写ローラー対23へと至る用紙の搬送経路上には、搬送方向上流側から順に、ピックアップローラー31と、給紙ローラー(給紙上ローラー)32及びさばきローラー(給紙下ローラー)33からなる給紙ローラー対と、搬送ローラー対34と、が配置されている。本実施形態では、給紙ローラー32とさばきローラー33を圧接することにより、給紙ニップ部を形成する。
なお、手差しトレイT1は、図3に示すように、給紙ニップ部よりも上方に配置されている。
【0041】
ピックアップローラー31は、手差しトレイT1に載置された用紙を積載位置からピックアップし、給紙ローラー対(給紙ローラー32及びさばきローラー33)へと送出する。
給紙ローラー対は、ピックアップローラー31から送出された用紙を1枚ずつ分離して、搬送ローラー対34へと送出する。
搬送ローラー対34は、給紙ローラー対から送出された用紙、又は給紙トレイ25から搬送経路R2を介して搬送された用紙を、搬送経路R3を介して2次転写ローラー対23へと送出する。
【0042】
手差しトレイT1から搬送ローラー対34へと至る用紙の搬送経路R1は、ピックアップローラー31と、給紙ローラー対(給紙ローラー32及びさばきローラー33)と、の間で屈曲するように形成されている。このように、給紙ローラー対の直後に搬送経路R1を屈曲形成させた後、搬送ローラー対を設けることで、装置の小型化を実現することが可能となる。
【0043】
搬送経路R1から搬送経路R3へと至る経路及び搬送経路R2から搬送経路R3へと至る経路は、それぞれ搬送経路R1及び搬送経路R2の合流部35において、屈曲するように形成されている。
搬送経路R1上の上記合流部35の手前には、搬送経路R1上を搬送ローラー対34へと搬送される用紙の先端を検出するセンサー36が配置されている。
センサー36は、搬送経路R1上を搬送ローラー対34へと搬送される用紙の先端を検出すると、その旨を示す情報を制御部11に出力する。即ち、センサー36は、本発明の先端検出部として機能する。
【0044】
本発明の給紙装置は、少なくとも先端振動部(ピックアップローラー31)と、給紙ローラー対(給紙ローラー32及びさばきローラー33)と、制御部11と、を備えて構成される。
【0045】
次に、本実施形態に係る画像形成装置Gの動作について、図4図7を参照して説明する。この動作は、制御部11が、手差しトレイT1からの給紙指示を受け付けたことを契機として開始される。
【0046】
まず、制御部11は、図4のフローチャートに示すように、駆動部30を制御して、ピックアップローラー31を回転させながら下方へと移動させ、手差しトレイT1に載置された用紙へと当接(圧接)させる(ステップS101)。図5に、ピックアップローラー31を手差しトレイT1に載置された用紙Pへと当接させる動作の一例を示す。
【0047】
次に、制御部11は、給紙開始時から所定時間内に用紙の先端が検出されたか否かを判定する(ステップS102)。ここで、所定時間とは、例えば、給紙ローラー32及びさばきローラー33を圧接することにより形成された給紙ニップ部において、JAM(用紙詰まり)が発生したと見做すことができる程度の時間のことである。ステップS102において、制御部11は、給紙開始時から所定時間が経過するまでの間に、センサー36から用紙の先端を検出した旨の情報が出力された場合に、給紙開始時から所定時間内に用紙の先端が検出されたと判定する。
制御部11は、給紙開始時から所定時間内に用紙の先端が検出されたと判定した場合(ステップS102:YES)、給紙ニップ部においてJAMが発生しなかったと判断し、処理を終了する。
一方、制御部11は、給紙開始時から所定時間内に用紙の先端が検出されていないと判定した場合(ステップS102:NO)、給紙ニップ部においてJAMが発生した虞があると判断し、次のステップS103へと移行する。
【0048】
次に、制御部11は、駆動部30を制御して、ピックアップローラー31を回転させながら、リトライ動作(即ち、ピックアップローラー31を上方へと移動させる動作(用紙からの離間動作)及びピックアップローラー31を下方へと移動させる動作(用紙への再圧接動作))を行う(ステップS103)。
【0049】
図6(A)〜図6(E)に、ピックアップローラー31のリトライ動作の一例を示す。また、図7に、ピックアップローラー31のリトライ動作による用紙先端の挙動の一例を示す。
図6(A)は、用紙Pの先端P1が給紙ローラー32に突き当たった状態で、ピックアップローラー31の離間動作が行われた様子の一例を示す図である。
図6(B)は、図6(A)の状態から、ピックアップローラー31の再圧接動作が行われた様子の一例を示す図である。図6(B)に示す例では、ピックアップローラー31の再圧接により、用紙Pの先端P2が図6(A)の例(先端P1)よりも上方へと移動している。
図6(C)は、図6(B)の状態から、ピックアップローラー31の離間動作が行われた様子の一例を示す図である。図6(C)に示す例では、ピックアップローラー31の離間により、ピックアップローラー31の押圧に対する反力(元の形状に戻ろうとする力)が発生し、用紙Pの先端P3が図6(B)に示す例(先端P2)よりも下方へと移動している。
図6(D)は、図6(C)の状態から、ピックアップローラー31の再圧接動作が行われた様子の一例を示す図である。図6(D)に示す例では、ピックアップローラー31の再圧接により、用紙Pの先端P4が図6(C)に示す例(先端P3)よりも上方へと移動している。
図6(E)は、図6(D)の状態から、ピックアップローラー31の再離間動作が行われた様子の一例を示す図である。図6(E)に示す例では、ピックアップローラー31の再離間により、ピックアップローラー31の押圧に対する反力が発生し、用紙Pの先端P5が図6(D)に示す例(先端P4)よりも下方へと移動して、給紙ニップ部へと侵入した状態となっている。
【0050】
図6及び図7に示したように、本実施形態では、ピックアップローラー31のリトライ動作を繰り返すことで、用紙の先端を振動させることができる。従って、用紙の先端を、給紙ニップ部へと侵入可能な位置に移動させることができるようになっている。
即ち、ピックアップローラー31は、本発明の先端振動部として機能する。なお、本実施形態において、用紙の先端を振動させるとは、少なくとも1回以上リトライ動作を行うことを示している。即ち、本発明において、振動とは、1回のみのリトライ動作により用紙の先端が上下動する場合をも含んでいる。
【0051】
次に、制御部11は、用紙の先端が検出されたか否かを判定する(ステップS104)。
制御部11は、用紙の先端が検出されたと判定した場合(ステップS104:YES)、用紙が給紙ニップ部を通過したと判断し、処理を終了する。
一方、制御部11は、用紙の先端が検出されていないと判定した場合(ステップS102:NO)、用紙が給紙ニップ部を通過していないと判断し、ステップS103へと移行して、ピックアップローラー31のリトライ動作を継続する。なお、用紙の先端を振動させた後、センサー36により用紙の先端が検出されるまで所定間隔毎に用紙の先端を振動させる(即ち、リトライ動作を実施する)ことが好ましい。
【0052】
以上のように、本実施形態に係る画像形成装置Gは、手差しトレイT1に載置された用紙を1枚ずつ分離して送出するピックアップローラー31と、給紙上ローラー(給紙ローラー32)と給紙下ローラー(さばきローラー33)とを有し、給紙上ローラーと給紙下ローラーを圧接することにより給紙ニップ部を形成してピックアップローラー31から送出された用紙を送出する給紙ローラー対(給紙ローラー32及びさばきローラー33)と、給紙ローラー対よりも搬送方向上流側に配置され、用紙の先端を振動させる先端振動部(ピックアップローラー31)と、手差しトレイT1に載置された用紙の給紙を制御する制御部11と、を備える。また、制御部11は、給紙に際し、所定の条件を満たす場合に、先端振動部を制御して、用紙の先端を振動させる。
従って、本実施形態に係る画像形成装置Gによれば、用紙の先端位置を振動(上下動)させることができるので、給紙ニップ部における用紙詰まりを解消することが可能となり、剛性の高い用紙の搬送性を向上させることができる。
【0053】
特に、本実施形態に係る画像形成装置Gによれば、ピックアップローラー31は、先端振動部として機能し、制御部11は、給紙に際し、所定の条件を満たす場合に、ピックアップローラー31の用紙からの離間動作及び用紙への圧接動作を行って、用紙の先端を振動させる。
従って、本実施形態に係る画像形成装置Gによれば、新たに用紙の先端を振動させるための部材を設ける必要がないので、装置の大型化やコストの増大を抑制することができる。
【0054】
また、本実施形態に係る画像形成装置Gは、給紙ローラー対よりも搬送方向下流側に配置され、用紙の先端を検出する先端検出部(センサー36)を備える。また、制御部11は、給紙開始時から所定時間内に先端検出部により用紙の先端が検出されなかった場合に、用紙の先端を振動させる。
従って、本実施形態に係る画像形成装置Gによれば、給紙ニップ部において用紙詰まりが発生したと見做すことができる場合に用紙の先端を振動させることができるので、生産性を低下させることなく用紙の搬送性を向上させることができる。
【0055】
また、本実施形態に係る画像形成装置Gによれば、制御部11は、用紙の先端を振動させた後、先端検出部により用紙の先端が検出されるまで所定間隔毎に用紙の先端を振動させる。
従って、本実施形態に係る画像形成装置Gによれば、用紙が給紙ニップ部を通過したことを確認するまでリトライ動作を継続することができるので、より確実に用紙の搬送性を向上させることができる。
【0056】
また、本実施形態に係る画像形成装置Gは、手差しトレイT1に載置された用紙の搬送経路は、ピックアップローラー31と給紙ローラー対との間で屈曲するように形成される。
従って、本実施形態に係る画像形成装置Gによれば、装置のコンパクト化を実現しつつ給紙ニップ部における用紙詰まりを解消することができるので、装置のコンパクト化と用紙の搬送性の向上とを両立させることができる。
【0057】
また、本実施形態に係る画像形成装置Gは、手差しトレイT1は、給紙ニップ部よりも上方に配置される。
従って、本実施形態に係る画像形成装置Gによれば、給紙ニップ部において用紙が詰まった場合に用紙の後端側が浮かび上がる状態となるので、ピックアップローラー31による用紙の押圧時に用紙先端の振動量を増加させることが可能となり、給紙ニップ部に用紙先端を導入させやすくすることができる。
【0058】
以上、本発明に係る実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0059】
例えば、上記実施形態では、先端振動部として、ピックアップローラー31を例示して説明しているが、これに限定されるものではない。例えば、ピックアップローラー31のリトライ動作を実施する代わりに、ピックアップローラー31と給紙ローラー対との間に用紙先端を振動させる部材を設けるようにし、この部材を振動させることで用紙先端を振動させるようにしてもよい。
【0060】
また、上記実施形態では、ピックアップローラー31のリトライ動作に際し、ピックアップローラー31を上方へと移動させて用紙から離間する動作を行うようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、ピックアップローラー31を上方へと移動させる動作においては、用紙から離間しない程度に上方へと移動させるようにしてもよい。これにより、完全に用紙から離間する動作と比べ、ピックアップローラー31の移動距離を短くすることができるので、ピックアップローラー31の上下動のサイクルを短くすることができる。従って、リトライ動作に掛かる作業時間を短縮することができる。
【0061】
また、図8に示すように、ピックアップローラー31と給紙ローラー対との間に配置される前さばき板37を備えるようにしてもよい。この場合、この前さばき板37を、手差しトレイT1に載置された用紙の上限位置と給紙ニップ部とを結ぶ直線L1よりも上方に突出するように配置するようにするとよい。ここで、手差しトレイT1に載置された用紙の上限位置とは、給紙される用紙の位置、即ち、給紙開始位置のことである。
このように、前さばき板37を、手差しトレイT1に載置された用紙の上限位置と給紙ニップ部とを結ぶ直線L1よりも上方に突出するように配置することで、圧接動作時に用紙をより上方に浮き上がらせることができるので、離間動作時に用紙の先端が反動で揺れやすくなり、給紙ニップ部へと侵入可能な位置に移動させやすくすることができる。
【0062】
また、上記実施形態では、手差しトレイT1を給紙ニップ部よりも上方に配置した構成を例示して説明しているが、これに限定されるものではない。例えば、手差しトレイT1を給紙ニップ部よりも下方に配置するようにしてもよいし、給紙ニップ部と同じ高さに配置するようにしてもよい。
【0063】
また、用紙が所定の紙種条件を満たす場合に、給紙開始時からピックアップローラー31のリトライ動作を実施するようにしてもよい。
【0064】
図9に、用紙の紙種条件(用紙種、坪量)とピックアップローラー31の給紙開始時からのリトライ動作実施の有無とを対応付けたテーブルの一例を示す。なお、図9に示す例において、給紙開始時からのリトライ動作実施の有無は、「○=給紙開始時から動作させる」、「△=給紙開始時からの動作の実施をユーザーが選択可能」、「×=給紙開始時から動作させない」の3段階で判定されるものとする。
図9に示すように、給紙開始時からのリトライ動作実施の有無は、用紙が「普通紙」の場合、坪量が「64〜256gsm」のときは「×」、坪量が「257〜300gsm」のときは「△」、坪量が「301〜450gsm」のときは「○」と判定される。また、用紙が「塗工紙」の場合、坪量が「64〜216gsm」のときは「×」、坪量が「217〜256gsm」のときは「△」、坪量が「257〜450gsm」のときは「○」と判定される。
即ち、図9に示す例では、用紙が「普通紙」及び「塗工紙」のいずれであっても、用紙の坪量が大きいほど、ピックアップローラー31の給紙開始時からのリトライ動作を実施させるようになっている。
なお、用紙の紙種条件としては、用紙種、坪量に限らず、用紙の剛度や表面性等の条件であってもよい。
【0065】
以上のように、用紙が所定の紙種条件を満たす場合に、給紙開始時からピックアップローラー31のリトライ動作を実施することで、用紙詰まりが発生しやすいと見込まれる紙種条件の用紙に対してのみ給紙開始時からリトライ動作を実施することができるので、生産性の低下を抑制することができる。
【0066】
また、用紙の紙種条件に基づいて、用紙への圧接動作によりピックアップローラー31を用紙に圧接させた後、用紙からの離間動作を実施するまでに所定の当接時間を設けるか否かを決定するようにしてもよい。
【0067】
図10に、用紙の紙種条件(用紙種、坪量)とピックアップローラー31のリトライ動作(圧接動作)実施時の動作タイプとを対応付けたテーブルの一例を示す。なお、図10に示す例において、リトライ動作実施時の動作タイプは、用紙との当接時間により分類され、「タイプA=当接時間40ms」、「タイプB=当接直後に離間(仕様上当接時間10ms)」の2段階で判定されるものとする。
図10に示すように、リトライ動作実施時の動作タイプは、用紙が「普通紙」の場合、リトライ動作が実施されるいずれの坪量(具体的には「257〜450gsm」)であっても「タイプA」と判定される。また、用紙が「塗工紙」の場合、リトライ動作が実施されるいずれの坪量(具体的には「217〜450gsm」)であっても「タイプB」と判定される。
即ち、図10に示す例では、用紙が「普通紙」の場合、用紙からの離間動作を実施するまでに所定の当接時間を設けるようになっている。また、用紙が「塗工紙」の場合、所定の当接時間を設けることなく用紙からの離間動作を実施するようになっている。
【0068】
以上のように、用紙の紙種条件に基づいて、用紙への圧接動作によりピックアップローラー31を用紙に圧接させた後、用紙からの離間動作を実施するまでに所定の当接時間を設けるか否かを決定することで、用紙詰まりが発生しやすくリトライ回数を増やしたい紙種条件の用紙に対し当接時間を最小限に設定することができるので、生産性を低下させることなく用紙の搬送性を向上させることができる。
【0069】
また、ピックアップローラー31のリトライ動作を実施した場合、JAMを検出するまでの時間を延長するようにしてもよい。
これにより、リトライ動作を実施するための時間を確保することができるので、リトライ動作により解消可能な用紙詰まりに起因するダウンタイムの発生を抑制することができる。
【0070】
また、用紙の紙種条件に基づいて、ピックアップローラー31のリトライ動作の回数及び実施間隔、並びに用紙詰まり(JAM)を検出するまでの延長時間を決定するようにしてもよい。
【0071】
図11に、用紙の紙種条件(用紙種、坪量)とピックアップローラー31のリトライ動作の回数及び実施間隔、並びに用紙詰まりを検出するまでの延長時間とを対応付けたテーブルの一例を示す。
図11に示すように、リトライ動作の回数は、用紙が「普通紙」の場合、坪量が「257〜300gsm」のときは「3回」、坪量が「301〜450gsm」のときは「5回」と判定される。また、用紙が「塗工紙」の場合、坪量が「217〜256gsm」のときは「10回」、坪量が「257〜300gsm」のときは「15回」、坪量が「301〜450gsm」のときは「20回」と判定される。
また、リトライ動作の実施間隔は、用紙が「普通紙」の場合、リトライ動作が実施されるいずれの坪量(具体的には「257〜450gsm」)であっても「40msec」と判定される。また、用紙が「塗工紙」の場合、リトライ動作が実施されるいずれの坪量(具体的には「217〜450gsm」)であっても「10msec」と判定される。
また、用紙詰まりを検出するまでの延長時間は、用紙が「普通紙」の場合、坪量が「257〜300gsm」のときは「240msec」、坪量が「301〜450gsm」のときは「400msec」と判定される。また、用紙が「塗工紙」の場合、坪量が「217〜256gsm」のときは「200msec」、坪量が「257〜300gsm」のときは「300msec」、坪量が「301〜450gsm」のときは「400msec」と判定される。
即ち、図11に示す例では、用紙が「普通紙」及び「塗工紙」のいずれであっても、用紙の坪量が大きいほどリトライ動作の回数を増大させるようになっている。また、用紙が「普通紙」及び「塗工紙」のいずれであっても、用紙の坪量が大きいほど用紙詰まりを検出するまでの延長時間を増大させるようになっている。
【0072】
以上のように、用紙の紙種条件に基づいて、ピックアップローラー31のリトライ動作の回数及び実施間隔、並びに用紙詰まりを検出するまでの延長時間を決定することで、用紙詰まり発生の可能性に応じて細かくピックアップローラー31のリトライ動作を制御することができるので、用紙の搬送性の向上と生産性の確保とをバランスよく両立させることができる。
【0073】
また、通紙時の通紙情報(紙種条件やリトライ動作回数、実施間隔、JAM検出の延長時間等を含む通紙に関する情報)を記憶部12に記憶するようにし、記憶部12に記憶された通紙情報と同一設定での通紙が行われる場合に、記憶部12に記憶された通紙情報に基づいて、リトライ動作回数、実施間隔、JAM検出の延長時間を決定するフィードバック用の回路を備えるようにしてもよい。
以上のように、記憶部12に記憶された通紙情報と同一設定での通紙が行われる場合に、記憶部12に記憶された通紙情報に基づいて、リトライ動作の回数及び実施間隔、並びに用紙詰まりを検出するまでの延長時間を決定することで、通紙時における最適な条件によりリトライ動作を実施することができるので、用紙の搬送性をより確実に向上させることができる。
【0074】
また、同一設定において、リトライ動作後に所定の頻度以上JAMが発生する場合、表示部14に所定の警告を表示させるようにしてもよい。ここで、所定の頻度とは、例えば、各種ローラー等の搬送系に係る装置の異常が疑われる程度の頻度のことである。また、所定の警告とは、例えば、ローラー清掃を促す旨の警告やローラー交換を促す警告等のことである。
以上のように、同一設定において、リトライ動作後に所定の頻度以上JAMが発生する場合、表示部14に所定の警告を表示させることで、例えば、各種ローラー等の搬送系に係る装置の異常が疑われる場合にその旨をユーザーに報知することができるので、装置の大きな故障を未然に抑制することが可能となり、長期のダウンタイムの発生を抑制することができる。
【0075】
その他、画像形成装置を構成する各装置の細部構成及び各装置の細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0076】
G 画像形成装置
11 制御部
20 画像形成部
23 2次転写ローラー対
25 給紙トレイ
30 駆動部
31 ピックアップローラー(先端振動部)
32 給紙ローラー(給紙上ローラー;給紙ローラー対)
33 さばきローラー(給紙下ローラー;給紙ローラー対)
34 搬送ローラー対
35 合流部
36 センサー(先端検出部)
37 前さばき板
T1 手差しトレイ
R1〜R3 搬送経路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11